『【私の料理】鯵の棒寿司をつくる』oggeti209さんの日記

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“食”は、生理的欲求であり、自己実現の欲求でもある。

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oggeti209 (男性・東京都) 認証済

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相模湾の鯵が手に入りました。

真鯵には、大雑把に分類すると黒鯵と黄鯵があります。

黒鯵は、水温16~17℃の海域を群れをなして回遊しています。沿岸漁業で捕獲され一般に流通している鯵で塩焼きにすると美味しいです。豊後水道で獲れる関鯵は黒鯵の代表格ですが、脂が少ないので塩焼きより刺身にするとサッパリした美味しい魚です。

黄鯵は、回遊せず、餌が豊富な浅瀬に留まり、体色も黄味を帯びて丸々太っています。高級鮨屋が好んで使う水俣湾に近い出水産の鯵が有名ですが、一説には、養殖生簀の撒き餌が流れてきて、それを食べているから魚が楽をして太り過ぎて脂がのっているとも言われています。握る直前に薄皮を剥ぎ、酢水に潜らせてから酢飯と合わせるととても美味しいです。

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今回、手に入った鯵は八寸ほどの比較的大きな肉厚の黄鯵です。
三枚におろして、塩を強めに降り十五分間、馴染ませた後、塩を洗い流して水分を布巾で吸い取り、軽めに十五分強、生酢に漬けました。

半身は、削ぎ切りにして薄く切った胡瓜と茗荷に合わせて酢の物に使い、残りを棒寿司にしました。

硬めに炊いた酢飯は、子供の頃から父親に連れて行かれた馴染みの鮨屋の親方が、亡くなる前に教えてくれた合わせ酢の配合で作ります。(配合は内緒です)

前の晩に巻き簾に包み、翌朝、切り分けて食べました。
さて、出来栄えは如何でしょうか?

窓からの反射光が鯵の身を抜けて透けています。手前味噌ではありませんが、物凄く美味しいです。以前、瓢亭のご主人に頼んで作ってもらった甘鯛(ぐじ)の棒寿司に匹敵するのではないかと思うぐらい美味しかったです。大成功!



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