3回
2022/06 訪問
「しーっ、最後の映画が始まるんだ。」 Vol.1
Via Montenapoleone からパティオのテラス席を抜けて入店する
天井の高い室内。午後九時にならないとテーブルは埋まらない
inside からテラス席を写す
小さな部屋もある
自由に選べた二人用テーブル
彼女も赤ワインが好き
Barbera種で作られた Coppo Riserva Della Famiglia Nizza 2015 を選ぶ (優雅で強烈で複雑。バルサミコ酢、枯れ木、スパイシー且つフレッシュな香り)
他のテーブルに三組が座っていたが、外はこんなに明るい
私たちを担当してくれた Cameriere (男性) と女性マネジャー
厨房にアジア系は居なかった
Misto salumi (彼女) と Prosciutto crudo di Parma (私)
取り皿を用意してもらい取り分ける
私の初手。これが食べたかった
香りの良い Mortadella こんなの初めて
トリミング済み写真
ポモドーロ入りのフォカッチャ(手前) とグリッシーニ(奥)
彼女の Tagliata di controfiletto di manzo con patate arrosto
私の Filetto di manzo alla griglia con rucola, mele, scaglie di parmigiano reggiano e riduzione di aceto balsamico
キアナ牛のフィレ。モーッ 最高においしい!!!!!
Dolci (複数形) 彼女は Tiramisù 私は Crostata con crema cotta al limone e mandorle tostate
Dolci には Grappa di Sassicaia を飲みたくなる
この完熟した lampone(木苺) のなんとフレッシュなことか
赤服女性の奥に
Gastronomia がある
夜十時になって閉まってしまう前に少しだけ購入する
円柱のそばに立っている方がオーナーの Federico Travani 氏
女性を含めて四名で訪れた白いスニーカー姿の男性が交渉するも「今日は席が無い」と、素気なく断られる
Yen が高い時に両替しておいたEURO が残っていたので、現金で支払ったら「この金額をキャッシュで支払うとは。」と彼女が言った。飲食店は現金支払いを喜ぶ
【追加】イタリア式ソムリエナイフの使い方
2022/07/14 更新
2018/05 訪問
ミラノ定点観測 Vol.2 「Sei mio amico.(あなたは私の友です)」と言ってくれた。
今週末、娘と一緒にこの店で食事をしようと考え、電話予約をすると「6月2日は、共和国記念日の祝日にあたり営業は行っていません。」とのこと。
この日、ある目的を持って via Sant'Andrea 方面に向かったのは良いのですが、日本から持っていった携帯電話はデータローミングをOFFにしているし、地図は持っていないし、ということで頭に入れた道順を頼りに歩いたのですが、途中でとんでもない方向を進んでいそうなキガシマシタ。運良くPoliziaと書かれた車に乗った格好イイお巡りさんが「そこを曲がって1kmぐらい歩くとvia Sant'Andrea があるよ」と教えてくれ、人間GPS機能の狂いを補正し、『なんだ、勝手知ったる via Montenapoleoneに直交している通りじゃないか。Il Salumaio の直ぐ傍だ。』と嬉しくなりました。
***
「あなたは、いつも結果オーライなんだから。もっと努力しなさい!」と妻に叱られそうなキガシマス(©︎KYT氏)が、「Buongiorno. 予約していなのですが、私のテーブルはありますか?」と尋ねると「パティオの席は予約で埋まっていますが、長居されないのであればご用意します。」と嬉しい返事をいただき、滑り込みセーフで爽やかな微風が抜けるテーブルに案内してもらいました。私に続いて予約なしの富裕そうなイタリア人家族三人が隣のテーブルに案内されましたが、ここで打ち切りです。なんてラッキーなのでしょうか。
今回のテーブル担当者は年配の男性でした。オーダーを済ませ美しいパティオを眺めて幸福感を味わっていると、前回担当してくれた映画「007カジノ・ロワイヤル」に出てくるフィリックス・ライター似の給仕が目の前を通り過ぎ、私が「Buongiorno. Come stai?」と大きな声で挨拶をすると彼も覚えていてくれ、私は椅子から立ち上がり握手をし、習ったばかりのイタリア語で簡単な会話をしました。こんなところで役に立つとは、さぞ、〇〇先生も鍛え甲斐があったことでしょう。私たちの様子を見ていた隣のテーブルの美しい女性が微笑んでいます。私は黙礼を返し、『これがイタリアだよなぁ。』と嬉しくなりました。
・Bicch prosecco (8EUR)
・Coperto (12EUR)
・Prosciutto crudo e melon (22EUR)
・Filetto manzo e patata (36EUR)
・Calice della casa rosso (7EUR) Dolcetto d'Alba 2015
・Caffe' (2.5EUR)
・Aqua gassata (3.5EUR)
プロシュットの量の多さとメロンの大きさに『このプレートだけでお腹いっぱいになってしまう。』と驚きながら、それぞれの香りが混ざり合いプロシュットの塩味でメロンをよりおいしくさせるプレートの盛り付けに注目しました。『これは真似してみよう!』 最高においしい!!!!!
キアナ牛のフィレ肉は焼き加減を最初の給仕に任せたのですが、前回と同様に最適な焼き具合に仕上がっています。今回はポルチーニの季節ではありませんのでローストしたポテトが添えられています。写真をご覧いただいてお分かりのようにドリップは殆ど出ていません。塩味は薄く肉の旨味で食べさせる調理です。これもペロリとお腹に収まりました。おいしい!!!!!
***
なんて幸せなんだろう!
気分が良くなり、via S. Spiritoに出ると美しい庭がありました。なんと其処は、ジャンニ・ヴェルサーチの館でした。生前、彼は此処に住んでいてこのピンクの花を愛していたそうです。イタリアの創造力は、これら豊かな感性を基にして世界を魅了していたのです。イタリアから学ぶことは無限にあります。
Bicch prosecco
Coperto
Prosciutto crudo e melon
壁の彫刻
Filetto manzo con patata arrostite
拡大
ミディアムレアに焼いてもらった
パティオにて
Caffe'
ここが入り口
ヴェルサーチの館
ヴェルサーチの庭
via S. Spirito
via Montenapoleone
Aston Martin DB5のアングルが格好イイ
花の匂いに誘われて
Duomo脇の大きな柱廊
ショウウィンドには、Botticelli の Venereに下着が
定点撮影3
2019/09/30 更新
2016/10 訪問
今日は、Via Montenapoleone から横道に入った il Salumaio で食事をしました。
今から三十年ぐらい前、バブル経済全盛の頃、日本橋高島屋が Peck、新宿伊勢丹が il Salumaio と提携して、イタリア食品を扱っていました。
伊勢丹店の「リゾのサラダ(Insalate di riso)」と「苺ジャム (marmellata di fragola)」が気に入りでしたが、バブル崩壊とともに日本での販売が思わしくなくなり、知らない間に店舗は無くなってしまいました。(日本橋高島屋の Peckは、ミラノ本店の1/100ぐらいの規模で残っています)
今回のミラノ訪問では、Via Montenapoleone から横道に入った未だ訪れたことのない「 il Salumaio」 で食事をすることができました。
一人旅ですから予約なしの駄目元で昼過ぎに訪れました。この店は世界でも有数の超高級ホテルFour Seasons Hotel Milanoの前にあります。表からは分かりませんが、中世に建てられた建物にはパティオがあり、そこには表の喧騒を忘れる静かな空間が広がっています。パティオにはテラス席が並び、屋内の片側が厨房と扱い食品の売り場、反対側が室内の客間になっています。
「Buongiorno、予約していません。一人分の昼食の席はありますでしょうか?」
「残念ながら、本日は予約で満席です。」
「分かりました。それでは食品売り場を見てきます。」と伝えて、『やはり駄目か。』と心の中でつぶやきました。
小さな食品売り場を一通り眺めてパティオに戻ると、黒服が「Signor、端の席で宜しければ、ご用意ができますが、如何致しましょうか?」と話し掛けてくれました。『ヤッタ〜。』また、心の中で声を上げました。その席は、確かに壁際の小さな二人掛けのテーブルで、隣の4人用のテーブルは来客を待っている様子が伺えます。馴染み客用に三つぐらいは席を空けてあるようですが、私が帰る頃には満席になり、予約無しの馴染み客でも入ることができません。また、一人で食事を取ろうと考える変な客は私以外に居ません。皆、会話を楽しむカップルです。(手を繋いだ男性同士も含む)
***
・COPERTO 5.0EUR フォカッチャとグリッシーニがもの凄く美味しい
・ACQUA frizzante 3.5EUR 炭酸入りのミネラルウォーター
・SALUMI MISTI 17.0EUR 4種類のサラミ
・RISOTTO MILANESE 22.0EUR ミラノ風リゾット
・FILETTO MANZO 35.0EUR キアナ牛
・CAFFE 2.5EUR
・CALICE DELLA CASA 7.0EUR グラスの赤ワイン
TOTALE 92.0EUR
ここは、Ristoranteですから、当然、評価点をPeck S.p.Aより高くしました。
それにしても『生きていて良かった。』と思えるくらい、どれも美味しいプレートです。
最初のサラミの盛り合わせはどれもPeckより美味しいです。
特にパンチェッタとサラミは今まで食べた中で一番と言って良いでしょう。熟成の香りが強く、口に含んだ時の脂の溶け具合と旨味が絶妙でハウスワイン(赤)が物足らないくらいでした。コペルトに載せて食べていると『もうこれだけで幸せだ。』という顔をしたようです。007のフィリックス・ライター似のテーブル担当給仕が、通りすがりにニヤッと笑って行きました。これは互いの意思疎通であり、独りの食事が楽しくなります。グラスが空くと「これは、私の気持ちです。」と言って二回も注ぎ足してくれました。(請求には一杯分しか載っていません)
ワインも私にはリーズナブルで美味しいものを選んでくれました。ミラノ郊外フランコチャルタの赤ワインです。日本では発泡ワインで知られていますが、ピノ・ネロ種から作られた赤ワインは、サンジョベーゼ種に似た香りがあり、少し軽めですがシッカリした味です。初めて飲みました。パティオ中央付近に馴染み客らしい中国人の四人が座っていましたが、彼らは、嘗ての日本人のように高いBrunello di Montalcino2005年とSassicaia2007年を頼んでいました。(聞くとはなしに後ろから別の給仕の声がしてきた)
私は、ミラノでミラノ風リゾットを食べたことがありませんでした。
バターとパルミジャーノをたっぷり使う調理を考えると胃にもたれそうで避けていましたが、今回は体調万全ですから始めから注文することを決めていました。ご覧のようにサフランで黄色く染まったRisoに給仕がパルミジャーノを振りかけてくれました。良い香りが広がります。フォークで掬って食べますが、あっという間にお腹に収まってしまいました。凄く美味しく、意外と淡白です。
アンティパスティ、プリミピアッテと来て、セコンディを頼まないで帰ると後悔すると考えました。リゾットが軽めでしたので、私は、「トスカーナのキアナ牛が食べたいのですが、お奨めはありますか?」と聞きました。給仕も要領を得たもので、「小さなポーションの牛肉があるから如何でしょうか」と大喜びでこれを承けてくれました。ポルチーニ茸が添えられています。 美味しい! キアナ牛は何と美味しいのだろうか。
客と給仕との間だけで成立する取引というか遣り取りの妙がピッタリ嵌るとお互いに楽しくなります。イタリアの食べ物屋では、給仕一人ひとりが任されているマニュアル化されていない裁量があり、固定客をどれだけ掴むかは本人の腕次第ということになります。ここは明日にでも行きたくなる素晴らしいリストランテです。
***
もう1日ミラノに滞在するのですが、最後の昼食は決めています。大勢で楽しい食事になりそうです。 いいなぁ〜、イタリアの暮らしは。
RISOTTO MILANESE
SALUMI MISTI
FILETTO MANZO とポルチーニ茸
FILETTO MANZO をカットしたところ
パティオのテラス席
ACQUA frizzanteとCALICE DELLA CASA
COPERTO
COPERTO
テーブルの横の壁
美味しいエスプレッソ
パティオ前室
店の外観(入り口)
Dumo
運動のため、地下鉄に乗って帰りました。
列車
地下鉄の入り口
お土産
レシート
2018/06/01 更新
今回の訪伊で二度目のミラノです。
日本入国に際しては、七十二時間以内のPCR検査 "negative" (陰性) 結果の証明書(Certificate of negative PCR test result for COVID-19)が必要です。娘の家があるトリノから Frecciarossa でミラノに入れば良いのですが、重たいスーツケース三個を押しながら混雑したミラノ中央駅構内を歩いたら、ハイエナのようなスリの餌食になることは確実です。面倒なことを避けるため TAXI (317€) でミラノのホテルまで移動しました。
早めに入った目的は PCR検査の他にもあり、その一つが「Il Salumaio di Montenapoleone」でディナーを食べることです。
幸いに前出の彼女が「できましたら oggetiさんとご一緒できれば嬉しいです」と言ってくれたので店のオーナー(FEDERICO TRAVAINI 氏)に人数の変更をメールで頼むと「Perfect, changed booking for 2 people. See you soon」と返信がありました。
ところが、数日前に予約がキャンセルされてしまいました。Milano Salone 開催時と重なり、世界中から重要人物が集まりますので『イタリアだから仕方がない』と思ったのですが、再度メールでお願いしましたら「行き違いが生じ申し訳ございません」と、丁寧なお詫びメールをいただき、めでたく二人での午餐を楽しむことができました。この夜、ダークスーツ姿のオーナー Federico Travani 氏 https://www.youtube.com/watch?v=6PkySyDJCcY に挨拶できたことは快挙であり、会話している最中に『そう言えば、2016年に初めて予約せず訪れた時にも Federico Travani 氏の采配でテーブルを用意してもらった』ことを思い出しました。(第一回目のレビューをご覧いただければ嬉しいです) 私がこの店の馴染になるには、あと何回訪問したら良いのでしょうか。 イタリア語で上手に会話することができるまで無理でしょう。個人同士の信頼ある付き合いを大切にするのがイタリアです。何処かの国のように札束で店主の横っ面を叩けば無理が通るということはありません。
***
料理については、添付写真とキャプションをご覧いただければ嬉しいです。
「Il Salumaio di Montenapoleone」:https://www.ilsalumaiodimontenapoleone.it
:https://www.ilsalumaiodimontenapoleone.it/gastronomia-gallery
ぜひ、この ↑ URLを開き、メニュー(pdf.) にある全ての料理をご確認ください。
私たちはたくさんを食べないので 、
・Salumi italiani から一品ずつ
・Formaggi italiani
・Le nostre Insalate
・La nostra pasta fresca
・Primi piatti
・Secondi piatti から一品ずつ
・La Gastronomia
・I nostri dessert から一品ずつ
を選びました。次回は何を食べようかなぁ。
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