oggeti209さんが投稿したレ セゾン(東京/日比谷)の口コミ詳細

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“食”は、生理的欲求であり、自己実現の欲求でもある。

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レ セゾン日比谷、内幸町、有楽町/フレンチ

7

  • 夜の点数:5.0

    • ¥30,000~¥39,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.6
      • |酒・ドリンク 4.7
  • 昼の点数:5.0

    • ¥40,000~¥49,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 4.0
7回目

2021/11 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.0
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

厨房のフランス人シェフと客の間を執り持つメートル・ドテル maître d'hôtel が、広い客室の隅々まで気を配っている "正統なフランス料理" が好き


一年九ヶ月振りの「レ セゾン」です。

テーブルクロスを使わないカンター割烹のイノベーティブ・フュージョンではなく、厨房のフランス人シェフと客の間を執り持つメートル・ドテル maître d'hôtel が、広く余裕のある空間の隅々までに気配りをしている "正統なフランス料理" を食べてきました。
イタリアもいいけれど、フランスもいいなぁ。(La macchina , La voiture も然り)

World War II が終わって暫く後に亡父の建てた家は、台所と食事部屋の間に土壁とガラス戸があり食事中に賄いをしている母の姿を見ることはできませんでした。私が二十六歳の時、建築家に設計を依頼して建てた家にはドアで隔てたキッチンを設けました。
その四十年後に引っ越した現在のバリアフリー Apartamento (集合住宅、日本ではマンションという) のキッチンにドアは無く、ディスポーザーの音は聞こえますが、DK (Dining Kitchen) ではなく別の空間になっています。

こんなことが影響しているのか、自分が調理をするからなのか、流行りのカンター割烹というのは "台所で食べさせられている" ようで苦手です。料理人を交えた唾を飛ばしながらの放談が楽しいと仰る方はそれで構わないのですが、いちいち調理の所作が気になる私は食べていて心休まることがなく、また、飲食店の主役は料理を食べる "客" であって、それを作る料理人は『声が掛かるまで調理場に引っ込んでいて欲しい』と、思うのです。"超高額予約困難各馬一斉ゲートインおまかせカウンター割烹料理店" によくある "笑みを見せながらも心の中で偉そーにしていること" に耐えられません。料理人は、Thierry Voisin(ティエリー・ヴォワザン) シェフ、高橋英一氏(瓢亭十四代目当主) のように叙勲されても常に謙虚であるべきです。

***

Thierry Voisin(ティエリー・ヴォワザン) シェフ − 帝国ホテル HPより −

仏・トゥール Tours 出身。1964年生まれ。「シャトー ダルティニ Château D'artigny」「ジャンポール デュ ケノワ」を経て、フランスを代表するシャトーレストラン 「ボワイエ レ クレイエール」 (現「レ クレイエール」)にて1989 年よりスーシェフ、1995 年よりシェフを勤め、九年間ミシュランの三つ星を維持。2005年、帝国ホテル東京 メインダイニング 「レ セゾン」のシェフに就任。 2011年「農事功労章シュヴァリエ」受章、 2014 年には「農事功労章オフィシエ」受章。

参考:Domaine Les Crayères (レ クレイエール) http://ohtapub.co.jp/wlh200/WLH109.pdf


【いただいたもの】

・Domaine Jacques Prieur Les Combettes, Puligny-Montrachet Premier Cru, 2016

   Chardonnay種 100%
   notes of acacia, white flowers, soft spices, toasted and lemony notes. Beautiful tension, energy, finesse
   と、洗練され上品であるが、全体的に熟成の足らない味・香りであった。2030年前後が飲み頃であろう。

   CORAVIN (コラヴァン) :https://www.wineac.co.jp/coravin.html というワイン注ぎがボトルに装着されていました。
   コルクに刺さったニードル (針) から純度99.9%の圧縮アルゴンガスがボトル内に注入され、ワインがグラスに出てくる
   という装置です。ニードル (針) を抜いても天然コルクが自然に穴を封止するので、ワインは酸素に触れることなく、
   何ヶ月経ってもその味を堪能できるという代物ですが、疑問です。こんなものは使わず、当日中に消費しきれなかったら
   レストラン従事者の皆でテイスティングしながらボトルを空にしてしまえば良いと思います。

   ソムリエの所作を何の気なしに眺めていると、ボトルから出てきたワインが別のワイングラスでデキャンタージュされ、
   よく見ると微発砲していました。細いニードルから勢い良くグラスに注がれる時に空気を巻き込んでいます。
   細い管由来の金属イオンを混ぜるより、ソムエリナイフで抜栓して優雅に注いだ方がおいしいのではないかと思います
   また、レ セゾンで使っている東洋佐々木ガラスのワイングラスは重たいです。手作りでなくとも RIEDEL は軽量です。


・Amuse-bouche

   キャビア缶に入った毛蟹のコンソメジュレ、ほうれん草のクリームムース、エシャロットとドライ醤油のクリスプ掛け。
   小料理であるが、Thierry Voisin シェフの料理哲学が凝縮されている。素晴らしくおいしい!
  

・Moules de bouchots, orange et safran
   Mont Saint-Michel の豊かな海で育ったムールドブショー オレンジ風味のクリーミーなムール貝の雲とサフランソルベ

  三態の料理が供され、細い串に刺さったムール貝(Moules de bouchot)の熱いフリット(Frites)からいただく。
  次に Velouté de moules de bouchots (たくさんのムール貝の入ったクリームスープ)
  そして、Mousse de moules de bouchots
      Sorbet au safran des Moules de bouchots
      Espuma de moules de bouchots à l'orange という温度差のある料理が小鉢に入ったものを塗装の施された木製の
      スプーン(cuiller)で掬って食べるが、ツボ部が厚く掬いきれません。
     「南禅寺 瓢亭 日比谷店」でも使っている金属イオンの出ない匙であれば掬えるし繊細な味を損なうことがありません。
      
   このムール貝(Moules de bouchot)を使ったMousse、Sorbet、Espuma は、それぞれが存在感を示しながら、唇の表面と
   舌の上を滑り喉を通る時の触感によって軽い性的興奮を呼び起こし、ゾクゾク感が背筋から首筋に走り脳に到達します。
   フランス人は、計算したようにニクいことを仕掛けてきます。


・Congre rôti aux girolles, sudachi
  鱧のロティとジロル茸 酢橘のソース

  和の素材とフランスのジロル茸をそれぞれの出汁を加えたソース・ヴァンブラン(Sauce vin blanc) で食べる。
  来日してから十六年間、和の食材の生産者までを知り尽くしたThierry Voisin(ティエリー・ヴォワザン) シェフの真骨頂。
  使われるバターは、PAMPLIE https://www.rakuten.ne.jp/gold/tabulu/contents/pamplie/pamplie.html です。


・ Mercurey Rouge “Vieilles Vignes” 2017
  
  Pinot noir種 100%
  軽めのDemi で貰う。
  ラズベリーやスグリの香ばしいフルーツ、土や枯葉の香り、柔らかく滑らかな口当たりであり、この料理にとても合う。 
  

・ Châteauneuf-du-Pape Rouge, Ch. la Nerthe 2016

  Grenache種 37%、Syrah種 29%、Mourvèdre種 27%、Cinsault種 7% の力強い赤ワイン。
  仔羊のロティに合わせ選んでいただく。豊かな果実味、滑らかでありながら幾重にも重なるタンニンと酸とのバランスが良い。
      ↓

・Agneau rôti, fumé à la paille de riz et sarrasin “sobasotto” à la truffe l'épaule confite à l'ail noir d'Aomori, yuzu confit et
  kombu 稲わらとそば米の薫煙で燻した仔羊のロティ“ソバゾット”トリュフの香り 肩肉のコンフィ 熟成青森黒にんにく、柚子と
 昆布

  本日のメイン料理として選びました。
  パンとオーブンで調理した仔羊を最終的に Fumé en cocotte (ココット鍋で燻煙)してテーブル脇のワゴンで盛り付けます。
  十一月十五日からメニューにジビエが加わりますが、フランス料理で牛肉を食すというのは如何にも日本的で好まず、
  Thierry Voisin(ティエリー・ヴォワザン) シェフが、私の好物である仔羊をどのように調理するのか、とても楽しみでした。
  添え野菜として、“ソバゾット” (蕎麦) の実とこれをフリットしたクリスピーなものが使われ、フランス/ブルターニュ地方
  で食べるガレットを連想させます。紫色の白菜は彩りだけでなく、これに含まれる水分が口中を拭い、燻された仔羊のロティ
  をより深く印象付けます。この素材選びと調理は "内食" では簡単に再現することができません。凄くおいしい!!!!!


・La fameuse truffe en croûte
  シェフのスペシャリテ 黒トリュフのパイ包み焼き

  これは、Les Crayères の三つ星シェフ ジェラール・ボワイエ(GerardBoyer)氏 直伝の料理です。
  Truffe noire と Foie gras、フォン・ド・ヴォー (fond de veau) とマデラ酒(Madeira)で作ったソースが素晴らしい!
  トリュフは日本で食べるものではないと書いている私ですから『何故?』と、訝るレビュアーは多いのではないでしょうか。
  敢えて、これを選んだ理由は「二度食べないと分からない」ですが、「三度食べないと分からない」のかもしれません。
  三回目は、渡仏して Domaine Les Crayères (レ クレイエール) で採りたての黒トリュフを食べることにしよう。(笑


・Compotée de kaki et granité yuzu, Nuage d’amazake
  甘酒の雲海に覆われた熟れた柿と柚子のグラニテ

・tisane, petite fleur, accompagné de fins chocolats
  ヴォワザン シェフが調合したティザン(tisane)、焼き小菓子、ショコラ


料理についての詳細は、添付写真とキャプションをご覧いただければ嬉しいです。

この日、私は Su Misura のダークスーツにプレーンなネクタイを締め、Thierry Voisin(ティエリー・ヴォワザン) シェフに敬意を表しました。
普段は食事が終盤になり手が空いた頃、シェフは各テーブルを廻り笑顔を見せてくれるのですが、コロナ禍の最中でもあり、その挨拶は控えていたようです。私が「稲わらとそば米の薫煙で燻した仔羊のロティ」を食べることに集中していた時、ふと気づくとヴォワザン シェフがソッと近づいて来て軽い挨拶を交わし、直ぐ、厨房に戻りましたました。いつもと同じく謙虚でありながら素敵な笑顔が印象的です。

【追加】

これだけの料理を食べても全く喉が乾きませんでした。旨味を引き出す塩分は極僅かということです。ペリエをグラスで一口、ワインをグラスに二杯半、ティザン(tisane)をカップ一杯 飲んだだけで、帰宅するまで水分は摂りませんでした。凄い!


.


  • Puligny Montrachet / Domaine Jacques Prieur

  • 氷に浮かぶ Amuse-bouche

  • キャビア缶に「Les Saisons」の文字

  • Montrachet / Domaine Jacques Prieur の落射光と "ワインの涙" の影

  • 右端が串に刺さったムール貝(Moules de bouchot)の熱いフリット(Frites)

  • ムール貝(Moules de bouchot)を使ったMousse、Sorbet、Espuma は、それぞれが存在感を示している

  • Velouté de moules de bouchots (たくさんのムール貝の入ったクリームスープ)

  • この木のスプーンだと最後まで掬えない。日本にはジルコニア製の良いスプーンがあるのだが。

  • Congre rôti aux girolles, sudachi   鱧のロティとジロル茸 酢橘のソース

  • ソース・ヴァンブラン(Sauce vin blanc) の池の中で

  • 最終的に Fumé en cocotte (ココット鍋で燻煙)した仔羊をテーブル脇で盛り付ける

  • 出来立てで熱い。勿論プレートも

  • 拡大

  • 切れない肉切ナイフでカット。要メンテナンス

  • “ソバゾット” (蕎麦) の実とこれをフリットしたクリスピーなものが使われている

  • 紫色の白菜は生

  • clocheの中身は、La fameuse truffe en croûte comme du temps de Gérard Boyer aux Crayerés

  • パイごと真ん中からスパッとカットすると香りが噴き上がる

  • Truffe noire と Foie gras、フォン・ド・ヴォー (fond de veau) とマデラ酒(Madeira)で作ったソース

  • 陰影礼賛 1

  • フォン・ド・ヴォー (fond de veau) とマデラ酒(Madeira)で作ったソース

  • Châteauneuf-du-Pape Rouge, Ch. la Nerthe 2016

  • 左から二番目のフィナンシェは、食事の進行を見ながら焼かれる

  • これもいただく

  • Compotée de kaki et granité yuzu, Nuage d’amazake   甘酒の雲海に覆われた熟れた柿と柚子のグラニテ

  • kaki は複数形、kako だと一個

  • 陰影礼賛 2

  • このデセール(dessert) は、食べてもお腹にもたれない

  • ヴォワザン シェフが調合したティザン(tisane)。我が家でも栽培しているが、今の時季のペパーミントは香りが弱い

  • 梁形を上手に造作し、天井高を上げている

  • Les Crayères 時代の若きThierry Voisin (ティエリー・ヴォワザン) 氏。 gaucher(左利き) かな

  • 1995年、Domaine Les Crayères のシェフに就任し、九年間ミシュランの三つ星を維持した後、帝国ホテルに請われた。【写真は 世界のリーディングホテル より転載】

  • MENU と MEMO書きPEN

  • 正面玄関から見た日生劇場の西側

  • 銀座RIEDEL から見た日比谷

  • 地下鉄日比谷駅構内の誰も気に留めないモザイクタイル画

2021/11/14 更新

6回目

2020/02 訪問

  • 夜の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.6
    • | 酒・ドリンク4.7
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

いつもアラカルトで食べている私が生まれて初めて料理とワインのマリアージュ (mariage) を経験する


すし、天ぷら、フレンチ、イタリアン、どんな料理でも店に "おまかせ" する "コース" または "おきまり" という料理よりも自分の "おこのみ" で食べたいように組み立てのできる "アラカルト" を好む私です。今回、"コース仕立て" の料理に合わせた "ワインのマリアージュ (mariage)" というのを生まれて初めて経験しました。


【料理】

・アミューズブーシュ 1 黒トリュフと炭のマカロン
   (amuse-bouche)

・アミューズブーシュ 2 レギュームのムースに蕎麦の実と胡麻と黒トリュフ
   (amuse-bouche)

・ホタテ貝のグリエを緑色のクーリーの上に 蕪のグラッセと日本酒と酒粕を香らせたベアルネーズソース
  (Saint-Jacques grillée sur un coulis vert navets glacés et Béarnaise À La Truffe)

仔鳩のバロティーヌ(ballottine)仕立て グリーンアスパラガスと共に トリュフ風味のジュで
  (Pigeonneau en aux asperges vertes,Jus À La truffe)

・ジェラール・ボワイエ氏 直伝の黒トリュフのパイ包み焼き
  (La fameuse truffe en croûte comme du temps de Gérard Boyer aux Crayerés)

・ブリヤ・サヴァラン(Fromage そのままとムース状) / 黒トリュフ
  (Brillat savarin / Truffes)

・軽やかなコーヒークリームとトリュフ風味アイスクリームのグラスデザート
  (Coupe au chocolat, crème cafè et glace truffe)

・口直し、ソルベ/柑橘 (きよみ or せとか?)
  (Sorbet / Agrumes)

・ヴォワザン シェフが調合したティザンと小焼き菓子
  (tisane, petite fleur)


【飲み物】

・エリック ロデ ブラン ドゥ ノワール
  (Eric rodez blanc de noirs / Ambonnay)

・ムルソー
  (Meursault 2017 / Olivier Leflaive)

・シャトゥー ラ コンセイヤント
  (Château La conseillante 2004 / Pomerol)

・リヴサルト
  (Rivesaltes 1986 / Michel Chapoutier)

***

この夜、一番気に入ったプレートは「仔鳩のバロティーヌ(ballottine)仕立て グリーンアスパラガスと共に トリュフ風味のジュで」(Pigeonneau en aux asperges vertes,Jus À La truffe) です。

グリーンアスパラガスをピールして仔鳩とフォアグラを筒状に巻いた火の入れ方と塩加減が最適であり、仔鳩の香りと旨味が私を陶然とさせ暫し相手との会話を忘れて食べることに集中してしまいました。露地栽培のグリーンアスパラガスが最もおいしくなる五月末頃にレストランのHPに出てくる豪華版を食べたいと強く思いました。おいしい!!!!!

ワインは、Château La conseillante 2004 / Pomerol のメルロー(merlot)80%、カベルネ・フラン(Cabernet Franc)20% 由来のスミレの花の香りと渋みと酸が円やかに熟成し、Truffe noire のパイ包み焼きを一層引き立てていました。幸せ!!!

さて、"コース仕立て" の "おまかせ" 料理に合わせた "ワインのマリアージュ (mariage)" の利点は、同席者との会話を楽しむことにあります。聞き役に徹しながら相手にとって興味深く、その方独自の話を引き出すように心掛けるのが礼儀というものです。とても豊かな時を過ごすことができました。

次の予約では、メニューが一新された頃に "おひとりさま" もしくは、食べ物の話題を出さなくても良い方を一人誘って静かに食事をしながら "楽しいひととき" を過ごしたいです。


.


  • 帝国ホテルMF回廊から日生劇場を望む

  • amuse-bouche 1

  • amuse-bouche 2

  • Saint-Jacques grillée sur un coulis vert navets glacés et Béarnaise À La Truffe

  • 網焼きのホタテ貝に

  • 黒トリュフを削って掛ける

  • Pigeonneau en aux asperges vertes,Jus À La truffe

  • グリーンアスパラガスのムースの上に載り、薄くピールしたグリーンアスパラガスで巻いた仔鳩が、もの凄くおいしい!

  • HPに載っている↑のは、この料理の豪華版

  • clocheの中身は

  • La fameuse truffe en croûte comme du temps de Gérard Boyer aux Crayerés

  • Truffe noire と Foie gras、フォン・ド・ヴォー (fond de veau) とマデラ酒(Madeira)で作ったソース

  • Truffe noire の山

  • Fromage : Brillat savarin / Truffes

  • 左 Brillat savarin、右 そのムース仕立て

  • Coupe au chocolat, crème cafè et glace truffe は中間に空隙がある

  • 浮いている状態

  • Sorbet / Agrumes

  • 夜11時の帝国ホテルMF回廊の先にオールドインペリアル・バー

  • 東京宝塚のビルより

  • 日比谷ミッドタウンビルの方が高層だった

  • F・L ライトの大谷石壁デザイン

2021/04/15 更新

5回目

2019/12 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.8
    ¥30,000~¥39,999
    / 1人

"日本のフランス料理" を確立したフランス人シェフ Thierry Voisin (ティエリー・ヴォワザン) 氏の料理に毎回驚かされる


"外食" の少ない私が、従来から贔屓にしている店に加え、ここ一、二年、足繁く通うようになった店が三軒あります。(Vol.3)

レ セゾン   一年間で  五回
ほかけ     三年間で  十回 (日本を離れていた八ヶ月間を含む三年、すし食いの少ない私が初めて訪れたのは三十年以上前)
蕎麦懐石 無庵 一年半で 十三回

***

【この日いただいたもの】 Menu Noël 2019 + chariot de fromages Bernard Antony

・アミューズブーシュ
   (amuse-bouche)

・泡雪に見立てた蕪と毛ガニ

・フランス産平目をソースシャンパーニュで
  ポロネギに甘草を香らせて

・豪華に仕上げた黄金シャモのファルシ 黒トリュフ掛け
  フォワグラと黒トリュフを加えたバスマティ(Basmati)米のピラフ

・ベルナール・アントニーさんのチーズ (追加)
  (chariot de fromages Bernard Antony)

・ビュッシュ・ドゥ・ノエル(bûche de Noël)をシャリオ(chariot、ワゴン)から二切れ

・ヴォワザン シェフが調合したティザンと小焼き菓子とショコラ
  (tisane, petit four)


【飲み物】

・Orezza コルシカ島の炭酸入りミネラルウォーター

・Sancerre Chavignol Blanc 2018
  http://www.bailly-reverdy.fr/our-wines/sancerre-chavignol-blanc/

・Gevrey Chambertin Les Seuvrees Hubert Lignier 2013 
  https://www.wine.com/product/hubert-lignier-gevrey-chambertin-2013/159988#


料理については、添付写真のコメントをご覧いただければ嬉しいです。

「フレンチは、フランスで食べなはれ」を標榜している私が、唯一、日本のフランス料理として評価している「レ セゾン」は、Thierry Voisin (ティエリー・ヴォワザン) シェフの和食に対する飽くなき探究心と味覚によって驚くべき "日本のフランス料理" が確立されています。同時に前回食べたジビエ (雷鳥のインペリアル風 grouse à l'imperial) という如何にもフランスらしい料理を日本で完璧なプレートとして作り上げる此処「レ セゾン」は、今が旬ではないでしょうか。

午餐のために5名のソムリエを含め25名(総勢約50名)のフロア係を擁することのできるレストランで何方がその恩恵に与ることができるのでしょうか。

それは、この店を訪れる "あなた" です。


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  • 陰翳礼讃

  • Gevrey Chambertin Les Seuvrees Hubert Lignier 2013は、まだ若い。

  • 食べてしまったアミューズブーシュ (amuse-bouche) と "木製" のスプーン

  • 泡雪に見立てた蕪と毛ガニ

  • 毛ガニの肉は甘い。蟹味噌はどうするのだろうか。

  • フランス産平目をソースシャンパーニュで。香ばしいエンガワと皮目の処理は和食を思わせる

  • ポロ葱を蒸して作った一皿は、

  • 「瓢亭本店」の九条葱(矢印)と同じ趣向だった。

  • 黄金シャモのファルシ 黒トリュフ掛け。矢印のバスマティ(Basmati)米ピラフの口の中での解れ具合は、

  • 江戸前すしに通じる食感。(写真は弁天山美家古寿司の小鰭)

  • ベルナール・アントニーさんのチーズ  (chariot de fromages Bernard Antony)

  • 金属製スプーンのチーズは モン・ドール(Mont d'Or)、今年は三人の熟成士のモン・ドールを食べたことになる。右はスティルトン (Stilton)。イギリスのチーズをフランスで熟成させる。おいしい!!!

  • 赤く美しい影、揺れる心

  • petit fours

  • シャリオ(chariot、ワゴン)でのサービス

  • bûche de Noël と冷たいピスタチオクリーム(芯にフランボアーズ)のケーキを選ぶ

  • ヴォワザン シェフが調合したティザン (tisane,)

  • 帝国ホテルに早く着いたので本館地階で靴を磨いてもらってから入店

2021/07/24 更新

4回目

2019/11 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.8
    ¥60,000~¥79,999
    / 1人

人生は旅だ 料理も旅だ Thierry Voisin シェフの笑顔と料理に魅せられ、アラカルトメニューでいただく。


【アペリティフ(Apéritif)】

・グラスシャンパン お二人
・お決まりのドライマティーニ、レモンツイスト・ノー・オリーブ お一人
・スプリッツァ 一人

と、いう布陣。

我らが向かうは、牛若丸 Kadoya Captain、智将 Lee Sommelier、そして大将 Thierry Voisin シェフ とその精鋭。


【飲み物】

・Domaine de Villaine Rully Les Saint-Jacques blanc 2015
・Vougeot Le Clos du Prieuré rouge 2014
  明るいルビーレッドの赤ワイン。 熟したフルーツ、イチゴ、カラント、チェリーに始まり、その後に甘草、コーヒーパウダー、
  黒胡椒のスパイシーなノートが続き、口に含むと優雅で複雑な柔らかくてビロードのような味わいが広かる。

Lee Sommelierは食事会の趣旨を察しているかのように、「南フランス/コート・デュ・ローヌの赤ワインは、スパーシーな香りが本日のジビエに適しています。」と囁き、高価過ぎるワインを勧めません(超一流の証)。ホスト役の私は彼の提言を退け、少しだけ高いブルゴーニュの Vougeot を選びました。ソムリエと客との軽い鍔迫り合いの応酬です。

【いただいたもの】

・アミューズブーシュ
   (amuse-bouche)

  メバチマグロ赤身の小さなサイコロに焼き(秋?)ナスのムース、洋梨のジュレが載せられた素晴らしいハーモニー
  乾燥させたドライ醤油が少量塗され、そのクリスピー感が全体を引き締めている

・栗のロワイヤルに芳しい玉葱のヴルテ
  (royale de châtaignes et velouté d'oignons)

・ラングスティーヌ 葡萄とフヌイユのアンサンブル
  (langoustine assaisonnée de raisin et fenouil)

  これにも乾燥させたドライ烏賊墨(黒く写っているもの)の香りとクリスピー感がアクセントになっている

・仔鳩のロースト、バターナッツカボチャとサルミソース
  (pigeon et sa rôtie, potiron et sauce salmis)

・雷鳥のインペリアル風
  (grouse à l'imperial)

  名探偵ポアロ「The Mystery of Hunter's Lodge(狩人荘の怪事件)」で雷鳥撃ちの猟場に座って
  猟果を気にしているポアロを思い出します https://www.youtube.com/watch?v=GANipQEwjG0

  メニューを眺めている私たちに狩猟のことや「フザンタージュ(fuzantāju)」について Kadoya Captain から説明があり、
  この店では正しい処理をされていないジビエは使っていないことが示されました。

・ベルナール・アントニーさんのチーズ
  (chariot de fromages Bernard Antony)

・ヴォワザン シェフが調合したティザンと小焼き菓子
  (tisane, petit four)

  ペパーミントを主体とし、アニス、リコラ、フェンネル、その他を独自調合したハーブティー


***

老練(シツレイ)が持てる力を Kadoya Captain に向け振り絞っても、中国ビールをガブガブやりながらの火鍋で精を付けたB787番地に住んでいる御仁が青龍刀を振り回しても、ヅカネタに長けたケダモノ(シツレイ)が懐柔作戦を取るも我ら四人は、森鳩 (pigeon) および 雷鳥 (grouse) の内臓肉、骨、血、ワイン、バター、フォンで時間を掛けて丁寧に作られたサンチュベールソース (Saint-Hubert) のお代わりを "止め矢" として射られ「参りました。」と、大将 Thierry Voisin シェフ に平伏すのでありました。


.


  • amuse-bouche

  • langoustine assaisonnée de raisin et fenouil

  • grouse à l'imperial

  • chariot de fromages Bernard Antony

  • 全部盛り

  • tisane, petit four

2021/07/24 更新

3回目

2019/10 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.5
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.1
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

人生は旅だ 料理も旅だ Thierry Voisin シェフの笑顔と料理に魅せられ、同じ月に二度目の訪問 (メニューが入れ替ったため)


「フレンチは、フランスで食べなはれ」を標榜している私が、日比谷の「レ セゾン」を初めて訪れたのは去年の十一月でした。
日本にしかない鰹節や昆布などの食材も取り込み、正統なフランス料理に仕上げるその調理の神髄とともにティエリー・ヴォワザン氏の人生の楽しみ方に心酔した私は、「日本のフレンチは、フランス人シェフの店で食べなはれ」に趣旨替えしました。

【昼のプリフィクスメニューからいただいたもの】

   https://www.imperialhotel.co.jp/j/tokyo/restaurant/les_saisons/pdf/1024salunchmenu.pdf

・アミューズブーシュ
   (amuse-bouche)

  メバチマグロ赤身の小さなサイコロにナスのムース、洋梨のジュレが載せられた素晴らしいハーモニーの amuse-bouche 。
  塗りのスプーン (右側) で食べると一層味わいが分かる。(先制パンチを食らう)


・セープ茸のカプチーノ仕立て イベリコ豚の生ハムをあしらって
   (veloutè de cèpes servi comme un cappuccino quelques copeaux d'iberico)

  モリーユ茸、ジロール茸、そしてこのセープ茸はフランス人が好きな秋の味覚です。
  私にとっては、日本の松茸を食べるより満足度は高い。Jamón de bellota ibérico の塩味と香りの調和が良い。


・こんがり焼いた帆立貝 芳しいカリフラワーのピュレと香り豊かなブイヨン
  (saint-jacque dorées, purée de chou-fleur caramélisée bouillon aromatisé)

  帆立貝の干物のような食感と和の香りが、カリフラワーのピュレを融合させたThierry Voisin シェフらしい Poisson料理。


・フォアグラを包み込んだ豚足 ココット鍋でじっくり煮たピュイ産の緑レンズ豆とセロリの雲
  (pied de cochon farci de foie gras, braisé en cocotte aux lentilles vertes du Puy et nuage de céleri)

  フランスの農家の素材である豚足と豆を超一級のフランス料理に昇華させた一皿。
  豚足の骨は外され、豊かなゼラチン質と緑レンズ豆およびセロリのヴルテ(veloutè)の妙味。

 
・ベルナール・アントニーさんのチーズ (コースメニュー外)
  (chariot de fromages Bernard Antony)

  アルザスの熟成士 Bernard Antonyさんのフロマージュは、どれも他所では食べることのできない逸品。
  コンテ(Comté) 48ヶ月熟成をご覧いただき、脂分が析出していないことで素晴らしい状態に管理されているが分かる。

・タルトタタン エルミーヌおばあちゃん風
  (tarte tatin, comme l'aimait Hermine)

  紅玉を使ったヴォワザン シェフのお祖母さん直伝のタルトタタン、甘酸っぱくておいしい!!!

・ヴォワザン シェフが調合したティザンと小焼き菓子
  (tisane, petit four)

  ペパーミントを主体とし、アニス、リコラ、フェンネル、その他を独自調合したハーブティー。
  カフェのお好きな方も是非お試しください。


【飲みもの】

・Tom Collins (lemon)

  喉が乾いていたので水代わりにいただく。

・Gevrey Chambertin Les Seuvrees 2013

   Les Seuvrees 畑の Pinot Noir は香り豊かであるが、2013年でもあり熟成度は足らず、酸が先行する。

***

冒頭に書いたように私は長い間、日本のフレンチに疑問を持ち続けていました。
何処の店で食べてもヨーロッパで食べるフランス料理の味に到達していない "もどかしさ" を感じ、それは日本の風土が作る野菜、肉、魚、果物、穀物がフランス料理に合わないのではないかと思い続けていました。

ところが「レ セゾン」の Thierry Voisin シェフが作る和の食材の良い部分を生かしたフランス料理は、氏のフランス人である DNA に刻まれた超絶の味覚と技によって正統なフランス料理に仕上がっているのです。弛まぬ味覚の探訪と無邪気な好奇心によって、これからも私たちを驚かせてくれることでしょう。


次は、アラカルトメニューに載っている「青首鴨と伊勢海老 季節の茸と干し柿」や「雷鳥のインペリアル風 grouse à "L'impérial"」を食べたいなぁ。


.

  • Gevrey Chambertin Les Seuvrees 2013

  • Tom Collins (lemon)

  • アミューズブーシュ (amuse-bouche)

  • セープ茸のカプチーノ仕立て イベリコ豚の生ハムをあしらって (veloutè de cèpes servi comme un cappuccino quelques copeaux d'iberico)

  • こんがり焼いた帆立貝 芳しいカリフラワーのピュレと香り豊かなブイヨン (saint-jacque dorées, purée de chou-fleur caramélisée bouillon aromatisé)

  • フォアグラを包み込んだ豚足 ココット鍋でじっくり煮たピュイ産の緑レンズ豆とセロリの雲 (pied de cochon farci de foie gras, braisé en cocotte aux lentilles vertes du Puy et nuage de céleri)

  • ベルナール・アントニーさんのチーズ (chariot de fromages Bernard Antony)

  • コンテ(Comté) 48ヶ月熟成

  • タルトタタン エルミーヌおばあちゃん風 (tarte tatin, comme l'aimait Hermine)

  • petit fours

  • ヴォワザン シェフが調合したティザン (tisane)

  • 中二階から一階ロビー側を写す。アンフィラードが美しい。

  • 泰明小学校前の LEICA ギャラリー 立木義弘 展

  • LEICA ギャラリー 2

2021/07/24 更新

2回目

2019/10 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.7
    ¥60,000~¥79,999
    / 1人

バカンスを終え、新たに inspire (inspirer) された Thierry Voisin シェフの料理を楽しむ



レストランなど飲食業の関係者が「仏タイヤメーカーの評価」や 英William Reed Business Media社が発行する「Restaurant」を気にするのは如何なものかと考えることがあります。エル・ブジ (El Bulli) の Ferran Adrià 氏のように "脱構築主義" を追求し過ぎてタイヤが突然パンクする前に店を閉じ、自らの生命を守ったというのは正しいです。

「伝統と革新」のバランスを取りながら "気楽" に且つ、自身の力量としての知識、経験、創造力を注ぎ込んだ料理は、それを食べる者を感動させるに違いありません。

今年、私の知り合いがリヨン郊外の「Maison Troisgros」http://www.troisgros.eu/page_3-maisons に宿泊して最先端のフレンチを食べてきました。「新しい料理を追求する情熱は感じましたが、パリの普通のフランス料理店の方がおいしかった。」と、仰っていました。この方は私の尊敬する料理人のひとりであり、確かな味覚を持っています。

料理を評価する側の人々は、経済評論家が市場の先行きについて楽観的な判断を示さないのと同じく、 "粗探し" 加えることで自身の料理評論家としての名声を高めようとしているに違いありません。それは舞台評論家、映画評論家、文芸評論家、芸術評論家、スポーツ評論家も同じです。料理人は、評論家の核心を突いているかもしれない論評に囚われず、時流に流されることなく、自身の正しいと思った味を追求した方が良いのではないでしょうか。

***

七月初めに三ヶ月間滞在したイタリアから戻り、すっかり体内酵素がイタリア人になってしまった私は日本の味覚を取り戻すため、ひたすら自分のDNAに刻まれたアスペルギルス・オリゼ (ニホンコウジカビ、Aspergillus oryzae) 由来の醤油、味醂、酒 の味を取り込んでいました。一ヶ月間が過ぎた頃、ここ「レ セゾン」のフレンチを食べたいと思ったのですが、『待てよ、ひょっとするとフランス人のティエリー・ヴォワザン (Thierry Voisin) 氏はバカンス地で自転車に乗ってフランスの空気を満喫しているのじゃないか。』と、頭に過ぎり、この日の訪問まで待つことにしました。
 (不在であってもシェフの薫陶を受けたスーシェフ以下優れたスタッフの腕前を知る良い機会でありました)


【飲みもの】

・Coupe de Champagne Amour de Deutz Brut
・Coupe de Champagne Bollinger La Grande Année Brut
・Château De La Tour Clos de Vougeot Grand Cur 2005 (クロ・ド・ヴージョ2005は素晴らしいワインだった)
・Marc (マール)
・Orezza コルシカ島の炭酸入りミネラルウォーター

【アラカルトメニューからいただいたもの】

・アミューズブーシュ 二皿
   (amuse-bouche)

・ラングスティーヌ 葡萄とフヌイユのアンサンブル
  (langoustine assaisonnée de raisin et fenouil)

・殻付きのまま火をいれた鮑、アーティチョークのバリグール、ソースシヴェ(妻の選んだpoisson)
  (ormeau cuit dans sa coque, artichaut poivrade en barigoule sauce civet)

・仔鳩のロースト、バターナッツカボチャとサルミソース(私の選んだviande)
  (pigeon et sa rôtie, potiron et sauce salmis)

・ベルナール・アントニーさんのチーズ
  (chariot de fromages Bernard Antony)

・チョコレートのスフレ
  (soufflé's chocolat, ganache café, glace Yamazaki)

・Café et petit fours

 (詳細は添付写真のコメントをご覧ください)

***

昨年11月に放映された NHK-BS1スペシャル「人生は旅だ 料理も旅だ~三ツ星シェフが見つけた日本~」での楽しそうな Thierry Voisin シェフの笑顔を思い起こし、ハーブの配合を自ら行うティザン(Tisane)を提供して「あっ、これおいしい!」と、客に言わせた時の彼の嬉しそうな顔が目に浮かびます。

今年の夏休みは、フランス人にしては少し短いバカンスだったそうですが、新たに inspire (inspirer) された「伝統と革新」のバランス良い数々の料理とアルザスの熟成士 Bernard Antonyさんのフロマージュは、メートル・ドテル、ソムリエ、その他スタッフのナチュラルでプロフェッショナルな接客によって私たちを満足させました。

(不思議なことにこれだけたくさん食べて飲んだのに身体が軽くなり元気になりました。正しく作られた料理は身体に良い。)


.


  • 本館ロビーから「レ セゾン」のエントランスが見える

  • アミューズブーシュ (amuse-bouche)ふた品目、 詳しくは失念してしまったのですが、底にサイコロに切った生のビンナガ、その上に茄子のムースと何かのコンフィや醤油を乾燥させたクリスピーが振られていた

  • ラングスティーヌ 葡萄(シャインマスカット)とフヌイユ(フェンネル、フィノッキオ)のアンサンブル (langoustine assaisonnée de raisin et fenouil)

  • Château De La Tour Clos de Vougeot Grand Cur 2005 (クロ・ド・ヴージョ) 素晴らしく熟成した香りのブルゴーニュは幸福感を味わせてくれた。

  • 仔鳩のロースト、バターナッツカボチャとサルミソース (pigeon et sa rôtie, potiron et sauce salmis)

  • フォアグラや鳩のジュレを使ったスフレの中に仔鳩の胸肉を入れてオーブンで焼いたもの

  • ブリオッシュに置かれた仔鳩の胸肉はシットリ柔らかく香り豊か。バターナッツカボチャとサルミソースが味を一層引き立てる。最高!!!!!

  • 鳩のジュのクリーム

  • 殻付きのまま火をいれた鮑、アーティチョークのバリグール、ソースシヴェ (ormeau cuit dans sa coque, artichaut poivrade en barigoule sauce civet) 鮑の肝と赤ワインのソース

  • 口直し(シャインマスカット、フランボワーズのコンフィ、クリーム)

  • ヴォワザン親方の友人ベルナール・アントニーさんのチーズ (chariot de fromages Bernard Antony)

  • 時計回りにアルザス地方で熟成された 48ヶ月物のコンテ、スティルトン、サヴォアのウォッシュタイプのチーズ、クラックビットゥー フェルミエ(Clacbitou fermier)

  • Marc (マール各種)

  • チョコレートのスフレ (soufflé's chocolat, ganache café, glace Yamazaki)

  • Café et petit fours

  • TOKYO TAKARAZUKA のネオンサインの向こうに中国本土のようにド派手なイルミネーションに照らされてしまったペニンシュラホテルが見える。パワースポットらしいが、皇居前には似つかわしくない。

  • チケット売り場のポスター

  • 【追加】ティザン(Tisane)のハーブの配合を自ら行う Thierry Voisin シェフの真似をして、今朝、自宅で育てているペパーミント(生) を市販品に加えて飲む。おいしさアップ。

2021/07/24 更新

1回目

2018/11 訪問

  • 昼の点数:4.8

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.4
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク4.1
    ¥20,000~¥29,999
    / 1人

NHK BS1スペシャル「人生は旅だ 料理も旅だ ~三ツ星シェフが見つけた日本~ 」2018年11月17日(土) 午後8時00分〜



「フレンチは、フランスで食べなはれ」を標榜している私が、日比谷の「レ セゾン」へ行ってきました。

私は20年ぐらい前から『もう、日本でフレンチを食べるのはやめようかなぁ。』と考えるようになりました。
多忙を極め、心に余裕がなくなっていたことが大きいのですが、海外で経験する "飲食" の レベルの高い味とナチュラルな接客を知ってしまうと、日本の野菜はフレンチに適さず、接客は形式的であり、どこかのだれかを真似ようと努力している不自然さを感じてしまうことがありました。
それは、日系エアラインCAの一所懸命さを理解しつつも海外エアラインのナチュラルな接客を好むのに似ています。作った笑顔で本心を隠すのではなく、肩の力を抜きながらも上質な心のこもった接客のできる技量と知識を備えていることが大切です。

その頃、世界中のフランス料理は、フェルナン・ポワン、ポール・ボキューズが提唱したソースに頼らない素材そのもののおいしさを生かす「ヌーベル・キュイージュヌ(nouvelle cuisine)」から、ジャニエ・オブュション、アラン・デュカス、ピエール・ガニェールが始めた「キュイジーヌ・モデル(Cuisine Moderne)」に移行し、バターや伝統的なソースの重要性と古典回帰と "新技法" が流行り始めました。

この "新技法" を好まない私は、エル・ブジ (El Bulli) の低温調理法、エスプーマ(espuma、泡掛け)、ソースやポタージュにアルギン酸ナトリウムを混ぜ、塩化カルシウム水溶液で人工イクラ状にしたスフェリカス、科学的観念が先行した分子ガストロノミーなどを多用されると脳の味覚野が混乱するばかりで落ち着いて楽しめなくなり、これを真似っこする日本のフレンチを遠ざけていました。

このフレンチの変化は、日本のすし屋が、”おこのみ” をやめて経営効率の良い ”おまかせ” + ”一斉スタート” に移行したのと同じです。フレンチも従来の手間が掛かり調理人の神経をすり減らす料理から効率優先で人件費の掛からない料理に変化してきたのです。

こういう時代になると "資本力の差" がレストランの在り方に影響を及ぼしてきます。
家族経営の小さなレストランは、オーナーシェフが深夜労働・早朝出勤をしても体力があれば問題は出ませんが、多くの人を雇っている店であれば労基法に抵触する働き方はできず、莫大な人件費とテナント代は料理の値段に転嫁され顧客が負うことになります。

ところが、ホテル経営のレストランの場合、店単独の収支も重要ですが、労基法を守りながらホテル全体としてローテーションを組み、人材を育成することも可能です。さまざまな経験を積むことで技量と知識が備わります。食材の仕入れを含め、トータルとして採算が合えば良く、そのレストランがホテルのフラッグシップ的存在であれば、最上のモノを惜しみなく使うことが可能です。

***

本日、BS1スペシャル「人生は旅だ 料理も旅だ~三ツ星シェフが見つけた日本~」<字幕>
2018年11月17日(土) 午後8時00分(50分) が放映されます。
(普段TVを見ないので、二番手のメートル・ドテルから教えてもるまで知らなかった)

2005年、帝国ホテル「レ セゾン」が招聘した ティエリー・ヴォワザン (Thierry Voisin) 氏は、フランス・シャンパーニュ地方を代表するレストラン「レ クレイエール」で三ツ星を10年連続獲得してきたシェフであります。NHKのHPには日本にしかない鰹節や昆布などの食材も取り込み、正統なフランス料理に仕上げるその調理の神髄とともに氏の人生の楽しみ方も見えてくる と書かれています。ご興味があり、時間のない方は録画してご覧になってください。

***

今回、昼の遅い時刻にアラカルトメニューを食べるために入店した私には意図がありました。

1、他の客は正午前後に入店してランチコースメニューを頼む人が多いだろう
2、その厨房が立て混んでいる時間帯にアラカルトメニューを作ってもらうことに気が引けた
3、できれば、ティエリー・ヴォワザン (Thierry Voisin) 氏自らの手になる料理を食べたかった

ソムリエに「a Tom Collins with lime, not lemon.」を普通のタンブラーで頼んだところ、かなり時間が経過して運ばれてきました。多分、ホテル内でこのドリンクを作れる店が遠くにあったのでしょう。残念ながらデコレーションはライムではなく、チェリー、レモン、オレンジがピンに刺さっていました。デコレーションを外して添えられた小皿に載せるとグラスが寂しいです。ライム一欠片があれば十分だったのに。ジンの種類の確認もなく、味は "あたり弱め" でした。

アミューズが運ばれ、いよいよメニューを決める楽しい時間です。

 「日本の狩猟期間は始まりましたが、この雷鳥と山鶉はどこで獲れたのでしょうか?」

 「雷鳥はスウェーデン、山鶉はベルギーです。」

 「すると、冷凍ですか?」

 「いえ、冷蔵で持って来ています。」

メートル・ドテルとこんなやり取りをしながら、

【アントレ(Les entrée)】

「パリジャンに見立てて ポアローとジャガイモのフォンダンとチキン風味のジュレに鰹節クリームとキャビア添え」

【ヴィヤンド(Les viandes)】

「山鶉のパイ包み焼き キャベツのデュクセル、ラール、ジュドトリュフ」

https://www.imperialhotel.co.jp/j/tokyo/restaurant/les_saisons/pdf/alacarte201811.pdf

を選びました。(料理についてのコメントは写真をご覧ください)

ソムリエにワインの好みを伝えて選んだグラスワインは、料理に合わせて Domaine Francois Raquillet Mercurey Vielles Vignes 2013 です。一人で一本空けても良いのですが、そのまま部屋を取ってもらいシエスタをしたくなります。

***

午後2時過ぎになり、最初に入店したグループ客の調理がひと段落した頃、コックコート姿のティエリー・ヴォワザン (Thierry Voisin) 氏が常連客への挨拶のためフロアに現れました。それぞれのテーブルを回り、私にも軽い握手をして日本語で挨拶してくれました。素敵な男性です。

 「アラカルトでお願いしました。」

 「はい、パリジャン (Parisien) と鶉 (Perdreau、ペルドゥロー) ですね。」

メートル・ドテルにお願いしたばかりだったにも関わらず、シェフが承知していとことに私は、少し驚きました。この二つはどちらもシェフの得意料理です。

***

山鶉の肉質は、本場の獲りたてに比べて大きな劣化はなく穏やかな香りとパイ包み焼きが故の柔らかい歯応えが良いです。が、ヨーロッパで食べるものと比較すると旨味、香り共に100% 同じとはいえません。冷蔵とはいえ飛行機に乗せて気圧の変動を受けますので多少劣化します。生きたまま通関させることができれば良いのですが、ジビエの輸入は法律の縛りがあり不可能です。ここが日本におけるフレンチの限界なのですが、「レ セゾン」では、これを補うに充分な調理があります。素晴らしい!!!!!

フロア全体がよく見える (観察できる) テーブルからは給仕ひとりひとりの動きがよく分かります。無駄な緊張感を与えないナチュラルな立ち居振る舞い全体の流れに対する気配り自然な笑顔と穏やかな緊張感、黒いスーツの人、ソムリエバッジをつけた人、赤いユニフォームの人、受付の女性陣など総勢10名以上でフロアを担当し、尚且つ、午後3時を境にメンバーがほとんど入れ替わりました。にも関わらず、客が何を食べていたのか情報を共有していることに再度驚きました。

これは、ティエリー・ヴォワザン (Thierry Voisin) 氏の指導と帝国ホテルの従業員教育の賜物ではないかと思います。いいですね。

私は、冒頭の言葉を「日本のフレンチは、フランス人シェフの店で食べなはれ」に変更しなければなりません。

***

現在の建物は、1970年 (昭和45年) から営業を開始しています。
重厚感のあるグランドホテルとしての風格はあるのですが、天井高が足りません。フランス、イタリア、スペインのホテルであれば、客室でも4,000mm以上、レストランであれば5,000mm以上あるというのはカフェでもビストロでもバールでもごく普通のことです。

日本のフレンチレストランとしては、ホテル ニューオータニの「トゥールダルジャン 東京」と「シェ・イノ」の天井が高いです。次に建て替える時は部屋数を減らしてでも階高を少なくとも1,000mmずつ高くして欲しいです。日本を代表するホテルなのですから。


.

  • 「パリジャンに見立てて ポアローとジャガイモのフォンダンとチキン風味のジュレに鰹節クリームとキャビア添え」

  • キャビアはベルギー産オシェトラ(養殖) 、チキン風味のジュレとポアローとジャガイモのフォンダンの香りと食感が秀逸。おいしい!!!!!

  • 「山鶉のパイ包み焼き キャベツのデュクセル、ラール、ジッドトリュフ」

  • ナイフを入れるとキャベツのデュクセル、ラール、ジュドトリュフの香りが立ち上る。サンチュベール(Saint-Hubert)ソース(内臓肉、骨、血、ワイン、フォン)は、軽く仕上げられていてどことなく醤油の香りがした。おいしい!!!!!

  • ワゴンでFrormage

  • コンテ、モンドール、シェーヴル、カンタル、スグリ、パッションフルーツなどのコンフィチュール、素晴らしい状態に管理されている。素晴らしくおいしい!!!!!

  • タルトタタン

  • グラスを添えて

  • 位置プレート

  • バゲット(baguette 杖、棒)

  • Domaine Francois Raquillet Mercurey Vielles Vignes 2013

  • 同じワインをバルーングラスに変えてもらうとより香りが立ってきた

  • 座り心地の良い椅子

  • 使用済みテーブルクロスは全て交換される

  • 天井が低い 1

  • 天井が低い 2

  • 天井が低い 3

  • 天井が低い 4

  • 店を出ると午後3時50分だった

  • 洗面所の大きな手拭きタオル

  • 目の前のビル(東宝)は、

  • タカラヅカだ!

2018/11/18 更新

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