その時は、ミラノの Hotel Principe di Savoia に宿を取っていました。更に友人は、「お金を払えるから泊まってよいとは考えないのが、階級社会が厳然としているヨーロッパです。」とも忠告してくれました。日本人は戦後民主主義によって平準化されてしまいましたので、判断基準のひとつとしてのお金がモノサシになってしまい、それを持っている人間が偉いという風潮があり、世界に存在するヒエラルキーを理解できなくなってしまいました。ホテルによっては、予約する際に敬称を確認される場合があり、Sir、PhD、Dr、・・・・・ Miss、Mrs、Ms、Mrから選択しなければなりません。これを見ただけで予約を躊躇してしまうのですが、美しいもの、美味しいものを探求したい私は、その欲求に抗することができず、恥知らずなことに何度となくラグジュアリーホテルに宿を取りました。倒れない程度に背伸びすることの重要性も次第に分かってきました。
一流のホテルやレストランは、そこに相応しい立ち居振る舞いと身なりをしていれば決して客を差別することはなく、極上の笑顔で迎えてくれますが、彼らの嗅覚はとても鋭いです。確かに、このThe Four Seasons Hotel Milanoには、アメックスのブラックカードをレセプションのカウンターに放り投げるような傲慢なロシアや中国のお金持ちらしき客も泊まっていますが、入り口の右手にある小さなレセプションでは、それらの客に対してもへつらうこと無く毅然と対応しています。もっとも本当の富裕層は、ホテルには泊まらずPrivate Residencesか友人の豪邸に滞在するのでしょう。
リストランテは、エントランスを入って正面の La Verandaと地階の Il Teatroがあり、どちらもイタリアンです。 現在、ホテルのホームページを見ると Il Teatroの紹介は限られたものだけになっていますが、過去に3回夕食を摂りました。ミラノの料理はフレンチに近くバターやクリームを使ったのもが多く、どちらかというと重たいのでドルチェをパスして消化薬代わりのグラッパを飲みました。しかし、シチリア料理をメインコースにしていた時は、リコッタチーズをふんだんに使ったカンノーリをいただきました。パリパリの衣の中から出てくる芳醇な香りのクリームチーズが舌で溶けて、それは忘れられないドルチェでした。食べながら映画ゴッドファーザーⅢで、コニーがドン アルトベロに修道女が作った毒入りのカンノーリを食べさせるマッシモ劇場のシーンを思い出しました。
La Verandaは、朝食で利用しました。普段ルームサービスにしてしまうのですが、前の晩に友人と朝食を食べる約束をしたので訪れました。ここはビュッフェ形式でなくコースメニューとアラカルトメニューから選びます。もちろんジュースは、spremuta (スプレムータ)です。シチリア産のブラッドオレンジではなくバレンシア産のオレンジが使われていました。私は何処のホテルでもポーチドエッグを頼みますが、ここの仕上がりは最高のレベルです。(英国料理ですからThe Peninsula Hong Kong / The Lobbyでの朝食のポーチドエッグが一番でした) 他のテーブルにはビジネスマンや素敵なドイツ人家族が座っていて絵になっていました。
私は、何度も宿泊している The Four Seasons Hotel Milano から多くのことを学びました。が、1991年、私はミラノに住む友人(日本人)から宿泊するホテルについて注意を受けました。
「あのね、oggeti209さん。ヨーロッパでは泊まってよいホテルとそうでないホテルがあるんですよ。」
その時は、ミラノの Hotel Principe di Savoia に宿を取っていました。更に友人は、「お金を払えるから泊まってよいとは考えないのが、階級社会が厳然としているヨーロッパです。」とも忠告してくれました。日本人は戦後民主主義によって平準化されてしまいましたので、判断基準のひとつとしてのお金がモノサシになってしまい、それを持っている人間が偉いという風潮があり、世界に存在するヒエラルキーを理解できなくなってしまいました。ホテルによっては、予約する際に敬称を確認される場合があり、Sir、PhD、Dr、・・・・・ Miss、Mrs、Ms、Mrから選択しなければなりません。これを見ただけで予約を躊躇してしまうのですが、美しいもの、美味しいものを探求したい私は、その欲求に抗することができず、恥知らずなことに何度となくラグジュアリーホテルに宿を取りました。倒れない程度に背伸びすることの重要性も次第に分かってきました。
一流のホテルやレストランは、そこに相応しい立ち居振る舞いと身なりをしていれば決して客を差別することはなく、極上の笑顔で迎えてくれますが、彼らの嗅覚はとても鋭いです。確かに、このThe Four Seasons Hotel Milanoには、アメックスのブラックカードをレセプションのカウンターに放り投げるような傲慢なロシアや中国のお金持ちらしき客も泊まっていますが、入り口の右手にある小さなレセプションでは、それらの客に対してもへつらうこと無く毅然と対応しています。もっとも本当の富裕層は、ホテルには泊まらずPrivate Residencesか友人の豪邸に滞在するのでしょう。
さて、このホテルはルネサンス時代に建てられた尼僧院をホテルに改装したものです。
私のカバー写真に貼り付けた柱廊のあるパティオは、幾何学的に剪定された植栽があり、ダ•ビンチの受胎告知の樹木のようです。Piano terra(日本の一階にあたる)に一度泊まったことがありますが、天井高は5000mmぐらいあり、一部がメゾネットになった部屋もあります。馬に乗ったまま入城できるようにラテンの国の建物は一階部分が高くなっています。
リストランテは、エントランスを入って正面の La Verandaと地階の Il Teatroがあり、どちらもイタリアンです。
現在、ホテルのホームページを見ると Il Teatroの紹介は限られたものだけになっていますが、過去に3回夕食を摂りました。ミラノの料理はフレンチに近くバターやクリームを使ったのもが多く、どちらかというと重たいのでドルチェをパスして消化薬代わりのグラッパを飲みました。しかし、シチリア料理をメインコースにしていた時は、リコッタチーズをふんだんに使ったカンノーリをいただきました。パリパリの衣の中から出てくる芳醇な香りのクリームチーズが舌で溶けて、それは忘れられないドルチェでした。食べながら映画ゴッドファーザーⅢで、コニーがドン アルトベロに修道女が作った毒入りのカンノーリを食べさせるマッシモ劇場のシーンを思い出しました。
La Verandaは、朝食で利用しました。普段ルームサービスにしてしまうのですが、前の晩に友人と朝食を食べる約束をしたので訪れました。ここはビュッフェ形式でなくコースメニューとアラカルトメニューから選びます。もちろんジュースは、spremuta (スプレムータ)です。シチリア産のブラッドオレンジではなくバレンシア産のオレンジが使われていました。私は何処のホテルでもポーチドエッグを頼みますが、ここの仕上がりは最高のレベルです。(英国料理ですからThe Peninsula Hong Kong / The Lobbyでの朝食のポーチドエッグが一番でした) 他のテーブルにはビジネスマンや素敵なドイツ人家族が座っていて絵になっていました。
このホテルが好きな理由は、建築の素晴らしさです。
グランドホテルではなく、ゆったりした居心地の良い空間が作られています。こんな家に住んでみたいものです。