2回
2016/02 訪問
西荻窪「仙ノ孫」~鍋もやっぱり凄かった!~
[3回目訪問]
「仙ノ孫」さんを知ってから、ずっと気になっていた四川火鍋。この日は予め予約を入れて、地元西荻の友人たちと共に、やっと念願の鍋を囲むことが出来ました。
◆ 四川火鍋
HPの記載曰く「香辛料15種をベースに8時間かけて作る特製の辛いスープ」と「12時間かけて鶏、豚から作るコラ-ゲンス-プ」の2種のスープが入った鍋が、まずテーブルに鎮座。目の前に置かれた途端、香辛料の香りがふらっと立ち上り、それだけでもう目の周りにじわっと汗が滲みます。
入りますものは、豚、鶏、牛の肉各種と内臓類、そして本日の鮮魚、海鮮類。これが3人分とは思えないほど豪快な盛り合わせで、隣のテーブルの方も思わず見入っておられました。海鮮類はどれも新鮮でピカピカです。
野菜も20種近くと豊富なので、2回に分けてサーブされました。このお店お得意の大分の野菜がずらりで、つぼみ菜、ターサイ、赤カブ、金時人参、芽キャベツなど、火鍋の具材としては珍しい野菜もお目見えです。
鍋のスープに火が入るにつれ、食べる前から身体がポカポカと温まって来ますしたが、実際に食べ始めると、皆ほどなく上着を脱ぎ始め、薬膳効果の即効性を実感しました。
スープ自体には味は殆どついておらず、腐乳や辛味噌、にんにくや黒酢などを好みの加減で混ぜたツケだれを加えて頂くのが火鍋の流儀ですが、このタレの塩梅や、スープの煮詰まり具合で、一口ごとに味の変化があるのが楽しいですよね。鍋は単調になりがちですが、「仙ノ孫」さんの四川火鍋は、紅白どちらのスープも奥深いコクと味の広がりがあるので飽きることなく、熱さと辛さに翻弄されながらも、箸を持つ手は一向に止まりません。麻辣スープも、確かに辛いのだけれど、口内が麻痺するような尖った辛さではなく、口蓋の奥に広がっていく心地良い辛みを感じることが出来ます。
目下、西荻住民のホットな話題(?)である、深田恭子ちゃんのドラマに使われている「松庵文庫」さんのロケ話から、残念ながらあのお店が閉店してしまった、あそこにこんなお店が出来た…などと、ご近所情報交換の盛り上がりと共に、怒涛の勢いで鍋をつつく私たち。〆の麺に行き着く頃には、闘い終えたような清々しさと、口福感で一杯になりました。
美味しかった~。やっぱり「仙ノ孫」さんは何を食べても間違いなし!ごちそうさまでした。
(2016.3.2 写真4枚を追加)
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[再訪]
遊びに来た知り合いの「西荻窪の仙ノ孫で麻婆豆腐を食べたい」という要望に応え、彼らを連れて「仙ノ孫」さんを再訪。平日でも混むのだから週末はもっとだろうと予想して一応予約をして行って大正解、開店からたちまち満席になりました。
◆前菜2種
この日は甘海老の唐辛子炒めと、コリンキーかぼちゃとゴーヤの炒め物でした。シェフのご出身地なのか、アラカルトでもよく大分産の旬野菜を使ったメニューが出てきますが、この日のコリンキーかぼちゃも大分のものだそうです。初めて頂きましたが、ハヤトウリに似た淡白な味わいでした。
◆麻婆豆腐
こちらのお店のスタンダードな麻婆豆腐。週末セットは前菜2品とライスがつきます。言い出しっぺの彼が、まずスタンダードな麻婆豆腐を食べたてみたいとの希望でこちらを。きちんと辛さもあって、尚且つ味わい深く香り高いのは「仙ノ孫」さんの真骨頂だと思います。
◆陳麻婆豆腐
+200円で、より辛い陳麻婆豆腐にしてもらえるので、もう一人はこちらを。より辛く、より痺れも強い麻シャープな味わい。肉のサクサク感もたまりません。
◆四川風ピリ辛黒チャーハン
私は久しぶりに炒飯を頂きたく、この日は黒チャーハンにしました。とんがっていないピリリとした辛味と山椒の香り立つ香ばしい炒飯で、細かく刻まれた四川の漬物の旨味がしっかりお米に移っていて、ちょっと病みつきになる美味しさでした。
「仙ノ孫」さんは炒飯も秀逸で、黒チャーハンの他にも、ちょっとひねりのある美味しい炒飯が頂けます。過去の写真になりますが、「干し貝柱、エビ、川エビの卵、鶏の砂肝、豚肉入り極上チャーハン」は、揚州炒飯のアレンジのようです。珍しい取り合わせですが、具材から出た旨みが香味油と共にごはん一粒一粒にしっかりとコーティングされていて、食べ進めるごとに味わいが増す炒飯です。
「上海蟹ミソ、上海蟹肉、エビのあんかけチャ-ハン」も絶品炒飯のひとつ。パラパラの炒飯の上から濃厚な蟹味噌入りの餡がたっぷりかかった豪華版で、ぷりぷりの海老もたっぷり。
同行者たちも大満足で、アラカルトメニュー(ランチタイムでもオーダー出来るのです)を見ながら次回はアラカルトを色々食べてみようと、すっかりファンになった様子。自分のお気に入りの店を好きになってくれるのは嬉しいものです。なぜかちょっぴり得意になりながら、次の約束を交えたのでした。
ごちそうさまでした。
(2015.9.5 写真6枚を追加)
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愛する西荻窪は大好きな「仙ノ孫」さんにてランチ。これまでは夜にお邪魔することが多く、定番はいつでも食べられるから…とよだれ鶏や麻婆豆腐などの四川料理の定番は後回しにしてしまい、季節の食材を使ったお料理や珍しい調味料を多用したメニューばかりに舌鼓を打っていたので、本日はランチで「本場四川式・汁無し坦々麺」を頂くことに。
12時の開店に合わせてふらっと伺ったのですが、なんと私たち以外のテーブルは全て予約席でびっくり。以前から人気のお店でしたが、ここまで予約で埋まっていたのは初めてでした。やっぱり美味しいお料理には、自然と人が集まるものなのですね。
◆本場四川式・汁無し坦々麺
運ばれてきた坦々麺は、まずビジュアルがとっても美しい!艶やかに光る赤珊瑚色の麻辣のタレにの中に端正な姿で鎮座する麺の周りには、唐辛子の赤、葱の白、ほうれん草のグリーンにナッツの茶色が散りばめられていて、目にも鮮やか。花椒と胡麻油の香ばしい香りが鼻をくすぐり、たちまち食欲全開!
汁なしなので、タレの辛味も油分もダイレクトに麺に絡んでいるのですが、まずは醤油などの土台の味がしっかりと舌に伝わってから、心地良い辛味や痺れが追いかけてきて、その風味が口の中から途絶えてしまうのが我慢できず、どんどん箸が進んでしまいました。タレだけでなく細かな具も麺に程よくまとわり、サクサクした挽肉や香ばしいナッツ、プチプチの胡麻、葱のアクセントなど食べるごとに異なった具が絡み合って、次の一口の展開に心躍ります。汗をかきつつも、あっという間に完食。見た目よりもたっぷりの麺の量で、お腹も大満足の一品。残念なことと言えば、なぜこれをもっと早く食べておかなかったのかということでした。
こちらのお料理を頂いていつも感じるのは、唐辛子もたっぷり使っていそうだし、確かに油を多用されているはずなのに、辛さも油も風味の一つとしてしっかりと活かされているんだなぁ、ということ。それらは、四川料理らしいくっきりした輪郭した味わいの一端を担ってこそすれ、辛味のパンチが強くて舌が痺れたり、油のせいで胃がもたれたりということはありません。だから、決して食べ疲れることがないお料理ばかりなのです。いつもその美味しさの中毒になって無我夢中で頂いてしまうのですが、箸を置いてからは勿論のこと、お店を出てからも、はたまた家に帰りついてからでさえ、美味しかったなぁとしみじみ思い返す、私にとってはそんな四川料理を頂けるお店です。
ランチのメニューも豊富なラインナップですが、夜のアラカルトはオリジナリティあふれる多彩な料理が満載で、オーダーに迷ってしまうこと必至です。
ラム肉のクミン入り辛味煮込み、酒粕風味の四川の調味料「チュンニャン」を酢醤油ベースのタレと合わせて唐辛子で炒めた鶏肉の酢辛子炒めなどパンチの効いた四川料理は一押しですし、上海蟹の身と味噌、海老を使ったあんかけ炒飯、川海老の卵等を入れた炒飯などの上海料理や、酢醤油を使った前菜、珍しい季節野菜を使ったお料理も、おすすめです。
これらをほぼおひとりで作っていらっしゃる店主の方にも、お忙しい中でも全てのテーブルに目配りしつつテキパキと切り盛りされている奥様(だとお察ししてますが)にも脱帽。中央線沿線には美味しい中華料理のお店がたくさんあり、どこも甲乙つけがたく魅力的ですが、今日のように暑さがぶり返してきた日には、ピリリと辛い四川中華に足が向いてしまいます。「仙ノ孫」さんも人気で夜もなかなか予約が取りづらくなってきているようですが、私もめげずにトライして、次回は再び夜に伺いたいと思います。
何だかお店の宣伝ばりに絶賛してしまいましたが、お気に入りのお店ってそういうものですよね。
ごちそうさまでした。
四川火鍋スープ
四川火鍋の具材:豚、鶏、牛の肉各種と内臓類と、本日の鮮魚・海鮮類
四川火鍋の具材:野菜①
四川火鍋の具材:野菜②
前菜2種(甘海老の唐辛子炒めと、コリンキーかぼちゃとゴーヤの炒め物)
干し貝柱、エビ、川エビの卵、鶏の砂肝、豚肉入り極上チャーハン
上海蟹ミソ、上海蟹肉、エビのあんかけチャ-ハン
陳麻婆豆腐
麻婆豆腐
四川風ピリ辛黒チャーハン
本場四川式・汁無し坦々麺
記事URL:http://blog.livedoor.jp/wickie91/archives/36637614.html
2016/03/02 更新
もう数えきれないほど通っているが食べログに記録するのは久しぶり、な「仙ノ孫」さん。
中華、殊に四川料理には欠かせない辛い油・葱油・鶏油など多種多様な油をすべてイチから仕込み、料理によって使い分け、野菜を筆頭にはじめましての食材や聞きなれない調味料を多用した料理は、いつお邪魔しても新鮮な驚きに満ちていて、数多くのお品書きを見ているだけで「これってどんな料理なんだろう?」とワクワクが止まらない。
本格的な四川料理と聞くと辛さに身構えてしまう向きもあるかもしれないけど、こちらに限っては油のくどさや過剰な辛さとは無縁で、それらはむしろ香り高さや風味の一つとなっている。医食同源がモットーと銘打っているだけあり、どのお料理も滋味深く、重たさがなく、食後はすっきり身体が軽やかになるくらいだ。
さて、この日もあれこれ頂いたが、出色は子持ちヤリイカ、タコの卵、春雨の香港海老味噌土鍋煮込み。春雨入りの土鍋煮込みって総じて美味しいものだけど、子持ちヤリイカ・タコの卵・海老味噌の三拍子が揃った出汁は濃厚で旨味爆誕!ぷりぷりのイカ、柔らかいながらも独特の食感のタコの卵、くったり甘い葱と、この旨汁を余すことなく吸った春雨を啜る幸せよ…思い返しても垂涎。
四川のコリコリ乾燥キノコと青菜の炒めのようなシンプルな炒めものも、油の香りからしてもうご馳走。只でさえこういうコリコリした食べ物が好きなんだが、青菜のシャキシャキとのリズムも面白く、食感も楽しい料理。
順番が前後したが、前菜的に頂いたメニューはよだれ鶏と、茄子と豚タンの冷製。名物よだれ鶏はご自慢の油を駆使した間違いのない一品。こっくり煮含めた冷たい茄子に豚タンという面白い組み合わせも良かった!
つい珍しい料理ばかりオーダーしがちな私に対し同行者が選んだスタンダードな四川料理に、改めてこのお店の凄さを思い知る。大海老チリソースは初めて頂いたが、海老の絶妙な炒め加減もさることながら、葱や生姜などの香味油、豆板醤が入ったチリソースの香りの高さに恐れ入った。卵も入って辛味はまろやかだが甘すぎず。これまで今ひとつピンと来てなかったが、「エビチリ」の美味しさってこういうことか!と開眼。
最後まで迷ってやっぱり食べたい!と、こちらも初めて頂いたネギパイ。さくさくの生地に火が通った葱の甘味と香り、ほのかな塩味に手が止まらない。次回も絶対食べる!器遣いも好き。
この日はデザートも気になり、サイカチの実、梅、柿、サンザシのシロップ煮と、スイカ100%シャーベットをオーダー。
夏ではないのにスイカ?とびっくりしたけど、シャーベットはほの甘さが格別でかなり良いお口直し。
サイカチは調べるとマメ科の落葉高木で、実や種子に薬効があるそう。ゼリーのような食感で、サンザシの甘酸っぱいシロップによく合う。こういうの大好きだ~。
油じみた匂いなどしない上品な雰囲気の店内、隅々まで行き届いた繊細な料理、けれど敷居が高いわけではなく、肩肘張らず料理を堪能できるお店の空気感も好きだ。
西荻窪は個人経営のお店が多く、人気店であってさえ10年、20年と続けていくことは大変なご苦労を伴うに違いない。仙ノ孫さんも、たった一人で次々に美味なる皿を編み出すご主人と、テキパキと無駄なく立ち働かれる奥様の二人三脚でずっと切り盛りされており、なのに高いレベルを保ち続け、あまつさえ更なる高みを目指す(行くたびに新たに加わっているお品書きを見て感じる)姿勢には頭が下がる。
私ごときが何をほざくかという話だが、大好きなお店のとびきりの味を味わい続けたい、そのために大好きなお店にはずっと存在し続けてほしいと、サポーターじみた気持ちも抱えつつ、今日も西荻の美味しいお店に通う。
ごちそうさまでした!