2回
2017/09 訪問
圧巻!感動!才気あふれる生井ワールド!
素晴らしいコースだった。
いまだ感動がおさまらない。
あの伝説のシックプッテートルという街角の小さな店で圧倒的な才能を見せ付けて
ついにオーナーシェフとして独立した生井氏。
オードはラテン語で叙情詩という意味。
この店名にも思いが溢れている。
店内はグレーに統一されていて、そのシンプルさに加えて、天井は平らでは無く、方向を変え光を変え、パッチワークのように変化している。制限された室内でありながら、シンプルに落ち着いた雰囲気は叙情詩を奏でるステージとしては最適。
スタッフの素晴らしい動きが感動的。
生井氏とソムリエの松本さん以外は全てイケメンのメンバー(笑)
皆さん生井氏のポリシー通り謙虚で懸命な雰囲気が心まで凛とさせてくれる。
コースはプチフールまで入れると全12皿。それがなんと13,000円のサ税別!
ペアリングのワインはなんとも素晴らしいクオリティで7種類でてきた!このクオリティでなんと9,000円まさに感動の内容だった。
最初はオマールエビボールのスープはオマールエビとカカオバターで口に入れると外側の殻が弾けて口の中にオマールエビのムースが広がり口と鼻腔に香りが広がる。
「キンカン?」の質問に「あ、僕の中ではドラゴンボールなんですw」と言う生井シェフ。
人参のチュロス、パプリカパウダー、西京味噌のマヨネーズ、マイクロリーフ添え。を指で摘みながら口に運ぶ。根菜の香りがふわりと漂い、パプリカはやはり香りに貢献し、後味には西京味噌マヨネーズの旨味が残る。
うますぎる。そして一口で終わる儚さ!
キャビアのタルト。香川の国産のキャビアを中に忍ばせ、甘くないサブレ生地とクリームチーズ、シャキシャキのジャガイモ。奥にキャビアの味わいは奥に繊細にいる。「こ、これはっ!素晴らしい!」
サンマのコンフィ、ブーダンノワール、竹炭とアンチョビで作ったメレンゲ。
サクサクのメレンゲに、まろやかに絡みつくブーダンノワール、サンマの旨味が、口溶け感、多重に奏でる旨味の奥深さが素晴らしい。
豚の耳に昆布を挟み込み、アオリイカ、原木椎茸、豚の皮、椎茸の出汁のソース。
実に手が込んでいるのに、さらりと普通に出してくる。
ここまでの仕事を何気なく一皿に盛り込むとは…。
歯ガツオ、低温でレアに仕上げて。ねっとりとした食感に仕上げていて、牛肉かよっ!とも思える食感。味の深み最高。ロックフォールのバター、のポワローのフリット、パウダー。
五島のスジアラ、4kgのもの。
少し、寝かせて、海中放血神経じめ、バターナッツかぼちゃ、ソースはシーバックスオンベリー、酸味のあるソース。
飯田の岡本養豚場の千代幻豚のバラ肉、紅茶、八角、グローブの香りを効かせて。銀杏。もっちりした大根餅を添えて。
甘い豚の脂身は、丁寧に仕上げられ、サッパリ、スッキリした綺麗な紅茶のソースでサッパリとした味わい。日本酒が抜群に合う。
ハト、デーツのソース。デーツのエスプーマ、フォアグラのバター。もやし。
佐渡産の黒イチジク、パープルバジルと。
ソーテルメと合わせて。
ローリエのアイス栗の渋皮煮、そば粉のクランブル。コニャックをスプレーして。
紅茶の人はサツマイモのカスタードが入ったメレンゲにナツメグをかけたものを合わせて。
和ハッカのハーブティーの人は
温かいぶどう飴を合わせて。
「生井シェフはこれがやりたかったんだ!」
が伝わる感動の内容だった。
生井シェフの「もっともっと、良くなります!これからを楽しみにしていて下さい!」とのコメントもスタッフの皆さんのキラキラした眼の輝きも、本当に楽しい店が出来ましたね!
2017/09/26 更新
シャンパンスタート。
定番のオマールのジュをカカオバターで固めたシェルでボールにした。コアントローで合わせる。
ゴールデンキャビア、いくら、サーモンのリエット。
ロゼスパークリング、ピエモンテ州のピノネロ。発酵スパークリング。
地ハマグリ、春菊のマイクロリーフ。青海苔のマスタード。これをスペインの海をイメージしたワインと合わせる。塩味同士が仲良く調和する。マイクロリーフの苦味が素晴らしい。磯の香り。ガラスの泡を湛えた球体の器で。
サンマ炙り、黒にんにくのマヨネーズ、シャンピニオン、ペコロス、シェリービネガー。
黒にんにくの香りとビネガーの酸味が絶妙。
フランスのジュラのワインを合わせてきたー!ワインも心地よい香りと程よいサバニャンの酸味が余韻に続く。強すぎず、抜群。シャルドネ60%、サバニャン40%。
イカスミを練り込んだうどん、アサリの出汁のソース。ミニトマトを忍ばせて、コリアンダーのマイクロリーフ。素晴らしい!
サントネイ。
シャルドネ、プティムルソー。
アントニーオリビエさん。
まあるいナッツ香が豊かで、濃厚なイカスミのうどんに合うー!
白子、しいたけ、源助大根のエキス、しいたけを合わせて。源助大根の甘み、苦味と旨味がシームレスにつながり旨い。
甲州、鳥居平、最初の甘みと、後から立つ酸味で合わせてくる。
旨い!
厚岸の牡蠣、豚の耳、ナッツ、ケールを揚げて、ジャガイモ餅を敷いて。ケールが油と相性素晴らしい!
クラウディベイ、ピノ・ノワール。磯な仕上がりで、ケールの香りと抜群!
銚子のキンメ、ジロール、丹波シメジ、なめこ、栗カボチャのピューレ、コリンキー、バターナッツカボチャ
アルザスのピノ・ノワール。チャーミングなあか。2010年のビンテージはこの深い香りがでる。とのこと。
蝦夷鹿のロティ、骨つき鹿ソーセージと。
ゴボウとブラックペッパーのソース。
グルナッシュとシラー。
スパイシー、果実感。
紅茶、カカオのニュアンス。
ジゴンダス。
新生姜のコンポート、シャインマスカット、キウイ。シャンパンのジュレ、ヨーグルトのシャーベット。
スパイシーな新生姜のデザート!
洋梨、キャラメル、アニス風味の
チーズのムース。キャラメルのエスプーマ。
あんぽ柿、酒粕、クリームチーズ。
和紅茶は和のアールグレイで
山椒の葉が柑橘系統である事をわからせてくれる品。
生井さん最強です。
ソムリエの松本さんの合わせ方も素晴らしい!
グレイな色調。色の無い感覚。
落ち着いた、シックな内装。
感性が鋭敏になり、出されるものにフォーカスされる。
出される料理の色調も渋めの日本のわびさびを
感じされるような色合いのものが多く、
派手さは敢えて無くしている。
このセンスが生井さんなんだな!
と独自の生井ワールドを肌で感じる。
席間もゆったりし、違う席からの声は遠く、
居心地の良さを感じる。
カウンターはコの字で
向かい側と顔を見合わせる形になっているのに
照明もトーンダウンされているので、周りが気にならない。
最高の空間。
店のスタッフは爽やかで、皆さん素敵なメンバーばかり。やる気溢れるメンバーの動きも役割分担がキチンとされていてチームワーク最高。
そして最高の料理と抜群のペアリング!