3回
2023/10 訪問
究極の旨い握りは雑司ヶ谷の鮨おくやまにあり。
やはり鮨おくやまの寿司は別格に旨い。
訪問は複数回におよび、書くのは2度目。
つまみは軽めに鮨を握ってもらいたいタイプの人には圧倒的な厳選感の高い握りを見事に出してくれる。握りはやはり鮨おくやまだ。
しじみとはまぐりの塩を入れない潮汁
鰹の漬け、鰹の骨を使った醤油と味醂で漬けて。ホッキ貝の貝柱、自家製の梅を乗せて。唸るスタート。
鰹のすなずり、圧倒されるうまさ、とろける。さわらもいい季節を感じます。赤身の漬け おくやまのづけは本当美味い。
背トロ 美味い。とろける、重く無い。丁寧に皮目やスジを剥がした珠玉の逸品。ヒラメえんがわの昆布じめ。歯応えも旨みの深さも本当に旨い。
マカジキ、昆布締め。カマトロもはや唸っているしか無い。
カマトロの甘辛煮。
カッパ巻き、う、美味い!
甘辛煮を出してカッパ巻きで切り替えて来てこれからさらに後半に入る準備ができる舌になる。口中切り替え完了。
小肌、昆布を乗せてブリの大トロ腹の部分。ボタンエビ昆布締め、ねっとりうまい。小柱、生いくら、八景島のあなご、もう泣く。ウニは殻付きのものを店で捌いて出してくる箱入りのウニを旨いと言っている暇があったらここのウニを食べてみた方がいい。やはり手剥きに勝るものなし。
はまぐり、北海シマエビ、トロたくは奥山さんの出身秋田のいぶりがっこを使い出してくれる。
もう、旨いしか無いレベル。
おくやまさん実直な大将が丹念に丹念に旨さを追求する最高の鮨。で、事前に頼めば驚くほど旨いバラちらしを持ち帰れる日もある。忙しい日は無理かもしれないけど。バラちらしを作るのには15分ほどはかかるので、頼めるのは入れ替えのある時間帯では難しいかもしれないのでこれは奥山さんと要事前相談。
2023/10/11 更新
2022/11 訪問
恐ろしく上質。探求された深い旨味へ
隠しておきたくて、あまり知らせたくはなかったけど、最近食べログのレビューを見ているといい点数ばかり目立って来た。そろそろご紹介しておくしかないなと決断してのレビュー。
ここ「おくやま」は独自の路線で旨い寿司を実現している見事な世界観を掘り下げて探求している。
大将は謙虚で、真摯に魚に向き合っている方。
特筆すべきところは旨味を掘り下げて、他の流行の寿司屋の味には全く左右されていないので、結局は本物に辿り着いている事。
その裏打ちとして、仕事を手間ひまかけて、労を惜しまず飽きる事なく営み続けているところ、そして探求心が深く旨い寿司を探求し続けているところ。
魚の旨い時期、旨い部位をよほど熟知しているのか、どのネタも呆れるほど旨い。白酢のシャリを小さく握ってくれてネタの旨さにフォーカスする。渾然一体となったシャリとネタが絶妙なハーモニーを奏で、煮切り醤油も旨さを際立たせる柔らかな深い味わいの旨味系。
手間ひまかけてしっかりと仕込まれたネタは、どれも「旨いっ!」と仰反るしかない仕上がり。自然に溢れる言葉、脳を満たす満足感。
大間のマグロから始まる。180kgマグロの背トロ。渾身の旨い部位からのフルパワーのスタートは狙い澄ましてガツンと始まる感動からのスタート。
それを引き継ぐ、さわらのトロこれもこんなにもっちりねっとり旨いさわらは味わった事がない。
赤身のハガシ、赤身のとろけ感はまた背トロと違う旨さを感じる。
シャリだけで出してくれる。それだけで食べると旨さの横に引き締まった酸味もしっかり感じる。
以下は感動の品々。
カツオのスナズリ、もはや旨さがカツオではない。
松川ガレイ昆布締め、(泣)旨い。
ボタンエビ昆布締め、これって美味い。
シジミ、はまぐり、ほっき貝の潮汁
ブリ砂ずりのヅケ、うまー。
松川ガレイえんがわ昆布締め
苫小牧ほっき貝、煮切りが合う。
まかじき、煮切りと見事に魅力爆発。
せいこがに、握りでうますぎる。
ブリのカマのスープ、うますぎる。
小柱、旨い。
あんきもさわらとブリのアラからタレを作って。深い旨味のタレ。
シメイワシ、白板昆布を乗せて
すみイカ塩で。サクッとしていて見事な旨さ。
アナゴつめ、熱々で、とろけて。
骨を丹念に抜いている、口にあたる小さな骨すらない。
コハダを、白板昆布、これも見事。
いくら、薄いダシ醤油で二週間、素晴らしい。
バフンウニ、ミョウバン不使用、旨い。
あら汁、今日出してくれた寿司ネタを全て使っている深い旨味のあら汁。上品かつ食べやすい。
マグロ中落ち、赤身のハガシを巻いている
味の軸として、シャリ酢がまろやかで、絶妙。煮切りの旨さがネタの良さを際立たせる。仕込みの素晴らしいネタが口溶けを
内装は実に美しくシンプルに。
寿司屋として和の極上の時間をここまで表現してくれている内装であれば、満足度は高いのは当然。
熱中して辿り着くエンジニア気質の大将の人柄。手の動き、仕事の早い仕事のできる職人。この20貫以上ものコースを僅か2時間程度でまとめてくれる。もちろんゆるりとしてもいいのだが、手の遅い職人には早い仕事は実現できないし、やはり段取りの良さなど含めて仕事のできる人の寿司は旨い。
聞くといろいろ応えてくれる素直で正直な人格。教えてくれるものの真似しようとしても呆れるほど丁寧に手間をかけている凄みに裏打ちされた仕上がり。
これだけの品種、物量を一人で仕込んで手早く握る、早くても丁寧に仕上がる品質にへ妥協がない。すごいな奥山さん。
赤酢を使い硬めのシャリで仕上げる港区周辺の典型的な流行り寿司に、「どこで食べても同じだなあ」と感想を持っている方、さらに寿司の旨さには奥があると信じて探求している美食家。落ち着いた時間を旨い寿司で過ごしたい方。
隠しておきたいけど、隠しきれない最高の寿司。
最後に一つ。
持ち帰りバラチラシも絶品すぎるほど絶品。その日の寿司ネタを乗せてくれる、復習総ざらいの見事なバラチラシ。
当日中の期限だけど、食べておきたい人は数日前までに事前に必ず言っておこう。
8,000〜10,000円くらいで作ってくれるはず。
持ち帰りでも類を見ないレベル。びっくりするほどの満足度。
2022/11/15 更新
鮨おくやまは、流行や記号的な寿司とは明確に距離を取り、「旨さとは何か」を真正面から掘り下げ続けている稀有な一軒だ。
赤酢や強い主張で押すタイプではなく、魚そのものの旨味と使う素材由来の旨味のバランスのを最大化するために、酢、煮切り醤油、温度、仕事量のすべてが設計されている。その結果、味は常に穏やかで深く、重さがなく、その美しい落ち着いた時間は最後まで集中力が途切れない。
大将は実直で謙虚。素材真摯に向き合い、仕入れの関係性を大事に調達を行い、驚くほど素晴らしい素材を調達。
さらには仕込みに一切の妥協がない。
話せば謙虚であり、気さくで誠実だが、仕事は徹底して職人肌。膨大な仕込み量を一人でこなしながら、テンポよく、しかし雑にならない。この段取り力と集中力が、味の安定感と満足度を支えている。
空間は簡潔で美しく、寿司に集中するための余白がきちんと保たれている。過度な演出や説明はなく、静かに食と向き合える時間が流れるのも魅力だ。サービスは大将以外に若いアルバイトの品のいい背伸びしていない様なそのままの素敵さのある若い女性。控えめだが温度があり、距離感が優しく凛とし心地よい。サーブしてもらっている時の笑顔がスッーと落ち着きをもたらす。これもおくやまさんの作る場だからこその飾り気の無い素敵なメンバー。
こう言ったトータルでの時間は他の寿司屋では味わえない時間。
流行りの寿司を食べ歩いた先で「どこか同じ」に感じ始めた人ほど、この店の価値がはっきり分かるはずだ。派手さはないが、記憶に残り余韻が続く。
隠しておきたいと思いながら、結局誰かに薦めたくなってしまう。そんな、隠れた私の本命の寿司屋である。