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追求している鮨だった。 鮨さいとうで橋場さんが握っていた時からの大ファンだった。オープンしてから1年半近く、なかなか行けなかったけど、やはり縁があって訪れることとなった。 まだ僕の古いインスタグラムアカウントに橋場さんが握る凛々しい姿が載っていて、15秒間に渡る握りの動画はいつも映像で確認するので、未だ印象をくっきりと持っての鮨しゅんじへの初訪問となった。 素晴らしい鮨だった。さいとうさんの時のシャリより少し柔らかな味わいの印象の寿司でどのネタも名指している食感や味を出すために彼が自身の店を開いてからの生産者やら漁業者との連携や訪問をして、産地自体を知ろうとして歩いているその行動や、選び抜かれた素材の力を存分に味合わせるそんなシャリだった。 この日の痺れたのはカワハギも肝の圧倒的な口溶けは、およそ36℃前後の口中の温度より12〜13℃低い23℃〜25℃あたりから一気に溶け出す。 店内の22℃程度ではまだ形は保ち肉質のキリッとしたネタのカワハギの上に鎮座させて醤油を刷毛で塗って出てくる。目の前に置かれたカワハギを口の中に放り込むと.形を確認するまも無く口の中に溶け出す。チョコレートの油脂分よりも融点が低く、脂分の質の良さすら感じられる重くない口溶け。 すじこの握りも塩味を低く抑え、イクラ自体の旨い玉子のような味わいが口中に広がる。見事に握る。仕込みの丁寧さもあってか仕上がりの一貫、一貫が芸術のように美しく、それぞれの一口一口が予想を超えるうまさ。 元来、僕はキリッと酢の強い鮨が好きなのだけど、こちらは優しいシャリ、酢は随分と優しい。とは言えやはりこのバランスは悪くない。抜群のネタの引き立て役となり満足感が高い。なんとも優しい仕上がりで一口一口が感心して泣けるほどの味わいに仕上がっている。 鮨って旨い。 彼の話を聞いていると、探求への好奇心とその行動がお客の口に入る一貫ずつのクオリティや仕上がりへ繋がる事をしっかりとわかって取り組む者の凄みを感じる。 厨房の中だけで完結する料理はない。 生産者や、漁業者や卸や物流の全ての一致点をサスティナブルな目線で全てを繋がながらも、しっかりお客さんの口の中でどんなクオリティを発揮するかを考え抜いている。 美味けりゃいいでしょう、そんなもん関係ねーよ。 という姿勢は一切感じない。多くのシェフや料理人に欠けている厨房の手前の世界観や、自分たちの扱う物の尊さを舌の先だけで表現し、客も舌の先だけで味わうような店ではないことが、本当に美味しく感動すら与えてくれる。 おでんに入っている練り物は端切ながら上質な魚を使いながら仕上げてくれるどこでも出会わない凄い練り物が入り、感動の一口のおでんに仕上がり。手間をかけている事に楽しさに変え、喜びほとばしる最高の祝福を受けた一皿になる。 ここで扱ってもらえた魚はかなり幸せだなと思える。そんな鮨でした。 神楽坂石かわで会った富山の氷見の人に、ここでも会って「2回目ですねー!」と声をかけられて話が盛り上がり、今度遊びに行く事になりましたよ。 ご馳走さまでした。また感動の続きを味わいに行きたいです。
2024/11訪問
1回
感動したー!しょう太さんの鮨