25回
2024/07 訪問
次世代を代表する店
昼再訪
内容は以下
アミューズ
馬肉/キャビア
とうもろこし/毛蟹/ウニ
鮎/胡瓜/スダチ
鰻/茄子/カレーピラフ
マコガレイ/デュグレレ
シヴェ・ド・オマールブルー
リー・ド・ヴォー/セップ茸/フォアグラ
びわ
メロン/ゴルゴンゾーラ/ディル
となります。
アミューズはいつもの竹炭のマカロン、グリーンピースのムースとオニオンヌーボーのヴルーテ、釜揚げしらすのキッシュ。キッシュが相変わらず美味い。グリーンピースのムースも美味い。この手のヴルーテやムースで素材の味がこれほどしっかりしてるのも珍しい。
馬肉/キャビアも盛りが凄い。崩れないよう慎重に運ぶのが大変そうでした。一応アミューズ的な位置づけでしょうけどヘタな店のメインくらい原価かかってそう。
前菜1はフランス料理で好きなタイプの冷前菜。とうもろこしのムースにカニ味噌で和えた毛蟹、ウニとコンソメ・ド・クリュスタッセのジュレ。シェフご自身「不味くなりようがない料理」とは仰いますが確かにそうですけどそれでも他所より頭一つ抜けたクオリティになってます。実際何の味も香りもしないコンソメジュレの店もたくさんありますし、青柚子で途中に香りのアクセントがあるのも技を感じます。
前菜2は鮎です。鮎はこちらで毎年使われている食材ですが毎年仕立てが違います。毎年どころかワンシーズンで変わる事があります。もはやジャンルに関係なくこの時期は遭遇率の高い食材。その中でもどれだけ他所と差を付けられるかは各シェフの技術と感性の競いどころです。今年は3枚下ろしにした鮎の身で鮎のジュニパーベリーを加えたパテを挟み、シェリー風味のジュレでコーティングしたアスピック仕立て。残りの骨は骨せんべいにして全てを余す事なく食べられます。一応丸1尾という事なんでしょうけど身でパテをはさんであるのでこのパテの量はどっからきてるのか。実際は一皿に1尾以上使ってるのではないかと思います。ドレッセも含めて歴代屈指の鮎でした。
前菜3は鰻です。鰻も好きな食材です。トマトと枝豆入りカレー風味のピラフを焼き茄子で巻いてそこにしっとり焼き上げた鰻を乗せます。鰻そのものが夏というイメージですが仕立てにめっちゃ夏を感じます。フレンチで鰻と言えばマトロートダンギーユが真っ先に思い浮かびますがロワールよりも南仏を感じさせる仕立てで時期的にもピッタリハマる感じがめっちゃ良かったですね。素晴らしい。マデラのソースで。
魚料理1はマコガレイのポーピエットデュグレレ風です。ホタテのムースをマコガレイで巻いてシャンピニオンとエシャロットと共に白ワインでヴァプール。マコガレイを取り出して残りの汁を詰めてクリームを足しバターでモンテ。最近の傾向として軽さを出すにあたりブールモンテではなくオリーブオイルでエマルションさせるタイプもよくみる。しかしそれはもはや違う料理。アレンジが違う方向に向いている。こちらはバターを使っているとはいえしっかり酸のキレを出してあるのでこの多皿コースの中にあっても負担がない。こちらでは普通名詞の残る料理に関してはできるだけ元の形を再現して、多皿コースにおいても違和感のない食べやすさを出すために最小限のアレンジをしてるイメージです。ビバエリタージュ。
魚料理2というかメイン1というかはオマールブルーのシヴェです。私がフランス料理として拘って食べている料理です。店側から自主的にメニューに乗せる事はなかなか無いメニューかと思います。凄まじいオマールの旨味と甘み。ソースは当然の事ながらオマールの火入れにも凄さを感じます。魚料理カテゴリーで出てくるオマールでもル・マンジュ・トゥーのもっと生っぽい火入れも食感としてはかなり好きですがシヴェには多分合わないでしょう。シヴェに適しためっちゃ良い加熱度合いでした。今までシヴェのオマールの加熱度合いでちょっと入れ過ぎだなと思う事はあってもめっちゃちょうどいいと思った事は一度もない。美味いのはたくさんありましたがそこまで感じたのは初めてかも。身の端材とムースをほうれん草で包んだ物にトリュフ。素晴らしい一皿でした。
メインはリードヴォーとセップ、フォアグラ、豚のパテを合わせたパイ包み焼き。今回は断面の美しさは度外視に旨味を詰め込んだトゥルト。通常パイ包み焼きは一つを二人で分けるサイズですが、これのみ唯一1人前から用意されてる物です。パイ包み焼きが食べたいお一人様にご配慮されての事もあるかと思います。とはいえレギュラーサイズの半分より少し大きめでしょうか。今回はまず自分でナイフ入れた時のザクっという音と感触、開いた時の香りの広がりが楽しめます。今回のは肉々しい塊感よりも旨味の一体感が凄い。リードヴォーをパイ包みにしたのは初めてでしたがめっちゃ美味かったです。こちらで頂いた数あるパイ包みの中でも屈指で好きかも。マデラのソースで。
デセールはメロンにディルのジュレ、はちみつをかけたゴルゴンゾーラのアイスの組み合わせ。メロンと香草はよく合いますがゴルゴンゾーラとの合わせは初めてで意外に良かった。ゴルゴンゾーラで全部をマウンティングしてしまいそうですが双方がいい役割してます。
今回も素晴らしかったです!
いつも有難う御座います。
ご馳走様でした
2024/09/19 更新
2024/04 訪問
進化してるからこそエリタージュ出来る
昼再訪
内容は以下
アミューズ
馬肉/キャビア
北寄貝/あおさ海苔/イクラ
ホワイトアスパラガス/苺/オマールブルー
花ズッキーニ/天使の海老/とうもろこし
ブーダンノワール/ビーツ
ブイヤーベース・ソフィスティック
リエーヴル・ア・ラ・ロワイヤル セナトゥール・クトー風
うずら/天使の海老/ホタテ貝/豚肉 パイ包み焼き
びわ
苺/オレンジ/マスカルポーネ
となります。
アミューズ1は3点盛り。竹炭のマカロン、グリーンピースのムースと新玉ねぎのヴルーテ、釜揚げシラスのキッシュ。キッシュのパートがサクサクで美味しい!
アミューズ2は馬肉のタルタルキャビア乗せ。こちらもアミューズのスペシャリテになりつつある。最近自分が料理の塩分の要素をキャビアで与える的な使い方に理解を深めてきました。こちらも馬肉とキャビア各々単体でよりも合わせる事でより両方が引き立つ感じ。
前菜1は殻の上にあおさ海苔のクリーム、軽く炙った北寄貝、雲丹、コンソメジュレ。魚介とコンソメジュレを合わせた冷前菜はかなり好きです。自分で牡蠣のムニエル作る時ブールモンテしたタイプのソースにあおさ海苔加えるのが好きなんですけど貝類と海苔の相性ってめちゃくちゃ良いですよね。雲丹もたっぷりで超贅沢。
前菜2はオマールブルーとホワイトアスパラのポシェに苺のヴィネグレットを合わせた冷前菜。苺とオマールの組み合わせは以前からやられてましたが、今回その合わせる意味というのを初めてちゃんと理解出来た気がする。だいぶ前に他所のビストロで甘エビかなんかと苺のガスパチョみたいのを合わせたの食べてわざわざ苺使う意味あんのかなと思ってました。これは甘エビではなくオマールで、独特の泥臭さがありそれがフレッシュ過ぎない酸味のバランスの良い苺のヴィネグレットで収めるというかなんというか。ホワイトアスパラも単体で出す時より若干硬めに上げてとにかく全体的な統制感が凄かった。これは美味い。
前菜3は花ズッキーニの中に帆立のムースとぶつ切りにした天使の海老、とうもろこしを詰めてフリット。ほんのりカレーの風味が食欲を増進させます。上からパルミジャーノを削りかけ、下にはバジルのソース。
前菜4はバスク風のブーダンノワール。バスク風だと豚の耳やタン、豚足などを入れるそう。これは通常のブーダンノワールより味の深みが違いめっちゃ美味い。モノビスの前菜にもあるので気になる方はそちらでも。ただこちらではビストロっぽい料理であるブーダンノワールをガストロノミーに仕上げてある。血のソーセージから血のイメージでベトラーブの赤いソースで合わせ1時間ローストしたベトラーブを下に敷き全体を赤でまとめ林檎はピュレではなくコンカッセを上に。
魚料理はブイヤーベース。久しぶりです。数年前は暫く定番としてやっておられました。その時からレストラン的では勿論あったもののあまりやられなくなった料理を時代に逆行してやるという意味も含まれてた為一皿で完結するくらいのテイストに近かったかもしれない。今回は長いコースの中でよりガストロノミーに仕上げる為により洗練された。金目鯛、アサリ、才巻海老。オレンジの風味で上品に。
メイン1は【王家の野兎クトー上院議員風】。リエーヴル・ア・ラ・ロワイヤルはアリバブ(又はアントナン・カレーム風)と呼ばれるバロティーヌ状にした物が9割ですがセナトゥールクトーをデフォでやってる店は自分が知る限りここしか知らない。あとは多分やってるとしたらロブション出身の人くらいではないか。セナトゥールクトーとアリバブのいいとこ取りしたやり方してる店もありますがそれはまた別の機会に。アリバブはファルスに脂を補填する為豚肉を混ぜる場合が多いですがこちらは兎純度100%で、調理過程で脂を補填してる。詳しくは書かないですが目から鱗でした。シェフがフランス修業時代にやってたかなりクラシックなやり方。仕上げは通常ほぐした兎のシヴェっぽいものをセルクルに詰めソースをかけるだけですが、こちらもよりガストロノミーに仕上げるためにスパゲティでタンバル型にし、その中にロワイヤルを詰めてソースをかける。フォアグラのポワレとシャンピニオントゥルネを乗せたのはシェフのアレンジ。う〜んこれは凄い。某店でフランス産野兎食って以来の感動かも。素晴らしい。
メイン2は超絶鬼変態パイ包み焼き。今回はパートをブリゼとフィユタージュの2種類使った物。タテルヨシノさんはよく2種類使ってましたが、こちらは底面のブリゼは側面に縁を作りその中に豚のパテを詰めてパテクルートのイメージに。更にその上に天使海老をうずら肉で挟みその周りを帆立のムースで覆いエピナで包む。それを土台のブリゼの上に乗せフィユタージュで全体を包むという恐ろしい構成。キュイソンがめっちゃ難しいそう。前にも書きましたが某シェフはパイ包み焼きの最大の魅力は様々な贅沢な素材を同時に味わえる事だと言った。その人の作ったトゥルトでそう感じた事は無いですがもしこちらの石井シェフがそういう意識でもってこれを提供してきたとしたらそれは納得が出来る。元々自分はフレンチにおいての海の物と山の物の組み合わせが好きでたまにリクエストする事もあるがパイ包みで食べた事は殆どなくそういう意味でもこちらはパイ包み史上でもかなりの逸品となった。ウズラと甲殻類のソースで。
デセールはオレンジのムースにマスカルポーネ、苺のスープといった構成のパフェ仕立て。単体で出すパフェ屋のパフェと料理食べた後に出すパフェは全く違う。しっかり料理の流れを組んだ仕上がりでこのデセールを食べてコースが完結するよう考えられている。同じパティシエさんが構成したモノビスの方のパフェも料理後のデセールではあるが、一皿で完結するようなビストロ的な営業形態なので造りももっと重さがある。酸の使い所が違ったりとか上手く使い分けてるような気がします
石井シェフは去年クラブ・ドゥ・エリタージュ・キュリネール・フランセという会を発足致しました。エリタージュというのは継承という意味で自分達の受け継いできた素晴らしい料理を次世代、更には未来永劫繋ぎたいという想いで始めたのだと思います。継承と言っても昔からの料理をそのまま引き継がせるのではありません。昔と今では環境や人の食に対する意識も違います。粗末な食材をいかしにて美味しく食べさせるかというところから始まり料理は常に進化を経てきました。そう。進化なくして継承はあり得ないのです。
技術だけではなく理念、フランス料理として守っていかねばならぬ物を継承して行きたいのだと思います。
レストランも一緒。ずっと繰り返し同じ事しかしない進化の無い人の店が長く続くでしょうか?目に見えない進化があるから店が継続していくのだと思います。著名なシェフでも下がほぼ育ってない例も多々ありますし、ある店では雇っていた人が自分の店出身といってその人の料理が大した事無いと思われたら結果その著名なシェフ自身が大した事ないという事になるからと自分の店出身だと語らせないのとか。皆そのリスクも背負って人雇ってるはず。自分の磨いた技術は自分の財産であり赤の他人に継承する筋合いはないと言えばそうなんですけど、自分も誰かしらの技術は継承されてるはずですからね。フランス料理が好きで後世にも伝えたいと思ってる人と自分の名声やプライドにしか拘らない人の違いでしょうか。
お店のみならずこれからの動向が楽しみです。
いつも有難うございます。
ご馳走様でした
2024/06/27 更新
2023/11 訪問
スペシャリテパイ包み焼き
夜再訪
今回はディナーの下のコース、ムニュ・ネオ・モノリスを頂きました。
内容は以下
アミューズ
モノリスエッグ
馬肉/キャビア
むじょか鯖/柿/大根
八色椎茸/玉ネギ/トリュフ
舌平目 クレオパトラ風
ペルドロー/フォアグラ/ちりめんンキャベツ パイ包み焼き
蝦夷鹿/フォアグラ/パイ包み焼き
早生みかん/マスカルポーネ
となります。
こちらへ伺うちょっと前に世界NO1フレンチの姉妹店に行きました。COOKJAPANPROJECTで行ったスペイン料理やセントラルの姉妹店MAZ、ヤコブシェフのスマークなどフレンチではない馴染みの無いジャンルだとえらく感動できましたが、正直なところ世界NO1と自分の中でハードルを上げてしまったせいかNO1でこの程度かと感じてしまいました。逆にいうとフレンチに関して言えばフランスに追いついてるというか平均的なレベルでみたらもしかしたら越えてしまっているかもしれないと思いました。その世界NO1との比較対象として真っ先に思い浮かんだのがこちらの店でした。フランス料理の伝統をしっかり継承してるのがむしろ日本人らしいというか良い意味で日本人だからこそ作れるフランス料理は本国フランスで勝負出来ると今回こちらへ来て改めて思いました。
前菜の八色椎茸なんかはメニューだけみると椎茸が主素材?とか思ってしまいそうですが、めっちゃ凄い。ロブションのスペシャリテの一つトリュフのタルトをモチーフにした物で焼いて押しつぶした薄いフィユタージュに玉ねぎとベーコンのコンポート、トリュフアッシェを乗せ椎茸をあしらい焼いた物。最近タイムリーに椎茸に目覚めたせいかえらい感動した一皿でした。
ソールは貴婦人からグレードアップしクレオパトラに。少し前まではエクルヴィスでしたが、入荷が終わりオマールブルーに。この形状ですが火の入りは均一でソースも美味い。ボンファム的な料理としては歴代屈指で美味かった。
パイ包み焼きは今回はペルドローに蝦夷鹿。雉科の鳥類にちりめんキャベツを合わせるのは必須だそう。ペルドローは焼いたロティにしてもそれほど美味くはならない気がするのでこういう仕立てはベストかもしれません。フィユタージュの存在感もしっかり感じるし、こちらではだいぶ前からパイ包み焼きを食べてますがかなり進化してるように感じます。少し甘みを感じるソースがまたペルドローに合って美味い。
蝦夷鹿は蝦夷鹿をパイ包み焼きにするのは実は初めてだという。見事な一体感のあるファルスの断面。パイ包み焼きにフォアグラもかかせない。他所のパイ包み焼きに入ってるフォアグラはパイの中で脂と匂いが回ってしつこくなる事が多いのですが、こちらではそうした油脂感や匂いがないのでデカくてもいつも食べやすい。今の時代ですと鹿くらいだと普通にロティだけで出されてもあまり喜ばれないような気がしますがこういうパイ包み焼きだと皆に悦ばれるのではないでしょうか。こちらのシェフはオープン当初から3種の神器パイ包み焼きをスペシャリテでやってましたからね。10数年の実績が今のクオリティの下支えになっているのです。
デセールも優秀なパティシエさんが入ってからより料理に寄り添うような感じになったように思います。シンプルな見た目ながらとても味わい深い。
モノビスの方も営業形態リニューアルするようで非常に楽しみ!
いつも有難う御座います。
ご馳走様でした
2024/02/26 更新
2023/09 訪問
祝ミシュラン
昼再訪
内容は以下
アミューズ
馬肉/ウニ
スープ・ド・ポワソン
ネオ・パテ・モノリス/うなぎ
栗/フォアグラ/セップ茸
タブリエ・ド・サプール
舌平目/エクルヴィス
パンタード ソース・アルビュフェラ
巨峰/大葉/生姜
黒イチジク
となります。
訪問時はアラカルト営業もされており、その中からの抜粋といった感じの豪華な内容でした。
ネオ・パテ・モノリスはカードル型で底面にだけパートを敷き鴨やパンタードのパテに分厚いフォアグラ、鰻のフュメとポルトのジュレ。鰻は割合としては薄いながらも燻製してある事によって存在感も際立ちます。
タブリエドサプールはハチノスのパネソテー。前菜ですがもはやメイン。シェフの大好きな料理です。多少出す人は選んでるかもしれませんが、この皿数のコースの前菜で出しても違和感を残さないのがこちらのシェフの腕。西小山のカイユでも食ったけどやはりこちらの方が美味い。
魚料理は舌平目のポーピエット。ソースナンテュア。こちらのコースの特長の一つとして魚料理が挙げられる。少人数の小箱でここまでやる店が他にどれだけあるのか。生でシンプルに食べる魚の美味さも知ってるジャパニーズに対して特に古典的なクラシックな魚料理は受け入れ難い。だけど自分が食べたいフレンチの魚料理はこういう料理。食材に依存し過ぎないフランス料理でしか食べられない魚料理。
メインはホロホロ鳥にムースを乗せて焼き上げ、ソースアルビラュフェラで。数種類の茸のフリカッセ。アルビュフェラはコンソメにコニャック等をムイエして詰めた後フォアグラバターでモンテしたシャペルタイプの物。元々は赤ピーマンバターやピュレでモンテした物。赤ピーマンだった物をフォアグラに置き換え、アルビュフェラの名前をそのまま使った具体的な理由などはシャペル氏自身から明かされてはないそうですがこのアルビュフェラは正に今モノリスがやろうとしてる事の象徴にも思える。原型を進化させガストロノミーに昇華する。
デセールも最近より良くなりました。黒イチジクのパートフィロ包み。プレゼンテーションが秋の装いでパートフィロのパリパリは恐らく落ち葉のイメージなのかなと。デセールが良いとコースの締り方が違いますね。
いつも有難うございます。
ご馳走様でした
2023/12/18 更新
2023/05 訪問
昔風レシピもガストロノミーに
昼再訪
内容は以下
·アミューズ
·蛤/あおさ海苔
·モノリスエッグ
·オマールブルー/苺/キャビア
·毛ガニ/アボカド/トマト
·穴子/フォアグラ/ゴボウ/枝豆
·鮎/バニラ
·足利マール牛フィレ肉とフォアグラのパイ包み焼き"トゥルヌソル"
·丹波黒鶏フリカッセ
·メロン
·フォレノワール
となります。
メインは鶏のフリカッセとパイ包み焼き。
今回のパイ包み焼きは足利マール牛のフォレ肉です。普段牛は食べませんがパイ包みは超嬉しいです。椎茸と鶏ささ身のムース、フォアグラ、トリュフ、牛フィレ、ほうれん草という構成。最近マジでフェラーリがパクられまくってるので誰にもマネ出来ないパイ包みをという事で生まれたそう。牛肉だけで構成するウェリントンよりも味、香り、食感全てが複雑で奥深い。こちらのパイ包みの特徴としてソースは比較的軽めでパイ包み本体を味わうように寄せてると感じる。素晴らしい。
フリカッセは丹波黒鶏を使った物。シェフのスペシャリテにジョルジュブランのフリカッセがありますが今回は昔風レシピという意味の【フリカッセ・ド・プーレ アランシエンヌ】という料理になります。違いとしてはフォアグラバターでモンテするジョルジュブランのフリカッセに対し、粉で繋いだのがアランシエンヌ。ベシャメルのような重さではなくちょうど肉に乗るくらいの濃度でいい塩梅。フリカッセは通常胸と腿一緒に煮るそうですが、胸はどうしてもパサつきやすいとの事でロティしたものにソースをかけた感じ。ブレスがまだ出荷されてない時期でフランスの鶏と京都の鶏をかけ合わせた丹波黒鶏はブレスなどのフランス産に近い味わいでシェフが好んで使うという。胸や腿のサイズ感からして結構デカい鶏で、味も濃くてめっちゃ美味かった。
魚料理は鮎。フレンチで出す鮎と言えば前菜が多いですがポワソンのポジションで出すのはあまりみかけませんが、出てきて納得。デカいです。頭だけ先に揚げた後一枚開きにして帆立のムースなどの詰物をし、バターでアロゼしながらムニエル。ベルモットベースのソースヴァニーユ。ソースの組み合わせとしてもバニラは初めてでしたが予想以上に相性が良い。秀逸。
前菜も豪華食材のオンパレード。どれも素晴らしかったですが中でも個人的に好きなのは穴子。蒸した穴子にフォアグラ、枝豆とゴボウのリゾット、ソースペリグー。こんなのはどう考えても不味いはずがない。穴子と土っぽいニュアンスの物は相性が良い。
ブルターニュ産オマールは苺のビネグレットと合わせた料理。以前横浜のビストロで赤海老と苺のビネグレットを合わせた料理を頂きましたが苺でなくてはならない理由が全く分かりませんでした。オマールは赤海老などの小型の海老よりも特有の匂い(香りではなく匂い)がありそれが苺が良い具合に調和してるようでした。つまり海老全般と苺が合うのではなくオマールだから合うのではないかと思いました。
毛ガニはシェフが好んで使うという甘いフルーツトマトやアボカド、雲丹と合わせた料理。クープ系前菜は昔から好きですがこちらのはかなり美味い。五反田のMAYでもクープ系前菜を出す事が多いような気がしますが、もしかしたらモナリザでやる事が多かったのかも?分かりませんが。とにかく良かったです。美味い。
デセールはフォレノワール。アントルメではなくフォレノワールの素材を使ってフォレノワールを模したアシェットデセール。最近パフェなどでもフォレノワールを表現した物を見かけますが、どんな形にするにせよ名前のイメージから逸脱しないところに落とし込んで欲しいところ。こちらは勿論元々あるアントルメの原型から遠すぎず近すぎずといった感じで味は当然ながらビジュアルでも楽しませる。デセールも益々楽しみ。
以前一緒に伺った同行者様は料理も勿論そうですが、ワインが格段に良くなったと仰ってました。無知な私も前回そう思いましたがワインショップも営む人が言うのだから間違いないでしょう。
この日は他の組とか凄い面子でお店がめちゃくちゃ大変そうでしたが楽しかった。あっと言う間の約4時間。
いつも有難うございます!
ご馳走様でした。
2023/07/20 更新
2023/02 訪問
日本人ならではの良さを集約したフレンチ
昼再訪
満席です。
コース内容は以下
アミューズ
アオリイカ/キャビア/カラスミ
鰤/藁/赤キャベツ
サーモン/ホワイトアスパラガス
新玉ネギ/フォアグラ/トリュフ
伊勢海老/ホタテ貝/ミュスカ
甘鯛/蕪/柚子胡椒
ピジョン/フォアグラ/トリュフパイ包み焼き
モノリスクレープ/トリュフ
苺/バニラ/ミルフィーユ
となります。
相変わらず充実しまくってます。
鰤は軽く藁で燻製にして春菊のピストゥや赤玉ねぎと合わせた物。ニンニクのチップが良いアクセント。ねっとりした鰤の食感と燻香がたまりません。
サーモンはマリネして軽くフュメ。火入れはミ・キュイにし、ソースはジュネーブ風を意味するジュヌボワーズ。フュメ・ド・ポワソンに赤ワインを加えたソースでサーモンによく用いられているというかちょこっと見たところサーモン用のソースみたいに書いてる人もいた。"サーモンのアラ"で取ったフュメドポワソンと指定してる。何故ジュネーブ風というのかはわかりません。美味いと共に貴重な体験させて頂きました。
新玉ねぎは勝手にヴルーテだと思ってたら全く想像に反するビジュアルで一瞬混乱してしまい、こんな料理メニューにあったっけ?と思ってしまいました。新玉ねぎをまるごとローストしフォアグラのポワレにたっぷり黒トリュフを乗せてペリグーソースで。こちらは濃厚なフォアグラよりも玉ねぎを主役にした料理。フォアグラはソースというかコンディマンというか玉ねぎを美味くたべさせるための付属品的なイメージ。
伊勢海老はかなりデカくてびっくり。こちらではこれがデフォルトのサイズだとか。伊勢海老って外観の割に中身が小さい印象でしたが身がデカくて肉厚。ホタテ貝のラヴィオリも乗っており贅沢。ミュスカの白ワインベースにブールモンテした少し甘めのソースもよく合います。私はワインのペアリングは全く分からずド素人以下のゴミみたいな知識しかないですが合わせて頂いたゲヴェルツトラミネールの相性がまさに永久の愛を誓い合ったカップルのようでめっちゃハマりました。今度別のところでメニューにミュスカのソースがあったら得意げに「ゲヴェルツトラミネール下さい!」って言ってみます(笑)
甘鯛は鱗焼きです。シェフは鱗焼きにする部位に拘りがあるようです。尻尾に近いほど鱗が細かくなり食感が良いという。確かに今まで意識した事なかったですが頭に近い部位の方が食感が強すぎてそっちの方のみに意識が持っていかれるような気がします。尻尾の方がサクサク感と身の厚みのバランス感が良いですね。以前他所のお店で聞いたのは鱗焼きは付きっきりじゃあないと出来ないからワンオペだったり他の作業しながらは難しいと聞いた事がある。自分がこちらへ伺い始めてから鱗焼きは初めてで、シェフが焼いてる間他の作業をある程度任せられる優秀なスタッフがもしかしたら入ったのかも?しれません。
今度別のところで甘鯛鱗焼きがメニューにあったらどや顔で「尻尾側でお願いします!」って言ってみよう(笑)
メインは神の"Ferrari"ゴッド・オブ・ピジョン・アン・クルート。今回はピジョンアンぺリアル。フォアグラとトリュフを胸半身をそのままの形で重ねた物にもう半身やキュイス、トリュフやピスタチオでパテにしたもので周りを包みフィユタージュで包んだ物。最近この形状で真似してる店がたくさんありますが、何故この形でなければならないのか、ファルスの構成はどうあるべきかまでしっかり理解してる人はあまりいないような気がします。ファルスの為にこの形状であるわけですがそうなるとカットして形式を整えた物より肉の旨味の残り方とか香りの残り方が強いと思います。決して形だけを変えた偽物とはクオリティが違います。私は肉の焼いた表面の香りが好きでかなり重要な要素だと思ってますがそれと引き換えにパイ包み焼きとして成功させた形としては都内有数だと思います。シェリーヴィネガーの酸味のあるソースで。
デセールは優秀なパティシエさんが入ったようで今までとはまた違ったテイストに。通常のミルフィーユ・オ・フレーズとは姿が違いますが苺とフィユタージュとクレームパティシエールを同時に食べさせる形としてはこちらの方が良いのかもしれない。デセールも今まで以上に楽しみになりました。
私は欧州のシェフや店に幻想を抱いているところがあり、0から物を生み出す能力や発想などは向こうの人達に日本人は敵わないと思っています。しかしながらこちらへ来て気付いたのですが向こうのシェフは日本人シェフほど料理のヴァリエーションを持たないのかなと思いました。いくつか星付き外国人シェフの店に行って思ったのが確かに凄い美味いんだけど結構長い一定期間これを出すと決めた料理を変えたり、テーブル毎に違う料理だしたりとかイレギュラーな対応をしない(出来ない?)人がほとんどな気がします。良い悪いは別にして。
こちらのシェフのように1~2ヶ月頻度で行っても毎回料理を変たりテーブル毎に料理を変えたり出来る、それもただ横に広げるだけでなく全てを高クオリティで提供出来るのは日本人ならではなのかもしれません。
客にとっては何気なく日常的に体験してる事でも実はシェフや店全体の物凄い努力と時間を費やした上に成り立っているという事を今一度感謝せねばならないと思いました。
いつもありがとうございます。
ご馳走様でした。
2023/05/03 更新
2022/12 訪問
良い料理人は良い食べ手である
再訪です!
ムニュロベリスク
内容は以下
・アミューズ
・サーモン/マスカルポーネ/キャビア
・鰤/菜の花/みかん/イクラ
・ベキャスビスク
・アワビ/パセリ
・平目/天然キノコ
・真鴨/シャントレル
・ベキャス
・モノリスクレープ/トリュフ
・ヨーグルト/苺/赤ワイン
となります。
元々カリテプリが異常な店ですが驚愕としか言いようがありません。
メインはベキャス。
前回はトゥルトでしたが、今回はロティで。ソースは厳密な名称はないようですが、アバの入らないサルミといったところ。とは言えアバのカナッペはついてるので合わせて食べればサルミ感が増す。シェフご自身"弱小店"と自虐的な事を言い、ベキャスはなかなか入荷出来ないようですが、素材の特性をしっかり理解し適切な処理をしています。ベキャスは皮が薄く脂がないので強い焼き色が出るレベルのキュイソンをすると中に火が入り過ぎてしまいパサついてしまう。その上ベキャスの特性でもある身の香りも打ち消してしまう。そうならないようベキャスという素材を最大限活かす為の調理を施しており正にベキャスといった料理を味わう事が出来ました。
今回は、というかいつもですが今回どれが一番かという料理を決めるのが難しい内容です。
メイン1のコルヴェールも素晴らしかったです。私はある店をきっかけに今まで料理としていまいち理解し難かった肉(主に赤肉のロティ)にシャバい液体を合わせるという料理に非常に興味を示すようになった。それ以来ピジョンのポトフーを筆頭に肉+コンソメみたいな料理が非常に好きになりました。今回はシェフが親交のある富山某店から送られてきたコルヴェールのポトフー仕立て(厳密にはポトフーではないかも)。キュイスをコンソメとコルヴェールのガラで煮てそのキュイソンと胸肉のロティを合わせた。このコンソメの味わい深さといったらもう。ただの液体だと浸透圧でコルヴェールから味が抜けてしまいますが濃度は軽くても強い出しの出た液体と合わせる事によりコルヴェールの味わいもしっかりと引き立てる。個人的にかなりツボった料理。
こちらの凄いところは基本ベースとしての料理の仕立てはあるものの常に試行錯誤しながら進化しているところ。
それが表現されてたのがチュルボのクッサン。これもまたコンソメと合わせた料理ですが、和食の中でも唯一?感心する椀物料理に通ずるところもあり全てのバランス感に優れた料理でした。
意外性という意味では一番だったかもしれない鰤。前に別の店で鰤とみかんという組み合わせを食べた事がありますが全く意味が解らなかったというか鰤にみかんを合わせる必要性を全く感じませんでした。せっかくの鰤を完全に殺してしまっていて料理として成立していないと感じた。これはみかんを焼く事によりみかんを活かさず殺さず鰤の味わいに非常にバランスよく合わさる。コンソメジュレにイクラと全てに合わせる意味を感じさせてくれた料理でした。
ベキャスのビスクは下に栗のペーストが仕込まれており、例えはかなり悪いですが家系ラーメンに途中でニンニク入れて味を変化させるような効果を感じました。そしてまた重たい濃度の栗ペーストにカプチーノ仕立ての軽いビスクは完全には混ざり合わないので口内で味のコントラストが出てくる。これも秀逸。
アミューズはしらすと玉葱のグジェール、椎茸のポタージュカプチーノ仕立て、パテカン。パテカンみたいな地味なビストロ料理が美味い店は何作らせても美味いという持論があります。まさにそれ。
デセールはヴァンショーをイメージした赤ワインにスパイスを加えたスープに苺のグラニテやグラスヴァニーユ。デセールめっちゃ進化してます。甘い物好きとしてはヘヴィーなコッテリデセールが好きですがこれは凄い良かった。
シェフは自分が客として食べた場合、料理の味は当然ながら皿の形状やカトラリー、料理の配置までいかにすれば食べやすいかを意識している。それは自分がよく外食をし、食べにくい料理の配置や食器を経験しているから。良い料理人というのは客の立場になって物を考えている。【良い料理人は良い食べ手である】
年の瀬に凄い物頂けた事に感無量です。感謝しかございません。
いつもありがとうございます!
ご馳走様でした。
2023/03/14 更新
2022/11 訪問
フランス料理界のフェラーリ
夜再訪
夜は久々です。満席でした。
最近にようやく正当に認知されるようになったかなと。かくいう自分も初めて行った時はここの凄さを理解できる知識もなんもなかったですが。
メニュー見た瞬間にちょっと笑っちゃいました。これ無事に食べきる事出来るのかなと。結果として自分でも驚くほどすんなり食べきっちゃいました。やはり前回やその前からずっと書いてる通り量の割に負担がない仕上がりになってるからだと思います。通ってる、或いは通ってた某店などでは皿数の違いでプリフィクスがいくつか用意されてますが、実はそこでは一番皿数の多いコースを食べた事がありません。一皿のポーションが異常に多いわけではないのですが、おいしいのにモノリスほど量が食べられないんです。厳密な理由は分かりませんが、酸化した油脂をはじいてないとか、脂を中和する酸が足りないとかそういうことなのかも。
自分含めた素人はプロは美味さや技術を競い合うものだと思ってる人が大多数だと思いますが、ここへ来るとそれだけではないのだと改めて気付かされます。レストラン従事経験がなく1日一組限定でやってるような人などもプロとは言い難い。
本日の料理内容は以下
~ムニュロベリスク~
アミューズ
つぶ貝/小糸在来種枝豆/百合根
モノリスエッグ
ブフ・アラ・モード
ホタテ貝/モンサンミッシェル産ムール貝
白子/ブランダード
舌平目/ボンヌファム
エゾ鹿のデグリネゾン
雷鳥
モノリスクレープ/トリュフ
パフェ・モンブラン
となります。
アミューズがまたちょっと変わりましたね。見た目でも楽しめます。マカロンの食感が良いですね。湿気が減ってやりやすい時期になったとはいえ付け焼き刃でだしてる店のとはクオリティが全く違います。個人的にキノコのコンソメジュレが特に好きでした。
アミューズ2はつぶ貝と枝豆の原種と百合根をブルギニョンバターで合わせたタルトレット。上にはつぶ貝のキュイソンの泡。枝豆のアクセントがとても良かった。
モノリスエッグもちょっと変わった?上の泡の濃度がついた気がする。ブリオッシュとの相性抜群。
前菜1はブフ・アラ・モード。この名称のメニュー表記だけは見た事ありますが実際の現物を見るのは初めて。コニャックを入れたコンソメでポッシェせた牛脛肉とその時に一緒に煮た人参やセルフィーユルートとインゲン、食感のアクセントに白レバーを合わせてテリーヌ状にした物。ワサビのクリーム添え。冷製であるが故の味わい。これ凄い料理ですね。めちゃくちゃ良かった。
前菜2はホタテを片面だけ強火で焼き色付けたポワレ。スープドポワソンで炊いたリゾートにスープドポワソンの泡。モン・サン・ミッシェルのムール貝。こんなのどう考えても美味いでしょう。こちらでは前菜のホタテ使用率が高くシェフがほサンジャックを好きなのが想像つきますが、今回は特に自分のツボでした。ありえなくはない組み合わせなのに今まで他所では一度も食べたた事がない。ていうかやるなら普通の店なら魚料理に当てちゃうかな。でも前菜的な軽さも持ち合わせたちょうど良い案配なんです。
前菜3は白子のムニエル。白子のムニエルもこの時期定番。こちらのブールノワゼットは酸のキレがしっかりあって上品。今回はブランダードと合わせて"親子丼"のイメージで?ブランダードとブールノワゼットって意外にめっちゃ良く合う。
魚料理はソールボンヌファム。舌平目の貴婦人風。この料理もこちらで何度か頂いてますが、常により良くなってます。ホタテとトリュフを詰めたソールはフォルムがめちゃくちゃカッコ良くなりました。これは自分的には相当バエます。前回のパイ包みの時のソールはドーバー。今回のは黒舌。ボンヌファムに関してはドーバーほどの食感が必要ないとの事で黒舌使ってるようです。結構スペシャリテとしてこの料理をやってる店でも赤舌を使ってる店が多いです。料理的にもくろみがあって使ってる店は良いですが、ほとんどは原価的な理由だと予測されます。でも食べれば分かりますが全然黒の方が美味いです。私は個人的にこちらのスペシャリテとして誇って良い料理だと思います。
メイン1は蝦夷鹿。今回は何とも贅沢にデグリネゾンで。背肉、かぶり、舌、ハツ、ヒレのパートブリック包み。特に舌は希少部位。めっちゃ美味い。鹿は腿を好んで使う店の方が多い気がしますが(値段との兼ね合いかもしれない)、自分は背肉派。理想は雌。散々食べた鹿でも特に印象に残ってる店は僅か。レスプリミタニさんやレストランコバヤシさんなど、そしてここ。こういう仕立てなら全然いつでも食べたいです。舌とハツはラビゴットで、肉系はブルーベリーのソースで頂きます。
メイン2は雷鳥のパイ包み焼き。雷鳥食べたさに7年ぶりに再訪して以来毎年食べています。そして毎回仕立てが違う。シェフが過去最高かもという自信作。今までは一人前用のサイズで用意されてましたが、今年は二人前サイズ。逆に言えばこのサイズじゃあないと出来ない構成になってるという事。前にもどっかで書いたと思いますが、某ミシュラン1星の店でパイ包みの目的や利点を問うたところ「様々な贅沢な素材を同時に食べられるところ」との答えが返ってきました。そちらで食べたトゥルト自体は美味しかったですがシェフの言う目的と利点はいまいち感じとる事が出来なかった。しかしこれはもしパイ包みの利点が"様々な(贅沢な)物を同時に食べられる"というのであればまさに理想とする形なのではないかと思いました。今回は雷鳥はそれほど熟成させてはおらず今回の仕立てにはベストの香り。パイ包みに入ってるフォアグラは脂の逃げがないのでただでさえパートの粉とバターの重さがあるパイ包みにおいては量のバランスと配置場所がかなり重要だと思います。そしてこの断面。パートとファルスの間に隙間はなく、きっちり密着しています。この部分は私がパイ包みで拘っているところの1つ。ソースはタップナードと刻んだ雷鳥のアバが入った赤ワインソース。今までは雷鳥の苦味を緩和させるためのチョコレートなどを加えたソースが多かったようですが、オリーブのフルーティーな感じが合うはずと考えたシェフは今回タップナードを合わせこれが大正解。素晴らしく良かった。
デセールはモンブラン仕立てのパフェ。実はデセールを考えるのが苦手と言うシェフ。私が経験した中でシェフが考えるのが苦手な上自分が食べる事にも興味がない人は食べるとそれがだいたい分かる。こちらのシェフのデセールは苦手だと感じさせる事がない。だから聞いた時はかなり意外でした。とても良かった。
サービスの女性は常駐ではないようですがシェフの元同僚。こちらにいるのは知ってましたが、知らないフリして偶然の再開を喜ぶセリフを考えてたのに既にバレてました(笑)
いつもありがとうございます!
ご馳走様でした。
2023/01/13 更新
2022/05 訪問
プロの仕事
昼再訪
久しぶりです。
内容は以下
・竹炭/人参/クミン
・新玉ねぎ/グリーンピース/コンテチーズ サーモン/アボカド/クリームチーズ
・モノリスエッグ
・ネオ・パテ・アン・クルート
・ネオ・クリビヤックソーモン
・ホタテ貝/オリーブ/ラタトゥイユ
・オマールブルー/茄子/夏野菜/グリーンアスパラガス
・ドーバーソール
・茶路めん羊牧場 乳飲み仔羊
・モノリスクレープ
・マンゴー/グァバ/ドラコンフルーツ
・小菓子
となります。
メインは茶路めんの仔羊。何度か頂いた事ありますが茶路めんのアニョードレは初めてです。こちらのシェフも様々な部位を様々な調理法を施すのが得意ですが今回はキャレとムースを詰めたセルの盛り合わせで。
もはやスペシャリテとなってるパイ包み焼きは今回ドーバーソールで。形もしっかり作り込んでます。ソースベアルネーズ
のクラシックな仕立てで。
今回初めてネオ・パテ・アン・クルートを頂きました。よくマプールのシェフとも話ますが、アレンジしても何故そうしたかを説明出来る料理でないとダメだと言う事。マプールはジュラの郷土料理に特化してますが実は結構アレンジしてます。でもそう感じさせません。何故なら昔の人は何故この料理をこうして作ったかを理解してるから。だからその料理を最初に考えた人、そこから発展させた人がもし現代で日本で作るとしたら多分同じようなアレンジをすると思う。このネオ・パテ・アン・クルートもそういう説明が出来る料理。コースで出すにあたって粉物のパートを含む料理はメインにパイ包みを出す事もある以上全ての人に受け入れやすい料理ではない。そこで考案されたのがこの形。見た目に寄せた物ではなくコース構成上や食べさせ方を考えに考えた末行き着いた。なので形だけ見た目だけ真似しても全く別の料理になってしまいます。パテ・アン・クルートといえば神保町五木部里とかなんであんなに自信ありげなのか謎で仕方ありません。もし自分が審査員なら大会にエントリーしてきても試食もしないでゴミ箱行きにするレベル。
このお店をどう説明するかなら前タイトルにも書いた通り【古典を昇華させたフランス料理】
某ウルトラスーパーシェフが東京No.1クラシックフレンチと評したのはそういう理由からではないかなと。一般の消費者は単純に美味い不味いかでしか判断しないのは至極当然の事ですが、そこら辺を料理人でも理解してない人もいるような気もします。
クリビヤックソーモンもそう。今回シェフのご配慮で組み込んでくれた料理でコースにパートで包んだ料理が3つもありますが、重さが全くありません。それがこちらの料理なんです。私はコース構成全体で広く見るより一品一品を注視します。なのですっきり食べられるよりもどちらかと言えば重さが残ったとしても全ての料理が美味しい事を優先します。通常これくらいの皿数になると所謂"抜け"が必要と言われます。そういうコースをやろうと思えばこちらのシェフも簡単に出来ると思います。しかし自分に嘘ついてまで美味いと思わない物を出したくないのだと思います。そこでパートで包む料理でも重さが残らないように進化させた形がこのパテ・アン・クルートやクリビヤックソーモンやその他パイ包み焼きなんです。今回のコースにも厳密には"抜け"は存在しますが、これらの料理を普通のルセットでやったらとてもじゃあないですが最後まで食べきれません。プロの料理人というのはそこまで考えて料理を提供してるのです。半年空けて改めてそう感じる事が出来たのは自分にとっても収穫でした。
いつも素晴らしい料理ありがとうございます。
ご馳走様でした
2022/07/19 更新
2021/11 訪問
昼再訪
内容は以下
~ムニュネオモノリス~
Amuse
Amuse2
Amuse3
モノリスエッグ
秋刀魚/茄子/黒イチジク
白子/フルムダンベール
リードヴォー/ジロール茸
平目/ホタテ貝/ピスタチオ
雷鳥
モノリスクレープ トリュフ
シャインマスカット/ピオーネ/レアチーズケーキ
となります。
全11品。
いやーもう何から書いたら良いやら。
雷鳥はこちらでは4回めですが毎回内容が違います。今回はパイ包み焼きですが前に頂いたのと違いバロティーヌにした物をパイ包みにしました。最初バロティーヌを縦にした物をパートで包んでいたようですが横にしたバージョンに変更したようです。胸肉を開いて鴨のムースをナッペしてキュイスのミンチやフォアグラを包んだバロティーヌ。
ソースは雷鳥のガラから取ったフォンをガストリックのある鍋の方へパッセして内臓バターでモンテした物。以前までのはチョコレートでモンテしたコク深い重さもあった物でしたが、酸のキレと程よい甘さのあるソースに変わりましたね。松ヤニのような香りのある肉にはちみつ由来の甘さのガストリックは相性が良いです。美味かった。
もう一品パイ。こちらは前菜です。ヴォロヴァン。二十歳そこそこくらいのキュイジニエでは名前すら知らない人も中にはいたり。つっても昔は高いお店じゃなければ完成した既製品使ってる店がほとんどでしたね。これだけ小高くモンテしてあるのに偏りがなく綺麗に上がってます。5月頃食ったレソールの汚いヴォロヴァンとは全く違う。焼きも深く香ばしい。リードヴォーのムニエルにポルトのソースとジロールのア・ラ・クレーム。尊い。
魚料理はチュルボのビエノワーズ。平目にホタテのムースを重ねてブレゼした後ピスタチオのクルートを乗せサラマンダーで焼くという2段階の火入れ。平目の食感がめっちゃ良い。ソースはアルベール。シェ・イノのソールアルベールをモチーフにした物ですがこちらの方が魚料理としての質が非常に高い。
前菜の白子はフルムダンベールと合わせて。パン粉にもチーズが含まれている。白子と言えばムニエルにブールノワゼットか、ベニエ辺りが定番でしょうか。フルムダンベールというかフロマージュと合わせたのは今まで記憶にございませんが、めちゃくちゃ相性が良い。元々白子には肉に合わせるソースとも相性が良いとの事ですが、ペリグーとかより個人的にはこっちの方が良いかも。
もう一つ前菜は秋刀魚のテリーヌ。燻製した秋刀魚にドライトマトのコンフィ、茄子の組み合わせ。肝のソース。しつこいようですが私はフレンチの青魚冷前菜がヘタしたらメインの肉よりも好きなんでもうこんなの不味いわけがない。燻製の香りと甘味の詰まったドライトマトのコンフィ、茄子の組み合わせが秀逸。
ワンオペになってから(現在は違う)アミューズは盛り合わせではなく一品一品出すようにしたという。コンテチーズ入りモルネーソースの入ったグジェール、蕪のムースと香住蟹のエフィロシェイクラ添え、馬肉のタルタルキャビア乗せ。アミューズと言ってももはや前菜と言える内容。何かいつもより味がキレっキレで美味い。全部自分1人でやるようになったからと言ってましたが、全体的に味の決め方が以前より精度が増したのは明らか。今回のコース今までの中でも特に良かったと思う。
デセールはこちらでももはや定番化したパルフェ。マスカットと葡萄、ヨーグルトジェラートとレモン、レアチーズケーキに見立てた下層部。これも全体のバランス感が良くて美味かった。
いつも有り難うございます。
ご馳走様でした~
2022/01/01 更新
2021/07 訪問
古典を昇華させた料理
再訪
内容は以下
~ムニュネオモノリス~
・アミューズ
・モノリスエッグ
・パプリカ/毛蟹/トマト
・縞鯵/アオリイカ/茄子
・鮎/和歌山/キュウリ
・スズキ(石川・七尾)/海藻
・タブリエ・ド・サプール
・シャラン鴨/セップ茸
・モノリスクレープ/サマートリュフ
・桃/フランボワーズ
となります。
なぜこちらの料理が好きかと言えば。シェフは本来ビストロのような料理が好きで根底にはそういった郷土料理、田舎料理がベースにある。それを技術と思考でガストロノミーに昇華させている。私も根本的にはビストロのような店の料理が好きでそういうところで相性が合うのかもしれない。
今回特に印象的だったのは鮎とタブリエ・ド・サプール。鮎はこちらでは初の仕立て。ビスク。胡瓜は細切りにしタリオリーニをイメージした胡瓜のパスタ。鮎ビスク美味。鮎のビスク自体かなり久しぶりだったけどパテとかより好きかな。前に他所で食べたのより濃度薄めでしたが、味わいと香りは申し分ありません。
タブリエ・ド・サプールはハチノスのパネソテー。一週間ほど白ワインなどでマリネしておいたハチノスにパン粉を付けて焼いた物。尊いです。シェフは毎回余分に焼いて自分で食べるというほどお好きらしいです。レストランで出すのにはかなり勇気のいる料理だと思いますが好きな人にはたまらないでしょう。
シャラン鴨は厚切りでしっとり焼き上げ身の味を損なわない適度なバランス感のソース。セップも贅沢に付けてあります。美味い。
ここの料理はワインないのツラいですね。
優秀なソムリエールもいるだけに本領発揮出来るのを楽しみにしております。
また伺います。
ご馳走様でした
2021/09/27 更新
2021/04 訪問
食器1つ1つまで考えられている
昼再訪
内容は以下
・アミューズ
・モノリスエッグ
・馬肉/骨髄/キャビア
・スープ・ド・ポワソン
・豚足/フォアグラ/モリーユ茸
・リードヴォー/手長海老
・桜マス(石川・七尾)/蕗の薹/ホワイトアスパラガス(フランス・ボルドー)
・仔羊/岩塩/ハーブ
・アマゾンカカオ
・モノリスクレープ
・フロマージュブラン/マンゴー/苺
前菜1はモワル。一度こういう料理はブルギニオンの料理写真では見た事ありますが実食は初めてかも?骨の穴の中にはこれでもかというほどの馬肉のタルタル。上に骨髄とキャビア。
フランス料理の醍醐味を感じますねー。
前菜2はスープ・ド・ポワソン。こちらのシェフも勿論ご自身の好きな物しか出しませんが、特にこの料理は好きなんじゃないかと思います。ビストロとは違い食べるスープみたいなボテボテの物ではなく香りは鮮やかながら口当たりは軽い。毎日でも飲みたいスープ。
前菜3は豚足のファルシ。豚足にフォアグラのパテを詰めブレゼ。マデラのソース。豚足はフレンチで食べて好きになった食材。普通にメインとして通用する内容でしょう。豚足のゼラチン質とフォアグラという組み合わせでも重さを感じさせないバランス感はこちらのシェフが得意とするところでしょうか。モナリザ出身シェフはクラシックを尊重される方々が多いのでピエドコションやテットドコションなどを使わせたら抜群に美味いてます。
前菜4はリードヴォーのフリットとラングスティーヌのポワレ。見た事ないくらいデカイラングスティーヌが2尾分。ちょっとした店ならこれだけで4000円くらいはするんじゃないのでしょうか。安いラングスティーヌは身がゆるゆるで加熱すると溶けたような感じになってしまいますがこれは肉厚でハッキリ言ってかなり美味い。ていうかラングスティーヌの身だけで美味いと思ったの初めてかも。リードヴォーもメインにもするような素材でありこんな贅沢な組み合わせがあっていいのだろうかと思うほど。エシャロットとマスタードの酸の効いたソースで。料理以外にも良かったところが。実はこの料理に使用されていた縁が立っている皿が好きではない。何故かというとナイフが縁に当たって切り辛かったという経験が多数あったから。これはこの料理用にナイフが柄に向かってシェイプされているデザインになっており角度的に丁度刃の根元に近い部分が縁に当たらないような形になっていた。料理の味というのは人それぞれ違うし、その都度変わってくるが盛り付けや食器のチョイスによる食べやすさというのは万人に共通のはずでそれが出来てないのは手抜きだと思ってる。客と同じテーブル、椅子に座って同じ食器使って客目線で食べないと食べづらくないかとか分からない作り手が少なからずいるような気がします。そこら辺を究極的に実践してると感じるのはレフェルヴェソンスやエスキスでしょうか。どちらも店としては大して好きではないですが(笑)こちらも料理は当たり前ですがそういうところにも気を使っているというのが改めて分かってさすがだなと思いました。
魚はサクラマスのミ・キュイ。この魚はミ・キュイがやはりベストですね。ホワイトアスパラは前回主素材としてでしたが、今回はガルニで前菜の時とは茹で度合いを変えている。
メインはこちらのスペシャリテ仔羊の岩塩包み焼き。元々はモナリザ、さらに言えばロブションのスペシャリテであります。モナリザではニュージーのキャレですが今回はロゼール産のセル。客の予約時間30分前に包み、進行度合いに合わせて焼き始める。包むのが早過ぎると塩が入り過ぎてしまい、直前過ぎると塩が回らないという。敢えて脂乗せたまま包む事により脂が加熱の緩衝材になりしっとり仕上がる。シェフご自身が今年のベスト肉料理というように羊の食べさせ方としてかなり優れていると思う。ソースはシンプルなジュ。別添えでヒレ部分も。エクセレント
デセールはヴァシュラン見立て。こちらのシェフが師匠と呼ぶシェフの店ではヴァシュランは3つの外せないポイントがあると仰ってました。それとはパッと見は姿は違うのですがよく見ると突き出ているメレンゲは円柱状に絞って焼いておりさすがだなと思いました。マンゴー増量、組み合わせも良くてとても満足。
直にフランスの食文化に触れてない自分が何故こちらにフランス料理を感じるかと言えば作る側、ひいては店全体がフランスのマインドを持っているからに他ならない。日本でフランス料理に携わるという責任感みたいな物を背負っているような感じすら受けます。
いつもありがとうございます。
ご馳走様でした
2021/06/30 更新
2021/02 訪問
リエーヴルの3部作 ~MENU KAWAIGALI~
夜に利用
ゴエミヨの点数も上がったそうで。まだ過小評価されてるくらいですが。
頂いた料理は以下
・アミューズ
・モノリスエッグ
・新玉ねぎ/グリーンピース/温度卵
・ホワイトアスパラ(フランス・ロワール)
・オマールブルー/ちりめんキャベツ
・鰆(岡山)/蕗の薹(新潟) サワーポメロ(鹿児島・長島)
・リエーヴル(青森) 三皿仕立てで・・
・みかん/紅茶
・モノリスクレープ
・苺/フロマージュブラン
となります。
リエーヴルは3皿構成。例えばロワイヤルにすれば1羽で6~7人前は取れますが(豚挽肉やフォアグラでカサ増し出来る為)、今回3皿構成にするにあたり1羽辺り4人前くらいの量しか提供出来なかったようです。手間が増えて原価も上がってるのに金額はむしろ他所より安いという全く意味の分からない店です(笑)
1皿目は各種部位のロティ。ラーブル、ハツ、コートレット、フィレ、フォア、ロニョン。状態が良すぎてむしろ物足りないかもと言われましたが、全くそんな事もなく特にアバの方はフレッシュじゃないと食えないのでとても良かった。
2皿目はこちらのスペシャリテの1つでもあるトゥルト。腿肉とフォアグラ、ピスタチオなどのファルスにペリグーソース。パートを緩衝材として加熱されたファルスは肉々しさと旨味が相まってとても良かった。たまにミンチにする店もありますがこっちのが断然良いですね。
3皿目は例えるならセナトゥールクトー風ロワイヤルのラビオリ仕立てといった趣でしょうか。シェフ曰く1~2皿目は前菜でこれがメインとの事(笑)ポーションとしては一番小さいのですが味わいは正にメインそのもの。最近私もロワイヤルは形に拘らずソース馴染みや食感を重視するならセナトゥールクトー風が良いと思っておりそのままだと見た目の悪い物もラビオリにする事でデメリットも克服している。この形は私自身もかなり感銘を受けた料理でこの一皿だけでもモノリスのスペシャリテとして続けても良いのではないかと思ったほど。この官能的な香りがしばらく留まり続けうっとりしました。
魚料理も美味い。最近どこもかしこもクエばかりでうんざりするし正直まともに使いこなせてる人はかなり少ないと思う。こちらは素材に合わせた火入れ、調理法を施しており和食にはない魚の楽しませ方をしてると思う。ポーションもデカくて満足感が高い。
"前菜"のオマールブルー。この金額であればカナダが普通でしょう。アントレじゃなくてポワソンに当てても良いくらいの内容。オマールブルー、ホタテのムース、トリュフのシューファルシ。ソースアメリケーヌとベルモットのソース。
ホワイトアスパラは極太。このサイズはジャルダン・デ・サヴール、ギョランなど数店舗でしか出てきた事がない。この2店舗は数年前にフランスから8羽だけ入ってきたある素材が優先的に入荷出来たお店であり、つまりこのホワイトアスパラも業者との密な繋がりのある店でないと入ってこないような代物であると言える。定番のオランデーズソースで。
新玉ねぎのヴルーテもグリーンピースとのコントラストが良くこちらも美味かった。
これだけの真っ当なフランス料理を提供してる店は都内でも数えるほど。通い始め当初はその内料理被りだして飽きてしまうかも思ってましたが(すいません)出るわ出るわの引き出しの多さ。クレリエールの柴田シェフもそうだがモナリザ出身シェフのクラシックと伝統への拘りと引き出しの多さは共通してるのかもしれない。
それからソムリエールさんも入り雰囲気も明るくなったような気がします。ワインを任せてもしっかり合わせてくれるので安心感がありますね。
いつもありがとうございます。
ご馳走様でした。
2021/05/03 更新
2021/01 訪問
昼再訪
内容は以下
・アミューズ
・モノリスエッグ
・カリフラワー/ズワイガニ/ウニ
オマール海老/ホタテ/イクラ
・オニオン・グラタン・スープ
・タラバガニ/菊芋/トリュフ
・平目/石川・七尾/キャビア
・尾長鴨
・みかん/紅茶
・モノリスクレープ
・苺/フロマージュブラン
となります。
メインの尾長鴨は2皿の構成。胸肉のロティサルミソースとキュイスのコンフィサラダ仕立て。今年は特に尾長を使う店が多いですがいずれも脂のり良く美味い。そこまで深いフザンタージュはかけてない(多分シェフが好きじゃない)のでサルミもそこまで強くなく身の旨味に寄り添う感じ。サルセルよりデカイ鴨はキュイスはロティだと固くて結構食べづらいのでコンフィにしてあるのは食べやすいし何より美味い。
平目はシェフがフランスにいた頃に食べた鱸のキャビア乗せに感銘を受けいつか自分もキャビアをたっぷり使えるようになったら作りたいと思ってた物をモチーフにした料理。今回はホタテのムースの上に平目を乗せたクッサン仕立て。軽めのヴェルモットソース。キャビアの量が凄い。
最近は魚の質が良く特に有名な神経〆の某氏から仕入れたポワレしただけで美味しい物を使う店が多く調理法的に冒険しないからどこで食べても同じようなテイストばかり。こちらの素晴らしいところはフランス料理的でありそのどれもがクオリティが高いところであります。ブレゼなどを好むところはレストランコバヤシさんと感覚が近いかもしれない。
タラバガニは足一本分の凄い量。もうカニってそれだけで完成されてるから調理の施し方が難しいというか色々な物を足せば足すだけ不味くなりそう。タラバガニのエチュベにトピナンブールの空気含ませた軽いソースにトリュフ。下にはオニオンのコンフィ。組み合わせとしてちょっと普通には考えつかないような物ですがカニの香りとかも損なう事なく旨味が増幅している。
オニグラはこの時期にアラカルト用?にもやってた料理。ブイヤベースなどが美味い店でオニグラが不味いわけがない。熱々。ちょうど最高気温5℃とかいう超寒い日だったので余計美味く感じる。
カリフラワー~は南仏のフリュイ・ド・メールをモチーフにモノリス的に表現した物。カリフラワーのムースには少しカレー風味。こんだけ具が盛りだくさんなのに同時に口にいれても一つ一つの味がハッキリ分かるバランス感。このテの前菜は不味くなりようがないとも言えるがそんな中でもやはりちょっと違うクオリティ。
デセールは最近こちらでよく見るパフェ仕立ての物。クレメダンジュやイチゴ、フランボワーズのソースなどの組み合わせ。シェフがエ○メによく行ってたのもただ食べに行ってただけじゃないのだと感じます(笑)
今回もとても良かった。
いつもありがとうございます。
ご馳走様でした~
2021/03/19 更新
2020/11 訪問
夜再訪
珍しく金曜の夜というシチュエーション。
頂いた料理は以下
・アミューズ
・モノリスエッグ
・香箱蟹 スープ・ド・ポワソン
・白子/ホウレン草
・穴子/フォアグラ/トリュフ
・平目/白トリュフ
・ベキャス
・洋梨/紅茶/スパイス
・モノリスクレープ
・マロン
となります。
こちらでは初となるベカス。仕立てはトゥルトなんですが何と2種類のパートを使った物。これを頂く2日前に底面と囲う部分のパートが違うトゥルトの話を某シェフとしてたばかりで何ともタイムリーな感じでした。底の部分はパートブリゼ、周りはフィユタージュ。キュイスやアバのファルスにフォアグラ、トリュフ、胸肉と層にした物。ベカスに関しては身が水っぽいし旨味が強いわけではなく(厳密には熟成次第だとは思いますが)香りを楽しむ物だと思ってるのでそういった意味で香りを閉じ込めるトゥルトという仕立ては非常に理にかなっている。キュイソンも良いです。ソースはサルミ。
ボンファムは平目。通常はソールだと思いますがこちらではホタテのムースを繋ぎに入れた平目。ボンファムにするソールなんて大抵は貧弱貧弱な赤舌で身がふわふわ食感過ぎると感じますが平目だと肉厚で食感もしっかりしてるので食べた感も強く残ります。ソースもかなり美味い。スペシャリテでやってる某店のより美味かった。最高級白トリュフをかけて。香りが凄い。
穴子はもうメニュー見たまんま美味いでしょう。ただ今回特徴的だったのがリゾットと穴子の間にフォアグラを忍ばせてある事。理由までは聞きそびれた。これの方が食べ進める際の偏りが少ない気がする。
白子は多分去年も頂いたのですが量も多め。たっぷりブールノワゼットでもトマトがたくさん入っているので切ってくれます。はずしのない美味さ。
香箱蟹の内子に外子、スープ・ド・ポワソンと香箱蟹から取った白い泡。もう満足しない要素が見つかりません(笑)
ツボ過ぎる。
デセールは前々回の物と同じモンブランパフェ。こちらも相変わらずのクオリティ。デセールも美味い。
いつもありがとうございます。
ご馳走様でした。
2021/02/15 更新
2020/11 訪問
MENU KAWAIGALI
昼再訪
今回は"雷鳥をメイン"にした(はずだった)Menu Gibierを頂きました。
内容は以下
・アミューズ
[b:・モノリスエッグ
・カリフラワー/ズワイガニ/イクラ
・鰤(鹿児島・長島)/柿/春菊
・蝦夷鹿(北海道・北見)/ブルーベリー
・ペルドロー/ちりめんキャベツ シャントレル
・ピジョンラミエ
・雷鳥/菊芋/チョコレート
・洋梨/紅茶/スパイス
]
・リンゴ
となります。
"雷鳥がメインのはずだった"と書いたのは、5皿目からは全部メインで事実上メインが4皿あったから(笑)
っていうかその場合メインって言い方はおかしいのか。キャトルプラのコースは史上初です。
前菜カリフラワーはカリフラワーのムースとコンソメジュレ、ズワイガニのエフィロシェにイクラ。最後に削りた柚のゼストがアクセント。
鰤は分厚く切った物を表面だけグリエ。口変わりの柿に春菊のピュレとヴィネグレット。余分な味付けはないが、脂乗りの凄い鰤は肉厚なのに口でスッと溶けるほど。とても美味い。
ジビエ一皿めは蝦夷鹿。背肉のロティで少し脂も乗せてある。鹿の脂は融点が高い為身体に吸収されづらくヘルシーだと言われている。私が個人的に腿より背肉を好むのはこの脂のところ。以前はポワヴラードだったそうですが、ガストリックの甘味と酸味のあるソースで鹿にとても合います。今はもう鹿を自ら進んで食べる事はないですが、美味いという意味での意外性はこれが一番だった。
ジビエ2皿目はペルドローのロティ。半身。キャベツのブレゼにシャントレル茸。ソースはジュ・ド・ペルドローにマデラなどを加えフォアグラでモンテして立てたアルビュフェラ風ソース。
白肉であり、比較的淡白なペルドローの仕立てとして文句のつけようがない仕上がり。これも美味い。
ジビエ3皿目はピジョンラミエのアンティエロティ。アバの赤ワインソース。こちらは定番の仕立てですがはずしのない美味さ。こちらはフランス料理の醍醐味であるソースがとても素晴らしい。一羽ですがソースはブールモンテしてないので比較的軽くすんなり食べられる。
ジビエ4皿目!雷鳥のバロティーヌ。量としては半身。去年2度頂いた雷鳥とは違う内容だが基本的に雷鳥にはチョコレートでモンテしたソースを合わせる感じでしょうか。
今回は熟成香もしっかり感じる物で旨味も強い。
68℃の低温での火入れだが雷鳥自体に香りがあるので物足りなさや上品過ぎるような事はない。脂の少ない身にはフォアグラで油脂感を補てんする。内臓などのファルスに苦味のある雷鳥に寄り添う感じにクーベルチュールでモンテした甘味のあるソースで。
ジビエを中心としたコースですが、前菜の鰤なども非常にクオリティが高くとても良かった。
デセールはタルト・タタン。みるからに美味そうなビジュアル。添えられてるのが、カルヴァトス風味のクレーム・フェテ。これがポイント高い。パリパリっとした食感にほどよい苦味や酸味。タルトタタン好きですがこれは過去頂いた物の中でも上位で良かった。
充実感高過ぎる内容に悶絶。頭がズルムケてしまうレベル。
いつもありがとうございます。
ご馳走様でした
2021/02/06 更新
2020/10 訪問
モノリス秋のパイ祭り
昼再訪
今回は"秋のパイ祭り"と題したコースを頂きました。
内容は以下
秋のパイ祭りコース
・アミューズ
・モノリスエッグ
・パテ・アン・クルート
・泳ぐ帆立(岩手・釜石)/ういきょう
・鮑/松茸
・鱸(石川・七尾)
・ネオ・三種の神器パイ包み焼き
・グレープフルーツ/紅茶
・マロン
となります。
パイ包み料理一つめのパテ・アン・クルート。以前はオーバル型での物でしたが、今回はオーソドックスな長方形の型。ファルスは2種類の肉とフォアグラ、ピスタチオ。私が他所で食べた事ある物のファルスは肉は最低でも3種類以上使ってる事が多かった。詳しい内容は記さないですが、2種(内一つは白肉)でこれ程の味の重厚感をだせるのは凄い。しっかり焼き込まれたパートの食感のとても良かった。
2つ目は鱸のパイ包み焼き。所謂ルー・アン・クルート。特徴的なのは通常ソース・ショロンであるところ、ベアルネーズで食べるところにある。ベアルネーズにトマトを加えた物がソースショロンとなるが、そのトマト(コンフィ)はファルスに入っている。元々ベアルネーズでも酸のキレはしっかりしてるし確かにファルスに入ってる方が効果的かもしれない。パートは厚め。更に特筆すべきはその火入れ。ルーアンクルートでこんなにちょうど良いファルスの火の入りは見たことない。鱸の艶がふつくしい。解放された鱸の香りが芳しい。
3つ目は開店当初から?(少なくとも8年前以上)あるこちらのスペシャリテ3種の神器パイ包み焼き。ただずっとやっているとは言ってもその内容は前とは全く違う。ファルスの構成からパートの厚みまで全てが長年考えて行き着いた物。シャラン鴨、パンタード、フォアグラ、鴨とパンタードのミンチがファルス。おそらくシェフご自身はまだ完成とは思っておらず5年後、いや2年後にはまた変わってるかもしれない。ソースはペリグー。
感無量
ホタテはデカイ活けの物。他所ならポワソンで出す代物だろう。ういきょうのソテーに軽く立てたスープ・ド・ポワソンのソースで。
鮑はヴァプールの後にムニエル。定番の肝バターソースであるが以前は甘めにしてた物を改良したという。シンプルに軽くした事により身との親和性も高くなった。私は特に鮑という素材に対してはそれほど良い物だとは思ってないが、これは良かった。
デセールはモンブランのパフェ仕立て。去年同時期のデセールもモンブランだったが、仕立ては全く違う。これも良かった。
凄過ぎて毛が抜けるレベル。
いつもありがとうございます。
ご馳走様でした~
2020/12/31 更新
2020/07 訪問
磨きのかかったクラシック
昼再訪
今3指に入る再訪率
今回もムニュモノリス
内容は以下
・アミューズ
・モノリスエッグ
・とうもろこし(徳之島)/雲丹(利尻)
・メロン/天使の海老/生ハム
・穴子(神奈川・八景島)/おかひじき
・エクルヴィス(阿寒湖)/蝶鮫(香川)
・イトヨリ鯛(和歌山)/北あかり
・シャラン鴨(フランス・シャラン) セップ茸(イタリア)
・桃/ヨーグルト
・アマゾンカカオ
となります。
な・何皿ですか(笑)凄いです。
前回も書きましたが、アミューズやモノリスエッグが初めて食べてから僅か10ヶ月ほどの間でも進化している。まだそれほど回数来てない為被ってる料理というのはさほど無いがあっても都度良くなって変わってる。
前菜一皿めはとうもろこしのムースにコンソメジュレや雲丹の組み合わせ。よくあるタイプの料理ではあるけど上に乗ってるライムのゼストがポイント高い。ライムの鼻から入る香りと雲丹やとうもろこしの味と香りが口内で合わさるととても良い感じ。
メロンは冷製スープ。海老と生ハムの組み合わせ。昔は料理としての桃のスープとかがなかなか理解できませんでしたが最近とても魅力を感じます。甘味と塩気のバランス感が良い。
穴子はフリット。この皿数の前菜にしてはデカイ(笑)。カレー風味の衣のフリットにおかひじきの組み合わせ。さらにラビゴットの酸味で味が締まります。
自分的本日のメイン一皿めのエクルヴィス。蝶鮫のクネルとエクルヴィスのアメリケーヌ。本来であればクネルはブロシェでありますがただでさえそれほど入荷のない素材の上この状況では入らないというのと最近サスティナブルの観点からキャビアを抜いた鮫を云々という理由で蝶鮫を使ってる店も増えているっぽい。今までブロシェでない場合だと真鯛とかの白身魚で代用してる店ありましたが蝶鮫はクネルによく合うと思います。エクルヴィスで作る本物のアメリケーヌもとても良かった。
イトヨリ鯛は北あかりの衣を纏わせた鱗仕立て。有名なボキューズのスペシャリテを模した物ですがソースはベルモットではなくアルベールソース。一回自分で作った時は上火だけで焼いたんだけど衣の面を下にして焼いている。なので食感も良いし脂の抜けも良いですね。
メインはシャラン鴨。ロティにソースペリグルディーヌ。ペリグーにフォアグラをモンテした物。香りが良いですね。こんなん美味いに決まってる。
ガルニにはセップのボルドレーズ。
凄い料理のオンパレード。今はパフォーマンス性の高いエンタメレストランみたいのが持て囃される傾向にありますが、レストランが多様化してる現代でこそ行くべきフランス料理店であると思います。
本物のホスピタリティーがここにある。
また伺います。
ご馳走様でした~
2020/09/14 更新
久々の再訪です。
今回はお連れ様のいた関係で1番下のコースにしました。
内容は以下
アミューズ
枝豆/甘海老/イクラ/スダチ
モノリスエッグ
毛蟹/とうもろこし/ウニ
オマールブルー/じゃがいも/ヴァニラ/キャビア
舌平目/白いか/アルベール
うずら/エクルヴィス
グレープフルーツ/カンパリ
ルバーブ/アスパラガス/ライチ
となります。
前菜のオマールブルーはシェフの出身店ジョルジュブランのスペシャリテ、クレープヴォナシエンヌです。これはかなり秀逸でした。こちらのは生地は緩めで下のオマールブルーなどとの一体感が出ています。ハマって自分でも作ってみたほど(生地とブールブランだけ)
ここのあと9月頃にカンテサンス行ったんだけどその時モノリスの料理がカンテサンスっぽいなと思い返された。テイストとかは全然違うんですが三星の料理という意味でモノリスもその域に達してきたのかなと。
諸事情ありなかなか行けなくなりましたがまた行ける時あれば伺いたいです。
いつも有難うございます。
ご馳走様でした