25回
2025/11 訪問
美しき一輪花
2025.12. 芋茎の吉野煮
2025.12. せいこ蟹
2025.12. 甲羅酒
2025.12. 白子の炭火焼き
2025.12. 松葉蟹
2025.12. 海老芋と銀杏
2025.12. 白子
2025.12. 真鯛
2025.12. 梭子魚のお椀
2025.12. 虎魚
2025.12. 蕪蒸し
2025.12. 芹ご飯
2025.12. いくらご飯
2025.12. 牛肉の時雨煮
2025.12. 蟹雑炊
2025.12. 栗しぼり
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2025/12/02 更新
2025/09 訪問
美しき一輪花
2025.9.
美しき一輪花
まだ秋を実感できない日々の中、料理を通して秋を感じる為にやってきたのは、人形町にある日本料理店「日本橋人形町 川田」。店主・川田 治司さんの料理を堪能させていただくようになって、幾度目の秋。今夜もゆるりと楽しみます。
芋茎の吉野煮♡
初手は、京都府産八つ頭の芋茎を使用した定番のコレ。生姜の辛味がビシッと効いており、出汁の奥深さに芋茎のシャリシャリとした食感が小気味良い。「日本橋人形町 川田」にまた帰って来れたという感じになり、味わいと共に感慨深いものが湧き上がるひと品。
次郎柿とインゲンの胡麻和え♡
そのまま食べるにはまだ若い次郎柿を使った胡麻和え。香り豊かな胡麻の芳醇さの中で、インゲンの苦味を仄かに感じ、それらを追いかけるかのように次郎柿の甘味が広がります。無花果よりも上品な甘味があり、その甘味も一瞬なので、日本料理の侘び寂びを感じさせます。
芯取菜とお揚げの煮浸し♡
最近まで芋茎の代わりに使っていたという芯取菜を使った京都のおばんざいの定番というひと品。鰹出汁をたっぷりと吸い込んだお揚げが実に美味しく、シャリシャリとした芯取菜の食感と苦味も美味しい。上からかけられた黒七味が全体の味わいを締めています。
真魚鰹と石川芋の揚げ物♡♡
衣のサクッとした食感の後に溶ける真魚鰹がとても印象的。同じようにねっとりとした石川芋も素晴らしい。そのままでも十分に美味しいですが、塩を少しつけることでより甘味を感じられます。
若狭ぐじと木の子餡掛け♡♡
蒸し上げた若狭ぐじに松茸・しめじ・椎茸の餡掛けをかけて。
北海道・長野県産の松茸を使っているそうで、餡掛けをひと口食べるだけでふわっとする松茸の香りが秋らしい。木の子の旨味が溢れる中でもぐしの旨味を確り感じられ、口の中で完成する香りと旨味が支配するひと品。
戻り鰹♡
春の初鰹に続いて、「日本橋人形町川田」での鰹。舌に吸い付くような戻り鰹は上品な脂に旨味が加わり、実に美味しい。醤油でもいいですが、酢橘と塩でいただくのが個人的にハマります。
渡蟹の真薯のお椀♡♡
朱色の椀に黄色い菊花と白い真薯がとても美しい。味わいも渡蟹の濃厚な旨味と甘味の後に吸い地の力強い昆布の旨味で倍加・累乗するかのようで、素晴らしい美味しさ。
鱧の南蛮焼き♡
京都府産の九条葱を鱧で巻き、タレをつけながら炭火で焼いた照り焼き。
ふわりと鼻から抜ける山椒の爽やかさの後、鱧の旨味にとろりとした九条葱の甘味が映えます。
松茸のフライ♡
ウスターソースが供されると、すぐにわかるこの時期の名物。北海道産の松茸をからりと揚げ、ウスターソースをつけていただきます。
日本料理だと天麩羅じゃないの?と一瞬の疑問が浮かびますが、美味しいので良し。更にウスターソースをつけるという暴挙とも思える仕立てが、実に美味しい。松茸にはないウスターソースのスパイシーな味わいがグッときます。
飛龍頭と茄子の焚き合わせ♡
鰹出汁をたっぷりと吸い込んだ飛龍頭は豆腐の甘味の中で、新銀杏のモチモチとした食感がいいアクセント。一緒に炊かれた上品な茄子の甘味も素晴らしい。素朴な味わいながらも、心響くひと品。
〆ご飯① 松茸ご飯♡
この時期の炊き込みご飯は、やはり松茸。その炊き上がりを決して見せることはしませんが、松茸の香りが圧倒的な存在感を示します。
惜しげもなくたっぷりと松茸を入れており、香りと同じくらいに味わいでも確りと松茸を感じられます。
〆ご飯② 新いくら♡
小粒ながらもプチプチと口の中で小気味良く弾ける新いくらをドバーッと炊き立てご飯にかけて。
淡い味わいの新いくらの旨味がご飯の甘味とよく合い、素晴らしい。
〆ご飯③ 魯山人ご飯♡
細かく切った昆布を鰹出汁で伸ばしたものの上澄みだけをご飯にかけた美食家・北大路魯山人が考案した〆ご飯。
泡立つ昆布の粘りと鰹出汁の旨味で、するするとご飯が入ってしまう魔性の〆ご飯。
〆ご飯④ 鰹の漬け丼♡
先程の戻り鰹を漬けにしたものを炊き立てご飯に乗せて。
漬けにすることで、脱水された鰹はベルベットのような舌触りで、鮮烈な山葵の香りの中でも輝くような鰹の香りが素晴らしい。
〆ご飯⑤ 塩むすび*♡
最後はリクエストさせていただいたシンプルにして、究極の〆ご飯。川田さんの握り方が絶妙で、口の中でふわっと解けるような握り方で、米本来の甘味を引き出すような塩加減も素晴らしい。
栗の茶巾
この時期の甘味は、栗。素朴な甘味の栗が〆には丁度いい。
決して食材や料理を魅せるようなことはないですが、料理の1つ1つに凛とした美しさがあり、何よりも美味しい。私にとって、このお店は人形町に咲き誇る一輪の花のような存在。真冬の時期にまた出逢えることを願って。
今夜もご馳走様でした。
2025.9. 芋茎の吉野煮
2025.9. 次郎柿とインゲンの胡麻和え
2025.9. 芯取菜とお揚げの煮浸し
2025.9. 真魚鰹と石川芋の揚げ物
2025.9. 若狭ぐじと木の子餡掛け
2025.9. 戻り鰹
2025.9. 渡蟹の真薯のお椀
2025.9. 鱧の南蛮焼き
2025.9. 松茸のフライ
2025.9. 飛龍頭と茄子の焚き合わせ
2025.9. 〆ご飯① 松茸ご飯
2025.9. 〆ご飯② 新いくら
2025.9. 〆ご飯③ 魯山人ご飯
2025.9. 〆ご飯④ 鰹の漬け丼
2025.9. 〆ご飯⑤ 塩むすび
2025.9. 栗の茶巾
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2025/09/25 更新
2025/05 訪問
美しき一輪花
2025.5.
美しき一輪花
明らかに春から夏へと季節が巡る中、その瞬間の美味を人形町にある「日本橋人形町 川田」で楽しみます。オープンからずっと料理をされるのは、店主・川田 治司さんのみ。それでもテンポよく供される料理の数々は華やかな映えはなくとも、確実なる美味しさがあります。まさしく凛と咲き誇る一輪花のよう。
鱧鮨♡
木の芽の爽やかな香りの中で、甘辛い味付けを施された鱧は口の中でほろりと崩れ、シャリの酸味でより甘味が際立ちます。
芋茎の吉野煮♡
「日本橋人形町 川田」にやってきたという感じになるひと皿。力強い鰹出汁の旨味の中で、生姜の辛味のアクセントが響き、シャリシャリとした芋茎の食感が心地よい。
稚鮎♡♡
活き稚鮎を油の中で泳がないように氷で締めてから揚げられます。サクリとした衣に包まれた稚鮎の軽い食感を楽しむと、口の中に溢れるのはワタのほろ苦さとコクのある旨味。それらは食べ終えても続き、余韻長く楽しめます。
じゅんさい♡
つるんとした大粒のじゅんさいに鮑を合わせたもの。プチンッ弾けるようなじゅんさいにムチムチとした鮑の食感が合わさり、口の中には爽やかな酸味が駆け抜けていきます。
茄子田楽♡♡
冷たい海胆、温かい茄子、そしてそれを繋ぎ合わせる味噌が実に美味しい。海胆と茄子が同じ粘度の中で、異なる甘味の累乗が素晴らしい。
鰹のたたき♡
初となる鰹。皮目だけをガスで炙り、香ばしさを纏わせています。モチモチとした身からクセなどは微塵もなく、爽やか且つ濃厚な旨味が光ります。山葵+醤油は勿論のこと、山葵+塩が実に美味しい。
鳥貝♡♡
京都府舞鶴産。ワタの部分を軽く炙ってから供されます。山葵・茗荷・酢橘と共にいただけば、一陣の風が吹くかのような爽やかさを感じ、それを追いかけるように鳥貝の濃厚な甘味が広がります。
虎魚のお椀♡♡
吸い地は虎魚の骨から取ったもので、所謂、丸仕立てのお椀。虎魚のプリプリとした身にとろりとした皮目が美味しく、吸い地の濃厚でありつつもキレのある旨味が素晴らしい。
銀鱈♡♡
初めていただく銀鱈の唐揚げ仕立て。プリプリとした身は口の中で瞬でとろけ、液体へと変わります。驚くほどにジューシーで、今まで銀鱈を唐揚げで食べなかったことが人生の損であるかのように感じられる美味しさ。
ぜんまいの信田巻きと伏見唐辛子♡
今夜の炊き合わせ。僅かにザクっとしたぜんまいの食感に出汁を吸い込んだお揚げが口の中でジュワッとと溶け、そこから溢れる出汁が実に美味しい。上からかけられた黒七味のアクセントが全体を締めています。
漬物
白眉なのは、泉州茄子。瑞々しい中に甘味が確りとあり、少しの塩でそれが輝きます。
〆ご飯① 新生姜の炊き込みご飯♡
この時期の定番の炊き込みご飯。シャリシャリとした新生姜の爽やかな辛味が活きており、箸が止まらない美味しさ。
〆ご飯② ちりめん山椒♡
爽やかな刺激の山椒が心地よく、旨味が凝縮しているちりめんがご飯とよく合います。
〆ご飯③ 牛肉の時雨煮♡♡
ご飯の上に盛ることで、ゆっくりと牛肉が溶けて旨味がジュワッと溢れます。甘辛さが実に美味しく、日本人の心を呼び覚まします。
〆ご飯④ 魯山人ご飯♡♡
かの有名な美食家である北大路魯山人氏が愛したご飯。鰹出汁に昆布を入れてかき混ぜて、ご飯にかけるという極めてシンプルな仕立て。どんなに食欲がなくても、するすると食べられてしまう魔性の〆ご飯。
〆ご飯⑤ 塩むすび♡
久しぶりにリクエストした〆ご飯は、極々シンプルな塩むすび。絶妙な柔らかさと塩加減で、白米が実に甘く感じられます。米って、やっぱり美味しいなー。
〆ご飯⑥ カレー♡
昔いただいたことはありますが、今は貸切会オンリーで供しているという幻の〆ご飯。今夜は隣の方に便乗して食べさせていただきました。ベースとなる出汁は鱧と車海老だそうで、味わいはスパイシーなカレーですが、確りと根底に「和」を感じられます。
青梅
初めていただく青梅。まさに今が時期であり、実に風流。
蕨餅
最後の甘味は、出来立ての蕨餅。
やはりどれをいただいても身体と心に沁みるような美味しさ。今夜の〆ご飯は白米+ご飯のお供という仕立てではなく、ご飯のお供一種一膳仕立てで供されたので、とてもたくさん食べさせていただき、ありがとうございました。リクエストすれば、色々と作っていただけそうですが…四季の移ろいを料理を通して感じ、食べたことある料理に出逢えた時に感じるその頃の自分。
料理とは、記憶である
そんなことを「日本橋人形町 川田」では感じるのです。
2025.5. 鱧鮨
2025.5. 芋茎の吉野煮
2025.5. 稚鮎
2025.5. じゅんさい
2025.5. 茄子田楽
2025.5. 鰹のたたき
2025.5. 鳥貝
2025.5. 虎魚のお椀
2025.5. 銀鱈
2025.5. ぜんまいの信田巻きと伏見唐辛子
2025.5. 漬物
2025.5. 新生姜の炊き込みご飯
2025.5. ちりめん山椒
2025.5. 牛肉の時雨煮
2025.5. 魯山人ご飯
2025.5. 塩むすび
2025.5. カレー
2025.5. 青梅
2025.5. 蕨餅
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2025/06/13 更新
2025/03 訪問
美しき一輪花
2025.3.
美しき一輪花
人形町駅から5分かからない場所にひっそりとある日本料理店「日本橋人形町 川田」に再訪。オープンからずっと店主・川田 治司さんが1人で調理をされてながらも、テンポ良く供される料理はどれもその時の旬を感じさせ、何よりも外れなく美味しい。
うすい豆の翡翠煮♡
今夜のスターターは、春を感じる紀州産のうすい豆の薄甘含ませ煮。芯のある鰹出汁の中で、ホクホクとしたうすい豆の甘味が映えます。
芽三葉の胡麻和え・真鯛の握り・唐墨とウド♡
芽三葉の胡麻和えはシャリシャリとし食感に、胡麻の濃厚さの中に三葉の香りがふわっと広がります。真鯛の握りは木の芽の香りがふわっとし、ネタとシャリが確りと練れている感がします。そして、ウドは出汁をたっぷりを含み、半生な唐墨は舌の上でねっとりととろけ、旨味の爆流が凄い。全て春を感じるひと品で、日本の四季の素晴らしさを実感できます。
芋茎の吉野煮♡
今夜はここで供された定番のひと品。小気味良いシャリシャリとした芋茎の食感に、生姜の辛味のアクセントで際立つ出汁の旨味が素晴らしい。
タラの芽・若狭ぐじの筍はさみ揚げ♡♡
まさに春を食べている!という実感が湧くひと品。タラの芽はほろ苦さと香りが華やぎ、若狭ぐじを筍で挟んだものはぐじの旨味が寄り添い、走りならではの筍の苦味が心地よい。
寒鰆のしゃぶしゃぶ♡♡
濃厚な鰹出汁の旨味を纏った寒鰆。初めは出汁と寒鰆旨味のアタックが強烈ですが、次第に口の中には寒鰆の甘味で溢れてきます。そして、食べ終わると出汁の香りがふわりと鼻から抜けます。
真鯛と細魚♡♡
「日本橋人形町川田」では、定番の真鯛のお造り。背と腹の盛り合わせで、咀嚼する度に部位によって変わる旨味と甘味が楽しめ、ブリンブリンな食感が素晴らしい。そして、旬の細魚。爽やかな旨味が駆け抜けるかのようで、旬の力強さを感じます。
鼈豆腐のお椀♡♡
「1日も早いご回復を願って…」と供されたのは、鼈を使った椀物。以前にいただいた鼈のお椀を彷彿とさせるひと品で、上品且つ濃厚な鼈の出汁に鼈の身を加えた玉子豆腐が絶妙。食べ終えて続く余韻が長くもあり、清々しくもあるお椀。
桜鱒の幽庵焼き♡
桜鱒本来の旨味を活かしており、実に美味しい。添えてある茹で立ての蚕豆もホクホクとして、甘味と青い香りが春らしさを感じさせます。
湯葉と蕨の炊き合わせ♡
蓋を開けると、木の芽の香りがふわっと鼻を擽ります。湯葉はシコシコとした食感の中、大豆の甘味と出汁の旨味を存分に堪能できます。蕨は揚げてあるので、その衣にも旨味が宿っており、実に美味しい。
赤貝と蛍烏賊のぬた♡♡
まさに私好みのどストライクなひと品。特大の赤貝はザクザクとした食感が小気味よく、蛍烏賊は酢味噌の中で濃厚なワタの旨味が映え、シャキシャキとうるいの香りも心地よい。
今回のご飯のお供は『ちりめん山椒』『牛肉の時雨煮』。今は炊き立ての新潟県産コシヒカリの白米を色々なご飯のお供と食べるスタイルですが、私は昔みたくひと品一杯のスタイルでいただきます。
ご飯のお供① ちりめん山椒♡
白米の熱で立ち上る山椒の香りが実に華やかで、口の中で爆ぜるように香ります。
〆ご飯① 筍ご飯♡♡
この時期はやはりコレ。川田さんの料理は旬の食材を惜しげもなく、たっぷりと使っているので、この筍ご飯も筍が凄い。どこに箸を入れても筍に当たり、存分に楽しめます。
〆ご飯② 桜海老の天ばら♡
モチモチとした米の食感にかなり確りと揚げられた桜海老の香ばしさが映える〆ご飯。川田さんの塩加減がこれまた絶妙で、無限に食べられそうな味わい。
ご飯お供② 牛肉の時雨煮♡♡
白米の熱で牛肉の旨味が溶け出し、日本人のDNAを呼び覚ますような甘辛な味わいが実にご飯とよく合います。
蕨餅
甘味は出来立ての蕨餅。
未だ春の足音は遠いですが、今夜の「日本橋人形町 川田」は実に春爛漫な味わい。決して高級食材のオンパレードのような派手な献立ではなく、ひとつひとつの料理が滋味深くて、いただく度に身体と心が癒されるような清い味わい。私にとってこのお店は、凛と咲き誇る美しい一輪花のような存在。また次の季節も楽しみです。
2025.3. うすい豆の翡翠煮
2025.3. 芽三葉の胡麻和え・真鯛の握り・唐墨とウド
2025.3. 芋茎の吉野煮
2025.3. タラの芽・若狭ぐじの筍はさみ揚げ
2025.3. 寒鰆のしゃぶしゃぶ
2025.3. 真鯛と細魚
2025.3. 鼈豆腐のお椀
2025.3. 桜鱒の幽庵焼き
2025.3. 湯葉と蕨の炊き合わせ
2025.3. 赤貝と蛍烏賊のぬた
2025.3. ちりめん山椒
2025.3. 筍ご飯
2025.3. 桜海老の天ばら
2025.3. 牛肉の時雨煮
2025.3. 蕨餅
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2025/03/19 更新
2025/01 訪問
美しき一輪花
2025.1.
美しき一輪花
次の予約、お願いします!
では…
と、店主・川田 治司さんから勧められた日が2025年の口開けの日。人形町にある日本料理店「日本橋人形町 川田」で、新年を迎える料理を楽しみます。
白味噌のお雑煮♡
縁起の良い「一富士二鷹三茄子」が表現されたお椀で供されたのは、白味噌仕立てのお雑煮。中には海老芋と糸かつおを乗せたお餅で、上品な甘味のある味わいの白味噌仕立ての出汁が絶妙に美味しい。私は関東人なので、あまり白味噌仕立ては縁がないのですが、実に沁みるように美味しい。
生唐墨と菜の花♡
菜の花は軽く昆布〆しているようで、ほろ苦さが柔らかくて、ねっとりとした生唐墨と一緒に食べることで、より一体感を感じられます。生唐墨はお酒を飲まない方にも美味しく食べられるようにと、味付けも優しめ。
芋茎の吉野煮♡
今夜はここで供された『芋茎の吉野煮』。シャリシャリとした小気味良い芋茎の食感に確りとした出汁の旨味、そして生姜の辛味が心地よい。そして、何よりも美味しい。
海老芋と蕗の薹♡
邪気を払うという南天で飾られた海老芋と蕗の薹の揚げ物。まず海老芋は外カリカリ、中トロトロと素晴らしい食感のコントラストがあり、甘くねっとりと舌に絡みつくような旨味が美味しい。そして、蕗の薹。まさしく香りの爆弾のような感じで、このほろ苦さが美味しいと感じるのは、大人になった証拠です。
松葉蟹♡
この時期ならではの食材である松葉蟹。爪・脚・胴・味噌と余す所なく、その旨味を堪能できる仕立て。殻にパンパンに詰まった身は甘味もあって、とてもジューシー。
虎河豚の白子の茶碗蒸し♡
大ぶりに切られた虎河豚の白子に焼き目をつけて、卵液と共に蒸し上げて、上から鰹出汁の餡をかけたもの。鰹出汁の旨味や玉子のコクにも負けない純粋無垢な虎河豚の白子のクリーミーさ。最高の茶碗蒸しです。
真鯛のお造り♡♡
背と腹の盛り合わせ。その身はぶりんぶりんで、口の中で跳ねるよう。真鯛の芳醇な香りと甘味のある旨味が口いっぱいに広がり、実に美味しい。
蛤真薯の薄氷椀♡
蓋を開けると、薄く切られた蕪を氷に見立てたとても美しい仕立て。蛤真薯はふわりとしつつも、粗く刻んだ蛤がたっぷりと入っており、蛤の存在感もバッチリ。力強い吸い地の中、時間が経つにつれて蛤の旨味も移るのでしょう。最初と最後では旨味の奥行きが違い、最後の一滴まで美味しいが続きます。
鴨饅頭♡
初めていただく料理。鴨肉を包丁でミンチにし、裏漉した百合根で包み、百合根を揚げておかきにして周りにつけてから蒸し上げたもの。ほんわかとした百合根の甘味に鴨の旨味が累乗し、おかきにすることでカリッとした食感もあって、素晴らしい美味しさ。
〆ご飯① 七草粥♡
本日だけという『七草粥』。もっと青臭いものかと思っていましたが、米の甘味と旨味が全面に出ており、実に美味しい。
ご飯のお供① 真鯛の胡麻和え♡
むせかえるような極濃厚な胡麻の風味にぶりんぶりんな真鯛が炊き立てのご飯にとてもよく合います。
ご飯のお供② 牛肉の時雨煮♡♡
ご飯の上に乗せると、その熱で牛肉の脂が溶けるようで更に美味しい。甘辛な味付けが日本人のDNAを呼び覚ますかのよう。
〆ご飯② 魯山人ご飯♡♡
かの美食家・北大路魯山人さんが愛したご飯で、去年から続く「日本橋人形町川田」での名〆ご飯となっています。昆布と鰹の旨味がずるりと口の中に入っていくようで、何杯でも食べられてしまいそうな味わい。
蕨餅
〆は出来立ての本蕨餅。
季節毎に供される料理はお決まりのものもあるので、それをいただくと季節の移ろいを感じ、当時の自分を思い出せるような気になります。
料理とは記憶
街や人も変わりゆく中で、変わらない料理を供してくれる「日本橋人形町 川田」は通い詰めるだけの価値のあるお店だと思います。今夜もありがとうございました。
2025.1. 白味噌のお雑煮
2025.1. 生唐墨と菜の花
2025.1. 芋茎の吉野煮
2025.1. 海老芋と蕗の薹
2025.1. 松葉蟹
2025.1. 虎河豚の白子の茶碗蒸し
2025.1. 真鯛のお造り
2025.1. 蛤真薯の薄氷椀
2025.1. 鴨饅頭
2025.1. 〆ご飯① 七草粥
2025.1. ご飯のお供① 真鯛の胡麻和え
2025.1. 炊き立てご飯
20205.1. ご飯のお供② 牛肉の時雨煮
2025.1. 〆ご飯② 魯山人ご飯
2025.1. 蕨餅
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2025/01/08 更新
2024/10 訪問
美しき一輪花
2024.10.
美しき一輪花
芋茎の吉野煮♡
定番のスターター。シャリシャリとした芋茎の食感に生姜の辛味のアクセントがあり、何よりも出汁が美味しい。
海鼠腸の飯蒸し♡
絶妙な塩辛さの海鼠腸がたっぷりとかけられており、コレだけでお酒が進みまくってしまいます。
海老芋と銀杏♡
炊いた海老芋はねっとりとして甘く、ほんのちょっと塩をつけるとより甘味を感じられて美味しい。銀杏は極上のホクホク加減。大人を感じる秋の楽しみです。
舞茸♡
山形県産の天然もの。衣に閉じ込められた旨味と香りが咀嚼することで、一気に爆ぜるように口いっぱいに広がります。まさに山の結晶体のようなひと品。
焼き松茸♡
岩手県産。生でも食べられる松茸をあえて、やや確り目に火入れして。店内には松茸の香りが漂い、ほわ〜んとした感じに。醤油と柑橘を纏い、供された松茸はモキュモキュと良い音を立て、とてもジューシー。
ぐじの栗蒸し♡♡
蒸し上げたぐじと栗に鰹出汁の餡をかけて。ぐじの旨味に栗の甘味、そして鰹出汁の旨味。その3つが口の中で合わさることで生まれる味わいは、至福でしかありません。
九絵と鮪♡♡
珍しい取り合わせ。確りと寝かせて旨味を出している九絵、そして鮨店も真っ青な極上の鮪。鮪はやま幸から仕入れてらっしゃるそうで、室内の温度で脂が滴るほど。それを口に入れれば、瞬でとろけます。
鱧と松茸のお椀♡♡
葛打ちされた大ぶりな鱧は口の中でとろりとし、松茸はザクザクとした絶妙な食感。吸い地の濃度や温度も実に好みで、心から美味しいと思えるひと品。
梭子魚の幽庵焼き♡♡
お刺身で食べられるくらいの梭子魚の皮目を炙りながら、蒸し焼きにしたもの。物凄い旨味と脂の甘味、一気に梭子魚が好きなる味わい。
ひろうすの炊き合わせ♡
自家製のひろうすの中身は、木耳・銀杏・百合根。口の中でコリコリ・モチモチ・ホクホクと三者三様の食感が楽しめ、出汁をたっぷりと吸い込んだ生地の旨味にノックアウトです。
〆ご飯① 松茸ご飯♡♡
松茸を探すのではなく、ご飯を探すような松茸の量。香りや食感も確りとしており、何よりも出汁で炊いてるご飯が美味しい。
〆ご飯② いくらご飯♡
プチプチと弾けるいくらの旨味を確りと受け止める白米、そしてそれをかっこめば、至福以外の言葉が見つかりません。
〆ご飯③ 魯山人ご飯♡♡
新作の〆ご飯。かの有名な美食家・北大路魯山人が愛した昆布・鰹出汁・醤油をかき混ぜた昆布トロをご飯にかけたもの。旨味の塊をご飯と共に食べ、しかも液体のようにスルスルと食べれてしまう魔性の味わい。
栗の茶巾♡
今年はすぐに終わってしまうそうですが、来年から秋になったらすぐにコレに変わる予定らしい。栗本来の甘味を活かした和風モンブランのような味わい。
「日本橋人形町 川田」の料理は決して映えない。店主・川田 治司さんもそういうことは望んでおらず、お一人で調理をされているにも関わらず、絶妙なペースで供される料理は外れなく美味しい。
料理とは、記憶。
季節によって定番と呼ばれる料理があり、変わり映えしないと思われますが、それらをいただく度に「また季節が巡ったな…」と感慨深くなります。あと何度ここに来ることができるのか分かりませんが、生涯かけて通いたい。そんなお店です。
2024.10. 芋茎の吉野煮
2024.10. 海鼠腸の飯蒸し
2024.10. 海老芋と銀杏
2024.10. 舞茸
2024.10. 焼き松茸
2024.10. ぐじの栗蒸し
2024.10. 九絵と鮪
2024.10. 鱧と松茸のお椀
2024.10. 梭子魚の幽庵焼き
2024.10. ひろうすの炊き合わせ
2024.10. 松茸ご飯
2024.10. いくらご飯
2024.10. 魯山人ご飯
2024.10. 栗の茶巾
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2024/11/20 更新
2024/06 訪問
美しき一輪花
2024.6.
美しき一輪花/日本橋人形町 川田
初夏の食材を求めてやってきたのは、人形町にある「日本橋人形町 川田」。東京屈指の日本料理店「井雪」で研鑽を積まれた店主・川田 治司さんが淡々と供す料理は決して映えることはありませんが、染み染みと美味しい。
海胆の鯛の出汁の煮凝り♡
蓋を開けると、青柚子の爽やかな香りが鼻を擽ります。煮凝りは鯛の旨味がグッときて、底にあるたっぷりの海胆の旨味と甘味が口の中で溢れます。間違いなく、幸せになれるひと皿。
鱧鮨♡
口の中で木の芽の香りがぶわっと立ち込め、それを追いかけるように甘辛く煮付けられた鱧の旨味がやってきます。鱧1匹分食べたい美味しさ。
芋茎の吉野煮♡
「日本橋人形町 川田」では定番の料理。シャリシャリとした芋茎の食感に出汁の旨味をたっぷりと吸い込み、上にちょこんと乗せられた生姜の辛味がいいアクセントになっています。
いちじくの田楽♡
いちじくを使った冷たい田楽。とろりとしたいちじくの甘味にほんのりと酸味が効いた味噌が絶妙に美味しい。
若鮎の天麩羅♡♡
若鮎に薄衣をつけて、低温でじっくりと揚げ、たでの葉を添えて。頭も骨も全く気にならないほどに柔らかく、身のジューシーさにワタのほろ苦さが口の中で混ざり合いとても美味しい。食べ終えて、鼻から抜ける清々しい香りも素晴らしい。
じゅんさいと鮑♡
大粒のじゅんさいはつるんとしてシャリとした食感もあり、食べ応えあります。そこに3時間蒸し上げたという鮑のむっちりとした食感が映え、口の中に甘味と香りが広がります。
真鯛と鳥貝のお造り♡♡
真鯛は背と腹の盛り合わせになっており、ブリンブリンな食感に咀嚼する度に甘味が溢れ出します。鳥貝はワタの部位を軽く炭火で炙っており、口の中に入れた瞬間に香りが立ち込め、凝縮した甘味が広がります。
毛蟹のお椀♡♡
蓋を開けると、山盛りの毛蟹があります。「下は真薯かな?」と思いきや、全て解した毛蟹の身。昆布の旨味がグッとくる吸い地は毛蟹を溶くことで更に旨味と甘味が増し、時間が経つにつれて美味しくなります。
ぐじの焼物♡
ひと塩の塩梅が絶妙。身はふわっとしてながら旨味が凝縮しており、実に美味しい。添えてある皮も食べることで香りが華やぎます。
賀茂茄子と穴子の炊き合わせ♡
穴子の旨味をたっぷりと吸った賀茂茄子に炙って香ばしさを出した穴子。この2つが器の中で出逢うことは必然だったかのように思える美味しさ。ほんのりと甘い味わいを実山椒の香りのアクセントが締めています。
漬物
水茄子と胡瓜。ひと口だけお酒を残しておいて、この漬物をアテにいただきます。至福。
〆ご飯① 新生姜の炊き込みご飯♡
シャリシャリとした新生姜は辛味も穏やかで、とても爽やか。ジメッとした季節にピッタリの美味しさ。
〆ご飯② 真鯛の胡麻和え♡
あまり胡麻は好きではないのですが、この胡麻和えは別格。むせかえるような胡麻の香りと濃厚な味わいに真鯛が決して負けておらず、ご飯のお供としては最高峰の味わい。
〆ご飯③ 卵黄の醤油漬け♡
卵黄のみを醤油漬けにすることで、脱水して旨味を凝縮しています。ご飯に乗せて混ぜ込めば、白身がないので玉子の濃さをダイレクトに感じられます。まさに究極のTKG。
〆ご飯④ 牛肉の時雨煮♡
ご飯の上に乗せれば、その熱でゆっくり肉の旨味が溶け出していき、その甘辛い味わいは日本人のDNAを呼び起こすかのような美味しさ。
〆ご飯⑤ 魚介カレー♡
鯛と鱧の骨から出汁をとり、スパイシーなカレーに仕立てたもの。かなり久しぶりにいただきますが、肉は一切使っていないながらも旨味は確りとしており、和風カレーとしては実に好み。
蕨餅
最後は川田さんが作る出来立ての蕨餅。
川田さんの料理を楽しませていただいて、はや5年。勿論まだ出逢えていない料理も多々ある中で、季節の定番料理があります。意図せずにそれらをいただくと、その頃の思いなどが呼び起こされます。
「料理とは記憶」
ブラッシュアップしてより美味しくなるのは勿論、素晴らしいことですが、変わらない味わいも大切なことだと、この「日本橋人形町 川田」の料理をいただくといつも思うのです。
2024.6. 海胆の鯛の出汁の煮凝り
2024.6. 鱧鮨
2024.6. 芋茎の吉野煮
2024.6. いちじくの田楽
2024.6. 若鮎の天麩羅
2024.6. じゅんさいと鮑
2024.6. 真鯛と鳥貝のお造り
2024.6. 毛蟹のお椀
2024.6. ぐじの焼物
2024.6. 賀茂茄子と穴子の炊き合わせ
2024.6. 漬物
2024.6. 新生姜の炊き込みご飯
2024.6. 真鯛の胡麻和え
2024.6. 卵黄の醤油漬け
2024.6. 牛肉の時雨煮
2024.6. 魚介カレー
2024.6. 蕨餅
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2024/07/13 更新
2024/04 訪問
美しき一輪花
2024.4.
美しき一輪花/日本橋人形町 川田
芋茎の吉野煮♡
定番のスターター。芋茎のシャクシャクとした食感に葛でとろみをつけた出汁が美味しい。
蛍烏賊の飯蒸し♡
ほんのりと味噌を纏った蛍烏賊の旨味や香ばしさがダイレクトに感じられて美味しい。欲を言えば、もっと欲しいくらい。
うすい豆の薄甘含ませ♡
和歌山県産。ほんのりと甘い鰹出汁の中で、プチッと弾けてホクホクとした食感がする春を感じる食材です。
生蛍烏賊♡
生でもクセなどは微塵もなく、純粋無垢な旨味でお酒が進みます。
白子筍の地焼き♡♡
京都府産の白子筍を灰汁抜きなどはせずに生のまま、炭火でじっくりと焼いたもの。白みかかった筍からは甘い香りが立ち上り、口にするとまるでトウモロコシのような甘味で悶絶です。
鮴(めばる)、タラの芽、こしあぶら♡
まさに春爛漫な天麩羅。山菜はほんのりと苦味があり、鼻から春の香りが抜ける瞬間が実に心地よい。鮴の天麩羅は初めていただきましたが、ホロホロと身が解れて旨味が溢れます。そして、何よりも軽い食感で無限に食べれそう。
花山椒のしゃぶしゃぶ♡
鰹出汁の中で牛肉をしゃぶしゃぶ。そして、花山椒にも軽く火を入れてから盛り付けて供されます。爽やかな香りと柔らかな辛味が口の中を駆け抜けていきます。
真鯛と赤貝のお造り♡
背と腹の部位を盛り合わせた真鯛はいつもながらに歯を跳ね返すほどにぶりんぶりんで、甘味が凄い。そして、珍しい赤貝は…なんだコレ!目を見開くほどに香りが爆ぜます。
油女のお椀♡
上品な吸い地の中に浮かぶ白い油女に梅肉の赤、木の芽の緑がとても美しい。口の中でほろり油女の身がほぐれ、脂のある旨味が溢れます。
鰆の幽庵焼き♡
焼いていながらも鰆の身はしっとりとして、とろけるよう。味わいも鰆の旨味を活かすような上品さがあり、実に美味しい。
筍と和布の炊き合わせ♡♡
京都府産の白子筍をこれもまた灰汁抜きなどはせずに炊き上げ、和布と蕨を合わせた炊き合わせ。筍を食べれば、力強い山の香りを感じ、和布を食べれば、洗練な海の香りが口いっぱいに広がります。まさにこれは器の中で繰り広げられる山と海の幸の共演です。
ここからは大好きなご飯の時間。以前まではご飯一膳に1つのご飯のお供でしたが、今ではご飯のお供は最初から纏めて供され、自分で好きなように食べることができます。
〆ご飯①筍ご飯♡♡
白子筍の穂先の柔らかい部位のみをたっぷりと入れた炊き込みご飯。どこを食べても筍を感じられ、至福の一杯。
〆ご飯②ちりめん山椒♡
ご飯の甘味を引き立てるようなちりめんの塩味に、時折感じる実山椒の鮮烈な爽やかさが実に心地よい。
〆ご飯③真鯛の胡麻和え♡♡
極濃厚な胡麻ダレをたっぷりと絡めて、熱々のご飯の上に乗せていただきます。あまり胡麻は好きではないのですが、コレは別。むせかえるような胡麻の香りにモチモチとした真鯛の旨味が美味しい。
〆ご飯④牛肉の時雨煮♡♡
ご飯の上に乗せると、その熱でゆっくりと牛肉の旨味が溶け出します。ご飯と共に口に入れれば、牛肉の甘辛さが日本人で良かった!と思うこと間違いありません。
〆ご飯⑤桜海老の天ばら♡♡
じっくりと揚げられた桜海老をご飯にざっくりと混ぜて、ひと塩。サクサクとした小気味良い桜海老の食感にモチモチさが際立つご飯との食感のコントラストが楽しめ、桜海老の香ばしさが鼻から抜けます。
〆ご飯⑥卵黄の醤油漬け♡
「忘れてました。食べます?」と言われ、供されたのが卵黄の醤油漬け。コレは食べるでしょう。ご飯に乗せて、卵黄を破ればとろりと流れ出す黄身がとても綺麗。黄身は醤油で脱水されているので、極濃厚。究極のTKGのひとつだと思います。
〆ご飯⑦塩むすび♡
白米がまだ残っているそうなので、リクエスト。ふわっと握られており、口の中でパラパラと飛散するご飯がとても印象的。あまり食べている方はいないようですが、とてもお勧めです。
蕨餅
川田さんが目の前で作る出来立てのモチッモチ蕨餅。
人形町にある日本料理店「日本橋人形町 川田」に再訪。店主・川田 治司さんは「井雪」で研鑽を積み、あの「京味」の系譜を継ぐ料理人のお一人です。供される料理は流行りの映えるものではなく、愚直なほどにどシンプルですが、ただただ美味しいのひと言。今回、白眉だったのは何と言っても「白子筍」でしょう。あの香りと甘味は、この春に忘れ難いものとなりました。
次回は初夏。鮎を食べたいです。
2024.4. 芋茎の吉野煮
2024.4. 蛍烏賊の飯蒸し
2024.4. うすい豆の薄甘含ませ
2024.4. 生蛍烏賊
2024.4. 白子筍の地焼き
2024.4. 鮴(めばる)、タラの芽、こしあぶら
2024.4. 花山椒のしゃぶしゃぶ
2024.4. 真鯛と赤貝のお造り
2024.4. 油女のお椀
2024.4. 鰆の幽庵焼き
2024.4. 筍と和布の炊き合わせ
2024.4. 筍ご飯
2024.4. ちりめん山椒
2024.4. 真鯛の胡麻和え
2024.4. 牛肉の時雨煮
2024.4. 桜海老の天ばら
2024.4. 卵黄の醤油漬け
2024.4. 塩むすび
2024.4. 蕨餅
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2024/04/26 更新
2024/01 訪問
美しき一輪花
2024.1.
美しき一輪花/日本橋人形町 川田
白味噌のお雑煮♡
「一富士、二鷹、三茄子」を表現したお椀に入れられたお雑煮。あまり白味噌仕立ては食べる機会がありませんが、甘めの口当たりに芯のあるコクが素晴らしい美味しさ。
海鼠腸の飯蒸し♡
モチモチとした餅米にちょっと塩気が強く、強烈な旨味の海鼠腸がとても良く合います。一緒に冷酒も供されるのが、酒飲みの気持ちをグッと掴んできます。
芋茎の吉野煮♡
今夜はここで供された通年料理の『芋茎の吉野煮』。シャクシャクと小気味良い食感の芋茎に、鮮烈な生姜の辛味がとろりとした出汁と合わさって美味しい。
松葉蟹♡
脚の太い部位と爪の部位、そして胴の部位と蟹味噌を合わせたもの。
たまらない美味しさ。松葉蟹の甘味が口いっぱいに広がり、その余韻も長く続いて楽しめます。
焼き河豚♡♡
個人的に河豚は焼いたものが好きなので、供されて嬉しい。持つだけで滴る旨味のジュースを啜るように口に運びます。部位的にはカマなので、味わいも濃くて美味しい。文字通り、しゃぶるように食べちゃいます。
海老芋 蕗の薹♡
まず海老芋はねっとりと舌に絡みつくようで、甘味の中に出汁の味わいもあり、絶品。そして、蕗の薹はまさに香りの爆弾。口の中で爆ぜる香りがまだ遠い春の息吹きを感じさせます。
河豚の白子の茶碗蒸し♡
ドン!と河豚の白子が鎮座している茶碗蒸し。玉子の優しいコクとクリーミーな焼き白子の旨味が口の中で合わさって、絶品。甘い食材たちをカンボジア産の黒胡椒が引き締めています。
河豚のお造り♡
極薄ではなく、やや厚みがあるので存在感が凄い。身は歯を跳ね返すような食感があり、河豚の皮「てっぴ」はとろりとして美味しい。
蛤真薯の薄氷椀♡
蛤の存在感もある真薯に鰹出汁を張り、聖護院大根を薄く切って薄氷に見立てた1月のお椀。
蛤の旨味×鰹の旨味はまさに累乗的に広がり、余韻も深くて美味しい。
ホンモロコ♡
滋賀県琵琶湖産のホンモロコを炭火で照り焼きにしたもの。
照り焼きといっても薄味のタレにしているので、ホンモロコのほろ苦さを感じられて美味しい。
穴子と蕪の炊き合わせ♡
出汁を吸った焼き穴子と蕪の旨味が素晴らしく、特に厚みのある穴子は実山椒の香りもあってとろける美味しさ。
〆ご飯は以前のように一杯ずつではなく、ご飯のお供として供されます。
〆ご飯① ちりめんじゃこ♡
実山椒の爽やかさが駆け抜け、ご飯の美味しさが加速します。
〆ご飯② 鯛の胡麻和え♡
ブリンブリンの鯛は背と腹の部位を盛り付けてあり、濃厚な胡麻の旨味がより鯛の旨味を押し上げているかのよう。
〆ご飯③ 桜海老の天ばら♡
コレは香りを味わう〆ご飯。サクッサクの桜海老はモチモチとしたご飯とよく合い、美味しい。
〆ご飯④ 卵黄の醤油漬け♡
濃密な卵黄が醤油の旨味と香りを纏っており、コレがTKGの最高峰。
〆ご飯⑤ 松葉蟹の雑炊♡♡
甲羅の中でグツグツと炊かれた雑炊は、蟹の身など見えないながらも確りとした蟹の存在感を感じられます。一滴の醤油のみという味付けは、蟹の旨味を存分に引き出しています。
〆ご飯⑥ 牛肉の時雨煮♡
時雨煮は温かいご飯の熱で牛肉の脂が蘇るようで、甘辛い味わいは日本人で良かったと心から思います。
蕨餅
甘味は作りたての蕨餅。
定期的に訪問させていただいている人形町にある日本料理店「日本橋人形町 川田」に再訪。店主・川田 治司さんがお一人で調理しているにも関わらず、高級食材を見せたり、包丁すらも魅せるようなことはなく、テンポよく供される料理はどの季節も外れなく美味しい。〆ご飯の種類の多さにも定評があり、ご飯が好きな方ならばパラダイスとも言える日本料理店。今夜は4種のご飯のお供と2種の〆ご飯があり、炊き込みご飯がなかったのはちょっと残念ですが、それを考慮しても大満足な内容でした。
今年も残りの夏・秋・冬の季節に出逢える料理が楽しみです。
2024.1. 白味噌のお雑煮
2024.1. 海鼠腸の飯蒸し
2024.1. 芋茎の吉野煮
2024.1. 松葉蟹
2024.1. 焼き河豚
2024.1. 海老芋 蕗の薹
2024.1. 河豚の白子の茶碗蒸し
2024.1. 河豚のお造り
2021.1. 蛤真薯の薄氷椀
2024.1. ホンモロコ
2024.1. 穴子と蕪の炊き合わせ
2024.1. 〆ご飯① ちりめんじゃこ
2024.1. 〆ご飯② 鯛の胡麻和え
2024.1. 〆ご飯③ 桜海老の天ばら
2024.1. 〆ご飯④ 卵黄の醤油漬け
2024.1. 〆ご飯⑤ 松葉蟹の雑炊
2024.1. 〆ご飯⑥ 牛肉の時雨煮
2024.1. 蕨餅
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2024/01/31 更新
2023/10 訪問
美しき一輪花
2023.10.
美しき一輪花/日本橋人形町 川田
芋茎の吉野煮♡
定番のスターター。生姜がビシッと効いた出汁の旨味と芋茎のシャクシャクとした食感が胃を温めつつ、「またここに来れた」という気持ちにさせてくれます。
梭子魚の棒鮨 ばちこ♡
直前に炙ることで梭子魚は香ばしさを得て、旨強い旨味が印象的。仄かなシャリの酸味で甘味も輪郭を成して、美味しい。軽く炙ったばちこは香ばしさの中に海の香りを感じられ、お酒のアテには抜群。
茄子田楽 馬糞海胆乗せ♡♡
仕上げに炭火で茄子を温め、上に馬糞海胆をたっぷりと乗せたもの。
口の中で熱いと冷たいが同時に楽しめ、とろりとした茄子の甘味・田楽味噌の爽やかな甘味・濃密な海胆の甘味の三重奏が広がります。
香茸 新銀杏♡
本日たまたま入荷したという香茸をからりと揚げて。
サクリとした衣に名前の通り、香りが強い。その香りが鼻から抜けるのがとても清々しい。
舞茸♡
続いて、舞茸。香りも良いが、溢れ出るジューシーさが香茸に比べて一段上。
ぐじの栗蒸し♡
蒸し上げたぐじと栗にとろみをつけた鰹出汁をかけた椀物。
ぐじと栗の異なる甘味を鰹の旨味が1つに纏め上げて相乗効果を成している美味しさ。時折感じる山葵の鮮烈さもいいアクセントになっています。
真鯛のお造り♡♡
確りと熟成された真鯛の背を腹の部位を食べ比べのように供されます。
毎回供されるお造りですが、咀嚼する毎に溢れる旨味と甘味が素晴らしく、食べる度に真鯛の美味しさに唸ります。
鱧松の椀物♡♡
椀の中で花開くような名残りの鱧に生の松茸を乗せて。
生でも食べられるという松茸は豪快に手で千切って入れられており、蓋を取った瞬間にぶわっと香り立ちます。葛打ちされた鱧はとろけるようで柚子が仄かに香り、力強い昆布出汁の中で旨味が広がります。
喉黒♡
炭火で焼いた喉黒は調理の段階から香りが食欲を掻き立てます。刺身でも食べられるほどの鮮度だそうで、ややレア気味の仕上げ。口に入れると、「喉黒は飲み物だったのか!」と錯覚してしまうほどのとろけ具合て、脂の甘味を引き出すような塩加減も絶妙。
松茸と安納芋フライ♡♡
ウスターソースが供されたら、すぐに分かる料理。松茸は天麩羅もいいですが、細かなパン粉を纏ったフライが1番美味しい気がします。サクッザクッがほぼ同時に楽しめ、ぶわっと香りが華やぎます。秋を代表する高級食材の松茸を大きく切りつけ、庶民的なウスターソースをどっぷりとつけていただくという背徳感も心地よい。
鯛蕪♡
今回の炊き合わせは、京都の蕪・車海老・松茸・銀杏。
蕪は焼いた鯛の骨と鰹出汁で炊いているそうで、単体でも鯛と鰹の旨味を吸い込んでおり、実に美味しい。蕪・車海老・松茸・銀杏を同時にいただくと、それぞれの食感と甘味と香りが一気に広がり、最高です。
〆ご飯①松茸ご飯♡
やはり秋はコレですね。釜から立ち込める炊き立ての松茸ご飯の香りは、いつの時代でも日本人のDNAを刺激します。
〆ご飯②鱧と九条葱の玉子綴じ♡
鱧の骨で取った出汁で鱧と九条葱を炊き、玉子で閉じたもの。
濃厚な出汁の旨味とシャリシャリとした九条葱の食感と香りが映えます。上品に食べるよりもご飯にかけて食べるのが1番美味しいと思います。
〆ご飯③真鯛の胡麻和え♡
先程の激旨な真鯛を濃厚な胡麻ダレと共に。あまり胡麻ダレは好きではないのですが、コレだけは別格に美味しい。
〆ご飯④いくら♡
卵黄がない代わりにいくら。いくら本来の旨味と甘味が活きており、プチプチと弾けて旨味も爆ぜます。
〆ご飯⑤牛肉の時雨煮♡
甘辛に煮付けられた牛肉はご飯の熱でその旨味が溶け出すようで、最高のご飯のお供。家でも常備しておきたい美味しさ。
〆ご飯⑥塩むすび*♡
新潟県魚沼産のコシヒカリの美味しさを堪能するならば、やはりコレでしょう。口の中でふわりと崩れるような柔らかな握り方で、塩で際立つ米の甘味が美味しい。
〆ご飯は最後まで食べられない少食の方の為に従来のようにご飯に乗せるのではなく、ご飯のお供として供されるようになったそうです。個人的には従来の仕立ての方が楽しめますが、ご飯はお代わりできるので、自分でご飯にお供を乗せていただきました。
蕨餅
最後は出来立ての蕨餅をきな粉と共に。
人形町にある日本料理店「日本橋人形町 川田」に再訪。ほぼオープンから通わせていただいていますが、店主・川田 治司さんの料理への姿勢は少しのぶれも感じられません。魅せず・驕らず・映えずとエンターテイメント性は皆無ながらも、供される料理はどれもハズレなく美味しい。そして、料理に関しては全てお一人で調理しているのに関わらず、とてもリズム良く供されることにいつもながらに驚きます。凛とした日本料理らしい四季があり、炊き立てのご飯でボリュームも確りとコントロールでき、食いしん坊にはぴったりの日本料理店だと思います。
次回の予約は早くも来年。今年も日本の美味しさをありがとうございました!
2023.10. 芋茎の吉野煮
2023.10. 梭子魚の棒鮨 ばちこ
2023.10. 茄子田楽 馬糞海胆乗せ
2023.10. 香茸 新銀杏
2023.10. 舞茸
2023.10. ぐじの栗蒸し
2023.10. 真鯛のお造り
2023.10. 鱧松の椀物
2023.10. 喉黒
2023.10. 松茸と安納芋フライ
2023.10. 鯛蕪
2023.10. 松茸ご飯
2023.10. 鱧と九条葱の玉子綴じ
2023.10. 真鯛の胡麻和え
2023.10. いくら
2033.10. 牛肉の時雨煮
2023.10. 塩むすび
2023.10. 蕨餅
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2023/11/15 更新
2023/07 訪問
美しき一輪花
2023.7.
美しき一輪花/日本橋人形町 川田
海胆と鯛の出汁♡
爽やかな柚子の香りの中、背筋がピンッとなるような鯛の出汁のコクが口の中の温度でぶわっと広がり、そこに海胆の甘味が加わります。涼やかでありつつも、濃厚な味わいが美味しい。
鱧の棒鮨と骨せんべい♡
シャリの塩味が鱧の旨味と甘味をより引き出しており、非常に美味しい。添えてある鱧の骨せんべいもお酒のアテになり、格別。
芋茎の吉野煮♡
いつもながらにホッとする味わい。シャリシャリとした芋茎に生姜の辛味と鰹出汁の旨味が実によく合います。
無花果田楽♡
とろりとした無花果の甘味と味噌の甘味が口の中で倍加・累乗して、絶妙な甘味のバランスと甘辛さがあり、美味しい。
トウモロコシと伏見唐辛子の海老詰め♡
トウモロコシはバリッとした衣を破ると甘い香りと味わいが爆発するような味わい。伏見唐辛子の中には海老真薯が詰められており、風味と旨味が素晴らしい。
鯛のお造り♡
部位は背と腹の食べ比べになっており、歯を跳ね返すようなブリンブリンな食感。その食感を楽しんでると、鯛から溢れ出る旨味と甘味で口いっぱいになります。
毛蟹と久世茄子のお椀♡
上品な味わいの吸い地の中で、北海道噴火湾産の毛蟹の香りと甘味の存在感が確りとあり、身が詰まった久世茄子の香りもまた素晴らしい。
喉黒の焼物 新銀杏を添えて♡
炭火でレア気味に焼かれた喉黒は真夏でありつながらも滴るような脂があり、口の中で瞬時に液体になる口溶け。
鱧素麺♡
喉越しは良く、喉を通った後に鱧の旨味が口の中に確りと残ります。夏の風物詩のような料理。
炊き合わせ♡
今回は穴子・鮑・石川芋。穴子は炙ってあるので、香ばしさと香りが生まれており、ザクッと切られた鮑はムチムチ、石川芋はとろりとして滑らか。三者三様の味わいがこのひと皿に集められて、実に美味しい。
〆ご飯①新生姜の炊き込みご飯♡
夏の定番ご飯。新生姜の爽やかな辛味が食欲を刺激します。
〆ご飯②鯛の胡麻和え♡
先程の鯛を濃厚な胡麻ダレを絡めて、銀シャリと共にいただきます。実は胡麻はあまり好きではないのですが、鯛と胡麻の旨味とむせかえるような胡麻の香りが鼻から抜け、コレは別格な美味しさ。
〆ご飯③卵黄の醤油漬け♡
卵黄を醤油に漬けることで余分な水分を脱水して、旨味が凝縮した卵黄でいただくTKG。仄かに醤油の香りがし、卵黄本来の味わいが活きています。
〆ご飯④ちりめん山椒♡
旨味溢れるちりめんじゃこの中で、目が覚めるような実山椒の爽やかな刺激が実に美味しい。
〆ご飯⑤牛肉の時雨煮♡♡
日本人のDNAを刺激するような甘辛さとご飯の熱で蘇るような牛肉の旨味が実にご飯と合い、無限に食べれるような美味しさ。
〆ご飯⑥塩むすび(追加)♡
ずっと思っていたことをついに実現してみました。それは塩のみで作るおむすび。これは懐かしくもクセになるような染み染みとした美味しさ。
〆ご飯⑦生海苔の佃煮(追加)♡
川田さんに聞いたら、今日もあるとそうなので追加。口の中で爆ぜるような海苔の香りがあり、家で食べるよりも次元の違う味わい。
蕨餅
目の前で作られる出来立ての蕨餅。
人形町にある日本料理店「日本橋人形町 川田」に再訪。東京屈指の日本料理店の1つである「井雪」ご出身の店主・川田 治司さんの料理は、1人で作られているのが信じられないくらいのテンポで供され、どれもハズレなど皆無の美味しさ。夏の定番となっている料理をいただくと、希薄になっている日本の四季の移り変わりを感じられ、またこのお店に来ることができたと実感します。
2023.7. 海胆と鯛の出汁
2023.7. 鱧の棒鮨と骨せんべい
2023.7. 芋茎の吉野煮
2023.7. 無花果田楽
2023.7. トウモロコシと伏見唐辛子の海老詰め
2023.7. 鯛のお造り
2023.7. 毛蟹と久世茄子のお椀
2023.7. 喉黒の焼物 新銀杏を添えて
2023.7. 鱧素麺
2023.7. 炊き合わせ
2023.7. 新生姜の炊き込みご飯
2023.7. 鯛の胡麻和え
2023.7. 卵黄の醤油漬け
2023.7. ちりめん山椒
2023.7. 牛肉の時雨煮
2023.7. 塩むすび
2023.7. 生海苔の佃煮
2023.7. 蕨餅
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2023/08/30 更新
2023/03 訪問
美しき一輪花
20223.3.
美しき一輪花/日本橋人形町 川田
芋茎の吉野煮♡
定番のスターター。シャクシャクとした食感の芋茎に絡む出汁の旨味と生姜の辛味。いつもながらにホッとする味わい。
海鼠腸の飯蒸し♡
海鼠腸の塩辛さが実にお酒のアテにピッタリで、そこに飯蒸しという炭水化物が実にニクい。
ばちこと菜の花♡
ほろ苦い菜の花の味わいは春らしく、軽く炙ったばちこがお酒を呼びます。酒飲みの為のアテ。
蛍烏賊の沖漬け♡
クセなどは微塵もなく、あるのは旨味のみ。まさに酒盗。
白魚の揚げ物♡
丁寧に一本ずつ揚げられた白魚はフワフワとして、確りと白魚の旨味と甘味がします。
うすい豆の薄甘含ませ♡
甘味のある鰹出汁の中で、シワもなく丸々とした豆の甘さが映えます。さほど豆は好きではないのですが、コレは美味しい。
山菜の揚げ物♡
構成はタラの芽・蕗の薹・筍・コシアブラ。口の中で、それぞれ衣に閉じ込められた香りが一気に爆ぜるようで、特にコシアブラの香りが凄い。
花山椒のしゃぶしゃぶ♡
霜降りの良質な肉をしゃぶしゃぶして、花山椒と合わせる。シンプルですが、実に美味しく、春らしいひと品。
真鯛のお造り♡♡
コレは凄い味わい。身はブリンっと締まっており、咀嚼の度に旨味と甘味が溢れてきます。「白身の王者」という名に相応しい美味しさ。
海老真薯のお椀♡
吸い地の中で、海老真薯の甘味・蕗のほろ苦さ・筍の香りが一体となっており、長い余韻に浸れるひと品。
鰆の焼物♡
生でも食べられる鰆をサッと炭火で焼き上げたもの。炭火で脱水しているかのようで、旨味が凝縮しており、脂も甘く美味しい。
湯葉と蕨の炊き合わせ♡
シコシコとした湯葉と揚げてから炊かれた蕨が素晴らしく美味しい。見た目はシンプルですが、味わいから感じられる1つ1つ丁寧な仕事ぶりが日本料理の真骨頂。
鰆の甘酢餡掛け♡
生でも食べられる鰆を揚げることでトロリとした食感になり、そして甘酢餡を纏う。マズいわけがなく、ご飯が欲しくなります。
〆ご飯①筍とうすい豆の炊き込みご飯♡
筍の香りとうすい豆の甘味がとてもよく合い、日本の春が詰まった炊き込みご飯。
〆ご飯②真鯛の胡麻和え♡♡
炊き立てのご飯に先程の激ウマ真鯛を使った濃厚胡麻和え。ご飯が足りません。
〆ご飯③ちりめん山椒♡
実山椒の爽やかさが駆けるちりめん山椒は、実に美味しい。
〆ご飯④卵黄漬け♡
卵黄の醤油漬けを使ったTKG。醤油漬けすることで卵黄が脱水されて、凝縮した旨味がたまらない。
〆ご飯⑤桜海老の天ばら♡
確りと揚げることで桜海老の香りをじっくり引き出しており、ひと塩したご飯がモチモチとして絶妙。
〆ご飯⑥牛肉の時雨煮♡♡
甘辛く炊かれた牛肉は日本人のDNAを刺激する味わい。〆中の〆にぴったりです。
蕨餅
川田さんが目の前で作る蕨餅。今夜は特にコシがあって美味しかったです。
季節は巡って、「日本橋人形町 川田」で迎える4度目の春。今夜も店主・川田 治司さんの魅せない・飾らない・驕らない調理の姿勢は、日本の侘び寂びのよう。しかしながら全ての料理が身体と心に沁みるような美味しさがあり、癒されます。通年で供される料理はそのお店の顔であると同時に骨であり、そこに季節を彩る食材が華を添えて、日本の四季を感じさせてくれます。多くの客が料理を撮ることが増えたので、料理人もそれを意識して映える調理や料理も多くなりましたが、川田さんのようにただ粛々と熱を込める料理が心を打つと思うのです。
今夜もご馳走さまでした。次回は夏、今から楽しみです。
2023.3. 芋茎の吉野煮
2023.3. 海鼠腸の飯蒸し
2023.3. ばちこと菜の花
2023.3. 蛍烏賊の沖漬け
2023.3. 白魚の揚げ物
2023.3. うすい豆の薄甘含ませ
2023.3. 山菜の揚げ物
2023.3. 花山椒のしゃぶしゃぶ
2023.3. 真鯛のお造り
2023.3. 海老真薯のお椀
2023.3. 鰆の焼物
2023.3. 湯葉と蕨の炊き合わせ
2023.3. 鰆の甘酢餡掛け
2023.3. 〆ご飯①筍とうすい豆の炊き込みご飯
2023.3. 〆ご飯②真鯛の胡麻和え
2023.3. 〆ご飯③ちりめん山椒
2023.3. 〆ご飯④卵黄漬け
2023.3. 〆ご飯⑤桜海老の天ばら
2023.3. 〆ご飯⑥牛肉の時雨煮
2023.3. 蕨餅
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2023/04/26 更新
2022/12 訪問
美しき一輪花
2022.12.
美しき一輪花/日本橋人形町 川田
松葉蟹のシーズンを狙ってやってきたのは、人形町にある「日本橋人形町 川田」。オープン当初から通わせていただいてるお店で、日本料理の名店「井雪」で13年研鑽を積まれた川田 治司さんの驕らず・飾らずの料理はどれも外れなく美味しい。
今夜の献立
芋茎の吉野煮♡
定番のスターター。優しい出汁の味わいとシャキシャキとした芋茎の食感が映え、生姜が身と心を暖めてくれます。
海鰻の飯蒸し♡
炭で焼きあげた海鰻を蒸したての餅米と共に。
海鰻の身は肉厚で旨味が強く、皮目にはゼラチン質がねっとりとあって、実に美味しい。
せいこ蟹♡♡
この時期ならではの食材である松葉蟹の雌、せいこ蟹を土佐酢のジュレで。
身と内子と外子が織りなす旨味の連鎖が素晴らしい。やはり旬の食材は美味しい。
松葉蟹♡♡
続いては、雄。甲羅にぎっしりと身が入っており、甘味があって、やはり松葉蟹も雄の方が身は美味しい。特に爪の部位は、脚とは違う異質な食感と旨味があって大好き。
甲羅酒♡
先程のせいこ蟹の甲羅にお酒を入れて温めたもの。とびきりの熱燗は蟹の香りと旨味が溶け込んでいて、身も心も温まって最高です。
海老芋と銀杏♡
海老芋の舌に絡みつくようなねっとり感を楽しんでいると、確りと甘味が口いっぱいに広がります。銀杏のモチモチ感とほろ苦さもまさにオトナの味わい。
白子の炭火焼き♡
純粋無垢な味わいは、まさに海のミルク。
真鯛のお造り♡
歯を跳ね返すほどのブリンブリンとした身は咀嚼する度に旨味と甘味が溢れて、魚の王者と称される鯛の美味しさを実感できます。
松葉蟹と蓮根饅頭のお椀♡
力強い吸い地の中でも確りと存在感を主張してくる松葉蟹の旨味が旬が持ち得る力。モチモチとした蓮根饅頭の食感も面白く、時間が経つにつれて吸い地に旨味が滲み出し、味わいはどんどんと深くなっていきます。
真名鰹の西京焼き♡♡
やはり西京焼きは咀嚼の度に広がる甘味や旨味が実に素晴らしく、お酒にもご飯にも抜群に合って美味しい。大好きな焼物のひとつです。
蕪蒸し♡
ほっこりとした蕪に覆われているのは、ぐじと百合根。力強い鰹出汁の餡が実に美味しく、ホクホクとした百合根と確りとした旨味のぐじがたまらない。
〆ご飯①いくらご飯♡
炊き立てのご飯にいくらというどう考えても美味しいに決まっている〆ご飯。口の中でプチプチと弾けるいくらは本来の旨味と甘味が強く、食べる度に食欲が増す感じ。
〆ご飯②天然なめこ♡
初となる天然なめこ。ぬるりとした食感は知っていますが、香りは全くの未知。出汁で炊き上げており、コレはご飯が進みすぎます。
〆ご飯③鯛の胡麻和え♡
濃厚な胡麻和えは胡麻嫌いの私でも好きな味わい。むせかえるような胡麻の香りの中で、鯛の旨味はかき消されることなく倍加・累乗します。
〆ご飯④桜海老の天バラ♡
コレは香りをいただくご飯。サクサクと小気味よい桜海老の食感にモチッとしたご飯がとても合います。
〆ご飯⑤牛肉の時雨煮♡
やはり美味しい時雨煮。日本人ならば、きっと誰でも好きな甘辛さがあって、家に常備したい美味しさ。
〆ご飯⑥蟹雑炊♡
炊き立てご飯の上に蟹味噌の乗せて、蟹出汁をかけたもの。身はないながらも、確りと存在を主張する蟹の旨味が素晴らしい。
蕨餅
川田さんが目の前で作られる蕨餅。
松葉蟹を中心とした初冬の食材は旨味が濃厚で、実に美味しい。「日本橋人形町 川田」の特徴である多彩な〆ご飯も今回は過去最高の6種もあって、白米が好きな方にはたまらない仕立てでした。川田さんの人柄が感じられる料理の数々、今夜もとても美味しかったです。
次回は初春。寒い中、お見送りまでありがとうございました!39600
2022.12. 芋茎の吉野煮
2022.12. 海鰻の飯蒸し
2022.12. せいこ蟹
2022.12. 松葉蟹
2022.12. 甲羅酒
2022.12. 海老芋と銀杏
2022.12. 白子の炭火焼き
2022.12. 真鯛のお造り
2022.12. 松葉蟹と蓮根饅頭のお椀
2022.12. 真名鰹の西京焼き
2022.12. 蕪蒸し
2022.12. いくらご飯
2022.12. 天然なめこ
2022.12. 鯛の胡麻和え
2022.12. 桜海老の天バラ
2022.12. 牛肉の時雨煮
2022.12. 蟹雑炊
2022.12. 蕨餅
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2023/01/14 更新
2022/09 訪問
美しき一輪花
2022.9.
美しき一輪花/日本橋人形町 川田
芋茎の吉野煮♡
定番のスターター。シャクシャクとした芋茎の心地よい食感に、葛でとろみをつけた昆布の出汁の旨味がいつもながらに素晴らしい。
梭子魚の寿司♡
仕上げに皮目をバーナーで炙り、供されたひと品。
ねっとりとした梭子魚からは微かな香ばしさと甘味や旨味が溢れ、シャリの塩味がこれらの輪郭をより鮮明にしています。
茄子の田楽♡♡
トロトロの茄子を炭火で炙り、白味噌ベースの味噌ダレをかけて、更にその上から馬糞雲丹を乗せた田楽。
いつもながらに雲丹の量が半端なく、口の中でとろける茄子と白味噌ダレの甘味、そして雲丹の濃密な旨味が合わさる悪魔的な美味しさ。
鮑と新銀杏とばちこ♡
ザクッと切り付けられた鮑はムチムチとして、咀嚼の度に旨味が溢れて、実に美味しい。緑美しい新銀杏は歯に吸い付くようなモチモチとした食感とほんのりとした苦味がお酒と合います。そして、炭火で炙られた海鼠の精巣であるばちこがお酒のアテに最高。
ぐじの蓮根蒸し♡
ぐじの上からすりおろした蓮根をかけて蒸し上げ、とろみをつけた鰹出汁をかけたもの。
ホクホクとした蓮根の中で確りと主張してくるぐじの旨味が最高。それを邪魔することなく、旨味を底上げするような出汁の美味しさも秀逸。
鯛のお造り♡
このお造りを食べる度に鯛の美味しさを再確認できます。背と腹の部位を盛り合わせており、ブリンブリンとしたそれぞれの部位の旨味や甘味の違いも楽しい。
鱧と松茸のお椀♡♡
この時期だからこそ期待していた内容のお椀。松茸は生でも食べられるほどに新鮮なものだそうで、手で割いて仕上げに乗せています。
上品な吸い地の中で葛打ちされてトロリとした鱧の旨味、生の松茸がモキュッとした食感があり、爆ぜる松茸の香りが極上。
喉黒の焼物♡
トロリとした喉黒は口に入れると、まるで液体のよう。ただ脂を食べさせるのではなく、確りとそこに魚の甘味も感じられる仕立て。
松茸のフライ♡
先に供されるウスターソースで分かるこの料理。松茸はフライが美味しい!揚げてる間にも松茸の香りが店内を包み、調理場の目の前の私は特等席。
ザクッ。歯で松茸を噛むと、一気に広がる香りが素晴らしい。ウスターソースのスパイシーさに松茸の香りがこんなにも合うとは。
石川芋と焼き穴子と車海老の焚き合わせ♡
青柚子香るトロリとした石川芋、香ばしい焼き穴子、咀嚼の度に旨味溢れる車海老が激旨な出汁の中で共演する様はどんな名シーンにも叶わない。和食の素晴らしさを感じます。
〆ご飯①松茸ご飯♡♡
香りから分かるその存在感。蓋を取ると、香りが立ち込めます。松茸も半端なく入れられており、どこを食べても松茸、松茸。
〆ご飯②鯛の胡麻和え♡
むせかえるような濃厚な胡麻の中で鯛の旨味が映える逸品。あまり胡麻は好きではないのですが、コレは別格の美味しさ。ご飯が止まりません。
〆ご飯③卵黄の醤油漬け♡
所謂、TKGの究極バージョンでしょう。余分な水分は全くなく、卵黄の旨味が凝縮していて実に美味しい。
〆ご飯④ちりめん山椒♡
ちりめんの旨味、時折感じる鮮烈な実山椒の刺激。ご飯が止まらない!
〆ご飯⑤牛肉の時雨煮♡♡
甘辛い味付けは日本人のDNAに刻まれた味わい。永遠に食べていられそうな味わいで、美味しい。
本わらび餅
川田さんが目の前に作る出来立てのわらび餅。
オープン当初はお一人で切り盛りしてらした人形町にある「日本橋人形町 川田」もスタッフが増えて、店主・川田 治司さんもどことなく嬉しそう。定期的に通わせていただける中で、川田さんの料理を通して感じられる日本の四季がとても美味しい。使う食材を見せたり、目の前で魅せるようなことは全くせず、俗に言う「映えない」ですが、供される料理はハズレなく身体と心に沁み入ります。
次回は真冬。蟹が私を待っています。43560
2022.9. 芋茎の吉野煮
2022.9. 梭子魚の寿司
2022.9. 茄子の田楽
2022.9. 鮑と新銀杏とばちこ
2022.9. ぐじの蓮根蒸し
2022.9. 鯛のお造り
2022.9. 鱧と松茸のお椀
2022.9. 喉黒の焼物
2022.9. 松茸のフライ
2022.9. 石川芋と焼き穴子と車海老の焚き合わせ
2022.9. 松茸ご飯
2022.9. 鯛の胡麻和え
2022.9. 卵黄の醤油漬け
2022.9. ちりめん山椒
2022.9. 牛肉の時雨煮
2022.9. 本わらび餅
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2022/10/10 更新
2022/05 訪問
美しき一輪花
2022.5.
美しき一輪花/日本橋人形町 川田
芋茎の吉野煮♡
生姜がいいアクセントになっており、出汁の旨味と芋茎のシャキシャキとした食感が心地よい。
鯛と胡麻の飯蒸し♡
供された時点で立ち上る胡麻の香り。胡麻が濃厚でありながらも咀嚼の度に広がる鯛の旨味の濃さに驚きます。
無花果の田楽♡
青柚香るトロリとした無花果の甘味と上にかけられた味噌の軽やかな酸味が口の中に広がります。
穴子の八幡巻き♡
香ばしく焼かれた穴子の香りと力強い牛蒡の香りが素晴らしい。口の中で広がる海と山の共演。
じゅんさい♡
粒の大きく、口の中を洗い流す一陣の風が吹くような爽やかさ。
太刀魚と鮑♡♡
からりと揚げられたふわりとした太刀魚とモチっとした鮑は、それぞれ旨味と甘味が実に美味しい。特に太刀魚は焼物とは違う食感と旨味が感じられて、新しい一面を垣間見たような感じ。
鯛の煮凝りと雲丹♡
上品な鯛の煮凝りの旨味に濃厚な雲丹の甘味が合わさる口の中で完成する味わい。いつもながら、器の中の雲丹の量に驚きます。
鯛と鳥貝♡♡
背と腹の部位が盛られた鯛は咀嚼の度に旨味と甘味が溢れ、軽く炙られた鳥貝は強烈な甘味と潮の香りがふわりと広がります。
虎魚の丸仕立て♡♡
椀の中で葛打ちされた虎魚はトロリととろけるようで、力強くも嫌味な濃度ではない鰹出汁の旨味が心響く美味しさ。
喉黒♡
口に入れると。まるで液体だったかのようにシュッととろけます。ただ脂っこいのではなく、確りと喉黒の旨味や甘味も感じられて美味しい。
ぜんまいの信田巻き♡
ぜんまいを油揚げで巻いたもので、ジュワッとした油揚げとザクっとするぜんまいの食感の中で、上品な出汁の旨味が口いっぱいに広がります。
賀茂茄子と伏見唐辛子♡
旨味と甘味がある出汁の中で、トロリとした賀茂茄子が絶妙に美味しい。決して映える料理ではありませんが、心の琴線に触れる料理です。
〆ご飯①新生姜の炊き込みご飯♡
サクサクとした新生姜の食感が食べる度に小気味よく、ピリッとした爽やかな味わい。
〆ご飯②生海苔の佃煮♡
炊き立ての銀シャリに生海苔の佃煮。これだけで絶対に美味しいと感じるのは、日本人のDNAに刻まれている記憶だと思います。
〆ご飯③卵黄の醤油漬け♡
醤油漬けにすることで脱水と浸透で、旨味がより濃厚になった卵黄は究極のTKG。
〆ご飯④ちりめん山椒♡
鮮烈な実山椒が決め手のちりめん山椒は、炊き立て銀シャリの熱で香りも立ち、実山椒のピリッとした辛味とちりめんじゃこの旨味がたまりません。
〆ご飯⑤牛肉の時雨煮♡
絶妙な甘辛な炊き具合で、口の中でジュワッと溢れる肉の旨味が実に美味しい。いつも思うことですが、お土産に欲しい…。
わらび餅
目の前で川田さんが作る自家製わらび餅。いつもよりも弾力が豊かでモチモチ。
初夏の味わいを楽しみに人形町にある「日本橋人形町 川田」へ再訪。季節が巡るのは早く、店主・川田 治司さんの料理に出逢って、既に3回目の夏。「この料理は以前にお出ししましたね」と川田さんの言葉と共に味わう料理は、当時のことを思い出させてくれます。瞬く間に時代は流れて、コロナ禍で生活がガラリと一変した中、またこのお店で川田さんの料理をこうしていただけることをとても嬉しく思います。心に沁みる美味しさをありがとうございました。
2022.5. 芋茎の吉野煮
2022.5. 鯛と胡麻の飯蒸し
2022.5. 無花果の田楽
2022.5. 穴子の八幡巻き
2022.5. じゅんさい
2022.5. 太刀魚と鮑
2022.5. 鯛の煮凝りと雲丹
2022.5. 鯛と鳥貝
2022.5. 鯛と鳥貝
2022.5. 虎魚の丸仕立て
2022.5. 喉黒
2022.5. ぜんまいの信田巻き
2022.5. 賀茂茄子と伏見唐辛子
2022.5. 新生姜の炊き込みご飯
2022.5. 生海苔の佃煮
2022.5. 卵黄の醤油漬け
2022.5. ちりめん山椒
2022.5. 牛肉の時雨煮
2022.5. わらび餅
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2022/07/12 更新
2022/02 訪問
美しき一輪花
2022.2.
美しき一輪花
「どうぞ、〜です」
その料理人の目は、常に客の目を見て料理を供す。
誠実で実直な印象を受けるのは、人形町にある「日本橋人形町 川田」の店主・川田 治司さん。都内屈指の名店の1つである「井雪」で煮方・焼方・椀方などの全ての持ち場で13年間研鑽を積まれた方で、2019年2月にオープンして今ではこちらも予約困難店となりました。今夜は今季終盤の『蟹』を楽しみます。
今夜の献立
芋茎の吉野煮♡
いつもながらに心に沁みる美味しさ。シャクシャクとした食感に出汁の旨味がギュッと染み込んでいて美味しい。
白甘鯛の飯蒸し♡
今夜、濃厚な胡麻タレに合えられているのは、白甘鯛。口に近づけると芳醇な胡麻の香りがし、口にすると海苔の香りが広がります。
生唐墨
想像以上に塩味が強くなくて旨味が強く、魚卵らしさが残る珍しい生唐墨。お酒を飲まない方にも合わせているそうで、そのままで美味しい。
海鼠の共和え♡
海鼠と海鼠腸を合わせた肴。海鼠は柔らかく、海鼠腸は旨味の塊のようお酒が進みます。
河豚の白子の炭火焼き♡
無垢な味わいの河豚の白子は実にクリーミーで美味しい。塩も甘味を引き出すような感じで、さすが。
松葉蟹♡♡
1人当たり、爪半分・脚1脚・蟹味噌和えとボリューミー。蟹肉は身入りもビッシリとしていて、最高!
白魚の天麩羅♡
サクサクとして、こんなにも軽い仕上がりなのにガツンとくる旨味が凄い。
筍と海老芋♡
はしりの筍は木の芽の香りを纏い、口に入れれば春を感じ、海老芋はねっとりと舌に絡みつく旨味が名残の冬を感じさせます。
白真鯛のお造り♡
今夜は白甘鯛。これが実に美味しい。旨味がギュッと凝縮しており、咀嚼の度に甘味が溢れてきます。
蛤真薯の薄氷椀♡
聖護院大根を薄切りにして、薄氷に見立てた日本の美を感じる椀物。口に近づけると、昆布のいい香りが鼻を擽り、吸い地の旨味に酔いしれます。そして、フワフワとした蛤真薯は旨味が爆発するかのように美味しい。
氷魚
滋賀県琵琶湖産。鮎の稚魚の氷魚をを食べると、まだ遠い春の足音が聞こえてくるかのよう。
真名鰹の西京焼き♡
実に上品な味わいで、味噌だけでなく真名鰹の旨味も確りと残っていて大好きな味わい。
蕪蒸し♡
内容は白甘鯛と百合根。とろりとした葛餡にふわりとした蕪蒸し、底には大きな白甘鯛があって存在感抜群。百合根も忍ばせてあり、ホクホクとし食感も楽しめます。
〆ご飯①筍ご飯♡
はしりの筍を使った筍ご飯。賽の目に切られた筍がたっぷりと入っており、ザクザクと食感を楽しんでいると春の香りが口いっぱいに広がります。
〆ご飯②卵黄の醤油漬け♡
余分な水分がなく、卵黄の濃厚さだけが際立った究極のTKG。美味しい!
〆ご飯③ちりめん山椒♡
炊き立ての銀シャリに旨味の強いちりめんがよく合い、実山椒の鮮烈な刺激が一陣の風のよう。
〆ご飯④牛肉の時雨煮♡
持って帰れるならば、持ち帰りたいほどに美味しい時雨煮。日本人のDNAを刺激するような甘辛さがご飯をよびます。
〆ご飯⑤桜海老の天ばら♡
サクサクとした桜海老の香ばしい香りに包まれるようなご飯は、絶妙な塩味があって美味しい。
〆ご飯⑥唐墨ご飯♡
まさかの生唐墨を乗せたご飯。混ぜ込んでいるのではなく、普通に切ったものを乗せてあり、その量も半端ない。マズいわけがなく、お酒よりもご飯の方が好みかも。
自家製わらび餅
川田さんが目の前で作って下さるわらび餅はプルプル。煎茶が沁みます。
今夜も実に美味しく素晴らしかったです。特に名残の蟹やはしりの筍などが味わえて幸せでした。高級な食材を紹介したり、炊き上がりのご飯を見せたりなどは全くなく、淡々と供される料理は身体に沁みるように美味しく、失われつつある四季の旬の力強さを感じました。末永くお付き合いしていきたいお店の1つです。
次回は初夏。まだまだコロナが油断ならぬ日々が続いてますが、また無事にここに帰ってきたいです。
2022.2. 芋茎の吉野煮
2022.2. 白甘鯛の飯蒸し
2022.2. 生唐墨
2022.2. 海鼠の共和え
2022.2. 河豚の白子の炭火焼き
2022.2. 松葉蟹
2022.2. 松葉蟹
2022.2. 白魚の天麩羅
2022.2. 筍と海老芋
2022.2. 白真鯛のお造り
2022.2. 蛤真薯の薄氷椀
2022.2. 氷魚
2022.2. 真名鰹の西京焼き
2022.2. 蕪蒸し
2022.2. 筍ご飯
2022.2. 卵黄の醤油漬け
2022.2. ちりめん山椒
2022.2. 牛肉の時雨煮
2022.2. 桜海老の天ばら
2022.2. 唐墨ご飯
2022.2. 自家製わらび餅
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2022/03/20 更新
2021/11 訪問
美しき一輪花
2021.11.
「一輪の花美しくあらば、われもまた生きてあらん」
川端 康成が残した言葉です。「一輪の花が美しく咲いているように、私もまた一人で美しく生きたいものだ」という意味ですが、まさにこの言葉がしっくりとくるお店が人形町にある「日本橋人形町 川田」。東京屈指の名店の一つである「井雪」ご出身の店主・川田 治司さんがお一人で作り出す季節の旬の食材を使った料理はどれも手が込んでおり、何よりも美味しい。今回で9回目、晩秋の食材を楽しみましょう。
今夜の献立
芋茎の吉野煮♡
スターターはやはりコレ。シャクシャクとした食感と仄かな生姜の爽やかさが映えます。この料理を食べると、ここに帰ってきたという感じになります。
鯛の胡麻和えの飯蒸し♡
鯛の極上なモチモチ感と濃厚な胡麻の味わいと香りが実に美味しい。
鱈の白子の炭火焼き♡
極上のクリーミーさ。た、たまりません!
海老芋と銀杏の揚げ物♡
美しい赤い紅葉の裏にある海老芋はねっとりと舌に絡みつつ、甘味が確りと広がります。銀杏のほろ苦さもいいアクセント。
蕪蒸し♡
極上の出汁の餡とトロトロの蕪。中には穴子や甘鯛が忍ばしてあり、掬う度にそれらの旨味が弾けて喜びが広がる味わい。
真鯛のお造り♡
背と腹の部位があり、どちらとも厚みがあり、ブリンブリン。咀嚼の度に甘味と旨味が押し寄せます。添えてある炙ったバチコもお酒が進むいいアテ。
鮟肝真薯のお椀
鮟肝真薯?これが吸い地とよく合います。知ってる鮟肝のファーストアタックを優しくした感じで、その後に口の中で力強い旨味が爆発するかのよう。そして、今季最後のそれに負けないくらいの松茸の存在感。幸せです♡
真名鰹の西京焼き♡
真名鰹、大好き♡この西京焼きは、まさに最強です!口に入れると、ふわりとする味噌の香りとそれを追いかけてくるような真名鰹の旨味。美味しい♡
松茸フライ♡
小皿にウスターソースが供された瞬間から、きっとアレだ!と確信していた料理。
細かな衣に包まれた松茸フライをひと噛みすると、ザクザクと小気味良い音を立てて松茸の香りがぶわっと広がり、咀嚼の度に鼻から香りが抜けます。食べられてよかった!
聖護院大根と油揚げの炊き合わせ♡
最後にかけた黒七味がピリリと味わいを締めており、目一杯出汁を吸い込んだ聖護院大根と油揚げが染み染みと美味しい。特に油揚げは厚みもあり、変な油臭さも皆無で、出汁をいっぱいに吸い込んだ味わいがたまりません。
〆ご飯①松茸ご飯♡♡
供される前から漂うあのいい香り。今季最後の松茸ご飯。薄切りながらもたっぷりとした量があって食感も良く、香りも味も素晴らしい。
〆ご飯②いくらご飯♡
ご飯を覆い隠すほどのいくらの量に悶え、ひと口食べれば濃厚濃密ないくらの旨味が絡み合きます。これが素晴らしく美味しい♡去年に引き続き、食べられてよかった。
〆ご飯③生海苔♡
炊き立ての銀シャリに甘辛い生海苔の佃煮。日本人で良かったと実感できる瞬間です。
〆ご飯④ちりめん山椒♡
一陣の風のような実山椒の爽やかな刺激が心地よく、ご飯の甘味が映えます。
〆ご飯⑤牛肉の時雨煮♡♡
コレは最高に美味しいご飯のお供。出来るものならば、売って欲しいw
〆ご飯⑥卵黄の醤油漬け♡♡
「いくらが出たから、今夜はないですよね?」と川田さんに尋ねると…「今、お出しするところです」と嬉しい返事が!去年はいくらと味が被るから用意してなかったのですが、やはり他の方もコレを食べたいというリクエストが多いそうで、今年は用意して下さったみたいです。卵黄の旨味をギュッと凝縮したような味わいで、極上のTKG。実に美味しい。
わらび餅
川田さんが目の前で作ってくださる出来立てのわらび餅。
「静かに提供したい」
余分に食材を見せることもなく、調理過程を魅せることもなく、ただ静かに淡々と料理を供していく川田さん。しかしながら、確りと相手の目を見て配膳して下さる川田さんの誠実さが私は好きです。川田さんの人柄を体現させているような料理は派手さはないですが、実直でどれも染み染みと美味しい。四季を通しては勿論、毎月でも通いたいお店です。
次回は来年、蟹の季節。今年も感動をありがとうございました!
2021.11. 芋茎の吉野煮
2021.11. 鯛の胡麻和えの飯蒸し
2021.11. 鱈の白子の炭火焼き
2021.11. 海老芋と銀杏の揚げ物
2021.11. 蕪蒸し
2021.11. 真鯛のお造り
2021.11. 鮟肝真薯のお椀
2021.11. 真名鰹の西京焼き
2021.11. 松茸フライ
2021.11. 聖護院大根と油揚げの炊き合わせ
2021.11. 松茸ご飯
2021.11. いくらご飯
2021.11. 生海苔
2021.11. ちりめん山椒
2021.11. 牛肉の時雨煮
2021.11. 卵黄の醤油漬け
2021.11. わらび餅
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2021/12/13 更新
2021/07 訪問
美しき一輪花
2021.7.
階下に咲く一輪花
和食といったら断然に鮨店に行くことが多いのですが、割烹も実は好きです。しかしながら、都内有名店は元々席数も少ない中で、人気店ともなれば予約絶望店となります。その中で人形町にある「日本橋人形町 川田」には開店当初から通わせていただいているので、季節毎に店主・川田 治司さんの料理を味わうことができます。日本料理の名店「井雪」で13年間研鑽を積まれた川田さんの料理は美味しいのは勿論のこと、確りと相手の目を見て一人一人と向き合うように接客する姿勢が私は好きです。今夜もじっくりと楽しみます。
今夜の献立
鯛の煮凝り
金色の綺麗なジュレの中には紫雲丹。しかも鮨で2貫分はあろうかという量が入っており、繊細な鯛の旨味に濃厚な雲丹の旨味が映え、柚子の香りが爽やかです。
鯛の胡麻和えの飯蒸し♡
重厚な胡麻の味わいに咀嚼をしていくと、鯛のモチモチとした食感に溢れ出る甘味と旨味がたまらない。
芋茎の吉野煮♡
定番の料理。生姜がビシッと効いており、芋茎のシャクシャクとした食感がたまらなく、ほっこりとする味わい。
無花果の田楽♡
箸を入れると、驚きの柔らかさ。冷たいのかと思ったら、今回は温かいバージョン。口の中で感じる極上のトロトロ加減で、無花果の仄かな酸味に味噌の甘味がとてもよく合い、美味しい。
九条葱の鱧巻き
九条葱を揚げた鱧で巻いたものに甘いタレをかけて。ザクザクとした心地よい九条葱の食感、ジュワリとする鱧の旨味がよく合います。
じゅんさい
とても粒も大きくて、食べ応え抜群。清々しい爽やかな酸味の酢も美味しい。
稚鮎とトウモロコシと新銀杏の揚げ物♡♡
稚鮎は心地よいほろ苦さと香りがあり、大人の味わい。トウモロコシは極上のバリバリ食感で、甘味が口いっぱいに広がります。新銀杏もトロリとして美味しい。
鱧素麺♡
先程の揚げ物を一気に洗い流す爽やかな味わい。繋ぎを一切使っていない100%鱧の味わいは実に美味しい。
鯛のお造り♡
いつもながらに美味しい。鯛の身は背と腹の部位があり、モチモチ感が素晴らしい。咀嚼の度に甘味と旨味が溢れてきて、ずっと噛んでいたくなる味わい。
鳥貝の炙り♡
実に大きな鳥貝は食感・甘味・香りが秀逸。食べ終えても尚、口の中にあるような香りが印象的。
鱧の椀物♡
蓋を取ると、ふわりとする青柚子と出汁の香り。吸い地も上品且つ旨味溢れて、しゃぶしゃぶされて花のように咲いた鱧、全てが沁み入るように美味しい。
喉黒の焼物♡
鮨店などでよくいただきますが、コレは液体!口に入れた瞬間に溶ける喉黒は、驚愕。後味は甘くて、香りも残ります。
鰊茄子♡
鰊もさることながら、茄子が非常に印象的。旨味の全てを吸い込んだような味わいは、実に美味しい。
〆ご飯①新生姜ご飯♡
川田さんが盛り付ける瞬間から香る生姜のいい香り。口に入れると、爽やかな辛味と香りが広がります。
〆ご飯②生海苔ご飯♡
この生海苔が実に美味しい。食べる毎に香りが鼻から抜けて、上に乗せられた山葵の爽やかさも心地よい。
〆ご飯③卵黄の醤油漬け♡
卵の濃厚な旨味のみを味わう感じ。漬けることで味を染み込ませるだけでなく、脱水も兼ねているかのよう。
〆ご飯④ちりめん山椒♡
実山椒の香りと味わいが鮮烈という言葉にピッタリとくる味わい。
〆ご飯⑤牛肉の時雨煮♡
日本人ならば、きっと好きなDNAを刺激する甘辛な味わい。牛肉の旨味とご飯という鉄板の美味しい。
出来立てわらび餅
川田さんが目の前で作って下さるわらび餅。
食材を見せることや包丁使いを魅せることなどは一切なく、川田さんお一人でありながらもテンポよく供される料理は沁み入るように美味しい。そして、なんと言っても季節の炊き込みご飯や定番の数種類の〆ご飯が実に楽しみでなりません。近年は薄れつつある日本の四季。川田さんのような実直で誠実な料理人の下でしみじみと味わいです。
次回は晩秋の松茸。今から楽しみです。33550
2021.7. 鯛の煮凝り
2021.7. 鯛の胡麻和えの飯蒸し
2021.7. 芋茎の吉野煮
2021.7. 無花果の田楽
2021.7. 九条葱の鱧巻き
2021.7. じゅんさい
2021.7. 稚鮎とトウモロコシと新銀杏の揚げ物
2021.7. 鱧素麺
2021.7. 鯛のお造り
2021.7. 鳥貝の炙り
2021.7. 鱧の椀物
2021.7. 喉黒の焼物
2021.7. 鰊茄子
2021.7. 新生姜ご飯
2021.7. 生海苔ご飯
2021.7. 卵黄の醤油漬け
2021.7. ちりめん山椒
2021.7. 牛肉の時雨煮
2021.7. 出来立てわらび餅
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2021/08/14 更新
2021/04 訪問
美しき一輪花
2021.4.
段々と暖かくなって桜が咲いたりと春を感じられるようになってきて、舌でも春を感じたいとやってきたのは「日本橋人形町 川田」。店主は東京屈指の日本料理の名店「井雪」ご出身の川田 治司さん。食材を見せることもなく粛々と全ての料理をお一人で作り、絶妙な間合いで供される料理は決して映えないですが、全てハズレなく美味しい。煮方・焼き方・お造りなど全ての持ち場で研鑽を積まれた川田さんの確固たる技術が光ります。
今夜の献立
芋茎の吉野煮♡
初手はやはりコレ。このお店に帰ってきたという感じになります。シャキシャキと小気味良い食感に確りとした出汁の味わいと生姜のピリリとした辛みが実に心地よい。
ばちこと菜の花
軽く炙ったばちこの塩味と菜の花の春らしい苦味がまさに大人の味わい。
鯛の胡麻和えの飯蒸し♡
早くも供された鯛の胡麻和え。あまり胡麻は好きではないのですが、実に美味しい。濃厚なれども素材の味わいを活かすようで、鯛の旨味をグッと底上げするかのよう。穂紫蘇の爽やかさもこの季節にいい。
うすい豆
ホクホクと豆の甘味を味わうと、後から出汁の味わいが追いかけてくるかのような料理。決して映えることない料理ですが、しみじみと美味しい。
蛍烏賊の沖漬け♡
口にすると柚子の香りがふわっとして、蛍烏賊の旨味がジワジワと溢れてきます。塩辛いのではなく旨味が強い、こんな美味しい沖漬けは初めて。
海鼠の共和え♡
この海鼠の柔らかいこと。スパッと歯切れて、酢の酸味の後に海鼠腸の旨味がグッときます。なんともお酒のすすむ禁断の味わい。
白魚とタラの芽とコシアブラの天麩羅♡
サクサクとした白魚の旨味、ホクホクとしたタラの芽の甘味、パリパリとしたコシアブラの苦味。春はここにありました。
牛肉と花山椒のしゃぶしゃぶ♡
きっとこの時期だからあるだろうなと思っていた花山椒。牛肉を出汁でしゃぶしゃぶしてから、花山椒を盛られます。牛肉の旨味と花山椒の風味が同時に口いっぱいに広がり、甘味も感じる出汁も実に美味しい。
真鯛のお造り♡
この時期の真鯛は桜鯛。部位を変えた2種の切り身は歯を跳ね返すようなブリンブリンとした食感、その後から溢れ出す旨味と甘味が素晴らしい。
鮎魚女のお椀♡
葛打ちされた鮎魚女はトロリと舌の上でとろけ、昆布の旨味を確りと感じる吸い地の中で木の芽の香りと梅肉の酸味が軽やかなアクセントとなっています。いつもながらに美味しく、ボリューミーなお椀。
焼き筍♡♡
炭の上にあるアルミホイルに包まれた物体…きっと筍だと思っていました。京都産の筍を木の芽香る味噌と共に。口に入れると木の芽の香りが華やぎ、筍の旨味と甘味が怒涛の如く押し寄せます。この季節ならではの素晴らしい味わい。
鰆の甘酢餡掛け♡
決してご飯に合うのではなく、これだけでしっくりとくる味わい。鰆はトロリととろけるような食感で、甘酢餡の味わいの後に確りと主張してくる鰆の旨味が印象的。
筍と鯛の子と蕗の焚き合わせ♡
蓋を開けると、まさに春の香り。鯛の子の旨味、筍の甘味、蕗の野生味が身体の奥に刻まれた日本人のDNAを呼び起こすかのよう。
〆ご飯①筍ご飯♡
やはり最初のご飯はコレでしょう。言葉はいらない。筍の甘味、迸る味わい。
〆ご飯②生海苔の佃煮♡
何故に日常で生海苔の佃煮を食べないのだろうと後悔するほどに美味しい。
〆ご飯③ちりめん山椒♡
一陣の風が吹くような実山椒の爽やかさがたまりません。
〆ご飯④黄身の醤油漬け♡
前回は『いくらご飯』があったので食べられなかった黄身の醤油漬け。やはり美味しい♡
〆ご飯⑤牛肉の時雨煮♡
甘辛というのは、実に美味しい。ご飯がいくらあっても足りません。
〆ご飯⑥桜海老の天ばら♡
ご飯はモチモチとして、桜海老はサクサクとして香りが華やぎます。
〆ご飯⑦穴子ご飯♡
初の〆ご飯。甘く炊かれた穴子が実にご飯とよく合います。
〆ご飯おかわり
筍ご飯。少し冷めたので、味が落ち着いた感じ。美味しいものは冷めても美味しい!
出来立てわらび餅
モチモチな出来立てわらび餅。
今夜の料理を振り返ってみると、やはり春から初夏に移り変わる時期の食材が多くみられ、四季を感じられる日本料理の素晴らしさを実感できました。私は和食だと鮨が多くなってしまうのですが、煮物や揚げ物や椀物などを味わえる日本料理は実にいいですね。東京の日本料理店の多くは予約困難店となってしまっているので機会があれば、通えるようなお店と出逢いたいと常々思っています。
今夜も沁みるような美味しさをありがとうございました。次回は夏。鮎が私を待っています。
2021.4. 芋茎の吉野煮
2021.4. ばちこと菜の花
2021.4. 鯛の胡麻和えの飯蒸し
2021.4. うすい豆
2021.4. 蛍烏賊の沖漬け
2021.4. 海鼠の共和え
2021.4. 白魚とタラの芽とコシアブラの天麩羅
2021.4. 牛肉と花山椒のしゃぶしゃぶ
2021.4. 真鯛のお造り
2021.4. 鮎魚女のお椀
2021.4. 焼き筍
2021.4. 鰆の甘酢餡掛け
2021.4. 筍と鯛の子と蕗の焚き合わせ
2021.4. 筍ご飯
2021.4. 生海苔の佃煮
2021.4. ちりめん山椒
2021.4. 黄身の醤油漬け
2021.4. 牛肉の時雨煮
2021.4. 桜海老の天ばら
2021.4. 穴子ご飯
2021.4. 筍ご飯
2021.4. 出来立てわらび餅
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2021/04/20 更新
2020/11 訪問
美しき一輪花
2020.11.
人形町に咲く美しき一輪
様々なジャンルのお店に行っていますが、あまり手を出していないのが、実は和食。行きたいと思うお店は既に難攻不落の予約困難店となっていて、到底無理。そんな中で唯一通わせていただいているのが、人形町にある「日本橋人形町 川田」です。日本料理の名店「井雪」ご出身の店主・川田 治司さんが作り出す料理は決して映えることはなく、高級食材をアピールすることもありませんが、ハズレなく美味しい。そして、数種類を用意している最後の〆ご飯が毎回毎回、実に楽しみでなりません。さあ、今夜も日本の四季を彩る食材を堪能します。
今夜の献立
芋茎の吉野煮
サクサクと小気味良い食感を楽しめ、どことなくほっこりとする定番の料理。
茄子田楽♡
上にたっぷりと盛られた馬糞海胆も実に美味しい。しかしながら、茄子田楽と一緒に頬張ると実に至福のひと時が流れます。馬糞海胆の濃密な旨味と甘味の後、トロリとした茄子田楽のどっしりとした甘味が広がり、美味しい♡
海老芋の揚げ物
見た目も秋を感じられて、美しい。ねっとりと舌に絡みつくような粘度があり、塩でコクのある甘味が引き出されて素晴らしい美味しさ。
せいこ蟹♡♡
柔らかな酸味のポン酢ジュレをかけたメスの松葉蟹、いわゆる『せいこ蟹』。丸々一杯というボリュームで、内子も外子もたっぷりと甲羅に詰められていて、実に素晴らしい。
松葉蟹♡♡
そして、次はオスの松葉蟹。腕・足・身がたっぷりとあり、食べ応えも抜群。蟹の旨味も甘味も強く、蟹味噌の濃厚さも格別です。
甲羅酒♡
先程のせいこ蟹の甲羅を使ったもので、蟹の旨味がお酒に溶け出して、実に美味しい♡
蕪蒸し
中には甘鯛・穴子が隠されていて、旨味の強い餡の中でも確りとした存在感のある味わいがあります。
鯛のお造り♡
いつもながらに美味しい。身には弾むような食感があり、咀嚼の度に旨味と甘味が引き出されてくるかのよう。濃厚でありながら、繊細な旨味は王者の名に相応しい味わい。
九絵と蓮根饅頭のお椀♡
素晴らしい味わい。刺身でも食べられる九絵のぶりんぶりんな食感を楽しんでいると、一気に旨味が溢れ出します。そして、モチモチとした蓮根饅頭も美味しい。食材を食べ進めているうちに吸い地にそれらの旨味が溶け出し、秒の単位で美味しさが加速するかのよう。
真名鰹の西京焼き♡♡
素晴らしい!口に入れると、味噌の香りがふわっとして甘味も感じられます。背に近い身はバラバラと解れて、一本一本の繊維がザクザクと心地よい食感を楽しめ、腹に近づくにつれてとろけるような感じになります。上品でありながらも旨味が強く、非常に好みの味わい。
聖護院大根と京菊名の焚き合わせ
実に繊細。出汁の旨味を味わうと、聖護院大根の仄かな辛味も顔を出し、確りとその存在感をしめてくれます。引き算の美学のような料理。
〆ご飯①いくらご飯♡
炊き立ての銀シャリにいくらを乗せたもの。いくらは殆ど味をつけていないような感じで、まるで醤油をかけていない卵かけご飯のような感じになります。
〆ご飯②鯛と胡麻ダレ♡
先程お造りでいただいた鯛を特製の胡麻ダレと共に。私はあまり胡麻は好きではないのですが、コレは格別に美味しい。濃厚な胡麻ダレの中でも鯛の旨味が光ります。
〆ご飯③ちりめん山椒♡
まさに香りの爆弾。実山椒と木の芽の香りが素晴らしく、口の中で華やぎます。
〆ご飯④牛肉の時雨煮♡
日本人ならば、きっと間違いなく好きという甘辛な味わいで、牛肉の旨味も交わることで、最強のご飯の共になっています。
自家製わらび餅
目の前で作られるわらび餅がコースの最後を飾る甘味。
今夜は目的食材であった『松葉蟹』を確りと堪能でき、〆ご飯に定番の『黄身の醤油漬け』がなかったのが少し残念なところですが、とても幸せな時間を過ごせました。料理を振り返ってみると、魚と野菜が主であったにもかかわらず、身と心には心地よい満足感を得られたことは、川田さんの料理に惚れ込んでいるからでしょう。
今夜もご馳走さまでした。次回は春の食材、楽しみです。33600
今夜出逢ったお酒
羽根屋 特別純米酒瓶燗 火入れ
KAMOGATA 純米大吟醸 無ろ過生原酒
2020.11. 芋茎の吉野煮
2020.11. 茄子田楽
2020.11. 海老芋の揚げ物
2020.11. せいこ蟹
2020.11. 松葉蟹
2020.11. 甲羅酒
2020.11. 蕪蒸し
2020.11. 鯛のお造り
2020.11. 九絵と蓮根饅頭のお椀
2020.11. 真名鰹の西京焼き
2020.11. 聖護院大根と京菊名の焚き合わせ
2020.11. いくらご飯
2020.11. 鯛と胡麻ダレ
2020.11. 銀シャリ
2020.11. ちりめん山椒
2020.11. 牛肉の時雨煮
2020.11. 自家製わらび餅
2020.11. 羽根屋 特別純米酒瓶燗 火入れ
2020.11. KAMOGATA 純米大吟醸 無ろ過生原酒
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2020/12/12 更新
2025.12.
美しき一輪花
冬の味覚の王者である松葉蟹を楽しみにやってきたのは、人形町にある日本料理店「日本橋人形町 川田」。店主・川田 治司さんの料理をいただく何度目の冬でしょうか。今夜も期待しかない夜が始まります。
芋茎の吉野煮♡
「日本橋人形町 川田」の定番スターター。濃厚な出汁に絡む芋茎のシャリシャリとした食感が小気味良く、生姜のピリッとした辛味がいいアクセント。何度いただいても感動を呼ぶひと品。
せいこ蟹♡♡
北大路 魯山人作の蟹が描かれた器には、甲羅にビッシリと詰められた11/6に解禁した松葉蟹の雌。コレが食べたくて、この時期に予約したと言っても過言ではない逸品。身の甘さの確りとしており、雌ならではの内子や外子の食感も映えます。蟹の身としては雄の方が好きですが、この時期ならではの雌(せいこ蟹)は格別。食べ終わると、甲羅に日本酒「飛切り」を入れてコンロで焼き上げて、甲羅酒に。蟹の旨味と香りが日本酒に移り、粋な美味しさ。
白子の炭火焼き♡♡
酢橘をちょっと搾りかけることで、白子の甘味がより際立ち、舌に絡みつくクリーミーな甘味を堪能できます。
松葉蟹♡♡
今度は身の旨味を堪能できる雄。爪・脚・胴・味噌を楽しめる仕立てになっており、味わいは言わずもがな。食べれば食べるほど、幸せになれる逸品。
海老芋と銀杏♡
甘く炊いた海老芋に粉をうって、からりと揚げたもの。歳を重ねるにつれて、この海老芋の美味しさが実に刺さるようになり、供されると実にアガる料理。ねっとりと舌に絡みつき、旨味と甘味が口いっぱいに広がります。ほんの少し塩をつければ、より甘味の輪郭がハッキリとして美味しい。そして添えられいる銀杏がモッチリとほろ苦く、海老芋の美味しさを更に加速させます。
白子♡
まさかの2品目の白子は、湯引きしてポン酢で。定番と言える料理ですが、やはり美味しい。
真鯛♡
寝かせることなく、朝仕入れたものだそう。ガラスのように透き通る身はブリブリとした弾力に富み、熟成をかけたような旨味と香りが素晴らしい。ここで真鯛をいただく度、その美味しさを再確認できます。
梭子魚のお椀♡
梭子魚を炭火焼きし、力強い鰹出汁の吸い地と合わせた初となるお椀。蓋を開けると、梭子魚が纏った炭の香りがふわりとし、身はふわふわと柔らかくて旨味が強い。それに負けない吸い地は梭子魚を箸で割る度にその旨味が溶け出して、より美味しくなります。
虎魚♡♡
炭火の上でタレを纏わせて、照り焼きに。甘味溢れる身はほろほろ・ぶりぶり・ねっとりと3つの食感が楽しめて、実に美味しい。特に皮目の部位がぷるぷるとコラーゲンたっぷりで、特にお気に入り。
蕪蒸し♡
若狭ぐじと穴子がたっぷりと入れられており、時折、百合根のホクホクとした甘味も感じられて、ひと口毎に違った味わいと食感が楽しめます。まるで宝探しをしているかのような楽しさもあり、何よりも美味しい。
〆ご飯① 芹ご飯♡
芹の他にも石川芋とお揚げが入れられており、ねっとりとした中にシャリッとした芹の食感が印象的。味わいも上品で美味しい。
今はご飯のお供として供されますが、私は一品一膳の仕立てにして楽しみます。
〆ご飯② いくらご飯♡
小粒ながらも旨味たっぷりないくらは、ドバッと白米にかけることで、まるで海のTKGのようになります。
〆ご飯③ 牛肉の時雨煮♡
自家製の時雨煮は、牛肉の旨味と脂の甘味に溢れ、白米の熱でより旨味が溶け出して、実に美味しい。
〆ご飯④ 蟹雑炊*♡♡
「他に何かありますか?」という私のリクエストに「4〜5分いただけば…」と供されたのが、まさかのコレ。松葉蟹の旨味と香りがひと口毎に溢れ、甲羅にまだ付いている蟹味噌を雑炊に溶けば、更に味わいは濃厚となって、実に美味しい。
栗しぼり♡
京都・丹波産の栗を使ったこの時期だけの甘味。とてもクリーミーな舌触りで、ほんのりとした甘味があと引きます。
食材や調理を魅せるような映え要素はなく、川田さんお一人の調理ながらもテンポ良く供される料理は全てがハズレなく、心響く美味しさ。特に今夜は松葉蟹から始まり、白子や虎魚などを経て、松葉蟹で〆るという供される全てが私の好きなものばかりで嬉しいかぎり。
しみじみと美味い
そんな言葉が相応しい。日本の四季の素晴らしさを味わえるお店だと思います。