☆流れ星さんが投稿した蕎麦切り 春のすけ(北海道/北13条東)の口コミ詳細

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流れ星 note 〜北海道版

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この口コミは、☆流れ星さんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

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蕎麦切り 春のすけ札幌(JR)、北13条東、さっぽろ(札幌市営)/そば、居酒屋、日本酒バー

40

  • 夜の点数:5.0

    • ¥1,000~¥1,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.5
      • |雰囲気 4.5
      • |CP 4.0
      • |酒・ドリンク 4.5
  • 昼の点数:5.0

    • ¥4,000~¥4,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 5.0
20回目

2021/10 訪問

  • 夜の点数:4.8

    • [ 料理・味4.8
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ¥5,000~¥5,999
    / 1人

蕎麦とお酒で、星降る夜。

同じ歳のイトコとの宴に選択したのは、いつかは夜に訪れてみたかったこちら。予約しての訪問だ。

賑やかで活気溢れるお昼の様子とは打って変わり、比較的ゆっくりとした時間が流れる「蕎麦酒場」へと表情を変える店内。そう、日本酒好きのご主人が力を入れる「蕎麦屋酒」を思い切り楽しみたくなる、そんな雰囲気だ。

まずはハイボールで乾杯。さて、このハイボールもマニア歓喜のイチローズモルト使用、この時点で掴みはOK。

イレギュラーメニューである、つぶ煮や蓮根煮も甘過ぎない加減で美味い。そば豆腐は旨味濃厚でマストオーダーだな。

お酒と会話が当然すすみ… 不慣れながらも超一生懸命で笑顔満点の若いスタッフさんに「ご主人オススメのお酒をどんどん持ってくるように!但し我々が気に入らなければ即返品します!」と、おじさん2名が意地悪な要求をすれば、は、はい!とそのまま厨房に行き、そのまま伝えていた可愛らしさ(笑)画像参照。しかしやはり、こだわりのご主人がセレクトしたお酒はどれも個性的で料理を合うものだった。

厚切りで柔らかい鴨ロースは、クセは少なく食べやすいがしっかりと鴨の味わいが濃厚で豊か。カマンの返し漬けもマイルドで面白くて、日本酒と相性バツグン。

さあ!要予約のそばがきの登場だ!見事に食欲をそそるルックス!ザラリしっとりタイプ、厳選の実を石臼で超粗挽きしたそばがきは、滋味の後に滋味が更に追いかけてくる幸せのリフレイン。塩で山葵で、返しで、楽しみも変幻自在。これ、必ず食べて欲しい逸品。

お酒も更に周り、さあ〆の蕎麦は「しずく」だ。木金土限定でご主人渾身、発芽そばをブレンドした特別設定の粗挽き蕎麦は当然美味くない訳が無く、その滋味深さゆえ〆と言うよりもお酒と合せて花開く存在感で、花形役者が舞い踊るイメージ。初体験のイトコも目を丸くして喜んだ。

さあ、夜も少しふけて「これはいかが?」とそば味噌が運ばれてきた。うむ?よくある甘いネットリの蕎麦味噌とは異なり、ふっくらと煮て粒子が活き活きとしつつ、甘辛さは穏やかながらしっかりとアテの役割をこなす個性派、これも是非!の逸品。お酒とシナジーを醸し出す。

満席のお客のオーダーも落ち着いてきた頃、タイミングを見てご主人がフロアに現れた。常連さんとも言葉を交わし、何だろう…さながら「春のすけ劇場」のような雰囲気となる。我々の席にも着き、蕎麦への解説と情熱を語る姿は輝いており、情熱もさることながら、理論的でクレバーな一面も垣間見れる「蕎麦トーク」は、それも最高の酒のアテとなった。

居酒屋にはあらず蕎麦屋、あくまでも蕎麦屋酒を楽しむ大人空間なのであしからず。但し春のすけの蕎麦に慣れたら、おっと…いきなりでも勿論、お酒好きならば夜の訪問も圧倒的におすすめだ。最高のお酒と珠玉の蕎麦で…


きっとファイターズ通りの夜空が「星降る夜」となるだろう。


  • イチローズモルトハイボール

  • 蓮根煮

  • 蓮根煮

  • そば豆腐

  • そば豆腐

  • つぶ煮

  • つぶ煮

  • 厚切り鴨ロース

  • 厚切り鴨ロース

  • そばがき(要予約)

  • そばがき(要予約)

  • そばがき(要予約)

  • そばがき(要予約)

  • カマンベールチーズの返し漬け

  • カマンベールチーズの返し漬け

  • 意地悪オーダーを素直に伝える!

  • そば味噌

  • しずく(粗挽き蕎麦)

  • しずく(粗挽き蕎麦)

2021/11/07 更新

19回目

2021/10 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

蕎麦への想い、ひとしずく。

木金土の限定提供、ご主人渾身の特別設定「しずく」を食べるなら秋こそ是非に。

滋味深さと甘さに、新そばの生命感、躍動感が加わりました。麺線から大地と蕎麦の旨味がしずくの様に滲み出るような、そんなイメージ。


香りにワクワク、口に含めば幸せになれます。


実に美味しい。最高峰に近づく蕎麦。


大地から生産者へ、そして職人からスタッフへ、そしてアンカーである私達が蕎麦を手繰り、美味しいと感じた時に、幸せの蕎麦リレーはゴールを迎えるのです。


ここ春のすけで情熱のバトン、受け取ってみませんか?


  • 【発芽そば】北海道摩周産キタノマシュウ新そば+群馬県産みなかみ在来種夏新玄碾き粗碾き

  • 【木金土、数量限定】しずく

  • 【発芽そば】北海道摩周産キタノマシュウ新そば+群馬県産みなかみ在来種夏新玄碾き粗碾き

  • 【発芽そば】北海道摩周産キタノマシュウ新そば+群馬県産みなかみ在来種夏新玄碾き粗碾き

2021/10/22 更新

18回目

2021/09 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味4.9
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.2
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

春のすけの「新そば劇場」

訪れる度に、少し上げたハードルをヒョイと越えてくる…そしてこれだけの人気店でありながらブレの少ない蕎麦の提供は流石の一言だ。

10月、待ちに待った令和3年北海道産新そばの提供が始まった。今回はたまたまタイミングが良く、イレギュラーながら「3種の新そば」を食し比較する事が出来た。

生産者に直接出向き、畑の土・蕎麦・空気、そして情熱に触れて自らパイプを築いた職人・中山亮介氏が今年「これだ」と手に取ったのは「摩周そば」だったようだ。


①細打ち〜摩周産キタノマシュウ単一の十割
 草の実の香り、モッチリ食感、主張は控えめながらも汁に浸けると花開く旨味。個性一番。

②細打ち〜摩周産キタノマシュウ+群馬県赤城キタワセ夏新の十割
 緻密なる相互補完、程好い弾力コシで春のすけらしさ、香ばしさ漂い甘味の余韻、バランス感絶妙。

③太打ち田舎〜摩周産キタノマシュウ+埼玉県三芳みのり夏新の十割
 野武士的、外皮の縁取りと新そばの鮮度のコントラスト、3倍噛めば深い甘味と滋味の幸せ。


大満足。比較的おとなしいとされる今年の新そばも、発想と技量できっちり表現。そしてまだ新そばの走り、その変幻にも大いなる期待。

春のすけと言う名の「新そば劇場」はまだ開演したばかり。熟成期までの数ヶ月、舞台に舞う個性派な蕎麦役者達の贔屓筋となって、通ってみるのも楽しいのでは?

  • 摩周産キタノマシュウ単一の十割

  • 摩周産キタノマシュウ単一の十割

  • 摩周産キタノマシュウ+群馬県赤城キタワセ夏新の十割

  • 摩周産キタノマシュウ+群馬県赤城キタワセ夏新の十割

  • 田舎〜摩周産キタノマシュウ+埼玉県三芳みのり夏新の十割

  • 田舎〜摩周産キタノマシュウ+埼玉県三芳みのり夏新の十割

  • 摩周産キタノマシュウ単一の十割

  • 摩周産キタノマシュウ+群馬県赤城キタワセ夏新の十割

  • 摩周産キタノマシュウ+群馬県赤城キタワセ夏新の十割

  • 摩周産キタノマシュウ+埼玉県三芳みのり夏新の十割

2021/10/07 更新

17回目

2021/09 訪問

  • 昼の点数:4.9

    • [ 料理・味4.9
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ¥2,000~¥2,999
    / 1人

ボクのゴチソウ、いただきます。

私が思う北海道最高峰蕎麦店、春のすけに新たなるご馳走が登場した。その名も「馳走そば(ちそうそば)」だ。


■馳走そば 2,000円


絶妙な火入れ具合の鴨ロースは、しっとり柔らかくきめ細やかな仕上がり。噛めば鴨の上品で濃厚な旨味が口いっぱいに広がる。

ネギ天はエアリーさを意識しただろう、サクリと軽やか。ミネラル塩で香ばしさが引き立ち、ご主人厳選のネギの甘さが心を幸せにしてくれる。

細切り蕎麦はいよいよ新そば前、ご主人の魔法のようなブレンドチョイスによる熟成と爽やかさのハーモニー。口に含めば優しい甘味が絡みつくかのように太い。

食べ終える頃には、この「ご馳走劇場」の幕が閉じてしまう寂しさと強い満足感が共鳴。嗚呼…蕎麦って良いなと改めて感じさせられるよう。

ボクのゴチソウ「馳走そば」…ご馳走さまでした。これイイぜ!

2021/10/06 更新

16回目

2021/08 訪問

  • 昼の点数:4.9

    • [ 料理・味4.9
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.5
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ~¥999
    / 1人

魔法のお蕎麦。

蕎麦工学のような、綿密なる設計図を基に手打ちされる、春のすけの蕎麦。

そして更にそれを唯一無二、最高の状態に変化させるのは、蕎麦切り職人・中山涼介氏の言葉を借りれば「手挽きの魔法」なのだ。

夢・理想・美学・情熱・プライド・経験・努力… 取得すべき札を全て揃えた時、それは魔法となって石臼挽きの蕎麦にかかる。

そして大切にする生産者、お客の期待、蕎麦の実自体のパワーが後押しし、その魔法の効力を更に強いものとする。


…魔法のお蕎麦は如何?


全道各地の産地を周り、実際に大地と空気、そして蕎麦に触れ合い感じたと言う質の良さと期待、そして手に入れた仕入れコネクション… 今年まず彼が手を掛けるのは「摩周そば」だ。

この日はSNSでの告知を受け、是非摩周そばを味わってみたく、早速駆け足での訪問となった。但し今回は今時季、この店だけが仕入れ提供出来る、熟成感ある摩周昨年度産に、本州産の夏新そばをブレンドしたものだ。


■もり 850円 細打ち 北海道弟子屈町摩周そば + 群馬県赤城キタワセ夏新そば


春のすけ特有の、キュッと締まりながらもしなやかなる麺線、口に含んだ際の清涼感もたまらない。

上立ち香は熟成なる香ばしさが強め、後に柔らかかつ清涼な新そば香ふわり。軽く噛めば蕎麦本来の旨味と含み香の後に、長い余韻の甘味がジンワリと押し寄せる。

そのままでも、そして太いコクと旨味、角の丸い力強さがある辛汁に半分程蕎麦を浸して… うん、いつもながらに最高だ。そして最後は蕎麦湯をトクトク注いで…幸せのおさらい。


気がつけばセイロに一欠片の蕎麦も無く…

嗚呼…今回も、私自身が魔法にかかってしまっていたようだ。


  • 細打ち 北海道弟子屈町摩周そば + 群馬県赤城キタワセ夏新そば

  • 細打ち 北海道弟子屈町摩周そば + 群馬県赤城キタワセ夏新そば

  • 細打ち 北海道弟子屈町摩周そば + 群馬県赤城キタワセ夏新そば

  • 細打ち 北海道弟子屈町摩周そば + 群馬県赤城キタワセ夏新そば

  • 細打ち 北海道弟子屈町摩周そば + 群馬県赤城キタワセ夏新そば

2021/08/31 更新

15回目

2021/08 訪問

  • 昼の点数:4.9

    • [ 料理・味4.9
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.3
    • | CP4.2
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

経験から見えてくる世界。


味の感想は直感から来るものだが、経験値から見えて来る景色はどんなカテゴリーでも存在し、蕎麦喰いである私としては、一部主要江戸(東京)老舗店を含め、全道相当数の蕎麦屋を巡り、ようやく見えてきた景色・感じ方はそれに当たる。

今回は、同じ領域で蕎麦談義が出来る蕎麦友と同席同メニューの手繰り。彼は気に入った札幌圏の主要蕎麦屋を繰り返し巡るタイプで、こちら春のすけには年間200回は通う強者(自称変態)。当然、通い詰める事で、その店の本質や微妙な変化を見極められるという、彼なりの景色と感じ方を持つ。

また、春のすけご主人は、若い頃から第一線で活躍し、様々な蕎麦を相当数打ち続けており、粉の選別、手挽きや手打ち、味見を含めて、「経験を重ねた蕎麦切り職人」として見えている景色や世界観を持つだろう。


■細打ち 800円
 群馬県常陸秋そば夏新+鹿追町牡丹そば

■しずく(木金土限定)1,000円(追加で100円引き後の価格)
 埼玉県三芳産夏新の自家発芽+福井県永平寺在来種限定挽き粗挽き



最高峰の栽培種とも言われる、常陸秋そばの夏に収穫されるタイプの新そばと、北海道で古くから栽培されていた牡丹そばの一年熟成のブレンド。

先行する淡い夏新の爽やかな香り、手繰ればもっちりと弾力のあるコシ、後に続くは両蕎麦粉の滋味溢れる蕎麦の味わいと、噛み締めた後に強く残る甘味の余韻。

甘味、香りのベクトルが似ている同士、新そばの爽やかさと滋味深い甘味が一体となり、より太いベクトルとして相乗効果を醸し出しているような感覚。 


しずくは、ご主人の夏イチオシの三芳産夏新を自家発芽させ、よりパワーと個性を引き出しつつ、青い香りもキープ。そこに在来種の粗挽きが、食感と力強い甘味で下支え。外皮の挽き込みも、見た目と苦味の縁取りで、蕎麦自体の味わいをより深いものとしていて、より計算高い蕎麦だ。


いつも細打ちとしずくの食べ比べでは、甲乙付け難い差しか無くとも、自分なりの好みはどちらかと決めるが、今回は僅差ながらも地味深さの差で「しずく」に軍配を上げた。

蕎麦友の意見や感想も聞きながら、札幌蕎麦シーンの情報交換。このひとときも私にとっては有益で貴重なのだ。

  • 細打ち

  • 細打ち

  • しずく(2枚目)

  • 細打ち

  • しずく(2枚目)

  • 細打ち

  • しずく(2枚目)

  • 新しい蕎麦粉が届けられた。

2021/08/31 更新

14回目

2021/08 訪問

  • 昼の点数:4.9

    • [ 料理・味4.9
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.3
    • | CP4.2
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

夏の夜空を彩る花火のような、美しい夏蕎麦。

【夏季限定】すだちせいろ 1,400円 細打ち~弟子屈町摩周キタワセ+群馬県赤城キタワセ夏新


冷や汁に1.2㎜スライスの酢橘を2個分浮かせ、更には半個分を提供直前に汁に絞る。200㏄の汁に2個半分の酢橘を贅沢に使用した逸品。

提供…。蕎麦に鼻を近づけると、穏やかながらも爽やかな夏新そばの香りが抜け、その後には摩周昨年度産の熟成香がしっかりと。この時点でもうワクワクだ。

最初に蕎麦を手繰る。春のすけらしいモッチリとして程好い弾力、そしてしっかりとした質感の蕎
麦、この時期はやはり噛むほどに甘い。今回も相互補完よろしく絶妙ブレンド。

せいろ汁は、冷かけと比べてメリハリある味わい。とは言え、蓮華で掬いスイスイ飲めるような塩梅だ。冷汁に合わせた、淡くもしっかりとした出汁に、柑橘の香りと口に広がる味わいが実に爽快で、ただでさえ旨い蕎麦が、汁と合わさると、すっかり涼し気に衣替え。まるで美しい浴衣を纏ったような夏風情の蕎麦に昇華。

途中から、添付のミネラル塩を汁に振りかけると、更に縁取りのある味わいに変化。最後まで飽きずに食べられるよう、プラスアルファの工夫とセンスに脱帽。


漆黒の夜空に、美しく映える花火のような蕎麦…


暑かった今年の夏を思い出しながら、締めくくりの「夏メニュー」…いかがだろうか?

  • すだちせいろ

  • 細打ち~弟子屈町摩周そば+群馬県赤城キタワセ夏新

  • すだちせいろ

  • すだちせいろ

  • 細打ち~弟子屈町摩周そば+群馬県赤城キタワセ夏新

  • すだちせいろ

  • 細打ち~弟子屈町摩周そば+群馬県赤城キタワセ夏新

2021/08/25 更新

13回目

2021/08 訪問

  • 昼の点数:4.9

    • [ 料理・味4.9
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.3
    • | CP4.2
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

Stop the season in the sun 〜夏の冷かけ蕎麦。

Stop the season in the sun  夏よ逃げないでくれ……


【夏の限定蕎麦】冷かけ  梅すだちおろし  1,300円 
  細切り ~群馬県常陸秋そば夏新蕎麦+北海道鹿追町牡丹そば



結論から…素晴らしい。


まずは広く浅い器が実に理にかなっている… 蕎麦が沈まないので立体的な盛り付けが可能であり、具材を徐々にお好みで崩しながら、色々なアプローチで蕎麦を手繰る事が出来る。そしてやはり仕事が綺麗だ。

この日の蕎麦は私的に夢ブレンド、伝統的な本州の雄と北海道の雄の力強さで、モッチリと滋味深く纏まっている。

汁は昆布ベースに節出汁穏やか、蓮華でスイスイ飲める塩梅だ。しっかりしつつも、あくまでも縁の下の力持ち的存在…これは冷かけの丼全体として、蕎麦自体がより活きてくるような計算だろう。

すだちはキリッと爽やかに弾け、質の良い梅はマッタリと甘酸っぱいコク、おろしはスッキリまろやかに、青紫蘇やみょうがが夏らしく涼し気に… 夏のオールスター競演。


嗚呼、丼の中は爽やかな夏風情。


蕎麦が素晴らしいがゆえに、いつもは「もり」ばかりだったが、今回初めて「冷かけ」を頂いての衝撃… 夏が、そしてこの冷かけが終わってしまう事が名残惜しい。


  • 冷かけ 梅すだちおろし

  • 冷かけ 梅すだちおろし

  • 冷かけ 梅すだちおろし

  • 冷かけ 梅すだちおろし

  • 冷かけ 梅すだちおろし

  • 冷かけ 梅すだちおろし

  • 冷かけ 梅すだちおろし

2021/08/17 更新

12回目

2021/07 訪問

  • 昼の点数:4.9

    • [ 料理・味4.9
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.3
    • | CP4.2
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

ハルノスケ・エンジニアリング

理想という「設計図」に基づく精密な蕎麦——————

玄蕎麦選びから挽き方、ブレンド、手打ち、盛り付け後にお客の口に入るまでの時間と口中温度、味香の表現を綿密に計算。

そう、まるで「日本蕎麦大学 手打ち蕎麦工学科教授」のようなご主人が手掛ける店はまさに「ハルノスケ・エンジニアリング」…目指せ名誉教授!

季節や日々の状況で、表現したい蕎麦を蕎麦粉のブレンドで変えるスタイル。7月中旬には本州産の夏新そばを取り入れ始め、蕎麦ファンにはワクワクの状況だ。


■細打ち(丸抜き粗挽き) 埼玉県三芳産夏の新蕎麦+群馬県産常陸秋そば夏の新蕎麦+富山在来
■しずく 自家発芽そば⇒鹿追町牡丹そば天日干し+福井県永平寺在来種玄挽き粗挽き


合計1,800円(税込み)


細切り… 鼻を近付ければ、本格的な時季の香りとは異なるが、香ばしさのある強さ。そして啜った後に抜ける爽やかさは、やはり新たなる生命感がしっかりと感じられ、最後は甘味が余韻をまとめあげる。夏新のブレンド+αの「先取り新蕎麦感」が清々しい。

しずく… ご主人肝入りの発芽そば、今回は道内でも強い甘味が特徴的かつ、コネクションと情熱で仕入れる事が出来た「令和2年度鹿追産天日干し牡丹種」をブレンド。滋味、甘味の深いスパイラルが特徴的だ…重厚。


仮説と検証… 勉強熱心なご主人が描くその設計図に、今回もブレは無しだ。

ーーーーーーーーーー

この日は、この店の超常連である蕎麦友と蕎麦を手繰っているとLINEが鳴り、見ると春のすけ店舗画像ナウ… あれ?と思い外に出ると、蕎麦レビュアーヒロがちゃっかりと、そして意気揚々と並んでいてビックリ!の偶然付き。

  • 細打ち(丸抜き粗挽き)

  • 細打ち(丸抜き粗挽き)

  • しずく

  • しずく

  • 細打ち(丸抜き粗挽き)

  • しずく

  • しずく

2021/08/06 更新

11回目

2021/07 訪問

  • 昼の点数:4.9

    • [ 料理・味4.9
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.3
    • | CP4.2
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

蕎麦喰い仲間、T氏との遭遇。

この日は私が一目置く、同年齢の蕎麦喰いT氏(食べログ外)と待ち合わせの上、ここ春のすけにて対峙しての手繰り…その彼は行動範囲こそまだまだ狭いながら、一つの店を繰り返し訪問するタイプであり、この店には年間で200回以上通い詰める超・強者。そのスタイルは日々の微妙な変化を感じる事に長け、私自身もInstagramにおける情報発信には日々注目している。

この場、手前みそながら感慨深く、このテーブルだけオーラが異なる気がした。

T氏はお馴染みの細切りからのしずく、二枚手繰り。私はしずくを…これには理由あり。


【木金土限定】しずく 1,100円


どうしても手繰りたかった、このタイミングの「しずく」、北海道では類を見ない「自家発芽そば」がブレンドされるのだが、今回はご主人の情熱で得たコネクションから提供される「鹿追町牡丹蕎麦天日干し」の一年熟成物。そこに「福井県永平寺在来種」が皮ごと挽くスタイルで加わる粗挽き蕎麦なのだからたまらない。

在来種の力強さと発芽牡丹種一年熟成の力強さ…ありきたりな表現だが「1+1=2にあらずそれ以上」の主義主張。目立ちたがりの在来種を、しっかりと発芽牡丹が下支えしつつも、それを上回る自己主張、二つの蕎麦粉がシナジーを得て光り輝いていた。奥深い滋味とハッキリとした主張の力強いハーモニーは、ググっと蕎麦喰い魂にその存在感を刻み込んだ…。香り、食感、後追いの甘味…実に美味い。

T氏の蕎麦を味見させて貰いつつ、最近の札幌蕎麦シーンについての情報交換、素晴らしき時間はあっと言う間に流れた。今回はありがとうT氏、またよろしくな。筋金入りの同志…しかしその本数は、まだまだこの先も負けないぜ。そしてご主人、声掛けもありがとう…今回の蕎麦も最高だった。

このタイミングを含め、ある意味抜きん出た次元まできつつある「春のすけの蕎麦」…蕎麦に興味がある方は是非今のタイミングから。蕎麦喰い流れ星、自身を持って強くオススメする。


  • しずく

  • しずく

  • しずく

2021/07/21 更新

10回目

2021/06 訪問

  • 昼の点数:4.9

    • [ 料理・味4.9
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.3
    • | CP4.2
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

「しずく」リスペクト。

いずれ蕎麦切り職人人生の集大成と成り得るであろう、「木金土、数量限定提供」の「しずく」は、情熱・探求心・努力、技量の詰まった、店主渾身の蕎麦だ。

【しずく】とは…

在来種の蕎麦の実を自然発芽させた「発芽そば」と他産地の玄蕎麦(殻まで挽いた)粗挽粉をブレンドし、手打ちで細切りに仕上げた、繊細ながらも主張ある力強い粗挽き十割蕎麦。

【特徴】
石臼で実を挽く時の粒子レベルからは勿論の事、口に含む時の時間、温度、食感、個性、そして味わいのハーモニーから変化まで、更には汁の温度調整までも「計算・設計」された、緻密さと繊細さが混在する。

啜った時に広がる香りの後に、噛みしめて解けるような粗挽き粒子感、共に現れるは大地の滋味と心地良い甘味、仕上げは外皮のほろ苦さが縁取りつつ味わいを纏めて続く余韻。勿論辛汁(冷たいつゆ)も蕎麦をしっかりと引き立てつつ、混然一体となりながら「幸せ味」を醸し出す。

【私なりの想い】
食べる側の意見ではあるが、春のすけの蕎麦…細切りに関してはもう既に完成形のクォリティに限りなく近づいているように思える。魅力や感じ方の変化は実・粉のコンディションのみ。しかし「しずく」に関しては、とても高い次元ながら、まだまだ伸びしろのあるポテンシャルと可能性を備えているように思う。

もうこのまま遥か先まで突き抜けて欲しい。言葉は悪いが「ぶっ飛んでいる」…もうそんな存在に成り得る魅力と可能性を秘めた蕎麦なのだ。全道は勿論、いずれ全国区へ。

【最後に】
これだけの人気店で提供する蕎麦を妥協無く真剣に、実を挽く事から始まり、一人で手打ちする事は並大抵の時間・努力・体力では無いはず。蕎麦打ち経験の無い私が語るのは恐縮ながら、食に携わる者としてはリスペクトに値する。

情熱、繊細、探求、緻密、理想、努力、想い、経験、度胸、センス、技量、優しさ…彼の打つ蕎麦に対する形容は枚挙にいとまないが、総合的かつ端的に言うならば「哲学のある蕎麦」だ。

蕎麦マニアをも唸らせる蕎麦を打ち、興味を惹くスタイルを提案・提供し続ける職人・中山亮介氏は、私が最も敬愛しリスペクトする職人の一人。勿論そのスタイルが良しとされる蕎麦の全てでは無いのだが、蕎麦共々その可能性にはまだまだ「突き抜ける」余白があるとも思うし、道内にこのような職人は中々居ない事も事実。

これからも一人の蕎麦喰いとして、その魅力を感じられる事に感謝しながら、時に意見や感想と言うボールを投げかけつつ、北海道蕎麦シーンの底上げの一端を担えたらと思う。

あれこれ書いたが伝えたいは「しずくリスペクト」…いちファンとして、もっともっと期待!


  • しずく

  • しずく

  • しずく

  • しずく

2021/07/06 更新

9回目

2021/05 訪問

  • 昼の点数:4.9

    • [ 料理・味4.8
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.3
    • | CP4.2
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

緻密と情熱が交じり合う先に生まれる至極の蕎麦。

十年前の初レビューを読み返し、この店の魅力と私自身の直感を再確認。

今現在、最も注目しており、いずれ北海道蕎麦の顔となるだろう「春のすけ」に定期訪問。今回はその原点なる魅力を一番感じられるメニューで本質を再確認だ。その日はタイミング良く、厨房直結的な一人カウンターを占拠出来た。


■もりそば2種食べ比べ 1,100円


私が一番大好きな「細打ち」は、もはや完成形だとも思う。蕎麦はご主人の姿が反映されるものだが、その設計図に基づいたような緻密さとナイーブさ、それだけでは頼りなくなるはずも、強い情熱が一端を支えて、より高貴な存在感を誇示。

一見野武士のような力強さと荒々しさもある「太打ち田舎」は、実はインナーマッスルまで鍛え上げられている、言わば文武両道の雄。冷温どんなシチュエーションでも、自分を失う事無く蕎麦の魅力を放ち続ける。

やっぱり凄いな。今日も美味い。そしてこの職人の凄いところはブレが殆ど無い事。こう書くとプレッシャーかな…いやいや、それは当然と謙虚にサラリとかわすだろうか。

…あれから十年、若々しかった彼はモンスターと呼べるような職人へと昇華、そして日々刻々と進化する至極の蕎麦にはやはり要注目だ。

  • もりそば2種食べ比べ

  • もりそば2種食べ比べ

  • もりそば2種食べ比べ

  • もりそば2種食べ比べ

  • 細打ち

  • もりそば2種食べ比べ

  • 細打ち

  • 太打ち

2021/06/09 更新

8回目

2021/05 訪問

  • 昼の点数:4.9

    • [ 料理・味4.9
    • | サービス4.5
    • | 雰囲気4.2
    • | CP4.2
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

渾身の自信作が満を持して登場。

蕎麦好きにワクワクと驚きを与えてくれるご主人渾身の自信作が、満を持して登場となってはもう手繰らずにはいられない…


5月18日から提供開始のそれは、温そば(種物)で一番人気のメニューである「ネギ天そば」のつけ麺(セイロもの)バージョンだ。


■ネギ天つけそば 1,300円


太く出汁の効いたコク深い汁は塩分に頼りきる事無く、出汁返しの旨味が凝縮するように濃厚、そこにタップリのイタリア産ドルチェポーク(豚肉)のコクと甘い脂分がさりげなく融合、スッキリしつつもマッタリも身に纏った欲張り汁だ。豚肉の大きさに関しては、私は噛み切る作業が無いよう、一口サイズのほうがより良いようにも感じるが、研究熱心なご主人なので何らかの計算があるのかも。

都度吟味する国産ネギを使用したネギ天は、カットや揚げ方の工夫でカラリと揚がりつつも、しっとりとした食感を残すので、軽やかで甘い。最初はそのままで、次は汁に少し浸けて…。そして半分は汁にドンと浸して蕎麦を一緒に手繰れば、豚のコクとネギのキレのハーモニーでもう幸せ気分。おっと、その際は蕎麦をズズッと啜ったら、すぐに汁を少しだけ口に含んでみて口中調味…それが☆流れ星流、美味しいセイロものの手繰り方。

蕎麦は、しなやかながらもムチのような力強さの「細切り」が良く合う。そして汁と組み合わさった際の味わいは、お互いの長所をより引き出すように設計されたようなマリアージュだ。そして汁とがっぷり四つで組み合うであろう太田舎蕎麦も良し、そして繊細な粗挽きの「しずく」で、至高の存在感と贅沢を試してみるのも良いだろう。


オリジナリティがあり、一度で何通りもの楽しみ方は「ワクワクの玉手箱」…やはり流石の自信作。基本的にもりそば派の私も、次回はどちらにしようか悩んでしまう程の美味しさであり、蕎麦好きならば是非手繰っておきたい逸品だ。

  • ネギ天つけそば

  • イタリア産ドルチェポークを使用

  • 都度吟味する国産長ネギを使用し、独自の衣付と温度でカラリと揚げたネギ天

  • 細切り

2021/05/20 更新

7回目

2021/01 訪問

  • 昼の点数:4.8

    • [ 料理・味4.8
    • | サービス4.4
    • | 雰囲気4.2
    • | CP4.2
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

北海道蕎麦新時代のフラッグシップ。

北海道蕎麦新時代のフラッグシップ的存在で、実は若き頃から長年第一線でシーンを引っ張ってきた実績もある蕎麦職人・中山亮介氏。彼の努力とセンス、探求心、好奇心、吸収力、そして生産者やお客を大切にする事から生まれる巻き込み力…どれをとっても素晴らしい。

少し褒めすぎのようにも感じるだろうが、その蕎麦をしっかりと意識して手繰ればその理由がきっと解るだろう。冬本番のこの日はFacebookで、玄蕎麦の挽き方(石臼との当たり方)を変化させ、外皮の形状まで意識した田舎蕎麦を打ったとの情報をキャッチ、居ても立っても居られずの訪問だった。


■細打ち(丸抜き粗挽き)鹿追町牡丹天日干し+群馬県赤城山麓常陸秋そば
■太打ち田舎(玄挽き粗挽き)鹿追町牡丹天日干し+福井県永平寺在来種



私はやはり並粉が好き。しかし今回の田舎も散りばめられた星(外皮)がやはり見た目に美しく、味わいの面でも、田舎蕎麦らしいほんのりとした苦みと滋味深い甘味の「縁取り」がとられていた。


昨今、新時代の主役・担い手と期待される30~40代の職人が増えてきた事は嬉しい限り。そして中山氏もまだ若く、まだまだ道半ばであろうから、職人として今後どこまで昇りつめていくかが楽しみであり、逆に恐ろしくもある。

今現在の勢いはそのままに、いずれ身に付くであろう老獪さのような懐が身に着いた時、春のすけの蕎麦は完成するのだろうか。それを味わう事を楽しみに…

2021/04/03 更新

6回目

2020/12 訪問

  • 昼の点数:4.9

    • [ 料理・味4.8
    • | サービス4.4
    • | 雰囲気4.2
    • | CP4.2
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

太陽と大地、そして人と心が宿る「情熱の蕎麦」

美味い…それ以上の言葉に必要性を感じない。


30年も蕎麦を食べ歩き続けてくれば、毎回言いたいことの一つや二つは出るのだが、今回は言うこと無し。圧巻の蕎麦に巡り合う事が出来た。

ご主人である蕎麦切り職人、中山亮介氏の打つ蕎麦には情熱が宿る。それは蕎麦を愛し、生産者を愛し、蕎麦の実を愛する心から生まれているのだろう。そしてその姿勢と探求心には素晴らしい実が集まり、それが素晴らしい蕎麦切りへと昇華する…まさに「情熱の蕎麦」である。

高まる経験値から単一品種も大切にしつつ、味を追求するためには時にブレンド粉を多用する。本州産同士を組み合わせたり、品種を天日干しの手法で生産したものを使用したりと変幻自在。これはコアな蕎麦喰いには大変興味深く楽しいものだ。

仮に春のすけの蕎麦を複数の蒸留所の原酒をブレンドして最高の味わいを作り上げるブレンデッドウィスキーに例えるならば、ご主人はいずれ「キング・オブ・ブレンダー」になれるだろう。ちなみにご主人の情熱はInstagramの @sobakiri_harunosuke やFBページをご覧あれ。

今回私は二種の蕎麦を手繰った。最初の「しずく」に熱くなり、おかわりした「細打ち」に驚いた。そう、厳選した新そば粉をブレンドした粗挽き蕎麦だ。多くは語らないので、画像の色艶、そして粒子で想像し感じて欲しい。ご主人の想い、そして大地と太陽の力が蕎麦の美味しさにキッチリと反映されている。


■もり~ しずく 1,100円【木金土・数量限定】※粉は時期で変わります
・自家発芽そば・広島県比和在来種新そば + 北海道鹿追町牡丹天日干し新そば玄挽き粗挽き

ザクザクとした粗挽き粒子が綺麗な灰色の中細蕎麦。モッチリとした弾力コシで、噛みしめると粒子が弾けるように広がる濃い味わいと甘味が秀逸。「大地の力強い生命力を宿した、無骨無口なで優しい男性的な蕎麦」だ。


■もり~ 細打ち(丸抜き粗挽き)850円 ※粉は時期で変わります。
・広島県比和在来種新そば + 岡山県蒜山(ひるぜん)在来種 +α(この日は常陸秋そば)

まずはその青々しさ(緑色)驚きときめく。キュッと締まった弾力豊かなコシが印象的で、音を立て勢いよく啜ると、鼻に抜ける蕎麦の香りと口の中に追ってくるような蕎麦の淡い甘みがたまらない二重奏。「皿の上の爽やかな蕎麦畑のようで、キリッと美しい角の立った美人女性的な蕎麦」だ。


最近蕎麦をたまに食べる同行者は…

■春たま(冷やしたぬき+納豆+卵黄)1,150円 太打ち田舎(玄挽き粗挽き)
・北海道鹿追町牡丹天日干し新そば玄挽き粗挽き + 福井県大野在来種新そば ※粉は時期で変わります。

種物好きには定番の美味しさ。滋味深さと爽やかさの組み合わせには力強い田舎蕎麦も良く合う。ワシワシ噛みしめる蕎麦が好きな方にはオススメだ。


さあ、これから年明け1ー2月は新そばが熟成し、一番コンディションが良いとされている時季… 蕎麦職人中山亮介氏はいったいどんな蕎麦を思い描いているのだろう。その蕎麦を期待いっぱいに手繰り、満面の笑顔にまた成れる日の事が、このレビューを打つたった今から楽しみだ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【余談として】

この日はInstagramから最近入門してきた私の蕎麦喰い門下生 @poniodesu さんが、オススメしていたこちらの店に、この日訪問するとメッセージにて聞いていた事と、ご主人のポスト(投稿)で知った蕎麦粉をどうしても味わってみたくなった事も重なり、居ても立っても居られず車を走らせました。

エッヘン!と、いきなり師匠面して登場するのは偉そうで何だか恥ずかしいので(笑)時間をずらした事もあり、昼過ぎの店内に門下生は居ませんでしたが、偶然にも筋金入りの蕎麦喰い仲間である @tomikawakouji 氏と北区期待の新鋭蕎麦切りさんに遭遇。ご主人や私の同行者、そして先行の門下生を含めて、食べログとInstagram、蕎麦好き繋がりを強く実感する楽しい日となりました。

  • 細打ち

  • しずく

  • 細打ち

  • しずく

  • 細打ち

  • しずく

  • 春たま(田舎)

  • しずく

  • 細打ち

  • 細打ち

  • 細打ち

  • しずく

  • 春たま

2020/12/08 更新

5回目

2020/07 訪問

  • 昼の点数:4.7

    • [ 料理・味4.6
    • | サービス4.3
    • | 雰囲気4.1
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

蕎麦切りモンスター。

蕎麦は出会い、流れ星です。

新店の蕎麦には満足出来ず、ふらりと入店。何とこちらで汁物を頂くのは初めてだ。


■かしわせいろ 1,150円


綺麗な出汁感、かしわは柔らかくて大きめの若鶏。但し、上品な汁にかしわ肉の甘いコクが十分に反映されていて美味い。

蕎麦は鹿追牡丹と長崎諫早在来のブレンドで、細めの粗挽き寄り、もう言う事無く旨い。


満足気に手繰っていると、カウンターの右隣に「いつもの!」で通る男性客が座った。興味本位で横をチラリと見ると、レビュアーでは無いが、自分と同じ次元で蕎麦を語る事が出来て、お互いを認め合う、筋金入りの蕎麦喰い仲間でInstagramarのT氏だった。


「あら、久しぶり!」


お互い驚きつつも、やはり話すは蕎麦の事。「手繰る?」と、田舎蕎麦のお裾分けをありがとう。

その様子を見ていたご主人も、厨房から出て来てくれて…以前よりSNSではやりとりがありつつも、お互い初対面なので軽くご挨拶。…蕎麦喰いの変態、流れ星です!

ほんの一瞬だったが、かねてから待望の「蕎麦の変態3人トーク」が急遽実現、とても感慨深いものがあった。次は呑みながら!と約束。


さて、春のすけのご主人、蕎麦に対する情熱と探究心がかなり凄い。技術や考え方、こだわり、そして生産者を大切にする姿勢まで…興味がある方はSNS等を参考あれ。


10年以上も大人気店として、北海道の蕎麦シーンを牽引してきたベテラン店でもありながら、またまだ年齢的にだけ見れば若手の部類。

これからもストイックに努力を続けて行く…と言うよりは、そのマニア度が自然と体と頭を動かして行くのだろう。私としては今最も注目している「蕎麦切り」の一人である。

そして10年後、20年後にはどんな職人に?と想像すれば末恐ろしい。何故かって?大好きなボクシングで例えるならば今現在でも、井上尚弥のような「蕎麦切りモンスター」だからさ。

  • かしわせいろ

  • かしわせいろ

  • 並粉蕎麦

  • 田舎蕎麦

  • Tさんからお裾分け

2020/07/16 更新

4回目

2019/09 訪問

  • 夜の点数:4.8

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス4.3
    • | 雰囲気4.0
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク-

風味絶佳 〜今年も始まる新そばの便り。

冷涼なる豊かな大地に夢の種を蒔く事から始まる物語。種から花へ‥そして実へ。そして一人の職人により形となり、蕎麦は爽やかで深い味わいとして人の舌と気持ちを幸せにする事で夢となり完結する。

土地を愛し、生産者を大切にするご主人が打つ渾身の蕎麦にはそんな物語が存在する。

好きこそ物の上手なれ。そんな言葉も似合いそうなご主人は我々同様、単純に蕎麦が好きで好きでたまらないのだろう。それはfacebookで発信する情報、言葉からも想像する事が出来る。

「ワクワクする新そばの実を、攻めの挽き方と配合で今日は提供します。」

そんな言葉にこちらがワクワクしながら早速訪問。今年の「新そば始め」はこちら、春のすけからだ。


■もりそば二種食べ比べ  1000円


細打ちの粗挽きは美瑛産新そば、太打ちの玄挽き粗挽きは、美瑛産新そばと福井県産丸岡在来種とのブレンドとの事。

まず最初に感じたのは、今回は細太共に蕎麦がキュッと締まっている事。特に細打ちの麺線だと粗挽きの良さが伝わり難い感じだ。新そばとしての爽やかさも控えめな印象。

個人的には、粗挽き蕎麦は弾けるような粒子感が最大の魅力あり、噛み締めた時にそれが解けるようにパッと広がる豊かな風味と甘味が醍醐味だと思っている。

今回の蕎麦もレベルは高く、その丸く豊かな醤油感と太く深いコクの出汁がしっかりと融合した汁と共に、大変美味しく手繰る事が出来たのだが、私が思うこの店、蕎麦への期待値とは幾分合致しなかった。

新そばは新米同様、水分含有率を含めて普段とは性質の異なるもの。だからこそ蕎麦は生き物であり奥深いものだと思う。日進月歩の進化を遂げる蕎麦を打つご主人、きっと帳尻を合わせるように新そばを仕上げてくるだろう。秋の季節が楽しみだ。


2021/08/17 更新

3回目

2019/08 訪問

  • 昼の点数:4.5

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス4.1
    • | 雰囲気4.0
    • | CP3.8
    • | 酒・ドリンク-
    ¥1,000~¥1,999
    / 1人

粗挽き蕎麦への進化。

決してブレない店である。それは接客ひとつとってもそう。さり気ない声掛け、駐車場の案内だって外まで出てくれる。そして蕎麦は更なる進化を遂げた。

「細打ち粗挽き」と「太打ち田舎」へ… 蕎麦粉の産地にこだわり生産者も大切にする姿勢は、北海道産と本州産をブレンドする事にも表れている。本州産だから優秀という訳では決して無いと思うが、ブレンドするという事は、より良い蕎麦への探求心、向上心を持つ事であり、結果美味しい蕎麦に繋がってくるのだと思う。

■もりそば2種食べ比べ 1,000円

二種類の蕎麦をハーフサイズで一度に楽しむ事が出来るメニュー。最初は太打ち田舎だ。男性的で逞しさも感じる器で提供される。キラキラとダイナミックなルックスは本州の名店で多くみられるタイプ。外皮を挽きこんで噛むと少しジャリ感のある粗挽き田舎蕎麦。やや硬めの食感で噛みしめるとほんのりと甘い。このタイプの蕎麦は良く噛んで味わうのが吉。

田舎を食べ終える頃に細打ち粗挽きが運ばれてくる。時間差での提供は手間がかかるだろうが嬉しいサービス。細打ち粗挽きは、丸く女性的な器での提供。細く長く繋がった美しい蕎麦はしっとりモッチリとした食感。清涼なる風味、そして粗挽き特有の甘い後味が魅力的だ。私としてはもう少しだけ太いほうが、粗挽き粉の魅力がもっと引き立つと思うが、太打ち田舎との対比という点ではこの細さが輝くのだろう。

ちなみに当日は「細打ち」は幌加内きたわせ+福井産きたわせ(新そば)、「太打ち」は福井県永平寺在来種+幌加内きたわせのブレンドだった。

汁(つゆ)は華やかな風味の枯節と、太いコクの荒節又は煮干しが融合しつつ上品に主張してくる中濃中口、シャープな旨味と余韻が印象的だ。薬味も良好、蕎麦湯は開店直後だが白濁トロリの釜湯かな。

店主はまだ若い。だから故の試行錯誤だったり改良改善なのかもしれないが、美味い蕎麦を打ち、心地良い環境で提供するという姿勢はブレていない。

今後の進化を大いに期待したい店であり、美味しい蕎麦を手繰りながら、そしてシンプルに楽しみながら、私自身も蕎麦の真価を認める事の出来る蕎麦ッ喰いを自負出来るよう成長していきたい。


  • 細打ち粗挽き

  • 太打ち田舎

  • 細打ち粗挽き

  • 太打ち田舎

  • 細打ち粗挽き

  • 太打ち田舎

  • 太打ち田舎

2019/09/06 更新

2回目

2018/10 訪問

  • 昼の点数:4.5

    • [ 料理・味4.5
    • | サービス3.8
    • | 雰囲気3.5
    • | CP3.5
    • | 酒・ドリンク-
    ~¥999
    / 1人

新蕎麦訪問

まだまだ制覇には遠いが、札幌市内及び、道内の「主要」な蕎麦屋はおおよそ訪問した。(下書きも多数)何をもって主要とするかは、私自身の独断ではあるのだが、いわゆる人気店と解釈して頂ければ、それが近いだろう。

流れ星的蕎麦屋巡り~第二周目をそろそろ開始したい。初訪問の店では、ほぼほぼ「もりそば」を注文してきたが、今後は気になるメニューや、種物にもTRYしてみようと思う。。。のだが、記念すべき第二周目の初店、7年振りは久しぶりの「春のすけ」。新そばシーズンも相まって、やはり「もり」を注文してしまった。当時の価格よりも大きく変わり、蕎麦、汁、蕎麦湯の味わいも変化した。でも清々しいサービスや雰囲気は変わらず。。。蕎麦は「進化」と捉えたい。

■もり 750円

代名詞的な細切り並粉蕎麦。水切りはややタイトに変遷、もたもた手繰っているとくっつく。シコシコと適度なコシで、表面は適度にザラリ、適度という比喩が多いが、それだけバランスがとれて完成度の高い蕎麦だ。ズルっと啜ると、鼻に抜ける新そばの青々しい風味が爽やか、やはり美味い。

汁(つゆ)は、中濃~やや甘め。節出汁を太く効かせ、まろやかなコクで、舌にスッと馴染む味わい。薬味も良好、蕎麦湯は白濁のサラリとした釜湯に変化していた。

接客も変わらずに元気で爽やか。店内の空気感良し。繁盛する店には美味しいは勿論、それ以外にも理由がある。7年の間に、元々良かった蕎麦の腕前を随分と磨いたものである。


2019/09/06 更新

1回目

2011/09 訪問

  • 昼の点数:4.0

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス3.5
    • | 雰囲気3.5
    • | CP3.5
    • | 酒・ドリンク-
    ~¥999
    / 1人

漲る活気に美味い蕎麦。

「評判通りの美味い蕎麦だなあ」

それが第一印象。


札幌駅そばの「卸センター」すぐ近くに小さな店を構える。

「卸センター」は時代の流れと共にその役割を終え、解体が

決まったそうだ。食関連の仕事に就いていた頃、包装資材や

乾物を引き取りに行ったり、打ち合わせをしたりと・・・

それなりに思い出のある場所で、解体は少し寂しい。


小さな蕎麦店は人気店、昼時は満席になる程の盛況ぶり。

接客や店内の雰囲気にもイキイキとした「生命感」がある。


「もり」 650円

見た目も美しい中細蕎麦、十割とは思えない程のつながり具合、

若干緑掛かったタイプの蕎麦で風味は良く、弾力系の

程よい程度のコシが感じられる。

水切り具合も絶妙で喉越しも良い。

つゆは節系が前面に出るやや辛めサラっとタイプ。

旨みが感じられ、何より特徴的なのは後に広がる

独特の風味。店に貼られた説明書きによると

「うるめイワシ節」の効果のようだ。

私としてはこの風味が若干うるさい気がしたが、

個性感という点では良い作用を与えていると思う。

蕎麦湯は「白濁濃厚系」。好きな人にはたまらない濃口。


若い店主の仕上げる蕎麦は、かなりのこだわりと、

味わいにおける計算が感じられ、無難に収まりがちな

「上品系」の蕎麦の中でも「個性」がさりげなく見え隠れする

ような魅力を持っていると思う。

私としては蕎麦でも良い、メニュー構成でも良い、店舗や

提供スタイルでも良いので何か「個性」がもっと強まれば

まだまだ強い蕎麦店になると思う。


「漲る活気に美味い蕎麦」


とても好印象な蕎麦店に巡り合えた気がする。

訪問時はギリギリ新蕎麦前のタイミングだったが、

早く新蕎麦を味わいに再訪したい。

  • もり

  • 蕎麦のアップ

  • 濃厚トロリ系

2018/10/09 更新

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