2回
2025/03 訪問
極上の大人の宿
熱海駅近くの細い坂道を上る。
曲がり角には看板もない。
しかも周囲は閑静な住宅地。
その坂の上、一番奥にあるモダンな建物が海峯楼さん。
新国立競技場などの設計を担当された建築家の隈研吾さんが、水とガラスをテーマにデザインされた宿。
4室のみという贅沢な造り。
元々はホテルのオーナーの方の個人的なゲストハウスだったとのこと。
だから、エントランスもホテルらしくない不思議な感覚。
ロビーもなく、リゾートマンションのよう。
部屋はガラス張り。
その先は熱海のオーシャンビュー。
まるで海の上に浮かんでいるような、非日常を堪能できる。
夕食は熱海の夜景を眼下に眺めながら。
前菜。
カリフラワー玉地蒸し
地蛤ミルク浸し
合鴨胡麻白和え
紅富士鱒桜の葉寿司
海老と蚕豆のかき揚げ
蕗のカステラ
造り。
鮑焼き霜
本まぐろ
桜鯛昆布締め
生雲丹
強肴。
和牛香味鍋
焼物。
鰆木の芽焼き
食事。
たけのこ釜炊き御飯
留椀。
赤出汁
水菓子。
桜のフロマージュ
ペアリングは、
イタリアのスパークリングワイン「カ・デル・ポスコ・フランチャコルタ」。
茨城県浦里酒造の「浦里 純米吟醸」。
赤ワイン「マルケージ・アンティノリ・ペポリ」。
一品一品あーだこーだと講釈を述べるのはおこがましい。
全て、非の打ち所がなく、余計な細かい説明は野暮になる。
2025/03/23 更新
早朝の貸切風呂で身体を起こした後は、待望の朝食。
海峯楼さんの朝食は、マンゴーとオレンジのジュースからスタート。
次は、茶碗蒸しのような見た目の、自家製温豆腐。
豆腐にかかるベッコウ餡が上品な甘さで優しい。
続いて、お盆が運ばれる。
地鯵の干物、鮪の納豆和え、だし巻き玉子、肉じゃが、ひじきの煮物、茄子の煮浸し、焼き明太子など、どれもがご飯が進む。
土鍋で炊かれたご飯は艶々。
ふっくらで甘みさえ感じる。
お椀は蛤とあおさの味噌汁。
最後に、オレンジとイチゴのデザート。
朝日に輝く海を眺めながらの朝食。
最高。
至れり尽くせりのサービスに癒され、温泉に癒され、至福の時を過ごす。
海峯楼さん、大人のための極上の宿。