2012年は1947年生まれの団塊世代が65歳となる年で、生産年齢人口から離脱開始しました。団塊世代のサラリーマンの完全消滅の始まりでした。
1947年~1949年生まれが806万人。2013年はちょうどその中間の1948年生まれの人が満65歳となります。と同時に、186万人もの1953年生まれが、定年退職に差し掛かります。ここ5年で、1370万人にもの人が定年退職の年齢―60歳となり、今後の五年で、835万人が60歳を迎えます。サラリーマンが多い都市部を中心に日常の外食の膨大なボリュームのマーケットが無くなります。
田舎においては、就農者も多いので緩やかですが、都市部における胃袋の激減は深刻になります。インフレターゲットの安倍首相の思惑とは逆行して、人口で消費のボリュームが決まる外食産業は過剰供給によるデフレが進むでしょう。
また、サラリーマンは満60歳定年退職を迎え、再雇用への就労スタイルの変更または、年金暮らしへのライフスタイルの変更によって、食事のスタイルそのものが変更されます。よりニーズである「安近短」を実現している住居に近い小商圏フォーマットのコンビニエンスストアなどの物販店を利用するようになるでしょう。コンビニもバリューを追求して、マクドナルドのすすめてきた惣菜、弁当のメイドフォーユー化が進むでしょう。
大久保一彦ファンクラブ会報2013年1月号より