『バンコク食べ歩き 5店目  分子タイ料理 「Sra Bua by Kiin Kiin」』ガレットブルトンヌさんの日記

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ガレットブルトンヌのレストランガイド

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バンコク滞在3日目のランチです。 さて、この日は、タイ一斬新な分子タイ料理をいただくことに。

2009年にオープンしたばかりのケンピンスキーホテルの1Fにそのレストランはあります。 アジアベスト50レストランのひとつに選ばれた「Sra Bua by Kiin Kinn」。

コペンハーゲンに姉妹店があり、シェフはデンマーク人。 お見かけしたところ、まだ若いシェフでした。

店内は照明を落とし、シックな内装。 中央には蓮の池があり、奥には、タイの伝統的な家屋の屋根を模した内装が。  とてもオトナなムードです。

さて、初めての分子タイ料理の始まりです。 まず、 ふつうのタイ料理とは違います、と言った説明がありました。 たぶんなんの情報もなく来た人には

驚きなのでしょう。

コンセプトは、タイの素材や料理法と、ヨーロッパの技術の融合。 タイの伝統的な料理が、すべて新解釈で調理されます。

ランチは、3品のアミューズ それに、 前菜とメイン、デザートを4品ほどの中からチョイスします。 

アミューズは、

1、醤油味のカシューナッツのメレンゲ

2、レンコンの揚げたものに、カフランパウダーをまぶしたもの

3、チリトマトディップと海老せんべい

それぞれ、黒い四角いお皿で供されました。 ここまではまだそれほど驚きではありません。

さて、前菜は、こちらのスペシャリテ。 

フローズンレッドカレーとロブスターとライチ、とメニューに書かれています。 フローズン?? 

お皿がやってきました。 ロブスターとライチは認識できますが、その傍らには泡が。 その泡の下に、いました、レッドカレーがソルベになって・・・・。

お皿が供されてから、「ちょっと待っててください」と言われるので、待っていると、おもむろにポットが運ばれてきます。 ポットからなにかが外側のお皿に

注がれます。すると、もくもくと白い煙が・・・・。 これが噂の液体窒素です。 ソルベのレッドカレーを冷たく保つため、らしいです。 

すごいプレゼンテーションで唖然とします。 これがレッドカレーの新解釈なんですね~~。 

冷たいレッドカレーをロブスターにつけて食べました。 あまりレッドカレーを食べている、という感じはしません。 

ちなみに、テーブルに置かれたipad には、それぞれの料理を調理している映像があり、具材やコンセプトが書きだしてあります。 これもユニーク。

メインは、グリルドチキンに、パパイヤサラダとナムジンソースを添えたもの を注文しました。 パパイヤサラダは、タイの代表的な料理、ソムタムのことです。

これを生春巻きのように包んで、チキンの上に置きます。CNN GO 50 の美味な料理で、46位にランキングされたソムタムを新たな解釈で構築したとのこと

でした。 バターを入れたナムジンソースは美味。  

デザートは、これもスペシャリテというバナナケーキにしました。 塩アイスクリームと濃厚なキャラメルソースが添えられています。 枯れ木のような器で登場。

インパクトがあります。

確かに、新解釈はよくわかりました。 料理にものすごく手間がかかっていることもよくわかりました。 

では、すごく美味かというと、私は伝統的な直球のほうに軍配をあげます。 新解釈をする必然性に説得力が欠けている気がします。

このコースで、サービス、税を入れて一人日本円で約7000円くらいですが、タイではたぶん富裕層しか手がでません。 今後、どんなふうに、この分子タイ料理が

受け入れられるのか楽しみです。

ちなみに、夫が注文した料理は写真だけアップしてあります。 あまり説明してしまうと、いらっしゃったときの楽しみが半減しますから。 



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