ガレットブルトンヌさんが投稿したレストラン ナズ(長野/信濃追分)の口コミ詳細

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レストラン ナズ信濃追分、御代田/イノベーティブ

2

  • 昼の点数:5.0

    • ¥60,000~¥79,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 5.0
2回目

2025/11 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥60,000~¥79,999
    / 1人

どこまで進化するのか、夏輝シェフの才能

軽井沢が紅葉に包まれるこの日、

移転してから2度目の「ナズ」です。

移転直後も打ちのめされるほどの進化を

経験しましたが、今回は、またその上を

いき、もうなにも言うことがありません。

スタッフ陣も充実してきたせいか、

ひとつひとつの料理に、とても手間暇が

かかっているのがわかり、見事な出来栄え。

相変わらず、爽やかな夏輝シェフのホスピタリティにも

感動です。 この日は、「お腹すいた」を連発したら、

なんと、魚料理と肉料理を、2人分で出してくれました。

この世の天国です。

では、さらに進化した「ナズ」のコース。

内容です。

*は、ノンアルペアリング

1,嬬恋のすっぽんスープ
  牛蒡、蓮根、里芋を乳酸発酵させた
  ニョッキ入り。
  スープには、香草と生姜ジュースが
  はいって、からだが温まります。

  *松ぼっくりシロップと、
   緑の松ぼっくり、
   赤松の葉の乾燥茶

   香りを楽しむ、がコンセプトの
   マリアージュ

2,長野パープル
  極薄にカットした長野パープルを
  円形に並べ、中には、フレッシュチーズと
  焼き茄子、発酵させたブルーンゼリーが。
  クローブオイルと。

  *完熟させた長野パープルと
   スパイス10種ほどに、
   ざくろの生ジュース、
   スパークリング。
   で、ヴァンショーのイメージ
   食事のソース的なポジション

   一人一房の長野パープルを使用しています。
   カットする担当者は一人で、専用ナイフを
   使っているとのこと。 気が遠くなる作業。

3,どんぐりと猪のラヴィオリ
  どんぐりをパウダー状にしたものが
  70%の生地に、
  猪バラ肉のマルサラ煮込みを。
  発酵させたポルチーニにクリーム、
  卵黄が溶けあいます。
  
  *杏子、八角、紹興酒のノンアル
   なんと、烏龍茶のような味と香りが。

   どんぐりそのものは、けしておいしくない
   ですが、ここまで美味に昇華するとは。
   悶絶級の旨味です。

4,信州サーモン
  スペシャリテです。
  八千穂漁業で、3年半飼育しているスペシャルな
  サーモン。 20日間ドライエージングし、
  桜のチップで2日間燻製に。
  薄くカットした発酵蕪で花弁のように包んで
  あります。
  ソースは、1週間発酵させたトマトを
  1月寝かせたものに、青紫蘇を。
 
  もう一皿には、生のサーモンと、
  奈良漬け。

  *発酵プルーン、薔薇の花の蒸留水
   ラズベリー、ダージリン、赤紫蘇

  これは、当初からの一品ですが、
  ディテールが進化し続けています。

5,野菜の再構築
  この日は、ビーツです。
  火入れしたビーツを燻製し、
  5~6時間乾燥して、また
  ビーツの出汁で戻しています。
  ビーツの味わいがより深く。
  そこに、生くるみのアイス、
  切り干しビーツを。

  *ビーツ、ラズベリーエスプレッソ、
   カカオの殻の茶、エスプレッソシロップ

   ビーツの旨味をこれでもか、というほど、
   凝縮しています。

6,ハヤ
  こちらがオープンして、初めての秋に、
  このハヤに出会いました。
  ハヤそのものは、美味な魚とはいえませんが、
  それを見事に変身させています。
  今回は、なんと、おやきに。
  250度で揚げ焼きしたハヤを、
  新米のソース、牛蒡のきんぴらとともに、
  薄い生地で包んで。

  これ、二人分、いただきました。

  *ルレクチェ、蕎麦茶、クミン
   眼前に、「里の風景」な、ペアリングです。

7,めぐみ鴨
  合鴨なので、水分量があり、淡い味わい。
  その水分を閉じ込めた調理法。
  昆布〆しています。
  ソースは、山ぶどう、黒大蒜。
  コクがあるのに、とてもエアリーな食感。
  実は、これも2人分いただきました、。笑

  *野生の桑の実
   ラプサンスーチョン
   モデナのバルサミコ酢

   反則的ノンアルです。

8,〆
  シナノユキマスという鱒の棒寿司です。
  鮮度が落ちやすい鱒なので、東京で見ることは
  まずないです。
  朝〆で、酢と昆布で〆、脂は劣化するので、
  取り去って、太白で仕上げてあります。
  五郎兵衛米を柿酢で作ったシャリ。
  ミニトマト干し、燻製大根、胡麻が
  ミソ。 
  
  *モクレン茶
   枝、葉、花を発酵させています。
   なんだかニッキのような香り。

  あまりに美味なので、これもお替りしたかった
  ほど。

9.無花果アイス
  無花果を乾燥させて、ミルクで
  煮出しています。
  無花果の葉と茎のオイルを。
  黒無花果のソースとチップ

10、ハーブティー
   レモンバーム、レモンバーベナ、
   ミント、カモミール

11、ヘーゼルナッツだけのケーキ


完璧です。

素材の吟味、発酵の技法、手間暇を惜しまない

調理過程。

そして、なにより、いつも、想像を超えた

創造性。

間違いなく、唯一無二。

次回が楽しみすぎます。
  

  • セッティング

  • 窓からお庭を

  • 窓からお庭を

  • 松ぼっくり

  • 松ぼっくり

  • スッポンのスープ

  • スッポンのスープ

  • 長野パープル

  • 長野パープル

  • 長野パープル

  • ラヴィオリ

  • 杏子

  • フォカッチャ

  • どんぐりと猪

  • どんぐりと猪

  • どんぐりと猪

  • 信州サーモン

  • プルーン

  • 信州サーモン

  • 信州サーモン

  • 信州サーモン

  • ラズベリーエスプレッソ

  • ビーツ

  • ビーツ

  • ルレクチェ

  • ハヤ

  • ハヤ

  • ハヤが置かれた炭火

  • 桑の実

  • めぐみ鴨

  • めぐみ鴨

  • めぐみ鴨

  • モクレン茶

  • シナノユキマス棒寿司

  • 無花果アイス

  • ハーブティー

  • ヘーゼルナッツケーキ

2025/11/21 更新

1回目

2025/07 訪問

  • 昼の点数:5.0

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.8
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥60,000~¥79,999
    / 1人

新生ナズ、飛躍的な進歩

開業まもなく、初めて訪れたのは、

まだ、誰も知らない「ナズ」でした。

初回から、あまりの才能に目を見張り

以来、年3~4回のペースでお邪魔し、

そのたびに、進化著しく、

心奪われるものがありました。

今年6月、念願の新店舗で

再出発。

結婚したばかりの奥様が建築家で、

設計は奥様に寄るもの。

緑に包まれたその建物は、自然素材だけを

使用し、温かさを感じる空間です。

今度は、6~8名の部屋と4名の部屋が

あります。

立派な一枚板のテーブルは、

KOMA家具さんの桜の木。


スタッフさんも倍近くに増え、活気に満ち溢れています。

車が到着するやいなや、夏暉シェフが外まで

出迎えに来てくれました。

相変わらず、爽やかな笑顔。

一回り大きくなった印象です。

それは、まるで、親戚のおばさんが、

小さな甥や姪に久々に会って、

「あら、大きくなったわね」という

感覚と似ています。

前回、夏暉シェフには、

「ずっと見守っていてね」と言われ、

まるで、身内のような思いです。


店舗も新しくなりましたが、

お料理もノンアルペアリングも、

飛躍的な進歩を遂げていました。

移転で、数か月の時間があったとはいえ、

この進化には、正直驚きを隠せません。

この才能、どこまで行くのか・・・。

新しいメニューに加え、

これまでのシグネチャーさえ、

見直され、さらにおいしくなっています。

しかも、素材からは想像もできない

仕上がりとなり、サプライズに満ち、

終始、驚きと感激のコースでした。

ノンアルペアリングで、納得できるところは、

日本には、わずかしかありませんが、

この日のペアリングには、度肝を抜かれました。

まず、一杯目を飲んだとき、

あまりのおいしさに、お料理まで待ちきれ

なかったほど。

さらには、連れの中に、アルコールペアリングを

お願いした人がいたのですが、

手違いで1杯目のノンアルが供されました。

が、その旨味に感激し、ノンアルにスイッチしたほど。


では、コースの内容です。

1,スイカのキッシュ
  極薄の生地に、冷たいスイカ、
  もみの新芽の砂糖漬け、
  発酵させたスイカエキスのソース。
  トップには、スイカの種を焙煎して。

  はかなすぎるスタート。

  ドリンク
  皮をむいた胡瓜の中の水分
  赤松、ライム
  胡瓜は、毎朝、自ら収穫するもので、
  鮮度抜群です。

2,馬肉と玄米
  馬肉の脂の甘味と、玄米を噛んだ時の
  旨味を表現。
  玄米の中には、生の荏胡麻、
  焼いた荏胡麻シード、荏胡麻オイル、
  生姜が。
  その上に、馬肉の希少な部位、バラオビを
  30分昆布〆にしたものが。
  一緒にいただくと、シードの食感が心地よく
  甘味と旨味に包まれます。

  ドリンク
  さくらんぼ(佐藤錦)を火入れし、
  桜の花、青文字(マーガオのこと)を。
  青文字が、玄米の旨味を増幅します。

3,バランス

  夏暉シェフは、料理で「バランス」を
  一番に考えています。
  通常、120日肥育、3㎏に育てる
  真田丸地鶏を、70日1㎏にしてもらい、
  炭に油をかけ、その香りをまとわせます。
  その上に、くらかけ豆のおから、
  三つ葉、朝どれの木耳を。
  朝どれの木耳は、初めていただきました。
  鶏の皮を彷彿とさせます。
  このお料理、鶏が主役ではないのです。

  ドリンク
  長野産ほおづき、胡麻の香り、
  加賀棒茶
  
4,信州サーモン
  シグネチャーです。
  これは、初回からずっといただいて
  いますが、ここでさらなる進化。
  八千穂漁業のサーモンですが、
  今では、「ナズ」専用の生け簀があるそう。
  3年半のサーモンで、20日乾かし、
  3日間桜のチップで燻製を。
  2,3週間発酵させた蕪を花弁のように
  して、サーモンを包みます。
  脇の小皿には、生で1か月寝かせたサーモンと
  3年目の奈良漬けを。
  お皿も、仕立ても、以前とは変わりました。

  ドリンクは、
  上田のラズベリーを発酵させたもの
  蒸留させたハマナス
  赤紫蘇、ダージリン。
  バラ科の蒸留が、えもいわれぬ
  マリアージュ。

5,野菜の再構築
  これも、以前から供していたもので、
  季節で野菜が変わります。
  が、今回は、本当に、驚かされました。
  テーマは、夏野菜ということで、
  ズッキーニ。
  ですが、水分が多く、むずかしい素材。
  中軽井沢で収穫された旨味たっぷりの
  ズッキーニを、まずは、米の衣、
  発酵させたラベンダーで揚げたものを。
  調味料はなしで、素の旨味を。
  ソースがすごかった・・・。
  10本ほどのズッキーニを
  300℃で焼き、絞ってソースに。

  ドリンクは、
  ゴールデンキウイ、フェンネルの種を
  煮出したもの、クマザサの緑感、
  タール。
  タール??? と質問すると、
  木を燃やし、炭化させて蒸留した
  香りをつけた、とのこと。
  そのタールが、ソースの旨味を
  広げます。

6,朝の玉蜀黍畑
  ここで、夏暉シェフは、芸術家に。
  まさに、この一皿で、
  高原の朝の玉蜀黍畑に連れていって
  もらいました。
  朝5時の玉蜀黍畑。
  薄い皮が弾けたときの水分の香りを
  表現したかったそう。
  新鮮な玉蜀黍の身を削ぎ、
  フレッシュジュースにして、
  それをアイスに。
  このひんやりが、朝を感じさせます。
  エキスをつめてキャラメルに。
  発酵マンゴー、コーンのクランブル、
  マリーゴールドのオイル、
  ナスタチウムを。

  ドリンクは、
  玉蜀黍を焙煎したお茶ベース

  実は、アルコールペアリングは、
  マルサラ酒で、これだけお味見。
  このペアリングでは、マルサラ酒を
  単体で飲んだときと、キャラが100%  
  変わり、素晴らしい一体感でした。

  このお料理のために選ぶ玉蜀黍は、
  旨味が強すぎてもダメ、もちろん
  少なくてもダメ、ということで、
  選別するだけで大変な作業だそう。

7,鮎
  今回から、お店の裏手の川を
  せき止めて、鮎を飼っておけるので、
  鮮度が際立ちます。
  しかも、「火入れ」を研究した
  とのことで、
  これまでお目にかかれない、
  しっとりした火入れ。
  万願寺唐辛子で包み、それを1枚仕立ての
  春巻きの皮で。
  なので、直接鮎に火が届くことなく、
  柔らかに火入れすることができます。
  鮎の魚醤や肝も旨味に。

  ドリンクは、
  蓼酢のイメージ。
  メロンの青みを活かしたジュースに、
  有機コブミカンを蒸留したもの、
  ベルガモットを。

8,仔鹿
  夏場の鹿は餌が違うので、
  水分感があり、淡い味覚。
  それを活かして、
  パン粉、すましバターで、
  カツレツに。
  ソースは、焦がしクリーム、辛子。
  茄子、カシスの葉を揚げたものを
  添えて。

  ドリンクは、
  プルーン、ラベンダー、
  発酵させたホエイ

9,ご飯
  はさかけの五郎米米を炊いてから
  蒸し、発酵させた野沢菜と
  佐渡の黒鮑と。
  出汁は使わず、あえて、水で、
  和えご飯に。
  トッピングされた野沢菜パウダーが
  最高でした。
  鮑がなくても、抜群に美味。

  ドリンクは、
  土佐文旦、発酵蕗の薹、裏ごしした甘酒

  日本人のDNAに訴えかけてくる
  〆です。
  なにも言えません。

10、アイスクリーム
  黒米を炊いてミルクと練り上げた
  ねっとり感のあるアイス。
  ブルーベリーソース
  ラベンダー、コーンツリー
  黒米のぽん菓子

11、ヘーゼルナッツだけのケーキ
  
12、フレッシュハーブティー
  レモンバーベナ、レモンバーム、
  カモミールなど。

フォカッチャも、
一回り小さくなり、進化あり。


夏暉シェフの進化は、

ただおいしいものを供するのは

もちろんのこと、

朝の玉蜀黍のように、

表現したいゴールがあり、

それにむけて、料理に落とし込んでいく

ことを極めようとしていること。


毎回、ニコニコしながら、

お料理をもって、部屋に入ってくる姿は

見ているだけで、楽しくなります。

楽しんでいる人の仕事にはかないません。

  • 外観

  • 看板

  • 店内

  • セッティング

  • 店内からお庭を

  • 片岡彩さんのクリップ

  • 胡瓜、赤松

  • スイカのキッシュ

  • スイカのキッシュ

  • さくらんぼ、青文字

  • 馬肉と玄米

  • 馬肉と玄米

  • ほうずき、胡麻

  • 真田丸地鶏、木耳

  • ラズベリー、ハマナス

  • 信州サーモン

  • 鈴木潤吾さん作のカトラリー

  • 信州サーモン

  • 信州サーモン

  • 信州サーモン

  • 信州サーモン

  • フォカッチャ

  • ゴールデンキウイ、タール

  • ズッキーニ

  • ズッキーニ

  • ズッキーニ

  • 焙煎した玉蜀黍

  • 焙煎玉蜀黍

  • マルサラ酒

  • 朝の玉蜀黍

  • 朝の玉蜀黍

  • メロン、コブミカンあ

  • プルーン、ラベンダー

  • 仔鹿

  • 仔鹿

  • 土佐文旦、蕗の薹

  • 五郎平米、鮑

  • 黒米

  • 黒米

  • フレッシュハーブティー

  • ヘーゼルナッツケーキ

  • 店内

  • カウンター

  • 店内から

  • シェフとスタッフさん

2025/07/10 更新

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