2回
2024/01 訪問
「中華そば 桐麺 総本店」を訪問し、迷いに迷った末に選んだ「つけ麺」。食べ終えた後の感想はただ一言――「すべてが最高」。これほどまでに完成度の高いつけ麺にはなかなか出会えません。
まず、麺。極太麺はツヤとコシがあり、小麦の香りが一口ごとに鼻を抜けます。その噛み応えは力強く、それでいてスープとの一体感を損なわない絶妙なバランス。ボリュームも申し分なく、食べ応えたっぷり。1.5玉を頼んでもきっと余裕で楽しめる満足感があります。
そして、スープ。豚骨と魚介の旨みが重なり合った濃厚なつけダレは、麺を絡めるたびに深いコクと香ばしさを口いっぱいに広げます。後味は意外にも軽やかで、最後まで重たさを感じさせない仕上がり。
トッピングも非の打ちどころがありません。チャーシューは厚切りでジューシー、その柔らかさに箸がスッと通ります。スープに浸しても旨みが際立ち、肉好きにはたまらない仕上がり。メンマは歯応えがよく、味玉はとろける黄身が濃厚なスープにさらに深みを加えています。これら全てがハーモニーを奏で、つけ麺の魅力を最大限に引き立てていました。
総じて、「つけ麺」というジャンルの頂点に迫る一杯。次回は「桐玉」にも挑戦して、さらにこの店の魅力を探りたいと思います。つけ麺好きなら一度は訪れるべきお店です。
2024/11/23 更新
週末の午後、「桐麺 総本店」を再訪。十三駅から少し歩いた先、住宅街の中にひっそりと佇むこの店は、知る人ぞ知る名店。14:05に到着するとすでに10名待ち。とはいえ回転は早く、20分ほどでスムーズに入店・着席。店外での並びでもストレスが少ないのは、券売機購入後すぐに食券を回収してくれる丁寧なオペレーションのおかげ。厨房も接客もキビキビしており、活気のある空気が心地よい。
今回は「冷やし桐玉」を注文。以前つけ麺を食べて感動した記憶があり、今回は冷やしの実力を確かめたくなってのセレクト。
まず、見た目の端正さに心を掴まれる。涼やかな器に、きれいに並べられたトッピング。透き通るようなスープが印象的で、まさに夏の一杯といった雰囲気。ひと口すすると、「冷たいのに味がしっかりある」ことに驚かされる。奥行きのある味わいが、静かに、でも確実に舌に残る。派手さはなくとも、“静かな本気”を感じる味わい。
そして何よりも「麺」。これが圧倒的に美味い。もちもち、つるつる、小麦の香りがふわっと立ち上がり、歯切れの良さと喉ごしの爽快さのバランスが素晴らしい。冷水で締められた麺はキュッとした弾力を持ちつつ、するすると食べ進められる軽さもあり、ひと口ごとに「この麺、すごいな」と思わせてくる。まさに主役。
印象に残ったのが「味玉」。黄身はねっとりと濃厚で、白身には出汁の味がじんわりと染みていて、一体感がある。温かいラーメンと比べてもまったく遜色のない仕上がりで、この一杯の完成度をさらに高めている名脇役だと感じた。
総じて、「ラーメンを食べ慣れた人ほど、静かに感動する味」だと思う。桐麺のラーメンは、強い個性や奇抜なトッピングに頼らず、ベースの出汁と麺の質でじっくりと勝負してくる。その潔さと技術の高さが、食後の満足感に繋がっている。普段あまりラーメンを食べない人にもおすすめできるが、ラーメン好きならば一度は訪れてほしい。
ちなみに、以前食べたつけ麺も絶品だった記憶があり、今回の「冷やし」でその良さを再確認。次回はまた温かいつけ麺に戻って、その比較も楽しみたい。
「シンプルなのに、忘れられない」。まさにそんな一杯。夏だけでなく、季節問わず求めたくなる冷やしラーメンの完成形です。