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食べログ 中国料理 EAST 百名店 2024 選出店
名古屋、名鉄名古屋、近鉄名古屋/四川料理、中華料理、担々麺
名古屋駅直結のホテル内に構える四川料理の名店。 陳建民・陳建一の系譜を引く「陳」の名を冠するレストランで、いわゆる“辛さで押す四川”というよりも、香り・旨味・余韻まで含めて設計された料理をコースで味わえる一軒。 今回は名菜コースを注文。四川料理らしい力強さはありつつも、全体的に上品で、日本人の舌に寄り添った構成という印象だった。 ■チャイニーズオードブル ◯ 蒸し鶏はしっとりと柔らかく、余計な水分や臭みは一切なし。イカも非常に柔らかく、下処理の丁寧さがはっきり伝わる。加えて揚げ物は衣が軽く、油切れも良い。重たさがなく、前菜として食べ進めやすい仕上がり。派手さはないが、コースの導入として安心感のある内容。 ■生ホタテと雲丹の濃厚クリームソース ◎ ソースには本物の雲丹がしっかり使われていて、口に入れた瞬間に雲丹特有のコクと甘みがはっきり広がる。ホタテは柔らかく、噛むと磯の香りが立ち、雲丹ソースとの相性も抜群。かぶ、しいたけ、やまいも、ズッキーニといった野菜もそれぞれ食感が残されており、濃厚ながら重たさを感じさせない完成度の高い一皿。 ■トリュフ入り ふかひれの姿煮 ◎ ふかひれは非常に柔らかく、それでいて適度な歯応えも残っており、質の良さが伝わる。トリュフは強く主張しすぎず、ふんわりと香る程度。トリュフが得意でなくても受け入れやすい上品な使い方。チンゲン菜のシャキッとした食感が良いアクセントになり、何より餡がとにかく美味い。単なる高級食材頼みではなく、調理として完成度の高い一品。 ■大海老のチリソース ⭐️ 文句なしに美味い。海老はサイズが大きく、プリッとした食感が際立つ。チリソースは辛味・甘味・酸味のバランスが良く、海老の旨味をしっかり引き立てる仕上がり。添えられた蒸しパンもふわふわで、ソースを絡めて食べると相性抜群。王道だが完成度が高い。 ■魅惑の黒酢スブタ ⭐️ 黒酢ソースがとにかく濃厚で、コクが深い。 豚肉はしっかりとした歯応えがあり、噛むほどに旨味が出てくる。ピーマンやパプリカの細かなシャキシャキ感も良く、全体として食感のコントラストが楽しい。ソースの完成度が高く、ご飯が欲しくなる一皿。 ■陳謙一の麻婆豆腐御膳 ⭐️ 山椒がしっかり効いた、やや辛めの麻婆豆腐。 ただ辛いだけではなく、オイルの旨さが際立っており、後味に嫌な重さが残らない。四川らしさを感じさせつつも、コースの流れの中で浮かないバランス感が見事。 ■オリジナルデザート(栗のアイスと甘露煮) ◎ 栗のアイスは珍しく、しっかりと栗の風味が感じられる。甘露煮との組み合わせも自然で、コースの締めとして満足度が高い。最後まで手を抜かない構成が好印象。 名店らしい安定感がありつつ、料理ごとにきちんと印象に残る内容。四川料理の力強さと、日本人向けの上品さがうまく両立しており、コースでじっくり味わうのに向いている。辛さ一辺倒ではない四川料理を楽しみたい人、接待や記念日利用にもおすすめできる一軒。
2025/12訪問
1回
名古屋・栄エリアでの昼食に、一蘭 名古屋栄店を訪問。時間は12:30頃。関西ではインバウンドの影響もあって、今や整理券制や長時間待ちが当たり前になっている一蘭だが、この日は待ちなしでそのまま入店できた。この「思い立ったらすぐ入れる」という状況自体が、最近ではかなり貴重に感じる。行列覚悟で向かう店になりつつある中で、気負わずに立ち寄れるのは大きなメリットだ。 注文は定番の天然とんこつラーメン。店内はおなじみの味集中カウンターで、周囲の視線や会話を遮断する構造。観光客が多いエリアながら、店内は比較的落ち着いており、一人客も多い印象だった。こういう環境だと、ラーメンそのものに集中できるのが一蘭の強みだと改めて思う。 提供されたラーメンは、見た目からしてブレのない一杯。白濁した豚骨スープに細麺、中央に浮かぶ赤い秘伝のたれ。まずはスープを一口飲むと、豚骨のコクと甘みがじんわりと広がる。獣臭さはなく、口当たりはなめらか。派手なインパクトはないが、「美味いな、染みるな」と自然に感じるタイプの味だ。久しぶりに食べると、この甘めのバランスが一蘭らしさなんだと再確認させられる。 麺は極細のストレートで、軽く啜れる食感。スープとの絡みも良く、テンポよく食べ進められる。昼食としても重すぎず、胃に負担がかからないのはさすが。チャーシューやネギなどの具材は控えめで、あくまで主役はスープと麺という構成。この割り切りが一貫しているからこそ、長年支持され続けているのだと思う。 食べ進めていくうちに、スープの減りも早く、結果的に替え玉を追加。替え玉を入れても味が崩れず、後半もテンポよく食べられる。このあたりは、替え玉を前提にした設計の上手さを感じるポイントだ。 名古屋は味噌ラーメンや台湾ラーメン、まぜそばなど個性の強い麺文化が根付いた街だが、そんな土地で食べる一蘭は「安心できる基準点」のような存在。尖った驚きはないが、味のブレがなく、いつ食べても一定以上の満足感が得られる。特別な一杯を求める日ではなく、「今日は確実に美味い豚骨ラーメンを食べたい」という日に、自然と選択肢に入ってくる。 待ちなしで入れて、落ち着いて食べられて、きちんと美味い。名古屋栄店は、今の一蘭の中でも使い勝手の良さを強く感じる店舗だった。久しぶりに食べても「やっぱりうまいな」と思わせてくれる、この安定感こそが一蘭の最大の強みだと思う。
2025/12訪問
1回
名古屋・栄エリアにあるオーセンティックバー。カウンター中心の店内で、照明は落ち着いており、騒がしさはない。メニューは置かれておらず、好みや気分を伝えると、その場でカクテルを組み立ててもらうスタイル。いわゆる会話多めの接客ではなく、必要最低限のやり取りで成立する距離感が特徴。 この日はフルーツカクテルを軸に2杯。 甘めで、果実感をしっかり感じられる方向でお願いした。 一杯目は和歌山県産みかんのジンベースカクテル。◎ グラスに鼻を近づけると、みかんの香りがはっきり分かる。果汁感が前に出ていて、人工的な甘さはない。口当たりは軽く、アルコールの主張はかなり抑えめ。ジンの存在は下支えに徹していて、ジュニパーの香りが果実の輪郭を崩さない程度に効いている。甘いがだらしなくならず、飲み疲れしない設計で、最初の一杯として非常にバランスがいい。 続く二杯目は山形県産ラ・フランスのフルーツカクテル(ラムベース)。⭐️ こちらはみかん以上に果実感が強い。ひと口目からラ・フランスの風味が明確で、香り・甘みともに前に出る。とろみのある質感だが重さはなく、果物の熟度をそのまま使っている印象。ベースのラムはコクを加える役割に留まっていて、アルコール感はここでも控えめ。全体として「酒を効かせたカクテル」というより、「果実を主役にした一杯」という方向性が一貫している。 2杯を通して感じたのは、この店がアルコールの強さや技巧を前面に出すタイプではないということ。フルーツカクテルに関しては特に、果物の質と状態を最優先して組み立てている印象が強い。甘いカクテルが好きな人でも、甘さだけで押し切られない点は評価できる。 店内の雰囲気も含め、落ち着いた環境で、素材重視の一杯を静かに飲みたい人には合う。フルーツカクテルを目的に行っても期待を裏切らないバーだと思う。次に来るときも、その時期の果物を聞いて、同じ方向性でお願いしたい。
2025/12訪問
1回
土曜のど真ん中、12時に到着。ランチタイムに突入する頃合いだったが、待ちなしでスッと着席。店内にも余裕があり、ゆっくり楽しめる雰囲気だった。名古屋で燕三条系を食べられるというだけで期待値は高いが、スタッフさんの元気で気持ちいい接客も背中を押してくれる。 注文したのは「新潟燕三条ラーメン・鬼脂」。 着丼した丼を見て、まずテンションが上がった。背脂がしっかり表面を覆い、濃い醤油色のスープがその下で輝いている。背脂の海に玉ねぎが浮かんで、これぞ燕三条という風貌。 スープは見た目以上に優しい。魚介の旨みがふっと広がったあと、醤油のコクが追ってくる。背脂の甘みも相まって、重たくなりすぎない“さじ加減の良さ”がある。個人的にはもう少し醤油がぐっと前に出てくれるとさらに好みだが、この優しさゆえに最後まで飽きずに飲めるバランスになっているとも感じる。 そこに玉ねぎのシャキシャキが入ると、口の中がリセットされてさっぱり感が出る。背脂×醤油の濃さに寄り添うリフレッシュ要員として、存在感がとても良い。 そしてやはり、主役は麺。太めの縮れ麺は、噛むたびにモチモチ&ワシワシと弾力を返してくる。小麦の香りがしっかり立ち、スープと絡むと“麺が旨い”がしっかり成立する。これまで食べてきた太麺の中でも、間違いなく上位に入る。「麺だけで満足できる」と言えてしまう一杯はそう多くない。 背脂は柔らかく、甘みを引き出す形でスープと共存。量はしっかりあるが雑味はなく、スープの旨みをふくらませてくれる。食べ進めるうちに一体感が増していくのが面白い。 見た目のパンチは強いのに、食べ終わると不思議と重さが残らない。優しい中華スープの顔も持ち、燕三条系の豪快さもある――そんな完成度の高い一杯。 名古屋で燕三条を欲したら、ここ一択。 また参上します。
2025/12訪問
1回
名古屋のレゴランド内にある「海賊のアップルフライ」。アップルパイがあまり得意でない自分にとっては、名前を聞いた時点で正直そこまで期待していなかったのですが……食べてみて、予想をいい意味で裏切られました。 注文したのは「アップルフライ アイスクリーム付き◎」。スティック状のリンゴを揚げたスイーツに、シナモンシュガーがふんだんにまぶされていて、見た目はまるで屋台のおやつのような親しみやすさ。一口かじると、衣はサクッと軽やかで、中のリンゴはとろっと柔らか。アップルパイ特有のねっとり感やシナモンの強すぎる風味がなく、全体にバランスがとれていて、とても食べやすい。甘さも控えめでくどさがなく、自然なリンゴの香りが引き立っていました。 特筆すべきは、添えられたバニラアイス。フライの温かさとアイスの冷たさが絶妙に混ざり合い、まるでスイーツ専門店で味わうようなクオリティ。アイス自体は軽やかで、アップルフライの香ばしさや甘さを引き立てつつ、口の中をすっきりとリセットしてくれる役割を担っています。 正直、普段なら「リンゴのスイーツはちょっと…」と敬遠していた自分ですが、これはまったく別物。揚げてあることで香ばしさとジューシーさが共存し、アップルパイとは違う魅力を持った一品でした。 子どもから大人まで楽しめる味わいで、テーマパークのスイーツとは思えない完成度。アップルパイに苦手意識がある方にも、ぜひ一度試してみてほしい一品です。自信を持っておすすめできます。レゴランドを訪れた際には、アトラクションの合間のご褒美スイーツとしてぜひ。心がふわっとほどけるような、そんなひとときが待っています。
2025/11訪問
1回
食べログ パン EAST 百名店 2022 選出店
栄生、亀島、東枇杷島/パン、サンドイッチ、ケーキ
名古屋・栄生に本店を構える人気ベーカリー「Le Supreme. 栄生本店」。 名古屋駅直結の「JR名古屋タカシマヤ店」にも出店している、地元で高い支持を集めるパン屋さんです。 栄生本店は住宅街の一角にありながら、朝からお客さんが絶えず、特に週末は行列必至の人気店。 「素材の良さを最大限に生かす」をコンセプトに、丁寧に焼き上げられるパンたちは、どれも個性豊かでファンが多いです。 今回はそんなLe Supreme.で、人気No.1に輝くあんぱんを購入しました。 手に取った瞬間にまず感じたのは、ずっしりとした重み。 コンパクトなサイズ感ながら、ぎゅっと詰まった密度の高さが伝わってきます。 表面はつややかに焼き上げられ、黒ゴマがアクセントになっていて、シンプルながらとても上品なビジュアル。 ひと口かじると、まず驚くのは生地の柔らかさ。 ふわっと軽やかで、弾力がありながらも口どけがよく、まさに「職人技」を感じさせる仕上がりです。 ただふわふわなだけではなく、噛みしめるとほんのりとした甘みがじんわり広がり、素朴ながら奥深い味わい。 中にたっぷり詰まった粒あんは、ほどよく豆の粒感が残されていて、舌触りが絶妙。 甘すぎず、かといって物足りなさもなく、ちょうどよい上品な甘さ。 口の中で生地とあんこが一体となって広がる感覚は、まさに幸福そのものでした。 全体として、重たさやくどさが一切なく、最後の一口まで軽やかに美味しく食べられるあんぱんです。 「毎日食べても飽きない」という口コミにも納得。 奇をてらわない王道の味ですが、生地の完成度とあんこのバランスの良さが群を抜いています。 また、Le Supreme.は他にもクロワッサンやバゲットなど、フランス仕込みの本格的なパンが充実していますが、このあんぱんの完成度の高さは別格だと感じました。 あくまでシンプル。けれど、一つ一つにこだわりを込めて、誠実に作られていることが伝わってくる、そんなあんぱん。 パン好きはもちろん、普段あまりあんぱんを食べない人にも一度試してほしい逸品です。 次回は、別のパンも買い足して、またゆっくりと楽しみたいと思います。
2025/04訪問
1回
名古屋の路地裏にひっそりと佇むペルー料理レストラン「Pes.」。 普段なかなか触れることのないペルーの食文化を、薪火調理という原始的で温かなスタイルで堪能できる、まさに“劇場型レストラン”です。 1人ドリンク2杯付きで約18,000円と決して安価ではありませんが、その価格を超える体験価値がありました。料理一皿一皿に込められた生産者への想い、社会貢献の視点、シェフ自身が歩んできたストーリー。あっという間の3時間で、まさに時間を忘れて没頭するひとときでした。 さらに印象的だったのは、シェフご自身が料理を提供しながら、一品ごとに熱意を込めて語ってくださる点。料理の成り立ちや背景、さらにはペルーの風土や歴史にまで話が及び、食体験そのものに厚みが増します。 ⸻ ■セビーチェ △ ペルー料理を象徴する前菜。 虎の乳(トゥルレチェ)と呼ばれる酸味の強いスープに漬け込まれた魚介が特徴で、シェフ曰く「食べると虎のように強くなれる」とのこと。現地ではこのスープを最後に飲み干すのが習わしだそう。 サボテンのプルプルした食感や、スープの酸味が強烈でインパクトは抜群。ただし、個人的にはパクチーがやや強めで、苦手な人には少しハードルが高い一品。でもペルー文化を知るには最高のスタートでした。 ■サルシファイ ◎ この料理は文句なしに美味しかったです。 西洋ごぼう「サルシファイ」の優しいポタージュに、ピスコで蒸し上げたアワビが乗せられた贅沢な一皿。アワビの肝とペルーの唐辛子を使った味噌が奥深いコクを加えます。 添えられた焼き野菜やフレッシュチーズがそれぞれの個性を持ちながら調和し、食べ進めるごとに味の変化が楽しめました。野菜の扱いに対するシェフのこだわりが随所に感じられた一品です。 ■ブリオッシュ ◎ 自家製低温熟成のブリオッシュは焼きたてで提供されます。 ふわふわで香ばしく、口に入れた瞬間に小麦の甘みがふわっと広がる幸せ。コースの中盤で登場し、流れを緩やかに変える良いアクセントでした。シンプルながらも、焼きの技術の高さが光る逸品です。 ■ワンカイーナ ◎ ペルー山岳地帯ワンカヨの郷土料理をアレンジ。 ホワイトアスパラの甘さとみずみずしさが際立ち、糸状にカットしたジャガイモのサクサク感が楽しい一皿。 ジャガイモは「サワイワ」というペルーの主食用芋を使用。甘くないバナナ「プラタナ」も揚げて添えられており、ピリ辛のソースとともにペルーらしい素朴さと複雑さが同居していました。これも非常に満足度の高い一品。 ■ととのえる ◯ 「料理人として食材を余すことなく使う」シェフの哲学が詰まった一杯。 料理で使わなかったアスパラの皮やキャベツの芯、オレンジの皮などから時間をかけて抽出した滋味深いスープ。 味として強烈なインパクトはありませんが、コースの途中で口の中をリセットしてくれる意味合いが大きく、心地よい間(ま)を与えてくれます。 ■ジェノベーゼ ◯ シェフのスペシャリテであり、思い出が詰まった渾身の一皿。 イタリア修行時代、北イタリアの山奥のレストランでジェノベーゼと出会い、その感動を日本で再現。 幅広のラザニアパスタにインゲンとジャガイモを組み合わせた本場仕様で、濃厚なチーズとバジルの香りが絶妙。 「食べた瞬間、働かせてほしいとその場で頼んだ」と語るほどの情熱が皿の上に宿っていました。まるで一皿で旅をしているような気分になれる逸品です。 ■サステナブル和牛 ◎ 「赤身肉の旨味を伝えたい」というシェフの思いが詰まったお肉料理。 脂のない赤身なのにふっくらジューシーで、パサつき感はゼロ。 外はカリッと香ばしく、中はしっとり。 ペルー産の塩「マラス」や黒ニンニクとアサイーを使ったソースで味の変化も楽しめました。焼き加減も三層に分けて仕上げるこだわりぶり。これも印象に残る一品です。 ■〆(ホタテの料理) ◯ ペルーの移民文化を表現した一皿。 ホタテのふっくらとした食感に、日本の醤油、中国のスパイス、スペインのトマトなど、多国籍な調味料が見事に融合。 「ペルーの歴史は移民の歴史」とシェフが語るように、文化の混ざり合いを感じられる料理でした。 ■アマゾンカカオ ◯ デザートにもシェフの探究心が詰まっていました。 カカオフルーツの酸味と唐辛子入り蜂蜜のピリ辛さが大人の味わい。 ペルーのカカオの力強さと繊細さを両方感じられる、コースのフィナーレを飾るのにふさわしいデザートでした。 ⸻ 総評:価格以上の体験価値 強弱はありつつも、全体を通じて「物語を味わう」という貴重な体験ができるコースでした。 シェフの情熱、生産者へのリスペクト、サステナブルへの取り組み、そして料理そのものの奥深さ。 全ての皿が“意味”を持って提供されていると感じました。 決して気軽に行ける価格帯ではありませんが、ここでしか味わえない時間が確かにあります。 季節ごとにコースが変わるとのことなので、また新しい物語を聞きに再訪したいです。 ペルー料理の奥深さを感じたい方には、心からおすすめしたいお店です。
2025/04訪問
1回
【とり焼肉5種&おつまみ4種】コースを注文しました。 まず最初に驚いたのが、この内容の充実度で4,000円というコスパの良さ。鶏焼肉5種に加え、おつまみ4種、さらに〆のスープやご飯までついてこの価格は驚異的。しかも、クーポンを使えば飲み放題が30分延長されるか、一品追加できるという嬉しい特典まであります。飲み放題込みでこの価格帯の焼肉店はなかなか見つからないので、コスパを重視する方には特におすすめです。 鶏焼肉というと一般的な焼肉よりもあっさりしたイメージがありますが、こちらのお店では部位ごとの旨みがしっかり引き出されており、どれも食べ応え抜群でした。 特にせせりは、焼くことで余分な脂が落ちてプリプリした弾力が際立ちます。噛めば噛むほどジュワッと旨みが広がり、タレや塩でシンプルに味わうのが最高でした。 はらみはジューシーで柔らかく、ほどよい噛みごたえが特徴。牛や豚のはらみとはまた違い、さっぱりしながらも深い旨みがあってお酒との相性も抜群。 もも玉は、しっとりしたもも肉に卵黄を絡めることで、まろやかでコクのある味わいに。焼いた後に黄身を絡めることで、より一層リッチな味わいになり、思わず箸が止まらなくなりました。 おつまみのラインナップも、焼肉の合間にぴったりなものばかり。中でも砂肝ラー油は、ピリ辛の風味がアクセントになり、噛むたびにコリコリとした食感が楽しい一品。お酒が進む味付けで、ビールやハイボールとの相性が抜群でした。 そして、今回のコースの真の主役とも言えるのが〆の卵スープでした。焼肉の後の胃を優しく包み込むような、まろやかでコクのあるスープ。鶏の旨みがしっかりと出ていて、ほんのり甘みが感じられる優しい味わいが最高でした。 とろっとした卵がスープ全体に広がり、まるで親子丼のような味わいもありながら、さらっと飲める軽やかさも兼ね備えている絶品スープ。これだけを食べに来てもいいと思えるほどのクオリティで、飲みの〆としても完璧な一杯でした。 焼肉×鶏肉という少し珍しいスタイルですが、価格、味、雰囲気のすべてにおいて満足度が高いお店でした。鶏肉のクオリティが高く、焼く楽しさもありつつ、おつまみや〆まで計算された構成になっていて、大満足のディナーとなりました。 飲み放題込みでこの価格なら、友人との飲み会はもちろん、カジュアルな接待や会社の会食にもぴったりだと感じました。次回はクーポンを使って一品追加し、さらに楽しみたいと思います!
2025/03訪問
1回
名古屋の老舗喫茶店コンパル 栄西店で、名物のエビカツサンドと味噌カツサンドを注文しました。コンパルといえば、サンドイッチの名店として地元の人々や観光客に愛され続ける存在。今回は、人気の高いこの2種類を試してみましたが、どちらも期待を大きく上回る美味しさでした。 ■エビカツサンド ◎ まずは、コンパルといえば外せないエビカツサンド。サクサクの衣をまとったエビカツが、ふわっとしたパンに挟まれ、一口かじるとエビのぷりぷりとした食感が口いっぱいに広がります。エビカツ自体にもしっかりとした旨みがあり、そこに絡むたっぷりのタルタルソースが絶妙なアクセントに。タルタルは酸味とコクのバランスが良く、エビの甘みをしっかり引き立ててくれます。さらに、ほんのり甘みのあるパンとの相性も抜群。エビカツはサクッとした食感を残しながらも、パンとの一体感があり、食べ進めるごとにその完成度の高さを実感しました。これは間違いなく、コンパルに来たらマストで食べるべき一品です。 ■味噌カツサンド ◯ 続いて味噌カツサンド。こちらは名古屋らしい一品で、分厚いカツに甘辛い味噌ダレがしっかり染み込んでいます。味噌ダレは濃厚でありながら、甘みが強くクセになる味わい。カツのサクサク感とジューシーさがしっかり残っており、そこにふわふわのパンが加わることで、全体のバランスが絶妙に整っています。一口食べると、カツの旨みと味噌ダレのコクが一気に広がり、思わず次の一口を急ぎたくなる美味しさ。味噌ダレの甘みがしっかり効いているので、ご飯にも合いそうですが、パンとの相性も完璧でした。 総評 どちらのサンドイッチもボリュームがしっかりあり、満足感抜群。手に持つとずっしりとした重量感があり、一つでしっかりとお腹を満たしてくれるのも嬉しいポイントです。また、コンパルのサンドイッチは作り置きではなく、注文後に丁寧に作られるため、常にできたての美味しさを楽しめるのも魅力の一つ。 また、喫茶店らしい落ち着いた雰囲気も◎。モーニングやランチ、軽食にもぴったりで、テイクアウトも可能なので、忙しい時やお土産にも最適です。名古屋の喫茶文化を象徴する一軒として、訪れる価値は十分にあります。 名古屋に来たら、ぜひ一度試してほしい名店の味。次回はカツサンド以外のメニューにも挑戦してみたいと思います。
2025/03訪問
1回
名古屋駅から徒歩5分、アクセス抜群の「炭焼うな富士 名駅店」。名古屋名物「ひつまぶし」の名店として知られるこちらは、ミシュラン掲載の本店の味を気軽に楽しめる店舗です。実は東京にも店舗があり、以前訪問してその美味しさに感動したため、本場・名古屋での再訪を決めました。名古屋市内には複数の店舗があり、どこも高いクオリティで愛されています。 今回いただいたのは「上ひつまぶし」。炭火でじっくり焼き上げられたうなぎは、外側が香ばしく、中の身は驚くほどフワフワでトロトロ。この絶妙な食感は、まさに職人技が光る逸品です。炭火の香りとともに、うなぎ本来の旨味が口いっぱいに広がり、感動が蘇りました。 甘辛いタレは控えめな量で提供されますが、途中で追加注文することで、自分好みの濃さに調整可能。濃厚なタレがご飯に絡むと、さらに贅沢な味わいになります。ネギやわさびなどの薬味で味を変化させるのも楽しいポイント。さっぱりとした風味が加わり、最後まで飽きることなく楽しめます。 さらに、ひつまぶしの醍醐味である出汁をかけてのお茶漬け風は、ほっと落ち着く優しい味わいで、締めにぴったり。この3つの味わいを一度で楽しめるのが、ひつまぶしの素晴らしいところです。特に、山椒のピリッとした香りがアクセントとなり、さらに奥深い味わいに変化します。 ランチタイムには行列ができていましたが、ネット予約を利用したためスムーズに入店。特に名駅店は駅近で利便性が高く、直前の予約でも空きがあることが多いのでおすすめです。地元の方だけでなく観光客にも人気があり、名古屋らしい味を楽しむにはぴったりのお店です。 名古屋には他にも「炭焼うな富士」の店舗がありますが、それぞれの店舗で変わらぬクオリティの高さが特徴。特にこちらの名駅店は、観光途中でも立ち寄りやすい立地と本格的な味わいの両方が楽しめるのが嬉しいポイントです。 うなぎの美味しさに感動したい方、ひつまぶしをじっくり味わいたい方にはぜひ訪れてほしいお店です。次回は別の店舗や他のメニューも試してみたくなりました。名古屋を訪れる際は、ぜひ一度足を運んでみてください!
2025/01訪問
1回
名古屋の餃子好きにとって外せない名店、「餃子酒場 一世一代 本店」。今回初訪問しましたが、店内は大人気で満席!期待を胸に特製餃子をテイクアウトしました。 家に持ち帰り、まずは一口。カリッと焼き上がった皮の香ばしさが口いっぱいに広がります。そして、その中から現れるフワッとした餡の軽やかな食感!ジューシーさと素材の旨みがバランス良く調和していて、驚くほど上品な味わいです。餃子といえば「食べ応え重視」のイメージを持つ方も多いかもしれませんが、こちらの餃子は「いくらでも食べられる軽さ」が特徴的。それでいて物足りなさを一切感じさせない完成度の高さに感動しました。 テイクアウトでもこのクオリティなのだから、店内で出来立てをいただく日が今から楽しみです。加えて、餃子の種類も豊富と聞いているので、次回はほかの味も試してみたいと思います。 名古屋の餃子好きだけでなく、全国の餃子ファンにも自信を持っておすすめできる一軒。気軽に訪れられる居酒屋ながら、味は一流。何度でも通いたくなるお店です!
2024/11訪問
1回
1回
名古屋駅直結、ジェイアール名古屋タカシマヤ地下2階にある人気ベーカリー「Le Supreme(ル・シュプレーム)」。 ハード系からクロワッサン系まで高い完成度を誇り、パン好きの間では有名な名店です。 休日ともなれば開店直後から続々とお客さんが訪れ、夕方には売り切れ商品も多発。そんな中、今回購入したのは「クロワッサンソシス」。 見た目からしてインパクト抜群。ずっしりと重みがあり、こんがりと焼き上げられた生地からはバターの濃厚な香りが漂ってきます。 手に持っただけで「これは絶対にうまいやつだ」と確信できる、期待感のあるビジュアルです。 まず一口目で驚くのは、クロワッサン生地のパリッパリ感。 噛んだ瞬間に軽やかに弾ける層、そのあとに続くふわっとした口どけ。 生地の層一つ一つがきちんと立っていて、バターのコクと香ばしさが口いっぱいに広がります。 焼き加減も絶妙で、外側はパリパリ、中はしっとりふわふわ。手間暇かけた工程が想像できる仕上がりでした。 中に入ったソーセージも、予想以上に肉厚で食べ応えがあります。 粗挽きのジューシーな肉汁がじゅわっとあふれ、クロワッサン生地との食感の対比も見事。 単なる惣菜パンではない、「ごちそう感」をしっかり演出しています。 さらに粒マスタードとマーマレードがソーセージに添えられており、これが味の決め手。 ピリリとした辛みと、ほんのりビターな甘みが加わることで、口の中で味の層が何段にも広がっていきます。 「甘じょっぱさ」と「香ばしさ」と「肉の旨み」が渾然一体となり、食べる手が止まらない美味しさ。 「甘さを加えることでここまで引き立つのか」と驚かされました。 名古屋駅周辺でちょっと贅沢な気分になりたい時、パン好きならぜひ試してほしい。 クロワッサン好きも、ソーセージ好きも、絶対に満足できると思います。 Le Supremeに来たなら、クロワッサンソシスを迷わず選んでほしい。そう強く思える逸品でした。 名古屋駅直結のジェイアール名古屋タカシマヤ地下2階に店を構える人気ベーカリー「Le Supreme(ル シュプレーム)」。ハード系の本格パンが揃うお店としてパン好きの間では有名で、どの時間帯に訪れてもひっきりなしにお客さんが訪れている印象です。 今回のお目当ては、その名も“明太子ちゃん”。愛嬌のあるネーミングとは裏腹に、ひと口で明太フランスの概念を塗り替えるような衝撃を受けました。 表面は香ばしく焼き上げられていて、手に持った瞬間から「これは美味しいに違いない」と期待が高まります。実際に食べてみると、想像以上の満足感。外はザクっとしたクラスト、中は程よくしっとりしていて、噛むほどに小麦の甘みとバターのコクがじんわりと広がります。 そして何より驚いたのが、明太子ペーストの存在感。一般的な明太フランスのように“塗ってある”というレベルではなく、“包まれている”“溢れている”といった印象。明太子がしっかり主役になっていて、それでいてパンとの調和も取れているのが素晴らしい。辛さは控えめで、クリーミーさがあり、辛いものが得意でない方でも安心して楽しめると思います。 明太フランスというと、お酒に合う“おつまみパン”的なポジションのイメージもありますが、この明太子ちゃんは、単体でしっかりと一品料理のような満足感があります。ランチにも、おやつにも、そしてワインのお供にも。まさに万能。 これまで食べた明太フランスの中で間違いなくトップクラス。明太子とパン、両方をここまで主役級に仕上げているのは、職人の丁寧な手仕事あってこそ。パンの温もり、香り、食感、そして味。すべてに妥協がなく、感動すら覚える仕上がりでした。
2025/04訪問
2回
食べログ 和菓子・甘味処 EAST 百名店 2023 選出店
名鉄名古屋、名古屋、近鉄名古屋/和菓子、どら焼き
名古屋駅直結、大名古屋ビルヂング地下にお店を構える「ツバメヤ 大名古屋ビルヂング店」。岐阜発祥の人気和菓子店であり、名古屋でもわらび餅をはじめとした絶品和菓子が手軽に楽しめます。 今回は看板商品ともいえる「黄金わらび餅」を購入しました。 まず、手にした瞬間に感じる重量感と、ぷるぷると弾むような瑞々しさに驚き。ひとくち頬張ると、とろけるような柔らかさと弾力のバランスが絶妙で、まさに“飲めるわらび餅”といっても過言ではないほどの滑らかさでした。これまで数多くのわらび餅を食べてきましたが、間違いなくトップクラスのクオリティです。 表面には香ばしいきな粉がたっぷりとまぶされており、芳しい大豆の香りがふわっと広がります。わらび餅のしっとりとした甘さときな粉のコク深い風味が絡み合い、シンプルながら完成度の高い味わいに仕上がっていました。 持ち帰り用のお土産としても重宝しますが、賞味期限は短めなので、できればその日のうちに味わうのがベスト。時間が経つと若干の食感の変化があるそうなので、鮮度の良いうちに食べる価値があります。 駅近で立ち寄りやすく、お土産や自分へのご褒美にも最適なお店。 次回は他の焼き菓子や和菓子もぜひ試してみたいです。特に、わらび餅ファンの方には強くおすすめしたい一品でした!
2025/04訪問
1回
「Bar Neat 本店」を訪問。店内は静かで落ち着いた雰囲気に包まれ、まさに大人の隠れ家といった趣きです。席についた瞬間から、プロフェッショナルな接客と美しいグラスウェアに心を奪われました。 まずはモスコミュールを注文。銅製のマグで供されることが多い一杯ですが、こちらではグラスで提供され、シンプルながらも洗練された見た目に驚き。生姜のキレが心地よく、辛みが強すぎない絶妙な味わいで、飲み進めるたびに完成度の高さを実感しました。 次に試したのは季節の柿を使ったフローズンカクテル。フローズンでありながら、まるで熟した柿そのものを食べているかのような濃厚な甘みとフルーティーさが印象的。旬のフルーツを贅沢に活かした一杯は、この時期ならではの特別な体験でした。 締めに選んだのはXYZカクテル。シンプルなレシピながら、爽やかな酸味とラムの深いコクが調和した大人の一杯。冷えたグラスに映える美しいフォルムも含め、最後まで非の打ちどころがありません。 どのカクテルも一つひとつ丁寧に作られ、その味はもちろん、視覚や雰囲気も含めた総合的な満足感を味わうことができました。特に、バーテンダーとの会話を楽しみながらその時の気分に合った一杯を提案してもらうのは、このお店ならではの醍醐味です。 洗練された空間で、極上のひとときを過ごしたい方にぜひ訪れてほしい名店。再訪が楽しみになる素晴らしいバーです。
2024/11訪問
1回
伏見で仕事が終わった夜、せっかくだから名古屋らしい一杯を…と向かったのが、ずっと気になっていた「大甚 本店」。創業100年を超える老舗居酒屋で、暖簾をくぐった瞬間に「酒場の原風景」のような空気が広がる。木のテーブル、赤みがかった照明、ざわめき、そして日本酒の香り。こういう酒場に来ると、一日の終わりがいい方向に転がりはじめる。 この店の特徴は、まず惣菜を自分で取りに行くセルフスタイル。カウンターにズラッと並ぶ小皿料理から気になるものを選んで、席へ持ち帰る。刺身、煮魚、煮卵、イカ、かまぼこ…どれも「これは確実に酒が進む」と確信できる顔ぶれ。目移りしすぎる。 席数は100席ほどあり、名店ながら予約なしで入れる気軽さも嬉しい。常連さんも多いが、初めてでもすぐ溶け込める雰囲気だ。 まず手を伸ばしたのは、キンメダイの煮付け。これが今日一番の主役。皮目の赤が艶めかしく照り輝き、割ると身がふわりとほどけて、甘辛い煮汁が中まで浸透している。しょうがの爽やかさが後味を締めてくれて、脂の旨みをしつこく感じさせない。煮付けの正解がここにあった。 続いて、刺身の鮮度が抜群。透明感の残る身は歯ごたえしっかり、皮目の軽い炙りは香りがすっと立つ。名古屋のど真ん中でこのクオリティ、なかなか出会えない。日本酒を合わせたら、会話いらずでしばらく無言になるやつ。 どて煮と味玉は家庭料理の延長線上にある安心感。大根は芯まで味が染みていて、黄身のコクが酒と最高に合う。イカの煮つけは柔らかく、噛むほどに旨みが出る。酢味噌は酒好きにはたまらない組み合わせ。クセが旨みへ変わっていく感じがいい。かまぼこは驚くほど肉厚で、練り物を侮ってはいけないと気づく。 料理の並びが見事に「酒場の教科書」。つまみ系がどれも平均点高く、そこに光る一皿が必ず混ざってくる。 そして、面白かったのはお会計。現金オンリー、しかも店員さんがそろばんを弾いて会計してくれる。 こういう体験をいまの時代にできるのは、かなり貴重で、ちょっとワクワクする。 そのうえ、この品質でとにかく安い。いいの?本当に?と不安になるレベル。 料理よし、空気よし、価格よし。肩肘張らずに過ごせて、会話も酒も自然と進む。名古屋で、酒場が好きなら絶対に外せない一軒。
2025/12訪問
1回
食べログ ピザ 百名店 2025 選出店
矢場町、栄(名古屋)、上前津/ピザ、イタリアン、ジェラート・アイスクリーム
2014/09訪問
2回
名古屋駅から徒歩1分という立地にありながら、喧騒を忘れさせる隠れ家のような「鮨 子都菜」。今回は大将おまかせ握りと逸品料理 13000円コースをいただきました。店内はカウンター席のみで、大将の技が目の前で繰り広げられるライブ感が堪能できる空間。落ち着いた雰囲気の中、ゆったりと食事を楽しむことができました。 こちらのお店の真骨頂は、何といっても熟成寿司です。一口食べるごとに、ネタの持つ奥深い甘みと旨みが口いっぱいに広がり、その熟成技術の高さに驚かされます。例えば、脂の乗った白身魚の握りでは、熟成によって引き出された旨みがシャリと一体化し、醤油の控えめな塩味がさらに全体をまとめていました。また、醤油そのものにもこだわりが感じられ、ネタごとに異なる味わいのバランスが計算し尽くされているのが印象的でした。 握りだけではなく、コースの序盤を飾る前菜にも目を奪われました。一品一品が丁寧に仕上げられており、見た目の美しさはもちろん、味わいにも大将のこだわりと繊細さが光ります。特に、ウニを使った前菜はクリーミーな口当たりと上品な甘さが際立ち、最初の一口から心を掴まれました。その他の料理も、一皿ごとに季節感が感じられ、素材そのものの良さが存分に引き出されています。 また、シャリの温度や握りのサイズ感にも妥協がなく、一貫一貫に心が込められているのが伝わってきました。熟成寿司ならではの独特の風味を際立たせるシャリの程よい硬さと酸味のバランスは絶妙で、これこそ大将の熟練の技とセンスの賜物だと感じました。 カウンター越しには、大将が料理に対する熱い想いを丁寧に語ってくださる場面もあり、ただ食事をするだけでなく、料理の背景にあるストーリーまで楽しむことができます。こうした体験は、素材や味わいだけでなく、食事そのものを特別なひとときに昇華させるものだと実感しました。 名古屋で本格的な熟成寿司を堪能したい方には、ぜひ一度訪れてほしいお店です。大切な人との特別な時間、自分へのご褒美、さらには食通の方へのプレゼントとしても喜ばれること間違いありません。次回はディナータイムでさらに深い熟成の味わいを楽しみたいと思います。熟成寿司の新たな魅力を教えてくれる「鮨 子都菜」は、私にとって間違いなく特別な一軒となりました。