「ラーメン」で検索しました。
1~20 件を表示 / 全 294 件
青葉台の住宅街の一角に、全国のラーメン好きが足を運ぶ名店「らぁ麺 すぎ本」があります。外観は控えめながら、その一杯に惹かれて訪れる人の行列が絶えません。今回いただいたのは、味玉醤油らぁ麺。丼を前にした瞬間から、透き通るようなスープの美しさに心を奪われました。 ひと口含むと、まず鶏の上品な旨みがすっと立ち上がり、あとから節系の香りが静かに寄り添います。醤油のキレがありながら、決して角が立つことなく、まろやかさと奥行きを兼ね備えた味わい。透明感のある見た目に反して驚くほど厚みがあり、飲み進めるごとにじわじわと広がる余韻が心地よいスープです。 麺は加水低めのストレートタイプで、パツッと歯切れの良さが光ります。スープを抱き込みすぎず、適度に寄り添うバランス感覚が絶妙で、噛むたびに小麦の香りがふわりと広がります。この麺とスープの一体感こそ、すぎ本の真骨頂といえるでしょう。 添えられた味玉はやや硬めの半熟仕上げで、黄身にはしっかりと旨みが凝縮。出汁の風味が強く、単なるトッピングを超えて和食の煮卵を思わせる存在感がありました。脇役に徹しながらも全体を底上げする、この完成度の高さに唸らされます。 一杯を食べ終えたあとは、すっきりとしながらも鶏の旨みがじんわりと長く残り、またすぐにでも食べたくなる中毒性がありました。奇をてらうことなく、シンプルさの中に隙のない職人の技が詰まった一杯。名店と呼ばれる理由を、身をもって実感できる体験でした。 青葉台まで足を運ぶ価値があるかと問われれば、間違いなく「ある」と答えたい。まさにラーメン好きなら一度は食べるべき、王道にして究極の醤油らぁ麺です。
2025/09訪問
1回
宮崎の名店「拉麺男」のこってりとんこつを宅麺でいただきました。湯煎を始めた瞬間から、家中に立ち込める濃厚な豚骨の香り。強烈な獣臭でありながら、それが不思議と心を高ぶらせる。まるで自宅がラーメン屋に変わったかのような“背徳的な高揚感”に包まれながら、期待はいやが上にも膨らんでいきます。 ひと口目の衝撃は忘れられません。骨の髄まで煮出したような圧倒的濃度が押し寄せるのに、飲み込んだ瞬間には驚くほど後味が澄み渡る。重厚さと清らかさ、その両極が見事に共存する。まさに呼び戻し製法の真骨頂であり、「臭いのに澄んでいる」という矛盾が、一杯の中で奇跡のように成立しています。無鉄砲のように荒々しい骨粉感で迫るタイプとも異なり、濃厚でありながら洗練された世界観を提示する——この構造こそが拉麺男の唯一無二の魅力だと感じました。 麺は中細のストレート。スープをまとわせるというよりも、芯まで吸い込み、噛みしめるたびに濃厚な旨みが層を成して舌の上に広がる。まるでスープと麺が一体となり、調和しながら口中で物語を紡いでいくような体験です。 具材も秀逸でした。薄切りのチャーシューは脂がほどけるようにとろけ、スープと重なり合うことで甘みを増す。ご飯と合わせたくなる誘惑を抑えるのが難しいほどで、宅麺という枠を超えた贅沢さを感じさせます。 そして味変。紅しょうがや酢を加えれば、一瞬にして表情が変わり、まるで別のラーメンを食べているかのような新鮮さ。辛味噌を溶かせば辛さは暴走せず、コクの奥行きを深める。味変は単なるアクセントではなく、ラーメン全体の物語を次章へと導く“再構築の力”を持っています。 総じて、この「こってりとんこつ」は超濃厚系の理想形。獣臭の濃さ、構造の洗練、最後まで飲ませる説得力。三拍子が揃い、しかも宅麺でここまで完璧に再現されるという事実が驚異です。無鉄砲と並び称されながらも、より幅広い層を惹き込む懐の深さを備えている。 5.0という評価に一切の誇張はなく、むしろそれ以上の価値があるとすら思える一杯でした。濃厚豚骨の極致でありながら、新しい未来を感じさせる——宅麺における“到達点”と呼ぶべき存在です。
2025/09訪問
1回
高槻にある塩ラーメン専門店「あす流」で、看板の塩ラーメンをいただきました。土曜日の正午というピークタイムにもかかわらず待ちなしで入店できたのは、立ち食いカウンターが用意されているからこそ。回転率が非常に良く、百名店で立ち食いスタイルというのは初めての体験で、これも「あす流」ならではの魅力だと感じました。店内はモダンに整えられつつも、テレビからはお茶の間番組が流れていて、街に自然に溶け込む親しみやすさもあります。 丼を目の前にすると、まずスープの透明感に息を呑みます。一口含めば、鶏と魚介の旨みが見事に調和し、ただのあっさりではなく「奥深さ」を備えた味わい。脂が表面に艶を添え、そこから広がるコクは、塩ラーメンの既成概念を覆すものでした。さらに大葉の清涼感が後からふっと抜けていき、これまで出会ったことのないさっぱり感を演出。まさに唯一無二のスープです。 麺は麺屋棣鄂の中細ストレート。つるつると流れるように喉を通り、スープと一体化する感覚は圧巻。小麦の存在感を前に出すのではなく、スープの流れに自然に寄り添い、まるで計算されたように完成度の高い組み合わせでした。 トッピングも秀逸。ワンタンは肉餡の旨みと滑らかな皮が口の中でとろけ、スープに厚みを加えます。チャーシューは脂の甘みが際立ち、スープに浸すとさらに旨みが増し、ご飯が欲しくなる味わいでした。 さらに特筆すべきは卓上の味変。柚子胡椒を加えるとスープに爽快なキレが生まれ、干し貝柱は旨みを一段と押し上げてくれる。単なる調味料ではなく、ラーメン全体のストーリーを次の章へと進める役割を果たしており、「同じ一杯なのに、まるで二度三度と楽しめる」感覚を味わえました。 「あす流」という店名には、“明日へ流れる”という日常性と、未来を切り拓く革新性の両方が込められていると感じます。ラーメンそのものは未来志向でありながら、提供の仕方や空間は街に自然と溶け込んでいる。この二面性こそが「あす流」の真髄でしょう。 総じて、あす流の塩ラーメンは「塩ラーメンの完成形」と言いたいほどの傑作。透き通ったスープの中に知的なひねりと奥深さを秘め、食べ手を驚かせながらも安心感を与えてくれる。立ち食いでサッと味わえる日常性と、百名店らしい完成度の高さが見事に両立した、まさに特別な一杯でした。
2025/09訪問
1回
かねてより気になっていた「中華蕎麦 葛」。しばらく店主の怪我で休業していましたが、営業再開との情報を受け、満を持して初訪問。 土曜日10:45到着で前に5名。開店直後の11:00には一気に行列が伸び、自分が着席した11:23頃には10人以上が並んでいた。確実に味わいたいなら、開店前の訪問がマストです。 注文したのは看板メニューの「出し蕎麦」と「味玉ローポー丼」。どちらも想像を超える完成度でした。 ■ 出し蕎麦(690円) ◎ まず、価格設定が異常。このクオリティで690円はもはや事件級。 スープは、鶏白湯をベースにしながらも、ふわっと広がる鰹出汁が印象的。ひと口目は濃厚、なのに後味は驚くほど軽やか。 深みとキレが見事に共存し、じんわりと胃に染み入る一杯。 麺は中太に近いやや縮れ。鶏白湯といえば細ストレートが多い中、この選択が新鮮。スープをしっかりまとい、食感と風味のコントラストが美しい。 味玉は見事な半熟で、黄身のとろみと味の濃さが絶妙。全体のボリュームも申し分なく、これだけで満足して帰れるレベル。 ■ 味玉ローポー丼(350円) ◎ サイドメニューの域を超えた一品。しっかりと燻製香を纏ったローストポークに、まろやかなわさびソースがアクセントとして機能。 単体でも極上だが、出し蕎麦のスープをスプーンでかけながら食べると、口の中に旨みが幾層にも重なっていく。 そしてこのサイズ感。「この価格でこの量!?」と思わず目を見張るボリューム。丼としての完成度も高く、主役級の存在感を放っていました。 味の好みで言えば、中津の「らーめん弥七」の方が上かもしれません。ただ、弥七は整理券制で訪問ハードルが高い。一方で「葛」は30分前の並びでこの満足度とコスパ、そして何より気持ちの良い接客が揃う。 一杯のラーメンと一杯の丼が、それぞれ主役として成立している。このバランス感覚と誠実な仕事ぶりに、深く唸らされました。 味、価格、アクセス、接客。総合点で「5.0」の評価を迷いなく贈ります。
2025/07訪問
1回
東京・本郷三丁目に本店を構える人気店「麺屋 鈴春」。 その看板メニューのひとつである「昆布水つけ麺(牡蠣塩)」を、宅麺でお取り寄せしました。 実は以前、東京を訪れた際に店舗に伺ったことがあるのですが、開店から間もなく完売という人気ぶりに阻まれ、悔しさを胸に帰路についた記憶があります。 そんな憧れの一杯を、自宅で、しかも落ち着いた環境で楽しめるというのは、宅麺ならではの醍醐味です。 まず目を引くのは、美しく艶やかな中太ストレート麺。 しっかりと昆布水に浸された麺は、見るからに上質な質感で、持ち上げるとぬめりとともに上品な出汁の香りがふんわりと立ち上ります。 実際に口に含むと、そのしなやかな弾力にまず驚きます。もちもちとした食感に加えて、小麦の風味がしっかりと感じられ、麺単体でも十分に成立するほどの完成度です。 対するスープは、塩ベースに牡蠣の旨みがしっかりと溶け込んだ重層的な味わい。 塩ラーメンにありがちな軽さとは一線を画し、動物系のコクと貝類の旨味がバランスよく共存しています。 一見あっさりながらも、舌の奥に長く残る旨みが印象的で、昆布水をまとった麺をくぐらせるたびに、じわじわとその魅力に引き込まれていきました。 チャーシューは厚みもあり、脂身と赤身のバランスが良く、しっとりと柔らかい仕上がり。 そのままでも、スープに軽く浸しても、どちらでも満足できる美味しさでした。 気づけば夢中で箸を進めてしまい、あっという間に完食。 普段はあまりやらないスープ割りも試してみたところ、昆布と牡蠣の出汁感がさらに引き立ち、最後の一滴まで味わい尽くすことができました。 名店の味をここまで忠実に再現し、しかも自宅で堪能できるというのは、まさに宅麺の醍醐味。 つけ麺好きはもちろんのこと、昆布水系のラーメンをまだ試したことがない方にも、ぜひ一度体験してほしい一杯です。 これは間違いなく、リピート確定の一品。 次は本店にも再チャレンジして、現地でその感動を味わってみたいと思わせてくれる、素晴らしい体験でした。
2025/07訪問
1回
北府中の人気店「中華蕎麦 ひら井」のつけ蕎麦を宅麺でお取り寄せしました。 ずっと気になっていた一杯だったのですが、結論から言えば、これは宅麺の中でも本当におすすめできる一杯。食べ終わったあと、心から「また頼みたい」と思える内容でした。 まずスープ。一般的につけ麺というと魚介系が主流ですが、こちらの一杯は動物系100%のスープ。 一口目からガツンと旨味が押し寄せるのに、全くくどさがない。むしろ、レンゲでスープをすくう手が止まらず、どんどん飲みたくなる後引く旨さが印象的でした。鶏と豚の濃厚な出汁感はあるものの脂っこさはなく、味のキレもよく、完成度の高さがひと口ごとに感じられます。 麺は極太の自家製麺。なんと17〜20分という長めの茹で時間が推奨されており、最初は驚きましたが、その理由は食べて納得。茹で上がりは見事な艶感、しっかりとした噛みごたえ、小麦の香りがふわっと広がり、ただの“太麺”という一言では片付けられないクオリティでした。 水でしっかり締めることで、さらにその弾力と風味が際立ちます。スープとの絡みも抜群で、口に運ぶたびに「この組み合わせ、やっぱりうまいな」としみじみ感じさせてくれました。 付属のチャーシューは柔らかく、肉の旨味がしっかりと広がります。具材のバランスもしっかり考えられていて、宅麺とは思えない完成度でした。 全体として、動物系100%の濃厚スープ、極太でもちもちの麺、全てがしっかりと計算されて作られた一杯。宅麺でいろいろ試している方も、これはぜひ一度食べてみてほしい。万人受けするというより、“ラーメン好き”“つけ麺好き”の心に刺さるタイプの一杯だと思います。 次はぜひお店にも伺ってみたいですし、再度宅麺でリピートも確定。 本当におすすめできるつけ蕎麦でした!
2025/06訪問
1回
巣鴨の住宅街にひっそりと佇む「麺創庵 砂田」さんへ。 2024年ラーメンWalker東京グランプリで銅賞を受賞し、食べログ百名店にも選ばれている実力店ながら、朝8時から営業という珍しいスタイルも魅力的です。 土曜の朝10時ごろに訪問。 並びは5名ほどでしたが、店内はカウンター6席のみ、しかもワンオペ営業。高齢の来客も多いためか、回転はかなりゆっくり。着丼まではおよそ50分ほどかかりましたが、この静かな空気の中で過ごす時間もまた、この店の魅力のひとつだと感じます。 注文したのは「中華そば(麺半分)」。 まず驚かされたのはスープ。 無化調と聞いていたので、もっと淡い味を想像していたのですが、鶏の旨みがガツンと広がり、想像以上に力強い味わい。名古屋コーチンをはじめとする銘柄鶏の旨みがぎゅっと詰まっていて、「うますぎる」と思わず口にしてしまうほどの美味しさでした。焦がしネギの香ばしさが程よく効いていて、淡麗系でありながらインパクトもあります。 麺は自家製の手揉み麺。細めながらももちもちとした食感が心地よく、スープを優しく抱え込みながらするすると喉を通っていきます。麺もスープも、どちらも主張しすぎず、それでいて抜群に美味しい。食べ終わる頃には「また来たい」と素直に思わせてくれる完成度です。 チャーシューは炭火焼きで仕上げた豚肩ロースとモモの2種。香ばしさと肉の旨みがしっかりと感じられ、シンプルなスープとの対比が楽しい仕掛けになっています。メンマも素材の味を大切にした控えめな味付けで、全体のバランスを壊さない。 朝からこんなに丁寧でおいしいラーメンに出会えるなんて、ちょっとした感動です。 回転はゆっくりですが、それを補って余りある価値がある。ここは本当におすすめしたいお店です。
2025/06訪問
1回
札幌の名店「すみれ」の暖簾分けとして知られる、船堀「大島」の味噌ラーメンを宅麺で注文。札幌で初めて味わったときの感動が忘れられず、今でも味噌ラーメンの頂点だと思っている一杯。その系統の味を自宅で楽しめるとは、なんとも贅沢な体験でした。 まず、スープの一口目から味噌の濃厚なコクがガツンとくる。豚骨や野菜の旨みがしっかりと溶け込んでおり、そこにキレのある味噌が重なり、奥深い味わいを生み出している。味噌ラーメン特有の重厚感はありながら、くどさを一切感じさせない。むしろ、飲み進めるほどに旨みが増し、最後までスープを楽しめるのが特徴的。これぞ札幌味噌ラーメンの王道であり、理想形だと改めて実感しました。 麺はワシワシとした食感が楽しい中太ちぢれ麺。スープとの絡みが抜群で、しっかりと味噌の旨みを引き連れてくる。もちもち感と弾力があり、噛むたびに小麦の香りが広がるのがたまらない。特に味噌ラーメンとの相性を考え尽くされた麺で、スープの存在感に負けない力強さを持っています。王道の札幌味噌ラーメンを求めるなら、この麺の存在は欠かせません。 そして、トッピングの大ぶりなチャーシューもまた印象的。見た目のインパクトがあるだけでなく、一口噛むとほろっと崩れる柔らかさ。味噌スープの風味がしっかりと染み込み、豚の旨みが口の中いっぱいに広がる。ラーメンとの一体感も抜群で、しっかりとした食べ応えがありながら、決して重たすぎない絶妙な仕上がり。 また、すみれ系の味噌ラーメンといえば、表面に厚く浮かぶラードの層が特徴的ですが、大島のスープは油の量が控えめで、比較的食べやすいのもポイント。濃厚なコクをしっかりと感じながらも、スルスルと飲みやすく、最後まで美味しく味わえる。重たすぎず、食べやすさを兼ね備えた「すみれ系味噌ラーメン」として、より万人受けする仕上がりになっていると感じました。 そして、最後に試したのがおじや。ラーメンを食べ終えた後、残ったスープにご飯を投入し、軽く煮込むだけで、味噌のコクとご飯の甘みが絶妙にマッチ。スープの旨みを余すことなく楽しめる、至高の締め。もはや、これを前提にしてスープを少し残しておくべきだと思うほどの美味しさでした。 宅麺でこのクオリティを楽しめるのは、本当に驚き。理想の味噌ラーメンを自宅で味わうという贅沢を存分に堪能しました。すみれの系譜を受け継ぎながらも、油のバランスを調整することで、より食べやすく進化した「大島」の一杯。味噌ラーメン好きなら、一度は食べるべき至高の一杯です。次はぜひ、また現地で出来たての一杯を堪能したいと思います。
2025/02訪問
1回
銀座エリアに佇む「銀座亭」。高級店が立ち並ぶ銀座にあって、気取りすぎない雰囲気と確かな実力で存在感を放つ中華料理店です。"街中華"という括りで言えば、間違いなく最高峰に位置する実力の持ち主。今回は評判の「マーボー春雨丼◎」と定番の「餃子◯」で、その実力の程を確かめてみました。 まず目を見張るのは、マーボー春雨丼の圧倒的なボリューム感。街中華ならではの気前の良さを感じさせる盛り付けながら、その味わいは決して量に頼るだけではありません。たっぷりと盛られたご飯の上に、アツアツの春雨あんが惜しみなくかかり、春雨の滑らかな食感と、ご飯の粒立ちの良さが見事にマッチ。熱々のあんと共に、春雨とご飯が絡み合う瞬間の美味しさは、街中華の枠を超えた完成度です。 特筆すべきは、あんの完成度の高さ。春雨という繊細な食材と相性の良い、絶妙な味付けととろみ加減。ご飯との相性も抜群で、最後の一口まで飽きることなく楽しめます。これだけのボリュームがありながら、完食したくなる美味しさは、まさに職人技といえるでしょう。 サイドメニューとして注文した餃子も見逃せない一品。大ぶりな存在感を放つ餃子は、ニンニクの風味がしっかりと効いた本格派。皮の焼き加減も絶妙で、パリッとした食感が楽しめます。確かにもう少しジューシーさがあってもいいかもしれませんが、これはこれで十分な完成度。街中華の定番メニューとして、十二分の実力を見せつけています。 特に印象的なのは、酢こしょうとの相性。餃子の肉の旨味と、酢こしょうのさっぱりとした風味が見事な調和を生み出し、より食欲をそそる味わいへと昇華されます。この組み合わせは、仕事帰りのビールのおつまみとしても最高の選択となりそうです。 中華料理の定番メニューをしっかりと押さえながら、マーボー春雨丼のような独自メニューにも果敢に挑戦する。そんな意欲的な姿勢は、街中華の新たな可能性を示唆しているようです。気取らない親しみやすさと確かな技術、そして程よい創意工夫。街中華に求められる要素を高いレベルで実現している、まさに理想形といえる存在です。 銀座という立地でありながら、親しみやすい価格帯と雰囲気を保ちつつ、料理の質では妥協を許さない。そんなバランス感覚も、この店の大きな魅力です。ランチタイムはもちろん、仕事帰りの一杯や、買い物の合間の軽い食事にも重宝する、末永く通いたくなる名店です。
2025/02訪問
1回
奈良の名店「ラーメン家 みつ葉」の看板メニュー「豚CHIKIしょうゆラーメン」を、宅麺で堪能しました。お店の味をそのまま自宅で楽しめるという期待感を胸に試してみたところ、大満足の一杯でした! まずスープについて。豚骨の濃厚な旨味がしっかりと感じられますが、くどさは一切なく、口当たりは非常に滑らかです。醤油のキレが良く、少し感じる酸味が全体を引き締めており、スープだけでも飲み干したくなる美味しさです。説明書に「ブレンダーで撹拌するとお店の泡スープを再現できる」と書いてあったので、少し手間をかけて挑戦してみました。その結果、スープにクリーミーな泡が立ち、まさにお店さながらの完成度に!このひと手間を惜しまなかった自分に拍手を送りたくなるほどの仕上がりでした。 次に麺。中太の縮れ麺で、もちもちとした弾力が特徴的です。スープとの相性が抜群で、縮れがスープをしっかり持ち上げ、一口ごとに濃厚な旨味を楽しめます。麺の茹で加減も絶妙で、スープとの一体感がたまりませんでした。 そしてチャーシュー。薄めのスライスではありましたが、肉の旨味がしっかり感じられ、食感も柔らかく満足感が高かったです。分厚いチャーシューが主流の中で、この薄さが逆に全体のバランスを崩さない良いアクセントになっていました。 「ラーメン家 みつ葉」の味を手軽に自宅で楽しめるので本当におすすめです。特に濃厚スープが好きな方にはぜひ試していただきたい逸品!自宅でここまで本格的なラーメンを味わえるなんて、まさに幸せな体験でした。
2025/01訪問
1回
週末の午後、「桐麺 総本店」を再訪。十三駅から少し歩いた先、住宅街の中にひっそりと佇むこの店は、知る人ぞ知る名店。14:05に到着するとすでに10名待ち。とはいえ回転は早く、20分ほどでスムーズに入店・着席。店外での並びでもストレスが少ないのは、券売機購入後すぐに食券を回収してくれる丁寧なオペレーションのおかげ。厨房も接客もキビキビしており、活気のある空気が心地よい。 今回は「冷やし桐玉」を注文。以前つけ麺を食べて感動した記憶があり、今回は冷やしの実力を確かめたくなってのセレクト。 まず、見た目の端正さに心を掴まれる。涼やかな器に、きれいに並べられたトッピング。透き通るようなスープが印象的で、まさに夏の一杯といった雰囲気。ひと口すすると、「冷たいのに味がしっかりある」ことに驚かされる。奥行きのある味わいが、静かに、でも確実に舌に残る。派手さはなくとも、“静かな本気”を感じる味わい。 そして何よりも「麺」。これが圧倒的に美味い。もちもち、つるつる、小麦の香りがふわっと立ち上がり、歯切れの良さと喉ごしの爽快さのバランスが素晴らしい。冷水で締められた麺はキュッとした弾力を持ちつつ、するすると食べ進められる軽さもあり、ひと口ごとに「この麺、すごいな」と思わせてくる。まさに主役。 印象に残ったのが「味玉」。黄身はねっとりと濃厚で、白身には出汁の味がじんわりと染みていて、一体感がある。温かいラーメンと比べてもまったく遜色のない仕上がりで、この一杯の完成度をさらに高めている名脇役だと感じた。 総じて、「ラーメンを食べ慣れた人ほど、静かに感動する味」だと思う。桐麺のラーメンは、強い個性や奇抜なトッピングに頼らず、ベースの出汁と麺の質でじっくりと勝負してくる。その潔さと技術の高さが、食後の満足感に繋がっている。普段あまりラーメンを食べない人にもおすすめできるが、ラーメン好きならば一度は訪れてほしい。 ちなみに、以前食べたつけ麺も絶品だった記憶があり、今回の「冷やし」でその良さを再確認。次回はまた温かいつけ麺に戻って、その比較も楽しみたい。 「シンプルなのに、忘れられない」。まさにそんな一杯。夏だけでなく、季節問わず求めたくなる冷やしラーメンの完成形です。 「中華そば 桐麺 総本店」を訪問し、迷いに迷った末に選んだ「つけ麺」。食べ終えた後の感想はただ一言――「すべてが最高」。これほどまでに完成度の高いつけ麺にはなかなか出会えません。 まず、麺。極太麺はツヤとコシがあり、小麦の香りが一口ごとに鼻を抜けます。その噛み応えは力強く、それでいてスープとの一体感を損なわない絶妙なバランス。ボリュームも申し分なく、食べ応えたっぷり。1.5玉を頼んでもきっと余裕で楽しめる満足感があります。 そして、スープ。豚骨と魚介の旨みが重なり合った濃厚なつけダレは、麺を絡めるたびに深いコクと香ばしさを口いっぱいに広げます。後味は意外にも軽やかで、最後まで重たさを感じさせない仕上がり。 トッピングも非の打ちどころがありません。チャーシューは厚切りでジューシー、その柔らかさに箸がスッと通ります。スープに浸しても旨みが際立ち、肉好きにはたまらない仕上がり。メンマは歯応えがよく、味玉はとろける黄身が濃厚なスープにさらに深みを加えています。これら全てがハーモニーを奏で、つけ麺の魅力を最大限に引き立てていました。 総じて、「つけ麺」というジャンルの頂点に迫る一杯。次回は「桐玉」にも挑戦して、さらにこの店の魅力を探りたいと思います。つけ麺好きなら一度は訪れるべきお店です。
2025/11訪問
2回
「らーめん颯人」。その名を聞くたび、いつか訪れたいと思っていました。そして、ついに1時間並んで挑んだ味噌ラーメン チャーシュー。結果は……並んで正解。満足度の高い一杯でした。 まず驚かされたのはスープ。味噌の豊かなコクに、雑多で複雑な旨みが見事に調和しています。一口すすると、味噌の深い風味とスパイスの辛味がじんわりと広がり、口の中を刺激。単なる濃厚ではなく、どこか洗練された味噌の“ワイルドさ”を感じさせる仕上がりです。最後まで飽きずに楽しめる、このスープはまさに逸品。 麺はストレートタイプで、スープと相性抜群。硬さも理想的で、噛むたびに小麦の風味が楽しめます。スープをまとった麺が喉を通る瞬間の満足感は、他ではなかなか味わえないもの。麺量も十分で、食後の満腹感はしっかり。 そして、トッピングのチャーシュー。厚みがありながら柔らかく、脂身と赤身のバランスが完璧です。噛むたびにジュワッと広がる肉の旨みが最高で、ラーメン全体を格上げしてくれる存在感を放っています。 ただし、1時間並ぶのはやはり一つのハードル。ですが、その待ち時間も納得できるクオリティのラーメンです。お店に到着した時の期待感と、それを上回る満足感。らーめん颯人の味噌ラーメンは、間違いなく「また食べたい」と思わせてくれる一杯でした。
2024/01訪問
1回
大阪・西長堀にある「カドヤ食堂 総本店」で、今回はつけそばをいただきました。言わずと知れた大阪ラーメン界の名店で、平日でも行列が絶えない人気ぶり。朝10:30開店ですが、確実に入りたいなら開店前の訪問がおすすめです。 まず驚いたのが麺の美味しさ。自家製の平打ちストレート麺は、つるっと滑らかで噛めばもっちり。小麦の香りがしっかり感じられ、「今まで食べた中で一番美味しい麺だった」と断言したくなるほどの完成度。麺だけで食べても成立するほどのクオリティに感動しました。 つけ汁は、鶏と魚介の出汁がベースになっており、ほんのりとした酸味が効いた仕上がり。この酸味は好みが分かれるかもしれませんが、私はとても好みのバランスで、キレのある味わいが印象的でした。スープ単体でも十分美味しく、しっかりと麺と絡めて食べるとさらに旨みが広がります。 トッピングのチャーシューは肩ロースとバラの2種。低温調理された肩ロースはしっとりとしていて肉本来の旨みが活きており、バラはとろける脂が甘みを添えてくれます。味玉も程よい半熟で黄身の味が濃く、どれも一切手を抜いていない丁寧な仕上がりでした。 つけそばという一見シンプルな構成の中にも、食材の選定・火入れ・盛り付けまで妥協のない職人のこだわりが詰まっていて、まさに“つけそばの頂点”と呼びたくなる一杯でした。行列の理由がしっかりと伝わってくる、そんな素晴らしい体験でした。 次回は看板メニューの中華そばも試してみたいと思います。ラーメン好きなら一度は訪れるべき名店です。
1回
ラーメン好きなら誰もが一度は耳にする「らーめん弥七」。ついに訪問し、期待以上の体験を味わうことができました。注文したのは「チャーシュー醤油ラーメン」と「チャーシューご飯」。その完成度の高さに感動せずにはいられません。 まずスープ。醤油ベースながら、ただの「醤油」ではありません。鶏の旨みがじっくりと溶け込んだ繊細かつ奥深い味わい。飲むたびに感じる余韻の広がりがたまりません。あえて言うなら、スープは上品で控えめな味付けですが、これが具材の魅力を際立たせる絶妙なバランスを生んでいます。 そして、特筆すべきはチャーシューご飯。濃い目の味付けがご飯にしっかり絡み、単品でも十分な満足感。さらに、このチャーシューをご飯からラーメンへと“移動”させてみると…!濃厚なチャーシューの旨みがスープに溶け込み、新たな層が生まれる。このマリアージュこそ「らーめん弥七」の真髄を楽しむ秘訣です。 一杯のラーメンにここまでの工夫とこだわりを感じさせるお店は、そう多くありません。行列が絶えないのも納得の一言。大阪ラーメン界の真髄を堪能できるお店です。 「らーめん弥七」、間違いなく“行く価値のある一杯”を提供してくれる名店です。次回は鶏白湯にも挑戦し、さらに奥深い世界を味わいたいと思います!
2023/11訪問
1回
東岩槻の住宅街にひっそりと佇む「オランダ軒」。 初めて訪れたときの衝撃はいまでも忘れられない。丼の前に立った瞬間に感じたのは、生姜の香りがふわりと立ち上がるあの独特の湯気。そしてレンゲを口に運ぶと、まるで醤油と出汁の旨みが波のように広がってくる。しょっぱさではなく、包み込むような丸みのある味。食べ進めるほどに身体の芯が温まり、スープの一滴まで飲み干したくなるほどの完成度。「ここが日本一の醤油ラーメンだ」——そう感じた瞬間だった。 それからというもの、東岩槻という決して便利とは言えない場所にもかかわらず、どうしても足が向いてしまう。電車を乗り継ぎ、店に着くとすでに長い行列。平日でも一時間は待つのが当たり前だ。それでも、店の前に立っただけで生姜醤油の香りがかすかに風に乗って届き、その瞬間に「今日も食べられるんだ」と思うと自然と気持ちが高まる。二度訪れたが、どちらも満席。丼を前にしたときのあの高揚感、レンゲを入れた瞬間に広がる香り、全てが記憶に刻まれている。 そして今回、あの味を自宅で再現できる「宅麺」で注文してみた。正直なところ、最初は半信半疑だった。あの店の熱気、湯気、音、そして空気の密度までは再現できないだろうと思っていた。しかしいざ届いて、湯煎を終えてスープを丼に注いだ瞬間、その考えは一瞬で変わった。立ち上がる香りがまさにオランダ軒のそれ。生姜の清涼感がふわっと広がり、醤油の甘みがすぐに追いかけてくる。香りだけで、もう満足してしまいそうになる。 実際に口に運んでみると、スープのキレはやや穏やかになっているものの、味の方向性は完全にあのまま。生姜の辛みが穏やかになった分、醤油のコクがより際立ち、家庭で食べるにはむしろちょうど良いバランスになっている。出汁の厚みと醤油の甘みが共存し、体にすっと馴染むようなやさしさがある。それでいて、きちんと芯が通っている。スープをひと口、またひと口と重ねるたびに、記憶の中の東岩槻が蘇る。 麺は中太ストレート。つるっとした喉ごしとしっかりした弾力があり、スープとの相性が抜群だ。口に含んだ瞬間に小麦の香りが広がり、飲み込むたびにスープの旨みを引き連れていく。レンゲでスープをすくっては麺をすすり、そしてまたスープを飲む——その繰り返しのリズムが心地よい。 チャーシューも見事だった。冷凍とは思えない柔らかさで、脂の部分はとろりと溶け、赤身はしっかりとした旨味を残す。スープに沈めて少し温めると、さらに風味が増して、口の中でとろけるよう。お店で食べた時とほとんど変わらない完成度に驚かされる。 この一杯を家で食べながら、ふと笑ってしまった。 「なんでこんなに遠くの店の味を、家で再現できるんだろう」と。立地が微妙でなかなか行けないけれど、こうして家で食べられるなら、それだけで幸せだ。生姜の香りが部屋に満ち、食べ終わる頃には体も心もぽかぽかになる。食後の余韻も変わらない。まるで現地で食べたかのような満足感に包まれる。 何よりこのラーメンには、「特別な派手さ」はないのに、心に残る深さがある。キレでも、濃厚さでもなく、“調和”で勝負している。それができる店は本当に少ない。結局のところ、また食べたくなるのはこういう一杯なんだと思う。 オランダ軒は、やはり自分の中で日本一の醤油ラーメンだ。店で食べても、宅麺で食べても、その本質は変わらない。いつかまた現地で、あの生姜の香りに包まれながら、静かにレンゲをすくう日を楽しみにしている。
2025/10訪問
2回
1回
物産展で偶然見かけて即購入した一杯。札幌の人気店「凡の風」の塩ラーメンが、家でこのレベルで食べられるとは思っていなかった。まず一口スープを啜った瞬間、「これ…マジで店の味じゃない?」と疑うほどの完成度に、正直驚いた。 スープは、魚介の柔らかい香りがふわっと立ち上がり、そこに鶏のコクがしっかりと重なる。いわゆる“しょっぱい塩ラーメン”とは一線を画す、上品な旨味の塊。魚介と動物系のWスープのような重層感がありつつ、後味はすっきりしていて重くない。 麺は札幌らしい中太ちぢれ麺。やや硬めに仕上げたら、スープとの絡みが最高すぎた。もちもちとした弾力と、スープを拾う縮れ具合が理想的で、すすってるだけで楽しい。小麦の風味もきちんと感じられて、これは◎。まさに「札幌ラーメン」の王道をしっかり踏んでくる印象。 今回はシンプルにゆで卵とチャーシューをトッピング。脂がじゅわっと染み出す豚バラと、つるんとした卵が良いアクセントになってくれて、満足感はかなり高い。 こういうご当地ラーメンって、実際食べてみると「あぁ、まぁこんなもんか…」ってなることも多いけど、これは違った。ひと口ごとに感動があって、最後の一滴までしっかり飲み干した。間違いなくリピートしたいし、実際に店にも行きたいと思った。