「中華料理」で検索しました。
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JR甲子園口駅近くの商店街にある「味包(みーほう)」。商店街の町中華らしい空気感を持ちながら、特級調理師による本格中華が味わえる数少ない店です。餃子や炒飯、唐揚げももちろん水準以上でしたが、今回特に心を掴まれたのは、海老入りシューマイと海老のマヨネーズ。この2品は間違いなく訪問の価値を決定づける存在でした。 海老入りシューマイ⭐️は、噛んだ瞬間に海老がぷりっと弾ける食感が印象的で、同時に肉の旨みがしっかりと広がります。点心専門店の繊細さを思わせながらも“肉肉しさ”を前に出すバランスが絶妙で、ただ軽やかに流れていく点心では終わらない。口に入れた瞬間の快感と、食べ進めた後の満足感が同居しており、食後に「もう一度この一皿を」と思わせる強い再訪性を持っています。 一方の海老のマヨネーズ⭐️は、さらに鮮烈な体験でした。大ぶりの海老にふんわりと軽やかな衣を纏わせ、濃厚でクリーミーなマヨソースが絡む。ここまでは王道ですが、味包の特筆すべきはその奥行きにあります。ソースの中にナッツ系のペーストが仕込まれており、一口ごとに香ばしさが鼻へと突き抜けていく。この香りの立ち上がりが一皿に立体感を与え、重たさを感じさせないまま贅沢な余韻を残す。食べ進めるほどに中毒性を帯びていき、気づけば「まだ食べたい」と思わせる魅力を備えていました。 脇を固める料理も見事でした。特製手作り焼き餃子◎はもっちりと厚みのある皮が点心の伝統を感じさせ、中の餡は野菜の甘みが主体で軽やか。炒飯◎は玉ねぎの甘みと肉のコクがしっとりと広がり、油の豊潤さも全体をまとめ上げる“深み”のある味わいでした。唐揚げ◯はカリッとした衣にブラックペッパーを効かせ、豪快ながらも計算された仕上がりで、ビールを思わず欲しくさせる一品です。 しかし今回の体験で最も印象を残したのは、やはり海老シューマイと海老マヨ。どちらも「本格中華」と「町中華」の境界を飛び越え、親しみやすさの中にしっかりと技術と独自性を感じさせる仕上がりでした。甲子園口というローカルな街にいながら、東京の名店に匹敵するレベルの点心と中華を楽しめるという驚き。その体験自体が、この店を百名店たらしめる理由だと強く感じました。
2025/09訪問
1回
銀座エリアに佇む「銀座亭」。高級店が立ち並ぶ銀座にあって、気取りすぎない雰囲気と確かな実力で存在感を放つ中華料理店です。"街中華"という括りで言えば、間違いなく最高峰に位置する実力の持ち主。今回は評判の「マーボー春雨丼◎」と定番の「餃子◯」で、その実力の程を確かめてみました。 まず目を見張るのは、マーボー春雨丼の圧倒的なボリューム感。街中華ならではの気前の良さを感じさせる盛り付けながら、その味わいは決して量に頼るだけではありません。たっぷりと盛られたご飯の上に、アツアツの春雨あんが惜しみなくかかり、春雨の滑らかな食感と、ご飯の粒立ちの良さが見事にマッチ。熱々のあんと共に、春雨とご飯が絡み合う瞬間の美味しさは、街中華の枠を超えた完成度です。 特筆すべきは、あんの完成度の高さ。春雨という繊細な食材と相性の良い、絶妙な味付けととろみ加減。ご飯との相性も抜群で、最後の一口まで飽きることなく楽しめます。これだけのボリュームがありながら、完食したくなる美味しさは、まさに職人技といえるでしょう。 サイドメニューとして注文した餃子も見逃せない一品。大ぶりな存在感を放つ餃子は、ニンニクの風味がしっかりと効いた本格派。皮の焼き加減も絶妙で、パリッとした食感が楽しめます。確かにもう少しジューシーさがあってもいいかもしれませんが、これはこれで十分な完成度。街中華の定番メニューとして、十二分の実力を見せつけています。 特に印象的なのは、酢こしょうとの相性。餃子の肉の旨味と、酢こしょうのさっぱりとした風味が見事な調和を生み出し、より食欲をそそる味わいへと昇華されます。この組み合わせは、仕事帰りのビールのおつまみとしても最高の選択となりそうです。 中華料理の定番メニューをしっかりと押さえながら、マーボー春雨丼のような独自メニューにも果敢に挑戦する。そんな意欲的な姿勢は、街中華の新たな可能性を示唆しているようです。気取らない親しみやすさと確かな技術、そして程よい創意工夫。街中華に求められる要素を高いレベルで実現している、まさに理想形といえる存在です。 銀座という立地でありながら、親しみやすい価格帯と雰囲気を保ちつつ、料理の質では妥協を許さない。そんなバランス感覚も、この店の大きな魅力です。ランチタイムはもちろん、仕事帰りの一杯や、買い物の合間の軽い食事にも重宝する、末永く通いたくなる名店です。
2025/02訪問
1回
1回
食べログ 中国料理 EAST 百名店 2024 選出店
名古屋、名鉄名古屋、近鉄名古屋/四川料理、中華料理、担々麺
名古屋駅直結のホテル内に構える四川料理の名店。 陳建民・陳建一の系譜を引く「陳」の名を冠するレストランで、いわゆる“辛さで押す四川”というよりも、香り・旨味・余韻まで含めて設計された料理をコースで味わえる一軒。 今回は名菜コースを注文。四川料理らしい力強さはありつつも、全体的に上品で、日本人の舌に寄り添った構成という印象だった。 ■チャイニーズオードブル ◯ 蒸し鶏はしっとりと柔らかく、余計な水分や臭みは一切なし。イカも非常に柔らかく、下処理の丁寧さがはっきり伝わる。加えて揚げ物は衣が軽く、油切れも良い。重たさがなく、前菜として食べ進めやすい仕上がり。派手さはないが、コースの導入として安心感のある内容。 ■生ホタテと雲丹の濃厚クリームソース ◎ ソースには本物の雲丹がしっかり使われていて、口に入れた瞬間に雲丹特有のコクと甘みがはっきり広がる。ホタテは柔らかく、噛むと磯の香りが立ち、雲丹ソースとの相性も抜群。かぶ、しいたけ、やまいも、ズッキーニといった野菜もそれぞれ食感が残されており、濃厚ながら重たさを感じさせない完成度の高い一皿。 ■トリュフ入り ふかひれの姿煮 ◎ ふかひれは非常に柔らかく、それでいて適度な歯応えも残っており、質の良さが伝わる。トリュフは強く主張しすぎず、ふんわりと香る程度。トリュフが得意でなくても受け入れやすい上品な使い方。チンゲン菜のシャキッとした食感が良いアクセントになり、何より餡がとにかく美味い。単なる高級食材頼みではなく、調理として完成度の高い一品。 ■大海老のチリソース ⭐️ 文句なしに美味い。海老はサイズが大きく、プリッとした食感が際立つ。チリソースは辛味・甘味・酸味のバランスが良く、海老の旨味をしっかり引き立てる仕上がり。添えられた蒸しパンもふわふわで、ソースを絡めて食べると相性抜群。王道だが完成度が高い。 ■魅惑の黒酢スブタ ⭐️ 黒酢ソースがとにかく濃厚で、コクが深い。 豚肉はしっかりとした歯応えがあり、噛むほどに旨味が出てくる。ピーマンやパプリカの細かなシャキシャキ感も良く、全体として食感のコントラストが楽しい。ソースの完成度が高く、ご飯が欲しくなる一皿。 ■陳謙一の麻婆豆腐御膳 ⭐️ 山椒がしっかり効いた、やや辛めの麻婆豆腐。 ただ辛いだけではなく、オイルの旨さが際立っており、後味に嫌な重さが残らない。四川らしさを感じさせつつも、コースの流れの中で浮かないバランス感が見事。 ■オリジナルデザート(栗のアイスと甘露煮) ◎ 栗のアイスは珍しく、しっかりと栗の風味が感じられる。甘露煮との組み合わせも自然で、コースの締めとして満足度が高い。最後まで手を抜かない構成が好印象。 名店らしい安定感がありつつ、料理ごとにきちんと印象に残る内容。四川料理の力強さと、日本人向けの上品さがうまく両立しており、コースでじっくり味わうのに向いている。辛さ一辺倒ではない四川料理を楽しみたい人、接待や記念日利用にもおすすめできる一軒。
2025/12訪問
1回
なんばの老舗「一芳亭 本店」で、名物のしゅうまいを15個テイクアウト。 箱を開けた瞬間、玉ねぎの甘い香りとお肉の香ばしさがふわっと広がり、もうそれだけで食欲が湧いてくる。 一口頬張ると、まず感じるのはジューシーさ。お肉の旨みというより、玉ねぎの甘さが主役のやさしい味わいです。卵の皮はふわふわで独特、まるでやわらかい薄焼き卵が中身をそっと包み込むよう。これが他のしゅうまいにはない「一芳亭らしさ」だと思います。塩気は控えめで、何個でも食べられるバランス。タレをつけなくても成立する完成された味ですが、マスタードを少し添えると一気に風味が引き締まる。醤油はなくても十分でした。 温め直しは電子レンジで軽く。ふんわりと温まることで玉ねぎの甘みが再び立ち上がり、まるで出来立てのよう。軽くつまむのにも、おかずとして添えるのにもぴったりな存在感で、丁寧で完成された一品という言葉がぴったり。 崎陽軒のしゅうまいが“ぎゅっ”と肉の旨みを詰めたタイプだとすれば、一芳亭は“ふわっ”とやさしさで包み込むタイプ。どちらも名作だけれど、自分は断然こっち派。何よりもこの軽やかさと玉ねぎの甘みのバランスが見事で、まさに王道の大阪しゅうまいだと思いました。 唯一惜しいのは、あの味をもっと多くの人に届けたいのに、ネット注文がFAXしか対応していないこと。こんな時代だからこそ、オンライン販売をしてくれたら間違いなく全国でファンが増えると思います。 老舗の温かさと手仕事の丁寧さが詰まった味。食べるたびに、「やっぱり大阪の一芳亭は別格だな」としみじみ感じました。
2025/10訪問
1回
高槻で長年愛される名店「彩色ラーメンきんせい 高槻本店」を土曜の11時に訪問。食べログ百名店の常連ですが、この時間帯は待ちなしで入れ、街の名店らしい落ち着いた雰囲気の中でいただけました。選んだのは看板の「あわせあじ」に味玉トッピング。さらにLINEクーポンでチャーシューを一枚追加できるのも嬉しいポイントです。 スープは一口目から鶏豚の動物系が強く主張し、濃厚でこってりとした厚みを感じさせます。飲み進めても魚介は控えめに寄り添う程度で、前に出すぎず常に動物系を支える脇役に徹している印象。そのため「動物+魚介の二層構造」ではなく、完全に溶け合い一体化した味わいとして口の中に広がります。塩味はやや強めで輪郭をはっきりと打ち出し、後味には油の甘みがしっかり残るタイプ。上品さというよりはインパクトを重視しており、良い意味で“ジャンキーさ”が強調されています。 自家製麺は表面でスープを纏うタイプで、濃厚なスープをしっかりと持ち上げながら、小麦の主張は抑えめ。スープの味わいに寄り添うようなバランスで、一体感のある食べ心地でした。チャーシューは脂身の甘みが際立ち、ご飯と一緒に食べたくなるような濃厚な仕上がり。味玉はタレの染み込みが強めで、黄身が溶け込むことでスープ全体のコクをさらに深めてくれます。 全体として、きんせいの「あわせあじ」は“調和の妙”というより“インパクトの強さ”で魅せる一杯。百名店の看板を背負いつつも、街のラーメン店らしい肩肘張らない雰囲気があり、アクセスも抜群。日常使いしながらも、時折「やっぱりこれだ」と思わせてくれる存在感を放っていました。
2025/09訪問
1回
三田のオフィス街、高層ビル群の谷間に佇む「中国飯店 三田店」。ビジネスパーソンで賑わうエリアにあって、確かな実力と驚きのコストパフォーマンスを兼ね備えた名店です。今回は「五目かけご飯◎」のセットを注文。なんと950円で、本格的な一品に加え、卵スープと杏仁豆腐まで付いてくるという、都内では見逃せない価格設定に、まず目を見張りました。 注文からわずか3分ほどで運ばれてくる、その驚異的なスピードも特筆すべき点。しかし、この価格とスピードは決して品質との妥協を意味しません。 たっぷりと盛られた具材は、プリプリとしたエビ、コリッとした食感のイカ、つるりとした舌触りのキクラゲなど、食感の異なる具材が織りなすハーモニーが見事。特筆すべきは、その一つ一つが贅沢なサイズで提供されること。大ぶりな具材は食べ応えも十分で、視覚的な満足感も高めています。 青々とした小松菜は鮮やかな彩りを添えながら、しっかりとした歯ごたえを保ち、栄養面でもバランスの良さを感じさせます。添えられたユーグレナ豚肉団子は、やや平凡な印象ですが、全体の完成度を大きく損なうものではありません。 ご飯は量も申し分なく、具材とのバランスも絶妙。とろみのあるあんかけが全体を優しく包み込み、最後の一粒まで飽きることなく楽しめます。セットの卵スープは優しい味わいで、杏仁豆腐はデザートとして程よい締めとなります。 ビジネス街の中華料理店として求められる、スピード、ボリューム、味の質、そして価格、すべてにおいて高いバランスを保った実力店。昼休みという貴重な時間を、経済的に、かつ余裕を持って楽しめる、そんな頼もしい存在です。都内の中華料理店の中でも、特筆すべきコストパフォーマンスの高さは、頻繁に通いたくなる大きな魅力となっています。
2025/02訪問
1回
くぬぎ屋は、JR「関内駅」から徒歩数分というアクセスの良さが魅力のワンタン麺専門店。 初めて訪れるなら、ぜひ試してほしいのがミックスワンタンスープ塩。ワンタンの種類ごとに異なる魅力があり、特にエビワンタンは絶品。大ぶりのエビが贅沢に入っており、噛むたびにプリプリの食感と濃厚なエビの旨味が広がります。一口で幸せを感じる、ワンタンの新しい可能性を教えてくれる一品です。 オリジナルワンタンも負けていません。肉々しい餡がたっぷり詰まっており、さらに角切り大根がアクセントとなり、独特の食感を楽しませてくれます。ワンタンの皮は滑らかでツルンとした喉越しが心地よく、スープとの相性も抜群。 そのスープはあっさりとしていながらも、しっかりとしたコクと深みがあり、何度でも飲みたくなる味わいです。驚いたのは、鶏ガラを一切使用していない点。これだけ完成度の高いスープを別のアプローチで作り上げているのは感動的です。 付け合わせのチンゲンサイも見逃せません。絶妙な茹で加減でシャキシャキ感が残っており、スープと一緒に食べることで全体のバランスがさらに良くなります。まるで全てが計算された一杯という印象を受けました。 店内は落ち着いた雰囲気で、夜遅くまで営業しているため、仕事帰りや夜遅めの食事にも便利。駅近という立地も魅力的です。 くぬぎ屋は、シンプルながらも細部にこだわりが詰まったお店。特にエビワンタンはぜひ一度体験してほしい逸品です。次回訪問が楽しみになること間違いなし。初めてでも満足感たっぷりの体験を味わえること間違いありません!
2025/01訪問
1回
兵庫・宝塚のミシュラン選出店「シーホワン」でファミリーコースを堪能しました。一皿一皿に素材の良さとシェフの繊細な技が光り、味わいや食感の変化が最後まで楽しめる内容でした。料理だけでなく、心温まる接客も含め、全体を通じて特別な食事体験を提供してくれるお店です。 料理レビュー 前菜3種盛り合わせ ・蒸し鶏の豆板醤は、しっとりとした鶏肉とピリ辛の豆板醤が絶妙にマッチ。 ・チャーシューとナッツは、濃厚なチャーシューと甘いナッツが意外性のある美味しさを演出。 ・ししゃもの南蛮漬けは、酸味が効いた爽やかな一品で、食欲を引き立てました。 蒸し飲茶3種盛り合わせ ・小籠包の溢れる肉汁や、焼売の弾力、エビ蒸し餃子のもちもち感。それぞれが異なる魅力を持つ逸品でした。 小海老と卵のチリソース煮 ・プリプリの小海老とふんわりした卵が濃厚なチリソースで包まれた一皿。少し辛めのソースが絶妙なバランスを作り出していました。 広東酢豚 ・カリッと揚げられた豚肉と、控えめな甘さと酸味の優しいソースが調和。野菜も彩り鮮やかで、素材の旨味をしっかり活かした一品でした。 五目チャーハン ・パラパラの炒飯は、卵やチャーシューの旨味が効いていて、優しい味付けがコース全体の流れを整える仕上がりでした。 あんかけ焼きそば ・パリパリの麺ととろりとした餡が絶妙に絡み合い、時間とともに麺が餡を吸って柔らかく変化していくのが楽しい一皿。酢を少し加えることで、さらに爽やかな味わいが楽しめました。 デザートプレート ・マンゴープリンと杏仁豆腐は、濃厚なマンゴープリン、さっぱりとした杏仁豆腐、そして柿の瑞々しさが驚きと新鮮さを与えてくれる絶品でした。 ・ゴマ団子は、シンプルながら上品で、香ばしいゴマともちもちの皮が絶妙なバランス。丁寧に作られていることが伝わる完成度でした。 ・ベリーソースのアイスクリームは、濃厚ながら爽やかな後味で、プレート全体を締めくくるのにぴったりでした。 総評 シーホワンのファミリーコースは、ミシュラン選出の名店としての実力を存分に感じられる内容でした。優しい味付けを基調としながらも、素材の味を最大限に活かした料理が並び、一皿一皿にシェフの技術とこだわりが詰まっています。 また、スタッフの接客が素晴らしく、料理の説明が丁寧で、質問にも親切に答えていただけたことで、食事全体がさらに特別なものに感じられました。このおもてなしの心が、料理の魅力を一層引き立てていました。 特別な日や記念日に訪れるのにふさわしい名店として、ぜひ一度体験してみてほしい中華料理店です。
2024/11訪問
1回
神戸・三宮にある「天一軒」は、高架下にひっそりと佇む老舗の街中華。JR三ノ宮駅東口から徒歩2分という好立地ながら、どこか昔ながらの雰囲気を残した店構えが印象的です。店内に入ると、中華鍋を振る音が響き渡り、「これぞ街中華!」といった空気感に包まれます。カウンター席とテーブル席があり、サクッと食事を済ませるにも、じっくり味わうにも最適な一軒です。 今回はチャーハンと鶏もも(カタメ)を注文しました。 チャーハンは注文してからわずか1分で提供される驚きの速さ。そのスピード感だけでも、この店の手際の良さが伝わります。しっとり系で、ご飯一粒一粒がほどよく油をまとい、ふんわりとした仕上がり。パラパラ過ぎず、ベチャッともしない絶妙な食感です。味付けは濃すぎず、シンプルながらもコクがあり、具材のバランスが絶妙。卵のまろやかさとご飯の食感が相まって、スプーンが止まらなくなる美味しさでした。 鶏もも焼きは「やわらかめ」と「かため」から選べますが、この日は「やわらかめ」が売り切れ。仕方なく「カタメ」を注文しましたが、これが結果的に大当たり。表面はこんがり香ばしく、噛むとコリコリとした食感が楽しい。しっかりとした噛み応えがありながらも固すぎず、鶏の旨みを存分に味わえます。 さらに、卓上の自家製ラー油をつけると、また違った美味しさに。ラー油は辛さ控えめで、味に深みをプラスするタイプ。鶏もものジューシーさと合わさると、グッと味が引き締まり、後を引く美味しさに。見た目はケチャップのような赤い塊が浮いていて驚きましたが、これもラー油。しっかり混ぜてから使うと、より風味が立って美味しくいただけます。 「天一軒」は、提供スピードの速さと、シンプルながらも奥深い味付けが魅力の街中華。チャーハンはサクッと食べられる軽さがありながらも満足感が高く、鶏もも焼きはカリッと香ばしく、噛むほどに旨みが広がる逸品でした。 また、テイクアウトも可能なので、自宅や職場で本格中華を楽しむのにも便利。特に「鶏もも焼き+チャーハン」の組み合わせは、持ち帰りにもピッタリ。 三宮で「ザ・街中華」を味わいたいなら、ぜひ立ち寄ってみてください。スピーディーに、そしてしっかり美味しい一皿が楽しめるお店です。
2025/02訪問
1回
食べログ 中国料理 WEST 百名店 2023 選出店
元町(JR)、県庁前、三宮(神戸市営)/中華料理、居酒屋、飲茶・点心
1回
名神高速道路・多賀SA(下り)のフードコート内にある【餃子の王将 EXPASA多賀店】。おなじみの味を高速道路でも楽しめるという安心感に加え、旅の途中に立ち寄る非日常感が加わることで、ちょっと特別な気分に浸れるのも魅力です。週末の夜20時ごろ、車での長旅の腹ごしらえとして利用しました。 この日は豪快に、餃子2人前、炒飯(大盛)、肉と玉子のいりつけ、鶏の唐揚げ、麻婆豆腐を注文。まさに“王将フルコース”といったラインナップです。 まずは唐揚げ◯。一般的に脂がのったモモ肉が使われがちですが、こちらは意外にもあっさりとした後味。鶏むね肉でしょうか。衣はサクサク、中はふんわり。そこに王将名物の“マジックパウダー”がふりかけられており、塩気と旨味のバランスが絶妙。このパウダーの存在が、あっさり系の唐揚げにしっかりとしたジャンキーさを与え、全体を一段引き上げている印象です。 炒飯(大盛)◯は、王将らしい“パラッパラ”系の仕上がり。玉子とネギ、チャーシューがバランスよく入っており、スプーンが止まらなくなる安定の美味しさ。ただ個人的には、もう少ししっとり感が加わるとさらに好みでした。高速道路でこのクオリティなら満足度は十分高いです。 餃子◯は安定の美味しさ。今回はテイクアウト仕様の器での提供だったため、焼き立てのパリパリ感は控えめですが、あの王将独特のジューシーな餡の味は健在。ニンニクの風味が絶妙で、こってりすぎず、でもしっかりパンチがある。1人前では足りず、2人前がちょうどよかったです。 麻婆豆腐◯は、見た目ほど辛さはなく、最初は甘めの餡がしっかり豆腐に絡むマイルド系。しかし後半になるにつれ、じんわりと辛さが追いかけてくる仕立て。花椒系の痺れは控えめで、万人向けの味わいです。ただ、食べ進めるうちに餡の水分がやや分離して“シャバシャバ”感が出てくるのが気になりました。もう一歩、深みのあるコクが加わればなお良し。 そして本日のMVPが「肉と玉子のいりつけ⭐️」。これは本当に美味しかった。柔らかい豚肉とふんわり玉子が絶妙な火入れで絡み合い、タレが全体を包み込むような味付け。しょっぱすぎず甘すぎず、白ごはんが欲しくなるような“黄金比”のバランス。ボリュームもあり、最後まで飽きずに楽しめました。 高速SA内というロケーションで、これだけ安定感と満足感のある中華が食べられるのは本当にありがたいですね。提供スピードも非常に早く、時間がない中でもしっかり食事を取りたいドライバーにぴったり。
2025/11訪問
1回
名古屋グルメの代名詞といえば「味仙」の台湾ラーメン。その総本山が、今池本店です。地元の人々はもちろん、観光客が「一度は体験したい」と訪れる名所のような存在で、夜遅くまで赤提灯が灯り、賑やかで活気のある雰囲気は独特のもの。食事というより「名古屋の文化を体験する場」と言ったほうが近いかもしれません。そんな場所でいただく料理は、台湾ラーメンを中心に据えながらも、他の一皿が全体の印象を左右します。その代表格が今回いただいたチャーハンでした。 まず目に映るのはシンプルな見た目。派手な具材や色とりどりのアクセントはなく、卵とネギがほのかに混ざり込む、昔ながらの王道スタイルです。口に運んでみると、ご飯はややしっとり系。油でギトギトしているわけではなく、むしろふんわりと卵と米の甘みが引き立ちます。味付けも醤油の香ばしさを前面に押し出すものではなく、甘みを感じさせるやさしい仕上がり。どこか家庭的で安心感のある味で、奇をてらうことなく「誰もが食べられるチャーハン」に仕上がっていました。 単体でも十分食べやすい完成度ですが、やはり真の魅力は台湾ラーメンとの組み合わせにあります。唐辛子の辛さがストレートに押し寄せ、額から汗がにじむスープを味わったあと、このチャーハンを口に含むと、一気に緊張がほぐれるような安堵感が広がるのです。米の甘さが辛さを中和し、同時に卵のやさしい風味が舌をリセットしてくれる。するとまたレンゲをラーメンに伸ばしたくなる──そんなサイクルが自然と生まれ、気づけば「ラーメンとチャーハンを交互に食べ続けている」という状態に。これこそが味仙の食体験の醍醐味だと感じました。 ボリューム感も、ラーメンと一緒に食べる前提でちょうど良いサイズ。単品でお腹を満たすよりも、セットで食べることで完成する存在です。提供スピードも早く、ラーメンとほぼ同時に出てくるため、熱々のまま一気に食べ進められるテンポの良さも嬉しいところ。 「チャーハン単体でも食べに来たい」というより、「味仙の料理を複数組み合わせてこそ完成する」という印象が強い一皿でした。特に初めて訪れる方にとっては、辛さが想像以上に強烈な台湾ラーメンを前に戸惑うこともあるでしょう。そんな時、このチャーハンをセットで頼んでおけば安心です。辛さに汗をかきながらも、口に広がる米の甘さで思わずほっとする──その繰り返しこそが、名古屋に来て「味仙を体験した」と胸を張れる食事になるのではないでしょうか。 観光で訪れた人にも、地元の人にも、そして「台湾ラーメンは辛いけど一度は挑戦してみたい」という方にも、チャーハンとの組み合わせは強くおすすめしたい。派手さはないが、確実に全体を支え、食体験を豊かにしてくれる縁の下の力持ちです。
2025/09訪問
1回
田町・三田エリアで評判のラーメン店「むらさき山」さんにて、味玉中華そばをいただきました。 無化調系ということで、もっとあっさりしたスープを想像していましたが、ひと口目からその予想は良い意味で裏切られます。 スープは、豚骨と魚介のダブルスープ。 動物系のコクに魚介の旨味が重なり合い、無化調とは思えないほどの厚みと力強さのある味わい。 そこに香ばしく香る焦がしネギの風味が加わり、ぐっと印象的な一杯に仕上がっています。重たさはなく、後味はどこかすっきりしているのも好印象です。 麺は細めのストレート。スープをほどよく拾いながら、するすると喉を通っていき、食べ進めるテンポも心地よい。チャーシューはしっとり柔らかく、脂の乗りも程よい。 そして、個人的に気に入ったのが味玉。 黄身はとろっと系というよりはぎゅっと詰まった半熟寄りで、タレの染み込み方もしっかりしていて、濃いめスープとの相性も◎。これはご飯に乗せて食べたくなるタイプ。 全体として、“無化調=淡い”というイメージを良い意味で覆す一杯。 派手さはないけれど、細部まで丁寧に作り込まれているのが伝わってくる、バランスの良いラーメンでした。 次回はつけ麺やご飯ものも試してみたいです。
2025/05訪問
1回
甲子園駅から徒歩10分ほど、甲子園球場の前にひっそりと佇む「万里」は、まさに地域に根差した“ザ・街中華”。外観は年季の入った赤い看板が目印で、一見すると昔ながらの何気ない中華屋さん。しかし、その実力は地元民にしっかりと認知されていて、週末の夕方になると徐々に席が埋まり、店内は和気あいあいとした空気に包まれます。土曜の17:30に訪問した際は待ちなしで入れましたが、すでに数組の先客がお酒を楽しみながら料理を堪能していて、自然と期待値が高まります。 今回注文したのは、「ホイコーロー◯」「牛肉ヤキソバ◯」「五目ヤキメシ(大)◎」「焼きギョウザ◎」の4品。どれも定番中華ながら、お店の個性がしっかり感じられる、完成度の高い料理でした。 まずホイコーローは、たっぷりのキャベツと豚肉に甘辛い味噌だれが絡み、ひと口食べた瞬間に「これはご飯が欲しくなるやつ!」と確信。やや濃いめの味付けながら、味噌のコクと旨みが前面に出ていて、しっかりとジャンキーな魅力もある。炒めの火入れも絶妙で、野菜のシャキ感を残しつつ、しっかりと味を吸わせているのが印象的でした。 牛肉ヤキソバは、ほんのり八角のようなスパイスが香り、好みが分かれるかもしれませんが、個人的にはこの“中華らしさ”がとても好印象。牛肉はやわらかく、脂もほどよく乗っており、プリッとした食感が楽しい。野菜とのバランスも良く、麺にしっかりとタレが絡んでいて、最後まで飽きずにいただけました。 そして五目ヤキメシ(大)は、見た目のインパクトからして満点。驚くほどのボリュームですが、優しい塩味で仕上げられており、どこか家庭的で懐かしい味わいです。具材も多すぎず少なすぎず、卵・ネギ・チャーシューがバランスよく混ざり合っていて、ほっとする味。まさに“素朴だけど美味しい”という言葉がぴったりの炒飯でした。 焼きギョウザは、小ぶりながら皮はサクッと、中はニラが効いたジューシーな餡がぎっしり詰まっていて、食べごたえあり。噛んだ瞬間、肉汁がジュワッと広がり、小さいながらもしっかりとした満足感。1人でもぺろりと食べられるサイズ感で、ついついおかわりしたくなる逸品でした。 全体として、どの料理も“素朴ながらも丁寧な手仕事”が感じられ、派手さこそないものの、心に残る味わい。しかも価格はリーズナブルで、コスパも非常に高いと感じました。家族連れや1人飲みにも適した雰囲気で、常連が多いのも頷けるお店です。 お酒を飲みながら数品つまむのもよし、がっつり定食風に楽しむのもよし。こういうお店が近所にあったら絶対に通ってしまう、そんな温かさを感じました。甲子園エリアで気取らず本格中華を楽しみたい方には、ぜひ一度訪れていただきたい名店です。
2025/03訪問
1回
近江八幡駅から車で10分弱、地元でも人気の中華「是的菜館」へ。日曜18:30着で店内は満席、30分ほどの待ち時間がありましたが、スタッフの丁寧な対応と熱気のある店内の雰囲気で待ち時間もそれほど気にならず。予約しておくのがベストです。 このお店の魅力は、“高級すぎないのに、丁寧で上品”。中華というと重たく濃い味のイメージもありますが、ここは全体的に優しく、でも満足感はしっかりある、そんなちょうど良さが光っていました。 五目春巻(⭐️) 一口目から「うまっ」と声が出る春巻。皮はパリパリ、なかの餡はとろとろで熱々。野菜の甘みととろみのバランスが絶妙で、王道ながら、しっかり印象に残る仕上がりでした。 皮から手作り水餃子(ネギ焼醤油)(⭐️) これはマストで頼んでほしい逸品。もちもちの手作り皮に包まれた餡はジューシーで旨味たっぷり。少し甘めのネギ醤油ソースがまた最高。焼き餃子も頼みましたが、断然この水餃子の方が好みでした。 皮から手作り焼き餃子(◯) こちらも肉汁じゅわ〜系。にんにく不使用なので軽めで食べやすいですが、個人的には最初からニンニク入りが好み。卓上のにんにくチップ&醤油でカスタマイズすることでパンチが出て◎。 海老マヨ(ハーフ)(◎) これも上品。マスタードの効いた特製ソースが珍しく、でも主張しすぎずマヨネーズとバランス良く調和。エビはプリプリで衣も軽く、油っこさは皆無。少量でも満足感あり。 国産特製レバニラ炒め(醤油)(⭐️⭐️) 今回のハイライト。とにかくレバーが柔らかく、臭みゼロ。タレも甘めの醤油ベースでしっかり絡みつつ、重くない。見た目も華やかで、ボリュームも申し分なし。レバニラ好きなら一度は試すべきレベルの逸品。 自家製叉焼入り五目炒飯(ハーフ)(⭐️) しっとりパラパラ系で理想的な炒飯。自家製チャーシューの香ばしさと旨味がアクセントになっていて、ハーフとは思えない満足感。これも絶品でした。 店全体の印象としては「ちゃんとした味のする町中華」。高級すぎず、でもひとつひとつが丁寧で、誰かに紹介したくなるようなお店。観光ついでにも、地元の普段使いにも。再訪確定です。予約はお早めに。