21回
2025/05 訪問
洗練されたジャンク風味
こちらからはしばらく足が遠のいていましたが、昼に時間があったので少し遅くにこちらに入店しました。幸い待つことなく着席できました。店内では多くの人が働いていて、人手不足は解消しているようです。
さてメニューを見ると、旨辛牛スタミナまぜそばというものがあったので、どうせならとフルトッピング1000円で注文しました。
しばらくして到着したのは、綺麗に盛り付けられていながらなかなかジャンクな雰囲気があるビジュアルのまぜそばです。
さて食べてみると、見た目ほどギトギトでなく、やはりこちらの特徴である上品な味です。インパクトはそれほど強くはありませんが、食べていくうちに旨味を感じてきます。麺や肉を食べながらご飯を食べるのも良いです。
今回良いのは、麺が太すぎず、食べやすくてちょうどよかったところです。食べ終わると、すごく満腹とまではいきませんでしたが、まずまず満足しました。
2100円なのでお得とまではいきませんが、たまにならこんな麺を食べてもいいかなと思います。
2025/06/11 更新
2023/07 訪問
記憶の塩とは違った
鳥取市に来る用があり、あるお店に行ってみたところ臨時休業でした。どうしようかなと思っていたところ、そういえばこちらで限定があったなと思い出して向かいました。
14時に着いたところ、店の前に「支度中」の看板が。あれ?こちらは14時30分までだったはず?と思い、車を出そうと思ったところ、店員さんが中から出てきて入っていいですよ的な仕草をしたので、改めて駐車して入店しました。ん?何かおかしい?
入店すると、席は空いていますが待たされました。店員さんが以前のように多くないので、提供できる見込みが出てから席に案内するという方針なのかもしれません。
着席すると、店員さんがメニューを持って来ました。SNSで見た限定メニューの「キムラ君」が書かれた面を出されたので、それにしようと注文しようとすると、「すみません、限定終わってまして」との返事。あれ?
その後以前からの店員さんが、メニューを持って来た店員さんに「限定終わりだよ」との発言。ん?以前と店員さんの雰囲気が違う。何か妙な緊張感があるというか...
限定がなければ仕方ないと、初入店の時ぶりに塩ら〜めんとレアチャーシュウ丼にしました。
しばらくしてやって来たラーメンを一口食べると、ん?ダシが辛い?塩も強い?これまでのこちらのラーメンは、最初薄味に感じても後から旨味を感じるバランス重視のものでしたが、今回は一口目から濃い味を感じます。しかしダシの味が勝ちすぎて、麺の味をあまり感じません。塩味も強く感じます。
以前衝撃を受けた完全なバランスとは言い難い、別のラーメンでした。もちろん並のラーメンよりは美味いですが、ちょっと変わっちゃったかな...という感想です。チャーシュー丼もタレが多すぎて鰻丼っぽくなっていました。
全部食べ終わった後は、舌先が少し痺れるような感覚があり、余韻がすぐ消えてしまいました。以前とは違うな...
以前より店員さんが減って営業の余裕がなくなっているのか、人間関係に変化があったのか、以前のような楽しさがなくなっている感じで、それが味に影響しているのかもしれません。
今日の味なら、鳥取市でダントツに行きたいラーメン店とはならないかな、と思いました。
2023/07/16 更新
2023/05 訪問
煮干はこれでいい
ゴールデンウィークで連れ②と朝から外出したら、帰りが14時過ぎになってしまいました。
大抵の店は14時で営業が終わるので、どうしようかなと思った時に、こちらは確か15時まで営業だったと思い出して、久しぶりに向かいました。
休日は10時くらいに到着して順番待ちしないと入店できませんが、この日は5分ほど待つだけで着席できました。待ちの間に注文できたので、料理の到着も早かったです。
外出先でちょっと食べたので、今回は煮干醤油らーめんと、注文の時に説明を受けた「う」プレミアムご飯にしました。今日はワインで煮込んだ豚肉を乗せたご飯、450円です。
ノーマルの煮干醤油らーめんは久しぶりですが、食べてみると、以前よりスープが熱いのが好感が持てます。麺はつるんとしていて甘みがあって、以前より味がある印象です。次回は麺大盛りで食べたいです。
そしてスープですが、醤油感も煮干感も以前よりやや薄くなっていますが、バランスが完璧です。高級な和食の出汁のような素晴らしい風味です。まさに美味い和食です。
最近濃厚煮干系が多いですが、煮干風味が過剰だと、下手な抹茶やカレーのように、何を食べてもその味しかしないというパターンが正直多いと思います。その点、こちらは上品な料理として成立しています。煮干はこれでいいと思います。
プレミアムご飯はほんのりワイン風味があって美味しかったです。煮干醤油らーめんに合っていてお互いの旨さを引き立てています。
店長の仕切り、新しい接客係さんの対応、退店の際の丁寧なご挨拶など、営業のオペレーションも素晴らしいです。ちょっとBGMの音量が大きいかな?という部分以外は何も気になるところがありません。
遅くの時間の入店は品切れのリスクもありますが、この時間なら入店しやすいかもしれません。
今回もごちそうさまでした。またよろしくお願いします。
2023/05/04 更新
2023/02 訪問
終わり良ければ全てよし
こちらの3周年ということで、限定メニュー「鶏そば」と「和牛ごはん(正確な名称失念)」をいただきました。
到着したラーメンは、チャーシューてんこ盛りです。食べてみると、ん?味薄い?出汁は出ていますが塩気が足りないかな、というのが第一印象です。
鶏チャーシューは、レアなものがややレアすぎてちょっと鶏の臭いがするかなと思いましたが、ギリギリ許容範囲です。麺は相変わらずつるんとしていて風味があります。
さて、食べ進めていくと、あれ?段々と味を感じるようになってきました。チャーシュー等の具から味が足されたのか、この淡麗系スープに舌が慣れてきたのかわからないですが、食べていくうち美味く感じます。
最近のラーメンは最初のインパクトが続かない(食べていくうちにちょっと飽きる)ものが多いので、これはなかなか面白い経験です。終わり良ければ全てよし。
これが店長が修行したお店のお師匠さんの味なら、こちらのいつもの味の秘密がわかったような気がします。ごはんも美味しく、食べた後はしっかり余韻が長時間続きました。ごちそうさまでした。
なお、写真はありませんが定番のテイクアウトレアチャーシューは相変わらずの美味しさでした。
2023/02/13 更新
2022/11 訪問
「完全な球体」のようなラーメン
気づけば前回の入店から1年が経っていました。土日祝は行列必至で、かなり時間がないと入店しにくいから、ということもあったかもしれません。
そこで、たまたま時間ができた平日に車を飛ばして入店しました。平日はそこまで混んでおらず、スムーズに入店できました。店長には私のことを覚えてもらっていました。
着席すると、「メニューに書かれていないものもあるのですが...」と言われたので、興味が出て「中華そば」を注文しました。
しばらくして到着したのは、名前のとおりのビジュアルの中華そばでした。食べてみると、結構な煮干風味ですが、煮干にありがちなくどさやえぐみがなく、香りが高いですが非常に滑らかな味です。やはりこちらの特徴である「完全な球体」のような絶妙のバランスの味です。
尖った味はありませんが、全体が旨いです。明確な特徴を求める人には今ひとつかもしれませんが、私は好きです。素晴らしい。今回もテイクアウトしたチャーシューも、脂身は多くないのにしっかり肉の味があって素晴らしいです。
休日は行列必至でしかも現在昼営業だけなので、行くタイミングが合えばになりますが必ずまた来ます。
2022/11/28 更新
2021/11 訪問
(ラーメンの写真なしですが)温故知新
先日久しぶりに入店しました。ずっとイベントや特別メニューばかり食べていたので、最初の入店で衝撃を受けた煮干し醤油ラーメン、レアチャーシュー丼、唐揚げにしました。
改めて、なぜこんなにバランスが良いのかと感動すら覚える安心感です。以前の味と変わりがありません。麺は甘味がありしかも量は十分、煮干しと醤油の配分が絶妙でスープを飲むだけで幸せになります。素晴らしい... 今回電池切れで写真がありませんが、通常営業でも十分満足の味です。ごちそうさまでした。
そして今回もレアチャーシューを持ち帰りました。酒のつまみに、ご飯の供に最高です!これは毎回買わなければという一品です。旨味があり臭みがなく、噛むほどに味が出ます。素晴らしい!
必ず再訪すべきお店だと思います。
2021/12/16 更新
2021/06 訪問
旨味たっぷり塩つけ麺と贅沢レアチャーシュー
夜営業で豚骨ラーメンを食べて、相変わらずのレアチャーシューの美味さに感動したので、以前食べた塩つけめんと合わせてレアチャーシューをテイクアウトしました。
塩つけめんはやや塩味が強くなったかなと思いましたが、相変わらずの旨味の塊です。麺はここまでが良いと思われるギリギリの太さで小麦の味を感じられます。この麺好き...ただし、麺を茹でる湯が少ないと麺が固まってしまうので、たっぷりの湯で茹でることをお薦めします。
今回はレアチャーシューと合わせてシンプルに食べましたが、店主いわく鶏モモ肉のぶつ切りをスープに入れても美味しいそうです。次回はぜひ試してみたいです。
そしてレアチャーシュー!こんなに食べれて贅沢!幸せ!甘味と旨味があり、最高に美味しいです。ラーメンと食べてよし、酒のつまみに良し、ご飯と食べて良し!これは入店したら毎回買わなくてはと思えます。
鳥取市に行った時のお土産候補が増えました。
料理・味 4.8
CP 4.8
2021/06/16 更新
2021/06 訪問
ダシ重視の淡麗辛口的豚骨ラーメン
Instagramで夜営業もあるということで、仕事が終わった後で久しぶりに車を飛ばして入店しました。
夜はこちら流の豚骨ラーメンです。到着したのはなかなか食欲をそそるビジュアルのラーメンです。食べて見ると、私が豚骨ラーメンという名前から想像する甘味があるものとは違い、豚骨があくまでダシとしてスープのベースとなっている、甘味というよりもキレのある初体験の味です。
日本酒でたとえれば淡麗辛口的ラーメンです。以前こちらのイベントで出された豚骨ラーメンとは一味違います。麺は豚骨ラーメンよくある細麺よりも少し太いですが、麺自体がかなり美味く、珍しく替え玉をしてしまいました。麺が美味いのはやはり良いラーメンとして必須条件です。
レアチャーシューも相変わらずの美味さです。甘味のある肉が最高です。テーブルの上の紅生姜と醤油ニンニクを入れると、辛口スープと良く合って旨味が増します。高菜がなかったのは、スープの味との相性を考えてだと思います。スープはしっかり飲み干しました。
鳥取で豚骨ラーメンといえばあちらのお店も良かったですが、麺の美味さではこちらが上回っている(しかも替え玉100円!)ので、甲乙付けがたいです。
店主いわく、夜営業は新人さんの研修の場でもあるそうです。私が仕事帰りでも入店できるように、夜営業も順調に行ってほしいと思います。BGMのジャズも相変わらず良かったです。
2021/06/17 更新
2021/02 訪問
通常利用外口コミ
この口コミは試食会・プレオープン・レセプション利用など、通常とは異なるサービス利用による口コミです。
ラーメンの枠を飛び越えながらもちゃんと戻って来る
地元TV局でも取り上げられていたらしい、鳥取大丸5階「KAEN」さんと「麺家たけ田」さんとの2月14日限定コラボ企画ラーメンに行きました。私が行った鳥取大丸の開店すぐではむしろ他店のパン販売に大勢集まっていたほどでしたが、10時30分頃になると大勢の人が待っていました。
11時前に、たけ田さんでお馴染みの女性店員さんが、「いつもありがとうございます、今回はお代として2000円いただきますがよろしいですか〜?」といつもの関西弁で言われたので、安っ!3000円くらいになると思ってたけど?と内心思っていましたが、その額でどれだけのものが出されるのかと逆に期待値が高まりました。
なお、今回の企画のためか店員さんのヘアメイクに気合いが入っていて一瞬気づきませんでした^^;
11時になって入店しました。1人だったのでカウンター席に座りましたが、たけ田店長もKAENスタッフも会話して確認しながらキビキビと作業をされているのが素晴らしく、まあ勢いで何とかという飲食店にありがちな悪癖が一切感じられなかったことに、双方今回の企画に向けて気合いが入っていることがわかりました。
お品書きを見ても全く味の想像ができませんでしたが、素早い調理で到着したお盆の上のビジュアルは、むしろシンプルです。こう来たか... まずスープを飲むと、鶏ガラを大量に炊いたと予想される圧倒的旨みながらも、余分な鶏の脂が浮いておらず雑味がありません。まさにフレンチのスープを思い起こさせながらも、それでいてしっかり塩が効いていて熱いラーメンスープ!最初からたまりません。
麺をすすると、野菜ピューレを練り込んだという味がはっきりわかり、スープとの相乗効果で優しい風味が出ています。それなのにこれをラーメンだと感じるのが不思議でたまりません。
お品書きには、まず別皿の具材を単独で食べてみて欲しいと買いてあったので、立派で緑色が鮮やかな菜の花を食べると、うめえええ!何この新鮮さと風味?全然青臭くないのに爽やかな風味。鰆(さわら)は、ん?こんなに旨い魚だったっけ?これやばいな... これまでで一番の魚かもしれない。レアチャーシューは、意図的に薄いながらこれまでで一番旨味を感じます。これまでで一番存在感があります。うますぎる。ネギは鳥取県の名産なので美味いに決まっています。やばいなこれ...
そしてそれぞれをラーメンに乗せて食べると、超絶贅沢な味変となり、更にラーメンにも具材にも相乗効果で旨味が増します。ここで特筆すべきはブランデー風味の味玉で、しっかり味が付いているのでラーメンに味を加え、単体でも驚きの旨さ!これまでは味玉と言ってもあまり味がないものが多く、心引かれることがありませんでしたが、これなら必ずトッピングで注文すると思います。
そしてスープが温くなっても味が劣化するどころか更に味が増して、旨い鍋を食べている気分になったところでスダチを絞ると、まさに高級鍋料理を食べているかのような素晴らしい味変を体験できました。ここまで計算尽くしとは...
ということで、全くネガティブな点を感じることなく、すべてが美味しいという奇跡的なラーメンをいただくことができました。名店と呼ばるお店でありがちな、確かに美味いけど、これって別にラーメンでなくてもいいよね?と思うことなく、すべて食べ終わってみれば、旨いラーメンを食べたなという感想です。
思うに、具材を単独で食べても、具材を一気に全部ラーメンに乗せても、少しずつ具材を追加しても、すべてOKというラーメンの新しい形を示してもらったのだと思います。しかも、食べ方はいろいろでも全部食べればやはりラーメンを食べたという余韻が半日以上続きます。完璧です。
実はKAENさんの中には初入店でしたが、絶対美味しい料理を食べれるお店ということがわかったので、別の機会に必ず再訪したいと思います。今回のイベントの関係者皆さんに感謝します。ありがとうございました!
2021/02/16 更新
2021/01 訪問
味噌と麺とチャーシューとご飯で究極の合わせ技
少し前の入店です。2021年最初のイベントの味噌ラーメンを求めて開店1時間前に到着しました。天気があまり良くなかったからか私が最初でしたが、以前入口に置いてあった椅子がありません。
あれー、立ったまま読書して待つのは辛いなと思っていたら、「準備が整いましたらブザーでお呼びしますのでお車の中でお待ちください」と、店主にショッピングモールのフードコートで渡されるようなベル?を渡されました。なるほどこれなら快適に読書して待てるのでこちらの方式のほうが良いです。
待っている間に本を1冊読み終えたあと、ブザーが鳴って時間となって入店し、特製味噌ラーメンと、メニューで勧められたご飯を注文しました。程なく到着した味噌ラーメンは、特厚のチャーシュー2枚で麺が見えない程のビジュアル!私はラーメンをチャーシュー目当てで食べることはないですが、このボリュームには心が動きます。
まずは麺から。正直なところ、札幌ラーメンと称するラーメンに多い、黄色くて硬めの麺をおいしいと思ったことはないので、今回の白い麺は少しホッとします。食べてみると... あっ、スープが味噌臭くない!
味噌ラーメンは味噌が全面に出ているものが多いですが、塩辛いギリギリのものが多く、味噌を食べてるのかなという物も少なくありません。しかし、この味噌ラーメンは、やはりこちらがモットーとしているであろうトータルバランスが基本となっているので、過剰な味噌ではありませんがしっかりスープが出ていてかつ香味も十分あります。つまり、単なる味噌汁ではなく、しっかりラーメンになっています。
麺はやや私の好みよりは柔らかいですが、食べてみてふと気付きました。これは、超絶美味しい味噌味にゅうめん的なラーメンなのかもしれません。とかく味噌ラーメンには「濃厚」という形容詞が付きますが、こちらの味噌ラーメンはそれへのアンチテーゼ的ラーメンです。
そして優しめの味のスープと麺とは対照的な、超厚切りでしかも赤身中心のチャーシューのインパクトが素晴らしい。このラーメンはにはこのチャーシューでないと、という全体美を感じます。
このチャーシューにかぶりついてご飯を食べると、美味い味噌汁とおかずと共に白飯を食べるという和食の究極を味わうことができます。さらに、ラーメンをすすった後でご飯を食べると、超絶美味いラーメンライスを味わうことができます。ご飯あと3杯食えるな...
このラーメンにはご飯があってこそ完成します。味噌、麺、チャーシュー、ご飯の合わせ技で今回も半日幸福感が持続しました。味噌ラーメンのわかりやすい典型とは違いましたが、これまでで一番美味しい味噌ラーメンでした。今回もありがとうございました。
2021/01/29 更新
2020/11 訪問
驚異の旨味白濁牛骨&激ウマ牛肉
前回入店した時に、店内に鳥取市の「肉料理Nick」さんとのコラボラーメンイベントがあると掲示がされていたので、まさかとうとうたけ田さんが牛骨に手を出すのか?と非常に気になり、この日の夜営業で入店しました。
売り切れ次第終了とのことだったので、開店5時よりも結構早く到着したので椅子に座って待っていましたが、初めて見る店員さんがいました。あ、この人はNickさんの人なのかな?と思いながら、店内に流れるHiphopを聴いて待っていました。
いつもの店員さんが、「今日のラーメンはお代を2000円いただきますが、よろしいでしょうか?」と確認に来られました。もちろんある程度の値段のラーメンになるだろうとは覚悟してはいましたので了解しましたが、そうか、今回は1種類の提供かとこちらの期待値も上がりました。
5時になり入店したところ、カウンターにお品書きが。予想通り牛尽くしのラーメン+ご飯という組み合わせでした。楽しみに待っていると、お盆に乗せられたラーメンとご飯、薬味が到着しました。上品な定食を食べるような雰囲気が素晴らしい。予想に反して、豚骨スープのような白濁したスープだったので、早速まずはラーメンからすすってみます。
ん?これは?私の知っている牛骨スープではない。牛臭さが全くない。最初はちょっと弱いかなと思いましたが、段々とコクを感じるようになる。これは初体験です。予想の斜め上どころか直角を行く牛骨です。
麺をすすると、麺がしっかりスープを吸い、深い味わいを感じます。こちらの麺はいつもスープをしっかり捕まえるのですが、今回もその度合いがすごいです。麺のどこに秘密があるのか知りたいです。
トッピングの素揚げごぼうは良い味を出し、穂先メンマはそれ自体が美味、マイクロリーフが新鮮な味を出します。そして一番気に入ったのがタスマニア産粒マスタードです。ブラックペッパーだと辛味が強くなりすぎますが、粒マスタードがいい味の変化を出していて、しかもこのマスタード自体が非常に美味です。この高級牛肉ステーキを食べているかのような感覚は最高です。
そして、チャーシューならぬ「万葉牛サーロイン低温仕込み」は驚異の美味さ!昔漫画「美味しんぼ」で海原雄山が「すき焼きやしゃぶしゃぶなど、肉の一番不味い食べ方だ」とか言っていたことを覚えていますが、このラーメンの牛肉は、ラーメンに乗せる前に下拵えをしているために、牛肉の旨味がスープに逃げずにスープの熱でいい感じに脂が溶けています。もしかしたらこれが牛肉の一番美味い食べ方なのでは?すごいなこれ...
そして「万葉牛の煮込み飯」は肉の旨みが詰まっており、しかも味が濃すぎません。三つ葉、海苔、ワサビを乗せて食べると驚異の美味さです。さらに、店員さんに勧められたようにラーメンのスープをかけて食べると、牛の旨味が一気に押し寄せます。これは定番化したら毎回注文するだろうな...
そして、煮込み飯とラーメンを食べると、最初やや弱いと感じていたスープの味が、煮込み飯の牛肉の塩味と重なって丁度いい味になりました。これぞたけ田流トータルバランス。いつもながら素晴らしすぎます。BGMも5時から素敵なJAZZに変わっていました。これがいい。
白濁系牛骨なら、いろいろな意味で牛が押し寄せるあのお店のラーメンでも食べましたが、今回は長時間煮込んで牛の旨味のみを抽出した、豚骨の手法を使った物でした。instagramには20時間煮込んだと書かれていましたが、他の牛骨ラーメン店とは仕込み方が違うと思われます。牛骨ラーメンは味の安定という面で厳しいラーメンですが、そのネガを感じさせない牛骨の活用法に感服です。素晴らしい...
今回の2000円はけっして高くなく、むしろこれを2000円で食べられて幸せです。企画でないとできない内容でしたが、両店の素晴らしさを感じることができました。今回も店員さんに深々とお辞儀でお見送りいただきましたが、こちらこそお礼です。ありがとうございました!
あ、Nickさんにはとても気になっていながら未訪なので、何とか行ってみたいです。
2021/02/22 更新
2020/10 訪問
あの豚骨ラーメンが進化
こちらのオープン10ヶ月記念で再び豚骨ラーメンが提供されると知り、たまらず開店1時間前から待ちました。早く行くと椅子に座れるので、読書をして待ちました。
注文したのは特製豚骨ラーメンとめんたいごはんでした。前回同様可愛い豚のイヤリングをした店員さんに「スープをかけて食べてみてくださいね!」と言われたので、もちろん試しました。明太子が美味すぎで、それにスープが加わったら前回同様最高です。400円はちょっと高いか?と思っていましたが、このクオリティなら納得です。
さてラーメンですが、今回のスープは前回とは違い、ライトな味わい。しかし臭みが全くなくとても滑らかで、それでいてコクがしっかりあるので、物足りなさはありません。麺も前回同様細麺ですが、スープをしっかり捉えます。レアチャーシューも味玉もとても美味しいです。
しかし、今回の目玉はテーブルの上に置かれた紅生姜、高菜、擦り器入りゴマ、刻みニンニクの、豚骨ラーメン屋でよく見る薬味でした。私がこちらで食べた中では初めて薬味系がテーブルに置かれたので、これは試さねばとそれぞれ入れて試しました。おお... この薬味すごすぎる。
紅生姜はしっかり汁が絞られていて、スープの色が赤くなることは全くなく、生姜の味だけをラーメンに加えます。高菜も余分な水分がなくかつ細かく刻まれていて、ピリッとした風味だけを加えます。擦りゴマはいいゴマを使っていて雑味がありません。そして刻みニンニクは醤油?に漬けられていてカドが取れていながら細かく刻まれているので、ニンニクの風味が出まくります。この4種の薬味のどれも麺やスープの味を変えることなく、それぞれが良い風味だけをラーメンに与えています。総体としてのラーメンは今回も健在です。素晴らしい...
今回の豚骨ラーメンもハイレベルでした。ごちそうさまでした。
BGMはいい感じでパワフルなJAZZでした。このお店ではこういうインスト系のBGMが合うと思います。実はこちらのお店はHPを始めたそうで、塩つけ麺も通販で購入できるようになったようです。また、HPにリンクは貼られていませんでしたがinstagramも始められたそうなので、そちらからイベントなどの情報が見られます。これでまたこちらに来る楽しみが増えました。
2020/10/26 更新
2020/09 訪問
つけ麺を初めて美味いと思った
前週入店した際に「魚介豚骨つけ麺」が開店9ヶ月記念ということで提供されると予告されていたので、これは絶対に行こうと開店30分前に到着しましたが、すでに15名ほど先客が待っていました。以前は30分前だと一番乗りでしたが、今や行列が当たり前のお店になってしまいました。
ということで、到着から70分かかってようやく魚介豚骨つけ麺特大+200円が目の前にやって来ました。麺は中太系でやや黄色で光沢があります。食べる前から期待が高まります。厚切りチャーシューをよけて麺をすくい、スープに浸してすすると...
何じゃこの麺?凄い甘みとつるんとした舌触り、そして硬すぎず柔らかすぎずの絶妙な茹で加減、さらに小麦のいい風味。形容し切れないほどの美味さです。このスープのための麺としてだけでなく、麺として最高です。この甘みが何に由来するのか本当に知りたいです。正直なところラーメンでここまで美味い麺を食べたことがありません。特大にしておいて良かった... 感動です。
スープは、魚介の風味と豚骨のクリーミー感が最高のバランスです。煮干し風味が強すぎると味がクドくなり、豚骨が強すぎても脂で味覚が鈍化しますが、バランスが素晴らしいので双方の長所がはっきり目立ちます。バランスの妙味です。その上、麺を特大にしても残りすぎず不足せずのちょうどいい分量です。素晴らしい!
厚切りチャーシューももちろん素晴らしく、スープに付けて食べると旨さが倍増します。その上スープにも角切りチャーシューが入っているという圧倒的肉感ながらクドくありません。私はチャーシューを目当てでラーメンを食べることはないですが、このスープにしてこのチャーシューあり、最高です。
というわけで、つけ麺を美味いと思えたことに感謝です。難しいと思いますが、これはメニューに入ってほしい逸品です。食べた後半日幸福感が持続しました。ありがとうございました。
あえて改善点があるとすれば、素晴らしいスープでしたが最後は飽きが来る直前だったので、たとえばユズを細かく刻んで香りが増すようにすれば味変ができたかもしれませんし、同じ理由で海苔は刻み海苔の方が良かったかもしれません。あとは、BGMがMONGOL800やThe Blue Heartsなどの日本のロックでしかも音量が大きかったですが、このラーメンを食べる時に聞きたい曲ではありませんでした。ロックは嫌いではないですが、これほどのラーメンを食べる時は、もっと静かな方が良いです。
2020/10/02 更新
2020/09 訪問
ハイレベルで超安定の定番
こちらにはちょっと久しぶりの入店になりました。行く時には開店すぐが多いのですが、今回は14時入店ということで、味に何か変化があるのか少し興味がありました。私のラーメンの基準である牛骨ラーメンは、どのお店でも日や時間帯で味にばらつきがあるので...
今回は運動した後で空腹だったので、煮干醤油ラーメンにチャーシュー丼に唐揚げを注文しました。結論としては、時間帯での味に変化は全くなく、以前食べた味そのままの美味でした。熱々のスープ(これ重要!)を始めとするラーメン鉢の中の全てが素晴らしいバランスで存在しており、どれも嫌味がありません。旨味は厚いのにクドくありません。すでに超安定の定番となっています。
こちらでいつも食べた後数時間は幸せを感じてしまいます。今回のBGMは明るい洋楽ポップスで、活気のある店内の音をうまくカバーしていました。相変わらずの丁寧な接客も素晴らしいです。
店内には、イベントの告知がありました。こちらはSNSでの情報発信をしていないので入店してみないとイベントの存在がわからないですが、行けたら絶対に試してみたいです。
2020/09/22 更新
2020/05 訪問
全体のバランスというポリシーは不変
先週入店した時に、「鶏と鯛」という予告が掲示されていたので、これは行かねばと再び入店しました。この日は開店20分前にはすでに20名ほどのお客さんが並んでいました。開店4ヶ月ですでに人気店です。
注文したのは「特製鶏と鯛らぁめん」と「鯛だしとろろ丼」でした。とろろ丼は鯛のダシが風味高く、とろろがあまり得意ではない私でも美味しくいただきました。
ラーメンは、前回の魚介と同じく最初は薄味に感じますが、段々とうまいダシの味を感じます。麺はピンク色で、いつもと違う風味が美味しいです。スープには桜の花の塩漬けが入っていて微かな風味が旨味を引き立てます。そして乗せられた鯛が非常に美味しく、まるで肉のように旨味が出てきます。チャーシューはややレア系でスープの味を邪魔せず存在感を見せています。その他タケノコもいい風味があり、卵はいい味が染みています。ほうれん草が入っており美味しかったですが、個人的にはこのスープなら水菜が合うかなと思いました。
企画のラーメンでも、総体としてのラーメンに徹しているところが素晴らしいです。今回はカウンター周りはきれいに清掃されていました。BGMの音量はまだ大きめですが、1つだけのスピーカーに一番近い席だったので仕方ないかもしれません。もう1つスピーカーを設置して音量を絞ってもらえるといいかもしれません。また、食材の入っていた空の段ボール箱や飲み物の空き瓶がお客さんに見えるように店の表に積まれていたのが残念です。せめて店舗の陰に置いていてもらえるといいと思います。
次回の訪問は企画のラーメンにするか定番のラーメンにするか迷っているところです。
2020/06/05 更新
2020/05 訪問
通常利用外口コミ
この口コミは試食会・プレオープン・レセプション利用など、通常とは異なるサービス利用による口コミです。
うま味のかたまりのスープ
こちらでラーメンを食べた際に、テイクアウトの「塩つけ麺 900円」も購入しました。お店の張り紙には値段が書いてなかったのでそこは改善点ですが...
①しっかりしたジッパー付きの袋に入ったスープを湯煎で液体に戻した後、スープを沸騰寸前まで温める。そのあと器に移し、具材を乗せる。
②麺は好みの固さに茹でて冷水で締めて水を切り、器に移して完成。
固まったスープは意外と溶けにくいので、しばらく湯煎で溶けるのを待つ必要がありますが、それ以外は簡単に調理できます。
麺は想像以上に多く、私の好みの固めに茹でると強いコシを感じました。小麦の味もしっかりしています。スープはつけ麺ということで味は濃いめですが、見た目以上にコクがあり、まさにうま味のかたまりです。塩味はクドくなる前で収まっています。最後までスープは薄くならず、安心して食べることができました。具材は、スープにはチャーシュー2切れと渦巻ナルトが入っており、後乗せチャーシューとカイワレ大根と白髪ネギもあり、こちらもおいしくいただけました。
私はつけ麺はそれほど好きではありませんが、これならお店でも注文したくなる候補になります。このテイクアウトはいつまであるかわかりませんが、このご時世が終息した後も、たまの企画として店舗のメニューとして復活してほしいです。
なお、店員さんに「作り方はYouTubeに乗せているのでそちらを見てくださいね」と言われたので、そちらを見て作りました。期間限定動画かもしれないので、「たけ田 YouTube 塩つけ麺」で検索、または https://www.youtube.com/watch?v=GI5KNHollR8 で見てください。ちょっと面白いです。※今回の「サービス」点は、動画の点です。
2020/05/25 更新
2020/05 訪問
徹底的に全体のバランス重視のラーメン
こちらで土日限定で「魚介中華そば 800円」を出されているとネットの情報で知り、新作ということでいてもたってもいられず入店しました。11時の開店時には10名以上の待ちがあったので、相変わらずの人気ぶりが伺えます。
店内に入ってみると、張り紙には「辛口魚介塩そば 900円」とあり、あ、先週からちょっと変更したのかと思いましたが、辛口も好きなので、定番のレアチャーシュー丼と唐揚げと共に注文しました。
レアチャーシュー丼と唐揚げは、以前と同じく文句なしに美味しいです。特に唐揚げは、香味も醤油も強すぎず弱すぎずジューシーで、これを何個か持ち帰ってビールと一緒に食べれれば最高です。
さてラーメンですが、相変わらず熱々なのがうれしい。麺は柔らか目ですが、よくスープと絡みます。麺をすすってみると、ん?ちょっと味が薄いかな?と最初は思いましたが、食べ進むうちにダシのうま味を感じました。正直なところ、塩系のラーメンは化調と合わせると余計に塩辛さが増してうま味が消えてしまうのですが、こちらは食べ進むうちにちょうど良くなる味です。個人的にはもう少し塩味があった方が好みですが、全体のバランスでどんどんいい味になります。また、最近は貝のダシを使ったラーメンもありますが、貝のダシは濃すぎるとクドくなって他の味がしなくなるので、私は魚介のダシは最初ちょっと薄いかな?と感じさせるくらいがちょうど良いと思います。
そして、他の具材がスープを補強していい味になっています。チャーシューはレアチャーシューではなく、2cmはある特厚炙り(焼き?)チャーシュー。しっかり柔らかく、塩気と肉の風味を魚介スープに与えて、ちょうど良い味になります。さらにエビ油が風味をさらに高め、ニラが辛味と合わさって風味を増します。白髪ネギは絡んで固まってしまって食べにくくなっていたので、もう少し全体に広がるように乗せられていると良かったですが、輪切りでなく白髪ネギにしたことでネギの辛味が抑えられ、全体のバランスをうまく保っています。海苔は魚介ということで視覚効果でしょうか?なお、スイートコーンがあと10本食べたくなるくらい美味で、単なる食感のアクセントを越えていました。
辛味・魚介ダシ・チャーシュー・麺のどれかが突出しすぎても味のバランスが崩れるところを見事に計算して全体の調和を保ったラーメンです。地味かもしれませんが、非常に美味しかったです。今回は、店内のBGMの選曲は楽しい曲で良かったものの、音量が大きすぎてうるさかったことと、カウンター周りの清掃がやや甘かったのが気になりました。また、外から見える製麺場に、食べかけ?のパンと飲み物パックが丸見えで窓際に置かれていました。衛生面・イメージ面でも良くないと思いますので、次回は改善すればと思います。なお、メニューには「鶏と鯛Wスープ」と書かれた予告がありました。これを出されたら行かないわけにはいきません。何とかして来週も行ってみたいです。
追記 テイクアウト限定の「塩つけめん」も買いました。またそちらもレビューします。
2020/05/24 更新
2020/02 訪問
細麺である理由が本当の意味でわかる豚骨ラーメン
すでに2回入店していますが、ネットのどこかで豚骨ラーメンを出すと知り、いてもたってもおれず3回目の訪問となりました。
私は豚骨ラーメンは嫌いではありませんが、麺が細くて少ない(替え玉前提だから?)ことと、豚骨スープはまったりした味になることであまり特色がないことなどから、あまり積極的に注文しないのですが... 結論から言うと、あまりの完成度に再度驚かされました。素晴らしい!
このお店の方針通り、もちろんカウンター上には高菜や紅生姜やニンニクなどは一切ありません。しかし、そんな味変は一切必要ありません。まず麺が結構なボリュームで、替え玉の必要がありません(替え玉自体なし)。しかも通常より細麺ですが存在感があり、しかもスープとの絡みが最高です。豚骨ラーメンが細麺なのはスープの脂との絡みが良くなるからという説を聞いたことがありますが、ここまでスープをしっかり捕まえる麺は初めてです。
そしてスープは、予想を大きく裏切る濃厚さ。ドロドロ系とまではいきませんが、コーンポタージュ並の濃厚さで、しかもしつこくないのに脂が美味く、ベースの出汁が良く出ていて美味すぎます。こんなに上品な豚骨ラーメンスープは初めてです。麺を吸い込むと更に風味が増します。スープの上にかかった焦がしニンニク油も絶妙の味&分量で、コクがさらに増します。このスープにしてこの麺あり、すべてが計算されています。やばすぎる...チャーシューはレアチャーシューではなかったですが、チャーシューから美味い風味が出ており、このラーメンにはレアでなくて正解です。あー、幸せ。このスープあと10杯飲みたい衝動に駆られます。
なお、今回は明太子ごはんがあったので注文しましたが、女性の店員さんに「半分はラーメンと一緒に食べて、残り半分は残ったスープに入れて食べてみてください。ぜひ試してみてくださいね♡」と言われたので、もちろん!してみました。あああああ、うめええええ!スープを吸ったご飯うますぎ!あ、これは小さい頃にうま〇っちゃんを食べた後にやってたスープ飯の超超超豪華版!やばすぎる...あと10杯このスープ飯食べたい衝動(略)
このお店の唯一の懸念材料は、どのラーメンも美味しく作れてしまうことで、いろいろメニューを増やしすぎて定番メニューを失うことでむしろ迷走するのではないかということですが、醤油と塩はこれからもずっと大切に作っていただいて、たまに特別メニューがある、という展開でお願いしたいと思います。(牛骨は...ないな、難しすぎる)
なお、今回のBGMは明るめの洋楽HipHop&ダンスミュージックでしたが、豚骨ラーメンの明るい雰囲気と合っていて楽しかったです。やはり日本語の歌詞は余計なノイズになる。しかも、前回感じた水のカルキ臭さもありませんでした。そして、女性店員さんがかわいいピンクの豚のイヤリングをしているという芸の細かさ!
この店、鳥取の宝だがん...
2020/02/25 更新
2020/01 訪問
醤油ラーメンを初めて心から美味いと思った
前週に入店してあまりにも印象深かったので、1週間も空けずに再訪しました。前回が塩ラーメンだったので、今回煮干醤油なら別物だろうということで。
平日に向かいましたが、開店30分前に着いてしまったので、1番目の客として待っていました。すると、店員さんが待ちの客のために椅子を持ってきてくれました。待ちの客がいることを想定していなければ椅子を用意することなどないはずなのです。つまり、待つ客がいるのです。店名が書かれた傘が用意されているということも同じことですが、それが全く嫌味に感じないのがこのお店の凄さです。
注文したのは、特製煮干醤油ラーメン麺大盛+レアチャーシュー丼+唐揚ですが、チャーシュー丼と唐揚げは前回同様美味すぎました。そしてラーメンですが、前回の塩ラーメン同様、不快に感じる要素が全くない。たとえて言えば、「完全なる球体」に限りなく近いラーメン、という感じです。ラーメン鉢の中で、すべての具材やスープがお互いを補完し合い、1つのラーメンとして成り立っています。
スープは、煮干のダシが十分に出ていながら、ありがちな臭みやえぐみが全くありません。そして、醤油にありがちな尖った味や塩辛さも全くありません。かと言って物足りなさも全くありません。まさに、ラーメンのためのスープとして完璧です。このスープをあと10杯飲み干したい衝動に駆られます。麺は、塩ラーメンのものよりも太く、塩ラーメンのもの同様やや柔らかくてつるんとしていますが、この麺がスープをほどよく吸って、小麦の味との一体感が素晴らしい。これでもっと硬めの麺や太めの麺だと、全体の一体感がなくなります。こちらでは麺の茹で加減の指定を受け付けていないのも納得です。
チャーシューは、塩ラーメンの時よりもスモークが効いていて、まろやかなスープにいい風味を与えていますが、チャーシューが前面に出ておらず、あくまでラーメンの添え物ポジションを保っています。さらに、トッピングされた玉ねぎが素晴らしい。個人的には、醤油ラーメンにネギは、尖った味になりがちな醤油スープにネギの刺激が加わってスープの風味を壊すと昔から思っていましたが、この玉ねぎがスープに甘味とコクを加えています。しかも、単にみじん切りにしているわけではなく、不要なえぐみや刺激を取るためにしっかり水にさらしており、玉ねぎを意識することなくラーメンを食べることができます。このラーメンは、食べて1時間は余韻が残り、幸せな気持ちになれます。素晴らしい...
すべての要素が計算された、完璧に作られた作品です。それでいてスープは熱く、ラーメンを食べているという実感が十分にあります。名店と言われるお店のラーメンは、チャーシューなどの特定の具材が突出していたり、作品づくりにこだわりすぎてスープがぬるすぎたり、全部の具材が美味しいのにお互いが牽制し合って後味が残らなかったりということがありましたが、こちらのお店では、完璧な「ラーメン」が食べられます。再訪しないわけがないですが、次回は塩か醤油かで迷うことになるでしょう。
気になったのは、店内のBGMが明るいJPOPで、店内のインテリアなどの雰囲気やラーメンの完璧さにはあまり合っていないかも。BGMはなくてもいいかもしれません。個人的には、BGMが必要であるなら、明るめのJAZZなどのインストがなどがいいかなと。もう1つは、置いてあった水からカルキ臭がして、ラーメンの風味を落としたこと。水のせいで入店を今一つためらう他店もあるので、浄水器を通した水とその水で作った氷でお願いしたいです。それでこのお店は完璧です。
今回も店員さんの接客が素晴らしく、この点でも気になる要素が全くありません。店員が怒鳴ったりガチャガチャ音を立てたりボソボソ喋って何を言っているのかわからなかったり、というようなお店がある中で、こちらの店員さんは、ラーメンの味を壊さない接客です。いや、むしろ増しているかも。また来たくなる接客が素晴らしい。
今回も、店から出て車に向かうと、店員さんが出てきて、「今回も長いことお待ちいただき、ありがとうございました。またのご来店をお待ちしております!」と言って深々とお辞儀をしていただきました。それも、車に乗って車が動き出すまでずっと頭を下げておられました。百貨店や高級ブランド店でもそこまでしないだろう、単にラーメンを食べただけなのに、と恐縮したのですが、自分たちのラーメンに自信と誇りがあるからこそできることであって、こちらも所詮ラーメン、と思ってはいけないと気づきました。もちろん、嫌な気分にはなりません。ありがとうございました。
間違いなく、車を飛ばしても来る価値があるお店です。鳥取市に来ることができる人は、チャンスがあれば来店をお薦めします。
2020/01/25 更新
鳥取市に行ったときに、昼の14時を過ぎたので、まだ営業しているこちらに入店しました。店内には以前の店長は不在でした。
さて、久しぶりなので以前の塩らーめんか煮干し醤油らーめんにしようかと思いましたが、記憶ではまだ食べたことがないはずのまぜそばがあったので、旨辛煮干しまぜそば大盛りにしました。
まずまず待って到着したまぜそばは、んー、大盛りの割にはそれほど多くないかも?というビジュアルです。
中を混ぜて食べてみると、麺が私の好みよりは柔らかいかなという感想です。しかも風味がやや弱い感じで、麺はちょっとインパクトはありませんでした。
味は、こちらの特徴である上品さはありますが、やはりインパクトは弱いです。結構さくっと食べて、追い飯をもらって完食です。
店を出ても、まだお腹が減っている状態で、食欲が満たされませんでした。しかも、このご時世とはいえこれで1500円近くはちょっとな…という感じです。店長が不在だからか、店員の動きも緩慢で、前客が出てしばらく経っても丼が片付けられず、座って待っている方は??という感じになります。
店員も、しきりに唐揚げを勧めて来たので、むしろ今回は注文しませんでしたが、案の定お腹が満たされなかったので、あー(お察し) まずまず有名店になり、店長もいろいろなところに行っているようですが、値段にしてもラーメンのクオリティにしても、私の中での絶対的優位の店ではなくなったようです。