miti4134さんが投稿した青空(東京/新橋)の口コミ詳細

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青空新橋、内幸町、銀座/寿司

8

  • 夜の点数:4.9

    • ¥60,000~¥79,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 4.9
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 4.8
      • |酒・ドリンク 4.9
8回目

2024/07 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.9
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.8
    • | 酒・ドリンク4.9
    ¥60,000~¥79,999
    / 1人

夏場に冬の鮪を頂いて仕舞う神業をさり気無く完成させて仕舞う至高の握り

■2024.7.20(土)20時〜22時半

■お料理 お任せ¥40,425 税込
お酒含むお会計¥71,000税込

■予約 お電話にて予約

〜〜お摘み〜〜

❶久世茄子の揚げ浸し

冷んやりとお出汁が
お茄子に馴染んで実に美味しく
パクッとお口に含んでジュウッと
久世茄子から零れる浸し地の甘味
うま味に声が出ない。

❷唐津の赤海胆

鱧出汁を纏わせたジュレ掛けの中に
幻の海胆とも言われる唐津の赤海胆
お出汁が良く引き出されているジュレと
赤海胆の絶品珍味が相性良く美味を奏でる。

❸鱧 焼き霜 玉葱醤油

鱧の表面が程良く炙られ表面に火入れされて
鱧の脂の乗った旨味に焦げ感が重なって来て
格別な美味しさを奏でています。
暑さが段々と増す中でほんのり香る焼き霜の
芳しさが美味しさを膨らませてます。

❹佐島 塩茹で蛸

塩茹でされた蛸の滋味が深く
口内に留まり舌が唸ります。
プリッと元気よく弾む茹蛸は
良く塩揉みされてるかと推察
じっくりと塩茹でされた蛸の身から
浮き上がる底味と旨味の見事な調和
蛸を丁寧に丹精を込めて仕込まれた
慈愛を感じる塩茹での蛸の柔らかさ
感動以外何者でもない。

❺宮城 干し鰈

茗荷
和布
山葵
醤油

干し鰈は甘美な甘味を誇りその肉肌に
唇が触れて円やかに蕩けて行く感じの
舐め心地が妖艶に走りぬけていきます。
山葵醤油にすこし浸し鰈の白身を齧れば
弾力するしなやかな身質と共に跳ね返り
シコシコ感が漲り白身の透き通る脂質の
美しさに舌が一目惚れして仕舞います。

更に噛み続けてmogmogしていると
白身は淡白乍らもジンワリと甘味が
膨らんで付き合わせの和布や茗荷の
シャキッとする繊維感が涼しそうで
鰈のほんのりとモチッとする食感を
クリアに引き立てていました。

❻蒸し鮑

⚫︎千葉の黒鮑
⚫︎煮汁と葛の餡

その黒鮑を咀嚼すると新鮮な儘に
コリコリッと歯応えが心地良くて
食感を伸ばし同時に旨味が広がる

蒸し鮑の名残汁を葛粉で溶いてトロ〜リ
鮑の煮汁が濃厚な鮑の旨味を作り出して
煮汁の旨ダレが黒鮑に纏わりついて来て
鮑の旨味にコク深さを寄せている一品。
食感と香りと味わい旨味の三拍子が揃い
美味しさの分前をバランス良く交換して
舌を喜ばせている一品。

❼千葉の鰹のたたき

藁焼き 葱醤油 胡麻
東京湾の海苔

皮目周りをサラッと軽く藁で燻して
ザクッと鰹の皮ごと齧り付いた瞬間
燻された鰹のたたきは気高い香りで
口内を満たしフワッと鼻から抜ける

その芳しき漂いにうっとりとし乍ら
ロゼ色に染まっている鰹を咀嚼する
しなやかに艶やかに身を揺らしつつ
薫香と旨味が綺麗に放たれ調和する。

其の儘
しっぽりと舌を艶かしく撫でて行き
香りも高く鰹の旨味が口内に留まる

❽宍道湖の鰻の白焼き

塩と山葵でのご用意
白焼きの弾力感が弾けていた
天然鰻が本領を発揮しており
身質の元気度が異なる美味に驚く
舌触り歯触りへの柔らかさホクホク感が
半端なく口内に広がり皮目の爽快な破砕感と
対照を成す妙味が走る

皮目はパリッとさせて地焼きの様に
しっかり身質とのコントラストが
浮かび上がるもので身と皮との食感が
素晴らしく共鳴し合う。

この身質の秀逸な味覚に山葵醤油が
とても良い仕事振り。
塩で頂いてみた
塩がジワッと白焼きの中に馴染んで
鰻の体内に溶け込んで行った
齧ると鰻の身からその旨味と一緒に
底味が浮かんで塩味と一体感を持つ

2枚目は山葵で頂く
山葵がツンと舌を先に刺激する
鰻の旨味が山葵と共鳴して来る
鰻は山葵の辛味と対峙しながら
山葵を取り込んで味覚の奥行きを
深めていた。

1.泥障烏賊

泥障烏賊自身の体液で切り身が
コーティングされ自らの甘味を
磨いているかのような高貴なる
身溶け感を有する一品。
其処に大将の肌理細やかな飾りが
烏賊の繊維に施され咀嚼の妙味を
増幅させて噛んだ途端にうっとり
陶酔を招いて来て切れ味爽やかな
白舎利を一気に巻き込んで行く。

咀嚼が身の蕩け感と同期を取り
どんどん解けて行き泥障烏賊の
身肉はパツパツとして舎利玉と
完全に調和し美味を極める。

2.鱚 昆布締め

江戸前らしい歯切れの良い食感に
素直な香りが舎利に付き添う旨さ
一方舎利の方も鱚に酸味を飛ばし
互いの持ち味が調和し合う仲にて
舎利との一体感が強く感じられる
爽やかな肉質感が飛び込んで来る
噛むとフワッと歯を浮かせる感じ
その身質の艶かしさに魅了される
透明感も素晴らしい無垢な味わい
この鱚との出会いに舌が感謝する。

3.赤身 北海道 松前

鮮烈に真紅に輝く赤身の咀嚼からは
酸味がお淑やかに流れて来て口内に
ジンワリと留まり香味を舌に投げる。
咀嚼を少し重ねただけで赤身を繋げ
しっかりと漬けの甘味とも調和して
其れを舎利の酸味が受け止めている。

漬けがとても良くお似合いの赤身は
その酸味が優しく赤身自身を纏って
しっとり身質をコーティングしつつ
舎利との距離感を程よく縮めており
素直に赤身のナチュラルな美味さを
楽しめます。

4.中トロ 三厩 冷凍

この時期の夏鮪で三厩?と聞いて
未だ漁の時期としては早くないか?
と思ってお尋ねしましたら何と!
冷凍だそうです。

昨年凍らした三厩のマグロのトロで
大トロ中トロはこの時期だけ冷凍の
素材を使うそうです。
昨今の冷凍技術の成せる技は秀逸で
全く採れたての鮪と遜色が無いほど
絶品の美味しさです。
脂質も肉感もコレが冷凍もののトロ?
と言われなければ気が付か無い肉質

その三厩鮪を

咀嚼し始めた途端にガツンと旨味が溢れて
其の儘直ぐに身溶けし出し一気に舎利とも
調和して酸味が甘い脂質を受け止めて来る。
トロと一体化した握りの咀嚼の旨みが伸び
トロの甘味とバランスが実に均整の取れた
美味を繰り出してあっという間に舌を虜に。

5.大トロ 三厩

此方の大トロも素晴らしく正に逸品です。

口に運んだ瞬間も舌に着地した時も
咀嚼した途端に大トロが素早く溶け
舌を見事に官能の世界へと誘い込み
脂質などまるで存在してないが如く
さり気無く人肌の温度で溶けていき
甘い香りが口内に膨らみ陶酔させる

品格を感じる大トロの味わいこそが
青空大将の店の醍醐味なのかなぁと
感じて仕舞いますね。

矢張り夏鮪ではこうは行かないので
冷凍品の有り難みを今回は強く感じ
此処迄用意周到に準備される大将の
心意気に感謝しか有りません。

6.春子鯛

肉感が伸びて膨よかな旨味が浮かび
味わい深く春子の肉感が寄せて来る
とても咀嚼が感じ良く進む握りにて
妖艶な旨味が舎利と一体化するのも
食感がフゥッと陶酔感と共に過ぎて
その魅力的な味覚に惑わされる一貫

7.大星 軍艦

綺麗な青柳からの大星は全く嫌味や
雑味のないものにて海苔の香りとの
一体感がとても嬉しくなる一貫です。

咀嚼し始めると
ダイナミックに貝柱の歯応えを
感じさせながら海苔風味が漂い
このボリューム感を力強く感じ
キュッと締められた舎利玉との
パワーバランスが均衡して実に
磯の風味を感じる美味を奏でる。

大星は芳醇に香り立ち舌が彷徨い
噛み締めるほどにコリッと食感が
伸びて大海の恵みを満喫する軍艦。

8.車海老

茹でたての車海老を握って頂く
咀嚼を重ねると心地良い温感と
プリプリ食感の共演に頬が綻び
口内には元気良く跳ねる肉感で
無限大に咀嚼が快感を呼びます。

サイズ感も含めて舎利玉を包み
口内で躍動する車海老は舎利を
素直に受け止めて甘味を放つ。

ほんのりと苦味走る海老味噌が
俄かに珍味を甘味に忍ばせつつ
コク深い旨味が酸味と調和して
完成度の高さを誇る握りに昇華。
舎利との距離感の絶妙な間合い
甘味酸味に苦味が折り重なって
フッと香味が寄り添う。

咀嚼すれば大胆に食感が展開し
味わえば繊細で緻密に味覚達が
重なり合う。
握りとしての一つの解が其処に
存在する。

9.縞鯵

綺麗な身肉を纏っている一貫の美観に
一目惚れです。

咀嚼を進めると舌が縞鯵の滑らかさと
艶めかしい舌触りに興奮しちゃいます。

モグモグを重ねるか重ねないかの内に
縞鯵の肉肌がピタッと抱きついて来て
身質が揺らぎ旨味がフワリ浮き上がり
そのシルキーな柔肌の優しさに溺れる。

お口の中でしっぽりと舌を包み込んで
身質が麗しくも肉肌を曝け出して来る
舎利と一体化した一貫はその妖艶とも
感じる味の奥から芽生えて来る旨味に
導かれて正に舌が骨抜きとなりました。

10.赤海胆 唐津

キタ〜!と
叫んでしまいたくなる赤海胆様です!
もう、一気に赤海胆の握りをお口へ
運んで一粒の赤海胆も逃さじと言う
思いで咀嚼を慎重に重ねて味わう。

赤海胆の葉っぱがクリアーな粒々の
肌理細やかさで舌を撫でて行きます。
艶かしく舌の人肌温度でトロ〜ンと
蕩けて行きます。
うっとりする陶酔感が湧き起こって
正に悶舌しちゃいますね〜。
綺麗な海藻や昆布とかを食べてる故
昆布の風味がほんのりと漂いつつも
大海のウマミを感じさせる赤海胆で
舎利とvividに共鳴する味わいに
感銘を受けました。

11.鉄火巻き

シンプルにお口直し的な鉄火の
細巻きを頂く。
何か舌がフル回転して来たので
こう言う気配りの効く箸休めは
有り難く感じますね。
ホッと安堵感が寄せる細巻きでした。

12.新子 4枚付け

この時期に是非食べたかった一貫!

季節の走りを感じる新子のご用意に
少し胸が熱くなるものが有ります。
新子は初夏が旬と言われていますが
夏を告げる走りの素材と言う幼魚の
意味合いが強いもので此奴の握りを
見かけて仕舞いますと夏が来たんだ
と感じてしまうのは嬉しいものです。

その季節にしか巡り会えない素材の
一瞬を愛でる点にも喜びを感じます。
幼魚の新鮮無垢な淡い香味や食感に
成魚の姿と旬の味わいに思いを馳せ
咀嚼を進めるに従いジワリと深まる
厳かな気持ちに触れる点こそ新子の
紛れもない魅力であり実力なのかと
その咀嚼の刹那を愛でたくなります。

13.カッパ巻き

最後は定例のカッパでお口をスッキリ
良い気分で握りは終了となります。

14.玉

2024/07/29 更新

7回目

2024/05 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気4.9
    • | CP4.7
    • | 酒・ドリンク4.8
    ¥60,000~¥79,999
    / 1人

極上の和空間で慈しむ至高の握りを頂く至福のひと時

■2024.5.23(木)18時〜20時15

■お料理 お任せ¥40,425 税込
お酒含むお会計¥税込¥66,000税込

■予約 お電話にて予約

〜〜お摘み〜〜

❶沖縄の海蘊酢

滑らかな細麺の様な海蘊の食感が
舌を癒す様に馴染んできます。
酢がとても軽かやかに口内に舞い全て
飲み干してしまう程の美味。

❷銚子の金目鯛 炙り 胡麻 鰹出汁 紫蘇

皮目を炙り脂質を程良く飛ばして
旨味を膨らませてます。
其処に胡麻風味を泳がせ鰹出汁で
サッパリと金目の脂質を宥めての
心憎い演出に香ばしさが付加され
美味しいが活性化されて来ます。

❸エボダイ

今朝の内に〆て皮目だけ炙って
醤油に刻み葱を纏わせ味を整え
この時期の旬のお魚となります。

エボダイは炭火が良く通り身もしっとり
適度に繊維質を感じる身なので骨離れが
良いお魚で肉感が漲る膨よかな肉質にて
咀嚼を重ねれば白身は癖も無く身の旨み
存分に舌で感じ取れる美味さなのです。

❹秋田の本アラ 湯引 おろしポン酢

身に弾力感があり躍動する肉感を
感じつつも少し寝かせてあるのか
優しい艶やかな身質の膨よかさも
感じられて極上の美味しさを頂く

咀嚼すると緩やかにコリッと反発して
とても上品な味わいです。
この本アラに舎利が潔く寄り添って
ベストマッチな握りの味覚を
振りまいてました。
その身質の憂いを含んだしなやかさに
舌がドキドキしておりました。

❺お造り

⚫︎鳥貝 舞鶴
⚫︎真子鰈 兵庫県
⚫︎茗荷
⚫︎和布

噛めば噛むほどジュゥンと唸るほど
甘美な味わいに魅了される鳥貝には
やはり目一杯グニュッと噛み心地も
楽しく味わいに没頭させて頂く。
そして真子鰈の透明感漲る身質から
淡白な旨みが彷彿とさせて舌が唸る

❻蒸し鮑

⚫︎千葉の黒鮑
⚫︎煮汁と葛の餡

その黒鮑を咀嚼すると新鮮な儘に
コリコリッと歯応えが心地良くて
食感を伸ばし同時に旨味が広がる

蒸し鮑の名残汁を葛粉で溶いてトロ〜リ
鮑の煮汁が濃厚な鮑の旨味を作り出して
煮汁の旨ダレが黒鮑に纏わりついて来て
鮑の旨味にコク深さを寄せている一品。
食感と香りと味わい旨味の三拍子が揃い
美味しさの分前をバランス良く交換して
舌を喜ばせている一品

❼千葉の鰹のたたき 藁焼き 葱塩醤油

皮目周りをサラッと軽く藁で燻して
ザクッと鰹の皮ごと齧り付いた瞬間
燻された鰹のたたきは気高い香りで
口内を満たしフワッと鼻から抜ける

その芳しき漂いにうっとりとし乍ら
ロゼ色に染まっている鰹を咀嚼する
しなやかに艶やかに身を揺らしつつ
薫香と旨味が綺麗に放たれ調和する。

其の儘
しっぽりと舌を艶かしく撫でて行き
香りも高く鰹の旨味が口内に留まる

❽山口の喉黒

⚫︎浅蜊のお出汁
⚫︎葛の餡
⚫︎浅葱
⚫︎新海苔散らして

お摘みが飛んでもなく美味しくて
アプローチが滑らかに優しく進み
其の儘スムーズに握りに入る展開
全く抵抗感無く握りへと誘われる
バランス感覚に秀でた摘みに感謝

1.泥障烏賊

飾りが肌理細やかに烏賊の繊維に沿って
施され咀嚼を滑らかに進めて泥障烏賊の
甘味が身の蕩け感と同期を取りどんどん
解けて行く
その間も泥障烏賊の身肉はパツパツとし
舎利玉と完全に調和し美味を奏でる

2.鱚 昆布締め

江戸前らしい歯切れの良い食感に
素直な香りが舎利に付き添う旨さ
一方舎利の方も鱚に酸味を飛ばし
互いの持ち味が調和し合う仲にて
舎利との一体感が強く感じられる
爽やかな肉質感が飛び込んで来る
噛むとフワッと歯を浮かせる感じ
その身質の艶かしさに魅了される
透明感も素晴らしい無垢な鱚の味

キス自体が塩味も忍んで来る

3.赤身 噴火湾 定置

鮮烈に真紅に輝く赤身の咀嚼からは
酸味がお淑やかに流れて行くと共に
しっかりと漬けの甘味とも調和して
其れを舎利の酸味が受け止める一貫。

漬けがとても良く似合う赤身
然もその酸味が優しく赤身自身を纏う様な
感じで舌に伝播していきます。
mogmogしてると
舎利との距離感が良くて
素直に赤身のナチュラルな美味しさを
楽しめます。

4.中トロ 背鰭 噴火湾 定置

希少部位の背鰭は
運動量が多く筋肉質なのに筋が全く無い

咀嚼し始めた途端にガツンと旨味が溢れて
其の儘直ぐに身溶けし出し一気に舎利とも
調和して酸味が甘い脂質を受け止めて来る。
トロと一体化した握りの咀嚼の旨みが伸び
トロの甘味とバランスが実に均整の取れた
美味を繰り出してあっという間に舌を虜に。

5.大トロ 砂擦り 噴火湾 定置

一貫で語れる美味の領域を超える美味さ
何も語らずとも何も言わずとも問わずに
その存在感とカタチが一瞬にして解けて
眩い程の味覚が舌に襲いかかり昇華する
至高の味わいを造形する工芸品の握りに
欲望が沸々と湧き立ち欲に打ちひしがれ
咀嚼した途端に魔性の味わいに呑まれる

6.春子鯛

肉感が伸びて膨よかな旨味が浮かび
味わい深く春子の肉感が寄せて来る
とても咀嚼が感じ良く進む握りにて
妖艶な旨味が舎利と一体化するのも
食感がフゥッと陶酔感と共に過ぎて
その魅力的な味覚に惑わされる一貫

7.三重の大星

海苔との相性と磯の香り舞い
大星が磯の潮味仄かに漂わせ
大海から恵みを頂く持ち味が
全て同調しベクトルを一つに
味覚の一体感が醸成されつつ
完成度の高き味わいへ昇華。

8.車海老 佐賀

茹でたての車海老を握って頂く
咀嚼を重ねると心地良い温感と
プリプリ食感の共演に頬が綻ぶ
サイズ感も舎利玉を包み込んで
口内で躍動する車海老を舎利が
素直に受け止めて甘味を放つ。

海老味噌が俄かに珍味を忍ばせ
コク深い甘味が酸味と調和する
完成度の高さを誇る握りに拍手。

9.鯵 島根 浜田 生姜

鯵の握りをお口の中に入れてみた。
舎利が鯵と絡み合いながらスッと
消えて行くのである。
歯が鯵の姿態に抱き寄せられつつ
繊維質等微塵も感じ無かった様に
マイルドに瑞々しく気品溢れ乍ら
崇高に脂質分を振り撒いて来る。

その瞬間の出来事に言葉を失ってしまい
舌が陶酔と興奮の中に巻き込まれて行く
斯様に感動的に鯵の美味さが広がるのは
未だにかつて経験のない事かも知れない
完璧な鯵の一貫を頂きました。

10.紫海胆 軍艦

紫海胆の葉っぱがクリアーな粒々の
肌理細やかさで舌を撫でて行きます。
艶かしく舌の人肌温度でトロ〜ンと
蕩けて行きます。
うっとりする陶酔感が湧き起こって
悶舌しちゃいますね〜。
其処に海苔風味が届いて味覚と香りの
共鳴に感銘を受けて仕舞いました。

11.蛤 煮詰め

蛤の握りをお口に含んだ途端に潮風味が
フワァンと口内を彷徨い蛤からの煮汁が
地味深さを伴い染み込んで来るのです。
とても穏やかな味わいで舌を誘い込んで
其の儘グニュ〜ッと蛤を噛み続けてくと
ジュワ〜ッと旨みが零れ舎利の酸味との
同調がスムーズに進み味わいが一体感を
持って纏まって行きます。
其処に一点集中で後から煮詰めの甘味が
丸く追いかけて来て楽しい一貫でした。

12.赤貝 閖上

素晴らしく鮮烈で無垢な赤貝
瑞々しくコリッと弾ける肉感
咀嚼して引き締まった肉感が
ダイレクトに歯に抱き付いて
活き活きとしてる赤貝の身が
プルンと震えて旨味を放つ。

お口の中で賑やか楽しく貝の
旨味のエッセンスが充満する
ゾクゾクしちゃう食感と香り
あっという間の至福のひと時

13.穴子 煮詰め

お口に穴子を含むと穴子の質感が
サラサラと口腔内を彷徨いながら
ふんわりとした甘味を撒き散らす
その粉質感の散り方がまた優しく
品のある舞い散り方で優雅な味覚
詰めの甘味と穴子の旨味との調和
締めの一貫に相応しい満足の一貫。

〆の穴子を頂いた時に感じる
心地良い満足感が訪れている。
腹パンとは違う熟れの良さと
同時に感じる心の満足感との
肉体的精神的な満足度の高さ
更に味覚の後味が口福を継ぎ
心地良い余韻が何処迄も続き
芳醇な満足感が留まります。
身も心も完璧な迄の高揚感が
走り抜けておりました。

青空さんはお腹も居心地よくて座り心地が
とても良い満足感を頂けてお腹の具合も良く
腹八部目という感じで然も美味しいの満足度
崇高に完成の領域に達している。

14.玉

2024/10/17 更新

6回目

2023/02 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.8
    • | 雰囲気4.8
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.8
    ¥60,000~¥79,999
    / 1人

銀座至高のお店で至福の一貫を摘む幸せがここに有る

■2023.2.21(火)夕餉

■お料理 お任せ¥40,425 税込
お酒含むお会計¥61,000税込

■予約 前回訪問時にお店にて

〜〜お摘み〜〜

鮮やかに彩り豊かに味覚を演じる
お摘みの数々が御燗を進めて舌を
甘えさせている
ポン酢が虎河豚の湯引きの力強い
旨味を際立たせ更に白黒が参戦の
鮫皮に甘鯛の骨で取ったお出汁に
佇む白河の酒蒸しに蹌踉めき唸る

❶白菜(しろな)糸かきのお浸し

❷佐島 真蛸

よ〜く塩揉みされてタコの身の芯まで
柔らかくて味わい深く底味が浮き上り
ジンと舌をシビらせて甘味を引き出し
咀嚼が自然と進んでしまう真蛸でした。

❸虎河豚湯引き

○おろしポン酢
○芽葱

ポン酢が河豚の逞しい肉肉しさを和らげる
芽葱がほんのり微風の様に香りを靡かせて
湯引きされた河豚の身がしなやかに肉質を
伸ばして身体を捩らせ逞しく弾力している
肉感の力強さが咀嚼を快適に進めて河豚の
生命力を感じさせグッと噛むとグニュッと
唸りながら肉肌で歯を跳ね返して来ます。
肉肉しさが鮮やかな旨味を纏う湯引きです。

❹焚き物

○白河
○河豚皮と甘鯛の骨と頭で引いたお出汁
○河豚鉄皮(白皮黒皮)

青空大将の繰り出すお摘みの仕込みの
秀逸さに何時も溜息が連続して仕舞う
この白河一つとっても白河の本質さを
見抜いて身質の力強さと淡白な旨味を
存分に引き出しつつ身質はホロホロに
解ける様に柔らかく白河の味を出汁で
見事に甘く染めて慎ましく整えてます。
一つ噛めばハラリと素直に口内で解け
甘めの出汁の味わいにほっこりとして
舌が癒される
更に鉄皮が白河の優しさの後に追って
力強くゼラチン質を振り撒きプルンと
揺れる美味しさがまた堪らない味わい

最後はお出汁を飲み切ってホッとする
安堵感が訪れて喜ぶ

❺お造り

○鮃
○和布
○茗荷
○山葵

鮃がまた素敵に透明感漲る淡麗な味わい
その身質のもっちりした食感が唇に触れ
歯を抱き寄せ乍らしなやかさを保ちつつ
身質をくねらせて色気を見せながら舌に
絡んで来ます。
もっちり食感を堪能した後で少し和布を
嗜み若い新鮮な繊維感を噛み締めてみる
鮃の余韻が残る中で和布や茗荷の繊維が
お口を爽やかに慰めてくれており咀嚼が
瑞々しさと潔さを進めて嬉しさを感じる

❻蒸し鮑

○茨城 黒鮑
○煮汁と葛の餡

その黒鮑を咀嚼すると新鮮な儘に
コリコリッと歯応えが心地良くて
食感を伸ばし同時に旨味が広がる

蒸し鮑の名残汁を葛粉で溶いてトロ〜リ
鮑の煮汁が濃厚な鮑の旨味を作り出して
煮汁の旨ダレが黒鮑に纏わりついて来て
鮑の旨味にコク深さを寄せている一品。
食感と香りと味わい旨味の三拍子が揃い
美味しさの分前をバランス良く交換して
舌を喜ばせている一品

❼焼物

○鰆の藁焼き
○ネギ醤油
○山山葵

鰆を藁で燻し焼きされて2切れが
お皿の上で横たわっております。
側に山山葵が控えていらっしゃる

1切れ目を素直に燻し焼きの儘で
お口に放り込み肉片を齧って頂く

外目サクッと藁で燻した香り舞い
中の身質はレア感旺盛にしっとり
そのしなやかな味わいが舌を弄ぶ
咀嚼が薫香をフワァッと誘い込み
鼻に抜けて行く快感が嬉し過ぎて
むふふとなってしまう。

2切れ目を箸先で摘んで山山葵に
ネギ醤油で少しだけ湿らせてから
お口へと咀嚼を運ばせる
鰆の外周り燻し焼きしたお焦げが
ほんのりと苦みを持ち運んで来る
同時にネギ醤油の甘味と山山葵の
辛味が折り重なり鰆の妙味を整え
舌を味わい深く悩まし続けており
印象に残る味覚を頂きました。

❽河豚焼き白子と鼈甲餡

お摘みの締めは皮も厚手の焼き白子
プラス鼈のお出汁に葛で瀞みを促す
濃口でなくこれぞ本来の鼈甲餡かも
と思って仕舞うほどうま味の強い餡

河豚は身欠きと白子と別々の仕入れ
相当にボリューミィな虎河豚からの
身欠きに白子だなと想像出来る代物
ダイナミックな食感が舌を激うまの
珍味に誘い込んで迫力の焼き白子へ
変貌させてる所に穏やかな鼈の餡が
掛けられ餡と白子が互いを呼び合い
珍味うま味の共演に舌が現を抜かし
じっくりと味覚を堪能致しました。

①墨烏賊

墨烏賊がコリコリしてクリアーな咀嚼感が
広がり咀嚼を重ねていると墨烏賊が瀞みを
誘いながら甘味が徐に舎利を巻き込みつつ
滑らかな舌触りと同期し乍ら浮かんで来る

そして最初の一貫のお楽しみの一つである
舎利の粒感の歯切れの良さを実感して喜ぶ
これこれ、この歯応えと鮮烈な米粒感には
堪らなくなり酸味がキュッと握りを締めて
そして鮨ネタとの舌妙なバランスを楽しむ
此れが楽しみで青空さんに通っちゃう訳だ

新鮮なコリコリ感がストレートに伸びて
墨烏賊の咀嚼がバツッと身質を引き裂く
その瞬間に艶かしい甘味と共にトロンと
ふしだらに舌に懐いてスッと消えちゃう
墨烏賊が消えた後の余韻に浸りうっとり
スタートの一貫の潔さが胸を膨らませて
続く青空大将の握りに期待が膨らみます。

②鱵 三陸

見目麗しゅう美形が舎利上に厳かに
佇んでいる
握り全体にまるで銀幕が降りた様に
美しく座していらっしゃる鱵の一貫

謙虚に佇む鱵は舎利玉を大きく包み
一つの咀嚼が透明感漲る身質からの
鱵の旨味と瑞々しく捩れる身からは
シコシコ感が旺盛に舌に響いて来て
淡麗な味わいが口内を満たしている

この瑞々しく鮮度高いピュアな味覚
淡白な甘味も旨味も舎利にピタリと
寄り添い完成度の高さを誇る一貫。

③赤身 漬け 舞鶴 定置

鮪らしい赤々として赤裸々に鮪鮪している
漬けの身肉は鮪の鉄分と濃厚な漬け地とが
出会い頭で打ち解け合う身の旨味を冷酒で
受け止めてホロリとして心が弾んでしまう。

舌にピッタリ寄り付くしなやかさ
ミネラルがたっぷり含有されてる
そんな感じを受けて真紅に染まる
身質の鮮やかな色合いが欲を唆る

咀嚼を始めて感じるムッチリ感の
豊満な姿態が色づき酸味が綺麗に
赤身から放たれる爽快感が馴染み
マイルドに舌を優しく抱擁する。

脂質サラリ口内に佇み酸味ジワリ広がる
赤身に付き添う舎利の乳化が同調し出す
赤身から鉄分の香りがフ〜ッと漂わせて
漬け地が甘味を主張し咀嚼が自然に進む
後味がとても素敵な印象残す赤身の一貫。

④中トロ 腹側 舞鶴 定置

エレガント&ファンタスティックな美味しさ

西日本最高峰の舞鶴からの中トロに舌が
唸りっぱなしとなって仕舞います。
中トロはお口に含んだ途端に蕩け始めて
切り口断面の滑らかさが何とも言えずに
艶かしい色気を出して舌を誘惑して来る。
舎利が新鮮で温感少し高めに整えた握り
舎利の余熱だけで直ぐジュルル〜と溶け
筋とかも皆無で滑らかに舌を撫でながら
一気に口内に甘味を拡散しつつ蕩けます。
この感じが堪らない瞬間にてこれぞ正に
中トロの醍醐味なのだと感じる一瞬です。

咀嚼しててもこの上無い気品を感じます。
マイルドかつエレガントな冬鮪の中トロ
味覚インパクトが鮮烈に走り抜けて行き
口内を掻き回し続けあっという間に消え
心地良い香りの余韻を後に残してました。

⑤舞鶴 定置 大トロ

嬉しくて喜びに震えた後に虚しく儚い
瞬間が訪れるひと時を巡る幸せの一貫

中トロとはかなり脂質が違ってるのが
良く分かる異次元の鮪が舎利を支配し
大トロと言う特質を如何なく発揮させ
舎利とネタとのバランス云々ではなく
舎利を完全に取り込んで同化しちゃい
舌でトロの凄味をダイレクトに感じて
ダイナミックに飛散する脂質が暴露し

野生味を感じる咀嚼感にドクドクと
血湧き肉躍るかの如く脂質が口内に
零れて来て一気に舎利を畳み掛ける

一気に口溶けが進んで大トロの渦が
巻き起こってどんどん舎利の乳化が
進んで行きマイルドでエレガントな
表情を見せて口内に鮮烈な味わいを
残して消えて行きました。

⑥春子

春子鯛の両面には肌理細やかな飾り
飾りが咀嚼を助けて軽快に運ばせる
程よく寝かされた春子鯛は酢締めも
心地良い味わいを運びリズミカルに
舎利との一体感を走らせて行きます。

華やかな旨味があって春子らしさを
醸し出して其処に酢橘塩が仲間入り
咀嚼し続けて行く内に酸味塩味共に
上品な味わいを展開しておりました。

⑦大星 軍艦

ダイナミックに貝柱の歯応えを
感じさせながら海苔風味が漂う
このボリューム感を力強く感じ
キュッと締められた舎利玉との
パワーバランスが均衡して美し
口内で進む咀嚼に連れられ乍ら
芳醇に香り立ち彷徨う美味しさ
舌がボ〜ッとし沈黙して仕舞う
ひと時を頂いた軍艦でした。

⑧車海老

紅白の縞模様の美しさに感銘する
車海老を頭と尻尾側の二つに割り
一口サイズにカットしてのご用意
頭側の身は海老味噌のほろ苦さを
尻尾の方は車海老のプリプリ感を
両方を食べ切った後は甘苦い余韻

車海老の身質の甘苦さの入り混じる
食感をプリッと堪能させてくれます。

人肌の温感に近い車海老が穏やかに
流れる甘味と舎利の温感が調和して
握りの一体感を延ばして来て美味し
更に咀嚼後の余韻にお酒を合わせて
とてもスムーズに喉を潤して快感に
浸り切ってしまいました。

⑨背トロ

背側の中トロの身質の優しい蕩け方が好き
背トロと言いますとやはりトロの仲間でも
舌妙な酸味と甘みのバランスの良さが整い
爽やかに脂質が蕩ける展開を見せる質感が
とても舎利としっくり付き添い乍ら甘味が
流れる握りでその一体感優れる一貫は舌に
ピタッと寄り添い脂質が潤沢に泳いで舌を
優しく纏って撫でて快感を呼び込みます。

腹上側とは身質のニュアンスが異なる感じ
脂質は品良くサラサラと自然に流れてきて
直ぐに人肌の温感で自然に蕩けて行きます。

然も和やかにトロの甘味が舌一面に広がり
咀嚼が進むに従いしっかりした赤酢舎利に
引っ張られ気味に酸味もヒタヒタと迫って
トロの甘味と仲良く同調して舎利と絶妙な
距離感で美味が舞う一貫でした。

⑩大間の北紫海胆

大間の新根産の稀有な北紫海胆を頂きます。
大間で一番海胆が美味しいと言われる産地
チョットワクワクし乍ら軍艦を掴みお口へ

パリパリのお海苔が磯風味の豊かな香りで
軍艦を咀嚼した途端にパッと広がる芳しさ
もう、それだけでうっとりしちまいますね。

その北紫の軍艦を逆さ落としにして舌へと
誘導し海胆と海苔と舎利が混然一体となる

北紫海胆の珍味が冷んやりと舌に着地して
舌の熱を海胆の冷気で冷まして気持ち良く
走り抜けて行きます。
かと思うと
海胆が珍味以上に穏やかな甘味を放ちつつ
軍艦全体を丸く収めて来て不思議感覚舞う
こんなに面白い海胆は初めてかもと喜ぶ

耽美な甘味を振り撒いてしまう北紫海胆が
お海苔の磯風味にも乗り合わせて来ており
お口の中で無邪気に珍味を発散しています。
北紫海胆は品が良い無垢な珍味を放ちつつ
甘味も散らしながら蕩けて行く美的感覚は
まるでソフトクリームの様な円やかな味覚
その口溶け感は海胆の甘味を膨らましつつ
甘美なる装いを際立たせて舎利を巻き込み
一緒に極自然に消えて行きました。

⑪トロ鉄火 巻物

巻かれた鉄火の鮪の部分には
中トロを短冊状にしてつめて
すき身にトロの部分が多くて
甘い香りが誠に穏やかに佇み
滑らかに舎利と同化して来る
ムシャムシャと咀嚼しながら
トロ鉄火の旨味が自然に踊る
締めの巻物に満足感が膨らむ

⑫穴子 詰め 白焼き

このフワフワな粉質感には参る
舌が煮穴子をとても優しく迎え
もうフワッフワンに解けて行く
穴子を纏う詰めの甘美な味わい
その耽美な甘さにうっとりする

お口に穴子を含むと穴子の質感が
サラサラと口腔内を彷徨いながら
ふんわりとした甘味を撒き散らす
その粉質感の散り方がまた優しく
品のある舞い散り方で優雅な味覚
詰めの甘味と穴子の旨味との調和
締めの一貫に相応しい満足の一貫。

⑬追加:カッパ巻き

⑭玉

2023/03/21 更新

5回目

2022/06 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.8
    • | 雰囲気4.8
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.8
    ¥50,000~¥59,999
    / 1人

普段着のままの気さくな大将のおもてなしと エレガントな鮨空間が佇む名店

■2022.6.14(火)夕餉

■お料理 お任せ¥40,425 税込
お酒ビール税サ含お会計¥57,000

■予約 前回訪問時にお店にて

〜〜お摘み〜〜

❶お通し:枝豆

茹で加減と塩加減が絶妙のコンビネーションを
頂く枝豆
鮮度の良さも素晴らしく
コリッと齧り付きシャクッと綻ぶ枝豆の
咀嚼感が鮮烈に伸びて行く美味しさは
夏のビールを誘ってしまいますね。
こんな一品でさえも手を抜かない所が
青空さんの凄さかと痛感してしまうお通しです。

❷アラの湯引き ポン酢 水菜

京都の本アラを湯引きして
ほんのりと温かみを足して
中はレアな質感を其の儘に
本アラの醍醐味をナチュラルに
浮き上がらせる湯引き
出汁ポン酢の穏やかなうま味が
本アラの膨よかな味覚と馴染みあい
アラの旨味をふっくらと
際立たせておりました。
本アラの美味さの引き立て方のレベルが
日本料理店並みに奥行きの深いうま味が
佇む浸し地となっており参りました。

❸愛知の浅蜊の漬け込み

浅蜊汁に浸された浅蜊が塩風味の慈愛溢れる
旨味に染められて舌にジンワリと染み入り
潮の香りが口内にそよいでプリッと跳ね返る
浅蜊の可愛い身質との出逢いに
微笑んでしまいます。
漬け汁が美味しくて最後の一滴まで
飲み干しました。

❹佐島の真蛸

茹で加減が何とも言えず
しっとりとして嫋やかな身質に
舌が唸ります。
抜群の噛み応え感が突き抜けて行きます。
柔らかくて味わい深く
繊維質が崩れてなくて
プリッと弾力して来る
噛み続けていると甘味が
澱みなく滲み出て来る
此れは参りました。

❺銚子 金目鯛 焼き霜 おろしポン酢

金目の上にはおろしポン酢に刻み葱が
お淑やかに佇み
金目の焼き霜を静かな苦味と酸味で
脂質の勢いを和めております。
金目におろしポン酢を
たっぷり浸してひと齧りします。

金目の温感が素晴らしく舎利を纏う
ジュワ〜ッと
金目の脂が白舎利に浴びせかけられて
旨味たっぷりに注がれて舎利がどんどん
乳化が加速する
そして薬味の妙技が冴えます。
金目の脂質をおろしが見事に宥めて
サラリとした脂質に表情を変えさせている
この味覚を自在に操る術を駆使した一貫に
感銘してしまいますね。
金目のポテンシャルを爆上げして
ストンと舌に和やかに落とす、みたいな芸当を
さり気無くやってしまう所に凄味を感じました。

❻お造り盛り合わせ

○淡路 真子鰈
○七尾の鳥貝
○ワカメ
○茗荷
○山葵

お造りに添えてるツマが美味しい
和布も茗荷もシャキッと瑞々しく
軽妙な破砕感が清々しい感じです。

真子鰈は透明感溢れる身のこなし
しなやかな身質の中に淑やかさが
佇む極上の味に山葵醤油が似合う

また鳥貝のぷよんと弾む咀嚼感は
歯を招く肉肌と跳ね返す表皮とに
挟まれて何とも言えない快感気分
その儘クチュクチュと続けてると
甘味が止まらずで消えて行くのが
何とも儚くなる余韻が残りました。

❼常磐の黒鮑

ぷっくりと膨らみのある分厚さ
ジワッと蒸されてプリッと弾力
咀嚼感第一印象に参ってしまう
この膨よかな食感の漲る美味さ
此奴に勝てる奴は早々居ない
素晴らしく食感が伸びる
煮汁を瀞みをつけて
まったり鮑の煮汁の旨味が届く

❽鰹藁焼き 辛子醤油

身質の中にまで薫香を潜ませており
鰹の身を齧ると歯が招かれ肉肌から
薫香が零れてきて気高く鼻腔掠める

藁燻は10分も掛けてじっくり燻し
全身に薫香を纏わせておられます。
故に鰹の表面だけでは無く身の中
鉄分の塊の中からもsmokeの香り
芳しく口内に放たれて充満します。

鰹の身質から放たれる濃密な脂質と
藁焼きからスモーキーフレイバーが
抜群の相性で鰹の全身を愛でており
旨味を凌駕してしまうほどの麗しさ
更に鰹はサッパリした酸味も泳いで
食後感が爽快で粋なのも素敵です。

❾喉黒の漬け焼き

喉黒を漬け焼きにしたものを
更に煮切りで上塗りを重ねて
甘美な鹹味が漂う味に整えて
喉黒の脂質も適度に飛ばして
キュッと身質を脱水させてる

引き締まった喉黒の身質から
しっとり膨よかな白身の旨味
漬けダレの濃厚な甘味も加え
味わいに奥行きが広がる旨さ

舌にしっぽりと喉黒が絡んで
その身が抱きついて来る快楽

緑粉山椒がピリッと辛味を散らして
漬け焼きされた喉黒の味が甘辛へと
その表情をジワッと変えて行きます。
喉黒の白身がハラリと解けて濃厚な
甘辛に染まった旨味が引き立ちます。
舌が甘辛味の喉黒の肉肌に魅了され
しっぽりと揺れる味の渦に悶舌です。

①泥障烏賊

熟成感が漂う泥障烏賊の厚みに
一本一本の流麗な飾りが入って
咀嚼してコリッと歯が跳ね返り
泥障烏賊の甘味がフワリ自然に
浮き上がって来る美味さに唸る

その鮮やかな飾り仕事も手伝って
泥障烏賊がネットリ舌に絡み合う
甘味の中に舌がしっぽりと包まれ
舎利を引き込みながら口内に酸が
ジュワァ〜ンと広がり泥障烏賊の
甘味を巧みに際立たせていました。
この粘性と甘味の共演に舌が迷い
妙味に魅了されていきました。

②鱚

ほんのりと昆布締めされて旨味が
鱚に綺麗に写されてる所が嬉しい

江戸前らしい歯切れの良い食感に
素直な香りが舎利に付き添う旨さ
一方舎利の方も鱚に酸味を飛ばし
互いの持ち味が調和し合う仲にて
舎利との一体感が強く感じられる
爽やかな肉質感が飛び込んで来る
噛むとフワッと歯を浮かせる感じ
その身質の艶かしさに魅了される
透明感も素晴らしい無垢な鱚の味

気品溢れる味覚が振り撒かれ乍ら
清らかな旨味が舌に寄せてました。

③噴火湾の赤身 定置 漬け

舌にピッタリ寄り付くしなやかさ
此れぞ鮪だなぁと強く感じる赤身
ミネラルがたっぷり含有さるてる
そんな感じを受けて真紅に染まる
身質の鮮やかな色合いが欲を唆る

咀嚼を始めて感じるムッチリ感の
豊満な姿態が色づき酸味が綺麗に
赤身から放たれる爽快感が馴染み
マイルドに舌を優しく抱擁する。

脂質はサラサラでジンワリ広がり
酸味が舎利の乳化と同調し出すと
赤身が鉄分の香りをフッと漂わせ
旨味を主張して来て食べた後から
余韻の香り高さが心地良く伸びる
後味がとても好印象な赤身でした。

④背の中トロ 噴火湾 定置

夏鮪にしては痩せてない部位で
しっかりと脂が乗って脂質感を
満喫することが出来るできる鮪
然も歯応えの小気味よさを感じ
良質な中トロが口内を駆け巡り
中トロの醍醐味に興奮しちゃう

所謂背トロの部位を咀嚼してますと
トロの部分の脂質が優しさを伴って
サラサラッと軽妙な感じで舌を刺激
蕩けるのとは少し違う感じがします。
赤身の身質に近い肉感が伸びている
甘味も穏やかで仄かに浮かばせてる

咀嚼が進むと赤身っぽい酸味と丸い感じの
甘さが同居して甘酸っぱい旨味が舌を訪れ
直ぐに消えずに意外と甘味が続いてくれる
淑やかに気品を漂わせる完成度の高い握り
品の良い中トロを満喫させて頂きました。

⑤富山 定置 腹の中トロ

此れは嬉しいです。
舌が大喜びですよ
背側の中トロの次に腹側の中トロまで
ご用意を頂き中トロの食べ比べです。

背トロとかなり脂質が違ってるのが
舌で感じ取れて穏やかな旨味が露骨
背トロは脂質静かに滴る感じですが
此方は野生を感じる身質にドクドク
口内に流れて来て一気に畳み掛ける
勢いのある脂質感が溢れて来る旨さ

逞しい脂質感の中から上品な装いを
感じさせる咀嚼感がキュッと伸びる
お口に含んだ途端に蕩け始めますが
直ぐにジュルル〜ッと鳴り始めます。
全く筋も無くてツルンと舌を撫でて
一気に口溶けが進んで行っちゃって
この感じが堪らなく美味しいひと時
咀嚼してるとどんどん舎利の乳化が
進んで行きマイルドでエレガントな
表情を見せて口内に鮮烈な味わいを
残して消えて行きました。

⑥富山 大トロ 蛇腹

鮪三昧が続いた締めの握りです。
トロ代表とも言えます稀少部位
蛇腹がトロントロンに解けます。
レベチの蕩け感に舌が震えます。
威風堂々の貫禄の大トロであり
その脂質漲る身質の豊かさから
生まれる高貴な旨味が舎利をも
一気に巻き込んで乳化を加速し
渦巻く酸味と甘味とが共鳴する

そして、あっという間に蕩けて
愉悦感が舌に迸る中至福の時を
迎えて完成度の高い一貫を頂く

⑦春子鯛

春子鯛は程よく寝かされ
酢締めが施され心地良く
リズミカルに旨味が走る

華やかな旨味があって春子らしさを
醸し出して其処に酢橘塩が仲間入り
咀嚼し続けて行く内に酸味塩味走り
上品な味わいを展開して参ります。

膨よかな身質に温和な旨味が広がり
舌が自然に微笑んでしまう一貫です。

⑧車海老 長崎

紅白の縞模様の美しさに感銘する
車海老を頭と尻尾側の二つに割り
一口サイズにカットしてのご用意
頭側の身は海老味噌のほろ苦さを
尻尾の方は車海老のプリプリ感を
両方を食べ切った後は甘苦い余韻

車海老の身質の甘苦さの入り混じる
食感をプリッと堪能させてくれます。

同じネタの扱いで2度楽しめる味覚の
バリエーションを頂く事が出来る一貫
此れは嬉しい施しです。
舌も車海老のプリプリ感と共に小躍り
嬉しい味わいを満喫させて頂きました。

⑨鯵 生姜

雑味の全く感じられ無い瑞々しい鯵
鮨ネタと舎利の狭間に潜ませた生姜
アクセントの香り芳しく漂いながら
口内に涼風が戦ぐ爽やかな刺激通う
鯵の旨味をキリッと引き立てる旨さ
潔い身質鮮度が美しく味覚を整える
舌が大喜びして狼狽えてしまいます。

⑩萩の赤海胆 握り

馬糞海胆の如く円やかな旨味
エレガントに佇む耽美な珍味
良質な赤海胆の味覚が舎利に
同調して口内に蕩け出す珍味
気品溢れる味わいを満喫する
舌が慎重に海胆を呑み込んで
溶けて消えて行くのを見守る

⑪トロ鉄火 巻物

舎利の中でフワトロに溶けて
ナチュラルな甘味と旨味が佇み
鉄火の美味しさが品良く口内で舞う
無意識で立て続けに3貫を咀嚼する

⑫穴子 詰め 白焼き

このフワフワな粉質感には参る
舌が煮穴子をとても優しく迎え
もうフワッフワンに解けて行く
穴子を纏う詰めの甘美な味わい
その耽美な旨さにうっとりする
お口に穴子を含むと穴子の質感が
サラサラと口腔内を彷徨いながら
ふんわりとした甘味を撒き散らす
その粉質感の散り方がまた優しく
品のある舞い散り方で優雅な味覚
詰めの甘味と穴子の旨味との調和
締めの一貫に相応しい満足の一貫。

⑬玉

2022/09/11 更新

4回目

2022/03 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.8
    • | 雰囲気4.8
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.8
    ¥50,000~¥59,999
    / 1人

突き抜ける逸品料理と極上の握り三昧に唸った日

■2022.3.22(火)夕餉

■お料理 お任せ¥40,425 税込
お酒ビール税サ含お会計¥51,500

■予約 前回訪問時にお店にて

〜〜〜お摘み前半〜〜〜

❶しろ菜のお浸し 糸削り

スタートはしっくり来るお浸しから
しろ菜の優しいシャキシャキ感が嬉しい
浸し地の爽やかな味わいがしろ菜の
瑞々しさと合わせて舌を和ませてくれます。
感じ良く落ち着けるスタート。

❷鼈鍋のお出汁

ホッと落ち着いて胃を健やかに温めてくれる一品
濃厚な香りが高く舞います。
殻も身も全部から旨味を取り出すように
コトコト炊いたエキスの綺麗な上澄みを
お汁に使用している様です。
なのでとても滋味深さとコクの深さが
感じられる旨味溢れるお出汁となっており
飲めば飲むほど地の味わいが奥行きを持って
広がって行きました。
実に美味くて丸く穏やかな味覚の佇まいに
驚きました。

❸河豚

河豚のお刺身
河豚の湯引き
皮は鮫皮、とうとうみ、身皮と
全部盛り付けられています。
焼き白子
おろしポン酢和え

河豚のチャームがいっぱい詰まってる作品
分厚い虎河豚の切り身がしなやかにシコシコと
食感を飛ばし
噛めばムギュッと唸って潔い弾力感が返ってくる
鮫皮やとうとうみたちはおろしポン酢に
上手く絡んで淡白な旨味とポン酢の酸味が
重なり合い妙味を作り出す。
皮の山盛りになってる所を掘り進めると
何とまぁ、大発見で御座いますよ
焼き白子さんがぷっくり膨らんで
おろしポン酢に浸って鎮座されてます。
トロッと蕩け出す焼き白子ちゃんが
冷んやりとして冷製白子ソースみたいな
纏わり方で河豚のお刺身にピタッと
絡みまくりです。
この河豚同士の珍味と旨味に挟まれて
舌が狼狽しまくりです。
ふぅ、コレはヤバヤバのお造りにて
一気に鄙願を煽ってしまいました。

◉鄙願

❹閖上の赤貝 下田のハタ

山葵
醤油
酢橘


ハタのムチムチな身質がグンと伸びて来る
透明感が綺麗に膨らんでて味わい深い美味さ
咀嚼するとしなやかに反発して来たかと思うと
そのままフワッと歯を抱き寄せて来る
山葵醤油がしんみりと滲んで旨味を
膨らましますね〜。
コレは絶品な刺身です。

そして閖上の赤貝は文句なしにうんまい!
抜群のコリコリ感が貝の甘味を誘い
瑞々しい旨味がコリッと噛んだ瞬間に
パッと弾ける様に噴き出す。
かの瞬間の美味しさが堪りませんね。
この赤貝にも脱帽してしまいました。

❺茨城の黒鮑

一切れのサイズもかなりビッグな
プレゼントですが
咀嚼してみて感じるのは
その和やかな肉質感
ぷよんと揺れる感じの柔らか味が舌を誘う
黒鮑のモチッとしてて
肉感のしなやかさが図抜けてるのが嬉しくなる

煮汁の餡が甘味をほんのりと伸ばしていて
しつこく無く穏やかな旨味で
黒鮑をコトコト煮た名残の煮汁が
舌に染み渡りとても美味かった
黒鮑を食べ切った後
すずのスプーンがご用意されて
鮑の煮汁餡を掬って飲める様にしてくれる
肌理の細やかなサービスですね。

〜〜〜お摘み後半〜〜〜

❻鰆の藁焼き 行者大蒜 生姜醤油

大蒜を醤油漬けした行者大蒜を
鰆の合間を縫って食べると
大蒜風味が口内に漂いつつ
鰆の味わいがほんのりと甘味の輪郭を
膨らまして来る感じに化けて
とても愉快に楽しませてくれる

一度キュッと締めてから藁焼きに
生姜醤油との相性も抜群の味わい
鰆の身を咀嚼すると薫香が
鰆の身全体からフワァッと浮き上がって来る
外側の炙られた皮だけでなく
身質全体の中から香り立ち
口内に充満し鼻に颯爽と抜けて行く

その鰆の身を咀嚼すると
鰆の身がエレガントな質感を抱いて
ソフトで滑らかな肌触りが舌を魅了する。
この香りと食感は堪んないですね。
鰆の美味さをクリアに引き出す一品。

❼蛍烏賊のすり潰したもの 和芥子

蛍烏賊の味噌も全部潰して円やかで
クリーミィな味わいが漂う蛍烏賊
稚鮎のそぼろみたいな感じで
蛍烏賊の甘味とエグ味が程よく溶け合う
不思議な魅力を放つ味わいに
舌が敏感に応じてしまう
お酒のアテにバッチリ似合う
時々ざらっとした質感が忍びこんできて
食感も面白い
乙な一品です。

●黒龍 龍

❽竹岡の太刀魚 塩焼き おろし

ホロホロなのです。

この太刀魚の焼き物には唸りましたね〜。
こんなに優れた焼き物が登場するなんて
ぶったまげてしまいました。

この淡麗な白身の味にシンシンと染み渡る
塩味の広がり方の素晴らしさに参りました。
塩味が肢体全体に忍ばせてあって
実にジンワリと舌に染み入って来て
太刀魚の淡白さに塩気を整えて来る
白身の脂質がしっとりと
舌に舞い落ちる
白身がハラリと解けてバラける
バラけた白身全体からジワッと底味が
浮かび上がりジンワリと塩気が染み込んでくる
その底味の奥ゆかしさが白身の淡白な旨味を
広げて行く
この完璧な底味の浮かせ方に脱帽します。

お摘みレベルの高さに何時も驚かされる
青空大将の手腕に拍手です。

〜〜〜此処から握り〜〜〜

①鮃

モチモチのシコシコ
程よく寝かしてある感じが舌に
懐いて来る食感で
舎利との間合いが素晴らしい距離感を保つ
この舎利感の潔さと
鮃の艶かしい甘味がマリアージュして
握りの一体感を高めている
其処に潜む無常の美味さ
この奥深いにぎりの味わいにうっとりです。

②泥障烏賊

泥障烏賊が甘いわぁ
咀嚼してるとどんどん口内に甘味が流れて来る
その甘味に舎利の酸味が絡む
青空大将の舎利の粒感はシャープなので
これこれ、この歯応え感と
シックな米粒感が入り混じる中
泥障烏賊の咀嚼が進みネトッと柔らか味を
伸ばして来て好感度なバランスを伸ばして来る

噛んでるとバツッと弾けて
その生き生きとして瑞々しい身が
艶かしい甘味と共にトロンとふしだらな感じで
舌に懐いて蕩けちゃうんです。
こう言う感じのネタと古米一年ものの舎利って
物凄く相性が良いなぁとつくづく思いました。

③真鯛

舎利がズシンと厳かに落ち着き払って
佇みつつ真鯛をしっくり受け止めてる一貫
少し寝かせてる所為か
モチッとしつつ真鯛の肉感が
膨よかに伸びて来ます。
咀嚼してると段々と真鯛のナチュラルな旨味が
増して来て
香りも真鯛らしい甘い匂ひが気高く
鼻に抜けて行きます。
真鯛のじっとりとして生き生きとした
艶かしさが馴染む肉質感と甘い香りが
この一貫の美味なる味わいを
作り出していました。
此れはお酒進んでしまいますね。

●手取り川

④鱵 昆布締め

大将は鱵と謙遜気味に仰りましたが
見るからにサイズ感が閂では無いかと
思わせる鱵さまです。
見目麗しゅう透き通る美形が舎利上に
厳かに佇んでおります。
握り全体がまるで銀幕で覆われたように
美しく鎮座していらっしゃる鱵の一貫。
握りのフォルムの美顔で
目を楽しませてくれるのも
嬉しくなりますね。

舎利玉を大きく包み込んでる鱵は
その瑞々しくも鮮度の高いピュアな味わいで
舌を訪れて仄かにコリッとする咀嚼感が
初々しく爽やかな旨味で走り抜けて行きます。

この新鮮な風味と透明感が広がる淡白な旨味
上品な肉質感と共に
憂いを含んだ静かな味わいが口内に充満し
舌を魅了しておりました。

⑤背側の赤身 舞鶴

キレの良い酸味が漂う赤身
マイルドに舌を優しく絡む
舎利にピタッと寄り添う赤身
脂質分サラサラな酸味が静かに佇む
酸味が舎利の乳化と同期して
赤身の醍醐味が訪れる
鉄分の香りがフワッと香りつつ
赤身の旨味が主張して来て
グッと飲み込んだ後からも
余韻の香り高さが心地良い
品格の伴う赤身です。

⑤中トロ 三崎

最高に上品な中トロ
気品を感じます。
お口に含んだ途端に蕩け始めますが
直ぐにジュルル〜と解け始め
全く筋もなくてツルンと舌を撫でながら
一気に蕩けて行きます。
この感じが堪らない瞬間
中トロの醍醐味を満喫するもの
然も青空さんの鮪はやま幸さんの中でも
一番のものを持って行かれると事ですから
まさに鮪の高級ブランド品を取り扱ってる
鮨ネタなのです。
咀嚼しててもこの上無い気品を感じます。
マイルドでエレガントな中トロは
インパクト強烈な甘味を包含した味わいで
口内に鮮烈な味覚を残して消えて行きました。

⑥大トロ 三崎

トロントロンに解けます。
レベチのとろけ感に舌は狼狽えちゃいますね。
貫禄の大トロです。
また、大トロから迸る脂質の甘味の
質感が高貴な味覚を醸し出しており
舎利を一気に巻き込んで乳化を
加速して行くんですが
その渦巻きから迸る酸味と甘味の共鳴が
とんでも無く妙味を走らせて行きます。
そして、あっという間に解けて行く愉悦感
いやいや、今日も青空さんの大トロは
素晴らし過ぎて
こう言う感覚の味わいは
中々出せるものでは無くて
舎利の完成度
舎利と大トロの間合いが微妙に味覚を
紡ぎ合っており
握りとしての完成度が繊細に施されてる一貫に
感銘致しました。

⑦小鰭 天草

小気味良い爽快感が突き抜ける小鰭で
鮪の脂質をたっぷり味わった後に
この切れ味鋭い一貫を持ってきてくれるのは
舌がリセットされる感じも含めて
さすがダンディな鮨の流れだと
つくづく感銘を受けてしまうのです。
咀嚼を重ねる度に
どんどん小鰭の味覚がシャープに伸びる
こんなに切れ味の良い小鰭にも
中々巡り会えない逸品かと感じますね。
その小気味良さが舎利の酸味と
ベストマッチして極上の美味を奏でる
言葉が出ません。

⑧大星の軍艦 三重

旨味も香りも優れものの大星さん
グイッと噛んでプリッと反発する大星
貝柱がダイナミックに歯応えを感じさせる
然も相当なボリューム感満載の
ビッグサイズだ。
ドスンと置かれし大星のその重みで
軍艦が押し潰されてしまうのではと
危惧するほどお海苔からはみ出てるのである。
いざ、貝柱軍団がお口に出陣。
うむ、と唸る見事な食感に
艶やかなる立ち居振る舞い
見事な快感がにがた勢いよく舞うのである
このまま芳醇なる味覚へ突き進み
舌が大星の甘味に没頭致しておりました。

⑨車海老

紅白の縞模様の美しさに感銘
車海老を胴体側と尻尾側の方で
半分ずつにカットしてご用意
胴体側の身は海老味噌のほろ苦さを纏わせて
甘苦さが伸びて行く味わいを楽しむ
もう一方は味噌無しで
車海老の身質の甘味をプリッと堪能させてくれる
同じネタでも味覚のバリエーションを
変えて二度楽しい一貫
此れは嬉しい施しです。
舌も車海老のプリプリ感と一緒に楽しく踊って
おりました。

⑩〆鯖

良く締まってて酸味が鯖全体に纏っており
鯖の体中からキレの良い酸が放たれます。
鯖の表面だけでなく
締めた鯖が全身からキレの良い塩味を帯びて
酸味がピシャッと迫って来ます。
故に鯖の酸味と舎利の酸味が共鳴し合い
舌に届く切れ味が小気味よく響きます。
爽快感が気持ち良く走り抜ける一貫です。

⑪馬糞海胆 軍艦 青森 大間の海胆

この時期の海胆って
恐らくは相当高騰してるでしょうし
手に入れ難いと推察しますが
さり気無く普通に海胆を軍艦に山盛りして
手前にお届けです。
一眼見て上等な海胆と判別されるもので
舌がドキドキして大興奮で御座います。

此の一品を頂けただけでも
お伺いした甲斐があると言うものです。
馬糞海胆の珍味が冷んやりと舌に着地して
快感を呼ぶ甘美な佇まいが
快適に口内を満たして行きます。
海苔も美味いし舎利も海胆まみれとなり
リゾット化して行きつつ蕩けるんです。
んん、この陶酔感に溺れてしまいたい。

⑫穴子詰め

このフワフワな粉質感に降参です。
煮穴子のとっても優しい食感が広がって行く
もうフワッフワンで御座いますよ。
かつ、穴子に纏われた詰めの甘味が
これまた、耽美な味わいでうっとりしちゃう
お口に穴子を含むとね
フワンッて穴子の粉質感が舞い降り
穴子の甘味がサラサラと口腔内を彷徨い
美味なる事この上無しです。
その身質の散り方がまた品のある広がり方で
穴子の身質に気高さを感じます。
そして詰めの糖度の質の高い事
詰めの甘味と穴子自身の旨味のバランスも絶妙で
穴子はホロホロに解けて行って
煮穴子の妙味を満喫し満足感がMAXになる一貫。
流石は〆の一貫であります。

⑮玉

⑯追加 河童巻き

2022/06/27 更新

3回目

2021/12 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス4.8
    • | 雰囲気4.8
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.8
    ¥50,000~¥59,999
    / 1人

摘みのバリエーションと仕込みのレベルに脱帽 握りの味覚が鮮烈に舌を震えさせて その小気味の良さは舌殺し以外の何者でもない

■2021.12.15(水)夕餉

■お料理 お任せ¥40,425 税込
お酒ビール税サ含お会計¥51,500

■予約 前回訪問時にお店にて

❶京菊菜のお浸し

スタートはしっくり来るお浸しから
優しいシャキシャキ感が嬉しい
浸し地の爽やかな味わいが菊菜の
瑞々しさと合わせて舌を和ませてくれます。
感じ良く落ち着けるスタート。

❷カマスのたたき ネギ塩ダレで

カマスに炙りを入れて
外回りはしっとり感を漂わせ
中はレアに焼き霜風に施し
脂を浮かせてジューシィな食感に
仕上げてます。
更に芳ばしい刻み葱と塩を合わせたタレで
葱の香りと甘みと塩の鹹味を
程良くカマスを纏わせてます。
このネギ塩タレとカマスの肉感との
相性が抜群でカマスの脂を
優しく宥めていて旨味をジンワリと
浮き上がらせて舌を弄んでました。
カマスのしっとり感
その身質が口内でホロホロに解けて行く時の
ジューシィ感が充満して
甘味とネギ塩の鹹味が美しく
マリアージュしておりました。
此の一品には唸りました。

❸佐島の蛸 藻塩 醤油

ウンマそうな蛸の脚がぶつ切りで
お小皿に盛られてます。
ゴクリ、喉が鳴りましたよ。
堪らず一個摘んでパクッとお口に
放り込んじゃいましたよ。
オッほぉ、此れは素晴らしい仕込みです。
藻塩
もしくは
お醤油でお好みでどうぞとの
お言葉が有りましたが
何も付けずにまんまがベストです。

その蛸さんを噛んでみます。
舌をあやす様に優しい茹で蛸の温感がホッと
させて慰めてくれます。
この生暖かさがとっても和やかに舌を撫でます。
そして蛸の仕込みの秀逸さが舌を捉えます。
茹で蛸を噛むほどにジワリと
大海より育まれた佐島の蛸の身質から
自然な旨味と底味が浮き上がってきます。
其れは素晴らしい底味なのです。
ジンワリ小波の様に静かに底味が寄せて来ます。
淡く謙虚な佇まいを見せる底味
柔らかさも相まって
味覚と食感のコンビネーションが素晴らしすぎる
mogmogがこれ程楽しくなる茹で蛸に
拍手したくなりました。

❹焼き雲子 鰹出汁銀餡 柚香

雲子をサッと炙って真鱈模様に
お焦げを付けたものを
鰹出汁ベースの銀餡に浸して
周りには柚皮のパウダーを振り掛けて
柚香を芳しく舞わせてます。

スプーンで熱々の雲子を頂きます。
雲子のお焦げのほろ苦さが香り出し
其の儘噛んでみると
プチュンと白子の身が弾いて
愉快に蕩け出します。
トロ〜ンと白身がお口の中で流れ出し
その珍味が舌一面に広がり魅惑の時を
迎えます。
その後から銀餡の風味豊かな甘味が
追いかけてきます。
雲子の蕩け感と銀餡の瀞みが同調しながら
珍味と甘味が交錯し合い口福感を満喫させて
頂きました。
酒、俄然欲しくなりましたね、此の一品で。

◉鄙願
◉まつもと

❺九絵 湯引き ポン酢 一味

九絵の身が湯引きされて
表面がほんのり白濁し銀光りして
輝いてます。
艶めかしい輝きを見せてます。
お薬味にポン酢と一味のご用意です。

ピリ辛っと一味に溌剌に舌に刺激されて
九絵のエネルギッシュな身質が
淡白な旨味を超える勢いで踊る
此れは上手い組み合わせ
ポン酢の酸味も良い
九絵を優しく酸味が纏う

❻松皮鰈 茗荷 和布 山葵

松皮鰈は
ほんのりモチッと舌に懐いて来ながら
しなやかな身質から淡白な旨味が
しっとりと寄せて来ました。
その松皮鰈に茗荷を巻いて
鰈の身質の淡白な旨味と
茗荷のシャキシャキ感との一体感が図抜けて
一体感が松皮鰈のしなやかな旨味を
余計に膨らませて舌を唸らせていました。
此れは一切れがお酒を進めたしまう奴となり
清水の如き鄙願をキュッと煽ってしまいますね。

❼愛媛八幡浜 白甘鯛

青空さんのお摘みの中で
定番になってます旬の魚の煮付け
何時も穏やかな甘味を忍ばせて
煮汁の淡いうま味を上手に寄せて来る一品。
本日は幻のお魚とも呼称される白甘鯛
皮目も白身もしっとり感旺盛に焼かれて
椀種に浸されてる様に煮汁の浸し地に
染められて静かにお皿の中に佇んでます。
お皿の煮汁は昆布のお出汁が淡く香り
甘鯛の脂と甘味が穏やかに浸し地に写り
とても優しい佇まいを見せています。

白甘鯛のふっくらとした身質から滲み出る
ほんのりと淡い甘味
ゆるりと咀嚼してると
煮汁の淡い甘さが舌を慰める様に
染み染みとジ〜ンと来る味わいに浸されて
品の良い甘さが甘鯛から浮かんで来る

お箸を甘鯛の白身に突くと
ハラリと解けて
解けた所をお箸で摘んでお口にポトリ
ホロホロに解けて身質の優しさに
暫し舌が溺れてしまいました。

❽常磐 黒鮑煮

黒鮑をコトコト煮た名残の煮汁が
舌に染み渡りとても美味かった
綺麗に炊かれている鮑からは無垢で
この鮑の本来の持ち味を引き出して
咀嚼感がキュッと歯を肉質に惹き込み
優しく迎え入れて
プニュ〜ッと弾力してから沈んで行く
チョット艶かしさが芽生えて来て
其の儘素直に噛んだ所から鮑の旨味が
口内に放出されてジワァッと黒鮑の
美味しさが膨らんでおりました。

❾鰆 藁焼き 生姜醤油

流石は青空大将の仕込みだと感じる一品。

鰆と言うお魚のポテンシャルを余すところ無く
引き出して舌を満足させる絶品鰆に
昇華されてます。

一度キュッと締めてから藁焼きに
生姜醤油との相性も抜群の味わい
鰆の身を咀嚼すると薫香が
鰆の身全体からフワァッと浮き上がって来る
外側の炙られた皮だけでなく
身質全体の中から香り立ち
口内に充満し鼻に颯爽と抜けて行く

その鰆の身を咀嚼すると
鰆の身がエレガントな質感を抱いて
ソフトで滑らかな肌触りが舌を魅了する。
この香りと食感は堪んないですね。
鰆の美味さをクリアに引き出す一品でした。

➓真魚鰹 味噌幽庵 淡路島

この真魚鰹は身質にパンチ力が有り
気品も感じられる素敵な味覚を頂けた。

味淋とお酒と醤油と柚子を合わせた幽庵焼き
幽庵焼きの旨味が染み染みと淡く感じられて
舌の味蕾にまでジワジワと響いて来る
火入れ加減がとても絶妙。

この幽庵焼きには舌がのめり込んで
没頭してしまいそうなほど
甘味と旨味が同居する極上の味わいです。
一切れ一切れ咀嚼する度に
幽庵焼きの旨味がじわっと舌に溢れて来て
少し陶酔気味になっておりました。

〜〜〜握りスタート〜〜〜

①墨烏賊

舎利の粒感がシャープです。
これこれ、この歯応えと
シックな米粒感
そしてネタとの好感度なバランス
此れが楽しみで青空さんに来るんですよね。

墨烏賊のクリアーな味わいが広がる
咀嚼してると
墨烏賊が瀞みを誘いながら甘味が
染み出して来る
此れは旨味が膨らむわ
このバランスの良さ!

新鮮なコリコリ感がストレートに伸びる感じ
墨烏賊を咀嚼すると
バツッと弾けて
その生き生きとして瑞々しい身が
艶かしい甘味と共にトロンとふしだらに
舌に懐いて蕩けちゃう。
続いて妙味を振り撒いて潔い旨味が
走り抜けて行きました。

②閂(かんぬき)

大将は鱵と謙遜気味に仰りましたが
見るからに閂のサイズ感なのです。
見目麗しゅう美形が舎利上に厳かに
佇んでおります。
握り全体にまるで銀幕が覆われたように
美しく鎮座していらっしゃる閂の一貫

謙虚に佇む鱵は舎利玉を大きく包んでおり
この瑞々しさと鮮度の高いピュアな味わい
には甘みも旨味も蕩ける感じで
シナッとして絡み合って来ます。

この新鮮な風味と
身質自身は透き通るような淡白な旨味
上品な肉質感がフワァッと歯を誘って来ます。
憂いを含んだ静かな味わいが口内に広がり
舌を惑わせておりました。

③縞鯵

素晴らしきピンネタです。
此奴は全くのトロである
程良く寝かしてあり
熟成感漂い滑っとしたトロけ感が漂います。

此れには参りました。
素晴らしい縞鯵に出逢ってしまいましたね。
舌が縞鯵の滑らかさに興奮しちゃってます。
mogmogするかしないかの内に
身がユラッとして
縞鯵の肉肌がピタァッと抱きついて来ちゃう
そのシルキーな柔肌の質感に
メロメロとなります。
骨抜きの技が光ります
舌触り滑らかな円やかさが
縞鯵から生まれて来ています。
お口の中では身質が艶かしく肉肌を
曝け出してトロ〜ンとするも
品が良い食感に溺れてしまいそうです。
お口を動かしていると静かに
身質の底から縞鯵らしい旨味が滲み出る
ジワリと
そいつが美味くて堪りませんね。
正に舌は骨抜きにされてしまうのです。

④赤身 大間

キレの良い酸味が漂う赤身
マイルドに舌を優しく絡む
舎利にピタッと寄り添って来ます。
然も脂質分もサラサラでジンワリ広がり
酸味が舎利の乳化と同調し
赤身の醍醐味が訪れます。
鉄分の香りがフワッと香りつつ
赤身の旨味を主張して来て
グッと飲み込んだ後からも
余韻の香り高さが心地良く残る
この赤身は後を引いてしまいました。

⑤中トロ 大間

最高級の中トロてす。
お口に含んだ途端に蕩け始めます。
融点が低い為か
舎利を交換して温感も高めなので
直ぐにジュルル〜となり
全く筋もなくてヌルリと舌を撫でながら
一気に蕩けて行きます。
この感じが堪らない瞬間て
中トロの醍醐味かと思います。
然も青空さんの鮪はやま幸さんの中でも
一番のものを持って行かれると事ですから
まさに鮪の高級ブランド品を取り扱ってる
鮨ネタなのてしょう。
咀嚼しててもこの上無い気品を感じます。
マイルドでエレガントな
冬鮪の中トロはインパクト強烈な味わいで
口内を掻き回し瞬時に蕩けて
鮮烈な甘味を残して消えて行きました。

⑥大トロ 大間

段違いのレベチの落差が半端なく
王様の貫禄を見せる鮪です。
こんな大トロが世の中に有って
そのネタがシャープな舎利とご一緒して
私のお国の中に居る!
この事自体が驚異的な出来事と感銘しますよ。
そりゃ色んな大トロに出会してますが
此方の大トロは舌に触れた瞬間に
蕩け始めるのですが
単純に蕩けるのではなく
厳かに佇まいを糺しながら
舎利との間合いを瞬時に詰めて
サッと舎利をさり気無く巻き込んで
トロの甘味を発散して
トロの渦の中に巻き込んでしまう。
それも乱暴な振る舞いではなく
落ち着いてエレガントな行いなのである。
こう言う感覚の味わいは
中々出せるものでは無くて
舎利の完成度
温感とのバランス感覚
舎利と大トロの間合い
全部が微妙に味覚を紡ぎ合っており
握りとしての完成度が繊細に施されてる結果なのかと鮮烈な衝撃を受けました。

⑦小鰭

小気味良い爽快感が突き抜ける小鰭でわ
然も鮪3連発の後に
この切れ味鋭い一貫を持ってきてくれる
キップの良さに
さすがダンディな鮨の流れだと
つくづく感銘を受けてしまうのである。
どんどん味覚が素早くシャープに伸びる
こんなに切れ味の良い小鰭も珍しい
その小気味良さが舎利の酸味と
ベストマッチして極上の美味を奏でる
言葉が出ないよ。

⑧大星

旨味も香りも優れものの大星

グイッと噛んでプリッと反発する大星
小柱がダイナミックに歯応えを感じさせる
然も相当なボリュームのビックリサイズだ。
ドスンと置かれし貝柱のその重みで
軍艦が押し潰されてしまうのではと
危惧するほどお海苔からはみ出てるのである。
いざ、貝柱軍団がお口に出陣。
うむ、見事な食感に艶やかなる立ち居振る舞い
見事に悦楽の刃を持ちて勢いよく舞うのである
このまま芳醇なる味覚へ突き進み
舌が大星の甘味に没頭致しておりました。

⑨車海老

紅白の縞模様の美しさに感銘
車海老を胴体側と尻尾側の方で
半分ずつにカットしてご用意
胴体側の身は海老味噌のほろ苦さが伸びて
甘苦さが冴える
もう一方は甘味が映えるもの
同じネタでも味覚のバリエーションを
変えて楽しめる一貫
此れは嬉しい
一つのネタで2度楽しめちゃう
舌も車海老のプリプリ感と一緒に踊って
おりました。

⑩イクラ軍艦

高騰続けてるイクラちゃんを
ご用意が有るなんて
嬉しくなりますね。
今冬は海胆もイクラもかなり値上がりしてるので
鮨店は何処でも苦労が絶えないかと思います。
そんな素振りを微塵も感じさせず
さり気無く普通にイクラ軍艦を出してくれちゃう
嬉しいですよね。
オレンジ色に輝く海のダイヤモンドは
醤油漬けを軽く施したもの。
そのイクラ山盛りの軍艦を
丸ごとお口にポンと放り込んでみますと
イクラがプチっと潰れてジューシィに
舎利の中に溶け込む
そして
イクラがキュッと塩味を放ち舎利を引き締める
ジュワァンと甘塩っぱさを発散して来ます。

無茶苦茶うんまいイクラ軍艦を
年の瀬に味わうことが出来て
口福気分全開なのであります。

⑪〆鯖

良く締まってて酸味が鯖全体に纏っており
鯖の体中からキレの良い酸が放たれる
鯖の表面だけでなく
締めた鯖が全身からキレの良い塩味を帯びて
酸味がピシャッと差し迫ってくるのです。
故に鯖の酸味と舎利の酸味が掛け合わさり
舌に届く切れ味の鮮烈な事。
舎利とのマッチングがドンピシャなのです。
本日のネタ全て〆の仕込みが図抜けてますね。

⑫馬糞海胆 軍艦

この時期の海胆!
良くぞ仕入れてくれました。
大興奮で御座います。
もう、本年は諦め掛けておりました。
青空大将に感謝感激です。
此の一品を頂けただけでも
お伺いした甲斐があると言うものです。
言わずもがな、の珍味が冷んやりと
舌にタッチして
海胆の甘味が快適に口内を蹂躙して行きます。
海苔も美味いし舎利も海胆まみれとなり
リゾット化して行きつつ蕩けます。
んん、この陶酔感に溺れてしまいたい。

⑬穴子 詰め

このフワフワな粉質感には参った!

煮穴子がとっても優しいの
もうフワッフワンで御座いますよ。
穴子に纏われた詰めの甘味が
これまた、耽美な味わいでうっとり
お口に穴子を含むとね
フワッと穴子の粉質感が
サラサラと口腔内を彷徨い
ふんわりとした甘味を撒き散らすんです。
その質感の散り方がまた
品のある広がり方で
穴子の身質に気高さを感じますね。
そして詰めの糖度の質の高い事
詰めの甘味と穴子自身の旨味のバランスも絶妙で
穴子はホロホロに解けて行って
煮穴子の妙味を満喫し満足感がMAXになる一貫。

⑭玉

2022/03/22 更新

2回目

2021/10 訪問

  • 夜の点数:4.8

    • [ 料理・味4.8
    • | サービス4.8
    • | 雰囲気4.8
    • | CP4.6
    • | 酒・ドリンク4.8
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

男心を揺さぶるダンディな男鮨を堪能した銀座の一夜で御座いました。

■2021.10.28(木)夕餉

■お料理 お任せ¥40,425 税込
お酒ビール税サ含お会計¥44,000

■予約 有難いご常連様のお導きにて

〜〜〜お摘み前半〜〜〜

❶銀杏 素揚げ 振り塩
❷毛蟹とお出汁のジュレ 九条葱
❸7種類のキノコと鱧のお出汁
❹鱧の焼き霜 おろしポン酢

最初に旬の秋味を持って来てくれるのは嬉しい
銀杏って何か食べるとサクッと噛んで
フワッと舌に落ちてほんのりと
ほろ苦さが口内に響いて来るのが
いい感じなんですよね〜。
何時も此処で我慢すれば良いのに
仕切れずお酒にスイッチオンしてしまうのですが
今日は何とかお茶で持ち堪えました。

毛蟹の甘味がとても温和な感じで
お出汁のジュレに浸りつつ
うま味が毛蟹に染み込んで来て
纏わりつく美味しさが
舌に滲み出してくるのが良くて
毛蟹の美味しさが広がってました。

7種類のキノコが何なのかなぁって
確かめながら頂きましたが
椎茸なめこ占地・・・後はキノコから
放出されて来るグアニル酸とか
グルタミン酸の旨味がよくお出汁の方に
写し出されててうま味が潤沢に滲む
鱧のお出汁に舌がご満悦です。
そして
淡路の鱧の焼き霜が
結構シコシコしてて生きの良さを
ダイレクトに舌で感じ取ることができる
淡白な美味しさを振り撒いておりました。
鱧とおろしポン酢の相性がすぐれてて
おろしの苦味酸味が鱧の淡白な味わいを
綺麗に染めて舌をしっくりと
撫でてくれました。

〜〜〜お摘み後半〜〜〜

❺秋刀魚 肝醤油
❻松皮鰈 北海道 和布 茗荷
❼蒸し鮑 茨城
❽鰹 藁焼き エシャロット
❾雄のししゃも 北海道

お摘み後半戦のスタートは
秋味大行進なので有ります。
秋刀魚様のお通りでぇ御座るよ。
更に秋刀魚様に粋なコクを添えてますのが
秋刀魚の肝醤油
然も秋刀魚様の贅沢なお姿にうっとり
頭も尻尾も潔く削いで頂く男前青空大将の
心意気を感じますね。
炭で焼いた秋刀魚の頭と尻尾を切りとり
中骨をスコンと抜くカタチの整え方
骨抜きも完璧
小骨感の欠片も無し
身質の滑らかなヌメリ味が舌をしっぽりと
撫でる様な食感の心地良さに惚れ惚れ
腹の部位の一番身が美味しい箇所だけを
ご用意です。
咀嚼した瞬間に駆け抜ける
肝醤油のコクとワタの苦味がマリアージュする
スンバラしか美味しさでございまするな。
もう此れはヤバいです。ヤバヤバです。
こんなに舌がうっとりしちゃう秋刀魚料理を
頂けるとは秋味の口福満開でございますw。

次の一品はしなやかな身のこなしが
美しい松皮鰈のご用意にも吃驚
程良く寝かせてます。
生きの良いピンのネタが僅かにモチッと
艶かしい舌触りで舌に抱きつく
この感じも堪らないですね。

そしてビッグな旨味を携えてのご登場は
茨城から黒鮑がしっとり蒸されて
肉厚も豊かに噛み心地抜群に弾力し
プルンと揺れる繊維の隙間から黒鮑の
旨味が滲み出て舌にジワァッと染み渡ります。
メッチャうまいじゃん、
涙出そうですよ。
はるたか大将に感謝!

さぁ、此処で良い香りが鼻腔を掠めて来ました
藁の香りが鰹からプワァンと匂ひ立ち上り
鰹は鉄分旺盛なロゼ色に染まる身質を
悩ましげに見せつけて佇んでおります。
咀嚼するとトロンと蕩けるかの如く
舌にしな垂れて鰹風味と薫香が口内に充満
心地良い匂ひに纏われた鰹の旨味が
薬味のエシャロットのほろ苦さが効いて
鰹を引き立て乍ら
口内に広がって行きました。

そして雅なお摘みたちの〆を飾る一品は
正にダンディな雄のししゃも
極太身厚な肢体から迸るエネルギッシュな
美味に野性味を覚えます。
サイズ感も半端なく大きくご立派な佇まいに
溜息しちゃいますね。
ガブッと噛んでムシャムシャッと
勢い良く食らい付く
その身質からは凛々しくも
旨味の雄叫びが聞こえてくる様だ
ししゃもの旨味と言う美味さがダイナミックに
感じられる
潔い自然な旨味に舌が感銘を受けておりました。

〜〜〜緩急の抑揚が楽しい握りスタート〜〜〜

①墨烏賊

新鮮なコリコリ感がストレートに伸びる感じか
墨烏賊を咀嚼すると
バツッと弾けて
その生き生きとして瑞々しい身が
艶かしい甘味と共にトロンとふしだらに
舌に懐いてとろける
バツバツな食感を只管楽しませてくれて
墨烏賊自身が蕩けるまでの間合いが長く
続いて妙味を振り撒いて潔い旨味が
走り抜けて行くのです。

②鱚 昆布締め

その昆布はクイッと鱚殿を抱きかかえて
優しく包む様に引き締まった肢体を
グルタミン酸で纏い程良く昆布のうま味を
鱚殿に写していました。

その抱き心地の良さ故か
キリッと引き締まった顔つきの酢飯が
切れ味良くシャリッと背筋を伸ばして来る
舎利の粒感が歯切れ良く弾む
其処にうま味たっぷりの鱚殿が
いそいそとお出ましして
舎利と相性良く馴染みながら
舌を弄ぶのである
鱚は性格が素直なもんだから
昆布負けしそうに昆布がほんのりと
昆布色に旨味を染めて
鱚らしく
嫋やかにその身を男前の舎利に
委ねておられました。

③春子

春子って何時も不思議に思う
春のお魚とつい勘違いしちゃう
美しい皮目と可憐な身質が春めくお魚と
想起させてしまうのかも。
元来は鯛の幼魚ですから
厳密な事を言えば旬は無くって
一年中どこでも旬を頂ける稀有な魚体かと
思います。
恐らくは仕込みの施し方で
季節ごとの味を出してくれる変幻自在の
お魚なのでしょうね。

飾りが見事に描かれている弧の
流れる様な切り付けが美しい
見た目の整った姿を鑑賞するだけでも
一見の価値あり
食べる前からワクワクする鮨ネタですね。

本日の春子さんは
程良く酢締めがキュッと身質を引き締めて
咀嚼感が素晴らしくキレが良い。
なので
キュッと締まってる酢飯との相性抜群に良くて
酸味同士が共鳴するかの如く
ネタと舎利の味覚がデュエットする
春子の魅力を遺憾無く発揮させている一貫。

〜〜〜鮪の握りです〜〜〜

④赤身 漬け 大間

綺麗に香りが鼻に抜けて行く清楚な赤身
漬けの施しが優しい
赤身自身の酸味も豊かに香るが
漬けに釣られて浮き出る甘味も
男らしいキリッとした酢飯を宥めるお仕事振り
この酢飯とネタとの距離感と言うか
味同士の間合いとか塩梅が良いんですよね。
長年の鍛錬と経験値と努力の賜物かとも
思いますが
青空大将の自然な所作で
この舎利とネタの間合いを
整えてしまうのですから
矢張りプロのプロたる所以なのでしょうね。
鉄分旺盛な赤身らしさが素直に引き出されてる
味わい深い一貫。

⑤大間 中トロ

美しい中トロです。
天女の衣の様なシルキーな身質
その中トロをお口の中に含ませた途端に
広がる夢心地の味わいにうっとり
この妖艶な柔肌を舌が直接触れてしまう時
殆ど咀嚼などするものでは無いと
咀嚼する事自体が
無駄な抵抗の様に思えてしまいます。
其れは一瞬にして官能的なとろけ感と
甘美な味覚を撒き散らし舎利をも
その官能の渦の中に惹き入れて
あっという間に甘美なる陶酔の
味覚ワールドに取り込まれて行きます。
中トロは何処までも耽美な味わいで
最初はゆらりと舌を這う
直ぐにもジュワ〜ンと解け
気品を感じさせる高貴な脂質を振り撒いて
スッと儚さを残して消えて行きました。

⑥大トロ

真打ち登場
此奴は手強い
中トロの比ではない
行成ド〜ンと
蕩ける脂質がドカンである
尋常ならざる溢れんばかりの旨味に
舌が狼狽えてしまう。
このピンネタに匹敵する男らしく
キリッとスタートに酸味が走り
躍動感さえ覚える舎利
かつ
この大トロの一貫は
エレガントさも漂わせて紳士な振る舞いを
見せてくれるのです。
なんと言う小気味良い一貫なのでしょう。
もう、ムフフで御座いまするよ。
あぁ、消えないで〜と言う儚き呟きも束の間
無情にも舌を独り残して
消え去ってしまいました。

〜〜〜中盤の握りです〜〜〜

⑦天草 小鰭

その小鰭は咀嚼した途端に
瑞々しさと肉厚な食感が颯爽と駆け抜けた
肉肉しい噛み心地に
シャープな酢締めが小鰭の切れ味を伸ばす
咀嚼感がとっても清々しい
此れぞ男鮨代表かと心底惚れてしまう一貫
小鰭が解けて行く時の潔さに品格を感じる
何処までもフレッシュな食感が続いて陶酔
食した後の余韻が初々しく感じられた一貫。

⑧小星の軍艦

お海苔香る風味が口内に舞う
大星並みの小星が瑞々しく燥ぎまくる
舎利から塩味と酸味が小星をクリアに引き立てる

小星の
このサイズ感が丁度良くて
お口にすっぽりフィットし
mogmogしていると
シコシコ感が生き生きと響き乍ら
クニュクニュと貝柱の繊維溢れて
しなやか食感を撒き散らして行く
これこれ、この歯触り感が好みで
快感が口内を走り抜けて行きます。

⑨車海老

大将がホクホクの車海老から
ワタをサッと取り除き
海老味噌はそのままに残す妙技
シュッと小手返しされて
握りをキュッと締める
握った後にコトンと包丁です。
半分に二つ割にしてくれます
優しいサイズ感が嬉しくなる
丁度お口の大きさにピッタリ
パクッと車海老を放り込んで
mogmog
んん、このプリプリンと踊る
初々しくも元気な食感が良い
お口の中で
暴れ過ぎず大人し過ぎずのプリプリ感が
適度に充満して
その甘味を振り撒いて踊ってくれるのが
美味しさの秘訣でしょうか
mogmogする喜びをストレートに
伝えてくれる一貫です。

⑩イクラの軍艦 醤油漬け

イクラが良くなって来ましたね
軍艦を逆さまにしてお口の中に
ポトンと落とすと
冷んやり冷感が舌に広がり
気持ち良かぁ
そして直ぐに薄皮がプチンと弾けて
イクラの粒からジューシィな甘いエキスが
プチュッて弾けて舎利に向かって飛び出す
舎利が快くエキスを受け止めてお口の中は
いくらリゾットに早変わりし酢飯の酸味と
イクラの甘味とがデュエットを演じます。
その芳しい美味を纏うデュエットに舌が
翻弄されてうっとりし続けていました。

〜〜〜終盤です。〜〜〜

⑪縞鯵 網代

此れは参った、参りました。
何と素晴らしい鯵に出逢ってしまったのだ
こんなに綺麗で全く純真無垢そのものの
身質に驚く
舌が縞鯵の滑らかさに興奮してる
mogmogしようとした瞬間に
身がゆらっとして
鯵の肉肌がピタァッと抱きついて来ちゃう
そのシルキーな柔肌の質感にメロメロじゃん
寝かす技と締める技と骨抜きの小技が
全てマッチングしてこの肌触りと身質の
円やかさが生まれてるのでしょう。
お口の中では身質が艶かしく肉肌を
曝け出してトロ〜ンとするも
品が良い食感に溺れてしまいそう
お口を動かしていると静かに
身質の底から縞鯵らしい旨味が滲み出る
ジワリなのだ
そいつが美味くて堪りませんね
正に舌は骨抜きにされてしまいました。

⑫昆布森の馬糞雲丹 軍艦

海胆が今にも軍艦から零れて落ちそう
お口に入った途端に海胆がトロ〜ン
海胆珍味もジワァン
その蕩ける海胆が舌一面に広がる中で
舎利の鋭さが際立つ
こう言う感じの海胆は久方振りかも
海胆がトロンと甘くなるのに拮抗する様に
舎利がキリッと酸味振り撒いて
乳化して行く
すると海胆が酸味混じりに甘くなる
そして舎利と同化して乳化しつつ海胆も
一緒に蕩けるのですが
最後には甘酸っぱくなって珍味が
フワッと心地良く余韻を残すのですよ
んん、何かこの舎利だからこその
海胆の珍味が生きてると言う軍艦でした。

⑬穴子 詰め

煮穴子が優しいの
もうフワッフワン
穴子に纏われた詰めの甘味が
良いんですよね〜。
お口に穴子を含むと
フワッと穴子の粉質感が
サラサラと口腔内を彷徨い
ふんわりとした甘味を撒き散らすんです。
その散らばり方がまた、品のある広がり方で
肉質感に気品を感じます。
そして詰めの糖度の質の高い事
詰めの甘味と穴子自身の旨味のバランスも絶妙
穴子はホロホロに解けて行って
煮穴子の妙味を満喫し満足感がMAXになる一貫。

⑭玉

本日もダンディな男鮨を満喫させて頂きました。
誠に口福感がいっぱいに広がる銀座の一夜でした。

2022/02/01 更新

1回目

2021/02 訪問

  • 夜の点数:4.8

    • [ 料理・味4.8
    • | サービス4.8
    • | 雰囲気4.8
    • | CP4.6
    • | 酒・ドリンク4.8
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

ダンディな大将が握る男前な鮨

■2021.2.8(月)夕餉

■お料理 お任せ¥40,425 税込
お酒ビール税サ含お会計¥44,000

ザ・銀座な鮨店と多くの方々の評価の高いお店です。
大将が寡黙とか聞いてましたがそんな事は無くて
キップの良さと
ダンディな立居振る舞いにうっとりする程
カッコいいお鮨が一番似合うかと感じます。
自由度が小気味良く居心地の良いお店
かつ、
懐が深い鮨店と感じました。

正に銀座の優雅さや風格人格が纏わり
煌びやかな雰囲気のお店です。
私の様な平民が着座しますと
少し緊張してしまいますが
大将のダンディな立ち居振る舞いと
笑顔に癒されて
とても和やかに楽しいお鮨タイムとなりました。

お鮨屋さんとして場所柄
お値段はまぁ、少し張ります。
でもこの雰囲気と高貴な気分に浸り
摘みも握りも満足度は高いので
逆にリーズナブルでは無いかと
痛感した次第です。

■予約 ご常連様のお招きに感謝して

◆お摘みの部

❶空豆 茹で 振り塩

塩味程よく大粒の空豆
ビールにめちゃくちゃ合いました。
皮が美味しいの
堅くもなく柔らか過ぎず
歯で踏み込んだらプチンでは無く
フワリと抵抗感無くて破けて
舌に落ちる
其の儘噛むと皮の厚みが感じられるもので
皮を可愛いとさえ思ってしまう
更にお豆自身の甘味が良くて
皮の表面に馴染んでる振り塩からの塩味が
豆のサラサラな質感と混じり合って
塩味が程よく舌に交わり合う
その繊維質の感じと塩味の塩梅が良くて
ビールを美味しく持ち上げてしまう。
ん、シンプルなんだけど
こんなにビールを美味しくさせる空豆も
珍しいかも。
此れだけ食べてると
銀座の鮨店だという事を忘れて
高級居酒屋さんである。

❷茹で蛸 佐島

身がシコシコしてるのに
しっとりと柔らか味が優しく歯触り感が
心地良く響いて来ます。
茹で加減が絶妙にて
クチャクチャ噛み続けてると
蛸の旨味が溢れて来ます。
噛み心地良くずっと噛んでいたい魅惑に
駆られちゃいます。

❸炙り河豚 おろしポン酢 芽葱

何気無くサラッとこういう品格を感じる
洒落乙な一品が出て来ちゃいましたよ。
うふ、舌が喜んじゃってますね。
こんなに嬉しくなる事は
早々有るもんじゃないです。
お鮨屋さんですよ。
何処かの河豚料理店でも無いのに
河豚をサクッと炙って
河豚の身の生命力を引き出した上で
そのエネルギーの熱量をおろしポン酢で
諫めて舌に優しく当たる様な仕上がりの
施し様にしてます。
奥ゆかしくも旨味たっぷりな一品は
お酒も勧めてしまいます。

❹白甘鯛 鼈出汁

透明に澄み切った鼈のお出汁がゆらゆら
白甘鯛を慈しむかの様に浸している
お皿を両手で持ち上げる
一口そっとお出汁を啜る
ジワァ〜リ舌に出汁が染み渡りますね〜
んん、美味いわぁ
白甘鯛の脂もお出汁にほんのりと
品の良い甘味を溶かし込ませてる
もう一口啜ってみる
舌がお出汁の味わいに馴染んで来てる
澄んだ鼈出しのコク深さ漂ううま味に
舌が溺れそうになる
ぷかぷか浮いてる感じで鎮座する希少な
白身魚の白甘鯛
その周りに浮かんでは沈む河豚の紐皮が
華麗な泳ぎを魅せる
そして白甘鯛の究極の淡い味わいがハラリと解けて舌に訪れる
罪深き味覚は舌に寄せて陶酔感に浸る。

❺鮃 茗荷 ワカメ 山葵醬油


何とも舌を悩ませてくれる身質をお持ちの
白身さんなのです。
切り身を一枚舌に乗せて咀嚼し始めます。
するとキュンと締まった肉質が舌を撫でて来て
堪んなく旨味も膨らませて来ます。
この時期の鮃さんはふっくらと肥えてる感じで
とても旨い
その淡白な甘さは
透き通る味わいでシンプル
お供の昆布がジンワリと
鮃にグルタミン酸を添えています。
其れがうま味を広げて美味しい。

❻黒鮑 茨城 醤油餡

蒸し鮑
葛で瀞みを整えた醤油餡

黒鮑のコリッとした食感
じっくり蒸されて
綺麗な味覚が佇む鮑さんです。
お醤油の餡がトロンと鮑に纏い
穏やかな醤油の甘味を鮑に被せて
鮑の個体からは
海の香りや磯風味が飛んで来ます。
鮑の純真無垢な顔つきが嬉しい
噛んだ瞬間に歯を押し返して来て
弾力良くプリッとした食感を返して来る
うふッとニンマリしてしまう
咀嚼する喜びを隠せなくなり
どんどん快感が広がる鮑さんでした。

❼鰆 銚子 薫燻 生姜 山山葵のタレ

炙られた鰆の皮目はほんのりパリッとする
パリパリと言うほどでは無い
優しくパリッとする炙り加減なの
緩めなのが膨よかな身質の艶かしい
しっとり感と調和する美味さを引き出していて
塩梅の良い味わいとなってるのです。
このバランスが極めて鰆の身を
美味しくさせています。
咀嚼してると
脂質が舌にジュワ〜ンと滴り落ちて来て
溢れかえります。
その甘味がうんま過ぎでうっとりしちゃいます。

❽焼き白子

河豚の白子とは不思議なチャームを振り撒く
食べる生き物かと思ってしまいます。
目の前には餡がキラキラしてとても
白子さんが暖かそうにして喜んでる様に
見えます。
その白子さんのプクッとした膨らみに
真鱈模様にお焦げの狐色が点々としてる
そのお姿は
とても悩ましく欲を誘う食材ではないかと
思えてしまうのです。

ぷっくりした膨らみ
サイズ感
白子の皮の厚み
白子の身のこってり感
蕩ける甘さ

どれも此れもがずば抜けてる食感と
美味しさをお口の中にトロ〜ンと言って訪れて
舌を陶酔の極地へと誘います。
更に
うま味を含んだ銀餡が程よく白子を包み込んで
珍味を広げております。

この河豚の白子の皮目を端先でチョコンと
突きます。
ぷよんと白子さんがお返しして来ました。
更に強くプチッと突くと
プクぅ〜ッと怒り気味に反発して皮が破けて
中の白子の白身がグツグツと煮立ってるのが
トロトロになって溢れ出て来ます。
如何にも美味そうです。
その珍味を掬ってお口の中にトロンとしたまま
落として行きます。
んんまぁ〜い!
もう舌は舞い上がってしまいますね。
このトロトロ〜ンとの触れ合いにも
口どけ感がお口の中に充満する珍味は
白子の旨味が爆発して脳天まで
珍味妙味が突き抜けて行きます。
まじヤバヤバの美味しさに舌が
埋もれてしまいました。

◉鄙願

◆握りの部

米酢で切り立てた舎利の鮮烈さに驚く
舎利の玉は人肌の音感が心地よくバランスの
良いサイズの綺麗にネタにフィットするもので
握る所作もフォルムもまことに
美しい眺めなのです。

舎利の切れ味の良さに驚く
酢より塩味を強く感じます。
キレが良く舎利の主張を通じて存在感を残しつつ
スッと消えて行く
故に舎利が美味いと痛感する握りとなります。
後味良く爽快感が走り抜けます。
舎利のインパクトが強くネタとのバランスが
良いので余計に美味しく感じました。
シャリが素晴らしいの一言に尽きる鮨です。

①墨烏賊 煮切り

先ずは墨烏賊からスタート
墨烏賊のシコシコした身質と一緒に
舎利をmogmogしてると
柔らか味が増して来て
烏賊の粘性が膨らんで来る
少しモチっとし出して甘味がフワッと
漂い初めてる所に
舎利が清々しい酸味を及ぼす。
このハーモナイズされた妙味に唸っちゃいますね
此れは恐らく青空さんの舎利の特性とも言える
キレの良さから来るものなのか
初体験の衝撃と言っても過言ではないのですが
もっと通わないと本当の味わいは分からない様に
感じました。
現時点で私のバカ舌では深く洞察するのは
困難な舎利とネタが調和する握りでした。

②鱵 煮切り

鱵は大好きで産卵前のこの時期では
青魚の旨味たっぷりに良く肥えた味わいが
とっても楽しい
鮮度もvividにプルンと踊る様な感じに
跳ねて来てとても美味しい
其処に舎利が纏わりついて来て
意外なほどプリッとした食感と
舎利の酸味とが気持ちの良い
コントラストを描いて舌が喜んでしまう。
此れは中々美しく食感を楽しんだ一貫。

③春子

この握りも秀逸
舎利のシャープネスな味と春子から滲み出る
塩味とが同調して来る
其処に
春子のふっくらとした身質の柔らか味に
舎利が一緒に切り込む様に飛び込んで来た
春子の身質の柔らかさに合わせて
舎利が間髪置かずに一緒に溶け合って
mogmogしてる間に乳化する内に
春子も解けて消えちゃう感じが
とても艶めいて美味しかったし
その解けた時のフワフワ感が何とも言えず妖艶な匂ひを振りまいて来た
舎利が春子を刺激してるのか
春子との相性が飛び抜けていたのかは
分からずです。
この一貫も再訪して確かめる必要があると
痛感した握りとなりました。
んん、此れはヤバいぞ、
課題ばかり増えそうです。

④赤身 下田 125kg 煮切り

うん、此奴は納得の赤身です。
漬けじゃ無いのが良いですね。
赤身の持つ鉄分をしっかり舎利が
受け止めてる一貫の様な気がしました。
其処に強者たち同士の深い結びつきが有り
赤身と舎利が見事に四つ相撲して
お互いを高め合っている一貫。
赤身の醍醐味を満喫です。

⑤中トロ 下田 125kg 煮切り

ウヒョ〜、目尻が垂れ下がりっぱなしに
なっちゃいました。
もう、堪らんわ、
お招き頂きましたJONYJONY様には
何と謝意を申し上げて良いやらです。
この一貫はお酒のスイッチを入れて
アクセル全開にさせてしまうものです。
ヤバいくらいに酸味と甘味が一体となって
中トロから溢れ出したかと思うと
あっという間に蕩けて消滅してしまいました。
その瞬間の出来事が駆け巡る合間に
舌は儚き夢見心地に浸って
その後の余韻に陶酔しまくってました。

⑥大トロ 下田 125kg 煮切り

流石にトロの王様ですね。
威風堂々の佇まいに貫禄を感じます。
大将の指から大トロの握りが離れて
付け台の上に鎮座した時
フゥッと揺れた気がした。
大トロの重みに舎利がクッションの様に
沈むのだ。
そんな佇まいを見てると
この大トロへの渇望がどんどん湧き上がって来る
一寸ドキドキし乍ら大トロをお口に落としてみた
ん〜、瞬間に口福の酸味が広がる
同時に大トロの身質が円やかに艶かしく
トロトロに蕩けて行く
舎利の粒を全部巻き込んで
クリーミィとさえ思えるほどの蕩け感に
舌が巻き込まれて行く
その陶酔感に浸り切って暫し目を瞑り
呆然としつつも余韻を満喫しました。

⑦小鰭 酢締め 煮切り

雑味の無い小鰭なのです。
酢締めのキレの良さがとてもフレッシュに
舌をシャキッとさせて小鰭の肉質の旨味を
鮮烈に膨らませて来てシャープな味わいを
堪能する
舌に寄り添って来る酸味が美しい
迷いのない直球勝負してる小鰭の握りなのです。
此んなの頂いちゃうとキュッと酒を
煽りたくなってしまうのでした。

⑧大星の軍艦 煮切り

小柱の軍艦は
小星でなく大星と来ましたよ。
此処までのお鮨の流れの小気味良さ
スマートでシャープな感じが
どの握りにも感じられる
こんなにスカッとして気分よく握りを
食べれるのも青空さんの舎利の特徴かも知れない
その舎利が詰まった軍艦に搭乗する大星が
堂々と鎮座

お口を大きく開けて一気に頬張ってみました。
お口にすっぽりハマりお口いっぱいに軍艦を
指で突っ込んで押し込みます。
んん、ムギュウとなって大星は
シコシコ感を漂わせつつも
クニュクニュッと大星がしなだれる食感が
すんごくジューシーで貝の甘味を振り撒く
これこれ、この歯触り感が快感を呼んで
食感が楽しい〜。
然も一緒に大星の甘味が舎利と同化して
飛んでもなく妙味を広げてくれます。
満足感に溢れる一貫。

◉まつもと

⑨車海老 煮切り

此処で追加の有無を確認されます。
追加の握りと言うよりもお好みが
開始されてしまうと言う懐の深い
お取り計らいにて
お腹の具合で握ってくれちゃうのです。
何と小粋な計らいなんでしょう。
コース仕立てにお好みの握りを
組み込んでくれる様な構成と考えて貰って
良いかも知れません。
速い話が一応コース的には此処で締めても良いし
ネタを追加してお好みにして握ってくれる。
逆にもっと沢山お鮨を頂きたい方は
ご自分のお好みに合わせて
自由に握って頂けるようです。

さて、車海老はサイズ感も舎利の玉に丁度良い
大きさで具合良くお口の中でプリッと
踊ってくれて車海老の甘味が口内に充満します。
車海老が舎利玉をクルリと半周するカタチで
包み込んでて舎利に対して車海老のフィット感が
優れているのが分かります。
舎利とのバランスがgood conditionで
握りの美味しさの完成度を落ち着かせてます。
しっくり美味しさが寄せて来る
車海老の一貫でした。

⑩煮穴子のスペシャリテ

一目見て惚れちまいました。
トロトロ感漂う煮穴子様
テリテリ感も満載です。
其処に佇んでる穴子の香りも
フォルムも蠱惑的で
その誘惑に駆られてしまいます。
お口に入れるとフワッと穴子の粉質感が
サラサラと散りばめられて行く
詰めの甘味と穴子自身の旨味のバランスも絶妙
ホロホロに解けて行って
煮穴子の妙味を満喫する一貫

⑪玉

2021/03/07 更新

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