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昼の点数:4.9
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¥20,000~¥29,999 / 1人
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料理・味 5.0
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|サービス 4.8
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|雰囲気 4.8
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|CP 4.8
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|酒・ドリンク -
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[ 料理・味5.0
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| サービス4.8
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| 雰囲気4.8
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| CP4.8
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| 酒・ドリンク- ]
真摯に素材と直向きに向き合うお姿と持てる匠の技を駆使し握られる一貫に佇む品格を感じる美味を頂きました。
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2023/08/19 更新
■2023.7.14(金)12時〜14時半
■ご予約 ご常連様のお招きにて
■お料理 お任せ¥20,000税込
お飲み物含むお会計¥20,400税込
飾らずさり気無く美観を整えるかの如く
一輪挿しに大将の美意識を垣間見ます。
一点の曇り無き清浄が佇む和空間です。
真摯に素材と直向きに向き合うお姿と
持てる匠の技を駆使し握られる一貫に
佇む品格を感じさせて頂きました。
握りの所作が美しく4~5手程の小手返しを
重ねて酢飯を鮮やかに整えフォルムを形成し
握りの仕上げに掌で包み込むようにキュッと
締めて括る感じがとても印象に残りました。
シャリは米酢のみを用いやや強めの酸味纏う
粒感はやや硬めな歯触りに温度はタネに最適
握りを咀嚼し始め咀嚼終盤には2~3粒が残る
そんな感じの舎利の解け具合で抵抗感皆無にて
ほぼ理想的なフィット感が芽生える握りです。
山葵について
卸金で細やかに丹念に息子さんが摺り下ろし
その後に軽く練り合わせ小皿に盛り付け食感を
整えて握りの方へ含ませておられました。
また
ガリは甘みが非常に薄いものですがキレのある
味わいでお口直しには最適なサイズと甘辛具合。
■お摘み
❶蛸の柔らか煮
焙じ茶で1時間茹でた後40分程蒸したもの。
蛸の芯まで柔らかく仕上げ噛み心地が安心し
食感が程良く残りながら中心部のムニュッと
する食感がスムーズに咀嚼を進める。
丹念に蛸の足を揉む仕込みの仕事に手間暇を
惜しまんでない事が容易に想像出来て感謝の
念が募ります。
❷新銀杏
青々とした新銀杏をフワッと炊いている感じ
の仕上げ方で咀嚼時の食感がもの凄く繊細な
身質に完成されてる仕上げのレベルの高さに
拍手したくなります。
❸鮑の茶碗蒸し
茶碗蒸しの玉地は一口スプーンで嗜むと
舌に地味深さが自然に着地し長閑な旨味
お匙で玉蒸しを掘り進めると奥底からは
プルンと鮑の顔が覗き弾力する身肉から
鮑の力強さを旺盛に跳ねる歯応えを感じ
妙味溢れ玉地との調和に舌が唸りました。
□握りの部
ご主人と息子さんが交互に握りを進める
カタチで息子さんが任される貫数は今年
5貫の様で毎年一貫ずつ増やし10年後
お店を引き継がせたいお気持ちの様です。
しっかりと握りの技術を伝授し職人技を
継承されようとする親子の姿は見ていて
とても微笑ましいものです。
また息子さんの握りは精進を重ねている
と思われて大将の握りと遜色の無い練度
お任せされている鮨ネタにも寄りますが
中々の物にてバランスが整った握りにて
若いのに優れた修行成果を出されてると
感じました。
舎利はどの一貫も舌を和める穏やかな
握りでエアリー感漂いネタとの間合い
バランス良く纏って美味しさが舌へと
自然な流れの中から芽生えて着地して
おりました。
①泥障烏賊 羽衣切り
羽衣が舞う様に薄切りの飾りを入れて
丁寧にスライスしたものを3枚ほどに
重ねて合わせたものをご用意
その薄くスライス重ねした泥障烏賊を
上からトントンと刃でスライスの面を
叩いて細かく刻みを入れられてます。
極薄に引いた幾枚もの烏賊を包丁で
軽く叩いてから握られます。
舌に絡まり、蕩けて行くアオリイカ…
泥障烏賊の甘みを引き出す秀逸な仕事。
そして何よりも包丁の技で魅せるタネを
一貫目に据えておられる点が粋なのです。
②アコウ 2枚付け 薄切り
雉羽太とも呼称されるアコウを薄く切付け
2枚付けにて握られております。
咀嚼すると舎利がとてもソフトに舌に着地
品の良さを感じる穏やかな舎利感が先行し
直ぐ後からアコウのしなやかな身が届いて
もっちりとした食感が同調して来ます。
故にアコウの透明感溢れる身質から淡白な
旨味が舎利を共に惹き込みつつ同期を取り
アコウの旨味と舎利の甘味が一体感を持ち
見事に食感も味覚もピタッと寄り添い合う
一貫に仕上げられており舌が震えちゃって
咀嚼して完食後も暫しその余韻に浸り切り
ボ〜ッとしておりました。
また、その間合いも良くて居心地の良くて
ずっとこの空間に留まって居たい気持ちに
なっておりました。
③新子 6枚付け[息子さんの握り]
季節の走りを感じる新子のご用意に
少し胸が熱くなりますね。
新子は初夏が旬と言われていますが
夏を告げる走りの素材と言う幼魚の
意味合いが強いかと感じてます。
新子を見かけますと夏がやって来た
と感じてしまうのは嬉しいものです。
その季節にしか巡り会えない素材の
一瞬を愛でる点にも喜びを見出して
幼魚の新鮮無垢な淡い香りや食感に
成魚の姿と旬の味わいに思いを馳せ
咀嚼を進めるに従いジワリと深まる
厳かな気持ちに浸れる点こそ新子の
紛れもない魅力であり実力なのかと
痛感致します。
鮨店により2枚付から4枚、6枚や
8枚付けなどまで様々な枚数を用意
枚数の多さが美味と比例する訳では
有りませんので其処には拘らなくて
宜しいかと思ってます。
寧ろその辺は鮨店や大将の意気込み
と言いますか握りを通してお客様に
対する心意気を感じて味わう鮨ネタ
そう言う事だと感じます。
なので本日は有難いことに6枚付け
新子の握りに大将の気持ちが込もり
小手返しされた所をキュッと締めて
付け台に置かれる新子に感謝の念で
お口に運ばせて頂きました。
④赤身 漬け 噴火湾 [息子さんの握り]
赤身はかなり丁寧に包丁を立て切り付けを
重ねておられました。
赤身の温度は非常に気を遣っておられてて
漬け時間は3分程かと思います。
鉄分旺盛に感じられる赤身の旨味がとても
力強く受け止められて赤身らしさが漬けの
効果により一層引き立てられておりました。
酸味もしっかり舎利と共鳴し合いながらも
赤身の甘みも芳醇に漂い実に調和の取れた
美味しさとなって舌を唸らせた一貫でした。
⑤小鰭 天草[息子さんの握り]
小鰭としては大人しい〆方の切れ味で舎利も
小鰭の身質もしっとりとした舌触りで旨味と
香りが交互に伝播してくる響き方の味わいで
波を打つ様に酸味と塩味が揺れ乍ら届きます。
特に皮目の部分にフレッシュな切れ味を感じ
小鰭の〆方は端正な咀嚼感が生まれる感じで
しゃくっとした食感が届いた直後にス〜ッと
小気味良く消滅して潔さを感じる一貫。
⑥砂ずり 噴火湾
この大トロも穏やかな旨味を放つ大人のトロ
と言う感じの鮪なのです。
概して鮪の身に全般的に伺えます事は脂質も
程々に鮪がまるでその身を舎利に委ねる感じ
それでいてちっとも圧迫感なく旨味と酸味が
バランス良く同期して味を整えながら舎利と
いつの間にかスゥッと一体化して行き無駄に
脂質が飛ぶ事も無くサラサラ〜ッと舌を撫で
旨味を和やかに伸ばして来てます。
そして咀嚼してる間はずっと旨味が消えずに
その後に酸味が少し遅れて到着しつつ香りも
フッと瞬間に漂い余韻を楽しませてくれます。
そんな感じでガツンと来る砂ずりではなくて
沸々と旨味湧き起こり口内に充満して来るが
バランスの整った素敵な味わいの一貫でした。
⑦平貝 炙り
海苔を巻いて大将より手渡して受け取ります。
有明のパリパリの板海苔に挟まれつつ
平貝からは咀嚼する前にも磯の風味が
フワァッと漂い流れて来て良い匂ひが
香りまくりで食欲を唆ってヤバイです。
この芳しさだけでグッと来ちゃいます。
早速口に放り込み海苔をパリィ〜ンと
割くと同時にムシャムシャして咀嚼を
進めて平貝の身肉より感じる歯応えに
惹き寄せさせれて仕舞います。
平貝はプク〜ッと唸って歯を抱き寄せ
磯辺の甘味を口内にジワリ招き入れて
この瞬間に芽生える磯辺焼きの香りと
ほんのりと焦げた感じの醤油の甘味が
平貝の甘味と共鳴し合い極上の旨味に
昇華して行きました。
⑧春子鯛 [息子さんの握り]
春子は身質が柔らかくて優しく舌に触れる
柔らかくて豊満な肉質が口内で艶かしくも
舎利を誘い揺れて来て舌を惑わして来ます。
息子さんも中々の美しさが流れる所作にて
小手返しされて最後にキュッと魂を込める
そんな感じの〆方で握りを仕上げられてて
誠にお上品に春子鯛の鮨ネタと舎利玉とを
同調させて仄かに纏わせた酢橘塩を施した
春子の身質と舎利との調和から浮き上がる
底味がジワッと滲ませております。
その握りから膨らむ春子の美味がクリアに
輪郭を作りながら舞う口福を感じる味覚に
戸惑いを隠し切れませんでした。
⑨鯵 対馬 浅葱 生姜
旬の鯵の香りの高さに戸惑いを隠し切れず
その鯵を咀嚼し始めるとまるで桜の花弁が
舞い散っている様な芳しさが鼻から抜けて
同時に鯵の身質からは滑らかに舌を撫でる
瑞々しいほどの旨味がグッと伸びて其処に
生姜のアクセントが小気味良くツンと響き
鯵の旨味を円やかに膨らませておりました。
素晴らしい鯵との一体感に魅了された一貫。
⑩車海老[息子さんの握り]
茹で置きにされてる車海老で茹でた後
暫く寝かせてる故か良く身質が締まり
咀嚼への反発が力強く美味さを広げる。
その車海老に対するご用意ですが
女性向けには半分にカットしてのご用意
握ってから半分にカットするのでは無く
半分にカットした車海老を個々に握って
二貫としての丁寧な対応に感銘を覚える。
車海老を半分に切るのは優しさなのですが
経験を積みました手練の職人であろうとも
車海老の切断面から舎利を押し潰さないで
スパッと両断するのは至難の技らしいです。
包丁に力を往々にして入れて仕舞いますと
切断面からの舎利が食感にもたつきを与え
違和感を作ってしまいます。
そう言う観点からからも半分にカットした
食べ易いサイズのものでも一貫ずつ握って
用意してベストの一貫を饗されている所に
尊敬と喜びを禁じ得ませんでした。
また、男性に対して大きな車海老の握りは
豪快に甘さと肉感の迫力伴い身質の解ける
加減が誠にスムーズに咀嚼を進めて絶品の
味わいだったのは言うまでも有りません。
⑪唐津 黒海胆 軍艦 あと海苔
品種自体は赤海胆なのですが黒ずんだ色調
なので黒海胆と呼ばれている様です。
海苔も予め舎利を撒くのでは無く後海苔で
軍艦を握られてて海苔の鮮度をギリギリに
保って逃さない様にしている繊細な施し方
咀嚼がまた素晴らしい食感と味覚を産んで
海胆珍味が自然に舌を捉えて離さずずっと
舌の上に佇んで流感じがして極まります。
とても海胆の味わいが色濃くてコクを感じ
この一貫だけはバランスより珍味が舎利を
上回り海胆がグッと舎利を気持ち引っ張る
その海胆勝ちな握り具合がまた整っており
そうなる事を計算し舎利に少し迫力持たせ
ギュッと締まり具合が良くてその上海苔が
鮮度良くて抜群に活き活きとした海苔にて
海胆珍味の濃度とピタリ照準が合っている
なので軍艦として海胆、舎利、海苔からの
一体感が芽生え三位一体となる美味しさが
感無量に極まる一貫でした。
⑫お椀 鱧 蓴菜
一番出汁ベースの滋味深い吸い地の中に
鱧が蓴菜を纏い乍らプカリ浮かぶ一切れ
見事なまでに穏やかなうま味を佇ませて
舌を癒してくれる椀盛のひと時にホッと
安堵する和みが広がっておりました。
⑬子持ち槍烏賊の印籠詰め
江戸前の古いお仕事で丁寧に印籠を
詰めた美味さ突き抜ける一品です。
一手間を惜しまずに皮を剥いた純白の
子持ち槍烏賊の腹を捌いた空洞の中へ
詰め物をギュゥ詰めにして行きます。
槍烏賊は予め煮込んで柔らかく解して
舎利に胡麻や大葉や椎茸?等を合わせ
子持ち槍烏賊の中に射込んでます。
仕上げに烏賊の煮汁を煮詰めたタレを
トロ〜ッと掛けてご用意となります。
一口サイズにカットしてお一人様ずつ
ご提供してます。
これをパクッと一口で頂いて仕舞うが
実に美味しさの塊となって舌を襲って
此の儘ずっとこの快感に浸り続けたく
舌はうっとりで満たされておりました。
⑭穴子 2枚付け 対馬
柔らかくカステラ食感が何処までも漂う
ふわふわな煮穴子を2枚付けの厚みにて
舌をもてなしその美味に酔って仕舞い候
穴子は噛み締めてみると少しモチッと
反応して甘味を口内に残しながら充満
咀嚼と共にトロッと解けて消えちゃう
その穴子の一貫は程良い余韻を残し乍ら
消えて行く所が儚くも麗しさ感じます。
伝統の煮詰めを絡ませた濃厚で古典的な
味わいを感じる一貫でした。
⑮玉
お口の中に玉子を入れて見ますと
スポンジ生地的な軽さでフワンと
珍しい食感が佇む玉。
海老の香りが馴染んで丸い甘みも
主張し過ぎず濃過ぎずバランスの
整った玉子でした。