miti4134さんが投稿したもりかわ（東京/赤坂見附）の口コミ詳細

■訪問日:2025.10.8（水）18時〜21時

■お料理 お任せ¥時価
お酒含むお会計¥143,000税込

■ご予約 常連様のお席にて

1.前菜

◉真魚鰹の西京漬
◉このこのいい蒸し
◉栗と粟生の白和え
◉新潟のズワイ蟹 蟹味噌
◉揚げ銀杏

珍味を堪能の最中に少し箸を移し栗の胡麻和え
胡麻味噌和えの濃厚な鹹味めく甘辛っぽい様な
独特の個性を放つ旨みの鯛胡麻和えは舌を刺激
この濃度と胡麻和えの甘辛は白ご飯と合わせて
鯛茶漬けにでもしたくなる様な誘惑に駆られる

ホント舌が項垂れちゃうほど噛み締めるに連れ
味わいがどんどん深まり箸が止まらない。

此処で舌を少しお休みさせる為にも銀杏を摘み
チョット刺激続きの舌を骨やすみと言う感じで
舌を宥めます。
銀杏の塩加減が抜群に美味しさを伸ばしており
コリッと噛めばモチッと柔らかく潰れて歯触り
とても心地良い関係を繋ぎながら底味が浮かぶ。
こう言う粋な図らいと思える一品のご用意にも
細やかな配慮が行き届いていて嬉しくなります。

此処でお酒を少し煽りつつ酒のアテとしては
最高峰のこのこをチョット飯蒸しから盗んで
舌へポトリ落とすと悶絶級の珍味が舌を染め
更に
噛めば海鼠腸的塩気を含む珍味が餅米を巧みに
ジンワリモチツと柔らかみを添えてオブラート
其の儘このこを崩せば舌を撫で悩ませてくれる。
天の声と言わんばかりにこのこを少し取り置き
お酒をご一緒すればまた珍味が無邪気に戯れて
お酒とこのこ珍味の最適解の出逢いに興奮する。

脂が適度に飛んで西京味噌に漬けた焼き物は
真魚鰹のふっくら身質がフンワリ舌に着地し
豊満な肉感が口腔内で揺れ動いてその食感は
官能さえ感じる絶品なる美味しさなのである。
香ばしい甘味もフワッと全身に浮き上がって
真魚鰹自身の姿態からは旨味がジンワリ響き
脂汗となって零れ出しつつ其処に西京味噌の
甘味が同期する味のニュアンスが寄せて来る。

そして遂にと言うか此処迄味が忍び寄ろうと
するものかと驚きに満ちた味わいが訪れます。

ジンワリ舌に忍び寄って来る美しい味わいは
何処迄も優しく真魚鰹の持ち味を引き出して
グッとその肉肌が舌にピタリと寄り添います。

西京焼きとしての底味も円やかな味噌漬けの
甘味が懐を深く受け止めているイメージにて
絶妙なる味わいに舌が触れる幸せを感じつつ
その完成度の高き逸品に感銘しておりました。

3.焼き物〜焼き松茸〜

◉焼き松茸 岩手 花巻
◉ほうれん草
・塩水
・ポン酢

花巻松茸は甘味が豊潤かつ凄く香ります。
コロに噛み付くと軸繊維が見事なくらい
細かく詰まってて肉感が伸びジューシィ！
極太のコロに歯を入れると松茸のエキスが
ジュワッと溢れ返り極上の旨みを放にます。
コレは凄い！
今年は松茸が東日本側では薄くて少ないと
不作気味の評判が立ってますが此方の松茸
全く世間の評判とは異なり異次元的松茸の
ご登場に目も舌も吃驚仰天の世界なのです。

焼き松茸はパリパリに傘が焼けてる感じで
コロはしっかり蒸されて少し齧っただけで
香る薫るプワァンて口内を芳しさが徘徊し
口内に散乱する松茸の芳しい匂ひが満ちる。

感無量の香りが美味しさを飛び越えて行く
サクッと歯を入れた瞬間の快感が響きつつ
松茸がパァンと花開いた瞬間に散る香味に
忽ちうっとりで満たされてしまいます。

熱々の焼き松茸のご登場に少し興奮気味で
然もご用意された一皿を食べている最中に
焼き上がったばかりの追い松茸がポトンと
皿上に落とされて来ちゃう福音が訪れます。
こんな素敵なサービス精神旺盛なもてなし
これまたまた吃驚する喜びを頂きながらも
焼き松茸をコレでもかと言う程堪能させて
頂きました。

4.椀替わり〜茶碗蒸し〜

◉鼈出汁の茶碗蒸し
◉鱶鰭
◉冬瓜
◉生姜

秋味が旬を迎えて食材のあしらいも豪華絢爛
とても雅に仕込まれた温物で椀替わりの趣向。

鼈の濃厚なお出汁から頂くうま味が蒸し物を
程良くまとめて全体感を心地良い味わいにて
仕上げており完成された茶碗蒸しのレベルの
高さが窺えるものとなっております。
落ち着き払った感じで大人の茶碗蒸しと言う
感じなのです。
相当に完成度の高き蒸し物であり茶碗蒸しと
雖も此処迄味覚も舌触りも香りも三位一体と
なった鼈の茶碗蒸しには出会えていなかった。

が、この時この瞬間に目が覚める様な新しい
味わいとの出逢いに舌が歓喜するのである。
更に何と贅沢なことに茶碗蒸しに熱く鎮座し
舌を驚かせるのは鱶鰭のチャーミングな存在。
咀嚼すれば鼈出汁が纏う美味と鱶鰭の個性が
グッと伸びて味を深め乍ら玉蒸しとの相性を
仲睦まじく繋げて妙味が栄え舌は唸りっ放し。
此処迄の味わいを昇華させた鼈茶碗蒸しとの
感動的な触れ合いを頂いて印象が脳裏に深く
刻まれてました。

5.お造り

◉鮪赤身 青森
◉九絵と茗荷
◉馬糞海胆
◉牡丹海老
◉海老の卵の昆布締め
◉山葵胡瓜
◉浜防風
◉青蓼
◉板海苔

お造りの面々は多彩な荀の素材でご用意です。
お造りに付き添いのつまやお薬味も多種多様
此処でお造りの食べ方をご指導が入り大将が
自ら手本を示されます。

手元に用意されました板海苔の上に鮪赤身を
乗せ茗荷と海胆も少しお側に盛り付け山葵を
添えてくるりと巻いて出来上がり。
恰も巻き物の様にあしらってお口へパクリと
運んで
これまたプチッとなりヌルッと滑らかに
撫でられるのがいいですね。

斯様な雅なあしらいと共に美観を慈しみ
香りを楽しみ味覚を素材に委ねると言う
見事なおもてなしの姿を頂く事に感銘を
覚えます。
普通お造り等は勿論季節の旬のお魚達を
取り揃えてご用意する事が普通の事かと
推察致しますが、素材の魅力をカタチも
整え美観から欲を唆り味覚と香ばしさを
寄り添わせて一段と昇華させたものにて
ご用意するもりかわ流のおもてなしには
実に嬉しくなるもので御座います。
然も自分で素材を好みに合わせて盛って
自分流の食べ方やカタチを作る楽しさも
手伝ってより美味しさと好奇心を唆る為
舌が嬉しく方がないと言う感じになって
お造りの妙技と言うものを満喫しながら
嬉しさいっぱいで堪能致しました。

誠に一品一品に対する慈愛が見られて
非日常世界を垣間見させて頂き感謝に
堪えないのでした。

6.鍋物〜九絵松茸のしゃぶしゃぶ〜

◉松茸
◉九絵の身
◉九絵の皮
◉冬瓜
◉酢橘

◉胡麻だれ
◉おろしポン酢

個人サイズの七輪が用意されて中には
炭火がパチパチと燃え盛りその上には
金網が掛けられてます。
お出汁と松茸がドサッと浮かべられた
銅鍋が金網の上に置かれてコトコトと
松茸様が煮込まれております。

大将が順にお客様毎に九絵の切り身を
しゃぶしゃぶしてこんな感じで九絵を
お出汁に浸して解して下さいとご指導。

九絵の切り身がほんのりと白濁しつつ
取り皿に松茸とお出汁を装って一緒に
盛り付け完了すると手元のお箸で摘み
九絵と松茸をお口に順番に含みます。

んん、最高に松茸が香る出汁のうま味
九絵のしなやかなる切り身の妙味とが
全てベクトルを合わせたかの様に同期
舌が震えちゃうほどの妙味に感動する。

取り敢えず松茸と九絵を満喫した後は
同様にして今度は冬瓜もしゃぶしゃぶ
而してポン酢に浸しつつ程良く酸味を
九絵にも纏わせて頂いてみます。
すると今度は九絵がポン酢によりその
ポテンシャルをより一層引き出させて
身の味わいが深まりサッパリ味に変貌。
コレが結構お酒に合いますね。
素直に嬉しい感じで咀嚼が自然に進む。

最後は甘い胡麻だれに九絵も松茸様も
タプンと浸して胡麻の甘美な香りとの
コラボにより妙味が冴える味覚を堪能。

斯様な松茸と九絵しゃぶ三昧の鍋物に
舌鼓を打つ口福を満喫させて頂く事に
感謝感激のままお出汁も全部飲み干し
大満足と興奮のうちに完食。

7.揚げ物〜松茸フライ〜

◉岩手産松茸のフライ
・イカリソース
・酢橘
・塩

松茸フライはやや蕾の傘が開いたものを
ご用意されフライに仕上げておられます。

フライの衣は松茸の香りや風味に旨みを
揚げ衣の中に閉じ込めて松茸を蒸します。
天麩羅は逆に衣の気泡から外に放出して
素材を適度に脱水させてカラッと揚げる。

松茸の様に香りも風味も強目の素材は
衣の中に上手く閉じ込めてあげますと
咀嚼した時に放つ香りや旨味が一気に
弾け飛んでその素材の味を爆発させて
その時の美味感覚珍味感覚が迸つての
味わいが至福となり堪らなくなります。

そしてそのフライの強さ松茸の強さを
バランス良く引き締めるお手伝い様が
伝統のイカリソースなのです。
このおソースが松茸の強い香味に全然
負けじ劣らずの優れものにて名脇役で
松茸フライの味を広げる良い仕事です。

元々イカリソースを合わせたお料理を
考えついたのは京味の故西健一氏との
事ですが今では京味系のお弟子さんに
継承されているお料理となっています。

松茸フライとイカリソースとの合わせ技は
秋味の名コンビとも言える代物でソースの
コク深い甘苦さと松茸フライの衣から届く
サクサク感が絶妙な迄の美味を創り出して
歯触りにも舌触りにも途轍も無い美味さを
奏でて舌に印象を刻みます。
ジワッと衣に染み込んだイカリソースとの
味覚食感が鮮やかな調べを奏でて来る時の
舌の感動は計り知れないものが有りまさに
恍惚とする味わいで松茸の旨味エキスとが
コラボして来て感動の渦に巻き込まれます。

このおソースの刺激に加えてフライの衣の
ザクザク感と松茸のコロや蕾もホクホクで
ジューシーなウマミエキスを放出して来る。
美味珍味が混然一体となった秋味が舞う中
至福の味わいとなり脳天にまでその衝撃が
突き抜けて行きます。
もう、この松茸フライには唸りっぱなしと
なってしまいました。

8.お食事〜すき焼き〜

吃驚仰天の肉肉しさ満喫するすき焼きの
ご登場はかなり衝撃的です。
締めのご飯にこんなに分厚いステーキの
一品を頂ける口福に興奮してしまいます。
然も此れも松茸添えの贅沢味覚三昧です。

◉白ご飯
◉大田原牛シヤトーブリアンと松茸のすき焼き
◉香の物:柴漬け・奈良漬・小蕪・胡瓜

大田原牛は無茶苦茶柔らかくて頗る美味し！
こいつは堪らん味わいでシャトーブリアンの
すき焼きと言う贅沢の極みとも強烈に感じて
更に松茸添えの香味が余計ヒレ肉の味わいを
グッと引き出しつつ松茸シャトーブリアンの
極上美味が舌を酔わせて堪りません。

然し乍らこの豪華なシャトーブリアン料理は

あくまでもスタンスはすき焼きなのであって
ホントか？と戸惑いを隠せずに見える眼前の
聳え立つ肉塊のふてぶてしさ」猛々しさには
我が眼を疑っちまうほどの厚みと肉感が漂う。

此奴は正真正銘の極太ステーキなのであり
もう、此れは如何ともし難い肉塊に呆れて
何も言わずがなの印象が脳裏に刻まれます。

その肉厚なシャトーブリアンのステーキを
割下で染めて仕舞いすき焼きと称しご用意。
其れもシャトーブリアンの真上にはなんと
極太コロを擁した松茸様がゴロリと割下の
味をたっぷりと馴染ませて鎮座する豪華版！

松茸シャトーブリアンすき焼き風ステーキ
とでも命名出来る代物かと存じます。

此れはかなり打っ魂消る肉感が漲る一品で
眼を疑って仕舞いたくなりました。
サーロインの薄いものを予想してましたが
こんなに身厚な肉塊のすき焼きのご登場に
お腹が追いついて行けれそうに有りません。
完食に挑みましたが流石に此処に来てこの
ボリュームは受付不能にて枚数を減らして
頂いて少し控えめに頂きました。

シャトーブリアンは割下がジンワリと染み
柔らかな肉肌が歯をしっぽりと招き入れて
噛めばジュウ〜ッとシャトーブリアンから
その柔らかな肉肌から零れる旨みエキスと
ご一緒に割下の甘味が同調して堪らない程
美味が連打して来る。
割下も濃く無く薄味に加減してあって誠に
穏やかな地味深さを携えた醤油味に仕上り
苦も無く一切れ目をペロリと噛んで食べる
噛むと言うより舌でムギユッと圧迫しつつ
少し歯を立てて噛み切る程度で難なく肉が
スゥッと裂けて解けちゃう。
ホント柔らか〜い肉感とのソフトタッチに
肉肌との官能の触れ合いを感じちゃいます。
肉汁は旨み芳醇に香るし割下の甘美で淡い
甘味もグッと来るものが有り飛んでも無く
美味しいがどんどんと口内に広がり美味が
突き進んで何処までも飽きの来ない旨さで
舌を歓喜に震えさせておりました。

◉オプションにて

シャトーブリアンサンドを食べれる人だけ
ご用意が有りました。
因みに私はパスさせて頂きました。

9.水菓子

◉メロン ブランデー
◉無花果と大納言
◉ババロア
◉シャインマスカット
◉生クリーム添え

■訪問日:2025.1.20(月)18時半〜21時半

■お料理 お任せ¥80,000〜100,000
お酒含むお会計¥120,000税込

■ご予約 知人よりご招待にて

■本日のお料理

冬の訪れと共に素材が育ち慈しむべき
冬の食材は大変豊富に。
中でも海の幸は恵み多く冬の食卓を雅に
飾るものばかりとなります。

本日のもりかわ様はどれも主役級の
高級食材が目白押しの豪華な食卓に。
常に興奮と高揚感がマックスを持続
舌の味覚の旅は正に口福紀行でした。

1.先付

◉鉄刺
◉河豚皮紐
◉冷製焼き白子
◉黄身酢
◉おろしポン酢
◉紫蘇の葉を散らして

スタートからメインと言えるほどの
河豚祭りの様相を呈する河豚料理の
一品たちに舌が踊りまくって仕舞う。

今冬の珍味が全部完璧なカタチにて
整っている至高のヒトサラなのです。

こじんまりとしてる様に見えますが
中身は大変なもので虎河豚の珍味を
全て盛り込んだ和え物となっており
これだけの河豚エレメントを完璧に
捌き取り揃えギュッとコンパクトに
纏め上げているのは流石です。
森川大将の実力をまざまざと見てる
気がしました。

鉄刺も鉄皮もとうとうみ迄も全部を
中鉢にて盛り付けられてる上に何と
焼き白子様を冷んやりとシャープな
感じの装いにて盛り込まれています。

冬将軍とも言える河豚の美味しいを
余すところ無く全ての珍味要素との
交流を果たしその上でおろしポン酢
これがまた程良い酸味でサッパリと
舌を擽り河豚の鉄からの厚み溢れる
肉感と弾力感に悩まされる珍味との
触れ合いを頂いてもう目まぐるしい
虎河豚の味わいに明け暮れるひと時
流石はもりかわ様の逸品料理に舌鼓
これでもかと言うほど河豚を堪能し
白子のプルンと蕩けて来る珍味度の
抜群の美味しさに喜んじゃいました。

2.前菜

◉蛤酒蒸し
◉鰆西京焼き
◉琵琶湖本諸子の山椒焼き
◉子持ち昆布
◉かぶら鮨
◉鮪酢味噌:芽葱
◉唐墨餅
◉空豆
◉黒豆

先ずは目に入ってきますのが大きな大きな
蛤様の酒蒸しなのです。
これは箸先で摘んでみてもズシッと来るし
箸が一瞬揺れちゃう程のサイズ感にて身も
かなりプクッと膨らんでいて酒蒸しの味が
良く染み込みつつも蛤の旨みがブワァンと
ダイナミックに口内に零れて来る美味さ！
噛む程にジューシィ感が漲り蛤の身肉から
プリッと反発する肉感と同時に酒蒸しから
お出汁のうま味が漲る妙味がどんどん募る
噛む度に蛤の酒蒸しされた妙味が広がって
お口の中は蛤様の肉感と旨みで大洪水に！
前菜のスタートから良い味を頂いて嬉しい。

次に手をつけましたのは
この時期に食べたくなるのは寒鰤なので
かぶら鮨に巻かれた鰤をしっぽりと舌で
舌鼓を打ちつつ嗜みますが其処は御燗も
つい、進んじまう感じの仕上がりで鰤が
本当にプリプリ弾んでてその鰤を優しい
塩味で浸けた蕪がシャクッと歯切れ良く
食感を楽しませて来れるのです。
此奴も秀逸な一品でした。

かぶら鮨のついでにお隣の子持ち昆布を
パクッと一口で頂きポリポリッと子持ち
良く弾んで解けて行き昆布のうま味もね
ジンワリと舌に忍び寄って来るんですよ。
此れを食べると何かお正月気分に浸って
お祝いらしさが表現され新春のお慶びを
感じて来ますね。
そんな所もとても雅な前菜なのです。

そしていよいよこの祝い膳のメインとも
言えるかと思える鰆の西京焼きと本諸子
このダブルメイン的な主菜は見事に味が
巧みに整えられてるのと同時に火入れの
妙が素晴らしく焼き加減と鰆や本諸子の
身肉との間合いが絶妙にバランスの良い
味わいと肉感で舌に臨んで来るのである。
この時期だけ琵琶湖本諸子との出会いに
感謝の念が募ると共に鰆も味噌地が大変
良く鰆の身質に馴染んだ仕上がりであり
双方共に咀嚼すると持ち味がそれそれに
グッと迫る美味しさを醸し出すもの。
此れは咀嚼が楽しくて堪らない逸品にて
想像を遥かに超えた味わいに歓喜する。

更にこの満足感だけに留まらず唐墨餅が
登場し此れこそ本物の唐墨餅の在り方と
教えられた気が致します。
焼き餅を挟み上下に配された唐墨の何と
粘性も豊かな珍味を添えてる唐墨自身の
美味さに驚いちまう。
そして唐墨餅にお供をしている空豆から
何とも不思議な旨み有る慎ましい塩味が
こっそりと寄せて来て舌を楽しませる。
この茹で加減から届く空豆自身の適度な
硬さと皮の柔らか味とのバランスの良さ
其処での破砕感の小気味良い食感にマジ
溺れそうになるくらいのコリコリ感には
驚いちまうのである。
こんな空豆の施し方が可能だとは知らず
こんな絶品空豆を食べて仕舞うと黒豆は
どうなるのかと更に想像が膨らんじゃう。
そして此処はやはり特大サイズの唐墨餅！
お餅もモチモチ〜ッと伸びて甘く頂ける
同時に絡んで来る唐墨の珍味が大変良く
調和して美味なる事間違いなしとなる。
上下に添えられた唐墨のうち一枚だけを
取り置きしてお酒のアテ用として残して
チビチビやる事に致します。
此奴がまた楽しくて仕方ない羽目に陥る。

前菜の最後には〆として

お正月気分に浸り直す素敵な艶々に輝く
黒豆様と来て気分もクライマックスへと
突入し御燗を煽り続けて仕舞いました。

3.お凌ぎ

◉松葉蟹の茶碗蒸し
◉椎茸
◉比内地鶏
◉白皮
◉鹿児島の早筍
◉木の芽

#初代須田菁華の陶器に収められた茶碗蒸し！

まさかのレアな器の中には茶碗蒸しの玉蒸し以上に
より季節の具材が多く散りばめられて多様な素材の
甘味や旨みが玉地に写ってその玉地を一口舐めると
舌に陶酔感が走り抜きヤバイ茶碗蒸しとなってます。

何しろ玉蒸しを掘り下げて箸先で探ると彼方此方で
美味素材にぶち当たって仕舞い目まぐるしく変わる
美味しい味覚要素たちに翻弄されっ放しとなります。

具材の中に茶碗蒸しが埋め立てられていると言った
方が早いかもしれません。
具材の中に玉蒸しが混ざってると言う感じなのです。
それ程具材たちに器の中身が占領されてます。

中でも白皮が柔らかく蒸されてしっぽりと柔らかく
それでいて地の旨みと玉蒸しの甘味が同時に絡んで
その美味さたるや筆舌し難いものが感じられます。
更には椎茸からのうま味エキスがジンワリ玉地に
写されて蒸し全体の味わいを底上げして誠に美味が
奏でておりうっとりしちゃいますね。
そして早くも鹿児島の早筍からは春の香りが気高く
フワンと鼻腔を掠めて行きその芳しさに囁かれると
フッと気持ちが和んで良い気分に浸って仕舞います。
春の味覚と香りがそっと佇み旨み豊富な具材たちに
囲まれて美味を堪能した蒸し物を快く味わい口福を
いっぱい頂きました。

4.蟹料理

◉香住の蟹の雄の爪と脚
◉香住の蟹の香箱蟹:内子 外子 蟹味噌
◉飾り胡瓜
◉檸檬
◉蟹酢

香住の蟹は瑞々しくて身もいっぱい詰まってて
食べ応え感が快適に走り抜けて行く爪と脚です。
爪の中も目一杯にギュウッて感じで詰まってて
剥がしにくいかと不安に思ってましたら箸先で
スルスル〜ッと抜けて行きつつ純白の蟹の身が
心地良く解されて来て其奴等を甘く誘います。

身がいっぱい詰まった爪をほじくると此れまた
蟹のエキスがジュルジュル〜ッと滲み出て来て
口内に染み渡り蟹の甘味と香りで満たされます。
その快感たるや抱腹絶倒の境地となり陶酔感で
いっぱいとなりこれ以上の幸せは無い感じです。

そして蟹の身をいっぱい堪能した後はその甲羅で
九頭龍の御燗を注いじまい甲殻風味を漂わせ乍ら
快適な気分に浸って甲羅酒を飲み干したのでした。
最高に幸せな気分を頂きました！

5.鍋物

◉氷見の寒鰤の鰤しゃぶ
◉胡麻ダレ
◉おろしポン酢:刻み葱
◉京都 壬生菜

目の前で寒鰤の堂々たる勇姿を曝け出されて
圧巻のお姿に目が釘付けとなって仕舞う。
その寒鰤に大将が見事な包丁捌きでドスン！
とカットして行きブロックにバラした部位を
刻みながら切り身をスライスされて行きます。
赤身からトロに至るまでのグラデーションの
素晴らしさにも目を見張るものがあり大変に
食欲が唆られて仕舞いますね。

カウンターには七輪が添えられ順次鰤しゃぶの
準備が整って参ります。
お膳には胡麻ダレとおろしポン酢の小皿が整い
プカプカと煮立つ銅鍋が七輪の金網の上に配置
用意万端整いつつ寒鰤を今かと待つばかりです。
そして
最後にお小皿に先ほどの寒鰤の切り身が大きな
広がりと厚みを持ってご用意が整いました順に
大将がその一枚を丁寧に銅鍋のお出汁の中へと
しゃぶしゃぶしつつ鰤をお優しい箸捌きで湯に
浸かる様な仕草で揺ら揺らと招いておりました。
お出汁に浸かった寒鰤は見事に白濁して行って
あっという間に表裏一体に体面が真っ白になり
其の儘胡麻ダレのお小皿の中にポトリと落とし
後は私の口に任されました。

その特製胡麻ダレのコクのある甘味いっぱいに
染まった寒鰤の切り身を箸先で摘んでみますと
ズシッと来る感じが箸を伝わって響いて来ます。
寒鰤の重量感がダイレクトに感じられると共に
先ずは切り身の一部を歯に挟み齧ってみますと
んん、無茶柔かぁくてうんメェーとなり驚愕の
美味さに舌が一目惚れする味覚が漲ります。
勿論一口では食べきれないボリューム感と身の
広がりを持つサイズ感なので二回ほどに分けて
胡麻ダレの濃厚な甘味たっぷりに浸った寒鰤の
しゃぶしゃぶ感も美味しく広がる極上の1枚を
堪能してこれこそ寒鰤の正しい食べ方なのだと
堅く信じ切って鰤しゃぶを満喫致しました。

そして

2枚目は自分で鰤の切り身をお鍋でしゃぶしゃぶ
と自分なりに丁寧に湯掻いて白く染まった頃にて
お鍋から今度はおろしポン酢の小皿の中に浸して
鮮度が抜群で脂が乗ってる寒鰤が霜降りの様相に
なったばかりの所をパクッと頂きおろしポン酢の
冷感とのコントラストに酸味が鰤を適度に纏って
鰤の脂質を宥めている美味さに変調してるのが又
実に美味し！となるのです。
その鰤はもうね、霙模様のポン酢に浸して頂くと
口内にグッと酸味と鰤の旨みがバァッと広がって
鰤の身が厚手なのだけど柔らか味のある歯応えが
物凄く美味しさを呼び込んできており堪らない程
食感と味覚とが共鳴し合っちまい衝撃的な美味が
脳天にまで直接ビビっと駆け抜けて行きました。
もう、これは食べてる間中は感動の嵐が吹き捲り
正に抱腹絶倒の美味しさに忘れ難きものとなって
もりかわ名作劇場に拍手喝采したくなりました。

6.揚げ物

◉河豚の唐揚げ
嘴
カマの
酢橘
塩
柚子の刻み短冊

美味しいの限界が無くなってしまうのではと
思えるほど妙味の留まる所を知らずの勢いが
全く止まら無い程もりかわ料理の怒涛の如き
メニュー構成に舌がビビって仕舞いそうです。

寒鰤の感動冷めやらぬ儘に暫しチビチビと
唐墨でやりたかったのも束の間、
今度は何と河豚の唐揚げがドカン！と届き
此れも圧巻の眺めに驚愕してしまいました。

然も嘴とカマの部分の唐揚げでゼラチン質が
たっぷり含まれている超美味なる箇所と肉が
質感も濃厚な嘴という希少部位を堪能させて
頂ける貴重な体験をご用意されておりこれ又
感動のドラマが待ってました。

先ず河豚のカマの唐揚げの方にサクッと歯を
入れようと思って噛んでみたら揚げ衣が快活！
勢い良くザクンッてお肉の周りに絡んだやや
粗っぽい揚げ衣が歯応え感も十分に響きます。
このザクッとする噛み答え十分な歯触り感に
ゾクゾクしちゃって揚げ衣の鮮烈な食感から
訪れる破砕感に痺れてしまう。

唐揚げ自体の部位的には頭のカマの部位で
ゼラチン質と河豚の筋肉質が豊富に含まれ
肉の繊維が集中している箇所であり旨みが
豊富に含まれている部位でも有ります。
寄って
唐揚げにすると恐らく最高に美味しくなる
部位の様で虎河豚の唐揚げには此の部位が
ベストとの事だと良く言われてます。
そのベストオブ河豚の肉塊を唐揚げにして
肉感も豊かに仕上げふっくらとする食感と
滋養と旨みが豊満な唐揚げをガッツリ頂く。

このダイナミズムに漲る河豚の唐揚げには
全く飽きが来ず重たくならない軽快に靡く
衣が実に美味しく河豚の肉を抜群の珍味に
昇華させているのである。

そして衣でしっかり河豚を閉じ込めてるので
旨味エキスがギュッと詰まっており衣の後に
続く虎河豚の身肉が飛んでもなく美味しくて
美味が炸裂しこの二段構えの味覚の展開には
すっかり脱帽してしまいました。

最初お箸でチマチマと齧ってましたが此処は
手で持ってガブリと齧り付く方が美味しいと
感じ手掴みでグワっと河豚の肉を引き千切り
豪快にザクッと勢い良く唸る衣を押し除けて
唐揚げの肉片に歯をガツンと食い込ませる。
その瞬間に
ジュゥワ〜ッと河豚肉のエキスが溢れ
唐揚げの筋肉をギュゥッとしならせて
河豚の旨味がブンと勢い良く弾け飛ぶ
美味い！堪らん！激うまうまです！
此奴は衝撃と高揚感が長く続いて行き
記憶に残る一品となりました。

7.強肴

◉大田原牛の牛カツ:和芥子
◉檸檬
◉イカリソース
◉塩

超高級ブランド牛で栃木の大田原牛をご用意で
そのブランド牛のシャトーブリアンの牛カツ！

もりかわさんのお食事前の強肴の位置付けが
毎回衝撃的なお肉料理を頂いてますが今回も
びっくり仰天の牛カツでとても私の胃袋には
収まり切れないと思い軽めで盛付けをお願い
少量の牛カツで頂きました。

それでも一切れが相当のボリューム感を持ち
ガブッと噛んでも一回だけでは食べ切れずに
牛カツの厚みと大きさに参ってしまう程です。

栃木の高級ブランド牛の大田原産のヒレ肉で
シャトーブリアンの牛カツをご用意頂いての
ご馳走に舌鼓を打てる正に至福の食卓となる
口福の味覚を頂きます。

元々シャトーブリアンはフィレ肉よりも更に
肉質の品質が良好にて何処の箇所を食べても
全く同じ味と柔らかさであるのが特徴です。

通常柔らかいお肉の質は霜降り肉の様に赤身の
間に脂身が混在する事により生み出されますが
ことシャトーブリアンにおいては赤身肉なのに
其れに関わらず運動量が全く少ない箇所の為に
柔らかい肉質が保持されてる事の様です。
例えばシャトーブリアンを分厚いカットにして
焼き上げたとしても柔らかさの本質は変わらず
従ってステーキ若しくはロースターや揚げ物へ
火を通し繊維質を堅くしようとしても柔らかな
儘の肉質が保たれる特徴を持って居るので肉の
性格として焼き物やら揚げ物が抜群に似合うと
言う事になります。
斯様に
元々シャトーブリアンが持つ本質的な持ち味の
柔らかな肉感と旨味を優しく纏う牛カツからは
温感も馴染んで揚げたてとなるのにお肉自身の
品の良さは変わらないのがこの部位の特質とも
言うべきものでちっとも堅くならずで然も衣も
ザクザクとする食感が豊かに歯を捉え牛カツの
肉肌の中に歯を誘い込んで官能する食感を頂く。

ロゼ色に輝く牛カツの赤身からは
その繊維質が柔らかい肉感を放ち
咀嚼して一瞬外目がカリッと抵抗
その瞬間にもフワッと肉欲の渦に
巻き込まれ歯が肉肌の中に埋もれ
官能する肉肌に抱きつかれて陶酔。

その食感から齎される快楽の喜びは
最高潮に達して舌がゾクゾクする程
官能的な味わいが舞い上がります。
もう歯であろうが舌であろうが両方
フワッと肉肌の中に抱き寄せられて
官能して解ける美味の中に沈みます。
その妖艶なロゼ色の赤身の牛カツの
異次元の美味しさを感じつつジワリ
カツから零れる肉汁の旨みを感じて
恍惚となる世界に浸り切ってました。

8.お食事

◉白ご飯
◉お造り:鮪 湯葉 山葵 紅蓼
◉お醤油
◉香の物:奈良漬 べつたら 昆布佃煮
◉より人参
◉菜花
◉板海苔

白ご飯のお供に鮪のトロがご用意されており
白ご飯が届くと直ぐに大将がトロをお醤油に
少し浸して白ご飯の上に乗せお薬味の山葵と
紅蓼をほんの少々散らしべったらを鮪の上に
重ねてから板海苔をフワッと添えられました。

而してお海苔を箸先で少しギュッと摘み乍ら
べったらもトロも白ご飯と一緒に海苔で巻き
クルッと纏めてから食べてくださいとの指示。

成る程、そう言う事かと納得
ご飯のお供をきちんと有効活用するにはこの
海苔巻き仕立てが一番最適と言う教えの通り
次のトロも教えの通りクルリと巻いて海苔を
パリパリと食べながら磯の風味も香り高くて
口内では海苔の香味と鮪の旨みが互いに交差
艶々の白ご飯がジワッと優しく甘く海苔にも
鮪にも同期を取り美味しさを膨らます薬味の
お手伝いにも支えられて一風変わった鮪丼の
美味しさを頂く事が出来ました。
実に食べ応えのある白米様とお供たちでした。

15.甘味

◉マスクメロン
◉冬柿
◉ルレクチェ
◉シャインマスカット
◉林檎
◉栃木のとちおとめ

別途、レア物の焼酎のご紹介が有りキュゥッと
一杯だけ盃を頂きました。
滅茶鮮烈な焼酎でお腹がカ〜ッと熱くなります。

◉鬼兜

更にお腹に余裕が有ればとの事でお汁粉の
ご用意ありましたが皆様遠慮されてました。
本日も怒涛の如きお料理メニューに圧倒し
大大満足が鮮明に記憶に残る幸せのひと時
たくさんの喜びを頂いて感謝申し上げます。

■訪問日:2024.10.9（水）18時〜21時

■お料理 お任せ ¥時価
お酒含むお会計¥132,000税込

■ご予約 常連様のお席にて

■本日のお献立

秋深まるに連れて味覚の装いが雅に
味わい深いものになって参りました。

本日のもりかわさんはやはり旬の松茸を
中心に添えたお品書きが目白押しとなり
舌を味覚のクライマックスにお誘いです。

本日お料理に使われる松茸は岩手県花巻産の
松茸にて蕾のものに開きの松茸までご用意が
フルラインアップで焼き物に揚げ物、鍋物に
果てはすき焼き肉にまでと盛り付けて頂いて
全く贅沢三昧の松茸料理に舌鼓を打ちました。
大変満足度と興奮が継続してテンション高め
そして実に素材の持ち味を活かした展開にも
感銘が轟くお料理展開となって満足感も高く
食べ進むに連れて高揚する感情が終始湧いて
食べ応え感が何時迄も続き名残惜しさが満ち
最後まで余韻が残る印象的なお料理でした。

1.先付

◉岩海蘊
◉渡蟹
◉馬糞海胆
◉黄身酢

最初はサッパリと海蘊酢に合わせて酸味が
気持ち良く走りツルル〜ッと喉元を爽快に
駆け抜けて行く岩海蘊の麺の滑らかさにも
食感がとても心地良く進む一品となります。
更に海蘊に絡めて渡蟹の解し身が甘く舌を
誘い海蘊の酸味と仲睦まじく味覚が調和し
甘酸っぱさを口内に振り撒く
かつ、冷んやりしっぽりと珍味を散らすは
馬糞海胆で舌にポトンと着地した時の味は
旨み珍味度と共に最高潮に達する美味展開
かつ、
酸味が口内に残り海蘊の余韻が留まる中で
渡り蟹のお淑やかな甘い佇まいが広がって
実に食べ心地の良い舌触りが募る食感へと
繋がり海胆珍味が渡り蟹との相性良く連携
舌が大喜びしてサッパリと舌を慣らし運転
させてくれる小気味良い一品に纏まってて
好スタートとなるお料理でした。

2.前菜

今回も雅かつ華やかさも兼ね備えた前菜
この箱物がとてもお楽しみがいっぱいに
詰まってる玉手箱の様なあしらいに舌が
堪らなく喜んじゃうお料理なのです。

◉海鼠腸の飯蒸し
◉キングサーモンの西京焼き
◉和栗の白和え
◉鯛の胡麻味噌和え
◉茶豆

一品目に頂いたのはこの温物で海鼠腸の飯蒸し
これがまた少し寒くなって来た外気に晒された
身体をホクッと舌から珍味纏わせて温めてくれ
更にはお腹にも蒸した餅米がしんしんと積もり
心も舌も豊かな温感でお出迎えと言うお気遣い
お酒が嬉しくなって仕舞う一品から頂いちゃう。

噛めば海鼠腸の塩気を含む珍味が餅米を巧みに
ジンワリモチツと柔らかみを添えてオブラート
其の儘海鼠腸を崩せば舌を撫で悩ませてくれる。
天の声と言わんばかりに海鼠腸を少し取り置き
お酒をご一緒すればまた珍味が無邪気に戯れて
お酒と海鼠腸珍味の抜群のマッチングに溺れる。

珍味を堪能の最中に少し箸を移し鯛の胡麻和え
胡麻味噌和えの濃厚な鹹味めく甘辛っぽい様な
独特の個性を放つ旨みの鯛胡麻和えは舌を刺激
この濃度と胡麻和えの甘辛は白ご飯と合わせて
鯛茶漬けにでもしたくなる様な誘惑に駆られる
鯛の胡麻味噌和えのジットリする濃厚な味には
ホント舌が項垂れちゃうほど噛み締めるに連れ
味わいがどんどん深まり箸が止まらない。

此処で舌を少しお休みさせる為にも茶豆を摘み
チョット刺激続きの舌を骨やすみと言う感じで
舌を宥めます。
こう言う粋な図らいと思える品数のご用意にも
細やかな配慮が行き届いていて嬉しくなります。

そして一番美味しいもんを〆に食べたくなる
タチなのでお楽しみとなるキングサーモンの
西京焼きでしっぽり舌を包み込み甘美に漂う
旨みが豊満に芽生えているサーモンの溢れる
甘い脂質エキスと共にお口の中に放り投げる
んん、んまぁと舌が最高潮に興奮する食感と
西京焼きの味噌漬けに染められた地味深さが
寄り添うサーモンの甘味と調和する味わいに
舌が悩ましげに惑わされて仕舞います。

脂が適度に飛んで西京味噌に漬けた焼き物は
キングサーモンのふっくらとする肉感が揺れ
香ばしい甘味もフワッと全身に浮き上がって
サーモン自身の肉体からは旨味をジンワリと
脂汗となって零れ出しつつ其処に西京味噌の
甘味が同期する味のニュアンスが近付きます。
ジンワリ舌に忍び寄って来る美しい味わいが
何処迄も優しくサーモンにに寄り添うのです。
西京焼きとしての底味も円やかな味噌漬けの
甘味が懐を深く受け止めているイメージにて
絶妙なる味わいに舌が触れる幸せを感じつつ
その完成度の高き逸品に感銘しておりました。

3.焼き物

◉焼き松茸 岩手 花巻
◉銀杏素揚げ
・塩
・酢橘
・ポン酢

甘味が豊富で凄く香ります。
噛み付くと軸の肉感もジューシィで
極太のコロを噛むと松茸のエキスが
漲る様に溢れ返り極上の旨みを放つ。

熱々の焼き松茸のご登場に少し興奮気味で
然もご用意された一皿を食べている最中に
焼き上がったばかりの追い松茸がポトンと
皿上に落とされて来ちゃう福音が訪れます。
こんな素敵なサービス精神旺盛なもてなし
これまたまた吃驚する喜びを頂きました。

一本目は其の儘で舌味が付いてます。
ザクッと噛みついて香味豊かに松茸の
匂ひがフワフワァンと鼻腔からお口に
充満してうっとり気分を味わった後で
慎重に咀嚼しますとコロの繊維質から
松茸のうま味エキスがジュウワ〜ッと
口内に零れ出て来て堪らん止まらんの
咀嚼スピードが上がって仕方無くなり
何という芳醇な旨みが炸裂するのかと
困惑して仕舞い収拾が付かなくなって
舌が翻弄されっ放しでした。

食感に香りと旨みとのハーモニーが
舌に響き渡って極太松茸の蕾からは
香りの源である胞子がお口いっぱい
拡散してプワァンと香味が充満して
その香味に誘われつつ松茸エキスが
ジュゥ〜ッと零れて弾け出す美味に
舌が共感して自然と咀嚼が進みます。

見事な調和を展開して三位一体となり
予想を超えて行く美味しさで大喜びに
満ち溢れて舞い上がる快感に酔いしれ
大満足のひと時を頂きました。

4.鍋物

◉松茸
◉鱧
◉七輪
◉お出汁

秋味が旬を迎えて食材のあしらいも豪華絢爛
とても雅に仕込まれた鍋物で椀代わりの意向

骨切りが細やかに施された鱧の切り身が大盛
全部で15〜6枚も重ねられて整然とお並びで
お皿から零れそうなくらいに盛り付けされて
眼前に控えておられます。

七輪に乗せられた銅鍋には予めドサッと松茸が
山盛りで投入されてて松茸の香りと旨みが鍋の
お出汁に写され立ち昇る湯気から芳しい松茸の
匂ひが鼻腔を擽りとてもうっとりして暫しの間
その芳しい匂ひだけを楽しんで親方が鱧を箸で
掬いしゃぶしゃぶして牡丹鱧が出来上がるのを
待ちます。
鱧の切り身は箸で2〜3枚纏めて銅鍋にポチャン
と投入してクルクル〜ッと捩れて牡丹鱧に七変化
しゃぶしゃぶ仕立てで茹で上がったばかりの鱧は
小鉢に用意された出汁ポン酢に浸してほんのりと
酸味を帯びて鱧の淡い旨みと調和して誠に美味が
募る良い味わいを出して舌を捉えて来ます。
これが滅茶苦茶ウンマ〜となり舌を狂わせますね。
鱧に馴染んでるお出汁の地味は松茸の香ばしさと
松茸エキスから滲み出るウマミも合わせて整えて
正に味わいは鱧松鍋と言う感極まる味覚に大興奮。

更にその上に鱧しゃぶを頂いた後に極太松茸様を
一本ほど拾ってガブリッと齧り付くと鱧の余韻が
未だ口内に残り鱧の淡味と松茸エキスのウマミが
実に面白い様に重なり合い妙味を重ねて美味し！

松茸は太いコロの奴も大きな傘もたくさん何個も
鍋の中に投入されてるので一つ二つ食べても全く
減る気配が無いのです。

鱧の切り身もたっぷり飽きないほどご用意され
存分に旬の味覚を満喫出来るボリュームで用意
なので暫く鱧松のしゃぶしゃぶを堪能した後で
今度はお椀に装った鱧松たちに酢橘を滴らせて
酸味をやんわりと添えて味変を楽しませて頂き
とても味わいも風味も極上の秋味をじっくりと
味わさせて頂き口福感が募る満足を頂きました。

更には一度お鍋から鱧も松茸も食べ切ると新しく
追い松茸を追加してくれます。
此れにはかなり吃驚して仕舞い、え〜こんなにも
未だ松茸を追加してくれるの？と感激なのです。

後半に入るとかなりお出汁の味に松茸から写る
うま味が染み込んで来て地味がどんどん深まり
チビチビとお鍋から蓮華で掬いつつ飲んでると
お弟子さんが気を利かせて頂き別の中鉢の方に
お鍋のお出汁を移して頂いてたっぷりお出汁を
堪能させて頂きました。

鱧のお出汁も深みを増すし
松茸エキスの旨みも写るし
だんだん濃厚な味の深さに
どんどん舌がハマって行く
身も心もポカポカ温まるし
絶品極上の鱧松鍋に大興奮

そして何と言っても
やはりこの鍋物では鱧の美味さに唸ります。
まさに鱧の躍動感溢れる肉感と脂質溢れる
美味しさに触れた途端に感銘を覚えました。

鱧肉自身から浮き上がる脂汗の旨味
松茸の軸のエキスから写される香味
鱧松と言う名コンビの雅な味わいに
滋味深さが舞い降りておりました。

5.お造り

◉鯛
◉白烏賊

・お造り醤油
・湯葉
・蓮根
・山葵
・生姜
・紅蓼
・飾り胡瓜
・より人参
・浜防風

お造りのあしらいも去ることながら
お薬味たちの豪華絢爛たる振る舞い
お造り2品に対して彩り鮮やかなる
お薬味を取り揃え誠に雅な佇まいを
見せてくれるお造りの一皿に感銘。

鯛のお刺身は山葵醤油で
白烏賊の短冊は生姜醤油で

此処で気が利いてるお醤油のご用意があり
お醤油は同じものを二皿で用意されてます。
此れは薬味の生姜と山葵が混ざらない配慮
こう言う気の配り方にこそ美味しい秘訣が
有るのだと痛感。
お薬味一つとっても鮮度の良いものを揃え
其々がきちんとお役目を果たせる様に皿を
整えて互いに雑味が入らない様に仕掛けて
お造りの持ち味を邪魔することの無い様に
気配りが行き届いている。

誠に嬉しくなるお造りの在り方にも感銘を
受けますね。

鯛の身はピンク色に薄く染まりしなやかな
身質がプリント跳ねて歯に反発して淡白な
旨みを噛む度にジワリ零してくるのです。
山葵醤油がその鯛の身を快く受け止めつつ
淡い味を少しばかり甘辛の刺激を加えつつ
淡白な味を脱ぎ捨てさせてウマミの輪郭を
くっきりと浮かび上がらせて美味を奏でる

一方で
白烏賊は短冊状に用意されてて2〜3本を
箸先で纏めて生姜醤油に浸してから頂くと
フワッと生姜が白烏賊の短冊の身を少しね
張り詰めさせてヌルッとする白烏賊の身に
背筋をピリッと伸ばした感じに整わせつつ
味も甘辛に刺激して咀嚼が潔く進んで来て
中々に白烏賊の緩やかな噛み心地を俄かに
シャープなものに整えてやってお薬味との
共演を見事に踊っておりました。

6.落鮎 酢味噌

此処は嬉しくなる一品のご登場に素直に
舌が喜んでおります。
そろそろ晩秋の呼び声も近くなって来た
この頃ですが未だ鮎料理が頂けるとはね
此奴は喜んじゃいますよ。
流石に落鮎ももうお終いとの事だそうです。
でも、ギリセーフで間に合わせてくれての
落鮎の酢味噌和えのお料理にワクワクです。

焼き落鮎の一品は頭も尻尾も削いで
付け合わせのさつまいもには黒胡麻
落鮎には酢味噌掛けで酸味を整えて
堂々の落鮎が皿上に鎮座しています。

卵がギッシリ詰まってお腹が膨れ上がった
腹パンパンの落鮎の身を一口食べてみると
これ程まで詰まった卵で腹が膨らんだのは
食べ応え感が半端なくて口内での炸裂感が
頗る鮮烈に響き渡ります。

もうこの時期ですと蓼が終わって仕舞ってる為
酢味噌和えでの落鮎の焼き物の一品となります。
蓼の苦味も捨て難いですが酢味噌の甘酸っぱさ
落鮎の卵の甘味が良く調和して落鮎の持ち味を
くっきり引き出している一品と感じます。

要は落鮎の卵に皮目が纏ってる状態なのだ。
滅茶苦茶に贅沢な食べ方のご用意となって
頭と尻尾等の嫌味も無くワタさえも残りは
少なく卵の甘味を全面的に主張させてます。

ザクッと噛み始めサクッと皮が割けて
落鮎の卵粒がプチプチ〜ッと弾かれて
ポロポロ〜ンと粒々が口内に散乱する。
この爽快感伴う身肉もいっぱい口内を
圧迫する充足感は感動そのものです。

そのお腹がパンパンに膨れ上がりいっぱい
詰まった卵をガブッと噛んで貪ると粒感が
滅茶美味し過ぎて咀嚼が堪らないくらいに
気持ちが良くなり中々咀嚼が止まりません。

更に酢味噌がジワッと卵に浸透して来てて
甘酢っぱさが落鮎の卵の甘味と同期を取り
味覚をハーモナイズさせて麗しい味わいに
もう、堪らんぞと言うくらいの美味しさに
舌がうっとりなのでした。

酢味噌と落鮎からの甘味と酸味が交差して
舌に着地し程良い甘酸っぱさが募って行く。
前半戦の重厚な食感と打って変わる味覚の
鮮やかさが目立つものとなって味わい深く
この食感と味覚のバランスの良い二重奏に
舌が感激しまくる美味しさに大満足でした。

◉薩摩芋の茶巾 黒胡麻

落鮎のお料理に付き添って出されるもの。
お口直し的なあしらいでの一品のご用意。
此れも粋な図らいかと痛感する甘い茶巾。
しっぽり舌に優しく粉質感がフンワリと
着地してました。

7.揚げ物

◉松茸フライ
◉銀杏フライ
・イカリソース
・酢橘
・塩

松茸フライはやや蕾の傘が大き目のもの
フライの衣は松茸の香りや風味に旨みを
揚げ衣の中に閉じ込めて素材を蒸します。
天麩羅は逆に衣の気泡から外に放出する。

松茸みたいに香りも風味も強い素材は
衣の中に上手く閉じ込めてあげますと
咀嚼した時に放つ香りや旨味が一気に
弾け飛んでその素材の味を爆発させる
その時の美味感覚珍味感覚が迸つての
味覚は至福の味わいとなり堪らない。

そしてそのフライの強さ松茸の強さを
バランス良く締めるのがイカリソース
このおソースが全然負けなてない代物
フライの味わい広げる良い仕事をする。
元々イカリソースを合わせたお料理を
考えついたのは京味の故西健一氏との
事ですが今では京味系のお弟子さんに
継承されているお料理となってます。

松茸フライとイカリソースとの合わせ技は
秋味の名コンビとも言える代物でソースの
コク深い甘苦さと松茸フライの衣から届く
サクサク感が絶妙な迄の美味を創り出して
歯触りにも舌触りにも途轍も無い美味さを
奏でて舌に印象を刻みます。
ジワッと衣に染み込んだイカリソースとの
味覚食感が鮮やかな調べを奏でて来る時の
舌の感動は計り知れないものが有りまさに
恍惚とする味わいで松茸の旨味エキスとが
コラボして来て感動の渦に巻き込まれます。

このおソースの刺激に加えてフライの衣の
ザクザク感と松茸のコロや蕾もホクホクで
ジューシーなウマミエキスを放出して来る。
美味珍味が混然一体となった秋味が舞って
至福の味わいとなり脳天にまでその衝撃が
突き抜けて行きます。
んん、この松茸フライには唸りっぱなしと
なりましたね。

そしてその感動の味にお付き添い頂くのが
銀杏フライで此奴はお塩が良く似合う一品。
銀杏フライは素揚げとは異なるニュアンス
衣に閉じられて詰まった銀杏の香りと苦味
そしてコリッと齧って素直に破砕感が飛び
一気に炸裂する感じが美味しさを増幅する。
ザクッと噛みパンと弾けて来る銀杏固有の
香りとの触れ合いが絶妙な美味さを奏でる。

銀杏も松茸も存分に楽しみせて頂いて秋味を
堪能し切ってお酒をクイッと飲み干す瞬間に
あぁ、本日は秋の味覚を満喫して口福が舞い
幸せなひと時を過ごさせて頂いた事に感謝。

8.煮物

◉栃木牛 太田原産 シャトーブリアンのすき焼き
◉松茸

あくまでもスタンスはすき焼きなのである
ホントか？と戸惑いを見せる眼前に聳える
肉塊の猛々しさに我が眼を疑っちまいます。
此奴は正真正銘ステーキなのでは無いか！
もう、此れは如何ともし難い肉塊に呆れて
何も言わずがななのである。
その肉厚なシャトーブリアンのステーキを
割下で染めて仕舞いすき焼きと称しご用意。
其れもシャトーブリアンの真上にはなんと
極太コロを擁した松茸様がゴロリと割下の
味をたっぷりと馴染ませて鎮座されてます。

松茸シャトーブリアンステーキ風すき焼き
とでも言えば良いのでしょうか。

此れはかなり打っ魂消てしまう一品なので
眼を疑って仕舞いたくなりました。
サーロインの薄いものを予想してましたが
こんなに身厚な肉塊のすき焼きのご登場に
お腹が追いついて行けれそうに有りません。
完食に挑みましたが流石に此処に来てこの
ボリュームは受付れずにてお土産と一緒に
包んで頂きました。

シャトーブリアンは割下がジンワリと染み
柔らかな肉肌が歯をしっぽりと招き入れて
噛めばジュウ〜ッとシャトーブリアンから
その柔らかな肉肌から零れる旨みエキスと
ご一緒に割下の甘味が同調して堪らない程
美味が連打して来る。
割下も濃く無く薄味に加減してあって誠に
穏やかな地味深さを携えた醤油味に仕上り
苦も無く一切れ目をペロリと噛んで食べる
噛むと言うより舌でムギユッと圧迫しつつ
少し歯を立てて噛み切る程度で難なく肉が
スゥッと裂けて解けちゃう。
ホント柔らか〜い肉感とのソフトタッチに
肉肌との官能の触れ合いを感じる。
肉汁は旨み芳醇に香るし割下の甘美で淡い
甘味もグッと来るものが有り飛んでも無く
美味しいがどんどん口内に広がって行く。

其れに加えて松茸様がゴロリと並んでる為
肉塊を数切れ貪り尽くした後ジュッと唸る
松茸の太いコロの繊維を潰す様に噛み切り
割下の甘味に浸され染み込んだ松茸香味を
満喫させて頂きお肉の旨みと味覚の調和を
堪能させて頂きました。

9.お食事

◉松茸親子丼
◉山形つや姫の白ご飯
◉千葉の鶏肉
◉三つ葉
・昆布のお出汁
・鶏ガラのお出汁
・お酒で整えた煮汁
・しば漬け
・奈良漬

ここ迄でかなりお腹は膨らんでます。
お気遣い頂き松茸を散らした親子丼
ボリュームは軽めのご用意にも感謝

軽く松茸の香味と親子丼の甘味とが
程良く調和する丼に舌鼓を打ちつつ
この松茸親子丼の絶品な味覚を堪能

親子丼としてだけでも甘味芳醇で
其処に松茸香味をたっぷり添えて
鶏肉がホックホクに肉感が豊満な
丼となっており咀嚼すればする程
お出汁のうま味の奥行きが広がり
卵の甘味がジワリ忍び寄る美味さ
其の美味に付き添い鶏肉の旨味が
此れも秀逸過ぎて全てが一体感を
持ちつつホックホクのご飯と共に
咀嚼をガッツリ進めてくれました。

然も鶏肉はしっかり引き締まって
肉感と肉質がグッと凝縮した味で
半熟気味にトロッとする卵とじと
舌が触れ合った瞬間に素敵過ぎて
何とも言えない“親子”の相性を
発揮して来て極上の美味しさです。

此処でしか食べられない唯一無二の
松茸親子丼に感謝感激でいっぱいと
なりました。

10.水菓子

◉無花果のコンポート
◉梨
◉大納言と抹茶のババロア
◉桃のコンポート
◉シャインマスカット
◉ピオーネ
◉生クリーム添え

11.お土産

◉松茸ご飯

※掲載致しまたお写真等に関しましては
森店主のご了解を頂いております。

■訪問日:2023.10.16（月）19時〜22時

■お料理 お任せ¥60,000〜80,000
お値段は予め女将様と要相談にて
お酒含むお会計¥80,000税込

潔いお会計にも吃驚でしたが
お酒を飲もうが飲むまいが
追加を頼もうが込み込みでご予算通りで
きっぷの良さと大将の心意気に感謝です。

■ご予約 知人よりご招待頂きました。

①先付

□松茸焼き物
□ほうれん草
■お醤油

本日お料理に使われる松茸は岩手県花巻産の
松茸にて蕾のものに開きの松茸までご用意が
有り焼き物、蓋物、揚げ物、椀盛等々全てに
ご対応頂く贅沢三昧の松茸料理に舌鼓を打ち
大変満足度と興奮が継続してテンション高め
そして実に素材の持ち味を活かした展開にも
感銘を受けっ放しとなりました。
満足感や高揚感等の感情が終始湧き上がって
食べ応え感が何時迄も残る食べ心地の良さも
最後まで消えない印象的なお料理でした。

②前菜

□松茸と焼き穴子の茶碗蒸し
□白烏賊 縞海老 生海胆 このこ
□蛤をお酒で軽く炊いて冷やしたもの
□梭子魚の棒鮨
□ぐじの棒鮨
□鯛の胡麻ダレ和え

前菜からお酒のアテにも持って来いの
逸品ばかりに舌鼓を楽しんじゃいます。
調理の甘味はお酒のみで整えておられ
調味料等は一切使用せずとの事でした。
この辺も素材でお料理の味や風味等を
整えると言うカタチを大切にされてて
とても好感が持てる味わいと感じます。

この前菜に込められた粋な味覚達の集大成が
織りなす旨味甘味珍味の円舞に舌が驚きつつ
其々の一皿の中に組み込まれた味わいとコク
咀嚼を重ねれば重ねる程深まる味覚の体現に
現を抜かしてしまう。

先ずは冷めないうちに温物より頂くのですが
茶碗蒸しに射込まれている松茸からの香味と
うま味の共演に加えて穴子の甘味が追い打ち
而も玉地は地味深く出汁がジワッと効いてて
めちゃくちゃに美味！正に驚愕する味わいが
前菜の一品目から突き抜ける様に舌を離さず
次の一品に移る前に舌が唸り続けている所へ
蛤出汁の一品が立て続けに大海の恵みからも
滋味を頂いて噛めばぷっくらと膨らむ旨みに
歯応え良く膨よかな味わいを増して来るもの
次々に登場する美味礼讃の前菜たち！こんな
宴を想像しただろうかと今更ながら収まらぬ
興奮を覚える舌に我ながら戸惑って仕舞う。

更に絶品なる珍味を呈しておりましたものが
このこたっぷりに舌を惑わしている海鮮たち
縞海老のプリプリな肉感も白烏賊のトロンと
する艶めかしい身質も海胆との珍味の共演も
全てがマリアージュして舌が弄ばされちまい
陶酔漂う渦の中に惹き込まれて仕舞い其処に
このこがストレートに追いかけて来て仕舞い
想像も及ばずの未知なる味覚の美味と珍味が
交差しまくり舌を困惑極まる世界へと誘ない
感極まって仕舞うのでした。

③揚げ物

□松茸フライ 岩手 花巻
□銀杏素揚げ
■塩
■酢橘
■ウスターソース

熱々の松茸フライのご登場に少し興奮
しかも、食べている最中に揚げ立ての
追い松茸が追い討ちを掛けて来られる
と言う離れ業をさり気無くやっちゃう
サービス精神旺盛なのにまたまた吃驚

その松茸フライさんを一本目は其の儘
ザクッと噛みついて香味豊かに松茸の
匂ひがフワフワァンと鼻腔からお口に
充満してうっとり気分を味わった後で
慎重に咀嚼しますとコロの繊維質から
松茸のうま味エキスがジュウワ〜ッと
口内に零れ出て来て堪らん止まらんの
咀嚼スピードが上がって仕方無くなり
何という芳醇な旨みが炸裂するのかと
困惑して仕舞い収拾が付かなくなって
舌が翻弄されっ放しでした。

フライのザクザク感と咀嚼時の
ジューシィな事も美味さの秘訣
そして
昔乍らのウスターソースの甘味
このおソースが見事に松茸様を
宥めており落ち着きを取り戻し
松茸の旨みに甘く寄り添いつつ
風味も味覚も邪魔せずに纏って
松茸の旨みと同居する味わいを
見せつけてくれるものでした。

食感に香りと旨みとのハーモニーが
舌に響き渡りフライの衣の中からは
香りの源である胞子がお口いっぱい
拡散してプワァンと香味が充満して
その香味に誘われつつ松茸エキスが
ジュゥ〜ッと零れて弾け出す美味に
舌が共感して自然と咀嚼が進みます。

見事な調和を展開して三位一体となり
予想を超えて行く美味しさで大喜びに
満ち溢れて舞い上がる快感に酔いしれ
大満足のひと時を頂きました。

④お椀

□冬瓜の敷台の上に
□鱧松の椀種椀づま
□叩いたオクラと
□菊花の飾り付け
□松葉柚子の香り

この時期らしい鱧松のお椀となります。
鱧松こそ季節を愛で秋味を代表されて
輝いている素材な無いかと感じてます。

椀種の牡丹鱧が圧巻のボリュームにて
椀づまは開いた松茸の傘がごっそりと
お椀の中で犇き合っております。
松茸がごっそりの大行進でると同時に
椀づまのお供に叩きオクラを忍ばせて
ホント奥ゆかしい味わいをトロ〜ンと
見せているのです。

鱧より松茸が多くて鱧が隠れてしまい
昆布のうま味漂う吸い地に松茸の香味
更に鱧の甘味と松茸の旨みのコラボに
舌が忙しく立ち回り一緒に頬っぺたが
ストンと落ちてしまってますね。

やはりこのお椀では鱧の美味さに唸ります。
まさに鱧の躍動感溢れる肉感と脂質溢れる
美味しさに触れた途端に感銘を覚えました。
鱧の肉が洗練された身質の美しさを伸ばし
鱧肉を齧るとクッと身の中に歯を引き寄せ
フゥッと純白の肉肌が柔らかく跳ねる様に
弾力すると共に力強さも兼ね備えた肉感を
引き出しつつ滑らかなヌメリ味で舌を抱き
鱧を咀嚼する度にその肉肌との触れ合いに
官能して仕舞う。

鱧肉自身から浮き上がる脂汗の旨味
松茸の軸のエキスから写される香味
鱧松と言う名コンビの雅な味わいに
滋味深さが舞い降りておりました。

⑤冷製しゃぶしゃぶ

□栃木牛 太田原産 シャトーブリアン
■和芥子
■生姜
■茗荷
■玉葱醤油

ほんのりお玉で優しく湯引きを施した後
しゃぶしゃぶしてから冷製に整えてます。
お皿上にはしっとりと柔らかくクルッと
まるで牛刺しの様な赤身が弓形に反って
折り返し重ねられて肉感を剥き出しにし
エロい姿態を曝け出し肉欲を唆ってます。

最初の一枚を咀嚼するだけで麻薬の様に舌に
迫り来るものがあり
肉厚な切り身のしなやかな肉感が
噛み心地が良く響いて来てこれが
牛の肉とは思えない程の品の良い
シルキー感を伴う円やかな味わい
これぞ至高の肉料理かと思わせて
舌を喜びで満たしている。
エレガントな肉質と冷感の潔さから肉の
旨味が清々しい程に舌に着地しながらも
印象深くシャトーブリアンの旨味が満ち
何時迄も余韻が残り歓喜極まる味わいに
翻弄されっぱなしでした。

⑥お造里

□淡路の鯛
□えんがわ
□蓮根
□湯葉
■浜防風
■山葵

あしらい方がとても雅に整えられて
お皿の上のお造りたちを見つめ直し
ジィッと目が釘付けとなりそうです。
鯛の下に敷かれてる蓮根2枚を齧る
シャクッと繊維食感が伸びる歯触り
鯛のしなやかな身とコントラストを
形成して其れがクリアに感じられて
とても小気味良い素材同士の食感。

お隣に付き添う湯葉をお口に含むと
舌に柔らかくもプルンと揺れて着地
鯛の味わいに甘い余韻を留め後押し。

淡路の鯛は身質の品の良さとしなやかさを
兼ね備えしっかりと咀嚼を促して心地良く
自然と進んで行きます。
鯛の身質は勢いが良い訳だけで無く肉質の
上品さとしなやかさが調和する身質となり
咀嚼する中でも気品を感じてしまいます。

鯛にお供する湯葉も素敵な甘味を添えると
同時に鯛の旨みを温かく包む込む様に甘く
抱きしめて鯛の味わいを深掘りしてました。
そんな感じの味覚のグラデーションが進み
鯛の旨みが燥いで仕舞い嬉しくなりました。

⑦焼き物

□落鮎（子持ち鮎） 和歌山
■酢味噌
□さつまいもと黒胡麻
□茗荷甘酢漬け

焼き落鮎の一品は頭も尻尾も削いで
付け合わせのさつまいもには黒胡麻
落鮎には酢味噌掛けで酸味を整えて

お皿の上の落鮎は中骨を取り除いて
頭も尻尾も抜き取り胴体部分のみを
ご用意した上で半分ずつにカットし
一口サイズで最も美味しい所だけを
提供されてます。

卵がギッシリ詰まってお腹が膨れ上がった
腹パンパンの落鮎の身を一口食べてみると
これ程まで詰まった卵で腹が膨らんだのは
食べ応え感が半端なくて口内での炸裂感が
頗る鮮烈に響き渡ります。

ザクッと噛み始めサクッと皮が割けて
落鮎の卵粒がプチプチ〜ッと弾かれて
ポロポロ〜ンと粒々が口内に散乱する。
この爽快感伴う身肉もいっぱい口内を
圧迫する充満感は感動そのもの！

更に残り半分の落鮎を咀嚼すれば

酢味噌と落鮎の甘味が交差し甘酸っぱさが
舌に着地して来て程良く甘味と酸味の調和
前半戦の重厚な食感と打って変わる味覚の
鮮やかさが目立つもの
この食感と味覚のバランスの良い二重奏に
舌が感激しまくって美味さに大満足でした。

⑧追肴

□噴火湾の毛蟹
□蟹味噌
■黄身酢
□海蘊酢
■酢橘
■蟹酢

お皿の上には毛蟹が山盛りに積まれて
エベレストの様に高く天には蟹味噌が
添えられ毛蟹の身肉が上乗せされての
毛蟹解し身が是でもかと言う程に高く
盛り付けられており一見すると壮観な
見栄えに感嘆して仕舞います。

お薬味は蟹酢と酢橘で味を整えてます。
更に蟹ばかりたんまりと食べ続けても
飽きない様にとの配慮からか海蘊酢と
黄身酢もご用意されてます。

毛蟹料理の合間に海蘊酢を挟んで頂く
この間合いがこれ程食感も口内に漂う
香味も味わい深さ迄もが味変を極める
とは想像を超えて来ました。
何と言う素晴らしいアイデアでしょう。
良く蟹味のツボを心得ていると言う事
其れに尽きると改めて大将の引出しの
多さに驚きを禁じ得ませんでした。

たっぷりと天に聳える蟹味噌を付けて
解し身と和えて毛蟹を頂きます。
例の如く蟹味噌の独特な香りと甘味が
正統派の美味しさで舌が唸ります。
この味覚は今冬に何度美味しいと叫び
喜びを頂いたか分かりませんが本日の
毛蟹は格別に絶大な美味しさを超える
今冬では一番と感じて仕舞いました。
蟹酢との相性もバッチリ酸味と甘味の
距離感のバランスも頗る良い感じにて
咀嚼をどんどん進めて仕舞う。
食べても食べても飽きが来ません。

更に黄身酢珍味を和えた解し身を頂く
其れらの妙味珍味が巧みに調和しつつ
毛蟹の味わいを膨らませて極めつけの
味わいが舌を訪れあっという間に陶酔
渦巻く境界へと舌を導いておりました。

食べ切った後にも解し身の名残が
内襞のあちこちに散らばっており
耽美な余韻に浸る時を頂きました。

正に津居山の蟹の身の繊維は一つひとつが
クリアな甘味が膨らみ噛みしめる度に蟹の
身から甘みと香りをギュッと絞り出し只管
無心に毛蟹を貪るばかりとなりました。
これ程まで毛蟹と言う素材が繰り出す味の
ミネラル感が豊富な美味さには過去からは
出会った事が無いほどの感動を頂きました。

⑨お食事-1

□琵琶湖鰻と黒米の飯蒸し
□木の芽

ふぅ〜、今まで頂いたものにて相当な腹パン
故に食事は軽くしたいなぁと思ってましたら
鰻の飯蒸しと言う登場に最後まで良く考えが
及んでいるお料理コースかと深く感動します。

琵琶湖の鰻は江戸焼仕様にてとっても柔らか
ふっくらと蒸し焼きに仕上げられた蒲焼きで
黒米飯蒸しとの相性もピタッと照準を合わせ
黒米の舎利感が鰻のサラサラ解けてく食感を
後押ししておりました。

元来弥生時代に中国から伝えられたもち黒米
大変栄養価高くビタミンB1や必須アミノ酸が
多く含まれており薬米とも言われる所以です。
味として糖質度が低く甘味は白米には敵わず
ですがその分は鰻の美味が十分補ってくれる
組み合せの妙を生かした一品に仕立ててます。

琵琶湖の鰻は江戸焼にて柔らかくふっくらと
焼き上げられておりふわっふわ食感に黒米の
飯蒸しがモチッと味覚を底上げして来ます。
噛む必要が無いほど飲み物の様な柔らかさで
あっという間に口内でトロトロに解けて消滅
衝撃的な鰻の飯蒸しでした。

⑩お食事-2

□親子丼松茸入り
□山形つや姫の白ご飯
□千葉の鶏肉
□卵とじ
■昆布のお出汁
■鶏ガラのお出汁
■お酒で整えた煮汁

ここ迄でかなりお腹が膨らんでます。
皆様お腹の調子は如何でしょうとの
大将からのお声掛けに追加の用意の
ご内容を確認すると何と松茸含みの
丼ものと言うお言葉に対して全員即
食べた〜いとの元気なご返事でした。

この松茸親子丼がまた絶品でした。
親子丼としてだけでも甘味芳醇で
其処に松茸香味をたっぷり添えて
鶏肉がホックホクに肉感が豊満な
丼となっており咀嚼すればする程
お出汁のうま味の奥行きが広がり
卵の甘味がジワリ忍び寄る美味さ
其の美味に付き添い鶏肉の旨味が
此れも秀逸過ぎて全てが一体感を
持ちつつホックホクのご飯と共に
咀嚼をガッツリ進めてくれました。

然も鶏肉はしっかり引き締まって
肉感と肉質がグッと凝縮した味で
半熟気味にトロッとする卵とじと
舌が触れ合った瞬間に素敵過ぎて
何とも言えない“親子”の相性を
発揮して来て極上の美味しさです。

此処でしか食べられない唯一無二の
親子丼を満喫させて頂きました。

⑪フルーツ

□無花果
□シャインマスカット
□チーズケーキ
□ピオーネ

⑫甘味

□栗羊羹