6回
2025/12 訪問
新発田発「日本海地方鮨」の最高峰・極み!
脂のノリまくった鰤を見るだけでドキドキします
佐渡のブリフィーユ握り(背中とお腹の美味しいところ)
佐渡の150キロ黒鮪(太平洋の迷い鰹の群れ)薬草手巻き
佐渡のの雌蟹握り(内子は生焼きのオイル漬け、身と外子は火入れ)
ととまめ丼(昆布出汁出汁炊き)
新潟の蛤、豊浦の有機栽培新米お粥
笹川流れの塩、安曇野の山葵、自家製ガリ(酒のアテ)
佐渡の寒鰆漬け、蕪のみぞれ和え
佐渡のメダイ握り(昆布出汁塩水漬け)
佐渡のアオリイカ(親イカ)刻み握り
佐渡の南蛮海老握り(海老の殻と味噌醤油)
かますの酒蒸しと旬の刻み長葱和え(見た目はフレンチ風)
新潟のずわい蟹クリーム、新発田の里芋と「おころっけ」和え
柏崎の生もずく、昆布の出汁、蒸し鮑椀物
佐渡のクエ握り(しゃぶしゃぶ、ねぎ和え、柚子のアクセント)
信濃川の藻屑蟹の出汁と味噌の茶碗蒸し(ならたけ、なめこ、ひらたけ)の餡掛け
佐渡のバイ貝握り
アナゴの秘伝のタレをプレゼン!
穴子(塩と秘伝の70年たれ選択制)!私はあえての塩を選択(笑)!
ととまめ丼の出汁とかきたま汁
自家製玉子焼き
ドリンクメニュー表
生ビール
荷札酒「黄水仙」
店舗外観
2026/01/03 更新
佐渡を中心とした日本海の最高峰食材と、越後の米・水・発酵文化を一体として表現する名店。「派手さ」ではなく、素材理解の深さと構成力。ここでしか味わえない一貫・一皿が、確かに存在します。
約2年ぶりの訪問。訪問するたびに進化なさっています。
初めて訪問したのは2020年の秋。「自遊人」「新潟美食手帖」を読み、遠方から足を運びました。タクシーが捕まらず、近隣のルートインから30分も歩いた日々が、今では遠い昔のように思われます。
当時は新潟の白身魚中心で、新発田の町寿司の雰囲気を色濃く残す、リーズナブルな10,000円(税抜)のコース仕立て。
現在、大将は八面六臂のご活躍。平日は2024年オープンの新潟店、土日は新発田店勤務というダブル生活。また、有給を活用し、日本のみならず世界のガストロノミー名店を巡り、研鑽を積まれています。使用する食材は一貫して新潟産にこだわりつつ、白身魚に加え、高級食材、日本料理、フレンチ、中華の発想から想起されたオリジナリティ溢れる唯一無二のつまみや握りへと昇華なさっています。当日のお客様も、香港や上海のフーディーが新発田まで足を運んでおり、その事実に驚嘆しました。
なお、コースの価格は25,000円(税抜)に上がりましたが、満足度は当時の2.5倍どころではありません(笑)。これはお世辞抜きで。
他県の地方鮨名店の大将と話していても、「登喜和鮨」さんが地方鮨の主役の一人であることは間違いない、と語る方が非常に多いです。握りの所作は美しく、配膳やシャリの切り替えを行う弟子の動作も完璧。新潟と新発田のダブル生活をこなしながら、弟子の育成まで行うそのアグレッシブさには感嘆するばかりです。
なお、11月には実弟が入社。精密機械の設計と営業を行っており、ベルトコンベアのプロとのこと。将来は「リアル兄弟寿司」になるかもしれません(苦笑)。
大将曰く、「東京と新潟のセオリーは違う」。だからこそ、地元の魚を最高の形で提供するための技術を磨き続ける、研究熱心な姿勢を貫いているのだと思います。
とくに、訪問した12月時点では佐渡の定置網の鰤が極めて不漁。一方で、淡島の鰤の釣り漁は好調とのこと。温暖化による漁場の変化かどうかは分かりませんが、本物の職人とは、仕入れや天候条件が変わっても、常に同じクオリティ、あるいは異なる表現力を発揮する鮨を提供できる人のことを指すのだと改めて感じました。
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下記が個人的に感動したメニュー
★佐渡のブリフィーユ握り(背中とお腹の美味しいところ)
登喜和鮨を語るうえで外せない、冬の看板の一貫。
佐渡の寒ブリを背身と腹身で層(フィーユ)状に構成し、脂の質・温度・食感を一体化させた完成度の高い握りです。背中の張りと旨味、腹の甘く溶ける脂が時間差で広がり、一貫の中で“味のグラデーション”が完成する設計。ブリの背中の美味しさと腹の脂を同時に合わせる発想に感嘆します。なお、鮪は背も腹も双方バランスよく美味しいとのこと。
シャリの酸と温度管理も見事で、単なる豪華ネタに終わらない、理性ある美味しさがあります。
★佐渡の150キロ黒鮪 薬草手巻き
太平洋の迷い鰹の群れを追って回遊した、150kg級の佐渡産黒鮪。赤身〜中トロの力強い旨味に、独自配合の薬草がアクセントとして加わり、野性味と清涼感を併せ持つ唯一無二の手巻きに昇華しています。香りが立ちすぎない絶妙な設計で、鮪のポテンシャルを決して覆い隠さない。この“引き算の美学”こそ、名店の証です。
昔であれば、日本海に黒鮪が流れてくるなど考えられなかったとのこと。この食材を最大限に活かすのが、大将の腕の力ですね。個人的には、この極上の鮪を握りでも味わってみたかったです。
★佐渡の雌蟹握り
内子は生焼きからのオイル漬け、身と外子は丁寧な火入れ。雌蟹の魅力を構造的に分解・再構築した一貫で、内子のコク、身の繊維感と甘み、外子のプチッとした食感が、段階的に押し寄せてきます。
「雌蟹をどう料理として完成させるか」という問いに対する、一つの完成形と言っても過言ではありません。
★ととまめ丼(昆布出汁炊き)
存在感は主役級。昆布出汁で丁寧に炊き上げた豆と魚介の旨味が溶け合い、派手さはないものの、確実に記憶に残る味です。いくらの旨味を最大限に引き出すのは、「ととまめ丼」こそが最高の表現なのではないかと感じました。
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【頂戴したメニュー】
1. 新潟の蛤、豊浦の有機栽培新米のお粥
2. 笹川流れの塩、安曇野の山葵、自家製ガリ(酒のアテ)
3. 佐渡の寒鰆漬け、蕪のみぞれ和え
4. 佐渡のメダイ握り(昆布出汁塩水漬け)
5. 佐渡のアオリイカ(親イカ)刻み握り ★
6. 佐渡の南蛮海老握り(海老の殻と味噌醤油) ★
7. かますの酒蒸しと旬の刻み長葱和え(見た目はフレンチ風)
8. 新潟のずわい蟹クリーム、新発田の里芋と「おころっけ」和え ★
9. 柏崎の生もずく、昆布出汁の蒸し鮑椀物
10. 佐渡のクエ握り(しゃぶしゃぶ、ねぎ和え、柚子のアクセント) ★
11. 佐渡のブリフィーユ握り(背中とお腹の美味しいところ) ★★
12. 佐渡の150キロ黒鮪(太平洋の迷い鰹の群れ)薬草手巻き ★
13. 信濃川の藻屑蟹の出汁と味噌の茶碗蒸し(ならたけ、なめこ、ひらたけ)の餡掛け ★
14. 佐渡のバイ貝握り
15. 佐渡の雌蟹握り(内子は生焼きのオイル漬け、身と外子は火入れ) ★
16. ととまめ丼(昆布出汁炊き) ★★
17. 穴子(塩と秘伝の70年たれの選択制) ★
18. ととまめ丼の出汁とかきたま汁
19. 自家製玉子焼き
【ドリンク】
・瓶ビール
・荷札酒(新潟)