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2025/01訪問
1回
宮島の表参道を歩くと、どこからともなく甘やかな香りが鼻をくすぐる。それを辿れば、「紅葉堂」の暖簾の向こうで揚げられるもみじ饅頭の姿がある。油の中に次々と投入されてゆくその饅頭は、ただの饅頭ではない。100年以上続く老舗が生み出した、新しい伝統のかたちだ。 揚げたてのそれを一口。衣のカリリとした感触の後、あんこの熱い甘さが舌に広がる。クリームのとろりとした滑らかさ、チーズの塩気――それぞれの中身が衣と出会い、もみじ饅頭は饅頭の域を超えた何かになる。これが、揚げるという行為の魔法だ。 「揚げるもみじ饅頭なんて」と眉をひそめていた県民も、口に運べばその静かな革命に頷くしかない。イートインスペースの簡素な椅子に腰かけて、それを頬張る瞬間、宮島の時間はゆっくりと流れ始める。 甘さと香ばしさを味わいながら、揚げもみじはどこか懐かしい。それでいて新しい。その矛盾が愛おしく、気づけばもう一本手に取っている。古いものを壊さずに新しくするとは、こういうことなのだろう。
2025/01訪問
1回
広島みなと公園内にある「ミルキー鉄男のかき小屋宇品店」は、10月中旬から5月上旬に営業する期間限定のかき小屋。広島産の牡蠣を自分で焼いて楽しむスタイルで、焼き加減の丁寧な説明を受けながら、香ばしく仕上がる焼き牡蠣を味わえる。シンプルに焼き上げた牡蠣は、塩味と濃厚な旨味が際立ち、素材そのものの美味しさを堪能できる。 メニューは牡蠣だけでなく、ホタテやハマグリ、活けアワビの素焼きなど海鮮が充実。活けアワビは歯ごたえと溢れる旨味が格別で、炭火焼ならではの楽しみが広がる。広々とした空間で、温かな火のそばで焼き立ての海鮮を味わう贅沢なひととき。冬の訪れを感じながら、旬の味覚を気軽に楽しめる一軒。
2025/01訪問
1回
広島駅近くに店を構える「Masaru」は、広島ならではのお好み焼きを堪能できる場所。店内に一歩入ると、コの字型のカウンターと厚さ3cmの特注鉄板が目に入り、焼き上がるお好み焼きの香ばしい香りに心を掴まれる。ライブ感溢れる調理風景を目の前で楽しめるのが、この店の醍醐味だ。 広島の「磯野麺」を使い、鉄板でカリッと焼き上げたお好み焼きは、香ばしさとふわっとした生地のバランスが絶妙。二卵黄を使用した濃厚な卵が全体のコクを引き立て、一口頬張れば、素材の良さがじんわりと口の中に広がる。 トッピングも豊富で、ハラペーニョのピリリとした辛さを加えればスパイシーに、青ねぎやチーズでまろやかに仕上げることも可能。自分好みの一枚を作り上げる楽しさが味わえる。 お好み焼きだけでなく、ガツや牡蠣の昆布だしなど、広島の味を活かしたサイドメニューも充実しているのが嬉しい。どれも丁寧に調理され、シンプルながら素材の味わいが引き立つものばかり。 「Masaru」の魅力は、地元ならではの味を存分に楽しませてくれるその空気感と、どこか素朴で温かみのある雰囲気。何度でも足を運びたくなる、広島の日常に寄り添った一軒だ。
2025/01訪問
1回
広島お好み焼きの新境地。