レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
1位
16回
2023/03訪問 2024/11/04
六本木を代表するフレンチ、ル・ブルギニオンからの独立店。五十嵐一門の中でも
ブルギニオンは更にいろいろなところのシェフを輩出している印象(フロリレージュや
ア・ニュなど)。ブーダン・ノワールが常設メニューだったり、ランチに本日の内臓
料理がある点に出自が見て取れる。もちろん、冬季にはジビエも。
池袋の喧噪からは遠く、目白でも周囲に飲食店がないエリアのせいか、いつもとても
静かに落ち着いて過ごせる(google mapだとうまく表示されていないが、都電・
鬼子母神前駅の下にある、副都心線・雑司ヶ谷駅が一番近い)。壁にある絵も素敵
(私は勝手に、夕焼け空とイルカの絵と呼んでいる)。内容の割に値段が安めなのも
特徴(ランチ4皿コースなら¥2900だ)。この店は履歴を取っているので、頼めば2回目
からでもまったく違う料理を出してくれる。北野シェフの引き出しは非常に多く、5回
ぐらい行っても余裕で内容は被らない。
個人的に、ここはいろいろとフレンチの勉強もさせてもらった店。場所が利用しやすい
というのもあるけれど、池袋大エリア以北でこれだけリピートに耐えうるフレンチは
他に存在しない。通うほどに面白い店です。
●マイ・ベスト10
現状、フォロワー限定の公開にしているのだが(この形式で精力的に活動されているマイレビュアーさんもいる)、検閲かかっていない気もするのでおまけUP。
第10位 ピエパケ風トリッパ 2019/03夜・20回目(リクエスト:内臓スペシャル)
ピエ(羊足)料理。シェフがエスコフィエの本でレシピを調べた、と言うので驚いたのをよく覚えている。調べてみるとマルセイユ名物であるらしい。地味だけど手間のかかった一品。
第9位 日本酒のサヴァラン 2016/04昼・7回目、2019/06夜・21回目(リクエスト)
貸し切りキャンセルがありシェフが特別料金でバスク豚を出してくれた日に出てきたデセール。予約が全滅したわけで私の貸し切り状態だったがこちらの方が印象に残っている。大吟醸を自分でかける方式。どうしてもまた食べたくてその後もう一度リクエストしている。
第8位 ペルドロー地獄 2015/11夜・5回目(リクエスト)
初めての夜訪問に初めてのペルドロー(山ウズラ)。これがとんでもない量で(一羽分?)お腹がいっぱいすぎて寝れない!というのを始めて経験した。もう一度食べろと言われても無理だろう。内臓も使って苦かったので、長らくペルドローは苦いものだと思い込んでもいた。次に行った時にシェフに良くあれだけ食べられましたね~と言われて爆笑したのもいい思い出。
第7位 デセール(ライチと?のジュレ、スモモとモモのクリーム、フロマージュのソルベ、クロレラ入りメレンゲ) 2016/07昼・9回目
これはかつてのスー・シェフ作。他にもいろいろあったのだが一番印象に残っている。構造があまりに複雑すぎて覚えられなかった。彼の置き土産である土佐小夏のリキュールもいい品だった。
第6位 茨城産紫峰牛、カナダ産松茸 2019/10夜・22回目(リクエスト:子持ち鮎)
自分史上、過去最高に松茸を食べたのが和食ではなくこの店である。地味なリクエストで予算が余ったせいか、シェフが盛りに盛ってきた。笠が開いていて滅茶苦茶香った。
番外 生ハム?のメロンスープ
スペシャルメニューを頼むようになって、他席では一般メニューが出されていたのだが、かなり気になった皿。その内食べられるだろうと思っていたのだが、結局食べる機会がなくてちょっと心残り。
第5位 ホウボウのカルパッチョ 赤紫蘇ヴィネグレット 2014/07昼・初訪問
ホウボウの旨さ、赤紫蘇ヴィネグレットの美しさ。この店に通うきっかけとなった料理。また食べたいなと思っていたのだがタイミングが合わないのか結局二度と食べる事はなかった。魚好きのシェフが旬の魚を多用するのでいろいろな魚と出会えた店でもあった(ヤガラもここで覚えた)。
第4位 ウニ、コンソメジュレ、ニンジンピュレ、フエフキダイスモーク、ボリジの花 2018/07夜・18回目
ありがちなようでいて、フエフキダイスモークが絶妙に効いた一皿。特に魚介系でこういった秀逸な前菜は数多くあったのだが、この年のベスト前菜!と言う程印象深かったこれをセレクト。
第3位 冷製サワラのトリュフがけ 2016/10夜・10回目
付け合わせがマツタケ、カブ、柿。すっかりフレンチを分かったような気になっていたが説明を放棄せざるを得ず衝撃を受けた皿。割とポピュラーな鰆を使い、しかも冷製である点もポイントだと思う(前もって作っておける)。他にもセルヴェル・ドゥ・ポー(豚脳みそのゼリー寄せ)、ミンククジラのタルタルなどシェフの底力を思い知らされる料理だった。
第2位 ピジョン・ラミエ・スペシャル 2017/02夜・12回目
鹿、フォアグラ、黒トリュフ、そしてジュと内臓を使ったスペシャル。ブルギニオン出身らしいシェフの内臓ソースが極まった一皿。結局ピジョン・ラミエはこれっきりだったがコルヴェール・スペシャルの時も似たソースが食べられた。
第1位 ホロホロ鳥 2018/01夜・16回目(リクエスト)、2019/06夜・21回目(リクエスト)
第2位と迷ったのだが…。大雪の日にリクエストで食べたホロホロ鳥。他客は全部キャンセル…と思いきやカップルが一組だけいたのだが、この日が婚姻届けを出した記念日でどうしても来たかったもよう。一年後にまた来てくれた、という素敵エピソード付きである。ホロホロ鳥は元々ランチでも出ていた人気メニューだったのだが、これはシェフが独自のルートで仕入れたものでそれらともまたモノが違う。シェフが鳥類で見せる本気火入れも相まって絶品だった。恐らく生涯これを超えるホロホロ鳥を食べることはもうないのではないかと思う。もう一度リクエストした時はホロホロ鳥尽くしで更にパワーアップしていた。
25回目。開店とほぼ同時に4組。久々に見る光景だ。しかし前日や昼などはもっと大変だったもよう。
〇おまかせ特別コース ¥16500
〇適当ペアリング ¥6000
サーヴィス料10%。
なかなか出て来ない…。そう言えば人多いと当然こうなるんだよなぁ。すっかり忘れていた。
・アミューズ(北海道産本鱒・海老・ブロッコリーのタルトレット、山形産豚のパテ・ド・カンパーニュ、トマト・バルサミコ酢) ※写真なし
本鱒=サクラマス。賽の目状でこういうのは和食でも出て来るが、ディルのソースであくまで上品に。
・BICHAT CHAMPAGNE BRUT?
・アントレ(ホワイトアスパラ、ツブ貝、帆立、細巻海老 ジャガイモとピサンリのソース?、柚子パウダー)
・HURST GEWURZTRAMINER VIEILLES VIGNES? ※写真なし
貝いっぱいで嬉しい。先日は和食でもホワイトアスパラ出てきたが、やはりこのレベルにはない。
・アントレ(フォアグラポワレ、鮑、リゾット)
・マコン シャルドネ
リゾットにはバルサミコ酢。上には最近多用されていたイタリアンパセリとディル。ぐうう~旨い。10人中10人が旨いの旗を上げるであろう皿だ。前菜でこのレベルの皿を連発していたのがこの店の特徴でもあった。フォアグラの脂を余さず回収。環審はすっきり系の香りだがそれほど青臭くはなくやや苦味。
・甘鯛、筍 ズワイガニ・ビスクソース
・ドメール・ラリュー? ブルゴーニュ・アリゴテ
他席でホウボウのポワレが出ていたので遂に再会できるか?と思ったが違った。まあ鯛も美味しいですが。鱗は松笠焼き。シェフは和食も出来ると言っているが実際こういうのも上手い。鱧の骨切りもしていたし。ねっとりとした部位は内臓だろうか。ワインは淡い林檎香。甘さと青っぽい酸味。
・新潟産コルヴェール、葉タマネギ
・シャトー・ロラン2015?
最後にジビエが食べられた。がっつりと濃いソース。ワインはすました香りで古木っぽい。まだ鮮やかな赤。
・キアニーナ牛、鎌倉野菜 フォン・ド・ボー
・オリヴィエ・ルフレーヴ ブルゴーニュ・ピノ・ノワール2019?
いや二皿かよ!しかもキアニーナ牛だと?説明聞いて笑ってしまった。キアニーナ牛というのはビステッカに使われるイタリア最強のブランド牛なのだが、フレンチで食べるのは初めてだしこの量も過去最高だ。やはり相当高かったらしいが、最後だしまあいいや、で仕入れたとのこと。最後の最後にこの店のいかれっぷりを楽しませてもらった。この店の基本となる鎌倉野菜だが非常に状態が良く、蓮根・黒大根・紫大根が旨い。ワインはやや硬さがあるがフルーティ。
・アヴァン・デセール(レモン・金柑のコンポート・ジュレ)
・デセール(ガトー・ショコラ、フレーズ、カカオ、アール・グレイのアイス)
・コーヒー
・プティ・フール(カヌレ)
3時間?で終了。3ヵ月連続だったから最後は軽く。いつの日か、この店に通ったことが自慢できればと思う。
24回目。FBを見ていたら3月はかなり埋まって来ているようなのだが、結局貸し切りだった。
〇おまかせ特別コース ¥16500
〇適当ペアリング ¥8800
サーヴィス料10%。
・アミューズ(甘海老のタルトレット、サーモンとレモンクリーム、杏のシロップ漬け)
・BICHAT CHAMPAGNE BRUT
タルトレットにはディルが効いている。もう一つはコリアンダーかな?サーモンにはケッパーのピクルスとアマランサス。透明なシートはシロップ。簡単に書いているがどれもちゃんと美味しい一品である。
・〆鯖とフロマージュ?のテリーヌ、セロリラブ、トリュフヴィネグレット
・HURST GEWURZTRAMINER VIEILLES VIGNES 2019
結構な回数来ているのに初めて見る料理が出てきた。またこんな物を…。後で訊いたら大量のセロリラブを扱っていたら昆布っぽい香りがした、とのこと。分からん。こういう分からなさが半ば意地になって通っていた理由でもある。ヴィネグレットソースは前にも使っていたけれど。ゲヴェルツは随分甘いけれど後から苦味も。
若いスタッフと話したのだが結構話好きである。加藤ソムリエとも1日だけ一緒に働いたという事で意外と長い。前任のサーヴィスマン氏が退任してからホールもやっているそうだ。
・オマール海老とマツカワガレイのパイ包み焼き イタリアンパセリ、ディル
・H&B Languedoc Blanc
高級食材の暴力。
・真鱈白子のポワレ、菜花 サバイヨンソース
・Lunaria Malvasia Bianca Orange Ancestral Brut Nature
冬の味覚にがっつりと塩気のある濃厚ソース。
・フグ、ちぢみほうれん草、霜降りひらたけ 春菊ソース
・VINCENT MOREY&SOPHIE BOURGOGNE CHARDONNAY 2020
聞き慣れない茸が出てきたが交配品種。このソースも塩は強い。青っぽいシャルドネ。
・ブルターニュ産羊 モリーユ茸・シェリーヴィネガー・赤ワインソース
・CAMU Frères BOURGOGNE PINOT NOIR 2021
先日ジビエそれ程好きじゃないと言ったせいか出て来ないな…。最後にあのピジョン・ラミエ・スペシャルは食べるべきだったかも。
・アヴァン・デセール(紅玉のタルトタタン ヴェルヴェーヌ・レモンソース、ヴェルヴェーヌのアイス)
・デセール(甘夏、ローズマリーのアイス)
・コーヒー
・プティ・フール(カヌレ)
最後に1時間ほど話し込む。絵はどうするんですか?と訊いたらそのまま?やっぱりイルカじゃないそうだけど。額縁は欄間を使ったシェフの自作だそうで。
これ程の料理を作りながら貸し切り状態ということに無力感を感じたのもこの店の10年であった。3月の予約もしてあるので次回が最終回となる。久々に満席が見られるだろうか。
23回目。親切にもマイレビュアーさんに閉店の件をメッセージで知らせていただいたので、3年3ヵ月ぶりに顔を出すことに。いつだったか写真見たらシェフ少し太ったかな?と思っていたのだがそんな事はない。近況報告をいろいろと。シェフも次の予定は決まっているとのこと。まあしかし足繫く通っていた店に急に行かなくなるのは考え物だ。私はそういう奴だけれど。
〇おまかせ特別コース ¥16500
〇適当ペアリング ¥7150
サーヴィス料10%。
新しく上のコースが出来たのかと思ったら、いろいろ高騰しているのでこれは以前の上のコース相当とのこと。閉店セールでボトルが安くなっているのであわよくば…と思っていたのだがさすがに一人では無理がある。久々に座る店内は記憶にあるより小さく感じる。席数は少し減らしているようだ。
料理の方は簡単に。
・アミューズ(ポルトガル産生ハム&柿、鴨?のテリーヌ&ピクルス、グジェール&キャビア)
・シャルドネと何かの泡(ブラン・ブラン)
・ズワイガニ、菜の花 バターナッツカボチャソース、柚子パウダー
・ブルゴーニュ シャルドネ
・3週間熟成鳩?のパテ・アンクルート、コンソメジュレ マーマレードコンフィ、からし
・ボルドー?2002
パテ・アンクルートに熟成なんて概念があると知ってびっくりしてしまった。シェフは水分が落ち着いてくると言っていたけれど。惚れ惚れするような枯れた色のワインはちょっとインク香。
・氷見産鰤、トマト、サフランライス、パンプキンシードオイル
・コノスル ゲヴェルツトラミネール
他にディルとケーパー。いろいろあるが鰤の濃厚な脂に対抗するのが品種名ありのトマトだ。
若いスタッフは落ち着いていてそつがない。後客がスタートしてやや間が開き始めた。
・真鯛白子、ちぢみほうれん草、ベーコン シェリーヴィネガー
・オレンジワイン マルヴァジア イタリア
うむ。ソース回収用のパンの出番だ。久々のフルコース、ちょっとお腹いっぱいになってきているがここで使わなくていつ使う。オレンジワインはやや甘い香り。
・1ヵ月熟成クエ 白菜・芽キャベツ・下仁田葱のクリーム煮、黒トリュフ
・クロ・デ・リュヌ
野菜の旨味たっぷりのソース。リードしているのは白菜かな。ワインはセミヨン・ソーヴィニョン・ブランのすっきりタイプボルドー。
・宍粟牛ヒレ 赤ワイン・黒トリュフソース
・シャトー・ベルナドット2015
おや、メイン牛?シェフの地元ルートの和牛。ペリグーっぽいソース。まだ若々しい色のオー・メドック。
・アヴァン・デセール(金柑コンポート、ヨーグルトと蜂蜜グラース)
・デセール(カシスのテリーヌショコラ?)
・コーヒー
・プティ・フール(カヌレ)
2時間50分で終了。食べ終わってちょっとほっとしたが、9皿だったのか。後客を見送った後、シェフと今後のことなど1時間ほど話し込む。閉めるに至った最大の要因は新しいサービスマンが見つからなかったからとのこと。
食べ歩きを趣味としている皆さんは、飲食店の寿命が結構短いという事は良く承知の事だと思う。10年続いたという事でシェフからは前向きなコメントが聞けたのだが、しかしオーナーシェフとして独立した店を手放すのはやはり本意ではないであろう。私なりに閉店に至った原因を考察してみた。
✤立地
この通りは日本女子大への通り道と言え、もちろん南には学習院もあるのでその辺の客の取り込みを狙った立地であろう。しかし目白の飲食店街は西口にあり、まったく繋がっていない。また雑司ヶ谷駅の方が近いのだが、この駅は副都心線線でも屈指の深さにあり(現在工事中の環5-1のトンネルより深くしているため)出るのにやや時間がかかる。池袋大エリア自体フレンチとは無縁のエリアだったし、青山や銀座の新店を追いかけているだけでも一年回せるので積極的に足を延ばしたくなる立地ではないのだろう。ブルギニオンで一緒だった渡辺さんから、開店当初あまりにお客さん来ないので青くなったシェフから電話がかかってきた、という裏話を聞いたこともある。
しかし私自身もそうだったのだが、喧騒とは無縁なこの場所だからこそ気に入っていた人も多かったようだ。一度行けばシェフの実力とCPの高さ、分かる人には分かる店である。
#詳しくは書かないが意外な常連さんの話を聞いた。まったく別の場所なのだが皇族御用立の店が意外な場所にあった事もあり(SNSに書くと100%削除される)立地が逆の要素になる例もある。
✤サーヴィスの継続性
この店のサーヴィスマンを4代に渡って見てきたが(今のスタッフは専任ではないだろう)、継続性に欠けていたように感じる。3代目ソムリエ氏がいた2016~2019年、中でも若いスー・シェフが凝ったデセールを出していた2016年が一番安定していたと思う(彼の事を覚えておこうと思っていたのだが、オルグイユに行った後辞めてしまったのであそこのシェフにはちょっと含むところがある)。
20年、30年と続く店だと奥様が長年サーヴィスを支えていたり(シェフの奥様は別分野の仕事をされている)、強固なチーム作りがされているものだが、薄利なためか慢性的な人手不足に悩まさていたこの店ではサーヴィス面はやや軽視されていたように思える。結局のところ、その人手不足がこの店に終止符を打つことになった。
✤SNS
今でこそgoogle mapの方が影響力が高いが、2010年代ぐらいは食べログの影響が大きかった。毎年メダルに投票したかったが結局この店が候補になる事は一度もなかった(初期は4点を超えていた時もあったのだが)。これはやはり立地の影響でフレンチレビュワーが来ないからである。サーヴィスの点でビブグルマンなども望み薄だったが、どこかでうまく好評価のサイクルに入れていればまた違った未来もあったかもしれない。
シェフの新天地はリゾートホテルなのだが、帰って値段調べてみるとこれはちょっと気軽に行ける店ではない。そんな訳で再会出来るのは相当先のことになるだろう。こんなタイトルを付けたが閉店までもうちょっと通うつもりである。
15回目。今回もソムリエと話そうと30分早く行ったのだが、休日前なので既に4組。
う~ん、これはさすがに無理か。
〇おまかせコース? ¥12000
〇適当ペアリング ¥5000ぐらい?
今回はコルヴェール。最初に指定していた日が解禁前で後から日にちを変更することに
なってしまった。雷鳥といい、正確な解禁日を覚えとかないと駄目だな~。解禁直後な
ためか値段も¥10000で収まらず。
・アミューズ(山口産クルマエビ、セイコガニ)
・ラングドック グルナッシュ・ブラン、シャルドネ
セイコガニはチュイルとパウダーと。これは海老せんべい…じゃなくて蟹せんべいか。
・スミイカのデクリネゾン 春菊と黒キャベツソース ※写真なし
・アルザス エーデルツヴィケール?
偉そうに写真の取り忘れを指摘していたら、自分も撮ってなかった(^^;;(土下座)
カリフラワーのピュレ、これは卵も使っているのかやや乳化を感じる。イカは生・焼き・
揚げと。どれも美味しい。良いイカを使っている。ワインはブランデー+イチゴ?
・真鱈白子
・シノン シュナン・ブラン
シノンは赤かと思ったら白だった。アルザスと似ているようでまた違う。
白子は軽く衣状のもので包んで旨味を逃がさないように加熱してある。ジャガイモと
バルサミコだったかな…。
付け合わせにレンコン、オカヒジキ、ディル、ピンクペッパー。
・ヤガラのポワレ
・ブルゴーニュ・シャルドネ フレデリッック・マニャン
・ジュラ・サヴァニャン
ヤガラなんて魚は初めて知ったのだが、長細い魚らしい。しかも通常、身は楕円形なの
でこれだけ太くなる事はまずない、との事。ムール貝、パプリカ、リゾットと。
この魚はいい出汁が取れるらしいが、確かに実にいい出汁だった。カサゴ系かな。
万能感のあるシャルドネはばっちり。直前で引っ込めたというワインもちょっとだけ
出してくれた。ブランデー+シトロン。確かにこれはどうだろう。
・コルヴェールその1
・ローヌ ヴィエイユ・ヴィーニュ2004 シラー、グルナッシュ
ソースはジュとガラのフォン。理由忘れたが焼きにくいので皮ははずしてある。
付け合わせに下仁田ネギ。王道の構成だ。どうも記憶にあるコルヴェールは意外と野趣
に富んだ味だったのだが、結構、鴨味がする。
・モモコンフィ
あ、こっちは記憶にある味だ。そうか、部位による味の違いなのか。
・コルヴェールその2
・シマール1996
メモが判然としないが砂肝などの包み焼き。これにフォアグラが載せてある。
またこんな卑怯な技を…(笑)。内臓スペシャルだ。ソースは血。どうも血が手に入らず、
シェフが心臓と肺から苦労して作ったようだ。ブーダン・ノワールも一時お休みする
かも、という悲しいお知らせが。
・デセール(栗、コーヒーアイス)
栗はフィナンシェと渋皮煮と…もう1つ何だっけ?
・コーヒー
・プティ・フール(カヌレ)
もう他の客は皆帰ってしまったが、我々だけ粘って3時間半で終了。なんか疲れた。
後になってシェフと話をする事が頭からすっぽり抜け落ちていた事に気付く。食材の
話をしておくんだった。久しぶりの機会だったのに…。そう言えば青森産のホロホロ鳥
が結構良かった話をずっとしようと思っていたのだが、FBを見ると最近は輸入解禁
されているようだ。
今回は魚も全ヒット。時季にもよるのかもしれないが、この店はやはり魚介類も強い。
その都度なのでなかなか狙った魚を食べられるわけではないけれど(またホウボウが
食べたい)。
14回目。おすすめ食材を訊いたらアワビとフェア中のオマール・ブルーとの事だった
ので、夏らしく、というアバウトなオーダーでお願いする。今回、マイレビュアーさん
と二人で行ったのと、いつもよりお酒多かったので適当モード。早めに行ってソムリエ氏
とだべっておく。
〇おまかせコース? ¥10000
〇適当ペアリング ¥3850
・アミューズ・ブーシュ(ハモのベニエ、羊のミネストローネ)
・ドメーヌ・ド・フォンドレッシュ ブラン
かなり羊味がしっかりと出たミネストローネ。やや意外な感じのアミューズから
スタート。ワインはローヌ。グルナッシュ・ブラン、ルーサンヌ、クレレット?
・オマール・ブルー
・ジヴリ
えへへ(*^^*) 身と右に爪も。下はサフランのタルタル、上はパプリカ塩。下は冬瓜と
ワタだと思うのだが、これが美味い!ワインはコート・シャロネーズ。表現しにくい
複雑な香り(^^;で、今回一番良かった。
・アワビ 肝ソース
・ロワール ガメイ
アワビは酒蒸ししてソテー。ソースに紫黒米を混ぜてあり、これがかなりの存在感。
意表を突いたガメイ。これはアワビ+肝ソースに最適解かも。
・鮎のカダイフ包み ジャガイモソース
・無濾過ミュスカデ
上にオカヒジキとオーストラリア産黒トリュフ(!)。花はメモが読めず。これは
鮎の香りを前面に出すよりも周囲の食材に仕事をさせた不思議な皿。ジャガイモソース
も何故こんなに美味い、と思ったらニンニクも使ってあった。
・黒田庄和牛
・ル・ルレ・ド・デュフォール・ヴィヴァン
付け合わせはズッキーニとジロール茸。スモークを効かせた(?)ベーコンlikeな
仕上がり。ワインはマルゴー、デュフォール・ヴィヴァンのセカンド。
・デセール(桃と杏仁豆腐)
・桃リキュール
ソルベは何だったかな~(汗)。
マイレビュアーさんが次々と説明にないサブ食材・スパイスをピタリと当てるので、
えらい人を連れてきてしまった…と思いながら(^_^; さすが数多のフレンチレビュアー
が認めるアナリストですよ。私はと言えば八角が思い出せなくて悩んでました(しかも
どこで使ってたか忘れた(--;)。
#料理の中にトウモロコシとカルダモンが登場するけど、さてどこでしょう?
13回目。前回のピジョン・ラミエ・スペシャルが激旨だったので、今回は内臓
スペシャルでお願いした。詳細も全部シェフに丸投げした。自由度高いと凝り性の
シェフが頭を悩ませる事は知っているのだが。食材指定もしなかったので、結果、
9皿コースでやってもらえた。
〇9皿コース ¥9180
〇少しずつペアリング ¥3510
・シャンパン
4周年、と言うことで半額で出してくれていた。やや果実味もあっていい。
連休中は毎年、菊地シェフ一門のお誕生会があるそうで。思わずにやりとする業界裏話
などを聞きながらスタート。スタッフ問題もようやく解決したようで一安心。今回、
誕生日に来られたご夫婦など、他に4組だった。
・アミューズ・ブーシュ(豚タンのワイン煮とレンコン春巻き?、タコのカダイフ巻き)
皮がパリパリに硬くて、切ったらちょっと飛び散ってしまった。特にそういう説明は
なかったのだが、これはどう見ても春巻きだ。内臓料理ながら重くない。他にもいろいろ
入っているはずだが、やや不思議な味。タコの方はやわやわだ。
・豚脳みそのゼリー寄せ(セルヴェル・ドゥ・ポー)、豚タンのガスパチョ仕立て
・ソーヴィニヨン・ブラン、シュナン・ブラン、シャルドネ、ヴィオニエ
さて、シェフが不敵な笑みを浮かべて自ら皿を持ってきましたよ。これは気合いを入れて
食べないといけない皿だ。おお、クリーミィな脳みそがシームレスに周囲のゼリーに
溶けていく。タンの方はクスクスと混ぜ合わせてある。クスクスはかつて叔母から
土産に大量にもらったが、シンプルにトマトとキュウリで食べるのが美味しい。そう、
それがまさにガスパチョになっているのだ(泡もガスパチョ)。そしてどちらも
肩すかしを食らわせるようにさわやかにまとまっている。ぐぬぬ…参りました。
内部構造も分かる透明ゼリーはインパクトもあるのだが、後で訊いたら本当はもっと
大きく作るが半分にした、とのこと。しかしこれでも地味にボリュームあり、早くも
ちょっとお腹いっぱいになってきた(^_^;
ワインの方は最初にネタばらしされると、4種の特徴がそれぞれ感じられる。白い花を
甘い香りが包み、苦みもある。単一品種のものとも違っていていい。
・フォアグラとアワビ 肝ソース
・シノン レ・ヴァレンヌ・デュ・グラン・クロ2013 シャルル・ジョゲ
海陸肝コンビ。そう来たか。フォアグラの方はバルサミコとピンクペッパー。下には
ズッキーニ。意外にもフォアグラの方が軽く仕上がっている。シノンはカベルネ・
フラン100%。結構力強いイメージを持っていたが、これはエレガントな造り。酸味と…
ちょっとバラの香り?ソムリエ氏にこれどんな香りですか?と訊いてみたところ、
いや~さすがに本職の語彙は豊富だ。シダー(ヒマラヤスギ)のニュアンスなんて
思いもよらなかった。
#コメント欄で指摘して頂いたので修正しました。
・鮎のポワレ ジュとブール・ブラン、スピルリナソース 内臓添え
・ラングドック・ルーション ピクプール
骨パウダーに、内臓も別添えで一尾まるごと。養殖なので卵も持っていた。下には
水ナス。スピルリナって何だっけ?と思ったが藍藻類!?鮎の香ばしさと内臓の苦みを
堪能。しかし、でかい鮎だな…(汗)。まだヴィアンドあるのだが…。
tomkagaiさんはしょっちゅう来られるのでワインが被ってしまって…とぼやかれる(笑)。
・アンドゥイユ 赤ワインとマスタードソース
・マランジェ2013 ドメーヌ・シュヴロ
久々のアンドゥイユ。何とここで食べたのが初めてで、これが2回目だ。下には初夏の
風物詩、アスペルジュ・ソヴァージュ。以前、癖の強さにびびったアンドウィユなので
どうかな…と思いつつ食べ始めるが、これはまったく癖無く仕上げてあった。マランジェ
はボーヌ最南端のAOC。奥さまが日本人だそうで。ブランデー+ちょっと紅茶の香り?
・仔牛とロニョン
・クローズ・エルミタージュ・ルージュ2015 ドメーヌ・ド・リセ
アンドゥイユの時点でもう一皿あるのは分かったのだが、そう言えば以前の8皿から
9皿に増えたのだった。ガルニはヤングコーンとグリンピースなど。うおっ、なんだ
この火入れは…。超やわやわだ。強めにバターが香る。後で訊いたら、バターで
泳がせるように、とのこと。ロニョン(腎臓)は初体験のような気がするが、こちらは
アンドゥイユとはうってかわって癖は強めだ。赤紫+タンニンのしっかりとしたシラー
100%で。
・アヴァン・デセール(ジンジャーエールのジュレと紅茶風味のババロア)
・デセール(湘南ゴールド、バナナ、グレープフルーツ)
下からこの順で、チュイルもグレープフルーツだったかな。内容まで覚えられなかった
のだが、このバナナが不思議な味わい。バナナはひねりがないと野暮ったくなってしまい
がちなのだが。
・土佐小夏のリキュール ¥サーヴィス
あっ、これはかつて面白いデセールを出すスー・シェフが作っていたやつだ。
一年経って飲み頃に。
・コーヒー
・カヌレ
料理もペアリングも楽しんだ、良い夜でした。まだお客さんもいるのであいさつは
簡単に。リピーターも多くて、もう貸し切りタイムが訪れる事もないのかなぁ。
店にとっては、もちろん良い事ですが。
12回目。さすがに面倒なので過去レビューを分割するのは止めておいた。
今回は貝スペシャルでお願いしたが、貝だけではそうは高くならないようなので
ジビエも。
〇おまかせコース? ¥10000
このコースは事前にシェフと相談して食材を決めておくといいでしょう。
〇適当ペアリング ¥3150
もう飲める量は把握してもらっているので、いつもペアリングはおまかせ。大体、
ハーフグラスとか、少しずつ。にしても安い。
・アミューズ・ブーシュ(コガネウニと岩海苔のチュイルほか)
・ローヌ ピクプール
メモがよく読めないのだが、他2つはフグ、コガネウニ、芽キャベツ、味噌?、昆布?
など。コガネウニというのはエゾバフンウニ?やや塩強め。
ピクプールは名前は覚えてたものの、品種特性はすっかり忘れていた。酸と香りが
ある。
・ホッキ貝+本ミル貝+ツブ貝のジュレ ブロッコリーのスープ仕立て
・ロワール シュナン・ブラン
・下関酒造 海響 大吟醸
これぞまさしく貝スペシャル。3種の貝の旨味が味わえる。
シュナン・ブランはクリームのような?甘い香りでいて飲むと酸強くてびっくり。
アミューズでこれは日本酒合いますね、という話をしていたら、本当に用意されていた。
昨年、シェフがフェアに行ってきた下関のお酒。ブラインドで出て来たので生酒?とか
言ってみたが、大吟醸だった(^_^; さすがに全国トップクラスの人気銘柄に対抗出来る
ほどではない。
・パン
・三重産クロアワビ+黒トリュフと赤ワインのソース
・ジュラ サヴァニャン
・下関酒造 大吟醸
後、ブランダードもあるけど、これは何だったかな。ソースはペリグーソースの
マデラ酒を赤ワインにしたもの。
サヴァニャンも飲んだことあるはずだが、名前すら忘れていた(汗)。割とリンゴっぽい。
大吟醸は関娘だったかな?ちなみにこれは全部ちょっとずつでサーヴィスです。
・カサゴ+白子
・ラングドック シャルドネ
付け合わせは菜花、甲殻類の泡と。カサゴの淡く上品な味わいと香ばしさが十二分に
楽しめる一皿。白子はやや甘い味付けだった。
シャルドネは非常に軽い作りで、カサゴにぴったり。今回のベストマッチ。
・ピジョン・ラミエ+鹿+フォアグラ 黒トリュフと黒キャベツ ジュのソース?+内臓
・シャトー・シマール96
うぐっ…。この内臓を入れたソースが絶品。鹿とフォアグラの旨味も押し寄せる。
いやちょっとこれ反則だろ!と思ったのだが、足し算なりの難しさもあるようだ。
そう言えば毎回あまりにいろいろな皿が出てくるので忘れていたけど(^^;、内臓は
シェフの得意分野だった。
サンテミリオンの飲み頃を開けてくれました。メルロー80%+カベルネ・フラン。
・酒粕のアイス+大吟醸のジュレ+酒?のチュイル
・下関酒造 Spirits of 445 純米大吟醸
酒尽くしデセールに最後も大吟醸を合わせて。445というのは下関酒造立ち上げ時の
賛同者の人数だそうだ。酒デセールと言えば、またあのサヴァランが食べたい。
・コーヒー
・プティ・フール(カヌレ)
カヌレが美味しい。
またシェフ一人体制になってしまったので、提供はゆっくりと。この日は他に1組のみ
だったし、ソムリエ氏が話し相手になってくれるので、特に持てあます事もないのだが、
これで満席とかだとさすがにストレスあるのでは、という懸念はある。
私は「守りに入ってもしょうがない」というシェフの姿勢を高く評価しているので
この点なのだけれど、スタッフ問題が解決するまではあまり積極的にはおすすめ
しかねる、という状況なのは付け加えておく。
※字数オーバーしたので、まとめ以外は特に印象に残った料理だけ書くことにしました。
#写真はCTRL+Fで検索出来ます。
●2014/07 昼
初訪問。開店して1年4ヶ月。
皿のビジュアルの美しさと美味さに衝撃を受ける。当時、最高点を付けていた。
○ランチ(メイン二皿) ¥4000
・ホウボウのカルパッチョ 赤紫蘇ビネグレット
ホウボウなんて初めて聞いたが、カサゴの類らしい。これがなかなか濃いめの味で
美味しい。そして野菜を片付けていくとあらわになるビネグレットの色鮮やかな事よ。
思わず見とれそうな色だ。透明な皿の上で、同じ色のプラム(最初はこれのソースかと
思っていた)、黄色い葉(エディブルフラワー…ではないようだ)、緑の葉野菜、の対比
も美しい。上にかかっているのは最初にんにくかと思ったが、噛みしめると甘い。
オニオンのようだ。何だかいきなり凄いクオリティの皿が出てきちゃったぞ。
・ホロホロ鳥のロティ
ここでライヨールのステーキナイフ登場。ランチで使うのは去年、ラトラスで会食して
以来だろうか。
う~ん、香ばしい。そして独特の美味さだ。というかジンジャーエールなんか飲んで
いる場合ではない(なかなか飲み進まないのでまだ残っていた)。赤…赤が欲しい。
しかし、ランチだと調整出来ないし、ここから頼むのもなんだな…という訳でそのまま。
プチトマトは念入りに焼いてある(味付けは忘れてしまった)。豆苗がちょっと珍しい。
・白桃のコンポート
よくある盛り合わせではなく、一皿で出て来た。この皿が、同心円ではなく、更に
傾いているという面白い皿だ。ソルベ(?)を口にふくむと爆発するように液(?)が弾け飛ぶ。
これは一体…。しかし、そんな複雑な仕掛けが出来るとも思えないので温度のなせる
わざだろうか。
●2014/11 昼
シャルキュトリーが有名だと分かったので内臓料理にチャレンジ。初めて食べた
アンドゥイユにびっくり。
〇ランチ(メイン二皿) ¥4000
・スープ(カリフラワーのピュレとモン・サン・ミシェル産ムール貝)
モン・サン・ミシェル産ムール貝って最近見かけるなと思ったら、何とAOC認定だった。
小ぶりで味濃いめなのが特徴。個人的には地中海の大きなムール貝の方が好きだが、
このカップには小さめサイズで十分。それにしてもやはりこのクラスになると、普通に
スープは出してこないのね。
・アントレ(ブーダン・ノワール)
ソーセージなのだと思ったが、リエットみたいにして出て来た。黒い(ノワール)のは
血なのだが、主に背脂とタマネギで作られている。ブルスケッタ用のパンと薄切り林檎
が用意されているが、全部は乗せきれない。これはやはり、少しずつ味わいながら
食べる料理だ。右下にあるのは新生姜なのだが、非常によく合った。辛い、との事
だったが、ちょっと甘い味付けがしてあった。
・ブイヤベース
具は分かりやすくて、紅鮭、エビ、牡蠣、下仁田ネギ、春菊。鮭の皮がパリッパリ
なのがうれしい。下仁田ネギが何だかもうよく分からないとろける物体と化している!
スープはやっぱりちょっと塩分強めだが、メインの鮭は薄味(?)だからまあいいかな。
・本日の内臓料理(アンドゥイユ)
豚の大腸に小腸や胃などを細かくして詰めた料理(小腸に詰めるとアンドゥイエット
と言うらしい)。付け合わせは紅くるり大根(紅芯大根と何が違うのかと思ったら、
芯だけ赤い紅芯大根に対して皮まで赤い)、山ゴボウ、トランペット茸などのキノコ類。
ソースは黒コショウ。
さて、アンドウィユを切ると、結構強烈な香りがしてちょっとたじろぐ。う~む、
これは上級者向けの料理だ。味もかなりこってりだ。これ、ワイン頼まなかったら
どうやって食べるんだろう?糸はナイフでも切れないのでくくったまま残す
(あれっ!?今気付いたけど、片方食べちゃったかな…)。
〇シャトー・ドワジ・ヴェドリーヌ ¥サービス
デセールの前に何やらデザートワインが。「今日はボルドーばかりでしたので…」と
言う事でサービスらしい。おや、ソーテルヌ?グラスもキンキンに冷やしてある。
ん!うまい~。ここまで冷やすとこんなブドウ本来の香りがするものなのか。
ロワールの安貴腐ワインはよく飲んでいたのだけれど、ここまで冷やしてなかった(汗)。
・デセール(モンブランと紫芋のスープ)、コーヒー
上には栗。一見、普通のモンブランなのだが、栗の下にメレンゲが隠れていた。
やはりここは、デセールもレベル高い。
●2015/04 昼
2回ほど入れず、予約しての訪問。開店して2年目。
〇プリフィックス・ランチ(5皿) ¥4000+¥500
・ボラのポワレ エビの泡
いい香り。泡だけじゃなく、小エビが散りばめられている(サクラエビだったかな?)。
エビが味を支配しているかというとそうでもなくて、ちゃんとバランスが取れている。
後、このタケノコが妙に美味しい。食感は普通の硬さだが、じんわりとタケノコ由来の
旨味がする。アスパラは先日凄いのを食べたばかりなので、普通に感じる。
〇コート・デュ・ローヌ キュヴェ・ヴォヤージュ モンショヴェ グラス ¥900
シラーとグルナッシュの古木。以前、ブラインドで飲むとブルゴーニュだと騙されると
いうローヌの古木ワインを飲んだことがあってそれかと思ったが、違った。ダーク
チェリーにちょっとインク入った香り。古木ワインってやっぱりなめらかだ。
・和牛頬肉のマデラ酒煮込み プティ・ヴェールの花添え +¥500
唯一の+料金メニュー。またしても美味しそうな香り。ナイフを入れるとやや硬めの
レバー切ってるみたいだ。最初の印象は洋食屋の煮込み料理だったのだが、次第に
違ってくる。マデラ酒の存在は感じるのだが、そう甘くはない。肉と結合して別の物に
変化させている感じだ。プティ・ヴェールというのは初めて聞いたが、糖度の高い
葉野菜。更にその花というレア食材だ。一応、菜の花のくくりなのだが、味はちょっと
説明がつかない。
〇? ¥サービス
またしてもデザート・ワインサービス。ボトルは後ほど…と言うことで取りあえず
飲んでみるが、ちょっと青い(青臭くはない)風味のあるさわやかな飲み口。
何だろう、と思っていたら、運ばれてきたボトルを見てびっくり。メルシャン?
甲州種か。そういや、日本でも貴腐ワイン作ってたっけ。これは今の時期にしか
出さないと聞いて得心。
●2015/06 夜
初めて夜行ったのだが、取材直後で入れず。
●2015/10 昼
〇プリフィックス・ランチ(5皿) ¥4000
・秋鮭 ムール貝のソース
白いピュレはブロッコリーだが、とにかくこのムール貝のソースが濃厚で美味い。
鮭はテンション上がらない食材だな~と思っていたが、中が半生っぽい火入れで
よそ行きの顔だ。そして下のナスを食べてびっくり。ねっとりとした色気すら感じる
味わいで、別の野菜を食べているようだ。これが秋ナスパワーか。見た目も美しい
一皿だった。
●2015/11 夜
初訪問から一年以上経って、初めて夜訪問。カウンターもない店なので、結構おっかな
びっくりだった。以前のサーヴィスの方がいる内に夜、行けなかったのが心残り。
前のシーズンから食べ始めたジビエ、初のペルドロー(ヤマウズラ)チャレンジ。
予約からしてしどろもどろだったが、最後はシェフに長いこと解説していただいた。
めちゃくちゃ量多くて、次行った時によく食べられましたね、と感心される(^_^;
〇8皿コース+ペルドロー ¥10000
サービス料10%。
・アミューズ 写真なし
いきなり写真を撮り忘れるorz。透明な長いくしの刺さったパテ・ド・カンパーニュと、
薄い長方形の何かを焼いた物が隙間にはさまったヴィジュアル。パテ・ド・カンパーニュ
の方はやや酸味がある意外な味。なかなかおいしい。焼いた物は卵白と何かだった
かなぁ?これが味すら表現が難しい。甘い&しょっぱいが一応ベースかな。不思議な
味わいがあり、かみしめながら食べる。
・アントレ1(ズワイガニのムースとエビの泡)
ムースというか、茶碗蒸し(?)っぽいズワイガニ。そしてエビがとても香ばしく、
かといってズワイガニの邪魔をするでもなく絡んでいる。ううむ、美味い。そう言えば、
前々回のポワレもこうだったか。
〇白・グラス(リースリング?) ¥1200?
オススメのアルザス。これがリースリングらしくない淡いカリンの香りで、最初の
落ち着かない頃はスパイスっぽくも感じた。徐々に酸味が主張するように。他のも
混ぜてるのかな?と思ったが、聞きそびれた。これはかなり良かった。
・アントレ2(ブーダン・ノワールのイカ墨エクレア)
上にはお馴染みのリンゴ、下にもリンゴのピュレ。他に赤いスプラウトやアマランサス
など(アマランサスは大体、種か葉かのどちらかだ)。ナイフが通りそうもないので
手で食べるが、リンゴがこぼれるのでちょっと大変だった。エクレアの食感がかなり
面白い。定番のブーダン・ノワールを再構築した一皿だ。
・カンパチのポワレ トランペット茸とサフランソース
後からシェフが登場したので何事かと思ったら、乗せ忘れた万願寺唐辛子(?)を乗せて
いった(笑)。下にはリゾット状の発芽玄米。セップ茸も使ってあり、料理名はブルグル
(名前分かったので更新)。ナイフを入れたら何だか
凄い音でちょっと驚くが、皮の音だった。焼いたカンパチって食べたことなかったが、
ほぅ、こんな味か。何だか一味違うが、後でシェフに訊いたら、和食っぽくならない
ように焼いている、とのこと。黄色いのがサフランソース、茶色いのがトランペット茸
だが、この茶色ソースが美味すぎる!ちょっとデミグラスっぽかった。
・ペルドロー胸肉のポトフ仕立て
ペルドローは二皿構成。まずは胸肉から。ペルドローはグリ(灰色)とルージュ(赤)
があるが、これはグリ。意外とくせのない味だが、ゴボウも使ってあり、この辺は
うまく処理してあるようだ。スープはペルドローのガラだが、やや苦い。
・ペルドローもも肉のパイ皮包み ジビエソース
シェフ直々に説明に。中身はちょっと足りなかったので、エゾシカとホロホロ鳥も
使用。ソースはやはりガラと、後はピジョン・ラミエなんかも使ったもの。えー。
何でそんなに盛り沢山なんですか(^_^;後、量が多いと警告されたが、確かに多いどころ
ではなかった。パイ皮を崩すのが嫌なので大きめに切ってばくばく食べる。今度は
はっきりとした苦みを感じる。後で訊いたら、内臓由来、とのこと。サラダも付いて
くるので合間に食べながら。最後に中心部のモモの部分は手づかみで。足の先端は
パリパリになっていて、先の方を持っていたら骨も途中から折れてしまった。
かなり高温で焼き上げているようだ。骨の周りはくさみもあるが、やはりこの部分が
一番旨い。
●2016/02 夜
いよいよジビエの女王・ベキャス(山シギ)にチャレンジ…のはずだったのだが今年は
高騰しているということで断念。仕方ないので何故か食べようと思うと見かけない
シャラン鴨にしてもらった。またシェフにジビエについて詳細に解説して
いただいたが、deco(現LATURE)が閉店するという話をかなり早い時期に知ることが
出来たのは幸運だった。この回もめちゃめちゃ量多し。
〇8皿コース+シャラン鴨 ¥8500+¥1000
・アミューズ(マグロとパルミジャーノ、ボタンエビ)
前回同様、アクリル串(?)を使っているが、謎のビジュアル。マグロボール(?)の方は
中心に柚子を効かせてあるが、味の主役はパルミジャーノ。こんなものは食べたことが
ない。ボタンエビは海水とトリュフオイルに漬けてあり、クレソンが浮かべてある。
串を引き揚げると自動的にクレソンがくっついた。うむむ、こっちも未体験ゾーンの
料理だ。
・ズワイガニとカブ
意表を突いた外観。乾燥させたホウレンソウと、ズワイガニのオイルパウダー(殻だった
かも)。下にはハチミツと何かのジュレとズワイガニ・カブが。パウダーから蟹の風味
が。ズワイガニはそれほど多くないが、このカブが美味。香気のある、よそ行きの
表情だ。ホウレンソウがちょっと食べにくいので先に食べてしまったが、ちゃんと
全部合わせるべきだったか。
・銚子産キンメダイ 芽キャベツとパセリのソース
またしてもソースが美味い。やや酸味があるけど、バターが効いているのか?下が
キャベツとベーコンで、それ由来な気もする。今回は塩分は控えめだった。
・マダム・ビュルゴー シャラン鴨 +¥1000
付け合わせはアンディーブ(チコリー)のブレゼに、トランペット茸ほか3種のキノコ。
写真でも判ると思うが、分厚い脂が美味い。以前食べたエトフェシャラン鴨とはちょっと
タイプの違う美味さだ。それにしても肉厚だな…。この厚さだとペルスヴァルのナイフ
が欲しくなる。アンディーブも単体でやっていけるぐらいだ。後でシェフが詳しく
解説してくれたが、某三つ星店の仕入れに便乗させてもらった、とのこと。
●2016/04 昼
ホロホロ鳥が食べたくて昼に行ったのだが、貸し切りのキャンセルがあって食材が
だぶついていると言うので、いつもの値段でおまかせスペシャルを作っていただいた。
開店して3年目。
〇プリフィックス・ランチ(5皿) ¥4000
・新潟産あんこうのテリーヌ 赤ワインとエシャロットのヴィネグレットソース
時季外れのあんこう。肝以外なら別に変わらない。いろいろな部位を調理法を変えて
合わせてある。周囲は結構コリコリだ。付け合わせはホワイトアスパラ、イタリアの
食用タンポポなど。
・サワラ+黒ゴマ 蛤のブール・ブラン
サワラの皮をはがしてゴマをまぶしたという大胆な調理法。これにベーコンと新玉葱、
シバフタケ・ムースロンなどを添えて。一見ごちゃごちゃしているようだが、それぞれ
がちゃんと役割を持ってサワラを引き立てる。これはサワラが染めやすい食材だから
だろうか。
・バスク・マシュー豚のグリエ ポワブラード・ソース
キントア豚かと思ったら違った。部位は肩ロースで、グリエにする事によって少し薫香も
ついている。付け合わせはデュラム・セモリナなどを混ぜたブルグルに押し麦、舞茸、
ホワイトアスパラ、小さいながらも存在感のあるのはパセリの苗だった。やはり
スペインの豚らしく、脂たっぷり。ワインが進む。それにしても…ちょっと多くない
ですか?(汗)
・日本酒のサヴァラン
酒はシェフの地元から福寿。いきなり大吟醸だし。アイス自体はヴァニラかな?これに
レモンパウダー?がかかっている。甘すぎないサヴァラン。何だか器もあったので
もっと大吟醸かけてもいいのかな~と思ったが、さすがにやめておいた^^;
●2016/05 夜
シェフがケータリングに行って不在だった。以降、夜は予約してから行くことに。
するとシェフがちょっと違う皿を用意してくれる、という効果もあった。
●2016/06 夜
前日、チーズ祭りでめいっぱい飲み食いしてしまったので、朝からちょっと重め。
暫く、アンビグラムのパティシエ氏がお手伝いされていたのだが、鎌倉の新店に
移られた。この頃から、スー・シェフの出す、とても凝ったデセールに注目するように。
〇6皿コース ¥7020
・アミューズ(赤ピーマンとノルウェーサーモン)
またしても初めて見る器のアミューズ。スプーン代わりにして、このまま頂く。
上と周囲にあるのはウイキョウの花。先日、フィノキエットとフィノッキオの違いを
覚えたばかりだけど、花もあるのか。サーモンの味は濃い目。赤ピーマンは少しマリネ
してあるようだ。これにウイキョウの香りがプラスされる。
・山口産白バイ貝のムニエル
ソースはブール・ノワゼットとムースロン?それから白バイ貝の肝と大葉。下には
砕いた枝豆とそのままの枝豆。加熱したバイ貝って初めてかも。これが不思議な食感
でいて、干物のように噛めば噛むほど味が出る。う~む、面白い上に美味しい。バイ貝
は塩で下茹でして、後は塩味は加えていないそうだ。肉の風味がすると思ったら、生ハム
も使ってあった。
・デセール1
青リンゴとセルフィーユ(上に乗っている)のソルベ。ラベンダーのジュレとパウダー
が使ってある。これにシャンパンをかけて完成。笑っちゃうくらい楽しいデセール。
・デセール2
とてもインパクトのある外観。中にチェリー、周囲を炭メレンゲで囲んである。さらに
周りにはフレーズのソース。後、下段がブラックチェリーだったかな?
何だかデセールが凝ってるのでシェフが作られたんですか?と訊いたところ、若い
スタッフにまかせた、とのこと。いいセンスしていると思う。
・土佐小夏のリキュール ¥サーヴィス
これも同じく、若いスタッフが作ったというもの。すっきり上品にまとまっている。
試作品らしいけど、もうこれで完成でいいのでは。
●2016/07 昼
ホロホロ鳥が食べたくてまた昼行ったのだが、鳥インフルエンザで輸入制限がかかって
いる事を知る(この制限はかなり長引くことに)。スペシャル食材のエトフェ鳩を
出してもらう。
〇クロ・シギエ カオール2012 グラス ¥1000
やや繊細な作りのちょっと珍しいというカオール。カオールってタナと勘違いしてた
けど、マルベック(オーセルワ)が主体か(タナも使っている)。色は紫系じゃないな。
濃い目のルビー色だ。そう黒くはない。次第に香り始めたが、そうそう、マルベックは
こんな香りだった。アルヘンのマルベックは結構好きで飲んでいた。選べるなら軽めの
ピノにしようかと思っていたのだが、鳩にこのセレクトははまった。ソムリエ氏も自信
あったみたいだ。
〇プリフィックス・ランチ(5皿) ¥4000+¥500
・ランド産エトフェ鳩(1/2) ジュのソース +¥500
中央がコーンと内臓。フィンガーボウルはないが、おしぼりを新しく出してくれた。
三角なのはヒヨコ豆のスナック。ソックという名前だと思ったのだが検索しても出て
来ないし、メモがどうも怪しい。この内臓の部分が美味しい。身にも少しレバーの
ような食感がある。ホロホロ鳥は食べられなかったけど、十分に満足。
〇シードルのアイスワイン ¥サーヴィス
デセールに合わせて。シードルのアイスワインなんてものがあるのか。マールっぽい
のが、リンゴなので、酸味がある。ブラインドで出されると分からないかもだが、
言われてみるとなるほど、と思う感じだ。
・デセール(ライチと?のジュレ、スモモとモモのクリーム、フロマージュのソルベ、クロレラ入りメレンゲ)
後はデセールだけ、と気を抜いていたら、な、なんだコレ。まったく見た目から予想が
つかない物が出て来た。最近、フレンチはメモに頼らなくても写真だけで結構思い出せる
ようになってきたぞ、と思っていたのだが、これはあまりに複雑で全部覚えきれなかった
\(^^)/ 一番下がジュレで、ベリーとピンクいのは何だったかな(汗)。渦巻き状のが
スモモとモモ。モモクリームはやや濃くて、フロマージュを使っているのかも。味的には
フロマージュソルベが支配しているのだが、この香りがとてもいい。
●2016/10 夜
非常に凝ったデセールを出していたスー・シェフがオルグイユに異動。一人で大変な
シェフが本気出しすぎの料理で待ち構えていて、参りました、の一夜。
〇6皿コース ¥7020
・昆布森産カキのセビーチェ
20cmはある巨大カキが出て来て驚く。やっぱり昆布森産ですか。鮮やかな赤はタデの
スプラウト・マジックレッド。下にはブロッコリーとディルのムースでまたきれいな
白緑色。昆布森産独特のクリーミィさもさるものながら、出て来た瞬間に心を鷲づかみに
される一皿。
・冷製サワラのトリュフがけ
ソースはトリュフとヴィネグレット、マツタケ、カブ、柿を添えて。前の皿もそうだった
のだが、どうも最近、私が行くとシェフが新メニューを作るらしく(^_^;、ソムリエ氏が
何を合わせるか頭を悩ませていた。結局、少し貴腐香のあるサンセールを選択。
この皿は説明が難しい。一言で言うと、分からん。ソースに少しだけ甘みもあり、
ここにマツタケの香りと柿の甘みもちゃんと絡む。とにかく参りました、の一皿。
・真鱈白子のムニエルとアンコウ
これも新メニュー。ソースはフォン・ド・ヴォーとケーパー。ワインは白ながら
なめし皮の香りのローヌ・ヴィオニエ。フォアグラに近い濃厚さ、という見立ては
間違っていなかった。
・フランス産仔牛フィレ ムール貝のソース
ヴィアンドに貝ソース、というソムリエ泣かせの一皿。何しろ、食べている最中に
ソースがきれいなピンク色に。結局、コート・ド・カステイヨンというマイナー地区の
お値打ちボルドーを合わせてくれたが、この皿は強めの白でもいけたはず。素直な
仔牛に濃厚ムール貝のソースは45:55ぐらいだった。
●2016/12 夜
またしても新作ラッシュ。ドイツのマイナー品種の話や業界の話で盛り上がる。
いろいろ充実し過ぎて3時間も長居してしまった。
〇ボジョレー・ビラージュ ¥サーヴィス
ややイチゴの香りのボジョレーからスタート。最後の一杯だったので少しのはずが
結構、多くなった。貸し切り状態だったもので、ソムリエ氏とワインの話もたっぷり
出来た。
〇6皿コース ¥7020
・鹿パテ・冬トリュフ・ブロッコリー
真っ黒い冬トリュフ。トリュフにこんなに違いがあるなんて今まで知らなかった(^_^;
〇トーマス・ブータン セルシアーヌ・ペルラン2014 1/2グラス ¥756
エチケットが可愛いシュナン・ブラン。色は薄め。なまめかしい香りでいて甘い、と
すごいギャップがある。
・ヒラメの昆布締め・ミンククジラのタルタル・牡蠣・春菊
新作。シェフが嬉しそうにやって来て、自ら説明。またこんな、説明に困るレベルの
料理を…(^_^; 下から牡蠣、ヒラメ、タルタル、牡蠣の泡、の順。タルタルはアーモンド
を使っている。パレットに出されたヴィリディアンの絵の具のような春菊のソースが
美しい。味の主体はヒラメ。これに赤身の魚のようなフレッシュ感のあるミンククジラ
が絡む。牡蠣はそれほど目立たない。ミンククジラは改めてこんな味なんだ、と驚か
される。
〇サヴィニー・レ・ヴォーヌ プルミエ・クリュ レ・フレノー2010 1/2グラス ¥864
華やかさがありながら、やや枯葉系。
・島根産ジャンボしいたけ・香箱蟹とペシャメルソース・パン粉がけ
これも新作だが、ワンオフかも?とか言われる(汗)。ペシャメル・ソースがベースに
なっていて、グラタンを想起させる。中に焼いたギンナンも入っていて、結構な存在感。
〇シルヴァン・ボック 1/2グラス ¥756
ローヌのメルロー。これかなり面白かったんだけど、メモがなくて内容忘れてしまった。
・キジハタ スープ・ド・オニオン
この写真では分かりにくいと思うが、切り口が虹色に輝いている。やや衣?がついて
いて皮がカリッカリ。スープ・ド・オニオンはかなり強い味で、これは断然赤ワイン。
フレンチで食べた記憶がなかったのだけれど、結構クラシックな料理かな。中に
入っている小松菜もおいしい。
〇ドメーヌ・デ・エスピエ ジゴンダス レ・ブランシュ2012 1/2グラス ¥972
色濃いながら、ローヌらしい飲みやすさ。これもメモがない。
・鹿ランプ肉 ポワブラードソース
付け合わせは根セロリ、万願寺唐辛子、泥ネギ、冬トリュフのブレゼなど。ランプ肉は
甘みがある。しかし…ちょっと多いんじゃないですか、これは(汗)。
・タルトタタン バニラアイスソース
解かして温めて冷やしたグラス・ヴァニーユでタルトタタンながら軽く仕上がっている。
たっぷりの肉の後は軽いデセールがいい。
〇デザート・ワイン(ジュランソン) ¥サーヴィス
ジュランソンは南西地方にある。詳細は忘れた。爽やかな味わい。
遂に(?)ワンオフまで登場して、この店のレビューはこれでいいのかと思う今日この頃。
それにしてもこの店が貸し切り状態なんてもったいない。フレンチ好きはまず来ない
エリアだろうけれど、副都心線なら東急直通で来れますよ。渋谷から15分ぐらい。
実はメニューにない、¥10000のコースもあるので、最初からシェフの全力を味わいたい
人はこれを頼むといいかも。
#夜の採点、少し上げました。
2位
3回
2017/01訪問 2018/10/04
シャンパーニュ地方をテーマにしたモダンフレンチ。ワインはシャンパンの他、
非発泡のAOC、コトー・シャンプノワとロゼ・デ・リセに限定されている。シェフは
シャンパーニュ地方での修行の後、カンテサンスにいた。1つの素材を複数の調理法で
仕上げる、デクリネゾンも特徴で、提供には若干、時間がかかる。2016年2月オープン
で、2017年に1つ星獲得。
星を獲ってからは初訪問。ただ、気になるのはサーヴィス担当の方が抜けてしまった
らしい点。シェフが大黒柱としても、屋台骨を失ってしまった感じだが…。
店内に入ると、シェフが笑顔でお出迎え。おや。調理スタッフが増員されたおかげか、
皿の説明も積極的に行っていた。
〇デジュネ ¥7344
〇デギュスタシオン×5 ¥6480
・シャンシーラ ブラン・ド・ブラン
チンチラじゃない、シャンシーラ。最近、どこかで飲んだので覚えていた。かなり辛口。
・そば粉のタルト・フランベ
今回の具はトピナンブールと黒トリュフ。土っぽい香りがして、これはトリュフ由来
かと思ったのだが、最初にトピナンブールの方をそう説明したので違うか。今までの
タルト・フランベで一番良かった。
・ラタフィア ギィ・シャルルマーニュ
きれいなピンク色。フォアグラに合わせて。
・フォアグラ
付け合わせは1時間加熱したふじのキャラメリゼにアーモンドのクランブル、
ブルーチーズ、後はビーツか。このアーモンドがかなり面白い。隣のテーブルでは
サザエが提供されていて、おや、と思ったのだが、食材変更か。
・パン
やや焦がしてあって、香ばしい。
〇アクアパンナ ¥864
スルジーヴァから変わったそうだ。
調理スタッフは増えたのだが、皿間はやや長くなった。シェフの盛りつけを皆で
囲んでいたので、教育しながらやっている感じか。とてもいい香りが漂ってくる。
排煙の弱さについては度々書いているが、少しぐらいなら、香りも楽しめていい。
・シャルトーニュ・タイエ
シャルドネ多めのロゼ。メモ全然読めないが、確かやや甘い香りだったはず。
・真鱈白子の米粉ムニエル
付け合わせはちぢみほうれん草、甘エビ、粒マスタードのフリット。先ほどの香りは
これか。ソースはジュとエストラゴンだったかな。
・Livree Noire 2008
グラン・クリュ。シャルドネとピノが半々。シャンパンながら、かすかに腐葉土っぽい
香り。
・神奈川産ヒラスズキ カリフラワーピュレ
出ました、デクリネゾン。カリフラワーは生スライス、グリエ、ピュレの三段活用。
ヒラスズキは皮カリカリ+しっとり。この火入れももちろんいいのだが、カリフラワー
がさすがの美味さ。本当に普通のカリフラワーだと思うのだが…。ソースもうまい。
・ミレジメ・ブリュット1996 クリスチャン・セネ
なんと、1996。2008でも驚きだが、もちろんこんなシャンパンは飲んだことはない。
これもシャルドネとピノが半々。さっそくなまめかしい香りがするぞ。イチゴをベース
にソーテルヌみたいな蜂蜜香など、複雑に変化した。
・ピジョン・ラミエ
胸スモークにモモフリット、内臓と深谷ネギ。ソースには確かシーヴァス・ウイスキー
も加えていると言っていた。やっぱりフリットがうまい。
・温かいティラミス
スポンジケーキ(?)にマスカルポーネのソース、コーヒー(?)のクルトン。ややビターな
味わい。コーヒーの香りがいい。
・プティ・フール(レーズン入りスコーン)
・コーヒー
他にカップル×2、1人客×1、という入りだったが、2時間オーバーで終了。ちょうど
皿を仕上げていて、シェフの見送りはなかった。
接客は普通なのだけれど、感想を述べつつだった以前の雰囲気が無くなってしまった
のはやっぱりちょっと残念。しかし、シェフの笑顔は印象的だった。まだまだこの店の
進む方向性は変化していくのかもしれない。
あえて夏に。第一希望日に取れなかったけど、単に休みだったようで、まだ予約が
厳しい、という感じではない。
外苑前駅からゆっくり歩いて6分で到着。まだ10分前か。また南青山四丁目児童遊園へ
戻って時間を潰す。ふと、滑り台の動物に何か吹き出しが付いているので近付いてよく
見ると、伝声管になっている事に気付く。何も説明はないが、これは子供達が自分で
気付けるようにしてあるのだろう。この発見に気を良くしながら店へ。
12時ジャストに扉を開けて店内へ。今回もテーブル席だった。昼はカウンターは
使わないのかもしれない。
〇デギュスタシオン×5 ¥6480
×3じゃ足りないと分かったので、×5に。全部シャンパンだろうと思ったら、前回とは
違うコトー・シャンプノワを出してくれる、とのこと。ラストはラタフィアという構成。
・アンドレ・クルエ シルバー・ブリュット・ナチュール
ブラン・ド・ノワールで、黒みがかった色。酸強めで、香りもしっかりとしている。
白い花+少しイチゴの香りで甘さも。こんな作りのシャンパンがあるのか、と思ったが、
なるほどこれがブラン・ド・ノワールの特徴のようだ。
〇デジュネ ¥7344
・そば粉のタルトフランベ
どうやらアミューズはこのシリーズらしい。今回はゴマサバ。下にタマネギのピュレ?
上にオクラ。まだ温かい状態で提供される。
・アワビのシャンパン蒸しのソテー 肝のソース
同じシャンパンで調理してある。付け合わせにアーモンドとインゲン。このアーモンド
の香りが面白い。
・パン
・エティエンヌ・カルサック
シャルドネ80%+ピノ。ロゼにしては明るい色。オレンジワイン…という感じではないか。
イチゴのリキュールみたいな味。これはBIOだったかな。
〇スルジーヴァ ¥1080
ちゃんと前回の注文を覚えていて、ガス無しで出してくれた。
・タコ 賀茂産?キュウリとトマトとオリーヴオイルのソース
タコは足がソテー、吸盤がフリット、生の刺身も使った3種の調理法。ソースは
ガスパチョのイメージ、とのこと。まず、トマトが美味くて驚いた。キュウリ共々軽く
火入れしてある。前回、タケノコの火入れに驚いたが、シェフの野菜の火入れが
上手すぎる。ソースも少量ながら、しっかりとガスパチョ味。フリットもいいし、
3種のタコが飽きさせない。
#どうやら、この一つの食材で複数の調理法を組み合わせるのが、ここの特徴のようです。
・シャピュイ2009
シャルドネ100%。中サイズの丸いグラスで泡をかなり飛ばして…という趣味全開の一杯。
この方が味は確かに楽しめるのだが、シャンパン好きに怒られないのかな?^^; 完全に
飛ばし切っているわけではないので、微発泡状態。柑橘系からナッツまで変化、という
説明だったが、やはりこのサイズのグラスだと、淡い杏から大胆に変化する。ナッツ
まで行く前に飲みきってしまったけど。
・金目鯛 カラマンシーソース?
上にホホ肉。付け合わせはつるむらさきと、下の細いのが伏見唐辛子。つるむさらきは
最近、良く見るなぁ。やはり、今が旬らしい。この金目鯛の火入れがまた素晴らしい。
身の部分は半生っぽくて、皮はカリカリ(鱗焼きだったかも)。そしてまたこのホホ肉が
何だかもうよくわからない食材と化している。フレンチでホホ肉なんて食べるのはほぼ
初めてなせいかもしれない。3種の味わいを高いレベルで実現した一皿。カラマンシーは
アクセントレベルでそう目立っているわけではない。
・P.POUILLON MAREUIL ROUGE 2012
コトー・シャンプノワ。ブラインドで出されるとまず分からない、と出された一杯。
ピノ100%。きれいな赤紫色で、スミレの香り。途中で結構力強さも。ローヌ…は言い
すぎだが、ロワールの赤っぽい(シノンとか)。ローヌの古木でブルゴーニュっぽい
ひっかけワインがあるけど、それともまた違う。さすがにこれは異色の作りのようだ。
・榛原牛 紫マスタードと赤ワインのソース
はいばら牛…多分、これで合ってるはず。大和牛の一種らしい。部位はウチモモだが、
さらに生ハムも。付け合わせは二色のズッキーニに、ヤマイモとイタリアの何とかと
いう青カビチーズ。ウチモモは赤身だが、口に含むとじんわりと程よい脂が染み出す。
またこのヤマイモのしゃっくりとした食感にゴルゴンゾーラよりはかなり控えめな
チーズの香りが何とも…。なかなか、牛肉の皿が一番だったことはないのだが、今回、
これが一番の皿だった。
ここまで1時間半ペースだったのだが、牛をじっくりと食べている間に人が増えて急激に
ペースダウン。
・ラタフィア エグリ・ウーリエ
写真だとそう見えないが、割とピンク色っぽかった(青の発色が弱い)。少しバラの
香り。
・レモンクリームのフォンダン…?とカルダモンアイス?
レモンクリームがかなり濃厚でややびっくり。ショコラじゃないので何て言うデセール
か不明(汗)。カルダモンらしさはあまり感じず(これも間違ってるのかも)。
ちょっと魚の煙が立ちこめるが、大事には至らず。相変わらず、排煙はやや弱い。
・プティ・フール(レーズン入りスコーン)
・コーヒー
出るのにやや手間取ってしまい、結局、2時間以上かかった。夜とか話する余裕が
あるんだろうか。
ワインも凝っているし、相変わらずシェフの火入れはすごい。野菜を美味しく出来る
人はそうはいない。ただ、今回はちょっと、この人数でも回らなくなってた点が気に
なった。一皿一皿の完成度、高いですけどね。今のチームがこなれるまでまだ時間が
かかるのだろうか。新規スタッフも募集してるみたいですが。
南青山の新店。テーマの絞り方や出身店など、近くのAbyssと似通ったものを感じる。
シャンパーニュ地方のスティルワインとか、珍しいワインが飲めそうなので楽しみに
して出かける(あ、もちろん料理も楽しみにしてますよ^^;)。
先日、前まで来ても場所が見つけられなかったのだが、それもそのはず、表に一切
目印は出ていない。1Fには美容室などがあるが、この階段を2Fに上ると店名の看板は
あるものの、マンション風の扉は固く閉じられている。先日見つけた公園まで戻って
少し時間を潰すが、今日は子供達が遊んでいる。よくよく見ると公園じゃなくて児童
遊園?
ドアを開けると透明なガラス製の入口。中はオープンキッチンに席が4~5席。こぢんまり
としたプライヴェート感あふれる店だ。カウンター席もあるはずだが…。薄く湾曲した
飾り皿は裏が赤いので漆器かと思ったが、どうやら紙製らしい。パン皿もこのタイプ。
HPに写真は出来る限りご遠慮ください、とあったのでこれに従うつもりだったが、一応
訊いてみると大丈夫ですよ、と言うので撮らせてもらうことにする。
〇デギュスタシオン(×3) ¥3888
×5が¥6480だったかな。コトー・シャンプノワが飲みたいので、と言ってこれを最後に
組み込んでもらった。
・ピオロ・ペール・エ・フィス シャンパーニュ キュヴェ・ドゥ・レゼルヴ
軽い。大体シャンパンって似たような香りだが、やや花っぽい香りもする。ついつい
飲み干してしまったら、アントレのところで少し足してくれた^^;
〇デジュネ ¥7344
昼も夜も固定コースのみ。サーヴィス料なし!
・そば粉のタルトフランベ
最近、流行りそうな気配のあるタルト・フランベ(フラム・クーヘン)。焼きナスの上に
イカとイカスミオリーヴ。散らしてあるのはシブレットかあさつき…と思ったけど、
これって大体同じものだったのか。
・ウニと卵黄のムース
白いのはアサリを使った泡、上からローストしたアーモンドを散らしてある。この
薄いパリパリとしたアーモンドが非常に効果的。この辺、いかにもモダンフレンチらしい
組み合わせだけど、ウニと卵は黄金コンビでもある。
・パン
また醤油風味?っぽいバゲット。これって焼きが強めだからか?
〇スルジーヴァ ¥1080
ナイフが置かれるが、縦置きでちょっとびっくり。ERCUIS(エルキューイ)という
メーカーだった。青山にショップがあるようなので、その関係かも。
・仔牛のリードヴォーのロースト、タケノコ グリンピースと春菊のソース
仔牛はラングドック産。葉っぱは春菊だけど、ソースは豆だけだったかも。タケノコは
長岡京産。ローストの他に小さいフリットがあるのだけれど、これがスーパー唐揚げと
でも言うべき美味さ。リードヴォーとタケノコの火入れもすごい。う~む、美味い。
すっかり良い気分になってきた。
・クロード・カザル カルト・オール
グラン・クリュ。1杯目とはまた別種の軽さ。続けて飲むとニュアンスの違いが分かって
面白い。これも後で少し足してくれた。
・タイ アオサとブール・ノワゼット
タイという説明だったけど、マダイかな?付け合わせは紫ニンジンと小松菜?ソース
にもタイが使われている。後、奈良の大和野菜を使っていたけど覚えられず。上の
葉菜がそうかな?これも最上ではないが、良い火入れだった。
この辺でちょっと煙がこもってきたが、そうひどい事にはならなかった。インターバルが
少しあるのと、余裕も出来てきたので調理の様子を観察。ダイレクトに緊張感も伝わる
オープンカウンターっていまいち好きじゃないのだが、調理場とはやや離れているので
良い距離感で眺められる。厨房は二人体制で、休む間もなく大忙しだけれど。
・鳩
ランド産?上からモモ、ムネ、手羽、内臓。内臓は骨を串にして焼き鳥にしてある。
ソースはレバーをそぼろ状にし、ラムとコトー・シャンプノワを加えてある。
付け合わせは普通にジャガイモとキャベツ、後はシブレットかな。この皿もいいなぁ。
予想外に鳩が出て来たが、隣のグループ客には豚が提供されていた。
湾曲している切れ味の鋭いナイフだったが、WUSTHOF CULINARというメーカーだった。
ゾーリンゲンですか。
・コトー・シャンプノワ・リセ・ルージュ アン・バルモン2009 オリヴィエ・オリオ
やや褐色がかった赤。嗅いだことない香りが(bioらしい)。雨上がりに咲く花のような
香り(と適当に言っておく)。非常に軽いが、軽いだけでは無く満足感もある。
・デセール(ショコラテリーヌときなこアイス?)
柔らかいので何だろうと思ったが、テリーヌだったようだ(^_^;上にはラタフィアの泡
が乗っている。ラタフィアもシャンパーニュ産かな?
・コーヒー
酸味強めのコーヒー。
・プティ・フール(レーズン入りスコーン)
コーヒーまで間も空いたので、最後少しお話しする時間もあるかと思ったのだが、
あいさつはやや簡単に。シェフの応対はまだまだ硬いなぁ。サーヴの方はかなり
手慣れているので全然問題ないですけどね。良い食事の後、良い気分で帰途につく。
□総評
ガストロノミーが強調されているが、どちらかというとしっかりとした技術に裏打ち
された素直なフレンチ、といった印象。このエリアにありながら、若干CPも良いのでは?
ワインも予想していたほど軽すぎもなく、面白かった。この店は夏でも十分使えそうな
気がする。まだお若いシェフで開店したばかりなので、これからどう進化していくのか
楽しみな店だ。しかし、席数が少ないので、今後かなり予約困難になりそうなのが懸念
されるところではある。
3位
6回
2018/10訪問 2018/10/12
オーナーソムリエ氏自ら、ハンターとしてジビエの狩猟もする店。それだけでなく、
伝手のあるこの店では一年中ジビエが味わえる。また、選択肢も他の店より多い。
熟成度は標準では軽めなので、ジビエ初心者にもとっつきやすい。ブルギニオン、
ラシエット、ア・ニュの支配人を歴任されてきた中村さんのスーパーな仕事ぶりを
見に行くのも楽しみの一つ。最寄り駅は広尾となっているが、広尾と恵比寿のちょうど
中間ぐらいにある。
一年半ぶりのマノワ。6月頃行こうと思ったのだがしかし、この時季がアナグマの
季節というわけでもないし…といろいろあって見送りに。今回のターゲットは私的
マノワ2TOPの1つである雷鳥。スコットランド産は9月中旬解禁のはずだし、まあ大丈夫
だろう。
いつも渋谷川沿いの小道を歩いて行くのだが、歩きタバコに2回も遭遇。…もうここを
通るのは止めておこう。ここの途中にある小さな建物がビストロアムである事に
気付いて行こうとしたのだが電話にさっぱり出ない上にオンラインでは2人以上からで
諦めた。1人に来て欲しくないってことかな。
まだ少し早いので手前の児童遊園で時間を潰す。久しぶりだけど勝手知ったる感じの
マノワ。いつものようにさっと扉が開いて…はっ、名前名乗るの忘れてた。今日は
カウンターか。流れるような説明を聞くが、初めてだと情報量多くて戸惑うかもね。
うっ、雷鳥がない…。やっちまったか。明日ぐらいから入荷、とのこと。昨年、LATURE
では9月から出ていたからすっかり油断していた。オンライン予約だったのだが、やはり
事前に確認はすべきだった。まあしかし今月雷鳥はもう1店予約してある(レビューは
しない予定)。もう1つのリピート候補のアナグマに。
○ポール・ブルケール リースリング グラン・クリュ・ケフェルコフ2013 グラス ¥1620
オススメで。濃い麦わら色のリースリング。やや甘い香り。量はやっぱり多い。もう
こんなに注いでくるのはこの店ぐらいかな(笑)。
〇ムニュ・ルミエール ¥4104+¥864
サーヴィス料10%。
・天然スッポンのフリット
時季的に最後、というスッポン。フレンチでは中々見かけないが、ジャルダン・デ・
サヴール以外にもやっている店があったか。一度ばらして戻して?という説明だったが、
すり身になっていてゼラチン部分も少し、といった感じ。オカヒジキで巻いてある。
周囲の半透明のものはてっきりブドウだと思ったのだが甘くない。冬瓜か。後はリンゴ。
丸まっているのもソース(?)で、ショウガ、リンゴ、バルサミコなど。この形式だと
それほどスッポンの味は分からない。某店で大きめの焼物を食べたのでスッポン熱は
大分治まった。
・パン
ちょい焦げてるか?と思ったが、やっぱりバターと合わせると美味しい。
・山口産マトウダイ ブール・ノワゼット
最初レンコンソースという説明だったのだが、ケッパーも使ってある。レンコンは
ベニエとポシェ。
ぼちぼちと後客もやって来たが、ここまで30分で凄いペースだ。
○ドメーヌ・ルー・ペール・エ・フィス ジュヴレ・シャンベルタン2014 ¥1944
セルブーズがいいのが開いてるんですよ~、と言って6本ぐらい持ってきてくれたが、
説明聞くまでもない。バニラも入った豊潤な香りだけしばらく堪能。す、素晴らしい…。
しかし味の方はやや酸暴れている感じ。少し落ち着いた頃には香りも急降下。それ程
ピークは長くはなかった。抜栓直後だとここまで良くなかったかも。普通の店だと
¥2300、マノワだと¥1700ぐらい?と思ったが、さすがにそこまで安くはなかった。
量はとんでもなく多いですが(笑)。
・アナグマのロースト
前足ミンチを巻いて…という事で初めて食べた時と同じ調理法のようだ。手前に
ジュニパー・ベリー、上は中は白いカブ。私的に四つ足最強ジビエと思うアナグマ、
旨味は強いがしかしややぱさついた感じで以前食べた物には及ばない。あれは時季外れ
だったが、脂もたっぷりで本当に凄い個体だったんだな…。やはりジビエは一筋縄では
いかない。
・デセール(オレンジチーズケーキ)
久々だし、時季的にもマノワの球体モンブランを頼もうとしていたのだが、何故か
口からこちらが出てしまった。アールグレイのムース、ソルベはレモンで柑橘尽くし
だと思う。後、メモが読めない。
・コーヒー(デカフェーノート?)
あれ、ちゃんと読んでなかったけどこれ、カフェインレス?
どうも今年の雷鳥は少し遅かったようだ。マノワでは10月恒例の北海道ハンティングに
行っていたが(相変わらずブログが読み応えある)、熟成も考えると10月後半から
行くべきだった。飼育ではないので、猟期以外の要素も考えないといけないようだ。
#採点、少し下げました。
今回は反対側のテーブル席へ。そろそろ、うり坊のシーズンだと思ったのだが、少し
早かったようだ。もっとも、うり坊は別の店で少し大きめのを食べて、くせのない
感じだったので、やや興味は薄れた。ブログでヒグマが獲れたのを知っていたので、
ヒグマに。
〇モンタニー セレクション・マノワ グラス ¥1296
なんと自社ブランド自社輸入品。初登場かな。いろいろ申請とかで2年かかったそうだ。
上から撮っているので分かりにくいが、ちょっとどころではない多さだ。モンタニーは
コート・シャロネーズの一番南。果実味があり辛口、という説明だったが、ややきりっと
した酸もある。クロスが映ると青みがかって見える。割と石灰岩土壌か?何にでも
合わせやすそうな白だ。たっぷりあると思ってちびちび飲んでいたら、結構速いペース
で減ってしまった。
〇ムニュ・ルミエール ¥3780+¥1944
・夕張産ホワイトアスパラと山梨産山菜のソテー 雉のソース
シーズン最後のホワイトアスパラにタラの芽、コシアブラ、行者ニンニク、セリ、
ウルイ、コゴミ、とてんこ盛り。行者ニンニクの粉末にホワイトアスパラと雉のソース、
更にアカシアの花も使ってある。食用になるのはニセアカシアの方だったと思うけど。
雉由来なのか、およそ山菜の皿らしからぬ香りがする。山菜の香りも強いから、ちょうど
いいか?ホワイトアスパラは国産なのでどうかと思ったが、バターも絡んでちゃんと
おいしい。マイレビュアーさんのコメントで気付いたが、ホワイトアスパラは太さも
重要か。火入れがちょっと違うと感じた部分もあったけれど。やはりこのソースが
良くて、満足のいく皿。
・桜鯛
ブラックオリーヴ粉末と、これにもニセアカシアの花。ソースは…確か白ワインソース?
早くもメモが解読不能な上に記憶も怪しくなってきました(汗)。
〇ポムロール ヒューグ・ド・ネナン2012 グラス(ハーフ) ¥648
〇ニュイ・サン・ジョルジュ ヴィエイユ・ヴィーニュ セレクション・マノワ グラス(ハーフ) ¥648
迷っていたら中村さんが半分ずつにしましょう、と言って2つ注いでくれたのだが、
どう見ても半分の量じゃない(汗)。ネナンの方はむんむんと力強い香り、ティアーも
綺麗だ。黒と青紫色でスパイシーなのだが、飲んでみるとそれほど強くはない。
メルロー主体だからか。ニュイ・サン・ジョルジュの方は腐葉土とはちょっと違う香り
(枯葉?)。やや甘さも(ネナンの方だったかも…)。
・美幌産ヒグマ 赤ワインソース +¥1944
鮮やかな有機ニンジンのピュレと、下にジュニパーベリー。切ってあるのは何の赤ワイン
煮込みだったかな~(^^; 重厚なライヨールのナイフが出て来たが、それでも肉はやや
切りにくい(硬くはない)。初体験のはずのヒグマだが、何かに似てるな…。考えが
まとまらないが、少し熟成感もある。ツキノワグマともまた別物。脂は多くなくてくせ
もあまりないのだが、ニンジンベニエの葉の香りと根の甘さがピタリと合う。強すぎる
のではないかと思ったジュニパーベリーも良く合う。
・デセール(ライチコンポートとヨーグルトのパルフェ)
残りが思い出せないが、バラだったかな。フランボワーズも使っていたはず。
・コーヒー
一番強いもの(フォルテではなかった)。すべてエスプレッソタイプとコーヒータイプ
が選べるようになったようだ。
帰りはシェフもお見送りに。
2杯しか飲んでないけど、実質3杯以上あったかな(^_^; 春にシェフが交替したので
(スー・シェフが昇格)どうかと思っていたが、特に遜色ないように思われる。ここ
最近、やや小粒になってきている気はするのだけれど。今回はデセールは普通だった
けれど、今までのヒット率が高すぎたせいもあるか。
寒くて凍えそうな中、小雨もぱらついてきた。仕方なく、少し先の空き店舗の軒先で
雨宿り。この店は到着と同時にさっとドアが開くので初めての人はびっくりするだろう
が、実は長めのスロープを下りてくる客は店内からも良く見えるのだ。今回はテーブル席
get。でも、満席だったようだ。一応、ベキャス希望とは伝えておいたのだが、一通りの
説明。+料金も教えてくれて分かりやすい。鹿はもちろんのことだが、アナグマと
カモもほぼ固定メニューになったようだ。冬場はクマも。
〇マコン・ヴィラージュ テヴネ・エ・フィス ドメーヌ・ド・ラ・ボングラン2011 グラス ¥1296
完熟ブドウでやや貴腐香が付いたというシャルドネ。マコン・ヴィラージュと言っても
広いのだが、霧が出る地域で高額な貴腐ワインも作っていて、その周囲の畑で作られた、
というもの。そんな情報まで教えてくれるのはさすが。黒みがかった黄色で液量多め。
貴腐香はこの甘い香りか。最初に産が来るが、甘みと苦みも。こういうワインは徐々に
甘くなるのが常だが、飲む度に甘さが波状に変化した。
〇ムニュ・ルミエール ¥3780+¥2700
・アンキモ
今季最後というアンキモ。塩サブレにセロリ?とシュークルートっぽいもの。ユズで
味付けして、フェンネルも。端の粉もユズだ。荒い感じの塩サブレのゴリゴリとした
歯触りが食感を支配している。中央にカラスミがあった気がしたのだが、説明聞き
落としていたかも。
・パン
テーブル席だと、シャンデリアと緑色の落ち着いた天井も良く見える。更に倍ぐらい
あるといいな、とも思うのだが、なるほどこの店が愛されている理由も分かる。
・和歌山産ヒラメ
じっくりロースト。左は根セロリと黒い粉はオリーヴ。上はヒジキ。オカヒジキはある
けど、フレンチでヒジキ食べたのって初めてかな。だらだらと食べていたが、最後の方
でヒラメの淡い旨味を感じる。慣れてきてつかめたのか、部位による差だったのか。
〇シャトー・ムーティノ2008 グラス ¥1620
サン・テステフ。説明だけセルヴーズがしてくれたのだが、しっかりと淀みない。
また液量多めだな、と思っていたらそこから更に追加。ここまで注がれたのはちょっと
記憶にない(^_^; 優に2杯分ぐらいある。微妙にスミレ?だが衰えることなく最初から
最後まで安定。量抜きにしても、もう少し高くてもいいくらいだ。
・ベキャス 骨のソース +¥2700
猟果と勘違いしていたが、さすがにそんなわけはなく、スコットランド産。モモは
コンフィ。頭と、頭が乗っている部分はどこかの部位のミンチ。付け合わせはつぼみ菜
にカリカリキノコ、長いのはゴボウ。下には麦?のリゾット。フィンガーボウルも登場
して準備万端だ。初めてジビエを食べたときは良く分からなくて、必死にナイフで肉を
削っていたら手が痛くなってしまったが…(わずか2年前の出来事(^_^;)脳みそも
結構ちゅるちゅるすすってしまった。しかし、あんまり骨までガリガリ囓ると後味は
あまり良くない。やっぱりモモが一番美味い。ベキャス小さいので、少ししか食べられ
ないが…。
・デセール(イチゴ尽くし)
生の他にフィルムとソルベ、後はフロマージュ・ブラン?に黒豆?このソルベが香りと
いい味といい、完璧な出来。やっぱり、ここのデセールは高いレベルで安定している。
・コーヒー(フォルテ)
他の物も試したいが、今回はかなり飲んだので。深みのある香り。
次のターゲットの時季を訊いてお暇する。鴨がいつ頃から太るのか訊くのを忘れて
しまったが…。
今回、大分前にテーブル席で予約したのだが、結局またカウンターに。まあ、休日だし
空気を読むべきだったか、と思いながら行くと、ドアがさっと開いて、中村さんが
カウンターまで誘導するかのような動き。まるで目に見えない道が出来ているかのよう
だった。パーフェクト。
おしぼりがミントの香りだ。さてと、本日のラインナップは…一部のジビエはメニュー
に記載されるようになったようだ。日本鹿、ヒグマ、キジ、真鴨、雷鳥、おや、うり坊
も(やや大きめ)?むむ、ヒグマがあるのか。また一頭買いだそうで、シベの他に
ローストも出来る、と。なかなか見かけないキジも気になる…。しかし、訊いてみた
ところ、これは家禽と変わらない味、とのこと。予定通り、雷鳥に。今更ながら未食だ。
割とあちこちで見かけるのだけれど、間違いのない店で食べておきたかった。
〇コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ2013 ダヴィド・デュバン グラス ¥1620
液量たっぷり。赤紫色。フルーティーで、ブルーベリー?香。
〇ムニュ・ルミエール ¥3780+¥1944
前菜・肉・デセールがプリフィクスの二皿コース。同じ値段のもう一つのコース・
エキムはメイン一皿でドリンク一杯付き。
・パン
・静岡産熟成日本鹿のテリーヌ
なんとも野菜の盛りつけが美しい。マスタードとイチジクが3種?あれ、オレンジ色のは
野菜じゃなくて柿か。ちょっと光ってるので減圧調理か?とも思ったが、普通の野菜
だった。テリーヌはあまりくせがない。まあ、鹿だとこんなものか。やっぱり、ジビエ
のテリーヌなら猪、熊、コルヴェール辺りかなぁ。しかし、結構量もある。
・マツカワガレイ・燻製パン粉がけ ゴボウのソース
マツカワガレイってどこかの産地ブランドかな?と思ったが、こういう種名だった。
上にはスプラウトも。この燻製パン粉がなかなか面白い。タンパク質のスモークとは
また違った香り。カレイ本来の風味は分からなくなってしまったが(そう強くはない
だろう)、美味しくいただけた。
〇クローズ・エルミタージュ・エキノックス2015 グラス ドメーヌ・デ・リセ ¥1296
シラー100%。またまた液量たっぷり。とにかく真っ黒。2015は特に濃いそうで、傾けても
真っ黒のまま。カオールもびっくりだ。しかし、するりと入って飲みづらくはない。
いまいち香らない。あまりに濃すぎてちょっとバランスは悪くなってるかな。この年は
濃くなりすぎて、本来意図していた造りとは異なっているのだろう。
・スコットランド産雷鳥 +¥1944
左のモモはコンフィ、右の胸肉は表面に燻製竹炭、骨のソース。カリッカリのキノコが
付いていて、これがえらく美味しい。レンズ豆も少々。さてと…あれ、特に松くさくは
ないな。散々脅されていたのだが…。というか、これかなり美味しいぞ。また食べたい
くらいだ。あ、でも胸肉の方は後味がちょっと松っぽいか?…と思ったらこれは
取り替えたおしぼりの香りか。あまり、おしぼりの香りを強くするのも考えものだ。
・マノワの球体モンブラン
まん丸の割る系デセールかと思ったら、半球の土台の上に半球状に盛ってある。
雫型のメレンゲと栗、ほうじ茶のパルフェ、中央にやや大きい栗が入っていた。
下が丸いので均等に食べないと傾いてしまう。下の生地は硬くはなくて柔らかかった。
・コーヒー(フォルテ)
エスプレッソ×2、コーヒー×2、だったかな。
初ジビエから3シーズン目にしてようやく食べた雷鳥だけれど、他の鳥より好きかも。
今年はもう終わりだけど、来年は他の店でも食べてみよう。
これからどんな鳥が入るんですか?と訊いたところ、鴨、キジ、キンクロハジロに
ホシハジロ…。すかさず、最近疑問に思っていた、キンクロハジロって美味しいん
ですか?という質問をぶつけてみたところ、おいしくない、とバッサリ(爆笑)。
単にマニア向けかな。もっとも、食べている物次第だそうで、有明の海苔食べている
ような鳥は美味しい、とも。なるほど。
それにしてもこの店は使い勝手が良すぎる。後何回行けばいいんだろう、という感じだ。
そろそろ行こうかと思ってブログを見ていたら、驚いた事に中村さんが北海道に狩りに
行っていた。そう、本州の猟期はだいたい11月15日からだが、北海道は1ヶ月早いのだ。
しかし、本当にそのために北海道まで行くとは…。
今回もカウンター。しかし、テーブルに座っている一人客の男性もいた。あれ?前回
来たことは忘れられてる?まあ、常にそういう対応なのかもしれない。さて、今回の
ラインナップは…アナグマ、シカ、コルヴェール、ツキノワグマ、雷鳥か。雷鳥のみ
輸入品。北海道の猟果は入っていないが、まだ寝かせ中なのだろう。予定通り、今回は
クマにチャレンジ。しかし、前日飲み過ぎてとてもじゃないが飲める状況ではない…。
前週もそうだったが、今月はいつもと違って飲む予定詰めまくったものの、24時間は
空けないとキツイ事が分かってきた。とかいいつつ、来週も同じ状況になってしまって
いるのだが…。
〇レザグリュム ¥864
そんな訳でソフトドリンクからスタート。グレープフルーツとザクロと、後は何だった
かな?人を写したくないのでやや上から撮っているが、上はグレープフルーツ、底に
赤い部分が分離していてきれいだ。これは飲んでいる最中も混ざらない。
〇ムニュ・ヴェルデュール ¥6480+¥1944
・アミューズブーシュ
(サンマコンフィのフリット、ルビークイーンとブランダード、焼きナスのブラン・マンジェ)
黒い粒々はちょくちょく見かけるブラックオリーヴだが、これがすごい香り高い。
程よい塩気だ。上のナスタチウムを単品でかじってみたところ、意外とピリ辛だ。
本来はオランダガラシの事らしいけど、味が似ているのでキンレンカをこう呼ぶらしい。
ブランダードは何かの魚の身を丸めたもの。上のルビークイーンは要はポテトチップ
なのだが、カリッと香ばしくて格調の高さすら感じる。この店はフリットのレベル高い?
最新の調理機器のおかげかもしれないけど。
・パン
・赤エビのうずまきビーツ巻き
上に大きなアマランサスの葉とキャビア。アマランサスって育つと赤くないのかな。
縦置きを切るのは無理だったので、ふただけ食べて、後は横に倒して切る。
・黒いフォアグラたい焼き
今回のピュレはシャドウクイーン。このピュレは普通だった。どうも、フォアグラの
脂が重く感じる。ソフトドリンクと合わせる料理じゃないし、それ程体調が悪いのか。
しかし、このコースだとフォアグラたい焼きは固定なのか。下のコースでも良かった
かな。アントレ・デセールはパワーダウンしてしまうが。
・イトヨリ レンコンソース?
説明全然覚えられず。レンコンと何かのソースだった。火入れはカリっと。下には刻んだ
葉菜と貝、後、米粒大の黒くて堅くてやや苦い物。米ではなかったはずだ。レンコンは
酸っぱかったし、割と和風の構成か。
〇シャトー・クラーズ2003 グラス ¥1620
6本ぐらいの中から一番古いビンテージにしてみたが、液量かなり多めだ。右岸・
フロンサックのメルロー。赤紫色+黒で、タンニンを結構感じる。あまり香らないが、
飲み込むともれなくブドウの香りの後味がする。この辺がメルローの熟成感か?
・ツキノワグマのシベ +¥1944
木曽産のオス。左にジュニパーベリー+ハチミツとルバーブ。結構、脂を感じる。
味は…煮込みなので良く分からないな。食感は牛煮込みとそれ程変わらない。臭みは
特にないのだが、ジュニパーベリーが一番合う気がする。後ろにレンズ豆・黒豆などの
付け合わせがあるが、ここにゴロッと入っている栗が主役を食うぐらいに激旨だった。
クマについて中村さんと話すと、1を訊くと50ぐらい返ってくる。この会話で貴重な
情報をいろいろとget。ヒグマのメスが旨いらしい、相変わらずの鳥インフルエンザで
今年は輸入ジビエは奪い合いになるだろう、などなど。某シェフもクマの手はやりたく
ない、と言っていたが、あらゆるジビエの中で一番面倒らしい(うちは若い連中に
やらせますよ、と言うと厨房が微妙な空気になっていた(^_^;)。それと、旬にはもっと
敏感になった方がいいようだ。某所のマツタケもそうだったが、月単位ではなく、10日
単位ぐらいで考えないと…。
・チョコ梨
洋梨型のチョコ(ナスじゃないよ)。へたはクッキーなど。上にはラズベリームースと
ソルベか。上から食べようとしたが、やはり倒さないと無理がある。すると中から
さいの目切りの洋梨が出て来た。更に底の方にはチョコクランチが。見た目の楽しさ、
味の変化、季節感、とすべてを兼ね備えたデセールだった。何気にこの店、デセールが
面白い。
・エスプレッソ・ダブル
・プティ・フール
終盤までテーブル席空いていたのでもしかして空きがある?とも思ったが、もちろん
そんな事はなかった。確か10日前ぐらいだったと思うが、もうちょっと早めに予約しない
とテーブル席には座れないのかも。中村さんは各テーブルでワインの説明も詳細に
淀みなく行っていた。本当にいろいろな仕事を精力的にこなす人だ。
ここもdeco(現LATURE)同様、某所のシェフにジビエ食べるなら、とお勧め
いただいた店。どうせ行くなら、夏にしようと思っていた。オーナー・ソムリエの
中村さんは、ブルギニオン、ラシエット、ア・ニュの支配人を歴任してきた
という経歴の持ち主。いろいろな点で間違いないだろうと確信させる店だ。
まだちょっと早いので、恵比寿から極めてゆっくり歩いて10分程度で到着。太りすぎを
気にする食べロガーなら、この程度の距離は歩く習慣を身につけておきたい。店は
道路から少し奥まった、マンション?の1Fにある。以前は別オーナーによる
ブラッスリーだったそうだ。まだちょっと早いが、既に先客が。意外と席数は少ない。
オープンカウンターへ。飾り皿は木製だ。
さて、本日のジビエは…鹿に、うり坊(!)にアナグマ!さっそく出たな!アナグマ!
うり坊も今の時期だけらしいので後ろ髪を引かれたが、ここはまだ未食のアナグマに
チャレンジする事に。ドリンクメニューには噂のシャンパンフリーフロー¥7560が。
でも、今日は断然赤だ。実に都合がいい事に、今日は気温も低い。
〇デギュスタシオン・デュ・ヴァン×4 ¥4320
×3、×4、×5とあり、どれも一杯¥1080計算。最初は×3で頼んだのだけれど、後で
追加したので×4に。リストはなく、ボトルから自分で選ぶ方式。
・マコン・ビラージュ・テヴネ・エ・フィス2010
ちょっと変わった作りと言っていたが、甘さと苦みが同居している。中盤は苦みが先行
していたが、終盤になると復活。
〇ムニュ・ヴェルデュール ¥6480+¥1944
ランチで一番上のコース。下に金額が同じコースが2種類ある。サーヴィス料10%。
・アミューズブーシュ
(大根+マスカルポーネ、ハマグリ+セージジュレ+青リンゴソルベ、トウモロコシのムースとチュイル)
トウモロコシは粒も入っている。ムースが随分と軽いのだけれど、何だろう。エスプーマ
かな?大根がしゃっくりとした食感で瑞々しい。ハマグリにはこういう青っぽい白ワイン
が良く合うが、これは具材でそれを実現した感じだ。
・パン
細身のパン。バゲットじゃなくてペティ・パンというやつか?バターが良く合うパンだ。
・青森産ムラサキウニとコンソメジュレ
殻入りの楽しい外観。良く冷やしたスプーンでいただく。ウニとコンソメジュレの黄金
コンビ。やっぱり東京で食べるウニは加工したものの方がいい気がする。シブレット?
もいいアクセントになっている。中間に魚の切り身があり、一番下にはソラ豆なども
入っていた。結構粘っていたが、種が見えたのでオクラも使っていたようだ。
出だしから好調だ。
・ルイ・ラトゥール サン・トーバン2002
きれいな麦わら色。白い花系だが、飲み込むと杏系の香りの余韻が長くて驚く。よくよく
見ると2002年じゃないか。しかし、そう長続きはしなかった。
・北海道産今金男爵の黒いフォアグラたい焼き
このビジュアル。下には笹の葉。SINCERE+でも鮎型フォアグラ最中を見かけたけど、
割とジャンルが出来ている気もする。ただ、これは包んでいるわけではなく、後ろ側に
フォアグラがある。下に今金男爵のピュレで接着してあるが、皮も今金男爵製。色は
竹炭だろうか。とりあえずピュレを食べてみると、これがびっくりする程美味しい。
過去最高のジャガイモピュレだ。フォアグラはコンフィチュールで甘く仕上げてある。
表面もかりかりでいい感じ。
ドアが近いのと、動線の中央にあるので、カウンターはいまいち落ち着かない。
テーブル席はマダム達で満席。
・鮎のコンフィ 山梨・芦安の山椒の香り
下にオカヒジキ。最近よく見るけど、旬なのかな?表面カリカリなのだが、食べている
と、控えめな山椒のいい香りがする。加熱してこんな香りがするものなのか。木の芽
料理みたいに辛くはない…と思ったが、一瞬、少し辛さも感じた。左は肝という事だった
が、これもカリカリで香り高かった。
・レ・ヴァン・ド・ヴィエンヌ サン・ジョセフ2013
オススメでローヌのシラー。先日、仔羊にやや線の細い赤を合わせるというソムリエ氏
セレクトが大当たりだったけど、やっぱりジビエにはストレートにシラーですかね。
若々しい赤紫色で、ベリー系。液量多め(^_^;
キッチンから香ばしい香りが。ポワブラードソースだと思ったのだけれど、別テーブル
の料理だったのかも。
・鹿児島産アナグマ 赤ワインとジュのソース
オスだったかな。ミンチにした前足を後ろ足のモモで巻いている。この時季にこんなに
脂の乗ったアナグマは珍しい、との事だったが、これを説明する時の中村さんの
嬉しそうな顔ったらなかった。写真には入れていないが、ジンに使われるジュニパー
ベリー+ハチミツのペーストも。初めて聞いたけど、結構定番のようだ。確かにモモ部分
は脂が凄く乗っている。何だか想像していたほどくせは強くない。イノシシより素直な
ぐらいだ。それでいてもちろん、ジビエらしい旨味もある。初アナグマだったけど、
これはなかなかおいしい。最後にいろいろと話もうかがったが、狸(ムジナ)汁とは
アナグマを指すそうだ。狸は全然不味いらしい。もちろん猟期があるだろうから害獣
扱いなのだろうけど、銃が使えないのでくくりわな捕獲。何でも、ブルーベリー畑を
荒らしてたそうで(^_^; 農家の方には申し訳ないが、そりゃ美味しいに決まってる。
・ポール・ジャブレ・エネ ミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴニ-ズ ル・シャン・デ・グリオール
デセールと一緒にどうですか、と言うことで追加。ローヌのミュスカ(マスカット)を
使ったデザート・ワイン。
・山梨県一宮産桃の瞬間コンポート シャンパーニュのムース
真空調理によるコンポート。減圧すると沸点低くなるから、そういう原理だろう。
ソルベとメレンゲ、ライチのジュレも乗っている。ん、なんだこれ?弾けるキャンディー
か。某アシェット・デセール店でも見かけたけど、結構使われてるもんだなぁ。
・プティ・フール
ベリーのパート・ド・フリュイ?、形は丸っこいけどフィナンシェ?、ショコラ、
クッキーはピスタチオかも。
・コーヒー(フォルテ)
コーヒーは驚いた事に5種類からタイプを選べる。エスプレッソかコーヒーかの指定も。
一番強いストロングタイプにした。使わなかったけど、シュガーポットが金平糖で
カラフル。
テンポよく、1時間半で終了。他にどんなジビエが入荷するか訊いたところ、猟期は
鳥主体、それ以外の時季は4つ足なら何でも、との事だった。
□総評
既に5年目という事でとても安定している印象。ちょっと手狭でカウンターもそれほど
居心地よくはないのだけれど、何しろこの店には他の店にはない、強力な強みがある。
まだまだ食べてみたいジビエもあるので、また行ってみたい。
#シーズン中は結構、混むのかも…?
4位
1回
2016/07訪問 2017/03/06
#生井シェフは2017/03で退任されるそうです。
日本橋や大手町にはそれなりにフレンチがあるのだが、八丁堀というやや穴場エリアで
高い評価を得ているフレンチ。アミューズ多皿構成や立地に関してはやや賛否両論?
ビストロタイプで目の前の通りの眺めは良くないが、サーヴィスの質は高い。2015年
に星1つ獲得。土曜日のランチは平日とは違うコースが味わえる。
生井シェフの料理は意外な食材の組み合わせで全体として美味しく構築されるものが
多い。オーナーソムリエの星さんによるマリアージュも秀逸。お酒が好きな人は
デギュスタシオンを頼むと構成にないものまでどんどん出してもらえます(^_^;
#サラダランチの採点は4.1です。
●1回目(2014/09)
マイレビュアー氏のレビューで知ったお店。4点越えなのだが、珍しく評価が割れて
いる。もっとも、批判はアミューズ多皿という形式とCPに関するものが大半のようだ。
エリアが八丁堀なのと、ランチに安いコースがあるので、行ってみようと思い立つ。
他のコースと随分価格差があるが、店の実力の一端ぐらいはうかがえるだろう。
さっそく予約を…と思ったら一月先まで満杯で愕然とするが、何の事は無い、昼は
電話予約のみだった。
経路的にあまり差がないので、八重洲口から歩く。20分程度で到着。
この付近には去年、このクラスの店がこの値段で食べられるようになったのか、と
感嘆したレ トノ(テーブルワインが多いんだけど、セレクトが秀逸)、更に
人気系列店のtamayaもある。
それにしても本当に小さな店だ。数えるとこの日は17席セッティングされていたが、
20席も作れるんだろうか。窓際の席だったが、ビジネス街の通りなので眺めはあまり
良くない。
メインは2種から選べるが、ここで非常に詳細なメニューの説明を受ける。う~む、
ランチでここまで詳細に説明されたのは初めてだ。より熱が入っている感じだった
魚料理にしてみる。
カトラリーはカトラリーレストではなく、テーブルクロスの上に置かれた細長い板の
上に乗っている。
○キールロワイヤル ¥972
やや蒸し暑かったが、泡はやっぱり高いので、カクテルにしてみた。
○野菜たっぷりランチ ¥2160
#全然覚えられなかったので、メニュー名は私が適当に付けました。
・3種のキノコのスープ
上はカプチーノのエキム仕立て。スープと混ぜながら食べるが…う、うまい。
松茸他3種と言っていたが、松茸の風味は微かにする程度。メインはポルチーニ?
・バゲット
袋で提供された、やや黒っぽい、固いバゲット。噛むともちもちで味のするタイプかと
思ったが、違った。割と普通の味。
・採れたて野菜のグリーンサラダ特盛り
ボウル並に大きな皿に盛られたサラダ登場。有名らしい農場からの直送品。ジャガイモ
とトマトも2種類使うという凝りようだ。流れるような説明を聞いていたら、うっかり
写真を撮り忘れる。比較的手つかずの半分だけ撮影。しかし、結局のところは
グリーンサラダじゃないのか?と思って食べ続けると、ある事に気付く。野菜が半端
なく美味しいのだ。鮮度の成せる技か。意外にも素材でずどんと来る一皿だった。
などと感心しながら食べ進むが…さすがに量が多すぎる。やっぱり前言撤回!
○ショレイ・レ・ボーヌ2009 ドメーヌ・シャンタル・エ・ミシェル・マルタン
グラス ¥1188
軽めの赤を…というリクエストで出してもらったもの。ボーヌの赤なので、軽いという
より、ちょっと弱々しい感じがした。
・北海道産タラのエチュベ? ヴァン・ジョーヌのソース
ヴァン・ジョーヌって干し葡萄で作るワインだったっけ?とうろ覚えだったが、
もちろんジュラの特産ワインである。実はフランスの地方別のワインは一通り飲んだが、
ジュラだけ飲んだことがない。甘すぎない甘さのこのソースはとても美味しい。
上にはビーツ。そしてこのタラなのだが、一瞬イカかと思うぐらいの弾力で押し返して
くる。なるほど、ポワレではこの食感は出ないだろう。フォークとナイフをどかし
ながら、ソースを残さずすくって食べる。
○本日のデセール(カボチャのタルト) ¥756
何とここでデセール別という衝撃の事実が判明。そりゃ¥2000になるだろう。
という訳で追加でお願いしたが、この¥700という価格設定はいけない。セットなら
¥2400ぐらいが相場だろう。お得感を出しつつ、ここだけ値段高めなのは巧妙と
言えば巧妙。
タルトはカボチャ感強く、甘さ控えめ。手前が生クリームと何かのクランブルなので、
甘さはここで補完出来る。
・コーヒー
普通においしいコーヒーだが、個人的に嫌いな正円系の持ち手。このタイプのカップは
持ちにくいので、絶滅して欲しい。
・プティ・フール(ココナツのフィナンシェ?)
確か、ココナツと言っていた気がするのだが、あまりそういう味ではなかった。
□総評
¥5000越えなら減点しようと思っていたが、予想の範囲内に収まった。
接客も良くて、良い時間を過ごせたのだが、いざ点を付けるとなると、サラダに対する
疑念がふつふつと湧き上がってくる。例えば、農場の隣に食堂があれば、そこで
食べられる料理だ。それを都内で食べられるのは素晴らしい事だとは思うが、フレンチは
どこへ行った、という話だ。変化球で入れてくるならともかく、構成的にメインの一角を
成す皿である。確かにこのコースでも一端らしきものはうかがえたかな?
とは言え、全体的なレベルは非常に高い。他のコースでも十分な満足は得られる事だと
思う。
#某グラン・メゾンに行ったら、ここのサービスの質の高さを思い出したので、点数上げました。
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●2回目(2015/09)
なんだかんだで料理に凄みは感じていて(たいてい、うぐっとか書いているのがそれ
だ)、周辺も何軒か行ったら、そうそうないレベルの店だという事が分かってきた。
何故か上のコースの値段を勘違いしていたので一年ぶりになってしまったが、再訪。
#2015になって星獲ったのかな?
しかし、八丁堀で降りたら迷う。間違って北の方へ行って、うろうろする内に時間
オーバー。携帯持ってきてないよ…。焦りながらも何とかたどり着くが、汗がどっと
噴き出す。なんてざまだ。小皿にきゅうすでお湯を注ぐと何かがふくれる。アミューズ
かと思ったらなんとおしぼりだった。
〇デギュスタシオン1(泡×1、白×1、赤×1) ¥4968?+¥1080?
なんだかとち狂っていきなりムルソー頼んだら、今日の構成を明かした上で、やんわりと
別の提案をされる^^;今回、対応してくれたのはオーナーソムリエ氏?噛みしめるような
語り口で接してくれたのが印象的だった。
・ブラン・ド・ブラン ルグラ
シャンパンはあまり飲まないし、詳しくもないのだが、泡がかなり抜けたところで
飲んだら^^;うまくてちょっと驚いた。アミューズ1のサラミと特に合うと言っていた
かな。
〇おまかせランチコース ¥6480
平日は以前食べた川田農園サラダと、¥5400のメニューがあるのだが、このコースは
土曜限定。ディナーが¥12960のおまかせのみなので、ちょうど半額になる。
メニュー詳細はなくて、出て来てからのお楽しみ。サービス料10%。
・オリーブ
ラングドック産の三日月型オリーブ、リュック(もう一種、ピッショリーヌという
品種もあるらしいが、これは見た事がない)。皿は斜めに傾けられる。
・シャンベリー・ベルモット・ロタン ¥サービス
思いがけずドライ・ベルモットが出て来たが、なるほど、オリーブと合わせてマティーニ
ですか(にやり)。香りは結構控えめだ。
・アミューズ1
バスク・キントア豚のサラミ。でっかい塊も一緒にディスプレイ。味強めという事で
かなり薄く切られているが、テーブルに置かれた時から香りが漂ってきた。一瞬、
どんぐりっぽい香りもしたが、さすがに気のせいか。味は某自作サラミ店ほどには
とがっていない。
・アミューズ2
あ~、これはいろんなとこのレビューで見かける、掘り出すやつですね。体験する
のは初めてだ。種はキャラウェイで、中身はチーズクッキー。しかし、これが口に
含むと思った以上に濃厚で、更にカレーの香りもして驚く。キャラウェイがクミンと
似ている、という説明があったのだが、見事に意表を突かれた感じ。
・アミューズ3
はっとする外観。一体、何なのかと思ったら、上はビーツのふた、周囲はビーツの
飴細工、中にはクリームチーズとキャビア(もう1種、何かあったけれど忘れた)、
という説明。フレンチの飴細工ってたいていもろい物なのだが、これも一口で。
渾然となって何だかもう良く分からない味に。中にもビーツは入っていて、一応、
主役はビーツかな。
・アミューズ4
乾燥させて削ったフォアグラ(コポー)、カボチャのチュイル、生クリームと
パンプキン・シード。もはや一言で料理が表現出来ない。これがまた全体を合わせて
食べるときちんと組み合わさった味になる。うむむ。
・アンリ・ジロー ソレラ・ラタフィア・ド・シャンパーニュ ¥サービス
フォアグラと一緒にどうぞ、と。ラタフィアって初めて聞いたのだけれど、ブルゴーニュ
で作られる酒精強化ワインのようだ。シェリーと同じ、樽を積み重ねて抜いたら順に
補充するソレラ方式。元がブドウジュースなので、甘くてフォアグラとの相性もいい。
・アミューズ5
自家製豆腐に生クリーム、フォアグラソース、コンソメなど。さらっと自家製とか
言うけど、どんだけ手間かかってるんですか。確かに豆腐だ。味はコンソメベース
だけど、それだけではない。何だか焦がしネギっぽいものも入っている。これは和食
なのか、フレンチなのか。考えてみても答えは出ない。
ようやくアミューズ終了。3ぐらいから感心しきりで、本当に楽しめた。多皿批判とは
何だったのか。
〇アラン・ジャニアール ロゼ コトー・ブルギニオン2012 ¥1600
デギュスタシオンを泡×2に変更しようと思ったのだが、オススメというこちらを
追加で(ハーフも可だったのだけれど、フルで)。強めに冷やしてあるが、この
くらいの方が長めにピークを保てる。淡いバラの香り?
・パン
2種類だったかな?ちょっとだけ焦がした風味で、バターなしでもありでもいける。
脇役として料理に合わせるのに特化したパンだった。後、バターが柔らかいのは
温度のせいだけではないかな。
・前菜
馬肉、イチジク、サンマ、キノコ、後は謎の葉(説明忘れた)。またしても説明が
難しいが、馬肉の食感、イチジクの甘み、その他もろもろが合わさって完成している。
後、オススメのロゼがぴったりでさすがと思ったのだ、サンマとロゼは相性がいい
そうだ。
・ベリー・ブラザーズ&ラド ムルソー2011 +¥1000?
グラスメニューにあったムルソーをデギュスタシオン組み込みで(単体で¥1900)。
ドメーヌ・コント・ラフォンが別名で出しているワインで、ベリー・ブラザーズ&ラド
と言うのはネゴシアンかと思ったらワイン専門店?う~ん、なんだこの香り。
アーモンドかな。
他のテーブルはエレガントなマダム二人組、オーナー氏とも懇意らしい男性一人、
シックな装いの女性二人組。男性がボトルを注文していたっぽいのを見てデ・ジャ・ヴュ
感に襲われたのだが、そう、こうした男性がいた店はどこも料理の素晴らしい店ばかり
だった。非常に確度の高い指標だ。
・函館産タラ カブの葉ソースのリゾット
見た目つやつやしているのでもしや、と思ったが、エチュベというかブレゼというか
前回と同じく弾力のある仕上がり。シェフの得意とするところなのだろうけれど、
この作り方は本当に美味しい。緑は何の野菜なのだろうと思っていたらカブの葉で
ちょっと意表を突かれる。しかし、奇をてらったわけでもなく、きちんとしたソースに
仕上がっている。カブと、アサリとかも入っていたかな?(例によってメモが汚くて
読めない)
・ヴィルフリー・ルース シノン・レ・ピュイ
ACシノンってどこ?と思ったらロワールだった。カベルネ・フラン。ボルドーとも
また違った、穏やかだけどタンニンのしっかりしたワイン。
・フォラン・アルベレ アロース・コルトン・クロ・デュ・シャピトル2004 ¥サービス
え~~~。本日3回目のサービス。しかもプルミエ・クリュて…。2004は外れ年では
あるのだけれど、さすがに畑名だと格が違う。一緒に並べられたシノンには気の毒な事
になってしまった^^;さわやか腐葉土系+干しブドウ?何だかよくわからん。
・牛ホホ肉の赤ワイン煮 ロックフォールチーズソース付き
あまりにべたすぎて、コンフィともども滅多に頼まないホホ肉赤ワイン煮。しかし、
これが美味しい。何だろう、ソースの差かな。今まで前菜までは良かったのにメイン
が普通、とかいう体験も多かったのだが、最後までだれることなく駆け抜けてしまった。
付け合わせは根セロリと何とかというパスタ、後、定番のジャガイモのピュレなのだが、
これにクルトンで変化をつけてあるのが何とも心憎い。この赤ワインソースだけでも
十分なのだが、おまけのロックフォールチーズソースも捨てがたい。追加のパンを
駆使して残らず回収。
・デセール
キャラメルムース、生クリーム+塩、アーモンドのロミアス。これもロミアスを
割り、混ぜて食べる。塩の存在が効いている。しかし、こういう料理はどうやって
思いつくのだろう。
・ミシェル・クーヴルー ブロッサミング・オールド・シェリード ¥サービス
本日4回目。今までサービス2回というのは体験したことがあるが…。シングルモルト
なのだが、香りがまるで違う。フランスの作り手なのだが、樽に相当こだわっている
ようだ。
#家に一本、欲しい感じだけど、値段見て止めました^^;
・コーヒー
・プティ・フール(マシュマロ、フィナンシェ)
石そっくりなだけじゃなくて、かなり美味しいマシュマロ。フィナンシェの方はやや
ねっとりとした感じ。
気が付くともう3時間も経っている。まったく時間の経つのを感じさせなかった。
最後はシェフもお見送りに。
いや~、はまりました。料理はパーフェクト。グラス高め(¥1000超)で更に追加など
したものだからちょっと高くなってしまったけれど、この内容なら文句なし(でも、
さすがに飲み過ぎてしまった)。改めて店のコンセプトを見るとビストロ・レストラン
の定義をあいまいにしているが、ビストロのような店構えながら、料理やサービスは
レストランのそれだ。某店もそうなのだが、一人だとこのくらいのサイズの店が一番
居心地がいい。いずれ、もっとふさわしい器へはばたいて行く店なのだろうけれど。
土曜のおまかせコースの内容はそんなに変えないそうだが、後はその時々の食材で
適当に、とシェフがこともなげに言うのでちょっとびっくり。ミュージシャン出身と
いうシェフ、あれこれ計算するより、本当に感覚重視で作っているのかもしれない。
それにしても土曜日にして大正解だった。次はとりあえず、冬かな。
#採点、大幅に上げました(4.1→4.7)。
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●3回目(2016/01)
いつもの癖で銀座線に乗ってしまい、慌てて京橋駅からダッシュしていったが、
あっさり到着。こっちの方が近いぐらいか。まだ時間前なので、近くのバナナの上に
座って待つ。
〇デギュスタシオン2(泡×2、白×1、赤×1) ¥7020
グラスが1杯多いデギュスタシオンその2に。しかし、最終的にグラス数が凄い事に(^_^;
・ガストン・シケ トラディション
ピノ・ノワール主体のシャンパン。確かにそれっぽい。味は普通に酸味系。
・オリーブ(ラングドック産リュック)
・シャンベリー・ベルモット・ロタン
・ライゼットバウアー ブルー・ジン
何かいきなりグラス2つも出て来たぞ(汗)。前回と同じドライ・ベルモットにキンキンに
冷やしたブルー・ジン。針葉樹みたいな香りだが、これはジュニパーというヒノキ科の
植物らしい。一気に飲んでしまったが、温度が上がると砂糖を焦がしたような香りに
なるそうだ。なんだかもう酔っ払ってきた(笑)。
〇おまかせランチコース ¥6480
・アミューズ1(バスク・キントア豚のサラミ)
・アミューズ2(チーズクッキー)
・ブラン・ド・ブラン ルグラ
前回も飲んだルグラだが、最初スイカみたいな香りでびっくり。オレンジみたいな香りに
変化して、ちょっと変わっている。
・アミューズ3
巨大な箱が出て来たが、中には一口サイズという人を食った演出。フォアグラのコポー
とバニラ生クリームだが、今回は西京味噌を使ってあり、一番下はあんぽ柿(!)。
口の中で甘みと塩味が合わさり、味が完成する。
・クレメント シングル・カスク
今回のフォアグラのお供はカリブ産ラム。フランス領マルティニーク島産だったかな。
サトウキビの絞りかすで作るラムだが、これはサトウキビをそのまま使っているという
逸品。雑味がなく、すっと飲める。
・パン
・下仁田葱のポタージュ
極太下仁田葱を使った何とも言えない味わいのポタージュ。そして上にセロリ塩を
まぶした小魚のかき揚げが。これが絶品だった。
・ドメーヌ・ド・ラ・フェルメ・ブランシュ エクセレンス2011
プロヴァンスのAOCカシス。凄い軽くてあっさりした白。品種訊くの忘れた。下のクラス
だとマルサンヌ、クレーレット、ユニ・ブランとかいろいろ使っているようだが…。
ここでオーナーソムリエの星さんから、グラスの数は忘れて下さい、との衝撃発言が。
今回、いろいろな酒瓶が並べられた隣の席で、薄々感づいてはいたのだが、最初に
星さんの「酒好きな店」宣言もあり、マニアックなこだわりは相当なものだ。ワインも
結構高い物を使っているし、半分、趣味で出している気すらする(^_^;
・サンセール メガリテ2008
うぐっ、こ、これは…。熟成した白だ。大体、プリムールばかり飲んでいたし、特に
白の熟成ってあまり経験した事がないのだが、こんな具合になるものなのか。しかし、
2008って2007と並んで良くない年のはずだが…。訊いてみると、去年まではまだ
駄目で、今年からようやく良い感じになったらしい。十分に堪能させてもらった。
・ペコロス(小タマネギ)と本マグロのタルタル
真ん中のムースっぽいのもタマネギだったかな。下にはアンチョビとクミン、上には
食用カタバミのオキザリス。更に一滴だけ濃縮したバルサミコ。う~む、来ちゃい
ましたよ、シェフの得意とする食材のアンサンブルが。特にクミンの使い方が完全に
フレンチの物になっていて素晴らしい。何だかピーナツバターっぽい感じもしたが、
ゴマ油も使われていたせいか。
・サントーバン サンティエ・デュ・クルー 1erクリュ2013
・シャブリ ボーロワ 1erクリュ
同時に2杯出て来た(笑)。メモが全然読めない上に思い出せない。シャブリが普通の
シャブリっぽくなかったはずだが…。
・函館産タラ? カキのソース
この辺からメモが読めない上にかなり記憶もあいまいに(汗)。皮の上に原木シイタケの
ピュレが層を作っている。カキの他にはアオリイカだったかな。このカキのソースが
とにかく素晴らしかった。
・大山地鶏胸肉 イタリアンパセリのソース
ここら辺でペンが壊れてメモ取り不能に。丸いのはやはりペコロスだったかな。
ニンジンの葉と花で飾られた胸肉が何とも可愛らしい。これ本当に胸肉なの?という
ぐらいしっとりとした味わいだった。ナイフがペルスヴァルの9.47。滅茶苦茶良く
切れる。
・Chateau L'inclassable2014
・Alain Jeannia Cote de Nuits Village2006
好みを訊かれた上でメドックとコート・ド・ニュイ・ヴィラージュ。すぐ書けば何とか
なると思ったのだけれど、帰ったら寝てしまった。
・デセール(リンゴタルト)
オーソドックスだけど、タルトまで出来がいい。左は生クリーム、右は何のアイス
だったかな。
・カルヴァドス ドンフロンテ
リンゴタルトにはノルマンディーのカルヴァドス。30年物ですよ。
・コーヒー
・プティ・フール(マカロン、フィナンシェ)
大きな切株でサーヴ。マカロンも何だったか失念。
終盤適当なレビューになってしまったけれど、実は結構酔っぱらってたかも。結局、
泡×2、白×4、赤×2にその他×4。単に数多いだけじゃなくて、星さんが全力で頭を
ひねって料理に合わせてくれる。本当にその世界を堪能しました。この上に更におまかせ
コースというのがあるのだけれど、頼んだらどうなっちゃうんだろう(^_^;
#もちろん、前回全部飲んでるのを踏まえての、この数でしょう。
料理の方も再訪でどうなるかなと思っていたが、ポタージュ辺りから冴え渡りまくり。
もう値段とかどうでも良くなってきた。土曜でも上のコースが頼めると分かったので、
頼んじゃおうかな~。
今回、やはり正月明けで空いている席もあったのだが、フリーで入ろうとした人が
お断りされていた。土曜は食材の関係で予約専用かも。
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●4回目(2016/04)
最近、自分が高得点つけてるレビューはアルコールが充実してるからじゃないかと思う
今日この頃(^_^;夜メニュー+デギュスタシオンもおまかせコースで多分、過去最高額。
※今回も昼の訪問ですが、夜と同じメニューなので、夜として採点しました。
〇EDITION ¥12960
夜のメニューだが、土曜なら昼も頼める。他の日でも希望すれば出してくれる様子。
〇おまかせコース ¥9180
数は不定だと思う。今回は8種だった。
・ガストン・シケ トラディション
・マティーニ(モンキー 47 ドライ・ジン+シャンベリー・ベルモット・ロタン)
今回は本当にマティーニが出て来た。ドイツのシュヴァルツ・ヴァルトで作られた、
47種もの原料を使った世界的にも有名なジン。この豊かなハーブ香に圧倒される。
ちなみに味は全然しない。
・オリーヴ(リュック)
・アミューズ1(キントア豚のサラミ)
おなじみのサラミだが、今回はやや若い(?)ということでいつもより厚く切ってある。
塩も強めだが、旨味も感じられる。
・ブルーノ・パイヤール プルミエール・キュヴェ
ピノメインのシャンパーニュ。やや果実味が感じられる。
・アミューズ2(シャドウ・クイーンのキャビア詰め)
シャドウ・クイーン(ジャガイモ)をくり抜いた皮を揚げた後、半日経って元に
戻したもの(方法は忘れた)にサワークリームとキャビアを詰めてある。弾力のある
最中のような皮をかじると、おお、これはポテトチップの延長上にあるとでも言うべき
味だ。そこにサワークリームの酸味が加わる。むむむ、アミューズの段階から早くも
生井シェフのアンサンブルが炸裂だ。
・アミューズ3(ビーツとフォアグラ)
中はフォアグラと南高梅・蜂蜜。これをビーツではさんだ…わけではなくて、ピュレに
してから薄く焼いてある。この辺の細部のこだわりが本当に凄いのだが、確かにこの
やり方でしか出せない食感と味になっている。下は礫岩かな。
・アミューズ4(地ハマグリのスープ)
地ハマグリのジュ(?)を熱で溶けないゼリーとして加えてある。他に菜花、クレソンの
若芽、豆(これも若い感じ)、スープをかけて完成。ゼリーは良いアイデアだ。
・CHATEAU TOUR DE CALENS 2011
グラーヴのソーヴィニヨン・ブラン。微かに青リンゴ味。これが地ハマグリにどハマリ
でさすがとしか言いようがない。
・ドメーヌ・カブロル ピクプール・ド・ピネ プレスティージュ2014
ラングドックのピクプール。ミュスカデっぽい品種らしい。シトラス系の苦み+甘み。
・パン
・キュウリと鳥貝
小さく丸く巻いたのがキュウリなのだが、これにキュウリのパウダーに、大きめの白い
円もキュウリ(製法訊いたのだけど覚えられなかった)。上にフェンネルと、青いのは
ボリジというハーブの花。カキの味がするという(オイスターリーフとはまた別物)。
全景も撮ったが、かなり離れた位置にavocadoのピュレ。とにかくキュウリ尽くしで
凄いキュウリ味。中華にこんな味の料理があったな。それにしても絵になる皿だ。
・フキノトウと豚背脂
他にホタルイカも使っている。フキノトウのさわやかな苦みと豚背脂の相性の良さに
驚かされたが、フキノトウの天麩羅が発想の元になっていると聞いて納得至極。
・ドメーヌ・デュ・プティ・メトリ サヴニエール クロ・ド・ラ・マルシュ2012
シュナン・ブラン100%。白ながら、インクのニュアンスがある。後はライチかな。
やっぱりシュナン・ブラン好きだ。
・サワラと押し麦のリゾット パセリソース
これだけじゃ良く分からないので、めくったところも。サワラの皮が美麗だこと(*^_^*)
リゾットにはウニと、あとはウルイだったかな?しっとりとしたサワラが素晴らしい。
今回、一番の皿。
・SANCERRE ZESTE
きれいな酸のサンセール。この辺の白のどれかのマリアージュも素晴らしかったのだけど、
どれだか思い出せない(^_^;
・山吹ウズラとコンソメスープ
山吹ウズラは三河のブランド品種。下にモモ肉(?)と上に生の胸肉。ここにセップ茸の
コンソメスープで熱を加えて完成。他にジャガイモ、ペコロス、ナスタチウム。花の
名前は忘れてしまった。コンソメが胸肉には強すぎるかと思ったのだが、モモ肉よりは
弱く、ちょうど中間でバランスを取っている。地の旨味を持った、良いウズラだった。
・ボーヌ・モンルヴノ2010 ジャン・マルク・ボワイヨ
プルミエ・クリュ。きれいな赤茶色。料理に合わせてタンニンなし。そのためか、
2010だが熟成感は特になし。
・アヴァンデセール(キウイとヨーグルトパウダー)
パウダーはクリームチーズも使っている。これにカボスで香り付けしたプロヴァンスの
オリーブオイルをかけて完成。
・デセール(サクラジャム?とキャラメルエスプーマ)
白い球はクリームチーズのメレンゲ。黒いのはゴボウ(!)。周囲に薄く焼いたパン・
デピス。何故かゴボウが甘かった。
・プティ・フール(ヒジキのマカロン)
下は煎ったばかりのコーヒー豆。ヒジキはよくわからなかった。
・コーヒー
今回、シャドウ・クイーン辺りからずっとトップ・ギアだったのだが、アミューズから
強力なので、全体的な印象がやや散漫になってしまったきらいがある。なるほど、これが
この店に批判がある原因か。下のコースではそれなりにメリハリあるので分から
なかった。それと、値段も跳ね上がったが、それに比例して満足度が上がったわけでも
ないので、採点はやや低くなった。
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●5回目(2016年7月)
今回も夜メニューで。さすがにこの時季、あまり飲みたくないので、以前見かけた
グルマン氏にならってヴァン・ムスーをボトルで頼もうと思っていたのだが、リストの
値段見てびっくり。そこで、今日はシャンパーニュ主体で組み立てて…という話で一旦
まとまったのだが、そこはさすが星さん、セラーから自分用のクレマン・ド・ジュラ
を持ってきてくれた。
〇EDITION ¥12960
・ガストン・シケ トラディション
瓶を冷やすまで…ということでこれはサーヴィス^^
・オリーヴ(ラングドック産リュック)
・ライゼットバウアー ブルー・ジン
って言ってるそばからジン出て来たし^^; オリーヴとジンは星さんには譲れない一線
なのか。気温が高いせいか、香りが良く感じられた。凍っていた瓶の表面が気付くと
すっかり溶けていた。
・アミューズ1(バスク・キントア豚のサラミ)
〇Domaine de la Touraize Millesime 2012 ボトル ¥7020
クレマンはシャンパーニュと同じ製法で作られたスパークリング・ワイン。ヴァン・
ムスーより圧が低いらしい。ピノではなく、白ブドウから作ったブラン・ド・ブラン。
ヴァン・ジョーヌでお馴染みのジュラ産だが、結構人気あるようだ。やや複雑な香り。
やや温度が上がると変化も。シャンパンと言うより白を飲んでいるみたいだったが、
シャンパンよりも圧が低いせいか。
生井シェフが他テーブルであいさつされていたが、どこかの店のシェフ達なのだろう。
他のテーブルはカップルと女性二人組。サラダランチの構成は以前と変わっていない
ようだ。
・アミューズ2(鮎と蓼のマカロン)
いきなり鮎と言われてびっくり。これに合わせてあるのが蓼(タデ)。上からパウダー
もかかっている。鮎は全体を使ってあるようで、肝味。甘くはなく、塩味のマカロン。
・アミューズ3(フォアグラとナスのクリーム、カカオのクランブル)
・MELEDITH MADEIRA
上にはナスの皮のパウダー。フォアグラとナスの中間(?)の味。後、西京味噌を使って
いたのがこの料理だったかな?合わせるのは5年物のマデイラ酒。
・乾燥ササミのトルティーヤ
上の細い物がササミなのだが、一本一本ほぐした(!)後に乾燥させてある。他にオクラ、
マイクロニンジン、キャロット・ラペ。トルティーヤで包んで食べるのだが、なんだ
これは…。ちょっと説明不能な味だ。これを一言で言うと何だ?必死に考えていると、
鶏、という単語が頭に浮かんできて、ちょっと安心する。
・パン
・ボタンエビ、白キクラゲ、ペコロス、生マッシュルーム、ライチのエスプーマ
上からペコロスの粉と、木の芽(山椒)も。オリーヴオイルをかけて完成。もう訳が
分かりません。でも、美味しい。とりあえず、生井シェフがペコロス好きなのは
分かった(星さんも好きらしい)。
・五島列島産アオリイカとパスタ? イカスミとパセリソース
パスタ?が何なのか2回ぐらい聞いたのだが、覚えられず(汗)。これの完成度も高いの
だが、とにかくイカスミの旨味が濃厚。シブレット?も効いている。ほぼイタリアン
寄りな一皿だ。すっかり、まったり味わいモードになって食べていたが、まだ前菜だと
気付いて、はっと現実に引き戻される。後で教えてくれたが、この料理だけはリクエスト
があるので毎年、この時季だけ出しているそうだ。これこそがシック・プッテートルの
スペシャリテなのかもしれない。
・ハモとヤングコーン ブール・ノワゼットとクミン
ヤングコーンのベニエとチュイル。後、ペコロスの粉だったかな?クミンできれいな
黄色。これはまさしく、アナゴの天ぷらをカレー塩で食べるのと同じ系統の味だった。
・仔牛、黒トリュフ ペシャメルソース
後はカボチャとナスタチウム、上のクロケット?は似たような名前が付いていたのだが
覚えられず。ソースも何か足していたはずだが…。大分、記憶が怪しくなってきた。
・キウイと実山椒のグラニテ?
・勝沼アイスワイン?
液体窒素で作ったグラニテ。多分、これであってると思うのだけど、自信ない(^_^;
・?
上はレモン。中央にちらっとオキザリスが見える。後はメモには枝豆と書いてあるの
だが…。全然思い出せません。
・プティ・フール(パイナップルシートとショウガ)
・コーヒー
たっぷり、3時間で終了。今回、第一希望も第二希望も埋まっていたので予定をねじ
込んだけど、長居しすぎたか。とりあえず、1シーズン通して行ったのでしばらく
間を置こうと思っていたけど、まだまだ行かないと駄目なようだ。酒量はちょっと
オーバーしてしまいました(^_^;
5位
6回
2019/02訪問 2019/02/15
イタリア全土の生パスタがランチから15種ほども食べられるという驚異のイタリアン
(恐らくは都内最強だろう)。三軒茶屋で30年続く老舗なのだけれど、2015年7月に
インカント、マジカメンテを経たシェフによってほぼ別店として生まれ変わっている
生まれ変わっている(レビューはそれ以降を参考に)。食後酒セットがあるなど、
アルコールも充実。
次回はOFF会で来たいな~、というのと冬にこだわっていたら何と2年近く開いて
しまった。別に私一人が行かなくても評価は定まってるし賑わってる店である。
カカオ猪狙いで冬の内に行っておく。
かっこよさが増した照元さんと再会。まずはカウンターにずらりと並んだ蛸壺型の容器
を選択。最近の定番料理に使うようだ。今回はコースにしたが、猪は無しか…。
一番上のコースも品切れだったのでその下のコースに。コースも予約しておけば
よかったかな。
○ピノ・ネロ? グラス ¥972
今日はいつもの?じゃなくて赤があるというのでそれに。あれ、泡だからロゼかな?
まあいいや。泡が美しく見えるロンググラス。甘い。
今回は奥の席に通してもらった。随分久しぶりだけどもうリラックスしてきてレビュー
とかどうでもよくなってきた。ちょっと時間経ってしまった事もあり、あやふやな
内容でお届けします。
○DEGUSTATIONE ¥7344
お任せコースの上から2番目。一応、夜レビューで。
・蛸壺
青いのは1つだけでほとんどは白だった。タコスミズッパにディル、金箔、金時人参の
ジェラート?後はツブ貝かな。イカスミより量獲れないので大変なタコスミだが、
旨味は強いそうだ。
・パン
ノーマルと栗粉。皮の部分がカリカリになっていて素朴な味なんだけど凄く美味しい。
2年の間にここまで進化したのか。栗粉の方は甘いが、表面にはゴマがあって、それ程
強くないのだが香ばしい。原料が出て来たがスペルト小麦、ビール、米、だったかな。
ビールで発酵うんぬん、という話だった(適当)。
・大虹鱒?のマリネ
トリエステ風。ソースはミルクと、メモが読めない。鱒の卵も入っている。上に
クローバーとエディブル・フラワー。石みたいな面白い皿なのだけれど、これは
作家作という話だった。
カトラリーレストはペペロッソのロゴ入りのイタリア半島だ。
○エロス・シャルドネ グラス ¥1188
エロスとな。黄金色だ。
・カボチャクレマ
かかっているのはブドウ酢?だったかな。後はリンゴなど。普通にカボチャかと
思ったら一段高い格調高さ。現地郷土料理のレシピを使いながらより洗練された形に
仕上げるのがこの店の料理の特徴だと思う。
・ブッシィアーティ
らせん状のシチリアのショートパスタ。ウニ専用漁師のウニソースにトマト、バジル、
ピスタチオ。オーソドックスな食材なのだがこのバジルが香ばしくて美味しかった。
パスタは柔らかめ。
○ドンナフガータ・シチリア・ロッソ グラス ¥2376
とっておきのが…と言うので出してもらったのだが、何とびっくりの12l瓶。意外と
普通に注いでくれたが、それより値段が値段だと思うのでコルクを抜くのに神経を
使っているそうだ。ネロ・ダヴォラだがスッド・ウェスト並に真っ黒。ダークチェリー
系だったかな。
・ピーチ
トスカーナ・キアニーナ牛のラグー。
トスカーナの刃物産地・スカルベリアのナイフを複数から選択。スカルベリア…そうそう
これはクリマ ディ トスカーナで聞いた地名だ。銘はCONSIGLIと読める。
今まで行った店の話をしていたらドンブラボーやカシーナ・カナミッラのスタッフも
最近来ていたようだ。やはりこの店も業界内では名が知れている。と思ったそば
からどこかのシェフが後客でやって来た。
・牛
ビール煮込み。蕎麦粉のポレンタが付いてきたが(これ食べるのはフリウリだけだった
かな)、とてもなめらか。ネパール料理のディドそっくりだった。
メニュー見ていたらチーズがあった事に気付く。赤結構多かったから、先日ワインと
合いすぎて涙が出たペコリーノチーズ頼めばよかった。
もうお腹一杯。今日はジグザガーレまでたどり着けない。
・エスプレッソ
・ドルチェ(チョコレート・テリーヌ)
説明の最中にもチョコレート・テリーヌがしんなりと動く。空いている隙間には何かが
はさまっていて…と説明を受けるが頭に入って来ない。後ろはバニラ・ジェラート。
このテリーヌも良かった。
2時間で終了。途中でメニューをめくっていたが、アラカルトの方がピンポイントで
頼めて良かったかも。自分のレビュー読み直したのでどれを頼んでいないかも大体
把握した。今度はもう少し間を開けずに行きたい。
なんだかまたパスタを増やしたらしく、もうサンプルに乗り切らなくなっている。
特に目につくのは模様も特注したというコイン型パスタ、コルツェッティ。先日、
マジカメンテに行ったら、最近会ったばかり、と言っていたが、ははぁ、これだな、と
思い当たる。セコンドの内容は変わっていないが、ジビエはもう終わっていた。
しまったなぁ。2月ぐらいに行く予定だったのだが、ぐずぐずしすぎた。それぞれ
フルでいいかな、と思ったけど、セコンドは相当多いと言うのでアンティパストと
パスタはハーフにする。テーブルにはイタリアらしい、明るい黄色の不職布のナプキン。
〇ドンナフガータ・ルメーラ ¥972
シチリアのロゼ。イチゴ+ザクロの香りと色で、南らしい力強さがある。以前、エトナ
山麓の白を飲んだらかなり力強かったが、それと同じ印象。どんよりした天気を忘れる
にはいい出だしだ。
〇パン(三重産小麦、栗粉パン)
〇突き出し(北海道産生マッシュルームとマスカルポーネのサマートリュフがけ)
もうサマートリュフの季節か。昼間からめんどくさい客なのに、トリュフサービスして
もらって何だかすいません(^^; 味付けは塩コショウ。マスカルポーネチーズがふんわり
と上質だ。生マッシュルームにはしかし、オイルも少し欲しい気がする。
何だかざわついてると思ったら、一食分の栄養素をすべて含むというベースパスタを
開発したベンチャーとの撮影兼打ち合わせがある、とのこと。大人数の団体もやって
来て、ペースはゆっくりめ。
〇モルースキ・アッラ・クルダイオラ(貝のワイン蒸し トマトとクルミソース・ハーフ) ¥745
サルディーニャ料理。ヴェルメンティーノで蒸した大あさり(?)。クルミオイルも使って
いるが、なんとまあ、独特なこと!貝も旨い。大きめのオキザリスを使っているが、
かなり酸味がある。これはフルサイズで食べたかった。
〇ピタルス・スプマンテ・リボッラ・ジャッラ グラス ¥972
間を持たせるために追加。結局、パスタまで1時間かかった。
〇カペレッティ・ディ・マーレ(ハーフ) ¥1080
エミリア・ロマーニャの、ヒラメとタマネギの丸いラビオリ。サンプルより大きめ。
ツブ貝入りで、ソースもツブ貝。後、紫菜花(?)も。魚のラビオリとは珍しい。
しかし、味濃いな。このソースがいかにもイタリアらしい。
〇コッロソルボ・ブルネッロ・モンタルチーノ2010 グラス ¥2160
サンジョヴェーゼの亜種・ブルネッロで4年以上熟成が必要という高級ワイン。
こんな値段でいいのか(汗)。
〇松阪豚ロースのオーブン焼き ¥2376
ぐはっ、多いな…。300gか。確かに他をフルにする余裕はなかった。豚なんだけど
香気があり、あくまで上品だ。下には白いんげん豆とチーズ。
〇ジグザガーレ(チナール、ディサローノ・アマレット、チンザノ・リメット) ¥1620
このシリーズも全種飲んだので(^^;、チナールはリピート。チンザノにもいろいろ
あるらしく、これはライム風味でさわやか。ミラノの北・サローノ町で作られる
ディサローノはアマレットのオリジナル。紅茶+アーモンド+スパイス…いや、そんな
生やさしい香りじゃないな。ちょっと適当な表現が思い浮かばなかった。今まで一番
驚いたチナールの印象すら吹き飛ばしてしまった。
スプマンテ足した分、ちょっと飲み過ぎだったかな。新しく、ガチョウなんかも出す
ようです。
ちょっと定番パスタを消化しておこうと思ってやって来たのだが、ジビエがいろいろ
ある。猪のカカオ煮込み(!)が気になったが、初志貫徹。
〇白・グラス ¥1004
お楽しみワインその1から。カンパーニャでグレコとフィアーノが半分ずつ。どちらも
カンパーニャ(ナポリのある州)の土着品種だ。酸味先行から、薄く白い花+杏系?
(桃という説明だった) あんまり飲んだことのないタイプだ。イタリアは産地ごとに
品種が細分化されていて、こんなのばっかりですが。
〇選べる2種の手打ちパスタコース ¥3024
・突き出し
いすみ産野菜のインサラータ。赤いの何だろう、と思ったらパプリカパウダーだった。
他にベルガモットオイルなど。紫の野菜は何だろう。
・パン
いつもの三重産小麦の甘いパンと、栗粉を使ったパン。ちょっと栗風味。
奥の席には赤ん坊連れが二組。とても行儀良くしていた。以前、インド地方料理の店に
いた小学生ぐらいの子が手慣れた様子で注文していた時も思ったが、彼らが大人に
なる頃には日式イタリアンも廃れるのだろうか。
・前菜3種盛り合わせ(ハム、カプレーゼ、マグロカラスミとセロリ)
ハムはモルタデッラ?とソプレッサという白いハム。豚の頭を使っていてゼラチン質と
脂で構成されているが、脂自体に香りがある感じ。
・オレキエッティ ウニのソース?
南部・プーリアの焦がし小麦を使った、耳たぶ状のパスタ。元々は収穫後の焼き畑で
残った小麦を農民が食べていたのが起源だが、現在では焦がして作っているらしい。
トマトとバジル、上にかかっているのはアーモンドの粉。焦がし小麦パンと同じ、炭水
化物の焦げた風味。これとウニソースにアーモンド、食材の説明だけでは全然想像が
付かないが、この3つがどういう訳か、ぴったりと合う。これってオリジナル?かと
思ったら、完全現地仕様だった(この店の料理は全部そう、とのこと)。
〇エレナ・バローロ グラス ¥1512
これもお楽しみワインその1から。きれいなルビー色でまるで黒くないのだが、すごい
どっしりとしたタンニンがある。先日の真っ黒いローヌと対照的だ。別の店でソムリエ氏
と話していたら、これこそがバローロの特徴、とのこと。そう言えばバルバレスコは
飲んだことあったけど、バローロって初めてだったかもしれない。結構、果実味がある。
干しブドウの香り。
・ウンブリチェッリ 赤ワインで煮込んだ活鰻のソース
今週のパスタから。どんなのだろう、と思ったが、やや変わった赤ワイン煮込み、と
いった感じ。
〇ジグザガーレ(VERNACCIA DI ORISTANO、ガリアーノ、アベルナ) ¥1620
VERNACCIA DI ORISTANO はサルディーニャの酒精強化ワイン。マールみたいなもの
だろう。おや、オレンジ色だ。思ったほど強くない。絞りかす独特の酸味がかった癖が
ある。いかにも地元の衆が飲む酒だ。ガリアーノはバニラのリキュール。やや人工的な
黄色。さぞかしいい香り…かと思いきや、消毒液みたい(汗)。これは飲み込んでから
後味が香るタイプ。アベルナはイタリアン養命酒。これで想像つく通りの味。
・サボテンのジェラート ¥648
下の白いのが焦がしメレンゲと生クリーム。シェフがパティシエ出身と言うのであれ?
と思ったが、今日は今井シェフ不在でスーシェフが担当していた。な、なんだこれ。
不思議と食べ覚えのある香り…あ、そうか、これはポップコーンだ。原料はまったく
違うが…。ジェラートはドラゴンフルーツなんだろう、と思ったが、地中海沿岸では
ウチワサボテンの実がたくさん採れるので、現地ではよく食べられているそうだ。
・エスプレッソ
先日飲んだ、珍しいリグーリアのワインの話をしたら、着ている前掛けを誇らしげに
指してうちにもありますよ!と強調されてしまった(^^; イタリアで2番目に少ない上に
あんまり輸出してないはずなのだが…。この店には愚問だったか。
先月行ったばかりなので前菜はあまり変化していなかったが、この店は実は今日の
メニューよりもセコンドを攻めるべきなのかもしれない。
気温も下がってきたので、本格的に飲みに。先週は6日連続飲みだったけど、アルコール
も抜けて準備万端だ。休日の三軒茶屋は見るからに人が多い。自転車の女の子に片足を
ひかれそうになり、あわてて引っ込めなければならなかった。
〇ピタルス・スプマンテ・リボッラ・ジャッラ グラス ¥972
・パン
三重産小麦パンともう一つはトスカーナのなんとか粉を使っているパン。独特の香りが
あっておいしかった。
・突き出し
マス?のマリネにホースラディッシュ、グレープフルーツとザクロ、幸せの四つ葉の
クローバー。そうそう、このフルーツと合わせる料理はイタリアンでちょくちょく
お目にかかる。しかし、シェフはザクロ好きだな~。他の店では見た事がない。
〇マグロのカラスミとカラスミバター、セロリのサラダ 花の蕾和え(ハーフ) ¥853
カラスミの塩気で食べさせる、何ともまあ、風変わりなサラダ。上にディルも。
入店時に少し並んでるくらいだったが、続々と人がやってくる。カップル多数、
イタリア人の親子連れ、3人組も多い。さっそくメニューを眺めてああでもない、
こうでもない、と長考に入っている。
〇ルモン・マルヴァジア・デル・ラツィオ コンテ・ザンドッテl グラス ¥918
メニューは一種類のみだったのだが、何だか違うワインも持ってきてくれたので、
お願いすることに。凄いミネラル感、という評だったが、白い花~杏の香りで結構
果実味はあると感じた。ミネラル感と言うと、先日のギリシャのワインとか、ロワール
のキリッとしたワインのイメージかな。
〇ズッパ・ディ・ルマーケ(つぶ貝のヴェネト風香草バターソースソテー ¥691
トレヴィスとホワイトアスパラガス入り。このトレヴィスというのは見た目紫キャベツ
だが、チコリーの一種らしい。ツブ貝の量は控えめだが、この香草バターがうますぎる。
〇トリッパのジェノヴェーゼ・ミネストラ(ハーフ) ¥648
アンティパストのページにトリッペリア・ダ・ペペロッソなんて欄があって、トリッパ
が5種類もある!!かなり悩んだが、味の想像が付かなかったジェノヴェーゼに。
ジェノヴェーゼはモルタイオという大理石のすり鉢ですり潰している。わざわざ
取り寄せたというモルタイオも見せてもらった。ずしりと重い。ジェノヴェーゼに
脂が加わった食べた事ない感。金時豆も入っている。
まだ空席があったが、見ているとフリー客が断られている。満席だったか。念のため
予約しておいてよかった。結局、合計で8組ぐらいは断られていた。ちょうど出て行った
タイミングで運良く入れた組もいたが。
〇ウンブリチェッリ・ラグー・ディ・ピッチョーネ ¥2138
今週のパスタから。ソースはペルージャ風・鳩のラグー・ビアンコ。上には北海道産
マッシュルームがたっぷり。ウンブリチェッリはすごいうどん感。意外とピーチ以外
にもトローフィエとか、こういうパスタがあるんだなぁ。
〇ヴィカーリ グラス ¥1080
腐葉土と干しブドウの中間ぐらい。甘めで飲みやすい。これはかなりいいなぁ、と
思ったのだが、さすがにこの値段ではそう長持ちはしなかった。グラスのページに
お楽しみワイン¥2000~なんてのがある事にも気付いたのだが、今回は自重。
〇クオーレ(燻製牛ハツのグリル 山間仕立てのマスタード添え) ¥1580
状況を見て、やや早めにオーダー。フルサイズで大丈夫だろう、と思ったが、かなり
たっぷりある。ソースはカッルーベ(イナゴ豆)。先日、マジカメンテで初めて
聞いた食材だが、香りや甘み付けに使うようで、いまいち謎の食材だ。ハツももちろん
良かったのだが、付け合わせの白インゲンのチーズソースが美味すぎた。
〇ジグザガーレ(チナール、リモンチェッロ、アクアヴィット・プルーン) ¥1620
さて、これを頼む時が来た。ジグザグに歩いてしまうかも?という食後酒3杯セット。
チナールはカルチョフィのリキュールというまったく分からない説明だったが、これは
何とアーティチョークのリキュール。赤い色をしているが、甘さと同時にかなり苦みも
ある。リモンチェッロは0度での提供。アクアヴィットはジャガイモの蒸留酒のようで、
これは45度もあってキツめ。いずれも少しずつだが、アクアヴィットかグラッパを
選ぶと結構きつくなる。
〇L'ORVIETAN SVINER ¥サーヴィス
何だかおまけが来たと思ったら、なんと今井シェフ自ら持ってきてくれた。お酒が
好きな人にサーヴィスしてるそうで…(汗)。インポーターを介さない、個人輸入品。
チェリーのお酒らしいが、バニラみたいな凄いいい香りで激旨だった。またしても
耳にする、オルヴィエート産。オルヴィエートはウンブリアの崖上城塞都市で、
超有名な観光地だった。
大台に乗ったけど、十分その価値のある内容。
ここは隠れた名店のままだろう、と思っていたのだが、インフルエンサークラスの
レビュアーさんのレビューが相次いだせいか4点越えで凄い人気だ。休日・休日前は
予約が必須になってきた。
ようやく盆休みも終了。ぼちぼちと店も再開し始めた。どうも夜は混んでいるようで
念のためバックアップも調べたが、沿線はランチは土日のみの店が多く、なかなか
厳しい。やや不安を抱えながら行くが、一番乗りで入れた。今回の目的は地ビール。
〇ブラッドオレンジビール ¥734
とりあえず頼んだが、これはスーパードライがベースで果汁を加えてある。醸造した
フルーツビールではなく、ビアカクテルという扱い。アイヌの店ではハスカップビール
とかもあったなぁ。見ての通り、うまく注いであり(タップかも)、バランス良く
仕上がっている。
今回は南の方かエミリア・ロマーニャでまとめようと思っていたのだが、新作パスタが
5種類もあってびっくり。え~、どういう事ですか。どうも10種がレギュラーで残り5種
は入れ替えていくようだ。パスタ制覇しようと思ってたのに、これじゃ全然追いつか
ない(汗)。取りあえず、新作から選ぶ。
〇選べる2種の手打ちパスタコース ¥3024
・突き出し
パスタで動揺してたせいか、さっぱり頭に入らず。キュウリとトマトと…後何か(^^;
・パン
・前菜3種盛り合わせ
ウンブリア産生ハムとヴェネト(?)産馬肉生ハムと梨、杏リキュールでマリネしたトマト
のカプレーゼ、クルミや黄色トマト・チーズなどをかけたムール貝。どれも美味しかった
が、中でもウンブリア産生ハムの美味さに驚いた。訊いてみると、これはノルチャと
いう有名な産地のもので、パルマほど知られていないので布教のために出している、との
こと。パルマ産ほど塩分が強くなく、肉の味わいが感じられるのが特徴のようだ。
2組ほど入ってきたが、メニューを見ながら15分ぐらいの長考に入っている(笑)。
まあ、初めてだとそうなるでしょう。
・シュルツクラップフェン?
南チロル、アルト・アディジェ州のラビオリ。ライ麦生地にホウレン草とタマネギを
詰めている。ソースが美味だった。もちろん、ライ麦の味わいもある。これもラグー・
ビアンコだと思っていたけど、勘違いだった。しかし、このコースだと量は少なめだ。
〇ヴィア・デイ・ビッライ・クルミ ¥2592
ヴェネト産ホワイトビール。まさかの750ml。いや、メニューにはもちろん書いて
あったんですが(^_^; ボトルにはシンプルに32というマーク(写真撮り損ねる)。
この栓がキーホルダーにもなるというので後でもらおうと思っていたのだが、完璧に
忘れるorz。ビールは割と普通な感じのホワイトビールだった。
・シャラティエッリ 羊とグリンピースの白いラグー
羊のチーズと牛乳で練り上げた太めの四角いパスタ。バジルも練り込んである。上には
ペコリーノチーズ。ピーチほどではないが、割と弾力がある。ソースは白ワインを使った
ラグー・ビアンコ。ひき肉ではなく、裂ける感じの肉だった。
〇富士山サーモンの燻製マリネ 西洋ワサビのソース、ニジマスのキャビア添え ¥1706
ビール多いので、ついでに今日のメニューからアンティパスト一皿追加。ニジマス
なんだけど、確か富士山麓の湧水湖で飼育しているというブランドだ。クルミと
ウイキョウ、中央に四つ葉のクローバー(これも食べられる)。卵はキャビアというか、
まあ、いくらですね。
店は奥の仕切りのあるゾーンと手前に別れているのだが、いつの間にか手前ゾーンは
満席に。1人客も多く、私の他に4人ほどいた。
〇ピンクグレープフルーツとアペロールのジェラート ¥648
ハチミツと、またしてもクルミが。ランチ付属のものはハーフサイズのようだ。あんまり
変わらない気がするけど。
・アメリカーノ
セットドリンクにあるマカリオソーダと言うのが気になったが、炭酸飲料のようだ。
今回はやや控えめに。ビールがフルボトルで一種しか試せなかったのはちょっと誤算。
プルーンのビールが気になったのだが…。パスタコースはパスタが2種類選べていいの
だが、やはりちょっと軽めだ。次回から組み立てどうしようかな。
美味しいパスタの店ってどこだろう、と考えていて、以前、マイレビュアーさんの
レビューで知ったこの店の事を思い出す。ちょっと遠いが、何と言ってもチャルソンス
があると聞いては行かねばなるまい。すると直通の快速に乗ったせいか、20分も前に
着いてしまった。仕方なくうろうろしていると、近くで幼稚園児達に透明なゴミ収集車
が実演していた。とても面白そうだったのだけれど、さすがに事案化しそうなので
一緒に見るのは止めておいた。駅は首都高の下にあって、聞いたことある割りには地味
な街だと思ったのだけれど、北側には立派な地下道があって、三茶パティオという
複合施設に繋がっていた。
店は名前の通り、赤い色。テーブル席に案内されたが、後から見るとカウンターも
使われていた。ナプキンなし。カトラリーレストありだけど、カトラリーは使い回し
ではなかった。
さて、ランチは2種の手打ちパスタコースと、月替わりの郷土料理コース。しかし、
パスタ、セコンドの単品も豊富にある。そしてアルコールの充実度が凄い。イタリアの
地ビールが豊富、というだけでも凄いのだが、食後酒3杯セットとか卒倒物のセット
まで。既に名店の予感…(笑)。流れるような素晴らしい説明だったのだが、これは
決めるだけでも大変な労力だ。
〇ピタルス・スプマンテ・リボッラ・ジャッラ グラス ¥972
もう暑くなってきたし、控えめにしようととりあえずスプマンテだけ注文。すると
いきなり、フリウリ土着品種というコアな代物が。どうも話を聞いていると何とこの店、
フリウリ推し…?直接仕入れた品だった。謳い文句通り、かなりいい香りですぐ飲んで
しまった(^_^;
パスタはサンプルも持ってきてくれる。カバテッリとか、タリアテッレとかお馴染みの
物もあるが、蕎麦粉のパスタとか、まったく聞いたことのない物まで。結局、知ってる
北イタリアのものでまとめることにして、チャルソンスとアニョロッティを選択。
〇選べる2種の手打ちパスタコース ¥3024+¥324
・突き出し
名前は覚えられず。野菜+パン+パルミジャーノで、トスカーナのリボッリータ?と
思ったのだけれど、今まで食べた事あるものとあまり似てはいない。結構、パン大目な
感じ。フェンネルも使っていて、特に重くはない。
・パン
やや大きめのパン2種。プーリアの焦がし小麦と三重産の小麦。焦がし小麦の方は
本当にやや煎茶っぽい焦げた香り。もう一つは説明通り、やや甘い。パンのみの甘さ
なんだろうか。
続々人がやって来たが、ビジネスマンも結構多い。
・アンティパスト盛り合わせ(生ハム3種、生マッシュルームと羊の白カビチーズ、エイのエスカベチェ)
凄い詳細な説明があったのだが、食材覚えるのがやっと。生ハムの1つは馬肉だった
かな…?これにバルサミコの原形という調味料がかかっている。確かにバルサミコの
原形っぽい味で(^_^;、それほど甘くない。マッシュルームにはワサビ?も。エイは
結構、大きめのこりこり部分があるが、かえって食べ応えある。お馴染み松の実も。
周囲にはエディブル・フラワーと、よくよく見るとザクロもあった。
〇オッキオ・ア・ベント ¥918
これは普通のグラスサイズなのだが、どのワインもハーフグラスというサイズが用意
されている。
フリウリの白を頼んだら、それは是非、チャルソンスと、と言うことで他のものを
頼む事に。やや甘くてトロリとした白。
何か言う前に先に確認を取って水も出て来た。このカメリエーレ氏、出来る。コップは
丸みを帯びた三角形の変わった形。
・アニョロッティ 鴨のラグービアンコ添え
北西部・ピエモンテ州のラビオリタイプのパスタ。鴨のラグーが非常に「らしい」。
以前行った、高評価のパスタフレスカではラビオリのサイズが小さすぎると感じたの
だけど、ここはそんなこともなくて大満足。
・チャルソンス
ドルチェと言っても通用する、北東部・フリウリ州の名物ラビオリ。これを初めて食べた
時の衝撃はすごかった。都内でも食べられる店は何軒もありません(とりあえず、駒込の
コヴィーノには常設である)。ナッツにシナモンに、ミントの葉。大量にザラメのような
糖が使ってあって、食感を残してある。同じチャルソンスでも、コヴィーノのものとは
結構、方向性が違う。
〇ピタルス・ヴェルドゥッツオ・フリウラーノ ¥972
濃い黄色。デザートワインのような甘さ。このワインはカメリエーレ氏がチャルソンス
と合わせてマリアージュに衝撃を受けたワインなんだそうだ。ひとしきり、チャルソンス
の話題で盛り上がる。
・ジェラート・プラム +¥324
ややねっとり。ネクタリンっぽい。というかネクタリンなのかも。皿がボコボコして
いるように見えるが、これは全体が冷やしてある。冷凍してあったのだろう。まったく
手の跡も付いていないけれど、確か、下を支えて持ってきていた。
〇サンブーカ ¥864
ニワトコのリキュール。7種もあるリキュールの中からチョイス。すると、飲み方は
どうしますか?と。えっ、飲み方なんて火を付けるやつしか知らないぞ…?何だか
変わった飲み方があるというのでお願いすると、何と冷やして白くなったサンブーカが
出て来た(本来は無色透明)。これはシェフ秘伝の飲み方なんだそうだ。え~~。
シェフ、一体何者なんだ…。
ビジネス客はランチタイムを済ませたのか、やや空いてきた。店内を見渡すと、結構
一人客が多い。またお酒の話で盛り上がっていると、店内に無造作に置いてある、
70年代(!)のリキュールの瓶も見せてくれた。バローロがあったところを見ると、
AOCがあるのだろうか。
・エスプレッソ
話に夢中になっていたら、酸化してしまった^^;
たっぷり2時間で終了。4杯も飲んだので、アルコールの方が高くなってしまった(^_^;
□総評
長々と書いてきたけれど、イタリア郷土料理好きなら最初の一行だけで大体、どういう
店か察しがつくでしょう。とりあえず、頼んだ範囲で外れは一つもなし。採点はもっと
高くていい、と思ったのだけれど、セコンドも頼んでないのでちょっとだけ自重。
エリア的に一度行って終わりかな、と思っていたのだけれど、パスタだけでも再訪確定。
この他に郷土料理コースもあるし…。困った。そして充実しすぎのアルコール類。
今まで、オーナーソムリエ氏が半分趣味でやってるんじゃないかと疑うような店が
何軒かあったけれど、ここはシェフが只者じゃない印象です。接客はスタッフによって
温度差があると思ったけど、厨房の方でしたか。
#私が思っていた以上に現地系イタリアンは南北問わず好みが分かれるようなので、
#特に和食がメインジャンルの方にはオススメしません。
6位
8回
2017/11訪問 2017/12/17
都内からリピーターが数多く通う埼玉の熟成鮨。店主は初音鮨によく行かれていた
そうだが、実際に初音鮨に行かれた人によると全然違う、とのこと(途中でやや路線を
変えた節もある)。鮪は日本最高クラスの物を出しており、特に冬の大間と夏のウニは
人気。徐々に値上がりしているが、それでも都内ではまず出せない価格で出している。
日本酒ソムリエの女将さんのセレクトも秀逸。日本酒バーにもまずひけを取らない
だろう。
4ヶ月ぶりの猪俣。偶数月は全部行ったので奇数月、しかし12月に近い方がいいだろう
と思い、ギリギリに入れてみた。17時の部だが、5人でスタート。さすがにもう混み
始めてくる時季か。今回のマグロは赤身が大間240kg台、中トロが大間の反対側・三厩
(みんまや)140kg台。三厩は良すぎて大トロのようだ、との事だがさて。
〇あたごのまつ ささら ¥?
冬限定の新酒。やや白く濁っている。フレッシュだったかな?(メモが読めない)
今回、インスタ経由で海外からゲストが来ていたが、香港かと思ったらタイからだった。
どうも猪俣にも随分海外ゲストが増えたようだが、中国本土は全然おらず、東南アジア
が多い、とのこと。
・スミイカ
かなり硬いな。神奈川産。
・クエ
20日寝かせたもの。
・タイ
10日寝かせたもん。明石産。
・サヨリ
・ウニ
おや、昆布森産?中々ない事だがこのウニは旨い。リピート候補にしておこう。
・小柱
旨い。どうも出だしがあまり好みで無かったのだが、段々良くなってきた。しかし、
コバシラってアオヤギだったのね…(^^;;;
・赤身漬け
・せいこ蟹
おおぅ。多種の旨味の集合体だ。最近、せいこ蟹=香箱蟹と知った私です…。
〇上喜元 ¥?
どの辺で頼んだのか覚えてないので、とりあえずこの辺に。超辛口。これよりも辛口の
酒もあった。どうもどこかで見覚えのあるラベルが多かったので、これもどこかで
飲んでいるはずだ。
・カマス
メモが読めない…。甘いと書いてあるけれど何の事やら。
・鬼エビ
猪俣親方がエビの中で一番だと言う。甘エビのような見た目だが、甘さに加えて旨味が
ある。正式名イバラモエビだが、中々食べられないネタのようだ。トゲがあってむく
のが大変らしい。
・イクラ醤油漬け
おや、まだイクラあったのか。あのフレッシュなイクラ程ではないが、きっちり
美味しい。今年は食べ損ねてしまったので、来年は忘れないようにしなければ。
・ノドグロ
2週間寝かせてある。炙ってあったようだが、私には分からなかった。
・牡蠣
岩手産。メモが読めない…。
・穴子
うん、うまい。結構香りがあって、ベストな状態での提供だった気がする。
・中トロ
こ、これは…。ちょっと脂きつすぎだな。大トロとかどうなってるんだろう。
・中トロ漬け
ぐっとバランスが良くなったが、それでもまだ脂が強い。これの赤身が食べたかったが
まだ寝かせ中なのだろう。
・コハダ
佐賀産。やや身も厚くて旨味もある。
・鉄火巻き
・玉子
今回は他のお客さんとも話せるといいな、と思っていたのだが、結局また終盤近くまで
黙ってしまった私でした。大体、鮨歴の桁が違う人は魚取り出した時点で何の魚か
分かってしまうのだ。
〇ウニ ¥?
〇鬼エビ ¥?
小柱は予備が無かったようで、これに。
追加したのが私だけで最後に出たのでちょっと話しておいた。埼玉1位になったので
(食べログのシステム変更がなければ去年なっていたはずだ)、食べログアワードにも
出るのだろうと思ったら、休めないので欠席するそうだ。でも食材探しの旅には出る
親方であった。
店の前でスイートアリッサムがきれいに咲いている。そう言えば入口に楓の鉢が
置かれるようになったのか。今回も貸し切り状態。これ幸いと、聞きたかった
くだらない事をいろいろと質問。こんな事聞けるのはこの店だけだ。
〇羽根屋プリズム純米吟醸究極しぼりたて ¥?
火入れ無し、という事で何とも繊細でかぐわしい。これはあればまた頼みたいけど、
多分、今の時期だけかな。
〇おまかせ握り ¥19440?
・シロイカ
アオリイカとは違うねっとりさ。包丁仕事の妙を感じる。一貫目から数段上の旨さだ。
・ホウボウ
う、旨い…。
・イサキ炙り
最初に香ばしく炙っていたのだが、これも旨い…。
いきなりのラッシュでノックアウト寸前だ。一体、どれを追加すればいいんだ?
・ハマグリ
ツメがそう濃くなく、何だかフレッシュで、少し鳥貝のような味がした。
・シマアジ
これも十分いいのだが、最初の方が凄すぎた。
・?
なんだこりゃ。脂たっぷりでとろける。金目鯛かも。
今回は気を遣ってもらったのか割とゆっくり握ってもらったのだが、いろいろ旨すぎて
この辺からもう思考停止気味に。
・赤貝
直前にさばいて。赤貝ってこんなでかい貝なのか。
・赤身
沖縄。確か100kg後半台だった(うろ覚え)。この時季の鮪は酸味強めなのかと思った
が、これは癖がなく、素直な感じ。後で食べた那智勝浦と比較すると良く分かった。
食べている物で味が違ってくるそうだ。
・甘エビ
上にミソを乗せて。ミソは別分けで保存していた。
・アジ
旨い。
・毛蟹
いちいち旨い。
・タイラギ炙り手巻き
うひょぁ。鉄火以外で手巻きにするネタはそう無いそうだ。
・中トロ
那智勝浦。290kgぐらいだったか。最近、那智勝浦が続いていたので、これは食べ覚えが
ある味。やはり酸味がある。
・赤身漬け
沖縄。
・大トロ
那智勝浦。
・コハダ
ここ最近、ずっと感じているのだが、肉厚だ。時季的に少し前が一番良かった、との
こと。
・鉄火手巻き
んまい。色が違っていたので色々混ぜてたと思う(全部入り?)。
・ヒモキュウ
赤貝ヒモとキュウリの巻物。こんなのがあるのか。
・玉子
〇ホウボウ ¥?
〇イサキ炙り ¥?
〇毛蟹 ¥?
まったりしすぎて、シマアジの次のネタを追加するのを忘れてしまった。タイラギも
食べたかったし…。でも値段的には3貫ぐらいが限度だ。それにしてもこの時季って
そう悪い時季でもないのかな?何しろまだ鮨食べ始めて一年経過していない状態だ。
5~6月の方が厳しいのかも。
川口に着いたら4分前だったので、走っていったら5分で着いた。今回も満席かと
思ったら、また貸し切り状態に。皆さん、大間狙いなのね。
もう写真は十分撮ったし、今回からぱくぱく食べようと思って撮らなかったのだが、
一人だとペースも速くて大忙しになってしまった。酒もピッチをやや上げて呑んだら、
帰ってそのまま寝てしまったし。一人の時は一合でいいかな。
〇赤武 ¥?
辛口すぎず、甘口すぎず、やや香りのある物、というリクエストで。大体、そんな感じ。
〇おまかせ握り ¥19440?
思ったより高かったので、今回もこの値段だったようだ。表にあるメニュー確認しな
かったが、値上がりしたのかも?メモも必死だったので、抜けがあるかも。
・スミイカ
・クエ
・ヒラメ
クエはほれぼれするような大きな白い魚体。やはり白身類の一段、高い旨さは安定
している。
・サヨリ
サヨリはやはり、直前に下ろす。銀色の筋が美しい。
・赤身
・赤貝
・甘エビ?
みそ?が乗っていた。
・カキ
茹で+つめ。どうもこのつめは私にはしっくり来ない。甘すぎるのかな。
・マカジキ
半月寝かせたもの。マカジキについて訊いてみたら、2ヶ月寝かせても全然大丈夫、
とのこと。
・ホタテ
・中トロ
・大トロ
今回は250kgぐらいの千葉・勝浦。中トロは脂の部分にシャクシャクとした歯触りが
ある。酸味もあるが、これにも大分慣れてきた。
・いかめし
これは写真撮ったが、順番が全然分からないので、この辺に入れておく。
〇純青 無濾過生 ¥?
無濾過なので濁りありだが、雑味はなく、あまりしないタイプの香気もある。
・玉子
〇河童巻き(ゴマ半分) ¥?
どうも前回、量自体を半分にされていたのかも?違いもよく分からず、この辺、記憶も
あいまいだ。今回、初めて醤油皿が出て来たのだが、慣れてなくてついついそのまま
食べてしまった。以前は塗って出していたのだが、河童巻きは時間置いて食べるので、
食べるペースで味付けできるようにしたのだろう。
〇クエ ¥?
〇中トロ ¥?
どうも今回はせわしない感じになってしまった。かと言ってペースを落とすのも鮨屋
には似つかわしくなさそうだし…。前回の鮨通の強者達に囲まれた、やや緊張感ある
雰囲気も結構好きだったので、時間を遅くするのも検討するべきか…。
予約の電話をかけると、とても嬉しそうな声で応対。作為的ではなく、本当に喜んで
いるのが分かる声だ。何だかこれだけで良い気分になってしまった。
さて、今日も一人かな、と思って到着してみると、まさかの満席。いよいよ混んできた
のか、それともこれが12月パワーなのか。
ベストレストランから漏れてしまったが、間違いなく今年、一番衝撃を受けた店だった。
来年はぐっと認知度も上がり、席取り合戦も始まりそうな気配だ。
〇酔鯨・純米吟醸 ¥?
松山三井という愛媛の酒米。辛口。
いよいよ12月、今日は246kgの大間という事で、大将から今、日本一の鮪がここに
あります、と宣言。このくだりは直前のレビューでも読んでいたが、今までの経験からも
その言葉に嘘偽りがない事は知っている。この値段で提供出来る店ももちろんどこにも
ないだろう。
〇おまかせ握り ¥19440
・淡路産マダイ
寝かせ9日。最近、一貫目の意義というのを考えているのだけれど、文句ない出だしだ。
・コウイカ(スミイカ)
最初に切っていたのだが、何と一口食べてから別のイカでやり直し。味が薄かった、
とのこと。ただ、これも以前の物ほど良くはなかったかな。相変わらず細かい仕事を
していたが、イカの薄さによって包丁の動かし方が違っていた。
・クエ
寝かせ5日。切っている時に脂が凄い、と言っていたが、さすがに見て分かるほどでは
なかった。
皆さん、会話の端々からやはり、只者ではないのが分かる。そんな中に高級鮨歴半年の
初心者が一人…。こういう時は飲みつつ、ボロが出ないように黙っているに限る。
・サヨリ
皮と骨の下処理が独特だった。大きい物はかんぬきと呼ぶらしい。やや酸味。
・長崎産ノドグロ
寝かせ9日。これは見るからに脂が乗っていたが、案の定の旨さ。リピート候補。
・ズワイガニ
子持ちはセイコガニだったかな。卵は外子とか内子とか言うらしいがよく分からない。
美味い。
・イクラ
十分旨いが、10月の方が良かった。あの後、他の店で出たイクラが酷すぎて、なんで
ここのはあんなに旨かったのだろうと思っていたのだが、次の日にはもう駄目になる
ので、その日のうちに使う、とのこと。12月には終わるらしく、これはやや大きめ、
という事だった。
〇春鹿 赤の鬼斬 ¥?
印象的な赤文字のラベル。春鹿は2回ぐらい飲んだので名前覚えていたのだが、超辛口
だった。最初の一口だけ何故か柔らかかった。
・赤身漬け
さて、ここから大間です。最初はノーマル赤身だが、さほど印象に残らず。
この辺で仕入れの話になるが、良い物は食べないと分からない、とのこと。後、よく
一緒になると言っていたのがさわ田と水谷だったかな?
・甘エビ
ミソと卵乗せ。甘エビのみそなんて初めて食べたかな。少しねっとりしている。
・赤身漬け(脂多め)
大トロに近い部位の脂多め漬け。確かに脂多いがトロではなく、赤身として踏み
とどまっている感じだ。
・羅臼産鱈白子
白子の握りなんてあるのか。調理方法を忘れたけど、これも美味かった。
・マカジキ
2週間近く寝かせたもの。うまっ。中間色(?)のカジキは非常に熟成向きの魚な気がする。
・サワラ
実は冬の魚らしい鰆。6kgというのは大きい方だろうか。もう1種類やり方があるらしい
が、酢でしめてある。
・中トロ漬け
・大トロ漬け
先日、大トロが一番良かった店もあったのだが、この店に関しては中トロが一番かな。
・コハダ
・鉄火巻き
相変わらず海苔が美味い。このクラスの海苔を使っている店は他にないように思われる
(ランチばっかりだけど)。有明の海苔食べてるジビエの話もしたかったんだけど、
自重。
・玉子
シャリ抜きで頼んでいる人もいた。そんな頼み方もあるのか。
一部は2時間半あるのだが、かなり時間が押してきた。満席だといっぱいいっぱいなんだ
なぁ。当然のごとく、追加が入るが、何と8貫?追加の方まで。
〇河童巻き・ゴマ半分
ゴマ半分はやはり、正解だった。毎回河童巻きもどうかと思うのだが、どうもこれ
頼まないと落ち着かなくなってきた。
〇ノドグロ ¥?
〇中トロ漬け ¥?
追加はやや駆け足になってしまう事が多いが、今回、これが最高の一貫だった。
とろけ具合の完成度が凄かった。
今回は12月価格だったが、これでも利益は出ないので年間トータルで考えている、との
こと。後、何故この値段で提供出来るかも分かった。銀座だったら3万は超えちゃうの
だろう。マグロはこれから更に良くなると言っていたけれど、どうしようかな…。
ちなみに1月は…おっと、これはオフレコかな。
今回から時間が変わったので、17時から。都内から来る人が多いので次の開始時間を
遅く設定出来ないのだが、この時間はさすがに人は少ないようで、今回も貸し切り状態。
〇愛友 ¥?
2016年酒コンペティション第1位の大吟醸。雄町。かぐわしいながらも上品な味わい。
〇おまかせ握り ¥16200
・スミイカ
別名コウイカ。かなり濃厚な味だ。
・ヒラスズキ
スズキとはちょっと違う感じの魚。
・マダイ
・イクラ
下にご飯。これが美味くてびっくり。漬けではないのだが、何故こんなに美味い。
・赤身(大間)
今まで、大間ってそんなにいい物なのかな~と思っていたが、これは初めてなんか
違うぞ?と思わせた。赤身だが、脂も入っているようだ。究極赤身の竹の谷蔓牛の事を
思い出す。これからどんどん良くなっていくようで、なるほど、12月のマグロは期待
出来そうだ。
・クルマエビ
茹でたてを。エビはとにかくすぐ撮って食べる!
・赤身(大間・漬け)
・牡蠣
昆布森産。この牡蠣の下の方の味がかなり違う。今まで昆布森産の生や焼いた牡蠣は
食べたけど、茹でたのは初めてかな。茹で汁も出してくれたけど、もうこれだけでも
十分なくらい(笑)。
・マカジキ
マカジキは元々こんな色だったかな。弾力はないが、熟成鮨「らしい」旨味。
・アナゴ
ツメではなく、蒸してから(?)焼いたもの。香ばしい。
・カマス
赤身とも白身ともつかない、ちょっと変わった味。
・中トロ(大間・漬け)
う~むぅ。とろける~。
・大トロ(大間・漬け)
大トロまで来ると、やり過ぎ感があるかなぁ。やっぱり中トロぐらいまでのが好みだ。
・コハダ
どうも酸味の強いコハダって好きになれないのだが、赤酢だとそうはならなくていい。
・鉄火巻き
〇賀儀屋 ¥?
すっきり系から。しずく姫という初めて聞く酒米。香りも結構ある。
・玉子焼き
ここまでで1時間ちょっとぐらい。一杯目は温度上がるとちょっと落ちてきたし、もう
少しペース上げるぐらいがちょうどいいか。
〇河童巻き(ゴマなし) ¥?
今回はゴマなしにしてもらったが、ゴマはないとないで何だか物足りない。次回は半分
ぐらい入れてもらおうかな。
〇赤身 ¥?
〇中トロ(漬け) ¥? ※写真なし
今回は元々マグロを追加するつもりでいたが、他のネタはちょうど仕込み中だった
ようだ。
終わったところでややピッチを上げて飲みつつ、だべりながら。本来は複数人でシェア
する空間を独り占めするプレミアムな時間。快適そのものだけど、こんな事してると
いつまで経っても鮨リテラシーが上がらないかな。今回から値上げ、とも聞いていたの
だけれど、ギリギリまで上げたくないそうで、前回と同じ額だった。さすがに¥3000
UPはきついのでちょっと間隔開けようと思っていたのだけれど、年内にもう一回行こう。
今日は猪俣に行く日。朝から何となくそわそわと過ごす。それにしても前回訪問から
新規レビューよりも再訪レビューの方がずっと多い。嗅覚の鋭いレビュアーなら、
これだけで何か感づきそうだ。
何分前から開くのか確かめようとやや早めに行くと、ちょうど暖簾をかけるところ
だった(10分ぐらい前だったろうか)。さすがに暖簾がかかっていない内は入れない
だろう。今回は何と中央前の特等席へ。どうやらこの時間は私だけのようだ。
〇伯楽星 ¥?
新しく入れたけど、大人気というものに。ラベルが貼ってあってわかりやすい。雄町か。
あまり派手には自己主張してこない。寿司に合わせるならこういうタイプか?和食の
場合はどうなんだろう。
〇おまかせ握り ¥16200
・シロイカ
目の前で作業の様子が見れたが、凄い細かい包丁入れだ。当たり前だが、これは直前に
やるのか。
・スズキ
・ホシガレイ
寝かせて11日。その辺もメモろうと思っていたのだが、結構テンポよく出てくるので、
結局、これしか訊けなかった。
・シマアジ
ここまで、前回のように衝撃を受けたネタはなし。変に慣れてきたのか?それでも
銀座辺りと比べてもずっと美味しい。
・イワシ
もうイワシのシーズンなのか。白い脂(?)がきれいだ。
・赤身(大間)
今回、冒頭に大間のマグロを仕入れたという話があり、大間でガンガン来る。マグロの
最高級ブランドである大間産、意識して食べるのは初めてだがどんなものだろう。
通常の赤身に何か+αされていると感じたのだが、考えをまとめる時間がなかった。
・アジ
・巨大車海老
これも最初に見せてもらった海老を茹で上がったところで握る。海老大きくて、切る
ところから見ているとテンション上がる。
・カツオ・漬け
風味はあるのだが、そのままのカツオとは結構違う。これも考えがまとまらなかった。
・煮アワビ
今更ながら気付いたが、アワビの調理法に2種類あることに気付く。緑のは肝だが、
メスなのかな。
・中トロ(大間)
・アナゴ
何だか酸味あり。あまり状態よくないという話だったかな。
・中トロ・漬け(大間)
・大トロ?・漬け(大間)
ちゃんと聞いてないせいかトロの種別がはっきりしない。それと、マグロに関しては
漬けじゃないほうが好みかなぁ。どうも酸味を第一に感じてしまう。
・鉄火巻き
・カンピョウ巻き
〇越乃景虎 ¥?
純米原酒ということで、度数やや高め。五百万石という酒米は初めて聞いたけど、
山田錦の次に有名らしい。味は忘れました(汗)。
・玉子
〇イワシ ¥?
〇シマアジ ¥?
〇河童巻き(ゴマ入り) ¥?
意外な人気、という河童巻きを頼む事に。ゴマの有無は選べる。キュウリは細く切って
あり、味はゴマベース。どうも河童巻きというより、新種の創作料理を食べている
感じ。今度はゴマなしも頼んでみよう。それにしても断面があるとしゃりの色が
よく分かる。
今回は一人だったので、ずっと話しながら。なるほど、寿司屋で寿司を食べるという
のはこういうことだろうか。ペースも話でコントロールするべきものなのかも?
調子に乗ってどうでもいい事までいろいろと訊いてしまったが、ここは私のような
ド素人にもちゃんと答えてくれる、とても優しい店だ。とりあえず、赤酢は3種類
使っていて、色が黒いのは一番濃いものの色だと分かった。寿司は割と食材がシンプルな
料理なので、酢や醤油、タレといった調味料は店の方向性を決める重要な要素なの
だろう。
他の寿司屋も何軒か行ったので、ネタ的にすべてが上回っているわけではないことも
分かってきた(当たり前だが)。しかし、総合的にはやはり1ランク上だし、CPは
圧倒しているのではないかと思われる。旬や漁の善し悪し、天然故の個体差、といった
ものが目まぐるしく変わる難しさというものも少し感じ始めたが…。
#採点、少し下げました。
最初にお断りしておきますが、私の寿司レビューはこれで3件目。内1件は物珍しさで
行った回転寿司なので、実質2件目。食べログの採点は満点をどこに設定するか?と
いう難題があり、高い方の採点は質の高い店数をこなさないとなかなか安定しない。
豊富な経験があり、例えば以前から食ブログをやっていたような方なら問題にはなら
ないが、私の場合、寿司に1万以上出した事もないし、この2年半でこれしか寿司も
食べていない。まともな寿司レビューを期待する方は読み飛ばし推奨です。
釧路の炉端焼き屋でさんまの刺身に悶絶して以来、どうも都内で魚介類を積極的に
食べに行く感じではなくなってしまった。一旦、市場に運んでいる時点で、もう駄目な
気がする。釣り好きなマイレビュアーさんが、都内の魚料理は鮮度以外を武器にして
いる、と書いていたのも考えを強化している。その辺の差を埋めるのが馬鹿高い値段
なのかな、と思ってもいたが、最近、耳にするのが熟成鮨。そんなお店が何故か川口に?
最近の開店ではないが、ここ半年ほどは4点以上が連発。どうもこれは早めに行って
おいた方がいい店の気がする。そんなわけで強引に予定をねじ込み、昼・夜と寿司
連食(^_^;
川口駅前に詳しければコモディの前でも通って適当に歩いて行けば着くと思うが、
初めての人は回転焼きのところでペデストリアンデッキを降りて西に進み、中央通りの
信号を渡って道が細くなったところで、北上するのがわかりやすいと思う。まだ時間
あるので、西に引き返したところにある川口パークタワーの公園で休む。18時ちょうど
に行くと、既に先客が。少し前でも良かったか。外のメニューを見ると多少上下する、
と書いてあるが、以前あった¥12000のコースは無くなったようだ。それと、この月から
日祝が休みになったので、昼の部はなくなったのかな?先客2名はビールを飲んでいる
が、飲むと更にレビュー書けなくなる気がして、お茶をお願いする。カウンターの前
には分厚いまな板が。デジカメをそっとカウンターに置く。ガリが新しい、という話を
しているが、私にはよく分からない。3人でスタート。
〇おまかせ握り ¥16200
・白イカ
シャリは茶色いが、これが赤酢なのだろうか。まだ温かい。うぐっ…なんだこりゃ。
美味しいイカをねっとり、とよく表現するが、その辺の領域を軽く飛び越えている。
包丁が細かく入っているおかげだろうか。これが1万超の鮨か~(^_^;
・ホシガレイ
うぐっ…。魚だけでこんな複雑な旨味が出るものなのか、と思ったのだが、訊いてみると
他には特に食材は使っていないと言う。
・アサリ
うぐっ…。えー、これも熟成なの?本来のアサリを遥かに凌駕している。いや、元々の
アサリがいいのか?標準の良いアサリのレベルが分からないので何とも言えないが、
自分が食べた中では過去最高のアサリだ。リピート候補No.2だった。
・シマアジ
はぁ~、これも相当旨くなっている。
・車エビ
茹でてから乗せ、半分に切る。更に軽く握って完成。これは熟成ではなかったはず。
エビの身の部分ってどうしても単調になりがちだけど、これは各部が違う具合に
美味しい。
・キンメダイ
うぐっ…。これはどう考えても元の140%ぐらいになっている。これが熟成の威力か。
リピート候補No.1。
〇ムラサキウニ ¥3240
箱5万で、原価割れしていると噂のウニ。折角なので、お願いした。美味しいウニなん
だけど、利尻で食べたウニ丼の方が良かったかな(一杯、¥2000~¥2500ぐらいです)。
記憶が美化されてるかもだけど。
一時間半、という設定時間があるので、やや間があり、メモを取る余裕もある。しかし、
食べ方が下手くそなせいか、手ふきがあるものの、手がちょっとべとつく。そう緊張
していたわけではないけれど、なかなか隣の二人のように大将に相槌を打ちつつ、
自然体な風にはいかない。予約した時にていねいな対応でびっくりしたのだが、おかみ
さん?がいろいろと話しかけてくれた。食べログの話題なんかも(^_^;
・赤身
これは何だか普通だった。好みの差もあると思うが、さすがにヒット率100%ではないか。
・アジ
これは珍しく産地を覚えているが、八代海に面した出水(いずみ)産。もっとも、産地
の善し悪しなんて私に分かるはずもない。酸味もあり、この辺からやや傾向が変わって
きた。
隣の二人は鮨は食べ慣れていて、もちろん産地にも反応する。銀座にもよく行っている
ようだった。いろいろな人を連れてきて布教もしていて、皆、はまっているようだ。
むむ、これは食べログの点数だけ気にしてる場合じゃないな。それにしても酒瓶が
目の前を行き来するのに、我慢していると、かなりストレス溜まってきた。でも、
今日だけは初志貫徹だ。
・毛蟹
北海道産。これはシャリもろとも冷やしてある(ネタごとに、結構温度が変わっていた)。
ぐはっ、これも旨いな。大将によると、蟹がどう見ても噴火湾産、と言うことで一同、
苦笑い。
・煮穴子
説明がサトゴ?と聞こえたのだが違うっぽい。温かい。確か、水しか使っていない、と
いう話だったが、こんなアナゴ、食べた事ない~。
・アワビ
宮城産。なんかもう笑うしかない、って感じだ。
・中トロ
・中トロ・漬け
同じ部位を比較で。漬けの方は酸と、他にいろいろプラスされている。
・キス
これは普通だった。
・大トロ
あれ?中トロの方がバランス良かったな。必ずしも上位互換ではないか。
・鉄火手巻き
有明産の海苔が旨すぎる!最近、アオサばっかり流通してるせいだろうか。海苔が
加わる事によって、相乗効果でまた別種の食品に昇華している。鉄火巻きってこんなに
美味しいものだったのか…。
・玉子焼き
甘い。玉子焼きだけかと思ったら、下に申し訳程度にシャリも。エビと山芋?を混ぜて
との事だったがよく分からず。
少し前から次の組がやって来ていて、カウンターに座る。入れ替え制と勘違いしていて
すぐ出てしまったのだが、後1時間は居て良かったのか(--; 17+1貫あって、もう全然
入らない、というのもあったのだが、1時間あれば少し消化させることも可能だった
だろう。飲んでもいないのに何だか、ぼーっとしながら帰る。
□総評
私はこの日、鮮度至上主義者を辞めました。もちろん、普通にやってもアミノ酸は
増えるのだろうけど、元の物が違うと熟成効果も大きいようだ。後、酒を呑むのも、
追加を頼むのも必定、と分かった。いやもう、こんな店で鮨の食べ方、試行錯誤してる
場合じゃないんですけどね。それにしても、こんな値段ではそうそう行けないと思って
いたが、もう、次いつ行こうかと考えてる自分がいる。う~ん、やばいな、鮨。理解
不能だった3万越えの世界も、今なら分かる気がする。普通?の高級鮨との違いは
分からないままだけど。
最初の半年はとても大変だったそうだが、徐々に値上がりしているメニュー、増え続ける
リピーター達、川口という立地や、まだそれほど強者レビュアー達の洗礼を受けていない
と言う点はあるが、いずれ入りにくくなりそうな予感はある。既に気になってる方は
お早めにどうぞ。
7位
3回
2017/03訪問 2018/10/04
鶴八一門の店。修業先は新橋鶴八なので、孫弟子ということになる。更に源流には
美家古鮨がいる。過去に一つ星獲得。予約は朝8時から受付。以前は当日予約のみだったが、
1週間前から可能に。営業時間内はたとえ常連でも予約は受けてくれないので注意。
ここはとにかく仕事が凄い。ネタがいまいちでも仕事で何とかしてしまう。日本一じゃ
ないかと思っている。
一週間前から予約可能になり、喜んでいたのも束の間、電話したら昼は土日のみと判明。
訪問が一月ずれ込むことになった。もっとも、予約難易度は以前よりは低くなっている
はず。2ヶ月前の9時に電話しても予約がいっぱいな店はもう心が折れてしまったが、
ここは誰にでも門戸は開いている。
店の前までやって来ると、握りは¥10000になっている。以前より値上がりしているな。
まだ時間少し前だが、入店する人に続く。既に先客もいる。注文する段になって、つまみ
を所望する際は握りますか?の時につまみで、と答えればいい事にようやく気付く(^_^;
もっとも、それで幾らになるのかも不明だが…。
〇日本酒 ¥?
まあ、普通かな、と思って飲んでいたが、途中から少し、後味が香り出した事に気付く。
鮨に合わせるならこういうのが理想か。常連さんの中には銘柄を指定している人いた。
〇にぎり ¥10000?
・ヒラメ
肉厚のヒラメ。素晴らしい出だしだ。
・サヨリ
やや酸味がある。いつも銀色が美しいが、やはり皮をむくのは直前か。
・赤身
かなりサビが強い。もっとも、これくらいなら問題ないけど。
・中トロ
この辺で穴子の話題になるが、今は一番悪い時期だ、とのこと。なんですと。今日は
塩とつめ、一貫ずつ頼もうと思っていたのだが…。かなりの常連と思われる方が
びしばしと質問を投げていたが、大将の答えには貴重な情報がぎっしりなので、耳を
皿のようにして聞き入る。大将は養殖物に対しては駄目出しが厳しい。もっとも、どの
店でもそうなのかもしれないが…(今度、訊いてみよう)。他に、分店の話で
盛り上がる。
・コハダ
肉厚のコハダ。なんだぁ、今日のしみづは一味違うぞ。それとも、ようやく鮨が少しは
分かって来たのだろうか。値段が上がった、というのもあるのかもしれない。
・ハマグリ
大きなハマグリ。でも、ハマグリ+煮つめっていまいち、ピンと来ない。
・カスゴ
これもサビ強め。このネタもいいなぁ。
黙って入ってきて座った人がいて、フリーなのかと思ったら、常連さんだった。
黙々と食べていたのだが…。大将は話を振りながらも、手は休めない。この雰囲気を
楽しめる程度には鮨屋にも慣れてきたが、まだ自ら口を開くことは出来ない。それに
しても鮨食べ始めの頃にこの場に来なくて良かった、とも思う。
・鯵
またまた大きい。全体的にシャリもやや大きめだが、ネタも大きい。この鯵は絶賛して
いる人がいたが、私はそれほどいいとは思わなかった。
・ミル貝
うひょ~。コリコリだな。しかし、どのネタも良くて、どれを追加しようか迷って
しまう。
・車海老×2
一尾で2貫1セットだ。ゆっくりと甘みが口の中に拡がる。う~む。まさしく、しみづ
でしか味わえない味だ。
・ウニ
この辺、抜けがあるかも…。
・穴子
う~む、確かにこれは駄目だ。何だか水っぽい。追加をどうしようか素早く組み立てる。
・玉子
大きく×印の切れ込み入り。以前はどうだったかな。
よし、追加タイムだ。皆さん、めいめいのお気に入りを注文。つまみ組の方も途中で
旨さに驚嘆の声が上がったりしていろいろと追加もしていた。炙って、とか難易度の
高い頼み方も。
〇ヒラメ ¥?
〇コハダ ¥?
初のコハダリピート。
〇車海老 ¥?
やはり、2貫だ。
〇ミル貝 ¥?
追加の握りも恐ろしく安定していた。
レビューの価格帯を見ると、つまみありでも、そう高いわけでもないかな?この際、
頼んでみるのもありか。さすがに追加は出来なくなりそうだが…。
#採点、少し上げました。
8:17頃、電話が繋がり、何とか予約が取れた。前回、8:30にかけたらもう駄目で、
正直、もうこの店に行くのは難しくなっている(…と思ったら、1週間前から予約可能に
なっていた。しかし、営業時間内はたとえ常連でも予約受けてくれないのね)。
鮨屋もそこそこ行ったが、アナゴはこの店が一番だ。というか後からアナゴが思い
出されてやや禁断症状気味になった。アワビも暫定1位。そもそもこのクラスのものを
他の店で見た事ないけど。
また10分も前に着いてしまったが、透けて見える店内には誰もいない。今回は店の前の
ベンチに座って待つ。斜め前にある看板が出ていない店が、マイレビュアーさんも
褒めていた久だ。こんな路地だが、人通りが多い。時間になり、カウンターの端から
2席目へ。確か端は常連の席だったかな。
前回、ほとんどの人はお茶を頼んでいたのでこっちの方がスタンダードかと思い、お茶
にしてみたが、今回は逆にほとんどがお酒だった。やっぱりちょっと緊張するので、
飲む方がいいや。
〇おまかせ ¥8800?
・昆布じめ?
かなり酸味があったので、ヒラメではなく、昆布じめなんだろう。
・スミイカ
ん、うまい。スミイカは実は今が一番いい時季か。
・赤身
・中トロ
11月のマグロに期待していたが、いまいち。先月食べた大間に負けてる。やっぱり
この価格帯だとこんなものか?
・コハダ
コハダって結局一年中出てくるのか。白酢のはどうも好きになれないが、赤酢だと
酸味が外に抜けてく感があって大丈夫だ。
・煮はまぐり
かなりの大サイズ。どうも甘いだけという印象。しかし、かなり人気のネタのよう
だった。
今回は私以外はほぼ常連。いきなり黙っていてもつまみから始まる客がいて、あれが
どうにも分からない。相当通うとああいう扱いになるのかなぁ。もちろん、通常は
黙っていてもおまかせだ。大将もかなりあちこちに声をかけていたが、満席になると
仕事に集中していた。
・サバ
6月から鮨を食べ始めたので、初めてお目にかかる、旬の鯖だ。酸味と共に旨味が口の
中に拡がっていく。うむ、旨い。リピート第一候補だ。
・赤貝
赤貝にも期待していたが、生っぽい香りはやや強いものの、それ程でもなかった。
これはまだ出始めぐらいか。
・海老
海老の種類はちゃんと見ていなかった。普通にうまい。
・すまし汁
・いくら
これは駄目ないくらだ…と思ったが、後味はそうでもない。以前、ウニに感じたのと
同じく、うまく処理してある。この辺の技術が他店にはない、と感じさせる点だ。
・アナゴ
さて、そろそろ冬のアナゴ。夏との違いはどうかな…と思うが…わ、わからん。
塩の方がやや脂を感じるぐらいか。とりあえず、相変わらず美味しい。夏も冬も
大差ないのかなぁ。
・玉子
つまみ組は盛んにイレギュラーに注文を入れていたが、取りあえず、辛抱強く話しかけ
られるのを待つ。しかしどうやら、さっさと追加入れた方が良かったようだ。この辺も
店によって違う。まあ、こうやって覚えていくしかないか。
〇サヨリ ¥?
出て来なかったで入れてみたが、これは酸味だけでさっぱりだった。白身魚のシーズン
ではないか?
〇シャコ ¥?
身が赤灰色だ。シャコってこんなのだっけ?いまいち特徴のない味。これは全然旬じゃ
なかったか。
〇サバ ¥?
〇アナゴ ¥?
最近、人気上がってきたみたいで、リダイヤル地獄でもう駄目かと思ったが、1週間前
から予約可能ならまだまだ行ける。また別の季節に行ってみよう。
寿司レビュー実質5件目。いろいろと寿司レビューを読んでいたらちょっと怖くなって
きたが、あまり気にしないことにする。冒頭に聞きかじりの情報を書いたが、独立して
からはもう随分と経つようだ。写真は禁止ではないのだが、あまり歓迎されないという
レビューがあり、一見が撮るのはハードル上げるだけだと判断し、今回は写真なし。
それにしても凄いレビュー数だ。ここは辛口マイレビュアーさんも一目置いている店
なので、期待したいところ。
店はニュー新橋ビルの西隣、烏森神社のあるブロックの細い路地内にある。烏森口から
出てまっすぐ進むと、烏森神社の参道があるので入って左折したところだ。寿司屋は
早めに行っておくべきだと学習したが、ちょっと早く着きすぎた。仕方なく、周囲を
うろうろ。路地には食事の用意をしているにおいが漂っている。一つ北の路地には
早くも行列が出来ている店があった。それにしてもこんな狭い路地にいろいろな店が
ある。どの店もいろいろと自己主張している。
12時(予約時にこの時間からと言われたが、正式なものかは不明)になったので、店内に
入るが、既に先客がいる。少し前からいたんだけど、どのくらい前から入っていいもの
なんだろうか。やや狭い席に詰めて座る。どうも今まで行った店とは明らかに客層が
違う。マダムと外国人がいないからか。更に驚いた事にフリー?で入ってきた人が
いる。そんな事が可能なのか。カウンター上もいろいろと違う点がある。まず、今まで
一度も見かけなかった醤油差しがある。小皿をひっくり返すと、魚の絵が。それと、
手ふきがない。おしぼりで代用する事にする。それにしてもこう席が狭いと写真は
おろか、メモを取る環境ですらない。仕方ないのでメモ取りも諦める。
〇日本酒 ¥?
どうやら一種しかないようだ。冷やした酒でよろしいですか、と2回訊かれたのだが、
ここは冷やと区別するために冷酒で、と答えるべきだったんだろうか。¥1000以下だと
思うが、値段が不明なので何とも評価しづらい。
〇おまかせ ¥8800?
13貫かな?(抜けがあるかも) 構成的にはつまみがなく、握りonlyだった。
しゃりはやや小さめ。ネタがはみ出していることがあるが、実際しゃりのサイズ以上に
大きい。ネタの説明はほとんどないが、壁に札がかかっているので、その中から出して
いる事はわかる。こういうところの寿司は手で食べるものだろうと思っていたが、今回
は箸派の人も結構いた。
・カレイ
特に印象に残らず。
・アオリイカ
最近ようやくアオリイカだけ判別出来るようになった。特にねっとりとしたイカだ。
驚いた事にフリーで入ってきた人はもう一合開けてしまった。水を飲むかのごとき
勢いだ。他にも何やら細かく注文を入れている。
・赤身?
・中トロ?
この辺りでなんだかこの店違うぞ?と思い始める。
・アワビ
カウンターから手元はよく見えないが、これは巨大なアワビを取り出したのが見えた。
今まで見た食べログの写真の中で一番驚いた、超巨大アワビほどではないが、それでも
かなり大きい。これをスライスしてそのまま握る。中央が一番大きくなるが、そこは
厚さで調節しているのだろう。これはもう、しゃりを大幅にはみ出して接地していた。
うぐっ…旨い。目の覚めるような旨さだった。これから旬を迎えるからだろうか。
・アジ
・コハダ
この店はネタの寝かせ方に特徴があるのだと、分かったような気になる。
#しゃりが有名らしいんですが(^_^;
・ミル貝
あまり馴染みのないネタだが、すごい食感だ。
・車海老
・すまし汁
ここで、ほんのりとした貝のすまし汁(はまぐりらしい)。
・カスゴ
・ウニ
超鮮度の馬鹿高いウニとは違うのだが、実にうまく処理してある。こういうやり方も
ありか。
・アナゴ
煮詰め?と塩?が半貫ずつ。これがかなり旨かった。アナゴの身が口の中で溶ける感じ
だ。今まで味わった事のない感覚。アナゴも旬だからだろうか。
・玉子
あんまり好きじゃない玉子だが、何気ないようでいて、これもおいしいぞ。
コースに差がないので、玉子が出て来た時点で同時に追加タイムとなる。周囲に
つられるようにして頼むが、今回もスムーズにいったとは言えず。
〇シマアジ ¥?
〇アワビ ¥?
〇アナゴ ¥?
これも学習したので、席を立ってから会計へ(席は会計する場所ではない、という思想
だろうか)。個々の値段が不明なので合計金額も書いておくと、¥12450。たぶん、
アワビは他より高いんじゃないかと思う。
□総評
相変わらずしゃりの善し悪しはさっぱりなのだが、ネタの仕込みが二味ぐらい違う感じ。
これまでに一度だけ経験した赤酢の店はもっと味が強くてしゃりも黒っぽかったのだが、
あの店の方が特殊なのだろう。銀座に比べるとCPもやや高い(あくまで銀座との比較)。
ホスピタリティーはそう高くない。最初こそ名前で呼んでもらえたが、最後は別の
呼び方になっていた。寿司屋としてはこのくらいが標準なのだろうけれど。寿司屋に
関しては常連には確実に差がある、という話もあり、より評価をややこしくしている。
やや傍若無人にふるまっていた人が一言、うまい!と言ったら大将の口元がごく自然に
ゆるんでいた。到底真似できる域にはないが、プロトコルも一筋縄ではいかない。
8位
1回
2016/09訪問 2016/09/26
ネパール西方の山岳地帯であるガルワール・ヒマラヤ地方の料理が食べられる店。
カレーはネパールのような薄いタイプだが、ネパールとは違うし、北インドとも
やはり違う(中国の影響も?)。また、秋葉原・アールティの姉妹店であり、
チャットやパニプリなどの屋台料理も豊富にそろっている。普通の北インドカレーや
タンドーリ料理もあるが、何気ない品もかなり美味しい。インド地方料理好きなら、
期待を裏切らない店だと思う。
#田端からの道順も公開しました。
●1回目(2015/01)
カレー仙人なマイレビュアーさんにインド屋台料理が食べられる店としてアールティ
を教えてもらったのだが、その姉妹店というこちら。レビュー数的にもエリア的にも
こちらの店に行くべき気がする。何よりネパールに近いガルワール地方というのが
気になった。一応予習しておくと、このガルワール地方というのはデリーの北の
山岳地方で、ガンジス川の源流がある。ネパールから見ると、西側に当たる。
さて、謎の駅・赤土小学校前が最寄りということで、行き方は…田端から歩く!
経路は複雑極まりないので、地図を見ながら慎重に歩を進める。途中、明らかに経路に
なかった商店街を通り、何とか舎人ライナーの高架までたどり着く。ここまで来れば
もう安心♪後は店を探すだけ…が、み、見つからない(汗)。東尾久本通?どこですか、
ここは。北の方に行ってみるが、駅がまったく見えてこない。これは南の方だと
判断し、逆に進むとようやく赤土小学校発見。緑の外壁のお店が見えてきた。
やれやれ。
#40分かかりました--;
さて、ある程度当たりを付けてきたが、とにかく気になるメニューが多すぎる。
もちろんまずは屋台スナックだが、一度パニ・プリを食べたプリシリーズは
ある程度予想が付くので、ここはチャットとアル・ティッキかな。見ると、意外にも
パニ・プリはこのカテゴリでは一番辛い、辛さ×2料理に指定されている。
〇そら豆のクミン炒め ¥480
どうしても食べたかった一品。辛さ×1なので、様子見も兼ねて。カリッとした食感を
予想してそら豆を口に運ぶと…ほっくほくだ。これはうまい。煎ったクミンシードが
とても香ばしい。なるほど、これはみんな注文するわけだ。夢中になって平らげる。
結構辛いが、これなら充分大丈夫だ。
〇パプリチャット ¥850
チャット(軽食)シリーズ。以前食べたサモサチャットはちぎったサモサが主役
だったが、これは小さい膨らんだパパドのようなものが主役。英語だとパプリは
papdiになっているので、やはりパパドの仲間かもしれない。サモサチャット同様、
豆、スナック、タマネギ、ヨーグルト、そしてあま~いソースがかかっている。
甘くて、そしてちょっと辛くて、とても食べやすい。でも、食感的には某所の
サモサチャットの方が上かな。
〇アル・ティッキ ¥500
ジャガイモコロッケをチャット形式にしたもの?かなりパプリチャットに似ているが、
味付けはそれほど甘くない。バタタプーリとダヒプーリもこの路線っぽい。
大分、分かってきたぞ。
9分目ぐらいだが、まだ食べられそうだ。一応、カレーがレギュラーサイズ(?)なのを
確認して、気になっていたポークカレーと、某ネパール店で頼もうとしたら止められた
セサミナン(ゴマナン)を注文。やや無謀だが、まあ大丈夫だろう。
この頃になると新年早々、店内がかなり埋まってきた。地元の常連客らしき人達も
いて、インド人の店員がジョークを飛ばしながら接客している。すっかり、地元にも
定着しているようだ。店内はオブジェも多く、軽快な音楽が流れて、この店も結構な
異空間だ。
〇フレッシュライムソーダ ¥480
シーカンジーというのが飲みたかったのだが、切れていたのでこれに。結構高いが、
果肉が多めに入っている。
〇セサミナン ¥380
やはりナンは時間がかかって、30分ぐらいで出て来た。大体、こういうお店のナンは
びっくりする程でかいと相場が決まっているのでそれ程驚きはないが、それでも予想の
2割ぐらい大きい。そして表面には隙間無く大量のゴマが。本当にこんな値段でいい
のかと思えてくる。ゴマの効果絶大の美味しいナンで、すっかり満足する。特に中央の
ちょっと硬くなってる部分が美味しかった。
〇ポークカレー ¥980
インドではちょっと珍しい、豚肉を使ったカレー。ガルワール地方を知るにはこれが
一番いいんじゃないかと思った。やや透明がかったカレーだが…意外と普通の味
だった。バスマティライスもあったから、そっちに合わせた方が良かったのかも
しれない(でも、セサミナンが食べたかったんだ!)。
ぐふぅ。あ、でも全然歩けるぞ。食べ終わってまったく動けなくなるなんてのは
後にも先にもあの店だけだろう。普段の7割ぐらいの速度で懲りずに田端まで歩く。
多分、20分ぐらいで到着。
#一応、私は歩くのかなり早いです
□総評
屋台料理目当てだったので、いまいちガルワール地方の特色は分からず。調子に乗って
カレーも頼んだけど、やはり一回で気になるところ全部は押さえきれなかった。
また、田端から歩いて行きたいと思う^^;
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●2回目(2015/02)
今回は10分強で到着。一度見た迷い道は通用しない(意味不明)。
今回も気になるところをピックアップ。
〇日替わりラッシー(イチゴ) ¥450
前回、日替わりラッシーなるものがあったのに気付いたので頼んでみた。この日は
イチゴとブルーベリーの2種だったので、イチゴを選択。写真は上から撮ったので
分かりにくいが、これも果肉がたっぷり入っている。
〇ポークティッカ ¥580
これも珍しいと思われる、豚のティッカ(ヨーグルトマリネのタンドール焼き)。
ありゃ、少ないな。でもティッカ類は結構高いので、こんなものか。ヨーグルトの
ごわごわ感は他のティッカと変わらない。味的にはそんなに驚くべきものでは
ないかな。
〇砂肝とガーリック炒め ¥580
ポークティッカの量を見て追加してみたが…半分はニンニクだ(汗)。後で噛むブレス
ケア買わなくては…。砂肝はしなしなだ。そうか、十分火を通すとこういう食感に
なるんだな。某店での疑問が解けた。アクセントとしてショウガとパクチーが入って
いる。
〇キチュリー ¥980
インド式おかゆという説明がされている。滅多な店では食べられないメニューだろう
(たぶん)。最初に頼んだけれど、かなり時間がかかった。さて、どんな味かな…。
とろりとしているのはダル(豆)スープか。ダルに米を入れて、マサラ(カレー)と
塩で味付けした感じだ。ショウガとパクチーも入っている。そして食べ始めると
なかなか止まらない。おっと、付け合わせのピクルス(というかアチャールか?)
を食べるのを忘れていた。これはかなり味が濃い。別に入れなくてもいいかな。
〇スージーハルワ ¥420
大分前にウイグル料理店で食べ損ねたハルワ。スージーは何だろう?(ちなみに
英語名はHalwaと書いてあるので最初ハルワで頼んだけど、通じなかった)
食べ始めると、ん?この粒々感は食べ覚えがある。ウプマと一緒だ。セモリナ粉か。
優しい甘さでとても美味しい。上に乗っているのは野菜?何だかさっぱり分からず。
#調べたところ、スージー=セモリナ粉でした。
今回はインド人の男性がテイクアウトのビリヤニを買いに来ただけだった。前回は
新年明けで混んでいたのだろうか?次回はカレーを頼む予定。
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●3回目(2015/07)
ちょっと出遅れたのでお腹ぺこぺこだ。頼む物は既に決めてあるので、手早く注文。
でも、時間のかかるものばっかりなんだよなぁ…。
〇グレープフルーツジュース ¥350
今度こそシーカンジーを頼もうとしたら、なんとメニューから抹消されていた。
がっくり。パックから注いでいたジュース。もうちょっと安くてもいいんじゃないか
(^_^;
珍しい事に小さな子供連れが入ってきた。あいさつされたがどう絡んでいいか分から
ない(汗)。後から来た常連の男性はごく自然に会話していたが…。子供達も何度も
来ているようで、シェフにびしばし注文していた。しかし、こんなコアな店のカレーを
食べて育つと、高校に入る頃には相当なカレー通になってそうだ。
〇レシミカバブ ¥1180
意外にも一番時間がかかると思っていたものが最初に出て来た。外観が変わっている、
と記憶していたが、確かにこれは驚く。衣?いや、チキンにメレンゲを乗せて焼いて
いるのか。そう言えば、かき混ぜる音がしていた。レシミはシルクの意。チキンは薄味。
味自体はそこまで変わってはいないが、食べているだけで不思議な気分になる。
〇ラクチャ・パラータ ¥580
渦巻き状にして焼いた料理。物珍しさから頼んだメニューだが、これがかなり美味しい。
薄くパリパリでバターが香ばしいが、物自体に味がある。これは全粒粉なのか。この
形状にする事によって熱の伝わり方を良くし、全体的なパリパリ効果を生んでいる
ようだ。かなり量もあってお腹もいっぱいになった。最初の焼きたてが一番美味しい
が、多人数でないとすぐ食べきるのは無理だ。同じく全粒粉と思われるパラータ
シリーズは全部で4種類ある。
〇チキンアチャーリー ¥1200
ミックスピクルス入り骨付きチキンカレー、という説明。骨付きチキンは期待通りの
美味さ。しかし、ラクチャ・パラータが食べたかったので変則注文になってしまったが、
水分多めなので、やはりライスと合わせるべきカレーだろう。
なんか苦しい(汗)。値段で量を判断して頼むべきかな。しかし、やはりここはいい店
です。珍しいだけでなく、外れが無い。
#採点、少し上げました。
==============================================================================
●4回目(2016/07)
何と一年ぶりになってしまった。アールティに行ったので何となく満足してしまったと
いうのもある。今回はマイレビュアーさんと二人きりのプチOFF。もう少し人数いると
いいかな、と思ってちょっと告知もしてみたのだけれど。
時間より早めに着いたが、先に来ていたマイレビュアーさんによってシェフの生い立ち
などが既につまびらかにされていた。なるほど、こうやってあのレビューが生まれる
のか…。
〇生中 ¥?
〇お通し(パパド)
〇そら豆のクミン炒め ¥480
〇砂肝とガーリック炒め ¥580
〇マクダウェル・ロック ¥?
〇レシミ・カバブ ¥1180
今回はかぶっている品も多いし、あまり料理に集中していなかったので、差分だけ。
マイレビュアーさんがおもむろにメモを取り出したので、知り合いのインド人に
聞きでもしてきたのかな、と思うが、インド版yahoo!やgoogleで自分で調べてきた、と
言う。え~~。私も分からない事は帰って調べるようにしているが、予習なんてして
行ったことはない。更に驚いたのは、これでメニューに載ってないカレーが食べられる
のか、と思っていたら、どちらもしっかりメニューにあった件。この店、やはりただ者
ではない。
〇バスマティ・ライス ¥480
サフランライスとバスマティ、どちらがいいかシェフに選んでもらった。出て来た
瞬間に、これは美味い、と確信させる外観。さらさらとした長粒米なのだが、ほっくり
と炊きあがっている。そしてほんのりとした香気。そんなに食べたことのない私に
とって炊きたてバスマティライスというのは初めての経験だったが、こんなに美味い
ものだったか。
〇ファヌ ¥980
豆(ガート)を挽いてペースト状にしてから作るカレー、という説明。これがかなり
説明が難しい味なのだが、今回、一番美味かった。旨味は豆のみで出しているのだろう
か。水分はやはり多めだ。
〇ジョーリー・パコラ ¥880
パコラ入り、ヨーグルトベースのカレー。かなり酸味があって、味は発酵野菜系の
カレーに似ているかも。これも水分は多い。
〇ラクチャ・パラータ ¥580
〇レモンハート・ロック ¥?
〇テキーラ・ショット ¥?
今回頼んだカレー2種はいずれも野菜・豆カレーのカテゴリにある。他にもいろいろ
あるのだが、これは多分、他では食べられないカレーばかりだろう。ちょっとこの欄を
制覇するために早めに再訪しなければ。新大久保ばかり行ってる場合じゃなかった。
また子供も来ていたが、テーブルはすべて埋まる盛況ぶり。地元の人達にも愛されてる
お店です。
ちなみに、マイレビュアーさんと話した内容。
・毛沢東
・インド毛派と北インド情勢
・お気に入りのレビュアー
・シャンティ事件
・押しかけファンの女の子
・ヌーヴェル・キュイジーヌとフレンチの本質
・アメリカ人の馬鹿さ加減がわかるペーパーバック(タイトル失念)
・食べログの悪口
・海辺のポーリーヌ
・太宰
やっぱり、誰も来なくて正解だったかも(^_^;
==============================================================================
●5回目(2016/09)
重い腰を上げて再訪したものの、どういうわけか休み(-_-;
ここまで来て入れないとダメージでかいどころではない。
夕食難民になったあげく、空腹に耐えかねて赤羽駅構内で
食べて帰る。
==============================================================================
●6回目(2016/09)
前回はかなりショックだったので、飲める日にタマヤ田端店をバックアップにして
行こうと思っていたのだが、それよりも荒川遊園へ行ってソルティカージャガル尾久店
に行けばいい事に気付く。同じ場所になんどりもあるのだが、夜はミールスがなくて
おまかせなので、私にはちょっと荷が重い。半分、不安を抱えながら行くが、今回は
ちゃんとやっていた。
〇日替わりラッシー(ラズベリー) ¥450
ブルーベリーもあった。やはりちょっと高いのだが、濃厚。底に沈んでいるのでかき
混ぜるが、なかなか混ざらない。
〇バスマティ・ライス ¥480
カレーを半分ずつかけながら食べる。
〇ラージマ(インゲン豆のカレー) ¥880
あれ?インゲンは…?はっ、そうか別にサヤインゲンのカレーじゃなかった(^^; でも、
売ってる時の名前は白花豆だったりするんだよなぁ。ラージマというのはレッドキドニー
の事のようだ。しかし、これはかなりダルっぽい。ダルの亜種ではなかろうか。
〇バトゥワニー(ひきわり大豆カレー) ¥880
やや焦げた香り。ファヌよりも粒が粗いのかな?食べているとひきわり納豆を食べて
いるような錯覚に陥る。メニュー上の表現は違ったのだが、これはひきわり大豆カレー
という表現がぴったりだ。
今回のカレーはやや地味だったが、ガルワール地方で日常食べられている、普段着の
カレーなのだろう。
く、苦しい…。歩くほどに足取りが重くなる。追加でバジとか頼まなくて良かった。
しかし、さすがにここはちょっと遠いなぁ。私的にそうちょくちょく来れる場所では
ない。
9位
1回
2016/12訪問 2016/12/17
半年で新大久保No.1ネパーリに上り詰めたナングロガル。その後、あまり大きな動きは
なかった新大久保になんと、そのナングロからの独立店が登場。シェフが独立との
事だが、カレーがかなり美味しい一方、焼き物系はあまり得意ではない様子。ナングロ
のカレーは以前とは別物になっており、与えた影響も少なくないようだ。メニューや
キャパの点でもナングロに対抗しうるポテンシャルを持つ店、はたしてこれから
どうなる?
☯前編(2016/06)
店は4Fにあり、新大久保の特徴なのだが、反対側の歩道から見ないと地上から店は
確認出来ない。1Fに目印はそれ程ないので、ベトナムフォーの大きな看板を目印に
しよう。店内に入ると大きなストゥーパ(?)とフェイクのかまどが目を惹く。カウンター
があるが、ここは関係者専用のようだ。窓際には座敷も。店内はまだ誰もいない。
メニューはナングロと若干違う部分もあり、数だけならナングロを凌駕している。
際物に走りたいのをぐっとこらえ、まずは基本メニューから。メニューは写真を撮る前
に下げられてしまった。まあ、いいや。
〇カシス・ラッシー ¥400
見た事ないメニューがあったので頼んでみた。カシス部分がリキュールなんだろうけど、
特にアルコール分を感じない。
店内には小物がたくさん。入口横にはたくさんのマニ車があったが、その他にも壁には
大きく湾曲した楽器、他にもいろいろある。ランプシェード(?)もお洒落だし、装飾に
関しては本当に隙が無い。新大久保で最も完成度の高いネパーリだろう。モニターも
あってネパールの音楽が流れているが、客は私だけなのでちょっとわびしい。料理は
なかなか出て来ない。
〇チウラ(干し米) ¥250
おや、葉皿だ。ナングロと同じ種類の葉を使っているようだ。もしかして日本でも
量産出来るようになったのかなぁ?先日の失敗をふまえ、少しずつカレーに入れる。
〇マトンカレー ¥700
ふ~む、美味しい。このカレーはかなりいい。骨が全然入っていないのも個人的には
〇だ。
〇ムラコ・アチャール(大根) ¥サーヴィス
ちゃんとしたアチャールだった。
〇パングラ・フライ(砂肝) ¥480
タマネギが生だ。う~む、なんかカラカラだな。ちょっと気になったのはこの店には
ブトゥワ・ブタン系がミックス1種しかなかった件。フライだからか…?
マトンカレーは文句なく〇。パングラの出来には不安を残す。
☯中編
今回は先客が。ちょっと気になる変わりどころをつついてみよう。メニューの写真も
撮る。
〇チョーチョーサデコ ¥480
乾麺のスパイシーマリネなどと書いてあるが、チョーチョーサデコで通じる。ぐはっ、
これ滅茶苦茶すっぱ辛いな。食べているとやや慣れてきたが、それでも凄い濃い味だ。
もしかしてこれはすっぱいつまみなのかも?と思えてきた。これは食べたことあると
思っていたが、前頼んだのはワイワイサデコだったか(ソルティ・カージャガルに
ある)。
〇ダル(豆カレー) ¥550
タマネギたっぷりで、ダルと共にまろやかにスープを形成している。あまり食べた事
ないタイプのダルだが、美味しい。
〇モモ ¥600
ハーブ香強め。皮は硬い。ディップが結構辛い。サデコと合わせて舌が麻痺してきた。
ノーマルモモの皮はもうちょい柔らかい方が好きだな~。この硬さはスープ前提の気が
する。
ネパール人グループ×1、日本人グループ×3で、ややカオスな雰囲気に。retty辺りで
話題にでもなっているのだろうか。この店は奥にも席があるらしく、そちらに案内
されていたグループがいた気もしたのだが、確認出来ず。
〇キール(ネパールミルク粥) ¥280
メニューを読み込んでいたら、謎のデザート発見。Kheerと書いてあるが、こう読む
ようだ。後から頼んだのだが、中々出て来ない。これはもしかして…と思っていたら
凄い量の粥が出て来た。湯気が立っていて温かい。そして甘い。ココナツミルクの粥
か。それに干しブドウとカシューナッツが入っている。しかし、多すぎるだろ…。
原価も安いんだろうけど、真面目に量増やさなくてもよろしい(^^;
く、苦しい…。完全に炭水化物過多だ。
☯後編
今回は、ナングロにもないセット、ネワリ・ポジ・セットを注文。サマエボウジセット
も別にある。初めて聞く謎の物もあるので、一つずつ確認しながら食べる。なんと
これはアルコール付き。チャン(原始的な醸造酒)とラクシ(蒸留酒)から選択出来る。
〇ネワリ・ボジ・セット ¥1480
・チャン
平たい容器で出て来た。おや、かなり甘酸っぱくて飲みやすい。この味はどこから
来るのだろう。何だか梅酒みたいだ。というか度数低くてジュースっぽい。
巨大葉皿をお盆の上に乗せて持ってきた。葉皿は結構、柔らかいのでこうでもしないと
持って来れない。チウラ、結構多いな…。
・チウラ
・ボジ(緑豆)
塩茹でした豆。セット名になっている割りには存在感はそれ程大きくない。
・ミックス・アチャール
なんだか、普通にムラコ・アチャールっぽい。グリンピースも入ってるけど。
・トマト・アチャール
トマトのアチャールと言うより、トマト味のアチャール。具は何だかよくわからない。
・ククラ・コ・マス
・カシ・コ・マス
それぞれ、チキンカレー、マトンカレーと説明されている。てっきり、別容器で来る
のだと思っていたが、汁分なしの状態で乗っている。どちらも骨付き。マトンの方は
よくマトン・カレーに入っているのと同じタイプだ。骨なしマトン・カレーは食べ
やすかったけれど、骨付きもこれはこれで美味しい。しかし、マスって肉のことだと
教えてもらったけど、実は骨付き肉のことか?
遅れて、葉皿の外に追加の小皿が到着。
・タマ
タケノコカレー。ジャガイモも入っていたのでアル・タマだと思う(普通はこう
呼ばれている)。熱いと警告されたが、確かに熱くて全然つかめず、チウラにかけられ
ない。仕方なく、少し冷ましてから具を取って食べるが、驚いた事にタケノコが
シナチクのように柔らかい。これ、発酵させてあるな。しかも、ジャガイモも効果的で
なかなか美味しいぞ。う~む、今までタケノコとジャガイモを入れただけのカレーと
思っていたけど、これが本来のアル・タマか。あまり好きなカレーではなかったの
だけれど、がらりとイメージが変わった。それにしても、ここのカレーは外れがない
ので、やはりシェフはカレーが得意なのだろう。
・メティ・スープ(香草スープ)
スープと言っても量はちょっとだけ。味はメモが読めないので失念。
・ポウクワ(木の実の漬物)
パウーワと綴りが似ているので、パウクワなのかも。ニンジンとキュウリの方が多い
ので、ほとんど印象に残らず。
・ダヒ(ヨーグルト)
自家製なのだろう。微妙に酸味。
・シサプサ
一番、謎だった品。説明も放棄してあって、シサプサとしか書かれていない(^_^;
何だか粘り気がある。キノコなのかも。
・ラルモン
どう見てもインド料理のグラブ・ジャムンなラルモン。どうしてこの名前なのかは
不明だ。
どれだったのか不明だが(トマト・アチャールか?)、結構辛くなってきた。それ以上
に問題なのが、やはりチウラが多くて汁分が足りない点。仕方ないのでチャンを水分
代わりに食べる。水は持ってきてくれるよう、頼まないといけなかった。
最初は誰もいなかったが、日本人グループ×1、ネパール人グループ×2が後から来た。
やっぱり、ネパール人グループが奥の席に案内されていた気もして、これが謎だ。
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●4回目(2016/07)
先客が3組。客がいるせいか、最近、店内も活気がある。サーヴィスの人も一人、増えた
のかな。
○リアルゴールド ¥500
もう飲んだのか、飲んでなかったのか、忘れてしまった、ネパール第4のビール。
置いてる店はかなり限られる。この緑のラベルは初めて見る気もするが…。しかし、
いまいちおいしくないな…。温度高めなせいかもしれないが。
ふと、各テーブルの壁に呼び出しブザーがある事に気付く。前からだったかな?奥の
席は死角になっているから、必須のアイテムだろう。
〇お通し?(ムラコ・アチャール)
遅れて出て来た。量からしてアルコール用お通しなのだろう。漬かりがやや浅い感じの
アチャール。何だか、パパドが欲しくなってきた。
〇エッグ・バラ ¥350
表面は目玉焼きのカリカリ部分の味。中は柔らかい。バラの原料は原料はヒヨコ豆の
はずだけど、相変わらず良く分からない料理だ。それと、これは初めてのパターンだが、
小鉢で具なしマトンカレーが付いてきた。具なし…とは言っても、たっぷりマトンも
溶け込んでいる。やはりここのカレーは美味しい。
〇ミックス・ブタン ¥600
やはり、生タマネギにカリカリのフライ。具はパングラに腸モツなど。やっぱり、
これもフライと同系列の料理か…。
〇モイ(ネパール乳酸菌飲料) ¥300
見た事ないドリンクを頼んでみたが、ヨーグルトドリンクだ。ラッシーとは違うなぁ。
あれ、でもラッシーの原料ってヨーグルトじゃなかったっけ?調べてみると、ミルクを
加えたのがラッシーのようだ。まあ、広義のラッシーではあるのだろう。
〇マトン・セクワ ¥280
〇パングラ・セクワ ¥250
これはさすがにカリカリではない。出来は普通かなぁ。ディップがかなり辛いので少し
ずつつける。
えらく安く済んだけど、スクティ系料理が3皿もあったせいか、かなり満腹になった。
今回、ネパール人が奥へ通されるのをはっきりと確認できた。レジ横から座っている
様子も少し見えた。その内混んできたら、向こうにも行けるかもしれない。ちょくちょく
来てるせいか、段々、サーヴィスがていねいになってきた。実際のところ、レビュー
書くために来てるわけですが…(^_^;
□総評(再)
メニュー数はナングロより少しだけ多く、内装はナングロよりも上。キャパも大きい
ようで、ナングロに対抗しうる材料はそろっている。カレーは秀逸なのだが、焼き物
系はいまいち。シェフがカレー担当だったようで、ナングロに行ってきたらカレーに
かなり影響が出ているようだった。今までナングロどれだけ優秀だったんだ、という
裏返しでもあるが。当初は接客の質やビジョンの点でナングロには到底及ばない…と
思ったのだが、これは今後どうなるか、ちょっと分からなくなってきた。とりあえず、
こちらで女子会が行われるのはまだまだ先の事だろうから、しばらくは利用しやす
そうだ。
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●5回目(2016/08)
6~7割の入り。日・ネパ半々ぐらいか。店内にニンニクの香りが漂っている。あまり
気にとめていなかったが、店員が複数いると女性も制服な事に気付く。男性店員は
例の帽子をかぶっているし、民族衣装がベースなのだろう。
〇ラッシー ¥300
濃くて甘い。この形のグラスなので量はやや少なめか。
〇マトン・チョエラ(マトンのスパイス和え) ¥600
何由来かよく分からないが、苦い。苦すぎだ。唐辛子種が見えて結構辛さも強いが、
タイ料理みたいに火を噴くような事までにはならない。
〇グンドリュック(乾燥発酵野菜のカレー) ¥600
〇チウラ ¥250
ふちきりいっぱいでチウラ入れるどころではない。かなり熱いし、別皿にチウラを盛って
かける。具もぎっしり。結構豆が目立つ。乾燥野菜はやはり堅いが、酸味と旨味は
良く出ている。チウラはカレー2つに1つ頼んだのだけれど、案の定、全然足りなかった。
ソルマリみたいに山盛りじゃないからな~。
〇フィッシュ・カレー ¥700
具は切ってフライにした魚。状態はいまいちか。やっぱり真夏に頼むカレーじゃない
かな。しかし、ナングロで以前食べたフィッシュ・カレーとも違うタイプだ。あれは
単品じゃなかったし、特製だったのかな。
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●6回目(2016/09)
最近、混む一方だったのだが、今回は空いている。いつもの人がいないな。
前回、以前はなかったメニューがあったので気付いたのだが、メニューが新しくなって
いる。一部しか確認していないのだが、枝豆がなくなった気がする。値段も変わって
いる。
〇グンドリュック・アチャール ¥380
これが増えたのに気付いたメニュー。硬い黒大豆も入っている。ここでは頼んだことは
ないが、これはサマエボウジセットに入っているやつだ。酸っぱ辛い。チョーチョー・
サデコと同じ系統の味付けだが、やや控えめか。これに慣れると、干し野菜の適度な
噛み応えと旨味が感じられる。カレーにするより良く分かる感じだ。
〇ピロ・アルー(ジャガイモのスパイシー煮込み) ¥380?
いろいろあってなかなか覚えきれないアル(ジャガイモ)料理。これはちょっと
聞いたことないぞ、ということで頼んでみたが、かなり赤い上に、どうもやばそうな
香りがする。ネパール料理に激辛はないはず…と思っていたが、これがとんでも
なかった。少し食べただけでどっと汗が噴き出す。私がインド料理を積極的に食べに
行かなくなってしまったのは、ニハリ爆死事件以来なのだが、そこで一つ学習した事は、
水分が多い激辛料理はリカバリ出来ない、という事だ。とりあえず内部のジャガイモ
だけは食べたが、これは絶対無理だと思い、ギブアップ。ほとんど残す。
〇ミックス・チャウミン(炒麺) ¥640?
かなりボリュームがある。優しい味付け。やや甘い。チャウミンは他にヴェジ、チキン、
タマゴがあって、これは全部入り(?)なのだが、どうも、タマゴ・チャウミンが一番
良さそうな気がする。
今までで一番きつかった、チチャロン・ブラクラクも頑張って全部食べたけど、激辛
料理だけは本当に体調悪くなるのでどうにも無理です。ごめんなさい>< ピロが付く
料理は絶対頼まないことにしよう。
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●7回目(2016/10)
今日に限ってなかなか料理が出て来ない。途中で奥から団体客が出て来たが、これが
原因か?結局、25分くらいかかった。しかも頼んだチウラが忘れられていた。
〇ミックスベジカレー ¥550
〇チウラ ¥250
ネパールではスタンダードな野菜カレー。具はその時々によって違うだろう。今回は
ブロッコリー、ジャガイモ、ニンジンなど。しかし、結構辛いな…。
〇キーマカレー ¥650
ネパーリでキーマカレー頼むのは初めてだ。特に普通の品だが、味付けはちょっと濃い。
どうも、前回、いつもの人がいなくなってから雑になってきていないか?たまたま
だといいのだが…。
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●8回目(2016/12)
かなり予約が入っているらしく、初めて奥に通される。一体どんな場所だろうと
思いつつ奥に進むが、内装はあまり変わらない。窓側サイドよりやや広いくらいの
エリア。ネパール人より日本人の方が優勢か。予約しているのも多分、日本人だろう。
料理は最初のが15分、次のが+10分かかった。
〇チウラ ¥250
〇マトンカレー ¥750
相変わらずの美味さ。マトンもたっぷりだ。
〇クワティ ¥600
加熱していたのかやや泡立っている。複数の豆を使ったクワティだが、ちょっと味気
なかった。大体は、ダルの方が美味しい。
現時点で大久保一マトンカレーの旨い店の称号は守っている感じ。ただ、人気出て
混んできたのに対して厨房パワーが足りなくなっている気がする。迅速提供をモットー
とするナングロやソルマリとは対照的だ。それにしてもシェフの引き抜きで2016年は
前半と後半でガラリと様相が変わってしまった。マイレビュアーさん曰く、東南アジア
も南アジアの店もシェフが簡単に移籍するので、それ以前のレビューがまるであてに
ならなくなってしまう。レビューする方も結構大変です。
10位
1回
2016/07訪問 2016/07/12
ソルマリの出現が最大の話題で終わるかと思われた2015年末、突如として現れた大型
ネパール料理店。それまで誰も経験したことのなかったメニューの充実度、禁煙フロア
の存在(後に屋上席もオープン)、聞き慣れないネワール族の料理、と百戦錬磨の
ネパール料理好き達をも驚嘆せしめた。オーナー氏の着実に店を進化させる姿勢も
見逃せない。半年で新大久保のNo.1ネパーリに上り詰めた。最近は女子会も頻繁に?
#どうも、2016年6月にアーガンにシェフが独立した影響が結構出てるような。
●1回目(2015/12)
☯前編
先日たどり着けなかったムスタングにリベンジしようかと思っていたのだが、気になる
新店情報が。ネワール族というのも聞いたことないし、CP特化型の店らしいムスタング
よりもこっちの方が面白そうだ。もう開店一月未満の店に行くのは止めようと思って
いたのだが、どのみちメニューからすると何度も行くことになりそうな店である。
新大久保から大久保へかけて道路の南側をざっと歩くが、見つからない。またか。
探知レベルを上げて引き返すと、おや?ビルの上に見慣れたネパール国旗が。あそこか。
しかし、随分高いな?ビルの前まで来ると、千里香という黄色い看板がとても目立つ。
これを目印にするといいだろう。階段を上がると2Fがその千里香。ドアの外からでも
店内の熱気が伝わってくる。東北部朝鮮族の店だが、間違いなく「本物」が食べられる
店だろう。そして目の前にも扉が。開けると3Fへの階段が現れた。いざ行かん!
店内に入ると喫煙か禁煙か訊かれ、更に上の4Fへ。何と!ここはフロアで分煙なのか。
店内は既に半分ほどお客さんが入っている。
メニューに目を通し始めるが、な、なんだこれは…。サンサールでしか見た事のない
チャタマリが3種類に、ソルティーカージャガルでしか見た事のないジディに、ソルマリ
とMOMOにしかないダック・チョエラ、更にはスクティ・トゥッパ、クワティ・
モモなんて合わせ技まで。チウラ・ブジャ・ディドも当然のようにそろっている。
ドリンクの方もチャン、ソムラサ、プルジャ・ダイニングでしか見た事のないトゥンバ、
更に謎のドリンク・アイラアーまである。注文を取りに来た優しそうな店員さんにこれ
何ですか?と訊いたところ、作るのに2週間ぐらいかかるのでまだ出せないと、ていねい
に教えてくれた。いや、それよりも早くオーダーを決めなくては。セットメニューの
サマエボウジも気になるが、ここは基本から入ろう。グンドゥルックとチウラ、パングラ
を注文。
〇プレーンラッシー ¥300
普通に注文したのだが、サービスにしてくれた(ドリンク頼まないとサービスで出てくる
ことはちょくちょくある)。量はやや少なめ。
〇グンドゥルック・サデコ ¥650
!?
あれ?…グンドゥルック?干し発酵野菜を使ったカレーのはずなのだが…サデコ?
(和え料理)あわててメニューをめくるが、他にグンドゥルックはない。写真からする
とこれで間違いないようだ。しかし、チウラと合わせるのはきついな。かなり酸っぱい
味付け。確かにあの干し発酵野菜・グンドゥルックだ。味付けも濃いので、つまみ
向けかな。さくさくの豆も入って、ミャンマー料理と言われても違和感ない。
〇チウラ ¥250
以前は謎の料理だった干し米・チウラ。最近は出す店も随分増えた気がする。汁気の
多いネパールカレーと合わせるのが王道だが、肉類にくっつける食べ方もある。
〇チリ・パングラ ¥500
砂肝。頼む時に辛いやつ?と訊かれたので一応確認したのだが、実は辛くないのと2種類
あった(^_^;結構辛いが、ネパール料理で、辛いのが苦手な私が音を上げるほど辛い
料理はそうはない。砂肝は大きめの切り方、コリコリ感はほどほど。
う~む、やっぱり汁なしでチウラを食べるのは無理がある。カレーも頼もう。ここは
マトン…ポークや魚、クワティもあるぞ。いやいや、そんなに飛ばしてどうする(^_^;
基本のダルにしておこう。
お客さんも増えたせいか、ダルはなかなか出て来ない。まだかな…と思いながら食べて
いると、やっぱり優しそうなマネージャー氏登場。グンドゥルックの事を訊いてみると、
メニューはいろいろ間違ってるので、今作り直している、とのこと。そうか、やっぱり
あれは別の料理なのか。アイラアーは年末ぐらいには飲めそうだ。
〇ダル・カレー ¥600
ネパールの国民食にしておふくろの味、ダル(豆)。半分くらいになったチウラを
全部入れて食べる。ダルと言っても店によって使う豆の種類や濃さ、量などピンキリ
なのだが、豆がぎっしり入っている。う~む、旨いな。今まで食べたダルの中で
ベストかもしれない。
マネージャー氏はうちのミスだ、と言ってダルをサービスにしてくれた。いや、
グンドゥルック・サデコなんて貴重な物が食べられたし、別に良かったんですけどね。
15年前のデータだが、ネワール族は120万人で総人口の5%、ネパールで5番目に多い
民族(最大民族のパルバテ・ヒンドゥーが40%ぐらい)。タカリ族なんかは1万人しか
いないし、結構多い方だ。セットにはそのタカリのメニューもあったけれど、どういう
関係なのだろうか。
☯中編
1Fの張り紙(前回は無かった気がする)を見ると、ナングロ・ガルと書いてある。
これが正式店名なのかもしれない。今回は特に喫煙の有無は訊かれず、そのまま3Fへ。
メニューの件といい、まだオープンしたばかりで多少の混乱は見られる。
バスマティー・プラオ(中央アジアではプロフと呼ばれるピラフの仲間だろう)を
頼んだが、これは事前予約しないと食べられないようだ。ディドももしかしたら
そうかも。新しいメニューで直ってるといいけど。
〇マンゴーラッシー ¥サービス
またサービス。そう言えば出すの忘れていたけれど、ちらしでドリンク一杯サービス
だった。量はやはり少なめ。
〇チウラ ¥250
〇マトン・カレー ¥700
何故か日本語表記はラム・カレーとなっているが…。やや甘い味がする。う~む、
これに関してはMOMOやソルマリの方が上か。
〇? ¥サービス
何だかよくわからないが、赤唐辛子ペースト?結構辛い。ちびちびつまんで全部
食べたら、チューブでお代わりが来た(^_^;
〇クワティ・モモ ¥800
これもちょっと甘い。発芽させた豆を複数使うクワティはダルよりも手間がかかって
いるはずだが、実のところ、ちょっと地味なスープかもしれない。後、モモの皮が硬い。
この店にはノーマルの蒸したモモは無いようなので、全部このタイプかな。
〇ジブロ・ブタン(タン炒め) ¥600
追加注文したらセクワ(焼き串)並にかなり時間かかった。ややカリカリに炒めてある
(豚肉でこういうのがあるだろう)。シンプルな塩味だが、これがなかなか旨い。
う~む、しかしアルコールが欲しい。完全に酒のつまみ向けだ。オーナー氏がやって
来たが、これは好物なんだそうだ。ブタンとブトゥワとブテコの違いを訊いてみたが、
ブトゥワが肉らしい、という事しかわからなかった。
オーナー氏が上にヨクジョウを作っていると言うので思わず聞き返したら、案内して
くれる事に。すると5Fにテラス席が(オクジョウか(^_^;)。なんとびっくり。この
店は3フロア構成だったのだ。それでビルの上にネパール国旗が見えたのか。まだ
整備中だが、気候が良くなる頃にはオープンするだろう。新宿も見えるそうなので、
夏が楽しみだ。
☯後編
2Fのドアがガラス付きになったのかな?日々改良されてますね。結構にぎにぎしいが、
半分くらいの入りか。大テーブルの予約札も見えたので、早め早めに頼む。しかし、
ヒャクラとフィッシュ・セクワが切れていた。
〇アイラアー ¥500
本邦初公開?アイラアー(Aila)。蒸留酒か。飲んでみると酸っぱいような甘いような
香りがする。う~ん、何だろうこれは。後で訊いてみたら、ブラック・マスタード?を
ラクシに漬け込んだものだとか。調べてみるとネワール族にとって祭事用の重要な酒
らしい。原料はたぶん、一種ではないだろう。
〇スクティ・キーマ ¥890
スクティ(マトン干し肉)のキーマってどんなのだろう。
私「これってスクティのキーマ?」
店員「そう、スクティのキーマ。」
OK。頼んでみよう。すると、スクティがちぎってある。キーマは細かくする、という
意味を持つ単語か。油で和えてあり、ややさくさくした食感。ミャンマーの干し鹿肉
料理(サッター・チョッ・トウッ)に似ている。濃く、やや辛い味付け。そうそう、
スクティでちびちびやるってのはこういうことだよね。
〇セクワ(砂肝×2+マトン×2+ポーク×2) ¥280+¥300+¥300
盛り合わせもあるが、セクワ(焼き串)は2本単位から。一串¥150ぐらいか。この中では
砂肝(パングラ)がかなりうまい(砂肝大好き)。マトンとポークは肉がいまいちな
感じだが、かんでいると結構旨味がある。
〇ミックス・アチャール ¥380
ちょっと間が空きそうなのでアチャール(漬物)追加。内容はムラコ(大根)、ニンジン、
グリンピース、多分ダルにも使われている小さな豆。これはかなり辛い。でも後をひく
感じではない。
〇チャタマリ・プレーン ¥400
小麦粉料理だと思っていたのだが、実は米粉料理らしいチャタマリ。あんまり強く
加熱してなくて半生っぽい食感だ。パクチーと薄い塩味がする。
〇チャング ¥450
んぐっ、ちょっと酸っぱいな。度数高めなのか飲みにくい。某所のチャングはとても
爽やかで飲みやすかったのだが、やはり……な酒なので、一定の味がするものでもない
だろう。底の方は澱?も結構たまっていた。コップは下の方がひび割れたタイプ。
〇ラルモン ¥300
デザートの欄で写真がない一番謎っぽいものを頼んでみたのだが、あれ、これが
写真にあったやつか。甘いヨーグルトにグラブ・ジャムンっぽいもの(そのものかも)。
この店のオペレーションはまだやや弱い。というか、ソルマリが優秀すぎるんだけど。
□総評
プルジャ・ダイニングが現れた時、「これは凄い店だ。ナンを置いていない」と驚き、
ソルマリが現れた時は「こんなに充実したネパール居酒屋はかつてなかった」と感心
したものだが、何だかもうそういう次元を越えている。ネパール料理店の進化・深化が、
新たなステージに突入した感がある。ここに全部そろっているので、メニューの豊富さ
なら新大久保の店にすら圧勝だ。まだ開店したてで粗も垣間見えるが、増築もして
いるし、今後の発展も楽しみだ。
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●4回目(2016/01)
こう寒いとネパール料理でもない気もするのだが、トゥッパの存在を思い出し、行って
みる。ややマイナーな麺料理・トゥ(k)ッパ(軽くkを入れてトゥクパと発音する)。
実は決まった味がないような気がしているが…。
〇ミックスバラ ¥550
未だに味がよくつかめていない豆粉料理・バラ。プレーンの他に卵と肉があるが、
両方合わせたミックスを頼んでみた。中央に目立っているが、結構卵味。内部に肉も
入っているのだが、量の割りにあまり存在感はない。具が入っている分、バラは衣化
している。外はバリバリな部分もある。相変わらずこれがバラの味、というのがつかめ
ない。プレーンを頼まないと駄目か。
〇スクティ・トゥッパ ¥650
頼むのは確かまだ2回目だ。前回頼んだ時はまるで蕎麦のようなスープだったが…。
意外なことに酸っぱい。そしてコショウでかなり辛くしてある。インドの野菜スープ
がこういうタイプだったから、その系列かな。麺はちょっと柔らかすぎ。スクティは
小粒でも存在感がある。う~ん、やはり麺と野菜ぶち込んでおけばそれでトゥッパ
かな。後で喉がかなり渇いたが、コショウの影響だろうか。
禁煙フロアはネパール人達にはちょっと不人気のようだ(下に移動したりしていた)。
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●5回目(2016/02)
ほぼ向かいのソルマリに行った時に通りの反対から見たら3・4Fに大きな電飾と看板が
あるのを発見。そう言えば店内から見えていたが、下からだと全然気付かない。
いつの間にか登録名が「ナングロ」から「ナングロ・ガル」になったけど、結構、
スムーズに改名が通るものだ。
今回は蕎麦粉料理・ディドです。ネパールは北へ行くほど高度が高くなっているので、
その辺の米も育たない地域では主食のようだ。結構置いてあるようで要予約だったり
するので、常設であるのはプルジャ・ダイニングとここぐらいか。食べるのはまだ
3回目だ。
〇タカリ・ディド・セット ¥1500
単品も山岳民族のタカリの名前が付けられている。メニューの方はディロとかデイロとか
書かれているが、まあ大体そんな感じのあいまいな発音なのだろう。カレーをフィッシュ
とマトンから選ぶ。英語メニューを見るとディド自体も2種類あるように見えるが、
現状では特に選ばない。
・サラダ
最初にこれだけ出て来た。本体の方は出てくるまでちょっと時間がかかる。
・ディド、パパド、アチャール、サグ
・フィッシュカレー、ダルスープ、ギー
のわ~!これ、滅茶苦茶多いな(汗)。ちょっと湯気が出ている。そうか、蒸すのに
時間がかかっていたんだな。手で押すと弾力があり、くっつかない。手で食べた方が
いいような気もするが、フォークで食べる。やはり味はついていない。これをカレー
なんかに合わせろ、という事か。サグやアチャール(もう一つはグンドリュックだった
かな)、例の辛いペーストなどと混ぜながらどんどん食べる。パパドはさすがに単品で
食べるが、塩気が効いてて妙においしい。ネパールのフィッシュカレーというのは
初めて食べたのだが、意外にもトマトの酸味が効いているマチャ系(?)のカレーだ。
魚の味はあまり関係なくなっている。ダルはメニューになかったが、薄いスープタイプ。
小皿は最初バターだと思ったのだが、使ってみると獣っぽい乳製品の味。そうか、これが
ギーか。固まってしまったので、最初にかけておくべきだったか。
段々、以前食べた時の事を思い出してきたが、プルジャ・ダイニングのはちょっと
トウモロコシっぽい味がした。やはりダル同様、店によってタイプが違う感じか。
バター(?)も最初からかかっていた。そして何よりこんなに多くなかった(汗)。
まずいな、これ満腹コースだ。漬ける物が無くならないよう、慎重に配分しながら
食べる。
・デザート
マンゴーの入ったヨーグルト。
ペースを落として食べ終えたが、やばい、一呼吸置かないと動けないレベルだ。これは
危険なセットだ。頼む際は注意されたい。値段も一番高いのだが、量の多さに
意味を持たせているのかも?
#単品(¥750)もありますが…。
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●6回目(2016/04)
未だにサマエボウジセット食べていないのだけれど、今回も単品で。
そんなに埋まっていないのだが、グループの人数が多いせいか、ちょっと待たされる。
おや、向こうのテーブルでトゥンバが頼まれている。一人で飲むとちょっと大変なの
だが、そろそろ自分も頼まなくては。フロアにいろいろな料理の匂いが漂っている。
〇ダック・チョエラ ¥750
アヒルのチョエラ。滅茶苦茶味濃いが、なんとなくアヒル味。これはちょっとつまみ
以外で頼む品ではなかったか。骨がゴロゴロ入っている。そして、かなり辛い。
大体、チョエラは辛くなる傾向が強いのだけれど、今まで食べた中でも一番辛かった。
チョエラとチリ系は避けておいた方が無難かな…。
〇ミックス・チョウミン ¥650
まさかの大皿である。甘辛い味だが、スイートチリというよりもケチャップっぽい(^_^;
外れチャウミンとは言わないが…。食べ終わる頃にはちょっとやばい感じに苦しく
なった。
〇ラズバーリ ¥300
チョウミンが来たタイミングで注文。Rusberyという表記でラズベリーの菓子かと
思っていたのだが、これは白いグラブ・ジャムンこと、ラスマライか。冷やしてあり、
ヨーグルトと、ライチ味。そもそも、ラズベリーはraspberryなので全然違った。
〇マサラチャイ ¥サービス
良い香り…。これはスパイスを入れたマサラチャイか。甘くておいしいチャイ。
サードウェーブカフェなんかで出てくるチャイってどうも中途半端な味付けで、
こういうチャイらしいチャイは中々出て来ない。
オーナー氏に屋上の進捗を訊いてみたところ、現状では6月頃と言っていた。
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●7回目(2016/05)
いつものように階段を上がると、オーナー氏からナマステ~と挨拶。ナマステ~。
4Fに行くと、何だか女子グループが多い。女子会かと思ったら、ネパール人か。
〇ネワーリ・サマエボウジ・セット ¥1200
葉皿を使ったスペシャルメニュー。もちろん、この店にしかない。最初に行った時に
既にたくさんレビューがあったので、ずっと後回しにしていた。持ってくる時に変形
していたので、葉皿は持ちにくそうだった。これ確か、輸入しているという話だった
が…。さて、内容の方は、
小さいバラ、黒大豆、ゆで卵、柔らかい豆、スパイシーラム、チウラ、サグ、
ジャガイモのドライカレー、ムラコ・アチャール、パウーワ、となっている(リストに
あったスライス生姜は見当たらない)。
既存メニューで味の分かるものは省略するとして、黒大豆…カッチカチに硬い。ボリボリ
と音を立てながらかじる。でも旨味もある。ジャガイモのドライカレー…アル・なんとか
というジャガイモ+カレーメニューのどれかだろうと思ったのだが、これが激辛レベル
に辛い。スパイシー・ラムの方を警戒していたが、それどころではなかった。
パウーワ…消去法で行くと、右上の小皿がそうなのだろう。カレーかと思ったが、意外と
梅酢のように酸っぱい。
周囲のものを少しずつ真ん中のチウラに混ぜながら食べる。複数混ぜるとなんかちょっと
いい感じだ。カジャセットも単なる盛り合わせじゃなくてこういう感じなのかな?
しかし、やはりチウラを水分なしで食べるのは無理があるのでドリンクが必要だ。
フォークで食べていたので、葉皿の底に穴が開かないように気を付けながら。底が
見えてくると、葉と葉をつなぎ合わせる部分は茎か葉脈を使った釘で留めてあった。
〇ディタ・ラッシー ¥450
ソフトドリンクを頼むのもつまらないと思い、結局アルコールに(^_^;しかし、さっぱり
アルコール分は感じられなかった。ディタと言うのはライチのリキュールらしいが…。
ラッシー多めか。
何故か女子ばかり増えるが、ネパール人だけでなく、日本人もいる。う~む、禁煙
だからか?間もなく5Fもオープンだけど、こう混むと使いづらいものがある。また、
安住の地を探しに出かけるか…。
新たにポイントカードが導入されていた。ランチ・ダルバート50%OFFと書いてあるが、
夜はどうなんだろうか。
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●8回目(2016/06)
未食の中から、今回は久々にトゥンバを飲もう!と思ってやって来たのだが、何と
ないと言う。え~~~。そこへオーナー氏がやって来たのだが、そもそも温めて飲む
お酒だし、全然出ないので夏はやっていないのだと言う。もう一つの目的である
テラス席の事を訊いてみると、オープンしたが予約専用だと言う。いち早くレビュー
したかったのだが、これでは入る事すら出来ない。
・ネパール・アイス ¥550
すっかりテンションが下がってしまい、この際、軽く済ませようと定番ビールにする。
・ムラコ・アチャール ¥サーヴィス
オーナー氏から。さすがの気配りである。結構、辛い。
・スクティ(プレーン) ¥700
意外に小さいものが出て来た。以前、トゥッパに入っていたものは小さくしているの
だろうと思っていたが、同じ大きさだ。まあ、スクティ硬いので、この方が食べやすく
はあるのだろう。出来たてなので、ややカリッとしていておいしい。
・パングラ・セクワ ¥280×2
美味い。やっぱり、パングラがセクワ最強か。まあ、一番の好物なんですが。
・ククリ・ラム ¥400×2
段々、調子出て来たのだが、周囲は女子ばかりで女子会まで始まった。女子会は
独り飯野郎の天敵である(汗)。いつの間にやら食べログが公式ページになって用途も
女子会向けになっているのだが、4Fに関しては本当にそうなってきたか。飲み食いする
スピードを上げる。
・ジブロ・ブタン ¥550?
前にも頼んだのだが、どうも感じが違う。かなり柔らかめだ。
・ベジ・パコラ ¥480
インド料理のヒヨコ豆粉揚げ。結構久々だ。何かに似ているが、どうも思考停止気味で
めんどくさいので思い出すのを止める。
もうちょっと週末の禁煙フロアは自粛するレベルになってきたかなぁ。曜日をずらして
みるか。それで駄目なら…。
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●9回目(2016/07)
週末は避けて別の曜日に。でも、結構、人がいる。
〇ラッシー ¥サービス
ちょっと待ち時間長かったせいか、ラッシーが出て来た。この辺、この店は如才ない
ところ。
〇チウラ ¥250
おや?と思ったけれど、以前は普通の皿だったから、葉皿入りになったのか。
〇アル・タマ(ジャガイモとタケノコのカレー) ¥650
急に興味が出て来たアル・タマ。やっぱりちょっと熱めか?容器にいっぱいいっぱい
なので、出て来た皿でチウラと混ぜる。ちょっと例の発酵タケノコの香りもしたのだが、
タケノコは一体どこだ?溶けてしまったのだろうか。それに結構、辛い。先日食べた
ものは発酵タケノコとのバランスが非常に良かったのだが…。
〇フィッシュ・カレー ¥650
チウラを分割して後半戦。しかし、このカレーが…ちょっと生臭いなんてもんじゃ
ないぞ。味もやっぱり辛いし、2月に食べたものとはまったく別物だ。
〇ジョル・モモ ¥600
スープ・モモとは別にあり、汁入りモモと書いてあったのだが、見た目スープ・モモで
ある。ゴマが使ってあって、やや酸味もある。モモは以前と変化ないようだ。
6月に、シェフが独立し、ほぼ同じメニューのアーガンがオープンしたのだが、あちらの
店はカレーが異様に美味しく、多分、カレー担当だったのだろう。逆に炒め物類は
ちょっと弱い印象があるのだけれど。どうも重要な戦力が分散してしまった感じだ。
#採点、少し下げました。
順不同・再訪のみ。