レビュアーの皆様一人ひとりが対象期間に訪れ心に残ったレストランを、
1位から10位までランキング付けした「マイ★ベストレストラン」を公開中!
2位
3回
2019/02訪問 2019/02/14
前々から行くと言っていたのだけれど、人数集めるのを負担に感じたのと、2月は
病欠リスクもあるのでこっそりと。
○梵ときしらず 純米吟醸 ¥1000×2
これはなかなか良かった。5年熟成してあってほんのり色が付いている。値段は端数
切り上げかな。
○つまみ・おまかせ ¥16200
・クエ
熟成何日だったかな。超絶旨味。これはなんとか式という血抜きをしているとのこと。
・明石産タコ
甲殻食べていて香り高い上に柔らかいタコ。この特徴は明石だけだとか。以前、某誌で
食材No.1としてシェフ達が選んだのが兵庫だったのだが、ここの漁場はやはり強力な
ようだ。その内行かなくては。
・野付産ホタテ
柔らかく、繊維を感じるホタテ。こんなのは初めて食べたが温度管理が重要なようだ。
・ボタンエビ
いつもの。足は外してからどうぞ。
・千葉・天津産鰤
寒鰤はブランド志向で氷見とかあれば見向きもされないそうだが、おかげで良い品が
手に入る、と大将。
豊洲になってここからは遠くなってしまったが、それでも他よりは早く行っていると
いう大将。市場で顔を売っておくことは土壇場の時の生命線なのだ。本当にいい鮨屋は
どこもやってますが。
・あん肝
色がいいな、と思ったのだがこれが通常より割増しで旨い。真ん中を使っているそうな。
・メジマグロ
なんと、からしなのだが、確かにこれしかない、という合いよう。
・ワカメ
ここから握り。
・スミイカ
味が濃い。しかしシャリがやや硬いか。
・春子
・鯖
脂が乗っている。
・三厩産赤身
・三厩産中トロ
ほぼ最後という津軽。この時期としてはかなりのもの。
・コハダ
相変わらずの〆具合だが、ちょっとしょっぱかったかな。しかしこの店のコハダは
凄い仕事ぶりだ。
・しじみ味噌汁
・浜中産ウニ軍艦
塩水ウニ。
・煮蛤
・対馬産穴子
柔らかいので、と注意される。しかしこれより柔らかい穴子は食べたことがあった。
しみづだったかな。
・玉子
貝目当ての2月だったけれど、ちょっと早すぎた?良い品はあったけれど、鳥貝レベルの
悶絶ネタはなかった。それにしてもあまり行かなくなってしまった鮨屋だけど、産地で
ある程度見当が付くようになってきた。割烹とかでも気に留めているからか。
#採点、少し下げました。
今回はOFF会で。あまり集中していなかった事もあり、簡易レビューで。というか参加
された方々のレベルが高すぎてやばいです。何でそんな事まで知っているの、という。
中盤からは気配を消す事に専念していました(^^; ラノベ風に言うと「Cランクの俺が
OFF会開催したら全員Sランクだった件」みたいな。
〇つまみ・おまかせ \16200
○賀茂金秀 ¥890
〇日高見(ひたかみ) ¥810
❖つまみ
・アラ
・勝浦産鮑・明石産蛸
・ツブ貝、塩胡椒で
・牡丹海老
・鰤
・気仙沼産鰹
・サゴシ燻製
・ワカメ
この中で特筆したいのが鯵。大将は柔らかい物を選んでいると言うのだが、何故にと
いうくらい秀逸な仕上がり。見た目からして只者ではないです。部位毎に違う味わいの
ツブ貝も素晴らしい。これも過去最高かも。香気とも言うべき気品漂う香しさ。
✜にぎり
・スミイカ
・カスゴ
・出水産鯵
・噴火湾産赤身
・噴火湾産中トロ
・噴火湾産大トロ
・天草産コハダ
・イクラ・余市産雲丹
・味噌汁
・煮蛤
・対馬産穴子
・玉子
コハダの美しさが群を抜いております。脂がありふっくらと、それほど酸がきつくない
のだが、実は相当しめているらしい。小粒のイクラが絶賛されていたが、ウニも凄く
良かった。
私の人脈では貸し切りにするほど人数集められなかったのだけれど、もう一組は偶然
にもマイレビュアーさん知り合いのフレンチ店長達でほぼ貸し切りの雰囲気で。やはり
一軒家なので貸し切りを目指した方が楽しめるでしょう。相変わらずこの内容では
あり得ない値段だが、つまみに一つも外れが無いという冗談みたいなレベル。場所が
ネックだと思うかもしれないけれど、特に帰りは1~2分間隔で吉祥寺行きバスが来る
ので、バスで十分。
・時刻表
吉祥寺駅南口・吉04
吉祥寺駅南口・吉06
最近流行り?の近郊価格抑えめ鮨店。吉祥寺からバスで5停留所のところにある。
久兵衛などで修行されていて卸の経験もあるが、すぎたにショップカードが置いて
ある事でも話題になった。開店して半年ほど。
常に目を光らせていないと新店がすぐ予約が取れなくなってしまう最近の鮨事情。
もう行きたいと思うような店は全然行けない状況だが、ここは3ヶ月前に佐竹(先輩に
あたるそうだ)で話題になった時、私以外誰も知らなかったからまだ大丈夫そうだ。
バス停がすぐ分かるか不安だったが、南口を出て真っ直ぐ進むと、すぐに〇Iの前の
通りにバス停が並んでいるのが見えた。4番乗り場から下連雀を通る吉06に乗るが、
帰りにバス停を見たら調布方面のほとんどの路線はここを通るようだ。逆に同じ
乗り場の吉11は通らないので注意。5分で到着。まだ10分あるので近所の児童遊園を
探して一休み。
店はぴったりの時間にならないと開かない。靴を脱いで上がり、畳敷きの掘りごたつ
形式のカウンターへ。材質は松らしい。しかし今日はご家族+私一人という構成。
まずいな、このパターンは初めてだ。こういう時は酔っ払ってしまうに限るが、呑んで
いるのも私だけなので緊張感は保ちながら。
〇澤屋まつ本 純米大吟醸ultra ¥1620
先日、オフ会(未レビュー)の時に話題になっていた酒があったので頼んでみた。
あまりインパクトはなく、温度高めか、と思ったが徐々に本領発揮。邪魔しないように
鈍く香る系の酒だ。しかしこれなら佐久の花の方が上かな。都内にはほとんど出回ら
ない酒だと思うけど。
〇つまみ・おまかせ \16200
現状、昼夜同じで一回転。昼は日曜だけ営業している。
・クエ
塩はピンクがかっている。
・千葉産黒鮑、佐島産真蛸
ぬぐっ…5時間煮込んでいるという蛸が超柔らかい。透明な部分まで厚い。まな板が
やや遠いので鮑切るところを見逃してしまった。
立て続けにつまみレベルが高い。完璧なスタートだ。この店は山葵は少し時間を
置いてるようできつくない。
・三陸産姫にしん
細かく切ってあるし、小さい魚体だろうか。美味い。
・ボタン海老
殻も食べられるので足を外しながら。身も殻も美味い。
・石川産鰤
珍しいというこの時季の鰤。惚れ惚れするような綺麗な色だったが、もう一日経つと
脂で白くなるそうだ。
・ホタルイカ
蒸してある。今季のベストホタルイカはしゃぶしゃぶだったが、これも相当いいぞ。
・スペシャル鳥貝
炙った物を冷やして唐辛子で。う、旨い…。今まで食べた中で一番の鳥貝だ。どの辺が
スペシャルなのか後で訊いてみたが、扱っている漁師さんが特殊で、輸送から気を
使っているようだ。まさしくスペシャルと呼ぶにふさわしい鳥貝。
・銚子産鰹
大将がぼちぼちと話を振ってくれるようになったので、手っ取り早く素性を明かして
おく。この方が話が早い。水は頼む前から出て来たし、お茶のつぎ足しなど実によく
目が行き届いているのが判り、快適だ。4日で3回日本酒を飲むスケジュールになって
しまい、今日は大丈夫なのか、と午前中死んだような目をしていたが、すっかり調子
出て来た(笑)。
〇日高見(ひたかみ) ¥810
先日、隣席の方がひだかみと間違えている店が多い、と力説されていた。日本酒の
読み方間違えると小っ恥ずかしい事が分かってきたので気を付けたい。典型的な
食中酒向き。
・ワカメ
酢を使わないポン酢で。
ここから握り。つまみは軽く4点超えてきたが、さて。
・スミイカ
ふ~む、ややしゃりが硬いのが気になる。
・春子
おや、しゃりちょっと熱いな。甘い。
・赤身
・中トロ(背)
・中トロ(腹)
・大トロ
茶色いしゃりが見えたが、ここから赤酢にチェンジ。大船渡の初定置網、90kg台?
良い物が入ったとの事で4連発だが、いずれも酸味とのバランスが取れていた。
大将は網派で鮪に対する考え方は佐竹と同じ。個人的に今まで最強の鮪は赤身にさしが
入るレベルの大間を寝かせた物だったが、特に最近は鮪が鮨の高額化に拍車をかけて
いるし、それ程鮪は重視していないので、これくらいでも十分ではある。
・コハダ
・アオヤギ
しゃりを包み込む大きさ、そして甘い。文句なく美味い。という訳で後で追加リクエスト
したが、残っていなかった(T_T)。
・浜中産バフンウニ
浜中は厚岸の裏側か。
・北海道産?シャコ
・しじみ味噌汁
・煮蛤
・玉子
見るからにふんわり。海老を使うのはくさみを出さないためだと知ったが、理想の
完成形だと思う。
2時間10分で終了。会計がかぶると大変なので先に出ておく。
最近、日本酒さえあればいいような気がしてきて、じゃあつまみ最強のジャンルは
何だろうという所でそれは鮨屋だという事が分かってきたのだが、まさに隙の無い、
理想のつまみ達だった。加えて初訪の一人客にも行き届いた接客(8席あるが、7人で
絞っている)。名店の予感がする。一方でしゃりの違和感は少々引きずる。元々赤酢厨
なのでそれ以外の店はあまり点数が高くならないが、影響は限定的。何よりこの内容で
この値段の店は今、探してもないだろう。卸の経験がコストを抑えるのにも役立っている
ようだが、貝は得意と言われていたので是非とも再訪したいところ。どの時季に行く
べきか…。あんまりぐずぐずはしていられないが。
3位
3回
2019/07訪問 2019/07/20
予約無しの高尾ビールコラボ・スタンドイベント利用。この手のイベントは発表が2週間
ぐらい前でなかなか行けないのだけれど今回は気づけた。ちょうど京都に行った報告を
するのにもよさそうだ。
14時という半端な時間スタートでちょっと寄ってから行く。もう開始時間も過ぎている
が道路の中央を工事(?)していたせいか5分遅れで到着。あれ、しかし席いっぱい?
奥の着席分はいっぱいだったが手前のテーブルはスタンディングで庭にも小さめの
テーブルが一つだけあった。席を確保してから入口入ったところでオーダー、番号札を
もらう。大体の位置を言うのだがほとんど機能していなかった。
○セルテス・デル・マルケス トレンザード・グラス ¥1200
ドリンクがワインしか無かったのでとりあえず頼んでおいた。カナリア諸島の地ブドウ
ワイン。甘さと酸味。ちょっとデイリーっぽいな。
窯の前にやや離れて陣取ったのだが早くも暇になってきた。これ立食パーティーだな。
やっぱり一人で来るんじゃなかった。オーダーのタイミングもバラバラなのでちょっと
混乱気味。スタッフは忙しそうだ。
○伊豆諸島の魚とパクチーを使ったセビーチェ ¥800
フォークが無いのでテーブルまで取りに。半分イカかな。あまり質がいいとは感じない。
上に乗っているのはシソ。
どうも妙だと思ったら入口のところに止まっていたのがビールトラックか。ようやく
気付いたので取りに行く。車の横に2基タップが付いている。ここは別会計。
○森は生きている(Tropical IPA) ¥800
席が空いたようで隣の人達は移動していったが勝手も分からないので留まる。薪焼き
バーガーはずっと量産中。数は結構ある。
某さんが様子見に来てくれたので京都に行った話と伝言を伝える(しかし名古屋の話を
するのを忘れてしまった)。
○鹿肉の薪焼きハンバーガー ¥2000
鹿感は凄いが薪パワーは特には感じない。結構水分がある。
○チェリーセゾン(Saison) ¥800
甘い。
1時間で切り上げ。外には薪のいい香りが漂っていた。ふと見るとシャツにバーガー汁が
たっぷりと…。おろしたてだったのにがっくり。
夜行くのは大変なのでこういうイベント狙いだったのだけれど、何より家族連れが多い
のがきつかった。一年経過して客層が変わってきたかなぁ。4月から値上げして食材も
グレードアップしたので普段も変化はあるはずだけれど。
ドンブラボーコラボの予約に失敗し、ごめんなさいする事になったのだが、性懲りも
なく企画。最初は1テーブル占有を目指していたのだが、いろいろあって3人で。
レビューはほぼ放棄したので適当に。
やってくると予約が入っていない…?う~むぅ。どうしよう。これで初めて会う
レビュアーさんでもお呼びしていたら青くなるところだったが、比較的冷静だ。
ごめんなさいすれば何とかなるはずだ。結局のところ、予約システムが変わったせいで
データが引き継がれていなかった。食材に余裕はあり、普段は使わないという
カウンター席へ。しかし、これが思いがけない出会いを産むことに。
夜だが、最初に一応庭も案内。先日、ライトを使わないというイベントがあったのだが、
庭には石積みのかまどの跡が。ここでパエージャとか作っていたらしい。話を聞いて
いるだけで楽しそうだ。時間も押していたので早々に切り上げて店内へ。まずは外山
さんが来てくれたのだが、改めて記憶力の良さには驚かされる。ジュニパーベリーを
収穫すると言っていたのでクラフトジン出来たのかな~と思って訊いてみたが、もう
使い切ってしまったようだ。今度、専用のマシンを入れてレベルアップを図る、との
こと。
○芋焼酎カクテル ¥?
庭のハーブ入り。
外山さんはバーテンダーのようにドリンクを作っていく。勝手に試験管で分量量りながら
作っているイメージを持っていたが、なるほど混ぜる作業も必要になるし、あの再構築
ドリンクを作る課程はこのようなものだったか。
○ディナーコース ¥9720
・スナック4種
大体自家製のはずだが、特にパン生地の類が美味しい。
御大お二人の話をうかがうのに忙しく、これはメモ取ってるどころではない。
もうレビューは半放棄する事にする。
・モッツァレラチーズ?
作りたてで温かい。まあ、作りたては5割増しと思って間違いない。
・鶏のスープ
う~む、美味い。これは卵を産まなくなった鶏を肥育し直したもの。滋味というよりも
力強さがある。
メラメラと窯の炎が上がるが、今回はあのバキッという音が終始しなかった。考えて
みるとあの音は薪が水分を含んでいるせいかもしれない。冬になって乾燥してきた
からなのかも。
・ビーツ
ローズマリーがごっそりどころではない。不思議な食感だったかな?チーズの副産物で
あるバター?などと合わせて。
今回は暖炉前のテーブルも満席。ここは特に2人用というわけではないそうだ。外山さん
はテーブルの方に常駐するようになり、代わって登場したのがその外山さんを引き抜いた
例の京都の新店の宮下オーナーソムリエ。なんとまだ20代(若い!)東京に来たついで
に2日だけヘルプに入っているという氏がグラスを洗いながら主に我々の相手をして
くれることになる。
・静岡県岩元さんの紅鱒
紅鱒なので紅い。これも良かったはず。
○グラスワイン・白 ¥?
瓶撮れなかったので内容不明。全然思い出せないがオレンジワインではない。
・自家製パン、発酵バター
水分に黒ビールを使ったパン。先に焼き上がりも見せてくれた。
・岩手産 経産牛
ナイフが切れず悪戦苦闘。何故だ。逆に使っていた疑惑すらある。これも鶏同様、
肥育し直した牛。フロリレージュが似たようなことをやっていたが、あれ程の
インパクトはなかった。付け合わせは野性味あふれるルッコラ?鱒は少しだけ
だったのだが、これを食べてお腹いっぱいに。粉はデュカ。
カウンターでも料理はまとめて1つの皿で出てくる。大テーブルに置くサイズなせいか、
ちょっと狭いか。
○グラスワイン・赤 ¥?
何本か持ってきてくれたのだが、料理は度外視で抜栓して1ヶ月という変態ワインに。
以前一度だけ、イル・スカンピでこの手のワインは飲んだ事がある。あれはヴェネトの
ワインだったと思うが。これはどこだか不明。タンニン強めだが、荒々しさはない。
少しスミレっぽい香り。じっくりと飲む。
・菊芋
これはブラン・マンジェだったかな…。
断続的に宮下さんの話が続くのだが、10代でミシェル・ブラスに入り、OZでメンターに
ワインの手ほどきを受け、グローバルな視点を持つ氏、ターゲットを世界にする上で
ビジョンがしっかりしており、話も理路整然としている。ノーマ出身のシェフを迎え、
ガスも引いていないという新店の話に3人とも興味津々。ハプニングから始まった
あるはずのない出会いだったが、この日の主役は氏だったかもしれない。
・神津島の金目鯛フリット
空輸で調布飛行場から運ばれてくる魚です。
他のスタッフも入れ替わり姿を見せるのだが、スーシェフはカセント出身と判明。
ハジメコンビもいるし、スタッフ結構関西系?
・アロス・カルドソ?
写真を見るとお代わりももらっている。それくらい記憶がない。
・デザート
やや意表を突いたデザートだったのだが、何だったかな…。アマゾンカカオと、粉は
スーパーフードの一種・マカンボ。これはかなり美味しかった。
1時間遅れで後発組も入り、全テーブル満席。誕生日?演出も3回ぐらい行われていた。
何しろずっとカウンターにいたので詳細は不明だが…。
・庭のハーブティー
延べ4時間いた事になる。22時過ぎるとバスも無いので帰りはタクシーで。
特にまとめはないのだが、いろいろと作っているものは一味違うと感じさせる。特に
パン生地類は安定している印象。後、ワインはやっぱり変態ラインナップな模様(笑)。
外山さん「後」がどうなるのか未知数だけれど。
今回は通常使わない席だったので一般的な評価は出来ない。前回のテーブルは1:3:2、
特にパワーバランスの崩れる2:6とかは避けるべきで、暖炉前テーブルなら2人指定も
出来るのではないかと思っていたが、ちょっと分からなくなってきた。日本では
珍しい形式なのでやはり好き嫌いは分かれるかもしれない。イベントレポートが
スタッフ・客の区別なく、と楽しそうなので、今後はそれを狙って行こうかと思う。
調布市・神代植物公園北方にある一軒家レストラン。敷地内には同じ造りのオーナー宅
と整備中の賃貸向け?住居がある。木造?建築内には大谷石の炉窯、ウォークイン
セラーと発酵保管所、庭では野菜やハーブを育てている。三鷹からバス・タクシーで
15分弱(バスは吉祥寺・調布からも出ている)。
料理はこの窯の薪火焼きで調理後まとめて提供され、同席の方々とシェアするシステム。
サーモン&トラウトプロデュースで、シェフはメルボルンのBrae(The World Best
Restaurants 58位)で修行されている。食材は三鷹周辺のローカル志向、ジビエを
扱うことも。実質オープン(6月)から3ヶ月。
#Braeの参考記事
料理O国から。一人でも予約出来たので軽い気持ちで予約したのだが、ちょうど情報
公開された時期だったのか、3件ぐらいしかなかったレビューがあっという間に充実。
急に不安になってきた。記述力に絶対の信頼を置くマイレビュアーさんのレビューも
上がり、今更私なんぞが書いても…とやる気も急降下。当日は朝から雨。新しく買った
シャツを着てみたらポケットがないことに気付いて愕然とする。特快の止まる三鷹から
バスで行く事にしたのだが、何だか中央線が来ないぞ。お客様対応って何やねん。
これ間に合わないな。仕方なくタクシーに乗るが、運転手からはそんな住所はない、と
責めるような口調で言われる。
取りあえず、1-20を指定して到着(¥1600ぐらい)。バスとの接続がシビアだったの
だが、おかげさまで15分前に着けましたよ(-_-メ。看板は出ていないが、この明らかに
違う造りの建物がそうだろう。入口はどこだろう…と写真を撮りながら移動するが、
ん?TAMARU???隣の棟に行っているが何も書かれていない。と、武蔵境通りに面した
少し離れた建物内に火が見えた。あれか!
入口横には薪が詰められている。近付いてMarutaの文字を確認。何か凄い建物だな。
まだ10分前だがスタッフが中に入れてくれた。5人座っているテーブルへ。若いカップル
から、やだ…この人1人で来て何?という視線で見られたらどうしようとびくびくして
いたのだが、年配の素敵な感じのご夫婦とご家族だった。軽く挨拶して席に着く。
カトラリーレストあり、ナプキンあり。
#ドアOPENは11:30?
フロマネ?がやって来て今日の流れなどを説明。三鷹の野菜、と言われても以前は
?と思っただろうが、大塚はなおかに行ったのでその実力の一端は知っている(住宅
が多いので農薬が使えないのだ)。メニューは裏がドリンクリストになっているが、
ペアリングなどは無いそうなのでグラスをお願いする。店内をしげしげと観察。
オープンキッチンだがそのまま中に料理の皿を取りに行けそうな雰囲気。外からは
木造に見えたが、壁はしっくいだろうか。天井はなく、屋根裏が見える。窯方向には
ガラス製の仕切りがあるが、上に付いているのは送風機だろうか。落ち着いた色の
テーブルと背もたれが少し動くイス。こちらには大テーブルが2つあるが、イスは
それぞれに8つ。もう少し増やせるかもしれない。キッチン端のカウンターにも
席がある。後から気付いたが、入口付近の大テーブルも使う。
#こちらの大テーブルは後客2名で使われていました。
○エリオ・フィリッピーノ ランゲ・アルネイス グラス ¥1080?
ピエモンテ、アルネイス。甘いな。液量はたっぷり。どこぞのリストランテの軽く倍は
あるな。
○ランチコース ¥5400
・静岡県 岩元さんの紅鱒とサラダ
さて、大皿に乗って6人分の料理が来ました。確か下に木を挟んでいたが、滑らせて
テーブル上を移動させる。内輪の会でもない限り、撮影で流れを滞らせたくないので
大皿の写真はなし。写真は取りわけ後。説明はあまり聞き取れなかったのだが、ピンク
いのは発酵赤タマネギ、チーズはチェダー?フェンネルもゴロッと入っている。鱒は
例によって富士山麓産だろう。皿は益子焼?だったかな。カトラリーが触れるとこもる
ような音がする。
#HP見ると唐津だけど、なんとか焼と言っていました。
そうこうする内、GRIS(現SIO)におられた外山さんが私に気付いてくれた。一年以上
も前に一度行ったきりなのだが、このクラスのサーヴィスマンになると当然のように
覚えてますよ。何でも今度は京都の新店に移られるそうだ。外山さんを引き抜く辺り、
ただものでない店なのは確かだろう。もう片方のテーブルには幼児がいたのだが、
なんとこれは外山さんのご家族だった。
#一応補足しておくと、アルコールを模して作られる外山さんのノンアルコールドリンク
#は、GRISの名物と言っていい、傑作でした。
○ジーノ・ペドレッティ シャルドネ グラス ¥1404?
とてもきれいなオレンジワイン。
窯の方からバチっと大きく爆ぜる音が立ち始めた。店に入った瞬間からいろいろあった
事も魔法のように忘れ去ってしまったのだが、更にテンション上がってきた。
・バターナッツカボチャのスープ
普通のカボチャスープとはかなり違う味。バターナッツだとこうなるのか、物がいい
のか。上のものは少し油気も感じたのだが何だか不明。
カトラリーは使い回しなのでまだ皿に置いてはいけない。ナイフは肉切りナイフの
ような短めのもの。銘は覚えなかったが、GRISではペルスヴァルから独立した職人の
メーカーとかいう物を使っていた外山さんが噛んでいるだろうから、マニアックな
物に違いない(笑)。
・薪焼き
メニュー上は次は米となっていたのだが、先に肉が焼き上がる。皆さんどうぞ、という
事で窯の方に様子を見に行く。テーブル挟んでも熱を感じるので、目前は相当暑い
だろう。肉は切り分けられて出てきたが、結構大きさは違っていた(汗)。やはり説明は
聞き取れなかったのだが、キノコとラード?と何かを添えて。見ての通り、凄い
ボリューム。
○La s'arrose Chinon2011 ¥1296?
シノン、カベルネ・フランのロゼ…なのだが、澱入りでこの年に700本ぐらいしか
作っていない。気難しい生産者が認めた気難しいインポーターから手に入れたもので、
開ける際に振ってから澱と注ぐよう指定されている。もうね、これ以上書きたくあり
ませんよ(笑)。気難しい生産者と気難しいインポーターと外山さん、この素晴らしい
建物を作ってくれたオーナー氏に乾杯。ちなみにもう一本持ってきてくれたのだが、
そちらは南アフリカだった(笑)。液量はもうずっと多い。
・パエージャ
前後してパエージャ登場。ふっくらとしているのだが、パリパリともしている。
ふ~む、これ相当レベル高いぞ。これだけでも十分に美味いのだが、アリオリソース
など薬味が3種類付いてきて、変化を付けてもやっぱり美味い。皆さん結構食べるのが
速いので、やや焦りながら平らげる(ここまで1時間強ぐらい)。
・焼きバナナ、アマゾンカカオアイス、ラムレーズン
またアマゾンカカオか…と思いながら食べ始めるが、んぐっ、何だこりゃ美味いな。
パティシエが別にいるのだったかな。バナナはもちろん、炉窯で焼いています。
・コーヒー
下半分は皮が縫い付けられた容器。最近、こういうの増えてきた。
途中で希望を訊かれていたが、食材担当の渡邊さんに庭を案内してもらう。無農薬で、
雑草も敢えて抜かずに育てているのだと言う。小学生の頃、庭造成までの限定で庭全部
使って野菜作った事あるので少しだけ知識はあるのだが、なんじゃこりゃ、フリーダム
すぎる!トマトもトウモロコシもぼうぼうに生えているが、しかし虫は大丈夫なんだ
ろうか(私はハダニとの戦いに疲れてプランターでバジル作るの止めましたよ…)。
ジュニパーベリーも育てていてジンに使うそうだ。スベリヒユとかつまんで食べさせて
もらった。セラーも見せてもらうが、瓶詰めが沢山!やばい、興奮してきた。渡邊さん
はHajimeにおられたそうなのだが、ハンティングに同行してスポッターを務めたり、
獲物を解体したりもするそうな。
帰る付近の記憶はあいまいだ(笑)。バス停はすぐ前にある。
□総評
やばいですよ。いろいろやばい事が起こっている都西部に更にやばい店が出来てしまい
ました。薪の爆ぜる音には脳内物質の放出される独特の何かがある。私は郊外の名店や
リゾート地の店には行ったことがないのだが、炉窯付きの一軒家が都下にある、という
だけでも凄い存在なのだろう。そこに実力ある料理人達が集結しつつある。既にやばい
店歴6年になるドンブラボーとのコラボまで企画されていると言うのだからもう笑う
ほかない。先行レビューにここは予約が取れなくなる…でも自分が行けなくなると困る
からあまり混まないで欲しい…と度々書かれているがまったく同意見。予約が数ヶ月
待ちになってコラボがシェフ垂涎のステージになるところまで妄想しましたよ。さき田
もそうだけど、バス・タクシー移動がめんどくさいと思われている内は大丈夫かな。
食べログOFFも相当数開催されることになるのではないかと思うが、同席される他の方
へも心配りが出来る大人の皆さんに行っていただきたいものです。
4位
16回
2023/03訪問 2024/11/04
六本木を代表するフレンチ、ル・ブルギニオンからの独立店。五十嵐一門の中でも
ブルギニオンは更にいろいろなところのシェフを輩出している印象(フロリレージュや
ア・ニュなど)。ブーダン・ノワールが常設メニューだったり、ランチに本日の内臓
料理がある点に出自が見て取れる。もちろん、冬季にはジビエも。
池袋の喧噪からは遠く、目白でも周囲に飲食店がないエリアのせいか、いつもとても
静かに落ち着いて過ごせる(google mapだとうまく表示されていないが、都電・
鬼子母神前駅の下にある、副都心線・雑司ヶ谷駅が一番近い)。壁にある絵も素敵
(私は勝手に、夕焼け空とイルカの絵と呼んでいる)。内容の割に値段が安めなのも
特徴(ランチ4皿コースなら¥2900だ)。この店は履歴を取っているので、頼めば2回目
からでもまったく違う料理を出してくれる。北野シェフの引き出しは非常に多く、5回
ぐらい行っても余裕で内容は被らない。
個人的に、ここはいろいろとフレンチの勉強もさせてもらった店。場所が利用しやすい
というのもあるけれど、池袋大エリア以北でこれだけリピートに耐えうるフレンチは
他に存在しない。通うほどに面白い店です。
●マイ・ベスト10
現状、フォロワー限定の公開にしているのだが(この形式で精力的に活動されているマイレビュアーさんもいる)、検閲かかっていない気もするのでおまけUP。
第10位 ピエパケ風トリッパ 2019/03夜・20回目(リクエスト:内臓スペシャル)
ピエ(羊足)料理。シェフがエスコフィエの本でレシピを調べた、と言うので驚いたのをよく覚えている。調べてみるとマルセイユ名物であるらしい。地味だけど手間のかかった一品。
第9位 日本酒のサヴァラン 2016/04昼・7回目、2019/06夜・21回目(リクエスト)
貸し切りキャンセルがありシェフが特別料金でバスク豚を出してくれた日に出てきたデセール。予約が全滅したわけで私の貸し切り状態だったがこちらの方が印象に残っている。大吟醸を自分でかける方式。どうしてもまた食べたくてその後もう一度リクエストしている。
第8位 ペルドロー地獄 2015/11夜・5回目(リクエスト)
初めての夜訪問に初めてのペルドロー(山ウズラ)。これがとんでもない量で(一羽分?)お腹がいっぱいすぎて寝れない!というのを始めて経験した。もう一度食べろと言われても無理だろう。内臓も使って苦かったので、長らくペルドローは苦いものだと思い込んでもいた。次に行った時にシェフに良くあれだけ食べられましたね~と言われて爆笑したのもいい思い出。
第7位 デセール(ライチと?のジュレ、スモモとモモのクリーム、フロマージュのソルベ、クロレラ入りメレンゲ) 2016/07昼・9回目
これはかつてのスー・シェフ作。他にもいろいろあったのだが一番印象に残っている。構造があまりに複雑すぎて覚えられなかった。彼の置き土産である土佐小夏のリキュールもいい品だった。
第6位 茨城産紫峰牛、カナダ産松茸 2019/10夜・22回目(リクエスト:子持ち鮎)
自分史上、過去最高に松茸を食べたのが和食ではなくこの店である。地味なリクエストで予算が余ったせいか、シェフが盛りに盛ってきた。笠が開いていて滅茶苦茶香った。
番外 生ハム?のメロンスープ
スペシャルメニューを頼むようになって、他席では一般メニューが出されていたのだが、かなり気になった皿。その内食べられるだろうと思っていたのだが、結局食べる機会がなくてちょっと心残り。
第5位 ホウボウのカルパッチョ 赤紫蘇ヴィネグレット 2014/07昼・初訪問
ホウボウの旨さ、赤紫蘇ヴィネグレットの美しさ。この店に通うきっかけとなった料理。また食べたいなと思っていたのだがタイミングが合わないのか結局二度と食べる事はなかった。魚好きのシェフが旬の魚を多用するのでいろいろな魚と出会えた店でもあった(ヤガラもここで覚えた)。
第4位 ウニ、コンソメジュレ、ニンジンピュレ、フエフキダイスモーク、ボリジの花 2018/07夜・18回目
ありがちなようでいて、フエフキダイスモークが絶妙に効いた一皿。特に魚介系でこういった秀逸な前菜は数多くあったのだが、この年のベスト前菜!と言う程印象深かったこれをセレクト。
第3位 冷製サワラのトリュフがけ 2016/10夜・10回目
付け合わせがマツタケ、カブ、柿。すっかりフレンチを分かったような気になっていたが説明を放棄せざるを得ず衝撃を受けた皿。割とポピュラーな鰆を使い、しかも冷製である点もポイントだと思う(前もって作っておける)。他にもセルヴェル・ドゥ・ポー(豚脳みそのゼリー寄せ)、ミンククジラのタルタルなどシェフの底力を思い知らされる料理だった。
第2位 ピジョン・ラミエ・スペシャル 2017/02夜・12回目
鹿、フォアグラ、黒トリュフ、そしてジュと内臓を使ったスペシャル。ブルギニオン出身らしいシェフの内臓ソースが極まった一皿。結局ピジョン・ラミエはこれっきりだったがコルヴェール・スペシャルの時も似たソースが食べられた。
第1位 ホロホロ鳥 2018/01夜・16回目(リクエスト)、2019/06夜・21回目(リクエスト)
第2位と迷ったのだが…。大雪の日にリクエストで食べたホロホロ鳥。他客は全部キャンセル…と思いきやカップルが一組だけいたのだが、この日が婚姻届けを出した記念日でどうしても来たかったもよう。一年後にまた来てくれた、という素敵エピソード付きである。ホロホロ鳥は元々ランチでも出ていた人気メニューだったのだが、これはシェフが独自のルートで仕入れたものでそれらともまたモノが違う。シェフが鳥類で見せる本気火入れも相まって絶品だった。恐らく生涯これを超えるホロホロ鳥を食べることはもうないのではないかと思う。もう一度リクエストした時はホロホロ鳥尽くしで更にパワーアップしていた。
25回目。開店とほぼ同時に4組。久々に見る光景だ。しかし前日や昼などはもっと大変だったもよう。
〇おまかせ特別コース ¥16500
〇適当ペアリング ¥6000
サーヴィス料10%。
なかなか出て来ない…。そう言えば人多いと当然こうなるんだよなぁ。すっかり忘れていた。
・アミューズ(北海道産本鱒・海老・ブロッコリーのタルトレット、山形産豚のパテ・ド・カンパーニュ、トマト・バルサミコ酢) ※写真なし
本鱒=サクラマス。賽の目状でこういうのは和食でも出て来るが、ディルのソースであくまで上品に。
・BICHAT CHAMPAGNE BRUT?
・アントレ(ホワイトアスパラ、ツブ貝、帆立、細巻海老 ジャガイモとピサンリのソース?、柚子パウダー)
・HURST GEWURZTRAMINER VIEILLES VIGNES? ※写真なし
貝いっぱいで嬉しい。先日は和食でもホワイトアスパラ出てきたが、やはりこのレベルにはない。
・アントレ(フォアグラポワレ、鮑、リゾット)
・マコン シャルドネ
リゾットにはバルサミコ酢。上には最近多用されていたイタリアンパセリとディル。ぐうう~旨い。10人中10人が旨いの旗を上げるであろう皿だ。前菜でこのレベルの皿を連発していたのがこの店の特徴でもあった。フォアグラの脂を余さず回収。環審はすっきり系の香りだがそれほど青臭くはなくやや苦味。
・甘鯛、筍 ズワイガニ・ビスクソース
・ドメール・ラリュー? ブルゴーニュ・アリゴテ
他席でホウボウのポワレが出ていたので遂に再会できるか?と思ったが違った。まあ鯛も美味しいですが。鱗は松笠焼き。シェフは和食も出来ると言っているが実際こういうのも上手い。鱧の骨切りもしていたし。ねっとりとした部位は内臓だろうか。ワインは淡い林檎香。甘さと青っぽい酸味。
・新潟産コルヴェール、葉タマネギ
・シャトー・ロラン2015?
最後にジビエが食べられた。がっつりと濃いソース。ワインはすました香りで古木っぽい。まだ鮮やかな赤。
・キアニーナ牛、鎌倉野菜 フォン・ド・ボー
・オリヴィエ・ルフレーヴ ブルゴーニュ・ピノ・ノワール2019?
いや二皿かよ!しかもキアニーナ牛だと?説明聞いて笑ってしまった。キアニーナ牛というのはビステッカに使われるイタリア最強のブランド牛なのだが、フレンチで食べるのは初めてだしこの量も過去最高だ。やはり相当高かったらしいが、最後だしまあいいや、で仕入れたとのこと。最後の最後にこの店のいかれっぷりを楽しませてもらった。この店の基本となる鎌倉野菜だが非常に状態が良く、蓮根・黒大根・紫大根が旨い。ワインはやや硬さがあるがフルーティ。
・アヴァン・デセール(レモン・金柑のコンポート・ジュレ)
・デセール(ガトー・ショコラ、フレーズ、カカオ、アール・グレイのアイス)
・コーヒー
・プティ・フール(カヌレ)
3時間?で終了。3ヵ月連続だったから最後は軽く。いつの日か、この店に通ったことが自慢できればと思う。
24回目。FBを見ていたら3月はかなり埋まって来ているようなのだが、結局貸し切りだった。
〇おまかせ特別コース ¥16500
〇適当ペアリング ¥8800
サーヴィス料10%。
・アミューズ(甘海老のタルトレット、サーモンとレモンクリーム、杏のシロップ漬け)
・BICHAT CHAMPAGNE BRUT
タルトレットにはディルが効いている。もう一つはコリアンダーかな?サーモンにはケッパーのピクルスとアマランサス。透明なシートはシロップ。簡単に書いているがどれもちゃんと美味しい一品である。
・〆鯖とフロマージュ?のテリーヌ、セロリラブ、トリュフヴィネグレット
・HURST GEWURZTRAMINER VIEILLES VIGNES 2019
結構な回数来ているのに初めて見る料理が出てきた。またこんな物を…。後で訊いたら大量のセロリラブを扱っていたら昆布っぽい香りがした、とのこと。分からん。こういう分からなさが半ば意地になって通っていた理由でもある。ヴィネグレットソースは前にも使っていたけれど。ゲヴェルツは随分甘いけれど後から苦味も。
若いスタッフと話したのだが結構話好きである。加藤ソムリエとも1日だけ一緒に働いたという事で意外と長い。前任のサーヴィスマン氏が退任してからホールもやっているそうだ。
・オマール海老とマツカワガレイのパイ包み焼き イタリアンパセリ、ディル
・H&B Languedoc Blanc
高級食材の暴力。
・真鱈白子のポワレ、菜花 サバイヨンソース
・Lunaria Malvasia Bianca Orange Ancestral Brut Nature
冬の味覚にがっつりと塩気のある濃厚ソース。
・フグ、ちぢみほうれん草、霜降りひらたけ 春菊ソース
・VINCENT MOREY&SOPHIE BOURGOGNE CHARDONNAY 2020
聞き慣れない茸が出てきたが交配品種。このソースも塩は強い。青っぽいシャルドネ。
・ブルターニュ産羊 モリーユ茸・シェリーヴィネガー・赤ワインソース
・CAMU Frères BOURGOGNE PINOT NOIR 2021
先日ジビエそれ程好きじゃないと言ったせいか出て来ないな…。最後にあのピジョン・ラミエ・スペシャルは食べるべきだったかも。
・アヴァン・デセール(紅玉のタルトタタン ヴェルヴェーヌ・レモンソース、ヴェルヴェーヌのアイス)
・デセール(甘夏、ローズマリーのアイス)
・コーヒー
・プティ・フール(カヌレ)
最後に1時間ほど話し込む。絵はどうするんですか?と訊いたらそのまま?やっぱりイルカじゃないそうだけど。額縁は欄間を使ったシェフの自作だそうで。
これ程の料理を作りながら貸し切り状態ということに無力感を感じたのもこの店の10年であった。3月の予約もしてあるので次回が最終回となる。久々に満席が見られるだろうか。
23回目。親切にもマイレビュアーさんに閉店の件をメッセージで知らせていただいたので、3年3ヵ月ぶりに顔を出すことに。いつだったか写真見たらシェフ少し太ったかな?と思っていたのだがそんな事はない。近況報告をいろいろと。シェフも次の予定は決まっているとのこと。まあしかし足繫く通っていた店に急に行かなくなるのは考え物だ。私はそういう奴だけれど。
〇おまかせ特別コース ¥16500
〇適当ペアリング ¥7150
サーヴィス料10%。
新しく上のコースが出来たのかと思ったら、いろいろ高騰しているのでこれは以前の上のコース相当とのこと。閉店セールでボトルが安くなっているのであわよくば…と思っていたのだがさすがに一人では無理がある。久々に座る店内は記憶にあるより小さく感じる。席数は少し減らしているようだ。
料理の方は簡単に。
・アミューズ(ポルトガル産生ハム&柿、鴨?のテリーヌ&ピクルス、グジェール&キャビア)
・シャルドネと何かの泡(ブラン・ブラン)
・ズワイガニ、菜の花 バターナッツカボチャソース、柚子パウダー
・ブルゴーニュ シャルドネ
・3週間熟成鳩?のパテ・アンクルート、コンソメジュレ マーマレードコンフィ、からし
・ボルドー?2002
パテ・アンクルートに熟成なんて概念があると知ってびっくりしてしまった。シェフは水分が落ち着いてくると言っていたけれど。惚れ惚れするような枯れた色のワインはちょっとインク香。
・氷見産鰤、トマト、サフランライス、パンプキンシードオイル
・コノスル ゲヴェルツトラミネール
他にディルとケーパー。いろいろあるが鰤の濃厚な脂に対抗するのが品種名ありのトマトだ。
若いスタッフは落ち着いていてそつがない。後客がスタートしてやや間が開き始めた。
・真鯛白子、ちぢみほうれん草、ベーコン シェリーヴィネガー
・オレンジワイン マルヴァジア イタリア
うむ。ソース回収用のパンの出番だ。久々のフルコース、ちょっとお腹いっぱいになってきているがここで使わなくていつ使う。オレンジワインはやや甘い香り。
・1ヵ月熟成クエ 白菜・芽キャベツ・下仁田葱のクリーム煮、黒トリュフ
・クロ・デ・リュヌ
野菜の旨味たっぷりのソース。リードしているのは白菜かな。ワインはセミヨン・ソーヴィニョン・ブランのすっきりタイプボルドー。
・宍粟牛ヒレ 赤ワイン・黒トリュフソース
・シャトー・ベルナドット2015
おや、メイン牛?シェフの地元ルートの和牛。ペリグーっぽいソース。まだ若々しい色のオー・メドック。
・アヴァン・デセール(金柑コンポート、ヨーグルトと蜂蜜グラース)
・デセール(カシスのテリーヌショコラ?)
・コーヒー
・プティ・フール(カヌレ)
2時間50分で終了。食べ終わってちょっとほっとしたが、9皿だったのか。後客を見送った後、シェフと今後のことなど1時間ほど話し込む。閉めるに至った最大の要因は新しいサービスマンが見つからなかったからとのこと。
食べ歩きを趣味としている皆さんは、飲食店の寿命が結構短いという事は良く承知の事だと思う。10年続いたという事でシェフからは前向きなコメントが聞けたのだが、しかしオーナーシェフとして独立した店を手放すのはやはり本意ではないであろう。私なりに閉店に至った原因を考察してみた。
✤立地
この通りは日本女子大への通り道と言え、もちろん南には学習院もあるのでその辺の客の取り込みを狙った立地であろう。しかし目白の飲食店街は西口にあり、まったく繋がっていない。また雑司ヶ谷駅の方が近いのだが、この駅は副都心線線でも屈指の深さにあり(現在工事中の環5-1のトンネルより深くしているため)出るのにやや時間がかかる。池袋大エリア自体フレンチとは無縁のエリアだったし、青山や銀座の新店を追いかけているだけでも一年回せるので積極的に足を延ばしたくなる立地ではないのだろう。ブルギニオンで一緒だった渡辺さんから、開店当初あまりにお客さん来ないので青くなったシェフから電話がかかってきた、という裏話を聞いたこともある。
しかし私自身もそうだったのだが、喧騒とは無縁なこの場所だからこそ気に入っていた人も多かったようだ。一度行けばシェフの実力とCPの高さ、分かる人には分かる店である。
#詳しくは書かないが意外な常連さんの話を聞いた。まったく別の場所なのだが皇族御用立の店が意外な場所にあった事もあり(SNSに書くと100%削除される)立地が逆の要素になる例もある。
✤サーヴィスの継続性
この店のサーヴィスマンを4代に渡って見てきたが(今のスタッフは専任ではないだろう)、継続性に欠けていたように感じる。3代目ソムリエ氏がいた2016~2019年、中でも若いスー・シェフが凝ったデセールを出していた2016年が一番安定していたと思う(彼の事を覚えておこうと思っていたのだが、オルグイユに行った後辞めてしまったのであそこのシェフにはちょっと含むところがある)。
20年、30年と続く店だと奥様が長年サーヴィスを支えていたり(シェフの奥様は別分野の仕事をされている)、強固なチーム作りがされているものだが、薄利なためか慢性的な人手不足に悩まさていたこの店ではサーヴィス面はやや軽視されていたように思える。結局のところ、その人手不足がこの店に終止符を打つことになった。
✤SNS
今でこそgoogle mapの方が影響力が高いが、2010年代ぐらいは食べログの影響が大きかった。毎年メダルに投票したかったが結局この店が候補になる事は一度もなかった(初期は4点を超えていた時もあったのだが)。これはやはり立地の影響でフレンチレビュワーが来ないからである。サーヴィスの点でビブグルマンなども望み薄だったが、どこかでうまく好評価のサイクルに入れていればまた違った未来もあったかもしれない。
シェフの新天地はリゾートホテルなのだが、帰って値段調べてみるとこれはちょっと気軽に行ける店ではない。そんな訳で再会出来るのは相当先のことになるだろう。こんなタイトルを付けたが閉店までもうちょっと通うつもりである。
15回目。今回もソムリエと話そうと30分早く行ったのだが、休日前なので既に4組。
う~ん、これはさすがに無理か。
〇おまかせコース? ¥12000
〇適当ペアリング ¥5000ぐらい?
今回はコルヴェール。最初に指定していた日が解禁前で後から日にちを変更することに
なってしまった。雷鳥といい、正確な解禁日を覚えとかないと駄目だな~。解禁直後な
ためか値段も¥10000で収まらず。
・アミューズ(山口産クルマエビ、セイコガニ)
・ラングドック グルナッシュ・ブラン、シャルドネ
セイコガニはチュイルとパウダーと。これは海老せんべい…じゃなくて蟹せんべいか。
・スミイカのデクリネゾン 春菊と黒キャベツソース ※写真なし
・アルザス エーデルツヴィケール?
偉そうに写真の取り忘れを指摘していたら、自分も撮ってなかった(^^;;(土下座)
カリフラワーのピュレ、これは卵も使っているのかやや乳化を感じる。イカは生・焼き・
揚げと。どれも美味しい。良いイカを使っている。ワインはブランデー+イチゴ?
・真鱈白子
・シノン シュナン・ブラン
シノンは赤かと思ったら白だった。アルザスと似ているようでまた違う。
白子は軽く衣状のもので包んで旨味を逃がさないように加熱してある。ジャガイモと
バルサミコだったかな…。
付け合わせにレンコン、オカヒジキ、ディル、ピンクペッパー。
・ヤガラのポワレ
・ブルゴーニュ・シャルドネ フレデリッック・マニャン
・ジュラ・サヴァニャン
ヤガラなんて魚は初めて知ったのだが、長細い魚らしい。しかも通常、身は楕円形なの
でこれだけ太くなる事はまずない、との事。ムール貝、パプリカ、リゾットと。
この魚はいい出汁が取れるらしいが、確かに実にいい出汁だった。カサゴ系かな。
万能感のあるシャルドネはばっちり。直前で引っ込めたというワインもちょっとだけ
出してくれた。ブランデー+シトロン。確かにこれはどうだろう。
・コルヴェールその1
・ローヌ ヴィエイユ・ヴィーニュ2004 シラー、グルナッシュ
ソースはジュとガラのフォン。理由忘れたが焼きにくいので皮ははずしてある。
付け合わせに下仁田ネギ。王道の構成だ。どうも記憶にあるコルヴェールは意外と野趣
に富んだ味だったのだが、結構、鴨味がする。
・モモコンフィ
あ、こっちは記憶にある味だ。そうか、部位による味の違いなのか。
・コルヴェールその2
・シマール1996
メモが判然としないが砂肝などの包み焼き。これにフォアグラが載せてある。
またこんな卑怯な技を…(笑)。内臓スペシャルだ。ソースは血。どうも血が手に入らず、
シェフが心臓と肺から苦労して作ったようだ。ブーダン・ノワールも一時お休みする
かも、という悲しいお知らせが。
・デセール(栗、コーヒーアイス)
栗はフィナンシェと渋皮煮と…もう1つ何だっけ?
・コーヒー
・プティ・フール(カヌレ)
もう他の客は皆帰ってしまったが、我々だけ粘って3時間半で終了。なんか疲れた。
後になってシェフと話をする事が頭からすっぽり抜け落ちていた事に気付く。食材の
話をしておくんだった。久しぶりの機会だったのに…。そう言えば青森産のホロホロ鳥
が結構良かった話をずっとしようと思っていたのだが、FBを見ると最近は輸入解禁
されているようだ。
今回は魚も全ヒット。時季にもよるのかもしれないが、この店はやはり魚介類も強い。
その都度なのでなかなか狙った魚を食べられるわけではないけれど(またホウボウが
食べたい)。
14回目。おすすめ食材を訊いたらアワビとフェア中のオマール・ブルーとの事だった
ので、夏らしく、というアバウトなオーダーでお願いする。今回、マイレビュアーさん
と二人で行ったのと、いつもよりお酒多かったので適当モード。早めに行ってソムリエ氏
とだべっておく。
〇おまかせコース? ¥10000
〇適当ペアリング ¥3850
・アミューズ・ブーシュ(ハモのベニエ、羊のミネストローネ)
・ドメーヌ・ド・フォンドレッシュ ブラン
かなり羊味がしっかりと出たミネストローネ。やや意外な感じのアミューズから
スタート。ワインはローヌ。グルナッシュ・ブラン、ルーサンヌ、クレレット?
・オマール・ブルー
・ジヴリ
えへへ(*^^*) 身と右に爪も。下はサフランのタルタル、上はパプリカ塩。下は冬瓜と
ワタだと思うのだが、これが美味い!ワインはコート・シャロネーズ。表現しにくい
複雑な香り(^^;で、今回一番良かった。
・アワビ 肝ソース
・ロワール ガメイ
アワビは酒蒸ししてソテー。ソースに紫黒米を混ぜてあり、これがかなりの存在感。
意表を突いたガメイ。これはアワビ+肝ソースに最適解かも。
・鮎のカダイフ包み ジャガイモソース
・無濾過ミュスカデ
上にオカヒジキとオーストラリア産黒トリュフ(!)。花はメモが読めず。これは
鮎の香りを前面に出すよりも周囲の食材に仕事をさせた不思議な皿。ジャガイモソース
も何故こんなに美味い、と思ったらニンニクも使ってあった。
・黒田庄和牛
・ル・ルレ・ド・デュフォール・ヴィヴァン
付け合わせはズッキーニとジロール茸。スモークを効かせた(?)ベーコンlikeな
仕上がり。ワインはマルゴー、デュフォール・ヴィヴァンのセカンド。
・デセール(桃と杏仁豆腐)
・桃リキュール
ソルベは何だったかな~(汗)。
マイレビュアーさんが次々と説明にないサブ食材・スパイスをピタリと当てるので、
えらい人を連れてきてしまった…と思いながら(^_^; さすが数多のフレンチレビュアー
が認めるアナリストですよ。私はと言えば八角が思い出せなくて悩んでました(しかも
どこで使ってたか忘れた(--;)。
#料理の中にトウモロコシとカルダモンが登場するけど、さてどこでしょう?
13回目。前回のピジョン・ラミエ・スペシャルが激旨だったので、今回は内臓
スペシャルでお願いした。詳細も全部シェフに丸投げした。自由度高いと凝り性の
シェフが頭を悩ませる事は知っているのだが。食材指定もしなかったので、結果、
9皿コースでやってもらえた。
〇9皿コース ¥9180
〇少しずつペアリング ¥3510
・シャンパン
4周年、と言うことで半額で出してくれていた。やや果実味もあっていい。
連休中は毎年、菊地シェフ一門のお誕生会があるそうで。思わずにやりとする業界裏話
などを聞きながらスタート。スタッフ問題もようやく解決したようで一安心。今回、
誕生日に来られたご夫婦など、他に4組だった。
・アミューズ・ブーシュ(豚タンのワイン煮とレンコン春巻き?、タコのカダイフ巻き)
皮がパリパリに硬くて、切ったらちょっと飛び散ってしまった。特にそういう説明は
なかったのだが、これはどう見ても春巻きだ。内臓料理ながら重くない。他にもいろいろ
入っているはずだが、やや不思議な味。タコの方はやわやわだ。
・豚脳みそのゼリー寄せ(セルヴェル・ドゥ・ポー)、豚タンのガスパチョ仕立て
・ソーヴィニヨン・ブラン、シュナン・ブラン、シャルドネ、ヴィオニエ
さて、シェフが不敵な笑みを浮かべて自ら皿を持ってきましたよ。これは気合いを入れて
食べないといけない皿だ。おお、クリーミィな脳みそがシームレスに周囲のゼリーに
溶けていく。タンの方はクスクスと混ぜ合わせてある。クスクスはかつて叔母から
土産に大量にもらったが、シンプルにトマトとキュウリで食べるのが美味しい。そう、
それがまさにガスパチョになっているのだ(泡もガスパチョ)。そしてどちらも
肩すかしを食らわせるようにさわやかにまとまっている。ぐぬぬ…参りました。
内部構造も分かる透明ゼリーはインパクトもあるのだが、後で訊いたら本当はもっと
大きく作るが半分にした、とのこと。しかしこれでも地味にボリュームあり、早くも
ちょっとお腹いっぱいになってきた(^_^;
ワインの方は最初にネタばらしされると、4種の特徴がそれぞれ感じられる。白い花を
甘い香りが包み、苦みもある。単一品種のものとも違っていていい。
・フォアグラとアワビ 肝ソース
・シノン レ・ヴァレンヌ・デュ・グラン・クロ2013 シャルル・ジョゲ
海陸肝コンビ。そう来たか。フォアグラの方はバルサミコとピンクペッパー。下には
ズッキーニ。意外にもフォアグラの方が軽く仕上がっている。シノンはカベルネ・
フラン100%。結構力強いイメージを持っていたが、これはエレガントな造り。酸味と…
ちょっとバラの香り?ソムリエ氏にこれどんな香りですか?と訊いてみたところ、
いや~さすがに本職の語彙は豊富だ。シダー(ヒマラヤスギ)のニュアンスなんて
思いもよらなかった。
#コメント欄で指摘して頂いたので修正しました。
・鮎のポワレ ジュとブール・ブラン、スピルリナソース 内臓添え
・ラングドック・ルーション ピクプール
骨パウダーに、内臓も別添えで一尾まるごと。養殖なので卵も持っていた。下には
水ナス。スピルリナって何だっけ?と思ったが藍藻類!?鮎の香ばしさと内臓の苦みを
堪能。しかし、でかい鮎だな…(汗)。まだヴィアンドあるのだが…。
tomkagaiさんはしょっちゅう来られるのでワインが被ってしまって…とぼやかれる(笑)。
・アンドゥイユ 赤ワインとマスタードソース
・マランジェ2013 ドメーヌ・シュヴロ
久々のアンドゥイユ。何とここで食べたのが初めてで、これが2回目だ。下には初夏の
風物詩、アスペルジュ・ソヴァージュ。以前、癖の強さにびびったアンドウィユなので
どうかな…と思いつつ食べ始めるが、これはまったく癖無く仕上げてあった。マランジェ
はボーヌ最南端のAOC。奥さまが日本人だそうで。ブランデー+ちょっと紅茶の香り?
・仔牛とロニョン
・クローズ・エルミタージュ・ルージュ2015 ドメーヌ・ド・リセ
アンドゥイユの時点でもう一皿あるのは分かったのだが、そう言えば以前の8皿から
9皿に増えたのだった。ガルニはヤングコーンとグリンピースなど。うおっ、なんだ
この火入れは…。超やわやわだ。強めにバターが香る。後で訊いたら、バターで
泳がせるように、とのこと。ロニョン(腎臓)は初体験のような気がするが、こちらは
アンドゥイユとはうってかわって癖は強めだ。赤紫+タンニンのしっかりとしたシラー
100%で。
・アヴァン・デセール(ジンジャーエールのジュレと紅茶風味のババロア)
・デセール(湘南ゴールド、バナナ、グレープフルーツ)
下からこの順で、チュイルもグレープフルーツだったかな。内容まで覚えられなかった
のだが、このバナナが不思議な味わい。バナナはひねりがないと野暮ったくなってしまい
がちなのだが。
・土佐小夏のリキュール ¥サーヴィス
あっ、これはかつて面白いデセールを出すスー・シェフが作っていたやつだ。
一年経って飲み頃に。
・コーヒー
・カヌレ
料理もペアリングも楽しんだ、良い夜でした。まだお客さんもいるのであいさつは
簡単に。リピーターも多くて、もう貸し切りタイムが訪れる事もないのかなぁ。
店にとっては、もちろん良い事ですが。
12回目。さすがに面倒なので過去レビューを分割するのは止めておいた。
今回は貝スペシャルでお願いしたが、貝だけではそうは高くならないようなので
ジビエも。
〇おまかせコース? ¥10000
このコースは事前にシェフと相談して食材を決めておくといいでしょう。
〇適当ペアリング ¥3150
もう飲める量は把握してもらっているので、いつもペアリングはおまかせ。大体、
ハーフグラスとか、少しずつ。にしても安い。
・アミューズ・ブーシュ(コガネウニと岩海苔のチュイルほか)
・ローヌ ピクプール
メモがよく読めないのだが、他2つはフグ、コガネウニ、芽キャベツ、味噌?、昆布?
など。コガネウニというのはエゾバフンウニ?やや塩強め。
ピクプールは名前は覚えてたものの、品種特性はすっかり忘れていた。酸と香りが
ある。
・ホッキ貝+本ミル貝+ツブ貝のジュレ ブロッコリーのスープ仕立て
・ロワール シュナン・ブラン
・下関酒造 海響 大吟醸
これぞまさしく貝スペシャル。3種の貝の旨味が味わえる。
シュナン・ブランはクリームのような?甘い香りでいて飲むと酸強くてびっくり。
アミューズでこれは日本酒合いますね、という話をしていたら、本当に用意されていた。
昨年、シェフがフェアに行ってきた下関のお酒。ブラインドで出て来たので生酒?とか
言ってみたが、大吟醸だった(^_^; さすがに全国トップクラスの人気銘柄に対抗出来る
ほどではない。
・パン
・三重産クロアワビ+黒トリュフと赤ワインのソース
・ジュラ サヴァニャン
・下関酒造 大吟醸
後、ブランダードもあるけど、これは何だったかな。ソースはペリグーソースの
マデラ酒を赤ワインにしたもの。
サヴァニャンも飲んだことあるはずだが、名前すら忘れていた(汗)。割とリンゴっぽい。
大吟醸は関娘だったかな?ちなみにこれは全部ちょっとずつでサーヴィスです。
・カサゴ+白子
・ラングドック シャルドネ
付け合わせは菜花、甲殻類の泡と。カサゴの淡く上品な味わいと香ばしさが十二分に
楽しめる一皿。白子はやや甘い味付けだった。
シャルドネは非常に軽い作りで、カサゴにぴったり。今回のベストマッチ。
・ピジョン・ラミエ+鹿+フォアグラ 黒トリュフと黒キャベツ ジュのソース?+内臓
・シャトー・シマール96
うぐっ…。この内臓を入れたソースが絶品。鹿とフォアグラの旨味も押し寄せる。
いやちょっとこれ反則だろ!と思ったのだが、足し算なりの難しさもあるようだ。
そう言えば毎回あまりにいろいろな皿が出てくるので忘れていたけど(^^;、内臓は
シェフの得意分野だった。
サンテミリオンの飲み頃を開けてくれました。メルロー80%+カベルネ・フラン。
・酒粕のアイス+大吟醸のジュレ+酒?のチュイル
・下関酒造 Spirits of 445 純米大吟醸
酒尽くしデセールに最後も大吟醸を合わせて。445というのは下関酒造立ち上げ時の
賛同者の人数だそうだ。酒デセールと言えば、またあのサヴァランが食べたい。
・コーヒー
・プティ・フール(カヌレ)
カヌレが美味しい。
またシェフ一人体制になってしまったので、提供はゆっくりと。この日は他に1組のみ
だったし、ソムリエ氏が話し相手になってくれるので、特に持てあます事もないのだが、
これで満席とかだとさすがにストレスあるのでは、という懸念はある。
私は「守りに入ってもしょうがない」というシェフの姿勢を高く評価しているので
この点なのだけれど、スタッフ問題が解決するまではあまり積極的にはおすすめ
しかねる、という状況なのは付け加えておく。
※字数オーバーしたので、まとめ以外は特に印象に残った料理だけ書くことにしました。
#写真はCTRL+Fで検索出来ます。
●2014/07 昼
初訪問。開店して1年4ヶ月。
皿のビジュアルの美しさと美味さに衝撃を受ける。当時、最高点を付けていた。
○ランチ(メイン二皿) ¥4000
・ホウボウのカルパッチョ 赤紫蘇ビネグレット
ホウボウなんて初めて聞いたが、カサゴの類らしい。これがなかなか濃いめの味で
美味しい。そして野菜を片付けていくとあらわになるビネグレットの色鮮やかな事よ。
思わず見とれそうな色だ。透明な皿の上で、同じ色のプラム(最初はこれのソースかと
思っていた)、黄色い葉(エディブルフラワー…ではないようだ)、緑の葉野菜、の対比
も美しい。上にかかっているのは最初にんにくかと思ったが、噛みしめると甘い。
オニオンのようだ。何だかいきなり凄いクオリティの皿が出てきちゃったぞ。
・ホロホロ鳥のロティ
ここでライヨールのステーキナイフ登場。ランチで使うのは去年、ラトラスで会食して
以来だろうか。
う~ん、香ばしい。そして独特の美味さだ。というかジンジャーエールなんか飲んで
いる場合ではない(なかなか飲み進まないのでまだ残っていた)。赤…赤が欲しい。
しかし、ランチだと調整出来ないし、ここから頼むのもなんだな…という訳でそのまま。
プチトマトは念入りに焼いてある(味付けは忘れてしまった)。豆苗がちょっと珍しい。
・白桃のコンポート
よくある盛り合わせではなく、一皿で出て来た。この皿が、同心円ではなく、更に
傾いているという面白い皿だ。ソルベ(?)を口にふくむと爆発するように液(?)が弾け飛ぶ。
これは一体…。しかし、そんな複雑な仕掛けが出来るとも思えないので温度のなせる
わざだろうか。
●2014/11 昼
シャルキュトリーが有名だと分かったので内臓料理にチャレンジ。初めて食べた
アンドゥイユにびっくり。
〇ランチ(メイン二皿) ¥4000
・スープ(カリフラワーのピュレとモン・サン・ミシェル産ムール貝)
モン・サン・ミシェル産ムール貝って最近見かけるなと思ったら、何とAOC認定だった。
小ぶりで味濃いめなのが特徴。個人的には地中海の大きなムール貝の方が好きだが、
このカップには小さめサイズで十分。それにしてもやはりこのクラスになると、普通に
スープは出してこないのね。
・アントレ(ブーダン・ノワール)
ソーセージなのだと思ったが、リエットみたいにして出て来た。黒い(ノワール)のは
血なのだが、主に背脂とタマネギで作られている。ブルスケッタ用のパンと薄切り林檎
が用意されているが、全部は乗せきれない。これはやはり、少しずつ味わいながら
食べる料理だ。右下にあるのは新生姜なのだが、非常によく合った。辛い、との事
だったが、ちょっと甘い味付けがしてあった。
・ブイヤベース
具は分かりやすくて、紅鮭、エビ、牡蠣、下仁田ネギ、春菊。鮭の皮がパリッパリ
なのがうれしい。下仁田ネギが何だかもうよく分からないとろける物体と化している!
スープはやっぱりちょっと塩分強めだが、メインの鮭は薄味(?)だからまあいいかな。
・本日の内臓料理(アンドゥイユ)
豚の大腸に小腸や胃などを細かくして詰めた料理(小腸に詰めるとアンドゥイエット
と言うらしい)。付け合わせは紅くるり大根(紅芯大根と何が違うのかと思ったら、
芯だけ赤い紅芯大根に対して皮まで赤い)、山ゴボウ、トランペット茸などのキノコ類。
ソースは黒コショウ。
さて、アンドウィユを切ると、結構強烈な香りがしてちょっとたじろぐ。う~む、
これは上級者向けの料理だ。味もかなりこってりだ。これ、ワイン頼まなかったら
どうやって食べるんだろう?糸はナイフでも切れないのでくくったまま残す
(あれっ!?今気付いたけど、片方食べちゃったかな…)。
〇シャトー・ドワジ・ヴェドリーヌ ¥サービス
デセールの前に何やらデザートワインが。「今日はボルドーばかりでしたので…」と
言う事でサービスらしい。おや、ソーテルヌ?グラスもキンキンに冷やしてある。
ん!うまい~。ここまで冷やすとこんなブドウ本来の香りがするものなのか。
ロワールの安貴腐ワインはよく飲んでいたのだけれど、ここまで冷やしてなかった(汗)。
・デセール(モンブランと紫芋のスープ)、コーヒー
上には栗。一見、普通のモンブランなのだが、栗の下にメレンゲが隠れていた。
やはりここは、デセールもレベル高い。
●2015/04 昼
2回ほど入れず、予約しての訪問。開店して2年目。
〇プリフィックス・ランチ(5皿) ¥4000+¥500
・ボラのポワレ エビの泡
いい香り。泡だけじゃなく、小エビが散りばめられている(サクラエビだったかな?)。
エビが味を支配しているかというとそうでもなくて、ちゃんとバランスが取れている。
後、このタケノコが妙に美味しい。食感は普通の硬さだが、じんわりとタケノコ由来の
旨味がする。アスパラは先日凄いのを食べたばかりなので、普通に感じる。
〇コート・デュ・ローヌ キュヴェ・ヴォヤージュ モンショヴェ グラス ¥900
シラーとグルナッシュの古木。以前、ブラインドで飲むとブルゴーニュだと騙されると
いうローヌの古木ワインを飲んだことがあってそれかと思ったが、違った。ダーク
チェリーにちょっとインク入った香り。古木ワインってやっぱりなめらかだ。
・和牛頬肉のマデラ酒煮込み プティ・ヴェールの花添え +¥500
唯一の+料金メニュー。またしても美味しそうな香り。ナイフを入れるとやや硬めの
レバー切ってるみたいだ。最初の印象は洋食屋の煮込み料理だったのだが、次第に
違ってくる。マデラ酒の存在は感じるのだが、そう甘くはない。肉と結合して別の物に
変化させている感じだ。プティ・ヴェールというのは初めて聞いたが、糖度の高い
葉野菜。更にその花というレア食材だ。一応、菜の花のくくりなのだが、味はちょっと
説明がつかない。
〇? ¥サービス
またしてもデザート・ワインサービス。ボトルは後ほど…と言うことで取りあえず
飲んでみるが、ちょっと青い(青臭くはない)風味のあるさわやかな飲み口。
何だろう、と思っていたら、運ばれてきたボトルを見てびっくり。メルシャン?
甲州種か。そういや、日本でも貴腐ワイン作ってたっけ。これは今の時期にしか
出さないと聞いて得心。
●2015/06 夜
初めて夜行ったのだが、取材直後で入れず。
●2015/10 昼
〇プリフィックス・ランチ(5皿) ¥4000
・秋鮭 ムール貝のソース
白いピュレはブロッコリーだが、とにかくこのムール貝のソースが濃厚で美味い。
鮭はテンション上がらない食材だな~と思っていたが、中が半生っぽい火入れで
よそ行きの顔だ。そして下のナスを食べてびっくり。ねっとりとした色気すら感じる
味わいで、別の野菜を食べているようだ。これが秋ナスパワーか。見た目も美しい
一皿だった。
●2015/11 夜
初訪問から一年以上経って、初めて夜訪問。カウンターもない店なので、結構おっかな
びっくりだった。以前のサーヴィスの方がいる内に夜、行けなかったのが心残り。
前のシーズンから食べ始めたジビエ、初のペルドロー(ヤマウズラ)チャレンジ。
予約からしてしどろもどろだったが、最後はシェフに長いこと解説していただいた。
めちゃくちゃ量多くて、次行った時によく食べられましたね、と感心される(^_^;
〇8皿コース+ペルドロー ¥10000
サービス料10%。
・アミューズ 写真なし
いきなり写真を撮り忘れるorz。透明な長いくしの刺さったパテ・ド・カンパーニュと、
薄い長方形の何かを焼いた物が隙間にはさまったヴィジュアル。パテ・ド・カンパーニュ
の方はやや酸味がある意外な味。なかなかおいしい。焼いた物は卵白と何かだった
かなぁ?これが味すら表現が難しい。甘い&しょっぱいが一応ベースかな。不思議な
味わいがあり、かみしめながら食べる。
・アントレ1(ズワイガニのムースとエビの泡)
ムースというか、茶碗蒸し(?)っぽいズワイガニ。そしてエビがとても香ばしく、
かといってズワイガニの邪魔をするでもなく絡んでいる。ううむ、美味い。そう言えば、
前々回のポワレもこうだったか。
〇白・グラス(リースリング?) ¥1200?
オススメのアルザス。これがリースリングらしくない淡いカリンの香りで、最初の
落ち着かない頃はスパイスっぽくも感じた。徐々に酸味が主張するように。他のも
混ぜてるのかな?と思ったが、聞きそびれた。これはかなり良かった。
・アントレ2(ブーダン・ノワールのイカ墨エクレア)
上にはお馴染みのリンゴ、下にもリンゴのピュレ。他に赤いスプラウトやアマランサス
など(アマランサスは大体、種か葉かのどちらかだ)。ナイフが通りそうもないので
手で食べるが、リンゴがこぼれるのでちょっと大変だった。エクレアの食感がかなり
面白い。定番のブーダン・ノワールを再構築した一皿だ。
・カンパチのポワレ トランペット茸とサフランソース
後からシェフが登場したので何事かと思ったら、乗せ忘れた万願寺唐辛子(?)を乗せて
いった(笑)。下にはリゾット状の発芽玄米。セップ茸も使ってあり、料理名はブルグル
(名前分かったので更新)。ナイフを入れたら何だか
凄い音でちょっと驚くが、皮の音だった。焼いたカンパチって食べたことなかったが、
ほぅ、こんな味か。何だか一味違うが、後でシェフに訊いたら、和食っぽくならない
ように焼いている、とのこと。黄色いのがサフランソース、茶色いのがトランペット茸
だが、この茶色ソースが美味すぎる!ちょっとデミグラスっぽかった。
・ペルドロー胸肉のポトフ仕立て
ペルドローは二皿構成。まずは胸肉から。ペルドローはグリ(灰色)とルージュ(赤)
があるが、これはグリ。意外とくせのない味だが、ゴボウも使ってあり、この辺は
うまく処理してあるようだ。スープはペルドローのガラだが、やや苦い。
・ペルドローもも肉のパイ皮包み ジビエソース
シェフ直々に説明に。中身はちょっと足りなかったので、エゾシカとホロホロ鳥も
使用。ソースはやはりガラと、後はピジョン・ラミエなんかも使ったもの。えー。
何でそんなに盛り沢山なんですか(^_^;後、量が多いと警告されたが、確かに多いどころ
ではなかった。パイ皮を崩すのが嫌なので大きめに切ってばくばく食べる。今度は
はっきりとした苦みを感じる。後で訊いたら、内臓由来、とのこと。サラダも付いて
くるので合間に食べながら。最後に中心部のモモの部分は手づかみで。足の先端は
パリパリになっていて、先の方を持っていたら骨も途中から折れてしまった。
かなり高温で焼き上げているようだ。骨の周りはくさみもあるが、やはりこの部分が
一番旨い。
●2016/02 夜
いよいよジビエの女王・ベキャス(山シギ)にチャレンジ…のはずだったのだが今年は
高騰しているということで断念。仕方ないので何故か食べようと思うと見かけない
シャラン鴨にしてもらった。またシェフにジビエについて詳細に解説して
いただいたが、deco(現LATURE)が閉店するという話をかなり早い時期に知ることが
出来たのは幸運だった。この回もめちゃめちゃ量多し。
〇8皿コース+シャラン鴨 ¥8500+¥1000
・アミューズ(マグロとパルミジャーノ、ボタンエビ)
前回同様、アクリル串(?)を使っているが、謎のビジュアル。マグロボール(?)の方は
中心に柚子を効かせてあるが、味の主役はパルミジャーノ。こんなものは食べたことが
ない。ボタンエビは海水とトリュフオイルに漬けてあり、クレソンが浮かべてある。
串を引き揚げると自動的にクレソンがくっついた。うむむ、こっちも未体験ゾーンの
料理だ。
・ズワイガニとカブ
意表を突いた外観。乾燥させたホウレンソウと、ズワイガニのオイルパウダー(殻だった
かも)。下にはハチミツと何かのジュレとズワイガニ・カブが。パウダーから蟹の風味
が。ズワイガニはそれほど多くないが、このカブが美味。香気のある、よそ行きの
表情だ。ホウレンソウがちょっと食べにくいので先に食べてしまったが、ちゃんと
全部合わせるべきだったか。
・銚子産キンメダイ 芽キャベツとパセリのソース
またしてもソースが美味い。やや酸味があるけど、バターが効いているのか?下が
キャベツとベーコンで、それ由来な気もする。今回は塩分は控えめだった。
・マダム・ビュルゴー シャラン鴨 +¥1000
付け合わせはアンディーブ(チコリー)のブレゼに、トランペット茸ほか3種のキノコ。
写真でも判ると思うが、分厚い脂が美味い。以前食べたエトフェシャラン鴨とはちょっと
タイプの違う美味さだ。それにしても肉厚だな…。この厚さだとペルスヴァルのナイフ
が欲しくなる。アンディーブも単体でやっていけるぐらいだ。後でシェフが詳しく
解説してくれたが、某三つ星店の仕入れに便乗させてもらった、とのこと。
●2016/04 昼
ホロホロ鳥が食べたくて昼に行ったのだが、貸し切りのキャンセルがあって食材が
だぶついていると言うので、いつもの値段でおまかせスペシャルを作っていただいた。
開店して3年目。
〇プリフィックス・ランチ(5皿) ¥4000
・新潟産あんこうのテリーヌ 赤ワインとエシャロットのヴィネグレットソース
時季外れのあんこう。肝以外なら別に変わらない。いろいろな部位を調理法を変えて
合わせてある。周囲は結構コリコリだ。付け合わせはホワイトアスパラ、イタリアの
食用タンポポなど。
・サワラ+黒ゴマ 蛤のブール・ブラン
サワラの皮をはがしてゴマをまぶしたという大胆な調理法。これにベーコンと新玉葱、
シバフタケ・ムースロンなどを添えて。一見ごちゃごちゃしているようだが、それぞれ
がちゃんと役割を持ってサワラを引き立てる。これはサワラが染めやすい食材だから
だろうか。
・バスク・マシュー豚のグリエ ポワブラード・ソース
キントア豚かと思ったら違った。部位は肩ロースで、グリエにする事によって少し薫香も
ついている。付け合わせはデュラム・セモリナなどを混ぜたブルグルに押し麦、舞茸、
ホワイトアスパラ、小さいながらも存在感のあるのはパセリの苗だった。やはり
スペインの豚らしく、脂たっぷり。ワインが進む。それにしても…ちょっと多くない
ですか?(汗)
・日本酒のサヴァラン
酒はシェフの地元から福寿。いきなり大吟醸だし。アイス自体はヴァニラかな?これに
レモンパウダー?がかかっている。甘すぎないサヴァラン。何だか器もあったので
もっと大吟醸かけてもいいのかな~と思ったが、さすがにやめておいた^^;
●2016/05 夜
シェフがケータリングに行って不在だった。以降、夜は予約してから行くことに。
するとシェフがちょっと違う皿を用意してくれる、という効果もあった。
●2016/06 夜
前日、チーズ祭りでめいっぱい飲み食いしてしまったので、朝からちょっと重め。
暫く、アンビグラムのパティシエ氏がお手伝いされていたのだが、鎌倉の新店に
移られた。この頃から、スー・シェフの出す、とても凝ったデセールに注目するように。
〇6皿コース ¥7020
・アミューズ(赤ピーマンとノルウェーサーモン)
またしても初めて見る器のアミューズ。スプーン代わりにして、このまま頂く。
上と周囲にあるのはウイキョウの花。先日、フィノキエットとフィノッキオの違いを
覚えたばかりだけど、花もあるのか。サーモンの味は濃い目。赤ピーマンは少しマリネ
してあるようだ。これにウイキョウの香りがプラスされる。
・山口産白バイ貝のムニエル
ソースはブール・ノワゼットとムースロン?それから白バイ貝の肝と大葉。下には
砕いた枝豆とそのままの枝豆。加熱したバイ貝って初めてかも。これが不思議な食感
でいて、干物のように噛めば噛むほど味が出る。う~む、面白い上に美味しい。バイ貝
は塩で下茹でして、後は塩味は加えていないそうだ。肉の風味がすると思ったら、生ハム
も使ってあった。
・デセール1
青リンゴとセルフィーユ(上に乗っている)のソルベ。ラベンダーのジュレとパウダー
が使ってある。これにシャンパンをかけて完成。笑っちゃうくらい楽しいデセール。
・デセール2
とてもインパクトのある外観。中にチェリー、周囲を炭メレンゲで囲んである。さらに
周りにはフレーズのソース。後、下段がブラックチェリーだったかな?
何だかデセールが凝ってるのでシェフが作られたんですか?と訊いたところ、若い
スタッフにまかせた、とのこと。いいセンスしていると思う。
・土佐小夏のリキュール ¥サーヴィス
これも同じく、若いスタッフが作ったというもの。すっきり上品にまとまっている。
試作品らしいけど、もうこれで完成でいいのでは。
●2016/07 昼
ホロホロ鳥が食べたくてまた昼行ったのだが、鳥インフルエンザで輸入制限がかかって
いる事を知る(この制限はかなり長引くことに)。スペシャル食材のエトフェ鳩を
出してもらう。
〇クロ・シギエ カオール2012 グラス ¥1000
やや繊細な作りのちょっと珍しいというカオール。カオールってタナと勘違いしてた
けど、マルベック(オーセルワ)が主体か(タナも使っている)。色は紫系じゃないな。
濃い目のルビー色だ。そう黒くはない。次第に香り始めたが、そうそう、マルベックは
こんな香りだった。アルヘンのマルベックは結構好きで飲んでいた。選べるなら軽めの
ピノにしようかと思っていたのだが、鳩にこのセレクトははまった。ソムリエ氏も自信
あったみたいだ。
〇プリフィックス・ランチ(5皿) ¥4000+¥500
・ランド産エトフェ鳩(1/2) ジュのソース +¥500
中央がコーンと内臓。フィンガーボウルはないが、おしぼりを新しく出してくれた。
三角なのはヒヨコ豆のスナック。ソックという名前だと思ったのだが検索しても出て
来ないし、メモがどうも怪しい。この内臓の部分が美味しい。身にも少しレバーの
ような食感がある。ホロホロ鳥は食べられなかったけど、十分に満足。
〇シードルのアイスワイン ¥サーヴィス
デセールに合わせて。シードルのアイスワインなんてものがあるのか。マールっぽい
のが、リンゴなので、酸味がある。ブラインドで出されると分からないかもだが、
言われてみるとなるほど、と思う感じだ。
・デセール(ライチと?のジュレ、スモモとモモのクリーム、フロマージュのソルベ、クロレラ入りメレンゲ)
後はデセールだけ、と気を抜いていたら、な、なんだコレ。まったく見た目から予想が
つかない物が出て来た。最近、フレンチはメモに頼らなくても写真だけで結構思い出せる
ようになってきたぞ、と思っていたのだが、これはあまりに複雑で全部覚えきれなかった
\(^^)/ 一番下がジュレで、ベリーとピンクいのは何だったかな(汗)。渦巻き状のが
スモモとモモ。モモクリームはやや濃くて、フロマージュを使っているのかも。味的には
フロマージュソルベが支配しているのだが、この香りがとてもいい。
●2016/10 夜
非常に凝ったデセールを出していたスー・シェフがオルグイユに異動。一人で大変な
シェフが本気出しすぎの料理で待ち構えていて、参りました、の一夜。
〇6皿コース ¥7020
・昆布森産カキのセビーチェ
20cmはある巨大カキが出て来て驚く。やっぱり昆布森産ですか。鮮やかな赤はタデの
スプラウト・マジックレッド。下にはブロッコリーとディルのムースでまたきれいな
白緑色。昆布森産独特のクリーミィさもさるものながら、出て来た瞬間に心を鷲づかみに
される一皿。
・冷製サワラのトリュフがけ
ソースはトリュフとヴィネグレット、マツタケ、カブ、柿を添えて。前の皿もそうだった
のだが、どうも最近、私が行くとシェフが新メニューを作るらしく(^_^;、ソムリエ氏が
何を合わせるか頭を悩ませていた。結局、少し貴腐香のあるサンセールを選択。
この皿は説明が難しい。一言で言うと、分からん。ソースに少しだけ甘みもあり、
ここにマツタケの香りと柿の甘みもちゃんと絡む。とにかく参りました、の一皿。
・真鱈白子のムニエルとアンコウ
これも新メニュー。ソースはフォン・ド・ヴォーとケーパー。ワインは白ながら
なめし皮の香りのローヌ・ヴィオニエ。フォアグラに近い濃厚さ、という見立ては
間違っていなかった。
・フランス産仔牛フィレ ムール貝のソース
ヴィアンドに貝ソース、というソムリエ泣かせの一皿。何しろ、食べている最中に
ソースがきれいなピンク色に。結局、コート・ド・カステイヨンというマイナー地区の
お値打ちボルドーを合わせてくれたが、この皿は強めの白でもいけたはず。素直な
仔牛に濃厚ムール貝のソースは45:55ぐらいだった。
●2016/12 夜
またしても新作ラッシュ。ドイツのマイナー品種の話や業界の話で盛り上がる。
いろいろ充実し過ぎて3時間も長居してしまった。
〇ボジョレー・ビラージュ ¥サーヴィス
ややイチゴの香りのボジョレーからスタート。最後の一杯だったので少しのはずが
結構、多くなった。貸し切り状態だったもので、ソムリエ氏とワインの話もたっぷり
出来た。
〇6皿コース ¥7020
・鹿パテ・冬トリュフ・ブロッコリー
真っ黒い冬トリュフ。トリュフにこんなに違いがあるなんて今まで知らなかった(^_^;
〇トーマス・ブータン セルシアーヌ・ペルラン2014 1/2グラス ¥756
エチケットが可愛いシュナン・ブラン。色は薄め。なまめかしい香りでいて甘い、と
すごいギャップがある。
・ヒラメの昆布締め・ミンククジラのタルタル・牡蠣・春菊
新作。シェフが嬉しそうにやって来て、自ら説明。またこんな、説明に困るレベルの
料理を…(^_^; 下から牡蠣、ヒラメ、タルタル、牡蠣の泡、の順。タルタルはアーモンド
を使っている。パレットに出されたヴィリディアンの絵の具のような春菊のソースが
美しい。味の主体はヒラメ。これに赤身の魚のようなフレッシュ感のあるミンククジラ
が絡む。牡蠣はそれほど目立たない。ミンククジラは改めてこんな味なんだ、と驚か
される。
〇サヴィニー・レ・ヴォーヌ プルミエ・クリュ レ・フレノー2010 1/2グラス ¥864
華やかさがありながら、やや枯葉系。
・島根産ジャンボしいたけ・香箱蟹とペシャメルソース・パン粉がけ
これも新作だが、ワンオフかも?とか言われる(汗)。ペシャメル・ソースがベースに
なっていて、グラタンを想起させる。中に焼いたギンナンも入っていて、結構な存在感。
〇シルヴァン・ボック 1/2グラス ¥756
ローヌのメルロー。これかなり面白かったんだけど、メモがなくて内容忘れてしまった。
・キジハタ スープ・ド・オニオン
この写真では分かりにくいと思うが、切り口が虹色に輝いている。やや衣?がついて
いて皮がカリッカリ。スープ・ド・オニオンはかなり強い味で、これは断然赤ワイン。
フレンチで食べた記憶がなかったのだけれど、結構クラシックな料理かな。中に
入っている小松菜もおいしい。
〇ドメーヌ・デ・エスピエ ジゴンダス レ・ブランシュ2012 1/2グラス ¥972
色濃いながら、ローヌらしい飲みやすさ。これもメモがない。
・鹿ランプ肉 ポワブラードソース
付け合わせは根セロリ、万願寺唐辛子、泥ネギ、冬トリュフのブレゼなど。ランプ肉は
甘みがある。しかし…ちょっと多いんじゃないですか、これは(汗)。
・タルトタタン バニラアイスソース
解かして温めて冷やしたグラス・ヴァニーユでタルトタタンながら軽く仕上がっている。
たっぷりの肉の後は軽いデセールがいい。
〇デザート・ワイン(ジュランソン) ¥サーヴィス
ジュランソンは南西地方にある。詳細は忘れた。爽やかな味わい。
遂に(?)ワンオフまで登場して、この店のレビューはこれでいいのかと思う今日この頃。
それにしてもこの店が貸し切り状態なんてもったいない。フレンチ好きはまず来ない
エリアだろうけれど、副都心線なら東急直通で来れますよ。渋谷から15分ぐらい。
実はメニューにない、¥10000のコースもあるので、最初からシェフの全力を味わいたい
人はこれを頼むといいかも。
#夜の採点、少し上げました。
5位
3回
2024/01訪問 2024/11/04
冬は蟹の季節なのだが、マイレビュアーさんが食べていた白子スープ、これが美味しそうだったので出て来る年明けに予約した。もちろん蟹も楽しみである。その昔まだ大阪で新人だった頃に先輩に連れられて香住に蟹フルコースを食べに行ったのだが、それ以来冷凍蟹は馬鹿馬鹿しくて食べられなくなってしまった。冷凍による劣化は蟹の場合致命的なのだ。ほぼ別の食材になると言ってよい。
カウンターと小上がりの方にも先客。既に海外客にも存在がバレているようだが今回はいなかった。
〇醸し人九平次 純米吟醸 ¥2200?×2
メニューは変化なし。あまり面白くないが結局頼むとすればこれだ。でもおいしい。
〇夜コース ¥33764?
¥33000 or ¥41800で下のコース。サーヴィス料10%で逆算すると何故かこの額に。
・揚げ鮑、淀大根、堀川牛蒡、タラの芽、芹
揚げ鮑?こんなの食べるのは初めてだ。酸味の効いた暗、これだけいろいろ使っておいてとにかく旨い。大根のほっとさせる存在感。一皿目から凄いの出てきたぞ。
・鯖寿司 ※写真なし
・香箱蟹、蓮根、菊花酢漬け?、柚子?
蓮根は細かく切って食感のアクセントに。また酸味をうまく使ってある。
そろそろ割烹は卒業しようかなと考えているのだが、こんなに手間のかかった一皿は割烹でしか食べられない。
・フキノトウ、河豚白子、香箱蟹?の茶碗蒸し
フキノトウの苦味がいい感じだ。
最初からアクセルふかしっぱなしでにやにやが止まらない。
ふと聞き覚えのある名前が聞こえたので先客はもしかしてフォロワーさんなのでは?と思ったが、声かけて向こうが知らなかったら気まずいな~と感じ止める(しかし帰って思いっきりマイレビュアーさんだった事を知る)。
・椀(白甘鯛、海老芋)
白味噌。辛子を溶いて。白甘鯛が香煎揚げ+何かでもちっとした食感だったのだが、後で訊いたら水分で餅に戻るとのこと。なるほど。
越前蟹登場。写真を撮ろうとするとはさみを振って何か挨拶している!そしてちょっと目を離した間にもうバラされているのであった。小上がりにも運ばれていたが全部では一匹分よりも余分にあったように思う。
・からすみ蕎麦
蟹を待つ間、定番のこれを。本当にこれでもかというくらいかかっている。
・蟹刺身
菜花と。山葵も効かせてある。美味い。
・蟹天麩羅
他にコゴミと唐墨(!)。スダチと山椒塩で。美味い。
蟹が焼かれているとその匂いだけで幸せな気分になれる。
・焼蟹
蟹が出てくるとひたすら食べるタイムだ。下のコースだと二切れだけですが。そのままでもいいがやはり蟹酢。これは蟹のために生まれた奇跡の調味料だ。
・蟹味噌
甲羅で焼いた後、取り分けてクワイ煎餅と合わせる。この発想がまた凄い。後、蓮根も入っていたかな。
・八寸
味噌漬け、黒豆、チョロギ
綿状に切った茄子、辛味大根
白和え、とびこ
山椒漬け、干した明太子の炙り、蘇、焦がした柚子?
既に酔っぱらっているせいかあまり覚えられず。この中ではナスが本当に麺並みに長くて驚いた。高い技術力の成せる技だろう。後、やはり焼き・揚げを多用するのが岡本さんの特徴かな。精緻に作りこまれたレベルの高い八寸だ。
・鱈白子スープ
中身は九条葱と蕪だが、蕪もほうとうのように長く切ってある。しかし期待値が高すぎたせいかそれほどでもなかった。
・食事(新筍+鯛、穴子+牛蒡)
カウンターに二人いたため(?)、二種類提供。新筍は1月のみというのを知った。しかし食事もそれ程ピンと来ず。某所の神懸かったご飯をずっと食べていたので駄目出しが厳しくなる。
・甘味(ラムレーズンヨーグルト、リンゴの赤ワイン煮)
黒糖とキャラメリゼした胡桃。やっぱりいいなぁ、これ。
・甘味(小豆、栗の渋皮煮、オレンジピールの春巻き)
2時間20分で終了。怒涛の前半に比べると終盤はそれ程でもなかった。欲を言えば蟹雑炊食べたいところだが、都内でまともな蟹のフルコースを食べるには更に倍の額が必要になるだろう。福井まで出かけても同じぐらいの額になりますが。まあとにかく蟹を食べられて満足。
2年前キャンセルした店の一店。その前の年も花山椒の時期に予約しようとして席が空いていなかった。そんな訳でど~しても花山椒が心残りだったのでまた予約。花山椒は4月後半と覚えていたのだが、マイレビュアーさんのレビューによると4~5月にやっているようだ。昼は一人では無理だったので夜に。
改札まで上るとまた1~3番出口が無く、ホームまで戻って上り直す。1Fがお蕎麦屋さんで地下だったな。先客2名。セッティング見ると後は私だけかな。カウンター内2人体制。
〇夜コース ¥33000
時価なので¥27000~¥30000 or ¥30000~¥35000の2コースを提示された。これが税抜き価格で更に夜はサーヴィス料10%だと思う。
〇醸し人九平次 純米吟醸 ¥2200
メニューは値段あり。九平次としか書いてなくて吟醸だとそういう銘なのかと思ったが違ったようだ。
・先付(牛スジの飛龍頭、タラの芽?の天麩羅、菜花)
酢醤油で。牛スジの他に何か使っていたはずだがやはり覚えられない。あまり牛スジという感じではなくさっくさくだ。
・鯖寿司 ※写真なし
海苔を巻いて手渡しで。一応撮ったけど省略!
・白魚とハマボウフウの茶碗蒸し、白子がけ
白子をこう使うか。黒いのはやはり覚えられず。白子の海にふんわりと広がる白魚だが、外側のさくっとした食感は残っていて面白い。
改めてこの店の店内はごく普通でわくわくする感じではない。最初に岡本さんに挨拶していただいたが説明以外に特に会話はなく淡々と進む。まあ随分前に来たっきりだし初見扱いかな。
・椀(アイナメ真丈、ヨモギ麩、葉ワラビ?、炙ったばちこ)
なんと。椀にばちこが(中央の細いのがそれ)。どうなのかと思ったがこれはこれでいい。その分出汁は薄くしてあり、上からかけた木の芽が支配する。後は蕗かな?
温かい物が続いたせいか、火の前だからか暑いくらいに温まってきた。
・からすみ蕎麦
見ていると何かとあえていたが、食べてみると炒った蕎麦の実と判った(すっかり忘れていたが以前のレビューと変わらない)。そしてこれでもかというぐらいにからすみをかける。まあ間違いなくトップクラスのからすみ蕎麦でしょう。
手前の小上がりに客が?と思ったが後でTOP画像を見るとカウンターの端が突き出しているようだ。密談に向いている。
・桜鱒の西京漬け、蕗味噌、蓮根、筍
蓮根は揚げてあったがキャラメリゼっぽくしてあり甘く香ばしい。
〇梵ゴールド 純米大吟醸? ¥2200
猪口を変えてもらったがここでトラブル発生。何を思ったかスタッフが下げた猪口の方に酒を注いだ。オイオイ。しかも気付いてねーし。
1時間経過。
・八寸(もずく酢・じゅん菜、炙った干しホタルイカ、白和え、空豆、イイダコ、鱈の子、芋の田楽、蘇、こごみの白胡麻和え、琵琶湖産稚鮎、からすみ揚げ)
水も切れてすっかり気持ちが冷え込んできたが、しかし料理に嘘はない。キレッキレだな。白和えは胡桃入り。鱈の子はパウダー様に細かいが真鱈子?蘇は平安時代のアレだがチーズとは違う。熱は加えてあるあるが基本無発酵だろう。そしてからすみ揚げ(!)。字面からしてもう特級呪物並みにヤバイのだが食べてもヤバイ。
・牛肉の花山椒鍋
さて、花山椒です。先週食べたフレンチ(未レビュー)で花山椒が出てきたので久々というわけではない。う~んやっぱり量おかしいよ。おかしいだろこれ。料理のバランス的にもここまで多くする必要は無さげなのだがとにかく花山椒を食べる事が重要なのだ。
岡本さんに花山椒の量の事を話すと破顔で良く言われます、と。そうか~こういう人なんだな。この店の立ち位置も理解した。驚いた事に4年半前に来たことも把握されていた。
・食事(筍、蕗)
3杯食べて残りは土産に。そちらにも花山椒が入れられる(笑)。
・甘味(ラムレーズンアイス、胡桃のキャラメリゼ、オレンジの赤ワイン煮)
黒糖で和風になっている。和食だと味濃い甘味ってあまり出ないがこういうのもいいね。
・甘味(オレンジピールの蒸し羊羹)
2時間10分で終了。また1Fまで見送って頂いた。
もう一軒行こうと思っている所があるしあまり和食の手を広げたくないのだが、秋の松茸鱧巻きに冬の松葉蟹…どうするかなぁ。
「俺の」グループだった銀座おかもとの独立開業店。店主の岡本氏は地元の岡山から
スタートし、京都和久傳や麻布幸村の料理長を務められた。スペシャリテのからすみ
蕎麦の他、花山椒鍋、鱧、松茸、間人蟹、と季節毎の定番料理があるようだ。2つ星。
何故か行く対象から外れていた店。移転して点が下がったためだろうか。通常、こう
いった新店にはレビューが殺到してすぐ点が上がるのだけれども、2年近く経つのに
どういう訳かレビュー数が少ないままだ。ランチが意外と1万前半からある事に気付いた
ので行ってみる(¥6000?のコースもある)。
聞いたことあるようで実は全然知らない神谷町。有楽町から日比谷に乗り換えたが
出口が閉鎖されていた事もあって手間取る。駅も4a出口から出てしまったが、反対側の
2番出口が最寄りだったようだ。歩いて行くとなんと出口すぐ隣のビルにあった。1Fは
蕎麦屋だけど今日は休みかな。時間まで待ってから入るが、既に他客は勢揃い。子供
連れか。近所の方だったようで、ちょっと興味深い話も聞けた。
○醸し人九平次 大吟醸? ¥2800ぐらい?
メニューには値段書いてなかった。猪口は選ぶ方式だが、すべてガラス製で細かい模様
が入っている。
カウンター内には焼き場の他に調理器具も完備している。ここで見せていく形式か。
見ていると岡本さんが焼きナスを流水で皮むきしている。目の前には巨大な椎茸が。
天然かな。
○昼コース ¥14040?
4コースの内、下から2つ目。推定だが、サーヴィス料10%。
・先付(モロコ、揚げズッキーニ、焼きナス)
先ほどの焼きナスが出て来た。揚げズッキーニが食べた事ない感で面白い。モロコと
ナスも味がよく感じられる。
岡本さんは今度は白身の魚で細く切ってある何かを巻いて串打ちしている。相変わらず
調理前の魚だとさっぱり分からない。お弟子さんが中身に塩を振る様子をじっと
見つめていた。提供はゆっくりめのようなので取りあえず酒を呑む。
・鯖寿司 ※写真なし
切った物を海苔で巻いて手渡しで。事前に写真撮りますか?と訊かれたが断っている。
マイルドでじんわりとした旨味がある。色もちょっとくすんでいるな、と思ったのだが、
これも通年メニューで、シーズン内に冷凍しておくようだ。劣化した、という感じは
しない。
2品食べて、この店は素材の旨味とか香りとか増幅するのに長けた店だな、という印象。
コース通して続いたので、この見立てはそう外れでもなかった。
・椀(グジ、生姜屑豆腐、冬瓜)
甘鯛という説明だったが、まあグジですね。冬瓜の透明度が高い。出汁もいい。
先ほどの串は少し焼いたところで縛り直している。向こうでは何か細い物を茹で始めた。
渾身の湯切り、いろいろリズミカルな音がカウンター内に響く。
・からすみ蕎麦
茹でていたのは蕎麦だったか。見て下さい、この色。そして粉どころではなく、削った
そのままの形状でたっぷりとかかっている。もう食べる前から美味しいのが分かる。
う、美味い…(*^^*) もうこれ食べるためだけにでも来る価値ありでしょう。カリカリの
細かい物が入っているが、これは蕎麦の実を砕いたもの。
・焼物(松茸の鱧巻き)
ようやく焼いていた物が登場したが、何と!鱧と松茸だったとは…。最初はこの倍ぐらい
の太さがあった。開いてからスダチを松茸にかけて。…美味しいです。
○蓬莱 吟醸? ¥1800ぐらい?
辛口と書いてあったものにした。結構香りもある。
・寿素麺?
・揚物(オクラ、百合根、小柱?)
・サンマ幽庵焼き、干しホタルイカ、明太子焼き?、岩手産白金豚ソーセージ、菊菜の白和え?、落花生塩茹で
なんか酒に合いそうな物ばかりキターー。いいタイミングだ。これは八寸の一部なのだろう。
メモも怪しいので一部適当。素麺はゴマも入っている。白和えは何かのプチプチも。
特に右下の小鉢がヤバイが、ソーセージも酒に良く合う。
・焚合(すっぽんの飛竜頭香煎揚げ、ナス、インゲン)
すっぽん、手が込んでるなぁ。さじも付いてきた。
・食事、香の物、おじゃこ、止め椀
この金額だと白飯か。まあ、しょうがない。おじゃこはやや甘め。味噌汁の具は湯葉。
香の物は結構いい。盆配膳で3杯。お焦げもある。
・甘味(イチジクソテー、レモンアイス)
・黒豆春雨シナモンがけ
イチジクは焼きたてをフライパンから入れていた。アイスはやや崩れる感じで、溶けて
くるとソース代わりにもなる。黒豆はほんのりとした甘さ。シナモン使っているので
ちょっと八つ橋っぽい。
お茶が切れても放置されたままだったので要求しなければならなかった。この辺、詰め
の甘さは感じる。税サ別と日本酒が結構高かったようで¥2万を超えてしまった。2時間
で終了。帰りは1Fまで見送ってくれた。
□総評
これで1万後半なら凄い事だ、と思ったのだがさすがにそこまで安くはなかった。お酒
が進むメニューなのだが、値段を気にする人は頼むのは慎重にした方がいいだろう。
でも十分に満足。からすみ蕎麦はもちろんだが、やはり季節の食材を狙って行った方が
良さそうだ。からすみ蕎麦も鯖寿司同様、通年メニューとなっている。カウンターで
様々な調理を見られるライヴ感も魅力の一つ。どういう訳か注目度が低いので、今の
うちに行っておくといいかもしれない。
6位
3回
2019/10訪問 2019/10/20
東向島にある鮨店だが、魚介をふんだんにつかったつまみが有名。店主が京都で修行
したこともあって京料理の要素も入っている。自宅かつサーヴィス面を削った分、
CPが高いのも特徴。熱狂的なファンも多い。現在のスタイルになったのは先代から
だが、先々代の魚料理店は大正時代まで遡れる。1つ星獲得経験店。
今回は松茸狙いで。しかし意外にも某フレンチで過去最高に松茸を食べたのでもう
いいや、という気にはなっている。大体どんな食材も一度腹いっぱいになるまで
食べれば熱は収まるものだ。
電車が遅れているので1時間早く行ったら50分も前に着いてしまった。向島百花園も
もう閉まっているので公園で過ごす。たくさんいた子供達も日が暮れると共に一斉に
いなくなった。10分前に店に行ってみるともう皆さん大体そろっている。そう言えば
夜の開店時間が少し早くなったのかな。それと店先の柳の木が随分と短くなっている。
前回来た時も少し切ってあったみたいなのだが今回は半分くらいになっている。
リスク管理としては仕方のないところかな。
○賀茂鶴・冷酒(二合) ¥1500?
○おまかせ ¥16000?
今回は真ん中のコースに。しかし一番下とはネタが一部違うぐらいの差のようだ。
❖つまみ
・明石産鯛の潮汁の素?、イカ、パプリカムース
潮汁の残りらしいのだが旨味はそれ程ない。それよりムースの出来が素晴らしい。
穂紫蘇も乗っている。
待ち時間に塩をなめながら。次の日仕事が入ってしまったので今日はあまり飲めない。
大将がすごいでっかい牡丹海老をむしっている。
・酔っ払い海老
紹興酒+芋焼酎だったかな?なんと花山椒とネギを合わせてある。これ以外にも
ショウガっぽい香草?の香りがして良かったのだけれど花山椒由来だったのかも。
・余市産あん肝、釧路産サンマ、かんぴょう
サンマは甘露煮風。かんぴょうはあまり好きではない食材なのだが柔らかくて抵抗感
がない。そしてこのあん肝が素晴らしい。過去に食べた中でもトップクラスの出来だ。
後で訊いてみたらやはりモノが違う、とのこと。
やや間が開く。遅れてヘルプの人も登場している。
・釧路産牡蠣、信州産松茸
シトラス滴加。松茸はバターソテーかな。今回スマフォでメモを取ったので読めないと
いう事はないのだが大分間が開いたので記憶の方があいまいだ。松茸は竿?の部分
なのだが噛むと味がある。
・岩手産松茸、濱中産雲丹、城下鰈
下鰈って聞いたことないと思っていたが大分でブランド化している真子鰈。まあ味の
濃いこと。松茸は千切りにしてあるがやや遅れて香る。これ、塩と合わせるとちょうど
よい。
・岩手産松茸、京都産海老芋
大将は松茸を削っていたがあまりうまくいかず手でちぎってもいる。なんと台風の影響
で松茸は普段の1/3の金額だったとのこと。電車遅延にもかかわらず満席だったが
こういう時こそ頑張ってくるものだ。海老芋の香りがいい。
間が開く。1時間半経過。日本酒飲み終えてしまったが自重しておこう。
・丹後産鰤と松茸の椀
怒涛の松茸スペシャルもこれでラスト。この鰤が香ばしくかつ出汁となっていて驚いた
のだが味が被っていたから勘違いしただけかも。
大将はネタの仕込みに入る。テーブル席の方は鮨は数貫ずつの提供になるので鮨重視
ならカウンターの方がいい。
・イクラ鮑ご飯
醤油を垂らして。イクラが標津、鮑が山口産だったかな。
✦握り
・大トロ ※ピンボケ
酸味が少し、脂がある。相変わらずガリが旨い。
・サンマ
銀色が見えたので何だろうと思ったがサンマ。酢締めで脂感はない。これは以前?
ランチで棒鮨を出していたらしい。
・苫小牧産アオヤギ
・松茸ご飯
おっとまだ松茸が。確か店内が幸せな香りに包まれていたと思う。
・釧路産シシャモ
なんと。卵無しだが身本来の味で香りもする。現地では生でも食べるらしい。北海道は
いろいろテーマを決めて食べに行ったけれどシシャモツアーだけ実現していなかった
のを思い出す。
・苫小牧産鳥貝 ※ピンボケ
・富山産白海老
お茶はこまめに注いでくれる。
・天草産コハダ
これはあまり好みではなかった。
3時間経過。
・赤身漬け ※ピンボケ
今回は写真もスマフォなのだけれど鮪がうまく撮れてない。時間かけたくないので
1回失敗したらもう終わりです。
・鹿児島産スミイカ
出水かな。
・鰻手巻き
焼いて持ってきた鰻を簡単に6等分してそのまま。カリッとしていて脂もある。
・小布施産栗、NZ産オレンジ、長野産シャインマスカット
これはブログに出ていたけど常連さんの差し入れかな。身が緑色で特別感があったの
だけれどこれが特色なのかどうかは調べても判らなかった。
3時間半で終了。一番上のコースだと太巻きも出るようだ。
こうして振り返ってみると松茸スペシャルの名にふさわしくかつ他も充実していたの
だけれど(恐らくは)通常の3倍の松茸をもってしても某フレンチを印象では上回れ
なかった気がする(やっぱりあの店がおかしいのか)。それとずっと一人で行って
料理と向き合おうと思っていたのだけれどかなり長く感じてしまった。二合で止めた
せいもあるか。あり得ないCP実現のためとは言え、複数で行くほうがしっくりは
するかな。
他レビューを読み込んだり、こみけんblogを見たらこの店がどういう立ち位置なのか
大分分かってきた。人増やして値段上げれば簡単に利益は上げられる店だろう。でも
それは良しとはしないんだよねぇ。その心意気に感謝の気持ちを持って訪れたいもの
です。6月のウニが凄そうだと思い、マイレビュアーさんに連絡して丸投げOFF(しかし
半年経ったら何が目的だったかすっかり忘れてしまっていた)。地図を見ていたら
向島百花園なる場所が気になったので30分ほど早めに行く。
今回は南回りで行くと東武博物館なる施設を発見。東武の車両が隣に展示してあって
館内から内部にも入れるようだ。前回真っ暗で何もない街だと思ってしまったが
こちら側には普通に商店街があって活気もあった。向島百花園は狭さを懸念していたが
文人達が作っただけあって実に渋い造り。都立庭園に外れなしだ。massで押すタイプ
ではないがこれからの季節は朝顔祭りが人気のようだ。
戻るともう全員集合済み。5分前に店内へ。今回はカウンターのみだった。
○賀茂鶴・冷酒(二合) ¥1400?
猪口に酒を注ぐと色が浮かび上がる。ガラス大好き。常温もあるのだが、これで飲み
始めると両方味わえるのも具合が良かった。
○おまかせ? ¥13000?
これ1コースになったのかな?まあ食材リクエストも出来るようなので当然値段も
変わるはずですが。
ずっとしゃべりながらだったので簡単に。
❖つまみ
・枝豆
いきなり旨くて驚く。このレベルの枝豆はそうはない。
・富山産白エビ
油嫌いの私が何故か油が旨いと思ってしまった。香り高い。ゲランデ塩が後で大活躍。
塩で飲むとか余計な知恵を付けちゃいましたよ!
・夕顔、たまで茄子?、打木赤皮甘栗かぼちゃ、赤蒟蒻、鮟肝スモーク、鮎甘露煮ペースト、真蛸
敢えてペーストにした鮎、これと鮟肝を中心にそれぞれの食材がきちんと立った一皿。
まあ何と言っても鮎なのだけれど、蛸の分厚さも良かった。ゼラチンの量もすごいが、
ひねるようにして切っていた。それと夕顔の出汁、これを食べるとこの店の味の特色が
よく分かった。カボチャは加賀野菜であまり甘くなく、普段は感じ取れないカボチャの
味がする。
・淡路産ホシガレイ、礼文産馬糞雲丹
鮮やかな色のウニ、溶けるような味わいは都内で食べうる最高の状態か。ホシガレイは
親方思い入れの魚。しかし個人的な白身最強とはちょっと違うかな。自分の白身好きは
熟成ありきなのだけれど。これは醤油より残しておいた塩の方が正解だったのだが、
使うのをすっかり忘れていた。
・金目煮付け、ずいき
里芋の茎、ずいき。こういう食材なのか。独特の食感でほんのり香味がある。金目は
味強め。
・炙り穴子、じゅん菜
太くて油の凄そうな穴子を炙って。大量の出汁repriseで先ほどの味を再確認。某さん
からはまるで京都にいるようだ、との言を頂きました。
・鰻白焼き
脂超強め。
今回、カウンターの両脇に他の方がいるという配置になったのだがマイレビュアーさん
がうまく絡んでくれてお話を伺ってみるとどちらの方も只者ではありませんでした。
やっぱりここをリピートしているような方は強者ばかりでしょう。
✦握り
・中トロ
境港産65kg。脂強め、やや酸味。一度時期外にはっきりとそういう味のものがあった
のだけれど酸味のない鮪というのはやはり珍しい方か。前回シャリを小さくしてもらった
のを覚えていてくれたのか、今回は最初からシャリ小さめだった。そんな訳で少し
余裕は残った。
・真子鰈
・平貝
・大トロ
・春子
非常に柔らかかったのだが、湯引きした上に酢を使っているとのこと。
・鳥貝
・ホシガレイ
・赤身
・コハダ
・手巻き(函館産紫雲丹+蟹)
・穴子
✿甘味
・無花果、マンゴー、サクランボ
どれも好評だったがサクランボの甘みと酸味のバランスが特に旨かった。これは
ブログに情報が出ていたが、最高品種の佐藤錦の中でも極実と付いていてセレクトした
ものなのだろう。
3時間で終了。まさかの¥15000割れ。おかしいだろ…。狙っている食材の時季を訊いて
おいたので次は秋に行こうと思う。
鮨店で検索すると高い位置に表示されるのでなんとなくチェックしておいた店。しかし
この店の真骨頂はつまみという話は聞いていた。魚の美味しくなった季節に訪問。
初めて降りる東向島。道すがら、既に歩きたくないような暗さだ。本当にこんなところ
に飲食店があるのか。ようやく柳の下に店が見えてきた。掘りごたつ形式のカウンター
へ。他にテーブルが1つだけある。カウンター内にはやや無造作に食材が並んでいる。
鮨屋だと大体は木箱に入っているところだ。カウンターもまばらにスタートするが、
おや、ワンオペ?
○幸おまかせ ¥12420
4コースの内、下から2番目。
○ドリンク ¥?
一合¥756から。大体¥1000以下で安めのラインナップ。
ガラス製の猪口が非常に美しい。ランプのシェードも和モダンな感じでなみなみならぬ
センスを感じる。そう言えば箸置きもどれも違っていた。壁はつべつべの石を埋め
込んである。
❖つまみ
・カワハギの椀
いきなりカワハギか。吸い物にしてもいい魚だ
・鮪・菜の花の酢味噌和え
このクオリティーでいて鮪もたっぷりと。
・和歌山産カワハギの肝和え
店主が叩いていた白いものは白子だと思っていたのだが、カワハギの肝だった。違いを
説明されたのだが忘れてしまった。こんなん絶対旨いに決まってますやん!カワハギの
肝はどうしてこう破壊力が高いのか。さあ、楽しくなってきましたよ。
ひょうたん型の徳利が出て来たが、絵の具を溶かしたような模様が美しい。ひびの
入ったガラス製の猪口、これは触ってみると外側が少し盛り上がっていて、後付けした
部分にひびを入れているのだと判明。
どうもトイレの悪い噂を聞いていたので恐る恐る行ってみたのだが、なんか普通に
きれいだな。どうやら改修されたようだ。
店主はカウンターに置いてあった蟹をすりこぎで潰している。あまり饒舌な感じでは
ないのだが、疑問にはちゃんと応えてくれるし、小声でぼそっと面白い事を言うので
好感が持てる。
・釧路産牡蠣・あん肝・シャリせんべい
こんなん絶対(ry もうね、写真見返してるだけでテンション上がりますよ(笑)。
シャリせんべい、これはいい発明です。あん肝は甘い味付け。
なんだか徳利に入りきらなかった分?を猪口に入れてくれた。
・青森産平目・釧路産バフンウニ・からすみ
上に乗っているのはとうもろこしの芽。味はヒゲと同じで、後味に甘みがある。ウニ
美味しいです。後で黒板を見たら昆布森産だった。食べ終えてみると皿のカラスが
かわいい。
・蟹・海老芋・堀川ゴボウ・壬生菜・ユズ
椀かと思ったら中には!先ほどから潰していたカニだ。赤い内子も入っている。
うっひょ~。堀川ゴボウは中空になっていて柔らかい。
常連さんが来られて満席に。カウンターは6席だが、十分にゆとりがある。常連さんは
特に会話もせず、説明もなく出てくる料理を食べながら黙って飲んでいる。粋だねぇ。
他に席が空いてないかな、と顔だけ出しに来られた方もいた。
香ばしい鰹の香りが漂ってきた。店主は見事な鮪を切り分けている。続けて赤貝。
鯖は包丁を小刻みにらせん状にひねる切り方をしていた。続いてコハダ。この仕込み
に結構かかる。
・八郎潟産?鰻ご飯
飯蒸しかと思ったのだが、ご飯はもち米ではなかった(と思う)。う、美味すぎる。
香りがいいし、天然か?どうもこれは時間かかっていたのでこのコースではない物を
サーヴィスしてくれたようだ。
特に時間は気にしていなかったのだが、店主が「終わりました」とぼそっと言うので
思わず噴き出してしまった。ここから握りのようだ。ガリが美味しい。酸っぱすぎる
ガリは苦手なのだが、本当にちょうどいい好みの塩梅だ。
✦握り
・ブリ
さて、握りの方は…うん、美味い。
・鰹
・コハダ
・中トロ
・大トロ
つまみの評価が高い店って握りはそれほどでもなかったりするのだが、外さないなぁ。
しかしシャリ大きめでお腹いっぱいになってきた(汗)。ネタの大きさからして適正量
ではあると思うのだが。
・鯖
・平目+カワハギ肝
も~、何このネタ。
・赤貝
・白イカ
ゴマ効きすぎ。これは唯一駄目だった。
・赤身漬け
・いくら・松葉蟹の手巻き
ゴージャス!握りこれにて終了。玉子や巻き寿司は敢えて出さないのかな。
✿甘味
・新潟産ル・レクチェ、愛媛産柑橘
香りのレベルが違う洋梨だったのだが、これは11~12月にしか食べられない高級梨
らしい。
会計見て安さにびっくり。酒が安めというのもあるけれど。4時間で終了。握りの頃から
ヘルプの人が来たのだが、普段はもっと短めなのだろう。隣のご夫婦はからすみを
土産に買っていた。
□総評
料理がいちいちかゆいところに手が届く感じなのだが、京料理という要素がこの店を
単なる魚介料理でない立ち位置にしているのだろう(あるいは研究による進化か)。
改めて振り返ると個々の量も多い。名店とはこういう店のためにある言葉だろう。
料理以外のリソースを削ってCPを高めているタイプの店なので、環境面を重視する
人は1.5倍払って都心の店に行った方がいいだろう。ただ、日本酒のラインナップは
ちょっと弱いかな。
#トイレは新しくなりましたよ!(^^;
レビューを読んでみるとまあリピーターの多いこと!10回行ってもまだ中堅(?)な感じ?
定点観測として読み進めて行くと、鰻は後付けで始めていたり、握りもレベルアップ
していると言うのだから驚きだ。ブログが10年以上もまめに更新されていることからも
店主の真面目な性格がうかがえる。実はフルーツなんかも最高級の物を使っている
ようで、上のコースだともっと満足度も上がるのではないかと思われる。また行かな
くては。
7位
4回
2019/05訪問 2019/05/17
東京西部(シェフの地元)にありながらイタリアンの枠組みを超えた料理で人や様々な
食材も自然と集まってくる店。また薪窯ピッツェリアとしての評価も高い(2018年から
少し製法が変わっている)。Tacuboでも修行されているシェフは料理にも薪窯を活用
している。既知の味を再構築した料理があるのも特徴の1つ。
定点観測4回目。今回はOFF会で。やや遅い時間にスタート。瓶は撮ってないし、まあ
ざっくりと。
○おまかせコースB ¥10800
○アルコールペアリング ¥5940
・グリッシーニ
・フランチャコルタ2009
・セロリラブのズッパ
那須ホエーのバター使用。結構フレッシュな香りが鮮やかに。フランチャコルタ飲み
干したら少し追加してくれた。
・ブルスケッタ
・南ア?ロゼ
ここは定番か。しかしウェットな黒っぽい生地だった。フルーツトマトとブッラータも
少し。ペアリングは酵母感という評があり、なるほどと思った。
・イタリア産ホワイトアスパラ
・NZリースリング
太くてテンション上がる。からすみとペコリーノチーズをかけて。バーミキュラーを
使って無水加熱という話だったかな。ペアリングは青っぽい。
・鰹のカルパッチョ
・日本・マスカットベーリー・ロゼ
鰹に合うものをいろいろという事だったが何とメープルシロップ使用。これが何故か
合う。他にゴルゴンゾーラ冷凍パウダー、エシャロット、マジョラム、ナッツ、
ペコロスピクルス、発芽させたマイクロリーフ。ペアリングは甘い。
・トリッパ(和牛ハチノス、キアラ)
・zero
前にも登場した発酵ジャガイモとケールパウダーをかけて。旨い。モツながら上品な
美味しさだ。後から辛味が来るのだがそれに苦味を合わせたのは茶禅華でヒントを得た
とのこと。ちょくちょく名前が出てくるのだけれど、この店は茶禅華リスペクトです。
他に芽キャベツと菜花。ペアリングはボトル用意してる段階で気付いた方がいたのだが、
グレープフルーツ系。
・蛤うどん?
・清酒ひでおロック
箸登場。ちゃんと聞いてなかったのだがこれうどんという話だったかなぁ?食べても
うどんだったけれど完全に和食にならないように注意は払われていた。ペアリングには
レモン(?)の皮を削り入れていた。
・ウンブリア、サグランティーノ94
前回もあったがこれはワイン単体で。枯れた朱色。サグランティーノは非常にタンニン
の多い品種らしい。いい飲み頃だ。
・北海道産鴨
・PĀCINA?
レバーと共に。これも旨い。ペアリングは以前出た物と同じかな。濁りがあって甘い。
・春キャベツのピッツァ
・クアトロ・フォルマッジオ
・ベスメイン・カポレグ レ・バルバテッレ
ピッツァ2種。¥1万のコースだからというわけでもなく、人数多いので2枚焼いてくれた
ようだ。総量はそう変わらない。前回からホエー入りになったわけだが、扱いに慣れて
きたのか過去最高の旨さだった。特にシンプルに春キャベツのピッツァが美味い。
生地の小麦感も美味しい。タマネギ水を使っているという話だったかな(うろ覚え
ばっかり)。クアトロ・フォルマッジオの方は北海道産蜂蜜をかけて。ペアリングは
やはり選択制で泡にしたが、ここはビール(ホワイトエール)でも良かったかも。
水のグラスを見たら「THE」と書いてあった。
・マチェドニア
国産マスカルポーネ、バジルオイルと共に。内容はリンゴ、イチゴなど。
・アッフォガート
発酵エスプレッソ、紅茶キノコの類という話だったかな。ソース(?)がカラメルっぽい。
後、添えてあるシリアルっぽいのが香った。
○コーヒー(ハンドドリップ) ¥648
食べログNGの店なので書けないのだが超浅煎り。これについてはかなり面白い話が
聞けた。驚いた事にレモンのような香りすらした。どこかで今時質の悪い豆の苦い
コーヒーを飲んでいるのは日本だけ、という文を目にしたが間違いなくこれからの
コーヒーだろう。スタバロースタリーで飲んだのも同じタイプだった。豆自体は
エチオピア。ちなみにこの店にエスプレッソはない。
2時間半で終了。もうランチの終了時間は大幅に過ぎてしまっている。今回お誘いした
方は全員リピーターなのだが、一様に以前はもっと尖っていたという指摘をされていて
シェフもみとめていた。この値段のコースは初めてだったのでその差かな、ぐらいに
思っていた。確かに思い切った味の再構築の皿はなかった。十分に高いレベルで安定
していて満足しましたけどね。
前回もそうだったのだが今回も他席は全員(?)女性。入口でシェフと記念撮影まで
していて驚いた。シェフにモテモテですね、と突っ込むのを忘れてしまった(笑)。
これにて定点観測は終了。さすがに遠いので今後は何かの企画の際に行けたら、
と思う。
定点観測3回目。既に5回ぐらい行ってるような気がするのだが、あちこちで平シェフの
名前を耳にするからだろうか。到着するとちょうど入店しているところだった。
女子会だろうか。いつもの席に座るが、イスが変わった?後、メニューが置いてある。
隣席を見ると非コース席なのでおしぼりとナプキンが紙、ナイフも最初から置いてある。
○DinnerコースA ¥7560
○ペアリング ¥6264?
・サン・クリストーフォロ チェレステ2009
フランチャコルタ。10年熟成だが違いはワインほど大きくはない。
・グリッシーニ
最近、こういう直火の店は小麦粉の選択が重要なんじゃないかと思っている。その辺に
気を遣っている店はやはりおいしくなる。
ワインのサーヴがいつものサーヴィスマンじゃない?と思ったら窯担当のスーシェフだ。
・ミネストローネ
野菜の端材を使ったズッパ。具は何も入っていないが、実に味わい深い。これは
リボッリータの一種かな。野菜だけの味ではないと思ったのだが、ブロードは使わない
ようだ。
・ブルスケッタ
・kimoriシードル HARVEST
鯖干物!?、トマト、後はタマネギだったかな。確かに干物だが、何かに似てる…
まあ、鯖サンドかな。
ペアリングは弘前の国産シードル。収穫期限定と書いてあるが、軽い口当たり。度数も
5%だ。リンゴは生食用かな。
・北海道産王様しいたけ
・風の森 ぬる燗
オリーヴオイル、チーズを使った茶碗蒸し。チーズのいい香りでただの茶碗蒸しでは
ないだろうと予想するが、これが合うどころではない。完璧だ。ドンブラボーが産んだ
フュージョン料理の傑作と言っていいだろう。しかし何故他の店でやってない?後で
訊いたらこのしいたけならでは、との事だった。最初に巨大椎茸も見せてくれたのだが、
ジャンボ椎茸や、のとてまりともブランドは違う。あちこちで開発が進んでいるようだ。
ペアリングは微発泡。同時に出てくると覚えるのはレビュアー的には厳しくなる。
#前回、ジャンボ椎茸って書いたけど混同していたかも。
やや間が空く。カウンターにも後客が来たが、しかし店内女性ばかりか?この辺で藤井
スーシェフからあいさつしていただく。何でも以前の方はもともと別畑の方で、今は
ゲーム製作会社に就職されたそうだ。最近大人気のみりん、始めて意識したのはこの店
だったので、その話をしたかったのだが残念だ。前回新人だったスタッフがもう馴染んで
やっている。
・鰆
・ピンク・ムスタッシュ
寒鰆炙りにポン酢、上からゴルゴンゾーラの冷凍粉、アマランサス、ナッツ。
ゴルゴンゾーラはこの処理で香りを弱めてあって目立たない。ナッツの方が目立って
いるか。
ペアリングは南アのロゼ。メモが読めない…。青魚にはロゼだが、ややソースの厚い
白身に合わせてきたか。
・春野菜
・ジャン・ガングランジェ ゲヴェルツトラミネール シュタイナー2014
ヤリイカにカラスミ、イタリアンパセリ、ディル…じゃなくてフェンネルか。メモ乱調
気味だが、これだけだったかな?野菜というよりはハーブだが。トロリ・甘いと書いて
あるが、どれの事か不明(ワイン?)。
ペアリングはアルザスのオレンジワイン?甘いが果皮らしい渋みも。
・アマトリチャーナ
・Leisette?
これは少しネタバレがあったのだが、ナポリタンのイメージ。なるほど。岩中豚の
甘い脂にショウガ、コショウも効いている。
ペアリングはロワールのクラフトビール。またそんなマニアックな物を…。しかし
やはりイタリアやフランスのビールはそれ程面白くはない。自分はイングランドや
アメリカの際立ってるIPAの方が好きだ。
・ソレッレ・デ・ニコラ フェイレス バルバレスコ リゼルヴァ2007
これはペアリング外で。何でも真面目一徹なオーナーが店にも来たそうだ。色は薄いが
タンニンはしっかりとある。リゼルヴァだけあって余韻がブランデーっぽい。
・肉
・PĀCINA2011?
鳥取産日本鹿。蝦夷鹿とは亜種の関係なのだけれど、味は何故か食べ覚えのある日本鹿
だ。両方同時に食べたことは無いからな~。この辺の種の同定は最近は遺伝子解析が
進んで見直されたりもしているのだけれど、別種と言っても境界線はあいまいなのかも。
甘い芽キャベツと、後はバルサミコか。
ペアリングはトスカーナのBio?HP見ると家族経営の本当に小さなワイナリーのようだ。
この年はブドウがレーズン化していたけどそのまま入れたそうで、ちょっとレーズンの
香りがする。
・ピッツァ
・ぐるぐる?
マルゲリータと熟成ジャガイモ?のハーフ&ハーフ。最近作り方を変えて、あまり
利用されていないホエーを那須高原から仕入れているそうで、まろやかな感じがする。
腹一杯になってきてやばい、と思ったのだけれどこれいつものサイズ?
ペアリングはビールとワイン、泡も選べて泡に。ラベルにぐるぐると書かれているが
イタリアワイン。マスカットで香りは確かにそうだが、飲むと酸味主体。凄い澱入って
いる。後はメモ読めない。
・柑橘
・PĀCINA LA SORPRESA2008
ラッテ・イン・ピエーディ。グレープフルーツとハーブオイル、緑はケール。
ペアリングは先ほどと同じワイナリーだが、この年はデザートワインに必要な度数が
上がらず、敢えてそのままテーブルワインとして出したそうだ。ラベルのSORPRESA
(=SURPRISE)はそこから。
・いも焼酎
メニューの最後にあって気になっていたこれ、食後酒かと思ったらなんとアイス。
使っているのは本格焼酎なかむら。ふっくらと上品な余韻がある。これはいいな。
バニラみたいだったが使っているのは練乳。クランブルも。試しに作ってみたら
大当たりだったそうだ。
○コーヒー・深煎り ¥344?
ローストを指定出来る。エスプレッソもその中に入っていた。
2時間半で終了。兼任のスーシェフはやっぱりちょっと捕まえにくいので暇を持てあまし
気味だった。定点観測も次回が最終回だけど、もうOFF会にしちゃおうかな。
定点観測2回目。相変わらず、つつじヶ丘での待ち合わせが異様に長い。時期を勘違い
していたが、もう改装は終わっている。コンクリートの無骨な外観。ベンチが無くなって
しまったのは残念だが…。やや遅れてオープンし、中へ。席は前回とまったく同じ。
店内は見た感じ、変わってないかな?窯担当のシェフがピザ生地?をマシンで延ばして
いる。新しいスタッフが入ったようでちょっと話しかける雰囲気じゃないな。Maruta
でのコラボイベント(予約取るのに失敗した)の事とか訊いてみたかったのだけれど。
どうやら今日も予約で満席のようだ。
○DinnerコースA ¥7560
今回は元々このコースにする予定だったが、¥5400のコースは無くなり、¥10800の
コースと2種類になった。昼訪問だがやはり夜レビューで。
○ペアリング ¥5400?
・フランチャコルタ
・グリッシーニ
・レンコンのカツレツ
何、カツレツ…?糖度が高いとのことでほんのりと甘かった。
・セミヨン
南ア、スワートランド。100%でいかにもなセミヨン。
・ブリとトマトのブルスケッタ
さて…。トマトは粉?だけかなと思ったが実ごとたっぷりと。下はさっくさく、タマネギ
もあるな。う~む、これ、ハンバーガーのトマトの部分の再現か?こういう既知の味を
再構築するのが平シェフの特徴だと思う。
・柿とマスカルポーネチーズの生ハム巻き
これはちょっとどういう味か想像が付かないぞ。しかし食べても説明が難しい。
下に少しバルサミコ。マスカルポーネチーズがふんわりと香る。
窯で焼いているサンマがめっちゃ香ってきた(笑)。多分、あれが次の皿で出てくるの
だろう。何だかゴーッという音も聞こえたが、薪を燃やすのは一部、自動化もされて
いるのだろうか。
・ムールヴェドル
これも南ア。ちょいbio系かな。
・サンマ、鶏レバーペースト、栗粉とハチミツ
うう~む、栗とな。カカオニブも少々。これは最初に説明があったが、鶏レバーで
さんまのわたを表現。それでいて甘い。なんだこれ…。何とも不思議な皿。この皿は
ドンブラボーでは珍しい(?)、毎年出す定番の皿だそうだ。
・ヴァルポリチェッラ
北イタリア。タレのような…という赤。この店、こういうワイン好きだな。干しブドウ
を使っていて甘み強め。
・穴子フリット?、リゾット
また良く分からない皿が次々と出てくる。後、バルサミコだったかな。リゾットはやや
硬めか…と思いながら食べていると、これ天丼か!?しかしシェフに確認するのを
忘れてしまった。これはワインと合わせて…と説明されたのだが、まさしく
ヴァルポリチェッラがあって完成する皿。飲める方は是非ともペアリングも頼んで
いただきたい。
予約無しの方が断られているが、フリーで来た方が一人だけカウンターに座れた。
空いていたのはこの1席だけだったようだ。
・香取 純米自然酒
みりんのような、という変わった造りの日本酒。名前の通り、千葉・香取市の酒蔵かな。
古い製法で作られているようだ。
・スパゲッティ カラスミとジャンボ椎茸
どんこ?が異様に美味しい、と思っていたら実物を持ってきてくれた。香川の特産
かな。
・ピノ
セコンドに合わせてオーストラリア。もうあまり記憶がない…。
・オーストラリア産仔羊、サラダ
黒いのはイカスミ。イタリア南部で使う地域があるそうだ。まあ、アミノ酸の塊です
からね。ラム美味しいです。結構オリーヴオイルがたっぷりだ。
皆さん、通常のランチメニューかと思ったら、他にも夜メニューを頼んでいる組が
いた。夜もフル回転だろうから大変ですね。夜来るのは大変なのでランチからちょっと
申し訳ないが…。
・平和酒造ペール・エール
うっかりしていて瓶内の残りを注ぎ忘れていた。麦香強めだったかな…。
・マルゲリータ/ズワイガニ
ハーフ&ハーフ。量はやはり少なめにしてもらったが、上のサイズでも食べられた
気がする。ネギはちょっと合ってない感じだった。
・ドルチェ(ティラミス、パッションフルーツ)
変化球ティラミス。パッションフルーツはアイスで。キノコパウダーもかかっている。
・白玉パンナコッタ?
メモには卵白と書いてあるが何だか不明。
○エスプレッソ ¥540?
これは訊かれたのでメニュー外かな。特濃でドッピオ分ぐらいの量。
2時間15分で終了。もう大分酔っ払っていたので、シェフに感想を言うのも忘れて
しまった。
食材の豊富な秋、どう来るかと思っていたけれど、十分に満足。定点観測はこの
ペースで続けるけれど、もう少し密に来るべき店かもしれない。
そう言えば思い出したのだけれど、スタッフの間で茶禅華の話題が出ていた。Marutaの
外村さんも口にしていたけれど、特にフュージョン系の店にとっては目標となる店
なのだろう。
個人的に「東京西部好き勝手やってる店」カテゴリに入れている店。ビートイートと
潟潟ヤと3軒しか無いんですが。何しろ遠いので行く事もないだろうと思っていたが、
いつの間にやら課題店に。そろそろ行かなくては。
京王線を乗り継いできたが、つつじヶ丘で15分も止まる羽目になる。やはり複々線の
小田急のようには行かないか。国領はホームドアがあり、駅舎も大きい大型の駅だ。
相変わらず暑いが、今日は飲むぞ~、と何だか浮かれ気分で歩いてきた。まだ閉まって
いるのでベンチに座って待つ。後客も来たが3分前ぐらいに開き、予約名を確認して順番
に入店。カウンターへ。目の前にピザ窯がある。WOODYで、白と焦げ茶でまとめられた
店内。スタッフ数も多い。
○DinnerコースA ¥5400
昼でも頼める、夜のコース。3コースの一番下。
#ランチセットは安価なので、夜のレビューとしました。
○ペアリング ¥5400?
何だかあっさりとペアリングに決まる。顔に出ていたか。
・フランチャコルタ
スプマンテの最高評価DOCGだが、まあ、そう面白くはない泡。苦みと酸味から、やや
丸く変化。
・グリッシーニ
一本だけ。ふっくら・さくっとした感じ。色も白いし。
・岩中豚
下にナスピュレとブッラータ、かいわれ大根、上に黒大根とべったら漬け(!)、
トマトとバジルオイルソース。な、なんだこりゃ…。出鱈目すぎる。結論から言うと
もうこの皿でノックアウトされた。端的に言うとこれは豚しゃぶ冷製だ。トマトと
べったら漬け由来の酸味があり、ソース化したブッラータでふくらみを持たせている。
覚えられなかったが、食材がナスのなんとか料理と同じ構成らしい。ひき肉詰めとか
かな?
さあ、もう楽しくなってきましたよ。どんどん行こう。
・ドメーヌ・ド・サン・ピエール シャトー・ルナール
ジュラかい!アルボワとなっているが、これは実はシャルドネの事らしい。香りだけ
ややシェリー。酸強めだったかな。ワインの説明も的確だ。
・鮎コンフィ ヨーグルトソース
高め温度で8時間。白いのはカブっぽいのだが、味からするとキュウリ?オカヒジキに
枝豆は先日も見かけた湯上がり娘、シャインマスカット、粉はケール。はは~ん、これ
は分かるぞ。苦みを出すのに和食の蓼の代わりにケールを使ったんだな。わたは抜いて
あるのだが、個人的にはもっと苦くてもいい。
・マルヴァジーア ダミアン・ポドヴェルシッチ
オレンジワイン来ましたね(笑)。トスカーナなので飲んだことあるかも。色がきれい。
微かに石油香もある。後はメモが読めない。
・しらす茶碗蒸し
シチリア製オリーヴオイルとケーパーで。しらすは山利商店。GRIS(現SIO)で食べた
事があったのだが、どうもGRISと親交があるらしい。卵が美味しかったのだが、これは
特に特別なものではなかったようだ。しらすの方は正直、そこまでのインパクトは感じ
ない。先日のおじゃこのしらすのふっくら感が完璧だっただけに。
・MIYASAKA CORE
今度は日本酒が。試される大地になった気分だ(意味不明)。軽いのだが、結構特殊な
製法で作っているようだ。香りは良くない、というか弱かったかな?
・カラスミスパゲッティーニ
ここはシンプルに。上にイタリアンパセリ。
1時間経過。やや間があく。お客さんは徐々に増えている。帰り際にもまだ来ていて
9割か満席ぐらいだった。ピザ窯からは時折、焼き上がったピッツァの香りが漂って
くる。魚介だったり、ルッコラとオリーヴオイルだったり。
・アントニオーロ ガッティナーラ・カステッレ2011
ネッビオーロ。2011という事で赤褐色だ。
・静岡産鶏胸肉
・グリーンサラダ
やや控えめだと思ったら、この後ピッツァもある、という衝撃発言が。大きく出来る
とも言うが、さすがに普通にしてもらった。ソースはみかさ醤油とみかん?最後、
薪釜で熱々に仕上げてある。胸肉をしっとり焼くのは技術を要するのだが、まずまずの
仕上がり。野菜は辛いのだがからし菜?ドレッシングに甘みがあると思ったら、ホワイト
バルサミコだった。
リピーターらしき1人客も来て、カウンターも埋まる。
・ムーンライト
銘が無いが、川崎・登戸のブリュワリー。メモは柑橘と書いてある気がする。
・マルゲリータ
やや小ぶり。コルニチョーネが無いが、そもそもナピリピッツァではなく北方系?
メモも記憶も怪しいが、発酵感と書いてある。小麦粉は国産+イタリアだったかな?
ピッツェリアの評価は苦手としているのだが、揺れ幅の大きいナポリピッツァよりも
優等生的な感じだ。
・カラマンシー・ヴィネガーのジェラート
カラマンシーは東南アジアの柑橘だが、酢なんてあるの?と思っていたら瓶も見せて
くれた。ふっくらしている。
・ラッテ・イン・ピエーディ
ピエモンテの牛乳デザート。パパイヤ、マンゴー、ココナッツ、ソースがゴーヤ(!)
と何か。
・エスプレッソ
特濃だった。
2時間過ぎたが、まだ来店客がある。シェフが見送ってくれたが、今度すっぽんに
チャレンジする、と言うので笑うほかなかった。それと、1月に大規模な改装がある
ようだ。
□総評
一体どうしてこんな店が生まれたのか。そしてもう6年も経っている。当初からは
かなり進化しているようですが。シェフは天才なのかもしれない。説明を聞いていて
すぐ気付いたのだが、いろいろな生産者からこれ使ってくれ~、と言われているようで、
シェフの交流範囲の広さをうかがわせる。またここで働きたい、という人も多いようだ。
その中の精鋭であろうスタッフ達は皆、シェフや店の事をよく理解しているな、という
感じだ。最初にも書いたが、やはりこのエリアでは何かが起こっている気がする。
どうしても後追いになってしまうが、まだまだ埋もれている店もありそうだ。
当初はいまいち位置づけが分からなかった薪窯だが、TACUBO出身という事で
調理でも重要な役割を担っているようだ。是非、上のコースの食材も食べてみたい。
取りあえず、季節毎に後3回は行く予定。
8位
2回
2019/02訪問 2019/02/25
今回はOFF会で。メモは取ったつもりでいたのだけれど、びっくりするほど何も書いて
なかったので適当モードです。3組で小さな店はもう一杯。フリーでやって来て断られ
ている人もいた。
○食いしん坊コース ¥8640
○ペアリング ¥5616
・クレマン・ド・ジュラ
多分、前回と同じ。
・マッシュルームのあたたかいフラン
この濃厚な味と香り。塩気は前回ほど強くはない。
・パン
・アルボワ・ブラン・シャトー・ルナール2014
どんなんだったかな(汗)。
・岩手県八幡平イワナの低温コンフィ セロリラブのレムラード
レムラードって何だろう、と思ったのだけれどタルタルみたいなソースがそれ。
マヨネーズにマスタードその他が入っている。コンフィと言ってもきれいな色だ。
周囲にジュラ産モルトソーセージ欠片とレモン?のソース、アブサンの泡、上に
クレソン。このレモン?がいいアクセントになっている。
この店はフレンチ好きなら絶対に満足してもらえる自信があったのだが、二皿目で
これ、ビストロの料理じゃないですよね、と指摘されさすがにびっくり。
判っていただけましたか。
・ゲヴェルツトラミネール
オレンジがかった黄色。
・会津産ホワイトアスパラのシャルロット、エストラゴン香る天使エビのタルタル
こういう円柱状の盛りつけがシャルロット。中央にタルタル?がある。下にトマト
ソース、周囲にコンテチーズ、このコンビがいい。イタリアンの味だけど。
メニューも斜め読みで上のジュレがエビ味で、?と思ったのだけれどこれも天使エビ
だったか。
・ラ・カーヴ・ド・ラ・レーヌ・ジャンヌ サヴァニャン2011
前回からコピペ(^_^; これが30ヶ月熟成、ソースの方は6年熟成。
・伊達鶏とモリーユ茸 ヴァン・ジョーヌソース
ソースをかけて完成。本当にうっとりするようなソース。これは何度でも食べられる。
私だけでは理解出来ていなかったのだけれど、火入れの良さを指摘される。またこの
形状はモモ+間に胸肉で巻いて作ってある事が判明。
・ドメーヌ・フィリップ・ジャノ サントネイ ヴィエイユ・ヴィーニュ2016
若々しい色。香り○と書いてあるが具体的には何も書いてない(笑)。
・ブルターニュ産仔鴨の炭火焼 ソース・ポワブル
ポワブラードソースかと思ったのだけれどこういう表記。ピンク・ペッパーが見える。
下にオレガノ風味のポレンタ、上にタマネギ。鴨もしっかりと美味しい。
・チーズ(モン・ドール、コンテ)
モン・ドールはウォッシュ。秋冬限定のチーズでこうやってスプーンですくって食べる
らしい。店でさらに熟成しているとの事で、確かこっちだったと思うが一瞬、たくわん
みたいな感じもした。ハードのコンテの方はとろけさせてある。
○Domaine BERTHET-BONDET Cuvee du trentenaire ¥1620
さて、これは中々他の店には無いですよ、とチーズ用にレアワインがずらり。
30年という特異なヴィンテージ表記になっているが、これはソレラ・システムで30年分
をブレンドしてある。後はメモなし!
・マ・プール特製パフェ(チョコバナナ)
バナナのチュイルとアイス?、ガトー・ショコラ。下にフレーズ?
バナナ○とだけ書いてある(適当)。
・マドレーヌ
○コーヒー ¥432
気が付くともう3時間半も経っていてびっくり。せいぜい2時間半ぐらいの感覚でいた
のだが。でも他の組もまだ残ってましたからね。今回も大活躍だったマダムとシェフに
見送られ、店を後にする。食いしん坊コースの量を警戒していたけれど、総量はそう
変わらなかった。まだ飲める気がしていたようでやっぱり飲み過ぎだったけれど。
ドミニク・コルビ氏に長く師事されているシェフによるジュラ郷土料理の店。国内では
トゥールダルジャン、海外ではジュラやブルゴーニュの2つ星店などで修行されている。
開店して2年弱。
#参考:EATPIAの紹介記事
マイレビュアーさんのレビューから。分化傾向の強いイタリアンと違ってフレンチ郷土
料理の店というのはあまり数がない。リヨン、アルザス、ブルターニュ、先日行った
フレンチ・バスク、どれも3つ以上店を挙げろ、と言われると急には出て来ない(あ、
ルディックは一応コルス料理かな?)。個人的にはプロヴァンス田舎料理の店とか
あってもいい気がするのだけれど。そんな中でのジュラである。ワインも楽しみにして
出かける。
強力台風が近付いていてどうなる事かと思ったが、幸いにもちょうど隙間時間になった。
傘も持たずに出かける。東大前駅から進むと大きなフランス国旗とフランスカレーと
いう店が気になったが(休業中)、特にフレンチではないようだ。遠くからでも目立つ
黄色いビストロが見えてきた。…ヴァン・ジョーヌ色かな?まだ少し早いがOPENと
なっているので店内へ。前出の記事を読んできたので何だか身近に感じられる。少し
アンティークな、絵に描いたようなビストロだ。2人がけテーブルが3つに4人がけ
テーブルが1つのこぢんまりとした店だ。鶏のオブジェとか置いてあるのもいかにも、
といった感じ。
○ムニュ・マ・プール ¥6048
4コースの内、下から2番目。ランチの場合はおまかせになる。サーヴィス料なし。
○ムニュ・ピコル(×3) ¥4212
ペアリング。×4と×5もある。
・ドメーヌ・フィリップ・ヴァンデル クレマン・ド・ジュラ
おや、泡からか。最初にクレマン冷えてますよ~、と言われていたものだ。ん?果実味
というかしっかりとした味わいがある。フルートだけど結構量も多いな。
#帰って調べたらこのドメーヌは以前、Odeで出してもらった事があった。
このドメーヌはエトワール村というところにあるのだが、名前の由来です、といって
見せてくれたのが星形の化石(確かウミユリ)。これがブドウ畑に転がっているのだ
そうだ(ジュラには前月行かれたばかりでFBに写真がたっぷりあります)。ジュラは
もちろんジュラ紀の命名元となった地名である(今度、チバもなりますね)。
・エスカルゴの温かいフラン
ん、塩強めだな。まあ現地仕様か。たっぷりのバターとエスカルゴの風味。いいねぇ。
・エミール・ベイエ リースリング・トラディション
おっと、もう2杯目か。細長いアルザス・リースリングのボトルが出て来た。ひたすら
淡い。
・パン
カンパーニュ。
・阿寒湖産エクルビス、イワナのクネル ベアルネーズ・ビスクソース
ザリガニです。水質がいいので泥も吐かせていないとか。エビよりも淡白な感じだが、
ビスクソースはやっぱり美味い。クネルも某1つ星で食べたのより美味しく感じる。
上にエストラゴン?、細長いのはイワナの皮。うんうん、ワインはこれでいい。
エクルビスは阿寒湖が凍るまで味わえるそうだ。昨年は11月だったとか。
今日は他は皆さん全員キャンセルされてしまったそうで、貸し切り状態。マダムとの
フレンチ談義が楽しい。何しろブルゴーニュで5年ソムリエールをされていたという
経歴の持ち主である。やはり黄色い制服を着ているのだが、本当にジュラのちょっと
贅沢なビストロに来ているようだ。一方のシェフは黙々と料理を作られている。
・ラ・カーヴ・ド・ラ・レーヌ・ジャンヌ サヴァニャン2011
AOCアルボワ、Bio。30ヶ月熟成で、シェリーの香りがする。
・伊達鶏とモリーユ茸 ヴァン・ジョーヌソース
スペシャリテ。現地ではブレス鶏を使うようだ。伊達鶏ってこんなに旨味があったのか、
と驚く。お手本のようなソースに、下にはリゾット。黒米と赤米も入っている。米は
栽培はしていないようなのだが、イタリアの影響で食べる習慣があるそうだ。
着席した時から水を注いでくれたのだが、ピッチャーがブドウの模様の付いた陶製で
ある。現地の物なのだろう、大事に使っている、とのこと。
・Gloire de mon Pere
あれっ、数が合わないぞ。というかもう一皿あるの忘れていたのでサーヴィスして
くれたようだ。ローヌ、ヴィサン村。父の栄光?これってプロヴァンス物語の原題か。
プロヴァンスどうたらと言ってるのもこの映画の影響のはずなのだがストーリーは
忘れてしまった。
・レバー バニュルスソース?
既に素晴らしい料理を出すビストロ、という評価を固めていたが、この皿を見てちょっと
真顔になった。いやこれ、ビストロで出す皿のビジュアルじゃないぞ。ピスタチオが
使われているのだが、このローストがいい感じ。後はドフィノワと、ジュラのチーズ、
コンテを使ってるのがこの皿だったかな…。ほとんどメモ取らなかったのであまり
覚えていない。
・デセール(リンゴキャラメリゼとヴァン・ジョーヌのアイス、パフェ仕立て)
マ・プールの銘入りサブレが乗っているがこれはなんとポレンタ。ゴードと言うそうだ。
上から撮っているので分かりにくいが容器はパフェ状でキャラメリゼしたリンゴが
たっぷりと。
○コーヒー ¥432
・マドレーヌ
で、でかい。これがまたきっちりと美味しい。隙がないね、この店。
こうして心ゆくまでこの店を堪能した。シェフに軽くあいさつして店を後にする。
お腹いっぱいな上に1時間半で4杯飲んだもので帰ってから寝てしまった。
□総評
ジュラのちょっと贅沢なビストロ、これを体現しつつ、もう一歩進めた感じの店。
ジュラは湧水があるので淡水魚料理があるのだけれど、リヨン・アルザス・
ブルゴーニュ・スイス・イタリア、と隣接地域の様々な影響が感じられる。フレンチ・
バスクは思いっきりローヌのキッシュが出て来たりしてスペイン・バスクとはまったく
違っていたし、イタリアとの文化の違いもちょっと分かってきた気がする。酪農も
盛んなようで、だからこそ上のコースにチーズが付いているのだろう。またこれを
食べに行かないと。しかしこれ以上の量を果たして食べきれるのか…。
先行レビューも思い入れたっぷりに書かれている方が多いが、そういう語りたくなる
魅力にあふれている。フレンチが好きだ、という人には是非とも行って欲しい店です。
きっともっとフレンチが好きになる事でしょう。
9位
8回
2020/12訪問 2020/12/05
RESTAURNT Jなどで植木シェフに師事し、シック・プッテートルでは星を獲った
生井シェフの独立店。シック・プッテートル時代からシェフの事は天才だと思って
いるが、一見あり得ないような食材の組み合わせで料理を完成させるのが特徴。
ありがちイノヴェーティヴだと演出ありきの料理に陥っている事も多いが、ここでは
様々な技法もあくまで調理課程のツールとして用いている。以前から和の食材も
さりげなく自在に操っていたが、ここでは更にこだわっているようだ。2017年オープン。
2019年、1つ星獲得。2020年、ASIA'S 50 BEST初登場・2021年、27位。
今回も2Fの踊り場に人が溜まる。上階には住民の方もいるので邪魔にならないように
したい。店内入ると中央にはでっかい秋の飾りが。まだ対面に人が入っていなかった
ので手早く写真を撮る。個室は今日も女子会、後は国内在住らしい西洋人カップル
以外は全員女性。間は少しずつ空いている。見慣れないスタッフがいるのでちょっと
入れ替わりがあるかな。
シェフに近況報告などしていると、シック復活の話になったがあの店名とロゴもシェフ
考案とのこと。へぇ~。星さんから連絡があったそうだ。席には新たにQRコード付きの
カードがあったのだが、生産者紹介の動画だった。後、wi-fiパスも。
〇ディネ ¥18150+¥3300
〇ペアリング ¥10890
〇アクアパンナ ¥1210
サーヴィス料10%。
・PIERSON CUVELIER Tradition GRAND CRU
前回で酒量把握してもらったと思っていたのだが、またたっぷりと。う~ん。早めに
水を頼む。ピノ80%だがあまりそんな感じはしなかった。
・アミューズ1(一星球)
・コアントロー
どうも今回からムース感が上がった気がした。それでいてビスクの後味が長い。後、
コアントローのフラスコは出なくなったのかな?
・アミューズ2(キノコクッキー)
紅葉の大きい台で提供。キノコ数種を使ったクッキー。結構小麦感(?)が強い。後述の
フォカッチャと同じ粉なのかも。
・アミューズ3(なめこ、カブ ロワイヤル)
その場で仕上げ。下はセップ茸と鱧のフラン。で、白いのがくり抜いたカブだ。木の
さじで頂く。何とも不思議な皿だが鱧の旨味がいい。やっぱりアミューズが面白いから
この店はリピート出来るのだ。
中央の死角になった部分に置いてある斜めに穴の開いたマシンが気になる。後で小ぶり
の寸動(?)をセットしていたので保温器らしかったが…。
・アミューズ4(ケール、瀬戸内キャビア)
下はタルトレット。ケールは300℃で熱してある。加熱した事によってケールがちょっと
重い感じ。
最初のシャンパンの量が不安だったが普通に飲み切った。
・グレー2020(鰯)
・木戸泉酒造Afruge2017純米酒
緑のはAvocadoだった。何故か青臭い感もあったのだが牛との相乗効果かも。
・金沢産?香箱ガニ、カリフラワー 白トリュフ+¥3300
・DOMAINE VOCORET & FILS Chablis La Premier Cru La Foret
二皿構成なのだが、左は蟹(?)、ターメリックで色を付けたカリフラワー、卵とトリュフ
のエスプーマ、これに香箱蟹の中身を入れる。オプションで白トリュフを追加したの
だがこれはそもそもの登場からあまり香らず、いまいちだった。本来なら出てきただけ
で周囲に香りがぶわーっと拡がる。カリフラワーの謎の食感が面白い(カリフラワーと
言うよりブロッコリーっぽかったのだが)。ずっと食べていると蟹+ターメリックも
ありかな、と思えてくる。ペアリングは腐葉土香+すっきりのシャブリ。
・フォカッチャ
また小麦粉が変わったそうで、野菜を提供している長野産とのこと。油はたっぷりの
オールドスタイル。何だか小麦味が濃く、後味もある。後、冷めても美味しかった。
・熟成カボチャ、ブーダン・ノワール、ラベンダー
・Domaine Georges Vernay CONDRIEU Les Terrasses de L'Empire 2000
カボチャのサブレとブーダン・ノワールが断面が層状になっているのだが、ラベンター
はバターソース。カボチャの甘さでデセールか!という不思議な皿。ペアリングは
熟成して蜂蜜香のコンドリュー。花から蜜へ変化とは。少し苦味もある。
・氷見産鰤、トレヴィス、東御のくるみ
・DOMAINE ALAIN JEANNIARD ROSE COTEAUX BOURGUIGNON 2017
炭火焼き鰤の上に紫チコリーのトレヴィス、クルミ。後、上の白いのがオニオンだった
かな?結局外して食べる事になるが鰤の皮部分が旨い。何かのペーストが乗っているの
だがこれが甘い。東御は長野の胡桃産地。ペアリングはガメイと白葡萄。AOCコトー・
ブルギニヨンは2011年制定だが、ボージョレ含んでいる。AOCブルゴーニュよりは格下。
1時間35分経過。大分回ってきた。メモも良く分からない。
・七谷鴨、堀川ゴボウ、りんご
・CHATEAU BARDE HAUT 1998
二皿構成。左の中は肝等だが外が堀川ゴボウだったのか。このサイズだ。ソースは
確かポワブラード。身の方のソースは生姜。パン粉焼きは何だか不明。皮目カリッカリ。
鴨脂の旨さはある。ペアリングはサンテミリオンだが聞いたことないシャトー。
暗赤褐色。メルローだがやや重い。それにしても珍しく日本酒出てきていない。
・知多半島産シークワーサー、水晶文旦
・小野屋のかぼす
上がジュレ、下がクリーム状だったと思う。ペアリングは焼酎リキュールだが野暮ったさ
はない。かぼすの苦味がある。
・栗、ローズマリー、ほうじ茶
・Jean François Ganevat Vieux Macvin du Jura
どうもメニュー順がはっきりしないが、和菓子っぽい栗のデセールとほうじ茶アイスの
アフォガート?下も栗だったかな。ペアリングはジュラ。メモにいろいろ書いてあるが
思い出せない。
・赤ワイン茶
前々から気になっていた品。しかし思い出せない。長期熟成で梅酒らしからぬ味。
・小野屋の岳梅
かぼすと同じ蔵のをおまけで出してくれた。
・バナナタルトレット
これメニューにないのだが。下がサブレ(?)でカカオがかかっている。他にメモによる
とクルミ?
・紅茶シガー
これもメニューにない。シガータイプ。中はオレンジっぽかった。
・イチジク、百合根
無花果餅。謎の、と書いてあるが読んでるこっちも謎だ。
・紅妃
ゴッホのひまわりに張り付いて(!)出てきた。中央に赤みが刺すキウィ。割と酸味が
あった。
・SICHEL SAUTERNES 2017
シェフから。しかし既にいっぱいいっぱいなところに最後の2連サービスはかなりきつい
事になってしまった。シックでもいつも飲み過ぎだったので何か勘違いされてるかなぁ。
3時間5分で終了。
・カヌレ
端剤を使ったというカヌレ。全然そういう感じではないのだが。程よい苦味でおいしい。
どうも最後の飲み過ぎで印象悪くなってしまった。こうして振り返ってみるとやはり
メニューは面白いのだけれど。しかし一度だけグレー以外が出てきたことがあったのだが
これはもういいかなぁ、と思う。少し間隔を開けるかな。
今月、一度びびって取りやめたのだが7月に行っていなかったし、タイミング的に
どうしてもここだと思ったので前日に予約。4月以上の状況なのにまったく自粛もされて
いないと感じたので前週から週末に出かけるのも止めている(人出は5%減ぐらい)。
一番悲観的な予想によると新宿がエピセンター化して電車内感染が始まるまで2週間
なので令和インパール作戦が始まる前に行っておく。
広尾から歩いてくる際にEAT PLAY WORKSの場所を確認しようと思ったのだが見つからず。
某誌に乗っていたTaratataという店も気になっていたのだがこれも同店舗内か。
最近は時間少し前から入れていたと思ったのだがまとめて説明するためか入り口前に人
が溜まっていた。一組ずつ入店。マスクは袋に入れて席の下の荷物篭に入れるよう指示
がある。おしぼりも専用の使い捨てが用意され、卓上にアルコールジェルもあった。
席間は少し空いているが予約状況から察するに別に空けているわけではないようだ。
個室も女性グループで埋まっていた。それにしてもいつもより客層が若い気がする。
どこかでメディア露出でもあったのだろうか。初訪の記念日カップルが2組。
シェフにまずは50 BEST獲得おめでとうございますと言うがその後の数ヵ月が大変すぎて
感慨どころではなかったようだ。NARISAWAの一件でやはり日本人にはあまり当てに
ならないランキングだと確認したが、今や世界的にミシュランより影響力があるのも
また事実である。
〇ディネ ¥18150
〇ペアリング ¥10890
〇ヒルドン ¥1210
今度こそペアリングの量を減らしてもらおうと事前に言うが体調を心配される。
なんでや。水は聞き覚えのないものに。やや硬めだと思ったのだがイギリス産か。
・R.Dumont & fils Solera Reserve
ソレラシステムのシャンパン。ブラン・ド・ブラン。ちょい硬いか。シャンパンなんて
こんなものだろうと思っていたが価格に糸目をつけないとすごい美味しいのもある事を
知ってしまったからなぁ。
・アミューズ1(一星球)
・コアントロー
・アミューズ2(新生姜、富山産白エビ)
でっかい生姜に乗って。上にオレガノの花、中にからすみと何かのクリームという
話だったが基本、台状に切った生姜の上に白エビが乗っている。この白エビの質が
高くてとにかく美味しい。
・アミューズ3(トマト、トンカ豆)
トマトを凝縮したシートにいろいろ乗せて。ピンクグレープフルーツぐらいしか
覚えられなかった。香水瓶で何かの香りを吹きかけて(ラベンダー?)。巻いて食べる
のだがこれはほぼドライトマトの印象。
・グレー2020(鰯)
・木戸泉酒造Afruge2017純米酒
今回は鰯Ver.。中にグリーンのソースもあったのだけれど何だろう。Afrugeはえらく
酸味が強かったのだけれどこんなのだったかな。
向こう側が映らないように出来るだけ上から撮っているのでわかりにくいが、Afrugeの
量がかなり多くて…。総量はあまり変わらないようだったが初速のシャンパンが減った
効果は結構あった。個室へは大きめのキャリアーで皿を運んでいくシーンも度々見
受けられた。
・オードのサラダ
・信州たかやまワイナリー ソーヴィニョン・ブラン2018
仕入れ先4ヵ所をすべて使ったという野菜の皿。その中にヴィラ・アイーダもあって
驚いた。5月にオンラインショップで大根の実のピクルスを買ったことがあって中々
面白かったのだが、野菜は供給するほど作っていたのか。上はからし菜で覆われているが
メキシコのトマティージョ(ホオズキ属)など様々な野菜が使われており、ソースも
4種類ぐらい使っていた。まずからし菜が辛くなく、優しい味わいで驚く。また単なる
サラダではなく、加熱処理してあるものもあって実に変化に富んだ味わい。ガルグイユ
や京都大原野菜の皿に匹敵する一皿だった。ペアリングはハーブ感強めのソーヴィニョン
・ブラン。
ゾーンに入ったのでいつもと違う雰囲気も気にならなくなってきたぞ(単に酔っぱらって
きたとも言う)。
・モロヘイヤ、クミン
・富久長 八反草 あきつかぜ
メインは牡蠣で、上にアリッサムの花。これはシェフが昔よく作っていたエジプト
料理(?)らしいのだがモロヘイヤとクミンの愛称が良すぎて笑ってしまった。日本では
新参野菜のモロヘイヤだがエジプトではスープが伝統料理でコリアンダーを使うので
アレンジなのかも。ソースはモロヘイヤの他にズッキーニ(?)も入っていたもよう。
ペアリングは八反草というこの蔵でしか使っていない酒米の酒。くせがない。
・鮎、松の実、木の芽
・Domaine Gresser MOENCHBERG 1999
・フォカッチャ
これブレゼだったかな。内臓除去、頭と尻尾は食べられない。ソースはブール・ブラン
+ノワゼット?バターが効いている。このタイミングでソース回収用にフォカッチャが
出てきた。ペアリングはなんと1999年のアルザス・グランクリュ。茶色くて甘い。
ランチコースではカサゴが出ていた。この店はランチコースの方がお得感があって
満足度も高いんだけど。1時間半経過。
・天草ホロホロ鶏、北海道産グリーンアスパラガス
・La Folie des grandes terres Cuvée Rosée
・PRINCE FLORENT DE MORODE POMMARD CLOS DE LA PLATIERE 2008
二皿構成&ペアリングも2杯。ホロホロ鳥はタマネギソースにどっぷり漬かっている。
エキュムはベーコン&ペッパー。上の印象的な花は割とメジャーなスパイスだったの
だが忘れた。タマネギの甘味と酸と。アスパラの方は蒸しパンとセットになっている。
中身が北海道産カマンベール?卵?コリアンダー・シード?メモがはっきりしない。
ペアリングはスイス産(!)のガメイ・ロゼと区画名ながら1級畑を含んだ消滅ドメーヌ
のお値打ちポマール。
やや間が開く。
・スイカ、塩、フェンネル
・g'Vine Gin FLORAISON
ブラン・マンジェの上にマリネしたスイカ、スイカとトマトのソース。ペアリングは
なんとユニ・ブラン(トレヴィアーノ)を使ったジン。氷が入っているがすっきり
きりり、香りも鮮烈でこれは非常に良かった。ソムリエールが値段も教えてくれたが
お手ごろだ。夏に良さそうだがその前に例の白酒を飲んでしまわないと…。
・パッションフルーツ、カモミール、マンゴー
・MISAKI MEAD
パッションフルーツはキャラメリゼして。マンゴーの上に乗ってるのがカモミールの
花だったかな。ペアリングは愛媛の養蜂家のミード(蜂蜜酒)。
・赤紫蘇、ダークチェリー、ローズマリー
・陸奥八仙Mixseed Series しゅわわっ-Tart Rose-
ややピンボケだがゼリーとソルベの二重構成のデセール。ローズマリーの香り優先な
感じだった。ピンクの濁り酒は果汁ではなくて赤色酵母で色付けしてある。それに
しても終盤もこんなに飲んでたか。
・シガー、ボンボン、サブレ
・五百万石(酒米)の玄米茶?
ボンボンショコラはココナッツの中に。サブレはホワイトチョコがけ。
ドリンクは5種から。メルローのお茶と迷ったのだが、こちらに。煎茶っぽかったはず。
昆布だしとか書いてあるけどなんだこれ。
3時間で終了。他組が出るのを待っていたら最後になった。
空席分、少し余力があったのか前回と違ってデジュネ組とほぼ同等のスピードで
ストレスフリーだった。と言っても時間はかかっているのだけれど。シェフもいつも
より多めに顔を出してくれた感じ。散々悩んでいたけれど行ってしまえばやはり楽しい
(大体このパターン)。最近はカフェも行かないし、最悪行くのはTOP5%の店だけで
いいや、と思っている。また近いうちに行きたいけど状況が許すかな…。
1年2ヵ月ぶりのOde。忘れていたわけじゃないですよ。昨年シェフ不在時にキャンセル
して行った某店に浮気していたというのもあるがここは周囲に同意してくれる人が
いないので一人で行くしかないのと、アラウンドカウンター形式なので普段より
ちょっとばかり服装に気を遣わないといけないのがやや面倒に感じるというのはある。
で、シェフと話していたらAZUR et MASA UEKIの植木シェフにはResturant Jから
始まって軽井沢時代にも師事していた、と。あれぇ。こんな重要な事を見落としていた
なんて…。道理でどちらも評価が高くなるわけだ。マネージャーの高瀬さんとも一緒に
働いたことがあるそうな。今回は2席ほど空席も。海外ゲストは1組だけかな。
〇ディネ ¥18150
〇ペアリング ¥10890
〇アクアパンナ ¥1210
ディナーコースなので夜レビューで。別に夜行ってもいいのだが、照明暗めという
レビューがあったので参考にした。
・ピノ・シュヴォシェ2008
すごいたっぷり注いでくれた。いつも飲みすぎなのでソムリエールに言おうと思って
いたのだが別のスタッフから出てきたもので…。最初は随分dryに感じたのだが
ブラン・ド・ノワールだからかブドウ感はしっかり感じられるように。
・アミューズ1(一星球)
・コアントロー
味よりも甲殻の香り主体。段々こういう風にシフトしてきたかな?
広尾駅入口には暴風雨が吹き込んでいたが急に晴れてきた。結局その後も予報程気温は
上がらなかったけれど。確かスタッフが増えたはずだが減らしているのかそうは
感じない。
・アミューズ2(フォアグラ、あんぽ柿)
シガーケースに入って登場。これはレビューで見たことがある。断面を見ると非常に
薄いチュイルの中にオレンジ色の柿コンフィチュールが見える。チュイルがエビだった
かなぁ?中は甘く、少し薫香を付けて。
・アミューズ3(ゴボウ、コリアンダー、カカオ)
・ボンドンノ ビアンコ・アラ・マルタ
枝の上に乗って。ゴボウは乾燥させたうえで揚げてあり、軽サクサクに。中にリンゴ
だったかな?非常に香ばしい(こっちが薫香だったかも)。ペアリングはトスカーナ
オレンジワイン(海外ではAmber Wineと言うようだ)。
・白子、かんずり
・ヴァントゥー ヴィア・カリタティス ルクス
かんずりというのは新潟県妙高市に伝わる伝統調味料。雪の上に唐辛子をさらして
まろやかにし、糀と柚子で作る。パオラージャオlikeな感じか?上のチュイルが
何だったのか忘れたのだがあさりソースをかけてしんなりさせてから。後、タピオカ
も使っていたはず。かんずり由来なのか香ばしい。やばい、楽しくなって(酔っぱ
らって)きた。ペアリングは前にCronyで飲んだことのあるプロヴァンスだが今度は
グルナッシュ・シラーのロゼ。
・グレー2020
・木戸泉酒造Afruge2017純米酒
グレーは今度こそ小さくなったと思ったのだがやっぱり以前の写真と見比べると
変わってないか。まあ量はそう多くない。鰯Ver.。木戸泉酒造は台風被害で生産を縮小
してしまっているそうで今Afrugeが飲めるのはOdeだけかも。
スタッフがインカム付けているのが見えたのだが、報告が聞こえてきてしまったのは
ちょっといただけない。
・ズワイガニ、人参
・カーブ・ドッチSABLE白2018
可愛らしく花を乗せて。最近ニンジンテーマの皿によく出会う気がする。ニンジンが
揚げてあって香ばしさもあったかな?ペアリングと立て続けに出されるとメモ書きは
非常に厳しくなる。ペアリングはアルバリーニョ、リースリング、セミヨン。カーブ・
ドッチにあまりいい印象はないなぁ。国内なら山梨の蔵の方が面白い。
・フォカッチャ
粉が変わってから大分経つがライトな仕上がりになっていた。ふ~む、こうなったのか。
小麦感はある。オリーヴオイルはかけてあるのかな。
・氷見産鰤、いぶりがっこ
・天狗舞 黒
ふたを取ると中にソースが。このソースは端的に言うとクリームいぶりがっこソース。
そして細かく細工してあるのがやはり石川産黒大根。下に山葵もかくれている。鰤の
皮は炭火でカリカリに。ペアリングはレストラン専用酒。40℃のぬる燗ですっと入る
(危険)。
・蝦夷鹿、里芋
・イヴ・キュイロン サン・ジョセフ レ・セリンヌ1999
脇は黒豆他を血の皮でくるんだもの(味は甘い)と里芋。ソースはポワブラード。
これは以前も出てきた紅テーマの皿だな。ペアリングはローヌ・シラーなのだがやや
酸がとがっていた。1999は南ローヌは普通の年かな。
・ゆら早生、ローリエ
・AZ セミヨン、シュナン・ブラン
和歌山の蜜柑にローリエをエスプーマで。下の葉もローリエだ。早生とついているが
そういう品種。糖度も高いようだがさわやかな酸味がある。ペアリングはAZ西海岸と
メモにあるがラベルが読めない。
・じゃがいも、りんご
・安曇野ワイナリー 紅玉デザート2016
Cronyのあれみたいな皿が出てきたがどれかは一目で分かる。表面のジャガイモは
非常に薄く、中にリンゴが詰まっている。これに長野セットの極甘デザートシードル
を合わせて。
・柚子、チョコ
・ファン・ピネーロ モスカテル
デセール3つめか。ミルクチョコバーに山椒クッキーを乗せて。ペアリングはシェリー。
しかしこんなに飲んでたっけ(記憶が…)。
・ミニャルディーズ(ミニどら焼き、抹茶チョコ)
・お茶?
どら焼きの餡は白い。チョコはクッキー感強め。お茶?は5種類あって確か一番コーヒー
に近いというやつだったが…(記憶が…)。
他2組共々、ディネ組は一番最後まで。2時間半で終了。この後やっぱり飲みすぎどころ
ではなくてカフェに寄ろうとして断念したり最寄り駅までの記憶が飛んでいたり。
やはり昼コースだけで十分楽しめるので倍額以上になる夜の評価はこんなところ。とは
言え皿数多いのでいろいろと食べられる。2年経過し、それぞれのスタッフが複数の
タスクをこなすようになってきていると感じる。次なるステップはやっぱりあれの
獲得だと思うのだがさて。
1つ星獲得、おめでとうございます。
店の確認をしにいった関係で今回は渋谷橋方面から行ったのだが、歩いているだけでも
結構面白そうな店がいろいろとあった。昼から焼鳥を焼いてた楽しそうな店には今度
行ってみよう。やはりここは食いしん坊には良い街だ。花屋店先の真っ赤なポインセチア
には売約済みの札が沢山。もうそろそろ年末商戦か。
最近、毎月のように海外に行き、シェフを招いてコラボイベントを行っているOde。
何処を目指しているのだろう、と興味は尽きないが、シェフに訊いてみたところ、
スケジュールはたまたま、とのこと。相変わらずシェフは開始前にすべてのお客さんを
回って長めに話をしているが、突っ込んだ話をするにはさすがに時間が足りない。
コラボの影響か、欧米人の客がいる他、シックな装いの美女達が多い。隣席はご近所
さんなのかな。今回は左翼に座ったので緑が良く見える。半分そこそこぐらいで
スタート。もちろん最終的には今日も満席だった。
〇デジュネ ¥6480
〇ペアリング ¥5400
〇スルジーヴァ ¥1080
・ルアレ・デボルド ブリュット
ブラン・ノワール。それにしても量多くない?他席も同じ量だったが。
・アミューズ1(一星球)
・コアントロー
今回は過去最高に殻感が強く感じた。食べる前に裏側を見ると、やはり少し角は
立っている。
・アミューズ2(福岡産太秋柿)
切れ目が複数入っているが、中にからすみと焦がしバターを注入、外側にフェンネル
シードを貼り付けてある。下はもちろん柿の葉。
柿・からすみ・焦がしバター・フェンネルシードが4.5:1.5:2.5:1.5ぐらいの割合。
思い付きで作ったようなメニューなのに、なんだこの比率の完成度の高さは。やっぱり
これを作れるのは生井シェフだけだと思う。
・アミューズ3(フォアグラ、サツマイモ)
・ヴァンサン・フライト ゲヴェルツトラミネール・レッツェンベルグ2012
おや、下は新兵器の錫の皿だな。下からタルト、フォアグラ&サツマイモ、鳴門金時
スライス、セージのつぼみ?という構成。ペアリングはハチミツ香のする甘めの
アルザス・ゲヴェルツ。サツマイモはそれほど甘くないので、甘み追加はこちらが主体。
アミューズ終わってしまうし、泡をぐいぐいと飲み干すが、もう酔っ払ってきた。
まずいな…。
・グレー2018
・木戸泉 Afruge Macherie 2016 純米酒 シェリー樽熟成
今回はまたグレー。鰯からサンマになったのだが、これが非常に良くて今回一番の皿。
ペアリングはオレンジワインかと思ったら…。シェリーぐらいの甘さ。先日も千葉の蔵
でみりんみたいな日本酒が出て来たので、ソムリエールに千葉の蔵ってそういう系統が
多いのか訊いてみたら、やはりそうらしい。
前回、グレーでは無かったのでもう出て来ないかと思っていたのだが、その都度、一番
良い物を出していくのだろうか。しかし、メニューをくれるくらいだから履歴は取って
いるのだろうが、これだけの席数でさすがにスタッフ全員、前回何を出しているかまで
は把握していないようだ。そこまで出来るようになったら恐らくはもう独立する時期
なのだろう。
・フォカッチャ
端と中が選べたので中に。前回、ほぼ完成形に近付いたかと思ったのだが、なんと
今回から粉が変わってもちもち系に。フォカッチャ担当氏によると地元の石川産という
ことだったかな?やっぱり前の方が好きだった。旨味は増したかな?またどんどん進化
していくと思うのでこれからに期待したい。
・香箱蟹、カボチャ
・カレスキー エレノア セミヨン2017
何だか覚えられる単語が5個ぐらいになってきて、同時にワインを出されたら全部メモリ
が上書きされてしまった。ヤバイ。仕方ないので食べながら内容を確認。…蟹か。
食べ終わる頃になって容器が甲羅だった事にも気付く。これをカボチャ入り?
サヴァイヨンソース?に合わせて。上はコリンキーかな?ペアリングはサウスOZ、
バロッサ・バレー。きれいなレモン色、少し腐葉土系の香り、後味にほんの少しだけ
バニラ?。このワイナリーのオレンジワインがとても面白かったそうなのだが、
売り切れてしまったそうだ。
ふと見ると他席には違うワインが出されていたが、メニューも違っていた。メインは
以前見た軍鶏だったし、リピート具合でメニューを変えているのだろう。
・秋鮭、キノコ
・寺田本家 醍醐のしずく
やはり内容覚えられず、食べて確認。ん~、下は秋鮭とキノコのみじん切りか。
乳化ソースだが、ブール・ブラン?上のチュイルは割り落とすが、これにキノコ2種
だったはず。ペアリングはレモン色のどぶろく出て来ました。内容はメモにないので
まったく不明。これ、空気中の酵母だけで作るという鎌倉時代~江戸時代の製法なの
だが、もしやと思って調べ直したら、やはり先日ドンブラボーで出て来たみりん酒と
同じ香取の蔵だった。寺田本家、覚えておこう。
遂にスルジーヴァを飲み尽くしてしまったが、普通の水が出て来た。
フォカッチャも追加。
・鳩胸肉、ホタテ
・ティンバー・ワイナリー Á Côté ピノ・ノワール
産地は確認するのを忘れた。この皿のテーマは紅、だろう。上にはカラメリゼっぽく
したナスが貼り付けてある。ペアリングはカルフォルニア・ピノ。例によって甘み
強めだが、他の品種ほど甘くはない。
・デセール(キャラメル、ミカン)
・マックヴァン・デュ・ジュラ
みかんは生+ドライフルーツ。パウダーはきなこ。アイスは確かくず餅という説明
だったと思うのだが、ラム酒っぽい味だった。
・ミニャルディーズ(酒粕饅頭、チョコ)
・紅茶
チョコは何かのコーティングだが、方向性があった(ゴボウ?)。紅茶はシナモンを
感じたが、後は何だったかな。
2時間15分で終了。それでも出るのは私が最初だ。へろへろになりながらそれでも
シェフにライバルと目しているシェフはいないのか訊いてみたのだが、そんな方は
いない、と本音は聞けず。一応、同年代として意識しているのはオマージュとラ・シーム
だそうだ。
お盆のOde。先日、某誌を読んでいたらOdeにはいろいろな服装の人が来るが、みんな
かっこいい、と写真家の方が書かれていて、いつも同じ格好の私はやばいよ、と思って
しまったのだが、特に思いつかなかったのでまたいつもと同じ格好で行ってしまうの
だった。まあ、夏はあまり選択肢はない。予約時に前週は海外に行く、と聞いていたの
だが、香港のBELONという店だった。ASIA'S 50 BESTにも入ってますね。
いつもの事だがシェフがあいさつに来られたのでBELONの事を訊いてみると今度、来日
すると言う。これは行ってみたいな、と思ったのだけれど後で発表されたのを見ると
8/29。さすがに月に2回も行けないな…。他にコラボの計画もあるみたいな事も言って
いた。
直近1週間で2回、2合飲んだらいずれもダメージを引きずったので今回はソフトドリンク
からスタートすることにする。前々から気になっていたソフトドリンクメニューを見る
が、これブドウジュース?ブドウジュースの料理への合わなさは学習している。しかも
カベルネって書いてあるし赤か。仕方ないので結局ペアリングで。今回、新しく入った
ソムリエールにサーヴしてもらったが、交替したというわけではないそうだ。
〇デジュネ ¥6480
〇ペアリング ¥4320
〇スルジーヴァ ¥1080
・マリヌー ホワイト オールド・ヴァイン スワートランド
南アフリカ、シュナン・ブラン主体。名前からして古木ですね。しかし、南仏の
シュナン・ブラン&ルーサンヌほど面白くはないかな。
・アミューズ1(一星球)
・コアントロー
今回、殻分は控えめ。後ろがとんがっていたが、いつもこうだったかな?
・アミューズ2(キュウリ、生カラスミ)
おや、これは前回と同じメニューだな。しかし、印象はかなり違っていた。生カラスミ
の味わいと、緑のオイルが美味しい。見た目もちょっと違うので、Version Upしている
のかもしれない。
以前、いろんな場所に座ってもらえるように席は変えている、と言われたのだが
今回は北側の席。こちらの脇にも個室がある事に気付いた。隣のペアは遠方から初訪問
らしかったが、心の声がそのまま漏れたかのように美味しい…とつぶやいている。
そういう反応を聞くのも楽しかったり。
・アミューズ3(キャビアと枝豆のタルト仕立て)
上の粉は抹茶。味はタルト生地と枝豆、バターのこく、キャビアから卵感?
抹茶はそれほど感じない。
・仙禽 無垢2018
料理に合わせてちょっとだけ…というのでお願いしたら、仙禽かい!盃にもOdeの文字が
入っている。後から注いで足してくれる。
・穴子春巻き、ガラムマサラ
事前説明で鰯の皿と言われていたのだが、メニューは穴子となっている。最初はグレー
を出す予定だったのだろう。というか4回目にして遂にグレー以外の前菜が出て来ました
よ。通い続けてみるものだ。コーンと、コリアンダーという説明だったがこれは
パクチー。春巻きと言うより硬めの皮はこんがりと香りも強い。そうそう、シェフは
和の食材だけでなく、スパイスも自在に使う。ソースはふんわりと。コーンは甘くて
ベストな状態。これはまあ、天ぷらカレー塩の近縁種。
・フォカッチャ
皮カリッカリの中ふわっふわ。今まで少しずつ美味しくなっていたが、別方向に進化
していて驚いた。後で傾向変わったんですか?と訊いたらそうでもなさそうだったが、
毎日食べていると気付かないのかもしれない。
・ツルムラサキ、オクラ、ウニのリゾット
上にモロヘイヤのベニエ。また夏に勢いのある野菜を集めたな。ウニもさりげなく
効いている。これぞ正に盛夏の一皿。
・安心院ワイナリー アルバリリーニョ2017
なんと。こんなのが出て来た。安心院と書いてあじむ、と読む。青臭い皿に青臭さを
重ねる。
・白隠正宗
なんと。日本酒2グラス目。フレンチでは初の経験だ。攻めるなぁ。途中から最初の
心構えも忘れて普通にペアリング出して下さい、と言ったのだがガンガン出て来て
普段より多い量に。
・函館産真鱈、ズッキーニ アオリイカソース
モン・サン=ミシェル産ムール貝も。イカ内臓系の濃厚ソース。メモには香り○、
カンキツ?と書いてあるが何の事か不明。
・シャトー・ヌフ・デュ・パブ2011 ドメーヌ・サン・ガヤン
・シャトー・ラセーグ2007
何か2グラス出て来た--!ラセーグはサン=テミリオン。
ヌフの方が熟成感があった。
・天草産ホロホロ鳥 セップ茸ソース?
アーモンドとニョッキ。後、ひまわりと言われたのだが花びらがそうかな?これも
他席とはメニュー違っていたように思う。メモがやはり意味不明だが、ホロホロ鳥が
美味しかったのは覚えている。
・満寿泉 貴醸酒
デザートワインも追加。これは前に他所で出て来たので知っている。というか自分で
オーク樽熟成を買った。
・デセール(山梨産プラム、フロマージュクランブル?)
白と黒の印象的な皿。後、ショウガのコンフィだったかな。半透明チュイルは不明。
ミルク分も感じた。
・ミニャルディーズ(桃とトマトのマカロン)
・紅茶
甘さと酸味のバランス感覚。どの皿にも言える事だがこの辺のバランスも本当に安定
している。
何とか覚えていたのでシェフに前回のパスタの事を訊いてみると、うどんと言って
いたが、まあピーチとかウンブリケッリはそんな感じだ。コーヒーはこのままなら
秋ぐらいには入れるかも、とのこと。2年目はまた月をずらして行くけど、イベントも
チェックしておこう。
いろいろあっていまいちテンション上がらないまま訪問。3組でスタート。シック・
プッテートルでも見かけたが、他店のシェフが来ていて生井シェフが名刺を渡している。
〇デジュネ ¥6480
〇ペアリング ¥3780
〇スルジーヴァ ¥1080
・パニエ エクストラ・ブリュット?
気温が上がり、弱気に泡からスタート。
・一星球
・コアントロー
いつものあれだが、毎回少しずつ味は違う。ばらつきもあるし、季節による差もあると
思う。今回はちょっと殻分も感じて〇。コアントローの三角フラスコも登場した
(ちなみにアルコールを頼んだ人にだけ出てくる)。原材料名も書かれていて、
オレンジ、レモン・バーム、レモングラス、ブラック・ペッパー。
…ブラック・ペッパーなんて使ってたのか。
・キュウリ、生カラスミ
花型のキュウリ。今思い出したが、シック・プッテートルで長らくアイコン写真に
表示されていた料理がこんな風だった気がする(見つからないが)。ソース?は
ディルをジェノベーゼのようにしたもの。後、ライム、松の実、シブレットなど。
言い訳がましいが、他席に比べて幾分説明が省略されていた。
・ヤングコーンとコリアンダーのトルティーヤ
新皿?・スズの板登場。曲げられるけどそこそこ硬い。トルティーヤの上にヤングコーン
と、ヤングコーンのヒゲ。パプリカも。もちろん巻いて食べる。
・グレー2018
・ジーン・トーマス サンセール アルティマス
今回も鰯だが、シグネチャー・ディッシュにこういう名前が付いたようだ。なんか
小さくなった?と思ったが気のせいだった。サンセールの香りがよく分からず。
・駿河湾産桜エビと赤こごみのパスタ
エビ尽くし。軽く揚がったフリットが香ばしい。ソースがエビと、後、山菜と言って
いたからこれが赤こごみか。メニュー名は後からもらったメニューも確認しながらなの
だが、食べている時はまったく気付かず。一応ベースはトマトで、他にケッパーも。
パスタはややくねったショートパスタ。実は今回、シック・プッテートル唯一(?)の
この時季のスペシャリテ、アオリイカのパスタが出てくるかどうか注目していたのだが、
パスタは同じ物のはず。名前が覚えられなかったので以前の自分のレビュー見返して
みたが、分からないと書いてある。使えねー(笑)。
・フォカッチャ
フォカッチャ、おいしいまま安定してきた。焦げはやや控えめに。スタッフの一人が
専門店で1ヶ月修行してきたらしいが、より完成度上がってるのは努力の賜物なのか、
周囲のおかげなのか。
・鰆、ウド? ヒジキソース
んん~?これは先日食べ損ねた山菜!やはり山菜、としか説明されなかったのだが、
他席では確かウドと言っていた。ソースをかけて完成するが、なんとヒジキ(想像
されるよりは粘性は低い)。下に山菜リゾット。アミューズおとなしめだと思っていた
のだが、メインでこう来たか。これはもはや何のジャンルなんだ…。やばい、楽しく
なってきた。
まばらなスタートだったが、徐々に人が増え、1席残して埋まる。なんだ、相変わらず
大人気だ。しかし、隣席の女性が香水きつめでちょっと閉口。
・仔羊、葉ワサビ 行者ニンニクソース
・ペンフォールズBIN2シラーズ・マタロ
なにぃ。仔羊はロティの他にクミン入り肉団子も。ソースは確かに行者ニンニク味だ。
もうすっかりテンションも回復。肉屋にはもっとペンフォールズ置くべきだ、と力説
したらソムリエ氏に激しく同意してもらえた。マタロって品種なのね(ムールヴェドル
と同じ)。シラーズ単一も好きだけど、複雑さが加わる。
・デセール(ほうじ茶、フキノトウ、アマゾンカカオ)
・ムートン・カデ・レゼルバ2014
液体窒素でアマゾンカカオのクランブルをかけて完成。この効果なのかチュイル?が
ボリボリと楽しい食感に。残りの構造がいまいち不明なのだが、クリームとアイス?
少しバニラも効いてるかな。濃黄色のゼリーがほうじ茶か。液体窒素も演出メインでは
なく、あくまで味を組み立てるためのツールとして使うのが他店とは違うところだ。
結局、これだけ飲んでペアリング扱いにしてくれた(^_^;(ついでに突っ込まれる)
・ミニャルディーズ(抹茶とグレープフルーツのマカロン、杏コンポートとライスチュイル)
・和紅茶?
抹茶とグレープフルーツはなかなか相性がいい。
終わってみればテーマは山菜。シェフにその辺のところを訊いてみると、長野の山菜採り
名人から仕入れたそうだ。某所や某所のシェフもそうなのだが、やっぱり一流どころの
シェフはいちいちアピールしなくても食材にはこだわっているものだなぁ。後、やっぱり
シェフの料理が大好きだ。
迂闊にもアオリイカのパスタの事を訊くのを忘れてしまった。後、コーヒーを要望する
のも忘れてしまった。次回は少し間を置いて夜のコースにしようと思っていたのだが、
シェフがこれから夏らしく…と言っていたのでまた夏に行くかなぁ。
Odeも4ヶ月目に突入。敬愛する増井千尋さんがコラムでシェフから最初の3ヶ月は絶対
来ないでくれ!と言われた話を書かれていたが、さてどう変化しただろうか。
1F外に店名も入り、場所は随分と分かりやすくなった。外にはもしゃもしゃの地衣類が
吊されている。扉を開けると名乗る前からtomkagai様ですね、と言われちょっと驚く。
こういう一歩進んだサーヴィスが出来る店がこれからのメインストリームを担っていく
ことだろう。冬の日射しが入るせいか、今日は通り側の窓はブラインドが下ろされて
いる。ペアリングを頼む前に一応メニューに目を通しておくが(タブレットが出て来た)
読めないベルギー?のソフトドリンクがちょっと気になった。グラスは¥1300ぐらい
からだったかな。
〇デジュネ ¥6480
〇ペアリング ¥5400
〇スルジーヴァ ¥1080
・ペリエ・ジュエ
グラン・ブリュットかな。酸の他にやや果実味。
後続組を待つような形でややゆったりと進行。結局、だんだん同時提供になっていった
ので、あんまり早く行ってもしょうがないかもしれない。ふと厨房出入口を見ると
Odeと書かれた提灯がかかっているのに気付く。夜には点灯するのだろうか。
・一星球
・コアントロー
いつもの…と言われたが前回は無かったコアントロー。食中酒として飲むよう言われる。
度数は高くなく、甘く優しい味。一星球は同じはずだが結構前回と印象が異なった。
皮が薄くてオマール海老も少し違う感じがした。
今回は個室も使い、カウンターは空きが2席。まだ予約が取れない状況でもないと思う
が、週末とかは早めに動いた方が良さそうだ。方向的に不安を与えないようにグラスは
位置を置き換えたり下向きに撮る。
・タマネギのメレンゲ、フォアグラクリーム、いぶりがっこ
さてと、今回は記述力に絶対の信頼を置くマイレビュアーさんのレビューも無いので
自力のみで頑張らねば。下はほうじ茶の茶葉。メレンゲの下に少しアーモンドも付いて
いる。タマネギのプチプチ感を残したメレンゲ。クリームが口の中に拡がり、アーモンド
は主張しすぎる事なく、控えめに。未体験の味だ。来たな、生井ワールド。
スタッフは少し肩の力が抜けてきた感じで落ち着いてやっている。そういうこちらも
前回よりはこのカウンターにも慣れた。カウンター内で仕上げの作業をしている事も
多く、じっくりと観察しながら。
・イクラ、ジャガイモのエスプーマ
・ルグラ
何とこれはヴァニラで香り付けしてある。黒い粒はコンソメ。またこの訳の分からない
組み合わせが合うのだから、もう笑うしかない。後でシェフに訊いたらヴァニラと
イクラは元々相性が良い、とのこと。ジャガイモのエスプーマというのも面白いのだが、
事前に赤いボトルで作業しているところをじっくりと観察していたところ、出にくくて
やり直している皿もあった。様子を見に来たシェフが振りが甘い、と言っていたのも
聞こえてきた。ルグラはまた泡を飛ばして。ほのかに酸味のある香りと果実系の香りが
混じり合う。いや~、ペアリングも必須だな。
・鰯とメレンゲ、尾崎牛のタルタル、アンチョビ
・作(ざく)IMPRESSION-G 純米原酒
シグネチャー・ディッシュは今回は鰯 Version。ウイキョウクリームと後はネギだった
かな~。酸味と甘みも感じる。ペアリングはいつも先にグラスだけ出て来たが、さすが
に日本酒は香りですぐ分かる。羽根のように軽いが、火入れはしているようだ。
・フォカッチャ
ちょうど厨房入ってすぐの作業台も見えるベストポジションだったので、切り分けて
いるのが見えた。塩気なし・油がにじむのは前回と同じなのだが、やや焦げ風味が
加わって、前回より美味しかった。
・ホタルイカ、菜の花のニョッキ
・ヴァグナー・シュテンペル ヴァイスブルグンダー
菜の花はソースだけだったかも。バターを加えている。ホタルイカは2種類あり、上下
のはフリット。中央はいつものホタルイカ味。ニョッキはさすがにパスタフレスカ最高
の店と比べるとやや落ちるか。グラスはドイツのピノ・ブラン。凄い青い色だが、
それほど青っぽくはない。
・鱈のソテーとブランダード シイタケソース
・ドメーヌ フィリップ・ヴァンデル レトワール
ホタルイカもそうだったが、調理法2種類なのでデクリネゾンっぽくはある。メニュー
名にも入っていたおかひじきとナスタチウム、フィルムはホタテ。ミキュイではないが、
やや生っぽさの残る火入れ。最近、鱈のこういう調理が好きだ。グラスはジュラの変態
ワイン(笑)。ブランデーっぽいがきちんと合わせられる。ソムリエ氏のそのままだと
ジャイアンだが、合わせると映画のジャイアン、という説明が面白い上に的を射て
いる。
・川俣シャモのバロティーヌ ポルチーニの泡
・カッシーナ・フォンタナ バローロ2012
赤褐色で良い匂いだと思ったらバローロか。甘い香りでタンニンは優しい感じ。旨味の
強いシャモ。豚も使っていた。ソースはフォンと何だったかな。野菜は芽キャベツ、
インゲンなど。
・ペルー産アマゾンカカオのフォンダンショコラ、金柑、藁の香りのアイス
・シャトー・クーテ
ゴージャス感のある皿。フォンダンショコラは凄いロースト感がある。藁アイスは
クリーミィだったが、香りは良く分からず。
・ミニャルディーズ(苺のガナッシュと桜パウダー)
・和紅茶
中に詰まったガナッシュが凄いイチゴ感。これもカカオバターなのか冷やしてあった。
和紅茶は残り少なくなると聞香みたいに香りが強くなった。しかし、結局コーヒーは
まだ見つかっていないのか。
2時間半で終了。レシートと一緒に何かくれたと思ったら、シェフのサイン入りメニュー
だった。これはとっておこう。最後はシェフがお見送りに。信号待ちしているとマリオ
カートが走り抜けていった。
着実に一歩進化していると思うが、スタッフとだべる機会がなかったのはやや残念では
ある。ランチで高望みしすぎかもしれないが、それが可能な店も実際にあるのだ。
ソムリエ氏はティエリ・マルクスにおられたそうなのでその話もちょっと訊いてみた
かったのだが…。最後、シェフに前回訊けなかった事を訊いてみると、まだまだ全然
ですよ、と即答。これは期待したい。
シック・プッテートルで星を獲得した生井シェフが独立した新店。
開店して一月ほど。
3月の閉店に立ち会えなかったシック・プッテートル。9月に生井シェフ復活と聞いて
すぐにでも行きたかったのだが、予定をガチガチに入れすぎてしばらく待たなければ
ならなかった。それにしても既にレビュー9件とはロケット・スタートと言っていい。
シックの時はそこまで人気のある店だとは思わなかったのだが…。
マノワと大して変わらない位置なので恵比寿から歩く。上着は着て来たものの、
寒すぎて震えながら到着。しかし、場所がまったく分からん…!
~中略~
何とか10分の遅刻で済んだ。すっかり温まって汗までにじんできた。この日は全体で
4組。まだまだ空きはある。厨房直結のキッチンを囲むコの字型のカウンター。白っぽい
木のイス。スタッフ数は多い。シェフがあいさつに。おしぼりは例のやつ。
〇デギュスタシオン ¥5400
量は調整してくれるようだ。
〇デジュネ ¥6480
昼はおまかせのこのコースのみ。サーヴィス料10%。
・一星球
・テタンジェ
7つ集めると生き返ったり、ギャルのパンティーがもらえるアレです。内容はオマール
エビ。外側はカカオバターでチョコと同じ食感。食べた後にエビの後味が拡がる。
・パプリカ/チュロス/ウニ
ニンジンも練り込んでいるが、あまり存在は感じない。パプリカはパウダーの他に
キャラメリゼ?ともう一つは西京味噌だったかな。チュロスはやや方向性のある弾力。
・キャヴィア/じゃがいも/タルト
・ルグラ
ジャガイモの花です。下から無味タルト、キャビア、クリームチーズ、ジャガイモの
花びら、ディルの花。ブラン・ド・ブランは泡を飛ばして。酵母の香りという説明
だったが、なるほどこれがそうか。
表も裏も大きめの窓があり、2Fなのだが裏はお寺の敷地なので建物でふさがれることも
なく、緑も見える。
・秋刀魚/ブーダン/茄子
・シャトー・タルボー2014
おや、タルボーの白?ボルドーの白はほとんど飲んだ事がない。パッションフルーツと
柑橘?の香りという説明。これは感じる事が出来た。グレーの物はサンマのワタと骨の
メレンゲ。下に低温調理のサンマのコンフィ、牛のタルタルとブーダン。細かく刻んだ
タマネギがアクセント。メレンゲは濃厚なサンマ味だ。いかにもシェフらしい味の
組み立て方で、にやにやしながら食べる。
テーマカラーのグレーでまとめたこの皿は新たなるOdeのシグネチャー料理として、皿も
慎重に選んだそうだ。
・白子/サツマイモ/黒ニンニク
・マルセル・ダイス エンゲルガルテン
泡は牛乳だったかな。そして白トリュフ(!)何しろ高いので単体では一度も食べた事が
ないが、力強い香りだ。リクエストに応えて開けてくれたピノ・グリ。文句なく美味い。
調子に乗ってややペース上げて飲んでいたら、ソムリエ氏が結構ノリノリで注いで
くれた。
〇スルジーヴァ ¥1080
・三崎産スマガツオ/ロックフォール/リンゴ
・プロヴァンス・ロゼ
スマガツオの藁焼きにリンゴ?のヴィネグレット・ソースとロックフォールチーズ、
ネギのフリットと青い部分は粉にして。まあ、これは焦がしネギだ。赤身には定番の
ロゼ。シラー、グルナッシュだったかな?とにかく食材の羅列を読んでも想像がつかない
と思うが、藁焼きの香り、ネギの風味にやや控えめなロックフォールチーズが何故か
合う。分からん…これどうやって組み立ててるんだ?今回、一番の皿。
・フォカッチャ
焼きたても見せてくれた、巨大フォカッチャ。ふんわりソフトで油が染み出すが、塩気
はない。
・香鶏/洋梨/セップ茸
・クラウディ・ベイ・ピノ・ノワール2014
もう大分記憶が怪しくなってきました。ソースはポワブラード、泡がセップ茸。素直な
味の鶏だが、これはあんまり面白くはなかった。ニューワールドらしからぬ、やや複雑な
香りのピノ。ナイフはクチポール。
・栗/蕎麦/ローリエアイス
・シャトー・クーテ
カトラリーが金色だ。蕎麦粉のメレンゲを割ると、何と瞬間燻製だった。栗のクレーム・
ブリュレと渋皮煮、蕎麦粉のクランブル。
・ミニャルディーズ
内容忘れた。メモにはガナッシュとかカカオと書いてある。
・和紅茶
和紅茶流行ってるなぁ。紅茶とハーブティーのみ、という選択だったが、コーヒーは
国産の物を探している、とのこと。中国産なら知っているが、国産?一応、作っている
ところはあるらしい。
最後、シェフに現状の店で何%なのか訊こうと思っていたのだが忘れてしまった。
再訪を約束してお暇する。
□総評
何故か組み立てると美味しくなる料理達。生井シェフが帰ってきた、と実感する。既に
多くの方が書かれているが、スタッフが増えたことにより、アミューズ類はスケール
アップ。内容的にもこの値段のものではないが、ペアリングはそれをも上回る
素晴らしさ。開店したばかりということで価格はかなり抑えてやっているようだ。
スタッフ数も多いので滞る事も皆無だったが、本当の意味で「チーム」になるのは
まだまだ先の事だろう。何しろシック・プッテートルは少ない人数ながら最強練度の
サーヴィス陣だった。どうも混みそうな兆候があるので、早めに再訪したい。
10位
1回
2018/02訪問 2020/03/09
代々木八幡で6年ほどになるスペイン料理店。カウンターのみだがバルではなく、また
堅苦しくもなく、値段も手頃。モダンスパニッシュにカテゴリ分けされているが、割と
郷土料理ベース。
代々木上原/八幡の常として、この店もランチは土日しかやっていない。一店の例外も
なく(?)どこも同じだから謎だ。街の掟というわけか。それでも一人客に鬼のように
厳しい、あの憎むべき荒木町よりずっとましだ。なかなか予約が取れず、かれこれ4回
は電話している。シェフがスペインに出かけるので不在、という事もあった。
さて、小田急の何に乗ればいいのかも大分覚えてきて、各停に乗って到着。朝から
腹に溜まらない菓子しか食べてなくてこの状態で飲むのは不安なのでコンビニで
アーモンドを買って一気食いしたらむせて死にそうになりながら到着。思い切り通り
過ぎてしまったが、1Fのうぶすなという店が目印になる。住居用途のマンションの2F。
この辺や神楽坂では良くあるパターンだ。ドアの外の籠には干し肉が入っている。
そう、スペインでも冬はハモン作りの季節。後でシェフに訊いたら、冬だけ作って
いるが、怖いので生では出していないそうだ。
店内はカウンターのみ。ワンオペなので自分で後ろのハンガーにコートをかける。
カトラリーレストあり、ナプキンなし。
〇ランチコース ¥3600
昼はこれのみ。夜もコースが2種で、アラカルトはない。
〇ペアリング ¥2880
×4なので1杯¥720計算。はっきり言って脅威の安さだった。
・カンタヤーノ2015
シェフがなみなみと注いでくれた(^_^; カスティリャ・レオン、ベルデホ。相当苦い
のはアーモンド食べてたせいだけではないはずだ。しかし後半はやはり甘く変化。
ぼちぼちと客も入ってきた。この日は他に2人組×3だったが、シェフによると多い方、
とのこと。入口こそ狭く感じたが、カウンターは中も外も割とゆったりしている。
棚には缶や瓶がたくさん。鉄鍋や平鍋など、スペイン特有の調理器具もある。シェフが
サラダを和えているのが見える。
・静岡産野菜のスペイン風サラダ
メニュー名は私が適当に付けてます。いい野菜が入った、とのことでシンプルに塩、
オリーヴオイル、ヴィネガーで。豚のパテ、カンタブリア産アンチョビ、カタルーニャの
白カビサラミ・フエ、マラガ産オリーヴ、松の実。このサラダでポイントを作っている
のはアンチョビ、フエ、豚パテな訳だが、このパテが尋常でない旨さだ。シェフが他客
と話しているのを聞いていたところ、シェリー酒で煮込んでいる、とのこと。
・バゲット
ライ麦かな。いい具合に焦げ風味もある。
・?anka forti
ラベルが見切れてて分からない。カタルーニャ、カベルネ。素焼きのかめに入れて
作っているという説明だったが、bioっぽい香りだ。タンニンがありつつもカベルネ
らしさがやや抜けた感じ。後でシェフに訊いたらやっぱりかめは土に埋めるそうだ。
かめの名前も聞いたけどメモが読めない。
・カルド・ガジェコ
ガリシアのソウル・フード、塩漬け肉とカブを使ったスープ。この場合は白いんげんと
ジャガイモ、カブに似たグレロという野菜の葉にカブと自家製チョリソーを合わせて
ある。このチョリソーが実に美味い。やや辛くしてあるが、豚パテといい、シェフの
センスの高さをびしばしと感じる。またこのカブの効いたスープもいいのだが、シェフ
の話によると干し肉も使っていたようだ。
・ウルトレイア2013
ガリシア、メンシア100%。メンシアというのは地ブドウだが、繊細なワインが出来る
ようだ。シェフは上品なシラー、と表現していた。
・エゾジカ ジュ、赤ワイン、シェリー、カカオのソース
春巻のような薄くてパリパリの皮で包んであるが、これの名前は不明。まあとにかく
うまいよ。
シェフが薄手の平鍋でパエージャを作り始めた。とにかく凄い火力だが最初はこれが
大事なのだろう。リピーター達と短く会話しながら(この日はフランス人もいた)手は
休めず、手際のいいシェフなのだが、ここでちょっとだけ出来た待ち時間を使って
初見の私とも会話。短いけど濃い会話が出来て満足。具を引き上げた後、暫く中火で
煮込み、最後に戻してふたをして仕上げ。パエージャと合わせるのにシェフは赤・白・
ロゼどれがいいですか?と訊くが、エビが見えたので赤を選択。
・アルビーリョ・クリオリョ
カナリア諸島、ネグラ・モレ。ポルトガルのマデイラとも近いカナリア諸島(アフリカ
大陸沖にある)だが、なんとネグラ・モレはマデイラ酒の原料品種。これは合わせて
こそのワイン、と言われたがなるほど飲んで納得。
・魚介類のパエージャ
作り方を見ていたが、由緒正しいパエージャ。水分を多くするとアロス・メロッソや
アロス・カルドソになる。具はエビ、イカ、アサリ。これらの旨味がたっぷりだ。
・デザート
(タルタ・デ・サンティアゴ、どんぐりリキュールとヴァニラ・アイス、カリンジャム)
タルタ・デ・サンティアゴはガリシアのアーモンド・卵・砂糖だけで作った伝統菓子。
表面に十字架模様を付けるようだが、切ってあるので分からない。アイスはヴァニラ
ベースなためかリキュールの効果はよく分からず。
・コーヒー
ロースト強めの香りと味。好みで最後まで満足。
金額見てあまりの安さにびっくり。シェフが見送ってくれたので予約状況などを訊いて
お暇する。ワインはちょっと飲み過ぎたかな(^^;
□総評
モダナイズされてはいるがベースはあくまで郷土料理。スペイン風のくせもあるので
日式イタリアンが好きな人なんかにはまったく受けないのではないかと思う。現地
シャルキュトリーとワインさえあれば幸せ、という人にはおすすめだ。シェフがスペイン
のどの辺に行かれていたのか聞きそびれたが、北の方中心だろうか。ワインも現地で
見てきたというヴァン・ナチュールが中心のようだ。ワンオペだが、もう随分長い間
この体制でやっているのであろう、実に手慣れたもので無駄がない。都心の方でもっと
高い価格帯でも十分勝負出来る、という評があって私も同意なのだが、しかしシェフは
今のこのやり方が気に入っているのではないかと思う。身軽にしておけばいつでも
スペインに飛べるのだ。そういうタイプのシェフもいる。ここはまた夜にでも行って
みたいと思う。
#2018/06
#再訪しようにもさっぱり電話繋がらないので採点下げました。 4.2→4.0
渋谷西側のdeco時代からジビエで高い評価を得ていたフレンチ。シェフ自らハンター
としてジビエを提供する店の一軒でもある。移転後に更に人気が出て都内でもトップ
クラスの人気を誇る。deco時代のビブグルマンに続いて1つ星を獲得している。
ジビエに強い店はいくつかあるが、この店の仕入れは最強レベル。他では食べられない
珍しい物も美味しく食べさせてくれる。ジビエにも慣れてきたら室田シェフに食材を
相談するといいだろう。またジビエデセールというテーマにもチャレンジしているが、
どんどん完成度が高くなっている。個人的に白身ジビエの熟成コンソメとジビエベーコン
はここの白眉。各季節の定番メニューもあるようだ。
今日も渋谷駅新南口からLATUREへ。出だしこそ元気だったものの、ゆだるような重苦しい大気の底ですぐ足取りが重くなる。田んぼで茹で上がっていたアメリカザリガニの事とか考えながら歩く。それはそうとまたIPO当たりましたよ。競争率上がるので大っぴらには言いたくないが宝くじみたいなゴミ期待値より数百万倍はましなのでみんなやればいいのにね。
大分げんなりして到着。ペアリングはパスなのでドリンクメニューをじっくり眺めるがビールだと?…しばし葛藤したがやっぱりビールはないな。何とか思いとどまる。今日はまあ鮎だろう、と思っていたのだがシェフがリエーヴルをちょっと変えて出すと言う。何ですと!?
〇Munu Special ¥17800+¥?
サーヴィス料10%。
〇ココ・ファーム・ワイナリー ぴのろぜ ¥1980?
ピノ・ノワール100%。なんとなく選んだのだが凄い酸味がある。未成熟のスモモ酒みたいだ。急にしゃっきりするがこの選択は後に正解だったと分かる。
・フォアグラ入りカヌレ
カヌレの中にフォアグラ。カヌレの甘さと柔らかい部分がフォアグラにぴったり。AZ黒トリュフも効果的。LATUREの黒トリュフって状態か保管がいいのかいつも良く香るイメージ。その昔ボニュに行った時、来栖さんがトリュフはシガーケースに入れるのが最適と言っていたけれど。
・サムゲタン風鹿コンソメ
シェフが食材探しに韓国に行っていたそうで。そんな話はFBにも載ってなかったぞ。前も東京湾に釣りに行っていたが多忙なのにそのバイタリティーは本当に凄い。市場によく分からない根っこが沢山売っていたそうだが薬膳風スープ。しかし生姜っぽいな、という事ぐらいしか分からなかった。底に米と鹿肉。てっきり冷製だと思っていたのだが温製だった。味変用にスポイト付きのシェリー。この効果はあまり実感出来ず。15滴入れたけど足りなかったかな?
・入梅鰯、チェリーガスパチョ
酢締めの鰯にチェリーのガスパチョ風、上からコークの粉をかけて。シェフどうしちゃったの!?曰く、遊んでみましたと。食べてみると鰯の酸味が主体、紫タマネギがいい仕事をしているし赤シソもポイントで効いている。忘れてたけど6月のLATUREのこういう構成も楽しいんだよね。色も統一されていて綺麗だ。
・海亀のタルタル セビーチェ風
ライムの泡、枝豆、香草が香り立つ。これもライムの酸が強力でさわやかな皿。
・牛のパテ・アン・クルート
珍しくジビエではない。これは横に切るのが正解なのか未だに分からないがパテ部分はやはりレベル高い。手前はレモンと記憶しているがパッション・フルーツ?
〇Bannockburn Vineyard 1314 ROSE 2024 ¥1980?
またロゼに。AZ、カベルネ・ソーヴィニョン、シラーズ、メルロー、リースリング。なるほどリースリング由来の甘みがあるが控えめだ。次第に酸が目立つ。
・鮎のパイ包み焼き
ブール・ブランソース、つるむらさき。出たな、つるむらさき。8月のイメージが強いけれど。これは肝はなし。香りはそう強くない。
・白いリエーヴル
さて、来ましたよ。通常赤ワインで煮込むところを白ワインを使っている。ラパンっぽくなるのかな?と思ったがそんな生易しいもんじゃねぇ。荒ぶりが隠し切れない。ソースはヴァン・ブランなんだと思うがあろうことかチーズ化している。色もいつものように暗くないせいか筒状の皮の部分が強調されている。ただでさえ希少なリエーヴルでこんな体験が出来るとは。シェフによると昔のルセットにはあるらしい。
〇チーズ3種 ¥?
もうワインも切れていたが…。千葉・長万部などいずれも国産。他はドライフルーツ、ヘーゼルナッツ、蜂蜜。何か効いてると書いてあるが蜂蜜だったかな。
・デセール(カカオパルプ、マンゴー)
通常は廃棄する部分との事でミシュラン・グリーンスターを獲っているLATUREらしいデセール。中央のブリオッシュに染みこませてあって中にマンゴー。アイスは何だったかな。カカオの香りは遜色ない。暑いので軽くするという意図もあるだろう。
・プティ・フール(猪脂のフィナンシェ)
・コーヒー
こう暑いと客足も鈍るようで珍しい事にカウンターは空席もあった。MONICAの余りパンも購入。会計待ちに少し時間があったのでシェフとだべっていたが値上がりで若い人が来なくなるのを危惧されているようだった。2時間で終了。
まさかのリエーヴル。8月は鰻とか出て楽しいのだが6月の酸味祭りもいいね。来年も行こうかな。
※タイトルと内容はあまり関係ありません。
電車が遅れてMONICAに着いた頃はもう予約時間。大勢並んでいて何事かと思ったらMONICA部屋の予約客だった。最初から場所指定されているのだろうか。するとまたシェフがいたのだがこちらへ挨拶に来ていたのか。シェフに先導されてLATUREのいつもの席へ。今回はクマリクエスト。
〇Munu Special ¥17800
〇Paring ¥8800
サーヴィス料10%。コースが1000円値上げになったが、ペアリングはやや値下がりしていてこれは3万を超えないようにしているのかもしれない。
・CHAMPAGNE PAUL DANGIN & Fils Cuvee Carte Noire Brut
ブラン・ド・ノワール。シャンパンはこれに限る。通は違うんだろうけど。果実味と後からやや苦味。
他席の方が先行しているが聞こえる限りでは全部蝦夷鹿だ。カウンターは海外客がいる事も多いのだが、驚いたことにこの日は1時間半で二回転だった。
・燻製鯖、男爵芋、黒胡麻チュイル
写真だと分かりにくいがシャーレの上に接着されている。胡麻の香りがして凄くいい物を使っているようだ。甘い味付け。
・ミニクロワッサン、アンキモ
MONICAのクロワッサンが世田谷パン祭りのSILVERと一般審査の二冠獲得した記念。ここはクイニーアマンなんかもそうだがかなりエアリーな生地でその実力は衆目の一致するところだろう。凄く小さい特別仕様。コニャック(?)アンキモも糞うまいが横にトリュフも張り付いていて物がいいのか凄く香る。
・鯖、胡桃、マッシュルーム
長野の胡桃蕎麦インスパイアだそうで、確かに甘じょっぱい胡桃ソースだ。ペアリングも合わせて随分とんがった皿が出てきたな、と思ったが食べ続けると鰤の旨味に説得力がある。蕎麦の実とパール柑も使っている効果か。並の創作料理ではこうはいかないだろう。
・DIEZ MERITO Oloroso BERTOLA
赤褐色のオロロソシェリーだが、ソーダ割り!?気泡は見えないが飲んでみると確かに日本酒活性レベルで炭酸がある。
・ペルドロー、雉コンソメ、野菜(シャルロット?)
2ヵ月熟成の雉コンソメ。まずはこれを飲んでみるがピタピタで相変わらず絶品だ。そして綺麗に揃った野菜を切るとペルドローの匂いがむわっと立ち上がる。緑はちりめんキャベツだったかな。や、やべぇ。何だこれは。雉コンソメだけでも単品として成立する皿なのに、ペルドローと悪魔合体して美味すぎて…。特に説明もなかったが黒トリュフも使っているのが泣かせる。見た目といい、これもうスペシャリテを名乗っていいだろう。復帰以降、2年で10回来たがメイン以外ではベストの皿だった。食べながらうっとり。食べ終わってああ、無くなってしまったという寂寥感。こういう事はそうそうあるものじゃない。
・ローヌ?、カリニャン・グリ ※写真なし
あまりの事に写真撮り忘れていた。ナチュールで色はオレンジ色だが酸主体。
何かを焼くいい匂いが店内に充満している。今日も満席だ。
・ヒグマ シヴェ
マッシュルームと下にセロリラブのピュレ。先日駄目出ししたシヴェだがこれは悪くない。脂が旨いな。そもそもクマという説明しかなくてもしかしてツキノワなのかなと思ったがシェフに訊いてみた所、ヒグマの方が脂が旨いそうな。なるほど。この店はニホンジカが出てきた事もない。後、鮭食べてるヒグマは臭いそうだ。
・DOMAINE SINGLA Mataro 2020
ルーション、ムールヴェードル。マタローというのはムールヴェードルの別名のようだ。最近、肉にはやっぱりプリミィティーヴォやマルベックみたいな黒ワインがいいなぁと思う。
・ヒグマ ロースト
ぐおー。凄い脂だ。ていうか量多いな(汗)。冬眠前なので今がベストシーズンなのかも。うめぇ。今日は雉ペルドローの皿を超えられないんじゃないかと思ったがそんな事はなかった。下に刻んだハツがあるのだがこれが旨すぎる!刻んだと言っても鳥サイズはある。右に少しはみ出しているがガルニのでっかいもやし(?)がコリッコリで何の種なのか訊くのを忘れてしまった。後、ポテトチップスも美味すぎる。
お腹いっぱいで眠くなってきた。1時間半経過。今、気付いたが先ほどのいい匂いはクマを焼いていたのか。
・タルトタタン、アイス、生クリーム
下がアイスで右は生クリーム。このタルトタタンがリンゴとは思えない濃厚さだった。品種は覚えられなかった。この頃になると記憶力は35%ぐらいになっている。生クリームの上に乗っているのは空さ控えめにした自家製七味なのだが、またこんな専用容器まで作って…。こういうの得意なスタッフがいるのだろう。
・コーヒー
・プティ・フール
これはミニリンツァートルテだったかな。フワンボワーズのコンフィチュールとスパイシーな生地なので多分そう。
この後、例の物を受け取るのに少しかかり、2時間で終了。しかしMONICAで買ったパンを受取り損ねてしまった(後で返金してくれた)。自分で受け取っておけば何も問題なかったのだが、今までLATUREに運んでくれたり、シェフがパン取ってきてくれたり、至れり尽くせりだったので甘えすぎていたかとやや反省。
My Best クマ記録を更新。何も新規開拓しなくても求めるクマはここにあったのだ。昨シーズンはあまり出ていなかったそうだがこれは毎年リクエストしたいところ。後、蝦夷雷鳥はさすがに一人じゃ悪いかと思って自重しているのだが、今度シェフに訊いてみよう。
夏のラチュレ。オールシーズン、ジビエのある店だが実は夏が一番好きかもしれない。
新南口が出来たそうなのでホーム南から上るがまだべこべこ床の仮設デッキだ。左へ出てみるとまさかの渋谷ストリーム内。降り方が分からなくて歩道橋手前の出口まで戻ってしまったが、すぐ近くのエスカレーターで降りればそのままストレートに行けた。山手線からも繋がっているのでLATURE・MONICA・EMMEに行くにはこのルートが一番だ。首都高の南を進んで、2ヶ所ある信号のどちらかで北のブロックに戻る。
出る前に水を飲んできたがもう干上がりそうなので自販機で小さい水を買って補給する。念のためMONICAを覗いてみるとまだ開いていたがもうカヌレとマドレーヌしか無いな…。と思ったら見覚えのあるシェフの後ろ姿が見えたので一応挨拶しておいた。時間前にややカジュアルな集団が集まっていると思ったらもう入れる!と言って2Fへぞろぞろ上がっていった。これがラチュレの客だと知ったのは後でマイレビュアーさんのレビューを読んでからだ。外観ガラス張りなのね。
地下に降りると誰もおらずシェフもまだ戻って来ていなかったが、カウンターに後客が来た。彼らも初心者のようだった。
〇Munu Special ¥16800+¥2000
サーヴィス料10%。
・MARGUERITE GUYOT Cuvee Desir ¥2920
珍しく日本のワインがあったのだがもう飲む前から疲れてるので結局、泡に。ピノ・ムニエ100%。
シェフが戻ってきたが今日は一羽だけ取っておいた2週間熟成の窒息鳩だと言う。まあちょうど鳩の気分だった。+¥2000は鳩分なのかなぁ?
・鮎のクロケット
鮎のリエットとジャガイモ。山椒が効かせてある。肝の苦味も感じる。鮎と山椒…悪くないね。
・沖縄産アップルバナナ、フォアグラ、パン・デビス
上はクレーム・ブリュレのように炙ってある。デセール要素と料理を高いレベルで融合させたラリュレらしい一品。食感は意外とパン・デビス主体。
・山梨産ゴールド・ラッシュ、雲丹
定番と言っていたが確かにゴールド・ラッシュは毎夏出ている。上にオリーヴ・オイル。
店内はやや慌ただしい。後客もどんどん増えてきた。時折、MONICA向けの料理が上がっているのは分かったが席数が増えてるからなのかな?料理を別所まで運んでいるのかどうかは不明だ。
・ダイヤモンド酒造 chanter Y.A Vrille 2019 ¥2200
マスカット・ベーリーA。マスカット・ベーリーの味忘れてたがいろいろと弱弱しい。あーだから頼まないんだよな、思い出した。謎の香りがする。
・帆立のフリカッセ
上に春巻きのチュイルとセップ茸のパウダー。後、下にポテトのピュレかな。帆立がきっちりと美味しい。そんじょそこらの帆立より1ランク上の味だ。
・鮎のパテ・アンクルート
シェフが魚のパテ・アンクルートに挑戦してみました、と言って持ってきた。確かにパテ・アンクルートで出てきたことはないな。しかしこれ量多くない!?厚さ2cmぐらいあるんだが。普段、この1/4ぐらいでしょ。合間はフォアグラとホロホロ鳥、トマトと黒オリーヴで南仏風にしてある。隣はアーティチョーク、マッシュルーム、チーズ(種類忘れた)。味的にはフォアグラメインで鮎はニュアンス程度。塩強いな。シェフに感想訊かれたので正直なところを答えておいた。
・LUCIEN MUZARD Santenay 1er Cru Clos Faubard 2022 ¥2970
サントネイ、安定した感じの旨いブル。
・鰻のショーソン
合間は山椒のムース。ソースは鰻とマデラ酒。しかし鰻が凄い太いな(汗)。とても柔らかく、この店のショーソンの本領発揮だ。
1時間経過。
・茨城産窒息鴨 サルミソース
シェフは小鳩と言っていたがやや小さいからか。う、うめぇ。四の五の言わずにうめぇ。枝葉の事はどうでもよくなってくる。内臓もたっぷりだ。最近焼鳥屋に行っていてレアな部分がどうの~という説明もあったのだがよく聞いていなかった。ガルニのナスがまた旨くて、これは種をキャビアに見立てたキャビア・ド・オーベルジーヌなのだが、明らかに南インドの味がする。後で訊いたらカレー風スパイスと黒ニンニクを練り込んでいる、とのこと。
・デセール(マンゴー、パッションフルーツ)
フロマージュ・ブランのエスプーマ、紅茶のアイスとメレンゲ、スパイス味の帯状のシートは何だったか忘れた。仕上げにシナモンを削りかける。
・コーヒー
・抹茶テリーヌ
抹茶の小菓子なんてこの店では初めて見たが、これはサクラテラスにOPENしたシエルピザのデセールだった。ピッツェリアの話は一年前に初めて聞いたのだが、本当に出来るとは思わなかった。京都の抹茶菓子とはちょっと違ってクリーム主体。
1時間45分で終了。見送ってくれたスタッフにシエルピザの事を訊いていたら後からシェフも追いかけてきたが直々にショップカードを手渡してくれた。さすがにこれは行ってみないとね。
マイレビュアーさんのレビュー読んでいたら下のコースはメイン豚だそうで、この店で豚なんて一度も食べた事ない私はかなり驚いてしまったが、一羽しかない鳩を食べている自分って実は異端だよね!?という事に気付いてしまった。通常はメイン何なのだろうと思ってレビュー見てみたが、蝦夷鹿・鴨・牛(!)セレクトのようだ。
電車を乗り間違えて15分遅刻(連絡済)。それでもMONICAには寄ってきた。今回は久々に蝦夷鹿&鮑でリクエスト指定。
〇Munu Special ¥16800+¥1540
〇Paring ¥9460
サーヴィス料10%。
ちょくちょくレシートくれない時があるのだが、+料金は通常の倍食べた鮑分かな?
・PERRIER JOUET BLANC DE BLANCS
ロゼも選べたのだがまあ無難な方に。いかにもなドライな作りでやや苦味も。正直一番苦手なタイプのシャンパンだ。グラスはzalto。
・対馬産黄金穴子
これは去年も食べたやつ。木の芽、赤ワイン煮、コンフィチュール、パン・デビス。穴子の十分な旨味にややスパイス感。
・千葉産人参、北海道産雲丹
人参は何かブランド名があった。上がジュレで下はムースだと思っていたら濃厚な味がするので舌がおかしくなったのかと思ったが雲丹本体も入っていた。
・鹿の冷製コンソメ
冷やしてきたか。下はじゅん菜とセップ茸のフラン。上は凄い強い味のハーブだったのだが何だったか忘れた。冷やしても鹿の旨味はきっちり感じる。
・DOMAINE DE MONTBOURGEAU L'Etoile 2018
AOCレトワール。以前、ジュラのワインが苦手と言う感想があり、まったく気にしていなかった私は悪食すぎるのかな、と思ったがこれに関してははっきりと苦手な味だった。作り手が違うのかな…(確認してみたら確かに違った)。これもzalto。
・海亀
紅心大根など4種で包み、ビーツの粉をかけて。ソースはレフォールと松の実、オキザリスとアマランサス(?)も見える。いつもの海亀をえらく赤く染めてきたな、という新作(?)だが、味はいつも通り。正直、海亀はもういいや、というところだ。タルタルならミンククジラの方が味濃厚で好きなんだよねぇ。
・七本槍 無有 生酛 2023
ここでは珍しい事に日本酒が出てきた。ひたすら淡くて甘い。
・蝦夷鹿はらこ
要所ではシェフ自ら皿を持ってきて解説してくれるのだが、はらこと聞いてびっくり。通常は捨てる部位だそうだ。マデラソース、ゴールドラッシュ(とうもろこし)、薄焼きチーズのクロカンテ、2年熟成メークイン。普段食べている家禽肉もそうなのだが改めて命の尊さをかみしめていただきます。柔らかくて脂はないのだがぼんじりっぽく感じた。後でシェフに訊いたら取っておいたのだがタイミングぴったりだった、とのこと。
・FAMILLE CORDIER MACON VERGISSON SUR LA ROCHE 2022
これも悪いワインではないのだがオーソドックスなマコンの域を出ていない。グラスはspiegelau。
・鮑ショーソン +¥1540?
特別に、と言っていたのでまあこれが+分なのだろう。半分しか食べなかった場合に残り半分がどうなるのかは不明だ。ブール・ノワゼットにチョリソー入り、以前と変わりないがうむ、満足だ。
・Domaine Jean Michel Gerin Côte-Rôtie CHAMPIN LE SEIGNEUR 2019
メモに何か書いてあるが何だか不明。シラー90%にヴィオニエ10%??後、bioなのかな。
・蝦夷鹿ロースト
2年熟成メークイン、牛蒡フリット、ピーナツ野菜と書いてあるのは葉っぱかな。去年、草が生えるともうどんどん鹿育ってる、と言われていたので今年は少し時期を早めてみた。My蝦夷鹿ベスト記録を持つこの店だが、去年程の凄みはなかった。
・デセール
サヴァランと書いてあるけど違うかも。ピンクの果肉の柑橘に上にルビーチョコ。香りをシュっと一噴き。
・コーヒー
・キノコ型フィナンシェ
2時間15分で終了。リクエストなので特に目新しさはなくてもいいと思っていたのだが、毎回意地でも新作入れて来るな~。
結局今期は熊無しかなと思いつつ行くが、シェフが今日は特別に山シギのパイ包み焼きを作りました、と言う。何ぃ~。遂に黙っていてもこんなものが出てくるようになったか。しかし後でレシート見たらしっかり+料金がかかっていた。
〇Munu Special ¥16800+¥3300
〇Paring ¥9460
サーヴィス料10%。
そういやペアリングあったし、3杯ならそう値段変わらんだろうと思って頼んでみる。ベキャスメインで皿数少な目だったので合わせて少な目。Paringは外税なので本来は¥11000になる。
・Marguerite Guyot Cuvee Desir
ピノ・ムニエ100%のブラン・ド・ノワール。甘みも酸味も共に強い。
店内はパンの焼ける匂いが漂っている。
・サーモンのリエット
ロールに詰めて、上にはロイロム。これってポテトも使ってるのかな?サンドイッチの具と同じ感じだ。
・アンキモのテリーヌ
コニャックを効かせ、溜まり醤油に漬け込んで。間に見える黒いのはトリュフ、下のブリオッシュ生地との間には杏クリーム。むひょひょ。これは濃厚だ。
・キクイモのポタージュ
黒オリーヴ粉とキクイモチップスを浮かせて。
・WOODY FARM & WINERY Albarino 2022
山形のワイナリー、アルバリーニョ。南の品種を北で、か。香りトロピカルだが味はすっきり。
・安曇野産寒鯉のマリネ
鯉については知っているつもりでいたが小骨が多いというのは盲点だった。骨切りしてある。上に葉山葵と液体窒素柚子、ソースは蕪の実と葉。割と旨味がある。
・Jean Maurc Raffault Les Baffes Chinon
シノン、シュナン・ブラン(グラスは撮り忘れた)。弱弱しい。
・真鯛 クラムチャウダー
スタッフのお父様が釣ってきたというもの。クラムチャウダーだが飲み始めると手が止まらなくなる。後、黄色いのがサツマイモでこれも美味しい。
・HARMAND-GEOFFROY GEVREY-CHAMBERTIN 2019
ジュヴレ・シャンベルタン。温度が上がると香ってきた。
・ベキャスのパイ包み焼き サルミソース
中にフォアグラとタルト・タタン?切っている内に気付いたが黒トリュフも雑にごっそり使ってある。いやしかしこれは力技だな…。パイ包み焼きにしてもベキャスはあんまり変わらんよ。腿は手づかみで。ソースが少なくなってきたら足してくれた。
・デセール(福島産フキノトウ)
文旦、メレンゲ、飴細工、生姜、フロマージュ・ブランの粉。昨年のVersion up版との事だったがフキノトウの苦味を感じず。
・コーヒー
・ブール・ド・ネージュ
プチ・フールは遅れて出てきた。さくっと溶ける。
1時間50分で終了。シェフは姿が見当たらず、ソムリエ氏が見送ってくれた。ペアリングは省略もありそう面白くはなかった。この値段ならデセールにも付けて欲しいところだけど。春になったしベーコンそろそろ終わりかなと思って訊いてみたが、年中あるとのこと。
12月に行き損ねたので正月早々に予約。15分前に着いてしまったが続々待ち客が来ていた。扉を開けようとすると後ろからシェフが。店内それ程客は多くなく、残りは別邸送りになったか。
○Domaine François Villard Saint-Joseph Blanc Mairlant 2021 ¥2750
いつもラインナップ変わり映えしないので他に無いんですかね?と突っ込みを入れようとしていたのだが、今日は見かけない山形産アルバリーニョとマルサンヌ60%・ルーサンヌ40%がある。アルバリーニョは酸味キツキツ系だったのでこちらに。黄色いけどこれもちょっと酸味あるな~。
今日のラインナップは猪・蝦夷鹿・コルヴェール・ベキャス・雷鳥。猪は食べたばかりだしコルヴェールだな。後客への説明を聞いていたら牛ヒレとかもあるのね。私には案内されないけど(笑)。
〇Munu Special ¥16800
サーヴィス料10%。
・大間産鮪のタルトレット
キャビアその他。皮は何かで作ったと言っていたけど聞き取れなかった。いつも女性スタッフの説明が聞き取れない。
水のグラスが妙に恰好いいので見てみるとスガハラ製だった。前からだったかな?
・蟹と海老のブラン・マンジェ
最初に写真撮るの忘れてたので食べかけ。上の層はカリフラワーだった。結構ゴロリと身が入っている。
・鰤大根?
鰤のミキュイと柑橘・ナッツの上にラディッシュとディル。後から追加されるソースは大根?とディル。鰤+大根だが鰤大根とはまったく異なるもの。柑橘やナッツ使うとシチリア料理っぽいね。
この時点でまだスタッフは手すきっぽかったが会話はない。これはやはり決まり事としてやっているのかな。前にいたソムリエは結構饒舌だったけれど。
〇Chateau La Rose Montivel 2020 ¥2200×2
・帆立、パール柑、百合根、カカオ
百合根はフリットとピュレ。意外にも帆立はあまり主張せず、カカオがメイン。たまに出て来るデセール仕立てだな。これはパティシエ発案なんじゃないかと思う。
・パン
史上最強に硬かった。焼き過ぎだな。ソース回収で大分使ったので2個め出してくれたがこちらは内部柔らかかった。
・蝦夷鹿タンのブレゼ 蛤スープ
新作。シェフ、蛤好きだなぁ。少しずつ組み合わせを変えて出している気はするけれど。ブレゼ故なのかタンは弾力はなく、頬肉っぽく崩れる。菜花ともう一つは何だろう。スープはバターも感じる。この辺、以前某シェフから聞いたが気を抜くとフレンチ以外になってしまう。
1時間経過。ちょくちょく間がある。
・穴熊ロワイヤル
ワイン頼む際に次の皿訊いたのでネタバレしてしまったが、穴熊登場!上にフォアグラ・黒トリュフだが市場が閉まっていてあまり質は良く無さそう。最近マイレビュアーさんのレビュー読んでたら穴熊大して美味しくないと書かれていて、四つ足最強じゃないのか?と思ったのだが分厚いソースとフォアグラに引っ張られて肉自体は確かにそれ程でもない。初めてマノワで食べた穴熊があまりに状態良すぎて一生あれを超えられないのかもしれない。
#マノワ、昨年末で閉店ですか…。
ちょっと魚の煙が漂っている。1時間半経過。
・愛知産コルヴェール カラメルソース?
ロワイヤルやパイ包みに比べると地味に感じるがこの鴨は美味かった。今までのトップタイぐらいかな。フィンガーボウルも出てきたのでモモは手づかみで食べるが藤次郎でもなかなか切れなくて参った。砥いでないのかな~。
2時間経過。
・柑橘・ヘーゼルナッツ・ショコラのヴァシュラン
いつもサヴァランと混同してしまうのでいい加減覚えなくては。メレンゲを割って食べる。
・コーヒー
・フランボワーズヴィネガーのパート・ド・フリュイ
水分やや多くて柔らかめのパート・ド・フリュイ。作り立てだからかな。この方が美味しい。
2時間20分で終了。シェフによると休み明けで皆、身体が重かったとのこと。そうか~。市場も開いてないしやっぱり正月明け早々は避けるべきだな。しかしなかなか熊が食べられませんな。
以前、駄目元で訊いた猪ベーコン販売。あっさり、いいですよ、と言われたので年末用に。予約はしていないのでベーコンだけ取りに行ったのだが、満席で忙しい中、シェフ自ら持ってきてくれた。余計な仕事を増やしてしまってすみません。800gのブロックで真空パックされていたのだが、さすがに多いので半分にしてもらった。スタッフがパックし直してくれたのでかなり時間かかった。レシートもくれましたよ。
○猪ベーコン 427g ¥3446
さすがに前代未聞で値段も直前まで決まっていなかったが、恐らく100g¥750(税8%)。当然ながら保存料未使用なので日持ちはしない。冷凍する手はありますが。要加熱でシェフによればさっと焼けばいい、とのこと。
ワインはペンフォールズ・クヌンガヒル76。さぞかし値上がりしてるだろうと思ったが、豪ドル円は+15円ほどなのでそう変わらなかった。
食レポはのちほど。スープも作る予定。
……はぁ~もう辛抱たまらん。ちょっと試食してみるか。
……うひひ。焼けましたよ。
これは…ヘヴン状態!!(死語)
塩が効いてるので味付けはしなくてOK。見ての通り脂が凄いので口直しは必要か。
さて、サラダ(リーフレタスに乗せただけ)とキャベツ・もやしのスープを作成。しかしこのスープの方は水分が足りなかったせいか十分に旨味が出ず。ベーコン自体は美味しいのだけれど。切り方も薄くした方がいいのかもしれない。というかベーコンスープにはジャガイモ・タマネギだったのを思い出した。横着せずにキャラウェイシードも入れないと。またサラダの方はまとめて食べるよりもベーコン単体の方が美味しい。合わせるのも癖の少ないベビーリーフとかのが良かったかな。折角のベーコン、いろいろと改善点も多い。
それと物凄い量の脂で洗い物が大変だった(フライパンに1cm近くラードが…)。また肉肉になるのを警戒して野菜多めにしたがちょっとずつ焼く方がいいのかも。その場合、切り分けてから冷凍する事になるかな。
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さて、来年は新NISAが始まる事もあり、NHKや芸人(笑)を使って投資が俎上に上がる事だろう。要は「もう財政どうにもならんからお前ら自分で何とかしろ」という事なのだが、金融教育を受けておらず金融リテラシーがOECD最下位クラスの日本人、対してインサイダーしまくり・行政処分は日常茶飯事の証券会社、自作自演・カルテルで行政処分を受けた保険会社、仕組債で金融庁を激怒させ行政処分を受けた銀行らが待ち構えている。本当にロクな事にならないだろうと思う。
日本人の金融リテラシー水準は先進国と比較し最低クラスという衝撃の事実
https://wealthroad.jp/archives/2535
そもそも70・80になって投資などする必要は無いのだが…。また若者世代は年金が当てにならない事を良く理解しており意欲的だが、読解力が低く訳の分からん動画を鵜呑みにする傾向がある。
恐らく大半は10年定期0.2%等という銀行の利率差丸取り金融商品を買ってしまうのだろうが(自分で国債買えばいいだけである)、これだけ儲かってますよと煽られるとブームも大好きな日本人、イナゴタワーやポンジ・スキームが横行するのかもしれない。
残念ながら日本がこれから坂を転げ落ちるように衰退していくのは避けようが無いので、後はうまく付き合っていく方法を考える他ない。私も食べ歩きいつまで続けるかな~というところだ(もうちょっとだけ続くんじゃ)。
今回はやや遅い時間に予約したのだが、MONICAに寄ってからいつもの時間に来れた。メイン2皿という事で、鹿とベキャス(+料金高め)から鹿選択。
〇FAMILLE CORDER POUIILY FUISSE VIEILLES VIGNES 2021 ¥2200
また頼んでしまった…。しかしリストが変わり映えしないな。
〇Munu Special ¥16800
サーヴィス料10%。
・熊のコンソメ、フラン、山形産なめこ
テーマは洋風茶碗蒸し。上の芽ネギみたいのは覚えられず。コンソメが凄く濃厚だ。
・白子
ソースはブール・ノワゼット、上はからし菜サラダ、牛蒡フリット、鹿削り節、長野産胡麻を京都で精製した胡麻油、とまあいろいろ。白子がとろーり。
後客が続々やって来て忙しそうだ。やや間が空く。
・平目のポワレ ラクサスープ
シンガポール?の店とコラボした影響でラクサ。ココナッツミルクに赤いのは海老オイル。上にディルとセルフィーユ。平目か…と思いながら食べ始めるがこのスープが旨すぎる!飲む手が止まらない。こういうとこも上手いんだよねぇ、この店。
〇THIBAULT LIGER BELLAIR Hautes-Côtes de Nuits ¥2750
今日もカウンターは海外客ばかり。隣はスリーブレス美女だ。このマカロンは血を使っていて…と説明している。
・蝦夷鹿のウェリントン風 ペリグーソース
本来は牛肉料理。パイ包みの間にデュクセルを詰めているのが特徴。他にほうれん草も使っている。このデュクセル部分はそう面白いと思わなかったのだが、鹿はとても柔らかい。何でだ。焼くのは分かるが蒸す方も?丸ごと全部ではないと思うが高さもあって凄いボリュームだ。
今回のナイフは藤次郎だが白ハンドルだ。こっちが基本で木ハンドルとかが特注なのかも。
○Domaine des Lises Crozes-Hermitage 2021 ¥1980
ラストはクローズ・エルミタージュ・シラーに。かる~く腐葉土。
焼ける脂の匂いが漂っている。1時間15分経過。
・鳥取産猪 ヴァン・ルージュソース
シェフの説明から状態良さそうだったのだが、うひょ~凄い脂だ。さっきの匂いはこれか。ぱくぱくと食べるがさすがに脂で重くなってきた。
店内に乳幼児がいた事に気付く。1時間半経過。まだ後客がやってくる。
・デセール(栗&洋梨)
ショコラタルトレット?の中に栗スープ、上にモンブランクリームと生栗、洋梨の生・エスプーマ、ソルベ。複雑だが要は栗&洋梨。
・コーヒー
・ブール・ド・ネージュ?
ボナフェとか言ってた気がするのだがポルボロンっぽいしこれかな?猪脂使用。
1時間50分で終了。12月末は一番高いおまかせコースしかやってないので次回は1月かな。
何となく慌ただしいが、後で訊いたら海外客が多くて…との事だった。シェフも余裕がない様子であまり喋れず。
〇Topper's Mountain Gewürztraminer ¥2200
一番高いグラス白を見たら、プイィ・フュメ・ソーヴィニヨンブラン!何の冗談だ。ゲヴェルツがAZ産なのに気付き頼んでみる。ちょっと赤みがかった黄色。とろりと甘そうだがちょい苦。あまり香らない。
〇Munu Special ¥16800+¥4180
サーヴィス料10%。
・猪のリエット
年輪ぽいのはラングドシャ。リエット内にラムレーズンとナッツ。枝について訊いてみたらショップで買ったとの事。そこからこの発想が生まれたそうだ。
・蕪のブラン・マンジェ、イクラ
中央は透明なジュレ。シェリー酒を効かせてあるがメインはイクラの塩気だ。何かのオイルを使っているがワサビかな?
・ブラウンマッシュルーム
久々に本が登場。静岡産と言っていたので長谷川農産かな。生とスープと。マッシュルームにしてはかなり濃厚で旨い。スープにはクルトンと5種のなんとか。
・鯖
不思議な見た目だが透明フィルムは新生姜。他に焼き茄子、マカダミアナッツ、佐渡産無花果、カレーパウダー。上から液体窒素で凍らせたバターミルクをかける。色々あるが食べてみると鯖+生姜だ。
〇THIBAULT LIGER BELLAIR Hautes-Côtes de Nuits ¥2750
前にも頼んだが赤紫色でやや力強い。香り主体であまり味はしない。最後に少し残ったら干し葡萄の香りも。
・高麗雉のパテ・アン・クルート
沖縄産。右はほおづき、紅心大根のピクルス、洋梨のジャム。ややくせのある鳥だ。量も少な目。
1時間経過。時折スパイスとか色々な香りがする。
・太刀魚のショーソン
はまぐりと帆立のムース、上にでっかいはまぐり。そしてソースではなくあえての帆立スープ(室田シェフはちょくちょくこういうアレンジをやってくる)。魚介はシェフの出身の千葉と東京湾産で揃えたとのこと。下にあったのはツルムラサキかな?
〇Chateau La Rose Montivel 2020 ¥2200
これも前飲んだもの。軽く腐葉土香だが果実味もある。
・雷鳥 サルミソース +¥4180
今回は雷鳥・蝦夷鹿・七谷鴨の三択だった。下に金時。雷鳥かなり高くなってしまったが、う~んこれは普通だ。この店は国産ジビエを食べる方がいいのかもしれない。
2時間経過。
・ミルクレープ、フランス産ブドウジュースアイス、ローズマリーのエスプーマ、シャインマスカット
なんだか普通のデセールだ。ジュース名はブルゾとメモにあるが検索しても見つからない。
・コーヒー
・カヌレ
2時間15分で終了。
猪も入ったが脂が乗っておらず、キノコも少な目で季節的に一月ほど遅れている、と。今年特に暑かったというのもあるが、今後これが恒常化するという恐ろしい予測もある。
日本から「春」と「秋」が無くなる...!? 気象学者が「今年は紅葉を見に行った方がいい」...と指摘する日本の気候の「ヤバすぎる変化」
https://gendai.media/articles/-/116714
サンマがさっぱり採れなくなったように魚介の方が影響は顕著かもしれない。いずれにせよ脳内の食材カレンダーはupdateしていく必要があるだろう。
熊は11~12月、後、アナグマも入る事があるらしいが…。
5分前に到着。先客グループに続いて店内へ。さすがにサーヴの人の顔も覚えてきたな。いつものカウンター4番の席へ。今回はうりぼう目当てだったのだが、やや大きめの猪しかないと言う。状態も良さそうだったのだが、ずっと先送りしていた鳩を選択。
〇Jean Thomas Sancerre ULTIMUS ¥2420
暑いので泡も検討したが¥3000もするのでソーヴィニョン・ブランに。ミネラリーで典型的なサンセール、と思いきや意外とフルーティな香り。後味に苦味はあるがグレープフルーツというよりはレモンっぽい。
〇Munu Special ¥16800+¥?
・穴子の赤ワイン煮
ブルーベリーを挟んで甘く。下は2週間熟成したパン・デピス。小さな木の芽はいつもと違う味がしたが若葉なのだろうか。
・ゴールドラッシュのポタージュ
中に甘海老で甘さ+。上にピスタチオ・オイルとシブレット。甘海老の質がいい。
MONICAの話をしていたら桜ヶ丘の方にピッツェリアを出さないか、という話があるらしい。
・メカジキのテリーヌ ガトー風
メカジキは燻製でハムっぽく。3ヵ月ぐらいの熟成にも耐えるのでいろいろ加工向きな魚である。桃のジュレに下はパート・フィユテ、シンプルにバターと香草ソース。上はディルとセルフィーユ(チャービル)。今までずっとイタリアンパセリと勘違いしてたのはこれか。見た目通り爽やかな仕上がり。いや~、いい店は蒸し暑い季節に出すべき料理を熟知してるねぇ。
・羽立雲丹のカッペリーニ +¥4000ぐらい?
フレンチには滅多に卸してくれないそうなので多分レアメニュー。シェフはカッペリーニよりさらに極細、しかしこしはある、と言っていたがこれは素麺だな。かけてあるのもあさつきか?一流鮨屋の雲丹を知っていると若干落ちるがしかし十分すぎる。オプション扱いだがこれを食べずに出るとかあり得ないだろう。
〇Domaine Mongeard Mugneret Bourgogne Rouge 2020 ¥2420
ミュニュレのACブル。なかなかいい香りがするがすぐ消える。青っぽい赤紫色、タンニンとやや酸が目立つ。グラスの足がぶっとい。
・鰻
無花果、1年熟成インカのめざめ、猪ベーコンと。何だこの出鱈目ぶり。皮目はカリッと。周囲は山椒だがいい香りで食欲を誘う。ズッペリア・オステリア・ピティリアーノに行った時も思ったのだが、もう和食行かなくても旬が味わえるのでは?と最近思い始めた。
1時間経過。
・パテ・アン・クルート
牛タン、鴨、フォアグラ、シャポンといろいろ。上のゼリーも結構特徴的だった。シャポン単体パテほどのインパクトはなかった。
〇Chateau La Rose Montivel Pomrol 2019 ¥2200?
ポムロールのメルロー。やや熟成感。これはzalto。
・鮎のパイ包み焼き ブール・ノワゼット
器用にハーフにしてあるな。鮎のムースに岩海苔とオージー黒トリュフ。ぐぅぅ旨い。以前も食べたメニューのはずだが何でだ。焼きたてだからなのかも。
1時間半経過。今日はカウンターは自分のみかと思ったが後客がやって来た。大分お腹いっぱいになってきたが大丈夫かな。
・鳩ファルシー ソースサルミ 1羽 +¥?
凄いボリュームだ。お頭付き。中はトリュフ・フォアグラムース、他に枝豆など。なんだろう。野趣強く暴れる鳩がしっかりと皿に繋ぎ止められている(ソースの力かな?)。鳩の解釈の方向性はいろいろとあると思うが、その一つの頂点を極めた今までの内でもベストな皿だった。
・デセール(ラングドシャ、長野パープル、自家製レッドジンジャーエールのソルベ)
中身がなんだったかな。メモを見ると赤ワインとかジュレとか書いてある。状態が変わりやすいのでお早めにお召し上がり下さい、と言われたので慌てて食べるが、これはどっちかと言うとソルベの方だったか。
・コーヒー
・プティ・フール(カヌレ)
MONICAで出してるのと同じだと思うが、さすがに大きすぎるので1/4にカットしてある。
2時間10分で終了。事前連絡とかMONICAの取り置きの話とか聞こうと思っていたのだが面倒くさくなってやめた。それにしてもジビエと言う不安定な食材を使いながら安定している。毎回確実に4.2越えの皿は出してくる。仕入れ・目利き・経験値、どれも一流なのだろう。
#昼の採点も上げました
今回は鮑のショーソン目当てに。MONICAからやって来たがやはりスタッフが出入りしている。待っていた人が一人、時間前に招き入れられていたがこっちには何もなしか。時間まで待って店内へ。今回は出入口横の席へ。目の前にはハーブティーの瓶があるが、スギナとカラスノエンドウが気になる。食べられる事は知っているのだが。
〇FAMILLE CORDER POUIILY FUISSE VIEILLES VIGNES 2021 ¥2200
グラスの値段は内税表記か。
前回の経験から一番高いの頼んでおけばいいと思ったが、やや酸と苦味が目立つ。つまんないシャルドネだな~。提供温度が高すぎる気もする。
メインは夏鹿に。夏鹿って7月がメインだと思っていたがもう草がどんどん生えているので旬らしい。それとウミガメのシヴェがあるというのでそれに。
〇Munu Special ¥16800
・江戸前蛸のタルトレット
シェフが自分で釣ってきたという。これだけ忙しいのにいつ行ってるんだろう。アスパラにピストゥ(バジル)ソース。蛸と香草の相性の良さよ。
・九州産ゴールドラッシュのブラン・マンジェ
ある焼き方をすると透明になる、というジュレと点々はレモンバームだったかな?少量のキャビアとディル。ゴールドラッシュは焼くと最高に美味しい季節だがこれでも十分に季節感は味わえる。
・ウミガメのコンソメ、じゅん菜、アスペルジュ・ソバージュ
和洋粘り気共演。そう言えば6月と言えばアスペルジュ・ソバージュだったのだが、粘り気もあるらしい。こういう細かく刻んであるのを食べるのも珍しいが穂の部分はそのまま入っていて確認出来たので満足。ウミガメの身も少し。コンソメにそうコクはない。
・ウミガメのタルタルシーザーサラダ
あれ~、これ前回も出てきたぞ。後でシェフがメモが間違ってました、と謝ってくれた。脂分のないウミガメに鰯で加えているのがポイント。後、黄身も入っている。
〇Domaines Tatin Quincy Cuvee Vieilles Vignes ¥1980
リースリングは甘いと言うので仕方なくソーヴィニヨン・ブランにした。しかしこれドライな感じで香りも結構良かった。
・シャポンのパテ・アン・クルート
シーザーサラダが被ってしまったので…と言って出してくれたがこれも前回食べている。出す前に訊かれた時に私も即答出来なかったのだけれど。下げる時はシェフではないので伝えそびれる。
・ウミガメ シヴェソース
味の想像がまったく付かなかったが食べ始めるとなるほどこれはこれでありだな。ヒレ部分だと思うがたっぷりのゼラチン質と肉の部分が少し。しじみソースも使ったというシヴェも今回は良く感じる。オーストラリア産黒トリュフも合うし。
〇DOMAINE MONGEARD-MUGNERET BOURGOGNE PINOT NOIR ¥2420
メモないのでどんなだったか忘れた。どうも3杯で終わってしまうので次回から白1・赤2で頼もう。
・海鮮パイ皮包みスペシャル スープ・ド・ポワソン
オマール海老、帆立、イカ、魚(魚名忘れた)と勢ぞろい。周囲にサフランを使ったムース。そして身も全部入れたというスープ・ド・ポワソン。これが絶品で過去最高に旨かった。欲張ってフルにしたがちょっと多かったか。
やや間が開く。1時間半経過。店内で電話してるアホがいるな。
・別海町産エゾジカ
ガルニはホワイトアスパラ、キノコ、ポテトチップ、クレソン?ソースはポワブラードだと思うがベリーも入っている。EMMEに続いてエゾジカ。やわらかしっとりでEMMMEには悪いが格が違うとはこの事だ。
・デセール(リオレ トロピカル風)
沖縄産ピーチパインと宮崎産マンゴー。ライスチップにミント。なかなかデセールとしては出た来ないリオレだがシェフが好きなんだそう。
・コーヒー
・プティ・フール
さっくさく。名前をメモった記憶はあるのだが見当たらない。
13時過ぎに結構後客が増えていた。シェフに2Fの事を訊いてみると接待利用が多いので個室にしようか、という話だった。後、ベーコンの事も訊いてみたが言ってもらえれば、という事だった。今回結局鮑のショーソンは出て来なかったが過去に出した品と被らないようにしているようなのであらかじめリクエストしておいた方がいいのだろう。電話の方がいいのかな~?
ジビエシーズンの終わったラチュレへ。ここも何と3年半ぶりだ。当初は3月ぐらいにリエーヴル狙いで行きたかったが、某店にかかりきりだった。そもそも今期は大不作だったようだが。
大体ジビエはここだけ行っていればいいのだが、それじゃあ面白くないとあちこちで探しているうちに後回しになっていたきらいはある。4月というとそれ程期待値の高くない月だが、クリマ ディ トスカーナとか、アルシミストとか、思いがけず春らしさを満喫する事もある。果たして。
久々の渋谷駅、やはりスクランブル・スクエア第二期が完成しないと動線はめちゃめちゃなままのようだ。出来るだけ幹線道路をまたがないように移動しようと思ったのだが結局ヒカリエ経由で行くのが正解だったか。
随分と早く着いてしまったがこの周辺に公園はない。仕方なく裏路地に入ったところ、あれ、これがMONICAか。マダム達が覗き込んでいたが今日はやってないわねと言って引き揚げて行った。直前に店の前に移動するとスタッフが忙しく出入りしている。以前はこんな動きはなかったはずだ。何故か他の場所に案内されていた予約客がいたが、どうも外部に席が増設されたらしい。
何故かここは誰かと来ることが多くて一人で来たのは開店当初以来なのだが、随分スタッフが多い。数えてみると9人か。以前と変わりなくシェフが各席を回って来られたので挨拶を。えっ今日リエーヴルが?
〇LVNAE COLLI DE LUNI VERMENTINO ¥1600?
グラスはこれが最安で後は¥2000。読み方を聞いたがルナエ。そうかブルガリと一緒か(古い表記だとVとUの区別がない)。ぐえ、酸味暴れてるな。ヴェルメンティーノにしては青っぽい。暫く経つと落ち着いて甘くなったが。液量は多めだがこれで¥1600かぁ。水もガス入りガス無しという訊かれ方をしたので断った(最後まで頼まずにいると普通の水が出て来る事がある)。
スタッフの動きは慌ただしいがカウンター内、すれ違う広さはある。フジマックのスチコンでパンを温めているのが見える。カウンターで英語で説明している席が2つもあったが、ゴ・エ・ミヨの影響だろうか。
〇Munu Special ¥16800
食べログではランチにこのコースが選択出来なかったのだが、Toreta経由だと予約出来た。
・千葉産スミイカのタルトレット
他はプチポワ(エンドウマメ)とフロマージュ?と何かの柑橘。どうも食感からして百合根が入っていると思ったのだが。
・ロワール産ホワイトアスパラのブラン・マンジェ
キャビアと、これも覚えられなかったのだが加熱したタマネギっぽい食感の何か。
・山梨産タラの芽
枝ごと調理してある。自家製スパイスと黒オリーヴ粉をかけて、との事だったがこれはガラムマサラだな。高級店は知らないが中くらいの天麩羅店には味変用に置いてある。しかしやはり天麩羅ではない。ビール?で揚げたと言っていたがベニエですかね。
驚いた事にやはり海外の客がフリーで来店したのだが、シェフと協議の上、断られていた。
・亀のタルタルシーザーサラダ ※写真なし!
シェフが久々なので新作作りました!と言って持ってきてくれた。まあしかしログ見ると過去作の焼き直しではある。ロメインレタス?の上に鰯を加えたタルタル、鰯のシーザーソース?をかけて完成。クルミとクルトンも入っていた。
・ルージェ スナップエンドウと浅利のスープ?
ルージェ=ヒメジ。イトヨリに近い魚かな?名前の通り皮が赤い。後はウルイなど。どうもさっぱり食材が覚えられない上にシェフから感想も求められてぼんやりしている場合ではない。ブランク長い上に月2ペースだしなぁ。
〇THIBAULT LIGER BELLAIR Hautes-Côtes de Nuits ¥2200?
水も頼むが、なんだ、普通の水頼めるのか。軽く枯葉・ペトロール・菫、これはなかなかいいぞ。ピークはそう長くないけれど。3杯頼んでも¥6000台だし、今度から上のグラス頼んでおけばいいかな。そしてグラスはzaltoか。こないだから急に意識するようになったが名前に見覚えがあるので今までにも何度も目にはしている。
・シャポンのパテ・アン・クルート
これはサーヴィスで出してくれた。シャポンって何だろう?…と思いつつ食べ始めると脂の味が七面鳥のそれだ。調べてみると去勢鶏だが、フランスでは七面鳥の上位互換的存在らしい。サンクスギビングデーにはパサついたターキーを食べるのが習わしだがパサつかないシャポンは値段も高い。七面鳥ってもしかして鶏と近いのかと思って調べたら同じキジ科ではある。他にはキジ、クジャク、ウズラ、雷鳥とお馴染みの味が属している。
・太刀魚のパイ皮包み 香草ブール・ノワゼット
間にトリュフも挟んで。鮎や鰻の時も思ったが、ラチュレはこういう白身のパイ皮包みが非常に上手い。ふっくらしているがカテゴリ的には蒸し料理かな。しかし量多いな。
1時間半経過。さすがに間が空いてきた。上のコースの火入れはすべて室田シェフがやっているはずである。鳩も出してくれると言うが何だか不安なので止めておいた。
・リエーヴル・ア・ラ・ロワイヤル
久々のリエーヴルだがどうもピンと来なかった。フォアグラに力が感じられず、ソースも単体なら要らないと思ってしまった。気温高かったので熟成軽めにした、と言っていたので影響はあるのかも。
ナイフが鹿角柄になっていたのでよく見るとあれっ、龍泉だな。以前の藤次郎は無くなった訳ではなく併用とのこと。
テーブルをダストパンではなくふきんで拭いていたのだが無言で。シェフ以外にだべる相手がいないのだが(人数多い店だと何故かこうなりがち)、一言声はかけた方がいいと思う。
2時間経過。
・デセール(ふきのとう)
鹿児島産の早生グレープフルーツ(品種名忘れた)、ふきのとうのジュレ、グラニテ。上のチュイルと飴細工は崩して。これはまさしくデセールでありながらふきのとう!パフェは食べに行く気になれなくてアシェット・デセールの店も全然行っていないがこういうデセールを出せる店が他にあるのだろうか。淡い味のグレープフルーツが支えているが相性がいいそう。そう言えば改めてTOPを見ると愛媛の柑橘と書いてあるが、以前延命寺さんが雑誌の特集で愛媛に行っていて、その繋がりなのかもしれない。
・コーヒー
・プティ・フール(豚脂?のフィナンシェ)
2時間20分で終了。シェフにzaltoの事を訊いてみると最近入れたそうだが、割れるとしんどいと言う率直な感想を頂いた。随分久々だったのに当然のようにシェフが覚えてくれていて何かとサーヴィスもしていただいた。シェフの人柄もあるが、開店2日目に行っているのも大きいように思う。以前、20年ぐらいやっている鮨屋の大将が客と話しているのを聞いていたら、最初の1週間の事は良く覚えている、と言っていた。そういうものなのだろう。
オンラインでレーズンサンドを販売しているので猪ベーコンも是非、とシェフに言うのを忘れていたが、帰ってMONICAのレビューを読んでいたら猪ソーセージのパンがあるではないか!営業日が限られているので次回はそれに合わせて行かなくては。
今回は蝦夷雷鳥リクエストで。何しろファンも多い店なので多めに声かけるつもりで
いたのだがそんなに出せる食材なのか?迷っている内に結局某さんの誕生月と判明した
のでややこぢんまりと。直近だとメインは猪だったのでこれもあり得ると思っていたが
行ってみると室田シェフから「探しました」との言が。しかもメインは今期は早く
終わりそうだというベキャスに。値段も高くなったが結果としてスペシャルな夜に
なった。
やや特殊なメニューを出してくれたのか、30分遅れぐらいでスタート。話に半分意識を
取られていた上にかなり記憶飛んでいるので適当に。
〇Munu Special ¥15120+¥?
〇Paring ¥?
前回あまり飲まなかったので気付かなかったがグラスは¥2000前後と結構高くなって
いる。
・ブルーノ・パイヤール ロゼ・プルミエ・キュベ
ピノ、シャルドネ。
・栗のケークサレ
新作。鹿サラミ入り。甘さとサラミの塩分と。
・クンツ・バー・リースリング2016
・マルサネ
・鴨玉子、白トリュフのリゾット
白トリュフ登場。卵の殻に入っているが思ったより量がある。アヒルの足の台はシェフ
がヨーロッパで購入したもの。
・パン
・雉コンソメ
1ヵ月熟成。センボンナラタケと、イセエビ・レンコンと書いてあるけどこれあってる
のか?(全然覚えてない)
アミューズから立て続けにレベルが高い。とにかくこの日は冴えわたっていた。
・アルフォンス・メロ ル・マノワール サンセール
・ヒラメ、鹿節、小松菜
鹿節は余りがちなヒレの部分を利用したもの。実物も登場。柚子の酸味を効かせ、
さいの目に切ってあってピスタチオやマコモダケで食感も混合させてある。乾燥小松菜
は周囲に粉も。ジビエ続きの中で緩となる一皿なのだが、この組み立てには本当に
唸らされた。
・セイズ・ファーム シャルドネ
・千葉産猪ベーコン、ブラウンマッシュルーム
国産トリュフとタンポポ?(と書いてある)トリュフの種類は同じで皆さん香りが
すると言っていたが私にはよく分からず。これも酸味の皿。ベーコンはもちろん激旨。
ペアリングは氷見のワイナリー。すごく良かったのだがどう良かったのかは忘れた。
・観海 純米大吟醸山田錦
・雉のパテ・アン・クルート
2週間熟成。他にフォアグラ、ピスタチオ。付け合わせはプラム、赤大根、リンゴ。
やっぱり皮が美味しい。
・ルフレーヴ・エ・アソシエ リュリー・プルミエ・クリュ2009
・スズキのパイ包み焼き
スズキの旨味の凝縮具合が素晴らしい。鹿チョリソーも入っている。ソースは
マヨネーズ・マスタード・トマト?シかジュで始まって3文字なんだけど読めない。
・蝦夷雷鳥 しらすソース
1ヵ月熟成。待ちに待った蝦夷雷鳥ですが雷鳥とはまったく違っていてあっさり。
調べてみると属レベルで違うようだが、ソースにもよるのかもしれない。マコモダケ、
舞茸、パセリバターと共に。腿をかじると雷鳥という気がしたが、割と熟成ジビエ共通
の味かもしれない。
・ドメーヌ・サン・ポール シャトー・ヌフ・デュ・パプ2003
・ベキャス
サルミは鹿内臓を使ってある。野菜はラチュレ農園(?)産。
・パール柑と山椒のヴァシュラン
花椒(ホワジャオ)も使ってあって結構香る。上はフロマージュ・ブラン?
・ショコラ、ブーダン・ノワール
う~ん、記憶が…。熊本(?)と書いてあるんだけど何だろう。ピスタチオ、アーモンド、
クルミ、ラフランス、栗…全然分からん。
・コーヒー
4時間半で終了。この後、終電をちゃんと把握してなくて最後に雨の中を40分歩く羽目に
なってしまったけれど(とっとと帰ればよかった)。ワイン高かったと思ったのだけれど
こうして振り返ってみるとまったく妥当ですね。蝦夷雷鳥にも大満足。毎年食べたい
ぐらいだ(某所では3年待ち)。
ジビエコースだといつも魚が食べられないのと、夏の鮎のショーソンが食べたかった
のでこの時季に。最初下のコースでお願いしていたのだが結局魚が鮎ショーソンに
なる上のコースに。6月で延命寺さんが抜けられるのでスペシャルコースがあったの
だが同じ条件を満たせるのか分からず結局見送ってしまった。ソムリエも英語の勉強の
ために移動し、新体制となったLATUREへ。
一人ならカウンターなのだが今日は先日某店で同席した方とご一緒するのでテーブルへ。
周囲はドレスアップしたカップルが大人デート中。いつものようにシェフが各テーブル
をまわってあいさつに。特に最初の方、ろくに説明聞いてなかったので適当に。
○ロココビール東京ホワイト ¥1728
あんまり飲む気しないのでこんなものに。これでポワソンまで引っ張る。
〇Munu Special ¥15120
・鹿血エクレール
新作アミューズ。毛皮の上にガラスが置かれて触れなくなってしまった。
・スモークサーモンリエット
いくらを乗せているのが心憎い。結構スモーク感。
・パン
・ウズラのポーチドエッグ
卵の容器が可愛らしい。上はポタージュ?で細切りチョリソーとシブレット入り。
いつもながらこの辺のスープの作り方のうまさはLATUREらしい。
・鯖
液体窒素バターミルクをかけて。自社農園(?)のイチジクと後忘れた。この辺は
モダンフレンチのメインストリームという感じ。でも酸味を効かせて夏らしいいい皿
だった。
・ウナギとジビエのパテアンクルート
ウ、ウナギ!?乗ってるのはワサビクリーム、右手前はナメコ。食べるとジビエの味
しかしない…と思ったら遅れてウナギの味もする。そしてこのワサビが…ね。
こう来たか。右の3種もいちいちちゃんとアクセントになるし、盛り付けも非常に
美しい。実は直前にマイレビュアーさんが行かれていて結構ネタバレ気味だったのだが、
これには本当に意表を突かれた。
・鮎のショーソン ブール・ブランソース
ホタテムースで層状に、川ノリ?を混ぜてある。ガルニはツルムラサキ。やっぱり8月も
フレンチ食べに行かないとね。いきなり皮が美味いがこれもLATUREの特徴か。鮎は
敢えて内臓を抜き、シェフが言うところの川魚らしい風味を前面に押し出している。
鮎の身が本当にふっくらとしていてこれが十分に味わえた。しかしこの風味はどこかで
食べ覚えがあると思ったら子持ち鮎のコンフィだった。苦い鮎も好きなのだが子持ち鮎
は毎年食べたいと思っていて、こういうことだったのかもしれない。
○ドメーヌ・サン・ガヤン? ジゴンダス2013 グラス ¥2484
もう一杯だけ…と思ったが液量激多い。今回に限っては少なめでもよかったのだが。
・七谷鴨 ヴァン・ルージュソース
猪と二択だったのだが迷っていたらシェフがたまにはジビエ以外にしましょう、と
言って決めてくれた。水分を抜くために熟成をかけてある。南半球産黒トリュフに
自家製(?)スパイス。デュカとはちょっと違う。下がモモ、上が胸、野菜も別皿で。
すごい量だった。
・デセール1(サヴァラン)
マール酒使用。ラムレーズンアイス、巨峰グラニテ、シャインマスカットとブドウ
尽くし。湯葉も使ってあって最初は何だかよく分からないが下の方は確かにサヴァラン
だ。
・デセール2(鮎ミルフィーユ)
シェフがもう一品…と言って出してくれたのだが、まさかの、である。非常に不安定で
一度倒れてしまったので作り直してくれた。鮎を一体どうやってデセールに?と皆さん
思われるだろうが、これはキャラメリゼで甘くしてある。種明かしされるとなぁんだ、
という気はしますね。アンズコンポート?とキャラメルクリーム。皿との対比も映える。
延命寺さん抜けてどうなる事かと思っていたがデセールのクオリティーは落ちていない。
この辺は抜かりない。
・コーヒー
・プティ・フール(ルバーブ入りフィナンシェ)
何気にこのフィナンシェこのサイズで作るの面倒なのでは。
最後にシェフとちょっとお話。鮎ミルフィーユについて、鹿じゃもう驚いてもらえない
ので新しい事をやっていこう、と次を見据えていたのが印象的だった。これだよねぇ。
この店は10年経ってもトップランナーでいられると思う。またいつものように1Fまで
見送ってもらう。夏のLATUREも十分な収穫があって満足。今年はシーズンにも行きたい
と思う。
前回、コメント欄で募集した方を中心に4人で謎肉OFF。週末から完全に体調がおかしく
なり、這ってでも行くつもりだったが、病院行ったら思ったほど酷くなくて一安心。
ヒカリエ横から上っていくと学生がぞろぞろとやってくるが、青山学院の学生か。
この辺の地理も覚えてきたので途中から脇道に入る。
席に着くとガラスケースに発色のいいドライフラワーが収められている。これが飾り皿
の代わりでアミューズ類はこの上で提供。
〇Munu Special ¥15120+¥1296
サーヴィス料7%?
〇アクア・パンナ ¥?
・鹿血ラングドシャ、ブーダン・ノワール
今回はマカロンではなかった。中にブーダン・ノワールと杏ジャム。甘さはあるの
だけれどまとめて食べるとミートパイのようにも感じて驚く。これもう完成形なのでは?
・アナグマのリエット
シュー生地に挟んで、なんとかキャベツも(^^; 酸味もあった。
アナグマの頭骨登場。正面から見ると手がかわいい。
・大分産イノシシとジロール茸のタルトレット
キノコ本に入って。まだ飲んでないけどメモが読めません。写真見るとシブレット
っぽいけど。脂身がタルトと混ざるといい感じ。
何だかいい香りが漂い始めましたよ。休日前ではないが、カウンターも含めて満席
だった。
・パン
・キジコンソメ
1ヶ月熟成。キジの卵(!)とフォアグラ、サマートリュフ入り。やや怪しい香りが
漂っていたが、食べ始めると慣れたのかまったく気にならず。ていうか何だこれ…。
確かにコンソメではあるが、その定義を350%ぐらいオーバーした濃厚さ。すくって
みると赤みがかったきれいな色をしている。これにフォアグラトリュフ入ってるんだから
やばいよ(笑)。
・謎肉のタルタル
てっきりスープが出てくると思っていた一同どよめく。結構ハーブとスパイスが分厚く、
Avocadoクリームを加えて完成する感じだが、それだけくせもある。割と鮪をベースに
肉を加えた感じだろうか。噛んでいると赤身らしい旨味もある。海藻は言われてみると
そんな気もする。
カトラリーは毎回レストに戻さないといけなくてちょっと戸惑う。結局、ヴィアンド
出てくるまでずっと変えずだった。
〇プイイ・フュメ2015 グラス ¥?
・謎肉 トルチュソース
トルチュソースはゼラチン質の料理に使うようだ。割とスターアニスベース。付け合わせ
はセリとアスパラ。とにかくソースまでぷるぷるだ。少しだけ肉部分。見た目は某さんが
茄子みたい、と言うので茄子にしか見えなくなった。
・島根産アワビのショーソン
ブログに載っていたパイ皮包み。海女さん直送だ。一人分は半分に切って。海苔と肝も
詰めてあり、ソースは肝とブール・ノワゼット。なんかパイ皮だけでも美味しい(発酵
バター使用)。内側にはチョリソーが貼り付けてある。またこんな卑怯な技を…。
分厚い鮑も肝も美味しい。満場一致で全部美味しい、という結果になった。
今回、あまりソースが潤沢でないのに気付いて素材を活かすためかな、と思ったのだが
以前の料理はそうでもない。たまたまなのか、最近の傾向なのか。
メインの仔羊岩塩包み焼きが登場。藤次郎は柄(つか)の所に銘が入っている事に
気付く。
〇オー・メドック2007 グラス ¥?
・仔羊の岩塩包み焼き ジュのソース
パセリオイルとパースニップのジュレ、アスペルジュ・ソバージュにアカザ。
フランス産が解禁されたが、シェフは生産者のために、とあえて国産。決して悪くは
ないが、しかしやはりフランス産のあの柔らかさはない。岩塩包み焼きもフィオッキの
スペシャリテがあるからなぁ。それにしても凄い分厚さだ。さすがに万全ではないので
ちょっと疲れてきた。
・デセール1(山椒、大葉、生姜、茗荷、醤(ひしお)、マンゴー)
延命寺パティシエール(某誌の記事にお名前が出ていたので一発で覚えてしまった)
渾身(?)のデセール。正式な構造が分からなくて羅列になってしまったが、これだけ
でも只者ではない事が分かるだろう。直前のデセールフェアで出していた物と同じだが、
普段から提供しているのかは不明。今まで割とオーソドックスなデセールが出ていた
印象だったのだが…。上がクリーム?、その下にソルベ(醤はここに)、細かくカット
したマンゴー、一番下はメレンゲのタルトレット。タルトレット硬いのかと思って
最後に残してしまったが、簡単に割れる。ここのデセールは全体を食べるのを意識した
方がいいだろう。全体としてさわやかにまとまりながら過不足ないデセールとして成立
しているのだから恐れ入った。着想から完成に至るまでどれくらいかかったかも想像
出来ない。
・デセール2(エクアドル産チョコとガマズミ)
もう一品、という事で簡単な物かと思ったらとんでもない。円盤の上からチョコを
かけて溶かして完成。お菓子評論家も同席していたので特別に出してくれたように思う。
ガマズミは青森でマタギが食べていたという山の果実だが、カシスに似ていてチョコと
相性がいい。これも複雑な構造だったのだが、グラースの下がシフォンとクレーム・
ブリュレだったかな。
終盤はシェフ達との会話はマニア達(笑)に任せる事にして(私の知識レベルでは付いて
いけない)、聞いている事に。食べる事が好きな人間が集まるととにかく食べ物の話で
盛り上がるのだが、今回は特に楽しかった。
・コーヒー
・バラのフィナンシェ
下に敷いている葉っぱの葉脈が美しい。
3時間40分という長丁場に。スタッフも参加者の皆さんもお疲れさまでした。
今回、いろいろな収穫があったのだけれど、コンソメはベーコンと並ぶここの白眉
だろうか。まず間違いがない。ショーソンはこの時季の定番のようで、夏は鮎の料理も
あるみたいだから本当に各シーズン行くべきなのかもしれない。デセールも攻めてる
方を毎回出してくれると嬉しいのだけれどどうなんだろう。
#採点、少し上げました。
開店当初以来だから1年4ヶ月ぶり。最初の頃こそ3.6ぐらいが続いていたが、最初の
シーズン後ぐらいから急激に点数も上昇。今や、都内フレンチTOP10をうかがう勢いで
ある。星も獲得し、万全の体制に入った感がある。昼でも夜のジビエコースが頼めると
分かったので、今季は行こうと思っていた。電話すると名乗る前から番号だけで
tomkagai様ですね?と応対されたので驚く。番号管理している店でも最低限、名前は
名乗るところがほとんどだ。3回ぐらい行っても全然覚えてられない店も割とあるし。
今回は新南口から真っ直ぐ進み、歩道橋を渡り、金王八幡宮を敷地に沿って右から
ぐるっと回り、右手の交差点を北上していく。忙しくて自分のレビューも見返して
来なかったが、deco時代の鴨バロティーヌの事とか思い出してきた。到着して待って
いる間に1Fの割烹を見てみると、あ、これがふた味なのか。このエリアはまた随分と
新店が増えている。その中で一番興味があったのはキャリエだったのだが、1人で予約
しようとしたら断られた上にオーナー都合で閉店してしまった。
カウンターの端に座るとシェフからあいさつ。忙しいランチタイムにこんなメニュー
頼んでるのでおとなしくしてようと思ったのだが、シェフが大体ずっと目の前にいた
ので随時話しながらの特等席だった。今の時間帯はまだ手空きだろうと思い、
マイレビュアーさんが食べていた謎肉の事も訊いておく。滅多に入荷しないのかと
思ったら、4~6月がシーズンだそうだ。業者があるようだが、ア〇〇〇スからも
引き合いがあったとか。
〇シュナン・ブラン グラス ¥972?
しまった、最初から肉メニューのはずだったのに白頼んでしまった。まあ、これは
アペリティフということで。ローヌ、トゥーレーヌ?
〇Munu Special ¥15120
夜のジビエおまかせコース。今回、昼の訪問だが採点は夜で。
・鹿の血とブーダン・ノワールのマカロン
開店当初も食べたが、レシピも少しずつ変えている、とのこと。甘さと血のコクと。
ジビエとデセールの融合というのがこの店のテーマの1つだと思うが、必ず出している
品だけあって、これは高いレベルで融合している。いろいろ出て来たが、ジビエデセール
としてはこれが一番だった。逆にこれ食べて駄目だ~という人はジビエは頼まない方が
いいだろう。毛皮はやっぱり洗っているようだが、以前の方が柔らかかった(?)気も
する。
・ケーク・サレ
鹿サラミとチーズ、栗ハチミツを使って。温かい。これは内部は甘くない。鹿サラミは
少しだけだが、凄い旨味だ。
普通の水登場。
・キジバトサブレ
deco時代はミカン好きヒヨドリだったパテサブレ。イチジクジャムも挟んである。
キジバトは骨ごとすりつぶした全部入り。前2品ほど、はっきりした旨味ではない。
・パン
・クジャクコンソメ
意外な容器、意外なビジュアルで出て来た。以前はやばいコンソメだったはずだが
変わったのかな。改めて写真を見ると羽根の美しさとコンソメの色が分かるように
するにはこの容器しかない、という気もする。クジャクは石垣島で増えすぎて駆除して
いるもの。いずれ他の店でも登場するかもしれない。クジャクというとインドなので
イギリスを思い浮かべるが、元々、フランスでは食材として使われていたらしい。
ゼラチン質がたっぷりと溶け込んだコンソメは口の中にいれるとややとろみを感じる。
キノコとササミも入っていてキノコの旨味も感じる。これはしかし、コンソメだけの
方がシンプルでいいかもしれない。これとワインだけで十分に成立するのだ。ちょうど
ワイン切れたので、注文してからじっくりと味わって飲む。シェフが白身のジビエ、
という用語を使っていたので、おや、と思ったのだが、なんとなく意味は分かる。
フザンなんかもそうで、こういったジビエは熟成させないとちっとも美味しくない、
とも言っていた。
〇ピノ グラス ¥1296?
・イノシシのベーコンサラダ
柿、チーズ(種類忘れた)、コショウと合わせて。調理中からいい匂いがしていたが、
噛みしめるほどに脂の旨味がじんわりと口の中に拡がる。それでいて言われて気付いた
が、まったく臭みはない。う~ん、何だこれ。3倍界王拳を使ったベーコン、といった
感じだ。これだけでもいいのだが、食べてみるとちゃんとサラダでもある。特に詳しい
説明は無かったが、この野菜も相当いい物を使っている。こんな時季にどこから仕入れて
いるのだろう。もうこのベーコンだけ噛み噛みしながら1時間ぐらいちびちびと飲んで
いたい誘惑に駆られたのだが(そのくらいの量もある)、それでは3時間経っても終わり
はしないので、途中からペースを速めて食べる。
〇ローヌ ヴィオニエ、ルーサンヌ グラス ¥648?
ワイン追加していたらギャルソンから目を付けられる(笑)。大体、昼間から飲んでいる
と目を付けられやすい。意外にも白が出て来た。最近、同系統のヴァン・ナチュールで
シュナン・ブランとルーサンヌを立て続けに飲んでツボだったのだが、北の品種を南で
作るのは最近の流行りらしい。一皿で飲みきってしまった。1週間ぐらい禁酒していた
せいか今日は絶好調(昨日、飲んだけど)。
・コルヴェールとフォアグラのバロティーヌ
意外な事に見た目もきれいなビジュアルで出て来た。乾燥リンゴとコンフィチュール?
を添えて。decoで食べた物は有無を言わせぬ旨さだったが、これは上品な味わい。
やはり脂の旨味がメインだが、シェフは脂のピークはもう少し後ぐらい、と言っていた。
リンゴの香りと味もいい。放置しておいたピノがいい感じに開いていて、それと合わせ
ながら。
LATUREの銘入り藤次郎登場。前のレビューで書いていたのにすっかり忘れていてまた
訊いてしまった。ハンドルは箸のメーカー製だそうだ。
〇ジゴンダス グラス ¥2160
おすすめ訊いて出してもらった。美味しいので結構飲んでしまったら途中で足りなく
なる。そうしたら足してくれた(^^;
13時頃に、7割ぐらいの入りに。この後もお客さんが入り、最終的に9割ぐらいになった。
以前、どこかのシェフから聞いたが、一度にどっと来ると対応出来ないが、ずらして
少しずつなら大丈夫、と言っていた。ここはスタッフも多いので問題なさそうだけど。
シェフも通常ランチの前菜とかはスタッフに任せていて、メインに取りかかる前までは
余裕もあった。
・雷鳥
まだまだ行けますよ~と言ったら胸部分までサーヴィスしてくれた。さすがに後でお腹
いっぱいになったが、あのペルドロー地獄を経験していればなんてことはない。
ソースはなんとアワビの肝ソースを合わせてある。大きめのアワビもで~んと。
ピュレはキクイモ。フレッシュな物とは違い、熟成感がある。シェフはシーズン終わり
ぐらいがどれも一番美味しい、とも。脳みそもちゅるちゅると吸っておく。頭は噛んじゃ
駄目だ、というのはやっと覚えた。フィンガーボウルも後から出してくれた。
・デセール(カボス)
ホワイトチョコの中にカボスのジュレとグラス・バニーユなど。上にメレンゲ。
粉もかかっているが、これもカボスだろう。ちまちますくって食べていたらシェフから
割って食べて下さい、と言われる。割るとカボスと下の台の生地からナッツも香るよう
になった。なるほど、この状態で食べるのがベストだ。
・コーヒー
ドリップともう一つ選択出来たが、何だったかな?浅い感じのコーヒー。
・プティ・フール(キジ脂のフィナンシェ、シュトーレン)
フィナンシェはふんわりと軽い。キジ感は分からなかったが、普通以上においしい菓子
だった。
何だかあっという間だったが、2時間半で終了。まだまだランチタイムもたけなわ
だった。見送ってくれたシェフに謎肉の件を念押ししてお暇する。
やはりレビューを読み直すと、クジャクコンソメが華麗にブラッシュアップされている。
これはシグネチャー料理を名乗ってもいい気がする。それにしてもこの店はスタッフ
全員との距離が近い。動線横なのも気にならないし、一人で料理を楽しみたい人には
カウンターはお勧めだ。星獲っててこういう造りの店ってちょっと思い浮かばないし、
deco時代もこんな感じだったのでシェフに意図したものか訊いてみたのだが、うまく
伝わらなかったようだ。
しかし、他テーブルで出されていた魚も気になった(笑)。一度、普通のランチも食べに
行こうかな。
シェフ自らがハンターとしてジビエを提供することで知られており、高い評価を
得ていたdecoが独立して復活。場所は渋谷の反対側、表参道との中間ぐらいになった。
deco時代にはビブグルマンを獲得している。開店して1週間ほど。
#2018年、1つ星。
deco復活、ということでさっそく。まあ、ランチなんですけどね。山手線で行ったので
宮益坂口から。埼京線なら新南口から行くのもありだ。宮益坂を登り、歩道橋で青山
通りを渡り、青山学院横の歩道橋が見えてきたら右折して到着。この並びには
ラ・ブランシュ、ドン・チッチョなどがある。店は意外に地味なビルの地階にある。
周囲に待っている人が何人もいるのでLATUREに行く人なのかと思っていたら、関係
なかったようだ。時間になったので地階に降りようとしたら踊り場の所で液体窒素(?)
を詰めていたので、通っていいものかどうかしばらく判断が付かなかった。店内は
やや細長い造りで手前にカウンター、テーブル席が5卓ほど。
〇リーフェル グラン・クリュ・ゾッツェンベルク2014 グラス ¥1512
シルヴァネール100%。シルヴァネールって何だろうと思ったのだけれど、アルザス
ですか。アルザスのワインってあまり香らないイメージだ。温度上がると結構甘く
変化した。
スタッフはこの規模の店にしては5名と多い。decoもこんな感じだった。やや混乱する
場面も見受けられたが、開店したてでまだサーヴィスを評価するような段階ではない。
他の客はとても上品な装いの老婦人のグループと、フリーで入ってきた女性が一人。
まだ空いてるのかと思ったが、実際はカウンターが1席空いていただけだった(後述)。
〇ランチ ¥5184
¥2376のコースと二択。現状、おまかせのみのようだ。ナプキンあり、カトラリー
レストありだが、毎回取り替えてくれる。しかし、レストがあるとまずは様子見で
置いてしまう。
・鹿の血とブーダン・ノワールのマカロン
卵白と血の成分アルブミンが同じだそうで、血を泡立ててブーダン・ノワールを加えた
マカロン。野性味が感じられるが、甘さもある。特筆すべきはこの容器。いつも毛皮は
どうしてるんですか、と聞かれるので特注で作ってもらったという鹿皮容器。つい、
なでなでしてしまったけれど、使い捨てじゃないだろうからまずかったかも。
・ジロール茸とイノシシのタルティーヌ
キノコ図鑑を開けると中に。写真は撮影用に2つ持ってきてくれました(^^; タルティーヌ
はまだ温かい。意外とくせはなくて上品な味わい。
・猪・鹿・熊、3種の四つ足パテ
マデラ酒漬けプラムを添えて。これが濃厚で美味かった。熟成もしてある。decoの
コルヴェールのガランティーヌが激旨だったが、こういうパテ系の料理はこの店の
得意中の得意とするところなのだろう。
・パン
小ぶりのパン。最初に木彫りの小鳥が置かれたので何だろうと思っていたが、これが
バターナイフだった。分厚いけど、ちゃんと使える。このパンがバターなしでも味わい
があり、かなり美味しかった。
・アジとモモのマリネ バターミルクとバジルソース
不思議とこのソースがアジに馴染む一皿。上に乗ってるハーブが結構効いてる、と
思ったのだが、これは芽ネギでした(^_^; バジル効果かな。
〇ボーム・ド・ヴニーズ ドメーヌ・ル・グベール2012 グラス ¥1296
ロワールのグルナッシュとシラー。赤紫色とタンニンの黒さ。あまり香らず。
ナイフはマイレビュアーさんのレビューで知ったのだが、複合材包丁ではNo.1メーカーの
藤次郎。メーカー銘がないので分からなかったのだが、この独特の紋様はどこかの店で
見覚えがある。でも、切れ味はペルスヴァルの方が上かな~。
・鴨胸肉のロースト 赤ワインソース
アジは少なめだったので、ポーション軽めなのかな、と思っていたが、この胸肉は
かなり分厚くて量多い。中央奥の黄色いのはバナナピーマンという野菜。味はバナナ味
…ではなくて、淡白なピーマン。まあ、パプリカですかね。ピュレはナス。胸肉は皮(?)
がちょっとついてて、ここがおいしい。説明なかったけど、この大きめの器もいい。
いつの間にやらテーブルは満席に。どうも前日、悪天候でキャンセルが相次いだので、
この日に予約が集中していたようだ。
・チョコミルフィーユ、マタギ茶のアイス、ブラウニー
マタギ茶はマタギがかんじきに使うクロモジという木の枝のお茶。この器が冷やして
あって、素材が何なのか分からなかったのだが、ちょっと訊く余裕がなかった。
・コーヒー
丸取手なので、両手で持って。
・クマンシェ
熊脂で作ったフィナンシェ、通称「クマンシェ」。これは熊味ということで楽しみに
していたのだけれど、あれっ、何か普通だな…。でも後味が何か来てるぞ…?と
思ったが、ちょうど厨房から魚の香りがしていて良く分からなかった。
1時間半ほどで終了。帰りは金王八幡宮を通って新南口へ。
□総評
ジビエスイーツとか面白い試みがあり、意欲的な進化を感じさせる。ただ、deco時代の
最高のポテンシャルを体験していると、まだまだこの店はこんなものではないはずだ、
という気持ちになる。やはりこの店の真骨頂はジビエにあるので、夜行かないとあの
追体験は出来ないようだ。deco時代もランチはこのぐらいの価格帯だったので、昼から
がっつりジビエを提供、とはならないのでしょう。もっともランチでも、このエリアで
すぐ人気店になるだろう実力は感じられた。サーヴィスの採点はとりあえずなしで。