2回
2017/11 訪問
グラスシャンパン
アミューズ(茶碗蒸し、レタスピュレ、ロイロム入りエキム、コブミカン)
エイタ・ブラン?2014 グラス ¥1512?
オマール海老とサーモンのパテ
クロ・ド・ラ・バルタサッド レ・ガルガドゥー2016 グラス ¥1728?
北海道産マダラのミキュイ? ムール貝と半熟卵
オゼイユとバスク産リンゴのグラニテ
ドゥラス クローズ・エルミタージュ ドメーヌ・デ・グラン・シュマン2014 グラス ¥1944
仔羊デクリネゾン へしことジュのソース
タルトタタン
タルトタタンUP
プティ・フール(ジャスミンのギモーヴ、フランボワーズフィナンシェ)
パン
バター
コーヒー
ペルスヴァル9.47
2017/11/18 更新
2017/03 訪問
銀座の隠れ家で良い時間を
銀座でそろそろ10年目ぐらいのフレンチ。店名にもなっている l'Odorante は
香りある、という意味。目立った店名表示がなく、ストリートビューのポインタ表示も
おかしいので注意。
ここは以前、点数が低かった頃にマイレビュアーさんが高評価を与えていたので
チェックしておいた店。最近では随分と点が高くなっている。冒頭に書いたが、実は
場所がまったく分からず、20分も遅刻した(^_^; 途中、ほぼ向かいの花屋、同じ通りの
警備員に訊いたが、そんな店は聞いたことがない、と口をそろえる。奇跡的に最後の
探索で発見出来たが、これは知っている人しか入らない店だ。そう言えば予約時に
どなたからのご紹介ですか?と訊かれて面食らったのだけれど、予約も必須のようだ。
#当たり前の事ですが、携帯あれば何の問題もないです(^_^;
かなり焦って店内に入るが、何も問題はない、といった風に迎えられる。テーブルには
丸めた紙が置いてあるが、メニューではなく、フィロソフィーを記してある。天井を
見上げると古びた感じの店内だが、落ち着いた雰囲気。周囲は年配のご夫婦や、物静かな
大人のカップルばかり。考えてみると銀座でフレンチも久しぶりか。
〇デジュネ ¥7560?
もう1コースはこれの半額。レシートもらえなかったので、いまいち不明だが、昼も
サーヴィス料は10%だと思う。
・グラスシャンパン
これもコースに含まれる。あちこち予約しているので、正直、まったく覚えて
いなかった。特に印象には残らず。
壁側のイスの背が高くて、飲み干す時に頭を後ろにそらせない。ちょっとだけ不便。
・アミューズ(ブーダン・ノワール入り巾着?、チョリソー入りミニクロワッサン)
巾着の皮は楊枝と密着している。仕方なく口で取るが、下のヒゲもちょっと食べて
しまった。これ、食べられない素材じゃないかと思うが…。皮はすごいバリバリで、
何故か餃子感しか感じなかった。
・ペシャメルソースとハムをはさんだシュー
ハムの名前は失念。とりあえず、このハムが主役だ。
・パン
変わった形のバターの上には最初、覆いがあった。パンは噛みしめる度に香ばしさが
あふれる。
〇アレス・ブラン2014 ドメーヌ・ル・コント・デ・フロリス ¥1296?
ラングドックで、カリニャン・ブラン。カリニャンに白なんてあったんだ。やや黒み
がかった薄黄色。ソムリエ氏がスコッチのようなニュアンスからスパイスまで、と非常
に詳細に説明してくれたのだが、バニラ香しか分からない(^_^; 途中からかなり強力に
香り出したので、これ、¥2000超えだろう、と思ったのだけれど会計でちょっと
びっくり。どうも、Bioらしい。
・噴火湾産ホタテのマリネ
ユズと何かのマリネ。下にはカリフラワーのエスプーマ。上にはカリフラワーと
ロマネスコ、ハーブ類。後、針トリュフと聞こえたのだが、単に春トリュフの聞き違い
か。このマリネの具合が、何だか凄い。淡く、それでいてしっかりと香る。その内、
段々とホタテの味が際立ってきた。
・スズキのポワレとクスクス バルサミコソース
ポーション控えめ。クスクスの緑はセルフィーユ(チャービル)と何だったかな?
とても良い香りだ。この皿も後半はあまり目立っていなかったバルサミコの存在が
感じられるようになるなど、時間経過と共に印象が変化した。フォークがなんか小さい
のは気になったが、特に不便ではなかった。それに、ちょっとくたびれた感じだった
けれど、これも様式美かも?とか思ってみる。
・オゼイユと青リンゴのグラニテ
聞いた事ないハーブ?だが、印象的な香り。下半分が泡の容器。
〇ラドワ2012 ドメーヌ・シュヴァリエ ¥1728?
〇水 ¥864?
コート・ド・ボーヌ、ラドワ・セリニイ。こんな村あったっけ?(汗)と思ったのだが、
ここはアロース・コルトンも名乗れるので、滅多にないらしい。まだ赤色。これも
¥2000超えててもおかしくないと思ったワイン。腐葉土+なめし皮系?ちょっと系統が
違う。この辺を説明出来る語彙を持ち合わせていないが…。
・ハンガリー産マグレ鴨 ジュとジビエ、カルヴァドスのソース
付け合わせは根セロリのピュレ、黒トランペット茸、リンゴのキャラメリゼ、白シメジ。
この白シメジが凄いいい香りで驚いた。見かけた記憶のないキノコだが、天然もの
らしい。マグレ鴨の脂の香りも段々と感じられるようになる。
ここでチーズを勧められる。食前酒込みのコースだし、普通の水も無いようで、
いろいろと商売が上手い。でも、接客はソムリエ、ギャルソンともにこちらの反応も
よく見ているな、という感じでとても良かったので、嫌な感じはしない。ポーション
やや少なめだし、赤が余ってたら頼んでもいいかもね。
・デセール
逆さまにした、という説明だったのだが、上からビスキュイ、ベリー類、フロマージュ、
ルージュなんとか?のソース。なるほど、逆でも成立する。ソースは赤い実だけ使った
という意味かな。ビスキュイを割って食べる。
・コーヒー
・プティ・フール
フランボワーズのギモーヴと、何かのフィナンシェ。コーン型だけど、別に四角く
なくてもいいんだったか。楊枝代わりの木の枝が、いい感じに湾曲している。
忙しい中、シェフもお見送りに。花屋さんに場所を教えておこうかと思っていたが、
思い直す。この店は銀座で働いている人にも知られていないぐらいがちょうどいい。
□総評
店名は伊達ではなく、やはり香り使いに特徴がある。パッと分かる派手さは無いのだが、
控えめながらも自己主張もする。素材を殺さない塩梅なのかも。時間と共に皿の印象が
変わるのも面白い。陳腐な言い回しだが、ストーリー性がある、というやつか?
あまりないタイプと言うか、本当にシェフ独自の世界観なのかもしれないが、私には
まだちょっと分からない。割と評価が割れているのも、その辺なのかも。
トラブルから始まってしまったが、接客も雰囲気も快適で、帰る頃にはすっかり良い
気分になっていた。本当に知ってる人だけ来る、という感じ?銀座なのにワインに
お値打ち感があったけれど、この箱でこそ、なのかもしれない。履歴を取っているそう
なので、再訪時には更に楽しめそうだ。
スズキのポワレとクスクス バルサミコソース
ハンガリー産マグレ鴨 ジュとジビエ、カルヴァドスのソース
噴火湾産ホタテのマリネ
デセール ビスキュイを割ったところ
デセール(ビスキュイ、ベリー類、フロマージュ、 ルージュソース)
ラドワ2012 ドメーヌ・シュヴァリエ ¥1728?
アレス・ブラン2014 ドメーヌ・ル・コント・デ・フロリス ¥1296?
アミューズ(ブーダン・ノワール入り巾着?、チョリソー入りミニクロワッサン)
ペシャメルソースとハムをはさんだシュー
グラスシャンパン
オゼイユと青リンゴのグラニテ
パン
バター
コーヒー
プティ・フール(ギモーヴとフィナンシェ)
枝
フィロソフィーを記した紙
このビル
2017/03/28 更新
以前からそうだったのだが、最近のレビューを見てもここの採点は割れている。
マイレビュアーさん達の評価は概ね良いが、主にフォローするのはレビュー投稿した後
で点数が似通っているレビュアーさんだから当たり前かもしれない。もっとも採点に
正解なんてものはない。嗜好の違いがあるだけだ。
壁側の席にはクッションが置かれているが、以前からだったかな?なかなか快適だった。
席に着くと、あっと言う間に満席に。前回とはかなり様相が違う。女性グループが多く、
ややにぎにぎしい。しかしそこはさすが銀座、それ以上やかましくなる事はなかった。
新しいスタッフが入ったが、どうもフレンチ自体、あまり慣れていない様子。最初に
ソムリエから今日のメニューについて口上。
〇デジュネ ¥7560
サーヴィス料10%。
・シャンパン
これはコース内。
あらかじめ言い訳しておくと、今回かなり聞き慣れない単語が多くあまり書き取れず。
更に忙しくてメモを書き起こすのも遅れたのでちょっと訳わからない事に。
・アミューズ
(茶碗蒸し、レタスピュレ、ロイロム入りエキム、コブミカン)
いきなり謎な構成。そして内容覚えられず。茶碗蒸しは和風の内容。トムカーガイには
必須のコブミカンだが、違う香りがする。レタスのピュレが濃緑で驚いたのだが、これ
由来だろうか。泡にロイロム(マスの卵)を混ぜるというやり方も初めて見た。
〇エイタ・ブラン?2014 グラス ¥1512?
今回は全面的にソムリエにおまかせで。バスク、コロンバール他。ややとろんとした白。
バスクというとどうも北のイメージなのだけれど、フランスからすれば南西地方だから
なぁ。シチリアみたいな力強さがある。香りは桃?レモンも感じる。
・オマール海老とサーモンのパテ
何とも美麗な前菜が出て来た。下がラタトゥイユ。細かく刻んであり、普通の
ラタトゥイユではない上がオマール海老とサーモン、赤い色は何だか不明。上が野菜と
斜めのは何かの野菜のチュイル。ソースがトマト、パセリ、ブラックオリーヴ。メモ
にはパテ・ド・ブなんとかと書いてあるが、もう判読不能だ。我ながら酷い抜け具合だ。
スターアニスを効かせてとあったがこれはあまり感じず。それより支配しているのは
ディルかな。ワインともはまり、じっくりと食べる。パテはもちろんうまい。
ジャンル違うが、レストラン・ピウのシェフがこういう美麗な前菜得意だったなぁ。
・パン
旨味と香りが濃厚だ。
〇クロ・ド・ラ・バルタサッド レ・ガルガドゥー2016 グラス ¥1728?
ラングドック。2017年のIGP1位、と言っていたかな。バルタサッドはどこかで飲んだ
気もするが、新興ながら星付き店にもオンリストしているというドメーヌ。ルーサンヌ
とシュナン・ブランという変わった混醸だが、なんとまあどちらの特性もいい感じに
混ざり合っている。甘みと白ブドウの香り?
〇FUJI ¥432
小さいサイズなので後半ちょっと足りなくなってしまった。
・北海道産マダラのミキュイ? ムール貝と半熟卵
これもメニュー名覚えられなかったが、バカリャウで作るバスク料理が元らしい。
食べたらミキュイっぽい火入れで驚いたが、何ともフレッシュ感がある。少し塩も
振ってある。ソースの緑色はセロリとホウレン草。メモにはパプリカの香りと書いて
あるが何の事か分からない。ここも一皿一杯で。
・オゼイユとバスク産リンゴのグラニテ
これは前回と同じか。今日は何だかバスクセット?
〇ドゥラス クローズ・エルミタージュ ドメーヌ・デ・グラン・シュマン2014 グラス ¥1944
ドゥラスはネゴシアンか。ドメーヌがいろいろある。ローヌだけどタンニン控えめ。
酸味もある。
シルバーはエルキューイだったが、ここでペルスヴァル登場。しかも木ハンドルは初めて
見た。これは高いやつだ。
・仔羊デクリネゾン へしことジュのソース
なんとへしこ(鯖漬け)ソースですよ。付け合わせはジロール茸、セロリピュレ。部位は
3つあったがこれも覚えられず。真ん中は肩だったかな。超柔らかくて美味しい。
ロニヨンは苦手意識を持ってしまっているが、ていねいに処理してある。後、網脂で
何か包み焼きしていたはず。
各皿じっくり食べて2時間、ほぼノーストレスだった。ここから少し間が空く。
・タルトタタン
メモには逆、と書いてあるが何の事か不明。タルト薄い。先日のタルトも薄かったが
そういうジャンルか。上はローズマリーのアイスでローズマリーも刺さっている。
周囲にバルサミコソース。
・コーヒー
・プティ・フール(ジャスミンのギモーヴ、フランボワーズフィナンシェ)
そういえば、こういう串だった。まさか自作ではないだろうし、どこかの工芸品
だろうか。
2時間半ほどで終了。出るのにやや手間取る。さすがに満席ではシェフもあいさつに来る
余裕はなかったようだ。
料理は前回よりも良かった。やっぱりシェフの料理好きだなぁ。レビューは四苦八苦
したけれどメモはノリノリで取っていた。ワインも最新の動向を追っている感じ。
ただ、居心地という点で今一歩しっくり来なかったかな。今はもっといい店を知って
しまっている。以前ならもっと通った店になっていただろう。