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コルス カルヴィ キュヴェ・ヴィニョラ2016 グラス ¥2376
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エスカルゴのイカスミパン粉揚げ
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蕎麦粉のタルトレッ
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タマネギとジュレ
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アミューズ・ブーシュ(モン・サン=ミシェル産ムール貝とズッキーニ ナージュの泡)
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テュルビュラン ロゼ グラス ¥1782
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アントレ(ナス、トマトとグアンチャーレ)
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カツオの軽い燻製 シチリアの香り
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フィサン クレ・ド・シェーヌ2014 フレデリック・マニャン グラス ¥2852
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鹿児島産コションの背肉 アラシード トマトと海苔
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ソース入れ
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アヴァン・デセール(セルからシュクルへ)
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アヴァン・デセール(セルからシュクルへ) リフトアップ
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セップ茸の冷たいショコラ?
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パート・ド・フリュイ、カシスとフランボワーズのチョコタルト?
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デセール(モノクローム”グレー”)
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パン
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ライ麦とトウモロコシのパン
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発酵バター
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コーヒー
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ペルスヴァル888
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ハイアット・リージェンシー
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鳩に侵入された新宿駅
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二代に渡り数十年3つ星を獲り続けている、トロワグロ唯一の支店。ハイアット・
リージェンシーの1Fにある。新宿エリアでは異彩を放つ2つ星(確かずっと連続維持)。
ちょうど10年ぶりの再訪。実は初めてモダン・フレンチに触れた店でもある。
ミシュラン日本版が発表される直前に、某板の「ミシュランの星を予想するスレ」を
読んでいった。何故か家族で行ったのだが、会津若松出身の母が、柱に見覚えがある…
と言ったら会津の古民家の柱だったり、スープにブルーチーズを入れて塩気を付ける
という自由な発想に驚いたり、初めて開けたエシェゾー(確かミュニュレ)に感嘆
したり、細かい事までよく覚えている。長くやっている鮨店の大将が、最初の一週間の
事は覚えている、と言っていたが、大体、初めての事はよく覚えているものだ。当時の
シェフは現エスキスのリオネル・ベカシェフであった。
採点は4点を切っている。食べログ始めてからほとんどマイレビュアーさん達のレビュー
を読んだ記憶もないし、あまりレビュアー人気のない店だ。一度は行っているし、
レビュー数も多くて評価の定まった店なので、今更再訪する気にもなれない、という
感じなのだろう。
埼京線から新宿駅を出るのに5分。地下道の右側を通って行くが、あれ、動く歩道は
逆走か。これを使わずに10分ほどで到着。店は1Fにあってホテルフレンチとしては
入りやすい。今月はシェフが来日するらしい。まずはウェイティング・スペースへ。
厨房からはフランス語が聞こえる。今のシェフもフランス人か。5席あるが、いっぱいに
なったところで席へ。以前来た時はメインダイニングのテーブルだったが、そこから
ずっと奥にも席があり、窓際の席へ。やや趣の違う、ウッディな壁のエリアだ。
〇コルス カルヴィ キュヴェ・ヴィニョラ2016 グラス ¥2376
適当に頼むと¥3000ぐらいのグラスが出てくる店かな~と思っていたが、普通にメニュー
があった。グラスは¥1500ぐらいから。薄金色。少し、外の景色が映り込んだ部分が
きれいだ。おや、ハチミツ系か。穏やかな酸もある。
席間がかなりゆったりしていて、快適だ。外も見えるが、通りからは一段高い場所に
あり、植え込みもあって人通りは気にならない。ただ、ビル上階の店のように光きらめく
店内、という感じではない。柱の内装は以前と変わりなしか。
〇MENU à 8 plats ¥14256
皿数で9~4皿の5段階。一番上のコースからチーズを抜いたもの。平日限定の4皿コース
は¥5346。価格はサーヴィス料10%込みでの表示になる。
・はじまりの一品
(エスカルゴのイカスミパン粉揚げ、蕎麦粉のタルトレット、タマネギとジュレ)
三段重ねの容器で。手で取って、という食べ方の説明や飾りは食べられませんので、
というお決まりの解説も無かったが、人を見て不要だと判断されたかもしれない。
タルトレットの中身はヘーゼルナッツとセップ茸。とても繊細なタマネギはジュレの
硬さで形を保っている。ジュレはレモンと後は忘れた。中央にワサビ。酸味とハーブ香。
セージかな。見た目も楽しいし、どれもちゃんとおいしい。中々レベルの高い出だしだ。
宿泊客なのか、ややラフな服装の人もいる。中国人のカップルには何故か日本語で説明
していたが、一人は日本語分かるので逐一翻訳していた。
・パン
カンパーニュと、最初に、というパン。ブリオッシュライクな薄い皮だが、ライ麦と
トウモロコシを使っている。バターは発酵バターか。
・アミューズ・ブーシュ(モン・サン=ミシェル産ムール貝とズッキーニ ナージュの泡)
レモングラスとピスタチオを散らして。いい香りだ。いや~、まだアミューズなんだ
よなぁ。この辺で既に4点越えは確定だ。
本を勧められたので断ろうとしたが、イタリア人ハーフだというシェフ執筆のイタリアン
の本だと言うので興味を持って読んでみることに。全部は読めなかったが、面白い事に
オリーヴやアンチョビといった普遍的な素材ごとに章が書かれていた。
〇テュルビュラン ロゼ グラス ¥1782
肉になるし、ロゼがいいかなと思って見たが欄はなかったので、甘いワイン?の項から。
意外とドライで甘くなく、ちょうどよかった。イチゴの余韻もある。
・アントレ(ナス、トマトとグアンチャーレ)
シンプルな組み合わせなのだが、このトマトとオニオンフライが非常に美味くて驚いた。
食べながらグアンチャーレどこいったんだろう、と思っていたが、写真見るとこんなに
薄かったのか。今回、一番の皿。
・カツオの軽い燻製 シチリアの香り
上に松の実、ケーパー、レーズン。冷たいクリームソースをかけて完成。ソースは
スターアニスと後、何か入っていた。表面をあぶったカツオはそれほど燻香は感じない。
このレーズンがすごく小さくて面白いのだが、やや強く感じる酸味はケーパー由来か。
ソースは美味しい。
シチリアもそうだが、前菜といい、南仏っぽい料理だ。しかし、トロワグロはリヨン近郊
の街にある。
おや、ペルスヴァルのナイフだ。しかし、9.47じゃなく888の方なのか。
〇フィサン クレ・ド・シェーヌ2014 フレデリック・マニャン グラス ¥2852
まだ若い赤紫色だが、いろいろ混ざった複雑な香りで、とても満足のいく一杯。
でも、もう少し安くてもいいかも。飲み口は非常に軽い。
・鹿児島産コションの背肉 アラシード トマトと海苔
右側は味噌などいろいろ混ぜて焼き付けている。しかし、ピーナツソース…これは
ちょっと冒険しすぎだと感じた。上端の脂身の部分、この脂が非常に美味しかった。
・アヴァン・デセール(セルからシュクルへ)
塩から砂糖へ、というテーマは定番のようだ。枝豆とココナッツミルクの二層。
ソースかと思ったら、結構固まっている。
・フリアンディーズ
(セップ茸の冷たいショコラ?、パート・ド・フリュイ、カシスとフランボワーズのチョコタルト?)
プティ・フールでもミニャルディーズでもなく、メニューにはこう書かれていた。
セップ茸の人を食った外観に笑ってしまった。パート・ド・フリュイが何だったか失念。
カシスとフランボワーズは中に液体チョコが詰まっている。ショコラ類は軽め?
・デセール(モノクローム”グレー”)
この色はゴマの色。周囲はパン生地。中央にやはりグレーのタルト?とアイス。これを
割ると中から洋梨の黄色いパンナコッタ?が現れるという趣向だ。最後まで楽しい
メニューで満足。
・コーヒー
2時間ほどで終了。他の席は皆、ショートコースだったのか、ほぼ最後の客だった。
ガラス張りの厨房の前を通ると、日本人スタッフがほとんどのようだった。
良い余韻と共に店を後にする。
□総評
食べログ的には忘れられている店、という印象は冒頭にも書いたが、最新のフレンチ
シーンからも遅れを取っていないと感じた。テーブルについてくれた方のサーヴィスも
とても良かったけれど、他のスタッフとはやや温度差は感じた。この辺、全方向に隙の
ないエスキスやサンパウよりは落ちる。露骨に差別してくるグラン・メゾンのような事
はないけれど。
あんまりホテルフレンチは行かないのだけれど、これだけ席間がゆったりしている店は
更に都心部の方にはあまりないのではないか。窓際の席もあって一人にも向いている点
も気に入った。豚の印象は前回もさほど良くなかったので、+¥3000で頼める牛フィレ肉
赤ワインソースを頼むといいのかもしれない。