2回
2018/04 訪問
目黒駅からも少し離れているこちらのお店。
発酵を取り入れた料理と自然派ワイン、古民家をリノベーションしたお洒落な雰囲気もあり、連日満席で人気の様です。
若いスタッフ中心で、料理もワインペアリングも改善の余地はありますが、これからまだまだ伸びる可能性を感じさせるお店です。
ノンアルコールペアリングもあり、それもなかなか面白い感じに出来上がってると思いました。
料理の方は、それほど強く発酵を感じるものではありませんが、うまく素材の味わいや旨味を引き出すことは出来てると思いました。海外でも最近は日本の調理法や旨味、発酵を意識したモダンフレンチは増えていますが、こちらはさらに日本的に進化させている感じがします。
定期的に通いたいと思わせてくれるお店です。
2018/05/07 更新
目黒、不動前のKabi。
どの駅からもまあまあ距離がある古い建物をそのまま活かして作られたお店。
都心にありながら、わざわざここを目指して伺うという雰囲気。
数年前にオープンした際には、まだ発酵という調理方法がまだ日本国内のフレンチやイタリアンでは一般的ではなく、モダンな調理方法のひとつとして特化したレストランとしてパイオニア的なお店。
しばらくこちらのお店にはコロナなどもあり、なかなか伺えていませんでしたが、超久しぶりに訪問。ランチで伺ったのは初めて。
SCALLOPS AND LILIES
帆立と百合根
表面をしっかりと焼いた帆立の貝柱に、(多分)アレッタ、百合根、芽キャベツなどの苦味、旨みのある野菜を合わせた一皿。
ペアリングはブルゴーニュのピノノワール100%のスパークリング。なんとデゴルジュまで77ヶ月も寝かせており、旨みも風味もしっかり。初めて頂きましたが、これは素晴らしいワイン。
オープン当初はCross Winesさんの扱うワインを多く使っていた印象ですが、最近は幅広く使っている感じ。
ROASTED WINTER VEGETABLES
冬の野菜のロースト 白菜のソース
カブをメインに旬の野菜のロースト。ハーブを使ったソースにナスタチュームの葉。
ペアリングはLaurent Bannwarthのgewurztraminer。ドライな造りですが、華やかさはよく出ており、面白い。
因みに少しずつワインは注いで頂けますが、足りないときは、直ぐに注ぎ足して頂けるので、ペアリングですが、ついつい飲み過ぎてしまいます。
TROFIE
トロフィエ
手打ちの食感がよく出たトロフィエ。
比較的、トマトソースと合わせて頂く事が多い気がするトロフィエですが、オイルベースで人参やカラスミと合わせるのも面白い。
合わせられたワインはサルデーニャのメイガンマ。メイガンマは久しぶりで、白ワインを頂くのは初めて。醸しをしっかりとしていますが、それ以上に塩味もしっかり。ボッタルガといえばサルデーニャですが、お互いの塩味が別の旨みを引き立てます。
ROASTED CHICKEN
鶏のロースト
メインは鶏。
しっとりジューシーで柔らかく仕上げられています。
ワインはブルゴーニュですが、ピノノワールでこんなにタンニンが強いものはカリフォルニアやオーストラリアのものを含めても飲んだことはない。日本人のイメージとしてはブルゴーニュはエレガントだしそうあるべきと考えていますが、生産者を含めてフランス人の多くは実は濃いワインを好んでおり、これが彼らの理想のスタイルなのかもしれない。
このタンニンがうまくソースやケールの苦味を抑えて、旨みを引き出している様です。
OJIYA
おじや
〆はおじや。
少量だけど満足感のある味わい。
ペアリングは醍醐のしずく。比較的、ベーシックでストレートなペアリング。Kabi では比較的、寺田本家をよく使ってる気がする。最近の醸造のものだが、醍醐のしずくにしてはアルコール高め。味わいはいつもの乳酸、チーズ感。
これだけ甘みもあるので、ちょっとおじやにもスパイスを使っても面白いと思う。
BLACK BEAN ICE CREAM
黒豆のアイスクリーム
チョコレートや牛蒡など甘みと苦味の絶妙な組み合わせ。
ペアリングされた黒糖焼酎ベースのコーヒーを使ったカクテルは上手いバランスで仕上げられている。
この薄いグラスに氷を入れる勇気もさすが。笑
全体的に以前よりも発酵調理っぽい感じは減っており、ワインペアリングも攻めすぎておらず、一般ウケも良い方向になってきている感じがする。その分、面白さは若干、減っている様にも感じる。