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京都、鞍馬口の徳ㇵ本也さんの貴重な席に先月に続いて訪問です。 今回の席は春頃に予約したもの。松茸の時期でオススメとの事で楽しみに待っていました。 今年は暑さのせいか、松茸も出回るのが遅れていて、ようやく本州産のものも増えてきている様です。 店内に入るとカウンター前の調理台には仕入れた松茸が沢山、並べられており、期待も高まります。 お客さんが揃うのを待ちながら、大将は焼き用の松茸の仕込みを目の前で行われ、細かい切り込みを入れられている。焼いた際の風味や食感も変わってくる様で、大事な一手間です。 一品目は柿の葉を載せた南瓜のスリ流しから。 中には刻んだ柿も入っており、雲丹や毛蟹の甘み、旨みに加えて、食感にも良いアクセントを与えている。 直後には、早いタイミングで松茸御飯。炊き込みご飯だと通常は栗も一緒に炊き込むのが一般的ですが、栗は別で仕上げて、御飯を上に重ねて盛り付けられている。松茸の香りも素晴らしいが、それ以上に栗の存在感が凄い。通常はイガに三つほど入るのだけれど、この栗は一つしか入らないものが多いらしい。その分、大きさだけでなく甘さも際立つ。 その後は焼き松茸なども続く。 目の前で焼かれる松茸からは甘く香ばしい香り。 糖分が多いせいか、まるで砂糖や醤油を焦がした様。 実際に頂いても、お酒を飲みながらでも判る、その甘み。酢橘の酸味にも負けていない。更に焼き鱧も同じ皿で頂きますが、微かに残る松茸の香りとも相まって、まるで土瓶蒸しの様な風味も感じられる。 焼き物が多かった為か、この日はいつもより時間が掛かっていましたが、圧倒される料理が続き、あっという間に終わってしまった感じ。 ランチの時間帯はディナーよりもリーズナブルな価格設定になっていますが、この内容は贅沢すぎて、毎回、驚かされる。和久傳の頃からの大将の信条があっての事な様だけれど、そのホスピタリティには頭が下がります 既に来年の筍の時期まで席は埋まっており、その人気の高さは今年に入ってから更に上がっている。 なかなか予約は取れなくなってしまったが、また、貴重な食材の時期には訪れたいと思います。 南瓜すり流し 間人毛蟹 雲丹 柿 柚子 松茸御飯 丹波栗 胡麻豆腐 すっぽん 木耳 明石鯛 鮪 烏賊 炭火焼き 松茸 鱧 松茸フライ 銀杏 自家製ウスターソース 牛ヒレ肉 無花果 子持ち鮎 蕪 ハタケシメジ アミタケ 湯葉 秋刀魚 御飯 冷やしうどん 焼き芋 徳ㇵ本也さんに数ヶ月ぶりの訪問。 かなりの人気となって、前回訪問時にも年内は予約で埋まっているとの事でしたが、現在は早くて来年2月か3月との事。若干、昼の方が夜よりも取りやすいらしいですが、なかなか新規の予約は難しい状況が続いています。直前であれば、たまにキャンセルも出る様ですが。 京都もまだまだ暑い日が続いていますが、今年は特に湿度が高い様に感じます。 にわか雨も心配ですが、地下鉄の駅からは住宅街の狭い路地を抜けて歩いて向かいます。 コースは9月に入って、秋らしい素材もちらほら。 安定はしない様ですが、松茸なども既に使われている。 久しぶりに定番の伊勢海老も焼かれていますが、今回は軽く焼いたものをお造りで。三重で伊勢海老が採れなくなっている事は大将も話されていて、他の魚介や旬の素材がこれまで通り頂けなくなるのが心配。日本料理に使われる素材も数年後にはすっかり変わっているかもしれませんね。 今月はなんとなく焼物が多い内容でしたが、十分、堪能出来ました。また、日本酒もついつい進みます。大将のオススメで色々と出して頂きましたが、味わいにも旨みや厚みを感じるものが多く、料理ともよく合いました。 なかなか予約は取りづらいですが、今後も定期的に訪れたいと思います。 山椒茶 先付け 菊の花 茄子素麺 雲丹 なめこ お椀 松茸 鱧 鰆 藁焼き みょうが お造り 鯛 伊勢海老 丹羽牛味噌漬け 無花果 白和え 近江こんにゃく 人参 椎茸 大徳寺納豆 傳介穴子 松茸 梅 銀杏 栗 舞茸 秋刀魚 御飯 うどん 胡桃豆腐 京都の鞍馬口近くの徳ㇵ本也さんに数ヶ月ぶりの訪問。 オープンから約一年半となりますが、全国的に認知度も評価も上がって、かなりの予約困難店になってしまった様に感じます。数ヶ月前まではネットでの予約も可能でしたが、今は年内の席はほぼ埋まってしまっている様です。 今回もお昼の訪問。 女将さんが入り口で迎えてくれます。 地元の常連さんもいますが、初訪問の方々もいらっしゃる様子。 席について、直ぐに気づくのが、オープン当初からこれまでずっとお店を支えていた若手が一人減っている事。サービスでも前面に出て、お客さん達とコミュニケーションを取られていた方なので、いなくなられたのは残念ですが、どうやら御実家の家庭の事情でやむなくお店を離れることになった様で実家に戻られた様子。将来的にまたお店や業界に戻って来られる様になるのを楽しみに待ちたいと思います。 とは言え、その穴を他の若手がよく埋められており、積極的に動いていて、それぞれが成長している様に感じられ、頼もしい。 全体的なお店の雰囲気も月初めは献立も変わり、バタバタする事もあるそうだけれど、以前と変わらない雰囲気でのおもてなしを堪能できました。 6月に訪れるのは初。 かなり暑い日も続きますし、素材的には何が出るのかなと思いながらの訪問。 京都の初夏らしい食材を堪能できる内容。特に鱧の炭焼きが焼く時間を15秒ほど変えたものの食べ比べは、これまでの鱧の印象を大きく変えるほど、驚かされました。 伝統的な日本料理だけでなく、必ず大将の遊び心が感じられる一品がありますが、やはり美味しい食べ方を知らないとなかなか料理として表現出来ませんし、よく勉強もされているんだなと感じます。 今回は珍しく日本人だけのお客さんでしたが、外国人の利用も相変わらず多いそう。焼き魚をそのまま骨付きで出すのはやはり難しいと思いますが、敢えて継続されている。日本料理の良さはうまく維持されながら、海外の方にも伝わる様に頑張ってほしい。 ドリンクは大将のオススメのものを合わせて色々と。 ほぼ一品ずつに量を調整して出して頂きました。今回は日本酒に加えて、グラスワインも多め。単体で飲むよりも、それぞれの料理に合わせて頂くと印象も変わり、ちゃんと引き立て合うので、センスも相変わらず素晴らしい。 因みにランチでディナーよりも数品少ないですが、約2時間半は掛かるので、あとの予定がある方は注意が必要です。 予約は取りづらくなったので、難しいですが、今後も通い続けたいと思います。 お茶 蓬 柚子 先付け 玉蜀黍 海老 じゅんさい 中皿 鮑 飯蒸し 烏賊墨 枝豆 木の芽 向付 海鼠腸 福子 紋甲烏賊 椀 虎魚 鱧 焼き霜 鮎 唐揚げ 鮒鮨 鮎 焼き 蓼酢 賀茂茄子 雲丹 蕪蒸し 甘鯛 蕪 煎り酒 無花果 宮崎牛 赤酢 鰯 土鍋御飯 饂飩 花山椒 牛肉 鰻 切りたんぽ 桃 数ヶ月ぶりに鞍馬口の徳ㇵ本也さんへ。 まだオープンから一年ちょっとですが、最近は一気に有名になり、ネットからの予約は困難になってきた印象。 お店の方によるとミシュランよりも食べログアワードの影響が強く、営業中でも問い合わせの電話が頻繁に掛かってくる様になったという。そのせいか普段からこういうお店に訪れている方々よりも、少し背伸びして訪れる客も増えているのか、以前よりも酒を頼まれる方も減っているかもしれません。外国人の旅行客は相変わらず一定の割合でいる様子。 寒い日が続く京都。 まずはお茶で身体を温められるのは嬉しい。 冬は柑橘が旬。ポンカンをくり抜いて作られた一品目から手が込んでいる。一杯目はビールを頂きながら料理が始まるのを待ったが、最初からスパークリングワインでも良かったかもしれない。その後はドリンクは大将のおまかせで色々と頂いた。 今回は早いタイミングから囲炉裏を使った料理。ここでしか味わえないものをと考え、秋田のきりたんぽをアレンジしてみたという。 香ばしい米の香りに蟹の風味もいいアクセント。 因みに蟹をメインにするのは季節では無く、敢えて出す月を限定されたそう。高級な間人蟹は入荷はあるものの値段が高騰。更にどうしても料理が斬新さを欠いてマンネリ化してしまうのも問題。高級食材を求めてくる客にも問題はあるのかもしれない。 どこでも年末の蟹フィーバーが起こる現象はどうにかして欲しい。一部の有名店では既に蟹を敢えて出さ無いことで、他の冬の素晴らしい食材をより多く使ったり、個性を出される様になってきており、京都でもその傾向が出てくるかもしれない。 その後も旬の春らしい食材を使った料理が続く。 シンプルながらも合わせる出汁や食材を工夫されている感じもよく判る。添えるソースなどもほぼ自家製で、以前にも頂いたがウスターソースを今回も使われていたが遊び心も面白い。 大きなふぐも使われていて白子も身も出汁も別の形でそれぞれ提供されたが、どれも印象的だった。 また久しぶりに脂がしっかりとした猪も頂けたが、食感と風味は素晴らしかった。 中華や洋食のエッセンスも取り入れて賄い料理の様な遊び心を敢えて客にも提供されている。クラシックで伝統的な日本料理も良いのだろうが、提供する側も頂く側も楽しい内容になっており、個性も感じられる。 予約は難しくなってきましたが、今後も定期的にこちらを訪れたいと思います。 蓬茶 赤貝 天豆 キャビア ぽんかん きりたんぽ 蟹 ウスイマメ お造り 明石 鯛 明石 烏賊 北海道 雲丹 お椀 春野菜 蛤出汁 焼物 大分 白甘鯛 筍 木の芽 宮崎牛ヒレ 蕗の薹 ふぐ唐揚げ ふぐ白子 自家製ウスターソース 岐阜 猪 クレソン 油揚げ 能登 真鰯 御飯 唐墨 炒飯 ふぐ雑炊 日向夏 ゼリー 鞍馬口の徳ㇵ本也さんに今回もランチでの訪問です。一気に認知も人気も上がって、ちょっと前まではランチであれば予約枠は多少は空いていたのですが、ほぼ新規では取れない状況に。次の予約をして帰る常連客も多い様ですし、海外からのお客さんも増えている影響もありそうです。 実際、昼でも東京に比べるとリーズナブルな価格の割には満足度が高い内容だと思います。 今回も旬の食材を使い、派手さは無いものの、そのセンスと技術を感じられる内容となっていました。 今は蟹のシーズンの為か伊勢海老は出しておられませんでしたが、海外の方も増えているので、生きたまま火にかけるのは、さすがにインパクトが強すぎるので、避けた方が良いのかもしれません。 それでも、寒鰤や太刀魚、牛肉の火入れは流石だと感じられるし、派手さや高級感を求める客層にも十分にアピール出来ている様に感じます。 更に料理を引き立てるのが素晴らしい器の数々。京都ならではという作家さんのものや骨董も含めて、目を見張る。まだまだ二階には整理できていないものも多いらしく、毎回、初めて見る皿も使われており、楽しませてくれる。 ドリンクは今回は1杯目から大将のおまかせで日本酒やワインを合わせて出して頂いた。どのお酒も素晴らしいのだが、今回、一番驚いたのが富山県氷見市のSaysfarmの特別なChardonnay。こちらのワイナリーのワインは以前から色々と頂いているが、ここまで高級感を出して造っているものは初めて。お店の名前も入った特別キュベとなっており、72本のみのリリース。ある程度、限られたお店向けにしかやっていない様だが、こういうワインが存在する事を初めて知った。比較的、酸は優しいが、厚みのある味わいは、まるで高級なブルゴーニュのものの様。 実際、大将は以前からワイナリーと付き合いもあり、作業を手伝いに行ったりもされていたとの事。 珍しい貴重なワインを分けて頂けたのは、大変、有り難い。 また、最後に頂いたドブロクのロックも大将の遊び心とセンスを感じさせてくれた。 帰り際まで、お店の気遣いを感じ、また今後も定期的に通い続けたいと思います。 すり流し 蕪 雲子 銀杏 夫婦蟹 林檎 椀物 堀川牛蒡 鴨 柚子 お造り 氷見 寒鰤 お造り 河豚 ぽん酢餡 九条葱 丸大根 太刀魚 蓮根 唐墨餅 海老芋 金時人参 黄色人参 宮崎牛 胡桃 松の実 湯葉蒸し 蟹 雲丹 虹の煌めき 鯖 天津飯 安納芋 最近は定期的に訪問させて頂いている徳ㇵ本也さん。 鞍馬口駅から歩いて向かいますが、この時期は日差しも強く、思ったよりはなかなか大変。住宅街の裏通りですが、タクシーで来られる方も多い様です。 元々、和久傳の出身という事で、そちらの頃からの常連さんも多いですが、ミシュランに掲載された事もあり、連日、人気のお店です。平日でも地元だけで無く、遠方から伺う方も多い様です。 この日も季節の素材を贅沢に使った内容。 京都の夏を堪能出来る内容でした。スタイル的には和久傳さんにも繋がる部分はあるのでしょうが、やはり親方の遊び心も色々と入っていて面白い。 今回は鱧や鮎を何度か使われていましたが、目の前でその都度、鱧の骨切りをしながら捌いているのも大変だなと思いながらも、圧巻でした。 鰻の代わりに鱧を使った鱧ざくも斬新ながら、こちらの方が好きだと思える感じ。 焼いた鱧の仕上がりも絶妙でした。 薪火で立てて串焼きにした鮎もかなりの拘りが。 太めの竹串で焼く事で中の身はふっくらとするそう。先に腹が焼けて肝も落ちる様で、適度な苦味はありますが、お腹は綺麗でまるで先に下処理した様。 久しぶりに美味しい焼き鮎を頂きました。 細かい気遣いは他にも色々とあり、流石と感じます。 ドリンクは今回もビールのあとはペアリングの様にオススメの日本酒やワインを出して頂きました。 日本酒も最初から新政を出して頂いたりと贅沢に。ワインも日本ワインにも通じておられる様で、良いタイミングでセイズファームのロゼを出して頂きました。貴重なアルバリーニョも入手された様で、また、どこかの機会で頂けるのを楽しみにしたい。 最後は〆シャン。遊び心のあるラベルのシャンパンですが、大将もお好きな銘柄なのだとか。 次に入れている予約も把握されており、また次に伺うのも楽しみです。 因みにランチでも毎回、約3時間はかかる内容なので、次に予定を入れるのは注意が必要です。 鮎素麺 絹さや バチコ 枝豆豆腐 お椀 すっぽん 冬瓜 向付 お造り 目一鯛 鮑 気仙沼 鰹 醤油ゼリー 鱧ざく 賀茂茄子 田楽 雲丹 鮎 松茸 鱧 豆腐 琵琶ます イクラ 御飯 鱧 お茶漬け 桃シャーベット 京都の鞍馬口から少し住宅街に入った上御霊神社と賀茂川の間に位置する日本料理屋さん。 数ヶ月ぶりに訪問です。 和久傳出身という事もあり、オープン当初から京都周辺での認知度は高いですが、この春に早速、ミシュランの星を獲得された事もあって、外国人の訪問も増えて来ている様です。 ただ、他のお店でも感じられる点ですが、英語でのコミュニケーションが完璧に出来るスタッフがいなかったり、外国人客のマナーに関しても客同士の距離が近いので注意は必要かなと感じました。過渡期でもあるので、これからの課題でしょうか。 さて、料理の方は、冬に来た際とはまた雰囲気が異なる旬の素材を活かした内容。 季節先取りでたまたま入った松茸や、鮑などの高級食材も使われていますが、嫌味の無い良いバランス。 日本料理がベースですが、京都らしいというか、大将らしい自由な発想で仕上げられているのも面白い。 季節ごとに拘りの器もガラッと入れ替わり、料理を引き立てている。 お昼と夜では若干、料理内容が異なる様ですが、ランチコースでも十分に満足度は高く、前回よりもお腹はいっぱいに。 最後に目の前でお茶菓子も仕上げられているのは流石。出来立てならではの柔らかさ。 ドリンクはおまかせで日本酒などを頂きました。 お伺いすると前半は日本酒、後半はワインが合うとのことで、その様に合わせて出して頂きました。木山さんほどでは無いにしてもワインも色々と用意はされている様で、本格的な日本料理にクオリティの高いワインをグラスでも色々と合わせて頂けるのは有り難い。 少しずつ予約は取りづらくなって来ており、特に夜は埋まってきているとの事。 予約が取れる内はまたお伺いしたいと思います。 賀茂茄子 渡り蟹 じゅんさい 菖蒲 蓬 うすい豆 伝助穴子 煮えばな 生姜 鰹 フライ 八丁味噌 明石 鯛 烏賊 雲丹 お椀 鳥貝 蓬 蛤 松茸 琵琶湖 稚鮎 炭火焼き 白みる貝 鮑 炭火焼き 牛肉 山椒 桜鱒 土鍋御飯 桜海老 天豆 御飯 草餅 御所の北側、鞍馬口の静かな住宅街に突如現れる、雰囲気の良い料理屋さん。 まだオープンから数ヶ月ですし、場所的にも本来なら難しい場所だと思いますが、平日のお昼でも、カウンター席は満席。大将が和久傳出身という事もあってか、早速、話題になっており、以前からのお客さんを含めて、既に何度も来られている方もいらっしゃる様です。 古い建物をリノベーションされたのかと思いましたが、普通の住宅が並ぶ裏路地に更地の状態から新しく建てたものだそうです。新築でも、ここまで雰囲気の良いお店が出来上がるのは流石、京都といった感じでしょうか。 この日は霙混じりの雨も降る天気で、寒い日でしたが、席につくと、先ずは温かい生姜湯を出して頂き、和三盆の優しい甘さもあり、身体が温まり、ほっこりとします。 料理は旬の素材を中心にしたおまかせコース。 もっと料亭っぽい内容かと思いましたが、日本料理の基本をベースにカウンターならではの見せる、目の前で出来上がったばかりを提供する素晴らしい料理が続きます。畏まり過ぎず、高級食材に偏らない、少し崩した京都らしさも感じられる、こちらでしか頂けないスタイルだと感じました。 炭火で焼いただけのモロコや伊勢海老も焼き加減は抜群で、シンプルに見えて火の入り方や食感を計算されて焼いているし、牛蒡や海老芋などは一度揚げてから焼き上げるなど風味や食感が高まる感じはよく研究されていると感じた。 〆のご飯前に提供された白子のコロッケには自家製のウスターソースをかけて提供されますが、見た目は普通の餡掛けなのですが、味わいはまさに野菜の甘さやスパイスを感じるウスターソースで、驚きました。 その後の麺やデザートも驚きが続き、最後まで楽しめました。 ドリンクは料理に合わせて、おすすめの日本酒などを出して頂きましたが、有名なだけで無く、きちんと辛口過ぎない旨みの強い銘柄を多く用意されているのも好感が持てた。 また、京都で定期的に伺いたいと思えるお店が増えました。 生姜湯 和三盆 恵方巻き 鰻 車海老 カリフラワー すり流し 蟹 鮪 赤身 中トロ 蕪 白甘鯛 白葱 煎り酒 お椀 鱈 真薯 バチコ コゴミ 菜の花 牛蒡 海老芋 本諸子 胡麻和え 芹 椎茸 独活 伊勢海老 人参 行者大蒜 河豚白子 自家製ウスターソース のどぐろ 一夜干し 土鍋ご飯 粕汁 鴨そば 苺 あきひめ あまおう 白茶
2025/10訪問
8回
久しぶりに広島の馳走 啐啄一十さんへ。 広島だけで無く、日本中でもここまで水や出汁に拘っているお店は無いだろう。 最近は広島も外国人旅行客が増加しており、以前は殆ど見られなかった外国人の利用者も増えている様で、こちらでも半分ほどは海外の方になって来ているとの事。 その分、ホテルも今年に入って高騰しており、週末は遠方からでも日帰りで利用できる様にランチ営業もレギュラー化されている。 暫く今の状況が続くなら、次回は日帰りも検討してみよう。 今回は以前に伺った際に5月のじゅんさいがオススメと聞いていたので、その時期に合わせての訪問です。 じゅんさいは秋田のものなどが有名だけど、どうやら地元、広島のものとの事。 最初の一品から、食感も旨みも印象的で、一気に引き込まれていく。 それぞれの料理に使われる昆布や水も異なり、違う香りや酸味も出汁から感じられ、その拘りとセンスにも圧倒される。 ドリンクは今回も日本酒のペアリングで。 有名銘柄に拘らない本当に美味しい地元の酒を中心としたラインナップは流石。他では入手できない、ここでしか飲めないものばかり。 一般的に有名な高級なものも一部、提供されてはいるが、有名なものはどこでも飲めるので、こちらではオススメを頂くべきだろう。 また別の季節にタイミングを見て伺いたいと思います。 じゅんさい 椎茸 木耳 赤雲丹 蛤 蕎麦がき 本みる貝 白甘鯛 おこぜ 鰈 大根 縞鯵 おじや 蛤 おこぜ 白甘鯛 高森和牛 沼本カット 出汁しゃぶ 真昆布 じゅんさい ふき ごはん 煎茶 30度 胡麻豆腐 煎茶 40度 数ヶ月ぶりに訪問です。 色々な季節に伺おうと思っていますが、毎回、その食材の多彩さとクオリティ、水や出汁を活かした技、日本酒とのペアリングに驚かされます。 入店すると直ぐに出汁のいい香りがするのはいつもながら。客が揃うのをゆっくりと待ちます。 予約客には県内か県外からの訪問か聞かれますが、この日は皆さん県外から。日帰りで遠方から訪れる方も多く、こちらの魅力を理解して、労力や時間を惜しまず訪れている。 その分、比較的、落ち着いた雰囲気で食事は進み、食にも集中出来た様に感じる。 例年よりも暑い事もあり、食材的には難しいのだろうが、仕立てにも工夫が見られ、唯一無二の個性とクオリティを出されているのは相変わらず流石だと感じる。 他の有名店や高級店に伺っても既視感があったり、満足度が上がらないことがあるのは、こちらの料理を知ってしまったからかもしれない。 また次は涼しい時期にでも伺いたいと思います。 羅臼昆布 本枯節 茄子 サザエ 柳蓮田蓮根饅頭 車海老 平貝 雲丹 お椀 軟水 蔵囲昆布 オコゼ お造り カレイ 昆布締め 二日熟成 オコゼ 二日熟成 泥障烏賊 一週間 金目鯛 一週間 鯵 おじや 白甘鯛 鱗 唐墨 真昆布 鯖節 いりこ 鰹 あご 出汁 沼本ビーフ 黒薩摩 新牛蒡 御飯 煎茶 41°C 二煎目 30°C台 茶菓子 半年と少しの期間を空けての訪問です。 前回訪問時は色々と驚かされる事も多かったですが、今回は色々と心の準備もしながらの訪問でした。 その為か、入店して直ぐに気づくのは、出汁の良い香りが店内に既に拡っている事。湿度や気温の違いもあると思いますが、これは気分も最初から上がります。 出汁は料理によって使う昆布も変えており、やはり拘りも感じますし、面白い。一品目から、出汁が素材を引き立てている事がよくわかりますし、それぞれの旬の素材も適切な下処理、調理がされて良さを最大に引き出されている事がよく解る。 全体的にコースの流れは変わりませんが、素材としては、若干、寒い時期の方が面白さはあるのかなと感じましたが、何度か訪れてそれぞれの季節の良さを感じてみたい。 お店によると5月から始まる潤菜はかなりオススメの様で、既に予約はほとんど埋まっているとのこと。来年は狙って訪れてみたい。 ドリンクは今回も日本酒を色々と合わせて出して頂きました。大将も変態だというくらい日本酒の知識を持つスタッフが拘って選んだものを二品に一杯くらいのタイミングで頂きましたが、出汁の強さをしっかりと受け止める感じで、食事とのペアリングをちゃんと考えられている。 日本酒単独では未だに淡麗辛口が一番だと思い込んでいる人も多いが、現在の楽しみ方ではやはり生酛造りなど、旨みや酸味があるものが良いと思う。 〆の煎茶まで、今回も楽しませて頂いた。 これだけの有名店、人気店でありながら、クオリティも高く、予約も比較的取りやすいのは奇跡的。また、タイミングを見ながら、訪れたい。 ただやはり、広島県内の客層の悪さは前回同様に感じられたのは残念。ここだけでは無く、県外から広島の有名店に訪れる方は気にし過ぎない様に注意して欲しい。 鮑 朝採れ白筍 羅臼昆布 鯛の子 京湯葉 平貝 雲丹 地中海の塩 甘鯛 利尻昆布 おこぜ 熟成2日 鯛 熟成2日 甲烏賊 熟成5日 白甘鯛 熟成1週間 桜鱒 おじや 紅瞳のどぐろ キャベツ 沼本ビーフ サーロイン 出汁しゃぶ 真昆布 鯛飯 筍 玉子 煎茶 一煎目 41度 お茶菓子 煎茶 二煎目 30度 広島市内の繁華街から少し離れた中央通りと平和大通りの交差点から一本入った富士見町にある日本料理店。 この周辺はこちらのお店の影響か隠れ家的なお店が増えていますが、人によっては馳走通りと呼んでいるらしい。 色々と噂は聞いていたものの、広島市内のお店としてはというか、全国的にもまさにトップクラスの料理店だと今回、改めて認識しました。 今回、普通にネットからの予約。 数日前に女将から携帯のショートメールでご挨拶と質問が。何故か県内か、県外からかの訪問か、聞かれるので不思議に思っていましたが、食事の中盤頃には、その答えが自ずと理解できました。 店内は現在はカウンターのみの利用で、目の前で大将が仕上げていく感じで、臨場感がある。 コースが始まる前にも大将や女将などとも色々と話が出来、その考え方には一部の人には抵抗もあるかもしれないくらい、繊細過ぎる程に拘りも強いが、自信の表れともいえるほど豪快さもあり、個人的には親近感も持った。 料理は日本中の信頼の出来る生産者から一番良いものを仕入れており、そのクオリティは素晴らしい。 見た事も無いくらい大きく肉厚の鯵を一番最初に見せられて驚きからコースが始まり、一品ずつ提供されるお造りも新鮮なものから、適度に寝かせたものも含め、どれも味わいも食感も驚かされた。 ぽん酢も美味しく、全て飲み干したくなるくらい。 肉にも拘りの高森和牛が使われ、適度にサシが入っている。焼いたものも味わいが素晴らしいが、しゃぶしゃぶも火が入り過ぎない様に銅鍋には氷から入れられて、低い温度で仕上げられていく。 器には出汁に浸かった状態で提供されるが、蓋を取った際の見た目にも適度に火が入った半生の状態で美しい。 出汁の味わいも素晴らしく、全て飲み干したくなるし、これで饂飩を頂きたいと思うほど。意外とそういう客は多いそうです。 出汁は使う昆布にも拘りがあり、2種類をコースの前半と後半で使い分け。水に関しても拘りを語っておられた。これがきちんと良い仕事をしているのが、どの皿を頂いてもはっきりと感じられる。 その後は〆の土鍋ご飯ですが、硬めに炊かれたものにイクラを混ぜて提供されますが、これがまた適度にイクラにも火が入って食感が楽しい。 最初から最後まで隙が無い、素晴らしいコースでした。 更にこの料理を支えるのが、合わせて出して頂いた日本酒の数々。こちらのスタッフの一人が唎酒師の資格を持っており、かなりの知識を持っておられる。大将曰く、変態との事。 自ら仕込んだお酒やアレンジを加えて提供されるものもあり、ここでしか経験の出来ない日本酒の世界を堪能出来た。 最後になるが、ここまで素晴らしいお店ではあるが、広島の客層の品の無さ、幼稚さを嫌になる程、感じさせられ、何故、最初の質問をされるのか実感させられた。 なかなか他の広島の高級店でも感じる事が無かった印象だが、年齢層の高い、成金の客が多いお店では、よくある光景なのかもしれない。 お店側も余程の事がないと注意はしないようだが、グループ客は最初から断るなど、改善はしていって欲しい。 客層以外は良いお店だと思うので、また機会を見つけて通っていきたいお店です。 雲丹 茄子 鯵 本ミル貝 お椀 甘鯛 お造り 虎魚 ミズイカ 金目鯛 鰆 鯵 煎茶 二煎 高森和牛 31ヶ月 無経産 焼魚 真魚鰹 和牛 サーロイン しゃぶしゃぶ 白胡麻プリン
2025/05訪問
4回
京都の名店の木山さんに約二年ぶりに訪問。 コロナ禍以降、暫く続いていた撮影NGのルールが見直された事もあって、体験を記録に残せるのも嬉しい。 色々考えての事だったと思いますが、最近、あるお客さんに写真も良いお土産になるという話を聞いてルールを見直す事にされた様。 写真を見直すと以前に頂いた際の味わいや香り、食感、その時に話した事なども思い出されるし、最近は食べたものは、余程の理由がない限りは記録に残す様にしています。 今回はランチでの訪問。ディナーコースの利用も可能ですが、久しぶりだったので、先ずはランチコースを頂く事に。品数だけでは無く、食材や料理の雰囲気も異なりますが、ランチコースでも十分にこちらの素晴らしさは感じられると思います。 京都に限らず和久傳出身の大将のお店は増えていますが、ワインの知識は他の方々よりも素晴らしいし、飲むのも好きなのだろうと感じられる。最近はナチュラルワインも好みなそうで、お店でも提供されている。鎌倉の北じまさんでもラディコンを出されていた話をすると驚かれていましたが、日本料理店で自然派ワインを提供する傾向は高まっていくかもしれません。ワインの銘柄だけで無く実際の味わいを重視したペアリングを提供させてするお店が増えているせいもあるかもしれません。 また、ソムリエのスタッフも入ったそうで、正式にペアリングもメニューに入っていて、各皿に合わせてワインや日本酒を少しずつ頂けるのは嬉しい。 さて、料理の方ですが、この値段でこの内容を提供されているのは、やっぱり凄い。 旬の食材を贅沢に使って、クラシックなスタイルながら上品さや格も感じさせる料理の数々。 コースの最初に出される井戸水の白湯の優しさ、コースの途中で削り立ての鰹節から取った上品な出汁も印象的で、これがお店のベースの味わいにもなっているのだと感じさせられます。 最後のお茶菓子まで、妥協を感じさせない料理が続きます。 最後に抹茶を出して頂けるのも嬉しい。 有名店の中では予約も取りやすく、また、別の季節に伺いたいと思います。 井戸水 白湯 食前酒 先付け 煮穴子 天豆 蕗の薹 カリフラワー 和え物 蕾菜 蓮根 かつお菜 生麩 焼物 鰆 芽キャベツ 浅葱 出汁 お椀 鯛 ほうれん草 大根 お造り よこわ かぶら 揚げ物 太刀魚 焚き合わせ 鰯 唐墨餅 追加 雲子玉子丼 牡蠣ご飯 ちりめん山椒 卵黄 貝出汁ラーメン 粕汁 ブラッドオレンジ 干柿 白餡 京都の地下鉄丸太町駅からも程近い裏通りにある木山さん。風情のある一軒家と異なりマンションの様な建物に入っていますが、入り口を一歩入ると、かなり雰囲気のある造り。 個室もいくつかある様ですが、この日は全9席のカウンターへ。 最近は店内や料理の写真は撮影禁止の様ですが、特に明確な説明はありません。外国人の客などは知らないまま、普通に撮影もされている様です。 ただ、提供されるワインなどの撮影は良いようで、グラスでワインをいただきながら、そちらのボトルも記録に残させて頂きました。 ワインは全てコラヴァンを使用しており、この手の日本料理店にしては、かなり豊富なラインナップ。ジュラの自然派なども扱い、全て親方が選んでサーブもしてくださります。料理だけでなく、ワインにも詳しいのは流石といったところ。 また、初めてシャンパーニュなどスパークリングワイン向けのコラヴァンを拝見しました。普通スティル様に比べると色々と制限はある様ですが、充分にクオリティは維持できる様です。 ランチとはいえ、充分な数のワインをグラスでペアリングしながら楽しめるのはかなり贅沢で優雅な時間の過ごし方だと思います。 席につくと、まず、井戸水の白湯が提供されますが、近くのKOKEさんなども、まずは敷地内の井戸水を使ったスープを提供されていますし、やはり、京都は水を大切にされているのが感じられる。 この日の内容は、簡潔でうる覚えながら、以下の様な流れ。肉料理はありませんが、充分な内容とクオリティ。昨今のコースの値段高騰から考えるとかなりリーズナブルだと思います。また、〆のご飯ものはサイズや種類を選べますが、ほぼ全員が全種類を頂いている様でしたし、全て頂くことをオススメします。 先付け 胡麻豆腐 白海老 潤菜 揚げもの おつくり 縞鯵 一番出汁 本枯節 鮪節 粗節 昆布 お椀 万願寺とうがらし ヨモギダイ お造り 鳥貝 肝醤油 和え物 焚き物 賀茂茄子 ズワイガニ ご飯もの 4種 蛸 卵 ちりめん山椒 卵黄 煮麺 湯葉 イサキ お新香 味噌汁 水物 スイカ 和三盆ゼリー 抹茶 水菓子 木の芽
2025/03訪問
2回
数ヶ月間の休業を経て、7/24からリニューアルオープンされるAlter Egoさん。 そのプリオープンイベントを地方などでも行われていましたが、遂にリニューアルしたばかりの店舗で徳吉シェフが帰国され、更にBon Dabonの多田さんが自らスライスしたペルシュウも食べ放題という贅沢な機会に伺わせて頂きました。 コロナ前のオープン当初は何度か伺っていましたが、アラカルト中心の現在のスタイルに変わってからは、ご無沙汰していました。 新しくなった店内は全体的にゴージャス感が増して、モダンな感じ。大きな絵画や壁の色も印象的で、Alter Egoらしいと言って良い感じの雰囲気。 工事中にお店の前を通った際は通りの雰囲気を含めて荒れていたので心配したが、入り口の看板周りも含めて新しく作り直し、美しく生まれ変わっていました。 店内は一階のカウンター周りは席数を減らし、キッチン内のスペースを増やしたそうですが、目の前にあった仕切りが無くなって、調理風景が見える様に。元々、カウンター越しでも良い距離感でシェフとも話しやすい雰囲気でしたが、壁が無くなった分、臨場感も上がっています。 コースだと料理が目の前に運ばれてくる前にネタバレ感がありますが、アラカルトメニュー中心の現在のスタイルだと、今の方が良いのでしょう。にしても滅多に無いとは思いますが、二階のダイニングや半個室の席の分も含めて、一気に皿が並び仕上げていく様子は圧巻です。 今回のコースでは定番になっている米粉生地のpizzaから。ペルシュウが食べ放題ということもあって、ほぼ全ての料理にペルシュウをトッピングできる贅沢さ。単体でも料理は完成されていますが、ペルシュウの塩味や風味もいいプラスになっていました。17ヶ月と24ヶ月の食べ比べができるのも貴重な機会。 一部の店舗では頂ける事はあっても、少量のみの事が多く、イベントでもない限り、なかなか味わえない贅沢です。 以前のコースではスープと合わせる事で、より食材の香りや風味を引き立てている感じはありましたが、今はスープペアリングはやっておらず、全体的にスタイルも少し変わった印象。それでも食材の良さを十分に感じられる仕立てや組み合わせ。 更にワインペアリングも以前同様によく仕上げている。サービス面でも、うまくこの席数を捌いているのも流石と思わせるチームだと思います。 また、通常営業時にも近くに伺う際に利用したいと思います。 Special Corse Menu Pizza Asporto ピッツァデリバリー Mozzarella. Melanzane. Jyunsai 水牛モッツァレッラ シチリア茄子 じゅんさい Sarde. Patate. Finocchio 真鰯 二冬越 ウイキョウ Polpo. Pomodoro. 真蛸 青トマト 黒崎茶豆 Anguílla. Cacio Cavallo. Pärùt 鰻 タカラのフュメ ペルシュウ Taglíoní. Zucchíní. Bottarga タリオリーニ ズッキーニ カラスミ Agnello. Asparagí. Artemísía サフォーク ハセパラ 蓬 Lombata dí AKAUSI 土佐あか牛サーロイン Mango. Aoyuzu. Zenzero アーウィン 青柚 生姜 Meríngata. Pesca. Rabarbaro メリンガータ 夢しずく ルバーブ 数ヶ月ぶりの訪問です。 つい先日、ミシュランの一つ星をミラノのお店についで、東京でも取られたので、今後は以前よりもメディアにも取り上げられるでしょうし、予約も取りづらくなるかもしれませんね。 今回も徳吉オーナーシェフがお店に立たれている際に訪問です。京都にも料理をプロデュースするお店 ERUTAN RESTAURANT BARが出来たばかりで、本当にお忙しそう。イタリアにはいつ帰っているのだろうと心配にもなります。 コースの方はスペシャリテのピザのデリバリーボックスに入った前菜から。この手のサプライズは初訪問時には良いですが、なかなか2回目以降の驚きは薄まるもの。 それでも、薄くスライスされた生ハムとチーズの旨みなど、これだけでも暫く飲めると思ってしまいます。 スタッフが以前に比べて増えており、その分、以前よりもテンポ良くコースが進みますが、若干、スープやワインを出すタイミングはズレることも。席数は少ないとは言え、サービスのタイミングなどは今後の課題かもしれませんね。 特に年明けからは現在の二部制をやめて、2階の個室も全て開放。よりゆっくりと過ごせる様にする代わりにサービス料を取るとの事で、調理のタイミングも複雑になるので、頑張って頂きたいところ。 トータルの席数は個室とカウンターを合わせると現在とあまり変わらないようなので極端に予約が取りづらくなると言うことはないと思いますが。 何度か同じ店を訪れていると、その分、感動は薄れて来るものですが、スープペアリングとワインペアリングの両方とも楽しめる事、フレッシュな食材に拘る料理やワイン自体も美味しくて、相変わらずレベルは高いなと感じました。 "Equilibrio" Pizza Delivery 鮪 生ハム (ケッパー 台湾胡椒) 白子 カリフラワー (パルミジャーノ 豆乳) クエ 発酵バター 文旦 (牡蠣 ミント) 伊勢海老 カチャトーラ (じゃがいも ローズマリー) 猪 秋刀魚 (紅玉 カカオヴィネガー) 卵かけご飯 毛蟹 九条ネギ (大山鶏 生ハム) レクチェ レンズ豆 (葡萄 スパイス) "Cannolo Siciliano" ミラノでミシュラン一つ星獲得された徳吉シェフが傳の跡地にオープンされたお店。徳吉シェフ来日中の貴重な席にお邪魔させて頂きました。 スープペアリングという新しい手法。素材の良さとそれを引き出す調理方法、素材の組み合わせが味わいを別の次元に引き上げています。どの料理もプレゼンテーションも素晴らしく、カウンターの向こうのオープンキッチンがまるで劇場の様。 更にイタリアだけに拘らない自然派ワイン中心のペアリングも彩りを添えていました。 シェフの話も興味深く、久しぶりに色々と感動することが多いお店でした。定期的に通いたいと思えるお店の一つです。 Pizza Delivery ピザ屋のデリバリーに見立てた箱に入った前菜。ポレンタとお米を使ったパリパリの生地。エディブルフラワーやハーブのトッピングも美しい。 鮪 生ハム (ケッパー 台湾胡椒) 程よく漬けた漬け鮪に非常に薄くスライスされた生ハム。脂と旨みの相乗効果。台湾胡椒を使ったスープの風味が料理にもワインにも深みを与える。 ニョッコフリットに生ハムを乗っけて頂く。やっぱりこの食べ方好きです。店内にあったスライサーは0.02mmまで薄くカットできるとのこと。貴重なスライサーでカットした生ハムは本当に美味しいです。 夏野菜 ケンサキイカ 帆立 (イカ アニス) ハーブがたっぷりと盛られた下には烏賊と帆立が隠れています。ハーブや花は広島の梶谷農園のものだそう。赤いハーブの花は初めて見ました。 烏賊の風味がほんのりするスープは主役ではなく、引き立て役として、良い仕事をしている。アニスの風味はリースリングともよく合います。 Gyotaku (サオール) ミラノでも提供しているというGyotakuと名付けられた一品。徳吉シェフ自ら目の前でスタンプを押し、皿に魚の頭の部分を描いていきます。 鰯の身はふっくらとして、柔らかく、コクもある味付けも素晴らしい。 合わせるスープはサオールという料理をベースにしたもの。ローストオニオンの様な風味と酸味を感じます。 トマト水 雲丹 賀茂茄子 (ズッキーニ オリーブ) 目の前で焼いた賀茂茄子をシェフが捌きます。食感も良いパスタは乾麺の様にも生麺の様にも感じます。雲丹の甘みも加わり贅沢なパスタです。 スープはオリーブらしい風味もちゃんと感じられました。 エゾ鹿 鮎 葡萄 (椎茸 山椒) 鹿肉の陰から鹿の顔が覗くシュールな一皿。笑 葡萄は鹿肉と合うのは判っていたけど、鮎のペーストを添えるのは斬新。 卵かけご飯 花咲蟹 (焼きトウモロコシ) イタリア人には不評らしいリゾット風卵かけ御飯。固めに炊いたご飯に白身、黄身、チーズの順に混ぜていきます。トッピングは花咲蟹の身と和牛の生ハム。 スープは甘い焼きトウモロコシの香りが。 ボネ 苺 (カカオヴィネガー ミント) Cannolo Siciliano 目の前でリコッタチーズを詰めて仕上げてくれます。 フレッシュハーブでいれたハーブティーも美味しかったです。
2025/07訪問
3回
京都の人気観光地、金閣寺や今宮神社よりも北に上がった北山の住宅街。北大路駅からも歩くと30分くらいの少し高台の玄琢道沿いの古民家を改装されて数ヶ月前にオープンされたばかりのMUBEさんへ。 ポップなロゴのお店で、古民家をモダンに改装されており、外国人シェフのモダンフレンチの様な佇まいもありますが、本格的な日本料理のお店です。 大将は四条烏丸近くの「じき 宮ざわ」さんで修行。その時の経験を活かして独立された様。この場所もその頃に来られたお客さんの住まいだった場所を譲り受けられた様で、全てが奇跡的な縁で繋がって、今のお店をオープンされました。 一歩、敷地に入ると、拘りを色々と感じさせる造り。建物に入って直ぐの土間の奥にはワインセラーと発酵棚が設置されていて、目を惹きます。 ダイニングには靴を脱いで上がります。長いカウンター席の正面にはガラスがはめられていて、裏庭を臨めます。裏庭の整備は1月から始められるとのことで、今後の進化も期待できます。 足元の側面には暖房が入っており、冬でも快適に過ごせそう。細かい気遣いも素晴らしい。 料理は伝統的なクラシックな京料理というより、発酵の要素を取り入れながら、日本料理を現代的にアレンジした感じ。ほとんどが既知の料理名では表現できない形ですが、素材の旨みを発酵で引き出し、どこか懐かしい雰囲気も感じられる味わいに仕上がっている。 大将ならではの個性も出ていて、ポテンシャルの高さを感じさせます。 ドリンクはアルコールペアリングとノンアルコールペアリングも選択出来ます。 意外にもペアリングを頼まれている方が多かったのは驚きました。 自分はアルコールペアリングとノンアルコールのミックスでお願いしました。場合によってはダブルでというのも可能そうです。 ノンアルコールも自家製の発酵した素材を使っており、センスも良い。全てノンアルコールで通しても、満足度も高そうに感じられる。 アルコールペアリングの方も貴重な自然派ワインや日本酒を組み入れていて、飲み慣れた方でも、満足できる内容だと思います。 ワインセラーには更に貴重な自然派ワインや日本ワインも眠っており、大将自身も結構、ワイン好きなのが判る。 今後、予約は取りづらくなると思いますが、また異なる季節に訪れてみたいと思います。 洛南茶 河豚 茶碗蒸し 発酵金木犀 水出しジャスミン茶 蕪 泥障烏賊 研ぎ汁 レモングラス コンブチャ 足赤海老 真薯 菊菜 鰹出汁 間八 鬼おろし 麹 ジンフィズ 自家製ノンアルコールジン 椎茸 鮪 発酵きのこ醤油 鰆 栗 公魚 豆乳ヨーグルト 蕎麦粉トルティーヤ 傳介穴子 バナナ 胡麻 自家製ノンアルコールどぶろく 大根 牛節 牛醤 土鍋御飯 滋賀旭 糠漬け へしこ きのこ粥 松茸 葛焼き 橙 伊吹山 茶
2025/12訪問
1回
移転前の頃から、予約困難で数年先まで予約が埋まっていると話題だった薪鳥新神戸さんにようやくの訪問です。 週末は数回転の営業をされている様で、日中の時間帯での訪問です。 赤坂の裏通り、お店の入り口もビルの裏口という隠れ家的な造りで、驚かされますが、ビルに入って更に一段降りた勝手口をそのままお店の入り口にされているのも面白い。 初めて訪れる方は、知らないと相当困惑されるでしょう。 店内に入るとゆったり目に造られたカウンター席。各席の間隔は固定の様で脇には携帯がワイヤレス充電できる様な置き場が設置されて、細かいところまで、配慮されている。 ドリンクメニューはウェブにアクセスしてという感じですが、一部の携帯は電波が入りにくい様で、WiFiも公開されています。 客が揃うとコースがスタートしますが、入店時から薪火を起こして、目の前の焼き台の準備をされていて、その火を見るだけでも気分も上がります。 最初は高原比内地鶏の腿から。 表面の照り具合も炭火で焼いた現代的な焼き鳥とは異なりますが、煙や薪の香りが移り、その香ばしさが肉の食感や旨みとも相まって、焼き鳥の新しい世界を感じさせてくれます。 薪火を使ったお店は他のジャンルも含めて、数年前から都内や国内でも一気に増えましたが、ここまでダイレクトに薪火の効果を感じられるお店は少ないと思います。 そういう意味でも一気にその世界観に引き込まれていきます。 スタッフが多いからこそ、出来ることというのもあると思いますが、この席数分の料理を一度に仕上げられていくのは、通常の焼き鳥の焼き台では難しいでしょう。広さもあり、高さも使える薪火の台は、自由度も広がるのでしょう。 唯一の難点は焼いている間は大将が客席に背中を向けた状態になる事。 薪火の台は、どこのお店でも壁に向かって配置されており、難しいのだとは思いますが、正面に向かえる形が作れたら、また新しい進化を迎えそうとも感じました。 薪火は火入れに時間が掛かるものが多いのか、比較的、合間に串以外の一品が挟まれます。時間調整だけではなく、季節が感じられにくく、変化が少ない焼き鳥のコースでは、良いアクセントにもなりますし、そのクオリティにも驚かされます。 ワインとの相性も考えられていて、甘みや旨み、食感を活かした仕立ては流石。自家製のハリッサもマイルドに仕上げられていて、トータルでの味わいも面白い。 焼き鳥専門店では珍しいグラスワインの豊富さも嬉しいところ。変に高級銘柄に偏っておらず、ドライすぎない厚みのある味わいのものが多く選ばれている様。 厳密なペアリングではありませんが、最初にお願いするとこちらのペースを見ながら、色々なものを出して頂けます。 現在の疋田大将は年内で卒業。来年には独立予定とのことで、ギリギリのタイミングで、伺えたのは有り難い。 こちらの次の予約を入れるとなると、やはり約2年も先になるとのこと。新しい体制で、どういう進化が見られるかは未知数ですが、それでも予約困難な状況が続くのは凄い事だと思います。 なかなか難しいとは思いますが、疋田さんの新しいお店にも出来るだけ早くお伺いしたいものです。 高原比内地鶏 腿 鶏焼売 鰹出汁 長州鶏 レバー マッシュルーム ささみ鶏ぶし 長州鶏 はつ 高原比内地鶏 ふりそで ハリッサ 茶碗蒸し 芹 下腿 赤茄子 大葉 トースト 鶏胸肉のリエット 海老芋 柚子味噌 ソリ オビ 手羽 ねぎま 柿 白和え そぼろ御飯 卵かけごはん シャインマスカット飴 生キャラメル
2025/11訪問
1回
Cenciで坂本シェフが海外出張で不在の間に行われたユキフラン佐藤とのコラボ営業。 以前はコース提供にかかる時間が、5〜6時間にもなる事があり、そういう意味でも有名だったユキフラン。ただ最近はスタッフも入り、3時間程度に収まる様に努力されているとのこと。 旬の素材を感性で仕上げているので、こういう営業には向いていない部分もあるとは思いますが、きちんと前日にコース内容やレシピ、提供方法も詰めており、Cenciスタッフも調理を手伝い、佐藤氏が中心に仕上げていく感じで、コースが進みます。 どの料理も流石のクオリティで、佐藤氏の感性を感じさせる内容。 最終的に提供には三時間ほど掛かっていましたが、納得する内容でした。 その内、ユキフランさんにも伺ってみたいと思います。 素麺 鮎煮干し よもぎ茶 鱧と新銀杏の春巻き じゃがいものお浸し にら 栄螺 セミドライトマト 白みそ汁 渡り蟹 アコウのお造り 天然うなぎの八幡巻 牛蒡 冷たいすっぽんのお椀 玉子豆腐 もずく 紫蘇 ニシンと冬瓜の炊き合わせ 甘鯛うろこ焼きと刻み野菜 蓮根ご飯 アコウ出汁 スモモ葛餅
2025/09訪問
1回
白金の住宅街にあるデセールコースを提供するYamaさんに初訪問。 恵比寿にあった頃から存在は知っていましたが人気店でなかなか予約が大変な事や、その価格帯からもなかなか伺う機会が無いままでした。 現在、予約は抽選制でかなりハードルが高い。席に空きが出来た場合にはOMAKASEで公開される様。その為か上手く客層のコントロールが出来ていないのは残念。また、その人気や評判の割にはネット上での評価は上がっていない印象です。 その為、そこまで伺う前には期待していなかったが、実際にコースが始まるとことごとく想像を裏切られた。 どの皿も非常に香りや風味に重点を置いており、デセールコースやパフェを提供するお店で有りがちな高級食材だけを主張したり、甘みの表現に偏ったりする感じとは大きく異なる。スイーツの単純なコースではなく、上手く引き算もしたトータルでモダンフレンチの様で、コースの流れやペアリングも含めてしっかりと計算された内容でした。 オーストラリアなど海外のお店でも活躍された経験が活きていると思われ、現地で知り合いだった方達の評価も高い。 全体的に良い素材を使っていそうですが、変に高級食材に頼らず、食材のポテンシャルを引き出し、組み合わせ、香りに重点を置いている様に感じられる。 ペアリングドリンクは甘さをスイーツ側に合わせて構成する事が多いが、甘みは抑えてティーペアリングがベースだが、香りや風味が引き立つ様な構成。塩の使い方が上手く、風味を際立たせるだけでなく、ボリューム感を出すのにも役立っている。 一点、残念だったのは女性客が多い為か、若干、室温は高く、グラス内のドリンクやワインの温度が上がって料理を待つ間にかなり生温くなってしまう事。夏場は特に冷やし目で提供するか、室温も数度下げて注意してほしい。 ただ、トータルではここまでデセールコースで高いクオリティを出せているお店は他には知らない。国内のどのお店と比べても数段、上のレベルに辿り着いている。 1 桃のカプレーゼ コブミカンと胡椒 風味が非常に良い。塩を効果的に使っている。 ペアリングドリンクは微かな風味で構成。 舌の感度を上げる狙いがあると想像出来る。 2 玉蜀黍と胡桃 燻製麦茶 3 西瓜のガスパチョ べルベーヌ 敢えて昔ながらの品種を使っている感じ。食感がいい。 4 すもものコンポート 5 じゃがいもと枝豆 野菜ジュース 野菜ジュースは万願寺とうがらし、シシトウ、茄子を使いシンプルに水と塩で調整。 温かい野菜のブロスっぽい。奇を衒った感じはあるが、香り、風味ともに狙った感じに表現されていて面白い。 6 桃のミキュイ ジャスミン金木犀 鱶鰭の姿煮をイメージ。 7 桃のベニエ 8 胡麻のアイス 玉露抹茶 国産胡麻と自家製胡麻油の風味、香りが素晴らしい。胡麻の香りと玉露の旨みを合わせたペアリングで面白い。 9 桃のモンターニュ 薔薇紅茶 貴重な国産のフランボワーズも素晴らしいし、薔薇の香りが全体に拡がる。
2024/08訪問
1回
日本人のトップパティシエの一人である成田一世氏。 以前は銀座にエスキスのデザート専門店があったので、比較的、気軽に彼のプロデュースするアシェットデセールを頂くことが出来ましたが、その後、閉店。なかなか彼のデザートを頂ける機会はありませんでしたが、昨年末に麻布台ヒルズのガーデンプラザAの二階にご自身のお店をオープンされました。 当初はランチ、ディナーのみでしたが、デザートのコースも始められたとの事で早速、伺いました。 場所は二階とは言え、屋根が無い、屋上テラスの通り路の様な場所。ブティックとレストランが並んで存在します。 場所的に天候の悪い日にはアクセスしづらいですが、神谷町駅側から直ぐのエレベーターで上がるとお店の入り口の目の前まで行けるので、雨の日でもほぼ濡れずに伺えます。 店内はカウンター席とテーブル席に分かれますが、カウンター席では特に目の前で成田氏が直接、お話をされながら、コースの説明をされたり、デザートを仕上げられて行く。 ここまで近くでコミュニケーションが取れるというのは、まさに圧巻で、身振り手振りをしながら語る彼の想いが強く感じられる。 こちらから聞かなくても、色々な説明が細かくあるのだが、彼自身もこういう機会なのでと、普段聞けない質問なども是非と促される。 そうじゃなくても、こちらからも色々と質問した事に対して、細かい点まで話してくださり、勉強になる。 目の前で仕上げられていくデザートは一見、クラシックの様で、旬の素材を活かした感じ。アルコールペアリングを推奨している通り、リキュールなどを上手くデザートにも取り入れて風味付けをしており、さりげなく香り付けをされたりバランスが良く、嫌味が無い。 ペアリングのロジックもしっかりと持たれており、センスも良いのだが、ちゃんと基本を勉強されていて、流行りの見た目だけのお店とは数段レベルが違う事を改めて感じさせる。 ペアリング一杯目に出されるスパークリングも最近のシャンパーニュなどではドライで酸が強い傾向にあり、デザートの甘さとは合わないが、それを補う為に甘口のソーテルヌを足して提供される。邪道な様ではあるが、理屈に適っている。 最後のデザートは成田さんらしい飴細工やムースを使ったもので、これも懐かしい。 ここまで、1時間ほどの所要時間だが、ハーブティーを頂きながら、色々と話を伺っていると、オマケで最後のデザートにも使われた「あまりん」という特別な苺を出して頂いたり、エスプレッソも提供して頂いたりと、かなり長い時間、その後も話を楽しませて頂いた。 これだけのクオリティ、レベルを感じさせるお店はなかなか国内でも無いと思うし、またランチやディナーなども頂きに伺ってみたいし、お隣のブティックでパンなども購入しに伺ってみたいと思います。
2024/02訪問
1回
約半年ぶりに実伶さんへ。 メニューは既に秋の雰囲気を感じられる。 現在もカウンターのみの二部制での営業。 早い時間帯から満席で、ほとんどの方がアラカルトで注文されますが、大将含め、スタッフが相変わらず素晴らしいペースで調理を進めて、提供されていく様は圧巻。 今回も実伶さんらしい料理とそのクオリティを堪能させて頂きました。 新小芋 冬瓜 車海老 バターナッツ 和栗すり流 銀杏唐すみ串 〆さば はも松春巻 生麩ブルーチーズ 美山天然鮎 秋野菜かき揚 月光百合根 むかご 銀杏 ビフカツ さんま新生姜 釜御飯 ぷりん 数ヶ月ぶりに丸太町の実伶さんへ。 最近は人手不足もあるのか個室は使っておらず、カウンターのみの二部制となっている。 早い時間の利用だけれど、いつもながら満席。 客が揃って先付けが提供されると、その後は一気にアラカルトの準備が進んでいく。 コースをお薦めする事も多い様だけれど、醍醐味はアラカルトメニューから食べたいものを選んで自分だけのコースを組み立てる事だろう。 他の席に出される料理やメニューを眺めていると、次々に食べたいものも出てくるし、美味しすぎて、永遠に食べていられそうで、全てのメニューを試してみたくなる。コースを選びながらも追加を頼まれる方もいるそう。 約二時間の制限はあるが、どの料理も素晴らしく実伶さんらしい旬の素材も堪能した。 これだけの料理を短時間で提供される手際の良さも凄いが、仕入れも仕込みも早い時間から大変だろうと思う。 比較的、直前でも予約が取りやすいのも嬉しい。 今後も京都に訪れた際にはルーチーンにしたい。 先付け 丸大根 葱鮪 花山葵 春野菜すり流 苺白和え 赤貝菜の花酢みそ とまとレモン煮 ホワイトアスパラ ふぐ白子 小蕪かにあん 甘鯛唐揚げ ビーフカツ かに生姜 釜御飯 ぷりん 夏以来、数ヶ月ぶりに実伶さんに訪問です。 京都では京都駅からのアクセスもいい丸太町を中心に動くことが多いですが、こちらも地下鉄丸太町駅から直ぐで、利便性もよく必ず伺います。 今回も予め予約して、早めの時間帯に訪問です。 最近はほぼ二部制で営業されていますが、この日は早い時間帯からカウンターは埋まっていて人気の程が伺えます。 今回もまずは生ビールを注文して、飲みながら、何を頼むかメニューを眺めます。 この時期はいつもに増して旬の素材が増えて、何を頂くか迷います。 色々と気になるものは多いですが、とりあえず、京都ならではと思えるもの、頂いたことが無いものなどを前菜、焼き物、煮物から選択。 後半に何を頼むかを考えながら、飲み進めます。 アラカルトなのですが、コースの様に自分好みで仕立てられるのはやっぱり凄い。更にどの料理もクオリティは高いし、量の調整もしてもらえるのも有り難い。悔いが残らない様に、食べたいものをいくらでも頼めてしまう。 客層的にグラスワインの用意は相変わらず種類は少ないが、やはりワインとの相性も良い料理が多く、毎回、グラスワインは頼んでしまう。日本酒も辛口じゃないものを選んでゆっくり飲むのも良い感じ。 〆のご飯は一合からですが、持ち帰りも可なのは嬉しい。今回も半分は持ち帰って朝に頂きました。 いつも10品ほど頂くことが多いですが、今回は最後のデザートはスキップ。次回はデザートまで是非頂きたい。 また、京都に来る際は伺いたいと思います。 先付け 飛竜頭 冬野菜すり流し 柿なます 銀杏コロッケ 百合根 鴨 くもこ醤油焼 明石さわら えび芋かにあん ビフカツ 小柱冬野菜かき揚げ 銀杏 百合根 京にんじん 鴨なんばそば 穴子新ごぼう 御飯 数ヶ月を空けての訪問です。 最近は京都に来ると丸太町を中心に行動する事が多く、実伶さんへの訪問はルーティーンになっています。 最近は予約自体は二部制になっていますが、常連さんなどは比較的、自由な時間に訪れられる感じです。この日は比較的遅い時間帯の予約が多かった様ですが、カウンターで約二時間ゆっくりと過ごせました。 この日のメニューは旬のフルーツを使ったものが多く、皆さん、桃やピオーネなどを使った料理を楽しまれている。どの料理も見た目だけでなく、上手く甘みや酸味のバランスが計算された感じで手間もかかっていて、ワインや日本酒ともよく合う感じに仕上げられている。通常は一品ずつ提供されますが、お造りや魚介などと合わせて頂いても面白そうと思いました。 他にも定番のものから季節の素材を使ったものまで色々と頂きました。 どれも美味しく、エンドレスに頂きたくなるし、何故か頂けてしまう。 〆のご飯は少しお持ち帰りに。次の日の朝に美味しく頂きました。 また次は涼しい季節に伺いたいと思います。 先付け 冬瓜 穴子 ポテトサラダ トマト桃煮 桃すり流し はも順菜鍋 若あゆ いちじく田楽 とうもろこしかき揚げ ビフカツ 夏野菜そば ます新生姜 御飯 京都駅からもアクセスの良い地下鉄丸太町駅からもすぐの実伶さん。数ヶ月ぶりに訪問です。 最近は定期的に訪問させて頂いていて、一年を通して、色々な旬の素材を使った素晴らしい料理をアラカルトで頂きました。 最近は基本的には新規予約は二部制になっていますが、常連さんは多少の調整は出来る様です。 早い時間帯から利用できる事もあって、相変わらず賑わっています。 この時期は京都でも旬の素材が限られて難しい様ですが、メニューは定番も含めて充実。 ビールを一杯頂きながら、メニューを眺めて何を頂くか頭の中で組み立てます。頂きながらも追加は出来ますが、品切れになる事もあるので、気になるものは早めに注文してしまうのが良さそうです。 毎回、〆には御飯を頂きたくなりますが、食べ切れない場合は御飯はお土産にも出来るので、頼んでも後悔はありません。 今期は特にジュンサイや鳥貝が美味しかった。 わらび餅も季節感や甘みや酸味のバランスも良く美味しかった。 また別の季節に伺いたいと思います。 先付け ゼリー寄せ 夏野菜すり流し 新順才酢 鳥貝酢みそ 丸茄子木芽田楽 あぶらめ順才椀 夏野菜かき揚げ 和牛ビフカツ 丸唐麺 桜海老もろこし 釜御飯 わらび餅 数ヶ月ぶりの実伶さん。 今年は初の訪問。最近は京都に入ると先ず伺うルーティーンになっています。 18時に伺うと既に何組かお客さんが入っていて、いつもより奥側のカウンター席に。 先ずはビールを頂きながら、メニューを眺め、食材が被らない様に頭の中で組み立てていきます。 旬の春らしい食材に加えて、以前に頂いた定番ものもあり、食べたいものが多すぎて、なかなか選ぶのが悩ましい。 色々と今回も頂きましたが、まさにどれも美味しく、驚きの連続。目の前でアスパラを薄く包丁でスライスしていく様子も凄いし、舌だけで無く、香りや、目の前のパフォーマンスでも楽しい。 ドリンクはワインと日本酒も頂いたが、自然派寄りのものも提供されていて驚いた。 日本酒は合いそうなものを色々とグラスで出して頂いたが、どれも有名銘柄だが、バランスよく、それぞれの料理にも合い、飲むペースも自然と早まってしまう。 ある程度、お腹はいっぱいになっているのだが、まだまだ、食べたいものもあり、ついつい頼みたくなってしまうが、我慢してデザートを頂き、店を離れる。 また数ヶ月以内には訪れたいと思う。 突出し 飛龍頭 苺白和え 新玉葱すり流し ほたるいか串 ふぐ白子 生麩ブルーチーズ 自家製京あげ 蛤アスパラしゃぶしゃぶ 甘鯛唐揚 丸唐麺 釜御飯 かき生姜 ぷりん  数ヶ月ぶりに訪問です。 少し前にメッセージを送って予約しました。 早い時間から開いているのも嬉しいですが、実際にフレキシブルに使える。前回もそうですが、数組が17時くらいから利用していて、19時前には帰られており、こういうお店で、色んな使い方が出来るのは面白い。 今回も席に着いて、先ずはビールを頂きながら、しばらくメニューを眺めます。 季節の贅沢な素材を使ったものが並び、同じ素材でも色々な調理法で異なる料理が多いので、ある程度被らない様に組み合わせを頭の中で考えます。 とりあえず気になるメニューをいくつか頼み、ある程度、頂きながら、他に気になるものを追加で頼んでいきます。 一品ずつは量も調整して出して頂けるので、本当にエンドレスに色々と食べたくなる。 どの料理も一工夫が見られて、素材の味わいを引き立てているのは流石。 今回、初めて頂いた丸唐麺は出汁が本当に美味しく、シンプルながらもかなり贅沢な味わい。 そのあとに頂いたコッペ蟹が丸ごと入った御飯も蟹の旨みに加えて、卵の風味や食感も良い感じ。一気に食べてしまいました。 ドリンクは日本酒も堪能。 ちょっと温燗も飲みたいなと話していると、大将がIWAも面白いと提案。実際に頂いてみると、元々、冷酒だとドライで味わいが強いイメージでしたが、香りも良く、優しい味わいで、もうこれだけずっと飲んでいたいと思える感じ。 値段は優しく無いですが、贅沢に頂きました。 また違う季節に定期的に訪れたいと思います。 先付け 海老芋すり流し 銀杏コロッケ 焼くもこ 柿なます 焼ふぐ 和栗天ぷら 小柱玉葱かきあげ カキフライ 甘鯛かぶら蒸 丸唐麺 (まるからめん) こっぺかに釜御飯 ぷりん 京都の地下鉄の丸太町駅からも程近い竹屋町通沿いの料理屋さん。 こちらの前はよく通っていましたし、以前から来たかったのですが、ようやく伺いました。 今回はInstagramからのメッセージで数週間前に予約。 意外とスムーズに予約が出来ました。 予約した時間に伺うと比較的、早い時間ではありますが、カウンターは半分ほど埋まっています。 更にもうほぼ食事が終わった方もいて、素早く食事を済ませて帰る方もいる様です。 奥には個室もある様ですが、席数の割にはスタッフも多め、皆さん、効率よく動かれていて、客への対応も素晴らしい。 カウンター前に座って、目の前のメニューに目を通します。アラカルトのメニューは所狭しと料理名が並び、まさに圧巻です。ゆっくりと順番に追っていかないと頭にも入りませんが、気になるメニューが多くて、どれから頼むか迷ってしまう、嬉しい悩み。 まずは生ビールを頂きながら、前菜をいくつか頼みます。 旬の季節を感じる素材を使ったメニューが並び、定番のアレンジをされたものも多い。 店員さんと話しながら、選んでいき、タイミングを見ながら、揚げ物や〆を追加で頂きますが、食べ進んでいくと、更に気になるメニューが増えて、エンドレスに頼みたくなる。 量も調整しながら出して頂けるし、テンポ良く出てくる事もあり、アラカルトながら、コース仕立ての様に好きなものを頂けるのは、かなり有り難い。 料理のクオリティも丁寧に仕上げられており、日本料理ながら、洋のニュアンスも取り込み、素材の組み合わせも含めて、唸りたくなるくらい素晴らしいし、センスの良さも感じられる。 食べていないメニューもまだまだ多くあり、毎日でも通いたくなる。 ドリンクはワインのグラスは提供しているものが限られているが、下手な一般的な安いワインを出しているのでは無く、きちんと料理との相性を考えて選ばれている感じ。 その他はオススメの日本酒を色々頂いたが、ハズレは無いもののもう少し尖ったものもあっても面白いかなと思われた。ただリーズナブルに良いものをという感じにも取れ、印象は良い。 人気のお店ではあるが、回転も良いのか、早めに予約すれば大丈夫そうなので、また違う季節に伺いたい。 和栗すり流し 実伶風ポテトサラダ ひしがに 生麩ブルーチーズ 天然うなぎ 子持鮎 鱧すき焼き 銀杏コロッケ 和牛フィレカツ 釜御飯 さんま新生姜 和栗わらび餅
2025/09訪問
8回
金沢駅西口のエクティルさんへ。 なかなかタイミングが合わず、約半年ぶりの訪問です。 地元での認知は上がっていますが、やはり遠方から訪れる方が多い様に感じます。 金沢周辺では、珍しい本格的なスタイルのフレンチというだけでなく、珍しい食材を使ってシェフの技術と独創性で仕上げている感じ。更にはマダムと二人三脚でつくり上げるそのホスピタリティを求めて何度も訪れる方が増えている様です。 今回はディナーでの訪問。 コース開始時間は18時半。ドアオープンは18時ですが、この時期は既に外は真っ暗。早めに向かいますが、マダムがいつもの様に外で待っていてくださいます。 11月にこちらを訪れたのは何度かありますが、旬の蟹は最近はオプションになっています。価格や資源の問題もありますが、香箱蟹が有名になり過ぎて、どこのお店も画一的な料理を出されており、敢えて蟹を出さないお店も増えつつあります。 客側も現状を理解し、特に普段から食べ歩く方々は蟹を求めない姿勢が必要なのかもしれません。 自分も蟹の時期に金沢を訪れるのは暫くやめようと思います。 とは言え、今回も旬の食材を使った彩り豊かな料理が続きます。 定番になっている料理もアップデートされていたりしますが、特に後半はどれもメインになってもおかしくないクオリティ。 特に熊や仔猪を使った皿はジビエの美味しさを改めて感じられる。 また、世界的なトレンドなのかもしれませんが、フレンチやイタリアンでもアジアや中東のニュアンスを入れて仕上げていることが多いように感じます。こちらでもシェフは最近はスパイスなど積極的に前菜などで使われていて、新しい味わいを表現されていて、面白いと感じました。 最近は直前だと予約が埋まっている事もあるので、早めの予約をオススメします。 MENU Gastronomique Soupe〈一献〉 白山芝茸 大根菜 小松菜 ナッツメグ クミン ジロール コリアンダー ターメリック マジョラム Amuse-Bouche 〈出会いテロワール〉 能登島高農園 バターナッツかぼちゃ 無添加瀬戸雲丹 そば粉ガレット イベリコレバー 茄子 ハモンセラーノ 福井産 黒龍吟醸豚 焦がしじゃがいも 金沢漁港カンパチ セロリラブ ハリッサ ボッタルガ 牛のテール 北アルプス天然香茸 Le respect 〈Jose Alime Flance へのリスペクト〉 加賀橋立 朝セリ香箱蟹 specialite 〈スペシャリティ〉 長野 ワサビ田トリュット 七尾糸瓜 creation 〈創造〉 岐阜 熊 白山天然しめじ Cadeau de la mer 〈記憶〉 朝競り新湊漁港カマス 福井産へしこ 七尾漁港白子 Bouchiees〈余顔〉 愛媛早青八朔 Plat Prinipal〈薪〉 北アルプス仔猪 能登島野菜 Grand Dessert 〈時〉 シャインマスカット 苺 Misuardise〈余韻〉 お楽しみ Café Thé de bar Thé noir コーヒー 加賀茶 加賀紅茶 数ヶ月ぶりに金沢駅西口の住宅街の隠れ家フレンチのエクティルさんへ。 今年もゴエミヨに掲載されていて、認知も上がってきています。地元客の利用はまだまだ少ない様に見えますが、海外からプライベートジェットで繰り返し訪れる様な方もいる様で、国際的な富裕層やグルメな方も認めた本格的なお店だと思います。 前回はランチでの利用でしたが、今回はディナーで。 日が長くなっているので、スタート時間に合わせてのんびりと伺いますが、まだまだ明るく、風も清々しく気持ちいい。 店の前ではいつもどおり、マダムが待っていてくれて迎えてくれます。 お店の前の木々は暖かくなって生い茂ってきていて、夏らしい雰囲気になってきています。 前回訪れた際に5月には仔山羊が入る予定との事だったので、今回は合わせての訪問です。 かなりコスト度外視な素材な様で、実際には能登牛よりも高価。通常コースでは使いにくい素材な様で、貴重な経験です。 以前にも別の部位を頂いていましたが、今回のものは全くの別物。食感や旨みに大変驚かされました。 他の料理も今の金沢で手に入る食材を贅沢に使っていて、卓越した技術で仕上げている。 ワインは今回もペアリングで。 地元のワインや日本酒も取り入れながら、フランスワイン中心のペアリング。どれも単体でも美味しいですが、きちんと料理を引き立てていて、ワインも料理も進みます。 今回はトータルでは素材的に難しい季節だったと思いますが、色々と楽しめました。また別の季節に伺いたいと思います。 MENU Gastronomique Soupe <一献> 焼きとうもろこしの冷製スープ Amuse Bouche <出会いテロワール> 能登島熟成人参 根室かねせ瀬戸商店無添加雲丹 宇出津さより スペイン産カエル シブレット 琵琶湖鮎 ハンガリー鳩・鴨、岩手鹿・健康鶏砂肝パテアンクルート Hors d’oeuvre <始まりの序曲> 二俣町いのしし 花山椒 羽咋市椎茸 spécialité <スペシャリティ> 岩瀬岩牡蠣 トマトジュレ céation<創造> 宇出津鮑 Nouvelles feuilles vertes <新緑> 牛尾 リードヴォー 能登島ごぼう Cadeau de la mer <記憶> 七尾漁港甘鯛 金沢漁港赤いか Bouch'ees <余韻> 苺 ライム Plat Prinipal<薪> 黒部 吉田興産の乳のみ仔山羊 période de dix jours <一旬> 金時草麺 仔山羊出汁 Grand Dessert <時> サクランボ Mignardise<余韻> お楽しみ Café Thé de bar Thé noir コーヒー 加賀棒茶 加賀紅茶 雪が道路脇に残る中、金沢駅前の住宅街を抜けて向かいます。今回は久しぶりにランチでの利用です。 コースは12時スタートですが、30分前にはドアがオープン。いつもマダムがお店の外で待たれているので、日差しがある中とはいえ、早めに向かいます。 雪の日が続いていますが、こちらはキャンセルがほとんど入って無いそうです。地元の昔からの常連さんが多い事もあるかもしれませんが、きっと皆さんシェフの料理と共に、お二人の温かいもてなしを楽しみに訪れているのでしょう。 まずはいつも通り、ウエルカムハーブティーから。やはり雪でハーブ類は入手も難しいのか、いつもの様に葉っぱがたっぷりとは行きませんが、身体は温まります。 前菜は温かいスープから。これもこの時季としては嬉しい。色々な素材の旨みや食材の食感も感じられて、期待が高まります。またペアリングのシャンパーニュも適度な酸味が味わいを引き立てます。 そして次々とアミューズが続きます。 メニューには載らない素材も含めて、定番のものから、貴重な旬の素材も相変わらずそのバリエーション、組み合わせ、盛り付け、香りも素晴らしい。 更にワインと合わせての味わい、風味も楽しい。 魚介もどれも素晴らしいが、メインの乳飲み小鹿は火入れも含め味わいも食感も素晴らしい。お腹はいっぱいなのだけれど、もう一切れ食べたいと思ってしまうほど。 難しい季節だったとは思うけれど、今回も楽しい訪問となりました。 春には仔山羊をまた提供される予定との事で、暖かくなった頃にでも、また伺いたいと思います。 MENU Gastronomique Soupe く一献> フランス産ホワイトアスパラ Amuse-Bouche <出会い テロワール> 能登島熟成人参 根室かねせ瀬戸商店 無添加雲丹 三重はまぐり白蕪 新湊あおりいか スペイン産かえるシェリー 輪島ずわい蟹 Hors d’oeuvre <始まりの序曲> 岩瀬漁港 まんじゅ蟹 l’hiver <冬> 穴水産牡蠣 NOTO <字出津> 白子 ホワイトアスパラ Blanc de montagnes <山> スペイン産鳩 フォアグラ 能登115 Cadeau de la mer <海からの使者> 魚津漁港平目 能登島ふぐ Bouch'ees <休息> デコポン Plat Prinipal <薪> 岩手大槌 乳飲み小鹿 河北潟川端れんこん Grand Dessert <時> 小松市本田農園苺 高松町紋平柿 Mignardise<余韻> ショコラ Café Thé de bar Thé noir コーヒー 加賀棒茶 加賀紅茶 金沢駅の西口側から歩いて10分ほどの住宅街の中にあるフレンチ。 以前から世界的に著名なレストランレビューなどからも絶大な評価をうけていて、春にはゴエミヨ、先日には東京の超有名店に混ざってLa Listeにも選ばれております。 そういう事もあってか、SNSなどの情報を見て来るのか、外国人のお客さんも多い様子。とは言え、なかなか地元の一般客には馴染みが無いのか、平日は落ち着いている事もある様です。 その分、個人的には隠れ家でのんびり過ごせるので有り難いのですが。 今年は既に雷が鳴り、霰も降る季節に早々と入り、駅から徒歩で向かうのは若干大変ですが、長くは降り続かないので、合間を見ながら向かいます。 お店の前ではマダムがいつもながら傘を持って寒い中、待って頂いています。何時ごろに来るか判らないだろうに下手すると30分は外で待っている事もあるのではないかと心配になります。18時半コーススタートですが、18時には扉を開けられるので、早めに行って、温かいウエルカムハーブティーを飲みながら、ゆっくりと過ごされるのがオススメです。 この時期はこれまでもコースには香箱蟹や地元のブランド蟹の加能蟹を取り入れていましたが、今年は蟹を含んだコースは別にされた様子。実際、県外からの客は蟹を求めて訪れる方も多いと思いますが、個人的にはそこまで蟹に対しての思入れは高くない。大きいだけで値段が異常に上がるブランド蟹も不思議な感じです。 とは言え、今回は中間の香箱蟹を含めたコースに。今季では初めて、一杯分丸ごと頂きました。 コースはいつも通りにアミューズからのスタート。 美味しいシャンパンを飲みながら、一体、何種類の前菜が出るのだろうと思うほど、次々に運ばれてきます。定番のものも含めて、これだけ頂けるのはなかなか無いと思う。 続く香箱蟹は丁寧な仕事が一目で判る。 なかなか大勢の分は用意できない様なので、少人数で伺うのが良さそう。 味わい的にもカリフラワーを使ったり、センスを感じさせる仕立てで、ちゃんとフレンチに仕上げている。爽やかな別添えのソースも美味しい。 どの料理も印象に残る美味しさで、贅沢なのだが、唯一の難点はかなりお腹はいっぱいになる事。ボリュームも品数も含めて、きっと出したい料理もたくさんあるのだろうが、食べるのが好きでサービスもしたくなるのだろう。 パンも色々な種類を毎回、用意して頂くのだが、心残りなのはすべて食べ尽くすのは難しい点。 こちらに伺う際はかなりお腹は空かせて伺わないといけないと毎回、反省してしまう。 メインはメニューには載っていないが鴨肉に加えて熊も出して頂いた。金沢周辺でも昔の様に熊を出すお店は少ないと思うので、個人的にも久しぶりだった。 今回もメニューには載せきれない食材が多く使われており、デザートまでかなり贅沢な構成だったと思う。 食後は紅茶を頂きながら、お二人と遅くまでお話しを聞きながら、ゆっくりさせて頂いた。 また、金沢を訪れた際には定期的に伺いたいと思います。 Soupe <一献> 能登栗 セロリ Amuse-Bouche <出会い テロワール> 能登島熟成人参 雲丹 能登町白子 新湊港デブカツオ フランス仔羊 スペイン産かえるシェリー Hors d'oeuvre <富山湾の始まりの序曲> 西海港 香箱蟹 カリフラワー Saison<父親へのリスペクト> 愛知産うなぎ Les Sentments<石黒農場への感謝> 岩手石黒農場ほろほろ鶏 木滑なめこ 河北潟川端加賀れんこん Le Courant est Propre<海流> 輪島港 ずわい蟹 Cadeau de la mer <海からの使者> 富山四方港きじはた 三重産車海老 Bouch’ees<休息> みかん Plat Prinipal <薪> 岩手産鴨肉 Grand Dessert <時> 林檎とフロマージュ 高松町紋平柿 Fromage <余韻> 黄金 Café Thé de bar Thé noir コーヒー 加賀棒茶 加賀紅茶 春以来、数ヶ月ぶりに訪問です。 今も精力的に能登地震の被災地の支援を続けられていますが、お店の方も以前にも増して素晴らしい料理を提供されています。 お店は金沢駅からも徒歩圏内の住宅街ですが、お庭も最近、整備されて、BBQなども出来る様に整備されています。 以前のお店では掲載されていましたが、この春にはこちらでもゴエミヨに掲載。6月には丁度、オープン1周年も迎えられました。 毎回、旬の素材も取り入れて、異なる料理を提供されますが、今回はいつも以上に渾身のコースといった感じで皿数も多く、非常に気合いが入った感じで驚かされた。 アミューズから品数も多く、まるで日本料理の八寸の様な感じ。こちらでは新鮮な感じ。 魚介も普段は頂けない様なものも適切な調理で提供。どれも驚かされたが、通称デブ鰹と呼ばれる鰹は富山湾に留まって生息する様で脂ののりから鰹とは全く異なる風味で面白かった。 更に鳩は他のお店で頂くものとは全く異なるフレッシュな味わいと深み。ここがメインかと思いきや、泥障烏賊、口直しが入ってからの珍しい仔山羊。山羊はなんとなくクセの強い食材で肉も固い印象ですが、仔山羊は自分も多分初めての経験。仔羊に近い雰囲気ですが、フレッシュで柔らかく旨みも強い。なかなか出回らない食材だと思いますが、なかなか美味しい。 今回もいつも通りワインペアリングで頂きましたが、ワインも面白そうなものを色々と準備頂いた様で、特別に取り寄せたものもあり、気を遣って頂き大変有り難い。 料理にも大変合って、素晴らしく、ついつい飲み過ぎてしまう。 地元でも有名なシェフですが、国内外からと遠方から一人で訪れる客も最近は多い様。敢えて早めに予約を閉じて貸し切りにされる事も多い様なので、早めの予約をオススメします。 Soupe 一献 山梨 桃 Amuse-Bouche 出会い 人参 雲丹 蛤 長野 鶉 ヤングコーン おわら 最中 熊本 馬肉 フランス 仔羊 とうもろこし Hors doeuver 始まり 岩瀬 デブ鰹 氷見 鱒 Saison季節 柴垣 岩牡蛎 Les sentments 想い 宇出津 鮑 ルタバガ Reconstruction 復活 フランス 鳩 Cadeau de la mer 海からの恵み 能登島 平目 アオリ鳥賊 Bouch ees 休息 赤紫蘇 Plat prinipal 渾身 黒部 仔山羊 Plat de cloture 締め 金時草 山羊コンソメ Grand Dessert 饗宴 マンゴー パッション Cafe au The コーヒーまたは加賀紅茶 昨年11月以来、数ヶ月を空けての訪問です。 これまではディナーでの訪問でしたが、今回は初めてのランチタイムでの訪問。とは言え、コース内容や価格設定は変わりません。 いつも通り、駅前から歩いて向かいますが、駅からは数分の道のり。天気予報よりも早く雨が降って来ましたが、マダムが心配されてお店の前の道路沿いまで出て、傘を持って待っておられて、こういう気遣いが相変わらず素晴らしいお店だと思います。 一月の震災をうけて、御本人もお店や自宅も被害を受けておられますが、シェフは早くから二月末までの営業をストップして、被害が大きく、支援が遅れている奥能登、特に珠洲方面の支援を現地で行い、その行動力、発信力にも頭が下がります。金沢周辺だけで無く、全国のシェフも賛同され、協力されたり、メディアでも報じられて、影響力は大きかったと思います。 その際のお話も色々と伺えましたし、環境の素晴らしさに惚れ込み、ご本人も珠洲の方に移り住みたいと話されているほど。笑 今回のコースもかなり気合が入っていて、品数も多いし、食材も驚く様なものが続く。でもやっぱり、こういう料理を作っていると集中出来る事もあると思いますが、充実していて楽しいとも話されていました。連日お疲れの中、活き活きと料理を仕上げられて、更にコースが終わった後もずっと立たれたまま、夕方まで話に付き合って頂き、楽しい時間を過ごせました。 料理もワインも金沢ではトップクラスなのは、相変わらず、こういう雰囲気も含めて、ファンが多いお店なのだと思います。前のお店に続き、今回、こちらのお店でもゴエミヨに掲載されました。今後、認知も人気も上がってくると思いますが、また定期的に伺いたいと思います。 Soupe 一献 長野 ホワイトアスパラ Amuse-Bouche 出会い 人参 雲丹 新湊 ホタルイカ 金沢 鯵 七尾 浅利 フランス 仔羊 おわら 最中 フォアグラ Hors d'oeuver 始まり 金沢港 加能蟹 Noto 能登への思い 七尾 水蛸 Reconstruction 復興 岩手 石黒農場 ホロホロ鳥 Toyamagolfe 富山湾 岩瀬 ボタン海老 Montagne 山の幸 フランス アスパラ モリユ茸 白山 熊 Cadeau de la mer 海からの恵み 岩瀬 アラ 七尾 梅貝 Bouch'ees 休息 デコポン Plat prinipal 渾身 岩手 小鹿 Grand Dessert 饗宴 林檎 苺 Mignardise 小さなお菓子 Cafe au The コーヒーまたは加賀紅茶 夏以来、数ヶ月ぶりに訪問です。 涼しい季節は駅から歩いても、あっという間に感じます。 お店の入口まで来ると、今回もマダムが外まで出て来て、出迎えてくれます。何かセンサーでもあるのかな? 以前から18時半にコースはスタートでしたが、予約サイト上の時間が扉のオープン時間の18時になっていて勘違いして早く訪れる客が多かった様ですが、予約サイト上の表記は判りやすい様に変更されています。 また以前と異なる点として、息子さんがお店を離れられている様で、現在はご夫婦お二人で営業されています。 その為、席数はかなり絞っている様で、2組4名程度を限度にして、予約も早めに止めている様なので、早めに予約される事をオススメします。 シェフも出来る限り、ちゃんと美味しいものを食べに来てくれる方を大事にされたい様で、そういうお客さんに集中して料理を作りたい様です。 そういう訳でこちらのお店には出来るだけ少人数で訪れる事をオススメします。その方が料理の内容もアップするかもしれません。 今回のコース内容は解禁されたばかりの蟹も含まれる内容。最高級の大きなものは含まれませんが、その分、リーズナブルな価格設定。とは言え、他ではなかなかお目にかかれない美しい個体。こちらでは通常は市場からその日に使うものを仕入れている様ですが、市場が休みの日はお店の水槽で生かしたまま管理されている様で、目の前で生きた蟹を見せてくれます。 コースは以前と同様に品数も多く、旬の地元の素材も贅沢に使った内容。 どの皿も流石と言った感じだし、綺麗に盛られた蟹の一皿もフレンチらしさも感じられる仕上がりで、これだけでゆっくりと飲みたいとも感じられる。 目の前で蟹しゃぶを仕上げて頂いたり、おまけで蟹のブイヤベースをメインの後に作って頂いたり、少人数ならではの贅沢な時間を過ごさせて頂いた。 本当に隠れ家とも言えるお店だが、金沢では一番実力も経験もあり、新しいことにも挑戦されている素晴らしいお店だと思う。また違う季節に金沢に訪れる度に伺いたいと思えるお店です。 Soupe 一献 能登島蕪 原木なめこ Amuse-Bouche 出会い 人参 雲丹 金沢 甘海老 フォアグラ ノルウェーサーモン 蛤 おわら 最中 Hors d'oeuver 始まり 金沢港 香箱蟹 キャヴイア Traditions 父からの伝承 愛知 鰻 Saison 季節 穴水 牡蛎 Montagne 山 椎茸 兎 Cadeau de la mer 海からの恵み 金沢港 加能蟹 岩手 松茸 Bouchees 休息 ザクロ Plat prinipal 渾身 山鳩 Avent Dessert 余韻 押水 無花果 ジャスミンのプティポー Grand Dessert 感謝 カシス Mignardise 小さなお菓子 Cafe au The コーヒーまたは加賀紅茶 金沢駅西口から徒歩8分ほどの住宅街に数ヶ月前にオープンされたばかりのフレンチレストラン。 以前は同じく西口に自社ビルを持ち長く市内でも多店舗経営をされていたプレミナンスの川本シェフが自宅の一階を店舗にリニューアルし、家族で新たな挑戦を始められました。 以前のお店ではミシュランやゴエミヨにも掲載されていましたが、コロナの影響で会社は昨年、破産されていましたが、ようやく再出発という感じで、以前からの常連さんを中心に早速、話題になっている様です。 これまでの大箱の店舗とは異なり、カウンター中心で、シェフやマダムともコミュニケーションを取りながら、調理しているところも目の前で眺めながら食事が出来る劇場型のシェフズテーブルといった感じ。 キッチン奥には薪火の窯が設置されていて、火を使った調理はそちらで行われます。炭火や熾火を器用に使い分けられているのも流石という感じです。 全国的に一気に増えて来ている薪火を使ったお店ですが、金沢周辺ではまだまだ少なく貴重な感じ、更に火の使い方もなかなかです。 料理の食材や使われている器も地元の石川を中心に北陸三県の有名生産者や作家のものを贅沢に使われている点でもローカルガストロノミーとしての評価もできる。 最初から釋永岳さんやShimooさんのものなども贅沢に使われている。 料理は運ばれて来た瞬間から見た目にも美しく目を奪われるが、皿も適切な温度で香りも立ち、五感で楽しめる。 現在のおまかせコースを始められてから、「皆さん、食べるのが早くて驚いている」と話すシェフであるが、目の前で仕上げられて行く様子を見ながら待っているのだから、出て来た瞬間に料理に集中して食べ進めてしまうのは当たり前な感じもします。 皿数は比較的ありますが、居心地も良く、ずっと食べていたいとも思えるクオリティ。これまでとは違うスタイルのコースだと思いますが、最近のトレンドも抑えながら、しっかりと仕上げてくるのは経験も豊かなシェフならではだと思います。 またサービスは息子さんがソムリエとして在籍。ワインや日本酒を中心にペアリングも提供されており、きちんと格も合ったワインを提供されている。 若干、人と話すのは苦手なのかなとも感じますが、頑張っている姿は微笑ましく、サービスに関しても素晴らしい。 気になったのは、やはり、窯の側の席は若干、暑く、グラスのワインも温まってしまうので、調整は必要かもしれない。 また予約時間はディナーは18時となっているが、実際にはドアオープンが18時、ディナー開始は18時半という事なので注意が必要です。 シェフはコースが始まるとお客さんと話している暇がほとんどないとの事なので、早く来てくれる分には、ゆっくり話せて有り難いとの事でしたが。 サービスで冷たいハーブティーなども出して頂けたので、コース開始まではゆっくりと過ごせながら、あっという間に感じました。 直ぐに認知も人気も上がりそうですが、また、機会を見て別の季節に伺いたいと思います。 Soupe 一献 アボガド Amuse-Bouche 出会い 能登 サザエ 人参雲丹 白海老四十物昆布〆 おわら最中 金沢 カマス Hors d’oeuver 始まり 珠洲 岩牡蛎 Tetre大地 河北潟 川端 蓮根 Traditions 父からの伝承 愛知 鰻 Ete’ 夏 犀川 鮎 Montagne 山 鶉 Cadeau de la mer 海からの恵み 能登島 アラ 水蛸 Bouch'ees 休息 高農園 赤紫蘇 Plat prinipal 渾身 岩手 小鹿 Avent Dessert 余韻 高松 デラウェア Grand Dessert Arri’ere-gout 饗宴 黒部山羊 桃 Mignardise 小さなお菓子 Cafe au The コーヒーまたは加賀紅茶
2025/11訪問
8回
地下鉄丸太町駅から程近い古民家フレンチのMOKOさん。 オープンから程なく、ミシュランの星も獲得されて、本格的なその料理も人気です。 今回は昨年の同じ時期以来、1年ぶりの訪問。 昨年はフェスティブシーズンのスペシャルメニューにチャレンジされていましたが、難しさもあり、今年は通常メニューの様。 とは言え、自前で熟成された魚介やジビエも豊富で、より豪華な内容。今回はランチでしたが、品数も多いディナーの方がオススメです。 お店自体はスタッフも増えて、人気も上がっているのがよく分かります。 シェフも営業中はスタッフに任せるところは任せている感じで、若いスタッフも育ってきている。 ワインはフランスのクリーンナチュラル主体でペアリングが可能。シェフがお気に入りだというワインなども提供されますが、なかなか美味しかったです。 アクセスしやすい場所ですし、ジビエを堪能したい場合には、いい選択肢になると思います。 長崎頭鰤 蕪 キャビア 京都猪 椎茸 菊芋 ケール 長崎クエ ブロッコリー 小松菜 京都鹿 腿 首 肩 心臓 キャベツ ジュニパーベリー ミルフィーユ ヘーゼルナッツ プラリネ お茶菓子 アーモンド 丸太町の裏通り、丸太町通から少し入った場所にあるフランス人シェフがオーナーのモダンフレンチ。 オープンから2年目になりますがミシュラン掲載などもあり、最近はなかなか忙しそう。 伺う度にキッチンには新しいスタッフが増えている気がします。 この日は久しぶりのディナーでの訪問。 この時期はホリデーシーズンで、いつもよりコースの値段は上がっていますが、カウンター席は早い時間からほぼ満席。 外国人客も多いですが、日本人の利用も増えている様です。 コース内容ですが、いつもより高級食材が使われていて、普段、あまり外食されない客層には判りやすく贅沢さを味わえる感じ。 個人的には逆にシェフの個性が欠け、クラシック寄りになっていて、熟成の良さもあまり感じられず残念でした。 来年はもうやらないかもという話なので、最後の機会としては良かったのかもしれませんが。 ジビエの季節なので、次はもっと熟成肉の良さを楽しめると良いかなと思います。 ワインはクリーンナチュラルですが、最近、メーカーズディナーをされた生産者やインポーターのものも。 ペアリングとしては特に問題はないのですが、バリエーション含めて、ソムリエ不在の弱さは今後の課題かなと思います。 普段から客単価が上がる様にメニュー構成が変わって、より面白さが出て来ると、更に良いレストランとして進化しそうです。 また、定期的に伺いたいと思います。 北海道産帆立、オシェトラキャビア Hokkaido Scallop, Oscietra Caviar 富山産牡丹海老、カリフラワー Toyama Botan Shrimp, Cauliflower 熊本産天然平目、牡蠣 Kumamoto Wild Flounder, Oyster 国産野鴨 “トゥルト”、フォアグラ Japanese Wild Duck "Tourte", Foie Gras 京都 大原産鹿肉、菊芋 Kyoto Ohara Deer, Jerusalem Artichoke ブリー・ド・モー トリュフ Brie de Meaux Truffle 福岡 朝倉産柿、'Honey Woods' 彼岸山はちみつ Fukuoka Asakura Persimmon, 'Honey Woods' Honey モンブラン Mont Blanc 地下鉄丸太町駅からも程近いモダンフレンチに今回も数ヶ月ぶりの訪問です。 やはりこちらの料理やワイン、雰囲気を堪能するならディナーでの訪問がオススメですが、今回はタイミングが合わず、ランチでの訪問です。ただ、ランチでも充分にこちらのニュアンスは楽しめると思いますし、明るい時間帯の方が庭や町家の雰囲気も感じられるかもしれません。 この春にミシュランに掲載された事から、以前に比べて認知も人気も上がっており、カウンターはほぼ満席。外国人の利用も多いですが、日本人の地元の客も増えている様子。 日にもよりますが、夜の方が比較的、予約は取りやすいのかもしれません。 客入りが増えている事から、スタッフも増え、以前よりもやりたい事がやりやすくなっている様に見えます。 ドライエイジングの庫内も以前よりも魚も肉も多く入っており、コースが始まる前から気になります。 コースの始まりは二日間熟成の鯵を使ったものから。シェフが熟成中のものを見せてくれます。 サイズ的にも立派ですが、綺麗に処理されています。 鯵の風味、食感も素晴らしいですが、夏らしい素材と組み合わせており、ワインも進みます。 後半の九絵や豚も熟成されたものですが、適度に脱水されて、火が入った後の状態もちゃんと計算されており、食感が非常に良い。 豚は半頭事で仕入れている様で、脚が丸ごと熟成庫に入っています。提供される一皿にも腿、肩、首が使われており、調理法も異なり、味わいのバリエーションも楽しめる。 ドリンクは今回もペアリングで。 ランチはデザートを入れて、5皿のコースなので、先ずは3杯のセットから始めますが、途中で様子を見ながら増やすことも可能とのこと。 もし、最初からチーズを頼む予定なら5杯のセットでも良いかもしれません。 ワインは自然派中心のラインナップ。 どれもペアリングの精度もそうですが、クオリティ自体も素晴らしい。 食事の雰囲気とも合っており、食も進みます。 次は涼しい時季にまたディナーでお伺いしたいと思います。 明石産鯵、胡瓜 Akashi Horse Mackerel, Cucumber 大原産ビーツ、紫蘇 Ohara Beetroots, Shiso 長崎産九絵、ズッキーニ Nagasaki Grouper, Courgette 長崎産五島豚、茄子 Nagasaki Goto Pork, Aubergine 'Mythese'チーズセレクション 'Mythese' Cheese Selection パイナップル 'パヴロヴァ' Pineapple 'Pavlova' コーヒーもしくはティー Coffee or Tea 数ヶ月ぶりに訪問です。 前回、訪問時には既にミシュラン掲載がプリアナウンスされていましたが、正式に一つ星獲得が発表されてからは、更に反響が大きい様子。 元々、外国人観光客は早い時間帯か、かなり遅い時間帯の利用を好みますが、この日も最終入店時間に複数組の外国人が入ってきていました。 日本人の利用者も徐々に増えてきている様ですが、一般の方はよほど有名かリーズナブルなお店じゃないと難しいのかもしれませんね。 東京などの遠方から訪れる方も増えると面白いかなと思いますが、先日、こちらのお店が虎ノ門のアンダーズのダイニングでポップアップを5日間行い、反響も良かった様で多少は認知も上がった様です。 この日はディナーでの利用でしたが、メニュー構成や料理のクオリティも以前よりも良い方に向かっている。焼き物全般を任せられるスタッフが加わった事もあると思いますし、より積極的に国内の旬の素材を使っていることもありそう。 熟成庫には鴨が何羽も入っている。 遠目に見るとまるでローストしている様な色合いだけれど、実際には低温でドライエージングしており、生ハムなどに近い状態なのかもしれない。 この日はメインで数週間熟成したものを頂きましたが、レアに仕上げられた肉は食感も味わいも面白い。 他の前菜などの料理も以前より手間が掛かっているし、以前は奥のキッチンテーブルで仕上げていた料理もカウンター目の前で仕上げていて、より臨場感も増している。 まだまだ今後も進化する可能性を感じられ、今後も定期的に伺っていきたいと思います。 石川 桜鱒、大原の山菜 Ishikawa Cherry Trout, Ohara Mountain Vegetables ホワイトアスパラガス、甘海老 White Asparagus, Sweet Shrimp 北海道産帆立貝、ほうれん草 Hokkaido Scallop, Spinach 大分産子羊肉、茄子 Oita Lamb, Aubergine 茨城産鴨肉、スイートコーン Ibaraki Duck, Sweet Corn 'Mythese'チーズセレクション(別途料金¥1,500) 'Mythese' Cheese Selection (Supp. ¥1,500) パイナップル、マンゴーソルベ Pineapple, Mango Sorbett 多良間島産黒糖タルト、ジンジャーアイスクリーム Tarama Island Brown Sugar Tart, Ginger Ice Cream コーヒーもしくはティー Coffee or Tea レモン メレンゲ フィナンシェ 地下鉄丸太町駅からも歩いてすぐの古い町家を改築されて昨年オープンされたMOKOさん。 オープンから間もない昨年の夏前にランチで伺っていましたが、久しぶりに今回はディナーで訪問です。 年末にお店の前を通ったところ、以前にジャンジョルジュに居られたソムリエの方が気づいて、前まで出て来られて、少し立ち話をしていた事もあり、その後の変化や進化が気になっていました。 こちらのお店自体、間もなくオープンから一年を迎えますが、少しずつ認知度も上がってきていて、更に4月に出版されるミシュランガイドの先行発表で、掲載される予定である事が既にアナウンス。 まだ星の数などは判りませんが今後が楽しみ。 また、早速、目ざとい外国人の予約が増えてきているとの事で、ミシュランの正式発表後は予約も取りづらくなるかもしれません。 今回のディナーはランチに比べても品数は多いですが、以前からの進化も充分に感じられる内容。一週間ほど自前で熟成させた魚を使った料理も旨みが増していて素晴らしいですが、合わせる素材の組み合わせなども流石のセンスを感じさせる。 更にソムリエが加わった事で、以前よりもナチュラルワイン主体のペアリングとなり、料理の味わいを引き立てている。基本、クラシックなクリーンナチュラル系なので、自然派のクセが苦手な方でも充分に楽しめるセレクションだと思う。 夜遅くまで色々と話も伺えて、今後の進化も楽しみだし、また別の季節に伺いたい。 アミューズ ブリオッシュ、烏賊 Amuse 大分産天然鰤、人参 Oita Wild Amberjack, Carrot 北海道産帆立、カリフラワー Hokkaido Scallop, Cauliflower 三重産平目、ロマネスコ Mie Flounder, Romanesco 京都大原産鹿肉、キャベツ Kyoto Ohara Deer, Cabbage 熊本産黒毛和牛、菊芋 Kumamoto Black Wagyu, Jerusalem Artichoke "Mythese"チーズセレクション 'Mythese' Cheese Selection 林檎、ヴァニラアイスクリーム Apple, Vanilla Ice Cream ヴァローナグアナラチョコレート、オレンジ Valrhona Guanaja Chocolate, Orange コーヒーもしくはティー Coffee or Tea 京都地下鉄の丸太町駅からも程近い路地裏にオープンされたばかりのお店。 古い町家を改装されて、かなり贅沢でモダンなスペースを造り上げておられます。 店内に一歩入ると、意外と広いスペースと多くの席があるのに驚きます。 まだ認知が低いこともあり、予約はまだ落ち着いており、カウンターメインの営業の様ですが、将来的には逆に敢えて、カウンターは使わずに、テーブル席中心でのサービスにするのも、意外と雰囲気は良い気がする。 ただカウンター席に座って驚くのは、大きな一枚板を使われていること。かなり長い板なので、継ぎ目を探してみてが見つからない。どうやら元は8メートルもあるチェリーの板で、逆にこれを削ったり、端は棚など別の用途にも使われている様。 またキッチン脇にはドライエイジング専用の冷蔵庫が置かれている。熟成肉専門店ならわかるが、こういうレストランで見かけたのは初めて。上には肉、下には魚が綺麗に吊るされている。今後、ジビエなども提供したいとの事で、その季節が楽しみです。 全体的にすごくお金が使われていることが判るが、どうやらシェフの奥様の実家の会社がバックアップされている様。 シェフは元々、ロンドン出身。タイユヴァンなどで長く修行された後、日本に移住。この春に京都にジャンジョルジュの国内二店舗目が営業を開始しているが、そちらの準備などにも関わって居られた様子。そちらのオープンが遅れている間に独立し、こちらのオープン準備を進めていた様。サービス担当の女性も最近まで、ジャンジョルジュの開店に携わっていた様です。 この女性も海外が長いのか、シェフもそうですが、お二人とも綺麗な英語を話されていて、外国人客が多い京都ではかなりの強みになるだろう。 料理はランチコースだと、かなり皿数も限定されていますが、それでも海外出身シェフならではの料理を堪能できます。最近は海外のモダンな有名店で修行した日本人シェフも多いですが、酸味やハーブの使い方は外国人シェフの方が抜群に上手く、センスを感じることが多いです。 全体的に熟成もかけながら、うまく素材を活かした料理になっていると思います。予約が安定してくると更に進化が期待出来そうです。 最初に出されるパンは香りが良く、驚いたが、二階にベーカリースペースがあり、天然酵母を使った自家製との事。長時間発酵をされているので、サワードウに近い優しい酸味も感じられ、食事にもよく合う感じ。バターもフワッとしたホイップバターっぽい。 ドリンクは厳密にペアリングコースを提供されていないが、グラスでも色々と提供されており、泡、白、赤を料理に合わせて出して頂いた。現状、フランスのクラシック寄りのものが多い感じだし、ちゃんとしたソムリエが居られれないので、今後の課題だろう。 近くのKOKEさんとも仲良くされている様だし、モダンな料理にも合う、自然派ワインもうまく取り入れていくと面白いお店になりそうだと感じた。 蔵の中や個室なども食後に見させて頂いたが、かなりの拘りを感じられ、今後の展開も色々考えている様で、更なる進化が楽しみです。 また別の季節に訪れてみたいと思います。 明石産鯵のグリル、きゅうりの焦がしヴィネグレットと昆布オイル マリネした大原産トマト、トマトウォーターゼリー、湯葉、カモミールとレモンのオイル 和歌山産鰹、ズッキーニ、ソースヴィエルジュ オーストラリア産ラムロインと肉の白味噌煮込み、賀茂茄子、黒ニンニクと黒オリーブペースト “Miythese”チーズセレクション グアナラチョコレートのガナッシュ、ヘーゼルナッツとチョコレートのアイスクリーム コーヒーもしくはティー
2025/12訪問
7回
金沢駅西口の長田の隠れ家、こよりさんへ半年ぶりに。 暑い時期は駅から歩くと大変ですが、涼しくなってくると歩く方も増えてくる様子。 うどん文化の金沢でも人気になってきていますが、東京などから訪れる観光客の利用も増えている様子。 昼間だけの営業ですが、満席のことも多い様なので、予め予約して訪れるのが良いと思います。この日もオープン前から満席でしたが、営業中も電話が何度もかかっていました。 営業中はお忙しいと思うので、営業時間外か、SNSで問い合わせるのが良いと思います。当日、空席がある場合はInstagramでもお知らせされています。 今回はオープン直後の早い時間に訪問。 12時前は比較的、店内も落ち着いています。 以前はコースも提供されていましたが、スタッフが少なくなって、なかなかコース再開は難しそう。それでも、店主お一人で客数分の蕎麦を朝から仕込むのも大変だと思いますが。 タイミングが合えば、若干ですがお酒に合う一品料理を準備されていることもある様で、いくつか盛り合わせで用意して頂きました。何度か訪れている方は予約時やオーダー時にきいてみても良いと思います。 料理はどれも流石のクオリティ。 他の料理でも使われている素材も加えて、立派な八寸に仕上げられています。 ここで追加でそばがきを。 いつもの通常のそばがきもあるけれど、原木なめこと一緒でも出せるとのこと。店主さんと相談して、なめこは別添えで出して頂き、両方の雰囲気を楽しみました。 新蕎麦の時期ということもあって、流石の風味の良さ。旨みはしっかりとあるので、塩だけでも美味しいですが、なめこと蕪のみぞれもなかなかのもの。 この後、最初にオーダーしておいた十割蕎麦が運ばれてきます。通常の二八は水切りをしない戸隠特有の盛り方ですが、新蕎麦の時期だけ提供される十割蕎麦はしっかりと水を切った状態で。細さは同様にかなり細いので、若干切れやすいのかなと思いますが、しっかりとした歯応えと風味が味わえます。 最後は季節限定の温かいお蕎麦。こちらで温かい蕎麦を頂くのは久しぶり。 これが見た目も絵画の様で美しい。 出汁の香りなども楽しみながら、蕎麦を口に運びます。少なめの量でお願いしましたが、これだけ食べた後でも、もっと食べたいと思わせる味わいでした。 コース料理の再開も期待しながら、暖かい時期になる前にまた伺いたいと思います。 逸品盛り合わせ 白和え 風呂吹き大根 銀杏 むかご 五郎島金時 蓮根 そばがき 原木なめこ 蕪みぞれ仕立て 十割そば 加賀蓮根のすり流しそば 金沢駅西口から少し離れた住宅街の裏通りにある、こよりさんに約一年ぶりに訪問です。 昨年の夏頃から、コースメニューはお休みして、アラカルトのみの提供となっていた事から、しばらくお伺いしていませんでしたが、久しぶりに予約して伺いました。 現在も人手不足の為、アラカルトメニューのみですが、以前よりも訪れる方は増えている様子。地元の方のみならず、海外からの旅行客の利用も増えており、人気店となっている。 元々、うどん文化の金沢では、地元ならではの蕎麦のスタイルも無いし、これまではあまり質の高いお店は少なかったので、驚きです。 メニューを見ていると、お酒の種類は以前同様に豊富。 コースメニューほどの品数はありませんが、一品料理をいくつか頂くことで、充分に堪能できます。 今回は少しお通しも用意して頂き、一品の量も調整して出して頂いています。 一通り頂いた後は、蕎麦を。 まずはスタンダードなものをぼっち盛りで。相変わらず、極細の蕎麦の食感も風味も素晴らしく、蕎麦の味わいを堪能できる。 続く季節の蕎麦は揚げた桜海老の香りが印象的。岩海苔の風味がプラスされ、ぶっかけスタイルでカジュアルに楽しめる。 コースが再開される事を期待しつつ、また、タイミングを見ながら伺いたいと思います。 震災の影響で、客足の低下や食材の仕入れなども考えて、1、2月はコースの提供をやめて、席は予約制ですがアラカルトメニューのみを地元の方々を中心に提供されていました。 3月からは少し状況も落ち着いた事もあり、コースメニューを復活。ただアラカルトの方も暫く続ける様で、時間帯によってアラカルトとコースを頂いているお客さんもいて、店主さんは以前よりも忙しそう。 今回は早めの時間にコースを頂きました。 最初から蕎麦がきを揚げたものなど、あまり他では見かけない料理も提供され、クオリティは以前以上で、どの料理を頂いてもなかなかの感動レベルです。 かけ蕎麦のつゆも鰹や昆布の風味の良い香りがして、季節によっても調整されているんだなと感じられる。トッピングにも菜の花が使われて季節感もしっかりと出されている。 鴨ロースの付け合わせの蓮根餅も素晴らしいし、蕎麦粥のしじみの出汁も美味しい。 これらに合わせてオススメの日本酒をグラスで出して頂いたが、適度に華やかで甘さを残したものが多く、料理との相性もいい。更に食材の産地と酒の産地を合わせてみたり、ワインやペアリングの知識もかなりあるのかもしれない。 最近、能登牡蠣を含め、大ぶりの牡蠣を頂く機会が多かったが、ワインとの相性は難しいなと感じられる事が多かったが、岩海苔も使い磯臭さが強くなりそうなのに、日本酒では全く嫌な風味も出ず、改めて牡蠣には日本酒のペアリングが良いなと再確認させられた。 〆はアラカルトメニューから今だけの胡麻だれで頂いた。胡麻の風味も柑橘の風味も非常に良く、蕎麦の風味とも良く合って美味しく頂いた。 これで大体、一年を通して、異なる季節に訪れたが、また機会を見つけて訪れたい。 また、これだけ食べて飲んでも支払いがリーズナブルで毎回、驚かされる。コースの値段はもっと上げても良い様に思う。 蕎麦がき 揚げ出し 盛り合わせ かけ蕎麦 菜の花 鴨ロース 蓮根餅 行者大蒜 蕎麦粥 うるい しじみ 天ぷら 能登牡蠣 岩海苔 蛍烏賊 蕗のとう 胡麻だれ蕎麦 苺大福 はるひ 季節が変わって涼しい風が吹く時期の訪問。 新蕎麦も始まったばかりで、蕎麦にとっては新年に当たるのだそう。 お店に伺うと新しい鮮やかな蕎麦玉が店頭に飾られ目を惹きます。 最近は週末を中心に夜の営業もされており、本当は夜に伺いたかったのですが、今回も昼の訪問。真夏の暑い時期に比べて、店内は天井が高いせいか、冷えやすい様ですが、個人的には過ごしやすい。日差しも、店内奥まで入り、木漏れ日も美しい。 今回も料理は蕎麦懐石といった感じのおまかせコース。合わせてメニューに載っていない日本酒を中心に店主さんのおまかせをグラスで頂きます。半号で600円程度なので色々と試しやすいのも嬉しい。 先ずは蕎麦粥から。 蕎麦の実が優しい味わいで最初から気分が和らぎます。 続く蕎麦がきは新蕎麦に合わせてか、いつもよりふんわり。湯もいつもより濃く、とろみも強く、蕎麦の優しい味わいをしっかりと味わえる。 季節も感じられる盛り込みの後は、温かい蕎麦。十割蕎麦でも相変わらず極細。綺麗でコシもあり、風味も旨みも強い。更に今回はいつもより出汁の酸味が強く、それが更に蕎麦の旨み、甘みを引き立てている。どうやら蕎麦に合わせて、いつもより昆布を強めにしているらしい。こういう細かい点にも拘りが感じられるし、よく蕎麦を研究されているなと思う。 鴨ロースは藁焼きの香りや風味も良く、絶妙な火入れ。一品も良いが、一緒に蕎麦も頂いてみたい。 気を使って頂いたのか、実家近くの里芋を優しく調理して出して頂いたり、続く天ぷらも白子やムカゴが入り、季節の変化を更に感じられた。 冷たい蕎麦は普通の盛りか、戸隠ならではの水を切らないぼっち盛りが選べるとの事だったが、十割蕎麦の香りを堪能するなら、普通の盛りの方が店主さんはオススメとの事で、そちらを頂いた。 十割蕎麦らしい風味はしっかりとあるが、しっかりとした食感もあり、難しいだろうに極細に仕上げているのは凄い技術者だと思う。戸隠の蕎麦の品種的な特徴もあるとの事だが、やはり素晴らしいと思う。 最後の栗のお汁粉も優しい味わいで、あっという間にコースが終わってしまったのが名残惜しい感じ。 日本酒を色々と頂いても、一万円で収まるのも凄いし、また直ぐにでも伺いたいと思えるお店です。 蕎麦がゆ 丸いも とんぶり 蕎麦がき 新そば 盛り込み 出汁巻 柿白和え 大根 サワラ にしん 五郎島金時 銀杏 十割蕎麦 昆布 自家製 藁焼き鴨ロース 加賀蓮根 クレソン 南砺産 里芋 大和 きのこ餡掛け 天ぷら 天使の海老 白子 ムカゴ 大黒しめじ 下仁田葱 十割蕎麦 もり 利平栗お汁粉 蕎麦粉白玉 前回訪問から約2か月を空けての訪問です。 金沢駅西口からは徒歩だと10分程度ですが、真夏のこの時期は日差しが強く、日陰も少なく大変なので、近いですがタクシーでの訪問が良いと思われます。 季節を感じられる素材や料理が最初から続き、味わいだけでなく、運ばれて来た瞬間から香りや見た目の美しさにも心を惹かれます。 こちらの蕎麦は極細で、その豊かな風味、旨みに加えて、食感も印象的。 何故か、どういう理由からか、蕎麦は喉越し、啜って食べるのが通と、思い込んで、自身も通ぶって啜っている方をこちらのお店を含め、蕎麦専門店ではよく見かけますが、こちらの蕎麦を啜って頂くと多分、こちらの蕎麦の魅力の半分も感じていないと思われ、勿体ないと思います。きちんと噛み締めながら、食感と甘み、旨みを味わって欲しい。 この時期は更に素晴らしいのはトロける食感の水羊羹。丁寧に作られていて、その美しさにも感動する。盛り付け自体もかなり大変だと思われる。 また8月からは夜の営業を開始されていて、週末はディナーでも同様の素晴らしいコースを頂けます。 次は涼しくなってきた頃にでも訪問したいと思います。 金沢駅西口から少し離れた、歩くと10分ほどの住宅街にある古民家を利用した蕎麦店。 かなり古い造りで外観も内側もしっかりとしており、どこかから移築してきたのかと思ったら、どうやら奥様の御実家だそうで、元々どういう謂れの建物なのか気になります。 以前から気になっていたお店ですが、この3月からは昼間のコースのみの提供となっていて、今回、ようやく伺いました。 予約はInstagramからのメッセージでも可能な様です。 平日の利用者は遅い回だと比較的空いていることが多い様ですが、コース料理のみになったことを知らずに店の前まで来られている方も複数おられました。 店内に入ると郊外や田舎のレストランの様にゆったりとした造りで、大きなテーブルが並ぶ待合室があり、しばらくすると、更にその奥のスペースに案内されます。 庭側に向かう二人席と小上がりの大きなテーブル席。更に座敷もあり、そちらでの食事も大丈夫とのことでした。 コースは蕎麦や旬の食材、出汁を使った料理が少しずつ出されます。かなり上品な味付けや内容で金沢というよりも京都っぽい味付け。食材的にも金沢では使わないものもあり不思議でしたが、ご主人は京料理の経験もあるとか。 蕎麦は御出身の長野の戸隠そばをモチーフにしたもの。 蕎麦はかなり細く味わいも優しく風味も良い。その分、麺の弾力や食感は乏しく感じますが、新しい蕎麦の体験が出来た気がします。 温かい蕎麦はコースの前半で提供され、優しい鰹と昆布の出汁だけで頂く感じは風味豊か。中盤に出される蕎麦がきは、これまで頂いたことのある蕎麦がきの印象を覆すほどに、ふわっとした感じ。 〆の蕎麦は敢えて水切りをしないザル盛りで、これが風味を豊かにしていて塩と薬味で頂くと良い感じ。日本酒ともよく合います。 関東などでは醤油の風味が強いツユやスープで頂く事が多いですが、こちらでは自然な出汁で頂けて、蕎麦の旨みをよく感じられる。 蕎麦湯も優しい味わいで、蕎麦湯だけで頂ける様に別途お猪口も提供される。 蕎麦粉はその日に直前で挽いたものを蕎麦がきなどには使っているそうで、風味や香りが豊かなのも頷ける。 現在、奥様は出産などで休まれており、スタッフは二名いらっしゃいましたが、基本的にはご主人が全て蕎麦も料理も仕込みをされており、なかなか多くの客を一度に対応されるのは難しそう。コース一本にした事で客層も絞れて、単価も上がって多少は負荷は下がっていると思うが、人気も上がっているので、平日昼間だけの営業とはいえ、予約も取りづらくなりそうで、若干心配もある。 トータルとして新しい経験が出来た感じがして、金沢らしさはないが、観光客よりも地元や遠方から、本当に美味しいものを追求する方に訪れてほしい感じのお店だと感じた。
2025/11訪問
6回
京都岡崎の人気店、研野さん。 今回も数ヶ月ぶりの訪問となりました。 遅い回の方は、やはり地元の常連さんが多い印象ですが、少ない予約枠を取られて初めて訪れる方もおり、新規予約も可能な分、上手くコントロールされている感じ。 以前から移転の話は聞いていましたが、今のお店は一月で終了し、少し北の方の新店舗へと移られます。まだあまり新しい情報は公開されていませんが、研野さんらしい面白いサプライズもあるのでしょう。 今の場所は、現在のお店を支えてきた若手で周しながら、営業を続けられていくそう。研野さんのいないタイミングなどでも、これまでも若手中心でポップアップ営業をされていた事もありますが、きっと今の研野さんの料理を引き継がれながら、新しい進化も遂げていかれるのだと思います。 移転前の研野さんの料理を頂くのは多分、今回が最後。 年末らしい冬の京都の雰囲気も感じられる内容です。 料理も温かい温度感を感じられるものが多いですが、いつも大将におまかせでお願いするドリンクも最初に熱燗を出してきました。個人的にも久しぶりの熱燗でしたが、元々、燗向けに造られた豊杯は味わいの厚みもあって、なかなか。身体も最初から温まってきます。 流される曲も今回はバラエティ豊か。 年末やクリスマスっぽい曲が流れているかと思うと、いきなりのマツケンサンバII。なぜか桜田淳子さんの曲も何度か。 また、食事の最後にはちょっとしたお心遣いもあり、嬉しく豊かな気持ちで、お店をあとに。 今後の変化や進化も楽しみな研野さん。 少し場所的には伺いづらくなりますが、今後も通い続けていきたいと思います。 百合根揚げ葛豆腐 聖護院蕪すり流し 八寸 もろこ 鱈卵 百合根 セコ蟹焼売 菜の花胡麻和え お造 明石鯛 鰆 粕汁 冬野菜 金時人参 淀大根 田酒 酒粕 河豚 唐揚げ 叉焼 肩ロース くわい 和物 海月 河豚皮 胡瓜 鰤しゃぶ 土鍋御飯 松前漬け 昆布 胡瓜 トマト 蕪 叉焼丼 餡かけ御飯 中華麺 鯛出汁 苺焼き葛餅 牛乳アイスクリーム すはま 京都、平安神宮近くの岡崎の隠れ家、研野さんに数ヶ月を空けての訪問。 今回は遅い時間の会へ。常連さんや地元の方の利用が多い印象です。 コースは相変わらず、季節を感じさせる京料理に研野さんならではの遊び心も感じさせる内容ですが、総じてクオリティは高いと思います。高級食材などを求める方には少し物足りないかもしれませんが。 最近は叉焼の登場は後半になっていますが、やっぱり美味しい。 〆は今回は少し少なめの選択。他にはいつもの鮪丼や叉焼丼なども選べました。 麺は中華麺が定番だと思いますが、今回はうどん。細めで多分、手打ちだと思います。 デザートは季節のフルーツを色々と使った構成で、デザートコースを提供する様なお店で出しても遜色ない美味しさ。 今の店舗にあと何回伺えるかなと思いますが、また、次回の訪問を楽しみにしたいと思います。 茶碗蒸し 栗 菊の花 すっぽん唐揚げ 黒酢甘酢餡かけ 八寸 無花果 甘鯛 松茸 小茄子 里芋 カマス 海老 とこぶし お造り 秋刀魚 鰆 お椀 鰻 蓮根 落花生 柿 なます 叉焼 山芋 枝豆 なめこ いくら 玉蜀黍御飯 鰆カツ いくら丼 月見うどん メロン シャインマスカット デラウエア 桃 すはま 京都の岡崎、平安神宮や熊野神社近くの研野さんに数ヶ月ぶりの訪問。 今回は久しぶりに早い時間帯の訪問です。夕方17時からのオープンですが、満席で、誰も遅れずに来ているのが凄い。 コースは旬の素材を研野さんらしい仕立てで仕上げており、季節を感じられる内容。伝統的なものをベースに京都や青森のニュアンスを入れて、更に個性も感じられる。 スペシャリテとなっている叉焼は今回は遅めのタイミングでの登場。いつもは紹興酒でのペアリングですが、今回はシェリーをオススメされたので、試してみました。比較的、優しい味わいのアモンティリャードですが、ちゃんと味わいを支えてくれる。 どうやら、移転時期がほぼ固まった様で、来年春には新しい環境での再出発になる様。案内も改めて頂ける様で今から楽しみです。 今のお店もそれまで楽しみ尽くしたいと思います。 蝦蛄 トマト 茄子 クレソン 造り 明石 鯛 八寸 玉蜀黍 スナップエンドウ じゅんさい 鯵 万願寺唐辛子 椀 鱧 青芋茎 おこぜ 島らっきょ 葱 鮎 一夜干し 叉焼 蓮根 丸オクラ 木の芽 賀茂茄子 揚げ出し 土鍋御飯 青天の霹靂 ちりめん山椒 御飯 叉焼丼 ちりめん山椒 鮪漬け 鱧カツ 玉子 稲庭うどん パイナップル ライチ マンゴー 桃 ミント パッションフルーツ コーヒー すはま 京都の研野さんへ。 なかなか予約のタイミングが合わず、訪れたのは約半年ぶりになってしまいました。 料理は相変わらずの雰囲気で日本料理に中華っぽいエッセンスなどが入ってくる。 八寸はいつもと少し違う盛り付けに感じましたが、季節をちゃんと表現されている。素材も京都らしいもの。 今回は叉焼が出てくるタイミングは遅めでしたが、盛り付けはまるでフレンチの様。 いつもの紹興酒ともよく合います。 〆はいつもの土鍋御飯のパフォーマンスを経て、色々と。今回は白ごはんではなく、天豆が入ったもの。 驚いたのは鯛の出汁のラーメン。いつの間にか麺もスープもクオリティが上がっています。 久しぶりでしたが、色々と楽しめました。 因みに以前からある移転の話ですが、更に延びている様子。あと一年くらいは今のお店で楽しめそうです。 なかなか予約は大変ですが、また伺いたいと思います。 茶碗蒸し ウスイマメ 百合根 ばちこ お造り 明石 鯛 播磨 烏賊 八寸 もろこ タラの芽 菜の花 ホタルイカ 穴子 煮蛤 筍 烏賊げそ 鰯 アスパラガス 分葱 黄身酢 お椀 淡路 黒メバル 叉焼 ホワイトアスパラガス 酢の物 春野菜 焚き合わせ 大根 わらび 土鍋御飯 蛍烏賊 山菜 粕漬け 味噌汁 叉焼丼 鮪丼 ラーメン 鯛のあらのスープ 蓬アイスクリーム 桜パウダー すはま 研野さんに数ヶ月ぶりに訪問です。 10月はイベントなどが多く、休みも多いらしく、次は年内に伺えれば良いかなという感じ。 今回のコースも旬の素材を使って季節を感じられる。日本料理だが、研野さんらしい遊び心も相変わらず。 残念だったのは遅い時間帯でもイマイチ客層が変わってきているかなと感じられたのと、その分、研野さんのプレゼンテーションの感じも大人しくなっているのかなと感じられた事。 とは言え、料理のクオリティは充分満足。更にワインは元々、それほど準備されていないが、今回はイベントに向けてたまたま自然派ワインもグラスでペアリング。近所のエーデルヴァインやLURRA°さんとも協力されながら、もっと普段からナチュラルワインはペアリングで出されても料理のスタイルとも合うのではと感じました。移転リニューアル後でも良いので考えて欲しいと思います。 玉蜀黍 いちじく 八寸 鰈 銀杏 枝豆 百合根 酢蛸 お椀 松茸 茄子 アコウ お造り 明石の鯛 叉焼 肩ロース コリンキー 長芋 鰹 夏の香味野菜 芋茎 湯葉 鮑 葛引き 鶏すき 松茸 叉焼丼 だし 中華麺 胡瓜 フルーツトマト バジル 海月 桃のスープ メロンのアイス シャインマスカット 定期的に訪問させて頂いている研野さん。 コースの大きな流れはかわりませんが、どの料理も何だかクオリティが上がったというか、全体的に安定感が増して、話題性よりも本質的にレベルが上がった様に感じます。 時期的には素材も難しいと思っていたのですが、五月らしい雰囲気も表現されつつ、夏らしい時季の素材や料理も取り込み、上手く仕上げているなと思います。 各月内では大きく料理は変えませんが、やはり月初めと終わりでは入手できる素材も変わってくるだろうに、以前よりも完成度も上がっている様に感じました。 次はまた季節が変わる頃にでも訪れたい。 来年には移転も予定されていますし、更なる進化も楽しみです。 うすい豆豆腐 雲丹 八寸 明石蛸 アスパラガス 唐墨 新生姜 胡麻和えなど お椀 揚げ茄子 鱧 水玉ぐじ 甘鯛 生姜 大葉 胡瓜 叉焼 ジャンボマッシュルーム 鰹 ぽん酢 四種柑橘 鮎 たで酢 胡瓜 清湯 冬瓜 土鍋御飯 酢橘 饂飩 ジュンサイ パイナップル パッションフルーツ マンゴー アイスクリーム すはま 今年初訪問です。 移転の予定がある様で、あと何回、現在のお店に伺えるかなと思っていましたが、準備に時間が掛かっている様で、来年以降に延ばした様です。 場所は今のお店よりも北のエリアになる様です。 さて、今回のコースですが、より青森愛も感じられるし、意図的に一部、石川の食材を使ったりもされていますが、また全体的にレベルアップされている事を感じられる内容でした。 いつもより食事に集中したせいか、いつもより時間もあっという間で、驚きました。 ドリンクは一杯目からおまかせで。 寒い日が続いていた事もありますが、一杯目から男山を熱燗で。意外と辛口過ぎず、甘みも酸味も感じられ美味しい。 一品目に出されたたっぷり食材の青森の郷土食らしい、けの汁も身体が温まるし、これまでのコースの流れとも異なりますが、面白いし、この熱燗ともよく合いました。 ほぼ一品ずつにグラスで日本酒を色々と合わせて出して頂き、よく飲んだし、どのお酒も美味しかったです。 けの汁 大根、牛蒡、椎茸、人参、蕗、蕨、高野豆腐、昆布 造り 明石鯛 鰆 焼豚 芹 加賀蓮根 白子御飯 お椀 新海苔 淡路 烏賊 ちぢみほうれん草 牛肉 自家製ウスターソース 鰯 塩焼き 青天の霹靂 焼豚丼 自家製唐墨丼 鮪黄身丼 鶏、豚、牛、金華ハム出汁 麺 苺 ソルベ ホワイトチョコ葛餅 数ヶ月ぶりの訪問です。 相変わらず、予約は深夜の争奪戦ですが、他の有名店に比べると頑張れば伺える感じなので、有り難い。 時期的なものもあり、コース内容はいつもより若干豪華だし、流れも少し異なります。 先ず贅沢にコッペ蟹の焼売。香りも素晴らしいですが、甲羅を外すと蟹肉も卵もたっぷりと使われていて、旨みが凄い。いつもの紹興酒ともよく合います。 いつもなら焼豚が提供されるタイミングで焼き河豚が出されます。食感的には鶏肉っぽいが、コース後半では更にフライドチキンに見立てた唐揚げも出されていて、こういう遊び心は流石です。 BGMも年末のスペシャルバージョンで、土鍋の蓋を開けるパフォーマンスもいつもと違う曲で、いつもとはまた異なる雰囲気を堪能できました。 また来年も定期的に伺えたらと思います。 甘鯛 かぶら蒸 八寸 カマス カワハギ こっぺがに 焼売 河豚 明石鯛 車海老 鱈白子 すり流し 鰹出汁 フライドチキン風 河豚 唐揚げ 青菜お浸し 焼豚 土鍋御飯 中華麺 鯛出汁 リコッタアイスクリーム 苺葛餅 今回も約3か月を空けての訪問です。 いつも予約枠リリース直後に一瞬で埋まってしまうので貴重な席。 今回は初めて早い枠の17時から訪問させて頂きました。 日にも寄るかもしれませんが、少しずつ地元の常連さんが多くなってきている様に感じます。 9月はまだ暑かったですが、結構、秋らしい食材も取り入れられていて、よくこの内容で1ヶ月続けられるなというのが、正直、驚きです。 それだけ内容もしっかりとしていて、流石という感じ。 結構、これまでは料理に食材、お酒、ミュージックと情報量が多すぎて、意識も分散してしまうし、集中して全ての情報を得ながらとなると疲れてしまう感じもありました。 今回は色々なものをスルーしながら、目の前の食事に集中。その分、食材など細かい情報は抜け落ちていますが、純粋に味わいを楽しめたと思います。 気楽に雰囲気でBGMは感じながらというのが良さそうですね。 また頑張って予約してみたいと思います。 茄子 揚げ浸し 大葉ご飯 叉焼 銀杏 芋 カマス セロリ 南蛮漬け お造り 真鯛 お椀 甘鯛 松茸 無花果 柿 揚げ物 鰆 なめこ 菊花 土鍋御飯 叉焼丼 へしこ茶漬け 稲庭うどん フルーツ 葡萄 ベビーキウイ すはま 約3ヶ月ぶりの訪問でした。 4月、5月はお子様の誕生もあり、一日一回転のみでした。6月からは2回転に戻されていますが、相変わらず人気で予約はなかなか難しい。 たまにキャンセルはある様なので、こまめにチェックするしか無いだろう。 この日はほぼ何度か訪れたことのあるお客さんばかり。会話の雰囲気を見ていても、以前からの常連さんばかりで、落ち着いた感じ。 少しスタッフも増えていて、全体的にも安定感が増している感じに見える。都内の某人気有名ラーメン店の店主がお店を閉じて、こちらに修行に入る予定とネットでも話題になっていたが、その方も最近からお店に入っておられる様。 コースの流れは大きく変わらず、旬のものを取り入れながら、定番の叉焼なども振る舞われる。 ドリンクは前回同様に合うものをペアリングで提案して頂き、ほぼ全ての料理にビール、ワイン、日本酒などを幅広く少しずつ頂いた。 また、今回は前回よりも注意深く音楽のペアリングも堪能させて頂いた。ネットで検索しながらであるが、掛かったタイミングも含めて、一部間違いもあるかもしれない。クラシックから、昭和歌謡、60年代のポップなども含めて幅広い選曲は年配の客層にもウケが良い様。土曜日だからかSaturdayに纏わる曲も幾つかあったが、意識して曜日ごとに変えているとしたら、かなり大変な作業だろう。トータルでは40曲ほど使われている様。 エビスビール 冷や汁 鮎一夜干し ベイ・シティ・ローラーズ Saturday Night 紹興酒 水割り もち豚 叉焼 井上陽水 自然に飾られて デンマークワイン 明石の蛸 ディル ヨーグルト ビートルズ オクトパス・ガーデン 田酒 お造り 黒メバル 肝醤油 大滝詠一 君は天然色 八仙 お椀 賀茂茄子 Charlotte de Rothschild Summer: When Summer Comes 豊盃 焼物 イサキ 唐墨 ビリー・ジョエル Piano Man (Live at Yankee Stadium, Bronx, NY - June 1990) 山本厚太郎 & ウィークエンド 岬めぐり ロワール シュナンブラン 玉蜀黍 葛豆腐 チーズ シーナ・イーストン Morning Train (Nine to Five) シードル 焚き合わせ うすい豆 オクラ 車海老 小蕪 吉幾三 酒よ ご飯 青天の霹靂 しらす黄身ご飯 鮪漬け へしこ茶漬け ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 & サー・ゲオルク・ショルティ "Pomp and Circumstance,", Op. 39: March, No. 1 in D 米米CLUB 君がいるだけで 冷麺 高橋真梨子 五番街のマリーへ 珈琲 パイナップル マンゴー パッションフルーツ ライチ 松田 聖子 SWEET MEMORIES 京都の平安神宮も程近い岡崎にオープン、間も無く二周年を迎える研野さん。 因みに苗字の様なお名前ですが、下のお名前が研野さんです。 以前から伺いたいと思っておりInstagramもチェックしていましたが、飛ぶ鳥を落とす勢いというか、あっという間にあらゆる評価で高い評価を得て、人気有名店の仲間入り。 近年の実績 「RED U-35 」2022 RED EGG(グランプリ) 「ミシュランガイド京都・大阪2023」1つ星獲得 「ゴ・エ・ミヨ2022」3トック獲得 ヒトサラ「Best Chef &Restaurant 2021-2022」 予約は取りづらい状況が続いていますが、更に奥様の出産予定もあり、4月、5月は二部制は取り止め、一回転のみの営業という事で予約は更に困難となっている様です。 話題のお店という事もあり、地元のお客さんよりも遠方からの客が大半。飲食関係の方もいらっしゃる様です。この日は一部のお客さんを除いては初訪問の様で、皆さん品も良いし、お酒もよく飲まれる。 お店の前に早めに着くと暖簾も出ておらず灯りも消えたまま。暫くするとお店の前で待たれている方もチラホラ。全8席程度ですが、狭い歩道で待つのは迷惑にもなるので止めましょう。5分前に灯りがつき、扉が開くので、それに合わせてお店の前へ。入店順にカウンター奥から席につきます。席数の割には若いスタッフが多く、流石の貫禄です。入って直ぐに店主の研野さんからもご挨拶。 お店は日本料理のカテゴリーではありますが、授賞経歴から見ても、もっとモダンな雰囲気も取り入れているのかなとも思いましたが、京都らしい中華料理のエッセンスも多く感じられますが、日本料理としてのベースの部分のクオリティも素晴らしい。 〆も自家製の卵麺を出されたり、純粋な日本料理というよりはトータルとして上品な香港や上海でも頂ける様な中華懐石の様な感じもありますが、京都の町中華のニュアンスも取り入れた研野さんのモダンな京料理の表現なのかもしれません。 ドリンクは客層的なものもあると思いますが、ビールや日本酒を中心に提供されています。 飲む方も多そうなので、普通にペアリングを提案されても良い気がします。若いスタッフはそこまでお酒には詳しく無さそうでしたが、研野さんにお願いして料理に合うものを組み立てて出して頂きました。 日本酒は基本的に御出身の青森のものを提供されていますが、超辛口に偏り過ぎてしまう客を気遣う様に甘みや酸味も適度にあったり華やかなものもあり好感が持てるラインナップ。何も言わなくても、グラスで日本酒を出してくれるのも素晴らしい。 ビールも比較的、味わいの強いものを提供されている感じです。 他にも予め水で割って一晩置いた熟成紹興酒なども提供されており、ノンジャンルですが、料理と合わせた際の精度は高くセンスは良い。ワインはどういうものがあるかは判りませんでしたが、グラスでも一杯出して頂けました。将来的には熟成した古いワインや少し酸化のニュアンスのあるもの、旨みの強い自然派ワインなども一部取り入れると更に評価も上がるのではと感じました。 さりげなく出して頂いていた水は食後まで口にしなかったのですが、一口飲んで不思議な旨みがあり驚きました。どこのものか忘れてしまいましたが京都市内の井戸水だそう。 予約が取りづらい状況は続きそうですが、夏以降にでもまた伺いたいと思います。
2025/12訪問
11回
今回も約1ヶ月ぶりの訪問です。 以前に比べても予約の枠が埋まるのが早くなっており、かなり貴重な席となっています。 その為、今回は初めてのディナータイムでの訪問。内容的には特にランチと変わりませんが、BGMなど雰囲気が少し違って感じます。 最近は昼も都内など遠方から訪れる方が増えていますが、半数は地元の方だと思います。夜は明らかに未だに初めて訪れる遠方の方が多そうで、認知が上がってきた影響がまだまだありそうです。 先月からルイビ豚の提供も始まっていますが、入荷のタイミングでTOKYO Xと比べて肉質の良い方を仕入れている様で、今のところTOKYO Xの提供が続いているとの事。 という事で、今回もTOKYO Xでの提供となりました。 ロースのオーダーでしたが、色合いや食感、風味も以前と明らかに違う。 パン粉が変わったり、肉の厚みの違いもあるのかと思いながら食べ進めますが、以前よりも優しく、歯切れもいい。なんとなくヒレの食感にも近く感じられる。 食後に店主さんと話すと、どうやら火入れの手法を変えた様でヒレに近い感じを目指した様。 脂の感じや歯応えも本来なら活かすのでしょうが、こういう感じのロースも面白い。フレンチなどで食すピンク色のローストポークにも近い雰囲気です。 ご飯は今回は山形の雪若丸との事。 粒ダチの良さは相変わらずで、丁寧に炊かれているのがよくわかる。以前の方が甘さは感じられましたが、味噌汁や漬物も含めて、料亭以上のクオリティです。 常に改善しながら、とんかつ自体のクオリティを上げて進化されている揚雫ですが、ドリンク類も少しずつ力を入れていきたいとの事です。日本酒も揚げ物に合うものを選んでいる様で、まずは旨み重視でとの事。コース料理とは違うので、なかなか絞るのは難しいと思いますが、気軽に高品質の日本酒やワインをグラスで楽しめる様になると面白そうです。豚肉には白ワインも合わせやすいですし。 約1ヶ月ぶりの訪問。 相変わらずの予約困難な状況が続いており、食べログアワードのノミネートも発表されて、益々、人気も認知も上がっています。 今月からルイビ豚の入荷も決まっていますが、今回はTOKYO X。タイミング次第なので、予約時に銘柄が判らないのは難点ですが、その内、頂く機会があるのを楽しみにしたいと思います。 今回は久しぶりのヒレを頂きます。 前回はロースを食べ進めるスピードが速すぎましたが、ヒレは逆に全てが提供された瞬間がベストの様で、出来るだけ一気に食べるのが良い様子。 実際、食感やジューシーさが時間が経つにつれてダレてくる雰囲気があります。 また、以前にヒレを頂いた際に脂っこさを感じさせたパン粉ですが、きっちりと改善されてきています。 ヒレにもちゃんと合う様に仕上がる様に調整された様で、違和感が無くなった様に感じられる。ただその分、やっぱり、以前の様にヒレとロースのセットも食べたくなる。 余裕ができてきたら、ヒレの追加が出来る様に検討してほしい。 相変わらず、予約困難な状況が続いている揚雫さんに約1ヶ月ぶりに訪問。 予約が取れる内はお店の進化を見届ける為にも、引き続き応援していきたいと思いますが、月初めの予約スタート時は、ほぼ一瞬で予約が埋まってしまう状況。 各方面で話題になっているので、以前よりも幅広い客層が来ており、一般的なトンカツが好みの客も増えてきそうで、若干、心配。大衆的なトンカツの範囲で食べ歩く方には味わい的にもコストパフォーマンス的にも満足度は低くなるだろう。有名店だからとか、誰かが美味しいと言ったからという事で訪れる方もきっとリピートはしないのではと感じられる。 普段から美味しいものを求めて、自ら開拓したり、お店や店主の追求するものを理解し、リスペクトできる方には、是非、訪れて欲しいと思わせるお店だと思います。 こちらで提供されるのは、トンカツの形を明らかに超えたもの。味わいや食感も含めて、より高いクオリティを目指しているのがよくわかる。 今回は数ヶ月ぶりに貴重なTOKYO Xのリブ。 前回はその肉質だけで無く、脂の食感にも驚かされたが、今回も固さや脂っこい雰囲気は全く無く、旨みや甘みが際立つ。 20分ほどで提供されて直ぐに右端から食べ始め、左のカットへ。最後近くになって、気づいたのが肉の手前側がいつもの火入れに比べて明らかにレア感が強い。何か変えたのか、肉のポーションにもよるのかと思ったが、どうやら食べるペースが速すぎたらしい。 店主さんによると、食べるスピードも含めて、盛り付け後も徐々に火が入って行くことを計算されているとの事。ロースやリブロースだと食べ始める右側は提供時で丁度いい感じだけれど、その時点では左端はかなりレア気味。十数分かけて食べ進めると丁度よくそれぞれのカットに徐々に熱が入っていくのを計算されている様。 今回は10分もかけずに食べてしまったのが要因。 人によって食べるペースは違うと思うので、その辺も前もって、どこかに注意書きされても良いのかもしれない。ご飯が提供されるタイミングで二切れくらい食べている位のスピードが丁度良さそう。 小さいサイズのカットにしてコース仕立てにすれば、火入れは均一になるが、大きなカットのまま、提供したいという店主さんの拘りもある様。 来月からはTOKYO Xとルイビ豚が交互に入荷するとの事で、また新しい体験が出来るのを楽しみに今後も頑張って予約したいと思います。 有名になり過ぎて、相変わらず予約が取りづらい状況ですが、ありがたい事に今回も1カ月ぶりの訪問。 平日でも都内から初訪問される方が多く、まだまだこの状況は続きそう。 定番ではなく個性を出しながら、拘りを持って質の高い料理を提供するお店がほぼ皆無の横浜周辺では、席数を絞ってまで、より高いクオリティを目指すこの様なお店は貴重な存在。 横浜周辺の客には受け入れられなくても、都内や海外など遠方からわざわざ訪れる客が増えたのは嬉しい限り。本当に良いお店なら、場所は関係ないのだと改めて感じさせます。 今後、更に評価も上がって、認知も上がりそうで、予約は更に難しくなりそうですが、店主さんはポジティブで更なる質の向上も目指されています。 今回はTOKYO Xのヒレを前もって予約。以前、訪問の際は入荷や熟成の都合もあって、特選の別のものになってしまったので、ようやくありつけました。 TOKYO Xは繊維の状態にもよる様ですが、他の豚のヒレと比べても柔らかくジューシーな仕上がりで、また全く別物の仕上がり。熟成させる事で水分は減っているはずなのに、ちゃんと内部に水分を保っており、なかなか面白い仕上がりで驚かされた。パン粉の食感も以前とは異なっていて、肉質との兼ね合いで違う印象を受けたのかとも思ったけれど、どうやらまた、色々と変えているらしい。食感重視の様だけれど、ちょっと油を保持しやすい様に感じられる。次に訪れる頃には、きっとまた改善をされておられるだろう。 ごはんは相変わらず炊き上がり直前の店内に拡がる香りが素晴らしい。これまで使っていた新之助の入荷が難しく、最近は秋田のサキホコレに変えたとの事。甘さが減った感じはするけれど、粒の立ち方はこれまで通りで素晴らしい仕上がり。 暫く続いた柑橘系の食後のフルーツは今回は贅沢な夕張メロン。香りが素晴らしく、甘さもバランス良く美味しい。 認知度が上がった事で、どうやら使える食材も変わってきている様で次回予約分の10月からは銘柄豚にルイビ豚が加わるそう。ただし、入荷や熟成のタイミングもあって、現状は銘柄を選んでの予約は出来ないとの事。運次第で一期一会になりそうで、また何度か通って、別次元の体験をしたいと思います。 横浜、山下町の揚雫さんに約1ヶ月ぶりの訪問。 相変わらず予約困難な状況が続いており、予約方法が変わった事に加えて、食べログの影響力の強さを感じさせます。特に今年に入ってからは多くの有名レビュワーが挙って訪れて、高評価を付けているので、全国的な認知度も上がっていますが、いつの間にか横浜市内の飲食店でも同率で一位に。 有名になるのはお店に取っても良い事らしく、キャパシティ的にこれ以上、儲かることは無いのでしょうが、良い食材を扱いやすくなる点で有り難いとの事です。 今回は数年ぶりにリブを頂きました。 オープン当初に贅豚のリブを頂く機会がありましたが、今回のリブは全く別物で驚かされました。 リブロースの部分は脂が層になって入り、どうしても固く筋の様な食感になる事が多く、食べ応えを求める方には良いものの、好みは分かれる部位だと思います。 ところがこちらのリブは全く別次元の印象を受けました。しっかりとした食感をイメージしながら一口頂くと脂が非常に柔らかい。ふわっとした食感で、脂っこい感じも全く無い。特に右端と左端のカット部分は柔らかく、通常のロースともヒレとも全く異なる味わいを感じました。店主さんによると、まさしくこの食感を狙って、通常とは全く異なる火入れをされているそう。本当に手間が掛かっていて、感動します。 炊き立ての御飯も相変わらず香りもよく、粒感や甘さも感動させられるが、付け合わせのキャベツや味噌汁もどんどん美味しく進化している様に感じられる。 予約は今後もいっそう難しくなると思いますが、頑張って通い続けて、応援したいと思います。 世間の認知度が一気に高まり始めると同時に、3月以降、予約方法が変わり、更に予約が取りづらくなっている印象。現在、7月末までの席は埋まっており、毎週開放される日曜日の予約分も即時に埋まっている感じ。営業の回転数を増やして欲しいとも思いますが、自前で熟成させている事もあって、これ以上、仕入れも仕込みの量も増やせないのだとか。 そんな中、今回も2ヶ月ぶりの訪問。 今回はロースでの予約です。 以前の様にヒレの追加が出来ないので、量的には若干の物足りなさはありますが、以前にも増してクオリティが上がっている様に感じます。 つい数ヶ月前に頂いたものと食感も風味もジューシーさも何だか別のものに感じてしまう。 どうやら短期間でも色々と変えてきている様子。厚みは個体差もあるのでとの事だが、揚げ時間などは常にひとつひとつで調整。 パン粉は最近、変えた様で、以前のものと食感も風味も確かに異なる。どっちが好きか聞かれたが、ロースには今のものの方が良い気がする。 個体差によって熟成感も少し異なるとは思うが脂も今までで一番美味しく感じられた。意外にリブが人気だというのも頷ける。 炊き立てのご飯も相変わらず、香りも食感も最高。炊き方のコツを聞いて自宅でも真似してみたい。遅れて提供される味噌汁も直前に仕上げているが、こちらも相変わらず風味も具材も美味しい。 他のとんかつ専門店の様な全体的に脂っこさを感じさせない上品さが素晴らしいと思う。 次に来られるのは、また少し先になると思うけれど、また更なる進化を期待したい。 前回は二年ぶりの訪問でしたが、今回は二か月ぶり。 3月から予約方法が変わって、完全にオンライン予約のみに。合わせてメニュー構成も少し変わって、ヒレの45gを単品で頼めなくなってしまいロース、ヒレの盛り合わせみたいな頼み方は出来なくなってしまいました。 クオリティ維持を優先する為に、在庫管理や一度に提供できる量の問題もあって、予約も各回、席数で制限するのではなく、提供できるメニューの数で制限している様で、とんかつを一人で複数頼んでしまうと、その分、席は空いていても頼めるものが無いという状況が出てしまう様です。 現在、予約枠が2ヶ月先まで公開されていますが、完全に予約は埋まっている状態。予約が取れない事で、更にヒートアップしている感もありますが、食べログの影響だけでこんな事になってしまうとは。昨年秋以降の急激な状況の変化に店主さん含め戸惑っている方も多い様子。 数を制限していても、熟成具合やどのくらい取れるかも直前まで判らず、安定していない為、TOKYO-Xのヒレは予約していても用意出来ない場合もある様子。その場合は特選での提供になってしまいます。 各週日曜日の予約分は直前の金曜日にリリースされますが、これも現状、数分で埋まってしまっている。ただ、在庫調整の意味合いもあって直前の公開にしている様で、逆にメニューの選択肢は豊富な事もある様子。 さて、今回はヒレを頂きました。 135gだとヒレでもしっかりと量もあって、普通の方なら十分に満足できる量。 ひとつだけ切って断面がわかる様になっていますが、相変わらず綺麗な色合い。 齧り付く方向によって繊維の方向も変わるせいもあるかもしれませんが、切ったものと丸ごとでは食感も異なる感じで面白い。優しい旨みと柔らかさは本当に印象的。 ご飯は相変わらず料亭で頂く様な美味しさ。粒が立って甘みも感じられて美味しい。とんかつを待っている間も炊き上がりの香りが漂ってきて、期待も高まります。 味噌汁はいつもに増して美味しかった。 いつも調整しながら提供直前で仕上げている様だけれど、予約の対応に手間が掛からなくなり、時間的にも精神的にも余裕が出てきているのだろう。それが全体的に更なるクオリティアップに結びついている感じ。 今回の変化は利用する側からするとメニューの選択肢や訪問のタイミングなど利便性やフレキシビリティーは低くなるが、過渡期として様子を見守っていきたい。 店主さんも今後、客層を見ながら、更に珍しい銘柄豚を扱いたいとも考えている様で、更なる進化も楽しみです。 以前から横浜山下町の裏通りで、横浜では珍しい拘りの強い高品質のとんかつを提供する揚雫さん。 なんと2年近く空けて、久しぶりの訪問です。 元々、調理に時間がかかる為、予約が推奨で、来店に合わせて調理を進めてという感じでしたが、最近は認知も人気も上がり、平日でも遠方から訪れる方や外国人の利用も増えた為、仕入れや仕込みの量の制限もあり、予約自体が入れづらい状況が続いています。 思い立った際に伺いづらかった事もあり、足が遠のいていましたが、なかなか他では美味しいとんかつを頂く事が難しいので、数日前に電話して伺いました。 最近は1、2週間前には予約するのがオススメの様ですが、一名なら前日でも入れる場合もある様です。 訪れると以前と変わらない雰囲気。 ただ、滞在中もひっきりなしに電話が掛かってきたり、飛び込みで訪れる客も。 営業中とはいえ、基本的にはお一人で営業されているので、予約の電話は営業の合間にする様にすべきだと思う。店主さんも落ち着いた時間帯に折り返し電話されたりはしているが、予約する側も想像力を効かせて欲しい。 着いて暫くすると、仕上げに取り掛かる店主さん。 以前同様に仕上げにも2、30分掛かる感じ。 その間はビールを頂きながら、のんびり待ちます。 以前はビールはスーパードライのみでしたが、最近はスーパードライは無くなって、クラフトビールのレッドエールとエビスの提供となっています。 暫くすると先ずはとんかつが出てきます。今回はロース140gとヒレ45gを頂きました。仕上がりの感じは以前同様。 ピンク色の肉の断面と白くサクサクの衣が印象的。 ただの低温揚げだと勘違いしている方は多い様ですが、時間や油の温度だけで管理しているのでは無く、芯温で管理しているのは変わらないはず。脂の入り方やポーションの影響が出づらい様に細心の注意を払われている。調理の様子は覗けない様になっているので、詳細は判らないが。以前は壁に色々と調理に関するメモが書かれていたが、現在は消されていた。 食べてみると以前頂いたものよりも旨みや食感も若干変わった印象。豚の品種の違いもあるとの事。 最近はTOKYO Xを使われているが、以前のものもまた食べてみたい。 少し遅れて、ご飯と味噌汁も提供されるが、どちらも相変わらずクオリティが高い。固めに炊かれたご飯も粒が立って料亭などで頂く感じで、それだけでも美味しい。 いい値段のランチではあるが、ゆっくりと過ごせて、満足度も高い。 ふらっと行ける感じでは無くなったが、今後さらに人気が出そうだし、また頑張って予約して伺いたいと思います。 数ヶ月ぶりの訪問でした。 今回は予め予約しての訪問。以前より認知度も人気も上がっている様で、売り切れのことも多い様ですし、店主さんも手間を掛けて提供されているので、前日までに予約しないと現状は難しい様です。 今回はヒレの150gと定食セットを前日予約。 訪問時間は指定していますが、仕上げにも時間はかかるのか、お店に着いてから提供までは30分ほど掛かっていました。 ヒレは一個50gの様で、皿には3個のってきます。ひとつだけ半分にカットされており、その美しい断面とジューシーさがよくわかる。肉の表面が乾いてしまうので、カットされているものから、頂きます。以前に頂いたものよりもジューシーさがよくわかるし、柔らかさも旨みも最高です。少し山葵と塩をつけて頂くのがオススメ。ソースはキャベツにかけて、口直しに食べるのが良いと思います。 残りのカツはそのまま齧りつきます。 柔らかいので、普通に噛み切れるというか、肉の繊維が解ける感じ。 ご飯や味噌汁のクオリティも高く、固めに炊かれたご飯は上品さを感じます。 食後のフルーツには、せとか。ほうじ茶も風味が良く、高級な日本料理店に伺っている様。 価格はそれなりにしますが、満足感の高いとんかつだと思います。 次回はロースも頂きたいと思います。 横浜中華街にもほど近い山下町の裏通り、県民ホールや芸術劇場の裏辺りに出来たとんかつ屋さん。 この通りは昔から銅鑼など古くからあるお店がある一方、なかなか飲食店も増えないエリア。 そんな中、なかなか尖った感じのお店ができたなと以前から気になっていました。 低温で揚げる白い衣の豚カツは都内などでも増えつつありますが、こちらも低温でゆっくり揚げており、中の肉もピンク色。オーダーから準備し始めて40から50分は揚げるのにかかるとのことで、予約して、その際にオーダーする事を勧められています。 今回は電話がうまく繋がらなかったので、直接伺いました。ロース140グラムとヒレ50グラムをオーダー。実際に50分くらい掛かるとのことで、店外で待って戻ってきてもいいとのことでしたが、カウンターでビールを飲みながら待ちました。 50分弱くらいでまずはロースが運ばれて来ました。どうやらこの日はリブロースという事で、若干、脂が多いですが、綺麗にピンク色の見た目。衣はサクサクで低温の割にはこのコントラストも良いし、全体がピンク、その割には肉汁が逃げずにしっとりとジューシー。なかなかの技術を感じます。 実際に食べてみて脂の部分も食感も良いし、肉の旨みも素晴らしい。更に驚いたのはヒレ。まあまあ良い大きさだし、切られて無かったので、そのまま齧り付きましたが肉の繊維が自然に解ける様な柔らかい食感。こちらも全体がピンク色でジューシー。きっと箸でも切れるのではという感じ。 低温で揚げたものでも、ここまでレベルの高いものはなかなかありません。都内までとんかつを食べに行く必要は無くなったと思えるほど。 ヒレとロースは大きさも違うので、どう扱っているのかと思いましたが、どうやら芯温を計りながら別々の温度で揚げているとのこと。 一度に多くのカツは揚げられないので、大人数のグループは断っている様ですし、ランチなど重なる時間帯は更に提供に時間が掛かることがあるようです。 どうやらオープン時はクラウドファウンディングをされた様で、その際の客層が多かった様。若い方や、年配でも値段重視の方が多い印象です。 オープン当初は提供時間重視で若干、クオリティが落ちる事も多かったようですが、最近は味わい重視でクオリティが落ちない様に気をつけているとの事。 とんかつだけでなく、つけ合わせやご飯もまるで料亭で頂く様な感じで質が高い。 以前に、こちらに伺ったことがある方も是非、また伺ってみてほしい。きっと、また印象が変わるはず。 横浜は客層も保守的で豚カツも老舗を選ぶ印象が強いが、こういうお店が横浜でも増えていって欲しい。
2025/11訪問
10回
The Tabelog Award 2025 Bronze 受賞店
食べログ イタリアン WEST 百名店 2025 選出店
笠師保/イタリアン、オーベルジュ
夏以来、数ヶ月ぶりの訪問。 今回もランチでの日帰り訪問です。 金沢からは以前から比べて、本数は減っていますが、特急で和倉温泉まで1時間。その先はタクシーで向かうのが便利です。 もうすぐ震災からも二年になりますが、途中の風景はブルーシートなどは減ったものの、道路に残る段差などからもまだまだ地震の影響は感じられる。 それでも、こちらに着くとその唯一無二の風景に癒されます。特にこの季節は海から流れ込む雲で変化の早い天気ですが、雲の隙間から入る光も、それに照らされる景色も美しい。 コースはこの10月から価格が上がりましたが、これまでがリーズナブル過ぎたと思います。 料理内容は最近は"能登饗藝料理”と謳ったコースを提供。以前よりもイタリアンの色を抑えて、地元の古くから食されてきた郷土料理を現代的な手法や周辺地域の食材も取り入れながら表現されています。 特別な場所で特別な料理を頂くために、遠方からわざわざ訪れる方も増えつつあるのは納得です。 今回は能登の七面鳥を色々な料理にも使われていて、なかなか贅沢。メインとしても提供されますが、どの部位も風味も食感も素晴らしい。 いつもはデザート前にオマケでパスタが提供されますが、今回はリゾット。きのこを活かした感じで仕上げたかったとの事で、パスタよりもお米の方がやはり合うので、この仕立てになったそう。 ワインは今回もペアリングで。 定番になったものもありますが、色々と貴重なものも含めて頂きました。 なかなか能登へ訪れる観光客は増えている様に見えませんが、また、定期的に訪問して、応援も続けていきたいと思います。 柴栗のお茶 野草 栗粉のクレープ 七面鳥のレバーパテ 胡桃 泥障烏賊 自然薯 天然きのこ 七面鳥コンソメ 小豆 沢野ごぼう 熊 ほうれん草 菊芋 柿酢 南瓜 野菜 きのこ ハーブ 焼おにぎり 柳鰆 源助大根 いしり もち麦 七面鳥 腿 砂肝 芋餅 蕪 リゾット きのこ 中島菜 すいぜん 柿 虎杖 サルナシ 紅はるか 柚餅子 リオレ 茶菓子 色々な季節に伺ってみたいという事で、七尾のVilla della paceに約半年ぶりに。 やっぱり、どんな季節や天候のときに伺っても、ここの風景や窓に切り取られた刻々と変わる景色は素晴らしい。 今年の夏は早い梅雨明けから、全く雨が降らない天気が続き、暑く乾いた状態で、能登周辺でも野菜の出来もあまり良くないと言う。 ハーブやエディブルフラワーも更に難しい状況だと思うが、選りすぐりの素材を使って、コースを仕上げている。 最近はイタリア料理店という看板を外し、「能登饗藝料理」というコンセプトでお店造りをされているらしい。メニューにも以下の様に書かれています。 ”能登という土地は元来豊かな自然から生まれる食材に恵まれており、6,000年以上人が定住してきた歴史があります。祭りなどの伝統行事や風習に結びついた特徴的な食文化があり、古来から大事にされてきました。 しかし、人口減、度重なる災害、自然環境や生活様式の変化などの影響で、能登の食文化は今失われつつあります。 「能登響藝料理」は、昔から大切にされてきた食文化を現代料理へと発展させ、未来へと繋げていく「料理」を“能登”という場所で作る決意の言葉となります。 Villa della pace 平田明珠 “ これまでのコースの流れは踏襲しながら、能登周辺の素材を使い、郷土料理にイタリアンの手法を加えて、新たな料理として仕上げている。 味わいも子供の頃、食べた様な懐かしさもありながら、新鮮な野菜の美味しさ、イタリアンらしい風味も感じさせる。 一時期は野菜をメインにという事で、メニューの記述や盛り付けも変えておられたが、そこまで野菜が常に中心と言うわけでもなくなった様子。魚やジビエも素晴らしいし、それ以外の伝統的な食文化も大切にしている感じは好感が持てる。 ドリンクは今回もワインを中心にペアリング。 イタリア周辺のものに加え、日本のワインもより多く使って合わせている。久しぶりに飲むものや生産数も少ないものあって、良い勉強になりました。 能登周辺は相変わらず、地震の爪痕が残り、まるで忘れられた様に訪れる観光客も少ない状況が続いていますが、周辺地域がより元気になる様に色々な形で応援していきたい。 野草のブーケ 茄子 そうめん 熊 蕨 岩牡蠣 枝豆 ピーマン 栄螺 新じゃが “畑“ 鬼オコゼ へたむらさき茄子 仔羊 宿儺かぼちゃ なつのこま 梨 山椒 宝達葛 桃 先日からの大雪の影響で金沢や能登周辺の風景も真っ白に。 そんな中、数ヶ月ぶりに七尾まで足を伸ばします。 やはり遠方から訪れる方が多い為か、積雪以来、多くのキャンセルが入っている様です。慣れないレンタカーの運転で来られる方が多いのだと思いますが、金沢からお店のある中島町への道路はほぼ幹線道路で除雪は行き届いていますし、意外と脇道も地元の方が使う為から路面はどこも通常時と変わらない感じ。ソムリエの塩士さんも毎日、金沢から通われているので、基本的には大丈夫なのでしょう。 今回は七尾線の特急で向かいますが、こちらも特に遅れなどは無く、順調。和倉温泉で降りる観光客は相変わらず疎らですが、日帰りっぽい方は以前より多い様に感じました。 和倉温泉駅からはタクシーで。15から20分ほどで到着です。 お店の周りも雪は残っていますが、これでも半分くらいに減ったそうです。通り道は綺麗に除雪されており、滑らない様になっています。 雪景色も貴重だと思うので、良い経験になります。 現在、キャンセルが多く出ている為、普段はやらないショートコースも提供されています。 地元周辺の方々など気軽に利用できる様にされている様です。 自分はいつも通りのコースにワインペアリングを頂きます。 積雪のため、ハーブ類の入手が難しかったり、山に入るのが困難な為、使われる食材や盛り付けは工夫されている様子。 それでも多様な能登の食材の素晴らしさを改めて実感出来るし、食材の良さを引き出している様に感じます。寒い時季ならではの野菜の甘さをどの皿からも感じられます。 ワインはいつも通りのペアリング。 優しい味わいの料理の方向性に合わせて、ワインも以前よりも日本ワインを使うことが多くなっているそう。実際にクオリティが高いものが増えて来ているのも後押ししているのだろう。 次はまた暖かくなった頃にでも伺いたいと思います。 如月 “山眠る” 草木は枯れ果て葉は落ちた季節、曇り空が続きますが、芽吹きの季節をじっと待つ雪の下、土の下では寒さに負けぬよう力を蓄えた野菜たちが生き生きとしています。厳しくも美しく輝く能登の冬景色の一部を切り取った料理です。 人参 牡蠣 青海苔 真蛸 大根 古代米 のと115 畑 真鱈 じゃがいも 縮緬キャベツ 仔羊 長葱 中島菜 宝達葛 鬼くるみ 能登大納言 どぶろく 能登半島の中間辺り、七尾市中島町のvilla della paceさんに数ヶ月ぶりに訪問です。 今回も七尾線を走る特急能登かがり火で向かいます。サンダーバードの直通が無くなり、観光列車の花嫁のれんが運休を続けており、若干、不便さが残るままですが、金沢を朝10時に出ると和倉温泉には11時には着くので、それほど遠さは感じません。6月に比べても和倉温泉で営業する温泉旅館も増えてきているとはいえ、列車を降りる方は地震前に比べてかなり疎らなままです。 それでも、駅前にはタクシーが数台は止まっているので、前回同様にタクシーでお店まで。 タクシーで向かう客も増えているのか、運転手さんもお店の事は知っている様でした。 相変わらず自然が豊かなお店の周り。静かな内海を目の前にする風景は、やはり趣きがあり、ここならではの景色。店内に入る前に暫く眺めてしまいます。 お店のドア自体は30分ほど前には開いており、ソムリエの塩士さんが対応してくれます。 数ヶ月前には奥能登では大雨の被害もあったり、数日前には久しぶりに大きな地震もあり余震も続きますが、お店の周辺は特に大きな影響は無い様で、安心して伺えると思います。 コースはいつも通り、地元の旬の素材をたっぷりと使った内容です。特に能登の農家さん達がつくる野菜やハーブも贅沢ですが、自生する野草も以前よりも取り入れている様です。実際、なぜかフェンネルなども自生している場所があるそうです。 この時期は北陸周辺では蟹を出すお店も多く、お祭りの様になりますが、シェフは敢えて今年は使っていないそう。これだけ他にも良い素材が多いし、他のお店と同じ事をやる意味は無く、逆に良い差別化になっていると思います。蟹を期待する客は多いと思いますが、貫いて欲しいと思います。 実際、今回、初めて頂いたり、面白いと思ったのはボラの白子や国産の七面鳥。 白子は鱈や河豚はこの時期、他のお店でもよく見かけますが、ボラは初めて。良いサイズ感でボラだとは判らない。優しい味わいとテクスチャで、まさに鱈と河豚の中間くらいに感じます。 七面鳥は能登に生産者がいる様。アメリカではこの時季に丁度、サンクスギビングのご馳走としてスーパーや食卓にも並ぶ食材。自分でも大きなサイズのものに詰め物をして焼いた事も何度もあります。ただオーブンバックなどを使いジューシーになる様に焼いてもどうしてもパサパサになりやすい肉質です。 今回頂いた七面鳥はどのくらいのサイズか判りませんがこれまでの印象を覆す味わいと食感で大変驚きました。七面鳥の脂は独特で強い香りですが、これは似た香りはするものの微かに漂う感じ。冷凍されていないフレッシュな肉という事もあるのか、若干レアで柔らかくジューシー。仔牛や兎の様にも感じさせる。日本では何故かクリスマス前後にはターキーではなくチキンが定番になってしまいましたが、個人的には馴染めないので、こういうクオリティの高い七面鳥が出回る様になってくれたらなと思いました。もうこれは能登の名産にしても良い気がします。 メインの後には追加で今回もトマトパスタを出して頂きました。 運ばれてくると漂うトマトの良い香り。これはこちらで使っているトマトならでは。パスタの茹で具合も前回同様に良い歯応えで、ねっとり感のある感じ。前回訪問後にシェフの平田さんに教えて頂いた方法で自分でも試しましたが、これを自宅で完全再現するのはなかなか難しい。 食後はハーブティーをゆっくり頂きながらタクシーを待ち、帰りの特急に間に合う様に和倉温泉へ。 帰りは来る時よりも乗客が多い様でした。 少しずつ活気は戻ってきていますが、観光客はまだまだ少ない。 わざわざ訪れる価値があると思わせてくれるお店が多い能登の地域に東京からや地元の金沢からももっと訪れてほしいなと感じました。 霜月 窓から見える海や山、この土地に暮らす人たち、その営みの一部となれるような心地良さを、自然に寄り添った料理を通して感じて頂きたいと思っています。 アミューズ アオリイカ 長葱 クレソン 里芋 七面鳥 コシヒカリ 天然茸 畑 クエ 冬野菜 ボラの白子 七面鳥 沢野ごぼう 栗 紅はるか 野苺 能登半島地震から半年。 もっと早くお伺いしたかったのですが昨年11月から半年以上を空けての訪問です。 1月1日の地震以降、お店を含めた周辺地域は大きな被害は無かったものの、避難所のサポートなど積極的に行いながらも、金沢や都内などで出張営業などコラボも行いながら、過ごされてきたvilla della paceのチーム。 3月以降、一度はキャンセルした客向けに優先的に営業をされていますが、まだまだ以前の様な客足は戻っていない様子。 この日は朝から金沢を出て、JRで向かいます。3月には北陸新幹線が延線したこともありサンダーバードの直行は無く、七尾まで本数はある程度、維持されていますが、和倉温泉で営業している旅館もほぼない状況で、観光列車の花嫁のれんが運行されておらず、和倉温泉と七尾間の列車は多少減っています。 ほとんどの客が羽咋、七尾で降りる中、外国人、日本人の観光客らしい方々も数組ずつは和倉温泉駅で降りており、明らかに以前と比べて旅行客は大幅に減っているものの少しずつは戻ってきている。更に、のと鉄道で穴水方面に向かう人たちも。 自分は少し駅構内の待合室で時間を調整した後、タクシーでお店に向かいます。 公共機関やタクシーの営業状況や道路の状況、周辺の復興状況なども気にされて、能登方面へ足を伸ばすのを躊躇われている方も多いと思いますが、意外と七尾や穴水くらいまでは特に問題無いと思います。 実際に周辺は営業しているお店やホテルも少ない中、和倉温泉の駅前には以前と同様にタクシーも何台も待たれていて、不便さは全くありません。 途中、地震の被害を目の当たりにしますが、以前同様に10分程度で笠師保のお店に着きます。 途中は結構、地元の方たちの車も走っており、従来の日常も戻ってきつつある印象です。 とは言え、復興は遅れており、石川県や国にはもっと頑張って欲しい。 さて、お店の方ですが、入口に着くと、特に以前と変わった感じは無く、この地域の神秘的なものも感じられる。店内に入るとソムリエの塩士さんがいつも通り出迎えてくれます。一方で波はあるものの客足は戻っておらず、この日のランチは貸し切りで、これまで以上に贅沢な時間と空間を堪能させて頂きました。 料理の方もこれまで以上に旬の地元素材を贅沢に使った内容。季節的なものもありますが、ハーブや野菜をたっぷりと使っており、コースの前半でお腹も苦しくなってきます。 どの素材もその良さが引き出されていますが、コースを通して特に素晴らしかったのがトマト。香りが強く、皿が運ばれてきた瞬間から特に気を惹かれます。 特別に追加でパスタも用意して頂き、オレンジ色のトマトを使ったパスタはソースも素晴らしいですが、乾麺のスパゲッティの食感は生パスタとも乾麺とも異なる、ねっとりモチモチ感は感動もの。詳しい茹で方は教えて頂けませんでしたが特殊な茹で方をしているとの事。 ワインもペアリングで頂きましたが、地震で多くのボトルを失われているのに、素晴らしいラインナップ。他ではなかなか頂けない貴重なものも多くて、いつも以上に楽しみました。 帰りは予めタクシーを頼んで頂いていましたが、余裕を持って和倉温泉駅に到着。 夕方前には金沢に戻れました。 まだまだ不自由な状況は続きますが、これからも定期的に訪れて応援していきたいと思います。 わざわざ訪れるだけの意味も価値もあると思えるお店だと思います。 水無月 季節の移ろいを身近に感じ、自然と身体が求めるような食事が本当に豊かな料理だと思います。今日も料理を作らせて頂けることに心より感謝致します。 アミューズ トマト 水茄子 とうもろこし 栄螺 胡瓜 枝豆 泥障烏賊 畑 鮎 もち麦 自然豚 ブルーベリー 甘酒 山葡萄 六条大麦 ちょうど1年ぶりに伺いました。 どんな季節でも、どんな天気でも、こちらの店内の大きな窓から臨む景色はまるで絵画の様。 内海なので、比較的、波は立たないのに比べて、雲は素早く流れ、鳥達が飛び交います。晴れた日は元々は海水浴場だったお店の周辺を散策し、この雰囲気を味わう為だけにでも定期的に伺いたいと思えるくらい、全てが調和したローカルガストロノミーらしい最高のシチュエーション。 料理の方は昨年と同じ時期にも関わらず、使う素材は被るものは殆どなく、考え方も少し変えてきている。 昨年は解禁されたばかりの香箱蟹を使ったメニューも組み込まれていましたが、昨シーズンもある思いから、早々に蟹を使うことを停止。実際、コースの流れ的にも違和感はあったし、客層をコントロールする上でも良い決断だと思います。 更に最近はメインの食材を地元の野菜と捉えて、以前は各メニューの最初に書かれた食材は肉や魚介になっていましたが、今回はすべて野菜が一番最初に書かれており、提供される際も手間に野菜が来るようになっている。北陸の存在感の強い貴重な野菜が主になる様に全ての面から組み立て直している感じ。 能登周辺の秋から冬にかけた食の移り変わりを感じられた気がする。 また以前よりもシェフが料理をダイニングの客の前まで運び、直接、料理の説明をしたり、コミュニケーションを取られているのも、好印象。前回よりもシェフの人柄を感じられた気がする。 ドリンクは以前と大きく変わらないが、ワインをペアリングで頂いた。この席数のドリンクをタイミングよく準備されているのは流石。 ワインは自然派寄りのものを中心に地元のワインなども取り入れた構成。厳密なペアリングとなっていない部分もあるが、熟成されたワインも含まれ、一般的には満足される方が多いだろうと思う。 通常はランチは大きなテーブルに2名ずつ、トータル6名程度の利用が多いし、それが限界の様。それでも3時間を超える内容となってしまう。利用人数が多い場合は更に長く掛かる場合がある様子。 基本的には3名を超えるグループでの訪問は避けて、時間に余裕をもって伺うのが良いと思われる。 金沢からの電車の接続はあまり良くないので、途中の七尾や和倉温泉で時間を調整して前後1時間は余裕を持っておくのが、慌てなくて済むと思います。 また違う季節に伺ってみたい。 “霜月” 自然に寄り添い、窓から見える景色や人の営みの一部となれるような心地良さ 感じて頂けることが、私たちの目指す料理の形です。 アミューズ 銀茸 南瓜 春菊 白インゲン豆 アオリイカ なめこ汁 熊 里芋 万願寺 秋鮭 畑 蕪 柚子 マハタ 沢野ごぼう 猪 雑苔 黄金芋 柿 郁子 ここ最近は能登半島の僻地にありながら、地元の食材を使うローカルガストロノミーが増えており、ミシュランやゴエミヨも注目しているみたいです。 こちらもそういうお店の一つですが、主要駅からもまあまあ遠く、近隣の「のと鉄道」の駅からも歩くと10から15分位。和倉温泉からも車で10分程度ですが、金沢市内から特急を使っても1時間掛かるし、それなりに訪問するには難易度が高い場所です。 そういう事もあり、オーベルジュとして宿泊施設も備えており、一日一組ですが、車で行ってもかなりのんびりとした時間を過ごせると思います。 今回は一番近い笠師保駅まで電車で向かい、よく晴れて風も清々しい事もあり、徒歩でお店まで向かいました。 途中は本当に何もなくというか、日本の古い田園風景といった感じ。内海なので海面は穏やか。その辺も雰囲気が良いです。 場所は以前は古い海水浴場、塩津海水浴場の跡地。 そちらの地元の集会所などに使われていた古い建物をリノベーション、宿泊棟を建て増ししてオープンされた様です。こちらに移転前は七尾の比較的、山間のエリアで営業されていたので、その頃に比べて、周囲の雰囲気を含めてお店の環境はかなりおもしろい感じになったと思います。 店内からは湾の風景を切り取った様な大きな窓越しのリアルタイムに変わる風景が印象的。 元々、能登や北陸の風景は変わりやすいですが、雲の動きや日の陰り、水辺の波紋、風に揺れる草もずっと眺めていられる。 ランチタイムは12時に一斉スタート。 数組が訪れていましたが、皆さん、地元ではなく、都内など遠方からの訪問の様。この感じは石川や富山などのミシュラン獲得店と同様の客層だと思われます。 その為、食や食材、ワインなどに詳しいというよりは、有名店に行く事を目的にしたグループ客が殆どの印象です。 これはMakino ncîでも感じた事で、地方のミシュラン獲得の有名店の難しさなのだろうと感じます。 サービスとして前面に出てお客さん達と接するのはソムリエの塩士氏。なんとなくどこかのお店でお見かけした柔らかい雰囲気の接客だが、多分、初対面。 キッチンスタッフはこの規模のお店では比較的多いと思うが、シェフの平田氏も含めて客とのコミュニケーションがキッチンスタッフはあまり無いので、シェフの素顔や人柄が見えにくい。 コースの途中や最後にはシェフからの挨拶をちゃんとした方がいいのではとも感じた。 その辺もあってか、地元の食材や器も贅沢に使っているが、その情報が伝わりにくいし、料理の味わいからも感じにくいのが残念。まとめてメニューの裏には生産者のリストが載っているが、各皿ごとの説明を記述して欲しいと感じた。 料理自体はどれもクオリティが高く、変に高級食材を中心にした料理ではなく、地元の食材を贅沢に丁寧に使っている感じ。素材の味わいを活かしてワインとも合う感じに仕上げている。 ドリンクはワインペアリングをお願いしたが、たまたまという事であったが、ほぼ自然派ワインのラインナップ。 これはお店の雰囲気にもあっていると思うが、良いものが有れば能登周辺のワイナリーや酒蔵のものをもっと取り込んでも良いと感じた。 またランチの所要時間は3時間弱、本数の少ない特急電車の時間を考えるとかなりギリギリ。朝食や夕食の時間の都合もあり、難しい様ではあるが、30分開始を早めた方が電車で来る方には親切な気がする。 予約も取りづらくなっているが、次回は泊まりでも来てみたい。
2025/11訪問
7回
豊橋駅前のaruさんに久しぶりの訪問。 暑い時期を避けていたら、思いがけず半年以上を空けての訪問でした。 10月には過去にも何度か伺っていますが、似た素材を使っていても、これまでとはどれも異なる仕立てで、新鮮に感じられ、異なった印象を受ける。 常に新しい試みもされているが、やはり野菜の良さを引き出していて、他では味わえない美味しさを感じられる。地元の野菜を知りつくしているだけでは無く、ちゃんと丁寧に扱われているのがよく判る。 いつもシェフは特別なことは何もしていないと言われるのだが。 ドリンクは今回もペアリングで。 通常よりも季節ものの日本酒を使ったペアリングが多め。それだけ料理も甘みや旨みを重視した味わいになっているのだろう。 秋から冬にかけては安心する味わいかもしれない。 入り口の階段にはゴエミヨのエンブレムが更に増えていて、飾る場所も心配になる。地元での認知も上がっているとは思うけれど、予約が取れる内は今後も通っていきたいお店です。 東三河の畑から 早秋柿・牛蒡 オクラ 車海老 和梨 鰆 備中蓮根 秋味のスープ ボンジョールノ 赤羽太 落花生 にこまる 東三河の季節野菜 恵鴨 酢橘 和梨 約二ヶ月を空けての訪問です。 全国的にも認知度も人気も上がっているaruさんですが、日によっては余裕がある日もある様です。 冬の時期は地元の東三河の生産者の野菜が色々とある様で、スペシャリテの一つでもある玉レタスはこの時季ならではのもの。今回、頂いたものは例年より肉厚でしっかりとした感じですが、フレッシュな美味しさ、甘み、旨みは流石といった感じ。 コースは葉野菜が比較的多く感じられますが、トレビスやタルティーボもこの時季ならでは。少し火を入れると苦味も増しますが、旨み、甘みも増し、それらが動物系の味わいも引き立てて、流石のセンスを感じられます。 野菜に手を入れすぎるお店が多い中で、野菜のフレッシュな美味しさをここまで引き出し、他の食材と組み立てているお店はなかなか無いと思う。ビーガンやプラントベースでは表現出来ない野菜のおいしさを引き出していると感じる。敢えて高級食材を使っていないのも東三河の食材に自信がある現れでもあるだろう。 どの皿もそれぞれ面白さを感じ、満足度が高く、最後まで楽しめた。 ドリンクは今回もペアリングで。 日本ワイン、日本酒も含めた内容で、少し懐かしい貴重な日本ワインも楽しめ、良い経験にもなった。 豊橋は関東からでも新幹線のひかりなら1時間ほどで着くし、また定期的に伺いたいと思います。 実家の畑から青首大根 RivermondFarmさんのミニトマト 春菊 芽キャベツ スフィーダさんの白葱 イチローファームさんの白菜 トレビス 平目 玉レタス 北河さんのスナップエンドウ にこまる 東三河の季節野菜 本州鹿 ベルガモット 柚子 豊橋駅前のaruさんに約半年を空けての訪問です。 暑い時期は避けていましたが、こちらに来ると関東よりも結構、暖かい。 今年は季節が特に例年よりズレていて季節感もよくわからない雰囲気。本来なら旬の素材も出荷時期がズレている様です。ただメニュー自体は秋のコースだと思いますが、既に冬を感じさせる部分も見られます。 コースは玉蜀黍の甘い香りが漂う温かいスープから。玉蜀黍のエキスがたっぷりというか、こんなに甘みを感じさせる玉蜀黍の料理は他では味わえない。シンプルなアミューズですが、技術もセンスも感じさせる。 きっと提供したい食材が多いのだろうが、前菜が一口サイズとは言え、フィンガーフードの種類がいつもより多い。個人的には以前にも頂いた気もするがズッキーニとトウガラシエビの料理が好きな感じ。 その後に続く蕪を使った皿もシンプルながら野菜の旨み、甘みを引き出していて流石だと感じさせる。 やっぱり野菜の使い方に関しては国内ではトップクラスだと思います。 ズッキーニを焼いたものは香りや付け合わせを含めて、焼いた秋刀魚を思わせる雰囲気で、印象からも季節感じさせる。 ドリンクは今回もペアリングで。最近はシャンパンからのスタートも多いが、在庫一掃を考えている様。きっと今後は日本ワインや自然派ワインにフォーカスされていくのだろう。 今回は貴重な城戸ワイナリーやハスミファームさんも頂けて貴重な経験になりました。 また定期的に伺いたいと思います。 秋の玉蜀黍 菊芋 次郎柿 秋ズッキーニ シルクスイート 実家の畑から 蕪 備中蓮根 里芋 鈴木製茶さんの椎茸 秋ズッキーニとにこまる 東三河の季節野菜 本州鹿 キウイフルーツ ベルガモット 豊橋駅からも程近い場所のローカルガストロノミー。なかなかタイミングが合わず、半年近く空けての訪問です。 その間に今年もゴエミヨに掲載されて、入り口の階段にはゴエミヨのエンブレムが更に増えていました。 色々な季節に伺わせて頂いていますが、最初に訪れたのは、ほぼ同じ季節の6月。同じ様な食材も多く使われるのかなと思いましたが、一般的に夏野菜と思われているトマトやレタスの使用は減っており、今回は糖度の高い白い玉蜀黍のゴールドラッシュを使ったものが多く提供されました。やはりタイミングもあると思いますが、若干、季節のズレは出てきているのもあるのかなとも思います。元々、メニューに無いものも追加で提供されて、贅沢に旬の素材を楽しみながら、コースを楽しみました。 相変わらずコース全体として、野菜の使い方が上手く、それぞれの良さを引き出す仕立てになっていて、素晴らしい。火入れも食感や旨みを引き立てる感じで流石。皿も適度に温められており、香りもたつので頂く前から心が躍る。 特に何もしていないというメインの猪もまるで長時間熟成させた様な仕上がりで、上手く水分が抜けて良い食感。今年はなかなか良い脂身が付いた猪を頂く機会はありませんでしたが、脂は別途しっかりと焼かれてこれもなかなか美味しい。 ドリンクは今回もワインペアリングで。ワインも貴重な日本ワインを含めたペアリングで色々と勉強にもなります。 また異なる季節に訪れたいと思います。 東三河の畑から ゴールドラッシュ ミニトマト イチローファームさんのズッキーニ トウガラシ海老 スフィーダさんの空芯菜と男爵 北河さんの夏アスパラガス 春人参 ゴールドラッシュ 冷製スープ フラン 大根 黒ムツ ゴールドラッシュ にこまる 東三河の季節野菜 猪 エルダーフラワー ヴェルヴェーヌ 約3ヶ月ぶりに豊橋駅前のaruさんへ。 季節ごとに変わる料理ですが、今回はこれまでよりも、より地元の野菜の味わいを感じられる内容で、更に和のニュアンスが多く入ってきている様に感じました。 現状は前菜も動物性のものが使われていますが、この方向性であれば、思い切って肉や魚を全く使わないヴィーガンコース一本に一度振り切ってみても面白い様に感じます。 今回はメインの和牛もサスティナブルを意識した経産牛になっていましたし、名古屋周辺の客層的には難しいと思いますが、都内や関西、更に海外のお客さんを増やす為には、野菜をもっと前面に押し出していくと面白くなるのではと感じます。 東三河の畑から 青首大根 ミニトマト 金時人参 スナップエンドウ 蕪 フェンネル 平目 春菊と芽キャベツ イチローファームさんの玉レタス スフィーダさんのチーマディラーパ 鰆 北河さんのスナップエンドウとにこまる 東三河の季節のお野菜 経産和牛(源氏) ゆめのか檸檬 久しぶりに約半年ぶりに伺いました。 ちょうど約一年前にも伺っており、素材が被っているかもとの事でしたが、その時折の旬の素材を活かした料理はまた違った印象で新鮮。 皿の温度感、運ばれて来た瞬間から立ち上がる香り、調理法や火入れの工夫により素材の風味や食感を引き出す技、全てが素晴らしいと改めて感じます。 ペアリングは今回は日本ワインに加えて、フランスのものや日本酒も加えた感じ。 味わいに厚みもありながら、優しい雰囲気のものが多く、こちらの料理の方向性にも合っている。 色々な季節にこちらには伺っているが、また直ぐにでも伺いたいと思えるお店はなかなか少ない。 予約が取りやすい内に、また伺いたいと思います。 東三河の畑から 秋の玉蜀黍 落花生 和栗 次郎柿 蕪 墨鳥賊 備中蓮根 鈴木製茶さんの椎茸 渡り蟹 八名丸と秋の胡瓜 紅葉鯛 スフィーダさんの新米とマコモ茸 東三河の季節のお野菜 本州鹿 キウイ ごとう製茶さんの豊橋紅茶 もう少し早いタイミングで伺いたかったのですが、前回の訪問から3か月以上空けての訪問でした。 入り口の階段を上がると3月に発表された今年のゴエミヨのエンブレムが並び、3つ目が輝いていました。 料理の方は、まだ春らしい素材やメニュー構成かなと思っていましたが、意外と初夏や夏らしい素材も入ってきており、シェフも今年は1か月くらい早いと仰っていました。 それでも、やっぱり、どの皿を頂いても旬の野菜のクオリティ、三河の農産物の底力みたいなものを感じますが、やっぱり、シェフの野菜の扱いの上手さには、毎回、驚かされます。 人参のタルトはまるで後味が雲丹の様に感じますし、個人的にはトマトが苦手なのですが、世界一好きとも思える様なミニトマト。普通はチーズを詰める事が多い花ズッキーニには野菜もたっぷり。 その味わいを更に上質なものにしているのが、奥様が選ぶ日本ワイン中心のペアリング。今回は見ていると、全てのテーブルでペアリングを選択されていて、ペアリングの認知度が上がっているのは嬉しい限りです。 日本ワインが好きなお客さんも増えている様ですし、ここ数年、色々と寝かせているワインも増えている様なので、また何か企画などもあると面白そうです。 また、季節が変わった頃にでも伺いたいと思います。 東三河の畑から 春人参 あやめ雪 胡瓜 アンデスレッド 花ズッキーニ 白蕪とルッコラ 彩誉 Rivermond Farmさんの完熟ミニトマト 真羽太 北河さんのグリーンアスパラガス 東三河の季節のお野菜 恵鴨 文旦 鈴木製茶さんの茶畑から 甘夏 今回は年末年始を避けて、約3ヵ月ぶりの訪問となりました。 東三河の食材、特に野菜を贅沢に使った料理が人気ですが、ここ最近は異常に寒かったり、雪も降った為、そのクオリティやコース内容にも心配しましたが、杞憂に終わった様です。 色々とお話しを伺っていると、やはり路地物は全滅に近い様ですが、ハウスものは特に影響ない様です。 生産者のもとにも出掛けられて、通常では出回らない様なまだ青いウエタトマトなど、どれもフレッシュながら、素材の組み合わせや味わい、食感、風味も印象的な料理が続きます。今回は近郊のマダムの実家産の野菜なども使われ、優しい雰囲気の味わいが印象的でした。 野菜だけで無く、魚や肉の火入れや扱いも絶妙な感じ。どうしても年末年始の時期はどこのお店も素材が似てきますが、こちらではどの皿も新鮮な印象を受け、新しい発見がある気がします。 ドリンクは今回もペアリングをお願いしましたが、いつもの日本ワイン中心のペアリングに多分初めて日本酒が入ってきました。海苔の風味や全体的に旨みの強い一品だったので効果的に使われていたと感じました。 最後は旬の柑橘なども贅沢に使った感じ。デザートだけで無く、お茶にも使われており、これがまた素晴らしかったです。 また少し時間をあけて季節が変わる頃に伺いたいと思います。 3か月ぶりに豊橋駅前のaruさんへ。 季節が変わって使う素材も夏から大きく変わりましたが、どの皿も新しい驚きを感じさせる味わい。香りや風味も非常によくて、運ばれてきた瞬間からその素晴らしさがわかります。 地元の素材の良さもあると思いますが、その良さを引き出す技術やセンス、丁寧な調理には脱帽です。 まず、最初に運ばれてきた澄んだスープは玉蜀黍の甘みや風味を引き出したもの。実の部分は使っていないのにこの美味しさは凄いです。 鴨の澄んだ出汁も驚くほど、綺麗で旨みのあるスープ。そこに合わされたきのこやフランも美味しい。 次郎柿には柚子胡椒が使われて、甘さを引き立てている。 ホクホクとした新鮮なマコモダケを焼いた際の食感も新しい。 秋茄子はまるでローストした林檎や梨の様な甘みや食感。 伊勢海老や九絵も贅沢だけれど、今年産まれた仔猪の肉は繊細で食感、風味もよく、火入れも絶妙。 これらに合わせられた日本ワイン中心のペアリングも素晴らしい。貴重なヴィンテージも含めて、自ら熟成させて、毎日、状態を見ながらでないと、難しい自然派の日本ワインをいいタイミングで出すことは出来ないと思われる。このポテンシャルを引き出すセンスも改めて素晴らしいと思う。 味来 クインニーナ/バターナッツ南瓜 次郎柿 あいち鴨 三浦さんのマコモ茸 イチローファームの秋茄子 虎河豚 スフィーダの八名丸 伊勢海老 小松菜 九絵 仔猪 キウイ 黒無花果 和栗 2か月ぶりに豊橋駅前のaruさんへ。 入り口の階段脇にゴエミヨ2022のプレートが加わっていました。 メニューは前回訪問時から全て入れ替わっており、夏野菜が贅沢に使われています。 どの料理も素材のポテンシャルを引き出し、素材本来の味わいを活かした感じに仕上げています。更に素材同士の相乗効果やソースやオイルなどできちんと味わいをまとめているセンスもとびきり。 特に素材の温度を調整し、香りが皿が目の前に置かれた瞬間から立ち上がってくる感じは食べる前から期待を高めてくれる。 料理の盛り付けや色合いも美しいですが、使われる器も料理を引き立てますよう有名作家のものも素晴らしいですが、地元の作家さんにお願いしてカスタマイズして作ってもらっているものもストーリー性があり世界観を作り上げています。 ドリンクは今回もペアリングでお願いしました。量が選べるので、あまり飲めない方も是非、試してもらいたい。 日本ワイン中心のペアリングは珍しいものや貴重なものも出して頂き、有り難い。また、日本ワインはメリハリが無かったり、バランスが悪いものが多く、ペアリングとしては難しいものも多いが、こちらはセレクション的にもバランスが良いものを選び、料理との相乗効果が上手く引き出されている。 次回はまた涼しくなった頃にでも伺ってみたい。 豊橋駅からほど近い場所にあるフレンチレストラン。 地元の素材、愛知県内でも特に東三河の旬の素材を活かした料理を提供されています。 以前から気になっていたお店のひとつで、コロナ禍の中、SNSで追いながら、訪問するタイミングを計っていました。 駅からは5分ほど、新幹線のホームからも10分程度で伺えるので、地方でも比較的、伺いやすいと思います。 平日のランチもおまかせコース一本なので、今回はランチで通常のおまかせコースとワインもおまかせでペアリングでお願いしました。通常は6杯のところ、この日はペアリングする料理が7皿の為、うち2杯は半量に調整して頂いています。ワインの量も最初から選べるので、沢山飲めない方も安心です。 こちらでは日本ワインを中心に提供されており、一杯目のスパークリングと途中の一杯を除いて、ほぼ日本ワインのペアリングでした。飲んだことがあるものもいくつかありましたが、貴重なものも。更にセラーにはもっと貴重なワインがあるのも覗けて、そのうち提供されるのも楽しみ。 コースは春人参を使った冷製のスープから。 もう一口目から虜になる人参の甘さを活かした味わい。 その後もトマトが非常においしいと感じたり、自然な素材の美味しさを上手く活かした調理と味付け。素材を知っているだけではなく、センスも無いとこういう風にまとまった味わいには仕上げられないと感じます。 ただ地元の物を使っていると謳って有り難がらせたり、下手な調理をして、素材を活かし切っていないお店が多い中で、レベルが明らかに違います。 魚や鴨も火の入り具合も絶妙でした。 ソースも必ず目の前で皿にかけるプレゼンテーションも徹底している。 お店の空か造りも凄く上手く、雰囲気が良いだけでなく、ナチュラルな感じもバランスがいい。 テーブルの間隔も非常に広く、こういう時期でも他の客が全く気になりません。 少し遠いですが、新幹線なら1時間程度ですし、また定期的に伺いたいお店が増えました。
2025/10訪問
11回
烏丸御池の隠れ家、KOKEさんに久しぶりの訪問。 思いがけず1年ぶりの訪問となりました。 毎年、12月頭には綺麗に色付く庭の紅葉。 今年は去年より葉が残っています。 ソムリエの大山さんが卒業され、新しいソムリエが入ったり、若いスタッフも増えており、以前よりも大所帯になっています。 その分、客入りも増えており、最近は海外の方の利用が大半とのこと。 その辺もあってか、オープン当初のスペイン料理っぽい雰囲気は以前よりも抑えて、京都の食材は使いながらも、沖縄料理のニュアンスをかなり強めています。 以前はTAPASとしていたものも沖縄盆と名付け、料理名も沖縄の言葉で。以前からある料理も含まれ、味わいも継承されていますが、全体的にはポップな感じを抑えて、落ち着いた雰囲気になっています。 新しいソムリエの提案するワインも気になりますが、ドリンクは今回はノンアルコールペアリングで。最初に相談して、一部の料理にはワインも同時に出していただきました。 ノンアルコールはマダムが自然な素材から造り上げたもの。ユーカリやノニなど、珍しい素材をつかったり、自家製のノンアルコールの味醂やコンブチャを使ったものなど、バラエティ豊かで、料理の味わいにも良いバランスで合わせています。 ワインは以前よりも落ち着いた雰囲気。海外のお客さんも多いせいか、以前の海外のトレンドを抑えた感じよりも、日本ワインも多く取り入れた方向性。 ただ、ペアリングとしては、調和を意識した構成で、相乗効果が乏しく、面白さはあまり感じられないのが残念。 最近は敷地内のIDOCHAで週末に御菓子丸さんとコラボをされたりもしており、そちらも気になります。 来年にはスーシェフも海外修行のために旅立つとのことで、今後も変化がありそうですが、新しいKOKEをまた見守っていきたいと思います。 Dashi 命ぬ水 Spring Water, Pork, Yuzu Snacks Fruit Tuiles, Homemade Tofu-yo Okinawan Seaweeds 海藻 White Miso Soup Ryukyu Bon 琉球盆 A Tapas Selection of Okinawan Appetizers シークワーサー ジーマーミー豆腐 スーチカー クープマチ アンダンスー ゴーヤー ヌクガラス Herbs Cabbage, Mirin Grouper 京丹後クエ Koji, Shekwasha, Suguki Pickles Kyoto Nanatani Duck 七谷鴨 Brown Sugar & Awamori Sauce, Mango, Berry Dessert Hinoki, Pineapple 夏以来の訪問です。 同じ敷地内には新たにイタリアンも出来、相乗効果でより進化されると面白いかなとは思いますが、現状はまだまだこれからかなとも感じます。 今年は京都の紅葉も遅く、長く保っているようで、お店の前の庭の紅葉も、例年の同時期に比べても、まだまだ紅く葉を多く残している。 こちらも相変わらずというか以前にも増して外国人旅行客の利用が増えている。 ミシュランなどの影響もあるが、SNSなどの影響もあるのだろう。その分、ボトルを頼んでリーズナブルに抑えようとするよりもペアリングをする客が増えているのは喜ばしい。 コース内容は少しずつ、ブラッシュアップしながら、変わってきている点も多いが、特に今回は年末ということもあってか、年間を通して過去にも出したものも含めて、構成しているとの事。京都の一年、季節を料理を通して感じて欲しいという事なのだろう。 そういう事もあってか、一見、シンプルに見えるメニューもタパスの様に小皿で複数並べて提供されるものがいつもより多かった様に思います。 フレーバーや食感も多彩な表現で仕立てていて、楽しめました。 ドリンクは今回もクリーンナチュラルなワインが基本のワインペアリングと自家製のノンアルコールドリンクのペアリングの両方を楽しむダブルペアリング。 ワインリストやワインペアリングに関しては以前から定評がありましたが、ノンアルコールも今のスタイルになってからメディアでも取り上げられたり、評価は高い。また、思想や宗教的な理由からアルコールを摂取しない海外の客も増えており、ノンアルコールペアリングは人気になっている。 実際、どのノンアルコールドリンクも以前よりも仄かな風味を意識しており、食事に合わせても香りや旨みで合わせていて、ワインよりも繊細に感じさせる。 個人的にはオープン当初の様な赤座海老やオジャなどが好みで、また食べたいとは思いますが、多皿の今のコースも意外と重過ぎずありだと思う。 以前よりも季節感を感じる構成になってきているし、また、別の季節にのんびりと訪れたいと思います。 Water 水 Snack スナック Taiza crab 間人蟹 Seaweeds 海藻 Tapas タパス ROOT BEER ルートビア Wintermelon 冬瓜 Grouper スジアラ Venison 蝦夷鹿 Arroz 米 Sugar cane サトウキビ Shell ginger 月桃 Sweet treats 茶菓子 Tapas: Gazpacho ガスパチョ Olive oil オリーブオイル Peanuts 落花生 Jamon 生ハム Marinada マリネ Salchicha サラミ Pinchos ピンチョス Anchoas アンチョビ 半年以上を空けての訪問です。約一年ぶりのディナーでの利用です。 これまでは比較的、スペシャリテ的なメニューが多く、いい意味ではシェフやお店の個性やコンセプトが出ていて、印象が大きく変わる事はありませんでしたが、今回は変化や進化も色々と感じられました。 相変わらず、ミシュランなどの影響か外国人観光客の利用は多い様子。その辺も影響して変化に繋がっているのかもしれません。 コースの流れは大きくは変わりませんが、まずは最初の水から。今までは熱々のスープを出されていましたが、今回は冷たいもの。アグー豚から取ったもので冷やしていてもしっかりと旨みを感じる。 その後に続く皿もテクスチャーや味わいのコントラストを意識した仕立てが多くなった様に感じられる。パンも以前のものと異なり、食感や風味を意識したものに変わっていた。 今回も予約の際から、アルコールペアリングとノンアルコールのダブルペアリングを提案され、両方を一度に試す感じに。 ノンアルコールペアリングはマダムの担当で全て自家製ですが、こちらも大きな進化を感じられました。以前はワインと飲み比べると、どうしてもボリューム感を出す為にノンアルコールの風味が勝ってしまいフレーバーの強さを感じましたが、今回は繊細なバランスで、逆にワインの方が強く感じられる場合あるくらいで、ワインと同程度のボリューム感や味わいの強さに調整されていた。 それでも物足りなさは全く無く、繊細な素材の風味を上手く表現されている。塩味や酸味の使い方もあると思うが、手間もかなり掛かっており、かなり時間を掛けて研究されているのだろう。 海外を含めてもここまで仕上げているお店は少ないと思う。 ワインの方も客層的なものもあってか、以前よりはフランスのものが中心で、日本ワインなども入ってくる感じ。それでもニューワールド的な華やかなものもあって、なかなか面白い。 次はまた寒い時期にでも訪れたい。 Water 水 Snack スナック Spiny lobster シマイセエビ Seaweeds 海藻 Tapas タパス ROOT BEER ルートビア Wintermelon 冬瓜 Ruby snapper アカマチ Lamb 仔羊 Arroz caldoso おじや Sugar cane サトウキビ Pineapple パイナップル Shell ginger 月桃 Sweet treats 茶菓子 Tapas: Gazpacho ガスパチョ Olive oil オリーブオイル Peanuts 落花生 Jamon 生ハム Marinada マリネ Salchicha サラミ Pinchos ピンチョス Anchoas アンチョビ 今回は3ヶ月をおいての訪問です。 前回はディナーでしたが、今回はランチでの利用で、ショートコースですが、内容的にも充実しているし、満足度も高いと思います。 京都市内でもピークよりは落ち着いたものの外国人観光客は多くなっている印象ですが、こちらでも最近は半数は外国人の様。 ミシュラン掲載店は特に外国人が増えている様。隣の席の外国人の方と少し話ましたが、RED u-35の賞を獲得されているシェフにも注目されている様で、他の国内のREDでグランプリを獲ったお店にも伺う予定との事でした。 今年はこちらの中村シェフもSilverまで残っており、来年の決勝、グランプリ発表も楽しみです。 ドリンクは前もってペアリングをお願いしましたが、前回同様にノンアルコールも含めたミックスで。マダムがかなり真剣に作り上げており、素材も味わいも面白く仕上がっている。ワインと同時に頂くとワインがどうしてもフレーバーの強さで負けてしまう感じはありますが、アルコールのボリューム感がない分、どうしても味わいは強く仕上げないと料理とのペアリングは難しいので、これは仕方ないかなと思います。 逆にワインはそれだけ繊細な味わいのバランスで出来上がっているし、それでペアリングを行っているというのは、凄い事なんだなと改めて思います。 こちらのソムリエの大山さんには今回も幅広いラインナップでワインを出して頂き、どれも高いレベルでペアリングが成立していたと思います。 料理内容に関してですが、以前と似た素材を使っている部分もありますが、それぞれは仕立てが違ったり、別の素材を組み合わせたり、味わいとしても進化しているなと感じさせます。たった数ヶ月をおいての訪問ですが、一気にイメージが変わった部分も多くありました。 今後の進化にも期待し、また、定期的に伺いたいと思います。 Water 水 Snack スナック Abalon あわび Tapas タパス Smoked beetroot 燻製ビーツ Redbanded grouper アカハタ Pigeon 鳩 Sweets 小さなデザート Chestnut 栗 前回から約半年を空けての訪問です。 今回はディナーでの訪問。京都の街は少し前に比べると、学生や外国人などの観光客も落ち着いているが、こちらのお店は明らかに客も増えており、その半数は外国人。世界的にも認知が上がって来ているのは嬉しいところ。 最近、こちらのお店では自家製ノンアルコールドリンクのペアリングにも力を入れていて、Instagramでも情報を発信されている。 https://instagram.com/nona_koke_drink 担当されているのはMarutaなどでも職務経験のあるマダム。訪問前から相談して、ワインとのミックスペアリングにしようかとも話していましたが、折角なので、ハーフサイズでのワインとノンアルコールとのダブルペアリングでという事に。 全ての皿に2脚ずつのグラスとボトルが並ぶのは圧巻です。 全てのドリンクが自家製で、素材の組み合わせもよく考えられている。またよくノンアルコールやティーペアリングで失敗しがちなボリューム感の欠如で完全に料理の味わいに負けてしまったり、余韻が短く、後味が残りづらいという点もしっかり対策されていて、かなり勉強や研究もされているのがよくわかる。 元の素材は発酵なども取り入れており、アルコール発酵が起きない様に注意もされているが、素材の風味や香りがちゃんと活きる様に工夫もされているし、季節の素材を色々と発酵させて保存させたりもしている様子。 今後も進化発展も楽しみです。 どのドリンクも上手く甘み、酸味などバランスを取っており、味わいに厚みを持たせているのは流石。実際に料理に合わせるとそれぞれ単体では感じにくい風味を感じられたのは面白いと思いました。 今回ダブルペアリングにした分、逆にワインが単調な味わいに感じられ、ノンアルコールの方が風味やボリューム感も強く、そちらに負けてしまった感じが出てしまったのは残念ながらも面白いと思いました。ワインはそれぞれ単体でも料理とシンプルに合わせると、どれも素晴らしいものではあるのですが。それでも後半はワインもノンアルコールに負けてはいませんでした。 料理は全体の流れや構成はこれまでと大きく変わらず、ソースや味わいなどもオープン以来のスペシャリテらしいものが続きながらも変化や進化もしている感じ。この時期は素材的にも難しいところはあるが、上手くまとめられている。 料理もワインもノンアルコールもと贅沢かつ我儘に堪能させて頂きましたが、次回以降も楽しむべき要素が増えてしまい大変ですが、また違う季節にのんびりと伺いたいと思います。 Water 水 Snack スナック Spot prawn 牡丹海老 Mozuku もずく Tapas タパス ROOT BEER ルートビア Smoked beetroot 燻製ビーツ Longtooth grouper クエ Duck 七谷鴨 Arroz caldoso おじや Hops ホップ Hibiscus ハイビスカス Sweet treats 茶菓子 前回訪問から2ヶ月ちょっと空けての訪問。 前回は週末のランチでしたが、今回はディナーでの訪問です。 これまでは庭の紅葉が綺麗な時季の訪問でしたが、葉が落ちた冬らしい樹々のライトアップされた感じも印象的です。 入り口に近づくと今回もこちらがドアを開ける前にマダムが扉を開けて出迎えて頂きました。 早めに伺ったつもりでしたが、他のお客さん達は既に席に付かれています。波はある様ですが、ディナーの時間帯も京都市内や外国からを含めた観光客も戻ってきている感じ。 大きめの幅広のカウンターはそれでもゆったりとして居心地がいい。 料理は一部のものは被るものの仕立てや印象が異なり、新鮮。ペアリングされるワインの味わいの影響もあるのかもしれないが既視感がある料理はほぼ無く、面白さや驚きも感じられる。 薪火を使ったお店は全国的にも、京都でも増えているが、さりげなく薪の香りを付けたり、バランスよく使われている感じ。 ドリンクは今回もワインペアリングでお願いした。クラシック寄りのものも一部あるが、クリーンナチュラルが中心でうまく組み立てているのは流石だと感じられる。料理の味わいの方向性に合ったものをワインのフレーバーも見ながら合わせており、ワイン単体でも面白いと感じるものがいくつかあった。 あっという間の2時間半でコースは終了したが、この日は比較的、早い方らしい。テンポよく他の客も食べ終わっていたけれど、バー営業もすれば良いのにと思える雰囲気の良い空間。 またゆっくりと別の季節に伺いたいと思います。 約1年ぶりにKOKEさんへの訪問。 烏丸御池からすぐの裏通りの井戸を中心とした施設内にあり、庭の紅葉もこの時期は綺麗。 昨年より少し紅葉は遅れている様ですが、夜はライトアップもされていて、より綺麗に見えます。 今回はランチでの訪問です。 夜に比べると短いコースですが、エッセンスは十分に感じられる内容だと思います。 前回、訪問した際にも料理もワインペアリングも素晴らしいと感じましたが、完成度が高い分、コースの流れや内容的に変化は少ないかなと感じていましたが、それを覆す、料理。 全体的なイメージは変わらないものの、ひとつひとつは初めての感じ。和の要素もありながら、味付け的にはスペイン料理っぽい。 ワインペアリングもおまかせでお願いしましたが、自然派ワイン中心のペアリング。前回の様にオーストラリアやカリフォルニアのものは入って来ませんでしたが、一般的にも受け入れられやすく面白いと感じるラインナップ。国際的なワインリストの評価でもアジア1位を得ており、今後も楽しみ。 スタッフが減って、若干、大変そうではありましたが、以前よりもサービスは安定感を感じました。 トータルでも今回伺った京都のお店の中でも満足度は非常に高い。 次回は是非、ディナーで伺いフルのポテンシャルを再確認したい。 京都で4月にオープンされたばかりのお店。 最近、どこのお店に行っても噂に上がるのは此方のお店でした。グルメなお客さんだけでなく、飲食店の方からもオススメされたり。 オープンから一年経たずにミシュランで星を取られたことも最近は話題ですが、実際に訪れてみると、そんなことはどうでも良いと思えるくらいに魅力の多いお店でした。 シェフとソムリエは神戸の有名店カセント出身。東京の薪火料理で有名なマルタを経て独立されました。 お店はIDOという名称の建物の中。京都らしい細い通りの奥にライトアップされた庭木が先ずは目を惹きます。 大きなお店ではありませんが、カウンター越しのオープンキッチンとテーブル席。比較的ゆったりと距離感を保った席も好印象。 適度な距離感を保った客への接し方も最初から最後まで居心地の良さを感じました。 洗練された丁寧に調理された料理はどれも美味しいですが、ワインもクラシックからモダンなクリーンナチュラルな自然派まで幅広く扱われており、ワインもかなりツボ。星付きの名店でここまでペアリングでもハマるお店は日本では滅多になく、本当に毎月でも伺いたいと感じるお店です。
2025/12訪問
8回
2ヶ月半ぶりの外出は、3ヶ月ぶりのサエキ飯店さんでした。 自宅から一歩も出なくても仕事も生活も出来るのは、以前から何度も試していましたが、ここまで長期になるのは初めてでした。それでも社会貢献も出来るし、経済を回す事も可能だし、暫くは今の生活は続けていくかもしれません。 元々、4月、5月は休みを取られて海外に行かれる予定でしたが、結局、休みは取れない状況に。。 料理の内容は若干変化がありましたが、丁寧な仕事で素材の良さを引き出されていました。 一品目から蛙を出される冒険もされていましたが、日本では中華でも、あまり使わないハードルの高い素材ですが、普通は鶏の手羽の様に感じる素材ですが、火の通し方が上手く、白身魚や河豚の様にも感じます。脚だけでは無く、肩も使ってるのもあまり見かけないと思いました。 相変わらずの人気店で、お客さんも入っていますが、常連さんも増えてるせいか、余裕も出てきたのか、サービスのタイミングや愛想などは以前よりも格段に良くなったのではと感じました。 2ヶ月ぶりの訪問でした。 最近は以前にも増して予約が難しい。 それでも常に3割程度は新規の方が訪れる機会は作られてるようです。 どうしても予約が取れないお店に行く事がステータスになってる方もいたり、自分が食べたいものだけ食べたいという様な変わった方も一部にはいる様ですが、何度か訪れてる方は全てを理解して美味しいものに対して情熱を持ってる方が多そうですね。 まずは珍しく香港のクラフトビールから。 結構、ちゃんと造っていて美味しい。上海とか香港とかは世界的にも外国人が多い都市なので、クラフトビールもクオリティ高いですよね。 ワインは色々並べて貰って、それでもやっぱりムツヴァネが良いと思い、顔が描かれたラベルが印象的なDOREMIを選択。 香りも味わい結構しっかり。タンニンもあり酸も控えめなので、幅広くペアリング出来ると思います。コルクのデザインもなかなか凝っています。 ・前菜 鴨肉、鶏レバー、豚耳 どれも相変わらずの美味しさ。臭みは全くない甘みと旨味が押し寄せる鶏レバーは流石。素材の良さ、新鮮さ、丁寧な仕事が前菜の一口目からよくわかる。 ・前菜の揚げ物 優しい大根餅の味わいも相変わらず。 ・鳩の紹興酒漬け 鳩の肉と紹興酒の味わいの相乗効果で素晴らしい旨みよ美味しさ。解剖図を見てる様な鳩の頭は、小さな脳みその美味しさに感動しました。 ・烏賊のスパイス煮 イカの美味しさに感動。 こういう出汁にするとイカの臭みが出そうだけど、全くない。 イカの火の通り具合も絶妙で柔らかい。 味はしっかりだけどじゃが芋とパクチーのお陰で意外と軽く食べられる。臭みは素材が新鮮なら出ないとの事でした。 クミンが効いているので、人によってはカレーの様に感じるかも知れませんが、個人的には出汁の旨さ甘味が印象的でした。 ・スープ スープで一息ついて。 シンプルですが優しい味わいに驚かされます。 ・大山鶏 じっくり油を掛けながら火を入れた大山鶏。 脂が落ちてパリッとした皮にふっくらとした身が凄く美味しい。優しい鶏肉の旨みはそのままで、まるで北京ダックの様な皮の感じは新鮮。 ・小松菜の菜花と筍の煮物 春らしい苦味と旨味が良い感じです。 ・牡蠣 表面が艶々に輝き、ふっくらとして、見るからに美味しそうな牡蠣。ハタとかの魚料理によく使うソースですが、牡蠣とも相性は抜群。御飯にのっけて頂くのもありですね。 ・担々麺 以前に頂いた時から、麺が変わっていました。スープの美味しさと山椒の効きは相変わらず。 麺は刀削麺を意識したと言い、長さは刀削麺より長いけど、似た様な食感。生麺の良い感じが出ており、麺の中央が少し厚く、端の部分が薄くヒダの様になってる面白い形状。いつか自分でも再現してみたい。 ・上湯麺 今回は2種類、両方とも頂きました。 細麺の卵麺の食感がとても良いです。乾麺ではなく、生麺の様。食べ慣れない方はゴムの様な食感に好き嫌いが別れるそう。スープも相変わらず優しい味わいですが旨味もしっかりで美味しいです。 ・デザート。 いつものアイスだけで無く、フルーツも付いてちょっと贅沢。 食後に遅くまで色々と話す機会もありましたが、どんな想いでお店をやられてるのか感じられる機会になりました。 どのお客さんが以前に何を食べているのかも、きちんと記録し、把握もしている様で、新しい料理や旬のものも入れながら、繰り返しでも食べたいと思えるものも入れる工夫もされているそう。 二度と同じものは出さないとか、高級食材ばかり使う様なお店では無く、本当に美味しいものが食べたいというお客さんに気軽に何度も長く来て頂ける様なお店を目指しているのがよく分かり、人気が出過ぎてしまうと難しいところはありますが、今後も頑張って欲しいと思いました。 昨年春にオープンして以来、常に話題のお店。夏には予約困難店となっていましたが、ようやく数ヶ月ぶりの訪問です。 以前に比べても知名度も上がったし、予約の方も相変わらず取るのが大変。。 今回は初のテーブル席で、また違った雰囲気です。そんなに大きなテーブルではありませんが、カウンターよりもゆったりかもしれません。 でも、カウンターだと目の前の調理の様子が見られるので、初めてだとカウンターの方が良いかもしれませんね。 ということで、新年早々、貴重な席で、クオリティの高い丁寧で優しい料理と自然派ワインを堪能しました。 ワインは以前に伺った際にも特にジョージアに拘っている訳ではないとの話でしたが、イタリアやフランスの自然派ワインも少しずつラインアップが増えている様子。 ただ有名なものや高級なものでは無く、きちんと優しい中華料理の味わいにも合うものを選ばれているのには好感が持てます。 予約が取れないことで、特に美味しいものが本当に食べたくて来ているのか疑問を感じる客も増えていると思いますし、ワインもあまり飲まない方も多そうなのは残念ですが、やっぱり評価され過ぎるというのもお店としては大変なのでしょうね。 料理に関しては相変わらず丁寧で基本に忠実に作られた優しい味わいの広東らしい感じの料理だと思います。とりわけここが凄いとかモダンな要素も無いので、その分、本当に真面目に料理されているのが強く感じられます。今後、予約が取りづらいことへの対策と、料理にもう少し遊び心が入ってきたりしたら、ミシュランの星も取りそうかななどと思います。 またタイミングよく予約が取れたら、伺いたいと思います。 念願のサエキ飯店さんへ。 特に拘ってるわけでは無いらしいけど、広東料理とジョージアワインのお店です。 4月にオープンされてから、話題のお店で、既に予約困難店に。完全にお一人で営業されているので、なかなか大変だし、現在の予約が取れないお店という状況も不本意なところもありそうな感じもします。 9月の予約は開始から一時間ほどで埋まってしまった様で、今回は本当に貴重な機会。 ただ、そういう事は関係なく、本当に優しい味わいで料理は美味しいし、最近は中華と自然派ワインのお店は増えていますが、ジョージアのオレンジワインとの組み合わせもなかなか素晴らしいと感じました。 10月は、ほぼお休みを取られるそうなので、次は11月以降か。。また、機会があれば、予約取ってみようと思います。 以前はアラカルトも提供していた様ですが、最近は一人8000円のおまかせコースのみの提供です。 コースはまずは、蒸し鶏の紹興酒漬けから。印象的な食感のコントラストと味わいが素晴らしく、一気に期待が高まります。 そして、見た目にも美しい、豚耳と豚足の煮こごりと、鶏レバーのソースと続きます。 揚げ物は3種類。腐乳煮付けた豚肉、大根餅などを五香粉と塩で頂きます。 つぶ貝の麻辣煮込みは、食べにくいけど、火の通り方も絶妙でスープも美味しいです。 続くスープも優しい味わい。烏賊の炒め物はワタの旨味も感じる濃厚な味わいです。 目の前では、鳩に油を掛けながら火を通していく姿が。 現れた二羽の鳩は輝く美しさ。頂くと若干クセのある部分もありますが、大変美味しいです。 ハタの蒸し物も中華ではよくある料理ですが、これもセンスを感じる良いバランス。 どの料理もワインを飲みながらでも、やっぱりご飯も欲しくなる味わいですね。 〆は担々麺。爽やかな山椒の香りと味わい。かなりフレッシュな感じがしたので、生のものを使っているのでしょうか?結構、食べ始めはしびれを強く感じたので、辛いのが苦手な人にはキツかった様です。ただ、時間が経つと旨味が前面に出てくるので、スープも全て飲み干しました。 最後は紹興酒のアイスで終了。 紹興酒感もありますが、トータルでは昔懐かしいコーヒーアイスクリームの様な風味も感じました。 ワインはジョージアのものが中心ですが、最近は拘らずにイタリアのものなども入れている様です。 比較的、綺麗なジョージアワインが多く、ジョージアのペットナットも初めて頂きました。 なかなか予約は取れないと思いますが、このスタイルのお店はまだまだ貴重ですし、ぜひ、また伺いたいと思います。
2020/06訪問
4回
もうすぐ1周年を迎えられる北鎌倉の隠れ家へ。 暑い時期を避けていたら、約半年ぶりの訪問になりました。 最近は評価も認知も一気に上がってきており、平日でも都内など遠方から訪れる方も増えてきている様です。 その分、ワインなどをグラスで楽しむ方も増えてきている様に感じます。 山の上時代からの常連さんもわざわざ来られている様で、その人気や信頼も窺えます。 都内の山の上出身の方々のお店よりも衣は軽く感じ、素材や仕立てを含めて、伝統は大切にしながらも、より素材を大切にした現代的な部分を感じます。また、他ではなかなか楽しめないグラスワインや日本酒の種類が豊富なのも嬉しいところ。 厳密なペアリングではありませんが、好みを聞きながら、色々と提案して頂けます。ワインもクリーンナチュラルっぽいものも含めて、ちゃんと天ぷらに合うものを選ばれており、ついつい飲み進めてしまいます。 コースは素材のプレゼンテーションから始まりますが、前半は天ぷらにしながらも、より一品料理っぽい仕立てで提供され、より味わいのバリエーションも楽しめます。 秋の素材の旬もそろそろ終わりだと思いますが、季節の移り変わりも感じられる内容で楽しみました。 また定期的に伺いたいと思います。 ハタケシメジ キンタケ 紫しめじ アケビ 無花果 栗 和三盆 渋皮 カマス 鮑 むかご 自然薯 御飯 出汁 鰹 焼きあご 昆布 海老 脚 海老 尾 蓮根 ヒメコダイ 鱚 茄子 馬糞雲丹 メークィーン 二年熟成 さつまいも 穴子 天丼 舞茸 甘鯛 しじみ 赤出汁 柿 豆 抹茶アイス オープンから約半年の北鎌倉の隠れ家に数ヶ月ぶりに訪問です。 最近は認知度も上がっており、近隣から何度も訪れる方も増えてきている様子。1日2回転で各回二組ずつなので、週末のランチは早めの予約が良い様です。 客層や利用状況も見ながら休業日もオープン当初からは変更されている様です。 前回は既に春っぽい食材も入ってきていましたが、この時期は若干、素材的には難しいかなと思いきや、色々と用意して下さっていました。 元々、親方は旬を早めに取り入れて食材を仕入れていると言います。 山菜を先ず、色々と提供されてから、鱧や稚鮎などの魚介も。トータルで20品程度が標準の感じ。 それなりに品数も多いし、てんぷら近藤さんなどでも芋は追加しない事もあり、今回は芋の追加は無しでお願いしました。 どの品も素材を大事にされている事がよく判り、先ず、最初に見せて頂ける。 食材は全国から最高のものを仕入れていて、揚げる前から驚きも多い。 最初は立派な帆立から。天ぷら屋で先ず生のものを食させるのは珍しい。豊かな風味や食感を感じられ、生と天ぷらの比較も面白い。 それぞれの食材の持つ甘さや風味、食感の良さをどれも最大限に引き出し表現されていて、相変わらず都内でもなかなか頂けないクオリティを優雅な空間で堪能できる。 また珍しいのは天ぷら専門店としてはグラスワインの種類が豊富な事。山の上出身の方々の中でも珍しく、かなり貴重。 今回もオススメのワインをペアリングの様に色々と出して頂いた。メニューに載らないモノもあるので、是非、親方に確認してもらいたい。 これからは鎌倉も一年の中でも特に混む時期になりますが、少し喧騒を離れて、また別の季節に訪れたいと思います。 帆立 蕪 枇杷 人参 蕗の薹 浅利 アケビ新芽 海老 グリーンアスパラガス 鱧 花山椒塩 稚鮎 山菜 タラの芽 コシアブラ 山ウド 蛤 餅米 花山椒 出汁 舞茸 雲丹 熟成メークィーン 穴子 甘鯛 ハリギリ こごみ オクラ 抹茶アイス 豆 北鎌倉の立派な邸宅が並ぶ閑静な住宅街に昨年末オープンされた天ぷら専門店に伺わさせて頂きました。 大将は老舗の山の上ホテル内で長く修行された方との事で早速、話題になっていますが、同じ鎌倉の北じまさんなどで噂を聞いて訪れる方も増えているそうです。 北鎌倉駅からは徒歩で伺います。軽い登りですが、10分も掛からずに到着。 若干、わかりづらい場所ですが、敷地の入り口で大将が待っていて頂き、迎えてもらえます。 敷地内は元々、大邸宅でかなり贅沢な造りの建屋が並びます。新規に飲食店や旅館など専用の建物をなかなか作れない鎌倉周辺ですが、ここまで贅沢な住居を使った飲食店もなかなか無いと思います。 一歩、店内に入ると、どこかの結婚式場やチャペルの様な素晴らしい造り。内壁など殆ど弄ってないそうで、元々の造りが相当素晴らしかったのだろう。 元のオーナーはパーティールームとして使っていた様だけれど、それにしても豪華過ぎて、どこか旅行で訪れた様な贅沢さも感じられる。 広いホール内にカウンター席のみを設け、更に各回、二組までに絞った営業をされており、ご夫婦二人で回されているとは言え、かなり余裕をもった贅沢な雰囲気を感じられます。一名での利用も歓迎との事なので、是非、少人数で伺って欲しい。 とは言え、きっと直ぐに予約困難店になってしまうのではと心配です。 コースが始まると天ぷら専門店ですが、揚げる前のどの素材も立派過ぎて、素材自体に先ず惹かれてしまいます。 旬の素材を大切にしているのがよくわかり、実際に頂いても素材の良さをよく引き出されており、衣や揚げ方も調整されているのがよくわかる。 また、ただ揚げるのでは無く、隠し包丁なども適切に入れられており、食感や食べやすさの工夫も。 どの食材も絶妙な火の入り方には驚かされるが、更に食べ比べとして生でも頂いた百合根の食感は大変驚いた。長年、良い素材を扱う生産者と向き合ってこられた大将ならではなのだろう。 横浜や鎌倉周辺で、ここまで本格的な天ぷら専門店はこれまで皆無でしたので、美味しい天ぷらを頂くには都内などに出向く必要がありましたが、本当に素晴らしいお店が出来たなと感激します。 ドリンクは日本酒だけでは無く、ワインもグラスで多くの種類を用意されている。厳密なペアリングなどは提供していないが、大将におまかせで選んでもらうのも楽しい。ソムリエの資格も持たれている様で日本酒にもワインにも詳しく、色々な話も伺える。 若干、強気の値付けに感じられるが、気前の良い量を出して頂けるのも嬉しい。グラスも木村硝子の背の低いものを拘って使われている。 そして、ちゃんと天ぷらの素材と味わいを引き立てるセレクションだと感じられる。 トータルで満足度は高く、既存の予約困難な有名店に伺わなくても、十分に素晴らしい体験が出来ると思う。 一年を通して、色々な季節にまた、伺ってみたい。 なお、ゆっくりと過ごして頂きたいとの事で、敢えて食事の提供スピードはゆっくり目で、約3時間をかけて提供される。もっと早く提供する事も可能との事なので、後の予定などがある場合には予め相談されると良いと思います。 筍 完熟金柑 胡桃 自然薯 むかご 金時人参 黄金蕪 やがら 車海老 新玉葱 蕗の薹 鱚 黒舞茸 甘鯛 原木椎茸 天豆 もち米 雲丹 月光 百合根 赤芽大吉 親芋 穴子 芋 天丼 白魚 牛蒡 河豚白子 抹茶 豆 西条柿