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志摩観光ホテル ザ ベイスイートに二泊 ご厄介になった。 一泊目の朝食は お隣の「ザ クラシック」のレストランで頂いたが、二泊目は前夜のディナーに続きベイスイートのメインダイニングの「ラ・メール」で頂くことに。 「ラ・メール クラシック」では和食も洋食も同じテーブルを囲んで食べることができるのだが、ベイスイートは和食、洋食それぞれの店舗で食べることになる。 前日の朝食は私と妻の嗜好の違い、それにせっかくだから同じレストランを利用するよりも伝統と格式のある もう一つのレストランも伺ってみたかったからクラシックを利用したのだが、 移動する手間などを考慮すると やはり翌朝はコチラで頂くことに落ち着いた。 メニューにあるように、先ずはファーストドリンクを選ぶ。 各種ジュースの他にシャンパーニュもあり、妻はジュースを、私はシャンパーニュを所望した。 卵料理も3種類からのチョイスになり、妻は前日と違う「海の幸のオムレツ」を。私はホテルオリジナルのレシピの「エッグベネディクト」をそれぞれ選んだ。 最初にサーブされたハーブ&フルーツウォーターが 朝の爽やかさを運んで来てくれる。 と、同じくしてシャンパーニュも。 前夜のディナーと同じ テタンジェのマグナムボトルだ。 注がれたグラスが朝日に輝く海の青、樹々の緑と重なり なんとも幸せな気持ちになる。 地元の生産者が作っているヨーグルトとフルーツ、それにフィンガースタイルの野菜達にチーズ。 これらがシャンパーニュと共に頭の中も、胃袋も目覚めさせてくれる。 パンが運ばれてきた。 トーストは二種類。私は全粒粉を使用したパン ド ミ を。 他にもクロワッサンやデニッシュ、マフィンなどもあり、パンが大好きな妻にとっては嬉しくも悩ましい瞬間だ。 3種類のコンフィチュールも勿論ホテルメイドの物。 それに林檎の花の蜂蜜も。バターはエシレの無塩だ。 やがて卵料理も運ばれてくる。 妻のオムレツは美しい焼き上がりと ふんだんに使用された鮑や車海老などの海の幸が、既に美味しいを約束してくれているように思われる。 私のエッグベネディクトも負けてはいない。 オランデーズソースに伊勢海老のアメリケーヌソースを加えたレシピは志摩観光ホテルのスペシャリティだ。 食いしん坊な私達はお互いの料理を交換しながら 共に二人で幸せな気持ちと料理を味わうことができた。 レストランのギャルソンは皆さん素晴らしいホスピタリティーと笑顔溢れるサービスを提供してくださる。 まさに「華麗なる一族」な気分にさせてくれるレストランだ。 三年目の結婚記念日の旅行先には、妻の主治医の勧めで選んだ 伊勢志摩観光ホテル ザ ベイスイートだ。 コチラでゆっくりさせてもらおうか、と話し合い、夫婦の意見も一致した。 到着した翌日に記念日のディナーを頂くことにしたのは メインダイニングの「ラ・メール」さんだ。 レストランに隣接している宿泊者専用ラウンジでアペリティフを頂いていると、英虞湾に夕陽が落ちていく様は まさに一服の絵画のようだ。 予約した時間になり隣のレストランに移動する。 お願いしたコース料理は、志摩観光ホテルが戦後の混乱が まだ収まらない1951年に開業して以来、多くの顧客、世界のV.I.P.を魅了し続けてきた数々のスペシャリティを集約した 「トラディション」だ。 恵まれた伊勢志摩の幸に手心を加え、歴代の総料理長が守り続けた素晴らしい料理の数々。 それを一夜で楽しむことができるのだ。 先ずは乾杯のシャンパーニュを。 さっそく驚いたのは、グラスで提供しているシャンパーニュが マグナムボトルの物だということだ。 普通なら開栓したシャンパーニュだから、状態が良いうちに注ぎきってしまいたいと考えるもの。 そのグラスのシャンパーニュをマグナムで提供するということは、それだけ回転が早いからだ。 加えてシャンパーニュに限らずマグナムボトルはスティルワインでも美味しい。 その素晴らしいシャンパーニュで私達の記念日は幕を開けた。 アミューズには安乗ふぐが。 ちょうど この日のお昼に安乗ふぐを食べたかったのだが、安乗ふぐは3日程前からの予約が必要、とのことで 口にすることが出来なかったのだ。 それがアミューズとはいえ お目にかかることが出来、そんな細やかなことでさえ 嬉しくなった。 ウニのボンファム、キャビア添え。 鮑のステーキ ブールノアゼットソース…… 様々な料理の素晴らしさは ここでも同じ事を繰り返してもしつこいだけなので 添付した写真を参照して欲しいと思う。 最後、食事を終えたタイミングで樋口総料理長がテーブルまでご挨拶に来て頂いた。 とても華奢な、可愛らしい女性で、この小さな身体のどこに このバイタリティーが詰まっているのだろうと驚いた。 総料理長ということは、この素晴らしい2つのホテルの全ての料理の責任者、ということ。 それだけでも重圧がかかるはずなのに、年に数回の美食会を開催し、新しい美味を創作したり、自らが生産者の元に出向き、よりよい食材の発掘にも余念がない。 そんな大変な仕事を続けていけることに敬意の念を抱かずにはおられない。 今日は素晴らしい夜をありがとうございました。 料理長はじめ、メートル デ トル、ギャルソン、ソムリエ… 全てのレストランスタッフにお礼申し上げたいと思うと同時に 再び このレストランを訪れたいと思います。
2022/12訪問
2回
伊勢志摩方面に旅行するのが好きな私達夫婦。 今回はまだ三重県が全国旅行支援の制度が活用できるので出かけてみた。 私達としては珍しく宿泊するホテルには夕食、朝食付きのプランでお願いしたのだが、当然 そのチェックイン前に昼食を取りたい。 そこで前回利用してとても美味しいうなぎ料理を食べさせて頂いたコチラ「東山物産」さんを再訪することに。 伊勢志摩に遊びに行くよ、と妻に伝えたところ 「じゃあお昼はあそこでうなぎにするんでしょ!?」と 目をキラキラさせている。 うなぎにはちょっとうるさい妻がそれほど気に入っているのだ。 リクエスト、承りましたw 名古屋から近鉄電車の観光特急「しまかぜ」に乗車して伊勢志摩の鵜方駅に着くのが12時30分近く。 その駅から徒歩数分にお店はある。 相変わらず立派な建物は、それこそ文化財保護指定されそうな雰囲気だ。 さっそく扉を開き、中にいるお店の人に予約している旨を伝えると、今回はさほど待つことなく席へと案内してもらえた。 そして注文も前回と同様。 ただし ちょっとだけ違うのは、蒲焼きのハーフサイズも追加した。 思う存分うなぎを堪能したかったのだ。 先ずはビールと共に その蒲焼きが到着した。 相変わらず立派なサイズのうなぎだ。 ハーフサイズとはいえ十分満足できる。 妻と一緒につまんでいると、正直日本酒が欲しくなる。 そしてお待ちかねのうなぎ料理が提供された。 感想は前回と全く同様。 沢山のうなぎを贅沢に使用した、満足できる内容は感動物だ。 「隣の芝生は青く見える」ように、妻の「うなぎ定食」は うざく、う巻きがそれぞれやや大きく、酒の肴が欲しい私としては次回はコチラにしようか、とも思えた。 しかしながら うなぎを5切れ使用した「極上重」は やはり魅力的だ。 あぁ、また次回再訪できるならどうしよう……。 罪作りなうなぎの名店である。 結婚記念日の旅行に二泊三日で出掛けた。 その初日。近鉄の観光特急電車「しまかぜ」で賢島駅に向かうのだが、その賢島駅より2駅前に鵜方という駅がある。 その駅で下車し、歩くこと数分の距離にコチラはあった。 およそ飲食店とは思えない屋号の鰻屋さん「東山物産」さんが 旅の最初のお昼の目的地だ。 コチラはたいそうな人気店で、予約無しでは随分待たされることは覚悟していかないといけない。 この日もかなりの人が順番を待っていた。 そして予約は あくまでも鰻の数の事で、勿論時間的にも考慮はしてもらえるが、予約時間になっても繁忙さによっては待たないといけない。 それよりも大切なのは、予約によって自分の食べたい量の鰻をキープしておいてもらわないといけない事だ。 例えば地元の人などは、テイクアウトで随分の数の鰻を購入される人もおみえのようで、この日も私達が到着した12時30分過ぎには、お店の入り口に早々と「お店の飲食の鰻は売り切れ。予約の人だけはどうぞ」のような意味の貼り紙がしてあった。 私達は 予め二人分の鰻(=2匹?)を12時30分にお店に到着する電車で伺う旨はお伝えしていたが、それでも15分くらいはお店のガレージを利用した仮設の待機所で待たされた。 お店に案内して頂き、待っている間に決めていたメニューを注文する。 私がお願いしたのは お重に入っているのに「うなぎ丼」と表記されているメニューの「極上重」を。 妻には「うなぎ定食」をお願いした。 極上重にもミニサイズの う巻き や うざく が付いているのだが、うなぎ定食の物の方が う巻きもうざくも しっかりとした物になっているので、蒲焼き自体の使用量は ほぼ同じくらいになっているのだろう。 そしてうなぎ定食のご飯は蒲焼きとはセパレートになっているので、それを白飯のままで食べるか、ご飯にうなぎのタレをかけてくるかを選べるようになっている。 ちなみに卓上には山椒の他に うなぎのタレもあるので、後から自分好みで蒲焼きにもご飯にもタレを追加することができる。 よほどオペレーションがしっかりしているのだろう。 さほど待たされた印象も無く料理は提供して頂いた。 諸兄のレビューにもあるが、鰻は焼き加減が素晴らしい。 私以上に鰻には うるさい妻でさえ、「今まで食べてきた鰻の中で一番美味しい!」と喜んでいる。長焼きの鰻を食べた妻は 「この、外がパリッ、中はふわっ、 っていうのがいいよね!」一切れもらって食べた私も同感だ。 私の鰻は お重ゆえに蓋をすることでふっくらと蒸され、それがお重の中でご飯とタレと渾然一体となり、私が鰻に求める完成形となるのだ。 定食の内容も、よくありがちな話として 小鉢物には煮物など 鰻には関係無い料理が添えらていることがよくあるが、コチラは全て鰻料理で構成されているので 鰻料理をコース料理のような感覚で頂ける。 肝吸いの鰻肝もとても大きなサイズで満足感が得られる。 さすがいろんな人が絶賛する鰻屋だけあると思った。 伊勢志摩には よく訪れる機会があるので これからはコチラを利用させて頂きます。 ごちそうさまでした。
2023/06訪問
2回
昨今の日本酒の進歩は素晴らしい。 私が子供の頃、実家が営んでいた居酒屋では、日本酒は「二級」「一級」「特級」という名称で区別していた事を覚えている。 勿論、私の実家のような下町の居酒屋では、当時は吟醸酒など扱う事などはおろか、その存在さえ知らなかった。 そんな時代を経て、今の日本酒の技術は考えられない程の進化を遂げて、例えば山口県の蔵で醸される、阿武の鶴「零響 -Absolute 0-」という銘柄の精米歩合は驚異の0.85%まで磨きあげられているそうで、これは現在判明している中で最も低い数値だそうだ。 そんな素晴らしい日本酒の中でも、今の私が一番好きな銘柄が この三重県が誇る「而今」だ。 ただし、この銘柄は簡単には入手出来ない超人気銘柄だ。 私は今回の伊勢の旅での楽しみに、この「而今」を扱うお店に出逢いたいと考えていた。 しかし なかなか出逢えない。購入できない。 ボトルでの販売はおろか、有料の試飲でも3杯のうちの1杯だけが而今で、しかも結構高額料金なのだ。 そこで伊勢市駅構内にある観光案内所で なんとか而今をボトルで購入出来る酒屋さんは無いものか…と相談したところ、ボトルでの販売はしていないが、それでも「抱き合わせでなくても、あのお店なら食事をしながら飲めるかも…」とコチラのお店を紹介して頂いたのだ。 「つむぐ」さん。 「あのお店なら而今でも扱っていると思いますよ」 その言葉を受けてお店に電話してみた。 すると 扱いはあるとの事で、それでは…と翌日のお昼に予約させて頂いた。 お店は宇治山田駅からも近くにあり、とても立地が良い。 扉を開くと店内奥から声が掛かる。 「どうぞ靴を脱いでお上がり下さい」と。 その言葉に従い進むと、店内はカウンター席のみのようだ。 私の食事の為の設えがあり、そこに腰を下ろす。 にこやかな挨拶を頂き、先ずはビールを所望した。 コチラに来る前に、無謀な「モリスパ」からの「伊勢うどん」を僅か2時間前に連食してコチラに臨んだ私。 日本酒を楽しみにしていたが、塩味の強い物を食べてきたので、少々喉が渇いていたのだ。 料理は淡々と提供されたが、どれも素晴らしく美味しい。 先付の志野の割り山椒から、器にもセンスを感じさせる物を使用している。 ここでお目当ての「而今」を頂くことに。 その提供方法が面白い。 半合を頂くことにしたら、下に受皿を敷いて その上にグラスを置き、溢れる程の目一杯の酒を注ぐ。 客はカウンター越しにそれを受け取るのだが、慎重に運ばないとこぼしてしまう。 これは客が「決して飲み過ぎて粗相をする事は出来ないな…」という抑止力になるだろう。 八寸、椀物、造里…… 美味しい料理と共に美味しい日本酒。 静かに至福の時間が流れて行く……。 〆には季節の食材を使用した、土鍋の炊き込みご飯が。 最後はこの辺りの栗を使用した「きんとん」だ。 観光案内所の女性に感謝せねばならない。 このような素晴らしいお店を紹介して頂けたのだから。 どうしよう…… また伊勢に来たら その度に伺いたくなるお店がまた1つ増えてしまった。 何故「どうしよう…」なのかと言うと、実はこの後、またまた昨日伺ったばかりの「一○家」に行くからだ。 時間はまだ2時前。 10時から始まった「モリスパ」から「伊勢うどん」、そしてコチラ「つむぐ」さん、そして次は…… ホントに「バカは死ななきゃ治らない」は、私の為に出来た言葉だな……。
2025/10訪問
1回
この日は次女とその旦那さんも一緒に 久しぶりに食事を…と約束していた。 しかし台風の影響をモロに受けてしまい、私の住まいから約束しているお店にたどり着く為には、果たして電車が動いてくれるのかを心配しなければならない程の悪天候になってしまった日だ。 当初、私はコチラで娘達と会食を…と思い、電話で予約をお願いしてみたが、相当な人気店のようで、その時は「すいません、満席です」と、あっさり断わられてしまっていた。 しかし当日の この悪天候だ。 予約していた人がキャンセルしていたら…。 一縷の望みを抱いてお店に電話する。 すると「大丈夫ですよ。この天気でキャンセルばかりなので...」と。 これぞ「不幸中の幸い」! まだ16時を少し過ぎた頃で、娘達との約束の18時までかなりの時間がある。 それまで1人でのんびり、ゆっくりさせて頂くことにした。 そんな上記の時間に伺ったにも関わらず、カウンターの1角には女性ばかりの3人が、はやばやとグラスを傾けていた。 私はお邪魔にならないように、そのグループとは一番離れた席に着いた。 ご主人に、先に飲み物を尋ねられ、ビールを所望する。 私は ある理由の為、普段から生ビールは飲まないのだが、コチラは瓶のビールは扱っていないようだ。 その生ビールを飲みながら、とりあえず…と刺身の、それもマグロとカンパチだけで盛り合わせを、とお願いした。 いつもなら、もう1人スタッフが居るらしいが、この日はこんな天気だったので、仕方なくご主人1人で営業しているのだ、と教えてもらった。 そんな話を聞いたら、次々にオーダーするがためらわれてしまったが、まぁ時間はある。 雰囲気を読んで流れにみをまかせてみよう。 提供された刺身はどちらも美味しかったが、マグロの赤身に対してカンパチはトロ(お腹の脂が多い部位)で提供してくれた。 その組み合わせが良いのだ。 これでマグロまでトロだったら、ちょっとくどい気がするだろう。 また、刺身のツマはご主人が大根を桂剥きにした物。 市販のツマ等は使用しないことに職人気質を感じるのだ。 ビールをとっくに飲み干していた私。 次なるツマミに「銀ダラの西京焼き」を注文していたなら、当然流れ的には日本酒だろう。 何をもらおうか…。 するとご主人が「十四代、ありますよ」と。 なるほど、入り口のオーパスワンしかり、飲み物も充実している。 刺身と銀ダラで日本酒を楽しみ、次なるツマミは「コチラに寄らせてもらったら…」と考えていた「カニクリームコロッケ 紅ズワイ蟹のソース」を。 それに合わせて白ワインも。 グラスで分けてもらえる物で…とご主人にお任せでお願いする。 提供して頂いた白ワインは「俳優の川島なお美さんの披露宴で提供されたワインです」 なるほど。 濃厚な紅ズワイ蟹のソースをシャルドネが受けとめてくれる、良いマリアージュだ。 なれば、と 次のツマミもコチラで食べたかった一品「アワビのウニソース」も頂こう。 続けて同じ白も。 うん! 美味しい! まるでフレンチのビストロに来たようだ。 余談かもしれないが、食事中のご主人との会話から、ご主人はこの辺りで飲食することがあまり無く、いつも名古屋まで出かけているそうだ。 そんなご主人が「一度伺いたい憧れのお店が中区の大須にあるんですよ」と。 「ちなみに そちらは何という店名ですか?」と尋ねたところ、なんと私の実家だとおっしゃるのだ! 「私、実はそこが実家で、今は兄が家業を継いでおりますが…」との返事には ご主人も大層驚いた様子だった(笑) いやいや、ご縁とは どんなところにあるかわからないものだ。 「あの大◯◯さんが実家だなんて、これも台風が来なかったら…」 などと話をしながらの、思わぬ楽しい食事と語らいの席となった。 私の名刺をお渡しし、「もし行って頂けたら、この名刺を見せてあげてください。兄も今日の事はとても驚くと思います」と申し上げ、会計を済ませた。 ご主人、ご馳走様でした。 また四日市に来たら、是非とも再訪させて頂きます。
2024/08訪問
1回
桑名市で素晴らしいお店に出逢えた! 三重県は四日市市の食べ歩きの旅、2日目。 この日で帰宅するのだが、帰る途中にどうしても立ち寄りたいお店が桑名市にあり、そちらで夕食を済ませて帰宅することにしていた。 そのお店こそがコチラ「蛤一択」さんだ。 同じ桑名市には やはり同じような蛤の専門店で予約困難な有名店があるが、なんとも上手く予約が出来ない。 そこで蛤を美味しく食べさせてくれるお店は他には無いものか、と探していてコチラにたどり着いたのだ。 いや、ある意味コチラの方が…と期待が高まってきた。 なにせ今や国産の天然蛤はとても希少で、日本国内で流通している蛤は90%が中国産だ。 残りのうち、8%が千葉県産。 なんと あの「その手はくわなの焼き蛤!」という名言(?)まで産み出した桑名産の天然蛤はたったの2%しかないのだ。 その希少価値の高い桑名産天然蛤のみを使用して完全予約制でコース料理のみを食べさせてくれるのがコチラ「蛤一択」さんなのだ。 桑名駅からは徒歩で5分余りの場所にお店はあるのだが、たどり着いたら入り口の横にインターフォンがある。 予約者はそれを利用して予約がある旨を伝えると、店内から扉を開けてくれるのだ。 ゆえに予約が無い人は入店すら出来ない。 扉を開けてもらい中に進むと、店主自らが立礼で出迎えてくれた。 カウンターなどは無く、襖に仕切られた個室か幾つか有り、そのうちの一番奥の部屋に通された。 履き物を外し、中に進むと卓上には立派なサイズの蛤が。 おそらくこれがこの日に使用する蛤です、というプレゼンテーションなのだろう。 卓上の設えも少し変わっていて、スポイトに醤油を含ませた物が用意してある。 店主に改めてご挨拶を頂き、先ずは飲み物から。 ビールを所望する。 最初から日本酒も考慮したが、喉も乾いていた。 そのビールで喉を潤しているところへ最初の料理が。 蜆の椀だ。 滋味深い蜆の椀は、この先の料理へのプロローグにふさわしい。期待値が高まるスターターだ。 2品目は蛤を刺身で楽しませてくれた。 卓上のスポイト入りの醤油は、先ずはこの時に使用する。 繊細な蛤の刺身だ。醤油の付けすぎは感心出来ない。 それを適量調節する為にはスポイトがちょうど良かった。 蛤を刺身で食べるのは初めての体験だが、甘やかな味わいに貝紐の部分には歯ごたえもある。 鮑や栄螺のような貝類とは違う、新たな楽しみ方と遭遇した。 私としての一番のお楽しみが次の焼き蛤。 陶板に蛤を並べ、蓋をする蒸し焼きのようなスタイルだが、大粒の蛤からはジュースが溢れ出ているので自然と蒸し焼きのような状態になってしまう。 頃合いを見定めて焼き上かった蛤を殼ごと専用のトングで取り皿に移し、熱々の状態で口にする。 卓上には また別の調味料があり、好みで使い分けるのだが、店主に「お勧めの食べ方は?」との問いかけに「先ずはそのままで」と。 それは私も同感だ。これだけ大粒な国産の天然蛤だ。 この先 いつ味わう機会があるだろう。 そう思うと このポテンシャルを正しく理解しておきたかった。 その味は期待通りに素晴らしく美味しい! 咀嚼を繰り返す程に口中が蛤の香りに満たされ、歯ごたえある食感と溢れでる旨味、陶板で焼かれた微かな香ばしさ…。 この焼き蛤の前には地元、桑名市の地酒をお願いしておいたが、その日本酒を貝殻に僅かに残ったジュースと共に口に含むと更に旨味、香りが増幅する。 素晴らしい!素晴らしいマリアージュだ! 日本人に生まれ育った事への幸福感に満たされる瞬間だ。 蛤の磯辺揚げ。 海苔で巻かれた蛤を天ぷらにして食べる 宮古島て作られている「雪塩」の、パウダー状の繊細で刺々しさの無い優しさが引き立てる。 ひと息入れて、蛤の釜飯だ。 店主自らが配膳してくれた釜飯は、時雨煮にした蛤も一緒に炊くので、それがまた良い味を飯に移し、自身もふっくらする。 店主の「良かったらおかわりもして下さい」との声かけに遠慮なく頂戴すれば、さすがに心得ていらっしゃる「おこげ」も入っていた。 次なるは妻の楽しみだった「蛤のしゃぶしゃぶ」だ。 しゃぶしゃぶと言っても客が自分でするのではなく、店主自らが絶妙なタイミングで蛤をあげてくれる。 この見極めが出来なかったら、せっかくしゃぶしゃぶで食べるのが台無しになりそうで…。 コチラの店の良いところは店主が個室の中で自らが手をかけてくれる事だ。 アルバイトの中居さんのような人でなく、料理人が責任を持ってのぞんでくれるので、最高に美味しいタイミングを逃さないで提供してくれる。 このしゃぶしゃぶにしても、まさに「この瞬間」と見極めてくれるので、ギリギリのレア感で蛤を食べる事ができるのだ。 新鮮なうちの刺身で、ギリギリのレア感を感じるしゃぶしゃぶで、しっかりと焼いてはいるがそれでも固くならない程度の焼き蛤で。 様々な料理と素材を生かす技で 蛤を多彩な楽しみ方で客をもてなしてくれる。 〆には雑炊の他に ラーメン、きしめん、にゅうめん(煮麺)が選べ、蛤を最後まで余すことなく堪能できた。 同じ桑名市内には上記した有名店もあるだろうが、私はコチラで十分。 むしろコチラの方が良いと思えた程。 「祖父が桑名で蛤の漁師をしていた繋がりが、この希少な天然蛤を譲って頂ける理由なんです」とまだお若い店主。 これからも精進して、美味しい蛤を食べさせて下さい。 ごちそうさまでした。
2023/01訪問
1回
四日市で食べ歩き、二軒目。 コチラもとても楽しみにしていた「大衆酒場 ゑびす」さんだ。 元が名古屋の大須という下町生まれの下町育ち。 実家が赤提灯という環境だった私だ。 私が幼少の頃は大須にはコチラのようなお店がたくさんあり、こうした気取りの無い雰囲気のお店が大好きなのだ。 マイレビュアーさんによる投稿が来店を決めるきっかけとなった。 先程まで骨付き鶏の素晴らしく美味しいお店で下地を作っておいたので、新鮮な魚介類がウリのコチラでは それと日本酒を堪能するつもりだ。 暖簾をくぐり扉を開く。 既に半分程の席が埋まっているなか、カウンター席に案内され腰をおろす。 先ずは飲み物から、と促され、先程のお店で飲めなかった国産4社の「普通のビール」を頂くことに。 次に肴を選ぼうと目をやると、そのメニューの豊富さに驚く。 そして 何より値段が安いのだ。 「安かろう 悪かろう」を心配したが、それも杞憂に終わることになる。 さすが刺身はどれも鮮度が良く、なるべく地元産の物を使っているのが嬉しい。 その他の肴も全て美味しく「ハズレ」が無い。 湯葉の刺身は妻が大好きだが、「これも美味しいよ」と喜んでいる。 鯛のカブト焼きは、頭に加えてカマの部分まで一緒に提供され、このサイズ、このクオリティで350円はもはや利益を度外視しているのでは……と私達の方が心配になる程だ。 日本酒のラインナップがまた素晴らしく、地元の酒の優良な銘柄を揃えている割には安価なのだ。 おっ!「而今」があるじゃないか! それも1人1杯までの限定での提供だ。 さっそく頂くことにしよう。 うん。素晴らしい! どこまでも透明な、雑味などまるで感じない酒だ。 最近は年齢を重ねる毎に日本酒がしみじみと美味しく感じるのだが、この而今は私が今まで飲んだ日本酒でもトップクラスの逸品だと思わせる物だ。 第二次世界大戦から高度経済成長期まで、日本酒は質の良くない物を作り続けた事で多くのファンを失った。 「日本酒は悪酔いする」「翌日、頭が痛くなる」等々、 様々な悪評を招く事になる。 が、しかし昨今の日本酒の素晴らしさはどうだ! これこそが日本が世界に誇る「Japanese SAKE」だと胸を張れる醸造酒だ。 酒が旨いと肴も旨い。肴が旨いと酒も旨い。 いつかのテレビC.M.で聞いたようなコピーが頭に浮かぶ。 その後もどんどん美味しい肴、酒を追加した。 しこたま飲んで食べて会計が8,000円は四日市市民が羨ましくなった。 また来よう。 わざわざ遠方からでも足を運ぶ価値がこの店にはある。
2023/01訪問
1回
数年前になるだろうか……。 三重県の県庁所在地の津市に美術館があり、その施設のレストランには前妻とよく訪れていた。 当時、長女が三重大学の学生であったことから度々訪問する機会があったからだ。 そのレストランのシェフはテロワールというか三重県という土地を愛していたようで、食材にはできるだけ三重県産の物を使用していることが私のお気に入りの理由だった。 そこで頂いた一皿に私は驚きと感動を受ける。 エスカルゴだ。 それまでの私はエスカルゴは真っ黒な姿の物しか食べたことがなく、それをブルギニオンバターで焼き上げた物がエスカルゴだと思っていた。 それはそれで美味しいと当時の私は思っていたので、このレストランで食べたエスカルゴは 全くの別物! 本当は これ程美味しいものなのか?! と驚き感動したのだ。 シェフに話しを伺うと「(三重県の)松阪市でエスカルゴを養殖している人から仕入れた」とのこと。 ……また驚いた。 日本でエスカルゴを養殖しているだぁ? そんなことを、そんな人がいることを、それまで私は聞いたことがない。 でも その美味しさは強烈なインパクトを私に植えつけた。 そしてこの日。 私は念願だった「エスカルゴ牧場」を訪問する機会を得た。 日中は赤目四十八滝の紅葉狩りを楽しみ、そこから近鉄電車で移動してコチラに向かったのだ。 松阪市とはいっても牧場はちょっとへんぴな場所にあり、レストランではエスカルゴと共に白ワインも頂くつもりだったので公共交通機関では とても不便な場所にある。 電車とバスを利用しての訪問は非常にタイトなスケジュールにならざるを得なかった。 夕方の16時過ぎに到着するバスで伺う旨、予約の電話で伝えてはいたが、オーナーは自ら レストランの看板のある道路沿いまで迎えに来てくれていた。 お話し好きな人で、迎えに来てくれた段階からいろんなことを話し出す。レストランの中に案内され、席に着いてもずっとエスカルゴについての話しを熱く語っていた。 そうしているうちにオーナーの奥様と思える女性が、予めお願いしてあった料理を届けてくれた。 レタスとパセリのシンプルなミニサラダ。カットしてトーストされた食パン、白のグラスワイン(ノンアルコールの物に変更可能)、そしてエスカルゴ。 そのエスカルゴはブルギニオンバターで焼き上げた物ではなく オーナーの自家菜園で収穫されたパセリやレモンを使用したソースでの物。 オーナーは食べ方の指南までしてくれるので、それに従って 先ずはエスカルゴの殻の中にあるソースを全て一枚のトーストにかけて、その後エスカルゴをピックで取り出し、ソースのかかったトーストと共に口に運ぶ。 うん!これだ! 缶詰めの紛い物とは全く違う、本物のエスカルゴの味だ! あの数年前にフレンチレストランで受けた驚きと感動が甦ってくる。 そんな私の気分にはお構い無しにオーナーはこれまでの苦労や努力、成果などを語りかけてくる。 人には それが疎ましいと思えることもあるだろうが、それ以上に私はこのエスカルゴを再び食べることができたことが嬉しく幸せなのだ。 それに 確かにオーナーの努力には敬意を払いたい。 なにせ いろんな大学の教授、各国の代表者などがオーナーの元に教えを乞いにくるほどだ。 それほどの研究と成果に対し、日本国政府、関係省庁、自治体は、オーナーがどれだけ交渉しても補助金、助成金は一切出なかったらしく、全てが私財による運営だったのだ。 そのことを悔しく思い、この研究、成果を引き継いでくれる企業、人材がいないことをとても心配していた。 (オーナーは現在75歳と高齢者なので。) いやいや、はるばる松阪まで来た甲斐があった。 私は日本中のフレンチレストランのオーナー、シェフに提案したい。 絶滅したと思われていた、この本物のブルゴーニュ種のフレッシュなエスカルゴを使用した「エスカルゴ ド ブルギニオン」を日本を発信元に世界中のグルメにアピールしてはどうか、と。 日本のフレンチレストランが古典とも言える本物のレシピを復活させてみてはどうか、と。
2022/11訪問
1回
妻と一緒に三重県は四日市に来ていた。 御在所岳に登り、ロープウェイからの紅葉の景観を楽しみ、冷えた身体を温泉に浸かり温めた。 その後のもう1つの楽しみは次女夫婦と久しぶりの食事会だ。 選んだお店がコチラ「アイアン タイガー」さん。 フレンチのような、イタリアンのような… ジャンルにこだわらず美味しい料理やドリンクで楽しませてくれるお店のようだ。 次女の旦那さんはアルコール大好きで、それも私とウマが合うのだが、彼は大のビール党で、どんな時でも どんな料理でもビールを飲み続ける事が出来る人物だ。 そして こうしたシチュエーションなら料理も焼肉を望んでいる事も承知している。 が、いつもそれではコチラが面白くない。 「今日はちょっと美味しい料理を食べさせてくれるお店を予約してあるからね」 さて、私の面目を保つ為にもアイアンタイガーさん、期待していますョ!w 待ち合わせのお店でアペリティフを飲んだが、やはり次女夫婦はそこでもビール。 そしてコチラに移動してもファーストドリンクはビール、と徹底している、というか解りやすい。 私はコチラのハウスの白ワインを所望した。 それが面白く、私の目の前にグラスが置かれると、そこへスタッフの人がナミナミとワインを注いでくれる。 まさにナミナミと、表面張力を利してまで。 これは飲んべえの私には嬉しいサービス。 口から迎えにいかないと溢れてしまうだろう。 アミューズは小さなカップに仕込まれたスープだ。 私はこのスタイルは嫌いではない。 スープという料理は人の心に優しさを届けてくれる。 そもそもレストランとは、誰かが路上で一杯のスープとパンを一緒に売りはじめた、という行為が始まりと言われている。 いろいろと料理を注文した。 その全てがとても美味しく、次女夫婦も私の妻もとても喜び、そのおかげで会話も弾み、当初考えていた時間も、予算も、どちらもオーバーしてしまった(笑) 中でも特に印象に残っているのは魚料理が美味しかった事だ。 これには次女夫婦も、特に肉好きな旦那さんも目を丸くして「こんな美味しい料理、久しぶりです!」と喜んでくれた。 たくさん食べて、たくさん飲んだ。 楽しい時間はあっという間だ。 「それじゃあ。元気で頑張りなさい」と2人を送り出した。 うん。 いいお店だ。 次女夫婦との会食なら また来たいと思った。 ご馳走様でした。 2025年11月 追記 写真の最後、日曜日の夜9時から始まるドラマ「ロイヤルファミリー」の第3話の1シーンだが、その馬に乗っている男性こそが私の次女の旦那さんです(笑)
2025/11訪問
1回
2024年の初詣は伊勢神宮に。 参拝を済ませ、時計を覗くと予定より早い時間で進行している。 少し「おはらい町」「おかげ横丁」に寄り道して行こう、となった。 そこで一度機会があれば試してみたかったコチラの「究極の海苔弁当」を購入してみた。 一緒に「伊勢海老の天むす」も味見してみよう。 自宅に戻り、弁当を開いてみた。 様々なおかずがぎっしりと詰められており、見た目から美味しそうだ。 店頭にもあった弁当へのこだわりを読みながら食べ進める。 なるほど。確かに美味しい! 1つひとつの料理も美味しいし、海苔はご飯の上だけでなく、下にも敷いてあった。 鶏肉など全てがご飯が進む味付けになっており、えもするとご飯が足りなく思える程だ。 これは素晴らしい! 1つ1250円の海苔弁当、という物を どう評価するかは議論が別れるところだろうが、私達はとても良いと思った。 機会があればリピートしたいくらいだ。 しかりながら「伊勢海老の天むす」は…… 炊き込みご飯を使用しての天むすは工夫は評価するが、いかんせん肝心の伊勢海老が小さ過ぎる。 正直、海老の味は探さないと解らない程だ。 これが1つ350円なら 私はリピートは難しい。 もっと料金を上げても構わないから、せっかくの伊勢海老がしっかりと味わえるサイズにしてはどうだろう、と思った。
2024/01訪問
1回
昨日から三重県は伊勢に来ていた。 本来なら目的の1つに伊勢神宮参拝があり、古式に倣い順序としては先ずは二見輿玉神社を参拝してから…の予定だったが、翌日が雨、との予報に急遽変更してしまった。 内宮の参拝を雨が降るなかでするのは嫌だったのだ。 カーシェアの車で二見輿玉神社への参拝を済ませ、車を返却した場所から徒歩で向かったのがコチラだ。 「モリ」さん。 以前、妻と一緒に伺った時は、その味わいとコスパの良さが印象的だった。 加えてお店の大半の客が注文する「モリスパ」は、伊勢市民のソウルフードとまで言われている程の名物料理だ。 下に卵を敷いた鉄板に乗せられたナポリタン。 このスタイルで提供されるナポリタンを、この地域の人達はイタリアンと呼ぶらしい。 客の大半が注文するので、お願いしなくても最初から全卓にペッパーソースが用意されてあるのがコチラの「モリスパ」の高い出卓率を表している。 常に行列が出来るお店だが、この日は雨降りだからだろうか 土曜日にも関わらず開店20分前に到着した私が一番乗りだった。 雨を僅かに避けられる建物の軒下で待っているとさすがに開店5分前には私の後ろに7人が開店を待つ事に。 開店時間の10時になり、お店の人の「お待たせしましたぁ。どうぞぉ」の声かけで階段を上る。 一番だった私は店内の一番奥のテーブルに。 お水を持って来てくれたと同時に「モリスパで」と注文する。 前回は「大モリ(モリスパの大盛をそう呼ぶらしい)」を注文していたが、この日は2時間後に12時一斉スタートのお店での昼食の予約があり、無理をする事は出来ない。 やがて運ばれてきた「モリスパ」。 この日は前回よりも卵の為に使用する油分が若干多目に感じたが、それも大した問題ではない。 前回同様の美味しい味わいにあっという間に完食だ。 食後にブレンドコーヒーを注文し、ゆっくりしていたのだが、新聞に気を取られているうちに、お店の扉の外には行列が出来ていた。 コチラは基本的には喫茶店なので、ゆっくりさせていただくのは当然の権利かもしれないが、私の性分はそうはいかない。 沢山の人達が雨のなか、お腹を空かして待っていると思えば…。 早々に席を譲るべく会計をした。 本音を言うと、次のお店の時間まで居させてもらうつもりだったが 私の性格が災いしてそれは出来ないのだ。 ご馳走様でした。 つい長居をしてしまいまして申し訳ありませんでした。 2024年の初詣は伊勢神宮に。 いつもの「お伊勢詣り」なら外宮からお詣りするのだが、この日は最初から寄り道をした。 それがコチラで伊勢市民のソウルフードとまで言わしめるスパゲッティを食べてみたかったからだ。 正月の賑わいをあえて避けた平日とはいえ、コチラの人気ぶりは朝から行列をなすほどらしく、行列嫌いの私達夫婦は開店前20分にお店に到着した。 するとお店の前にはまだ誰もいない。 どうやら私達が一番のりだったようだ。 それでも他人がいつ食べ終わるのかをヤキモキしながら待っているより余程いい。 そう思っている矢先に、他のお客さんが次々と到着し、やはりコチラは人気店なのだと改めて認識した。 その人達は自家用車で来たようで、お店の人に駐車場の有無を尋ねていたが、以前はあったようだが今は近隣のコインパーキングを利用して欲しい、と案内していた。 開店時間となり、順番に階段を上がり店内へと進む。 窓際には四名掛けのテーブルが4つあり、私達は角にあたるテーブルに着いた。 他にもテーブルがあり、全て四名掛け。全部で10台程の店内だ。 卓上にはメニューが無く、壁に掲げてあるメニューを見上げて注文する。 最初からタバスコが全テーブルに用意してあることがコチラでのオーダーが皆「モリスパ」を求めていることがわかる。 私達も例にもれず「大モリ」に、諸兄のレビューで それに続く人気と思われる「玉子サンドイッチ」、そして同様の理由でミックスジュースをお願いした。 上記のメニューでだいたいのお店の看板商品をカバーできるだろう。 開店直後にも関わらず、仕込みがしっかり出来ていたのか、イメージよりも早く「大モリ」が着丼した。 見た目はまさに「the 昭和」のイメージそのもの。 熱々の鉄板の上にナポリタン(この地方ではイタリアンとも言うらしい)、赤ウィンナー、グリーンピースという、良い意味で まるで価格も店内の雰囲気も全て含めて昭和がそのまま残っている、という印象だ。 ふわふわに敷かれた卵をフォーク一本で絡めて頂く。 スパゲッティを食べるのにスプーンなど使わない。 口に運ぶ。 うん、旨い! 旨い、というより私のような初老のおじさんには懐かしい味わいだ。 幼い頃、近所のおじさんに連れていってもらった喫茶店で食べさせてもらった、あの味だ。 後から運ばれてきた玉子サンドイッチとミックスジュースもしかり。 全てが美味しく、全てが懐かしい。 玉子サンドイッチは諸兄のレビュー通り、焼きたての卵を柔らかなパンで挟み、好みを聞かれ加えてもらったマスタードが良い仕事をしている。 私個人の嗜好では、モリスパよりも むしろコチラを推したい、と思える程だ。 価格についても妻が「本当にこれで利益が出るのかなぁ?」と心配するほど良心的であり、本当に昭和からの時が止まっているかのようだった。 凄まじい行列が出来ていれば、それに加わり待ってでも… とまでは思えないが、タイミングさえ合えば是非再訪したい…。 そんなお店であった。
2025/10訪問
2回
三重県は四日市市の食べ歩き、2日目。 昨夜の痛飲が響き、夜中に胃腸薬を2包も飲む羽目になってしまった。 それでもめげないのが私だ。(それともただのバカなのか) この日はホテルをギリギリ11時にチェックアウトして、そこからタクシーに乗り込みコチラに向かった。 「餃子の新味覚 本店」さんだ。 かなり昔の事で記憶が薄いのたが、以前コチラの餃子を食べた事があった。 それは三重県の桑名市、桑名駅の改札口を抜けてすぐの場所にコチラの支店があったのだ。 その時にも私はもちろんビールと一緒に餃子を味わっていたのだが、当時の常連客の間では餃子を牛乳と一緒に味わうという、私には到底真似の出来ない(したくない)組み合わせがあった。 時を隔て、今 コチラの本店に来ているが、そのスタイルは変わらない。 メニューにあるのは餃子のみ。 あとはドリンクだけだ。もちろん牛乳もある。 それゆえに席に着くと黙って餃子が一皿出てくる。 そうだろう。餃子しかないのだ。 まさかコチラでビールだけを飲んで帰る人はいないだろう。 11時10分頃に到着したら、その時点では1人だけが待っていたが、私達が次に並ぶとそこからは皆さんが集まり出して、開店時間にはかなりの行列が出来ていた。 席に案内され、いらっしゃいませの挨拶よろしく餃子が提供される。それから飲み物の注文をするのだ。 さっそく餃子のタレをカスタマイズする。 卓上には大きな容器に大量の「ニンニク辣油」が。 これを「えぇ―っ??!」という程投入する。 これから先の事は考えない。 隣のコンビニに寄ってリンゴジュースを飲んでブレスケアを噛み砕けば良いのだ。 最高の伴侶であるビールも到着した。 あとは一心不乱に餃子にかぶりつくだけだ。 旨い! あっ… 熱い! 昨夜に引き続きまたしても上顎を火傷してしまった。 焼きたての餃子から出てくるジュースの直撃には注意が必要だという鉄則を忘れた罰が当たってしまった。 それを冷えたビールが癒してくれる。 気を取り直して餃子に行く。ビールを流し込む。 至福のスパイラルだ。 妻には「皆さん、こうしているんだよ」と自分ではあり得ない牛乳を勧める。 餃子と合うかどうかはわからないが「うん。牛乳は美味しいよ。大内山乳業のだよね」と、期待した答えとは的がずれた感想をもらった。 やや厚目に思える餃子の皮だからか、それとも加齢現象なのか、夫婦共に二皿が限度だ。 ごちそうさまでした。 さぁ、隣でリンゴジュースとブレスケア買ってから予約しておいた映画を観に行こう。 近くの席の人、最大限の努力はしますので勘弁して下さいね……。
2023/01訪問
1回
今年2回目の旅(と言えば大袈裟かな…)は、いつものように妻と一緒に三重県は四日市市に向かった。 たまたま勤めが連休だった、それだけの理由での事なので あまり遠出はしたくなかったのだが、それでも四日市を選んだのはコチラのお店に一度は伺いたかったからだ。 ラーメンの美味しい店として その名は東海地方を代表する存在として轟きわたっている。 しかし私のような岐阜県に在住し、勤め先が愛知県の名古屋市だと、よほどの理由がない限り足が向かない街なのでもあるのだ。 しかし無類のラーメン好きを自認している私としては、これだけのお店は看過できない。 やはりどうしても一度は伺いたかった。 ある程度の行列は覚悟していた。 近鉄電車で四日市駅に到着したのが10時13分の急行電車で、一旦荷物を宿泊する都ホテル四日市のフロントに預け、バックインしておいてもらう事にして、その間にタクシーを手配してもらった。 そのタクシーに乗り込み、お店に到着したのが10時30分。 その時点で既に約10名程の行列が出来ていた。 驚いたのは、私達が到着したことが解っていたかのように、お店から女性の方が出てこられ、現在の待ち人数の状況(コチラは待っているのは代表者だけでも良い、というルールなので、実際に見える人数以上の利用者がいる場合がある)と、それゆえに私達は一巡した後になるが、それでも待てるかを確認しに来た。 すると私達の後から来店者が現れる度に先ほどの女性が店から出てきて同様の説明をし、駐車場はどこを利用すれば良いのか等々を案内している。 場所柄、自家用車での来店者が多いのだろうが、契約をしていない場所に停めようとはさせないように一生懸命だ。 おそらく近隣に違法駐車すると、すぐさま通報されますよ、という注意喚起なのだろうが、故に監視用の防犯カメラが複数台確認できた。 やれやれ、人気店というのも大変だ……。 さて、一巡目のお客が食事を済ませ、いよいよ私達の順番が近くなった。その時点で開店から30分が経過していた。 先ずは扉を開けた左側の券売機で注文するラーメンを購入するのだが、それを持ってしばらく待っていると前クチの席がリセットできたら席に案内してもらえる。 見渡すとカウンターが5席、二人掛けのテーブルが4つと店内は決して広くはない。 そのカウンター席に案内され腰をおろす。 ラーメンを作っている様が見える絶好の席だ。 そのカウンター席で注文したラーメンを待つ。 私が「ちゃーしゅーわんたん麺」、妻には「わんたん麺」に味玉を追加した物をお願いした。 やがて提供されたラーメンだが、作り方を間近で見ていたので解るのだが、ベースとなる塩ダレとほぼ同量の鶏油を丼に入れていたので、そのコクが加わった魚介系のスープと相まって しっかりとした味わいになっている。 ワンタンはとても肉々しい。 1つひとつが結構なサイズなので、頬張ると口いっぱいになる、とても美味しいワンタンだ。 チャーシューは2種類。 1つは肩ロースと、もう1つの部位は腕だが、どちらも又焼とは言えない物。特に腕はハムのような味わいだった。 (ちなみに一度煮る事で肉に火を通し味付けした物を、再び釜の中で吊るして焼くから中国では「又焼」と書いてチャーシュー。この技法で作るのが本当のチャーシューと呼べる物で、それ以外は煮豚やローストポークだと思っている) しかし肩ロースは火加減が良いのか、とてもしっとりとした美味しいもの。 ただし残念なのは、とても大きなサイズ故に、合計4枚のチャーシューが入るとスープの温度が下がる。 季節を問わずラーメンは熱々で提供されるべきと思っているので、この1点だけが残念だった。 総じて「さすが!」と思わせる美味しいラーメンだったが、生意気な事を言わせて頂けるのならば、まだまだ改良の余地があるのでは……と思わせるラーメンだった。 ごちそうさまでした。
2023/01訪問
1回
The Tabelog Award 2026 Bronze 受賞店
食べログ フレンチ WEST 百名店 2025 選出店
賢島/フレンチ
結婚記念日の旅行で三重県の伊勢志摩観光ホテル ザ ベイスイートに宿泊している。 二泊しているのだから朝食はザ クラシックのメインダイニング「ラ メール クラシック」を訪れてみた。 ベイスイートの宿泊者は朝食会場はどちらのホテルでも好きなレストランで頂くことができるので、せっかくだから あの山崎豊子の小説「華麗なる一族」の映画の撮影舞台となったホテルのメインダイニングで食事がしたかったのだ。 それにベイスイートでは朝食は和食は和食のレストラン、洋食は洋食のレストランで頂くのだが、ザ クラシックでは和食と洋食共に同じレストランで頂くことができる。 この日の朝は、本来 朝食は和食党の私と パンが好きな妻が同じレストランを利用することができるので、その利便性もあってコチラを選んだ。 翌朝の朝食は、私も洋食を頂くつもりなので、今回のレビューは和食にスポットを当ててみた。 先ずはレストランの入り口を抜けると 出迎えてくれるのは 大きな円形のダイニングテーブル。 このホテルが舞台となった「伊勢志摩サミット」のワーキングランチや様々な会合、ディナーでの会場であったことを誇らしくアピールしている。 席へとアテンドしてもらうと、広い店内の中でも人気の窓際のテーブルに案内して頂いた。 朝日に輝く英虞湾が眼下に広がる席で頂く朝食は、正にコチラが日本でも有数のリゾートホテルであることを実感できる。 和食にも洋食と同じ各種ジュースが選べるようで、私も妻と同じ自家菜園の野菜ジュースを選んだ。 料理は二段に重ねられた重箱を中心に お膳で運ばれてきた。 重箱を広げてもらうと 中には様々な料理の他に、各種フルーツにヨーグルトが添えられた物も。 食事は白粥を選んだが、それには地物の あおさ海苔を中心にした海の七草を乾燥、粉末にした物が添えてあり、先ずは それを白粥に投入して混ぜ合わせ、もう一度蓋をして しばらく蒸らし、その後 茶碗によそい、更に別に添えられた鰹節の餡をかけて頂くのだ。 その他の料理も、これが洋食の雰囲気のレストランの中で頂く和朝食とは思えないクオリティ。 京都のホテル内にある和食のお店で頂く物とも ひけをとらない。 出汁をよく含ませた 炊き合わせ。ブッフェ等とは違う、作りたて、焼きたての だし巻きや地物の魚(この日は鰆)。 その他の料理も全て美味しい。さすがは一流のリゾートホテルだ。 前夜の食事が影響して夜中に胃もたれで苦しんだ私の体調にもとても優しい内容で、全て食べられることができた。 翌朝はベイスイートで頂くつもりだが、一度訪れてみて本当に良かったと思えた。
2022/12訪問
1回
前回、四日市で まさかの香川県の名店「一鶴」と同じような、いや、それをも凌ぐのでは…と思わせてくれた料理を提供してくれたコチラ「骨付き鶏 かもん」さん。 四日市に向かったのは、この骨付き鶏が食べたかったからだ。 最初のお店でビールを飲んでからの再訪は、コチラの 唯一残念な、私好みのドリンクが無いことに由来する。 前回と違い、今回はランチの時間帯に到着したので、食事を楽しんでいるお客が複数名いた。 私が「1名です」と告げると、一番奥のカウンター席に案内された。 さっそく「ひなどり」と、出来上がりに併せてあまり好きではない琥珀エビスを注文する。 少々時間がかかるのは仕方のないこと。 美味しい料理が出来るまでの時間を楽しもう。 やがてざく切りキャベツと骨付き鶏の解体用のハサミが。 それと共にビールも運ばれて来た。 もうすぐだ。 そして良い香りを纏ったひなどりが、なんとご飯とスープも一緒に運ばれて来た。 前回は夜の利用だったのでわからなかったが、ランチタイムに注文するとコレが付いてくるのかぁ。 知らなかった。 香ばしくカリッと焼かれたひなどり。 前回はいきなりかぶりついて上顎を火傷するハプニングに見舞われた事を糧に、今回はハサミを使用することに。 好みのサイズにカットして口に運ぶ。 うん! やはり豪快に直接口に運ぶ方が美味しいと思うが火傷をしてまですることはない。 この食べ方でも美味しい料理は美味しいものだ。 最初のお店で牡蠣フライと共にボリューミーなトンテキを大瓶のビールで頂いた後の訪問だ。 骨付き鶏は美味しく食べられたものの、想定外のご飯とスープはどうしよう……。 そうだ!! このひなどりのお皿に貯まっている油をご飯にかけて頂いてみよう! するとこれが良い塩梅に。 即席のガーリックライスの誕生だ。 コチラをランチタイムに利用する諸兄にもお勧めしたい食べ方だ。 更にスープを少し残しておいて、最後にはそれをも投入してお茶漬けに。 あ~っ、お腹パンパンだ! 帰る前にセルベール(整胃薬)を飲んでおこう……www 三重県は四日市市に来て、いよいよディナータイムだ。 楽しみにしていた最初のお店は、先ずはコチラからスタートだ。 「骨付き鶏 かもん」さん。 香川県民のソウルフードと言っても過言ではない「一鶴」という名店の骨付き鶏。 その一鶴で仕事をしていた人物から教えてもらったレシピを、この四日市の街で提供しているお店だ。 伺う前に料理の写真を見たが、それは正に一鶴そのもの。 ルックスから使用する器に至るまで、そのほとんどが同じなのだ。 四国、もしくは香川県の物産展が開催されると、その一鶴が出店すれば必ず購入するほど私はそれが好きなので、今回四日市で食べる事が出来る骨付き鶏に興味が深まった。 宿泊するホテルからタクシーで向かう。 開店時間が17時30分からということもあったが、その直後に来店した私達がファーストゲストだった。 お店は香川県の一鶴とは似ても似つかぬお洒落な感じで、まるでカフェのよう。 店内にはボーカル物のジャズが流れている。 この日はいわゆる「ハシゴ」をするつもりだったので、お店の女性には 「申し訳ないけど、ひなとビールだけで」。 と伝えると、快く了承してもらった。 ビールは 琥珀エビスとエーデルピルスのみ。 私が望んでいたキリンやアサヒのような、いわゆる「普通のビール」は無い。 ワインもボトルの販売はあってもグラスワインは無い。 ちょっと困った……。 私のイメージは、コチラで骨付き鶏をかぶり付きながらビールを流し込む、という物だった。 正直、ビールはあらゆるアルコール飲料の中でも一番好きな物だが、それは国産4社の「普通のビール」の事だ。 昨今流行っているクラフトビールのような物は好きではない。 出かける前にホテルの部屋で缶ビールを飲んでいたので、 無理してまで好きではないビールを飲むより、グラスでワインを分けてもらおうとしても、それも叶わない。 半ば諦めの心境でビールを2種類と「ひな」を二つ注文した。 タクシーの運転手さんは 「コチラはとても美味しいと人気のお店で、いつも満席で、時には外で待っている人も…」 と教えてくれたが、この日は静かで ゲストは私達以外には誰もいない。 静かな空間にスローなジャズ…… 香川県の一鶴さんのイメージから、この瞬間が 今から骨付き鶏を頂くとは思えない雰囲気だ。 その静寂な空気をうち壊すかの如く、時折「ジュワ―ッ」という高温の油で何かの料理を作っている時の独特の音がする。 やがて運ばれてきた料理は、やはり見た目どおり一鶴の物だ。 料理を手にしてみると、やはりとても熱い! 思わず紙ナプキンを取り、巻き付けた。 そして豪快に直接かぶり付こうと口に運ぶと、あまりの熱さに上顎がいきなり火傷してしまった。 しかしそれでも愚かな私はハサミを使おうともせず、その後も骨付き鶏にむしゃぶりついた。 すると格闘に気を取られていたので改めて感じた事だが、 「これ、ひょっとしたら本家の一鶴よりも美味しい…」 と思えた事だ。 先ずはとてもクリスピーな仕上がりだということ。 先程の油の音のイメージそのままに、出来立てはとても熱々で、しかも皮がカリッとしている。 ビールが欲しくなるような、スパイシーな味付けの鶏肉にガーリックがいい感じで追いかけてくる。 熱い!旨い!ビールが欲しい! また熱い!旨い!ビールが…… このスパイラルに完全にはまってしまった。 油で手がベタベタになることなどお構い無し。 あっという間に「ひな」を完食してしまった。 もちろんそれは妻も同様に。 いやぁ、脱帽だ。 まさか四日市で あの一鶴を凌駕する味に出逢えるとは。 その感激をお店に伝え、店を跡にした。 あーっ! 楽しいぞぉ、四日市! 次のお店が楽しみだ!!!
2023/02訪問
2回
御在所岳山頂を目指しながら、ロープウェイからの景観で見事な紅葉を妻と一緒に楽しんだ休日。 山頂での寒さから、下山後は近くにあるアクアイグニス片岡温泉で休憩を兼ねて湯に浸かり、暖を取り冷えた身体を温めた。 この後は再び四日市駅に戻り、次女夫婦と一緒に4人で会食の約束をしていた。 彼女達夫婦の仕事が終わるのを待って 待ち合わせをする為に場所をコチラにしたのだ。 湯上がりのビールをコチラで頂くつもりだったが、さすがにそれまでは待てなかった(苦笑) アクアイグニス片岡温泉内のお店で飲んできたのだが、コチラでも もう一杯ビールを頂こう。 妻は赤ワインをグラスで。 しばらくして娘夫婦がやってきた。 思ったよりも早く来たので、予約したお店の開店時間までは少々時間がある。 娘の旦那さんは無類のビール好き。 ならば…と、コチラでも4人で飲んでから行こうとなった。 上記した通り、コチラは待ち合わせや電車の待ち時間に有効利用できるお店だ。 そして一番の魅力は、バーとしての実力も備えながら、ドリンクの単価がとてもお値打ちに設定されている事だ。 良いお店だと思う。 機会があれば、いつでも利用したいと思った。
2025/11訪問
1回
ようやく秋も深まり、山間部では美しい紅葉の便りも届きはじめた頃の休日。 妻と一緒に三重県の御在所岳に向かった。 名古屋駅から近鉄電車とバスを乗り継ぐこと、約1時間半で御在所岳ロープウェイの乗り場に到着する。 ロープウェイの乗車時間は約15分。 その窓越しから麓→山の中腹→山頂へと登りながら、移ろい行く紅葉の景色が楽しめるのだ。 この時期は山の中腹が見事なコントラストの景色を楽しませてくれ、妻との良い思い出を また1つ増やす事が出来た。 山頂駅に着くと、すぐ左手に進めばコチラ「展望レストラン ナチュール」さんがある。 なんでも地元の食材をふんだんに取り入れたメニューを提供しているようで、特にカレーうどんは評判が良さそうだ。 食いしん坊の私は名古屋駅で、すっかり有名になった「千寿」の「天むす」を購入しており、山頂で食べようと目論んでいたが、カレーうどんが大好きな私には看過出来なかった。 お店に入ると左手に券売機があるのだが、予めメニューを見る機会が無いので券売機の前で何にしようかと迷っている人がいる。 幸い私達はカレーうどんの「決め打ち」だったから良かったが、観光に時間を割きたい人達はイライラする事になってしまう。 混雑の原因にもなるので改善するべきだと思った。 購入した食券をキッチンカウンターのスタッフに手渡すと、呼び出し音の鳴るブザーを受け取るのはフードコートと同じだ。 ただ、困ったのは 誰しもが皆、窓際の席で食事をしたいと望んでいることだ。 カウンターのような横並びの席もあれば、4人掛けのテーブル席もある。 そうした席を狙っての争奪戦が繰り広げられるのだ。 特にこの時期のような紅葉の美しい眺めを見ながらの食事は皆が期待したい事だろう。 私達はこれまた幸いに窓際のテーブルを空けて頂いたので、その眺めを楽しみながら… とはいっても山の天気は変わりやすく、時折ガスを携えた突風が吹き上がってくる。 私は妻と知り合う前は登山で3,000m.級の山にも慣れているから驚く事ではなかったが、妻は「麓ではあんなに良い天気だったのに...」と、自然の脅威を体験したようだ。 ブザーが鳴り、カレーうどんが出来上がったようだ。 私が受け取りに行くが、店内はかなりの混雑で、人とぶつかりそうになる。 これは小さな子供とか、予想が出来ない事に対してよほどの注意が必要だと思った。 さて、カレーうどんだ。 なるほど、先ずは麺だが、ご当地の名物でもある「伊勢うどん」の麺だ。 太く、ふわりとした麺に和風出汁のカレー。 その和風出汁は優しい味わいなのかな…と想像したが、なんのなんの! しっかりとスパイスが追いかけてくる。 トッピングされた豚肉の角煮の味が また良い。 ほろほろと口の中で崩れる程 煮込まれた、とても美味しい角煮だ。 私だけ白飯がセットになっている物にしたが、最後の〆にカレー出汁の中に、お約束の白飯投入を楽しんだ。 この日の山頂の気温は摂氏6度。 時折吹きすさぶ突風が、更に体感温度を下げるような天気。 こんな日には屋根と壁に守られた建物の中で頂く熱々のカレーうどんは なによりのご馳走だろう。 ご馳走様でした。 さぁ! 山頂目指して元気いっぱい歩いて…… って、やっぱりリフトにしようね(笑)
2025/11訪問
1回
この日は以前から約束していた娘達夫婦との会食を予定していたが、動きの悪い台風に翻弄され、とうとう最悪の事態に。 会食の店を娘達寄りの四日市にしていたので、その地まで電車が動いてくれるのか心配しなければならない程の天候になってしまった。 幸い 各駅停車の普通列車だけは動いてくれていたので、私は待ち合わせ時間よりもかなり早い時間に四日市駅に到着せざるを得ないことになった。 あまりにも早く到着してしまったので、どこか開いているお店を探して時間を潰し、時間になってコチラに移動してきたのだ。 娘達夫婦が乗車する路線もなんとか動いてくれており、無事に待ち合わせる事が出来た。 安堵に胸を撫で下ろし、久しぶりの再会を喜び乾杯した。 コチラはワインの持ち込みを認めてくれる(勿論持ち込み料は支払う)ので、私は いつ飲もうかと機会を伺っていたスペインの醸造家、テルモ・ロドリゲスが手掛けた「GAGO 」を楽しむ事にした。 料理は何れも美味しく、ワインの美味しさ、会話の楽しさと相まって とても素敵な夜になった。 何れも美味しかったが、中でも鴨胸肉のローストは、娘がまだ幼い頃、「クリスマスにお父さんが焼いてくれた鴨をみんなで一緒に食べたよね!」、と思い出話がよみがえる味わいだった。 いつもビール 一辺倒の娘婿だが、私がワインを勧めたら「コレ、美味しい! コレなら飲めます!」と喜んでくれた。 最後にチーズを食べながら、あまりの楽しさから 外の天候がどうなったか、帰りの電車は動いているかを気にする事もなかった。 ビストロとはこんな雰囲気を、楽しさを感じる事が出来るスペースだ、と改めて思った夜だった。
2024/08訪問
1回
今年の初詣に夫婦二人で伊勢神宮に出かけた。 二人共に旧年中の無病息災に過ごせた事に感謝申し上げた。 参拝を済ませ、お目当てのお店の開店時間まで少しの余裕があったので、おはらい町やおかげ横丁を冷やかしに行くことにした。 正月が明けてもおはらい町やおかげ横丁の賑わいは変わらない。 人混み嫌いな私は相変わらずウンザリだ。 それでも 美味しそうな食材、料理を眺めながらの散策は悪くない。 そぞろ歩きながら おかげ横丁に到着し、更に奥へと進むと 私達の目に飛び込んだのがコチラのお店の店頭に並んだ漬物だ。 「朝熊小菜? なんだろう… 聞いた事ないよね?」 と話していたら、奥から女将さんが出てきてくれて 「あさまこな、と呼ぶんですよ」と教えてくれた。 この近くに朝熊山という山があり、そこでこの時期だけ収穫される、とても珍しい野菜だそうだ。 しかも栽培農家さんはわずか二軒だけ、と まさに幻になりそうな野菜の漬物だ。 これは買わずにはいられない! さっそく自宅に戻り、食べてみることに。 よく水気を絞り、食べやすい大きさに切る。 それを炊きたてのご飯と一緒に…というのが女将さんお勧めの食べ方。 勿論 酒のアテにもなる。 食べてみた感想は、信州の野沢菜漬けと京都の壬生菜の漬物の中間のような味わい。 私が大好きな、とても美味しい漬物だった。 またの機会に恵まれたら是非もう一度…と思っている。
2024/01訪問
1回
都ホテルグループの1つ「都リゾート志摩 ベイサイドテラス」を利用した。 この辺りは近鉄グループが様々な注力をして開発されたリゾート施設やホテルが点在しているが、コチラもその1つだ。 今回は夕食、朝食付きのプランで利用してみることにしたが、その朝食はコチラ「アッシュドール」さんで頂いた。 余談かもしれないが、私はホテルにおけるブッフェ料理のお店はあまり好きではない。 せっかくホテルに来ているのに なぜわざわざ食事を「自ら取りに足を使って運ぶ」のだ。 やはりホテルのレストランでは給仕する人が「どうぞお召し上がりください」とサーヴしてくれることに価値があると思っている。 その点、コチラでは食材から調理、提供の仕方にまで拘りがある。 だからこそ今回は朝食付きのプランにしてみたのだ。 逆にブッフェ料理の朝食なら食べないでいるだろう。 その様々な拘りがある朝食。 スターターのジュースからパンやバター、全てが自家製であり、美味しいもの。 卵料理の演出も楽しく、バランスも良い食事内容は朝食としては理想的だ。 最後のコーヒーをゆっくりと楽しんだら、妻と一緒にこの辺りを散策してみよう。 リゾートホテルの朝はそんなように過ごすのが好きだ。
2023/06訪問
1回
無謀な連食を経て2日連続で伺った、伊勢を、いや、日本を代表するであろう私の大好きな居酒屋「一月家」さんだ。 もはや私にはコチラに対する賛辞は見つからない。 これ程のお店が私の居住する地域に無いことが悔しくさえなる。 この日にしても、私は10時に「モリスパ」、11時30分に「伊勢うどん」、そして12時一斉スタートの和食料理店で懐石料理を頂いた後の2日連続の再訪…と、まったく「バカに漬ける薬は無い」と揶揄されても仕方ない行動をとっているのだから…。 そぼふる雨のなか、お店にはタクシーで向かった。 この日は土曜日。 昨日、仲良くなったご常連のご夫妻の話では、最近は時間きっちりにならないとお店は開かない、とご教授頂いたので、この日はまさに開店時間の2時に到着するよう予定を立てていた。 しかしどうだ! この賑わいは! 私が扉を開くと、カウンターはおろか、テーブル席まで満席だ。 開店してから5分程しか経過していないにも関わらず この状況…。 いったい何人の人達がお店が開くのを待っていたのだろう。 さすが「げつ家(常連さんは皆、こう呼ぶのだ)」さんだ。 満席ではあったが、なんとかテーブル席の片隅に座らせて頂くことが出来た。 それだけでもありがたい。 注文はお店を焦らす事なくゆっくりとすれば良い。 先ずは酎ハイだ。 私がコチラで酎ハイをお願いするのは極めて珍しい事なのだが、この日は満席で賑わう店内の雰囲気と、今まで一度も座った事のないテーブル席、というシチュエーションがそうさせたのかもしれない。 しかし肴は違う。 私はコチラに来たら必ず注文する「ふくだめ」と「湯豆腐」がマストメニューだからだ。 この2つを注文しなかった日は無い。 酎ハイを飲み干し、これまたいつも通りの日本酒の熱燗をお願いする。 ちょうどこの日は自民党の総裁選をテレビ中継しており、新総裁が初めて女性が選ばれた事を肴にあちらこちらで話題にしていた。 私が着席したテーブルにも 私よりもかなり先輩にあたる男性グループが話しかけてくれて、私も退屈することなく楽しむ事が出来た。 こういったコミュニケーションがコチラでは当たり前なのだ。 1人でじっくりと酒と肴を楽しむも良し。 このようなコミュニケーションを楽しいと思えるも また良しだ。 あぁ、やっぱりココはいい……。 私が「伊勢に、伊勢に…」と通いつめる最大の理由であり、楽しみなのだ。 いつもありがとうございます。 ご馳走様でした。 大好きな居酒屋さんだ。 私にとっての「伊勢」とは「伊勢神宮」ではなく、コチラ「一月家」さんだ。 正直、私が「伊勢に行く」のは伊勢神宮にお詣りするのは二の次で、あくまでもコチラに来る為の理由付けに過ぎないのかもしれない。 「天照皇大神にご挨拶して来るから…」と理屈をこねるが、私が伊勢に向かう日は 必ずコチラの定休日である水曜日を避けているのも それを表す行動パターンの1つだ。 この日も本来なら先に二見輿玉神社に参拝し、その後「外宮」、そして「内宮」と巡る予定だったが、それだとコチラの開店時間に間に合わない。 翌日が雨模様の天気予報では、尚更避けたいと考え、この日は二見輿玉神社は翌日にしてしまったのだ。 (本来、それでは二見輿玉神社に参拝する意味が無くなってしまうのだが…) その意味を理解してでもコチラを優勢するのは、私が「伊勢 イコール 一月家」だからだ。 満席になり、カウンターに座れないのは、お一人様の私には辛い。 開店時間の30分前にお店に着いた。 それでも私よりも先に2人の先客がいる。 しかも ご夫婦とお見かけしたその2人は、用意周到に折り畳み式の椅子まで持参していた。 私が その2人を横目にお店の扉に手を掛けるが開かない。 すると先客のご夫婦が「まだ2時(開店時間)前だから開かないよ」と話掛けてくれた。 私が「以前来た時は2時前でも開けてくれたんですが…」と返すと「以前はそうだったけど、今は2時にしか開かないよ」と。 どうやら相当なご常連客のようだ。 それなら仕方ない。開くまで待たせてもらおう。 しばらく待っているうちに、やはり他の客がどんどん来店してくる。 結局 2時にお店が開いた頃には10数名の客が待っていた。 私は先程のご夫婦に続き、その隣の席に腰を下ろしたが、後からの客は銘々自分の好きな席にバラバラに座っている。 こうした人気店は カウンターなら奥から詰めて座って...と言われる事があるが、コチラはそうした制約のようなものは無いようだ。 まだ暑さが残っていた。 外で待っている間に喉が渇き、先ずはビールを所望した。 肴をメモ用紙に記入して渡す。 刺身の盛り合わせに「ふくだめ」だ。 私はコチラの「ふくだめ」が大好物。 鮑と言っても過言ではないサイズが2貫乗っていて、食べ応えもある。 それに熱燗を合わせる。 コチラの徳利はオリジナルで、1つひとつが手書きの物だ。 故に 1本1本のデザインが微妙に違うので、その違いを見つける為を屁理屈に「もう1本」「あともう1本…」となるのだ。 先出のご常連のご夫婦が、お店の人とのやりとりのなかで「昨日の烏賊の塩辛は美味しかったけど、まだ残っているのかな…」と。 「あるけど もう残り少ないから たぶん今日で終わりやな」 「けど、あれだけ美味しかったから、今日はもっと美味しくなって…」 そんなやりとりを聞かされてはたまらない。 「それ、私も頂いてもいいですか?」 これがきっかけとなり、ご夫婦との話に華が咲いた。 こんなふれあいが楽しい店なのだ。 この人達がどんな人なのか… なんて事に興味は無い。 ただただ この「一月家」が好きで集まった人達が隣合わせただけの事だ。 美味しい肴と美味しい酒。 気の置けない会話がそれを進ませる。 やはりここは素晴らしい! ミシュランガイドの三つ星のように、そのために旅行する価値のある卓越した料理、時間を提供してくれる名居酒屋だ。 2024年の初詣に夫婦二人で伊勢神宮に参拝した。 外宮から内宮へと周り、おはらい町やおかげ横丁を巡り、その後の精進落としは私のお約束のお店で。 それがコチラ「一月家」さんだ。 不謹慎だが私にとっては伊勢神宮への参拝よりもコチラが営業している曜日・時間に合わせて行動する事の方が優先事項になる。 故に伊勢神宮の参拝はお店が開店する迄に済ませ、精進落としをコチラで…というのが私の行動パターンになる。 妻も前回連れていって以来のファンになってしまい、今回の再訪を楽しみにしてくれていた。 開店時間の14時よりも5分前にタクシーで到着するが、まだまだ暖簾は掛かっていない。 どう見ても まだ営業しているとは思えない外観だ。 それでも常連よろしく躊躇無く扉を開けると おぉ! カウンターは開店前だというのに既に満席じゃないか!(笑) 細長いコの字型の席は全て埋まってしまっている。 これではコチラの魅力が半減してしまう。 なんとか空いている椅子はないものか… と探したところ、1つ詰めてもらえば なんとか二人座れるスペースが! そこでご常連とおぼしき紳士にお願いし 席を譲って頂いた。 やれやれ、良かった。 こうしたやり取りができるのは、私が執念深い男だからなのだろう(笑) ご常連の紳士にお礼申し上げ、席に着いた。 先ずはビールだ。 銘柄も選べるので、いつもなら「キリン」派の私だが、この日は先程の紳士が飲んでいたものに合わせて「赤星(サッポロラガー)」を。 やはりこうした居酒屋さんには赤星が良く似合う。 苦味の効いたラガービールで夫婦で「いやさか!」だ。 開店直後とあってお店はバタバタ忙しくしている。 しばらくして やっと女将さんが紙と鉛筆を渡してくれて、そこに注文する物を書き込み手渡す。 私が何をさておいても必ず注文する「刺身の盛り合わせ」と「ふくだめ」、妻のリクエストの「鰤の照焼き」、私が食べたかった「エビフライ」からスタートだ。 刺身の盛り合わせはマグロ以外は全てこの地域の近海で水揚げされた物を使用している。 写真は既に妻が1切れ手をつけている三重県・答志島のサワラの刺身が抜群に美味しく、勿論その他もとても良い。 それに「ふくだめ」だ。 (「ふくだめ」については前回の投稿を参照して欲しい) いつも思うのだが、これはもう鮑と言っても過言では無いサイズと思う。 肉厚な切り身を頬張れば、「あぁ、コレだよなぁ…」と思わず呟いてしまいそうになる。 妻のリクエストの鰤の照焼きが。 これまた肉厚にカットされた脂の乗った鰤を上手に焼いてくれてある。 照焼き、と言ってもタレは添えては無く、甘くどさの無いソレが かえってそれが酒を進ませる。 ご飯のおかずならタレはあった方が良いのだろうが、そこは流石! 酒飲みの心を掴んでくれている。 エビフライが到着だ。 コチラのエビフライ、懐かしい洋食店のスタイルだ。 海老が半分に開いてあり、それに衣をつけて揚げてある。 「ここのエビフライは海老が大きいから 開いてあってもちゃんと海老がプリプリして美味しいでしょう」とお隣の、席を譲って頂いた紳士から声が掛かる。 これをきっかけに私達と紳士の会話の交流が始まった。 紳士はもう随分前からの常連客のようで、お店が現在の佇まいに改装するよりも前から通っていらっしゃったようで、先代の大将の事、2代目の大将とは年の差1つの旧知の間柄の事、お店で使用している徳利は全て有田焼の特注品で、手書き故に1つひとつの絵柄が微妙に違う事、等々を御教授して頂いた。 私もさっそく赤星から日本酒の熱燗に切り替えていたので、徳利を見比べてみる。 なるほど、確かにおっしゃる通りだ。 楽しい会話はお互い「差しつ、差されつ」の間柄へと発展していった。 そして会話はさらにお隣の横浜からおみえのご夫妻にまで飛び火して、五人の仲間になってしまった。 そう。 これが この「げつや」(常連さん達は店名の最初のひと文字のイチを略してそう呼ぶ)の魅力なのだ。 「袖すり合うも多生の縁」というが、まさにそれを体現できる場所なのだ。 酒の肴に欠かせないもう一品。 湯豆腐だ。 かの「居酒屋の達人」太田和彦氏曰く「日本三大湯豆腐」と言わしめた、これも欠かすことが出来ない肴だ。 あまりの美味しさに、前回は豆腐好きの妻と取り合いになり、おかわりを所望した程だ。 熱燗徳利は二本、三本と倒れていく…。 この後も「生若芽」「鶏肝の煮付け」伊勢志摩地方の郷土料理「鮫たれ」と、どれも美味しい肴をアテに、会話も進み、酒も進む。 この日も楽しく過ごすことができた。 タクシーを呼び、会計を済ませ、お店の大将やお隣の紳士、ご夫妻にお礼申し上げ、お店を後にした。 程よく酔った身体に冷たい空気が心地よい。 これからも伊勢志摩方面に出かける際には また是非立ち寄らせて頂こう。 ご馳走様。ありがとうございました。 伊勢志摩への結婚記念日旅行。 宿泊した「志摩観光ホテル ザ ベイスイート」は、ホテルの玄関口から他の近鉄グループのホテルを数ヶ所廻り、その後は伊勢神宮の内宮前まで直行してくれる便利な「パールシャトル」というリムジンバスがある。 私達はそれを利用して今年最後になるであろう伊勢神宮詣りに向かった。 参拝を済ませた後は精進落とし、とばかりに まだ陽も高い時間だが14時から営業しているコチラ「一月家」さんに向かった。 タクシーでお店に到着したのは14時を少し過ぎていたのだが、まだ暖簾は掛かっていない。 どうしたものか…と思案していると、妻が勝手にお店の扉を開いて店の中を覗いている。この行動力が妻の魅力の一端だ(笑) すると「もう入ってもいいって! 誰か先にいるみたいだよ!」 その声に導かれ私も扉を開けると、確かに二人の地元のご常連と思われる方がカウンターに座っている。 カウンターの中から姐さんが「ゴメンねぇ~!どうぞ好きな席に座って!もう大丈夫(開店する)だから。」 こんな一面も老舗の居酒屋らしくて私は好きだ。 勝手知ったる我が家ではないが、事情をよく理解しているご常連は たとえ暖簾が掛かっていようが いなかろうが 構わず自分好みの席に腰をおろす。お店の支度が間に合わなくてもいいのだ。 私達もご常連のお邪魔にならないような席を選んで腰をかけ、とりあえずのビールを飲みながら待つことに。 すると姐さんが 「さぁ、お待たせ!何にする?今日はね、鰯が美味しいんょ。それにね、若芽。これも美味しいわ。ねっ、鰯、食べるでしょ? 姐さん(妻の事)は?飲む?ご飯にする?ご飯あとにしようか?」 と、こんな調子で話しかけてくれる。 「うん、それじゃあ鰯と、あとは「ふくだめ」と、刺身は盛り合わせにしてもらおうかな。それとね、湯豆腐もお願い。」 「いやぁ兄さんわかってはるわ!ふくだめ、美味しいんょ。それと湯豆腐もね。名物なん。ほんなら ちょっと待っててな!」 このノリが好きなのだ。 気取らず、飾らず、笑顔を交わしながらのやり取り。 これこそが居酒屋の醍醐味だ。 それでいて お店やご常連に甘えることなく、邪魔することなく ほんの少しだけ背筋を伸ばして 酒に溺れることの無いように… 先ずは鰯から。 酢で〆られた鰯はスターターとしてふさわしい物。 脂の乗った鰯がさっぱりと頂けることで、胃袋が活性化する。 刺身の盛り合わせは この日は五種類の魚介で。 いずれも伊勢湾で水揚げされた物。脂の乗ったカンパチの腹身や戻り鰹がとても美味しい。 ふくだめ。 伊勢では「福多目」とも記される縁起物としても重宝される。 鮑と とてもよく似ているが、穴の数が違うことで見分けることができる。しかし味は鮑と遜色ない。大きなサイズの物を炊いた ふくだめは、鮑です、と提供されてもわからない程 美味しい物だ。 そして湯豆腐。 かの太田和彦氏曰く「日本三大湯豆腐」と言わしめた逸品だ。 盛岡の「とらや」、横須賀の「大衆酒場ぎんじ」、それに伊勢の「一月家」が 日本三大居酒屋豆腐なのだと。 その湯豆腐、とてもシンプルな物。温められた豆腐が皿に盛られ、タレをかけ、刻みネギと鰹節が添えてある。 たったそれだけ。しかしその滋味深い味わいはどうだ! 確かに見た目には さほどの工夫があるようには見えない。 しかし美味しさは ただの湯豆腐という物ではないのだ。 これは確かに美味しい。その「とらや」や「ぎんじ」の湯豆腐とも食べ比べてみたくなってしまった。 そうなれば おのずと酒は燗酒だ。 二合徳利から盃に熱燗を注ぎ、湯豆腐を口に運ぶ……。 なんと日本人として幸せなことよ! いつの間にか隣の席には自由業と思われる御仁が座り、更に その隣のご夫婦と私達の五人がカウンターのL 字の部分での会話が始まり、それがまた酒の肴になる。 (そして自由業とおぼしき御仁は 私達が帰宅した後に 某有名なグループのミュージシャンだと知ることになる。大将に聞いたところ、コンサートツアーで東海地方に寄る度に来店するそうだ。) たとえそんな出逢いがあっても、何の気取りも飾り気も無い、ただの居酒屋で酒を楽しみ会話を楽しむ客同士だけなのだ。 それがいいのだ。 その後も牛スジの煮込み、姐さんのお勧めの若芽、妻のリクエストの唐揚げと進み、それに併せて熱燗も進む。 私は湯豆腐があまりにも美味しいので おかわりをした。 お品書きには値段の記載が無いことを心配するなかれ。 私達のこの日の支払いは 明細はわからないが8,000円でお釣りがあった。 これだけ飲み食いして この支払い。かえって「安過ぎない?」と逆に心配になってしまう程だ。 さすがは「伊勢に ゲツヤあり!(常連客は店名から「イチ」を省いて「ゲツヤ」と呼ぶ)」と日本中から呑兵衛が集まる訳だ。 この名店、いつまでも続いて欲しいと心から願っている。