25回
2021/05 訪問
中田シェフの魚のメニューは毎回感動レベル
2月以来5回目の訪問。
ゴールデンウィーク最終日のランチにオヤジ1匹フレンチです。
あまりに天気がいいので、代々木公園から散歩がてら歩いて開店12時の5分前に到着すると1番乗り。
今回は初めてカウンター1番奥に案内されます。
ここはオープンキッチンである厨房が良く見えるポジションで嬉しい。
カウンターはアクリルの仕切り板もあり減席していて安心感バッチリ。
本日のランチも満席であり、半分以上は常連客の模様。
そしてふと見るとなんと近くでレストランも経営されている超有名美食家様がいるではありませんか。昔そのお店を訪問した私ですが覚えてる訳無いし(笑)
厨房は中田シェフの他、若いアシスタント3人とサービスは可愛い女の子2人のオペレーション。
中田シェフ以外は全員2回りくらい若い子ばかりであり、調理、接客、片付けの指導まで中田シェフの細かい目配りと指導が飛び、中田シェフのフル回転ぶりには毎回驚きです。
■感想
前回2月は美味いんだけど正直感動の域まで行かなかったのですが、今回は私のツボにツキ刺さるメニューがバンバン登場。
食べていて、あ〜やっぱり中田シェフの料理って美味いよなぁと改めて惚れ直す内容でした(笑)
特に魚を使ったメニューが実に素晴らしい。
今回はコースメニューの中にアナゴ、カツオ、サクラマス、太刀魚と4皿登場しますが、どれも他のお店では体験できないキレ味であり、これは旨すぎてバッチリ印象に残ります。
昨年8月に初訪問した時に食べた夏野菜と魚介のサラダの味に雷に打たれて通い始めた私であり、これは食べに来る価値ありです。
次回は7月に予約を入れさせて頂きましたが、なんとシャントレルは7月1日で10周年との事で、どうやらアニバーサリーコースっぽい。
これには期待してニヤついてしまう私でした(笑)
■本日の1万円のコース+ポーションアップ1500円(税別)の内容は以下の通り
❶アミューズ
ヒヨコ豆のフムス、キノコのクロックムッシュ
❷グリーンピースのマカロン、キノコのスープ
❸アナゴのベニエと山菜のフリット、トマトのガスパチョ
アナゴはちゃんと美味い。失敗してる店に多い変な臭さや、逆に味が全く無いなんて事はありません。
またコゴミ、コシアブラと和えたホタルイカも激うま。
❹淡路島産新玉ねぎのムース
ムースは玉ねぎ以外何も加えずにそのままとの事でとても優しい甘味。
トマトのジュレは鋭角的な旨味で味わいを引き締めます。またアクセントに刻んだ玉ねぎもいい。
❺カツオのタタキ
カツオ独特の血生臭さはなく、逆になんか甘味を感じる。そこにローストした紫キャベツ、菜の花、乾燥させた黒オリーブのパウダーで食べるともうこれは素晴らしいハーモニー。
中田シェフの生魚のお料理は毎回感動です。間違いなくオススメ。
❻サクラマス、ホワイトアスパラガス
スモークされたサクラマスのミキュイの風味、ホロホロ感は、先日感動した『ラパルタメントディナオキ』と甲乙付け難い旨さ。
更に日向夏のマヨネーズ、ドレッシングがトドメを刺すブースト感。
ピサンリ美味いんだけど、フォークに刺さらずこれは毎回どこのお店でも食べにくい(笑)
❼グリーンアスパラガスのクタクタ煮
これが素朴だけど実に美味い。マジで唸りました。
バターと水で煮詰めただけとの事でしたが、グリーンアスパラガスの甘味がバターでビンビン引き出されてるようなパワフル感。
❽太刀魚の炙りとたけのこ
ブールブランソースに入れた瀬戸内レモンのパンチ力、存在感が半端ない。このソースは感動!素晴らしい!これだけ飲みたい(笑)
❾仔牛のロースト
出てきた瞬間、その肉塊のデカさに爆笑してしまいます(笑)
恐らく250gくらいはあるような(笑)
いくらポーションアップ代1500円を払っているとはいえ、このボリュームは果たしてお店は儲かってるのでしょうか(笑)
そして更に笑ってしまったのが物凄い量のモリーユ茸。
高級食材であり、私が1皿で食べたモリーユ茸としては間違いなく過去最高の量であり肉1口にモリーユ茸1つを食べました(笑)
このモリーユ茸のボリュームは恵比寿『アーティショー』を超えました(笑)
旨味を吸い込んだ力強いモリーユ茸と仔牛を食べるともう言葉を失います。主役はあくまでモリーユ茸で仔牛は脇役。
更にグリーンピース、ポワロネギも口の中にぶち込むと、春野菜の甘味が加わりもう涙涙涙の旨さ。
➓デセールは、黄金柑のスフレ、ベトナム産チョコレートのテリーヌと赤ワインとブルーベリーのアイスクリーム、イチゴとベルベーヌのゼリー寄せからの3択。
美味かったスフレと迷いましたが、食べたことのないゼリー寄せにしました。
これはまぁ普通でしょうか。
11.ハーブティー
ウイキョウのブリュレが激うま。
あ〜旨さの感動と素晴らしい満腹感。
7月も宜しくお願いします。
仔牛のロースト、モリーユ茸、ポワロネギ、グリーンピース
太刀魚の炙りとたけのこ、瀬戸内レモンのブールブランソース
サクラマス、ホワイトアスパラガス
アナゴのベニエと山菜のフリット、トマトのガスパチョ
グリーンアスパラガスのクタクタ煮
淡路島産新玉ねぎのムース
カツオのタタキ
大量のモリーユ茸
シェフがアヴァンデセールと言って出して来ました(笑)
2021/05/10 更新
2020/12 訪問
中田祭り
今年8月に初訪問して、そのあまりの旨さに衝撃を受けたお店。以来2ヶ月毎に通わせて頂き、10月に続いて本日で3回目の訪問です。
青山の老舗フレンチ『ラブランシュ』出身の中田シェフのお店であり、今年もミシュラン一つ星をキープ。
今年最後のフレンチであり、正にフレンチ食べ納めになります。
前回訪問時に年末のコース内容は一斉大放出のスペシャルメニューとの話を聞いてしまい、これには食いしん坊の血が騒ぎ、速攻予約を入れる私でした(笑)
■感想
年末はどうやら常連様向けの特別営業で、そんな場所に訪問3回目の新参者の私が紛れ込んでしまいました(笑)
メニューを見ると冒頭に
『中田祭り』
と書かれてます(笑)
シェフからはメニュー非公開の指示が出たので詳細は書きませんが、一言
凄かったです(笑)
お店のスペシャリテであるキノコ料理に本日は黒トリュフ、アルバ産白トリュフなどキノコ尽くしで、かつ普段使わないような食材も登場して正に豪華絢爛。
更に中田シェフに加えてシェフの友人だと言う、某有名イタリアンシェフも参戦していて、普段のシャントレルでは味わえないメニュー構成。
一度にフレンチとイタリアンを味わえる、スペシャル企画でした(笑)
お値段もなかなか行きましたが、その金額を上回る満足感。
本日は、最近フレンチに開眼し始めた相棒も連れてきて、そのあまりの満足度に気分は早くも正月気分になる私と相棒でした。
これは、来年の年末も予約を入れるしかない。
2020/12/30 更新
2020/10 訪問
衝撃のキノコ尽くしメニュー
前回の初訪問で食べてる途中で、再訪を決めるほど衝撃的に美味かったお店であり、今回の再訪が、超〜待ち遠しかったです。
店名の『シャントレル』はジロール茸のフランス語読みであり、これは秋のキノコの季節に訪問しない訳には行きません。
狙った訳ではないのですが、当店の中田シェフの師匠のお店である青山の老舗フレンチ『ラブランシュ』そして卒業生で、中田シェフの先輩にあたる永田シェフのお店である麻布十番の『ラリューン』そして当店とたまたま3連続の訪問になってしまいました(笑)
8月の訪問以来2回目で、平日の夜にオヤジ一匹フレンチで突入。
代々木上原駅から10分くらい歩いて閑静な住宅街にお店はあります。
■店内の様子
本日もカウンターに案内されます。
店内は中田シェフと若いアシスタントさん2名。
サービスは若い男性と、前回はいなかった若い女性の2人のオペレーション。
と言っても完全なオープンキッチンであり、中田シェフが調理から、ワインのセレクト、接客、予約対応まで、とにかく中田シェフの細かい気配りが凄いです。
■感想
店名にキノコの名前を冠しているだけであって、キノコ尽くしの素晴らしいメニュー構成。
キノコ好きならこの季節に絶対訪問すべきお店でしょう。
ちなみに当店では、説明でもなんでも絶対ジロール茸とは言わず、『シャントレル』と言います(笑)
中田シェフからの話では、今年はキノコが不作で毎年恒例のメニューが出せなかったらしく、昨日やっと入ってきたとの事。
本日はギリギリで間に合ったとの事で、日頃から行いの良い私は超ラッキー(笑)
そして特に感動したのが、シャントレルのピューレとボタンエビのショーフロワ
当店のスペシャリテとの事だけあって、本日1番衝撃を受けた1皿。
出てきた瞬間からまずそのシャントレルの強烈な香りにやられます。
食べると蜂蜜ビネガーで和えたシャントレルと濃厚なシャントレルのピューレの強烈なハーモニー。コレだけでもノックアウトですが、更にボタンエビの甘さが加わり私の味覚は溢れる味の多重攻撃で完全に破壊されるのでした。
■本日の1万円のコース内容は以下の通り
❶アミューズ
スモークサーモンのリエット
キノコのクロックムッシュ
❷アミューズ
枝豆のマカロンの風味が素晴らしい。
キノコのコンソメスープは、季節のせいか前回よりもキノコ感マシマシ。
❸メヒカリのベニエとトマトのガスパチョ
北島亭で良く出てきますが、見た事のない大きさのメヒカリです。食べると中はフワフワのトロトロで美味い。
❹魚貝と野菜の盛り合わせ
サワラ、イワシ、サンマ、イカ、茗荷、舞茸、他
前回食べた夏野菜と魚貝のサラダでも衝撃を受けましたが、今回も感動。
シェフも自慢の一皿ゆうだけあって、どうやら中田シェフは生魚の扱いが得意らしいです。
正直、寿司屋で食べるよりも美味い。
コルトューランのドレッシングが、実にいい。
❺シャントレルのピューレのボタンエビのショーフロワ
❻セップ茸
バターとニンニクとパセリでソテーしただけとの説明ですが、歯応え、香り最高。
通常付け合わせとして脇役で出てきて食べることが多く、セップ茸だけを単独でこれだけ集中して食べた事は無いかも。
こんなに美味いセップ茸は食べた事ありません。
❼ポワソン
甘鯛、鴨ナスのロースト、万願寺唐辛子のピューレ
シェリンビネガーの焦がしソースは、ラブランシュ田代シェフのレシピらしく、ジワジワ来ます。
❽アントレ
シストロン仔羊、シャラン産鴨、蝦夷鹿、和牛ハラミ。そしてなんとペルドローグリ(山ウズラ)からの選択。
ペルドローだと一羽でダブルポーションになってしまうので、皿数を減らす事になるとの事で、欲張りな私はいろいろ食べたいので、仕方なく蝦夷鹿のローストを選択。
散々食べてる蝦夷鹿ですが、食べるとその火入れに他店との明らかな違いを感じました。表面がカリッとしていて、中はシットリで素晴らしい。
更にフォアグラと赤ワインと黒胡椒のソース、とトランペット茸のピューレとブルーベリーのソースが、ベテランシェフの貫禄を感じされるパンチ力。パンで一滴残らず舐め回しました(笑)テーブルキノコとジロール茸のソテーも激うま。
❾デセール
中田シェフのキノコへの拘りと愛は最後まで続きます(笑)
イチジクのコンポートか、和栗のモンブランとの事で当然モンブランを選択。
すると出てきたお皿を見て、アラフィフのオヤジでも笑顔になる可愛さ(笑)
完全に見た目キノコです(笑)
メレンゲをキノコの軸にしてその上にマロンペーストがのっかってキノコを再現しており、その完成度が素晴らしい。
食べると甘さ控えめの栗感満載のマロンペーストと、甘味の利いたメレンゲで緩急つけてきて美味いです。
更にセイロンティーのアイスクリームも侮れない美味さで、一緒に食べると見事な味変。
➓ハーブティー
ベトナム産チョコレートのテリーヌ
このテリーヌが侮れない旨さであり、最後まで手を緩めません。
いや〜今回も美味かったです。
年内、又来ます。
2021/09/03 更新
2020/08 訪問
ラブランシュのDNA
代々木上原のミシュラン1つ星フレンチ。
シャントレルとは、ジロール茸のフランス語読みのようです。
ずいぶん前からBMしてましたが、口コミとか読むとどうも私の好みと合わないかなぁと今まで未訪問に。
しかし最近すっかり青山『ラブランシュ』の田代シェフの味に心酔している私は、ラブランシュから独立されたシェフのお店巡りをすることに。
以前、銀座の老舗フレンチ『ルマノアールダスティン』の五十嵐シェフから独立したお店を巡る、『五十嵐巡り』もやりましたが、これが実に良い体験でした。
師匠と弟子の味のDNAを意識しながら食べるのもこれまた楽しい物です。
ラブランシュで修行された石井シェフの北参道『シンシア』と、花澤シェフの祐天寺『ボンシュマン』は既に訪問済なので、永田シェフの麻布十番『ラリューン』と、中田シェフの代々木上原『シャントレル』が今回ターゲットになりました。
とゆう事で、日曜日のランチにオヤジ1匹フレンチで突入。
代々木上原駅の東口から徒歩5分くらいは歩くと、住宅街の中のお店に到着。
■店内の様子
1つ星のお店ですが、そんなに堅苦しくなく意外とカジュアルな雰囲気です。
カウンターとテーブル×3で、テーブルにはクロスありで、私はカウンターに案内されます。
中田シェフと若いアシスタント2名にサービスマン1人のオペレーションで、中田シェフがテキパキとかなり具体的な指示を出していて、パリっとした雰囲気です。
調理はほぼ中田シェフが行ってます。完全なオープンキッチンで、中田シェフの手元まで良く見えて、これはカウターに座るべきでしょう。
メニューは無く、カトラリーはその都度交換。
■感想
もっと早く来るべきお店でした。
とにかく素晴らしい。
どのメニューも丁寧な仕事ぶりと、何よりも中田シェフの愛情を感じる旨さでした。
私の好みであるドクラシックで、ガツンと来るテイスト。ポーションもバッチリ大食いである私の胃袋に合わせくれました。
しかもこの内容で1万円は素晴らしいお値段です。
大満足であり、メインが出てくる前に再訪を決意してしまいました(笑)
全てを食べ終わり、他のテーブルへのお料理の提供も出し終えた頃を見計らって、シェフに話しかけたいオーラをビンビン出すと、中田シェフはちゃんと拾ってくれました(笑)
話した中田シェフの印象ですが、師匠の田代シェフと同じくとにかく料理に実直な方、真面目な方とお見受けしました。
お客さんに対しては、初めに全員にそれぞれ笑顔で挨拶を交わします。
この笑顔でこちらも一気にほぐれますね。
調理中もキッチンの中田シェフから、料理の説明が直接聞けてこれは嬉しい。
テイスト的にはラブランシュよりもっと、渡仏した経験を生かした本番フランス寄りの重たいフレンチに感じました。
■本日のコース内容
❶アミューズ
レンズ豆のフムス、パン、キノコのクロックムッシュ
❷アミューズ
フォアグラのマカロンは、ちょっと甘すぎかなぁ。
キノコのコンソメスープ
❸パン
❹稚鮎のフリットとパセリのソース
身は小さいが、肝の旨味の切れ味は良かったです。
北海道産トマトのガスパチョ
トマトとキューリとオリーブオイルのみとの事で優しい味わい。
❺夏野菜と魚貝のサラダ
本日1番衝撃を受けた1皿。
今年で10年目を迎えるとの事ですが、中田シェフが初めて挑戦したメニューとの事。
私にとっては、神楽坂『ラトューエル』のメリメロサラダや、白金台『リストランテセンソ』のオルトと並ぶ、サラダの傑作でした。
夏野菜をボイル、グリル、フライなどいろいろ手間暇をかけて、そこにイワシ、アジ、カツオ、アナゴ、イカの魚貝も入っていて、これはたまりません。
更にコラトューラと呼ばれるイタリアの魚醤とシェリビネガーのソースが、魚貝と夏野菜の全てを見事に1つのベクトルにまとめ上げていて、これは悶絶するしかありませんでした。この1皿だけで十分満足(笑)来年も絶対に食べに来よう!
❻トキシラズの瞬間燻製
要はスモークサーモンですが、ブルーチーズのロックフォールとクリームのソースが正に重たいソースで、トキシラズと見事なハーモニー。
冷やしナスもいいアシスト。
❼スズキのポワレのスープ仕立て。
スズキのポワレは当然文句の付けようの無い火入れと旨さですが、スズキの骨から取ったスープドポワゾンとモンサンミッシェルのムール貝の煮汁のスープがこれまた素晴らしい。
更にジャガイモの甘味もナイスアシスト。
❽メインは、以下の3択でした。
シストロン産仔羊、ジュのソース
シャラン鴨、シェリービネガーのソーズ
牛ハラミのステーキ
シストロンと聞いて、当然私は仔羊を選択。これが大当たり。
白金台『ラリューム』で初めて食べたシストロンを超える人生で1番美味いシストロン産の仔羊でした。
北海道の牧草をわざわざ取り寄せて、最後に燻して香り付しての提供。
オーストラリア産のような強烈な羊臭さは無く、かといって羊特有の旨味はガッツリきます。
脂身の旨味は最高峰であり、骨をしゃぶりたかった(笑)
❾桃のコンフォートとパッションフルーツの2択ですが、昨日桃のパフェを食べ損なった桃難民の私は迷わず飛びつきます(笑)
➓ハーブティ
ガトーショコラ
他のレビューワー様の口コミとは、お料理の内容もシェフの印象もだいぶ違う印象となりました。
やはり自分の舌で確かめるのが1番です。
本当に素晴らしい。改めて言いますがもっと早く来るべきお店でした。しかしまた通わなければ行けないお店が増えてしまいました(笑)
『ラリューン』にも行かなかればならないし、中田シェフの話ですと恵比寿の『ルコック』のシェフもラブランシュ出身との事。
更に近くの『ピジョン』とゆうフレンチもオススメだと。まだまだフレンチ食べ歩きの旅は続きます。
2020/08/24 更新
5月以来、6回目の訪問。
昨年8月から2か月毎に通っている代々木上原のフレンチです。
シャントレルさんはこの7月で10周年とゆう事で、アニバーサリーコース。
中田シェフの気合の入ったメニューが予想され、ワクワクしながらの訪問です。
3月に青山『モノリス』で11周年、5月に五反田『メイ』で7周年のアニバーサリーコースを食べて超絶感動した私であり、今回も行かない訳には行きません(笑)
日曜日のランチにオヤジ1匹フレンチです。
■店内の様子
お店に入ると通路が都内の名だたるシェフから送られた胡蝶蘭の山で歩けません(笑)
そして本日もどうやら、常連様多数で満席。
10周年との事で、座り心地の良い椅子と麻のプレースマットを新調したとの事です。
■感想
いや〜今回も期待を裏切らない素晴らしいコースでした。
特に感動したのは、トキシラズの瞬間燻製ロックフォールのソースと、ロゼール産仔羊の鞍下の牧草包み焼き。
中田シェフの魚料理の味は折り紙付きですが、本日の魚料理は、スペシャリテとの事で正にシェフの魚料理の集大成的な完成度。
半端ないトキシラズの脂ののりに絶妙なスモーク感。
そこにロックフォールのブルチーズの風味が加わり、これは素晴らしいハーモニーで頭を抱える旨さ。
そして仔羊のパイ包み焼きは食べた事ありますが、そこに北海道の少し発酵させた牧草を絡めて来たのは初めて。
シェフの狙い通り、牧草の香りと羊臭さの相性は完璧。
更に低音でゆっくり火入れされパイ生地の中で閉じ込められたそのに旨味の塊は、もう何も言えない旨さです。
仔羊の旨さをマックスまで引き上げたメニューでした。
そして本日も調理、接客、ワインの試飲、予約の対応とフル回転の中田シェフ。
銀座大石の大石シェフのような、正にワンマンショーです。
そんな中でしっかり客を見ていて、カウンターに座るとかなりシェフからいじられますが、最近は私もすっかり慣れてしまい、逆に気持ちいい(笑)
10周年との事で去年から通い出した私はまだまだ新参者。
当店は長年の常連に愛されているお店だなぁと、行くたびにつくづく感じる素晴らしいお店だと思います。
■本日のアニバーサリーコース内容は以下の通り
❶ひよこ豆、クロックムッシュ
❷フォアグラのマカロン、キノコのお茶
❸千葉県産天然稚鮎のフリット、メロンのスープ、ヤマシナ唐辛子
稚鮎は琵琶湖産ほど苦みはありませんが、力強い旨味。そしてきゅうりの相性をインスパイアしたとゆうメロンのスープが絶妙な塩加減で激うまです。
❹アジのマリネ
鮮度の良いアジにトマトの酸味と旨味のハーモニーで、夏を感じる爽やかさ。
❺湯河原産アオリイカ
シェフの奥さんが山形出身との事で、ダシをインスパイアして、なす、オクラ、キューリ、枝豆を刻んでフレンチっぽくアンチョビオイルとエシャロットで和えたもの。
食べるとイカの甘味全開のところに、エシャロットの酸味、ダシのネバネバ感が加わり、これは素晴らしいまとまり感。
❻トキシラズの瞬間燻製、ロックフォールのソース
到着した瞬間、酸味の立った香りが鼻腔をくすぐります。
これは食べる前から美味いのわかるやつでしたが、食べると予想を遥かに超える旨さでした。
素晴らしい。
❼アイナメのスープ仕立て。
サフランソース、チキンブイヨンとトマトのスープが激うま。
これ飲むと中田シェフのスープドポワソンを飲んでみたくなる私でした。
❽ロゼール産仔羊の鞍下、牧草包み焼き
私を含めた4〜5人にシェフが切り分けての提供。
予想はしてましたが、私だけ圧倒的に巨大な肉塊(笑)
食べると仔羊独特な脂身の旨味がたまりません。ガンガン食べてると、シェフがトウモロコシのバターライスをよそってくれます。
仔羊の肉汁のソースをこのバターライスが吸い込み、それを食べるともう旨過ぎてひっくり返りそうになりました(笑)
更に包み焼きに使ったパイ生地(クルート)が登場。
これも初めて食べましたが美味いのなんの。
仔羊の肉汁と牧草の香りを全て吸い込んでおり、これは地味ですが奥深い味わい。
仔羊をたいらげ、余韻に浸っているとデセールですと言って出てきたのはなんと(笑)
❾トキシラズのカマ焼
醤油、味醂、酒で味付けした物。
強烈な脂ののり。
これは白飯欲しくなる旨さでした。
❾ 山梨県産白桃のコンポート
デセールは白桃の他、
・ベトナム産チョコレートの、ムース
・パッションフルーツのスフレ
・緑レンズ豆を使ったブランマンジェと生姜のアイスクリーム
からの4択。
確か去年も食べてますが、やっぱり桃でしょって事でチョイス。
そしてやっぱり美味いです。
➓ハーブティーとアメリカンチェリーのパイ?
以上のコース内容にジンジャーエール、大盛りのエキストラチャージ、消費税、サービス税を加えてトータル22000円。
ちなみに今回のメニューは、アニバーサリーコースで通常コースとは内容も値段も異なると思います。
又その時の食材の入荷や人数もあると思いますので、アニバーサリーコースを希望される方は事前に中田シェフに確認される事をお勧めします。