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宮崎の地で「和牛」を堪能するなら、ここは外せない。 川沿いのリバーサイドに佇むホテルの一角、その落ち着いた佇まいからすでに非日常が始まる。 席に着くと、目の前の鉄板でシェフが鮮やかに肉を焼き上げていく。鉄板焼ならではの炎の演出、肉の焼ける音、香ばしい香り。それだけで期待が高まる。 選んだのは、きめ細やかな霜降りと赤身のバランスが絶妙な宮崎牛ステーキ。口に運ぶと、まず広がる豊かな肉の甘みと、同時に溶けるような柔らかさ。和牛の旨味が静かに、しかし力強く口内を満たす。焼き野菜、ライス、スープ、デザートまできちんと添えられたコースは、焼き物の“完成形”とも言える。 内装は上質で落ち着いた雰囲気。窓の外には川 — 大淀川の流れが見え、夜にはゆらめく水面と夜景がほんのり灯り、静かな高揚感を演出してくれる。この風景と、美食を同時に味わえるのは、他にはなかなかない体験だ。 サービスも心地よく、きめ細やかな気配り。店の方々の立ち振る舞いからは、料理に対する誇りと、おもてなしの心が伝わる。 この地で育まれた“宮崎牛”というブランド — ただの肉ではなく、生まれと育ち、想いの集合体を感じられる場所。味の強さだけではなく、その背景までもが、ここでは皿の上にある。 とにかく満足度は高く、また宮崎を訪れるときには必ず足を運びたくなる。和牛の可能性を教えてくれる、上質な鉄板焼きの名店。 ごちそうさまでした。
2025/11訪問
1回
宮崎で鶏料理と向き合う時、つい足が向いてしまうのが髙峯。今回で二度目の訪問になるが、変わらず静かに期待を超えてくる店だった。 店は西銀座ビルの一階にあり、外観は派手ではないものの、中に入ると落ち着いた木の色合いと、炭火の香りがふわりと漂う。宮崎で地鶏文化が根づく理由を、そのまま形にしたような空気が心地いい。 この日は地鶏刺し、炭火焼き、鍋、そして〆までしっかり堪能。 刺し身は相変わらず鮮度が際立っていて、部位ごとの食感の違いが楽しい。胸はしっとりと優しく、モモは旨味の密度が高く、皮目を少し炙った部位は香ばしさと甘い脂が合わさってひと口ごとに表情が変わる。薬味を少し添えるだけで一段と旨味が膨らむ。 炭火焼きは、噛むほどに肉汁の旨味がにじむ。香りも強すぎず弱すぎず、鶏の個性を引き出す絶妙な焼き加減で、これぞ宮崎という味わい。 鍋は透明感のある出汁が体にしみるようで、野菜や鶏の旨味が柔らかく溶け込んでいた。〆にいただいた雑炊は、出汁の深みを吸い込んで優しい味わいになり、食事全体を美しくまとめてくれる。 二度訪れても、料理の鮮度と丁寧さにぶれがなく、むしろ安心感が増していく。地元で長く愛されてきた歴史を感じる一方で、今もきちんと進化しているように思える。 落ち着いて鶏料理を味わいたい時に、自然と選びたくなる店だと改めて感じた。 次に訪れる時も、きっと同じ安心感と満足が待っているはず。
2025/11訪問
2回
宮崎で長く愛される「釜揚げうどん 戸隠 本店」。創業は昭和の時代に遡り、地元では“戸隠のうどん”として親しまれてきた老舗。中心街の橘通に店を構え、昼夜問わず常に人が途切れない、宮崎の食文化を象徴する一軒だと思う。 店内に入ると、昔ながらの食堂のような温かさと、どこか懐かしい空気が広がっている。壁に貼られたメニューやポスターも味があり、肩肘張らずに食事を楽しめる雰囲気が嬉しい。観光客が訪れやすい立地でありながら、長年通っている地元客の姿が多いのも納得できる。 この日は名物の釜揚げうどんを、卵入りでいただいた。ゆでたての麺をそのまま桶に入れ、湯気とともに運ばれてくるスタイルは戸隠ならでは。つけダレの香りが豊かで、だしの深みがしっかりと感じられる。 麺は柔らかく、喉越しの良さが際立つ。宮崎の釜揚げらしい優しい食感で、卵を絡めると一気にまろやかさが増し、だしの旨みがぐっと引き立つ。湯気に包まれながらすすり続けたくなる一杯で、気付けばあっという間に完食していた。 昔から変わらない味を受け継ぎながら、今も毎日多くの人が集まる理由がよく分かる。観光で訪れる方にも、地元の方にも、安心しておすすめできる宮崎の名店。 温かい一杯に、ほっとする時間をもらえた。洋食や鮨とは違う、宮崎の“日常の美味しさ”を体験したいときに、また足を運びたくなる。
2025/11訪問
1回
宮崎市の中心、川原町に佇む昭和41年創業の老舗、重乃井。香川出身の創業者が讃岐の釜揚げうどんを宮崎へ持ち込んだというルーツを背景に、手打ち麺と澄んだ出汁という和の王道を徹底して守る一軒です。  店内に一歩足を踏み入れると、木造の味わいあるカウンター席やテーブル、小上がりがほどよく配置され、壁には往年のプロ野球選手や著名人の写真・サインがずらりと掲げられています。地元宮崎の「釜揚げうどん文化」の中心として君臨してきた証です。  この日は釜揚げスタイルのうどんを直接いただきました。注文を受けてから茹でられる麺は手打ち・手切り。細さにも太さにも僅かなブレが見られますが、それがむしろ「人の手」が生んだ“温もり”を感じさせます。出汁は北海道産昆布、地元産椎茸、鰹・鯖節など厳選素材で丁寧に取られ、仕上げには専用醤油とみりんというシンプルながら強いこだわり。  麺を温かく茹で汁ごと丼に入れ、揚げ玉と刻みねぎが浮かんだつけ汁にくぐらせていただく…その瞬間、ふわりと小麦の香りと出汁の深みが広がります。つけ汁の“甘めだがしつこくない”風味が、柔らかな麺と絶妙に合致。食べ進めるうちに“ただのうどん”ではない“完成された一杯”であることを実感しました。 そして“締め”の流儀もまた印象的。麺を食べ終えた後、残ったつけ汁を茹で汁の丼に戻し、吸い物感覚で飲み干すというスタイル。これにより出汁の余韻を最後の一滴まで楽しむことができます。  訪問時、満席の時間帯にもかかわらず回転も悪くなく、待つ価値十分の体験でした。宮崎へ足を運んだ際には、ぜひこの“元祖釜揚げうどん”を味わっていただきたいと思います。
2025/03訪問
1回
ぞうすいの店 お通 本店。宮崎市・高松町の西銀座通りにある、創業昭和36年から続く雑炊専門の老舗だ。店構えは落ち着いた和の風情で、初訪問の時と同じく、迎え入れてくれる空気には安定感がある。  この夜に注文したのは、看板の雑炊。鉄鍋でぐつぐつ運ばれてきたそれは、湯気とともに鰹節、昆布、干し椎茸で丁寧に取られたという出汁の香りが立ち上る。一口すすれば、雑炊という枠を超えた奥深さに驚かされる。出汁のうま味がしっかり染み込んだご飯は優しく、具材の旨味とともに、やさしく体にしみていくような安心感がある。 添えられた薬味や具材のバリエーションも豊富で、その日の気分や体調に合わせて選べるのも嬉しい。雑炊のやさしい味わいとともに、三つ葉か何かの風味がふわりと香り、最後の一口まで飽きずに食べ進められる。 店内は畳敷きの座敷席が中心で、和の静けさと落ち着きが心地よい。広めの造りで、ゆったり座りながら雑炊を待つ時間も悪くない。客層もさまざまで、ひとりでも気軽に、仲間とでも安心して訪れられる雰囲気。  二度目にして改めて感じたのは、この店の“雑炊へのこだわり”だ。素材の出汁、バランス、温かさ――どこをとっても妥協がなく、だからこそ「雑炊=締めの一杯」ではなく、「雑炊=主役になりうる一皿」だと実感させられる。 雑炊だけで満足感を得られる。そんな、和の深みと安心感を求める人にこそ、また足を運んでほしい店だと思う。
2025/11訪問
2回
2024/03訪問
1回
2023/04訪問
1回
蕎麦處 しみず — 宮崎の中心、橘通東の静かな通りに佇む老舗蕎麦店。初訪問から間を置かず、再び店の暖簾をくぐった。1990年に創業して以来、蕎麦と出汁に徹底したこだわりを持ち、地元はもちろん県外からの蕎麦ファンをも惹きつけ続けてきた名店だ。  今回注文したのは、十割蕎麦(生粉打せいろ)。極細に打たれた蕎麦は、風味と香りが非常に豊かで、口に含んだ瞬間から「蕎麦そのもの」を感じさせる存在感があった。まずは何もつけずにひとすすり。粉の甘さと香ばしさがしっかりと舌にのり、のどごしも滑らか。つゆは濃すぎず、蕎麦の香りを壊さずに底支えするような塩梅で、蕎麦・つゆ・薬味のバランスが見事だった。  薬味として添えられた本山葵、大根おろし、ネギが、蕎麦に奥行きを与える。山葵の清涼感が蕎麦の香りを引き立て、大根おろしのわずかな辛みが後味を締める。細かいところまで丁寧な仕事ぶりに改めて感心した。 蕎麦湯も継ぎ足しでたっぷり出され、つゆを割ると心地よい余韻。香り高い蕎麦の余韻に、出汁の柔らかな甘みが混ざり、食後の一杯まで計算されたコースのような満足感だった。 店内は落ち着いた和の雰囲気。自家製粉のそば打ち部屋が見える設計で、蕎麦への誇りと手仕事の真摯さが漂う。席数は1・2階合計で約28席。全面禁煙で、ゆったりと蕎麦を味わいたい人にぴったりの空間だ。  二回目の訪問でも、蕎麦のクオリティと揺るぎなさ、そして店としての矜持を再認識した。十割蕎麦の香りと食感、そして出汁との調和――これがこの店の「らしさ」だ。 次に訪れるときは、天せいろや蕎麦会席で、蕎麦の多様な顔と職人の技を改めて味わいたいと思う。 満足したひとときをありがとう。
2025/11訪問
2回
2024/03訪問
1回
2023/06訪問
1回
宮崎市・橘通東に店を構える鮨店「ひとつ」。2022年に誕生した新しい店だが、扉を開いた瞬間に感じる空気は、年数以上の落ち着きと洗練をまとっている。上質な木のカウンターと柔らかい照明がつくる静けさが心地よく、席に座っただけで特別な時間の始まりを予感させる。 大将とは、彼が「一心」にいた頃に握ってもらって以来の再会。あのときの丁寧な所作と静かな情熱が印象に残っていたが、独立してからの今は、その芯の強さにさらに磨きがかかっているように感じた。寡黙ながら、魚と向き合う姿勢が迷いなく、美しい。 この日いただいたおまかせは、最初の穴子から記憶に残る仕上がり。ふわりとほどける柔らかさに品のいい甘みがあり、序盤から気持ちが澄んでいく。白身は清らかな旨みがあり、コウイカはねっとりと深い甘さが際立つ。赤身はしっとりとした質感と力強さのバランスが抜群で、シャリとの調和がとても良い。 シャリは赤酢と米酢を使い分けているようで、ネタごとの魅力を引き出すための温度と酢のキレが計算されている。一貫ごとに表情が違うのに、全体としては流れがきれいに繋がる。握りの間の“間合い”も含めて、鮨のリズムを心地よく感じられる。 店全体の空気もまた魅力で、過剰な演出は一切なく、ただ大将の誠実な仕事が空間を満たしている。静かに鮨と向き合える、凛とした美しさがある。 一心の頃に握ってもらった手が、独立後も変わらず、そして確かに進化している。宮崎の鮨を今の形で味わいたいとき、間違いなく選びたい一軒。 静けさの中で、一貫ごとに心が整っていくような時間だった。