36回
2022/03 訪問
菅谷氏の情熱
最初はエビスの小瓶で気道を確保
女子が『スペシャル版でぇ~す』とニコニコしながら持ってきてくれました。よく見ていただければ違いが判る筈。答えは布袋様が鯛を二尾、抱えているんですね。普通は一尾なんです
ハタ。4キロ。木の芽を挟んでおります。塩と酢橘で。
同じく、こちらもハタ。山葵と煮切りでいただきます
小肌と皮目を炙った鰆。山ワサビの薬味と合う
鰆に山ワサビの薬味をトッピング
早くも長崎の壱岐の地酒にシフト
トラフグの白子です
下にはバフンウニと刻み海苔が。混ぜ混ぜしていただきます
佐渡の定置網にかかったメジマグロの腹カミ。片面を軽く炙りました。悶絶級の美味さ
東条特Aの山田錦はウンマイ
海の焼き豚。この鮟肝煮をいただきにお伺いしていると言っても過言ではない
自家製の唐墨です。名残かな
砂づりです。こいつはヤバイ
名張の銘酒
鰆の真昆布〆。二週間寝かせて二日昆布〆
背トロです。肌理が細かい
西条、といっても愛媛県です
赤身。間に丸山の混とびをはさみます。海苔の鉄分と赤身の血の鉄分がガッチリと握手
小柱の軍艦。今の浜値は半端なく高価な筈
血合い岸の中トロです
煮蛤です
岐阜の銘酒。すが弥ラベルが現れるかも?
砂づり部の大トロです
室津(兵庫県)の牡蠣。赤酢〆です
宇部の車海老です
鰯です。大羽サイズかな?
根室産です。暴力的な高層建築
鮨屋のお椀はウンマイ
鮪の太巻き。端っこをゲット。一口で頬張りミッキーのようなほっぺで暫し固まるラッコ
しっとり卵
2022/03/08 更新
2021/12 訪問
菅谷氏の探究
大晦日の前日です。
赤羽橋です。
2021年、コロナに翻弄されたこの一年。
外食の取りに選んだのが、こちらの”鮨 すが弥”さん。
五時からの会に参加しました。
いやぁ、今夜は、というか今夜もまた呑んでしまいました。日本酒は八種類を一回転。
お鮨屋さんでこの所業は財布に羽が生えるけど、だってさ、一年の計は年末に在り!
うん?
なんか違うような気もするけど、まっ、いいか。細かいことは苦手だもん。
さてさて、今夜のコース内容は以下の通り。
ひとつひとつのコメントは写真欄に記載しておりますので、画像と一緒にお読みいただければ幸いです。
そしてご馳走様でした。
<まとめ>
菅谷氏の正面に座り、恵比寿の小瓶を静かに嗜みます。
すると板の上で鰹の斬り付けがスタート。
背中側の身ですが、皮裏の脂がすんごいのなんのって、まるでラードの膜みたい。
アカン、これは日本酒や。
ビールを一気飲みして気道を瞬間洗浄。
気配を察して後ろを振り向くと、割烹着のポケットから、にこやかに手書きのラッコ用日本酒メニューを取り出す女将。
しかも今夜は招き猫の大吉シール付きやないかい。
アイヤァ、なんやねん、このタイミングの妙!
グフッ、今夜も完敗。女将のアルカイックスマイルにも乾杯。
<つまみ>
鮟肝は言うに及ばず、鰹出汁漬けの真鱈の白子、カワハギの肝卵黄ソースなどなど、悶絶に次ぐ悶絶。
仕上げに二種類のツマミも追加し、一年の煩悩を打ち払いました。
●鮃:明石産
●鰹:背中
●白子:真鱈、鰹出汁漬け
●皮剥:小丼、漬け炙り、馬糞ウニ、卵黄
●鮟肝
●唐墨
<握り>
生ハムのような香りの鰆に朦朧。一か月ほど骨付き熟成させ、二日ほど昆布で〆たカンパチの柔肌に悶絶。なんと歩留まりは三割程度とのこと。最終日なので大間の鮪も五貫ほど登場。ルビー色に煌めく踊り子さんの眼差しにノックアウトされてしまいました。
●鰆:昆布〆
●勘八:昆布〆、三重
●中トロ:背カミ、大間、160kg
●赤身:大間、こん飛び挟み
●背トロ:大間
●小柱:厚岸
●中トロ:血合い岸
●大トロ:腹カミ一番
●鰯:北海道
●縞鯵:尾鷲、皮炙り
●車海老
●煮蛤:鹿島
●ムラサキウニとバフンウニ:上磯
●鮪:太巻き
●玉子
<追加のツマミ>
●小柱
●鮟肝
<お酒>
常備酒は八種類。全種類制覇を目論みますが、伯楽星の純米大吟醸がちょうどヤマになってしまいましたので、而今を二杯いただき、七種類の八杯で終了。
菅谷氏は半合とおっしゃいますが、どうみても七匁は入っていそうです。
●恵比寿:小瓶
●而今:生酛、東条特A秋津山田錦、三重
●田酒:特別純米、青森
●若波:純米生酒、福岡
●義侠:純米、東条特A山田錦、愛知
●美丈夫:生原種、高知
●東魁盛:山廃純米、千葉
●醴泉政宗:純米大吟醸、東条特A山田錦、岐阜
●而今:二杯目
日本酒は六合弱
最初はエビスでしょ
カツオの皮裏の脂が見えるでしょうか?
明石産の鮃。中には木の芽と塩昆布を潜ませます
こちらも明石産の鮃。酢橘と山葵でいただきます
先ほどの鰹。白い部分が脂。山わさびとオカカの薬味と絶妙にマッチします
真鱈の白子の鰹節の出汁漬け。年明けからはトラフグに白子に変わります
丸山の混とびの海苔の香りが大好き
三重の銘酒。秋津の山田錦です。東条特Aの最高峰
軽く漬けて炙ったカワハギの身と肝にバフンウニを加え卵黄ソースでまとめます
カワハギの肝とバフンウニと卵黄。混ぜ混ぜした方がウンマイ
青森の銘酒です
福岡の銘酒です
鮟肝。中心部位です。まるでボンレスハムのソテーのような見た目
自家製の唐墨。チビチビと齧りながら握りの仕込みを見つめます
いずれも大間の160kg。奥の左から血合い岸の中トロ、赤身、背カミの中トロ、手前が腹カミ一番の大トロです
愛知の銘酒
鰆の昆布〆。もはや生ハム
カンパチの砂摺り部位。骨付きのまま一か月熟成、斬りつけて昆布で二日〆ました。
この肌理の細やかな身質は背中側の部位の特徴。ちょうど別れ身の部分です
高知の銘酒
大間の赤身。間に混とびの海苔を挟みます
厚岸の小柱
千葉の銘酒。酒米は五百万石です
背トロです
血合い岸の中トロ
腹カミ一番の大トロ
北海道産の鰯。酢の力で小骨も溶けます
岐阜の銘酒。東条特A山田錦です
尾鷲のシマアジです。皮目は炙ります
車海老
鹿島産。煮蛤です
鮪太巻きの準備その一
鮪太巻きの準備。まだまだ切ります
更に斬ります
鮪の北アルプスの完成です
上磯のムラサキウニとバフンウニです
ウニのタワマン
鮨屋のお椀はウンマイ
鮪の太巻き
玉子焼き
追加の小柱のツマミです
追加の鮟肝のツマミです
2022/01/05 更新
2021/10 訪問
菅谷氏の渾身
金曜日の夜です。
東麻布です。
今夜はおよそ二か月ぶりのこちら、”鮨 すが弥”さん
コロナさんが落ち着き始めるのと並行して、なんだか仕事もワサワサ感が増してきました。一斉スタートの六時に間に合うかなぁ、なんてドキドキしながら、ラストスパート。
気合いを入れすぎたせいで、予約時間の十五分前に到着してしまいました。
まっ、いっか。
近くでお茶でも飲むには時間が少なすぎるし、入り口の陰に隠れてスマホとニラメッコ。ほどなく続々と予約の方達が集まりはじめ、六時ちょうどに案内がスタート。
いつもの通り、奥から二番目の席に案内され、『こんばんは』とご挨拶。
ううん、今夜はなんだかいつもの雰囲気と違う。
なんやろ?
エビスの小瓶で唇を湿らしつつ周囲を伺います。
なんか、いつものルーティンとちゃうぞ。そろそろ大好きな女将が、日本酒の手書きメモを背中越しに渡してくれる筈なんやけどなぁ、フムムッ?
あっ、そうか。分かった。
女将が居らっしゃらないんや。
そういえばいつも着席する前に暖簾からお顔をチラ見せされ、嫋やかに微笑まれるアルカイックスマイルが無い。
小さな違和感はそれや。
意を察したかのように菅谷氏が呟きます。
『今夜はちょっと用事がありまして、でも「xxxさんによろしく」と、女将手書きのお酒のメニューも用意しております』
表の女子が静々と手書きメモを渡してくれます。
有難い。
用意してくれてたんや。
ハート鷲掴みやないかい、ちゅうか、もう掴まれてるんやけど、アハッ。
『あいやぁ、それは呑まないとあきまへんね。それにしても東麻布のマダム感マシマシの女将にお会いしたかったぁ...』なんて、無いものねだりの小デブ。
二種類で納めるつもりが、結局六種類ほど痛飲してしまいました。お陰で諭吉が五人ほど揃いましたが、そんなに飲まなければ四人で収まったはず。
ああっ、これで女将の笑顔に接していたらもっと呑んでたのかなぁ、なんてちょっと反省しつつ、菅谷氏に見送られながら赤羽橋の駅を目指します。
いただいたものは以下の通り。
ひとつひとつのコメントは写真欄に記載しておりますので、画像と一緒にお読みいただければ幸いです。
そしてご馳走様でした。
<まとめ>
独立される直前の修行先、”あらい”さんとは対極の濃い味。新井氏の清冽な滋味も素晴らしけど、旨味の濃いシャリ、たまり醤油で煮含めた鮟肝など、ラッコの我儘な舌をガシッとグリップして離しません。
予約は困難を極めますが、なが~く、通い続けたいお店です。
<つまみ>
●星鰈:宮城
●九絵:三重、一週間寝かせ
●鰹:山わさび、三日寝かせ
●カマス:炙り、稚鮎と山椒のチャンク
●鰤:炙りご飯、ウニ卵黄ソース、北海道
●鮟肝:余市
<握り>
●サゴシ:六日寝かせ
●背トロ:大間、160kg
●赤身:海苔挿み、大間、160kg
●北寄貝:炙り、長万部
●中トロ:腹カミ、塩竈、160kg
●小肌:天草、五日目
●カマ筋:大トロ、塩竃、160kg
●車海老:宇部
●白子:鰹出汁漬け
●新イクラとムラサキウニご飯:
・ウニはサンタバーバラの素潜り
●穴子:対馬
●鮪:いろんな部位の太巻き
●玉子
<お酒>
●恵比寿:小瓶
●義侠:純米、東条特A、愛知
●田酒:特別純米、青森
●醴泉:純米大吟醸、東条特A、岐阜
●東魁盛:山廃純米、富津
●宮泉:純米、会津
●みむろ杉:特別純米、奈良
日本酒のグラスは八匁くらいなので、計五合弱
最初はエビスの小瓶
宮城産の星鰈。松川とならぶ鰈の横綱。滑らかな舌触りとともに滋味深い健全な脂が舌に染み込みます。単に切って出すだけならどなたにもできますが、この付け台に乗るまでの仕込みに秘密があるはず
一週間ほど寝かせた三重産のクエ。木の芽と酢橘でいただきます
カツオ。雑味は皆無。文句なしにウンマイ。山わさびと白ネギの薬味もウンマイ。酒が進む進む。
旬のカマスの炙り。名残の稚鮎と山椒のチャンク、丸山の混とび海苔の香りも良く、これも酒を呼ぶ
名残の稚鮎と山椒のチャンク。これも今年で最後か4ヾ(≧▽≦)ノ
兵庫は東条特A山田錦の愛知の銘酒。いきなりやけどする日本酒でスタート
鰤の季節がスタート。まだ北海道産ですが、これからゆっくりと南下してくるのかな。真っ白なお腹が綺麗で、ラッコも大好物です
鰤ごはん。卵黄ウニソースと混ぜ混ぜ混ぜ。春は金目鯛、夏は鰻、アキは鰤、冬はカワハギ。そして時々変化球。これは逃せません
ようやく出始めた余市の鮟肝。菅谷氏によれば、煮上げた後の熟柿色の脂は余市でないと出ないそうです。これはラッコの大好物
次はやはり田酒っしょ
醴泉の純大吟。東条特Aを磨きに磨いた28%。本数限定の逸品です。これで大やけどは避けられません
今夜のピンピンの鮪です。奥の左から塩竃の腹カミ、大間の赤身、大間の背トロ。手前が塩竃のカマ筋大トロです。いずれも魚体も160kg
カマ筋がデフォルテでいただけるなんて幸せです
サゴシ。鰆の幼魚。六日寝かせて生ハム食感
会津の銘酒。写楽の酒蔵です
背トロ。腹カミや腹ナカよりキメ細かい繊維に脂が潜みます
大間の赤身。やはりマグロは赤身っしょ。内側に混とびの海苔を挟みます。香りが良いのでご機場の鉄火巻のよう
富津の山廃純米。このどっしり感が好き
長万部の北寄貝。軽く炙って供します。内臓のモフモフがウンマイ
腹カミの中トロ。塩竃です
五日寝かせた天草の小肌
塩竃のカマ筋。希少部位です。軽く炙ります
宇部から養殖の車海老がこんにちは
真鱈の白子の季節の到来です。鰹出汁漬け
新イクラとムラサキウニのご飯。今の時期のウニは国内産より加州はサンタバーバラの素潜り漁です
奈良の銘酒
この踊り子さんたちが太巻きに変身
対馬の穴子です
鮪太巻きの端っこをゲット
フワフワ玉子です
2021/10/09 更新
2021/08 訪問
菅谷氏の弛まぬ研鑽
土曜日の夜です。
赤羽橋です。
今夜は三か月ぶりの”すが弥”さん。
予約の十分前に到着すると、すでにご夫婦らしき一組が外でお待ちです。
その後、お一人様の女子がお二人、壮年男子が一名到着し、ラッコを含めて六名かな?
『いやぁ~、お二方ほどご予約をお忘れになったようで、その分、皆様には多目にお出ししましょうかね』と、変わらぬ笑顔の菅谷氏。
左袖の金色の三本線が五本になっておりました。
『はい。石の上にも三年、ということで最初は三本線でしたが、皆様のおかげで三年目を迎え、更に次を目指そうということで五本にしてみました。縁起も良い数字のようなので...』
なるほど。
陰陽五行説の木、火、土、金、水に通じるのかな?
それとも仏法の五蘊?
いずれにしましても、弛まぬ向上心と研鑽の日々がお店の繁盛を支えます。
そんなやり取りを、そっと後ろで見守る女将。
笑みの絶えることが有りません。
ラッコは何でも美味しいと感じてしまうし、人気のお店であればなおさらウンマイのですが、その中でも通い続けるいくつかのお店の決め手は、控え目で謙虚な親方、そして柔らかい空気を醸す女将の存在。
今日は亡き家内の七回忌。
”鮨 すが弥”さんを予約していたのも、それが理由。
付かず離れずの適切な距離感。
上質で閑静な空気に癒され、ピンピンの魚と銘酒に揺蕩うこの時間が好き。
左肩に乗っかる家内が呟きます。
『私もお伺いしたかったぁ~、プンプンプン』
『あっ、それ無理。だって開店されて三年だもん』
『そっかぁ~、シクシクシク』
他愛もないお一人様時間に酔いしれます。
そしてご馳走様でした。
いただいたものは以下の通りです。
詳細なコメントは写真欄に記載しておりますので、画像と一緒にお読みいただければ幸いです。
<つまみ>
●九絵:塩酢橘、塩昆布
●鰹:山ワサビ添え
●黒鮑:肝の味噌漬け添え
●鰻丼
●鮟肝:稚鮎と実山椒のミンチ添え
<握り>
今夜のマグロはいずれも塩釜の120Kg。
夏の鮪らしく、ほど良い酸味が乗っかります。
部位は、赤身、中トロ、カマスジ、蛇腹の四種類。しかと堪能しました。
●九絵:真昆布〆
●中トロ:塩釜
●小柱:白老
●赤身
●鰯:銚子
●蛇腹
●小肌:天草
●鱒子とムラサキウニ
●車海老
●カマスジ
●ウニ:利尻
●煮蛤:鹿島
●鮪太巻き
●玉子
一週間寝かせたクエ(アラ)。酢橘と塩と山葵でいただきます。鰈や鮃より更に動物系に近い肉質に思わずウットリ。ゼラチン質を楽しむなら鍋ですが、食感を愛でるなら活
こちらのクエ。内側の塩昆布を挟みます
戻り鰹の始まりです。山ワサビの薬味と合う
蒸し黒鮑です。横浜インターコンチみたい。鮑は薄切りよりぶつ切りに限る。肝の味噌漬けがお酒を呼びます
鰻丼。しっかりと炊き上げ、ホイルに包んで蒸した仕上げ。山椒風味が食欲を掻き立てます
真夏の鮟肝は希少。真冬のそれより脂は落ちるけど、これはこれで健全な旨味。稚鮎と実山椒のミンチを添えて夏の爽快さを演出します
鮟肝を舐めるようにいただくラッコの眼の前で握りの斬り付けが始まります。取り出したのは蛇腹。砂摺り部位です
その砂摺りを裏返すとこんな感じです
まず側面の皮を切り取ります。鮪の皮は鎧のようですね
無駄な脂やスジをトリミング。フライパンで焼くとこれもウンマイんですよね
綺麗にトリミングが終了し、これから斬り付けます
左上から右に、中トロ、赤身、大トロのカマ筋、手前が大トロの蛇腹です
クエの真昆布〆。利尻でもなく羅臼でもなく、真昆布。白身の香りを邪魔しない仄かな旨味が舌の上で踊ります
塩釜の中トロ。夏鮪らしく、ほど良い酸味が充満しておりました
白老の小柱。ウポポイのある町ですね。厚岸より小粒でしたが旨味は半端ない
赤身。部位違いの二種を重ねます。間には青混ぜの海苔。赤身の鉄分と海苔の鉄分のダブルアタック。握りの王様は赤身かも?
銚子産の鰯。酢で〆て三日目。小骨も酢で溶けています。このぐらい強めの〆が好み
トリミングした蛇腹。砂摺り部位です。脂のスジは太めですが、まったく歯にあたりません。舌の上で溶けました
天草産の小肌。こちらも強めの酢〆。口に合います
季節限定の鱒子。小粒だし秋の新イクラのようなコクは無いけど、季節ものの希少な卵を満喫します。コクの薄さは下北のムラサキウニで補充
車海老。こいつは海老の旨味が濃かったっす
カマスジの炙り。細く短いスジが複雑に絡んでいるので、この部位は炙りが最適かも
ウニタワーです。利尻のムラサキと赤ウニの重層構造
鹿島産の煮蛤。穴子は目当てのものがなく、今夜は蛤でした
鮪の色々部位の太巻きです。これから海苔に乗っけます
今夜の鮪太巻きも絶品。沢庵がアクセントです
今夜は端っこをいただきました。うるさく『二個しかない』とか『三分の一の確率だ』とか呟いていたので、アハッ
芝海老の玉子。絶品です。ことのほか口に合います。
ご夫婦の写真を撮影しようとしたところ、女将から『たまにはxxxさんも』と言われ顔出しならぬ腹出しするラッコ
2021/08/08 更新
2021/05 訪問
菅谷氏の熱誠
今夜は赤羽橋のこちら、”鮨 すが弥”さんにお伺いしました。
昨年末以来なので、まるまる四か月ほどの空白。
ああっ、待ち遠しかった。
予約は六時ですが、その十分ほど前に到着。
玄関前で文庫本を読みながらのんびりと待っていると、『xxxさん、お久しぶりですぅ~』とマスク姿の女子。
愛くるしい笑顔の女将さんが、お買い物から帰られたところ。
『あっ、そのマスク、素敵ですね』と女将さん。
『アハッ、お鮨屋さんに来るときはこのスシネコマスクなんです』とラッコ。(写真を最後に添付しました)
ちょっとお痩せのようですが、髪も短くイメージチェンジ。東麻布のマダム感が漂い始めました。
でもまったくイヤミが有りません。
こちらの女将さんの笑顔は時間を止めますね。
そんな方、めったやたらにいらっしゃるものでは有りません。
まさに選ばれた女子。
その女将だけの特権かも。
三々五々、予約客が集まり始め、六時ちょうどに木戸が開きます。
菅谷氏の正面に着席。
両脇をお一人様の女子に挟まれ、ドッキドキのラッコ。
あっふぅ~。
なんかエエ香りがすんなぁ~?
アハッ、山葵を摺りおろしてんのかいな、グフッ。
さてさて今夜のネタですが、明石の鰈にはまだ早い時期。代わりの白身は大物の鯒。
うんまいっすねぇ~。
小樽の蝦蛄も子持ちの上物。軽く炙って甲殻類の香ばしさを演出した手技にもう悶絶。
ああっ、間違いない。
次回が早くも楽しみです。
ひとつひとつのコメントは写真欄に記載しましたので、画像とともにお読みいただければ幸いです。
そしてご馳走様でした。
<ツマミ>
●鯒:静岡
●鰹
●蝦蛄:小樽、子持ち、炙り
●金目鯛ご飯:ウニ卵黄ソース
●鮟肝
●稚鮎:実山椒煮
<握り>
シャリの進化にラッコの舌が感づきます。
聞けば上白糖からキビ糖に変えたとのこと。赤酢の旨味ではなく、糖の旨味に悶絶。
●マハタ:昆布〆
●中トロ:背カミ、塩釜、140kg
●赤身:那智勝浦、160kg
●小柱:厚岸、大星
●中トロ:背ナカ、沖縄、180kg
●中トロ:腹カミ、沖縄、180kg
●鳥貝:三重
●大トロ:砂摺り、沖縄、180kg
●小肌
●小柱
●車海老
●ムラサキウニ/バフンウニ:青森
●煮蛤:鹿島
●玉子
●お味噌汁
<追加>
●大トロ:カマ
お店の入り口
静岡産の鯒が並びます
一汐昆布を挟んで酢橘でいただきます。昆布の旨味と塩味が絶妙
こちらは木の芽を挟みます。この香りが好き
鰹です。薬味が好き
小樽の蝦蛄。中の玉子が唐墨のような食感。直前に軽く炙り、甲殻類の香りを引き立てます
金目鯛の炙り。卵黄とウニソースでシャリと混ぜ混ぜ
このウニ卵黄ソースが絶妙
晩春の鮟肝もウンマイ。もはや定番です。でも七月と八月はありません
稚鮎を実山椒で炊いてチャンクしたもの。ゆっくりと舐めるようにいただいている内に、今夜のマグロ五種の準備が始まります
今夜の踊り子さんです。奥の右列が塩釜140kgの背トロ。手前の横一線が沖縄180kgの砂摺り。奥の真ん中と左手が那智勝浦の160kgです
マハタの昆布〆です
塩釜で揚がった140kgの中トロ。背カミ部位です
那智勝浦で揚がった160kgの赤身
厚岸の小柱。大星サイズです。青混ぜの海苔の香りと小柱の磯の香りがマリアージュ
沖縄で揚がった中トロ。背ナカ部位です
腹カミの中トロ。沖縄産です
三重の鳥貝。内臓を軽く炙ります
沖縄産の大トロ。砂摺り部位です
小肌です
車海老です
バフンウニを下敷きにムラサキをマウンティング。いずれも下北産でした
油断していたらムラサキウニが落下
鹿島の煮蛤
鮪の太巻き用の具材です
太巻きをガン見していたら、二つしかない端っこの一つをいただきました
玉子
追加のカマ筋。炙ります
隣の女子から干瓢巻きをひとつ、恵んでいただきました
店内の書
素敵です
お寿司屋さんでの必需品です
2021/05/09 更新
2020/12 訪問
菅谷氏の大願成就
水曜日の夜です。
今夜は三回転目の最後の会。
七時に訪れ、三時間ほどゆったりと愉しみます。
皆様ご存じの通り、開店三年目に入ったこの師走、赤本の星を一つ冠することとなりました。
不動前の”すし 岩澤”さんで開店前の女将修行に勤しむ奥様を目にし、その後岩澤氏の伝手で通い始めてからおよそ一年半。今に至るプロセスを間近で触れてきた身としては、心よりお祝いの言葉を紡ぎたいと思います。
もちろん菅谷氏のご努力も言うまでもありませんが、裏を陰で支える奥様のサポートがあってこその成果。
しばらく通い続けるつもりですが、これから二十年、三十年を経れば、私の好きな龍土町の”奈可久”さんのようなお店に昇華されていくのかな、なんて、そのような佳日に至ることを楽しみにしつつ、ひとり旨い酒を愛でながらニンマリと頬が緩みます。
少々お高目の部類に入るお店ではありますが、食べ比べて初めて分かるピンの中のピンネタに舌も喜び、是非もなく、納得。
星がついたことで予約も更に難しくなりますが、多くの方々に口福を届けることも、お寿司屋さんとしての本分。
そしてご馳走様でした。
いただいたものは以下の通りです。
コメントは写真欄に記載しましたので、画像と共にお読みいただければ幸いです。
追記:
2020年のレビューもこれで最後となります。
多くの”いいね”や心優しいコメントを数多くお寄せいただいたフォロワーの皆様、有難うございました。
来年もまたお楽しみいただければ幸いです。
<つまみ>
●鮃
●鰹
●皮剥:肝乗せ
●平貝:磯辺巻き
●鮟肝
<握り>
●勘八:昆布〆
●背トロ
●赤身
●小柱
●霜降り
●小肌
●車海老
●鰯
●大トロ:炙り
●キタムラサキウニと馬糞ウニ
●煮蛤
●鮪:太巻き
●お味噌汁:アオサ
●玉子焼き
<追加>
●山葵巻き
<お酒>
●若波:純米吟醸、福岡
●福祝:純米無濾過生原酒、千葉
●東洋美人:大吟醸、山口
●田酒:純米吟醸、華想い、青森
●宝剣:純米大吟醸、呉
お酒は約三合程度
赤羽橋の交差点から東京タワーを臨みます
お祝いの胡蝶蘭です
今夜は福岡の銘酒でスタート
明石の鮃です。肉厚です。中に縁側を潜ませ、塩でいただきます
同じく明石の鮃です。デカい。中には木の芽と昆布を潜ませます
鰹の薬味。後でお酒のアテに追加します
勝浦沖の鰹。太い。もはや鰹ではありません。上質な本マグロの赤身みたい
カワハギとその肝です
鰹の薬味に山葵を乗っけてお酒のアテに
シャリの上にカワハギの身と肝を乗せ、煮切りを垂らした卵黄ソースを流します
混ぜ混ぜします。これでカワハギは終り。年初からはトラフグの白子の出番です
千葉の銘酒です
握りの準備が進みます。奥が小柱、手前が煮蛤です
小肌。赤酢で付けているので飴色に仕上がります
平貝の磯辺巻き。お餅を挟みます
カンパチのお腹です。生ハムのような色合いですね
山口の東洋美人の酒蔵です
鮟肝。薄味仕立てのお店が多い中、たまり醤油で濃い味に仕立てる此方の味わいが好き
年内最終日なのでお代わりしました。八人中五人の方が追加で所望されました
今夜の踊り子さんです。いずれも大間からやってきました。約180Kgの魚体です
青森の銘酒です
カンパチのハラミ。三週間熟成の真昆布で二日〆。ウンマイ、ウンマ過ぎます
大間の背トロ
大間の赤身
小柱の軍艦。丸山の混とびの青海苔の香りが柱の潮の香りとガッチリ握手します
大間の霜降り。大トロと中トロの境界辺りの身です
天草産の小肌。赤酢で〆るので身は飴色に変化しています
宇部の養殖車海老。味噌を内側に潜ませます
大羽サイズの鰯。北海道産です。酢で溶けた小骨の微かな触感がアクセント
ウニタワーの準備が始まります
大間の大トロです。蛇腹部位を軽く炙ります
下北半島のキタムラサキウニ
ウニタワー。下北のキタムラサキと上部は釧路の馬糞です
とても一口ではいただけないので、山葵をトッピングし、つまみで数粒いただきます
煮蛤
大間の本マグロの太巻きの準備がスタート。500mlのペットボトルより太いかも
太巻きです
カステラタイプの玉子焼き
追加の山葵巻き。昔ながらのネタですが、提供するお店は少なくなりました
これは泣ける。〆には最高!
2021/01/01 更新
2020/11 訪問
菅谷氏の篤実
金曜日の夜です。
麻布十番で独りゼロ次会を済ませ、軽いほろ酔い気分で赤羽橋まで歩きます。
開店十分前に到着しますが、すでに待ち合わせでしょうか、お二人の方が居らっしゃいました。
ほどなくそれぞれの相方もご到着になり、順番に中に入ります。
コートを脱ぎ、菅谷氏の正面の席に。
『こんばんは。つい先日、いらしたような気もしますが、アハッ、今年はホントに時間が過ぎるのが早かったですね』と親方。
『ははっ、そうですね。先月でしたね。魚も変わっているんじゃないかと楽しみにしておりました』と珍しく、大人のふりをした卒の無い言葉を返します。
ネタ箱からおもむろに白身の柵を取り出し、切りつけ始める菅谷氏。
立派な鮃です。
明石産とのこと。
他には重量感のある宮城の鰹、旬を迎えた小樽の蝦蛄に明石のカワハギ、182㎏の大間の本マグロ。
ああっ、ウンマイ。
シャリも赤酢が濃い目の赤シャリですが、決してとんがった酸味は無く、仄かな旨味の塊に溜息の連続。
女将が用意してくれた日本酒の手書きメニューを眺めながら、今夜も五種類、掌で弄びます。いや、違うな。弄ばれます。
お酒は美味い肴があってこそ。
半合と言いますが、絶対に七匁目はありそう。
二回転目が控えておりますので、サクサクといただき、八時過ぎにお店を後にしました。
次回は十二月の終わり。
更に脂ののった本マグロを楽しみにしつつ、そしてご馳走様でした。
それぞれのコメントは写真欄に記載しておりますので、画像と一緒にお楽しみください。
<つまみ>
●鮃
●鰹
●蝦蛄
●北寄貝
●鰤ごはん
●鮟肝
●イカの塩辛
●ネギと山ワサビ:鰹の薬味
<握り>
●鰆:昆布〆
●背トロ
●赤身
●小柱
●大トロ
●皮剥
●大トロ:二貫目
●鰯
●車海老
●生筋子丼
●馬糞ウニ/キタムラサキウニ
●穴子
●お味噌椀
●大トロ太巻き
●玉子焼き
<お酒>
●恵比寿ビール:小瓶
●原田:特別純米、秋あがり、周南市
●美和桜:特別純米、秋あがり、三次市
●阿部勘:純米吟醸、塩釜市
●惣邑:純米吟醸、斗甕取り、長井市
●北安大國:純米吟醸原酒、ひやおろし、大町市
日本酒は計四合弱くらい
今夜はエビスの小瓶でスタート。ブタクサの花粉に侵食された喉を洗浄します
明石産の鮃。中に縁側のぶつ切りが潜みます。山葵をたっぷりとトッピングしていただきます
明石産の鮃。中に山椒昆布と木の芽が潜みます。こちらは塩と酢橘でアンムッ!
塩釜の鰹。鬼の金棒のような太さ。もちろんお味も鬼に金棒。鰹のいやらしい臭みが全くありません
白ネギなどのタタキを山ワサビで和えて煮切りを垂らした薬味で巻き取ります。ウンマイ、ウンマすぎる。
小樽の蝦蛄。旬のど真ん中。表面を軽く炙ります。太い。水揚げ直後に湯がくのが鉄則の蝦蛄。浜ゆでですが、このふっくら感は素晴らしい。活なら蝦蛄爪もあるのでしょうが、こればっかりは残念
北寄貝の炙り。酢橘を振りかけます。裏の内臓のモフモフも活きておりました。
シャリ桶の保温用の御櫃が完成したとのことで、促されるままに写真に撮りました。確かに新品です
此方の酒蔵は初めてでした。山口県ですが、西都の雫、という酒米も初めてでした。ウンマイ
三日寝かせた鰤。下にはウニと卵黄を混ぜたソースが潜みます
鰤とウニ卵黄ソースの混ぜご飯。鼻息が思わず荒くなりました
大好物の鮟肝、余市産。焼き豚のようなこの深い漬け込みが大好き
割ると内側はこんな感じ
イカの塩辛。この時期の定番。ゴロは三日塩漬けして旨味を含ませ、目の最も細かい濾し器で裏漉しします。黄柚子の香りも清々しく、チビチビと舐めながら日本酒を口に含み、握りの切りつけを眺めます。
今夜は十種類。うち、五種を選びました
広島は三次の銘酒
大羽サイズの鰯。握り用にこれから半分に切りつけます。脂ドレスに浮かぶ黄色い線は脂。鶏肉と一緒ですね
今夜は全て同じ182㎏の大間の魚体。上段左が背トロ、右端が赤身、逆T字型に大トロが並びます。いずれの部位も一週間ほど寝かせた状態
鰆の昆布締め。昆布が主張し過ぎず、熟成の進んだ鰆の柔肌を引き立てます
背トロ。部位は背かみ。悶絶です
塩釜の銘酒。酒米は亀の尾でした
赤身。このルビー色の煌めきに誘惑されてしまいます
小柱。青混ぜの海苔との相性も抜群
鰹の薬味を隣のオヤジ様が所望されました。すると菅谷氏が『XXXさんもお食べになりますよね』とよそってくださいました。酒飲みの心を知る親方です
大トロ。腹かみ一番。もう、何も言えねぇ!
山形の銘酒にシフト
旬のカワハギ。明石産。居酒屋に良くあるウマヅラではありません。肝もデカい
二貫目の大トロ。先ほどとは柵が異なります
北海道の鰯。黄色味が買っているのが脂。砂糖〆、塩〆、最後に赤酢〆。ふんわりと仕上がり。小骨も酢で溶けております。こんな繊細な〆が出来るお店は少ないのではないでしょうか
車海老。海老は茹でると甘みが倍増します
長野県の銘酒
生筋子丼。鰹出汁に漬け込みます
青森のバフンウニと釧路のムラサキウニ。顎が外れるので、とても一口ではいただけません。上部のウニを数房、つまみでいただいちゃいました
穴子。ようやく肉厚なものの入荷が始まりました
大トロ太巻きの準備が終わります
大トロの太巻き。写真で見る以上に大きいです
玉子焼き。内側はカスタードクリームのようです
玄関から看板を外されました
菅谷氏と女将さんです。いつも有難うございます。
2020/11/08 更新
2020/10 訪問
菅谷氏の才華
土曜日の夜です。
今夜は二か月ぶりの”鮨 すが弥”さん。
七時からなので、後ろを気にせず、のんびりと肴と酒を愛でる時間をいただきました。
氷雨の降る中、麻布十番駅からのんびりと歩きます。
遠くに東京タワーの上半身が見えました。
雨に濡れて鮮やかなオレンジ色が更に艶めきます。勇んで写真を撮りますがスマホでは限界。
ああっ、やっぱり一眼を持ち歩くかなぁ、なんて棚にしまった亡き妻の愛機を思い出します。
到着したのは七時五分前。
時間丁度に扉が開き、マスク姿のお綺麗なスレンダー女子が暖簾に軽く手をかけ『どうぞ、お待たせいたしました』とお声がけ。
中に入ると、アイヤッ、女子が三人に増えている。なんだか大奥のような雰囲気。時代劇好きなオヤジはイチコロですね、アハッ。
女子のお一人に菅谷氏の正面の席を引かれ、『うほっ、苦しゅうないぞ』なんて腹の中で呟き、越後屋になりきるラッコ。
先ずは菅谷氏にご挨拶。
おっ、ユニフォームを新調されておりました。
左袖口には例の金の三本線。アディダス仕様ではありません。石の上にも三年、という誓いです。
奥襟にはデザインされたアイコンがプリントされております。箸帯にも同じものが...
何やろう?
家紋には見えないしなぁ、旧い温泉旅館の丸窓の飾りに見えなくもない。
お聞きします。
『はい。すが弥の弥の旧字体(彌?)をデザイン化していただいたんです』とのこと。
なるほど、控え目で洗練された菅谷氏の美意識の一端が垣間見えます。
先ずはハイボールをお願いし、談笑しながら唇を湿らしていると他の七名の方も時間通りに勢揃い。
ネタ箱から熟成した白身を取り出し、斬りつけがスタート。
クエかな?
『今夜は後ろが無いのでごゆっくりしてください』と菅谷氏。
『はい。それでは甘えさせていただきます』とラッコ。
いただいたものは以下の通り。
それぞれのコメントは写真欄に記載しておりますので、画像と一緒にお読みいただければ幸いです。
そしてご馳走様でした。
<総論>
いずれもピンの中のピンネタ。丁寧に熟成させた技量も比類なし。シャリはこれまでの古々米から古米が登場。酢飯ですからね、新米では水分が多すぎます。
赤シャリは以前よりはやや丸みを帯びた酸味。これまでの中で最も口に合いました。
<おつまみ>
●クエ
●鰹
●北寄貝
●鰤
●鮟肝
<握り>
●鰆
●背トロ
●赤身
●小柱
●中トロ
●大トロ
●ナカズミ
●車海老
●イクラ
●馬糞ウニ
●穴子
●鮪中巻き
●玉子
追加
●カマ筋
<お酒>
●ハイボール:Glenfiddich
●宝剣:純米、呉
●米鶴 かっぱ:特別純米、山形県
●出雲富士:純米吟醸、出雲
●土佐しらぎく:純米吟醸、高知県
●澤屋まつもと 守破離:伏見
●白隠正宗:純米吟醸、沼津
日本酒は三合見当
雨に濡れたオレンジ色が好き
新しい箸帯。家紋のような意匠はなんでしょう? 答えは本文で
ハイボールは山崎かグレンフィディックが選べます。これはスコッチ
クエ。一週間寝かせ。中に木の芽と昆布を潜ませます。香りと旨味がクエの熟成した身に寄り添います
これもクエ。塩と山葵でいただきます
鰹の薬味です。鰹節と白ネギ、茗荷を叩いて山ワサビと煮切り醤油で和えました。単品でもお酒のアテになります
銚子の鰹。全く臭みもなく、万全の処理が伺えます。身のグニュ~ッとした弾力も心地良し
薬味を乗せて包んでいただきます
呉の銘酒で日本酒のスタート
能作の錫の酒器は重量感があって手になじみます
北寄貝。軽く振り塩をしてから炙り酢橘を絞ります。裏のモフモフは生きていて、表と裏の食感の変化が愉しめます
鰹の薬味の山葵を足してお酒のアテにします
噴火湾産の鰤のハラミ。熟成しているので見た目は生ハムのよう。軽く炙って無駄な脂を落とし、煮切りを垂らします
中に潜むのはバフンウニと卵黄と煮切りを合わせたソース。丼で食べたい!
余市の鮟肝。濃口とたまり醤油の旨味が染み込んでおります。ラッコの大好物。焼きプリンのような食感。チビチビと削りながら日本酒と一緒に口に含みます
山形の銘酒
ガリです
今夜の四人の踊り子さん。大間と塩釜のご出身です。上段左から、大間の中トロ(背ナカ部位)、塩釜の中トロ、大間の赤身、下段は塩釜の大トロです
出雲の銘酒
鰆の昆布締め。熟成させてから真昆布で締めます。握りの口明けを飾る逸品
大間の中トロ。背ナカ部位になります。茜色から紅色へのグラデーションがエロい
大間の赤身。軽い漬けで。こちらはルビー色か。女子のアイススケーターのお尻のようにモッチリ、ムッチリ、グミュ~ッとした食感。鉄分の香りも嬉しい
お酒のアテに鰹の薬味が登場。これはお酒が止まらない
小柱の軍艦。青混ぜ海苔の香りが小柱と合う!
高知の銘酒
塩釜の中トロ。もうヤンバイ!
塩釜の大トロ。延縄。やま幸さんからのピンピンの贈り物を一週間熟成させてさらなる高みにシフトアップ
小肌というよりナカズミサイズ。身も厚いので、塩と砂糖で脱水し、一週間の漬け込みで酢をなじませます
車海老。鹿児島の養殖
伏見の銘酒
イクラご飯。痛風さん、こんにちは、アハッ
バフンウニが二種類登場。ドキドキしちゃいます
沼津の銘酒
バフンウニの高層建築。とても一口でいただけないので、一粒一粒、つまんで山葵を乗っけてツマミにしちゃいました
対馬産の穴子。厳しい時期ですが、やはりその中でも状物を集めていらっしゃいます
太巻き用の鮪部位が揃います
目の前に太巻きの具材が。つまんで食べちゃおうかな、アハッ
お味噌椀
玉子。中はチーズケーキのようなネットリ感
鮪全部位の太巻き。両端はお若い方に回していただきました
カマ筋です。デカいっすね。これで鞭のようにシバかれたい
追加のカマ筋。軽く炙っていただきます
2020/10/18 更新
2020/09 訪問
菅谷氏の英気
火曜日の夜です。
今夜は二ヶ月ぶりのすが弥さん。
六時にお伺いします。
別なお方の予約に手違いがあり、急遽、ひと席増やした九名でスタートします。
スペースはなんとかなるものの、仕込みの段取りが気になりますが、そこは『石の上にも三年』の菅谷氏。慌てることもなく、二人のスタッフさんにいくつかの指示を静かに呟きます。
急な対応をそつなくこなす柔軟性も、これまでの修練の成果。店主としての風格に、更に磨きがかかります。
さて、今夜は珍しく、両隣が女子のお一人様でした。私の娘さんくらいでしょうか、食べ歩きをご趣味にされているようです。
なかなか一人でお鮨屋さんのカウンターに座るのは勇気が必要かと思いますが、世の中の流れも女性の社会進出を後押ししているし、なにより、菅谷氏と女将さんの醸す空気感、スタッフさんの明るい笑顔がそのハードルを下げているのかもしれません。
ただのオヤジとしては、心が裸になれる聖地を奪われそうでなんだかモジモジしてしまいますが、それはそれで良し。
ともすれば、加齢臭で灰色がかったカウンターがパッと明るくなりますものね。
右手の壁に眼をやります。
吾木香が手招きしております。
いつもながら、女将さんのセンスの良さに感服してしまいます。華美で無駄な装飾は有りません。既に数十年を経過したかのような落ち着きを感じます。
今日は火曜日なので、夜は一回転。
『あしたは仕事なので、お酒は控えますね』なんて当初の宣言は何処へやら。
ピンピンのつまみと握りの怒涛の攻めを受け止めるには、やはり武器となるお酒が必要。後ろを気にすることも無いので、締めにツマミをおかわりし、お酒と戯れた二時間半。
そしてご馳走さまでした。
いただいたものは以下の通りです。
それぞれのコメントは写真欄に記載しておりますので、ご一緒にどうぞ。
<おつまみ>
●フエ鯛
●鰹
●蒸し鮑と肝
●鰻丼
●稚鮎
<握り>
●鰆:昆布〆
●背トロ
●白イカ
●赤身:漬け
●中トロ
●小柱
●大トロ
●ナカズミ
●車海老
●新イクラ
●赤ウニと馬糞ウニ
●鰯
●煮蛤
●トロ太巻き
●生海苔のお味噌汁
<追加>
●小柱
<お酒>
●恵比寿ビール:小瓶
●義侠:純米、愛西
●勝山:純米吟醸、仙台
●阿部勘:純米吟醸、塩釜
●醴泉:純米吟醸、岐阜県養老郡
●志太泉:純米吟醸、藤枝
●ハイボール:グレンフェディック
●東魁盛:山廃純米、千葉
日本酒は三合超程度
マグロの色んな部位のソフトボール
蒸し鮑のぶつ切りと肝です。烏帽子岩みたい。女子には包丁を入れますが、男どもはそのまま一口で頬張ります。もう、口の中が破裂寸前\(//∇//)\
フエ鯛のお腹側。一週間の熟成で脂も乳化。まったりとした食感を奏でます
鰻を炙って脂を落とし、実山椒で有馬煮に仕立てます
鰹の二切れ目に薬味のオカカを乗せたところ
北海道産の鰯。脂のドレスが美しい
フエ鯛の背中側。一週間の熟成を経て、豊潤な香りが立ち上がります
鰹の薬味です。山わさびとオカカとネギをたたき、煮切りで軽く和えました。お酒のアテにも最高です
鰹です。モッチリと重量感がありました
ノームの帽子みたいです(^◇^)
一切れ余ったので、まかないに回るところをいただいてしまいました
琵琶湖の稚鮎ミンチ。小骨のシャリシャリ感がたまりません
四種のマグロの顔見せです。今夜は三厩と塩釜でした
鰆の昆布〆
背トロ。尾びれを支える部位。三厩産の一本釣り。150kg
白イカ。丁寧な切り込みを入れた皮目を軽く炙り、松笠風に仕立てます
赤身の漬け、三厩産の一本釣り
中トロ、塩釜産の170kg
北海道の小柱。殻付きで仕入れて自家剥き。青混ぜの海苔の香りが好き
蛇腹の大トロ。塩釜産の170kg
小肌ですが、サイズとしてはナカズミとのこと。塩と砂糖で締め、酢締めで一週間
車海老
新イクラご飯
天草の赤ウニと根室の馬糞ウニ。こぼれ落ちそうです
天草の赤ウニがこぼれ落ちてしまいました。もちろんツマミでいただきます
鹿島灘の蛤
太巻きの端っこはお若い男子に譲ります
トロの太巻き、おっそろしい美味しさ
玉子
追加の小柱
生海苔のお椀
先ずはエビスの小瓶を舐めながら大人しく待ちます(^◇^)
たまらずお酒にシフトしてしまいました
塩釜の銘酒
岐阜の銘酒
仙台の銘酒
愛西の銘酒
壁の吾木香。何も足さない。何も引かない。簡素なまでの美しさ
2020/09/02 更新
2020/06 訪問
菅谷氏の光芒
金曜日の夜です。
東麻布です。
今夜はすが弥さん。
夜8時45分からの後半の部です。
ラッコの場合、食べ終わると急いで赤羽橋駅に向かわないと終電に間に合いません。できれば前半の部で電車の時間を気にせず、のんびりしたいのが正直なところ。だって、そのあと麻布十番の商店街をぶらぶらと散策することが出来ますもんね。
といっても前半の部は6時スタート。
それはそれでリンパ(リンとなったらパッと帰るという意味です)しないとならないので、ちょっとせわしない。
だから何なんだよぉ~!
そうですよね。
前半でも後半でもそれぞれプロコンがありますが、今回は後半の部で予約。
コロナの巣ごもりで四月をスキップしたので、およそ四か月ぶりの訪問となります。
スタッフさんに新しい顔が三人。
鮨 あらいさんご出身のお若い方が板前で菅谷氏をサポート。来年、銀座で新たにお店を持たれるまでの親方修行なのだそうです。
外には見目麗しい女子スタッフが二名。八名のお客が勝手勝手に注文する飲み物類を丁寧に適切に捌きます。これはもしかして、女将さんにお〇で〇いことでも?
勝手なゲスなので、次回の九月には判明しているかも。
さてさて、今夜いただいたものですが、宮城の星鰈、夏を呼び込む鯒、ちょっと早めの鰻、今の時期の想像をはるかに超える噴火湾定置網の鮪のカマ筋、八戸の馬糞ウニタワーなどなど、水際立つ海の宝石たちが勢ぞろい。
ラッコの琴線に触れるどころか激しく揺さぶられ、金銭もどっさり落としてしまった東麻布の夜。
皆様、日本酒の火傷に気を付けましょう。
そしてご馳走様でした。
いただいたものは以下の通りです。
詳細なコメントは写真とともにどうぞ。
<つまみ>
ひたすらお酒が進みます。
●星鰈
●鰹
●鰻:ミニ丼
●鮟肝
●稚鮎:ミンチ
<握り>
初夏の鮪に合わせ、シャリの赤酢は弱め。超硬めの炊き上げが口に合います。
●泥障烏賊
●鮪:血合い岸
●鮪:中トロの漬け
●鯒
●鮪:霜降り
●鮪:カマ筋
●〆鯖
●車海老
●平貝:磯辺
●北寄貝:炙り
●馬糞ウニ
●煮蛤
●鮪太巻き
●卵:スフレ
●お味噌椀
<お酒>
●ビール:エビス小瓶
●大倉:山廃特別純米、奈良
●山川流:純米、愛媛
●宝剣:純米大吟醸、呉
●醴泉:純米大吟醸、東条産特別栽培山田錦 28%、岐阜
●醴泉:純米大吟醸 玉、東条産特別栽培山田錦 28%、岐阜
星鰈の縁側です。この後1cm幅に切り分け、身に挟んでいただきます
最初は恵比寿の小瓶から
宮城の星鰈。中には縁側と木の芽が潜みます。眞子鰈とは明らかに異なるシャリシャリ食感。ブラインドだと鰈と分かりません
星鰈。こちらは昆布の旨味と酢橘の香りでいただきます。シャリシャリ肉質に呆然
勝浦の鰹
山ワサビとオカカ、白ネギを叩いた薬味を巻き込みます。ウンマイ
鰻のミニ丼。一度蒸して脂を抜き、山椒の実で煮て風味付け。煮穴子の技が生きています
錫製の酒器。能作
初めてのお酒です。酵母に特色があるのか、リンゴ酸の香りが際立ちます
余市の鮟肝。冬物よりは脂が軽く、クラッカーやバゲットに塗っていただきたい!
稚鮎を実山椒と焚き、叩いたもの。いわゆる稚鮎ミンチ。お酒のアテに抜群。ちびちびと舐めながら握りを待ちます
稚鮎ミンチと鮟肝で酒が進み、二種類目に突入。愛媛の梅錦です
出たぁ!カマ筋。ラッコの大好物
鮪四種のラインダンス。手前が垂涎のカマ筋です。奥は右手から血合い岸、中トロの漬け、霜降りになります
障泥烏賊。シャクシャク食感に酢橘の香りを纏います
境港から血合い岸が届きます。鰯の香りがする。食べてんのかなぁ?
噴火湾定置網の中トロ。軽く煮切りに漬けました。ウンマイ!
鯒。夏の魚の代名詞。三日寝かせて真昆布で締めます。2キロの大物。魚体はグロくても身はウンマイ
中トロと大トロの間にある霜降り。境港の鮪。血合い岸同様、鰯の香りを仄かに感じ取ります
噴火湾のカマ筋の炙り。カマは繊維が複雑に入り組んでいる部位なので、こちらは厚めに切りつけ片面を炙る流儀
こいつはヤンバイ!
八戸産の鯖。酢と砂糖で締めます
車海老。天本置きは仕舞います
平貝の磯辺。海苔は丸山の混トビ
肉厚です。青のりの香りが素敵
北寄貝の炙り。モフモフが生きています
こいつで火傷しちゃった、アハッ(^◇^)
八戸の馬糞ウニ
馬糞ウニタワー。海苔は混トビ
鹿島灘の煮蛤。紐のシットリ部分が超絶、ウンマイ
鮨屋のお椀はウンマイ
鮪の太巻き
スフレ玉子。美味すぎて困っちゃう
2020/09/01 更新
2020/02 訪問
菅谷氏の閑かな熱誠
日曜日の夜です。
今夜はすが弥さん。
最寄りの駅は赤羽橋ですが、隙間時間の生じた小デブは乃木坂から歩きます。
幸い朝からの雨も霧雨模様に変化し、濡れた路面に黄昏を感じながら散策するには、素敵な時間かもしれません。
十分前に到着。
一番乗りです。
庇の陰に隠れて霧雨をやり過ごしていると、三々五々、今夜のお客様が集まり始めます。
あるフォロワーさん情報によると、次回の予約は十月になってしまったとのこと。曜日の縛りや人数が不明なのでなんとも言えませんが、いずれにしましても、人気のほどは盤石のようです。
今夜は一回転なので、後ろを気にする必要は有りません。酒と肴を愛でるには嬉しい時間ですが、明日は言わずと知れた出勤日。深酒し過ぎると午後のミーティングでお昼寝しちゃいそう。
前科のある小デブとしては、気をつけないといけません。
でもそんな思いは初っ端から消え失せます。
恥じ入るような笑顔で女将が差し出す日本酒のアンチョコを目にすれば、箍が外れるとはまさにこの事。
初めての日本酒も堪能しつつふと時計を見やると、やんばい、ああっ、帰らないと十一時を過ぎてしまう。
いただいたものは以下の通り。
そしてご馳走さまでした。
<つまみ>
●蛤のスープ:
煮蛤を下拵えした際の蛤の汗。たかぶる胃を優しくいなします
●クエ:
三重県は奥志摩の秘境、南島町で水揚げされました。一週間ほど寝かせて旨味を集積。酢橘と塩で一切れ、木の芽と煮切りで二切れ目をいただきます
●真鯖:
銚子産。肉厚。青魚の濃厚な脂を堪能するため、厚めに斬り付けます。薬味は山わさびと白ネギとオカカと煮切りを和えたもの。これが酒に合う
●鮟肝:
余市産。タッパウェアの蓋を開けると、溜まり醤油のコク深い香りが一瞬でカウンターを支配。余市の鮟鱇の肝はまるで海のバターでした
<握り>
鮪の旬が過ぎたので、シャリの酸味も先月よりは控えめ。お米の一粒一粒の輪郭がはっきりとわかる硬めの炊き上げが、殊の外、口に合います
●鰆:
昆布〆。恐らく真昆布。上質過ぎる昆布だと、魚の旨味を吸い取ってしまうらしい
●墨烏賊:
江戸前。思わず泥障烏賊と勘違いするくらい肉厚。三日寝かせて内側から繊維を溶かしネットリとした食感を演出
●赤身:
宮崎は川南産の170kg。斬り付けて煮切りを一刷毛し、軽い漬け風に仕上げます。ルビー色に艶めくその身は、筋肉質らしい酸味をたたえておりました
●中トロ:
壱岐産の41kg。メジより若干大きなくらい。腹ナカの部位をいただきます。若い脂は肌理細かく、舌の上で溶けてしまいました
●中トロ:
赤身と同じ魚体。背ナカで、尾鰭を支えている部位。動きが激しいので脂のスジも無く筋肉に溶け込んでおりました
●大トロ:
下田産。短い脂繊維が縦横無尽に絡み付くこの身質に、溶けます。身も心も溶けてしまいます
●小肌:
佐賀産。〆て三日目、酢が全身に回ってウンマイ
●車海老:
このところ東麻布周辺で流行りの天本置き。思わず笑ってしまいます
●馬糞ウニと虎河豚の白子のリゾット:
馬糞ウニは根室産。シャリにたっぷりと混ぜ込み、白子の炙りを待ちます。小デブはお行儀が悪いので、混ぜ混ぜしてリゾット状にしてから徐に木匙でアンムッ。痛風さんよ、こんにちは
●北寄貝:
内臓部のモフモフの食感を、壊さない程度に軽く炙って供されます
●鰯:
銚子産。脂ドレスは薄目のシースルー
●煮蛤:
鹿島産。薬味は内に仕込んだ青混ぜ海苔と振り柚子。蛤の地味を海苔の磯の香りが優しく包み込みます
●鮪太巻き:
赤身、中トロ、大トロ、全ての部位を巻き込みます。『端っこは二つしかないんですよぉ〜』なんてそれとなく下品なアピール。
呟いてみるものです。溢れ出た切り身も眩しい超特大の端っこが目の前に届きます。
ここで一通り終了。
聞けば隠し球があるようなので、たまらず追加します。
<追加>
●本ミル貝:
愛知産。角度をつけて縦横に飾り包丁を入れます。シャリとの間には海苔を忍ばせ完成。ウンマイ
●大トロ:
日本海側の山口産です。希少部位のカマスジ。表面を軽く炙って提供。悶絶
●干瓢巻き:
お鮨の締め、大トリを飾るのは勿論、干瓢巻き
<お酒>
・福祝:純米吟醸、生、君津
・蔵王:特別純米、白石
・義侠:純米吟醸、生、愛西、東条特A
・宝剣:純米大吟醸、特A、呉
・雪中梅:大吟醸、上越市
・貴:純米大吟醸、東条山田錦、宇部
・醴泉 玉:純米大吟醸、岐阜
・東魁盛:純米吟醸、生、富津
半合と言いながら、なみなみと注がれているので六匁くらいかな。ということは、合わせて五合弱。またも女将の戦略にハマってしまいました(^◇^)
ヒルズ側から見た麻布十番の通りの入り口です。濡れた路面に風情を感じます
能作の錫
初めてです。このお酒、君津の銘酒でした
蛤の汗。たかぶる胃を優しく嗜める
クエ。中には木の芽が潜みます
クエ。薬味は塩と酢橘と本わさび
鯖の薬味です。オカカと白葱とホースラディッシュを煮切り醤油で和えたもの。お酒に合います
肉厚の鯖
鮟肝
白石の銘酒
鮪四種の揃い踏み。両脇の中トロと赤身は宮崎の170kg。真ん中の中トロは壱岐の41kg。手前の大トロは伊豆下田産です
鰆の昆布〆
ここら辺りから箍が外れ、お高めのお酒にシフトしてしまいました\(//∇//)\
墨烏賊
赤身
中トロ
呉の銘酒
若い中トロ
大トロ
小肌
ノスタルジックなエチケットも好き
車海老。崖のギリギリに置くのが天本流。洒落で真似ています
ウニご飯の虎河豚白子乗せ
混ぜ混ぜ。そして痛風さん、こんにちは\(//∇//)\
山口の銘酒
北寄貝
鰯
煮蛤
岐阜の銘酒
鮪全部入りの太巻き
千葉の銘酒
本ミル
カマトロの炙り
干瓢巻き
壁の飾り物。ピンクのヒペリカムとコデマリです
良い感じです
2020/02/17 更新
2020/01 訪問
菅谷氏の赤心
土曜日の夜です。
東麻布です。
土曜日のすが弥さん。19時からの一回転。後ろを気にせずに済むのは有難い。
麻布十番の駅から歩きます。
五分前に到着すると既にカップルの方が待機中。ほどなく卒寿を迎えられた三世代のご家族連れ等が居らっしゃり、今宵の宴がスタートします。
卒寿のお母様は足元もお話もそつがありません。お皿をパスすることも無く、小デブと同量をお食べになるなんて、もう、ビックリポン。
はあっ~、そんなふうに歳を重ねられたら本望。
この時期、貝類もウニも休養期間のため、これまでとは異なる仕立てが眼前に展開。お酒は控えよう、との固い決意はいとも簡単に崩れ去り、菅谷氏と奥様の戦略(酒を呑ませる)と戦術(お酒に合うアテを繰り出す)に気持ちよく嵌ってしまいました。
理性のタガは外れ、最後に小柱をつまみで所望します。大星サイズを一粒一粒モグモグしながら、うんまいなぁ~、なんて鼻の孔を拡げつつ虚空を見やる小デブ。
う~ん。鮨はコワい、お酒はもっとコワい!
食欲暴走機関車の終点は見えません。
お会計を済ませ、乃木坂までゆらりと歩いて帰ることに決めました。だって十番の商店街と龍土の裏通りは健啖家の遊園地。
十時前だけど、開いているかなぁ~?
そしてご馳走様でした。
いただいたものは以下の通りです。
特に口に合ったものには★印をつけました。
詳細なコメントは写真とともにどうぞ。
<つまみ>
●蛤出汁
★ハタ
・塩と酢橘と山葵
・塩昆布と木の芽と煮切り醤油
●真蛸
★〆鯖
★鮟肝
<握り>
シャリは”みずほの輝き”で硬めの食感を、”ひとめぼれ”で甘さを演出。酢は強いものの、個性あふれるネタを受け止めるには必然の答え。人によっては”濃い”と感じる方もいらっしゃるかと思います。
●墨烏賊
★勘八
★赤身
★中トロ:血合い岸
★中トロ:腹ナカ
★背トロ:背鰭直下(この一貫に赤心を感じました)
★大トロ:蛇腹
★鰯
●車海老
★馬糞ウニのリゾット
★小柱
●穴子
★太巻き:鮪三部位
●お味噌汁:アオサ
<追加のつまみ>
●小柱と三つ葉
<お酒>
★醴泉 蘭奢待:大吟醸、東条特A山田錦、岐阜
★菱湖:峰乃白梅、純米吟醸、新潟
★義侠:純米吟醸、東条特A山田錦、愛西
★宝剣:純米大吟醸、兵庫特A山田錦、呉
★雪の茅舎:純米吟醸、秘伝山廃、由利本荘
★結ゆい:特別純米、結城
★東海魁:山廃純米、富津
合計四合弱
東京タワーのオレンジ色が大好き。だって興奮するんだもん
女将が初物を仕込んでいてくださいました。美濃の銘酒 醴泉の蔵元の大吟醸。蘭奢待のネーム通り、香りが素晴らしい
蛤の温かいお汁。胃が落ち着きます
ハタ。丹後産の8kg。十日寝かせてクリーミーな脂に変化。中に潜むのは塩昆布と木の芽。煮切り醤油と山葵でいただきます
ハタのハラミ部位。塩と酢橘と山葵で
明石産の真蛸。大根の香りがほのかに漂います。塩もみした後、大根で叩いているのかな?それとも大根おろしでぬめりを取っているのかな?
〆鯖、分厚い。甘い脂に悶絶します
山ワサビと白ネギとオカカを混ぜた薬味を挟みます。この薬味が〆た酢と鯖の脂と三位一体化
この塊はなんだぁ~
こちらも女将が揃えた初物。福島から迎えた杜氏が醸す、峰乃白梅の新ブランド。これもウンマイ
鮟肝です。タッパーからその塊を取り出しただけで、周囲にたまり醤油の芳醇な香りが漂います
たまり醤油の焦げ臭い香りが好き
やはりたまり醤油の染みこんだ端っこでしょ
鮟肝の端っこに山葵を乗っけます。もう悶絶
鰤と誤認してしまいました。答えは一月寝かせて三日間昆布で〆たかんぱちです
これも初物。愛知の銘酒。三割磨きの東条特A山田錦
大間の延縄鮪四種類。年末の29日に水揚げ。左上から血合い岸の中トロ、腹ナカの中トロ、赤身、大トロの蛇腹
錫の酒器は適度な重さがあって好き
墨烏賊。濃い目の赤酢シャリにジャストミート
間八です。ひとつき寝かせの三日昆布〆。トリミング無し。筋の脂(白線)が乳化してクリームチーズのような味わいに化学変化。ウンマイ
呉の銘酒、大好きです
赤身
血合い岸の中トロ
腹ナカの中トロ
背トロ。背鰭直下の希少部位。嬉しい
蛇腹の大トロ
秘伝の文字に惹かれてしまいました
脂のシースルードレスをまとう鰯。〆て三日目。小骨も酢で骨抜き状態に変化。岩手の三陸産。大羽サイズと思いきや、北海道原種の大振りな鰯とのこと
車海老が整列しています。鹿児島の養殖
茹で上げが一番。甘い香りと山葵のツンツン香がマリアージュ
浜中の養殖バフンウニ
茨城県結城市の銘酒
バフンウニの混ぜご飯に河豚の炙り白子をトッピング
白子を割って混ぜ混ぜします。まるでリゾット。やばい!
小柱の軍艦。青混ぜの鉄臭い香りと青柳の潮の香りが混然一体となって小デブを攻略します
活節と昆布のお味噌椀。アオサの鉄臭い香りが好き
穴子。今酒で終わりの対馬産。入梅の頃までは煮物は蛤になります
鮪の三部位の太巻き
富津の銘酒
追加の小柱のつまみ
欅坂
2020/01/14 更新
2019/12 訪問
菅谷氏の専心
金曜日の夜です。
麻布十番から赤羽橋方面にゆっくりと歩きます。
今宵はこちらの“すが弥“さん。
凡そ二ヶ月ぶりの訪問。
六時丁度に引き戸が開き、中に案内されます。
予約名を告げると右から三番目、さりげなく板の正面に椅子を引かれました。
心地よい瞬間。自然と両肩が下がり、深い息を吐きだします。
正面の錫製の布袋様の置物が、琥珀色の弥勒菩薩像に変わっておりました。訊けばラリックとのこと。美意識の波長がシンクロします。
通い続けるお店には幾つかの条件がありますが、こちらは洗練された装飾と居心地の良さに加え、女将さんの控え目でこの上なく人懐っこい笑顔が満点のお店。それに今夜は二回転目が控えているので、ついつい飲み過ぎてしまう当方には、孫悟空の頭に嵌る金の輪っかのような有難い存在。
もちろん好きな時間に来て、後ろを気にすることなく、まったりとした三~四時間を過ごすひと時も好きなので、要はお店に応じて通い分ければ良いだけの話ですよね。
今夜は日本酒からスタートします。
純米が三種類。純米吟醸が同じく三種類。そして純米大吟醸が四種類、都合十種類の構成。
さてさてどれから始めるかなと、女将さん手書きのあんちょこに眼を通します。
おっ、中坊のころ多感な一年を過ごした呉の宝剣がある。しかも兵庫特A地区の山田錦。最初から純大吟だと次のお酒が霞むリスクがありますが、欲望に従順なラッコは素直にお願いします。
初っ端から飲み過ぎ注意報をスルーする無邪気な小デブですが、前回の八銘柄を超えない目標にハードルを下げます。あはっ、守れるかな?
厨房の奥から菅谷氏が現れます。
無駄な会話は不要。軽く目礼。この静かなプロローグがラッコの好み。
開店されてからおよそ一年が経過しました。
無駄な肩の力が抜け、余裕のあるゆるやかな立ち姿。まさに自然体。隙が見当たりません。早くも熟練の雰囲気を感じ取ります。剣に例えればまさに錬士の風格。
持ち上げ過ぎかな?
でも、私は通い続けます。
更に年輪を重ねられ、本当の錬士、教士、範士への階段を登る姿をこの眼で見届けたいので。
いただいたものは以下の通りです。
個々のコメントは写真とともにどうぞ。
そしてご馳走様でした。
<つまみ>
●白子と蛤のお吸い物
●鮃:明石産、塩昆布と木の芽
●鮃縁側:明石産、縁側と塩、酢橘
●鰹:佐渡産
●天然帆立
●スルメイカの塩辛
<握り>
シャリの仕立てが変化しておりました。
より硬めの食感を求めて、お米は上越の新品種”みずほの輝き”の業務用と”ひとめぼれ”に変更。”みずほの輝き”が硬さを演出、噛んだ際の甘さが”ひとめぼれ”の成果でした。さらに酢の配合も見直し、とりわけ水を今静かなブームを呼ぶパイウォーターに切り替え。
このシャリの香りと食感は好き。
●鰆:昆布〆
●墨烏賊:出水
●蛇腹:大間、200kg
●背トロ:戸井、150kg
●血合い岸:戸井
●赤身:戸井
●鰯:岩手
●車海老:山口
●小柱
●イクラご飯
●馬糞ウニ:落石と昆布森
●穴子:対馬
●鮪:太巻き
●お碗
<お酒>
・宝剣:純米大吟醸、呉
・雑賀:純米吟醸、和歌山
・北安大國:純米、無濾過生原酒、長野
・よかわ:純米大吟醸、兵庫
・播州一献:純米大吟醸、兵庫
・浅間山:純米吟醸、群馬、
・酔鯨:純米大吟醸、高知
100mlとして凡そ四合
錫の布袋様が琥珀色の弥勒菩薩に変身
錫の容器が日本酒。100mlぐらいでしょうか。
真鱈の白子と蛤の温かいお吸い物。三つ葉の香りが堪りません。
明石産の鮃。菅谷氏は青森や常磐より明石を好まれるそうです。潮流が速く身の締まりが上等なので。内側に塩昆布と木の芽を潜ませます。
同じく明石の鮃。縁側が中に潜みます。薬味は塩と酢橘
息を止め、鰹に刃を入れ薄く切りつけます。今年の鰹は最高。
呉の銘酒。兵庫県特A地区の山田錦。辛口ですが円やかに舌の上を転がります。思わず溜息
鰹と帆立の薬味。山ワサビと白ネギと鰹節、若干の煮切り醤油と塩。これだけでもお酒のアテになります
鰹。文句なし。箸でつまむと、ムニュ〜ッと沈み込みます。まさにお餅のような感覚。女子スピードスケーターのお尻みたい(^◇^)
天然帆立。甘い。自然な甘み。塩も酢橘の酸味も不要。一つはそのまま。もう一つは山ワサビの薬味を乗せていただきました。
山ワサビの薬味を乗せたところ。これは抜群の味わい。
帆立にも山ワサビの薬味を乗っけます
和歌山の銘酒。八咫烏のアイコンがオシャレ。こちらの酒蔵の御酢も御奨めです。ダジャレでスイマセン
黒い板の上に拡がっているのが、おろしたての山ワサビです
シャリの上に一夜干しのスルメイカの自家製塩辛を乗せ、山ワサビの擦りおろしをトッピングし黄柚子の香りを添加
混ぜ混ぜしていただきます。鼻腔を突き抜ける山ワサビのジェット気流。ゴロのコクが舌を支配し、お酒がノンストップ状態に...
何かな、何かな? 知っていても楽しい
角煮ではありません。鮟肝のたまり醤油漬けです
アイガー北壁ならぬ鮟肝の壁
うふっ、一番大きな切り付け。嬉しい
鮟肝の内側はこんな感じです。たまり醤油のコクが内側に染み込み、肝自体の甘さとコクとマリアージュ。こいつは頬が落ちる!
ラッコ達が鮟肝を堪能している間に蛇腹を木箱から取り出します。大間の200kg
油をトリミング。この蛇腹棒で頬っぺたを叩かれたいヾ(≧▽≦)ノ
初めての日本酒。長野県大町市の銘酒。これは口に合いました
鮪四種類の揃い踏み。手前の蛇腹が大間の200kg。奥は全て戸井の延縄で、左から背トロ、血合い岸、赤身
鰆の昆布〆。一週間昆布をあてて、更に昆布を外して一週間の熟成
出水の墨烏賊
菊正宗の吉川特A山田錦の純米大吟醸。『火傷しちゃったかな?』と呟くと若い衆が『グフフフッ』と笑みをこぼします。愉しい。
背側の赤身
背トロ。尾びれを支える部位から
血合い岸の中トロと赤身の中間
兵庫の銘酒
蛇腹。酸味と旨味が高い頂点でバランス。やはり鮪は冬場が最高
岩手産の鰯。脂が強く50分の酢締め。五日目。悶絶級の美味さ
山口の養殖車海老。板のギリギリに置くのは、別に東麻布の某店を真似ているわけではありません(笑)
大星サイズの小柱が出待ち状態
小柱の軍艦。海苔は丸山の彦兵衛。コントビです。香りが最高!
群馬の銘酒
イクラが出待ち状態。生をお椀に盛り、その場で鰹出汁と煮切り醤油で和えます。イクラ本来の素朴な味わいを失わず、出汁と醤油に軽く漬けた化学変化を愉しめました
イクラのてんこ盛り。底にはシャリが潜みます
根室市落石産の馬糞ウニ
昆布森の塩水馬糞ウニ
ウニの高層マンション。やはりウニは美味い海苔と合わせてなんぼ、と痛感
対馬の穴子。これくらい黒光りする仕立てが好み
お椀です
蛇腹の塊を斬り付けます
他の鮪の部位も追加し太巻きに
大きめの二つの端っこは体格の宜しい男性客に回します
中巻ではありません。太巻きです。新橋や神保町の鶴〇もビックリポン
2019/12/14 更新
2019/10 訪問
菅谷氏の一意
火曜日の夜です。
麻布十番です。
今週からサマータイムも終了。急がないと予約の六時に間に合いません。終業の放送が流れるや否やデスクを離れ、なんとか五分前に到着。
別に多少遅れても構いませんが、後ろが切られているので折角の時間が短くなるだけ。
六時ちょっと前に扉が開き、右手に二席残して、菅谷氏の正面に案内されます。
残念なことに、その右手のお席は最後まで埋まりませんでした。ご常連様からの紹介だったようですが、まさかのNo Show!
来年の二月一杯まで満席状態なのに、なんてこったい。客目線で言えば噴飯モノ。最低限、連絡はしないとね、いけないんだよぉ〜
お店目線では、すでにいくつかの魚の斬り付けも終わっているので、ああっ、勿体ない。でも賄いかな?
それはさておき、愛らしさが抜群の女将に挨拶します。
『明日も仕事なので、お酒は控えますね。銘柄のメモ書きもお手間だから要らないですよ』とラッコ
女将の瞳孔が開きます。軽く固まります。
素早く察したラッコは『あっ、もしかして、もうご用意されてる?』
控え目な笑顔で『はい。御座います』と女将。
『うひゃ、いつもすいません。そいじゃあ呑まないとね』と結局、八銘柄が胃の中に流れ込みます。
吞み過ぎるとお会計で火傷すんだよなぁ、控えよう。だって週の後半は北九州/福岡ツアーだし、なんて前夜の誓いは何処へやら...
予想通り、諭吉四枚がお酒とともに消え去ります。呑まなければお釣りがくる筈なのに。あ〜あっ、やっちまった。でも魚もピン物だし、まぁ、いっか。
反省や決意といった単語を知らないラッコは、ノテノテと赤羽橋の駅から新宿を目指します。
いただいたものは以下の通り。
そしてご馳走様でした。
<つまみ>
●甘手鰈:
名残りの明石産。日に数枚しか揚がらず、ほとんどが京都の料亭に消えるようです。一般的には真子鰈と呼びますが、関西では甘手。明石産なので、敢えて甘手鰈と表記しました。
一枚は縁側を巻き込み、塩と酢橘と山葵でいただきます。もう一枚は木の芽と塩昆布を巻き込み、煮切りで。儚い旨味をまとう名残りの味を惜しみます。
●鰹:
マルーン色の憎い奴が三枚。
『どうぞ、お開きになってくださいな』と言わんばかりに品を作ります。ムニュ〜ッ、モニュ〜ッと、程よく脂肪を含んだ嫋やかな身質に悶絶。薬味は山わさびと鰹節、ネギを醤油でまとめたもの。後でこの薬味だけをお酒のアテに、黙って置いていただきます。
●鰤:
早い。もう鰤の登場です。北海道の噴火湾産。水温の変化とともに、これから日本海を降りてくるのでしょう。皮目を軽く炙って三日目の熟成。
一枚は、塩漬け山椒とともに漬け込んだ逸品。まるで生ハムのような見た目。薬味は和芥子。燻製香が漂います。もう一枚は炙り直して大根おろしを巻き込みます。
若いので健全な脂。クドさは皆無。氷見で獲れる頃には、濃いめのオヤジアブラに変化しているのかな?
●鮟肝:
一見、大き目の角煮か頰肉の煮込みのような黒い塊が現れます。包丁を入れると、ちょっと赤身がかった断面が。おおっ、鮟肝! ラッコの大好物。常磐は白色系だけど、道産、おそらく余市のあたり、は湯上りの艶めかしいピンク色。餌の違いなんでしょうね。
こちらは湯上り肌なので、間違い無く道産。あんまい。黒砂糖かと思いきや、時間をかけて煮詰めた、たまり醤油の甘さ。鮟肝の中身も美味しいけど、たまり醤油が浸透したコクの強い表面も大好き。これまでで最高の鮟肝、アハッ。
<握り>
硬めのシャリはどストライク。やや強目の赤酢ですが、こちらの仕立ては口に合います。
●天然シマアジ:鹿児島産、一週間熟成
●墨烏賊:これから旬を迎えます
●赤身:塩釜産、ルビー色の輝き
●中トロ:背ナカ
●中トロ:腹ナカ
●大トロ:蛇腹
●小肌:天草産、漬けて一週間、青魚の旨味が凝縮
●小柱:道産、丸山の青混ぜ海苔
●車海老:養殖
●新イクラ:手ほぐし
●ウニのタワマン:赤ウニとムラサキウニ
●穴子:対馬
●手巻き:剥がしと赤身
●お味噌汁
単品で追加しました。
●穴子:
つまみ。太い。このサイズなら焼きより煮が美味い
<お酒>
●賀茂金秀:特別純米、広島
●惣邑:純米吟醸、山形
●斧琴菊(黄金澤):純米大吟醸、宮城
●真澄:純米吟醸、長野
●文佳人:純米大吟醸、高知
●美丈夫:純米大吟醸、高知
●東魁盛:山廃純米、千葉
●醴泉:純米吟醸、岐阜
各半合として計四合
屹立する鮟肝
噴火湾の鰤。奥は大根おろしを巻いています
天然シマアジ
ウニのタワーマンション。鶴八さんに触発されたとか
対馬の穴子
名残りの甘手鰈。透けているのは塩昆布
甘手鰈、中に縁側が隠れています
鰹の薬味。ホースラディッシュとネギとオカカかな
鰹の三枚重ね
鰹に薬味を乗せたところ
大きさが分かるかしら?
鮟肝を割ったところ
塩釜の黒鮪。奥の左手から、背ナカ、腹ナカ、赤身、手前が腹カミの蛇腹
犬神家の一族みたい
お酒のアテ
いよいよ墨烏賊の季節が到来
赤身、ルビー色に震える
背ナカの中トロ
腹ナカの中トロ
蛇腹
天草の小肌
小柱
車海老
新イクラ
高知の銘酒
色は薄めだけど赤ウニ
ムラサキウニ
千葉の銘酒。応援しないと
錫の布袋様
剥がしと赤身
奥には剥がしが潜みます
追加のツマミの穴子
菅谷氏は眼を閉じられてしまったので、女将さんだけ。笑顔に癒されます。
2019/10/02 更新
2019/07 訪問
菅谷氏の本領
土曜日の夜です。
今夜は隅田川花火大会。
道理で朝からそこかしこに浴衣姿の娘さんを見かけます。
ひっつめ髪の襟足って美しいですよね。
あっ、別に変な意味ではありません。
自分にも娘がいればなぁ~、なんて無理を願う父親目線です。
両国のすみだ北斎美術館で知識欲を満たし、大江戸線で赤羽橋に移動します。
三か月ぶりのすが弥さん。
土用の丑の日ですからね、鰻が出ちゃったりして...
七時丁度に引き戸が開き、お弟子さんが菅谷氏の正面の椅子を引いてくださいます。
『お久しぶりです』と会釈を交わします。
以前と変わらず、細身の体躯から漲る精気を感じます。
今夜も至福の夜が約束されました。
菅谷氏がつまみの準備を始めます。
山葵の甘く官能的な香気。
木の芽の凛とした芳香。
白木の箱から取り出されたのは、熟成がすすみ、薄く白濁した白身。
身質からハタ系と分かりましたが、佐島産の九絵とのこと。
玄界灘や長崎の天然物とはしばしば出会いますが、相模湾とは珍しい。やはり年に数回しか揚がらないそうです。
菅谷氏の手元を見続けます。
一人に二切れづつ部位を選んでまな板に並べ、木の芽とみじん状の汐昆布を乗せて二つ折り。もう一切れは塩と酢橘。
菅谷氏に焦りはありません。
丁寧にゆっくり、華麗に盛りつけます。
お任せ一本なので、自分のペースで呑み食いはできません。
それに八名分をお一人で差配されているので、どうしても隙間時間が生じてしまいますが、なぜだろう、不思議と間延びした印象を抱きません。
菅谷氏の所作の美しさ、のせいかな?
以前、袖口の三本線を『石の上にも三年、との自戒です』と呟かれましたが、まさにこれまでの修練の成果が、高い次元で昇華されています。
通いたいお店ですね。
今夜も飲み過ぎてしまいました。
各半合づつ、十一種類。
私が大酒呑みだとご存知の女将さんが、今夜の日本酒一覧の手書きメモをご用意しておいてくださいました。
温かいお気持ちに癒されます。
さあっ来週も頑張ろう。
そしてご馳走様でした。
いただいたものは以下の通りです。
<つまみ>
●九絵:佐島産
●黒鮑:蒸し、大原産
●黒鮑の肝の味噌漬け
●鰹:気仙沼産
●鰻:蒸しご飯
<握り他>
●春子鯛
●障泥烏賊
●縞鯵
●漬け
●小肌
●小柱
●車海老
●金目鯛
●鰯
●ウニ:根室の馬糞と由良の赤ウニ
●玉子:小柱と芝海老、甘みは蜂蜜
●味噌椀
●べったら漬け
<追加のつまみ>
●穴子
<お酒>
・ハイボール
・若波:純米吟醸
・雨後の月:純米大吟醸
・江戸開城:純米吟醸
・みむろ杉:特別純米
・三井の寿:純米吟醸
・聖:生酛、純米大吟醸
・雪の茅舎:山廃、純米大吟醸
・東魁盛:純米、山廃
・松の司:純米大吟醸
・白岳仙:純米吟醸
・霊泉:純米吟醸
日本酒は各半合なので六合弱
入口
最初はハイボール
佐島の九絵。18kgの一週間寝かせ。木の芽と細かく刻んだ塩昆布を挟みます
九絵のハラ側。上質な脂に悶絶。薬味は塩と酢橘
大原産の黒鮑の肝。味噌漬け。酒に合う
黒鮑のぶつ切り。でかい。
薄切りよりもブツ切りがうんまいのは当たり前。贅沢です
日本酒にシフト。能作の錫
気仙沼の鰹。左は稚鮎を山椒で炊いてみじん切りした薬味。右は山ワサビと白ネギと鰹節
土用の丑の日なので、やはり鰻が登場
ご飯を入れた器に刻んだ鰻を入れ、大量の山葵をのっけます
美味しくて当たり前。タレハ穴子のツメ
すべての混ぜ混ぜしていただきまmす
長崎産の新ショウガ
春子鯛が並びます
握りの準備が始まります
シマアジ
障泥烏賊の削ぎ切り
鮪の勢ぞろい
春子鯛。昆布出汁漬け。旨味が爆発
障泥烏賊。薄く削ぎ切り。まったく歯にあたりません
天然シマアジ
漬け、塩竃産
中トロ
チェイサーです
背ナカの血合い岸?の中トロ
蛇腹横の大トロ
天草の小肌、漬けて一週間
北海道産の小柱。丸山?の青混ぜの海苔で
天然車海老、山口産
金目鯛の炙り
梅雨鰯、神奈川産
根室のバフンウニ
由良の赤ウニ
ダブルウニ軍艦
穴子が並びます
穴子
お味噌椀
玉子、芝海老と小柱入り、甘みは蜂蜜
べったら漬け
鮪タワー、写真を撮り忘れましたが、細巻きに
追加のつまみで煮穴子を所望
穴子はラッコの大好物
2019/07/28 更新
2019/04 訪問
菅谷氏の城郭
木曜日の夜です。
東麻布です。
麻布十番駅から赤羽橋方面に歩くこと数分、細長いビルの一階、ちょっとだけ奥まった箇所に看板を発見。
外壁にネオンサインも有りませんので、ウッカリ通り過ぎてしまいそう。
此方は『鮨 あらい』さんから、昨年暮れに独立されたお店のようですが、寡聞にして存じ上げませんでした。
先週『すし 岩澤』さんにお伺いしたところ、表を八面六臂の働きで差配されていた長崎出身の快活な女性がいらっしゃいません。
岩澤氏にお聞きしたところ、女将さんとして活躍中とのこと。『是非一度、お伺いされてください』と名刺をいただきます。
食べログると、親方の写真も出てきました。
うん。思い出しました。
昨年春にお伺いした際、新井氏の右手に立たれておりましたが、そういえば今年の一月にはいらっしゃいませんでした。
新井氏の『みんな、あたしんとっから居なくなっちゃうんでサァ〜』の、冗談とも本気ともつかない嘆きを思い出します。
すかさず電話を入れますが、希望する五月の曜日は既に満席。運良くキャンセルが出たとのことで、今日のこの日と相成りました。
カウンターのみ八席の七時一斉スタートです。
ラッコは馬では有りませんし、食べたいネタを勝手気儘にお願いするのが好きなのですが、そこはお店の流儀に従います。
五分前に到着。
『すが弥』と書かれた錫のプレートがお出迎え。菅谷氏のこだわりというか、美意識の一旦が伺えます。
七時ちょうどに引き戸が開けられ、清々しく若いお弟子さんが中に案内してくださいます。
暖簾を潜ると女将さんが満面の笑み。
『xxxさん。岩澤ではお世話になりました』
覚えてんのかよぉ〜(^◇^)
そりゃそうだ。あれだけ取っ替え引っ替え日本酒を呑むオヤジは、そう滅多に居ないはず。
良いなぁ! 女将の笑顔。
決めた、通っちゃお!
菅谷氏の正面に席を引かれます。
嬉しいな。一見なのに。
目が合います。
侍?
武道家?
はたまた居合の達人?
とでもいった風情。
筋肉質の細い立ち姿から漲る精気を感じ取ります。
左袖に金色の三本線の刺繍を発見。
『袖元の金色の三本線ですが、海軍士官みたいでカッコ良いですね』とジャブを放つラッコ。
『はい。アディダスなんです』と菅谷氏。
ええって!
アディダスが鮨職人さんの制服にまで進出?
目を剥くラッコ。
『あはは、冗談です。石の上にも三年、という誓いなんです』と菅谷氏。
もう、思わず信じちゃったよぉ〜!
軽くカウンターを当てられ、もんどりうつラッコ。
出来る!
手練れや!
参りました。
『鮨 さかい』さんや『すし処 めくみ』さんと同様、盛り付けや斬り付けを全てお一人でなさいます。
従い隙間時間が生じるのですが、菅谷氏の長い指先を見つめながら、お酒をちびりちびりと舐めるだけで、不思議とくつろげます。
次回の予約を女将にお願いし、三時間の憩いも終了。
ゆっくりと赤羽橋駅に向かいます。
そしてご馳走様でした。
いただいたものは以下の通りです。
コメントは写真とともにどうぞ。
<つまみ>
●眞子鰈
●初鰹
●金目鯛の炙り
<握り>
赤酢と米酢のブレンド。硬めのシャリが口に合います。
●春子鯛
●泥障烏賊
●赤身:背ナカ
●中トロ:血合い岸
●背トロ
●大トロ
●大トロ:砂ズリ
●小肌
●平貝
●車海老
●鯵
●桜鱒
●煮蛤
●ムラサキウニ
●トロ鉄火
●干瓢巻き
●お椀
<お酒>
●恵比寿ビール:小瓶
●醴泉:純米吟醸、岐阜
●若並:純米吟醸、福岡
●文佳人:純米吟醸、高知
●志太泉:純米吟醸、藤枝
●東魁盛:山廃、富津
●鳳凰美田:純米大吟醸、小山
●大倉:山廃純米大吟醸、奈良
計四合弱でしょうか
八丈島産の大トロのお腹。砂ズリ部位。いわゆるハラスですね。春の鮪なので脂もしつこく有りません。脂は有るけど体脂肪率は低め?
平貝。中に青混ぜの海苔を潜ませます
ウニタワー。鶴八もびっくりポン。海苔は多分青混ぜ。香りが違います
やはり錫の布袋様。商売繁盛、千客万来!
トロ鉄火ビル
眞子鰈。明石産。主に関西の割烹や料亭で消費されるため、豊洲に届くのも日に一枚有れば良い方とのこと。菅谷氏のこだわりの逸品です。筋肉質の弾力が好み
眞子鰈。中に山葵を挟みます。透けて見えるかな。薬味は他に塩も有りました
塩と山葵 on 眞子鰈
初鰹の薬味。北海道の山わさびと白ネギと鰹節を混ぜたもの。お酒のアテにもバッチリ
初鰹。ネットリ爽やか。なんだか矛盾した表現かな?
先程の薬味を乗っけます
勝浦の金目鯛。炙った皮目はパリッパリ。鰹と同じ薬味を乗せ、酢橘を絞ります。ウンマイ。焼肉の薫り
砂ズリですね。 この鞭でしばかれたい、あはっ(^◇^)
左から、中トロの血合い岸、下田産。 真ん中は同じく下田産の背トロ。 右は、背ナカの赤身、那智勝浦産の220kg。 いずれも仲卸はやま幸で延縄。鰯を食べているので酸味が強い(^◇^)
手前は大トロの砂ズリ。 奥は大トロの二週間熟成で、延縄の八丈島産。 変色具合を見てちょっと不安が走りましたが、どっこい全く問題なし。赤酢と米酢のブレンドシャリが熟した旨味をドッシリと受け止めます
春子鯛。産地は茨城。日本のどこかで年がら年中水揚げされますが、やはり名前の通り、この時期しかお使いにならないようです。ここにもこだわりが。 完璧な脱水に脱帽。昆布出汁に漬けて旨味をパワーアップ
熟成泥障烏賊。食感の悪い表面の薄皮を残して削ぎ切り。すだちの香りと熟成香がやんわりと握手
那智勝浦の220kg。この時期にしてはでっかい。背ナカ。背中では有りません。背鰭側の身の真ん中部分です。鰯を食べているせいか、酸味が強い
中トロの血合い岸。下田産。血合いと接する部位なので、鉄臭い旨味が充満しています
いわゆる背トロ。背カミ部位ですね。血合い岸よりは脂の粒度が増しました
二週間熟成の大トロ。変色した部位に旨味が充満
小肌。文句無しの〆具合。天草産
車海老。アンマイヨォ!
赤酢〆した出水産の鯵。こいつには脱帽
桜鱒。ハラスを軽くスモーク。間に木の芽が隠れています
産地は忘れてしまいました。はだて、なので多分北海道かな?
下北半島産のムラサキウニ
ウニ、大好き(^◇^)
煮蛤。仕込みの丁寧さが伝わります
トロ鉄火の具材。柵からトリミングした部位ですね
干瓢巻き。江戸前の基本も完璧でした
鮨屋のお椀はホントにウンマイ
チェイサーのお水
やはり最初は恵比寿
お酒のメニューは有りませんが、女将がラッコのためにわざわざ書いてくださいました。ヤバイ。惚れちまうぜ(^◇^)
女将さんに言われたのでしょう、お弟子さんがわざわざお酒の瓶をお持ちくださいました。嬉しい
能作の錫製酒器。菅谷氏は錫の質感がお好きなようです
入り口です。錫の看板
素敵なご夫婦。アップすることをお断りして撮影。笑顔が最高です
2019/04/19 更新
月曜日の夜です。
東麻布です。
昨年末にお伺いしてからおよそ三か月。
待ち遠しかったなぁ。
千代田線の乃木坂からのんびりと歩きます。
六時ちょうどに扉が開き、外で検温。
菅谷氏の正面に座り、先ずはご挨拶。
しかと目を見て話す菅谷氏。
精悍な出立ちに更に磨きがかかったような気がします。
それもその筈。
新店が数多の暖簾を下ろす中、すでに年内は予約で満席とのこと。東麻布の社稷を護る気概と気合いに満ち満ちておりました。
さてさて、今夜のコース内容は以下の通り。
ひとつひとつのコメントは写真欄に記載しておりますので、画像と一緒にお読みいただければ幸いです。
そしてご馳走様でした。
<まとめ>
最小限の足し算にとどめて素材の地味を生かすお店も有れば、足し算に足し算を重ねてハーモナイズされた旨味を追求する親方もいらっしゃいます。
こちらの菅谷氏は典型的な後者。
修行先の”あ○い”さんからは『濃ゆいんでさぁ~』なんて温かく見守られながら、ご自身の目指す計算された味を常に試行し続けるそ姿勢、そのプロセスに立ち会えた幸運を噛み締めます。
今夜のツマミと握りは、そろそろ目指す姿の最終系に近いかな、と感じさせる逸品でした。
<つまみ>
虎河豚白子と馬糞ウニの混ぜご飯に悶絶。痛風さんとはお友達だもんね。
それに何と言っても足し算の頂点といえる鮟肝。
多くのお店が木綿に包んで成形し、薄味で煮付けるのに対し、菅谷氏の鮟肝はまるで北アルプス。
あれが劔でそっちが立山。これが穂高に槍ヶ岳なんちゃって。
ラッコはそのアルプスのど真ん中をいただき、タップリ山葵と銘酒の三位一体に心地良く漂います。
●ハタ:木の芽と塩酢橘、山葵
●鰆:皮目炙り
●小肌
●虎河豚白子の炙りと馬糞ウニの混ぜご飯
●メジ鮪:佐渡
●鮟肝:余市
●唐墨
<握り>
人によれば酢が強すぎる、塩味も前に出過ぎ、と感じる方もいらっしゃるかと思います。
でもこれも人それぞれ。ラッコはこの骨太の強いシャリが大好物。
鮪はどこだったっけな。三宅島、大島、下田?
確か太平洋側だったはず。
●鰆:真昆布〆
●背トロ
●赤身:海苔挟み
●小柱
●中トロ:血合い岸
●煮蛤
●大トロ:砂擦り
●酢牡蠣:室津、赤酢〆
●車海老:宇部
●鰯
●馬糞ウニ:根室
●太巻き:鮪づくし
●玉子
<お酒>
女将の手書きメニューに目を通していると、『こちらのよこやま、初めて入れてみました。壱岐の焼酎の酒蔵が手がけられたんですよ。ちょっと甘いかも知れませんが、宜しければ?』と女将がお勧め。
同じ長崎ご出身ですからね、郷土愛かも?
素直に従い唇を湿らせます。
うん、酸味が強めなので、甘さは気になりません。むしろ旨口かも。
●恵比寿:小瓶
●よこやま:純米吟醸生酒、壱岐
●義侠:純米、東条特A山田錦、愛西
●而今:純米吟醸、名張
●石鎚:純米吟醸、緑ラベル、西条
●醴泉正宗:純米大吟醸、東条特A山田錦、岐阜
日本酒は恐らく四合くらい