raccostarさんが投稿したAmandier(東京/広尾)の口コミ詳細

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美味いものは小デブに訊け

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raccostar (60代前半・男性・神奈川県) 認証済

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掲載保留Amandier広尾、白金台/フレンチ、イノベーティブ

1

  • 夜の点数:4.9

    • ¥60,000~¥79,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 4.5
      • |酒・ドリンク 5.0
1回目

2022/08 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP4.5
    • | 酒・ドリンク5.0
    ¥60,000~¥79,999
    / 1人

柏木フレンチ with 長谷川稔テイスト=アーモンドの木、なのだ、の巻

日曜日の夜です。

今夜は亡き愛妻が帰天した日。
八年前の暑い夜でした。

どうしようかなぁ?
数か月前から計画を練っておりましたが、決まらない、決められない、どのお店も決め手に欠ける。

そんな迷える子羊に届いた天の声。

『日曜日でも大丈夫ですよ』
『ええっ、定休日ですよね?』
『遠慮なく、お待ちしております』

アイヤァ!
二年前に訪れた”長谷川 稔”さんのシェフズテーブルで、イタリアワインの会話で懇意になったソムリエの方からの有難いお言葉。

決めた。決めました。
今年の5月31日にオープンされた長谷川稔グループのフレンチ。その名もAmandier、アーモンドの木。

チェチリア(亡き愛妻の理絵さん)とヤコブ(ラッコ)の二人にとって、アーモンドとは豊穣、多産のシンボル。

良いじゃないすか。
帰天した日を迎える夕食の場としては、この上もなく相応しいかも。

ただ問題は、一人では寂しい、寂しすぎる。
どなたかとご一緒したい。

グフッ、愛妻の尊顔を思い出し、同じ四角顔を持つくだんのひまわり娘に即決。

あっ、誤解無きように。
四角顔というのは典型的な美人顔ですから。

だって古くはオードリー・ヘプバーンにグレース・ケリー、新しくはダイアン・レインにジョディ・フォスター。みんな、四角でしょ、アハッ。

話がそれました。
元に戻します。

これは楽しい会食になるなぁ、なんてドキがムネムネしていると、アイヤァ、直前になって急遽NGのラインが届きます。

うん、仕事柄、それは如何ともしがたい...

とくれば、ううっ、どないしよ。
仲の良い男子をお連れすると、二丁目系の無用な勘違いをされるかもしれない。

ウウウッ、しばし悩むラッコ。
残るカードの中から最初に選んだのは、金曜日にも代打に立っていただいた、自称元峰不二子嬢。
恐らくお店の雰囲気にもフィットするんじゃないかなぁ、なんてね。

早速ラインすると、『アタシでよろしいのかしらぁ~』と、焦らされます。
ううっ、掌の上で転がされている。

そりゃそうか。
二回連続、代打で登場というところに引っかかってんやな。大手町外資エリート女史のカワユイ本音を見破ったラッコ。

ここは宥めるしかない。

『いやぁ、もっち最初に元不二子さんのお顔が浮かんだんやけど、月末にお鮨屋さんが入ってるやん。そんだからね、遠慮したのよん』と、汗を拭き拭き老獪な弁明に勤しむ還暦ラッコ。

『う~ん。じゃあ、ご一緒しよっかな、アハッ』と、快諾していただき、五時に明治屋で待ち合わせ。

子宮とサオの根元に力を入れながら、ヨガ式呼吸(意味不明な方は三つ前の”鮒与”さんのレビューをご一読ください)で外苑西通りを南下。恵比寿三丁目の交差点を左に折れ、雑然とした一角に足を踏み入れます。

左手に、薄い檸檬色の壁を見つけます。北イタリアの素朴な民家のよう。壁には薄墨の真心の文字の上にAmandierと書かれたプレートが飾られておりました。

店内に灯りがともっているのを確認し、ドアをノックします。

さてさてそれでは本題。
いつもながら前置きが長くてスイマセン。

いただいたコース内容とワインのペアリングの内容は以下の通り。ひとつひとつのコメントは写真欄に記載しておりますので、画像と一緒にお楽しみいただければ幸いです。

そしてご馳走様でした。


<まとめ>
アミューズからミニャルディーズに至るまで全くの隙無し。すべてがパーフェクトな仕上がりでした。
クラシカルなフレンチを背骨に、柏木シェフの遊び心と新鮮な発想がお皿の上でダンス、ダンス、ダンス。
それに加え、長谷川稔氏の斬新な傾奇テイストがヒトサラヒトサラの上に見事に昇華。
美しい、美しすぎる。久しぶりに唸るフレンチに出会いました。
ワインのペアリングにも脱帽。
会話の流れから私たちの好みを見抜き、適切なセパージュをご提供いただいた支配人兼ソムリエの吉田氏にも深く感謝いたします。
取り分け、ムートン・ロートシルトの1999、シャルメ・シャンベルタンのグランクリュ1996が供された時には、心の臓がバクバクしちゃいました。
それはともかく、愛妻を失って八年目。実に素敵で心地良い夏の夜となりました。
きっと理絵さんも喜んでいるに違いありません。

<コース内容とワインペアリング>
前菜から魚と肉というコースが、間に口直しを交えて繰り返す、いわば二階建てのスタイル。
贅沢な仕立てですね。
お酒はワインのペアリングを所望。
お値段は時価、というか要ご相談。予算を伝えて、その範囲内で最適なボトルを見繕っていただく、それがベターかと思います。

----- 前半 -----
●Amuse bouche:前菜
 ・天然鮎のうるか乗せ:天竜川
 ・牛肉のすき焼き風:西洋ワサビ
 ・ロイロム(白マスの卵):じゅんさい
 ・白海老:桜海老を練り込んだクッキー生地
◆Champagne:Jacquesson, Cuvee#744,
  Extra Brut, Cha50%/PN30%/PM20%, NV

●Ormeau:鮑(撮影漏れ)
 ・黒鮑:蒸し揚げ、房州
 ・岩牡蠣と鮑の肝ソース:秋田
 ・インカの目覚め:一年熟石
◆Chablis:ACC, Philippe Charlopin, 2019,
  Vigneron a Gevery-Chambertin, Cha100%

●Gaspacho:ガスパチョ 
 ・ビーツ
 ・西瓜:ジュレ
 ・根野菜、実野菜、葉野菜
◆Mirabeau:Cotes de Provence, Etoile,
  Gre70%/Cin20%/Sy10%, 2021

●Cote de veau:子牛チョップ(撮影漏れ)
 ・子牛:カツレツ
 ・ソース:コンテチーズとクリーム
 ・鬼灯
 ・25年熟成バルサミコ
◆Chateau Mouton Rothschild:APC, Paullac,
  CS78%/M18%/CF4%, 1999

----- ハーフタイム -----
●Figue:黒無花果
 ・黒無花果のコンポート
 ・グラニテ
◆ジャスミン茶:竜珠

----- 後半 -----
●Crabe:蟹
 ・毛蟹:レムラードソース
 ・ワカモレソース:アボカドペースト
◆Pouilly-Fume:AOP, Chateau de Tracy,
  SB100%, 2020

●まな鰹:
 ・炭焼き
 ・ソース:鰹出汁、コラトゥーラ(魚醤)
 ・茶豆
 ・黒トリュフ
◆Venezia Giulia:IGT, Josko Gravner,
  Ribolla100%, 2010

●Tomate:トマト
 ・冷製カッペリーニ
 ・トマト:プチマドンナ
 ・ソース:蛤
◆Champagne:Billecart-Salmon, Brut, Rose,
  Cha40%/PN30%/PM30%, NV

●Boeuf:牛肉
 ・フィレ:北内プレミアムビーフ@石垣島
 ・ソース:マデイラ酒
 ・白茄子
◆Charmes Chambertin:Grand Vin de
  Bourgogne, Dom. Laurent, PN100%, 1996

●Bayberry:
 ・ヤマモモ:ソルベ
 ・生の薔薇

●Peche:
 ・とろ桃:コンポート
 ・冷凍スモモ:グラニテ
 ・ミルクアイス
 ・ライスペーパー
◆Prosecco:DOC, Cantine Regie, Extra Dry, Veneto, Prosecco100%

●Mignardises:
 ・カヌレ
 ・ココナッツムース:マンゴーピューレ
 ・グレープフルーツアイス:ホワイトチョコ包み
 ・ピスタチオ豆腐

<ドリンク>
・Hildon:ガス入りミネラル、英国王室御用達
・ダブルエスプレッソ

  • 北イタリアで良く見かける、こちらのような落ち着いた色調が好き

  • 薄墨の真心がお皿からも伝わりました

  • ロイヤルワラントが輝かしい。英王室御用達のガス入りドリンク。太古の昔、シャンパーニュのランスと陸続きだった地層から採集される中硬水とのこと

  • シャンパンです。ジャックソンの#744のノンビンテージ

  • 前菜の盛り合わせです。いずれも全く手抜きなし。

  • 天竜川の天然鮎です。肩に乗っかる白いのがの白うるか(鮎の白子)です

  • 牛肉のすき焼き風です。中には西洋ワサビが入っていました

  • じゅんさいに浮かぶのはスウェーデン産のロイロム(白マスの卵)です。この珍味は初めて。キャビアのようにしょっぱく無い

  • 桜海老を練り込んだクッキー生地が白エビを包み込みます

  • シャブリです

  • プロヴァンスのロゼ

  • ガスパチョです。ビーツで赤土に見立て葉野菜、実野菜を添えました。名付けて”白金の庭”

  • 子牛のカツレツ用のムートンです。あまりにも興奮したので肝心のカツレツは撮影漏れです。でもウンマカッタ

  • 黒無花果のコンポートとグラニテです

  • ピュイイフュメです。ソービニョンブラン100%です

  • 毛蟹のレムラード(マヨネーズ和え)

  • この小さな花びらが繊細で素敵

  • イタリアのフリウリヴェネツィア州のBIOです

  • マナガツオの炭火焼きです。鰹出汁とイタリアの魚醤、黒トリュフと茶豆です。爆発的にウンマイ

  • 冷製カッペリーニに合わせてシャンパンを再び

  • プチマドンナというトマトです。蛤のソースが柔らかく寄り添います

  • 石垣牛のフィレに合わせてシャルメシャンベルタンの1996です

  • 月に数頭しか出荷されない石垣島きたうち牧場のプレミアムビーフ。まさに王道の味わいでした

  • この牛、スンゴイ

  • パンです。小麦の香りが好き

  • ヤマモモのソルベ。赤いのは生の薔薇です

  • べねとのプロセッコ。泡です

  • とろ桃のコンポート。冷凍スモモのグラニテとミルクアイス。白い花に見えるのはライスペーパー

  • お菓子も全く手抜きなし。お若いけど腕利きのパティシエ女子でした

  • 左奥から時計回りにピスタチオ豆腐、カヌレ、目玉焼きがココナッツムースとマンゴーピューレ、グレープフルーツのアイスのホワイトチョコ包み

  • 女史がマンゴーピューレを刺します

  • キャラメルソースを注入

  • 〆はダブルエスプレッソ

  • 記念写真です。左の男子が柏木シェフ。真ん中がパティシエ女子、右端が支配人兼ソムリエの吉田氏

2022/08/09 更新

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