raccostarさんが投稿した貴山(東京/三越前)の口コミ詳細

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美味いものは小デブに訊け

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raccostar (60代前半・男性・神奈川県) 認証済

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貴山三越前、新日本橋、日本橋/日本料理

2

  • 夜の点数:4.9

    • ¥40,000~¥49,999 / 1人
      • 料理・味 5.0
      • |サービス 5.0
      • |雰囲気 5.0
      • |CP 5.0
      • |酒・ドリンク 4.5
2回目

2025/12 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

京味の真心を頑なに墨守し続ける金森氏、好き!

木曜日の夜です。

三越前です。

七ヶ月ぶりにこちら、【貴山】さんにお伺いしました。

予約は六時半。
ちょいと早めに到着しましたが、行燈に灯りが灯っていたので、イソイソと暖簾をくぐります。

仕込み中でしたが、その金森氏、破顔一笑!
『いらっしゃいませ、xxxさん、どうぞお好きなところにお座りください』

おっ、覚えているんや。
二回目なのに、そりゃあ事前に予約客の名前を確認されてはいるだろうけれど、折敷を見れば今夜は七名。

その中からピンポイントでご指名されるとは・・・、あっそっか、おひとり様はラッコだけだもんな。

でもそれはともかく、京味仕込みの柔らかいおもてなしは、他の京味系より鼻ひとつ抜けているのかも。

他のお客様がお見えになる前の五分ほど、静かに西翁との思い出話を語る金森氏。

『独立するとみなさん自分の色を出すようになりますが、私は京味の本質からブレません。
大将から教えていただいたものを、愚直に守り続けます。
それはやっぱり、大将の料理に対する考え方、お客様への接し方、食材を無駄にしない仕立て方が一番ですもの。
私などはまだまだその足元にも及びませんし、決して超えられるとも思っておりませんけれど、皆様に「京味を、西大将を思い出すよ」と仰っていただけるよう、頑張ります、アハッ\(//∇//)\』

これが【貴山】を語る全てだと思います。

さてさてそれでは本題です。
いただいたコース内容は以下の通り。
ひとつひとつのコメントは写真欄に記載しておりますので、画像と一緒にお楽しみいただければ幸いです。

そしてご馳走さまでした。


<まとめ>
津居山の香箱にズワイ蟹、山崎のハイボールに日本酒を四合いただいても栄一五人でお釣り・・・
他の京味系より段違いのコスパでした。
次回ですが、筍の時期は満席でしたので、鱧を愛でる夏の膳。
楽しみです(^◇^)

<コース内容>
⚫︎飯蒸し:このわた
⚫︎八寸:
 ・煮鮑
 ・カマス:タタキ
 ・バチコ:炙り
 ・銀杏:煎り
 ・百合根:炙り
⚫︎雲丹茄子田楽
⚫︎津居山蟹:
 ・香箱
 ・ズワイ
⚫︎海老芋:富田林
⚫︎お造り:
 ・虎河豚:皮、フグネギ
 ・真鯛
⚫︎お椀:グジ
⚫︎焼物
 ・マナ鰹:西京味噌漬け
 ・笹鰈:若狭
⚫︎炊き合わせ:柚子釜
 ・車海老
 ・湯葉
⚫︎揚げ物:
 ・蝦夷鮑
 ・タバスコケチャップ
⚫︎ご飯物:二膳
 ・牛ロース:すき焼き
 ・真鯛:胡麻和え
 ・香の物
 ・海苔
⚫︎葛餅

<お酒類>
・酢橘サワー:麦焼酎
・山崎:NB、ハイボール
・みむろ杉:純米吟醸、おりがらみ、奈良
・磯自慢:純米吟醸、桔梗、東条特A山田錦、静岡
・雅楽代:月華、新潟
・天領:天領拝領、大吟醸、山田錦、岐阜
日本酒は四合


4.20

  • 津居山の香箱とズワイ蟹の一番脚。味噌も丁寧に仕込まれておりました

  • う、美しい\(//∇//)\

  • マナ鰹の旬は夏と冬ですが、産卵前の初夏より脂が乗って肉厚な冬が、好き

  • 雲丹茄子田楽。これは美味しい\(//∇//)\

  • 蝦夷鮑かな?

  • 最初のお碗です

  • 飯蒸しです。このわたの塩味ですいただきます

  • 八寸。ひとつひとつの地味と滋味に溢れます

  • 炙ったバチコと煮鮑です

  • カマスの半生炙りと銀杏、百合根です

  • 温かい茄子と田楽味噌、冷たいウニの温度差にただただ溜息・・・

  • 虎河豚の白子の炙り

  • 真鱈より絶対虎河豚の白子が好き(^◇^)

  • 香箱の外子を甲羅に敷き詰め、お酒と味醂かな、下味をつけた味噌と脚の身をトッピング

  • 甲羅の身肉の上に上品に味付けされた味噌を乗っけて、脚肉の薬味にしました

  • 浜茹でした津居山。大釜で茹ででいるので、ズワイ蟹のエキスが染み込みます。お店で茹でるより浜茹で蟹最高\(//∇//)\

  • 今シーズンナンバーワンの香箱でした

  • 親指はこんな感じ\(//∇//)\

  • 日本酒に合う

  • カニ酢に浮かぶ親指の身

  • カニ酢に浮かぶ脚肉

  • 富田林の海老芋。甘く炊き上げた海老芋を揚げました

  • 海老芋の中身はホックホック。甘く煮込まれた旨味が奥深くまで染み込んでおりました

  • 真鯛と虎河豚のお造り。薬味は真鯛とお醤油です

  • このお椀はなんでしょう?

  • 甘鯛でした。完璧な塩入れと旨味を芳醇に湛えたお出汁

  • 他店のお椀とはまた一味違う、絶対に違う\(//∇//)\

  • マナ鰹の西京味噌漬けです。手前は若狭の笹鰈

  • 炊き合わせです。車海老と湯葉。器は黄柚子の湯釜。釜もいただけるように、外の皮を綺麗に剥いてお出汁で炊き上げました。

  • もはや美の殿堂入り

  • お出汁の染み込んだこの黄柚子釜が美味しい

  • 鮑フライです。2017年の西健一郎翁、最後のお皿。薬味はタバスコケチャップ

  • 鮑の内側はこんな感じ

  • ご飯のお供は真鯛の胡麻和えとすき焼きです

  • 香の物

  • 牛ロースの到着\(//∇//)\

  • 九条ネギと一緒に卵にどっぷりポン

  • 牛ロース、好き\(//∇//)\

  • 海苔塗したご飯にマウンティング

  • 二枚目の牛ロースです。すき焼きのタレがご飯に染み込んで、ウンマイ\(//∇//)\

  • 二膳目は真鯛の胡麻和えです

  • 周囲に海苔を散らしてハムハムハム

  • 三膳目は真鯛の胡麻和えを出汁茶漬けにしちゃいました

  • 作りたてのくず粉です

  • 山崎NBのハイボール。角とは香りが違う\(//∇//)\

  • 奈良の銘酒

  • グラスはバカラです

  • 京味系と言えば岐阜の天領

  • 焼津の銘酒焼津の銘酒

  • 佐渡の銘酒

  • 最初は麦焼酎の柚子ソーダ

  • 路面に面した外観

  • 壁の行燈

  • 引き戸を開けると燕脂の暖簾が掛かります

2025/12/13 更新

1回目

2025/05 訪問

  • 夜の点数:4.9

    • [ 料理・味5.0
    • | サービス5.0
    • | 雰囲気5.0
    • | CP5.0
    • | 酒・ドリンク4.5
    ¥40,000~¥49,999
    / 1人

金森氏の西翁への尊崇

木曜日の夜です。

日本橋は室町です。

神茂ビルの路面に静かに佇むこちら、かの【京味】の花板を務められた金森氏が営む【貴山】にお伺いしました。

郡司氏の【味ひろ】をお手伝いされながら、ここぞ、という物件を探されていた氏。
【京味】時代のご縁もあり、練り物の名店【神茂】ビルの一角に暖簾を掲げられたのが昨年十月のこと。

当初は金森氏お一人でスタートされましたが、同じく【京味】ご出身の清水氏(西翁、最後の愛弟子)も加わり、今はようやく二人でのオペレーション。

『理想を言えば、若い衆が裏と洗い場に二人、表にひとり居てくれれば助かるのですが・・・』と、太い眉を下げながら呟く金森氏。

ラッコ、洗い場担当に手を挙げちゃおうかな?
もちろん賄い目当てで、グフッ\(//∇//)\

いやいやいや、待て待て!
【京味】で使われていた器だもん。割ったりしたら、腹をかっさばいても償い切れない・・・

『まっ、焦らず、今は二人でなんとか頑張ります』

なるほど、そういうことか・・・
席数は詰めて八席だけれど、左右に余裕を持たせて七席を配置。回転制でも無く、お好きな時間にお越しください、と言うのもそれ故か。

前置きが長くなりました。
さてさてそれでは本題です。
いただいたコース内容は以下の通り。
ひとつひとつのコメントは写真欄に記載しておりますので、画像と一緒にお楽しみいただければ幸いです。

そしてご馳走さまでした。


<まとめ>
【京味】と【西健一郎翁】への愛が発露してやまない金森氏。

聞けば、タイル貼りの厨房の壁も吊り戸棚も【京味】のそれを模した意匠。食器類もそのまま引き継がれていらっしゃるし、極め付けは竹筒を寝かせた付け台の形状。

歴史あるお店でたまに見かけますが、今はほとんど接することが無くなりました。と言うのも、曲面なので器もお皿も置けないし、使い勝手は悪い筈。
【京味】とまったく同じ設えですが、それもこれも恐らく西翁の教えかも。

『こしらえたもんはな、お客さんの目の前に、その手でそのまま丁寧にお出しするんやで』なんて、天の声が聞こえてきそうです。

ところで肝心のお味ですが、必然とも言える完璧な足し算。地味を壊さず滋味を重ねます。
『親方の味を、これが【京味】というお味を、そのまま残したいんです』と金森氏。
独立されたら自分の流儀が顔を出し始めるのが自然の成り行きですが、そこは西翁への尊崇が勝ります。

十六年もの長きにわたり西翁を支え続けたその想いが、珠玉の一皿一皿に昇華しておりました。
いやぁ、【京味】系はスンゴイ!
まったくもってこれは、段違いのレベチ!

<コース内容>
⚫︎お通し:三種
 ・ちまき寿司:真鯛の塩〆
 ・バチコ:半生
 ・空豆:出汁漬け
⚫︎碗物:
 ・ジュンサイ
 ・鮑
 ・本山葵
⚫︎前菜:
 ・真鯛:白子
 ・蕗の薹:葛粉揚げ、二杯酢浸し
⚫︎前菜:
 ・ムラサキウニ:由良
 ・酢ゼリー
⚫︎お造り:
 ・真鯛
 ・眞子鰈
 ・大根:拍子木
⚫︎スッポン鍋:
 ・ミツボネ他
 ・杵つき餅:亀岡
 ・生姜:搾り汁
⚫︎葛粉揚げ:虎魚
⚫︎炊き合わせ:
 ・石川芋
 ・鯛子
 ・蕗
⚫︎酢の物:
 ・モズク
 ・渡り蟹
⚫︎強肴:
 ・新蓮根饅頭
 ・ムラサキウニ:射込み
 ・餡掛け
⚫︎ご飯:
 ・真鯛:胡麻和え
 ・香の物:京都
⚫︎デザート:
 ・葛切り

<お酒類>
・みむろ杉:夏純、山田錦、奈良
・磯自慢:純米吟醸、桔梗、静岡
・森嶋:純米吟醸、山田錦、茨城
・田中六五:純米、山田錦、福岡


3.76

  • 路面に面した外観

  • 中扉にかかる臙脂色の暖簾

  • 金森氏。十六年、京味で西翁を支えた最期の花板

  • 西翁、最期の愛弟子の清水氏。お二人で西翁の遺訓を護ります

  • 内装は京味を模しました。あっ、これは奈良の銘酒です

  • お通しの三種です

  • 半生のバチコ。表面をかるく炙って、ほんのりと温かい仕上がり。日本酒と一緒に舌の上に乗せると潮の香りと海鼠の卵巣の旨味が爆発しました。

  • 空豆ですが、塩茹でしただけでは有りません。鰹節と昆布出汁に砂糖を加えた調味液に軽く漬けました。中までほんわかとした甘味が浸透し、地味と滋味を同時に味わいます。

  • ちまき寿司です。笹の葉で包み、イグサで縛りました

  • ちまき寿司の中身は塩〆した真鯛です。昆布で〆ていないので、その旨味が勝つことなく、笹の葉の青い香りでいただきました。

  • お通しの次は碗物です

  • はしりのジュンサイの上に鮑と本山葵がトッピング。二杯酢と一緒に混ぜ混ぜして美味しくいただきました。

  • 真鯛の白子とタラの芽の葛粉揚げの二杯酢浸し

  • 真鯛の白子も軽く出汁に漬けて旨味を凝縮させます

  • 由良のムラサキウニです。酢ゼリーを乗せました

  • 由良のムラサキウニです。振り柚子の香りとゼリーの酸味、ウニのコクがベストマッチ\(//∇//)\

  • 焼津の銘酒

  • 真鯛のお腹と縁側付きの眞子鰈です

  • この真鯛のお腹の弾力に悶絶

  • 眞子鰈です。縁側付きです。今年も不漁が続くのかな?

  • 土鍋の中でスッポンがグツグツと煮えたぎります。

  • 手前が程よく溶けた杵つきの丸餅。京都の亀岡から仕入れられていました。

  • スッポンのエンペラと白ネギ。スープには少量の生姜の搾り汁をたらします

  • おおっ、この形状は、もしかしてラッコの大好物のミツボネっすか\(//∇//)\

  • スッポンの肩甲骨、ミツボネです

  • このスッポン鍋のお出汁。美味い。この湯船に浸かりたい\(//∇//)\

  • フムゥ、芋虫みたいなこの形状は・・・?

  • 丁寧な斬り込みが入っている。きめ細かい衣は葛粉で間違いなし

  • おおっ、この皮で分かった。虎魚や(^◇^)

  • 茨城の銘酒

  • 旬の虎魚を葛粉で揚げました。広島の、いや、瀬戸内の味や!

  • なんやろう、この蓋は?

  • 石川芋と蕗、鯛子の炊き合わせ。じんわりと染み込んだお出汁とお酒が合う

  • モズクと渡り蟹の酢の物です

  • オレンジ色の塊は渡り蟹の内子です。ホックホクです

  • フムゥ、なんやろう?

  • おおっ、新蓮根のお饅頭だ\(//∇//)\

  • このお出汁がまたウンマイ(^◇^)

  • おおっ、新蓮根饅頭の中にウニが射込まれている

  • おかわりしたい\(//∇//)\

  • 福岡の銘酒

  • ご飯が炊き上がりました。京味、最後のお弟子さんの清水氏です。良い顔です。

  • 炊き立てご飯と鯛の胡麻和え、京味と同じ、京都のお漬物屋さんからの香の物。これがまたウンマイ\(//∇//)\

  • 真鯛の胡麻和え。茶漬けよりもこのまま、海苔と一緒に白飯が最高\(//∇//)\

  • この鯛の胡麻和えは爆発的に美味かった

  • 西翁と若かりし頃の金森氏。アイヤァ、別人っす、アハッ\(//∇//)\

  • デザートの葛切りです。作り立てです。

  • 天然の葛切り。作り方まですべて目の前で楽しめました。それにしても手間が掛かりますね、グフッ\(//∇//)\

  • 素敵なチュルチュル食感

  • 優しい甘さのお汁につけていただきます。

  • 西健一郎翁の書です

  • 西健一郎翁の落款

2025/06/01 更新

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