26回
2019/06 訪問
この時期外せない雲丹、毛蟹、天然大鰻、そして稚鮎炭火焼
毎年この時期に必ず食べたい、銀座小十のスペシャリテの数々を楽しむ。
先ずは雲丹のトウモロコシソース。雲丹の甘さとトウモロコシの甘さがハーモニーを奏でる。
そして毛蟹。トマトジュレの酸味が良く合う。器も特注もので、とても素敵。
続いて豆腐の白和え。イチジク、シャインマスカットに合うよう、白ワインで伸ばしてある。何よりアボカドが素揚げしてあり、食感も楽しめる。
次は鱧椀。鱧とにゅうめんの一番出汁。紫陽花の輪島塗が季節感を演出している。
お造りは、夏越し祓の茅の輪くぐりを模した演出。星がれい、墨烏賊、伊勢海老の洗いの三点盛り。かれいは山葵醤油とニュージーランド産のフレークソルトの二種で楽しむ。伊勢海老が甘い❣️
そして、本日の主役、稚鮎の炭火焼❣️これが食べたくてこの時期の小十が外せない。頭からかぶりつき、黒ビールと一緒に流し込む。…絶品です❣️
続いて太田牛のロース煮。塊を炭火焼し、スライスしてから出汁味で軽く火入れ。その後片面だけ再度炭火で焼いて、万願寺とうがらしの出汁餡と白髪ねぎの素揚げといただく。鮎がシンプルなので、お肉は複雑さを楽しめるように、ということらしい。
煮物はひと玉千円以上する大玉賀茂茄子が主役。とろりとして、これも絶品。
締めのお食事は、今回の助演賞の琵琶湖産天然大鰻ご飯。
この時期の小十、特に稚鮎と大鰻の奥田スペシャルが味わいたくて、必ず訪問している。今日も大満足でした❣️
飲み物は、ずっと磯自慢で通す。
久しぶりに奥田さんの世界観を楽しませてもらいました。ごちそうさまでした。
2019/06/29 更新
2019/03 訪問
銀座小十で一足早く春を堪能
今年2回目の銀座小十。
今日の献立は春を堪能するコース。
まずは春の定番、平貝の旬菜尽くし。
炙った平貝に17種の春の草花を堪能和えた一品。毎年いただいてるが、今年もあらためて春の美とは訪れを味わう。
続いて椀物は、蛤の隠れ椀。房総の大きな蛤が、有明産の海苔に隠れている。奥田さん曰く塩は一切使ってないそうで、蛤が持つ塩味だけで充分美味しい。お椀も海松買の蒔絵付きの一脚10万円以上の漆椀。
先付は、ひな祭りの演出。
左奥から反時計回りに、雪洞の上には大きなサヨリのお造り、貝合わせの器に見たこともない大きさの赤貝のお造り(大分産)、手前左が引きちぎり餅の器に鮪の黄身醤油、ついさっきまで生きていた、北海道噴火湾産の牡丹海老。
そして、河豚の白子焼きに自家製カラスミとホワイトアスパラを添えて。これは備前焼の美しい器。河豚の白子は、産卵を前にしたこの時期が一番美味しいのだとか。
焼き物はノドグロの炭火焼。野蒜の素揚げと春キャベツを添えて。
焼き物もう一品。12等級(A5ランクの中の最上級)の和牛炭火焼に、蕗の薹の素揚げを載せて。蕗の薹のほろ苦さと牛の脂の甘さがよく合う大人の味。
続いて6キロもある鯛のしゃぶしゃぶ。佐島の採れたて若芽と昆布出汁でいただく。なんとも生命力溢れる味。
食事は、小柱と三つ葉の炊き込みご飯。緑とピンクが美しい。
デザートは桜のあんみつ。桜のアイスクリームと、桜風味のついた寒天、餡子と白玉。口の中が桜の風味でいっぱいになり、桜の開花が待ち遠しくなる味でした。
これだけいただいても、脂分が少ないためか、極度の満腹感もなく、いい感じで終了。いつもながら感動の連続でした。
次回は鮎解禁の頃にお邪魔します❣️
ご馳走さまでした❣️
2019/03/18 更新
2019/01 訪問
銀座小十で奥田さんの世界観を満喫
年始挨拶を兼ねて今年第一回目の訪問。奥田さんとゆっくり話が出来て大満足。
今回の料理の数々も、奥田さんの世界観に溢れる内容。
特に輪島塗で提供されたクエのお椀が絶品。30キロを超えるクエの身は、物凄いパワー。奥田さん曰く『魚が殆ど豚肉になろうとしている』という解説は言い得ている。添えられているクチコを凌駕するほどの力強さがある。
反対に、尾崎牛の炭火焼は、繊細で上質な肉質が鮪の中トロを連想させる程柔らかくて美味しい。食べた後に嫌な脂が残らないほど。
魚が肉に迫り、肉が魚に迫る、このせめぎ合いの演出こそ、奥田さんの世界観では無いだろうか。
河豚の白子の柚子釜や、境港の浜茹で松葉蟹の煮麺など、どれも飛び切りの食材を一流の腕で仕上げてある。
この店に来る度『やはり日本料理は素晴らしい❣️』と再認識させられる。
ご馳走さまでした。
2019/01/12 更新
2018/09 訪問
銀座小十で味わう初秋
昨日から変わったばかりの、初秋を味わいに銀座小十へ。今回は海外のお客様3名を含めて6名という多人数だったので、初めて個室を利用。
今回も奥田シェフの心尽くしにすっかり魅了されました。
前菜
(手前の短冊皿左から)
里芋と赤味噌
蛸の小豆煮
巨峰とイチヂクのクリームチーズ
蒸し鮑の肝ソースがけ
丸十の茶巾仕立て
(後列左から)
秋刀魚棒鮨
焼き銀杏
イクラと菊花のカボス釜
キスの昆布じめ 唐墨和え
椀もの
ハタと湯葉豆腐のお椀 月見椀で
お造り
カマスの炙りと鯛
お造り その二
塩水ウニと鮪2種(赤身と漬け)
手作りの器が可愛い
焼き物
天然大鰻の白焼き 塩とわさびで
煮物
京茄子と鰊の炊き合わせ(写真撮り忘れ)
焼き物 その二
太田牛の松茸包み焼き
鍋物
鱧のしゃぶしゃぶ
松茸を浮かべた鱧の骨出汁で
食事
毛蟹の寿司ご飯 海老出汁の味噌汁
デザート
2種の葡萄と梨のゼリー寄せ
自家製わらび餅
この時期の小十では、カマスの松茸包みをよくいただくが、今回の和牛巻きは初めて。ヨーロッパからのゲスト達は大喜びでした。
献立もさることながら、あしらいや盛り付け、器などにも、これから続く重陽の節句、月見の宴の両方を先取りしたお料理でした。日本酒もずいぶんと進み、楽しい夜が過ごせました。
奥田さん、ご馳走さまでした❣️
2018/09/08 更新
2018/06 訪問
やはり名店❣️大将の心意気が隅々まで行き届く店
もう何度お邪魔しただろう。あまりに身内の感覚で、食べログにアップしてないことに気づき、最近の様子を報告。
年間通して旬の食材が楽しめるが、やはり6月の鮎が欠かせない。生きた鮎を強火の遠火で45分もかけて焼き上げる。頭は唐揚げ、身体は塩焼き、そして尻尾は一夜干しに…見事な職人技。これを黒ビールといただく。至福のひととき…
そして、夏の定番、大うなぎも欠かせない。2キロを超える大うなぎを、蒸さずに炭火だけで焼き上げる。皮はパリッと香ばしく、身はふっくら。
本日は、A5ランクを超えた、飛び級の松阪牛も登場❣️
やはり奥田氏は、火入れの魔術師ですねー。
小十は、器に合わせてか、全体的に量が多め。しっかりお腹いっぱいになっても、翌日に残らずヘルシー。これが「ザ 懐石料理」ですね。
ご馳走さまでした。
2019/07/12 更新
今年初の小十。
年始の挨拶もそこそこに、奥田さんの料理の数々を堪能。
先付は大分の鯛の昆布締め、あん肝巻き。菜の花を添えて酢味噌で。菜の花が春を先取りしている。
椀ものは、正月の名残の白味噌仕立て。亀甲大根の上に伊勢海老、のし餅。
先付のもう一品は、柚釜。境港ので松葉蟹を使い、ひとつ500円する卵を使った茶碗蒸し仕立て。
お造りは下関の天然虎河豚の薄造りに白子を添えて。身と白子を一緒に味わうのは初めて。コリっとした薄造りが白子のクリーミーさを引き立てる。
焼き物はマナガツオの味噌幽庵焼き。添えられているのは、雪の下のアサツキの素揚げと、京人参のおから仕立て。
そして焼き物もう一品に、定番の尾崎牛の炭火焼。A 5ランク12等級。相変わらず火入れ具合が絶品。脂の融点が低いので、口の中がさっぱりする。
続いて煮物。八つ頭の炊き合わせ。尾崎牛の後なので、野菜の滋味が染みる逸品。
そして本日の主役(といっても過言ではない)クエのしゃぶしゃぶ。90キロを超えるクエが昆布出汁の中で上質な旨味を発散している。
食事は浜名湖産天然大鰻を使った牛蒡の練り込み麺。
鰻の濃厚さと麺の対比が面白い。
デザートはリンゴ尽くし。各種リンゴのコンポートにアイスクリームとリンゴのジュレ。素揚げした八つ橋が良いアクセントになっている。
毎年この時期に訪問するが、来る度に献立が変化している。食材の入手状況もあるのだろうが、意図的に工夫されているのを感じる。ここまで登り詰めた人でも、常に工夫を忘れない姿勢に、当に脱帽ものです。
ご馳走さまでした。今年も頑張ります‼︎