2回
2023/04 訪問
日本酒と肉とスパイス、面白い‼️
準会員制の日本酒専門店。毎回テーマ決めて日本酒に肉とスパイスを合わせるという面白いお店。常連の友人に連れてきてもらう。
今回のテーマは「春酒の会」。よくあるテーマなのできっとこんな酒が出るんだろうなぁと想像していたが、良い意味で見事に裏切られる。
今回の春酒の会は「春に花が咲く『花酵母』で醸したお酒」シリーズとのこと。花酵母とは、咲いた花に棲息する天然酵母を使った醸造法で、近年東京農大のとある研究室で研究開発されているらしい… 知らなかった…
根津の住宅街にある古民家(というより昭和の一軒家)。入り口に灯りが点っているも看板は見当たらない。これは知っている人に連れて来てもらわないとわからない。
開会は7時から。靴を脱いで急な階段を登って待機場所となっている2階の座敷へ。時間になると女将の高井さんが上がってきて、検温、本日のお代1万円のお支払いののち、1階のお店へ。店内はコの字型のカウンター席。今回は10名分。仄暗い店内には銘々にカトラリー、盃、各自の水がボトルでセットされている。
ここからは、まさに高井女将の独壇場。全国の酒蔵を自らの足で訪ねてコースを工夫している女将が、お酒の紹介から酒蔵のヒストリー、醸造のエピソードなどを語りながらサーブしてくれる。特に今回は写真の通り3種類の形状の違う盃で、味わいの違いも体験できるという仕掛けも。
以下、本日のお酒と、合わせたお料理。
【茨城 来福】
春らしく、桜の花の酵母を使った生酒。酒米は五百万石。
酸と旨味のバランスがよく、飲み口が良いが生酒なのでアルコール分17度。
合わせるのは、ハチノスのアリッサ和え。
【飛騨高山 山車(やまぐるま)】
花酵母の元祖と言われる撫子酵母を使った、生酒本醸造酒。これは旨い。合わせるのは、肉刺身。信州馬肉の漬けと和牛もも肉を塩、モロッコのスパイス塩、生七味で。
【佐賀 天吹(あまぶき)】
苺酵母で醸した日本酒。これを「ケークサレ」(チーズ、卵、ベーコンなどを塩味でバウンドケーキのように焼いた、塩ケーキ)に甘味のないホイップクリームを乗せたものに合わせる。
【長崎島原 萬勝 撥ね木搾り】
全国でも珍しい「撥ね木搾り」のお酒。こちらも山車と同じ撫子酵母で醸したお酒。合わせるのは千葉県産の豚肉の低温調理にレモングラスの入ったタイ風スイートチリソースをつけて。
【山梨北杜 青煌】
こちらは蔓薔薇酵母で醸したお酒。酒米は雄町。合わせるのは、炭火で焼いたニュージーランド産のスプリングラム肉。
【滋賀 笑四季酒造 赤い糸】
洒落たラベルの赤い糸。酵母はおしろい花酵母。女将の説明によると、赤い糸という名前だが、ラベルに描かれた男女は少し距離がある。それもそのはず、おしろい花の花言葉は「恋を疑う」というのだそうだ。なかなか深い!これを最後のラムキーマカレー、クミンライスと合わせる。これも面白い趣向。
以上、6種の日本酒とマリアージュさせた肉・スパイスの料理の数々を、高井女将の解説とともに楽しむ。料理が進むに連れて、お客さん同士でもいろいろな会話が始まり、最後は皆女将を囲んで和気藹々となるのも、昭和な感じでまた楽しい。
全部で2時間半を超える食事会だったが、あっという間で、とても楽しかったです。また機会を見つけて他のテーマの回にも参加してみたいです♪
2023/04/07 更新
今回が2回目の訪問。前回は4月の「花酵母」の会だったので、季節が巡って春から夏に。
今回は香川県の酒蔵がテーマ。香川県の蔵元は6つとのこと。他府県に比べると少ない印象だが、これはやはり水が影響しているらしい。香川県といえば満濃池に代表される溜池文化。やはり良い酒造りに欠かせない良い水の入手が難しいらしい。でも県の特産品であるオリーブを使ったり、香川県独自の酒米である「おいでまい」や「讃岐酔米」「大瀬戸」を使うなど、特長のある酒蔵が多いらしい。
【金陵酒造】 白麹を使った純米酒と生酒ヌーボー
*合わせる料理は以下の通り
沢庵のきんぴら
キウイとアボカド、ナッツを使った白和え
オリーブバター(レーズンの代わりにオリーブを)
【丸尾本店】 悦凱陣 純米吟醸
【勇心酒造】 おいでまいを使った燗酒
牛生ハム 牛レバー低温調理 鳥ハツ燻製
【綾菊酒造】 特別純米 酒米は大瀬戸
【金陵酒造】 月中天 酒米は讃岐酔米
豚バラのレモン煮 鳥手羽中の唐揚げ
【小豆島酒造】 純米酒うとうと 純米吟醸ふわふわ
オリーブ牛のロースト
〆はカレーが定番だが、今回は小豆島の素麺を使ったカレー素麺がとても美味しく、〆にピッタリ。
今回も高井女将のトークが炸裂して、楽しい夜になりました♪