49回
2019/09 訪問
もうイタリアの州にしてしまってもいいんじゃないか
2005年の冬ごろからイタリア料理店にはまった。大阪~京都で素敵なお店を探そうと本屋で見つけてきたグルメガイドをみると(ネットの情報も多くない時なので)、"IL GHIOTTONE" と "PONTE VECCHIO" というお店が目立っているようだった。その、"IL GHIOTTONE"に向かうと八坂の塔を目指して坂を上る非日常感。村尾さんのレベルの高い心地よい接客。京都も感じる素敵なお料理。当時はドルチェも沢山選ぶことができて... その後、村尾さんや坂本さんが去ったお店にはずいぶん行ってなかったけど、愛媛出身のシェフが本店の料理長を任されていると聞いて、久々に行ってみると、さすが有名店の料理長だけあって凛とした礼儀正しい男だった。
そして、その彼がついに愛媛県今治市にお店を出した。予約を依頼すると、ディナーのみで1万円のコース1本と聞いた。JR今治駅から徒歩10分ちょい。駅前から大通りをまっすぐ進めばたどり着けるので歩いて来ても難しくない。たくさんのお祝いの品を見ながら二階のお店に入ると、体格の良いかっこいいお兄さんが迎えてくれた、カウンター4席、4人テーブル2、奥には個室もあり、キャパは20以上。まだ、3組くらいの10くらいしか受けないらしい。
お料理は、IL GHIOTTONE 色を前面に出すというほどではなく、わかりやすい安定した工夫された料理が続き面白い。ワインのペアリングも用意されていて、7杯程度6000円(ハーフ4000円)、スプマンテも込み。ペアリングの1杯はそこそこの量。
今や愛媛には人口の割に多くの素敵で個性的なイタリア料理店があり、イタリア野菜を作る生産者もいる。様々な魚介に恵まれる素晴らしい海にも面しているし、ブラッドオレンジなどの素敵な柑橘もある。世界に誇る日本の古都をイタリアの州にしてしまうのは無理があるような気がするが、愛媛ならもうイタリアの州にしてしまってもいいんじゃないか。
今治出身のイタリア料理の巨匠2人やIL GHIOTTONE出身の人気シェフたちに負けないくらい仕事を期待したい。今後は多田さんのペルシューもつかいたいと。
2019/10/30 更新
ペルシューにあわせてでてきたリゾットがとてもおいしかった。シンプルに添えられているようなものなのに、ペルシューとの相性も抜群でとてもうまい。出てくる順番も面白く、次の皿に向けての食欲もかきたてられる。