あのミシュラン星付き店、あの赤提灯屋に弟子入りしなさいさんが投稿した西欧料理 サヴァカ(静岡/菊川)の口コミ詳細

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あのミシュラン星付き店、あの赤提灯屋に弟子入りしなさい

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あのミシュラン星付き店、あの赤提灯屋に弟子入りしなさい (40代後半・東京都) 認証済

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西欧料理 サヴァカ菊川/フレンチ

1

  • 昼の点数:4.5

    • ¥15,000~¥19,999 / 1人
      • 料理・味 4.6
      • |サービス 4.2
      • |雰囲気 4.0
      • |CP 4.9
      • |酒・ドリンク 4.4
1回目

2025/08 訪問

  • 昼の点数:4.5

    • [ 料理・味4.6
    • | サービス4.2
    • | 雰囲気4.0
    • | CP4.9
    • | 酒・ドリンク4.4
    ¥15,000~¥19,999
    / 1人

ジビエが紡ぐ、滋味と静寂の饗宴

土曜日、18:45訪店。ひっそりと佇むレストラン。
タクシーを降りると、灯の届かない暗がりに、空気の温度と匂いまでも変わるような静寂が広がっていた。
深呼吸すると、草木の香りを含んだ涼やかな風が肺を満たし、食の冒険が始まる高揚感が胸に広がる。
ここは、ただのレストランではない。ジビエを通じて“命をいただく”という行為と向き合う空間だ。

【料理】
アミューズからメインまで、終始ジビエ。
鹿、猪、雉、そして熊。多様な命を、最適な火入れで、一皿ごとに違う表情で見せてくれる。
すべての肉が驚くほど丁寧に処理されているため、野趣に頼らない。
1つ目アミューズを口にした瞬間は、つい「どこかに獣の臭みはないか」と探しに行ってしまったのだが、見つからない。
その安心感があるからこそ、二つ目のアミューズからは、口内でゆっくりとジビエを転がし、旨みをとことん搾り取る愉しみが生まれる。
特筆すべきは、月輪熊の脂身。
「熊は重い」という先入観を軽く裏切り、澄み切った旨みと甘さが広がる。自然の中で育まれた力強さと繊細さが同居する、まさに逸品。

【ワイン】
ワインは、シェフ自らが料理に合わせて選ぶ。
一般的なソムリエのペアリングを超えるのは、シェフ自身が火入れを知っているからこそ、料理に最も寄り添う酒を選べるためだろう。
どの一杯も、その日の皿に溶け込み、口中で旨みを昇華させる。

【空間と接客】
店内は温かみがありながらも、接客は凛とした緊張感を保っている。
格式ばりすぎず、かといってカジュアルにも寄らない、絶妙な距離感。
「いただく」という行為を尊び、料理と向き合う時間を大切にしてくれる。

【コストパフォーマンス】
このクオリティのジビエフルコースを東京で食すなら、価格は3倍以上もおかしくない。
ここまで高いレベルで、かつ適正な価格で体験できる店は希少だ。

【総評】
ジビエを素材として消費するだけでなく、
「命をいただく」という営みを料理として体現した店。
ワインとジビエを贅沢に楽しみたい夜に、再訪すべき一軒である。
ただし、ランチで訪れるならば、お酒を断ってこの世界観を受け止め切れるかどうか、少し悩ましい。

2025/08/24 更新

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