6回
2022/05 訪問
5月の星野マジック
蓬餅の白味噌仕立て。お餅はお店で着いたもので、蓬感がしっかりあって、よく伸びました。あ、お餅ってこんな感じよね、と久しぶりに感じました。素晴らしく好きな一品。
でんすけ穴子の飯蒸し。ふわふわ。とろとろ。
ジュンサイと鮑のお酢の物。何とも涼やか。この時期、湿気を祓うような一品は目にもありがたく大好きです。
茄子の煮びたし。星野さんはこの手の含め煮が本当に美味しい。興奮しながらホッとする、不思議な感覚。
この日が最後という鳥貝。綺麗。
鳥貝の炭火焼き 山椒醤油。ひたすらヤバイ( ;∀;) 食感、山椒醤油の塩梅、神業です。炭火焼きの星野さんは神がかっていて、河豚も鴨も、鳥肌が立つ。
虎魚のお椀。圧巻。お出汁を引かず、虎魚のアラ出汁のみ。浮輪や内臓も美味しい部分は全て入れる大胆なお椀。アンビリーバボー。
小柱の唐揚げ たらのめの天ぷら。ここでとうとう我慢ならず、お酒を頂ました。お猪口で三杯、体調に変化なし。これも星野マジック\(^o^)/
芋茎の吉野煮。シグニチャー♡京味で頂いているのだけど、お味をもう思いだせない・・・。
真鯒のお造り。飴色の光を放って登場。酢橘を絞って、塩、醤油を一滴が星野さん流の食べ方。
シラカワの炭火焼き。大好きなアマダイ。パリパリの鱗を楽しむために、酢橘は身にだけ掛けて、との事。大きくパクリと食べたら、見事に火傷した熱々さが素敵すぎる。
炊き合わせ。各々炊いたものを合わせるから炊き合せですよ、と仰る。サイマキの甘さプリッと感に一同ざわつく。空豆も香り高い。勿論鮑も旨味溢れて素晴らしい一品。
山菜の虎魚出汁ジュレ。大好きが詰まった食事前の一品。虎魚出汁とは嬉しいじゃないですか・・・
お食事のお供。ご飯が美味しい♡
蕨餅。出来立て美味しい♡
我慢できなかったヤツ。
2022/06/01 更新
2022/03 訪問
圧倒的凄いの極み
この夜、ご一緒様が尋ねていました。
「星野さんは、他所のお店に行って美味しいと感じるんですか?」
その質問に思いっきり同意してしまうほど、こんなお料理を作る星野さんは、どんな味覚世界に生きているのだろうと思ってしまいます。
今回も、ミリ単位で調整しているとしか思えない塩梅や、お出汁加減に鳥肌が立つ思いをして、ただ口あんぐり、呆然と何回したことか・・・
私ごときが、云々批評を述べられません。
そして星野さんは、とてもプロフェッショナルに徹した親切さをお持ちだと感じます。
繊細なお料理、食材を、どう味わえば良いか。
決して押しつけがましく無く、飄々と、ヒントを与えて下さいます。
だからこそ、私のような者でも、不安にならず自然に理解し、肩の力を抜いて楽しむことができます。
人としての余裕が、素敵です。
頂いたのは、
◇ 若竹汁
◇ ひな寿司
◇ 虎河豚白子炭火焼き
◇ 焼き河豚
◇ 根芋の吉野煮
◇ ぐじの天ぷら
◇ 蕗の薹、たらの芽の天ぷら
◇ お造り 赤貝
◇ お造り 明石の鯛
◇ お椀 蛤真薯
◇ 太刀魚の山椒醤油焼き
◇ 葉山葵のお浸し
◇ 炊き合せ 飯蛸・蕨・蕗・菜の花・筍
◇ 食事 牛しぐれ煮・山椒ちりめん・香の物・味噌椀
◇ 蕨餅
本当に圧倒的が過ぎました。
今回もいつものメンバーで安心感、楽しさ満載。
いつもいつも本当にありがとうございますm(_ _)m
ごちそうさまでしたm(_ _)m
春を感じるスタートは、若竹汁。早掘筍と木の芽の香りに深呼吸しているようなお椀から。
今年も頂けた、大好きな蒸し鮨。小さな具材の一つ一つ、別に下味を付けている、小さな玉手箱のような一品。
星野さんの焼き物は本当に凄い。炭火で一気に焼き上げられて中のトロトロさが見事。食べ終わるまでやけどしそうな熱々が続き、私は至福。
圧巻の焼き河豚。次々と焼き上げられる。旨みの塊。ジューシーさも見てのとおり。
より歯ごたえのある部位は、少しタレが濃くなっていて食べごたえにぴったり
厚い身もまた、見事な焼きあがりで、天才と思う。
アラの部分は山椒醤油を焦がし気味に。手で持って齧ると、中は驚くほどジューシー
圧巻のぐじの天ぷら。鳥肌。パリッとしているけれど儚い衣。中はフワッフワで甘み~、旨み~。
ジューシーな蕗の薹って初めて。これが完璧な天ぷらなのね・・・と震える。たらの目も葉先はサックリ香り、付け根は甘くジューシー。
圧倒的な赤貝。オーラが凄いお造りです。薫りも甘みも舌触りも抜群。大好きな紐や貝柱も抜かりなく。お師匠の西さんは紐をお出汁にならなかったそう。でも大好きで、いつも紐キュウにして賄だったとか・・・うらやましすぎ笑
これも圧巻の明石の鯛。飴色の身。いかった歯ごたえに噛むと旨みが続く。他の追随を許さない真鯛。
先ずは吸い地だけ味わってみて、との事。昆布出汁が艶っぽい印象。真薯に箸を入れると、あの、蛤独特の白い濁りが渦を巻いて溢れてきて、吸い地自体が味変していく。見事です。
想像していた味わいを超えてフワッフワで、口がびっくりした。本当に焼き物も天才。端かみまで激うま。
太刀魚の脂を払う付け合わせは、爽やかな葉山葵のお浸し。センスの良さも冴えわたる。
これ以上は望めないだろうと感じる炊き合せ。蕗のシャキッとした新鮮さが迸る。筍、香るし甘いし、食べ終わりたくない。
これ、楽しみなんです。牛肉だけれど、脂もあるけれど、もうメチャ美味しい。最高のご飯のお供。
最高の白米。星野さん自身、たまに食べると、うわ~うめ~、と思うとの事。塩ご飯も頂いて、美味しさに悶絶。
2022/03/18 更新
2021/12 訪問
紙一重の魔術・・・改めて天才を感じた夜
タイミングが合わずに、なかなか伺えなかった星野さん。
いつもの一番隅っこに座らせていただいて、嬉しさに気持ちがウルウルしてきます。
星野さんのお料理は、奇を衒うなどもっての外、食材すら派手に披露することも有りません。
ただ淡々と、その時期に美味しく感じるものを丁寧に饗してくださり、私達は安心して、味わうことに集中できます。
ピンと空気が冷たい今は、ぎりぎりフーフーせずに口をつけられる温度の「白味噌椀」で始まり、
胃と気持ちを温めてから、
ゆったりと、お酒を口にできる御つまみが三品。
ご一緒様との会話も滑らかになったところで、鴨を焼く真剣な眼差しを眺めながら、
こちらはすっかり目じりが下がってまいります。
そして「菊菜のお浸し」「芋茎の吉野煮」と、お料理が進むにつれ、
さりげないお料理一つ一つが、塩加減・甘味・旨み・温度、ぎりぎりを突いてきて、
その完成度に鳥肌が立つような畏怖すら感じてきました。
因みに、お椀の吸い地は星野さんが日本一好きです。
本当に凄いです。
やはりこの方は、天才だと改めて感じた一夜になりました。
頂いたお料理は、
◇ 胡麻豆腐の白味噌仕立て
◇ かますの蒸し寿司
◇ 笹鰈風干し、唐墨、くわいチップス(お写真撮忘れ)・・・どれも一味違う素晴らしさでした。
◇ 新潟の網捕り真鴨 焼葱
◇ 菊菜のおひたし
◇ 芋茎の吉野煮
◇ せこ蟹 加減酢
◇ 焼きクモコの茶碗蒸し
◇ 富田林の海老芋 から揚げ
◇ お造り 明石の鯛
◇ お椀 津居山の松葉蟹
◇ 松葉の身と蟹味噌
◇ ぐじ 松笠焼き
◇ はまぐりの蕪蒸し
◇ お食事 じゃこ・牛時雨煮・香の物
◇ 蕨餅
素晴らしかったです。
この日、いつもいつも×100、お誘いいただく笑福大明神に感謝をささげ、五体投地して暖簾をくぐりました。
本当に本当に、ありがとうございます。
素晴らしい、年の瀬の一日になりました。
ごちそうさまでしたm(__)m
まず、胃に染みわたる白味噌椀。大好き。ねっとりした胡麻豆腐。丁度、ぎりぎり口にできる温度感で最初から唸る。
カマスのほっくりした焼きあがりに、一塩の旨み。見るからに美味で、やっぱり美味。
新潟、網捕りの真鴨。また出会えた♡ この日は久しぶりに生の届きたてとの事、それを話す星野さんが嬉しそうに見えます。
鴨の脂で焼き葱。とろける甘み。
口直しの菊菜のお浸し。薫り高く、茹で加減、塩梅が完璧。こういう細かいところに天才を感じる♡
芋茎の吉野煮。完璧・・・。死ぬ前に食べたいお膳に欲しい一品。
加減酢が蟹の旨みだけ引きだして、主張しない。蟹自体の旨みもふた味ぐらい違う。
クモコは炭火で焼きしめていて、濃厚な茶碗蒸しに。パンチがある。
甘み、ねっとり感、温度、周りのパリパリさ・・・天才を感じてゾクッとする。美味しすぎる。好き過ぎる。
飴色がかった明石の鯛。噛みしめて悶絶。なぜこんなに・・・。
津居山の見事な松葉をお椀に。下に沈んだ大根の塩梅すら、完璧と思う。カチッとした吸い地は日本一好き。
残りの身に、お出汁を加えた蟹味噌をかけて。こんな美味しい蟹味噌を初めて食べた。いつも少しだけエグミを感じていたのが、全くない。お隣様も「これは桁違いに美味しい」と呟いていました。激しく同意。
ぐじ。パリッと皮を割ると湯気が立ち昇る。素晴らしい。甘みと旨みを楽しみたくて酢橘をかけずに頂いてしまった。ご一緒の料理人さんが鱗の焼き方を盛んに褒めたたえていらっしゃいました。
蕪蒸しに、蛤・百合根・銀杏。お出汁の効いた銀餡が美味。むちゃくちゃ好きな一品。
星野さんの時雨煮。最高です。
白飯も、やはり星野さんが日本一好き。薫り高さが半端なく、何回深呼吸したことか・・・お代わりができない胃袋を恨む。
落ち着いて、蕨餅。ごちそうさまでした。
2021/12/26 更新
2020/12 訪問
完璧な
和食納めは「新ばし星野」さん。
今年一番ご一緒させていただいた方に、またまたありがたくお誘いいただいて、
いつものメンバーの小さな納会、気持ち安らかに、お料理を堪能させていただきました。
新橋の雑踏を抜けてぽっと浮かぶお店の灯りと、少ない人数のカウンターは
年越しの風情と、穏やかな時間の中、日本料理を堪能するには完璧。
焼き穴子の滋味や、干した笹鰈の、それも焼き上げた骨の旨みとか、
京味DNAの根芋の歯触りは言うに及ばず、細部のちょっとしたところが、他店を引き離すところと感じます。
最後まですべて美味しく頂いて、
日本中を食べ歩くご一緒様が、日本一と評される白飯の素晴らしい事ったら・・・。
ご縁をいただいて感謝でいっぱいです。
この日のお献立は
◇ 胡麻豆腐の白味噌仕立
◇ 明石の焼き穴子の飯蒸し
◇ 笹鰈の一夜干し、松葉蟹のふくさ焼き、ばちこ炙り、唐墨、クワイチップス
◇ 新潟の網捕り真鴨 ロース、もも肉、葱
◇ 京菊菜のお浸し
◇ 根芋の吉野煮
◇ 香住の香箱蟹 加減酢
◇ 河豚白子の茶碗蒸し
◇ 富田林の海老芋素揚
◇ 明石の鯛 お造り
◇ 松葉蟹と大根 お椀
◇ しらかわの鱗焼
◇ 蛤の蕪蒸 百合根、銀杏
◇ 食事
牛時雨煮・ちりめん・香の物 味噌椀 ご飯
◇ 蕨餅
星野大将、スタッフの皆様、本当に美味しゅうございました。
お誘い心から感謝いたします。
大変大変、ごちそうさまでしたm(__)m
胡麻豆腐の白味噌仕立 スタートのホッとする一品。12月は西と東の大好きなお店でいただけました。
明石の焼き穴子の飯蒸し。 水分を抜いて焼かれた穴子と糯米のバランスに溜め息
笹鰈の一夜干し、松葉蟹のふくさ焼き、ばちこ炙り、唐墨、クワイチップス。クワイチップはご一緒様の好物との事。星野大将が嬉しそうにお出し下さいました。
香住の香箱蟹 加減酢の塩梅に目を見張りました。
松葉蟹と大根。美味しい……
新潟の網捕り真鴨。まるでお椀をいただいたようなジューシーさ。
新潟の網捕り真鴨。マガモを取った畑の葱。
京菊菜のお浸し
河豚白子の茶碗蒸し
根芋の吉野煮
富田林の海老芋素揚
蛤の蕪蒸 百合根、銀杏。蕪はそっと載せられて、固まらせず鮮烈な蕪の旨みがこの時期らしい。
明石の鯛のお造りは通年。一番良いものをお出し下さいます。
しらかわの鱗焼 旨みが凝縮する焼き方は星野大将の独壇場
牛時雨煮・ちりめん・香の物 味噌椀 ご飯は日本一美味しいと伺いました。納得。
2020/12/29 更新
2020/03 訪問
春の息吹を、星野さんで祝う
ご常連様にお誘いいただき、棚から「星野」
一番隅っこに陣取り、もし私がワンコであったなら、ちぎれそうに尻尾を振りながら、ご一緒様を待ちました。
さて、落ち着いて。
1年の中で、一番好きな季節が春の初めです。
頬に冷たいような空気感も、薫りも、花も・・・そして、なにより食材も(笑)
春先の仄かな苦味や、薫りを楽しむのに、日本料理ほど適したものはないという気がします。
そしてこの日、「最初に若芽と筍のお椀を・・・」と星野さんが仰ったとき、
「星野さん、ダイスキダァ~~~~~!!!」、私の心の叫びが聞こえたでしょうか・・・。
この日の、お献立です。
◇ 若竹のお椀
思ったより薄くなく、ですが京味さんのガツンとくるお味より、洗練された印象。
筍は充分香り豊かで、大振りにたっぷり入っておりました。
◇ 蒸し鮨
ずっと憧れていた蒸し鮨を星野さんで頂ける幸せ。
関東人の私は、熱い酢飯が想像できず、京都で一度は!と思いながら冬が終わりそうでした。
酢が軽く、お出汁の味わいが際立つかやくご飯は、素晴らしいのですね。
◇ 焼き河豚・焼き白子
目の前の炭火で1切れずつ炙られる時の、香ばしい香りったら!!
◇ ずいきの葛煮
京味出身のお店のトレードマーク。大好きすぎる一品です。
お出汁の染みたずいきの歯触りが独特で、市販されている根芋で試しておりますが・・・┐(´д`)┌ヤレヤレ
生姜の香りでほっこりいたします。
◇ 揚物 蕗の薹・たらの芽・白魚
白魚の甘さと、ふんわりした身質が秀逸です。
◇ お造り 真鯛 独活
背中とお腹の身を食べ比べ。甘さ、旨みが強く、薫りまで良いように思いました。
下にそっと添えられた、独活も良いですね。
◇ 蛤真薯のお椀
鹿島灘の蛤。
「まずは真薯をほぐさず、おつゆだけ召し上がってみてください。そのあと崩して」と仰います。
最初の若竹のおつゆより更に洗練された、綺麗な綺麗なお出汁。
真薯を崩すと、一気に蛤のお出汁が染み出すようでした。
◇ グジの炭火焼き
パリパリの皮目に箸を立てると、湯気がふわぁっと、熱々です。
身は、ふわふわの焼きあがり、品の良い甘みが広がります。
酢橘を絞ると、柑橘の香りと酸に、更に甘みが立つようでした。
◇ 炊き合せ 筍・蕨・飯蛸
最高です! (T▽T) もう、最高です!(T▽T)
◇ 酢の物 春日子・菜の花
◇ 食事 鮪の漬け・ちりめん山椒・牛の時雨煮・香の物
3日漬け込んだという鮪は羊羹のようにねっとり。
時雨煮もちりめん山椒も、香り高いご飯に合いすぎです。
「鮪の追加は、後なん切れ?」と聞かれて、口々に、2切れ、3切れ!と、お替りせずにいられません。
◇ 蕨餅
やはり、今回も最高でした。
好きさが急上昇の星野さん、中々伺うことは叶いませんが、何とか伺い続けられたらと、願わずにいられません。
大好きです!♡
大変大変ごちそうさまでしたm(__)m
若竹のお椀 おおらかに筍。
蒸し鮨
焼き河豚
焼き河豚
焼き白子
ずいきの葛煮
揚物 蕗の薹・たらの芽・白魚
お造り 真鯛 独活
蛤真薯
グジの炭火焼き
炊き合せ 筍・蕨・飯蛸
酢の物 春日子・菜の花
食事 鮪の漬け・ちりめん山椒・牛の時雨煮・香の物
3日漬けたねっとりした鮪
蕨餅
2020/03/15 更新
2019/10 訪問
洗練と、品格と
仄暗い路地に、ポッと灯り。
こじんまりと、でも白く磨き抜かれたカウンターにご案内いただくと、
着物を召した、昔ながらの旦那さんがお酒を楽しんでいそうな幻影が・・・そんな新ばし星野さん。
2012年開業で、まだ10年に満たないのに、風格さえ感じます。
私など、歳だけは一人前以上だけれど、こんな粋な場所にいても良いのでしょうか。
ご挨拶がすみ、まず最初は「菊の小吸い物」。
一瞬で秋が染み渡り、現実から切り離される印象です。
そしてこの日はまだ、体調が良くなくて「お酒は頂かない」と呟いておりましたが、
先付(?)の「海鼠腸の飯蒸し」を見たとたんに、視線がロックオン。
一人でモジモジしていると、
すかさず星野大将から「呑んじゃいましょう」の声がかかりました。
そんな気遣いの優しい、笑顔のお若い大将です。
「呑んじゃいますか!(^^)v」と応えて、気持ちもほどけ、感激の時を過ごさせていただきました。
お料理はどれもこれも、巧み。
派手な飾りが無いだけに、なおさら際立つ美しさです。
一見、頂いたことがあるようなお料理も、頂いてみればその味わいが頭抜けています。
(ちょうど、「蛎殻町すぎた」さんに感じる驚きに、似ています)
中でも見事だったのは「蟹の栗蒸し」
これは星野大将の創作でしょうけれど、蟹の塩気と旨みに、栗の優しい甘み。
どちらも仄か。ですが、引き立てあっています。
ひどい写真ですが、断面の、うらごした栗がご覧頂けるでしょうか。
たっぷりの栗がホロホロと解けて餡と絡まり、蟹を包み、なんて繊細な美味しさか・・・。
「美しいコハダ」や「松茸と鱧の鍋仕立て」など、緩急も見事で時を忘れます。
はぁ、素晴らしかった。
ご常連の食べ友様に、こんな素敵なお店にお誘いいただけて、感謝感謝、本当に嬉しいです。
食べ友様が、一回りも大きく見え、笑顔が神々しかったです。
大将、大変感動いたしました。
きれいな動きのお弟子さん方も、流石でした。
また伺える機会があることを、切に切に願います。
ごちそうさまでしたm(__)m
菊の小吸い物
左上が海鼠腸の飯蒸し
盛り込まれた一品一品が見事
大好きな茎芋。「京味」のDNA
皮目パリリ
岩手の松茸をフライに
コハダ 美しい
鯛
鱧と松茸
甘鯛
蟹の栗蒸し 銀餡
栗の甘みが上品。圧倒された一品。
2020/02/04 更新
食材に悩まれるという五月。
星野さんも、「寄せ集めの食材で何とか乗り切ってます」なんて、
ご謙遜にも程がある、一夜でした。
先ずお腹を温めて下さい、との一品目。
美しい朱塗りの椀に白が映え、香り高い、蓬餅の緑にとき芥子。
和食の美を表したような一品は完璧な味わいで、これだけで星野さんに来られた喜びが溢れます。
どの一品をとっても、ゾクッと鳥肌が立つような美味しさが有って、
前回の河豚もそうだけれど、今回の鳥貝も、なぜ「焼く」だけで、こんなに震えるほど美味しいのか・・・
人知を超えた存在に対する畏怖すら感じます。
美味しいと思うお店はたくさんあっても、
畏怖を感じる、心身ともに震えるようなお店は、私にとってほんの数店しか無くて、
こちらに伺えることが本当に嬉しくてなりません。
この日の、お献立です。
◇ 蓬餅の白味噌仕立て
◇ でんすけ穴子の飯蒸し
◇ ジュンサイと鮑のお酢の物
◇ 茄子の煮びたし
◇ 鳥貝の炭火焼き 山椒醤油
◇ 虎魚のお椀
◇ 小柱の唐揚げ たらのめの天ぷら
◇ 芋茎の吉野煮
◇ 真鯒のお造り
◇ シラカワの炭火焼き
◇ 炊合せ
◇ 山菜の虎魚出汁ジュレ
◇ 食事 牛時雨煮・縮緬山椒・蕪の梅和え・味噌椀
◇ 蕨餅
この日は楽しみのあまり、一番乗りしてしまい、
いつもの隅っこでご一緒様を待つ間もワクワク、ニコニコ、
5月に来るのは初めてでしょ?と星野さんに言われたのにはビックリしました。
そんなところまで記録しているのか、覚えていらっしゃるのか、
冬のイメージかある。と言われたことすら何故か嬉しくて、
早く冬になれ ! などとほくそ笑む、オババなのでした・・・あ、枯れてるから ?
ごちそうさまでしたm(__)m