4回
2024/07 訪問
静けさの中で出会う、今年の鮎 ― 明寂
明寂さんにて。
コースは、塩も昆布も鰹の出汁すら使わず、水だけで食材を炊き上げる野菜の「水煮」から静かに始まります。
素材そのものが持つ輪郭と、透明な旨味だけが、そっと浮かび上がるような世界。
なかでも心に残ったのは、鮎のカリカリフリット。
白い薄焼き卵でふんわりと包み込み、一口で頬張ると、
カリッとした香ばしさと、鮎のほろ苦さと甘みが重なり合い、静かな感動がふわりと広がっていきました。
過剰な味付けをそぎ落とし、
素材と静かに向き合うことでしか生まれない、繊細な時間。
また季節を変えて、
あの静けさの中で、違う一皿に出会いたいと思います。
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#静かな美食体験
#素材を生かす料理
2025/04/23 更新
年明けの明寂さん。
相変わらず静謐な空気のなか、潔く、過剰にならない構成が心地よい。
柑橘や根菜などを用いた季節の取り合わせは、一見シンプルでありながら、素材の表情を引き出す組み合わせに唸ります。
終盤の「せりとクマのしゃぶしゃぶ」は、香りも食感も圧巻で、冬の静けさに力強さが差し込んだような一品。
明寂らしい余白と緊張感のある時間でした。
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