hirok17410さんが投稿したパティスリー リョーコ(東京/高輪台)の口コミ詳細

レビュアーのカバー画像

hirok17410のレストランガイド

メッセージを送る

この口コミは、hirok17410さんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。 問題のある口コミを報告する

パティスリー リョーコ高輪台、白金台、高輪ゲートウェイ/ケーキ、シュークリーム、洋菓子

48

  • テイクアウトの点数:4.1

    • ¥5,000~¥5,999 / 1人

毎週食べたい品格あるケーキたち。「洋梨のジャポネ」& 「無花果のタルト」

こちらは高輪3丁目、高輪警察署のはす向かいにある完全予約制の非常に美味しいケーキのお店です。

予約して受け取る直前に仕上げられた新鮮なケーキは、口に入れた瞬間「ケーキって本来こんなにも美味しいものなんだ」と毎回驚いてしまいます。

素材と土台・クリームとの組み合わせセンスが良く、口の中で次々主役が入れ替わりながら味覚や風味、香り、食感の変化を堪能できるので、すごく甘いというわけではないのに満足感があります。

飾り付けはシンプルかつゴージャスで「品格」があり、手土産やプレゼントとしての映えも抜群!

予約ハードルは少し高いのですが(1週前の金土日朝10時からTable Checkによるネット予約)、自分のために、あるいは誰か喜ばせたい方のためにでも、機会があれば一度はトライしてみる価値ありです。

私が先週、今週と二週続きでお持ち帰りさせていただいたのは、

・「ジャポネ 洋梨 4,720円」【先週】
  ※希少品種レッドパートレッドを使用

・「無花果のタルト 4,840円」【今週】

どちらもリョーコさんらしく、パッと見ると派手な色味のアピールはなく、白いホイップクリームに果物をたっぷりと盛り付けただけのシンプルなルックスですが、逆にその姿が素材と土台への自信を感じさせてそそります。

「ジャポネ」は普通のお店でいうところの「ショートケーキ」。軽やかで口の中でスッと消える天使の羽のようなホイップクリーム、濃厚だけどキレの良いカスタード、黄色が一際濃くてふわっふわの口当たりながらしっかり全体を支えるジェノワーズ生地のスポンジ台。

ここまでは毎月の「ジャポネ」共通の舞台。そこに、今月は酸味と甘みのバランスがよく、果汁をたっぷり含む、あたかも知性とセクシーさを併せ持つ妙齢女優のような洋梨がジョインしています。

ホイップクリームとの甘い絡み、カスタードとのスッキリした絡み、ジェノワーズ生地との濃厚な絡み、いずれも上質で品がよく味わい深くて楽しい展開が口の中で繰り広げられました。

この洋梨の位置に、冬場から春先は可憐なアイドルのような苺が入ったり、夏は甘めイケメンなメロンが来たり、キュートで溌剌としたオレンジだったり、先月は清純派女優のような桃だったりと、

毎月のようにゲスト果物が入れ替わるのも楽しみの一つで、ついつい毎週のように予約ページをチェックしてしまうのです。

「タルト」はいつもホームページで見た見本と、実際に持ち帰るリアルのタルトが「逆・写真詐欺か?」と思うほど、果物が盛り盛りたっぷり山盛りで、カットするのが難しいほどです。果物の盛りで上面が隙間もないため、無理やりナイフを入れるとそこから雪崩が…。

この切る時の「雪崩」もある種リョーコさんのタルトの風物詩で、皆さん上手に切れた時は断面写真をアップして喜びをアピールされたり。見事に崩れた姿を自虐的に公開したりと、楽しんでおられるような気がします。

そもそもタルトは上手に持ち帰らないと「切る」以前に箱の中ですでに雪崩が起こってしまうこともあるので、「ジャポネ」以上に持ち帰りには神経を使います。

私は必ず底が広く平らな保冷袋を持っていき、ぶらぶら揺れたりしないように持ち手をキュッと短く持ち、出来るだけ底にも手を添えつつ、 

「ぶつかったらただでは済まさへんで!」「近寄らんといてな!ガルガル!」というオーラをMAXに出しながら、そそそっとバスと地下鉄で帰ります。一方で、もしも自分が躓いたりした場合は丸刈りにしてケーキに謝る覚悟です。

我が家ほぼほぼ相方と私の自家消費なので、食べる時に崩れていても混ざっていてもおいしさは変わらないので良いと言えば良いと思っているのですが、

とにかくホールの姿を美しく写真撮影するまでは何人たりとも指一本触れさせない所存で臨んでいます。

人事異動で仕事が倍増中、HPもMPも低下しまくりなのですが、そんな時こそ週末の心の拠り所、リョーコさん訪問で「かいふくのくすり」入手が必須。できる限り毎週行きたいです!

2024/09/23 更新

たわわに実った紫のぶどうのタルト

週末・金土日だけ開いている、とても美味しい、季節の果物を常識がバグるほど盛り盛りにして提供してくださるホールケーキのお店です。

完全予約制の受け取り専門店なので1週間前にHPで予約をして、翌週「出来ましたよ〜、受け取りに来てください」というメールが来たら受け取りに行くシステム。

一応予約時に大体の(1時間幅)目安時間が示されますが、あくまで目安なので、張り切ってメールが来ないうちから予約時間帯の始めに取りに行っても、だいたいまだ出来ていなくて、そのまま1時間くらい待ちぼうけということもあり得ます。

住宅地の小さなお店なので店頭まで行ってしまうと、中では待てないし、近辺にはちょっと入って待てるカフェも日影もあまりないため、最寄駅近辺でカフェに入るなり買い物をするなり散歩するなりしながら、出来ましたメールの着信待機が得策と思われます。

訪問27回目(!)の女ひとり飯のおすすめ待ちスポットは(ちぃばす利用のため白金高輪駅が最寄なのでJR勢や高輪台徒歩勢にはあまり汎用性がないかもしれないですが…)

▪️カフェ
・ベルエキップ…白金高輪4番出口徒歩3分。12席ほどの喫茶店。ホットサンドがとても美味。難点は喫煙可なこと。救済策としてテラス席(ほぼ道)あり。
・ベジボンドカフェ…同3番出口至近。健康的な野菜ジューススタンド。涼しく座れる席あり。ちょっとお高い(800円くらい)ですが生野菜を搾ってます。
・バーガーマニア…同3番出口至近。普通に美味しいグルメバーガーのお店。お昼ご飯を食べに入るので飲み物だけで入れるかは不明です。
・スタバ…同4番出口。アエルシティの1階
・タリーズ…同4番出口。プラチナタワーの地下1階
▪️買い物(イートインなし)
・メゾン・ダーニ…駅のすぐそばにあるとても美味しいガトーバスク(焼き菓子)のお店。100名店。同じくバスクチーズケーキGAZTAも近所。
・ブーランジェリーセイジアサクラ…リョーコさんのお店から徒歩1分くらいの100名店パン屋さん。垢抜けていてとても美味しい。カレーパン推。
・アコテ パティスリー…リョーコさんのお店から徒歩5分くらい。老夫婦でやられている小さなクッキー屋さん。お値段しますが素朴で美味しいです。

さて、今週の新顔は「ぶどうのタルト」。緑の「シャインマスカットのタルト」も並ぶので引き立て合って店頭がとても華やか!

もうこのぶどうが……めちゃくちゃジューシーで美味しいのなんの。皮をむいてあるぶどうと紫の皮付きのぶどうがランダムで積み上がっていて皮の色合いもいろいろで宝石のように美しく、少しずつ風味や味も違うのでとても楽しいです。

これはあれかも?リョーコ仲間のNゃちこんさんが前に教えてくださった広島県三次特産の希少な黒い宝石ぶどう的なやつかも?いやもうシーズン早々売り切れていたのでそれとは違うか、、、でも最高峰黒ぶどうのどれかでしょう。

HPには「ものすごくジューシーなので持ち帰りに30分以上かかる方はご遠慮願たい」的な但し書きが付いていて、真面目な私は「我が家からはどれだけ最大急いでも45分かかる…無理だ!!!」と予約を躊躇していたのですが、

リョーコ1年生仲間のKとう様から「そんなの気持ちと気合いの30分てことですよ!大丈夫!」と大変心強いアドバイスをいただき、予約ポチリ!Kとう様、いつも勇気をありがとうございます。

それでも心配性の私は保冷袋に自宅から保冷剤を10個くらい予め仕込んで(お、重い…。)取りに行きましたが…。無事生還。

今日は相方が出掛けているので、ひとりでまずは思う存分堪能しようと半分に切って「いただきまーす」と一口目を口に入れたところで、、、

ガチャリ。家のドアの鍵が開く音が……!ぎゃー、ホラーのようにジャストのタイミングで帰宅してくる相方。怖いんですけど。なんなの?我が家、監視カメラとか付いてるんですか???

2024/09/09 更新

桃トリオの大トリ・桃のタンブラン!

7〜8月のリョーコさんの桃シーズン。「桃タルト(2回お代わりしました…)」、「ジャポネ桃」、ときて、ついに桃シリーズ完結編。

・「桃のタンブラン 5,200円」

をいただきました。

週に3日しかない予約日の中でも、1日に14時/16時の2回しか予約枠がなく、シーズンオフ期間にも関わらず水面下では熾烈な予約争いが繰り広げられていた「桃のタンブラン」。

ここ最近の至って平和な予約状況に、すっかり油断していた私は3週にわたって予約を逃すという大失態ぶりでした。秘策「時間をおいてからリロード」作戦も、もともとの枠数がここまで少ないとキャンセルも出ないため奏効せず…

「アーモンドミルクをベースに木苺の風味を効かせた濃厚なムースリーヌ(by公式HP)」に興味津々、他のレビュアーさまが続々あげられる美味しそうなレビューに口中垂涎でした。が、ついに今週末分でなんとか予約枠をゲット。

しかし台風10号来襲で交通機関が運休し、東京の街中が息を潜めるなかなので、長靴装着、ゴアテックス着用、保冷袋持参の万全の体制で店頭引き取りに馳せ参じました。当然会社は有給休暇です笑

「タンブラン」は組み立てに手が掛かるから出来上がり時間が読めない、予約枠時間内にスムーズに受け取れた方もいるし、受け取り枠から1時間以上遅れた方もいる、という前情報を得て、何があっても待てる体制を整えていかなくちゃ、、、えーと、準備するものは…

ピロリン♪

え?「ご用意できました」メールが到着。いや、待って、まだ家だし。受け取り時間枠にもなってないし、今定時30分くらい前だよ。呼び出し早すぎじゃないですか?

あ、そうか、台風10号施策ですね。リョーコさん、全てのアントルメを前倒して作成されてるのですね!じゃあ、もうPASMOと財布さえあればOK、すぐ引き取りにうかがいまーす!

店頭に着くと「何時枠の何が出来てますボード」は真っ白。ガラス扉には「シュークリーム」「焼き菓子」現金で販売可能です、の貼り紙。やはり緊急対応してるっぽい様子。

さすがにその時間、キャンセルのアントルメはなさそうでしたが、この分だと状況的に閉店前にはどうしても来られなかったお客様分が出る可能性もありますね!

とはいえ、それを待ってはいられません。早々に出来上がった私のこの「タンブラン」を引き取って無事に持ち帰ることが本日一番のミッションなので、受領→即帰宅です。

同じく台風休みで在宅の相方がぬくぬくと濡れもせずに私の帰りを待って、玄関でちゃっかりケーキを運んでいくのもお約束通り。

というわけで家に着いて少し冷やし直して、さっそくいただきます。わー、アーモンドミルクの風味が良いですね。公式HPの説明通り、このムースリーヌが主役なのは間違いないですけど、

実際いただいてみると、それだけじゃなくて、表面をコートする儚い桜のような薄ピンクのコンフィチュール(桃?ここが木苺?)は視覚味覚共に洗練された幸せなファーストタッチをもたらしてくれるし、

ジャポネとは少し違う、「カステラ」という感じの卵+砂糖感あるしっかりした土台は懐かしい滋味あふれる味わいでムースリーヌをしっかりと支えています。

当然のごとく使われている桃は完熟で、溢れる果汁も甘い極上の果実が選ばれています。表面に飾られているのは4切ですが、ムースリーヌの中から、出てくるわ出てくるわ、「どんだけ桃を詰め込んでるんや〜」と思わず声に出して呟いてしまうほど桃が入っていました。

「タルト」、「ジャポネ」、「タンブラン」桃三姉妹、どれも甲乙付け難い、それぞれの美味しさがあって本当にこの1ヶ月、桃の美味しさを堪能させていただき楽しゅうございました。絶対3つの中どれかひとつだけ選べと言われたら私はタルトかなー。

  • 美しい!

  • なんて美しい!

  • いやほんと美しい!

  • 美味しそう!

  • ん?美しくない…。桃が溢れるほど入っていることだけ伝わればいいんだもんね!

  • いつの間にか焼き菓子がお買い上げ袋の中に紛れ込んでいました笑

  • うまー。オレンジがドライフルーツなのに生果実のようにジューシー。生地は濃ゆい!

  • 何かが売られてる可能性が高い日は、ケーキ支払い済とはいえ、念のため現金持参は必須ですね。

  • !!!!

2024/08/31 更新

夏の王冠「シャインマスカットのタルトフロマージュ」

高輪三丁目、二本榎通り沿いにピンクのファサードが一際目立つ、たいへん美味しいケーキのお店です。

「お店」と言ってもふらっと入って好きなケーキを選んで買う普通のケーキ屋さんではなく、完全予約制で1週間前(の金土日)にHP上で予約したケーキを受け取りに来る方のためだけに、金土日の3日間ドアをオープンしている「ケーキ受け渡し施設」と言った方が正しいかも知れません。

以前はひたすら出来上がりを待つ方々が店前に入り乱れ、やや混乱したりもしていましたが、「予約時間帯はあくまで目安。当日自分の分が出来上がったらメールが来るのでそれから店頭へ取りに行けば良い」という仕組みが浸透して最近の受け取りは至ってスムーズ。

ここ1〜2ヶ月はケーキどころか人も溶けるほどの暑さなので、さすがに保冷バック完全装備&熱中症完全防備体制でわざわざケーキを受け取りに行く人の数自体それほど多くないおかげで平和なだけかも知れませんが……

そんな束の間の平和な時間に、またしても楽しみな盛夏のタルト、とても綺麗なグリーンのシャインマスカットが盛られた「タルトフロマージュ」が今週ニューフェースとして登場して来ました!

さっそく予約!予約!
HPの予約もすんなりスムーズに完了出来るこの平和な日々、ありがたい…

・「タルトフロマージュ シャインマスカット[14cm] 4,940円」

タルトフロマージュの土台は「苺」、「カシスベリー」の時と同じく、少し塩気があって風味豊かなチーズのまったりしたフィリングが、サクサク軽やかな皿型タルト生地の中に敷かれているタイプ。

タルト上面にはリョーコさんお馴染みのキレの良いカスタードと神がかってフレッシュな生クリームがもりもり飾られ、旬の完熟マスカットがこれでもか!これでもか!これでもかっ!とばかりに積み上げられた姿は、、、そう。まるでエメラルドの王冠!夏の王様って感じでゴージャス綺麗です。

あと仕上げに振られたサクサクのふりかけクッキーも、なにげに良い仕事をしており、甘みと塩気、まったりとサクサクの波状攻撃が次から次へと攻守交代して訪れる、楽しく美味しいタルトでした。

「タルトがそれほど好きじゃない」とのたまう相方、、、もとい我が家の王様も「このタルトは許せる」と何やらとんでもない上から目線の感想を述べつつ、喜んで半分たいらげていました。平和です。

「平和と幸福は失った時に初めて、ああ、あの時がそうだったのだと気付く」と言いますから、2024夏、今のこの平和と幸福をマスカットのタルトと共にしっかり心に刻みます!

  • これはもう「王冠」でしょう?

  • このサクサクふりかけが単体で購入したいほどのクセになる良き歯ざわりでした。

  • 萌える断面写真ですが、何か? …決して「潰れた元タルト」の図じゃないからね!

  • 各1時間枠の中でだいたいこんな順番に(上から)出来上がって来るので、何となく時間を予測しつつ涼しいところで待機すべし

2024/08/16 更新

嗚呼、真っ白なココ!

高輪三丁目にある金土日3日間だけ開店している、完全予約制のものすごく美味しいケーキ屋さんです。

「なんでそんなに好きなの?どこがそんなに違うの?」と食べたことがない周りの人から聞かれるのですが、一個一個のパーツが全部違うとしか……!ていうか黙って一回食べて。

とても軽やかで口の中で瞬時に溶けて消えるようなホイップクリーム、濃厚なのにキレ良く、豊かな風味だけが舌に残るカスタードクリーム、季節ごとの最高に食べ頃の完熟果物を選び出す目利き。ふわりとした食感なのに決してへたらず全てのパーツを支える強さがある濃い黄色のカステラ部分。

それら三位一体によって出来上がる「ジャポネ」という名のショートケーキがお店のスペシャリテで、常時、予約開始時間と同時に激しめの争奪戦が行われています。

もし誕生日にリョーコさんの「ジャポネ」を予約して家に届けにきてくれる彼氏とかいたら、もうそんな貴女はお姫様のような幸せ者だと思いますよ、マジで。予約も受け取りも彼氏くんめっちゃ頑張ったんだろうなーとその背中に合掌してしまうくらいのハードルを越えて貴女の前に登場しているわけですから。笑

もちろん、毎週自分のために頑張る私のことも自分で思いきり褒めてます、私は。(持ち帰られるこの最高峰に美味しいケーキを当然のごとく半分は自分の物と思っている我が家の「王子」もとい子猿からもっと感謝されたいものですが…!)

そんな思いを胸に日々リョーコさん通いを続ける私ですが、今週テイクアウトさせていただいたのは、その「ジャポネ」ではなく、

・「ココ  5,200円」

華やかに桃やマスカットもりもりの「ジャポネ」や「タルト」に比べると、白一色の「ココ」は見た目が地味で、目が素通りしてしまうかもしれません。

が、なかなかどうして。メイクしたり髪を巻いたりしていないから目立たないけどよくよく見ると素材がめっちゃ美人なクラスの女の子みたいな存在です。

パーツの一つ一つがとても丹念に作り込まれていて、実は口に入れると多彩な味や食感の積み重ねで構築されており、「え?えー?!今の何?」と驚くような単調ではない味の変化やマリアージュが楽しめます。

一番下にはココナッツのビスキュイ。この塩味が全体を支えるので、上のクリームパーツだけで食べず、必ず下までザックリフォークを入れて一口の中にこのビスキュイ部分を含ませていただいてください。聞いているだけでは「?」かもしれませんが、実際やってみると絶対意味が分かります。

ビスキュイの上にはホワイトチョコのガナッシュ、その上にはねっとりしたカスタード、その上にはふわっとしたカステラ生地、真ん中にはリョーコさん得意の絶品ムースリーヌ、

その上にトロトロのカスタード、そして鬼口溶けホイップクリームが山盛り。ホワイトチョコの削り節、マシュマロ、もしかしてココナッツ粉も?振ってあったかも。そして周りを囲む薄いホワイトチョココーティング…

「白〜クリーム色」のものばかりで出来ているのですが、決して単調ではない、その重ね技の見事さと味わいと食感の組み合わせのセンスの良さに、思わず厳かな祈りを捧げたくなってしまう白いケーキでした。

繰り返しになりますが、めっちゃ甘党で甘くなければ食べた気がしない人以外は、くれぐれも上部だけを先に食べないでください。

うちの相方は最初、「ちょっと僕には甘過ぎます。もうあげます」と離脱しかけていましたが、下までざっくり取って口に入れるワザを伝授した途端「喜!」と食べ進んでおりました!

  • このチロッと垂れたホワイトチョコクリームのシズル感たるや…!

  • ホワイトチョコの削り節は箱から出ると縦横無尽に散らばるイキの良さ!切る時には周りを囲って注意の上。

  • 断面をきれいにお見せするのはいつもとても難しい…

  • 角のピチッとした所もとても好き♡

2024/08/09 更新

桃っ!

高輪三丁目にある完全予約制の非常に美味しいホールケーキを受け取れるお店。店頭はあくまで「予約したケーキの受け渡し場所」なので予約なしにふらりとお店を訪ねてもほぼ買える商品はありません。

(※ごくたまにキャンセルや作り過ぎ?の商品が店頭に貼り出されて運の良い方が通りすがりで購入されることはあります)

特に「ジャポネ」と名付けられたホールのショートケーキは、季節の完熟果物と、あたかも天上の食べ物のような口溶けの良い軽やかでフレッシュな生クリーム、風味豊かなカスタード、ふわっふわのジェノワーズが織りなす、

最高のバランスのショートケーキを、その日その時間の作り立てで味わえる、ということでいつもたいへんな人気。1週間前の朝10時予約スタートから壮絶な争奪戦が行われ、なかなか簡単には予約ができません。

今回の「桃」は待ち焦がれていた桃好きの皆さまが殺到しているようで、夏のシーズンオフにしては朝一瞬で予約画面が消えてしまう熾烈さでした。

しかし、百戦錬磨の先輩レビュアー様から伝授された、「時間をあけてまめにリロードしながら何度か見てみるとキャンセル枠がポロッと出ることがあるからそれを待つべし」の術により、

辛抱強くリロードを繰り返して予約枠を何とか確保。熾烈ではありますが、12月〜2月頃に比べるとまだ緩いので、諦めずに絶対取ろうという強い意志さえあれば取れますので、躊躇されているお客様は頑張ってみてください!

ということで、いよいよ私も初めていただきました!夏のクライマックス、憧れの桃のジャポネ様を。

・「ジャポネ 桃  4,720円」

「ジャポネ」自体は苺、オレンジ、メロン、と何度かいただいて都度触れているので説明はやや省略なのですが、課題は桃ですね。

今の時期の桃は汁気が多くどんどん水分が出るので、もう少し季節が深まって桃の果実自体もしまって甘味が濃くなる方がジャポネにはベストなのかもと思いました。

今の桃は生クリームの上に載せると変色してしまうし果汁とともにクリームが崩れるので、上面の桃飾りは少し控えめで、ジェノワーズの中にたっぷりと収めてあるのですが(断面図)、

やはり桃は櫛形に切られてシュルシュルの果汁と共に頬張りたい気持ちからすると、サンドされた薄い桃に少し欲求不満を感じてしまうかなと思いました。

というのも、先にタルトを先週いただいてしまったため、果汁をたっぷり含んだ桃が山の上にもさらに山盛りされてなお、タルト生地によって強く支えられていて、桃もタルトも存分に溺れるほど堪能できた、あの幻影がチラついてしまうのだと思います。

とか言いつつ、充分これまで食べたこともないほど美味しいケーキなのですけど、どんどんハードルが上がってどんどん味覚が贅沢なっていく自分が怖いです〜!

  • 桃が控えられている分、大粒のさくらんぼが乗ってます♡

  • 下手な私にも断面が比較的美しく切れたところを見ると、中の生クリームが普段より固めに立てられているのかも?

2024/07/31 更新

桃のタルトに溺れるー!

はい、リョーコさんに桃の季節がやってきましたね!先輩レビュアーの皆さまの過去写真を観つつ、「リョーコ1年生」の私はずっと食べられる日が楽しみでした!!

折しも、毎日体温並の暑さでへとへとの文字が行列になって背中に覆いかぶさるような日々の中、文字通り砂漠のオアシスのような、一服の甘露のような、渓谷を吹き渡る清涼な風のような、コンクリートジャングルに咲くピンクの花のような……知っている限りの形容詞を尽くしてこの癒し効果を伝えたい、

・「桃のタルト  4,880円」

です。

とにかく実物の写真をご覧ください。
まじ溺れるほどの桃の量。オーダーのページは盛ってあるというのは良くあることですが、見本より実物の方が盛り盛りってどんだけ良心的!?

正直、カットした姿はとても世間様にお見せ出来ませんでしたが(一応いったん1時間くらい冷やして落ち着かせてから切ったのですが)どこにナイフを入れたら良いかわからない桃また桃のタルト表面が雪崩のように切った先から全て落ちてくるので皿の上に「桃の山」が出来上がりました。

桃自体がシュルシュルで甘い汁に溢れて涅槃に行ってしまうくらい美味しいので、もう元はタルトだったとか、形がどうだったとか、何がどんなふうに積み重なっていたかとか、そんな見た目なんて全然気にならないのです……

桃に溺れろ!桃を楽しめ!!もうそれだけです。笑

でもそう言えば桃って1〜2週間で種類や産地がどんどん入れ替わっていくから、確かにいまの時期は果汁が多い瑞々しい桃が市場に流通していますが、8月頃の桃は硬くて果汁は減るけど凝縮して甘い果物になりますよね。

もしかして少し先の週にお代わりすると、また違う桃に溺れることができるのかも知れません。それを考えただけでこの夏を生き延びられますし、めちゃくちゃ楽しみなのですが。

2024/07/24 更新

「いちごタルト」から「カシスベリータルト」までの轍(わだち)

高輪三丁目にある完全予約制の非常に美味しいホールケーキを受け取れるお店。店頭はあくまで「予約したケーキの受け渡し場所」なので予約なしにふらりとお店を訪ねてもほぼ買える商品はありません。

今年の1月、ふと魔が差してこちらの「いちごタルト」を初めていただいて以来、その美味しさに「人としてやばい」ほどハマってしまい、以来ほぼ毎週のように何かしらホールケーキを予約しては受領のため、はるばる片道1時間かけて高輪へ通う身の上になりました。暇か?!

時には朝10時からの熾烈な予約競争に立ち向かうためにスマホを握りしめて一喜一憂、時には厳寒の日、豪雨、台風の中での引き取り、やむ無く平日受領になる時は早めに仕事を片付けそっと通い、今も炎天下、高輪三丁目への道を毎週通っています。

つまり、それくらい美味しいケーキが食べられるということは間違いありません。予約の面倒臭さや場所の不便さ、お値段などで躊躇されている方もおられると思いますが、人生一度くらいは魔に魅入られてみても良いのでは?きっと後悔はしないはずと「お前が言うな」的にお勧めしておきます。

リョーコさんの食べログレビューも数えると今回が21回め、「苺のジャポネ」を2回お代わりした以外は全部違うケーキなので約20種類のリョーコさんのケーキをいただくことが出来たということで、我ながら何と幸せな半年間を過ごせたことかと感慨深いです。

あっ、感慨に耽っているからと言って別にここでリョーコさん通い引退とかではありませんよ。ふと振り返っただけです。春の健康診断の結果「体重が増えています。専門家による生活指導を希望しますか?」という問いかけにも堂々NOと答え、これから秋の果物の実りも果敢にいただくべく頑張る所存です!

そんなわけで先週のお引き取りは

・「タルトフロマージュ カシスベリー 4,840円」

3月頃にいただいた「タルトフロマージュ苺」のブルーベリー版です。生の大粒のブルーベリーとカシスソースが雨あられの如く降りかかった、天使の口溶け生クリームの下に、ねっとり濃厚なのにスルッと食べられる甘いカスタード、少し塩気のあるフロマージュタルト、そしてサックリとバターが香るタルト生地。

味や食感の移り変わりの見事さは毎度のことながら、今回のタルト、アントシアニンたっぷりの生ブルーベリー効果で、日々、小さなスマホでちまちまレビューを書いて疲れがちな「眼」にも何だか癒しがあったような気がします!

びっくりしたのは夕方家に帰った時、玄関に相方が飛ぶように迎えに出て来て、サッとジェントルマンのごとく私の荷物を持ってくれたことですが、どうやらお腹が空いていて私が帰ってくれば荷物の中に美味しいケーキがあるはずだと学んで受け取りに来たのが実態のよう。野生の子猿が観光客の荷物を持っていくのと変わりませんでした…!

あー、すぐには食べないから、冷やして生クリームが少し落ち着くまでちょっと待ちなさいって言ってるのにーーー!あー、ちょ、ちょっと待って!せめて写真だけは撮りたいんですけど……

ということで若干、崩れがちな断面写真の出来上がり。そしてその後2人で競争のように半分ずつ、夕飯前なのに速攻で食べてしまいました。ウーン、コレッテソウイウ食べ物ジャナインジャナイカナー?

2024/07/12 更新

この夏の最高峰・メロンのミルフィーユに到達

金土日しか開いていない、完全事前予約制のケーキ引き取り専門店です。他のお店とは一線を画すほど超絶美味しいホールケーキ(こちらでは「アントルメ」と呼ばれます)と焼き菓子をいただくことが出来ます。

予約は前の週の金土日朝10時からホームページ(Table Checkに遷移)で開始されますが、その予約は13時〜14時、14時〜15時のように、「その時間枠内のどこかで出来上がる予定」という、とりあえずの「引き取り権利」の予約であって、○時定刻で受け取れるという受取時間の予約ではありません。

当日は予約時間枠内で出来上がったケーキから順に「ご準備できました」メールが携帯に届くので、メールを受け取ってからから店頭にピックアップに伺えばOK。雨の中や炎天下に外で並んで待つ必要がないたいへん合理的なシステムです。

かつてはひたすら店前に行列して順番を待つシステムだったそうですが、静かな商店街であまりの人だかりに近隣住人の方から「人が車道にはみ出して危険だし歩道の占拠も迷惑」との通報で警察官の出動があったりした結果、徐々に改善されて今のシステムに落ち着いたようです。

なぜそうなるのかというと、ひとつひとつのケーキを引き取り時間枠に合わせてリョーコさん自らが手仕事で仕上げておられるため、順番に一個ずつしか出来上がらないのです。

そうして出来立てほやほやの取っておきをいただけるからこそ、我々は美味しいケーキが食べられ、こちらのお店の味の生命線にもなっている仕組みと言えます。

そのような特殊運営の中でも、とりわけ手がかかり1時間の枠内でたった2台しか作れない高嶺の花と言われている、ハレの日アントルメ「ミルフィーユのメロンver.」、予約権利をついに獲得できました。

もうこのままメロンの季節が終わってしまうのではないかと思いながら、祈るように「時間枠選択ボタン」を日を変え時間を変えて何度も押し続けていたらある時ポロリン!とキャンセル枠が転がり出て来た感じでしたので、諦めなければ購入出来ます。

ということで、今週お引き取りさせていただいたのは

・「ミルフィーユ メロンシャンティ 7,200円」

嬉しくて同じような写真を何枚も撮っていることをお許しください。嬉しかったのです。笑

あと、この日に限り、店頭に「グレープフルーツとホワイトチョコのタルト」が「現金のみ」で当日購入できるお知らせが貼られていました。当日キャンセルが出てしまったか重複があったのでしょうか。

召し上がった方ならわかると思いますが、この「グレフルタルト」は傑作で、私も大好きなので、もし今日のお引き取りがミルフィーユ以外だったら迷わず手を挙げたと思うのですが、、、

さすがにこのボリュームでさらにもう一台いただく自信はなく涙を飲みました。どなたか幸運な方が2個目あるいは通りすがりゲットされたのでしょうか。羨ましいー!涙を拭きつつ、自分の宝物を担いで慎重に急いで帰宅します。

この日は保冷袋を忘れてしまい、32℃超えの非常に暑い日でもあったので、駅からタクシーで乗り付け、店頭ピックアップ後また駅までタクシーという禁断の運搬秘術を行使してしまいました。

秘術によってコインが失われましたが、この最高峰を美しい姿で無事、我が家の冷蔵庫へ収められたので良しとしましょう。

ミルフィーユ生地部分はそれだけで売っていても焼き菓子として成立するであろう、馥郁たる香りと甘みとサクッサクの歯ざわり。カスタードと生クリームはリョーコさんクオリティの雑味のない豊かな甘さで口の中でスルッと溶けるキレの良い味わい。このループだけでマジいくらでも食べられそうです。

メロンが完熟で甘く、滴るような瑞々しさで水分の浸透が心配になって写真撮影後、上に乗っているメロンを相方が見る前にほとんどつまみ食いして「水分量調整」していたことは秘密です笑。

2024/07/03 更新

初購入、リョーコさんの焼き菓子!

今は社内で統廃合され消滅してしまった「幻」部署で、数年間一緒に机を並べて働いていた同僚女子のうち、特に気が合って残業メシをよく一緒していた先輩(3つ上)と後輩(3つ下)の3人で「久々に集まろう!」という機運が高まり、その際の手土産としてリョーコさんの焼き菓子を買いに来ました。

アントルメ(ホールケーキ)は入れ替わりも激しく、競争率も高めなので気合いを入れて予約しますが、焼き菓子は年中いつでも購入出来るので、なんとなく「いつでも良いや」と放置していたため、訪問19回目にして初購入となります。

これまで先輩レビュアー様やリョーコさんのページの「ピックアップレビュー」にも焼き菓子の美味しさがしばしば語られていたのですが、「いうてもフィナンシェでしょう、いろいろ食べてきてるし、美味しい感じはだいたい分かるよ」と完全に舐めていました……

やはりリョーコさんは只者ではないです。「フィナンシェの美味しい感じ」として私が想定していた味わいとは違う方向性の秀逸な美味しさが提示されていて「なるほどー。こりゃ美味しいわ!」と、今日まで購入しなかったことを軽く後悔しました。

なんですかね…これは。コクがあるというか、旨みがあるというか……。後を引くようにどんどん食べたくなってしまう感じなのです。フィナンシェはあのサクッとフワッとの軽やかな歯応えとバターの香りが命みたいなところがあり、美味しいお店はそこを先鋭化していっていると思うのですが、

リョーコさんのフィナンシェはそっちではなく、生地の美味しさそのもので勝負している感じがします。噛めば噛むほど味が出るじゃないですが、焼いた生地から旨味みたいなものが引き出されて食べ飽きません。うーむ、やはり天才か。

あ、今回アソート一箱を3人で分けたため、私は「キャラメル」しか食べていないので、今のはキャラメルの感想になります。

それぞれ先輩と後輩から「とても美味しかった、ありがとう」との感想はもらっているのですが、どこがどんなふうに???200字以内で文章化して、などと詰め寄るのはさすがに怖いので、今度は自分のためにもう一度、全アソート購入させていただきレビューいたしますー!

今回購入したのは

・「フィナンシェアソート(11個入り) 3,480円」
【バニラ4個、キャラメル4個、ショコラ3個】

2024/06/25 更新

オール・ザッツ・グレープフルーツ!

どうやってグレープフルーツの薄皮をこんなに綺麗にむいているのだろう?と疑問に思うくらい、まるっと大振りなのに一分の欠けもない見事な房の形のまま、10個程が山盛りに隙間無くみっちりと敷き詰め積み上げられたフォルムにまず見惚れてしまいました。

その上にはさらにこんもりと山高に絞り上げられた、かなりのボリュームなのに口に入れたら一瞬で溶けてしまうであろうリョーコさん特有のフレッシュな生クリーム。

そこに絡まるように回しかけられたホワイトクリームソースとランダムに飾られた細く長いスティック状のホワイトチョコ。

ほぼ白と淡い黄のみで構成された色味に、全く派手さの要素はないのに、存在感そのものがゴージャスで完璧。何かシャンパンゴールドの光を放つ高貴なものが家に舞い降りて来たような感覚です。

いや、これカットするの無理!

完璧なフォルム過ぎて、どこも壊さずただずっとずっと眺めていたい。清楚でありながら女王のような気高さとゴージャスさも併せ持つこのタルト様を私のような者が切って食べるなんて、そんなおこがましいこと出来ません!

ああ、でもリョーコさんのHPの説明に書いてあった「ホワイトチョコレートをベースにマール酒を効かせたブリュレ」と「グレープフルーツ果汁で濃厚に炊き上げたクリーム」の部分がどんな風味、舌触り、色味で仕上がっているのか、表からでは見えないその部分も触れたい、知りたい、食べたい、味わいたい!

近づきたいけど遠ざかりたい、もはや思春期の「オタ恋」のような気持ちで本日向き合っているのが

・「グレープフルーツとホワイトチョコのタルト 直径14cm 4,840円」

結論から言うと、我慢できず箱から出して即切ってあっという間に食べてしまいました。

見た目の近寄りがたいまでの高貴さとは打って変わって、食べてみると、内面は豊かで変化に富んでいてお茶目で少し苦味も効いた「付き合って最高に楽しい友だち」みたいな味わいでした。

そしてもういない……。

きゃっきゃと笑い転げたり内面を見せあって心に触れたり、楽しく濃厚に付き合って親友になれたと思ったら、ひと夏でサッと遠くに転校してしまった友だちを想うような喪失感です。

もう一度会いたい、出来れば今年の夏に。無理でも必ず来年の夏にまた会おうね。

  • 光を発するほどの高貴で完璧な姿。見惚れてしまいます。

  • サクッと軽いタルト生地、ブリュレ、果汁を感じるカスタード、フレッシュな生クリーム、ホワイトチョコの5層とたわわなグレフル果実が山盛りの萌える断面!断じて「元タルトだった塊」じゃないですよ。

2024/06/21 更新

「ジャポネメロン」が我が家の冷蔵庫にある、なんと満ち足りた時間でしょう!

高輪台にある完全予約制の非常に美味しいホールケーキを受け取れるお店です。1週間のうち金土日の3日間だけお店がオープンしますが、店頭はあくまで「予約したケーキの受け渡し場所」なので予約なしでお店を訪ねても買える商品はほぼありません。

毎週金土日の朝10時から公式HPの予約ページにて(※Table Checkに飛びます)1週間後に引き取るケーキの予約が出来ます。

1時間刻みの引き取り枠で空きを見つけて予約をすることになりますが、「13時〜」の枠で予約していても「13時きっかりに全員受け取れる」という意味ではなく、「13〜14時の間のどこかで出来上がりますよ」という意味です。出来上がると店からメールが来ます。

ここを誤解されている方が多く、「こちらは予約時間通り店に来たのに店頭で20分も30分も待たされるなんて信じられない!」という無用の怒りや疲弊を産んでいる原因になっているように思います。

某日受け取りに行った際(ご用意完了メール受領済)狭い店内の片隅に疲れ切った暗い表情で亡霊のように佇んだままカウンター前に進まない方がいたため、さすがに店内で待っているのはメール受領済の方かと思って順番確認のため「受け取りの方ですか?」と聞いたところ、

カッと怒りの表情を向けられ「まだ20分以上かかるって言われててずっと待たされてるんですけど!(何なんですかこれ?)」と恨みのこもったお返事を浴びてしまい、このご様子では仕組みを冷静に説明しても怒りに油を注ぐだけのように思って「あ、ああ」としか言えず。這々の態で自分の分を受け取って店を出てしまいました。

お店の方も「外でお待ちください」とも言えず、困ってそこに放置しておられたのでしょう…でもお店の方は聞かれたことに答えるだけでなく(出来てますか?いえまだです。何時に出来ますか?20分後です。的な会話しかしていない気がする)都度、こういう方にも仕組みを理解いただけるよう口頭でイチから説明すべきでは?と老婆心ながら思いました。

こちらのケーキはリョーコさんご自身が2階の工房で受け取り直前に仕上げをするため、手作業で一個ずつしか出来上がりません。そして、それこそが他にはない「出来立てケーキ」であるゆえの美味しさの秘密です。

1時間枠の中で先に仕上げてもOKなケーキから順番に仕上げていき、これまでの経験上、特に「ジャポネ」は生クリーム絞りのため時間帯の中で一番最後に作られることが多く、13時〜受け取り予約なら14時直前(14時過ぎることも多い)に「準備完了」メールが来ます。

……という独自の仕組みで運営されているリョーコさんのアントルメ(ホールケーキ)ですが、今回私はその「ジャポネ」様の受け取りだったので、

きっと遅いだろうと踏んで、時間帯の30分過ぎ頃に最寄り駅に着き、駅前で生キャロットジュースを飲み、別なパティスリーで焼き菓子を買い、さすがに次の時間帯に入っても尚メールが来なかったため、次時間帯15分過ぎくらいに店頭に行って問い合わせをしました。

「遅れてすみません、ちょうど今出来て降りてきました!」ということで結局、無事店頭待ち時間はゼロでお迎え出来たジャポネ様が、

・「ジャポネ メロン 4,920円」

保冷袋持参で大切に大切に持ち帰り、しばらく冷蔵庫で再度冷やします。……と、そこでその日は力尽きてソファで寝てしまい、相方が帰宅して起こされました。その昼寝の幸せだったことと言ったら!

冷蔵庫にメロンがたっぷり載った出来立てのホールのショートケーキが入っていて、目が覚めたらそれを好きなだけ食べられる!ああ、今日は良い日だな、楽しいなぁーという充実した昼寝からの目覚めってなかなか無いものです。人生最良の昼寝と言っても過言ではないかと。

味はもう何度も書いているので繰り返しませんが、生クリームがフレッシュで口に入れた途端溶けて天国の食べ物のような他にない食感。メロンは果汁たっぷりで上に載っているだけでなく3段に挟まれてすごい贅沢三昧です!

  • 昼寝して夜起きてから撮影したのでなんだかムーディーな陰影が…

  • メロンが甘いので生クリームの甘さはぶつからないよう控えめに感じました

  • だ、断面…!雪崩てるけどなんとか撮りました。

2024/06/14 更新

嵐の中のリュミエール(光)!

例年になくお天気が不安定ですよね。最近の私は特に週末の天気に敏感で、早くも台風が発生したとか、雷雨?突風?大雨?かと思えば盛夏並の気温?と週末前の天気予報を聞いては一喜一憂てす。

というのも、高輪にある毎週金土日の週末3日間だけ営業されているこちらのお店へ、他ではなかなか味わえないほど超絶美味しいケーキを引き取りにお伺いするという大事な任務があるからなのです。

ちなみに週末3日間、お店は開いてはいますが、基本的に予約した方の引き取り分しか作っておられない店なので「週末で近くまで来たから」などと、思い付きでぶらりと立ち寄っても、購入は難しいです。ご注意ください。逆に、予約した以上は嵐でも熱波でも引き取りに行く強い覚悟を問われます…!

初めてご利用の方は、とりあえずまず1週間前の金土日、朝10時からオープンするホームページ(Table checkへ遷移)で、購入したいケーキと引き取りの日にちと時間帯の予約をされてください。

クリスマスやバレンタインなどの需要ハイシーズンには秒で売り切れてしまい超予約困難だった人気商品も夏場に差し掛かり、今は比較的ネット上の集まりも緩やかなので、

希望のケーキを自在に選んで予約ゲットできる確率が高いですし、初夏の果物が滴るように美味しいので入門の季節としては実はおすすめかも。まあ、でも天気と気候がね……。

そう。かなりの方が雨中、店頭でお待ちでしたが、マジでお互いのため、「ご準備できました」メールが来てから店頭に行かれてくださいー。

店前に並んで待たなくてもメールが来たらすぐ受け取れますし、予約したケーキは絶対なくなったり、順番を抜かされたりもしませんから。リョーコさんの作業手順で仕上げておられるので、逆にメールが来る前に並んだからといって先に渡してもらえたりもしないです、おそらく。

そんなわけで週末、わたしはだいたい40分過ぎ頃に「準備できました」メールを受領して、のんびり駅近くのジューススタンドに居たので慌ててちいばすでお伺いしました。大きな傘を持ちつつ受け取ったのは、

・「リュミエール(12cm×12cm) 6,400円」

名前がそのまま「光」ですよ、美しい!

雨の中、傘とケーキを慎重に両手に持ちつつ、地下鉄とバスを乗り継いで1時間弱。苦労の甲斐あって我が家に「太陽」を持ち帰ったのかと思うくらい、オレンジの光溢れるめっちゃ神々しいケーキが箱から無事に登場でした(喜!)。もちろん即食べます。

一番下は比較的サクサクした食感のビスキュイ層、そしてマンゴー果肉のコンポート(とても甘いがフレッシュかも?)、そしてその間に薄くホワイトチョコ層があったかも(色々うろ覚え)と思うくらい、台は果汁を吸わず、ずっとサクサクでした。

そして、リョーコさんの神ムースリーヌとピューレ、周りを取り囲む甘いけど嫌な後味が全く残らないパリパリのホワイトチョコの壁。てっぺんにはマンゴー、オレンジ、パインがこぼれるくらい山盛り!外の天気を忘れて、晴れ晴れと光のケーキをいただきました。

そう言えばムースリーヌ層ですが、持ち帰ってすぐいただいた時、相方が「え?アイスケーキなの?」と驚いていたくらい、シャリシャリのシャーベット食感。それから冷蔵庫に数時間置いて夕食後にもう半分をいただいた時はなめらかなムースリーヌ食感と、同じケーキで2度の味わいを楽しめました。

夏場のお持ち帰り対策としてムースリーヌ部分はいったん冷凍されているのかもしれませんね。それはそれで楽しく二度美味しかったので全然ありでした!

  • 光!

  • 光!光!

  • 光!光!光!

  • 五層の断面萌え写真!(切るの下手ですみません)

2024/06/05 更新

初夏には大人風味なオレンジのジャポネ

大人になってみて良かったなと思うことがいくつかありますが、私の場合は①誰の許可も得ずに好きな場所に好きな時に出掛けられる、②読みたい本を我慢せず欲しいだけ買える、そして③「ショートケーキ」を自分のためにホールで買って食べられるようになったことでしょうか。

そしてリョーコさんの「ジャポネ」と出会ってからは③の解像度がさらに上がって、他のお店のホールショートケーキでは到達できないところまで満足度のハードルが上がってしまった気がします。

逆に言えばリョーコさんの「ジャポネ」さえあればこれまでの日常では到達できなかったほどの満足感と幸福感が手に入るようになったということでもあるのですから素敵なことです。

大人は「人に迷惑をかけずに自分で自分の機嫌を取る方法」をいくつか持っておくべきだ、と社会人になってすぐ尊敬する先輩から教わったのですが、リョーコさんの「ジャポネ」は私にとっては現状、間違いなくその最良の方法になっていると言えます。

「どんなに気が塞いでも落ち込んでも、それさえあればとりあえず元気になれるもの」が具体的に存在し、手順を踏めば手に入れられるって、精神衛生上とても良いことなのです。たとえ入手まで少しの面倒臭さと手間と時間とお金が掛かったとしても、そこに絶対確実な「幸福感」があるとわかっていれば取り組めますよね!

ということで今週の幸福感のお持ち帰りは

・「ジャポネ オレンジ 4,600円」

「グランマルニエを使用したスッキリ大人のジャポネ」とホームページに説明があるように、これぞ「大人が自分のために買うショートケーキ」!

「グランマルニエ」はお菓子作りをかじった人なら一度は使ったことがあるかもしれない、ポピュラーなオレンジリキュールです。夕陽のようなゴールデンアンバー色の美しい液色のコニャックベースで、アルコール度数は結構高め。バニラやキャラメル、ハーブや焦がしたオレンジ皮の香りなど少し複雑な香りが内包されています。

オレンジ風味を付けるために使うリキュールには、この「グランマルニエ」ともう一つ、全く別の製法で作られた「コアントロー」がありますが、「コアントロー」は透明の蒸留酒でひたすらオレンジの苦味と風味に特化した純粋でスッキリしたオレンジ風味。

こちらは無色透明なので、一般には真っ白な生クリームにオレンジ風味を付けたい時は「コアントロー」が使われるケースが多く、「グランマルニエ」は熱しても香りが残るので色味より香り重視のパウンドケーキなどに使われることが多いのですが、、、

リョーコさんは敢えてこの「グランマルニエ」を生クリームに使い、真っ白ではなく少しだけアンバーを感じるクリーム色に仕立て、香りもスッキリ純粋なオレンジではなく、キャラメルや焦げたオレンジなど少しの複雑さを内包させたかったのかなと感じました。

つまり、いろいろあってただ単純に真っ白のままでは居られず、純粋な善悪だけでは割り切れない複雑に積み重なって様々な要素を内包した時間や状況を裁いて来た人=「大人」のためのショートケーキなのかなと。

クリームを口に入れた瞬間に広がる、甘いだけでない少し複雑で懐かしいような気がする様々な風味、それをしっかり明るく支えてくれるカスタード、驚くほどの鮮やかな黄色でふわっふわなのに強さを感じるジェノワーズ、そしていつものようにとてもフレッシュで完熟したオレンジ果実……完璧です。

実はオレンジのショートケーキってあまり売っているのを見たことがないですし、私は今回初めて食べた気がするのですが、この「グランマルニエ」風味込みでとても好きなケーキになりました。

ああ、これを独り占めできるって、大人になって良かったなー!と堪能してるところに相方が帰宅。「あ、あー!」からのフォークとお皿用意からの「うまーい」まで10秒。こうして幸福を分け合うこともまた大人の時間なのかもしれませんねー。あ、でも3/4は私の分ですからー!

2024/05/28 更新

めっちゃピスタチオー!!!

苺、レモン、パイン、無花果(いちじく)などなど、その季節の旬の完熟フルーツを山盛りこぼれ落ちるほど使ったリョーコさんのタルトシリーズが、今週は「ピスタチオとチェリー」という禁断の美しい組み合わせでやって来ました。

こちらのお店は、たわわな季節のフルーツたっぷりのタルトシリーズやショートケーキ(リョーコさんのお店では「ジャポネ」と呼ばれます)を始めどれも他ではなかなか真似の出来ない格別の美味しさで、一度いただくとそのまま中毒になってしまう高輪の超人気&予約困難パティスリーになります。

思い立ったその日に行っても店頭で購入出来る商品はほぼなく(※そもそも週3日しか開いていませんし)、1週間前に公式サイトから(※Table checkに連携)引き取り時間帯と商品を予約し、

1週間後に自分が予約した時間帯内のどこかで「貴女の商品が今出来上がりましたよー」とメールで呼ばれてから商品を受け取りに行くシステムになっています。

なんでそんな面倒なシステムになっているかと言うと、全ての商品をリョーコさんが2階の工房で一人で最後の仕上げをされていて、全行程店内で一つ一つ手作りするケーキだから、どうしても一つずつ順番にしか出来上がらないからなのです。

その日、その時、自分のために仕上げられた出来立てのホールケーキをその場で受け取れるというのがリョーコさんのお店の最高の醍醐味であり、他では味わえないほどフレッシュな生地、クリーム、フルーツの美味しさを味わえる理由と言えましょう。

今年の1月まで私も「美味しいって言ってもそこまで差はないでしょ、名のあるお店はみんな技術高いし」と思っていたのですが、、、出来心でふと「苺のタルト」を予約して食べてしまって以来、ほぼ毎週リョーコさんのケーキが食べたくて通い続けてしまっています。4月に受けた健康診断の結果がそろそろ届くのが怖いです〜笑

そんな日々を過ごす中、過去に先輩レビュアー様たちがあげておられる、私がまだ経験していない季節のケーキたちの写真を眺め、舐めるようにレビューを読んではいつもワクワクしているのですが、ずっと気になっていた「ピスタチオとチェリーのタルト」。

このピスタチオとチェリーのタルトのクリームは?タルト台は?チェリーは?いったいどんな味なんだろう?と、出てくる季節を楽しみに待っていました。というわけで今週はついに来た

・「ピスタチオとチェリーのタルト 5,400円」

をお持ち帰り。

かなり蒸し暑い季節になりつつあるので保冷バック持参、持ち帰ったらまずは冷蔵庫で冷やし直してからいただきます。

最近では週末夕方に私が美味しいケーキを持ち帰って来ると覚えた相方が、野犬のようにお腹を空かせて玄関で待ち構えてすぐ食べようとすることもあるので油断なりません。今日は相方が遅くなることを確認の上、ゆっくり一人でまずは半分いただきますー!

あー。やっぱり切るのが下手過ぎて綺麗な断面をお見せ出来ず、無念です。でもお分かりいただけますでしょうか、軽やかで香ばしいキツネ色のタルトの中にどっしりと深緑色のピスタチオのタルト生地が詰まっています。この地帯はバターの香りとピスタチオペーストが絡み合ってしっかり濃厚で旨みがたっぷりです。

その上には、甘酸っぱく煮込まれたグリオットチェリーの果実とチェリーのジュレがぎっしり敷き込まれて(ここのパーツ、マジで美味、瓶に詰めて売って欲しいです!)、

次に来る芳醇なピスタチオ生クリームの風味をより感じさせる舞台を整え、さあ行っておいで、たっぷりふわふわ綺麗な薄緑色でフレッシュでめっちゃピスタチオーーー!!!な世界へ!!!という構成になります。

上に乗っているチェリー果実は、ここまでの「めっちゃピスタチオーーー!!!」で陶然となってボーッとした心を落ち着かせるために、少し酸味あるキュッと爽やかな味でちゃんと現実世界に戻って来れる「締め」になっている感じです。

下から順に食べても上から順に食べても一度に全部のパーツを口に入れてもそれぞれの役割がちゃんとバランスよく働いて、味わいの移り変わりが立体的で満足度が高いです。相方が帰ってきたらまた残りの半分を一緒にいただきます!

2024/05/20 更新

初夏の果物オールスターズ「タンブラン」

高輪台にある完全予約制の非常に美味しいホールケーキを受け取れるお店です。しかし、店頭はあくまで「予約したケーキの受け渡し場所」なので予約なしでふらりとお店を訪ねても買える商品はほぼありません。

毎週金土日の朝10時から公式HPの予約ページにて(※Table Checkに飛びます)1週間後に引き取るケーキの予約が出来ます。

13〜14時
14〜15時
15〜16時
16〜17時

という1時間刻みの引き取り枠で空きを見つけて予約をすることになりますが、人気や需要期によっては朝一瞬で全枠が埋まってしまうこともあります。

引き取り当日「予約した時間枠の中で用意ができた商品順」にお店からショートメールで呼び出しが届きますので、メールが来てからおもむろに店頭を訪ねてください。

「13時〜」の枠で予約していても「あなたは13時から受け取れる」という意味ではないので、ウキウキしながら13時に行って店前でスタンバっていても、結局そのまま1時間くらい(商品によっては次の予約時間帯まではみ出して)待ちぼうけになることもありえます。

……という独自の仕組みで運営されているリョーコさんのアントルメ(ホールケーキ)の中でも、さらに今回は1日2枠の時間帯(14時〜、16時〜)しか予約を受け付けていない希少種

・「タンブラン 5,280円」

の予約枠をゲットできたのでいただいてまいりました。当日お店から「ご用意出来ました」メールは結構早めで、予約時間帯の10分頃。

駅に着いたタイミングだったので先週開拓した白金高輪駅前の生ジュースを飲みに行く暇もなく、ちょうど来たミニバスに乗って駆けつけました。

時間枠と数を絞って万全の体制で取り組んでおられることが奏功して、いつになく受け取りがとってもスムーズ。店頭滞在2分(!)即お持ち帰りといった感じでありがたいです。

今日は相方の帰りが遅めなので、急かされることもなく心穏やかに冷蔵庫で冷やし直し、その間にシャワーも浴びて着替えもしてさっぱり身を清めてから、そっとひとりで箱を開けます。

ああ美しい!表面にかけられたマンゴーピューレの明るい山吹色。結ばれた金色のリボン。すんなり長くしっとりしたオレンジピール、ジューシーなのがひと目で分かるパインダイス…心置きなく輝く姿を愛でてからカットの儀へ。

あーれー!

ナイフで押されて中のたっぷりフルーツが飛び出して崩れてしまいます〜。「苺のフレジェ」の時はうまく切れたのですが、ムースリーヌの硬さが違うのかもしれません。綺麗に切って断面写真を載せておられるレビュアー様、凄腕です。

ま、崩れても美味しいものは美味しいので、家で食べる分には問題ない……って、最近同じ言葉を書いた覚えがありますが。季節的にナイフをキンキンに冷やさないとダメなのか、今後もこのようなことになるなら、もっと鋭く切れまくる果物用のナイフを新たに買うべきか。(※今は長いパン切り包丁使用)

などと考えつつもホールはどんどん口の中へ笑。
ココナッツリキュールが香るなめらかなムースリーヌに陶然と溺れつつ、メロン、マンゴー、バナナ、キュウイ(リョーコさんの表記に準じます)、パインがゴロゴロと飛び出して来て舌の上が楽しいことこの上ありません。なんだかウキウキしてきます。

「タンブラン」は古い時代のピアノ練習曲の題名にその名を冠する曲がありますが、黒鍵と白鍵を交互に細かくフレーズを繰り返して弾く楽しい曲なので、そんな味覚的イメージなのか、もっと大元の「太鼓」の名前からケーキの形状に模して名付けられたのか、いずれにしても食べていて楽しくなるケーキでした。

上下のビスキュイは意外と果実の水分侵食は受けておらず、終始さっくり軽やかで、果汁とムースリーヌに溺れる口の中を程よく落ち着かせてくれる役割に計算され尽くした構成の妙を感じます。受け取りから5〜6時間経過した夕食後に再度食べても(相方にも1/4付与)その印象は変わらずだったので水分対策されているのかもしれません。

2024/05/15 更新

「無花果」の生果実ってこんなにも香り立つ果物なんですね!

これまでの人生でこんなにたくさんのたわわな完熟無花果(いちじく)を食べた日はありませんでした……。今まであまり意識に留めたことすらなかったこの地味めな果物、それがこんなにも美味しいものだったとは!

甘過ぎず乳みのある優しい果肉、果汁滴るほどジューシーというわけではないけれど瑞々しい潤みが舌に継続的な悦びをもたらし、噛むと鼻腔に溢れる日本の初夏の果実らしいグリーンみを感じる香り。皮ごと種ごと噛まずに飲めるほど柔らかく、アイボリーホワイトに微かにバーガンディを流したような色合いのビジュアル含めて何もかもが上品。

そしてリョーコさんだから出来たであろう、今まさにちょうど完熟を迎えている最上の果実をこんなに惜しげもなく山のように盛り上げてあるタルトって!すごい、唯一無二、こんなの初めてーーー!(恍惚)となった本日のお買い上げは、

・「無花果のタルト 4,840円」

もちろん過去にも「イチジクのタルト」という名のお菓子を確かに他のお店で食べたことがあったと思います。が、そこに生の果実はのせられていたとしても一切れ二切れ、それだと果物としてはほぼ印象に残らないのです、上品すぎて。そうでなければドライフィグが使われていたりする全く別の概念の食べ物だったと思います。

だいたい季節の果物を買う時に、よほど好きな方以外は「無花果」にはなかなか手が伸びませんよね。りんご、みかん、いちごみたいに年間まあまあ日常的に手に入る果物でもなく、かといって桃、マンゴー、メロン、シャインマスカットみたいに「はい、高級果物ですよ」と分かりやすく打ち出されている派手な存在でもないし。

リョーコさんのおかげで今年はこの果物そのものの認識を塗り替えました。旬の良い無花果を探して買ってみようとまで思うようになっています。

しかし、もちろん果物だけでそこまでの感動はなくて、リョーコさんがタルトに仕上げた、カスタード、ジュレ、馥郁たる香りとサクッ&しっとりの複合的歯応えのタルト台含めて、総合的な美味しさに感動しています。

「美味しいなあ、ああ、もっともっと食べたい!」と思いながらずんずん突っ走り、それでもまだ尽きせぬ供給源があり、食べても食べても飽きることもなく、貪り尽くせるホールケーキって素晴らしい。幸せってこうして自らの命の喜びを存分に謳歌することなのかもしれませんねー。

まあホール買いといっても我が家の場合、半分は相方が当然のように食べていますけども…!まあ彼にも命の喜びを謳歌させてあげることはやぶさかでは無いのですが、出来れば3対1くらいでお願いしたいです。

ちなみにこちらは、高輪台にある金土日だけお店が開く、完全予約制ホールケーキ受け渡し専門の人気ケーキ屋さん。華やかで映えるケーキはもちろんのこと、一見地味そうなケーキも含めてすべて格別な美味しさです。シュークリームも神がかった食感。

けれど予約なしでお店をふらりと訪ねても買って帰れるものは何もありません。とにかく頑張って来店日の1週間前にtable checkで予約を争奪するしかありません。

出来ればシーズン中にもう一回「無花果のタルト」を予約したいですけど、まだ食べられていない「タンブラン」や「ジャポネオレンジ」、「キャラドゥ」も食べたいし、いつまでこのラインナップでしょう?悩ましいです。

2024/05/09 更新

初夏感満載のレモンタルト、爽やかで美味です!

高輪台にある完全予約制の非常に美味しいホールケーキを受け取れるお店。店頭はあくまで「予約したケーキの受け渡し場所」なので予約なしにふらりとお店を訪ねても買える商品はありません。

毎週金土日の朝10時からお店のホームページで翌週分の受け取り予約が出来ます(Table Check)。人気のケーキや需要の多い月(2、3、11、12月とか)は普段にも増して熾烈な予約競争が展開され、オープンから1分くらいで即売り切れになることも。

しかし、そこで諦めたら試合終了です。「何としてもこれを食べたい」という気持ちを切らさず、少し時間を空けて日に何度も予約画面をリロードしているとポロッとキャンセル枠が出ることもあります。難関ではありますが、諦めなければいつかは微笑んでもらえるシステム。折れない心あるのみ!です笑

前週の予約ホームページ。ついにガラッとアイテムが入れ替わりました。苺の季節が終わって初夏の果物のシーズンに入った模様。

「ジャポネ」様は苺からオレンジに、「タルト」も苺からレモンに変わり、今週からはいちじくも登場して2タルト体制。

また「タンブラン」という夏果物のムースリーヌが新登場。こちらは「組み立てに時間がかかるため1日2枠(14時、16時)限定」となっていて、少ない枠に競争必至になりそうです。

そしてチョコ好き感涙「キャラドゥ」が2月以来の復活です。皆さま夏の果物に目を奪われていると思うのでこちらはきっと比較的予約が容易く、クリームのデコレーションじゃないから引き取り時間も早そうですので初めての方にも挑戦しやすいし美味しいです(※1月の過去ログ参照ください)。

ホームページを開いた瞬間どれにしようか目移りしまくりでしたが、ここで迷って出遅れると何も残っていない事態になるので、まずは大好きな…

・「レモンタルト 4,640円」

に狙いを定めて何とかお受け取り予約をゲット。

引き取り当日、「ご用意できました」メールは予約枠時間内の40分頃。お店に入ると店頭冷蔵ケースにはレモンタルトが3台並んで引き取りを待っていました。あー美しい!全部もらって帰りたいです!

大切に箱を抱えて帰宅すると何かを察知していた相方が玄関にお出迎え、ニコニコしながら箱を受け取り、私が着替えている間に開けて食べてしまいそうな勢いです。ちょ、ちょ、ちょっと待てー!写真撮るから。そしてちゃんときれいに切り分けるから。ステイ、ステイ!

蒸し暑いので本当ならしばらく冷蔵庫で冷やし直していただきたいところですが、お腹を空かせてガルガルしてる相方が今すぐ食べたいとフォークを持ってスタンバッているのでそのまますぐ切ることに。コレハクウフクヲミタスタベモノヤナインヤデ…!

あーでもやっぱり上部の生クリームデコレーションが崩壊…。皿の上には各1/4量のレモンタルトだったパーツの山が…!

まあたとえ皿上雪崩状態でも美味しいものは美味しいのでうちで食べる分には良いのですが、断面写真が撮れませんでした。

タルトの台はサクッと軽やかで内側にレモンチョコ?のコーティング。フィリングは甘酸っぱいフルフルで水分含有量が多め。レモンタルトとしてはこれだけでもOKなくらい初夏っぽくバランス良く爽やかで美味です。

しかしそこはリョーコさん。甘く果汁溢れまくりのパイナップルダイスが、これでもか!これでもか!とこぼれ落ちまくるほど山盛りされているので、お馴染みのスッと口の中で溶けるホイップクリームと相まって甘酸っぱい果汁の饗宴が口の中で大爆発、意識が飛んで恍惚と昇天します。初夏満喫。

そしてふわーっと飛びがちな意識を唐突に繋ぎ止めるのがレモングミ!ところどころに潜んでいるレモングミの食感に「?!」と正気を取り戻します。ジャンクな食感がとても面白い。ジャンクと言ってもグミそのものは恐らく天然果汁から出来ている上等な物なので安っぽい味が混ざることはありません。

あ、でも写真を見ると一番上にトッピングされていたグミがクリーム雪崩によって中に紛れてしまったため、唐突に出て来る感じになったのかも。本来は目で「あ、グミだ」と認識して食べればそんなにびっくりしない仕様です、たぶん。

夏日になった週末、この黄色くモリモリした果汁溢れるケーキから陽な空気を満喫して、さあ今年の夏が始まったという気分を存分に味わいました。よし、来週も頑張るぞー!

2024/04/30 更新

大トリ「ミルフィーユ苺シャンティ」!ついに苺シリーズ完結

高輪台にある完全予約制の非常に美味しいホールケーキを受け取れるお店。店頭はあくまで「予約したケーキの受け渡し場所」なので予約なしにふらりとお店を訪ねても買える商品はほぼありません。

毎週金土日の朝10時から公式HPの予約ページにて(※Table Checkに飛びます)1週間後に引き取るケーキの予約が出来ます。

人気のケーキはスタートから秒〜数分以内でsold outしますが、諦めずに少し時間を空けながらリロードし続けていると、キャンセルがポロっと出て、ボタンが押せる色に変わることもあります。人気が一部に偏ってとても美味しいのに見た目が地味で予約が容易いケーキもあるので、NEVER GIVE UP!

13〜14時
14〜15時
15〜16時
16〜17時
という1時間刻みの引き取り枠で予約をすることになりますが、

「予約した時間枠の中で用意ができた商品順」にお店からショートメールで呼び出しが届きますので、メールが来てからおもむろに店頭を訪ねてください。

「13時〜」の枠で予約していても「あなたは13時から受け取れる」という意味ではないので、ウキウキしながら13時前にお店前でスタンバっていても、結局そのまま1時間くらい(ものによっては次の予約時間帯にはみ出して)待ちぼうけになることもあります。

ここまで3ヶ月、さまざまなケーキを予約→引き取りしてみた結果、ケーキの種類によって何分ごろに出来上がるかというおおよその傾向がある気がしました。

ケーキの種類別受け取り時間の目安としては、

・焼き菓子やシュークリームのみ → 早い(0分〜10分頃)
・デコレーションがないケーキ(キャラドゥ的なチョココーティングなど) → 比較的早い(10分〜20分頃)
・タルト類やフレジェ → 早め中間(20分〜40分頃)
・ミルフィーユとか → 遅め中間(30分〜50分頃)
・ジャポネ様 → マジ最後(50分〜70分頃)

※あくまで個人の実感です。新しいメニューに変わった直後などは全体的に混乱したりもっと遅れがちになる日もありました。GOOD LUCK!

先々週くらい会社の健康診断があったので、3ヶ月にわたって毎週のようにホールケーキを食べ続けた人間の健康状態がどうなっているのか、興味深いです。でもまあとりあえず、結果が出るまでは無罪なので(!)今週もリョーコさんのケーキを予約してお受け取りに伺います。

本日のお持ち帰りは……!なんとついに完結、リョーコさんの苺シリーズの大トリ

・「ミルフィーユ苺シャンティー  6,800円」

いや〜難関でした。
もう食べられないまま苺の季節が終わってしまうかも?と思っていましたが、なんとかここに全苺アントルメをいただくことができました。(でも「あまりん使用」苺タルトはまだだ…!)

初手から長らく第一希望「ジャポネ」様の予約をずっと頑張っていたので、ミルフィーユについては「とっても美味しそうで素敵だけど食べにくそう?」と思って、あまり気になっていなかったのですが、やっと「ジャポネ苺」様予約が叶ってのち「ミルフィーユ苺チャレンジ」にシフトしていたのですが、

これが挑戦してみると、緑の予約ボタンを押しても押しても「その時間帯の予約は解除されました」のアンサーしか出ません…!多分すごく枠が少ないのだと思いました。もしかしたら時間1〜2台しか出されていないのかも知れません。

この圧倒的な「陽」の気を放つ映え感極上のフォルムは、明らかにオヤツケーキではなく、特別な日のお祝いケーキっぽいですもんね。

私も今回は苦労の末に受領した貴重な「お祝いケーキ」なので、ちょっと早めの「母の日」と設定して、品川駅から横須賀線に乗り込んで横浜に住む母の元を訪ね、恭しく差し上げて2人でキャッキャしながら切り分けて美味しくいただきました。

年齢的に「ケーキはちょっとで良いのよ」という母も「あらまあ本当に美味しいわね!」「美味しいから食べられちゃうわね」とコーヒーを淹れて1/4をペロリ。出来立てのサクサクのミルフィーユパイ生地が小鳥の羽根のように軽いこと!

このバター香るサクサクを楽しむために、口の中でスッと溶ける生クリーム&全く重くないが豊かなカスタードが配置されているのか、、、いやその逆なのか、それとも全ては苺のためにあるのか?

とにかく双方が引き立て合って波状攻撃的に、サクサク、ふんわり、スーッ、しっとり、ジューシー!が繰り返されてあっという間に目の前からケーキが消えている次第。

自分の趣味を兼ねて(笑)親孝行が出来てよかったです。しかも帰りにお礼?の炊き立て筍ご飯をもらって帰ってほくほくでした。

2024/04/24 更新

驚きのフレジェ

高輪台にある金土日だけピンク色のヘブンズドアが開く、完全予約制ホールケーキ受け渡し専門の人気ケーキ屋さん。華やかで映えるケーキはもちろんのこと、一見地味そうなケーキも含めてすべて格別な美味しさです。シュークリームも神がかった食感。

予約なしでお店をふらりと訪ねても買って帰れるものは何もありません。とにかく頑張って来店日の1週間前にtable checkで予約を争奪するしかないのです!

が、、、しかし。今度の週末3日間ともお店が休みのため、今週は一週前ネット予約争奪戦もお休み。ホッとするような、張り合いが無いような……っていうか、この店休の間にもしかするとアントルメ新作入れ替えの可能性もありますよね。

もちろん新しい素敵なケーキと出会えることにワクワクしますが、同時にリョーコさんのいちごシーズンが今週お受け取り分でラストという可能性……?待ってー!!

私、まだ食べたことがない苺系アントルメが2種あります。ひとつは「苺ミルフィーユ シャンティー」。こちらはいつも売り切れで押せるボタンを見たことがないままですし、「フレジェ」についてはムース、ババロア、プリン系の優先順位が私の中ではあまり高くなくて今まで何となくスルーしていたのです。

でもリョーコさんのケーキはそんな先入観の好き嫌いなど軽くひっくり返す天衣無縫の美味しさなので、まず今週はそのうちのひとつである

・「フレジェ 5,480円」

をついに初受け取りさせていただきました。マニアッテヨカツタ…

「苺の美味しい季節にしか作らない」、「苺と硬さを合わせた濃厚で滑らかなムースリーヌの一体感を味わってほしい」という、リョーコさんの製菓哲学を体現したようなこのケーキが美味しくなかろうはずもないのです。

相変わらず相方が出張中のままなので(大谷翔平の初ホームランを現地で観ていたらしい…!ってただ遊んでるんじゃないのか?疑惑)、今週も持ち帰ってホールを独占かと思われましたが、従姉妹たちが我が家にやってきたのでちょうど1/4ずつ、一瞬で消えていきました。

今まで食べなかったことを後悔するくらい美味しかったです。全然余裕でひとり1ホールいけたなと思うくらい、ムース系に特有な重さとかしつこさが全く感じられない、フレッシュで滑らかで文字通り「飲むように」いただけてしまいました。

パーツはそれぞれしっかり甘いにもかかわらず、ムースリーヌと一体化しながら、めちゃくちゃフレッシュで果汁あふれる甘いいちごが、これでもかこれでもかというくらい顔を出すので、結果、ケーキ(ムースリーヌ)を食べたというより、ものすごく上等のフルーツを山盛り食べたような食後感。

他店様でこれまで「フレジェ」として食べていたものと見た目は確かに似ていますが、なんか別ジャンルのような分類になりました。今年はもう食べられないかもしれないとすると、来年の「いちごの美味しい季節」まで頑張って健康な身体で生きなければと思いますー!

2024/04/09 更新

エリアから探す

すべて

開く

北海道・東北
北海道 青森 秋田 岩手 山形 宮城 福島
関東
東京 神奈川 千葉 埼玉 群馬 栃木 茨城
中部
愛知 三重 岐阜 静岡 山梨 長野 新潟 石川 福井 富山
関西
大阪 京都 兵庫 滋賀 奈良 和歌山
中国・四国
広島 岡山 山口 島根 鳥取 徳島 香川 愛媛 高知
九州・沖縄
福岡 佐賀 長崎 熊本 大分 宮崎 鹿児島 沖縄
アジア
中国 香港 マカオ 韓国 台湾 シンガポール タイ インドネシア ベトナム マレーシア フィリピン スリランカ
北米
アメリカ
ハワイ
ハワイ
グアム
グアム
オセアニア
オーストラリア
ヨーロッパ
イギリス アイルランド フランス ドイツ イタリア スペイン ポルトガル スイス オーストリア オランダ ベルギー ルクセンブルグ デンマーク スウェーデン
中南米
メキシコ ブラジル ペルー
アフリカ
南アフリカ

閉じる

予算

営業時間

ページの先頭へ