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昼の点数:4.1
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¥2,000~¥2,999 / 1人
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料理・味 4.6
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|サービス 3.8
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|雰囲気 4.0
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|CP 3.6
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|酒・ドリンク 3.3
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[ 料理・味4.6
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| サービス3.8
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| 雰囲気4.0
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| CP3.6
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| 酒・ドリンク3.3 ]
【全国トップ級の親子丼】祇園の和空間で味わう至高の一杯 ― 水炊き萬次郎
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2025/09/02 更新
京都・祇園四条。石畳の路地を抜け、花街特有の凛とした空気の中にひっそりと佇む「水炊き萬次郎」。店名の通り夜は水炊きの名店として知られていますが、実は昼にしか提供されない「親子丼」が、私にとって全国でもトップクラス、いや“神がかった”と言っても過言ではない一杯でした。
昼限定 ― 神髄の親子丼
萬次郎の親子丼は、見た目こそシンプル。しかしひと口頬張った瞬間、他店との次元の違いに圧倒されます。まず、ふわりと半熟に仕上げられた卵のとろみ。箸を入れると黄金色の卵がご飯に染み込み、口に運べば濃厚でいて軽やかな旨味が舌全体に広がります。
そして鶏肉。夜の水炊きにも使われる厳選地鶏は、歯を入れた瞬間に肉汁が溢れるほどジューシー。噛むほどに旨味が増し、卵のまろやかさと見事に調和します。出汁は京風らしく上品でありながら、鶏の滋味を余すことなく引き出し、濃すぎず薄すぎず絶妙。ご飯一粒一粒に染み込んだ出汁の風味は、食べ進めるごとに幸福感を増していきます。
「親子丼は家庭料理」と侮っていたなら、ここで完全に認識を覆されるでしょう。私にとってこの萬次郎の親子丼は、間違いなく全国トップクラスの完成度を誇ると断言できます。
中庭の池 ― 祇園らしい和の風情
萬次郎の魅力は料理だけではありません。案内された座敷の障子を開けると、目に飛び込んでくるのは手入れの行き届いた中庭の池。水面には錦鯉が泳ぎ、周囲を囲む苔や植木が四季折々の表情を見せてくれます。
畳に腰を下ろし、障子越しに差し込む光と庭の風情を眺めながら親子丼をいただく――まさに祇園の和の真髄。料理の味わいと空間が見事に融合し、京都らしい特別な時間を演出してくれます。
夜は水炊きで格別な時間を
もちろん、萬次郎といえば夜の水炊きも名物。白濁した鶏スープに旬の野菜や地鶏をくぐらせて味わうそのひとときは、冬の京都に欠かせない格別の楽しみ。スープを一口含むだけで身体の芯から温まり、心まで満たされます。食通を唸らせる理由が、夜の鍋には確かにあります。
それでも私の推しは“昼の親子丼”
しかし、数ある料理の中で私があえて推したいのはやはり昼にしか提供されない親子丼。夜の水炊きももちろん素晴らしい。しかしランチの親子丼には、「ここでしか食べられない」「昼だけの特別」という一期一会の贅沢があり、その希少性が味わいをさらに高めています。
華美ではなく、素材と技術の純粋な結晶。それを畳の上、祇園の空気に包まれながら食す時間は、私にとって忘れられない京都の体験のひとつになりました。
総評 ― 京都で“親子丼の頂点”を味わうならここ
「水炊き萬次郎」は、水炊きの名店でありながら、昼の親子丼という別の顔を持つ稀有な店です。ふわとろ卵と地鶏の旨味、京風出汁の調和、そして中庭を望む和の空間。どれをとっても至高の体験。
観光で祇園を訪れる方にも、地元の方にも、ぜひ一度この“昼限定の奇跡の親子丼”を味わってほしい。全国各地で親子丼を食べ歩いてきた私が胸を張って言える、間違いなく日本トップクラスの親子丼です。