「ラーメン」で検索しました。
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幻の行き止まりに現れる一杯 ― 特製蜆昆布水つけ麺(塩)
2025/09訪問
1回
ご飯が止まらない!神田で味わう家系ラーメンわいず
2025/09訪問
1回
豚骨の旨味と食感の妙が光る、三田の家系実力店
2025/08訪問
1回
恵比寿にて、親鶏の余韻を抱えながら――秋分の日の独り麺行脚
2025/09訪問
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東京駅で〝豚骨の正解〟に出会う──ラーメン横丁「がっとん」の一杯
2025/09訪問
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評価の高さに戸惑うも、三層仕立てのスープは一飲の価値あり
2025/09訪問
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柚子香る一杯に心奪われる──有楽町「ひょっとこ」で出会った小さな奇跡
2025/09訪問
1回
【贅沢な香りの一杯】六本木で出会う“アルティメット”ポルチーニ ― 入鹿Tokyo
2025/08訪問
1回
平日の夜、仕事の疲れを少しだけ引きずりながら、後輩と二人で東京駅の地下を歩いた。構内に漂うスーツの擦れる音、旅立ちと帰還を告げるアナウンス。そんな喧騒の中に、どこか儀式めいた行列を作る場所がある。東京ラーメンストリート——その奥の六厘舎へと足を運ぶ。 この場所を通るのは何度目だろう。思い返せば、季節が変わっても行列の長さは変わらない。例によって、店の前にはざっと三十人ほど。行列というものは退屈だが、ここではそれすらも風景の一部になっている。「まあ、いつも通りだな」と後輩に言いながら列の最後尾に並ぶ。駅の通路を行き交う人々の靴音が、まるで雨音のようにリズムを刻む。 二十分、いや三十分ほどだろうか。ようやく自動券売機の前に辿り着く。メニューのボタンを押す指が、少しだけ高揚する。迷うことなく、つけ麺を選択。食券を差し出すと、店員の手際よい動作であっという間にカウンター席に案内された。厨房からは湯気とともに魚介の香りが漂い、食欲を刺激する。 丼が運ばれてきたのは、それからわずか五分後。器の中には、艶やかな麺が整然と並び、濃厚そうなスープが静かに湯気を立てている。見た目の完成度は申し分ない。まずは麺をそのまま一口。冷水で締められた中太麺はしっかりとコシがあり、噛むたびに弾力を返す。だが——心のどこかで比較してしまう。つい先日訪れた松戸の富田製麺。あの小麦の香り、噛むほどに広がる芳香。その記憶が、六厘舎の麺の印象を少し霞ませてしまう。悪くはない。ただ、何かが一歩届かない。 続いてスープを口に含む。魚粉の香ばしさが広がり、瞬間的に「うまい」と思わせる力がある。けれど、後味に残る甘みが少々強い。自然な甘みというよりも、どこか人工的な、舌の奥にまとわりつくような甘さ。それが気になってしまう。卓上には辛味や酢など、味を調えるための調味料がずらりと並ぶ。もしかすると、店側もこの「甘さ」を自覚しているのかもしれない。客に微調整を委ねる、その余白。 それでも箸は止まらない。つけ汁に麺を潜らせ、ずるりと啜る。最初のうちは夢中で食べ進めた。だが中盤に差し掛かると、やはり松戸の記憶がちらつく。あちらの方が、スープと麺が一体となって押し寄せるような力があった。六厘舎は、どちらかといえば整っている。上品で、秩序だっている。だが、その分、心を打つ“野性味”のようなものが欠けているのかもしれない。 それでも、この店にはこの店の良さがある。食べ進めるうちにスープが冷めてきたときに、店員に温め直しを快く受けてくれた。心も温かくなる。こうした細やかな気配りが、行列が絶えない理由なのだろう。 食べ終えた頃には、外の行列はさらに長く伸びていた。丸の内側には「松戸富田製麺」、そして八重洲側にはこの「六厘舎」。同じ駅の中で、似て非なる二つの名店が競い合っている。その事実が、東京駅という空間を少し特別なものにしているのかもしれない。 総じて言えば、六厘舎のつけ麺は「完成度の高い安心感」に包まれている。奇をてらわず、丁寧で、確実に美味い。だが、心を揺さぶるような衝撃はやや控えめだ。東京駅という舞台においては、それが長所でもあり、弱点でもあるのかもしれない。 店を出ると、後輩が「やっぱり富田の方が好きっすね」と笑う。私も思わず笑って、「まあ、そうかもしれないな」と答えた。再訪はやや難しいかもしれない。
2025/10訪問
1回
弛まぬ努力によって裏付けられた至高の一杯