3回
2025/10 訪問
館林でひたすら握りを楽しんだ日
【雰囲気・サービス】
群馬県館林市の住宅街にひっそりと佇むカウンター主体の鮨店。一歩中に入ると静けさと共に緊張感が漂い、木を活かしたシンプルな内装と職人の手仕事がすぐそばで感じられます。客層も鮨を目的に遠方から訪れており、店主の目配り・所作も丁寧で、握りの流れに身を委ねやすい雰囲気です。
【料理】
今回の握りコースでは、とりわけ印象に残った一貫を挙げます。
•いくら軍艦:こちらのスペシャリテとも言われる一貫。薄皮を剥ぐ技術で仕上げた“乳白色がかった”いくらは、プチプチではなくとろける質感。濃厚な旨味がシャリにきれいに乗る構造で、ネタの鮮度・仕事の丁寧さが如実に伝わります。 
•赤身/中トロ/大トロ:鮪は大間産延縄ものを使用しており、部位ごとに仕事を変えた握り構成。赤身の香り、中トロの脂の切れ、大トロのとろける甘みに至るまで“階段を登る”ような味わい。 
•穴子:ふわっと柔らかく仕上げられた穴子は、煮詰めの照りと香ばしさが実にいい。握りとしての“終わり”を美しく飾る完成度があります。
•シャリは赤酢主体で酸味がはっきりしており、粒立ちもしっかり。握りの流れの中でネタを引き立てる存在として機能しています。 
構成としては、序盤に貝・白身・光物を置き、鮪を中盤で主軸に、終盤を穴子・玉子で締める流れ。ネタの厚みや切り方、温度コントロールの繊細さが随所に感じられ、握り中心に構えた鮨体験として非常に満足度高い内容でした。
【価格】
3.8万円
【まとめ】
鮨おばなは、“海なし県”であっても素材のレベル・握りの構成・職人の仕事で都心の名店に肩を並べる逸材。
特にいくら・マグロ・穴子といった握りの核となる一貫一貫に力がこもっており、ネタから仕事・シャリ・流れまで綿密に設計された鮨コースでした。
館林という立地がネックにならない、「鮨を心ゆくまで堪能したい時」にこそ訪れたい、希少な一軒です。
2025/10/30 更新
2022/10 訪問
ここでしか味わえないお寿司
群馬県館林市にある予約困難店のおばなさん
たまたまキャンセル枠があったので滑り込みにて訪問
おまかせコースはつまみから握りのというオーソドックス流れ
塩からこだわりを持って扱われ、1月でもほとんど取れない満月の塩と新月の月を使い分けています
新月の塩はつまみと合わせていただきましたが、比較的まろやか、ただしっかり塩味もあります
満月の塩はシャリに使われてましたが、キリッとした味わいなのか、かなりミネラル感を感じました
そのため、シャリは比較的塩味強目のシャリで、味の強めなネタとよく合うのかと思いきや、不思議とどのネタともマッチしてました(もちろん強めのネタとの方が相性はいい気はしましたが...)
また、素材や製法もかなりのこだわりで、今日いただいたすずきは世界一の漁師と言われる村さんが釣られたものであったり、メヒカリなどはお店で干されたとのことでした
また巨大ボタンエビの寝かし具合が絶妙で、とても美味しかったです
あん肝もポン酢漬けされてて...と語り出したら止まらなさそうです笑
そして、おばなさんといえば、雲丹パフェ、いくら、車海老丼
どれも絶品で、他では食べられないような味わいでした
いくらは真似したいお寿司屋さんは多いが、どこも実現に至っていないのか
握りでは鮪が美味しかったのはもちろんですが、かなり大きなサイズの石垣貝やフエダイなどここでしか味わえないだろうと思われるものの数々でした
追加した干瓢巻きは2種類で構成され、それぞれの食感を楽しむことができました
本当におばなさんでしか味わえないような数々の料理を楽しむことができました
大将も気さくな方で色々なお話を聞けて楽しかったです
予約が取れないのが難点ですが、これらを食べるために館林に行く価値ありだなと思います
この日いただいたもの
つまみ
子持ち昆布
すずき
あら
鰆
雲丹パフェ
めひかり
ボタンエビ
トロタク
あん肝
漬物(ちびきゅうり いちじく みょうが)
玉
アイス
握り
フエダイ
いくら
小肌
赤身
中トロ
大トロ
すみいか
春子鯛
蛤
サンマ
かいわれ大根
さわら
石垣貝
車海老丼
赤うに
穴子
干瓢
2023/06/24 更新
【雰囲気・サービス】
館林の落ち着いた街並みに溶け込むように佇む「鮨おばな」。白木のカウンターを中心とした店内は、華美な演出を排した実直な設えで、長年地元に根付いてきた鮨屋らしい静かな緊張感があります。
大将は寡黙ながらも所作は非常に丁寧で、必要なことだけを過不足なく伝えるスタイル。派手な説明やパフォーマンスはなく、鮨そのものに集中させる空気作りが徹底されています。常連が多いのも頷ける、信頼感のある接客です。
【料理】
おばなの鮨は、流行や創作に寄らず、王道の江戸前鮨
•いくら
この店を語るうえで欠かせない一貫。
醤油の当て方は非常に穏やかで、粒の張りと皮の残り方が絶妙。噛んだ瞬間に弾けるというより、じわっと旨味が広がる設計で、シャリとの温度差も計算されています。派手さはないが、完成度の高さで記憶に残る名物。
•光物
酢は強く当てず、脂と香りを前に出す仕事。仕事が端正で、技術力が最も分かりやすく出るネタ。
•鮪
熟成は控えめで、鮮度感を生かす方向性。シャリの温度と米のほどけ方が良く、重くならずにすっと消える後味。毎回ブレが少ない点も、この店の評価が高い理由。
•穴子
ふっくらと煮上げつつ、余分な甘さは排除。ツメも控えめで、素材の旨味を邪魔しない仕立て。終盤を静かに締める“王道の一貫”。
【価格】
4.5万円程度
【まとめ】
「鮨おばな」は、奇抜さや話題性ではなく、“何度食べても評価が下がらない鮨”を積み上げてきた名店です