16回
2025/11 訪問
久しぶりの温石さんには、素晴らしい感動が待っていました
焼き茄子と無花果のずんだ和え。 全体的に仄かな甘さに包まれて、いきなり優しい気持ちにさせてくれる一皿。
鯵の胡瓜巻き。 鯵のしっかりした味わいに、梅肉の控えめなアクセントのバランスが絶妙。 やっぱり、これ美味しいわ(^^)
カマスと冬瓜。 ふっくらしたカマスの下には、いろんな魚の出汁で炊かれた冬瓜が。 控えめに飾られた葱のソースを馴らしながらいただくと、これがなんともいいお味♪ これも絶品です。
白甘鯛のお椀。 資源保護のため、しばしの禁漁期間を明けての白甘鯛。 その身の繊細さを損なわないデリケートな吸い地と、華やかさを添える柚子の香りが素晴らしい。
鰆。 これがヤバい(^^) 皮目をほんのり炙って引き出した旨みが、MAX! しかも、それがなんとも上品なこと。 杉山さんが「出回らない」とおっしゃるように、もう鰆と思えない美味しさ♪ 玉ねぎも超合う。
あさはた蓮根の揚げ団子。 いつものおかき揚げも美味しいですが、こちらも中がモッチモチで違う表情がいい。
伊勢海老と紫水菜。 びっくりサイズの伊勢海老を、炭火で半生の火入れ。 お見事です。
朝採れブロッコリー。 採れたてならではの、瑞々しさと香りの良さ。じっくりと炭火で焼くので、本来の味わいがギュギュッと凝縮されています。
金目鯛の神経〆なんて、ちょっと前までは想像もしなかったでしょうね。なんて贅沢。 火入れが、点でバッチリ決まったようなインパクト。 山椒ソースも秀逸で、やっぱりこれはスペシャリテだと再認識する美味しさ!
蒸した蕪。 この蕪が、ちょっと異次元な甘さなんです! 元々、蕪好きなのもありますが、ことさら感動。 聞けば、この蕪、甘さのピークが2週間ほどしかないとのこと。 これはラッキーでした♪
炊合せは、太刀魚の衣揚げと海老芋。 太刀魚の衣と海老芋の食感と風味に通ずるところがあって、「よく合うので交互に食べるよう」促されますが、完全に納得です(^^)
お食事は、まずは新米の煮えばなから。 フレッシュな香りが気持ちいい。
この前日はなかったという桜海老ー♪ 香ばしさと味の濃さが嬉しい。 そして、左奥には、先の見事な鰆の西京漬けも(^^) 盛り上がる〜(^^)
初モノという蛤の玉子雑炊。 蛤の走りって、今なんですね。優しいお味の雑炊。 これも染み染み美味しい。
どーん!ここへ来て、平鯵の漬けごはん。 きれいですねぇ(^^) 元々は、それほど味のある魚種じゃないそうですが、前田さんの仕立てとこの時期ならではのタイミングでとで、絶品の小丼に♪
珍しく、2回お代わりして計3杯(^^) 一杯目は桜海老の香ばしさが立ちますが、時間とともに海老がしんなりして、かつ、味もごはんに馴染んでどんどん美味しくなる。 最高です♪
ラフランスとシャインマスカット♪
薄皮どら焼き。 皮は焼き立て、あんこは練り立て。中に忍ばせたローストした落花生の香りが、その熱でさらに膨らみます。 その香りが本当に鮮烈で、これは至福のお菓子です♪
大将の点てたお薄で、癒やしの時間の終幕です。 ごちそうさまでした。
2025/11/15 更新
2025/05 訪問
この空間と時間に価値がある
なんだか、だいぶお久しぶりな気がする温石さん。
一期一会であることは十分に理解しつつも、貴重なその機会だけに、この日はかなりの時化だと聞けば、間の悪さにやっぱり少しだけ気落ちします…
ただそれも、実際にお料理をいただくまでの話(^^)
■ ホワイトアスパラのお浸し 平貝 唐墨
■ 枝豆のすり流し
■ 白甘鯛のお椀 空豆のすいとん 管牛蒡
■ 伊佐木
■ 鰹
■ 太刀魚の蓮根包み揚げ
■ 赤むつ
■ 金目鯛の炭火焼き
■ 蕪の丸焼き
■ お食事
・新生姜のごはん
■ ムギイカ 折戸茄子 スナップエンドウ
■ お食事
・カマスごはん
・桜海老の冷汁
・鰹の漬けごはん
■ 甘夏
■ たけのこカステラ
もちろん、魚はベストコンディションではなかったと推察はしますが、物足りなさなどありません。
そこには何より、温石さんの空間と、そこで食事をいただく時間とに、他所にはない価値があるからだなぁと、あらためて感じる次第です。
見習いの料理人さんもスタッフさんも、少しずつ入れ替わりがあって、新しい風も入る温石さん。
これからも楽しみです♪
ホワイトアスパラのお浸し・平貝・唐墨。 アスパラの優しいお出汁に、唐墨の旨みを加えながらいただきます。 立派な平貝は、表面だけ炙った半生が美味しい。
神風香という枝豆だそう。 その名の通り、なんとも香り高い枝豆です! 幸せな優しい甘さが、充実していますね♪
とても繊細な吸い地に、上品な白甘鯛がホロっと美味。 そして私は、すいとんが大好き!(^^) 空豆のすいとんが、高貴な椀物に一気に親近感を加えて、スッと馴染んでくれます。
この日の朝獲れは、こちらの伊佐木さん。 超時化とのことでしたから、貴重な一皿です。 もちろん、甘くて美味♪
お造りのもう一品は、鰹ちゃん。 モチ鰹ではないとのことですが、振り返ってみれば、温石さんで鰹をいただいたのは、実に2年以上ぶり! 弾力というよりは、ねっとり感を楽しめますね♪
定番アイテムと言ってもいい、太刀魚の蓮根包み揚げ♪ 相変わらず、水分量の多い太刀魚ならではのフワッとした美味しさが嬉しい。
蒸し物は、赤むつ。 脂乗りがしっかりしているので、ぽん酢のようなソースでさっぱりいただきます。
じっくりと火入れしたズッキーニとフルーツトマト。
炭火で焼いている時の香りを鼻が覚えていて、大変盛り上がります♪ 季節的なのか鮮度なのかは分かりませんが、味の乗りは弱いものの、やっぱり温石さんではこれをいただかずには帰れません(^^)
お口直しの蕪。 時間を掛けた炭焼きで、素晴らしい瑞々しさ!
いつもの煮えばなには、新生姜が入って爽やか♪
ちょっと多層で、いい意味で少し杉山さんっぽくない一皿。 ムギイカって初めて聞きました。スルメの若イカのことだそう。 身が柔らかくて、ワタがとても美味しい!それが溶け出したお出汁が、これまた絶品です♪
炭火焼きにしたカマス。 ほぐして、混ぜ混ぜしながらいただきます。 奥にいる鰯の佃煮は、4時間コトコト炊いた逸品。
冷汁。 桜海老はこの数日後には禁漁ですから、ギリですね。ラッキー♪(^^) 終わりかけなので香りは弱いですが、その分、素揚げで香ばしさが心地いい。 アクセントの梅も存在感があって、これは美味しい!
すでに満腹でしたが、鰹ちゃんの漬け丼がいただけるなら、やっぱりお代わりせずにいられません(^^)
水菓子は、甘夏。 ハマボウという海岸の植物の葉から、ミントのような香りが爽やかさを追加投与してくれます♪
たけのこの穂先のような、「たけのこカステラ」。 蜂蜜の優しい甘さと、火入れのグラデーション。これはホッとする締め括りですね♪
この日の大将のお薄、なんだかことさら美味しく感じました(^^)
軽快で、とっても滑らかな初亀Blue。
大好きな、磯自慢の季節限定スプリングブリーズ。 これ、やっぱり超好み♪
2025/05/31 更新
2025/02 訪問
駿河湾のめぐみ
すっかり寛いで、気分ゆるゆるでいただく食事も、もちろん楽しいですが、時に、背筋を少しだけスッと伸ばして、凛とした空気感の中で食と向き合うのも心地いいもの。
今や食べログゴールドの常連、温石さんは、そんな独自性のある雰囲気や佇まいも魅力です。
■ 唐墨入り餅巾着
■ 鯖寿司
■ お椀(白甘鯛・舞茸)
■ お造り(平目)
■ 鰆の炙り
■ 太刀魚の蓮根包み揚げ
■ 伊勢海老と芽キャベツ
■ 玉取茸の炭火焼き
■ 金目鯛の炭火焼き
■ スナップエンドウと牛蒡の胡麻酢浸し
■ お食事
・煮えばな
■ 白菜、里芋、蛤の炊き合わせ
■ お食事
・えぼ鯛の西京漬け
・玉丼
■ きらぴ香
■ 焼き芋の金鍔
鯖寿司、衝撃的に美味しかった!
脂乗り、旨味やちょっと効かせた生姜とのバランスとか、香りとかとか…
私の中の鯖寿司史上、ダントツ一位です(^^)
文頭で「背筋を伸ばして」とか書きましたが、こんなの、歓喜せずにいられますか!(笑)
前回はいただけなかったスペシャリテの金目鯛にも出会えましたし、すっかり楽しませていただきました♪
あらためて、やっぱり駿河湾は恵みの海ですね。
静岡名物のおでんをイメージして。 唐墨入りの餅巾着。 唐墨の旨味が程よい。
この鯖寿司、美味しすぎる♡ 脂乗りといい、弾力といい、香りといい。 人生最高さば寿司♪♪
優しくきれいな吸い地に、ふっくら白甘鯛と濃厚舞茸。 幸せ〜(^^)
これは、なんと立派な平目でしょう! 肉厚で、ねっちり感が素晴らしい。 噛んだ時の、旨味の弾け方にインパクトを感じます。
この鰆、超絶美味しい♪ 皮目の炙りで香りがパーン!と来るんですが、鰆自体は脂乗りもいい塩梅で、余韻が後を引きます。
太刀魚の蓮根包み揚げ。 蓮根は、擦り下ろしてから纏わせているんでしょうか。 ふわふわです♪ 太刀魚のふんわり食感ともシンクロして、なんとも幸せな揚げ物です。
元気のいい伊勢海老ちゃん♪
伊勢海老を炭火で軽く火入れして、海老ミソのソースで。 半生独特の食感と、引き出された海老の甘さがたまりません。 焼いた芽キャベツも、香りが良くて、とても良きお仕事です。
玉取茸も、炭火焼きしてから残った海老ミソをからめて。
めっちゃ久しぶりのスペシャリテ! 相変わらずの保水力に、相性抜群の実山椒ソース♪ ああ、やっぱりこれよね。
スナップエンドウと牛蒡の胡麻酢浸し。 優しいお口直し。
瞬間を楽しむ、香り豊かな煮えばな。
炊合せは、蛤、里芋に白菜。 肉厚で立派な蛤のお出汁を、たっぷり吸った白菜の甘くて美味しいこと!
もはや焼津名物、えぼ鯛の西京漬けを炭火で炙って、オンザライス! うれしいオトトごはん(^^)
蛤出汁の玉丼♪ この日を締め括る、幸せのお味♡
静岡の苺、きらぴ香。 大っきくて、あっま〜い(^^)
この焼き芋金鍔、美味しい。 自然な甘さが際立って、食感はまさに金鍔! 甘味もお上手ですねぇ(^^)
いつもの通り、杉山さんが素敵な所作で点ててくれるお薄で、ごちそうさまでした。
お酒もたくさんいただきました。
2025/02/13 更新
2024/12 訪問
変わらぬ、温石だけの世界観
前回の訪問から、ずいぶんと季節が進みました。半年ぶりですから。
師走の初め、朝晩はまさに石を温めて懐に入れたくなるような、そんな空気に変わり始めていますね。
当然、食材たちも様変わりです…
□ 蕪のふろふき 揚げたて真薯
□ 鯵の砧巻き
□ お椀(はな鯛・しめじ)
□ お造(泥障烏賊・くえ)
□ 海老芋の衣揚げ
□ ドウマン蟹 紫水菜
□ ブロッコリーの炭火焼き
□ 太刀魚の蒸し寿司
□ 赤睦
□ 柿の白和え
□ 知床牛 あさはた蓮根揚げ団子 ほうれん草
□ お食事
・煮えばな
・鱧そぼろと蓮根のごはん
・浜名湖の青海苔煎餅汁掛けごはん
・おにぎり 生唐墨乗せ
□ ラフランス
□ 栗どら焼き
どれだけ季節や食材が変わっても、その世界観だけは変わりませんね。
少し背筋が伸びるような心持ちも抱きながらお料理と向き合えるお店は、昨今は稀有かなと思います。
これからも、この独自性は是非とも貫いてほしいですし、私も、また時々その空気感を浴びたいと思います。
ごちそうさまでした。
焼津はおでんも有名だそうで、それをイメージしたふろふき蕪と、揚げたて真薯。 いきなり沁みる…
これはなんとも素晴らしい一品! 味がしっかり乗ってきた鯵に、瑞々しい大根が、完璧な相性の良さを見せてくれます。 個人的には、夏場の胡瓜より、こちらの方がずっと好みかも。 感動…(^^)
椀種のはな鯛とともに、なんとも優しいお椀。 癒し効果、抜群です。
お造りは、ねっとりの泥障烏賊と、寝かせて4日目ほどというクエ。 どちらも甘みの充実が素晴らしい!
この海老芋さん、幸せな美味しさです。 とてもシンプルな衣揚げなのに、この魅力はなんでしょう!
外子などで、紅葉する山をイメージするという、どうまん蟹の一皿。 今はどこに行ってもズワイですから、ガザミをいただけるのは嬉しい(^^) 大きな個体で味乗りも素晴らしい。
蟹の水分を抜き過ぎないように意識した火入れだから味わえる、そのエキスとともに、炭焼きにしたブロッコリーも楽しみます。
立派な太刀魚を棒寿司に。 炭焼きにしているものの、レア感もしっかり残してあって、ふくよかな風味が素晴らしい。
この日は、赤睦。 時間を掛けて炭火に当てますから、程よく脂も落ちて、さすがの味わいです。
この日衝撃だったもう一皿が、この、柿の白和え! この白和えの滑らかさ、大豆や胡麻の風味が、もう悶絶。 仄かな塩味が、柿の甘さも引き立てて、こんな見事な白和えは初めてです♪ 口直しの次元じゃないですね。
香りが嬉しい煮えばな。
正直、温石さんでお肉は求めていませんが、その日の漁や仕入れなどとの兼ね合いでの、これも一期一会。 下に隠れている、あさはた蓮根の揚げ団子が最高に美味しい(^^)
まだ獲れるんですね。鱧をそぼろにして、シャッキリした食感と蓮根といただきます。 んまー(^^)
浜名湖の青海苔も、香り高いんです。 ジュっと音を立てて飛び込む煎餅ご飯を崩しながら、ズズーっとかき込むと、これは幸せですね。
今だけという、生唐墨を乗せて。 しっかり干してあるより、食感も味わいも生唐墨の方が好みです♪ 最後の日本酒を、この唐墨でチビチビと。 残ったおにぎりは、ひと口で(^^)
ラフランス。
薄皮の栗どら焼き。
杉山さんの凛としたお作法で点てていただくお薄で、この日もしっかり整えていただきました。
2024/12/02 更新
2024/06 訪問
唯一無二の世界観
久しぶりに訪ねると、温石さんには温石さんだけの特別な空気感があるなぁと、実感します。
ローカルガストロノミーの近づきやすさと、それに反するような凜とした茶懐石の佇まい。
その両者が、絶妙なバランスで心地良さを提供してくれます。
◇ 鯵の胡瓜巻き
◇ 活〆豆鯵の唐揚げ
◇ かますと管牛蒡のお椀
◇ お造 (泥障烏賊・はた)
◇ 甘長唐辛子のおかき揚げ
◇ 白ミル貝 グリーンアスパラ 玉葱餡
◇ ズッキーニの炭火焼き ロースト玉葱の醤油漬け
◇ 蒸しえぼ鯛 たたきトマト
◇ 神経〆金目鯛の炭火焼き
◇ 枝豆の擦り流し
◇ 馬鈴薯豆腐と鯛の子の塩漬け 揚げ出し
◇ お食事
・煮えばな
・鱧のそぼろ
・浜名湖産青海苔の出汁茶漬け
・ごま塩
◇ 甘夏のババロア 浜暴風のシロップ
◇ 枇杷の白和え 豆腐と自家製チーズ
この日、前回のカンパチのようなサプライズはなかったものの、その中でも、豆鯵、ハタ、スペシャリテの金目鯛は素晴らしかったです♪
神奈川の我が家からでも、遠方といえば遠方ですが、そのお料理を一度お口に運べば、やっぱりまたお邪魔したくなる…
この日も口福をいただきました。
このお庭を通れば、杉山さんのお料理と向き合うスイッチに一気に切り替わります。
鯵の胡瓜巻き。 鯵自体の旨味がじんわ〜りです。 胡麻は噛んだ後に広がるので、最初に来る胡瓜の爽やかさがちゃんと感じられる、この季節の逸品です。
少し大きめの豆鯵ちゃんなので、頭を落として。 これ、全部活〆だそう。 ただ、その手間はしっかりとお料理に反映されています。 ギュッとした食感イメージの豆鯵なのに、この大きさでもふわっふわ♪最高です。
カマスと管牛蒡のお椀。 とても綺麗なカマス。柔らかい吸い地と合わせて、なんとも言い難い見事さ。 以前は、高級魚のお椀を供され、それだけではしゃいでいた自分を、戒めたくなります(^^)
泥障烏賊のねっとりした舌触りと甘さも絶品ながら、この日のハタは、圧巻でした! ほどいい歯応え、軽く炙って引き出された旨味と甘み。優しい味わいとのお醤油との相性、すべてが完璧な極上です♪
いつも楽しくおかき揚げシリーズ。今回は、甘長唐辛子。 おかき揚げって、合わないものなさそう(^^)
白ミル貝とグリーンアスパラ。 立派なミル貝でしたが、アスパラの瑞々しさも美味しい。
水分が多いというズッキーニは、一時間近くもじっくり火入れ。 味わいがしっかり出ますよね。 瞬殺で平らげてしまって、すいません(^^)
蒸しえぼ鯛 たたきトマト。 これまた新しい仕立てですね。えぼ鯛の、初夏らしい爽やかな魅力が引き出されています。
神経〆金目鯛の炭火焼き。 何度もいただいているスペシャリテですが、保水力は過去イチかもしれません! 神経〆の素晴らしさか、噛めば「ぶわっ」と金目の独特の美味しさが、これでもかと広がります。
これも甘くて美味しい♪ 枝豆の擦り流しです。グラスの底のたっぷりお豆ちゃん達を、漏れなく掬っていただきます。
馬鈴薯豆腐と鯛の子の塩漬け 揚げ出し。 優しい塩味の鯛の子と、馬鈴薯豆腐の甘さのバランスが良き…
お食事は、いつも通り煮えばなから。 しっかり香って。
杉山さんの鱧そぼろ、大好物です!
黄身酢かな?掛けていただきます。 思いのほか食べ応えのある鱧が、とても満足度高いのです。
香り高い浜名湖の青海苔でお茶漬けに。
最後は、シンプルにごま塩ごはんでクロージング。
甘夏のババロア ボウフウのシロップ。 あの浜暴風のシロップなのか?そうだったらスゴイ! こんな優しい甘さを抽出するなんて、発想が素晴らしいです。
枇杷の白和え 豆腐と自家製チーズ。 ほんのり爽やかなチーズが、この時期だけという枇杷の甘さを引き立てます。
少し派手な茶碗でいただく、杉山さんの点てたお薄でごちそうさまでした。
最近は、お酒の解説もユーモアが効いています(^^) ふくよかさと華やかさが素敵な七本槍♪
たたきトマトの酸との相性がいい、初亀。
2024/06/10 更新
2024/01 訪問
泣けるほどの感動
嬉しいですねぇ。
前回から、わずか2ヶ月の短サイクル訪問♪
きっと世界中のどこにもない、「茶懐石とローカルガストロノミー」という、高揚を抑え切れない表現形。
その美味し過ぎる杉山さんの作品たちに、本当は小躍りしたり大騒ぎしたくなるところ、そこは茶懐石ゆえの我慢を強いられるジレンマも、ちょっとしたM気質が刺激されて離れられなくなる魅力なのでしょうか(^^)
□ 蛸の柔らか煮 聖護院大根
□ 南蛮海老 ケール
□ 白甘鯛と筍のお椀
□ 本めじ鮪
□ かんぱち 馬鈴薯の酢漬け
□ 根深葱のおかき揚げ
□ 蛤のおじや
□ 太刀魚 芽キャベツおろし和え 実山椒醤油
□ 椎茸
□ 赤蕪の胡麻和え
□ ひげ鱈 海老芋と白菜
□ 筍ごはん
□ 玉丼
□ 苺(きらぴか・あきひめ)
すごかった。
圧倒的だった。
ほっこりしたり、興奮したり、じんわり浸ったり、昇天したり。
目まぐるしく変わる感情に振り回されながら、今日また、過去最高と思わせていただけます。
それにしても、食べログのゴールド受賞、すごいですよね。
全国に35軒しかないんだから。
その真髄を愉しむ機会に恵まれ、この日も泣けるほどの感動をいただきました。
ありがとうございます。
■蛸の柔らか煮 聖護院大根 大根は、おでんのイメージだそう。それにしては贅沢過ぎる(^^) 自家製柚子胡椒のアクセントが心地いい。 そして、蛸の柔らかいこと♪
■南蛮海老 ケール 素揚げしたケールと南蛮海老を一緒にいただくと「かっぱえびせん」と仰いましたが、とんでもない! 初めていただいた南蛮海老のお出汁が素晴らし過ぎて、飛び上がります♪
こちら、杉山さんのお父様が雪の紋様をあしらわれたそう。素敵ですね♪ 一つとして同じ表情の物はありません。
■白甘鯛と筍のお椀 大袈裟じゃなく、鳥肌が立ちました。 こんなお椀に出会える幸せに感謝です。
■本めじ鮪 最近、特にお気に入りランク上昇中のメジマグロ。 優しい甘さと艶めかしい舌触り… 最高です。
なんと!この日揚がった20kgオーバーのカンパチ(^^)
それを美しい薄造りに♪
■かんぱち 馬鈴薯の酢漬け これだけ薄く切っても弾力はしっかりあるし、旨味がきれい。 翌日には脂が酸化してしまうそうで、本当にこの瞬間だけの極上の美味しさ。
■根深葱のおかき揚げ このおかき揚げシリーズも大ファンなのですが、甘トロの葱と香ばしいおかきの食感のコントラスト、最高です!
■蛤のおじや これまた大好物なのに、久しくいただけず気になっておりました(^^) お米一粒一粒が蛤のお出汁をまとって、昇天もの♪
■太刀魚 芽キャベツおろし和え 実山椒醤油 温石さんへお邪魔して、スペシャリテの金目鯛がなかったのは初めてだと思いますが、この太刀魚、ヤバ過ぎでしょう! 大ぶりに口に運ぶと、ドンと広がるインパクト♡
■椎茸 黄身醤油でいただきます。 なんのことない椎茸に見えるんですけどねぇ。 瑞々しさと、舌触りの滑らかさ、興奮レベルです(^^)
■赤蕪の胡麻和え お口直しにさっぱりと。
■ひげ鱈 海老芋と白菜 お出汁で炊いて、お鍋のよう。また、餡が絶妙に美味しくて、初めていただいたかも?の、ひげ鱈も素晴らしい。 どこかホッとする味わい♪
■筍ごはん♪
この辺りの冬筍は、層が緻密なんだそう。 なるほど、優しくも広がりのある味わいが、じ〜んと沁み渡ります。
■玉丼 この玉子、先ほどのひげ鱈のお鍋で溶いていくんです。 その味わいの奥行きと来たら! この日の見事な宴の、もう歓喜のクロージングです♪ 本当に美味しいー。
■苺(きらぴか・あきひめ) どちらも甘くて幸せ。
一切れだけ残して、白餡と一緒に包むと… とってもチャーミングな甘味へ早変わりです♪
個性ある茶碗の中から、その日のゲストそれぞれのイメージに合わせて器も選んで下さいます(多分)。 杉山さん自ら点ててくださるお薄で、静かにごちそうさまでした。
このビールグラス、薄くて飲み心地抜群!
七本槍。旨味くっきり目ですが、微発泡で爽やか。 これは美味〜♪
ゴールド受賞のお祝いで、初亀さんから贈られたものだそう。 振る舞い酒、ご相伴に預かりました♪ カンパチのお造りに合わせていただきましたが、なんともきれいな甘さと刹那的な美味しさが、ぴったりです。
実は、タイルが可愛い♡
2024/01/29 更新
2023/11 訪問
静謐の温石
なんだか、もっとお邪魔している気がしますが、前回から4ヶ月ほども経ちますか。
もちろん、季節ごとに手に入る食材も変わりますけど、この数ヶ月の間だけでも、その料理のアップデートが凄いです!
鰹ちゃんはご不在でも、この日も本当に過去最高かと思えるほどのラインナップに、杉山大将、やっぱり尊敬しちゃいます♪
□ 落花生豆腐 落花生ソース 無花果
□ 鯵寿司
□ 白甘鯛のお椀
□ ハタと泥障烏賊
□ 太刀魚とあさばた蓮根の包み揚げ
□ どうまん蟹と壬生菜
□ 椎茸
□ えぼ鯛と春菊
□ 金目鯛 実山椒醤油
□ 蕪
□ 柿と薩摩芋と銀杏の胡麻酢がけ
□ 天然真鴨の治部煮 海老芋
□【食事】
・ 新米の煮えばな
・ 桜海老ごはん
・ 煎餅ごはん
・ 鮪の漬けごはん
□ シャインマスカット 紫苑 ラフランス
□ 南瓜の金鍔
どーんと味覚に訴えかけるよりも、じんわりと細胞に静かに静かに染み入るような美味しさ。
その分、余韻と幸せが本当に長く長く続くんですよね…
この日も、しっかりいただきました♪
もう次回が待ちきれません。
さて、先週から2週続けての焼津詣。
そして、この日の温石さんで、3日連続の食べログGOLD巡りの締めくくり♪
こんなに過ぎたる機会は二度と訪れないだろうし、もうこれで外食ライフが終わってしまっても仕方ないほどの幸せです。
ただ思うのは、それが有名店だからとかに関係なく、料理人さんの存在のありがたさです。
お邪魔したお店すべての皆さんに、「幸せをいただいていますよー♪」とお伝えしたいです(^^)
■落花生豆腐 落花生ソース 無花果 いきなり心を掴まれます! 豆腐からもソースからも、少し異なる趣の落花生の香りが立って、とても美味しい。
■鯵寿司 これ以上の鯵寿司、食べたことないかも(^^) ぶりぶりに程良く押し返す弾力に、鯵自体の味わいがしっかり。 すでに、たまらぬ…
■白甘鯛のお椀 気持ちが落ち着く間もなく、これまた最高のお椀。 シラカワは最近は松笠ばかりでしたので、こういう綺麗でエレガントな仕立ては久しぶり♡
■お造り(ハタと泥障烏賊) 絶妙な包丁で甘さを引き出した泥障烏賊。 程よく寝かせて旨味を引き出したハタ。 違うアプローチで、共に素晴らしく仕上がってます。
■太刀魚とあさばた蓮根の包み揚げ もうこれ!大傑作です♪ 滑らかな太刀魚の食感、それを損なわない蓮根の控えめな主張。 素晴らしい美味しさです!
■ドウマン蟹と壬生菜 この日は、すごい!怒涛です(^^) とても立派な雌のドウマン蟹。その身はもちろん、外子も全部入ってます♪ 強くなり過ぎないように、壬生菜もとてもいい仕事をしていて、これまた絶品。
■椎茸 炭火で焼いたり、出汁に潜らせたりした肉厚椎茸を、ドウマン蟹のエキスと一緒に。 芳醇…(^^)
■えぼ鯛と春菊 先日、天ぷらでいただいて赤マル急上昇中の、泳がせのえぼ鯛。 こちらも、柔らかい春菊と自家製の柚子胡椒、そして黄身酢とのバランスが本当に素晴らしくて、とっても美味♪
■金目鯛の鱗焼き もう、この日は何がメインなのか分かりません(^^) あらためて、火入れの様子をマジマジと見ていましたが、水分量のバラ付きが多いという金目鯛を、細かく調整する様は、スゴ技です。
■蕪 お口直しの蕪ちゃん。 ずーっと低温で火入れをして、最後に炭火の直火で仕上げます。 瑞々しさというか、蕪ジュースですね(^^)
■柿、薩摩芋と銀杏の胡麻酢がけ こちらも、ホッとできる美味しさです。
■天然真鴨の治部煮 海老芋 まさかの温石さんで天然の鴨です。 ピカピカの鮮度で、鴨らしい鴨ちゃん♪ もちろん美味しくて、嬉しいサプライズです。
■新米の煮えばな ホントは、もっとツヤツヤのピカピカなんです! 新米の香りの素晴らしいこと!
■桜海老ごはん 月初に「解禁」のニュースを見てから、楽しみにしていました、「秋の桜海老」♪ 香りがあっていいよねぇ(^^)
■煎餅ごはん 青海苔とお出汁で、〆に最高です♪
■キハダ鮪の漬けごはん 鮪、珍しいですね。もちろん、焼津で揚がった1本。 お腹いっぱいでもいただきます!
■シャインマスカット 紫苑 ラフランス
■南瓜の金鍔 この金鍔も、優しい甘さで逸品です。
いつものお薄で心を整えて、ごちそうさまでした。
久しぶりにお庭を通って♪
2023/11/19 更新
2023/07 訪問
スペシャリテには、そう呼ばれる理由があります♪
キャンセル枠に、全力で飛び付きました(^^)
この前後の数週間、誤って外食の予定を入れ過ぎていて、さすがに抑えなきゃと思っていた矢先。
しかも平日での案内でしたが、もはやそんなこと気にしていられません。
どんどんと遠い存在になってしまって、今やすっかり霞の中の温石さん( ; ; )
都合など考えていたら、今度はいついただけることか…
少しだけ無理をしておじゃました自分が、やっぱり正解だったと思える、この上なく幸せなお料理は↓の通りです♪
□ 鯵の胡瓜巻き
□ 馬鈴薯と唐墨の金鍔
□ 豆鯵の煎餅
□ 焼き茄子とえぼ鯛のお椀
□ ハタと泥障烏賊
□ 太刀魚と蓮根の包み揚げ
□ 鮑と平貝 モロヘイヤのお浸し 鮑の肝ソース
□ コリンキーの胡麻和え
□ 金目鯛の鱗焼き 実山椒のソース
□ 椎茸
□ 枝豆の擦り流し
□ 新生姜のごはん
□ 折戸茄子 鱧のそぼろ
□ 金目鯛と甘長唐辛子のごはん
□ 浜名湖の青海苔の汁掛け煎餅ごはん
□ 用宗の生しらすごはん
□ 白鳳
□ 薄皮のどら焼き
間隔が空くほどに渇望する温石さんのお料理は、中でも金目鯛の鱗焼き。
「ああ、あの金目食べたいなぁ」と、しみじみ思い出すのは、やっぱりスペシャリテたる所以ですね。
そして、「いつもと違う!」と感じたこの日のスペシャリテは、別格のスペシャリテ!
活締めの金目鯛なんて可能なんですか?(^^)
脂は優しいはずの夏場のそれなのに、なんとふくよかな美味しさなんでしょう(*´∀`)♪
余韻まで未体験ゾーンです!
「ほぼ流通しない」という奇跡のような出会いには、いつもの実山椒のソースをお供に。
時期によってソースも変わりますが、私はこのソースが一番好み♪
これまででNo.1のインパクトでした!
さて、ところで…
お店からゲストへのお願い事が、以前よりもしっかりと伝えられるようになりましたね。
本当は杉山さんも、こんな事したくないんだろうなぁ。
本当に人気店になって、いろんなゲストも増えられたことでしょうから、対応に苦慮されることもあろうかと推察します。
茶懐石のお店です。
私もその美味しさに、ついテンション高くなっちゃう時があるので、自身を振り返って、相応しい愉しみ方ができるよう心掛けたいです。
そうして茶懐石と意識しながらいただくと、飾り立てず、凛として、無駄を省いたお料理の素晴らしさを再認識できたりしますから。
今宵はいつも以上に、スーッと沁み入るように食事を愉しませていただいた気がします。
ありがとうございました。
鯵の胡瓜巻き。 段の数がおかしいぞ?(^^) いきなりサービスいただき、ありがとうございます♪ 以前は梅のアクセントあったかな?私はこちらの仕立ての方が好みです。 鯵、美味しい!
馬鈴薯と唐墨の金鍔。 これも大傑作です!離れていても香る馬鈴薯と唐墨。 馬鈴薯の甘みと唐墨の塩味が、素晴らしいバランス。
豆鯵の煎餅。 こんな豆鯵ちゃんを、活で神経締めですって! どれだけ途方もないこだわりなんでしょう。 天日干しでギュギュっと味わいが凝縮された煎餅なんて、ある意味贅沢の極みじゃない? 最っ高に美味しい!
焼き茄子とえぼ鯛のお椀。 いつも、こちらの吸い地が大好きです。 えぼ鯛も保水が素晴らしいのか、なんともふっくらと上品な舌ざわり。
お造りは、ハタと泥障烏賊。 特に、泥障烏賊は包丁のお仕事でねっとりと独特な甘さを引き出すだけじゃなくて、少し高めの温度によっても甘みを最大限に感じやすく供されます。
太刀魚と蓮根の包み揚げ。 ひっそり忍ばせた蓮根の食感が心地いい。 黄身醤油と一緒に、しっかりした味付けが、コース全体の中でもいいアクセント♪
鮑も出ます(^^)
鮑と平貝 モロヘイヤのお浸し 鮑の肝ソース。 鮑はシンプルに蒸して。 私は、何気に下に潜んでいる平貝の美味しさと香ばしさが好きですね。
お口直しの、コリンキーの胡麻和え。
金目鯛の鱗焼き 実山椒ソース。 ちょっと今回は、素晴らし過ぎ♪深海魚の金目鯛が、なんと活締めです! 脂は優しいはずの夏場のそれなのに、なんとふくよかな美味しさなんでしょう。 余韻まで未体験ゾーンです。
じ〜っくりと火入れした、藤枝の椎茸。 柔らかくて、なんともジューシー。
枝豆の擦り流し。 めちゃめちゃ枝豆自体のお味が濃い〜♪
新生姜のごはん。 甘さ&爽やか〜。
折戸茄子と鱧のそぼろ。 こちら、茄子もそぼろもしっかりした味わいで、緩急の付け方が素敵です。
金目鯛と甘長唐辛子のごはん。
先ほどの金目を、遠火でじっくりと火入れして、こちらはギュッと凝縮した仕立てに。 唐辛子との相性も絶妙です♪
浜名湖の青海苔の汁掛け煎餅ごはん。 もう定番になりつつありますね! 青海苔とお焦げ、香りでいただく一杯(^^)
どーん!! お隣は用宗から、獲れ立ての生しらすー♪ 結局、こういうのが一番美味しかったりもする(^^) しらすの味が驚きの濃さなんです。
とにかく甘い! 山梨産の白鳳。この桃、本当に美味しいな。
薄皮どら焼き。
杉山さんの気持ちがこもったお薄で、最後に心を整えてごちそうさまでした♪
初亀の夏限定醸造。程よく爽やか。
こちらは磯自慢の地元限定醸造、「大井川の恵み」。 思ったよりもふくよか。 温石さんに、磯自慢は欠かせません(^^)
会津の宮泉。芳醇な一献です。
2023/07/25 更新
2023/04 訪問
健やかな心身に
予約したのは、アワードの発表前だったので今回たまたまですが、食べログゴールドのお店に続けてお邪魔できる、文字通りのゴールデンウィークが個人的に一足早く到来です♪
サスエ前田さんのお仲間たちは、マスコミや雑誌への露出も増えて、どんどんと遠い存在になっていく中ですから、貴重な今宵も心を整えて伺いました。
しみじみと、温石さん…
あらためて、杉山さんの所作は美しいですね。
決して、ゲストに緊張を強いるものではありませんが、その集中力に少しだけ背筋を伸ばしていただきたくなります。
◆ じんどういか しどけ ルッコラ
◆ 鯵の胡瓜巻き
◆ 豆鯵の唐揚げ
◆ 甘鯛のお椀 管牛蒡
◆ もち旨鰹 泥障烏賊
◆ 太刀魚の蓮根包み揚げ
◆ 伊勢海老
◆ 椎茸の炭火焼き
◆ 金目鯛 木の芽のソース
◆ 壬生菜と蕨の芥子胡麻浸し
◆ トマト
◆ 平貝 筍 泥障烏賊の揚げ真薯 スナップエンドウ
◆ 煮えばな
◆ モチ旨鰹の漬け小丼
◆ 桜海老と筍のごはん
◆ 青海苔の出汁かけごはん
◆ グレープフルーツと紅茶のゼリー
◆ 薄皮どら焼き
【お酒】
・奈良県 風の森
・生ビール
・磯自慢 温石ボトル
・島根県 王祿
もう、驚くほどの感動は、甘鯛のお椀。
白甘鯛の方が美味しいと言われますが、このお椀にかかったら、それも覆されちゃうほど。
とろりとした食感、上品な香り、沁み渡る甘み。
優しい吸い地が、甘鯛が持つ魅力を際立たせます。
そして、期待していた桜海老の御飯にも、しっかりと再会できました(^^)
しかも、春バージョンには筍もご同席♪
杉山さんも「筍が入った方が美味しい」と仰る通り、味の奥行きや香り、食感のアクセントまで、何から何までグレードアップです。素晴らしかった!
いつも通り、最後にはお薄で整えていただき、本当に心身共に健やかにしていただけるお食事です。
最後の余韻まで美味しく、この日もごちそうさまでした。
ジンドウイカ・しどけ・ルッコラ。 ねっとりした烏賊の甘みと、野菜の苦味。
ずっとご縁のなかった、鯵の胡瓜巻き。 やっといただけました! 鯵の美味しさをダイレクトに、胡瓜が爽やか。
群れで泳いでるかのように整列した豆鯵。 かわいい♪
無限にいただきたい唐揚げに。 こんなに小さいのに一丁前の味がしますね♪
もう、感動のお椀! とろりとした食感、上品な香り、沁み渡る甘み。 優しい吸い地が、甘鯛が持つ魅力を際立たせます。
「今日はないと聞いていたのに、16:30頃に連絡が来た」という捕れ立てのモチ旨かつお! 持ってる〜♪ しかも、旨味も弾力も、これまた最高でした!
太刀魚の蓮根包み揚げ。 モッチリ&ふわりの食感が素敵。
とにかく大きな伊勢海老!
杉山さん、シャッターのタイミング悪くてごめんなさい(^^)
味噌をお出汁に。海老自体の力強さが見事!
椎茸の炭火焼きを、海老味噌のソースで。 旨味って、ホントに爆発するんですね。
もはや説明不要の温石さんのシグネチャー。 この日は木の芽のソースで。脂乗りというよりは、弾力の美味しさが際立ちます。
壬生菜と蕨の芥子胡麻浸し。 胡麻の風味が心地よく、お口直しも美味しい。
とっても甘いフルーツトマト。
平貝・筍・泥障烏賊の揚げ真薯・スナップエンドウ。 この揚げ真薯、モチモチして美味しい! 平貝も炭火で香ばしく、旨味が引き上げられています。
香り高い煮えばな♪
これは贅沢!漬けの小丼。 もち旨かつお、何度いただいても本当に美味しい(^^)
この二色ご飯は、豪華過ぎる事この上なしでしょ♪ 反則級〜(^^)
味の奥行きや香り、食感のアクセントまで、何から何までグレードアップです。素晴らしかった! 幸せです。
もちろん、お味噌汁も美味〜
お出汁に、後からおこげを「ジュー♪」と投入する提供スタイルに変えたことで、より香り高くなった青海苔の出汁かけごはん。
グレープフルーツと紅茶のゼリー。
薄皮どら焼き。
杉山さんに点てていただく、お薄。 最後に落ち着きます…
茶碗は、「どうする家康」(^^)
奈良県 風の森。お米の甘みを微発泡で。
生ビールは、乾杯よりも豆鯵ちゃんと一緒をオススメいただきました! たしかに〜♪
磯自慢の温石ボトル! 私も大好きで、とても爽やかな「スプリングブリーズ」を寝かせたものだそう。 深みが増しています。
島根県 王祿。 お酒もいつも、お料理に合うものをご紹介いただいています。
2023/04/24 更新
2022/12 訪問
もう、言うことありません
過去最高を更新したかもしれません!
これだけの人気を博しながらも、常にチャレンジを忘れない杉山さんの凄みを味わう、至福の数時間♫
この上は、多分そうそうないであろう極上のひとときでした。
◆ 聖護院大根のふろふき
◆ 蛤 平茸(雪茸)
◆ イトヨリの油香蒸し 春菊 柚子胡椒 黄身醤油
◆ もち鰹
◆ ウマヅラハギ
◆ ドウマン蟹のおじや
◆ 椎茸
◆ あさばた蓮根のおかき揚げ
◆ 金目鯛 実山椒のソース
◆ 蕪の炭火焼き
◆ 鰯のつみれ スナップエンドウ 里芋
◆ 煮えばな
◆ 桜海老ごはん
◆ 鯵ごはん
◆ 浜名湖の青海苔と蛤出汁
◆ 玉葱醤油のおにぎり
◆ ラフランスとあき姫
◆ 春菊餅
何から何まで素晴らしかったこの日、それでも際立ったのは、やっぱり「もち鰹」!!
数え切れないほど捌いている杉山さんをして、「過去最高。別格。」とまで言わしめたこの個体は、身質の旨みと弾力、ハラモの脂乗りが見事過ぎて、説明できない私の語彙力を呪いたくなるほどです。
前回の静岡遠征(別店)と同様、この日も同席のゲストに恵まれなさ過ぎましたが、こんな奇跡と出会えたなら、それも良しとしましょうか(^^)
もう、言うことありません。
ありがとうございました!
ほっこりと、ふろふきの聖護院大根♪
大っきくて、旨味濃厚ーーな蛤。ご一緒の雪茸もまた美味。
こちらはきっと新たなお皿、イトヨリの油香蒸し。 優し目の春菊、自家製の柚子胡椒、黄身醤油で、珍しく多層ですが、これまた流石の美味しさ!
この日の前田さんのインスタ! 期待しちゃってました(^^)
そして、この色!!
待ち切れません(笑)
数え切れないほど捌いている杉山さんをして、「過去最高。別格。」とまで言わしめたこの個体は、身質の旨みと弾力、ハラモの脂乗りが見事過ぎて、説明できない私の語彙力を呪いたくなるほど!
この日、一尾だけ揚がったというウマヅラ。パンパンであろう旨味濃厚な肝を醤油に、これまた昇天!
休む暇は与えません(^^) ドウマン蟹のおじや。内子のソースが、また隠し切れない旨味で、極限の美味しさではないか!
じっ〜くりと火入れする椎茸。 もう、旨味の洪水です!
あさばた蓮根のおかき揚げ。この日は、お芋のようなデンプン質に、蓮根らしい繊維も残して、好みの仕上がり。
じゃーん! 温石さんへ来たら、これをいただかないと帰れません! 弾力と噛むほどに染み出す金目独特の味わい、そして、この実山椒のソースが素晴らしく、とても完成された一皿です。
本当に時間をかけて、じっくり、じ〜っくりと火入れした蕪。 お口直しというには贅沢。
ここへ来て、これが来ますか! 朝獲れの鰯のつみれ。私、杉山さんのこのつみれが大好物なのです。 鰯の美味しさだけが、キュッと詰まってます。
煮えばなが出てくると、寂しささえ覚えます。
もう、犯罪か(笑)。 春秋、年に二度のシーズンももうすぐ終わり。密かに期待していました♫ もちろん最高!
「夢ごはん」とも言います(笑)。
素晴らしい仕立ての鯵が、追加投与されます。 見事な弾力で、こちらも十二分にメインを張れる味わい深さなのです。
蛤出汁と海苔香るおこげ。たまらぬ…
最後は、玉葱醤油で味を付けて、至福のおにぎり〆。
あき姫とラフランス。
手作りの春菊餅♫ 春菊をお餅にするなんて発想、普通なのかしら。 これ、中の程よい甘さのあんこと一緒に、香りもバランス良く、猛烈に美味しい〜。
お薄で、ごちそうさまでした。
この日のお酒も、全部お見事! 美味しかった!
開けたてのこちら、特に絶品! 磯自慢は、温石さんでいただくと、また格別ですねぇ♫
2022/12/12 更新
2022/07 訪問
同居する、居心地の良さと非日常
いつものように、こちらへは片道2時間超の立派なお出掛け。
なのに、その店内は「ただいま」とも言いたくなるような、どこか落ち着く空気…
そんな、特別な非日常と、家のような居心地の良さとが同居する雰囲気も、お気に入りの魅力のひとつです。
そして、何度訪ねても、「来てよかったぁ」の満足と余韻が長続きするんですよね。
もちろん、この日もです!
お魚の魅力全開の料理は、↓の通り。
◆ 馬鈴薯の揚げ豆腐 モロヘイヤ 柚子味噌
◆ 鯵の棒寿司
◆ いとより鯛と冬瓜のお椀
◆ 赤むつ
◆ もち旨かつお
◆ もち旨かつお はらも タタキ
◆ 甘長唐辛子のおかき揚げ
◆ 平貝とコリンキー 胡麻酢かけ
◆ 金目鯛 実山椒醤油のソース
◆ 長茄子の炭火焼き あんかけ ローストオニオン醤油漬け
◆ 枝豆の摺流し
◆ 蛸の柔らか煮 丸茄子 泥障烏賊の揚げ真薯
◆ 新生姜のごはん
◆ 大井川の鮎と空芯菜のごはん 鮎ふりかけ
◆ 唐墨煎餅
◆ 浜名湖の青海苔 自家製唐辛子味噌の汁掛け煎餅ごはん
◆ 桃 山梨のなつっこ
◆ 玉蜀黍の葛焼き
そして、フレンチやイタリアン以外で、今まで日本酒のマリアージュなんて気にしたことありませんでしたが、お酒もまた秀逸。
◇ 仁勇
◇ 磯自慢 薆瞬(かおるとき)
◇ 初亀
◇ 宮泉
◇ ラヂオ正宗
お酒に詳しいスタッフさんの説明を伺いながら、「なるほどねぇ」と、頷くばかり。
こんな口福を作ってくれるのは…
・素晴らしい魚を捕ってくれる漁師さん
・それを最高の状態に仕立ててくれる魚屋さん
・至高の料理に高めてくれる料理人さん
・そして、それを美味しくいただくだけの私(笑)
何か、繋げられる役割はありますかね?
せめて、その素晴らしさを、こうして拙くお伝えすることぐらいでしょうか…
だとしたら、声を大にして言いたい。
「素晴らしいです!」
とろりん馬鈴薯の揚げ豆腐。こちらがスターターとは、どこかの日本料理やさんの影響ありでしょうか?(笑) 柚子味噌の風味と揚げ豆腐の甘みに、出汁が華やか。
この棒寿司は、とても秀逸! らしい香りと風味が豊かで、鯵の濃いこと。
吸い地は繊細。ふんわりイトヨリの美味しさが際立ちます。 浜辺の野草という、つる菜もいいアクセント。
脂乗りのいい、喉黒。
やったー!!のモチ旨かつお。
弾力だけなら、過去一かも。特に、玉葱醤油で漬けにした血合いの美味しいこと! 鎌倉でのイベントを思い出させてくれます。
その、ハラモをタタキで。 こちらも、火入れによる違った顔の美味しさが表現されています。
串の準備が始まったら、スペシャリテの合図。 実山椒醤油のソースで、さっぱりと。今までの中でも、かなりの好み。
水分をしっかり湛えて、とろり食感の長茄子に、このローストオニオン醤油のアクセントが、めっちゃいいお仕事するのです。
お口直しの、枝豆の摺流し。 なんだか、毎朝飲みたい上品なお味。
爽やかな、新生姜のごはん。 ほのかに付けた塩味と、絶妙な塩梅です。
進化が止まりません!ごはんを炭火で焼いております。 お隣は鮎ちゃん。サスエ前田さん的に言うと、「トランキーロ」(笑)。
ジャーン!!見事過ぎる!!
鮎の尾を、カリカリにして作った「ふりかけ」が乗っているのです! 小ぶりながら味のしっかり乗った鮎と、爽やかな空芯菜。 今までいただいた御飯史上、最高の可能性アリです♪
先程のカリカリごはんは、煎餅に。唐墨との相性バッチリですね。
そして、最後には青海苔と一緒にサラサラと。 いつもの〆に、焼いた香ばしさを加えて。
山梨の「なつっこ」と言うそうな。この桃ちゃんの甘いこと。 フルーツ大好きな私には、最っ高です。
香り豊かな玉蜀黍の葛焼き。
点てていただいたお薄で、ごちそうさまでした。
「鯵の棒寿司の余韻で」と、おすすめいただく。 なるほど。ふくよかな味わいが、鯵の脂乗りやボリューム感に合いますね。
地元の酒蔵で、基本的には近隣にしか出回らないそう。 地の魚に合うように造られているとのことで、その代表格のもち旨カツオと。
単独なら、これが一番好みかも。大吟醸らしく上品かつ綺麗な味わい。
「炊き込みご飯に合わせる」と、以前にスタッフさんから教えていただいていたラヂオ正宗。 これはリッチな一献ですね。お米の甘さ、鮎の味わい深さに負けない強さも備えて、なかなか楽しいペアリング♪
2022/08/01 更新
2022/04 訪問
止まない追究
この日は、お待ちかねの温石さん。
私はこちらへ伺うようになって、まだ一年ぐらいですが、その間だけでも杉山さんの雰囲気がずいぶんと変わってきた気がしますね。
集中力とか、凄みとかが…
食材をひたすら美味しくいただくための追究が、まさに止まるところを知らない感じです。
この日は、朝漁れ鯵の棒寿司!
程良い脂乗りと旨み、胡麻の香りも香ばしく、最高♪
ふっくら甘鯛と椎茸のお椀も、なんて綺麗なんでしょう!
ホント、お見事な一品。
そういえば昨年もいただいた豆鯵。ちびっこいのに味はしっかり。永遠に食べていたい(笑)。
金目鯛は、この時期は木の芽のおソースですね。また違うほろ苦さと爽やかさで満足です。
出た!桜海老と筍のごはん。
後からいろんな味変が待っているのですが、ベースのこの子がヤバうまです!
〆のごはんシリーズ、大好きです。この日も全部美味しかった♪
◆ 泥障烏賊 紫水菜 黄身酢掛け
◆ 朝獲れ鯵の棒寿司
◆ 甘鯛と椎茸のお椀
◆ 豆鯵の唐揚げ
◆ 泥障烏賊 はた
◆ アスパラのおかき揚げ
◆ 伊勢海老
◆ 金目鯛 木の芽酢のソース
◆ 蕪の丸焼き
◆ 葉玉葱の酢味噌和え
◆ 知床牛と筍の山葵餡かけ
◆ 桜海老と筍のごはん
◆ 花鯛と木の芽のごはん
◆ 浅利と青海苔の出汁掛けごはん
◆ 鰹の漬けごはん
◆ グレープフルーツと紅茶のゼリー
◆ 筍カステラ
はぁ〜、またまた贅沢させていただきました。
またお邪魔します。
2022/04/25 更新
2022/01 訪問
情報が野暮になるお料理
「有名産地の何々」とか、「ブランドになってる食材」とか聞くだけで、無条件に「美味しい」と思ってしまったり…
経験豊富な方のレビューで絶賛されているから、「素晴らしいはず」と思い込んでしまったり。
もちろん、情報に助けられることは数知れずですが、一方で情報の先入観で実際の感想が歪曲されてしまうなんてこと、私は時々あります。
ですが、こちらの温石さんは、そんな一切の情報を排しても、目の前のお料理だけでその素晴らしさを十二分に伝えてくれます。
いつでも、「今食べられる最高のお料理が、これなんだ」と無邪気に信用できてしまうのです。
そして、食後にほんの僅かに残してくれる余白が、後ろ髪を引かれるような余韻になって、それがまた再訪への思いにつながります…
個人的に、杉山さんからは「全ての答えを出さない美学」みたいなものを勝手に感じちゃいます。
いつまでも通い続けたい、唯一無二の世界観です。
レビューを始めてから頑なに(?)守っていた0.1点のピースがついに埋まって、5点満点にしちゃいました。
理由は、「おじいちゃんになっても通いたい」と思ったから。意外と単純ですね。
非日常と居心地とのバランスが良く、お酒が飲めなくなっても、たくさんは食べられなくなっても、すべて受け入れてもらえそうな安心感を湛えているお店です。
・ 聖護院大根のふろふき 白味噌 柚子胡椒
・ 朝どれ鰯のお椀
・ 大穴子 おろし プティヴェール
・ 平目
・ 筍のつけ焼き
・ もち鰹
・ あさはた蓮根のおかき揚げ
・ 赤座海老の焼きしゃぶ
・ 朝どれブロッコリー
・ 金目鯛
・ 赤蕪の胡麻酢和え
・ 海老芋団子
・ 豆神頭烏賊の鉄砲 鮪すき身 青海苔
・ 筍ごはん
・ もち鰹の漬けごはん
・ 蛤と青海苔、筍の汁かけごはん
・ 鯵の干物ごはん
・ 紅ほっぺ
・ 百合根と胡桃の金柑風味
一番好きな野菜かもしれない大根。こんなに美味しく炊いてくれたら、そりゃもう幸せ。お出汁の良さが分かる一品。
衝撃的にインパクトのあるお椀。いただいたお椀史上、最高かも。味わいや脂がふくよかな鰯を、控えめなお出汁が支えていて、後を引きすぎる美味しさ。
大穴子。淡白になりそうなイメージながら、弾力があって噛むとじんわり。
程よい熟成感の平目。その個性的な押し返すような弾力とねっとりした食感が心地良い。旨みは言うに及ばずです。
その辺で採れたという、走りの筍。もう十分に甘みが出て美味しい!
今回も巡り会えた、もち鰹。
この日の個体は、弾力が控え目な分、さっぱりした味わい。炙った皮目は初めていただきました。
蓮根のおかき揚げ。おかき揚げシリーズのながらでも好み。もともと蓮根好きなのもありますが、この「あさはた蓮根」、シャキシャキ感よりもホクホクな印象。甘いのです。
こちらも、お目にかかれた赤座ちゃん。こんばんは。
ちょっと火入れして甘みが引き出されます。尻尾を持って、下からかぶりつきます。贅沢〜。
海老味噌は?と思ったら、濃い〜ブロッコリーと一緒に。これが、意外なほどに良く合います。
いつものスペシャリテ。この日は、ほろっとした食感よりも、脂乗りも良くしっとりとした触り。
赤蕪も大好き。金目鯛の脂を一度ここでリセット。
この海老芋の、ふくよかで円やかで美味しいこと。ここでもお出汁のサポートがとてもいいお仕事。
まめじんどう烏賊なんて、初めて。ごはん、青海苔、鮪のすき身を詰めて。思い出しても「ふふふ」となる美味しさ。
じゃーん!美しい。
こちらは漬けで。間違いなしです。
少し早いのかと思ったら、浜名湖の蛤は、今美味しいのだそう。そのお出汁と青海苔で。香りが素晴らしい。
鯵の干物ごはん。多分、鯵も長くは干していないですね。ギュッと旨みを詰めた程度かと。最高の〆ごはんでした!
甘さと酸味のバランスがいい紅ほっぺ。
ホクっとした百合根、キャラメリゼした胡桃を金柑の香りでいただくお菓子。夢時間の穏やかなエンディング。
杉山さんが、感謝の気持ちで点ててくださるのが伝わります。いつも優しい気持ちでごちそうさま。
小さな造り手という由比の「英君」。綺麗で優しい味わい。
藤枝市の志太泉。こちらはお米の味がしっかりめ。静岡は、思いの外美味しい日本酒が多くて、驚かされます。
2022/01/24 更新
2021/12 訪問
すごいのは、すごいことをしていると感じさせないこと
特別感を醸す美しいお庭は、杉山さんの世界観へと誘う入口。
通り過ぎれば、いつの間にか気持ちのスイッチもすっかり入れ替わって、約束された至福へと高揚しちゃいます。
数ヶ月ぶりの訪問になったこの日、またもやご一緒さまからの幸せなお誘いに感謝、感謝です。
私なんぞがご同席するにはおこがましい、素晴らしい食べ手の方々ばかり。
そして、素晴らしいのは、もちろんこの日のお料理も。
華やかさや派手さとは無縁で、大袈裟に魅せられることもないのに、いつの間にか夢中にさせられる匙加減が、なんとも心憎い(笑)。
・ どうまん蟹 雌
・ 天然ルッコラ どうまん蟹の内子
・ いとより 平茸のお椀 柚子
・ はた 泥障烏賊
・ 蕪のふろふき 蕪味噌
・ 赤座海老の焼きしゃぶ
・ 赤座海老 ちょっとだけ火入れ強めの第二弾
・ ブロッコリー
・ 金目鯛 塩と山椒醤油
・ 椎茸
・ 蓮根饅頭 鱧のそぼろ ほうれん草
・ もち鰹
・ 煮え端
・ 桜海老ごはん
・ 唐墨ごはん
・ 青海苔の汁掛けごはん
・ 苺 きらぴ香
・ 焦がし胡桃餅
凄いのは、その凄さを嫌味に感じさせないところ。
ごく普通にやってらっしゃるところ。
本当に素晴らしい…
パサついてしまうことも多いという、どうまん蟹。滑らかな口当たりで、スッと入って来る旨味の濃いこと。オープニングから持っていかれます(笑)
内子ちゃんはどこへ?と思っていたら、こちらのソースへ。しっかり天然ルッコラに負けない深みで、お口の中がしばらく至福。
いとよりのお椀。こちらは優し〜い味わい。じ〜ん。このメリハリがお見事ですねぇ。
このお造りがまた。凝縮したハタの旨みと、烏賊墨塩で強調される泥障烏賊の甘さが…悶絶(まだまだ悶絶は続く)
皮の厚さで、蒸しにしたという蕪。水分を湛えた焼きとは、また違う瑞々しさ。初めていただいた蕪味噌、手作り柚子胡椒で、野菜自体の美味しさが引き立ちます。
ジャーン!!の赤座海老。
焼きしゃぶですって。シンプルに海老自体の旨みがとろけます。鼻から「ふ〜ん」と抜ける自分の息で、柔らかい心持ちにされてしまいます(笑)
こちらは、少しだけ火入れを強く。ソースのように纏わせた卵とミソとで、また違う魅力全開!
お口直し的に。シンプルに炭火で、ザ・ブロッコリーが引き出されています。
まさしくスペシャリテ。脂乗りのいいところはお塩で、半生の身の部分は山椒醤油で。鱗を残した香ばしさと、絶妙過ぎる火入れの半生加減の食感のコントラストも楽しい♪
素晴らしい香りと瑞々しさ、そして椎茸らしい味わいが純粋に感じられます。
蓮根饅頭!美味しいー。鱧のそぼろ入りでシンプルにも奥行きありです。お出汁も、これまたナイスサポート。
香り高き煮え端。これが始まると、「そろそろ終わりかぁ」と少し寂しくなります。
ここで、まさかのもち鰹♪なんて素敵なサプライズ!
まだ2回目のもち鰹ですが、その弾力と旨味は悶絶もの。なんたって余韻が長い長い。どこかのドラマのシェフみたいに、天井を見上げちゃいます。いや、ホントに凄い。
わーい!の桜海老。もちろん冷凍や乾燥とは香りが違います!小粒な海老ちゃんなのに、ふくよかさがちゃんと残るんですね。
盛り付けにも、ごはんと海老のバランスにお気遣いいただいています。ご飯も桜海老も、そして一緒になっても絶妙に美味しく。
嫌味のない、きれいな唐墨。この薄さが個人的な好みストライク!
青海苔の汁掛けごはん。最後にまた違う香り高さ。追加投与の鰹がまた幸せ。「ぷはぁ〜」と満足気にこぼす声で至福〆。
甘味と酸味とのバランスが素敵な、きらぴ香。
きな粉の香りや、食感のアクセントが楽しい胡桃餅。
美しい所作で点てていただくお茶。これ以上の〆はありません。
飲み口が柔らかく、杉山さんのお料理とシンクロします。
こちらは、温燗で。お酒のメリハリも、とてもお上手。
温石さんへ来ると、個人的に欠かせない磯自慢。
2021/12/10 更新
2021/08 訪問
参りました!おいし過ぎます
「今日はいいの入ってますよ!」
料理屋さんで、こんな高揚する言葉もそうそうないですね。
そして、その高揚感をまったく裏切らない脱帽の美味しさを堪能させていただきました!
もちろん、どれもこれも素晴らしいのですが、特に衝撃だったのは、多くのレビュアーさんも伝えている通りの「もち鰹」。地元の方は「ちぢれ」と呼んだりもするそう。
近海で釣り上げられてから数時間で届く、硬直前の鰹。
とても鰹とは思えない弾力とモチッとした食感、香りと余韻の長さが驚かせてくれます。
なんか、色っぽい鰹さんです。
あらゆる美味しいモノが集まる都内の高級店でも、きっと味わえない贅沢な逸品ですが、ここ2週間ほど揚がっていなかったそう。
とても幸運でした!
ホント、お酒も含めてどれもこれも美味しい上に、柔らかい雰囲気で心地良く、パンパンになり過ぎないボリュームも適量で、お値段も良心的。
参りました!
・ 渡蟹 モロヘイヤ
・ 鮎チップス
・ メバル 管牛蒡
・ 新蓮根のお椀 唐墨
・ もち鰹(ちぢれ)
・ コリンキー 胡麻酢和え
・ 黒ムツ
・ 白茄子のおかき揚げ
・ 金目鯛
・ 朝獲れズッキーニ
・ 朝獲れ枝豆の摺流し
・ 天然鰻
・ 煮え端
・ 鱧のそぼろと松の舞(ししとう)の御飯
・ もち鰹でおかわり
・ 鱧の卵を使った親子御飯
・ 自家製唐辛子味噌の汁掛けご飯
・ 幸水と巨峰
・ 玉蜀黍の葛焼き
渡蟹とモロヘイヤ。
今朝獲れた鮎を天日で干して、香ばしいチップスに。旨味が凝縮してお酒に合う〜。
隠れたヒットが、このメバル。船上で丁寧に処理されると、こんなにも品がいい味わいになるのか。もちろん、それを生かす腕があってのこと。ふんわり最高!
新蓮根と唐墨。先程のメバルの出汁で。
ここ2週間ほど揚がっていなかったという「もち鰹」。見たことのない色め。そして、噂以上の美味しさ。
もう食べたい。
炭を皮目に直で当てた黒ムツ。脂乗りがいいので、茗荷と山葵をたっぷり巻いて。
白茄子のおかき揚げ。茄子と相性のいい味噌をしっかり付けて。味はもちろん、カリッ&トロッとした食感の組み合わせも楽しい。
駿河湾の代表格、金目鯛。炭火で皮目の方に強めに火入れして、身はレア感を残して。問答無用のごちそう。
飲む枝豆。夏らしい香り。
天然の鰻。意外にも野趣はなく、旨味がしっかり。蒲焼きじゃないので、鰻本来の味を教えてくれます。美味しい。
鱧のそぼろと、「松の舞」というししとうの御飯。ほんのり辛さと鶏のような食感が新鮮。
玉子のせ〜。
今度は生姜で、もち鰹ごはん!
なんと!鱧の卵と薬味を加えて、鱧の親子丼。たんぱくな鱧の身に卵の優しいコクを纏って、これまた初めての美味しさ!感動!
唐辛子味噌の汁掛けご飯で、お食事はさっぱりと締めくくり。
玉蜀黍の葛焼き。
大将が立ててくれるお茶で、ホッとご馳走様でした。
2021/08/06 更新
2021/04 訪問
一度訪ねたら、きっと虜に
焼津駅からタクシーで10分ほどの住宅街。
決して便利とは言えないこの場所に、なんとも言えない美味しいお魚中心の料理と温かいもてなしとで、多くのゲストを魅力するお店があります。
「どうしてこんな場所で?」と思ったら、大将のご実家だそうで…
靴を脱いでカウンターへお邪魔するのですが、どうりで招かれているような心地良さ。
お若くも、とても柔らかい空気感を纏う杉山さんの、心のこもったお皿たちは、↓の通り。
●アオリイカ 天然のクレソン 黄身酢がけ
●花鯛の潮仕立て
●豆鯵の唐揚げ
●黒ムツと平貝
●蛤のおじや
●アスパラのかき揚げ
●伊勢海老
●金目鯛 木の芽酢
●蕪の丸焼き
●宮崎の山崎牛 ホワイトアスパラ
●ご飯
●朝獲れしらすのご飯
●お肉ご飯
●浜名湖の青海苔のご飯
●苺とグレープフルーツゼリー
●蓬風味の薄皮どら焼き
魚好きには、きっとたまらないはず!
特に、ふわふわの花鯛、濃い〜豆鯵、黒ムツ界最強の一品、絶妙な火入れの金目鯛、立派な朝獲れしらすは、いずれも思わず唸る美味しさ!
お酒もよかった〜。
特に、こちらから徒歩で5分程度の酒蔵、磯自慢。今年搾られたばかりという「スプリングブリーズ」は、風味や爽やかさと滑らかな舌触りが素晴らしい!
皆さんのレビューを拝見すると、リピーターが多いことに気付きます。
ひとたび訪ねて、虜になってしまった方がきっと多くいらっしゃるのでしょう。
私も、静岡に用事がなくてもまたおじゃまします。
ご馳走様でした。
炙りと生の食べ比べです。どちらも甲乙漬け難し。天然というクレソンがこれまたいいお仕事。
作り立てで、とてもキレイな潮。花鯛もふわふわで美味。
並べるのが大変らしい(笑)
豆鯵ちゃんの中でも、さらに豆ちゃん。味が濃くて、無限に食べられそう。
皮目だけを、直に炭を当てて火入れ。出汁を掛けて仕上げるのですが、これが絶品。黒ムツ界最強。
日本一上品なおじやかも(?)
鱗の香ばしさを残して。木の芽酢とも好相性。脂乗りの良いお魚ですが、ほどよくさっぱりしていて、後を引きます。
この火入れ!
ここまでジューシーなのは、二週間ほどだそう。果汁と言えるほどに瑞々しい。
立派な朝獲れのしらす。ぷっくりしていて本当に美味しい。もちろん、臭みなんてものは微塵もなく。
浜名湖でも青海苔採れるんですね。唐辛子味噌がピリッと効いて、〆にちょうどいい。
茶懐石ですからね。しっかりしたお作法で立てていただきました。
最高に好みのお酒。季節物なので、すぐにネットで注文しちゃいました。
2021/04/17 更新
最近は、これまで散々ラクをしてきたツケが回ってきて、やや仕事が多忙に。
今まではほとんどしたことのなかった、レストランの予約キャンセルやリスケもせざるを得なくなったりで、少しストレスも溜まっていました。
が、この日の温石さんは、それらを解消して余りある素晴らしいお料理でございました♪
■ 焼き茄子と無花果のずんだ和え
■ 鯵の胡瓜巻き
■ カマスと冬瓜 たたき葱
■ 白甘鯛のお椀
■ 鰆
■ あさはた蓮根 白味噌餡
■ 伊勢海老
■ 朝採れブロッコリー
■ 神経〆金目鯛の鱗焼き
■ 蒸した蕪
■ 太刀魚の衣揚げ 海老芋
■ お食事
・新米の煮えばな
・桜海老ごはん
・蛤の玉子雑炊
・平鯵の漬けごはん
■ シャインマスカットとラフランス
■ 落花生餡の薄皮どら焼き
もちろん、異なる季節にお邪魔していますから、食材が変わるのは当然。
ですが、それ以上に今回は、新鮮なお皿も多くて、同じお料理にもスケールアップが感じられて、立ち止まらない杉山大将の矜持が見えました。
素晴らしかったです♪
ありがとう、杉山大将!(^^)