4回
2025/07 訪問
人にも食材にも、ひたすらに誠実な料理
この日のテーマ♪ ホント、くたびれちゃうほどの暑さの昨今ですけど、「それも悪くないか」と、前向きに思えちゃうような楽しいコース♪ こうして、夏だからこそ出会える食材がたくさんありますから(^^)
蒸し暑さを吹き飛ばす、清涼感全開のアミューズ。
スイカのジュースを注ぐと、よりリアルなスイカに近づきます♪
西瓜は、まんま再現されていて、久しぶりの味わいが嬉しい♪ 玉蜀黍は、柔らかいスポンジに包まれた、しっかりした甘さが最高! 柔らかい蛸は、バジルの爽やかさ絶妙な相性の良さ♪ 3種揃って、完璧アミューズ!
ヴァルニエ・ファニエールのマグナムから。 ノンドサで超ドライ。夏はこれ!ですね。
これ、めっちゃ好みーー♪ 根セロリのムースリーヌの滑らかさ、レモンジュレの爽やかさ、立派な伊勢海老の旨味。 そこに、キャヴィアのコクと塩味です! どこをどう食べても美味しいし、きれい♪
先のカクテル用の伊勢海老。 こちらは翌日用だそうですが、この日も同じサイズだったそう。立派ー(^^)
こちらも、同じくカクテルのキャヴィア(^^) シェフのこだわり、キャヴィアリのクリスタルを開けたてで。 当然ながら風味も粒感もしっかりしていて、これは嬉しい♪
ジョフロワ。 同じシャンパーニュでも、こちらは少し泡を優しく。 ミネラリーなので、キャヴィアとの相性が良き。
このイカソーメンに、一番出汁とグレープフルーツを合わせたものを掛けます。 ハーブも効いていて、この日の清涼メニューの代表選手ですね!(^^)
ロワールのミュスカデ。 魚介との相性の良さは、おりがみ付きですし、柑橘の清々しさは、イカソーメンのお皿に使われている要素すべてとシンクロします。
ジュエリーピーチという品種だそう。 滑らか〜なビシソワーズに、桃の甘い風味が溶け込んで、幸せ(^^)
泡率高め(^^) ベッラヴィスタのフランチャコルタ。そのピノ・ビアンコ の甘さと桃を合わせているそう。
レストランから徒歩1分のところにあるという魚屋さんから、生きた状態で仕入れているとのことで、その身の力強さをプレゼンしてくれます。
アントルヌー名物になった、サイフォン調理。 鱧の骨出汁で火入れされていくことで、日本料理のお椀のような奥行きが加わりますし、こうすることで香りも感じられるんです♪
この鱧、素晴らしい! 温かい鱧に、冷たい付け合わせで温度差も楽しめます。 ジロール茸の食感や風味、梅やトマトのいずれを取っても相性が良く、和テイストなのも馴染みやすい。 この日の一番は、このお皿かな♪
先の、鱧の一皿に使われた食材たち。 白茄子もおかひじきも、とってもいい仕事してます(^^)
鱧が和テイストなので、ペアリングも日本酒で。 賀茂金秀という広島のお酒だそう。好みのお味です。
このブリオッシュ、世界一かも(^^)
色味の濃い卵黄が成せる、この魅惑的な色だそう。 このキメの細かさとフワフワ感、たまりませぬ♪
髙山シェフは、ミルフィーユがとてもお得意ですね。 しっかりした味わいの鮑肝ソースと、トリュフの香りとを北あかりがうまく繋いでくれています。
ロイマーのグリューナー・ヴェルトリーナー。 これは見事なペアリング! アワビの肝にワインを合わせるのは難しいと思いますが、10年熟成の熟成香が、上手にバランスを整えています。 素晴らしい。
この時期、鮎はどちらでもいただけますが、こちらもまた素晴らしい♪ 鮎は3枚におろしてから、青さとホタテのムースでつないでいて香りが良い。 大葉とバジルのジェノベーゼが合わないはずはありませんね(^^)
ドメーヌ・ブリューノ・クレールのマルサネ・ロゼ。 色調からわかるように、味自体もしっかりしたピノのロゼ。 ほんのりタンニンも効いているので、鮎の苦味やバジルの青っぽさにも親和性が高いですね。
夏鹿はさっぱりしていますが、イチジクの葉の香りがしっかりと奥行きを加えてくれています。 ベーシックな、ソース・ボルドレーズがめちゃめちゃうまい!さすがです。
前回喜んだのを覚えていてくれて、今回もメインにダブルペアリング(^^) ソースなしでは、ジャン・ルイ・ライヤールのヴォーヌ・ロマネを、ソースと一緒なら、アラン・グライヨのクローズ・エルミタージュ。
…と思っていたら、シェフからもう1杯(^^) ル・セ・デ・カルム・オー ブリオン。レ・カルムのセカンドなんですね。 このソースにはやはり、カベルネやシラーは良く合いますねぇ。いろいろ試せて楽しい!
食材を大切に想う一皿。 鱧や鮎の骨のお出汁に、他の端材の風味も合わせて、美味しいスープにしてくれました。
この日の食材の端材たち。 「ボキューズ・ドールという競技の評価指標だった」というだけに終わらせず、レストランの毎日にもSDGSを落とし込む姿勢もまた、髙山シェフらしい。
桃とフランボワーズのかき氷。 見た目通りの爽やかさで、素晴らしい口直し。
このレモンケーキ、売って欲しい! めっちゃ好み〜(^^) そして、ヴェルヴェーヌのジュレは、どこまでも清々しい。
きっと、世界一エアリーなミルフィーユ! 今回は、そのアレンジ版でチョコミント。嬉しい♪ 薄〜い板チョコを1枚挟んで、食感のアクセントも最高。 この日のコースのクロージングとして、素晴らしいです(^^)
台湾からの、美味しい紅茶。
そして食後、期せずして始まった髙山シェフによる料理教室(笑) 「美味しい牛肉の焼き方」ーー!パチパチー♪
目の前での塩振りから焼きまで、余すことなく教えてくれましたよ(^^)
肉の状態の説明。
いよいよ、焼きです!
肉の両面から等しく火入れする大切さとか、芯部の温度への意識とか、たくさんの学びをありがとうございました!
プロが焼くと、こうなります。 うっひゃー、美味しそーー♪ 食べてないけど(笑)
アジアパシフィック予選を勝ち抜いて、本選出場された記念ですね。 今年は、日本代表のコーチを務められるそう。 お肉の焼き方、すごい方に教わりました(^^)
髙山シェフは、お菓子もお得意。 今年の4月には、大阪にパティスリー・アントル・ヌーもオープン。 事前に電話でお願いして、この日のディナーにご用意いただきました♪ こちらは、特製フィナンシェ♪
こちらは、季節限定の「夏の塩サブレ缶」。 パッケージもかわいい(^^)
味は、プレーン、レモン、トマト。もう一つはバジルかな? フィナンシェもサブレも、もちろん美味〜♪ トマトとバジルを一緒に食べるのも、超美味しい(^^)
2025/07/20 更新
2024/12 訪問
心の豊かさまで持ち帰れる、史上最高フレンチ
賛辞の言葉が枯渇するほどの幸せレストラン。
場所柄、頻繁には伺えないものの、できれば年に一回ぐらいはお邪魔したい、大好きなフレンチの「entre nous(アントルヌー)」。
他の観光予定もなく、純粋に食事のためだけに定期的に訪ねるレストランとしては、私には一番遠いロケーションです(^^)
これまで、春、夏とお邪魔しましたから、今回は冬。
兵庫県の素晴らしい食材の数々を駆使して、髙山シェフがどんな表現をして下さるのか、ソワソワします♪
■ アミューズ
・淡路島 フルーツ玉ねぎ
・菊芋 牡蠣
・冬野菜 ミルクレープ寿司
■ カリフラー Kaviari ズワイガニ
■ 焼きガニ ブイヨン しゃぶしゃぶ 落花生油
■ 足赤海老 塩麹 冬野菜のタルタル
■ 親蟹のフラン 内子 外子 カニのババロワ
■ 百合根のモンブラン カルボナーラ 白トリュフ
■ 五島列島のクエ 冬野菜のエスカベッシュ 柚子
■ 七谷鴨 サルミソース 焦がしセップバター
■ 食材を大切に想う一皿
■ ベイクド・アラスカ ティラミス オレンジ
■ 苺と薔薇のマカロン チョコセップ
■ スペシャリテ 瞬間ミルフィーユ
蓋を開けてみれば、兵庫の食材のリミテーションを外して、より訴えかける食材も用いていて、その世界観がさらに広がっていました♪
この日のテーマは…
「冬仕度、白、ほっこり」(^^)
そのテーマに込めた想いと、実際のお料理から、本当に心が豊かになるような食後感です。
初めて髙山シェフのお料理をいただいたのは、もう9年も前!(≧∀≦)
その芦屋時代にも二度ほど訪ねましたが、さすがに遠くて、文字通り足が遠のいていましたが、こちらでオープンいただいたのは、あらためて本当にありがたいです♪
当時から、温もりのあるお料理に惹きつけられましたが、なんだか益々癒しの温度を高く感じます(^^)
フレンチが好きで、これまでいろいろと美味しい料理にも出会ってきても、こういう温度を感じる料理とレストランは、私にはこちらのアントルヌーだけです。
しみじみと、素晴らしかった。
この日のコースのテーマです。 コースを通して、ゲストに何を感じてほしいか、シェフがちゃんと伝えて下さるって、とても新鮮で大切ですね。 もう、最初から最後まで、「まさに!」でした♪
早速、テーマ通りの「白とほっこり」♪
いただく順番は、菊芋(真ん中)、玉ねぎ(左)、ミルフィーユ(右)の順です。 一つ一つが素晴らしく美味しいし、味わいや食感、温度の変化まで楽しめる。 すでに一つのコースのよう。
アミューズの一品のこちらは、髙山シェフのスペシャリテ。 なんと!23層にも及ぶミルフィーユです。 野菜の食感が生き生きしてます♪
これだけの食材が使われているなんて、気が遠くなる芸術です(^^)
ルイロデの「243」と「244」を飲み比べさせてくれました! どちらも美味しいですが、244の方がふくよかさと丸みがあって、好み。 さらに、キャヴィアにはグラスを変えてサーヴしてくれました。
カリフラワーとキャヴィアとの間に、香住のズワイが隠れています。これは鉄板の組み合わせですね♪ “Kaviari”社の開けたてにこだわるというキャヴィアも、うっとりする、とてもきれいな味わい。
サイフォンを使って、焼きガニのコンソメをコポコポと抽出します。 もう、香りがヤバしですー。
カニの身や茸が入った器に…
あのコンソメを注げば、カニの身が開いてしゃぶしゃぶです♪ こんな反則あるかい?(^^) 漢方も効いていて、美味しいはポカポカするはで、毎朝飲みたいです。
バックヴィンテージの、リッチなタイプのヴィオニエを、少し高めの温度で。 スープとの温度差にも気が配られています。
甘みと歯応えのバランスが素晴らしい足赤海老。 美しい♪ 髙山シェフは、美的センスにも優れています。食べていて、本当に気分がいいです♪
マルセル・ダイス、久しぶり。 リースリングとゲヴェルツですが、ゲヴェルツは少量でもインパクトあります。 海老の甘みに、こういう系統も合いますね。
細部の演出も素敵です。
そして、このブリオッシュが、ふわふわで香り高くて最高なんです。これも毎日食べたい!(^^)
煙突のある一軒家のよう。 蓋までお皿にしてしまうなんて、遊び心ありますねぇ。
中には、せこ蟹のすべてが詰まった、旨味パレードのフラン。こちらは茶碗蒸しのように温かく。 奥には、冷たいセルフィーユルートのムース。 温度差までも、コースの楽しみに加えます。
左が、なかなか馴染みのないセルフィーユルートという野菜。 素朴な味わいと、根菜らしいちょっとした野趣が好みです。
アルトルヌーは、カニとブルゴーニュのペアリングがお得意ですね。本当に、意外なほどに違和感がないんですよね。 バロン・ダヴランは、コント・リジェ・ベレールが名前を前に出さずに経営するネゴシアンだそう。
いくら「白」がテーマと言っても、これはヤバい白が出てきたー! アルバ産、しかも帯付き♪
ちょっと似ていますが、こちらの白は、百合根です(^^)
その百合根をカルボナーラに。
そして、あのヤバい白を上乗せです♪
中はこんな風なの?(^^) パスタはありませんが、人生最高カルボナーラでしょ! シェフが黒トリュフも試されたそうですが、やっぱり白じゃないとダメだったそう。 あー、何度でも「最高!」と言いたい。
まだ若いソーテルヌで、ソーヴィニヨン・ブランらしい爽やかさも残っていますが、この甘さやふくよかさが、あの絶品カルボナーラと完璧な相性を見せるのです♪
クエのように旨味が乗った魚も、野菜や柚子のソースで爽やかに。 そこそこのボリュームをいただいている気がしますが、全然疲れない。というか、もっと食べたい!(^^)
付け合わせ以上の存在感を主張してくれる、お野菜たち。
こちらは、らしいリースリング。 柑橘の爽やかさは備えているので、柚子との親和性も高くて納得の組み合わせ。
メインは、七谷鴨を炭焼きに。
胸肉、モモ肉、ササミの共演♪ 引き込まれそうな美しいロゼ。 また、内臓を使ったこのソースが、まろやかな旨味があって、最高なのよ。
鴨の身だけなら、ダビド・デュバンのモレ・サン・ドニのクロ・ソルベ1er 2010。 ソースも一緒に味わうなら、レ・パゴド・ド・コス 2017。 ダブルペアリングで、幸せ〜♪ ソムリエさんも素敵です。
「食材を大切に想う一皿」は、この日の足赤海老やクエなどのお出汁のスープ。 シェフの手に掛かれば、もはやすべてが絶品です(^^)
そのスープに含まれている、大切な食材たち。
コーヒー風味のベイクド・アラスカとオレンジ。 ここでも、温冷の変化が楽しめます。 食材の組み合わせが、本当に何から何まで好みなんですよねぇ。
ミニャルディーズ。 苺と薔薇のマカロン、大好きな味だー。 チョコセップは、最初はセップの香りがしっかり来ますが、後からチョコがきれいに収束させてくれる不思議なお菓子です。
この紅茶、とても優しい風味で余韻も長い。美味しい。
髙山シェフは、台湾にもよく行かれるので、お茶もお得意なんです。
最後も、上から見ると、一面の白でクロージング。 こんなエアリーなミルフィーユ、食べたことない! ナイフの重さだけでカットできるような、ふわっ、パリッ、な未体験と一緒に、最高の幸せで〆てくれます。
人生最高のフレンチでした♪
2024/12/16 更新
2023/07 訪問
息を呑むほど美しく繊細なフレンチ!
片道3.5h。
他の用事もなく、こんなに時間を掛けて訪ねるレストランも他にありません(^^)
もちろん定期的にとはいきませんが、前回から4ヶ月ほどでの再訪には訳があります。
それは、髙山シェフのスペシャリテ「ムースリーヌ(折り紙)」をまだいただいていないこと。
密かに期待を寄せていた前回ではお目に掛かれず、実は2つあるコースのうちのハイグレードな方でのみサーヴされるとのこと。
この日は、その一皿のためにのみ伺ったと言っても、過言ではないのです。
そして、その甲斐はありました(^^)
2種類の人参を、日本人に馴染みやすい青海波文様にあしらい、まるでスイーツのように色鮮やかな一皿。
上部には日本庭園を設えて、「芸術」以外の表現が見当たりません♪
炭と味噌のソースでプレートに描いた模様と、ムースリーヌから突き出した突起まで合わせる景観美。
中には、帆立のムースで貝の複雑な美味しさが仕込まれていて、何より添えられたブール・ブランソースが絶妙に美味しい!
見た目だけじゃなくて、当然こうしたベースがちゃんとしているのです。
これぞ、スペシャリテ!
ボキューズ・ドールで供されたお皿を含む、渾身のコースは、以下の通りです。
□ スイカ・きゅうり、新玉葱・明石ダコ、夏野菜のミルクレープ
□ 伊勢海老 レモン 貝の旨みジュレ
□ 緑のガスパチョ 貝 ライム ディル
□ ワタリガニ 新生姜 プリン
□ 毬栗に見立てた一皿 栗 三輪そうめん
□ 折り紙 貝 人参
□ 和牛 岩塩包み焼き レモングラス
□ 食材を大切に想う一皿
□ アルルメロン アーモンド ブランマンジェ
□ 宮崎マンゴー ジャスミン ブラッドオレンジ
都度、シェフ自らお料理の説明をしてくださり、きめ細やかな心配りも嬉しい。
なんとも優雅な食後感♪
2種類の人参を、日本人に馴染みやすい青海波文様にあしらい、まるでスイーツのように色鮮やかな一皿。 上部には日本庭園を設えて、「芸術」以外の表現が見当たりません♪
炭と味噌のソースでプレートに描いた模様と、ムースリーヌから突き出した突起まで合わせる景観美。 中には貝の複雑な美味しさが仕込まれていて、何より、添えられたブールブランソースが絶妙に美味しい!
いつもの大皿プレゼンテーションから。 紫陽花に招かれたカエルちゃんは、冬瓜です。 細部まで、なんてこだわりでしょう!
根から伸びるお料理で、鮮やかなお花に 真ん中の新玉葱のムースは、濃厚でとても美味しい! 野菜のミルクレープは、約20層にもなる、シェフがボキューズドールで苦心の末に完成させた一品。
まるで、ボタンエビのような甘さを湛えた、そのイメージを覆す伊勢海老。 塩麹を使って甘さを引き立てつつ、伊勢海老らしい食感を残す、見事な一皿。
トマトを使わないガスパチョ。 ハーブが爽やかで、貝は嬉しいアワビ♪ コリコリした食感のものと、柔らかく火入れしたものを一緒に。 ジメジメしたこの季節に、スカッと気持ちいい!
カニの旨味を存分に引き出したプリンと、根セロリのムースで爽やかにいただくカニのサラダ。 絶妙な組み合わせー。
こちらも、ボキューズドールで、肉料理と一緒に供された「毬栗」。 トゲに見立てた三輪素麺の食感が楽しく、季節感はともかく(^^)、モッチリと美味しい。
シェフお手製のこのブリオッシュ…
フワフワでめっちゃ美味いねん(^^)
包まれた岩塩から…
美味しさがとても引き出された鳥取県産の和牛「オレイン55」。 レモングラスで、思ったよりもずっと爽やかにいただけます。 髙山シェフは、本当にハーブ使いが上手です。
その日の食材の端材で作る、サスティナブルな一皿。 ほうれん草のチュイル、貝の二番出汁の冷製パスタ。
メロンと、アーモンドのブランマンジェ。 私には最高の組み合わせ♪
宮崎マンゴーと、ブラッドオレンジ。 私には最高の組み合わせ、その2♪
ミニャルディーズも、家でも食べたい美味しさ。
まずは、ヴァルニエル・ファニエールのブラン・ド・ブランで乾杯♪
ルイ・ロデレール コレクション243。 3品種のブレンドで、こちらは幾分ふくよか。 伊勢海老のねっとりした甘さにも、ちょうどいい。
芦屋時代に名を冠していた、ジルさんの奥様のご実家ワイナリーだそう。 ルシアン・クロシェのサンセール。 ソーヴィニヨン・ブランにしてはボリュームがある。 ガスパチョには、もう少し爽やかタイプが良さそう。
これは秀逸なペアリング! シャルロパン・パリゾのマルサネ。 合わせた料理は、なんとカニ!ピノとカニですよ。 不思議なことに甲殻のにおいはまったくせずに、むしろプリンのカラメル感とめちゃめちゃ合う♪
ラングドックの造り手、シャトー・ド・ラ・スジョール。 カベルネ・フランやメルローなど、ボルドー右岸色が濃いセパージュ。
ドメーヌ・ソメーズ・ミシュランのマコン・ヴィラージュ。 こちらが「折り紙」のパートナー。 マコンながら程よくボリュームもあり、旨みもあります。 主張が優しく、とてもバランスがいいシャルドネですね。
ル・ビュー・ジョンドンのシャトー・ヌフ。 前回とは違う造り手ですね。 最近は、メインでもピノをいただくことが多いので、「和牛+グルナッシュ&シラー」みたいな、しっかりペアリングはかえって新鮮♪
また必ずお邪魔します♪
2023/07/02 更新
2023/03 訪問
髙山英紀シェフを、いろんな方に知ってほしい
髙山シェフ、ファンなんです。
住まいからは遠方なのですが、芦屋時代にも二度ほどお邪魔しました。
そのお料理の魅力は…
“テロワールが感じられて、美味しく、そして美しい♪”
都内には素晴らしい食材が全国から集まる一方、テロワールを表現するとなると、さすがに難しそうですし、食べる側の私もあまり意識しません。
ですが、髙山シェフは、こうした食材が豊かな土地に根ざしたレストランならではの楽しみを、高い次元で満たしてくれるのです。
そのシェフが、満を持して芦屋から三宮へ移転されたのが、こちらの「entre nous(アントル・ヌー)」。
まだオープンから半年経ちません。
新たなお店の設えは、それはそれで素晴らしかった広大な一軒家レストランとは異なり、今メジャーなカウンタースタイル。
内装にも、神戸の山から海が、髙山シェフの感性で表現されています。
そしてアクセスは、断然こちらの方がいい♪
気にはなっていたものの、それでも神戸となると容易には伺えず…(^^)
ですが、モジモジしていたそんな折しも、フランスでは1月に「ボキューズ・ドール」が開催。
私はこのイベント名を聞いて、真っ先に思い起こされるのが、髙山シェフなのです。
以前の芦屋のお店では、一人食事を楽しむ私にも、その裏話をたくさん聴かせてくださり、お人柄的にも素晴らしいと、すっかりファンに♪
そんな、イベントの後押しもあって、約7年振りの此度の訪問と相成りました。
いただいたのは、16,500円の↓のコース。
ワインは、松竹梅的に3段階あるペアリングから、真ん中の15,000円のものを合わせてもらいました。
■ 鰆・里芋、蕗の薹・金柑、松葉蟹・菊芋
■ 山菜・蛤、葉わさびの彩り
■ 鐘崎の虎河豚(コロッケ、ジュレ、カルパッチョ)
■ 淡路島の足赤海老・筍・ガレット・クリュスタッセ
■ 寒平目・海苔・菜の花
■ 真鴨・ビーツ
■ 食材を大切に想う一皿
■ 晩白柚・レモングラス
■ 紅はるか・干し芋・モンブラン・抹茶
世界に向けて、お皿の上で日本を伝導されただけあって、テロワールの表現はきっとお得意とされるところ。
まるで、「兵庫はこんなところです」とご紹介いただいているかのようなコースでした!
お皿からは、その山や海の、豊かさが伝わります。
そして、美味しいだけではなくて、シェフの優しさが、もう、前面に出ちゃってます。
「どうだ!」と誇るような主張ではなく、「いかがですか?」と寄り添うような…
ご興味がある方は、その優しい料理の源をYou Tube などでチェックいただければと思いますが、今の時代にこそ、こんな料理人が求められているのでは、とさえ感じてしまいます。
世界への挑戦とはまた異なる、ご自身の役割を見出されているようにもお見受けします。
「ご内密に」との「entre nous」の意味とは裏腹に、いろんな方に知っていただきたいシェフであり、レストランなのです♪
次に来られるのがいつになるかは分かりませんが、きっとまたシェフのチャレンジの続きを、心地良い癒やしと共に味わわせていただきたいと思います。
最初の一皿は、ボキューズ・ドールを思い出す大皿でのプレゼンテーションから。
実際の植物をあしらったマットで、テーブルでは料理が花のように♪ 個人的には、真ん中の「金柑と蕗の薹」が最っ高に好み!
なんて事なさそうな、この山菜や蛤が…
この蛤の効いたスープで絶品の一皿に♪ こごみやゼンマイの苦味や旨みのバランスが素晴らしい!
虎河豚三昧(^^) 特に、カルパッチョは、ねっとりした旨味が引き出されて美味しい。
これ、めちゃめちゃ好みです! こんなに風味豊かなのにくどくないアメリケーヌソース、未体験です。 筍や木の芽といった和食材のフレンチへのスムーズな導入は、もともと素晴らしかったですが、これはお見事♪
この寒平目も! シェフが「イカってる」と言う身の締まりが、その鮮度の証。 海苔や菜の花が、よりリッチな味わいに仕立ててくれています。
炭焼きの青首鴨。 じんわりの美味しさが嬉しいのですが、驚きなのが、「島中さん」のビーツ! 味が濃くて、鴨とも張り合えます。
サスティナブルの観点から、この日の食材の端材でスープリゾット風に。 もちろん、手抜きなしの美味しさです♪
晩白柚で、爽やかにお口をリセット♪ こういうの、大好きなんですよねー。
干し芋の熱まで計算されたデザート。 お芋なのに、もったりしないのが嬉しい。
ミニャルディーズ。 特に、桜餅みたいな奥のカヌレ、好みー。
お茶です(^^)
東方美人、好きなお茶です。
このブリオッシュ…
フワッフワなんです♡
イヴ・ルーヴェ 2H ピノ100%のふくよかシャンパーニュ。
まるでオレンジワイン。 ヴァインバック MF0。ゲヴェルツがメインですが、余韻の苦味はしっかりしていて、山菜ととてもしっくり来ますね。
ウィリアム・フェーブルのシャブリ・1er Cru.ヴァイヨン。 イメージ通りのミネラルや塩味は、もちろん河豚にも合います。
マルセル・ダイスのピノ・グリ。 柔らかい酸と、ボリュームのある味わい。足赤海老のお皿と一緒に♪
ドメーヌ・タンピエのAOCバンドール。 ムール・ヴェードルという、正直主役にはならない品種のロゼ。 これ、いい!チャーミングな甘さと、優しい酸やタンニンのバランスが良くて、とても守備範囲が広そう。
ドメーヌ・ド・ボールナールのシャトー・ヌフ。 知らない造り手さんでしたが、13年熟成もあってか、グルナッシュ主体ながら黒糖のような甘さは落ち着いていて、エレガンスを持ち始めていますね。 美味しい♪
髙山英紀シェフ。 介護施設での料理教室、嚥下障害の方向けのランチ提供など、これまでも現在も、精力的に活躍されています。
こちらは、ボキューズ・ドールの思い出です。
左壁面には神戸の山、テーブルは土素材で陸を、右壁面は漆喰の凹凸で海を表現。 店内が神戸の縮図ですね(^^)
多くの人に知っていただきたい”entre nous”
2023/03/05 更新
はぁ〜、やっとこちらに帰って来られました♪
私にとって一番、心の豊かさを届けてくれるレストランは、こちらの「entre nous」。
どこに住んでいたとしても、年に一回は訪ねなきゃ(^^)
髙山シェフの、この上なく溢れるゲスト愛は、惜しむことなく料理とサービスに注がれて、いただくほどに優しい気持ちにさせてくれます。
昨年の12月は「ほっこり」を感じさせていただきましたが、この夏は、何をテーマにされているのかも、また同じく楽しみです♪
□ アミューズ
・鳥取県 大栄西瓜のかき氷
・完熟とうもろこし
・明石 バジル 紫漬け
□ 伊勢海老 Kaviari 根セロリ
あさりとレモンジュレ
□ いかソーメン 一番出汁とグレープフルーツ
ミントとセロパセ
□ 桃 ヴィシソワーズ シンプルに
□ 牡丹鱧 白茄子 ジロール茸 梅トマト
□ 夏の北あかり 黒トリュフ 蒸し鮑
□ 鮎 大葉とバジルのジェノベーゼ
□ 夏鹿 無花果の葉 ジュニパーベリー
□ 食材を大切に想う一皿
□ かき氷 桃とフランボワーズ ほうじ茶
□ レモンケーキ ヴェルヴェーヌのジュレ
□ チョコミントのミルフィーユ AOPバター
ホント、くたびれちゃうほどの暑さの昨今ですけど、「それも悪くないか」と、前向きに思えちゃうような楽しいコース♪
こうして、夏だからこそ出会える食材がたくさんありますから(^^)
それを教えてくれるような、エネルギーと想いに満ちた時間をいただきました。
…と、これだけでは終わらない??
さらにこの日、ゲストが常連さんばかりだったようで、その中のひと組さんとシェフとの会話がきっかけで、急遽始まったのが…
なんと、なんと!お料理教室♪♪
髙山シェフによる、「美味しい牛肉の焼き方」の実演ですーー!
今年は、ボキューズ・ドールの日本代表のコーチをも務めるというトップシェフ直伝のテクニック。
ただでさえ素晴らしい食事の余韻に、こんな贅沢な時間があっていいんでしょうか…?(笑)
ああ、この日も、ここでしか得られない幸せをいただいて帰りました♪(^^)
今年の秋には、フランスでの髙山シェフのルーツでもある、レジス・マンコンとラムロワーズにも伺う予定。
その2軒のレストランがなかったら、おそらくこの日の素晴らしいお料理の数々にも出会えなかったかと思うと、ますます楽しみになります♪