16回
2024/03 訪問
シンプルにして大胆、春爛漫を楽しむ
京都四条駅から徒歩5分の「緒方」さん 石畳の路地に入って30mほど進んだ所に京町家造りの建物が佇んでいます 四条通りから少し入るだけで、喧騒から切り離された空気に
暖簾を潜って待ち合いとなっている「店の間」には接ぎ木され複数種類の桜花をつけた綺麗な桜と枝ぶりが見事な松が置かれており、土壁の綺麗な「通り庭」を通って板場とカウンター8席のお部屋へ
板場とカウンター8席のお部屋、赤茶色の土壁が見事です 筍の掛け軸が掛けられています
お酒①ヱビスビール(瓶ビール、サッポロビール)
①素揚げ黒鮑(京都府間人産)粥 素揚げされ芳ばしい黒鮑、適度に弾力のある仕上がりで噛む程に滋味と旨みが拡がります 粥とは言うものの煮えばなの様に芯を残した炊き上がりで黒鮑とのバランスも良いですね
①素揚げ黒鮑(京都府間人産)粥 素揚げされ芳ばしい黒鮑、適度に弾力のある仕上がりで噛む程に滋味と旨みが拡がります 粥とは言うものの煮えばなの様に芯を残した炊き上がりで黒鮑とのバランスも良いですね
②赤貝(山口県宇部産) 産卵期は初夏~夏、旬は冬~春 目の前でバラされ、鮮度の良さを感じます 身の部分も紐もワタも全て丸ごと提供され、そのどれもが臭みがなく、素晴らしい
②赤貝(山口県宇部産)、菜の花のお浸し載せ 瀬戸内海産の貝類は日本海や大平洋側に比べると味わいが穏やかで独特な香りも落ち着いていますが、大型になると香りは穏やかですが旨みはしっかりとしてきます
②赤貝(山口県宇部産) 独特な香りは強い閖上産とは異なり穏やかな香り、それでも大型なので鉄分を含む旨みはしっかりとありますが、癖はなく瀬戸内らしさを感じます
③針烏賊(正式名:甲烏賊、別称:墨烏賊、鹿児島県出水産)の身と炭火炙り下足、完熟檸檬(静岡県産、無農薬栽培)添え 完熟檸檬は皮まで全て食べられ、甘酸っぱく美味しい
③針烏賊(正式名:甲烏賊、別称:墨烏賊、鹿児島県出水産)の身と炭火炙り下足 ハリのある仕込みに細かく包丁を入れ、パリッと感と甘み&旨みを楽しみました 下足の芳ばしさも良く美味しかった
④白魚(兵庫県赤穂産、船曳き)の玉子とじのお椀、山椒の若芽載せ 大きな白魚は優しい旨み、玉子とじのお出汁と相まってホッとする美味しさ、しかし玉子の旨みで昆布の判別は出来ず
お酒②磐城 壽 純米大吟醸 亀ノ尾(山形) 米品種:山形県長井産亀ノ尾100%、精米歩合:40%
⑤笹挟み白甘鯛(山口県産)松笠焼き、炭火炙り 松笠に仕上げたパリパリの鱗、白甘鯛は少し水分を残した仕上げ、笹で挟み炭火炙りにして香り付けと水分を飛ばします
⑤笹挟み白甘鯛(山口県産)松笠焼き、炭火炙り 上品な脂の旨み、絶妙で火入でしっとり贅沢な仕上がりになっていました
⑥白鱚(兵庫県明石産)の天麩羅 大きめの白鱚はホクホクに揚げられており、ふっくらとして甘みがありとても良いですね 沙蚕を沢山食べているのか旨みもしっかり
⑦洋人参(京都府産)の天麩羅(1時間半低温揚げ) 人参の糖分は加熱分離しないため甘みは増さないが、滲み出るエキスを増やしつつ衣で閉じ込める為に大きく甘みが増した様に感じます 食感はホクホクで蕩けます
○大きな平貝の貝殻、海底には先端側の半分しか隠れておらず、広い方は海に剥き出しで生息 大きな貝柱が特長です ⑧平貝貝柱⑨炙り北寄貝⑩蛍烏賊、うるい、柚子味噌
⑧平貝(愛知県知多産)貝柱 奥歯で繊維を押し潰す様に味わうと旨み増 ⑨炭火炙り北寄貝(北海道産) 炙りで脂が活性化し旨みが増してます ⑩蛍烏賊(富山県滑川産、雌) 優しい旨み&甘み、ワタのほろ苦さが○
⑪白子筍(京都府塚原産) 地上に出て陽光を浴びると動物に食べられない様に先端にエグみを集めます 筍は地中にあって軟らかく甘く旨いのですが、毎年腐葉土を積み重ねる必要があり、筍作りは土作りと言われます
⑪白子筍(京都府塚原産)と若布(徳島県鳴門産)の若竹煮 白子筍は優しい歯応えで、エグみゼロ、穏やかな甘みと旨みがあります 若布はふっくらとして甘く、白子筍との相性は抜群です
⑫白子筍(京都府塚原産)の煮汁 筍の薫りが湯飲みから溢れ、筍の甘みがギュッと凝縮し、微かに旨みも感じます 塩を少量入れてありますが、他は手を加えてられておらず、飲み終わった後の余韻もまた素晴らしい
⑬真鯖寿司の磯辺巻き 産卵は春~夏、旬は秋~冬 腹の側線付近に模様が無いので真鯖と判断 生臭みはゼロで、肉厚で弾力あり、脂のりも良く、旨みと甘みが素晴らしい
お飲み物①焙じ茶
⑭太刀魚と法蓮草の炊き込みご飯 軽く炙ったと思われる太刀魚は脂の旨みがしっかり、縮み法蓮草かと思うが組み合わせたもマッチ、これも煮えばなの様な炊き上がりでした ⑮お漬け物(切干すぐき、木耳佃煮、大根)
⑮お漬け物(切干すぐき、木耳佃煮、大根) 塩は控えめで食べ易いです。 お漬け物まできっちり一級品です♪
⑯十割蕎麦(三重県津産、北海道産) 極細な十割蕎麦は柔らかくもコシもあり、喉越しも爽快、香りも良いですね♪ 少し甘口で鰹節の薫る醤油ベースのつゆでした
⑰椿餅 道明寺粉《蒸した餅米を目の荒い石臼で摺り潰したもの》で粒餡を包んであり、香りつけとしてシナモンを入れているそう、優しい穏やかな甘さが嬉しい
⑰椿餅 道明寺粉《蒸した餅米を目の荒い石臼で摺り潰したもの》で粒餡を包んであり、香りつけとしてシナモンを入れているそう、優しい穏やかな甘さが嬉しい
お飲み物②玉露 茶葉の優しい甘みを感じます
2024/03/17 更新
2023/11 訪問
至福の間人蟹のフルコース!♪ヽ(´▽`)/
京都市営地下鉄四条駅から徒歩5分の「司葉 緒方」さん。
石畳の路地に入って30mほど進んだ所に京町家造りの建物が佇んでいます。
四条通りから少し入るだけで、喧騒から切り離された空気に包まれるものなんですね。
冬の訪れと共に何が何でも食べたいのが、緒方さんの間人蟹。
様々なお店で頭矮蟹(ズワイガニ、地方名:松葉蟹、越前蟹、間人蟹など)を頂きますが、緒方大将の技術でシンプルかつ美味しい瞬間を秒の火加減で仕上げる!技の前にはどのお店の頭矮蟹が全て霞んでしまうほど。
冬の緒方さんは正に至福と言うべき、蟹の桃源郷です。
今年は私が常々言っておりますが、「人生で1度は緒方さんの間人蟹を食べるべき」と言うフレーズに則り妻を伴い訪問。
内緒の食べログ活動も「お好み焼き百名店」の盾や「食べログアワードBOOK」が送られてきてから、バレつつあり・・・
先々の恩赦と御祓を得るべく同伴。(^_^;)
妻に「今回も投稿してるん?」とジャブを打たれつつ、「してないよ。」と白々しく回答。
完全にバレても絶対に認めないつもり・・・
今年、松葉蟹が初競り1千万円とニュースになっており、心配しておりましたが今年の11月中旬は水揚げが多めということもあり、市場価格も昨年並という噂あったり・・・
値上げ幅は少ないと嬉しいなとビビッていましたが、お値段は小幅上昇というレベルでした。
お料理とお酒の合計でお会計は158,400円也。 《1人当り税込79,200円》
間人蟹のサイズが通常よりも小さめですが、美味しさに変わりなく、また蟹味噌も美味しかったので、ホッと胸を撫で下ろしました。
色々と値上がりが続くので、今回で卒業かもしれないと思っていましたが、お椀と海老芋が美味しかったので、つい次の予約を単独訪問で入れてしまいました。(爆笑)
写真に解説を付けています。
ご馳走さまでした。
お料理
①間人蟹(雌)、内子&外子、土佐酢ジュレ、青もずく
②栗の渋皮煮揚げ、裏漉し銀杏の摺り流しのお椀
③本鮪《中トロ・大トロ・蛇腹》、白胡椒醤油添え
④雲子(真鱈の白子)の刺身、九条葱ポン酢
⑤炭火焼き間人蟹(胴体)
⑥炭火焼き間人蟹(1番脚)
⑦炭火焼き間人蟹(2番脚)、青檸檬添え
⑧間人蟹の蟹酒(4番脚)
⑨湯引き間人蟹(爪)、生姜醤油添え
⑩間人蟹の蟹味噌甲羅酒
⑪炭火焼き間人蟹(3番脚)
⑫蒸し煮海老芋
⑬鯖棒寿司、磯辺巻き
⑭お漬け物
⑮牡蠣フライ載せご飯
⑯十割蕎麦
⑰代白柿
お飲み物
①玉露
お酒
①ヱビスビール(サッポロビール)
②荷札酒 月白 純米大吟醸 仲汲み(新潟)
京都市営地下鉄四条駅から徒歩5分の「司葉 緒方」さん 石畳の路地に入って30mほど進んだ所に京町家造りの建物が佇んでいます 四条通りから少し入るだけで喧騒から切り離された空気に包まれるものなんですね。
暖簾を潜って待ち合いとなっている「店の間」、土壁の綺麗な「通り庭」を通って板場とカウンター8席のお部屋へ 秋らしい紅葉と鹿の裃の絵が掛かっています
お酒①ヱビスビール(サッポロビール)
お酒②荷札酒 月白 純米大吟醸 仲汲み(新潟) 米品種:岡山県産山田錦100%、精米歩合:40%
①間人蟹(雌、ハーフ)(京都府間人産)、内子&外子、土佐酢ジュレ、青もずく(新潟県産)
①間人蟹(雌、ハーフ)(京都府間人産)、内子、土佐酢ジュレ、青もずく 身の穏やかな甘み、蟹味噌のコクと微かな苦み、内子のしっかりした旨みと甘み、それらが渾然一体とした濃い蟹の旨みが強い印象を残します
①間人蟹(雌、ハーフ)(京都府間人産)の外子 外子は別分け、プチプチ感、軽めの旨み 原則、内子の方が味わいがしっかりしてます 舌の上に5秒ホールドして楽しみます
②栗(長野県小布施産)の渋皮煮揚げ、裏漉し銀杏(三重県伊賀上野)の摺り流しのお椀 恐らく利尻昆布と鮪節のお出汁に裏漉した銀杏を摺り流してあります 銀杏のエグみゼロ、仄かに青い旨みが沁々と滲みる
②栗(長野県小布施産)の渋皮煮揚げ、銀杏(三重県伊賀上野)の摺り流しを裏漉したお椀 栗の渋皮煮揚げが甘みが際立っていたのと揚げることで芳ばしさを纏い抜群に良かった
③本鮪《中トロ・大トロ・蛇腹》(青森県龍飛崎産)、白胡椒醤油添え、紅葉で秋を感じる仕様
③本鮪《中トロ・大トロ・蛇腹》(青森県龍飛崎産)、白胡椒醤油添え 一流の鮨店の水準の本鮪を各々の脂の溶け方や旨みに微かな酸味など味わいのグラデーションを楽しむ
④雲子(船上処置、宮城県宮古産)の刺身、九条葱ポン酢 産卵は冬~春、旬は秋~冬 宮古では日戻り操業の沖合底曳漁業で漁獲され、洋上で施氷箱詰後に水揚げされるため、刺身に出来る鮮度の良さがあります
④雲子(真鱈の白子、船上処置)(宮城県宮古産)の刺身、九条葱(京都府鷹峯産)ポン酢 超特選の淡い桃白色の白子、薄皮の硬さが無くプルプルのトゥルトゥル 臭みゼロでありながら白子のコクのある旨みを堪能!
◯間人蟹 正式名は頭矮蟹(ズワイガニ、地方名:松葉蟹、越前蟹など) 産卵期は晩冬、旬は晩秋~晩冬 雌の漁期は11月上旬~1月上旬 (資源保護のため漁期が短い) 雄の漁期は11月上旬~3月中旬
◯間人蟹(愛新丸)のタグ 間人蟹と呼ばれるには、約50段階に分けられた選別をクリアする必要あり(緑のタグが証拠) 基準に満たない蟹は間人漁港で水揚げされても緑のタグ無しで普通の頭矮蟹と呼ばれます
◯間人蟹 小型底引き網船が5船のみの間人漁港 その漁場は直ぐ近くで水揚げ当日に市場に並び、究極の鮮度と品質と評されます 但し冬の日本海は海が荒れるため漁の無い日も多いため幻の蟹とも言われています
間人蟹(京都府間人産) 緒方大将が集中しめ蟹を捌いていきます それほど集中して焼かれています
⑤炭火焼き間人蟹(胴体)(京都府間人産) 胴体は大きいので5つに切って提供 しっかり火入れが入ってる部分とミディアムレアの部分があるのですがどちらも美味しい 焼きムラでなく、グラデーションなんですよね
⑥炭火焼き間人蟹(1番脚)(京都府間人産) 緒方大将は蟹を焼いている時は寡黙( *´艸`) それほど集中して焼かれています
⑥炭火焼き間人蟹(1番脚)(京都府間人産) 恐らくこの日で一番しっかり火入れされた一品 火入れするほど身はしまり、旨みは強く、風味は濃くなります これが激ウマ!
⑥炭火焼き間人蟹(1番脚)(京都府間人産) 恐らくこの日で一番しっかり火入れされた一品 火入れするほど身はしまり、旨みは強く、風味は濃くなります これが激ウマ!
⑦炭火焼き間人蟹(2番脚)、青檸檬(広島県高根産)果汁掛け 青檸檬果汁を垂らすと味わいが爽やかになり、印象がガラッと変化 キチンと順序立てて味わい尽くさせるのが素晴らしい!
⑦炭火焼き間人蟹(2番脚)、青檸檬(広島県高根産)果汁掛け 青檸檬果汁を垂らすと味わいが爽やかになり、印象がガラッと変化 キチンと順序立てて味わい尽くさせるのが素晴らしい!
⑧間人蟹の蟹酒(4番脚)(京都府間人産) 熱めの燗酒でジワッと蟹の旨みが出てます 蟹を食べつつ蟹酒をチビチビ 口腔内が蟹の津波に洗われますねー!
⑨湯引き間人蟹(爪)(京都府間人産)、生姜醤油添え 多分、出汁で湯引きしたもの 爪は蟹の華となっており、レアな食感 何も付けずトゥルっと頂き、透明感のある旨みを楽しみます
⑩間人蟹の蟹味噌甲羅酒 酒、味醂、そして蟹味噌、炭火で加熱し良い塩梅に整えます ⑪炭火焼き間人蟹(3番脚) 当たり前ですが、段々と小さくなる蟹の脚ですの がる食べ方で最後になるほど味わいが濃くなる
⑩間人蟹(京都府間人産)の蟹味噌甲羅酒 コクが深くて少しの苦み、味醂の甘みもそこはかと、スプーンで混ぜ混ぜしつつチビチビと頂き蟹フルコースの余韻に浸ります
⑪炭火焼き間人蟹(3番脚)(京都府間人産) 最後は蟹味噌甲羅酒をタレにして焼き松葉蟹を楽しみます しっかり焼いた2番脚、酢橘の爽やかな3番脚、蟹味噌で濃厚の4番脚と飽きる暇もありません
⑫海老芋(大阪府富田林産) 海老が丸まった形に似ています
⑫蒸し煮海老芋(大阪府富田林産)、利尻昆布の出汁 旬は晩秋~冬 薄味の出汁で味付けされた海老芋は型崩れしていないけれど裏漉ししたかのように軟らかい 口に入れると溶け出して優しい甘みが拡がります
⑬鯖棒寿司、磯辺巻き 産卵は春~夏、旬は秋~冬 腹の側線付近に模様が無いので真鯖と判断 生臭みはゼロで、肉厚で弾力あり、脂のりも良く、旨みと甘みが素晴らしい
⑬鯖棒寿司、磯辺巻き 産卵は春~夏、旬は秋~冬 腹の側線付近に模様が無いので真鯖と判断 生臭みはゼロで、肉厚で弾力あり、脂のりも良く、旨みと甘みが素晴らしい
⑭お漬け物(木耳佃煮、切干すぐき、糠漬け蕪) 塩は控えめで食べ易いです。 お漬け物まできっちり一級品です♪
⑮牡蠣《1年牡蠣》(北海道サロマ湖産)フライ載せご飯 産卵は初夏~夏、旬は秋~春 牡蠣は通常3年~4年の出荷ですが1年ものをフライでサッパリと軽やかなコクと旨みを楽しみつつ、サクサクと頂きました
⑯十割蕎麦 極細な十割蕎麦は柔らかくもコシもあり、喉越しも爽快。香りも良いですね♪ 鰹節の薫る醤油ベースのつゆで頂きました
⑰代白柿(奈良県西吉野産江戸柿を特殊なガスを充填した部屋に2~3日置いて渋抜きした柿、京都府産) 甘いゼリー状の蕩ける果肉で京都の秋の風物詩 渋柿とは思えないほど甘くトロトロです
お飲み物①玉露
2023/11/18 更新
2023/07 訪問
初夏もシンプルで大胆かつ繊細。
京都四条駅から歩いて5分、石畳の路地に入って30mほど進んだ所に京町家造りの建物が佇んでいます。
四条通りから少し入るだけで、喧騒から切り離された空気に。
暖簾を潜って待ち合いとなっている「店の間」、土壁の綺麗な「通り庭」を通って板場とカウンター8席のお部屋へ。
「緒方」さんのお料理と言えば、シンプル。
だけどシンプルって何?
そう食べ手に訴え掛けてきます。
その日その時の最上の食材を耀かせるような匠の技、それが「緒方」さんの真骨頂かと私は解釈しています。
ただ私には何が最適解なのかは分かりません。
緒方大将が繰り出すから間違いないだろうと理由は後付けの部分が大きいのかもしれません。
という訳で今日も「やっぱりウメぇ!」と小さく唸りつつ、お料理を頂きました。
お料理とお酒、サービス料を合わせてお会計は52,000円也。
写真に解説を付けています。
ご馳走さまでした。
お料理
①蓴菜のお寿司
②超極細の白髪素麺、白髪葱載せ、すっぽんの出汁のお椀
③黒星平鯵(別称:平鯵)
④赤甘鯛(別称:ぐじ)
⑤剣先烏賊(別称:白烏賊)
⑥鱧(雌)の出汁しゃぶ
⑦炭火焼き鮎
⑧黒鮑の天麩羅
⑨炭火焼き鰻の天麩羅
⑩馬鈴薯(北あかり)の天麩羅
⑪炭火焼き賀茂茄子
⑫鱧天麩羅の玉子とじ丼
⑬お漬け物
⑭帆立フライ丼
⑮十割蕎麦、胡麻ダレ
⑯水羊羹
お土産
❶鱧煎餅
❷胡椒煎餅
お飲み物
①水出し玉露【冷】
お酒
①サッポロ黒ラベル(瓶ビール、サッポロビール)
②醴泉 純米吟醸 撥ね搾り(岐阜)
京都四条駅から歩いて5分、石畳の路地に入って30mほど進んだ所に京町家造りの建物が佇んでいます 四条通りから少し入るだけで、喧騒から切り離された空気に
暖簾を潜って待ち合いとなっている「店の間」、土壁の綺麗な「通り庭」を通って板場とカウンター8席のお部屋へ
お酒①サッポロ黒ラベル(瓶ビール、サッポロビール)
①蓴菜(広島県黒瀬産)のお寿司 ガラスのお椀を開けると米酢と蓴菜の香りが立ち昇ります。 シャリは主張の強い甘さがありますが不思議と蓴菜の透明感のあるゼリー質に合っています
①蓴菜(広島県黒瀬産)のお寿司 ガラスのお椀を開けると米酢と蓴菜の香りが立ち昇ります。 シャリは主張の強い甘さがありますが不思議と蓴菜の透明感のあるゼリー質に合っています
お酒②醴泉 純米吟醸 撥ね搾り(岐阜) 米品種:兵庫県東条産山田錦100%、精米歩合:35%
②超極細の白髪素麺(三輪素麺、奈良県産)、白髪葱載せ、すっぽん(島根県高津川産)の出汁のお椀 素麺の口当たりが繊細、そして鼈出汁は透明感があるが、かつ濃厚で滋味を感じます
③黒星平鯵(別称:平鯵)(兵庫県明石産) ④赤甘鯛(別称:ぐじ)(長崎県上対馬産) ⑤剣先烏賊(別称:白烏賊)(福井県小浜産) 氷載せ、酢橘添え
③黒星平鯵(別称:平鯵)(兵庫県明石産) ④赤甘鯛(別称:ぐじ)(長崎県上対馬産) ⑤剣先烏賊(別称:白烏賊)(福井県小浜産) 氷載せ、酢橘添え
③黒星平鯵(別称:平鯵)(兵庫県明石産) 黒潮に乗ってくる熱帯系鯵で夏のみ獲れる珍しい鯵、血合部分が大きく真鯵との違いが明白 鬼鯵ほどではないが、脂のりも良く旨みと甘みがある
④赤甘鯛(別称:ぐじ)(長崎県上対馬産) 産卵は初夏~秋、旬は晩秋~晩春 雌で産まれて30cmを超えると雄に性転換 白身魚にしては濃いめな旨み&甘みが特徴 水分が多いので塩脱水がポイント
⑤剣先烏賊(別称:白烏賊)(福井県小浜産) 産卵期は初春~夏、旬は秋~冬、寿命1年 包丁で半分の厚さにしてあるので、滑らかな口当たりとなり、穏やかな甘みと旨みを感じます
⑥鱧(兵庫県沼島産、雌)の出汁しゃぶ 産卵は夏~秋、旬は初夏~初秋、雌は赤銅色 お出汁が良いのもありますが、この鱧自体の生命力が強いも相まって、透明感のある旨みに加えジワッとくる滋味が深い
⑦炭火焼き鮎(島根県高津川産)、胡瓜ポン酢 美加登家さん(息子さんが緒方さんで修行中)から送られて来た選りすぐりの鮎の内臓を抜いて鮎魚醤を塗って炭火焼きしてあり、香りと旨みか際立っています
⑧黒鮑(京都府間人産)の天麩羅 ⑨炭火焼き鰻(熊本県球磨川産)の天麩羅
⑧黒鮑(京都府間人産)の天麩羅 産卵は秋~冬、旬は初夏~夏 蒸された黒鮑を揚げてあり、その身はプルッと軟らかい 絶妙な火入で軽めな磯の香りとしっとりした旨みを楽しみました
⑨炭火焼き鰻(熊本県球磨川産)の天麩羅 産卵は初夏~晩秋、旬は秋~晩秋 焼いた鰻の骨を抜いて丸めて天麩羅に! 泥臭さゼロ、溢れ出す脂が濃厚でエネルギッシュ! かなり濃いめな天麩羅です
⑩馬鈴薯(北あかり、京都府産)の天麩羅 2時間低温でじっくり揚げたホクホクな馬鈴薯フライ 衣はバリバリで食感も楽しい、塩がふってあり甘みが際立っています
⑪炭火焼き賀茂茄子(京都府産) まん丸な賀茂茄子をそのまま20分ほと炭火焼き この厚みを中まで火を通してありながら、水分をたっぷり残す焼き加減が素晴らしい 甘みもあり炭火焼きの技術を感じる逸品
⑪炭火焼き賀茂茄子(京都府産) まん丸な賀茂茄子をそのまま20分ほと炭火焼き この厚みを中まで火を通してありながら、水分をたっぷり残す焼き加減が素晴らしい 甘みもあり炭火焼きの技術を感じる逸品
⑫鱧(兵庫県沼島産)天麩羅の玉子とじ丼 鱧天麩羅なので油の旨みが加わり、玉子のコクも追加され、鱧の出汁しゃぶとはまた趣きが異なります
⑬お漬け物(木耳、切干大根、すぐき)
⑭帆立(北海道産)フライ丼 帆立は過熱すると旨みが際立ちますね この日は揚げ物が多めだったので胃袋が少々しんどくなりました
⑮十割蕎麦、胡麻ダレ 十割蕎麦ですが胡麻ダレなので香りとかはあまり感じず 昨年のハーブ蕎麦は美味しさと胃袋のスッキリ感があったので復活して欲しいなぁ
⑯水羊羹 水羊羮は小豆の優しい甘みが良いですね♪ お料理の〆に相応しいデザートでした
お飲み物①水出し玉露【冷】 甘みを感じる水出し玉露です
2023/07/09 更新
2023/04 訪問
シンプルにして大胆かつ繊細に旬を追究
京都四条駅から歩いて5分、石畳の路地に入って30mほど進んだ所に京町家造りの建物が佇んでいます。
四条通りから少し入るだけで、喧騒から切り離された空気に。
暖簾を潜って待ち合いとなっている「店の間」には綺麗な枝下桜、土壁の綺麗な「通り庭」を通って板場とカウンター8席のお部屋へ。
「緒方」さんのお料理と言えば、シンプル。
だけどシンプルって何?
そう食べ手に訴え掛けてきます。
その日その時の最上の食材を耀かせるような匠の技、それが「緒方」さんの真骨頂かと私は解釈しています。
ただ私には何が最適解なのかは分かりません。
緒方大将が繰り出すから間違いないだろうと理由は後付けの部分が大きいのかもしれません。
最近、食べ歩きの経験値も少し上がってきたかな?と思っていましたが、経験値に合わせてお料理の奥深さが滲みてきます。
扉を開けたらまた扉みたいな感じです。(笑)
結局、今日もまた「おぉっ!」と小さく唸りつつ、楽しんで参りました。
お料理とお酒でお会計は54,000円也。
ご馳走さまでした。
お料理
①白子筍の飯蒸し、山椒の木の芽載せ
②赤貝
③ミンク鯨のさえずり(舌肉)
④炭火炙り九絵、檸檬添え
⑤白子筍のお出汁
⑥白子筍と若布の若竹煮
⑦炭火焼きぐじ(正式名:赤甘鯛)の松笠揚げ
⑧黒鮑の天麩羅
⑨グリーンアスパラガスの天麩羅
⑩佐賀牛の出汁しゃぶ、花山椒掛け
⑪素魚玉子閉じマイクロ丼
⑫本鮪中トロ漬け丼
⑬お漬け物(切干大根、筍の山椒煮、沢庵)
⑭極細十割蕎麦、刻み白葱載せ
⑮夜桜(もち米入り自家製小豆羊羮)
お飲み物
①焙じ茶
②玉露
お酒
①ヱビスビール(瓶ビール、サッポロビール)
②磐城 壽 純米大吟醸 亀ノ尾(山形)
京都四条駅から歩いて5分、石畳の路地に入って30mほど進んだ所に京町家造りの建物が佇んでいます 四条通りから少し入るだけで喧騒から切り離された空気に
暖簾を潜って待ち合いとなっている「店の間」には綺麗な枝下桜、ライトアップされ厳かな空気をまとっています
板場とカウンター8席のお部屋 静謐というのに相応しい凛とした空気を満ちています
お酒①ヱビスビール(瓶ビール、サッポロビール)
お酒②磐城 壽 純米大吟醸 亀ノ尾(山形) 米品種:山形県長井産雪室熟成亀ノ尾100%、精米歩合:40%
①白子筍(京都府塚原産) 粘土質で育った筍は、粘り気の強い土を押し分けて成長するため、なかなか穂先を地上に出せない為、空気や光に触れず、アクやエグみが少なく育ちます
①白子筍(京都府塚原産)の飯蒸し、山椒の木の芽載せ かぐや姫をテーマにしているそうです
①白子筍(京都府塚原産)の飯蒸し、山椒の木の芽載せ 芳ばしく炭火焼きにした白子筍は飛び切り甘い 飯蒸しの熱で山椒の木の芽が香り立ち、春の訪れを痛烈に感じます
①白子筍(京都府塚原産)の飯蒸し、山椒の木の芽載せ 芳ばしく炭火焼きにした白子筍は飛び切り甘い
②赤貝(山口県光産) 関東・東北の赤貝(特に閖上)は独特な香りの強さと濃い旨みはある意味、正比例します 瀬戸内海の巨大な赤貝の特徴は控えめな香りと濃い旨みで癖が少なくて素晴らしい味わい
②赤貝(山口県光産) 赤貝は真っ赤な血を持ち鉄分が多く、特に腸や紐は鉄の味わいが強いことから鉄砲和えと言う この腸や紐、肝の香りは控えめで旨みが濃く素晴らしい
眼光鋭くさえずりを切る緒方大将 絵になりますね♪
③ミンク鯨のさえずり(舌肉) 髭鯨亜目のミンク鯨はプランクトンを食べる為、臭いは控えめだが、これは臭みゼロ 捕獲時の血抜き~熟成まで管理が良い 脂の旨みと甘み、弾力がありしっかり噛む必要あり
④炭火炙り九絵(和歌山県串本産、15kg、3日寝かせ)、檸檬添え 産卵は夏、旬は晩秋~春 全て雌で産まれて10kg前後で雄に性転換 天然もの大型の雄は脂のりが別格 透明な白身なのにサシがあります
④炭火炙り九絵(和歌山県串本産、15kg、3日寝かせ) 身が盛り上がり、活かっている様に見えますが、もちっと弾力があり旨みが抜群 15日以上の熟成かと思いましたが僅か3日寝かせと聞き絶句
⑤白子筍(京都府塚原産)のお出汁 目の前に提供された途端に筍の薫りがお椀から溢れて、春を満喫した心持ちに 筍の甘みがギュッと凝縮し、微かに旨みも感じます 飲み終わった後の余韻もまた素晴らしい
⑥白子筍(京都府塚原産)と若布(徳島県鳴門産)の若竹煮 白子筍は優しい歯応えもで、エグみゼロ、穏やかな甘み 若布がふっくらとして甘く、とても良い
⑦炭火焼きぐじ(正式名:赤甘鯛)(長崎県対馬列島産)の松笠揚げ 産卵は夏~秋、旬は冬~春 油を掛けて鱗のみを芳ばしく揚げた後、炭火で焼いた赤甘鯛 パリパリ食感と上品な脂が活性化した旨みを堪能
⑧黒鮑(京都府間人産)の天麩羅 産卵は秋~冬、旬は初夏~夏 食感の違い、旨みの違いが楽しめます 本体の軟らかさ&優しい旨みは上質な黒鮑ならでは
⑧黒鮑(京都府間人産)の天麩羅 産卵は秋~冬、旬は初夏~夏 磯の薫りと爆発的な旨みに絶句、唸ることも能わず 今更、黒鮑で言葉を失うとは これだから緒方さんは恐ろしい
⑨グリーンアスパラガス(香川県産)の天麩羅 旬は春~初夏 巨大な大きさ、穂先側は旨みと甘さを両立 根元側は食べ易く切れ込みを入れてます 水分が滲み出す程ジューシーで、別次元の甘さ
⑩花山椒(京都府産) 山椒は日本原産の木で、雌雄異株(別々の木) 雌株は春に花を咲かせて果実をつけます お料理に使われるのは蕾の状態のもの 香り高く穏やかなピリ感が堪りません 中華の花椒とは別物です
⑩佐賀牛(佐賀県産)の出汁しゃぶ、花山椒掛け 出汁しゃぶ用としては厚めの佐賀牛をサッとお出汁に潜らせます 牛の旨みが拡がり、花山椒の落ち着いたピリ辛感と混ざり合い、得も言われぬ美味しさ♪
⑪素魚(スズキ目ハゼ科)玉子閉じマイクロ丼 白魚(シラウオ、サケ目シラウオ科)は大きい方が旨みが増し美味しいですが、素魚は小さい方が甘みがあり美味しいと思う 玉子閉じの旨みと相まってホッとする美味しさ
⑬お漬け物(切干大根、筍の山椒煮、沢庵) 筍の山椒煮、ちょっと濃いめですが沁々とする味わい
⑫本鮪中トロ(30kg弱)漬け丼 日本近海本鮪の産卵は春~夏、旬は初秋~冬 少年期のサッパリと透明感のある脂の旨み 春の日本海側の旬を楽しむのが緒方流
⑭極細十割蕎麦、刻み白葱載せ 軟らかくもコシもあり、喉越しも爽快。 醤油ベースのつゆに2割ほど浸け、「ずっ」と吸い込むと蕎麦の香りとつゆの香りが合わさって口腔内に拡がります
⑮夜桜(餅米入り自家製小豆羊羮) 餅米を桜、小豆の羊羮を夜の闇に見立てた春らしいオリジナル羊羮 優しい甘みに仕上げられており、お料理の〆に相応しいデザート
お飲み物②玉露 春はお薄でなく玉露です♪
2023/04/11 更新
2022/11 訪問
至高の間人蟹フルコース!
冬の訪れと共に何が何でも食べたいのが、緒方さんの間人蟹。
様々なお店で頭矮蟹(ズワイガニ、地方名:松葉蟹、越前蟹、間人蟹など)を頂きますが、緒方大将の技術でシンプルかつ美味しい瞬間を秒の火加減で仕上げる!技の前にはどのお店の頭矮蟹が全て霞んでしまうほど。
冬の緒方さんは正に至福と言うべき、蟹の桃源郷です。
今年は人生で1度は緒方さんの間人蟹を食べるべきと食べ友の皆さんをお誘いしてのお食事会。
今年も蟹の高騰が続き、どんどん間人蟹が値上がりして昨年よりも更に高くなるかとビビッていましたが、なんとお値段据え置きでお料理とお酒の合計でお会計は71,000円也。
間人蟹のサイズが通常よりも小さかったそうですが、美味しさに変わりなく、また蟹味噌は今までより美味しかったので、ホッと胸を撫で下ろしました。
また皆さんの満足そうな笑顔を拝見して、間人蟹のお食事会を開催して良かったと安心しました。
写真に解説を付けています。
ご馳走さまでした。
お料理
①間人蟹(雌、ハーフ)、内子&外子、土佐酢ジュレ、青もずく
②茹で小蕪、焼き銀杏の葉載せ、利尻昆布&血合い抜き鮪節の出汁のお椀
③真鯛の身&真鯛の皮(朝〆)、青檸檬果汁掛け
④雲子(真鱈の白子)の刺身、九条葱ポン酢
⑤炭火焼き間人蟹(胴体)
⑥炭火焼き間人蟹(1番脚)
⑦炭火焼き間人蟹(2番脚)、酢橘果汁掛け
⑧間人蟹の蟹酒(4番脚)
⑨湯引き間人蟹(爪)
⑩間人蟹の蟹味噌酒
⑪炭火焼き間人蟹(3番脚)
⑫煮海老芋
⑬牡蠣フライ載せご飯
⑭お漬け物(木耳、切干すぐき、白菜)
⑮真鯛の天津飯
⑯十割蕎麦
⑰代白柿
お酒
①ヱビスビール(サッポロビール)
②黒龍 純吟 秋あがり(福井)
③飛露喜 特別純米 生詰(福島)
④大吟醸 鄙願(新潟)
京都四条駅から歩いて5分、石畳の路地に入って30mほど進んだ所に京町家造りの建物が佇んでいます。 四条通りから少し入るだけで、喧騒から切り離された空気に包まれるものなんですね。
暖簾を潜って待ち合いとなっている「店の間」、土壁の綺麗な「通り庭」を通って板場とカウンター8席のお部屋へ。 秋らしい紅葉と鹿の絵が掛かっています。
お酒①ヱビスビール(サッポロビール)
お酒②黒龍 純吟 秋あがり(福井) 米品種:山田錦100%、精米歩合:55%
①間人蟹(雌、ハーフ)(京都府間人産)、内子&外子、土佐酢ジュレ、青もずく(新潟県産) 身の穏やかな甘み、蟹味噌のコクと微かな苦み、内子の旨みと甘み、渾然一体とした蟹の美味しさを味わい尽くします
①間人蟹(雌、ハーフ)(京都府間人産)、外子 外子は別分け、プチプチ感、軽めの旨み 原則、内子の方が味わいがしっかりしてます 舌の上に5秒ホールドして楽しみます
②茹で小蕪(京都府産)、焼き銀杏の葉載せ、利尻昆布&血合い抜き鮪節の出汁のお椀 侘び寂びを凝縮したような白と黒の小世界 食べて消える儚さも含め、世界観に浸ります
②茹で小蕪(京都府産)、焼き銀杏の葉載せ、利尻昆布&血合い抜き鮪節の出汁のお椀 利尻昆布のお出汁は透明感がありながらも輪郭がはっきりしたキレのある味わい 蕪の煮汁で半分に割ったとは思えないほど
③真鯛の身&真鯛の皮(朝〆)(兵庫県明石産)、青檸檬(広島県高根産)果汁掛け 彩り豊かな紅葉を載せて提供されます この紅葉を散らして秋らしく頂きます
③真鯛の身&真鯛の皮(朝〆)(兵庫県明石産)、青檸檬(広島県高根産)果汁掛け コリコリ感がありながらも、脂のりが良く3日寝かせのような旨み&甘み
お酒③飛露喜 特別純米 生詰(福島) 米品種:兵庫県特A地区産山田錦&福島県産五百万石、精米歩合:55%
④雲子(真鱈の白子)(宮城県宮古産)の刺身、九条葱(京都府鷹峯産)ポン酢 宮古では日戻り操業の沖合底曳漁業で漁獲され、洋上で施氷箱詰後に水揚げされるため、刺身に出来る鮮度の良さがあります
④雲子(真鱈の白子、船上処置)(宮城県宮古産)の刺身、九条葱(京都府鷹峯産)ポン酢 超特選の淡い桃白色の白子、薄皮の硬さが無くプルプルのトゥルトゥル 臭みゼロでありながら、白子のコクのある旨みを堪能!
◯間人蟹 正式名は頭矮蟹(ズワイガニ、地方名:松葉蟹、越前蟹など) 産卵期は晩冬、旬は晩秋~晩冬 雌の漁期は11月上旬~1月上旬 (資源保護のため漁期が短い) 雄の漁期は11月上旬~3月中旬
◯間人蟹(協進丸)のタグ 間人蟹と呼ばれるには、約50段階に分けられた選別をクリアする必要あり(緑のタグが証拠) 基準に満たない蟹は間人漁港で水揚げされても緑のタグ無しで普通の頭矮蟹と呼ばれます
◯間人蟹 小型底引き網船が5船のみの間人漁港 その漁場は直ぐ近くで水揚げ当日に市場に並び、究極の鮮度と品質と評されます 但し冬の日本海は海が荒れるため漁の無い日も多いため幻の蟹とも言われています
⑤炭火焼き間人蟹(胴体)(京都府間人産) 胴体は大きいので4つに切って提供 しっかり火入れが入ってる部分とミディアムレアの部分があるのですが、どちらも美味しい 焼きムラでなく、グラデーションなんです
⑥炭火焼き間人蟹(1番脚)(京都府間人産) 緒方大将は蟹を焼いている時は寡黙( *´艸`) それほど集中して焼かれています
⑥炭火焼き間人蟹(1番脚)(京都府間人産) 恐らくこの日で一番しっかり火入れされた一品 火入れするほど身はしまり、旨みは強く、風味は濃くなります これが激ウマ!
⑦炭火焼き間人蟹(2番脚)(京都府間人産)、酢橘(広島県高根産)果汁掛け 同じく脚ですが酢橘を搾って果汁を垂らすと味わいが爽やかになり、印象がガラッと変化 順序立てて味わい尽くさせるのが素晴らしい!
⑧間人蟹の蟹酒(4番脚)(京都府間人産) 熱めの燗酒でジワッと蟹の旨みが出てます 蟹を食べつつ蟹酒をチビチビ 口腔内が蟹の津波に洗われますねー!
⑨湯引き間人蟹(爪)(京都府間人産) 多分、出汁で湯引きしたもの 爪は蟹の華となっており、レアな食感 何も付けずトゥルっと頂き、透明感のある旨みを楽しみます
⑩間人蟹(京都府間人産)の蟹味噌酒 酒、味醂、そして蟹味噌、炭火で加熱し良い塩梅に整えます (´ρ`)
⑩間人蟹(京都府間人産)の蟹味噌酒 コクが深くて少しの苦み、味醂の甘みもそこはかと、スプーンで混ぜ混ぜしつつチビチビと頂き蟹フルコースの余韻に浸ります。 この日の蟹味噌は絶句するほど美味しかった!
⑪炭火焼き間人蟹(3番脚)(京都府間人産) 当たり前ですが、段々と小さくなる蟹の脚 食べ方で最後になるほど味わいが濃くなる ワクワクする蟹の〆です♪
⑪炭火焼き間人蟹(3番脚)(京都府間人産) 最後は蟹味噌酒をタレにして焼き松葉蟹を楽しみます しっかり焼いた2番脚、酢橘の爽やかな3番脚、蟹味噌で濃厚の4番脚と飽きる暇もありません 悶絶する美味しさ
お酒④大吟醸 鄙願(新潟) 米品種:新潟県産たかね錦100%、精米歩合:45%
⑫煮海老芋(大阪府富田林産)、利尻昆布の出汁 旬は晩秋~冬 薄味の出汁で味付けされた海老芋は型崩れしていないけれど裏漉ししたかのように軟らかい 口に入れると溶け出して優しい甘みが拡がります
⑬牡蠣(2年牡蠣)(北海道仙鳳趾産)フライ載せご飯 産卵期は初夏~夏、旬は秋~春 ミルキーでしっとりとしたコクと旨み、サクふわで頂きました
⑭お漬け物(木耳、切干すぐき、白菜) 塩は控えめで食べ易いです。 お漬け物まできっちり一級品です♪
⑮真鯛(兵庫県明石産)の天津飯 少し酸味のあるお粥に真鯛を載せて玉子を落とした和風天津飯 この秋の新作だそう 遊び心のある〆ですね
⑯十割蕎麦 極細な十割蕎麦は柔らかくもコシもあり、喉越しも爽快。香りも良いですね♪ 醤油ベースのつゆで頂きました
⑰代白柿 奈良県西吉野産江戸柿を特殊なガスを充填した部屋に2~3日置いて渋抜きした柿、京都でのみ作られています
⑰代白柿 シャーベットにして食べる甘いゼリー状のとろける果肉で、京都の秋の風物詩 単にデザートも良いけれど、柿をこういう昔からの食べ方で頂けるのも面白い
2022/11/21 更新
2022/07 訪問
シンプルにして大胆かつ繊細。
京都四条駅から歩いて5分、石畳の路地に入って30mほど進んだ所に京町家造りの建物が佇んでいます。
四条通りから少し入るだけで、喧騒から切り離された空気に。
暖簾を潜って待ち合いとなっている「店の間」、土壁の綺麗な「通り庭」を通って板場とカウンター8席のお部屋へ。
「緒方」さんのお料理と言えば、シンプル。
だけどシンプルって何?
そう食べ手に訴え掛けてきます。
その日その時の最上の食材を耀かせるような匠の技、それが「緒方」さんの真骨頂かと私は解釈しています。
ただ私には何が最適解なのかは分かりません。
緒方大将が繰り出すから間違いないだろうと理由は後付けの部分が大きいのかもしれません。
という訳で今日も「おおっ!」と小さく唸りつつ、お料理を頂きました。
お料理(税込45,000円)とお酒、サービス料を合わせてお会計は55,000円也。
写真に解説を付けています。
ご馳走さまでした。
お料理
①蓴菜のお寿司
②新生姜入り葛焼き餅の利尻昆布&血合い抜き鮪節の出汁のお椀
③黒鮑
④甘手鰈(正式名:真子鰈)
⑤鱧(雌、800g)
⑥炭火焼き鷹峯唐辛子&炭火焼き鮎、うるか塗り仕立て
⑦炭火焼きぐじ(正式名:赤甘鯛、2kg)、鱗の松笠焼き、炭火焼き三田豆載せ
⑧炭火焼き賀茂茄子
⑨鱧(雌、800g)しゃぶ、酢醤油&山椒オイル
⑩鬼鯵のヅケ丼
⑪真名鰹の天丼
⑫ハーブ十割蕎麦
⑬水羊羹
飲み物
①緑茶
お土産
⑰鱧煎餅
お酒
①瓶ビール(ヱビスビール、サッポロビール)
②純米大吟醸 鄙願 雪先花(新潟)
③無窮天隠 生酛 純米大吟醸 天頂(島根)
○●○●○●○
写真用解説【興味の無い人は飛ばして下さい】
①蓴菜(広島県黒瀬産)のお寿司
ガラスのお椀を開けると米酢と蓴菜の香りが立ち昇り、思わず驚きます!
こんなの初めて見ました。
シャリは主張の強い甘さがありますが不思議と蓴菜に合っています。
溜め池でブラックバスを釣っていた関係で蓴菜がどういう場所で栽培されているか良く知っています。
広島県黒瀬の平林さんの蓴菜は山裾の一番上にある澄んだ水の溜め池で栽培しており、田んぼより高い場所にあるため農薬が混入しない溜め池を使っています。
透明度の高いゼリー質が特徴で芽の小さいものが特に美味しい。
2018年の西日本豪雨で栽培池が土砂で半分位埋まり、生産量がかなり落ちたと聞いています。
名店でも余程の伝手が無いと直接仕入れは出来ないのですが、緒方さんは20年前から仕入れているのだとか。
直接納入分は芽の小さいものを選り分けて出荷しているので、豊洲市場に出すものよりも状態は良いんですよね。
②新生姜入り葛焼き餅の利尻昆布&血合い抜き鮪節の出汁のお椀
新生姜の香りとピリ辛さが有りながらデザートとしての甘さのある葛焼き餅、お椀に入れるのか!
遊び心というか自由奔放というか。
そして蓋を開けた瞬間に利尻昆布の香りが立ち昇り、「あぁ、コレコレ」と思いつつ頂きます。
透明感がありながらも輪郭がはっきりしたキレのある味わいに血合い抜き鮪節の透明感と強い旨みがくっきりと感じられます
③黒鮑(京都府間人産)
産卵期は秋~冬、旬は初夏~夏
弾力のある歯応え、私の推測では蒸し時間は4時間位なのでしょうか。
強い旨みが押し寄せてきます。
残念ながら黒鮑は取った事が無いので生態などは全く詳しくありません。
夜なると岩場から出てきて海藻に登ってその葉を食べるので、手で簡単に取れるのだとか。
満月の夜は密漁し放題らしいです。(^_^;)
なんで満月の夜なのかと言えば、密漁は無灯火で行うからだそうです。
光を出すと密漁で捕まりますものね。(笑)
④甘手鰈(正式名:真子鰈、兵庫県明石産)
産卵期は晩秋~春、旬は春~夏
同じ底に貼り付いている魚であっても、鮃の産卵期は秋~冬、真子鰈は春~夏と旬が入れ替わり、今は鮃のよりも真子鰈の方が美味しい時期です。
鮃は鯵や白鱚を食べるため脂がのり易いのですが、魚を捕食しない真子鰈は餌として何を食べているかで旨みが大きく変わるので、産地と餌として何を食べているかは非常に重要。
今回は脂のりが良く、滋味が強く旨みもあるので浅蜊を食べている真子鰈なのかも知れませんね。
⑤鱧(兵庫県沼島産、雌、800g)
産卵期は夏~秋、旬は初夏~初秋。
雌は赤銅色、雄は黄青色、雄は不味くて割烹には絶対に出ません。
500g~700gが特上とされ、骨切りもし易く上品であっさりな味わい。
でも本当は鱧は大きくなるほど味わいに深みが出るので、骨と皮が軟らかければ大きいものが良いのです。
鱧は棲んでいる場所の砂が軟らかいのか硬いのかによって皮の厚さが変わるので、産地は同じでも獲れる海域で値段が異なります。
淡路島付近だと鳴門海峡から程好く離れた場所にある汚泥ではなくキメの細かな砂が堆積したエリアが極上だと思います。
それが沼島という淡路島の南側にある小さな島の付近の海域なのです。
さてこの鱧なのですが、お刺身で使うのは腹の部分だけで内臓の無い尾の部分はしゃぶしゃぶに回ります。
腹身のある部分だけを選って食べるので脂の旨みと滋味の深みをしっかり感じ取ることが出来ます。
⑥炭火焼き鷹峯唐辛子(京都府産)&炭火焼き鮎(島根県高津川産)、うるか塗り仕立て
鷹峯唐辛子は瑞々しく甘さのあるのが特徴。
⑥炭火焼き鮎(島根県高津川産)、うるか塗り仕立て
ダムの無い高津川は日本一の鮎とも言われ、その高津川で一番良い鮎を確保している美加登家さん(息子さんが緒方さんで修行中)から選りすぐった鮎を取り寄せています。
これは緒方大将の好みなのかも知れませんが、鮎のサイズは小さめで香りの高さと骨の軟かさで選ばれている様な気がします。
どこの鮎が素晴らしいかと言う論争は置いておいて、香りが際立つ鮎は高津川の水質の良さを感じさせます。
うるかを塗って鮎の苦味を加えてから、炭火で焼かれています。
写真でも分かりますが、脂の小さな泡が沢山浮き出ており旨みもしっかりあることが分かります。
⑦炭火焼きぐじ(正式名:赤甘鯛、愛媛県産、2kg)、鱗の松笠焼き、炭火焼き三田豆(兵庫県三田産)載せ
産卵期は初夏~秋、旬は晩秋~晩春
雌で産まれて30cmを超えると雄に性転換。
白甘鯛は上品な旨み&甘み、赤甘鯛は濃いめな旨み&甘みが特徴です。
甘鯛は水分が多い魚なので塩脱水がポイント。
緒方さんでは愛媛県の西予海域のうち養殖筏木の餌の影響が無いエリアで獲れた赤甘鯛を使われています。
八幡浜や宇和島湾などは黒潮の影響で瀬戸内海よりも水温が高く、大きな波による被害を受け難い海岸線が複雑な地形に囲まれた内湾が多くあるため養殖が盛んです。
その養殖筏木で養殖する魚の餌が全て食べられる訳ではなく、海底に食べ残しが落ちて行くために養殖餌を求めて根付きの魚が多くやってきます。
これを半養殖といい、運動不足でパンパンに膨らんだ甘鯛が大量に獲れる状況になっています。
確かに脂がのって旨みはあるのでしょうが、養殖餌で育った魚特有の臭みがほのかにするんですよね。
そして決定的なのが運動不足なので、生命力が溢れる感じではなく滋味が薄いんですよね。
この赤甘鯛は旨みが凝縮して濃いのですが、しつこくありません。
やはり良い赤甘鯛をキチンと調理したらこういう味になるという見本の様な味わいです。
また鱗のパリパリも絶妙です。
鱗は白甘鯛は薄くて軟らかいのでパリパリ感を出し易いのですが、大型の赤甘鯛の鱗は少し厚みがあり、水分を抜き過ぎるとガリガリになる一方で水分を残すと口に残る感じになるので、パリパリに仕上げる塩梅がなかなか難しい気がします。
パリパリの鱗、脂が一番多い皮下部分、そして脱水と火入れで大きく味わいの変わる身の部分を各々の特長の良さをしっかり味わえるのが嬉しいですね。
もう1種類、黄甘鯛がいますがこれは身の水分が多過ぎて向かないのと白甘鯛や赤甘鯛に比べて水深が深い場所にいるので、あまり数が獲れず流通していない。
また値段が易いので黄甘鯛を専門に狙う漁師もいないのが流通しない原因でもあります。
⑧炭火焼き賀茂茄子(京都府産)
大きくまん丸な賀茂茄子をそのまま切らずに炭火焼きにしてあります。
ホクホクとしてジューシーな焼き上がりと書くと何処でも同じ様に出ると思われてしまいますが、この厚みを中まで火を通してありながら、水分をたっぷり残す焼き加減が素晴らしい。
甘みもあり炭火焼きの技術を感じる一品です。
⑨鱧(兵庫県沼島産、雌、800g)しゃぶしゃぶ、酢醤油&山椒オイル
お刺身で使わなかった尾の部分を鱧しゃぶで頂きます。
普通は500g~700gが特上とされ、骨切りもし易く上品であっさりな味わいなのですが、本当は鱧は大きくなるほど味わいに深みが出るので、骨と皮が軟らかければ大きいものが良い。と言うのは先程から書いています。
お出汁が良いのもありますが、この鱧自体の生命力が強いも相まって、透明感のある旨みに加えジワッとくる滋味が深い。
鍋のごった煮感ではなく、このシンプルさがとても良いと思います。
⑩鬼鯵(兵庫県明石産)のヅケ丼
産卵期は夏、旬は夏~秋
熱帯~亜熱帯に生息するアジで1種1属のオニアジ属の魚、日本近海にはあまり居ないのだが黒潮に乗って迷い込んでくる珍しい魚です。
オニアジのヅケ丼と言われ提供されたのですが、瀬戸内ではオニアジというと45cmを超える真鯵の事を鬼鯵という俗称で釣り師は呼ぶので、てっきりそれかと思ったのです。
根付きの鯵は脂のりが良いからそれなんだろう位に思ったのですが、身の赤さが強く、身に多くサシが入っており、何だか旨みが強く違うのでは?と思いネットで調べたら本種でした。
私はオニアジなんて今回まで全く知りませんでした。
本当に良くご存知です。
きっと殆どの人が知らずに美味しい!と言って食べている事と思います。
⑪真名鰹(香川県産)の天丼
産卵期は初夏~夏、旬は秋~初夏、特に冬
暖流に乗って回遊し産卵の為に瀬戸内海へ入ってくる様です。
脂がのり旨みのある魚ですが、同時に独特な香りがあり、臭みが出易いので私としては苦手な魚です。
小さなアキアミ(秋醤蝦)やクラゲ(海月)などを食べているらしく釣りではまず釣れません。
全て網を使った漁で獲るらしいです。
もしかしたら釣りものの真名鰹が殆ど居ないので、獲った後の処置が良い真名鰹が極端に少ないから、臭みのある魚が多いのかもしれません。
真名鰹を焼くと独特な香りが出る事が多いのですが、揚げるとそれを感じません。
勿論、魚自体も良いのだと思いますが、臭いを気にせず旨みを楽しめたので、天麩羅は正解なのかもしれませんね。
⑫ハーブ十割蕎麦
なんとハーブがたっぷり載ったお蕎麦。
いやぁ、これは美味しい!
驚いてハーブの産地を聞くのを忘れました。
広島県久井の梶谷農園さんかな?
「ひさ田」さんのハーブ巻きを思い出します。
因みに「ひさ田」さんの次男さんが緒方さんで修行されています。
⑬水羊羹
水羊羮は小豆の優しい甘みが良いですね♪
お料理の〆に相応しいデザートでした。
飲み物
①緑茶
お土産
鱧煎餅
濡れ煎餅の様な仕上がり。
山椒がピリッと効いてお酒のお供にぴったりな一品です。
お酒①瓶ビール(ヱビスビール、サッポロビール)
お酒②純米大吟醸 鄙願 雪先花(新潟)
米品種:新潟県産越淡麗100%、精米歩合:50%
お酒③無窮天隠 生酛 純米大吟醸 天頂(島根)
米品種:鳥取県大山八郷産山田錦100%、精米歩合:50%
京都四条駅から歩いて5分、石畳の路地に入って30mほど進んだ所に京町家造りの建物が佇んでいます。 四条通りから少し入るだけで、喧騒から切り離された空気に。
お酒①瓶ビール(ヱビスビール、サッポロビール)
お酒②純米大吟醸 鄙願 雪先花(新潟) 米品種:新潟県産越淡麗100%、精米歩合:50%
①蓴菜(広島県黒瀬産)のお寿司 ガラスのお椀を開けると米酢と蓴菜の香りが立ち昇り、思わず驚きます! こんなの初めて見ました。 シャリは主張の強い甘さがありますが不思議と蓴菜に合っています。
②新生姜入り葛焼き餅の利尻昆布&血合い抜き鮪節の出汁のお椀 新生姜の香りとピリ辛さが有りながら甘さのある葛焼き餅 お出汁は輪郭がはっきりしたキレのある味わいに血合い抜き鮪節の透明感と強い旨みがくっきり
お刺身3種類 ③黒鮑(京都府間人産) ④甘手鰈(正式名:真子鰈、兵庫県明石産) ⑤鱧(兵庫県沼島産、雌、800g)
③黒鮑(京都府間人産) 産卵期は秋~冬、旬は初夏~夏 弾力のある歯応え、私の推測では蒸し時間は4時間位なのでしょうか。 強い旨みが押し寄せてきます。
④甘手鰈(正式名:真子鰈、兵庫県明石産) 産卵期は晩秋~春、旬は春~夏 同じ底に貼り付いている魚であっても、鮃の産卵期は秋~冬、真子鰈は春~夏と旬が入れ替わり、今は鮃のよりも真子鰈の方が美味しい時期
⑤鱧(兵庫県沼島産、雌、800g) 産卵期は夏~秋、旬は初夏~初秋。 雌は赤銅色、雄は黄青色 腹身のある部分だけを選って食べるので脂の旨みと滋味の深みをしっかり感じ取ることが出来ます
祇園祭の魔除け札と梶の葉のせ
⑥炭火焼き鷹峯唐辛子(京都府産)&炭火焼き鮎(島根県高津川産)、うるか塗り仕立て 鷹峯唐辛子は瑞々しく甘さのあるのが特徴。
⑥炭火焼き鮎(島根県高津川産)、うるか塗り仕立て うるかを塗って鮎の苦味を加えてから、炭火で焼かれています。 写真でも分かりますが、脂の小さな泡が沢山浮き出ており旨みもしっかりあることが分かります。
お酒③無窮天隠 生酛 純米大吟醸 天頂(島根) 米品種:鳥取県大山八郷産山田錦100%、精米歩合:50%
⑦炭火焼きぐじ(正式名:赤甘鯛、愛媛県産、2kg)、鱗の松笠焼き 産卵期は初夏~秋、旬は晩秋~晩春 パリパリの鱗、脂が一番多い皮下、脱水して火入れを、した身、各部分の特長の良さをしっかり味わえます
⑧炭火焼き賀茂茄子(京都府産) 大きくまん丸な賀茂茄子をそのまま切らずに炭火焼きにしてあります。 甘みもあり炭火焼きの技術を感じる一品です。
⑧炭火焼き賀茂茄子(京都府産) 大きくまん丸な賀茂茄子を切らずに炭火焼きにしてあります ホクホク&ジューシーな焼き上がりで、この厚みを中まで火を通してありながら、水分をたっぷり残す焼き加減が素晴らしい
⑨鱧(兵庫県沼島産、雌、800g)しゃぶしゃぶ、酢醤油&山椒オイル 鱧そのものの生命力が強いもあり、透明感のある旨みに加えジワッとくる滋味が深い 鍋のごった煮感ではなく、シンプルさがとても良いと思う
⑩鬼鯵(兵庫県明石産)のヅケ丼 産卵期は夏、旬は夏~秋 瀬戸内ではオニアジというと45cmを超える真鯵の事 身の赤さが強く、身に多くサシが入っており、何だか旨みが強く違う
お漬け物 ○茄子 ○胡瓜 ○切干大根
⑪真名鰹(香川県産)の天丼 産卵期は初夏~夏、旬は秋~初夏、特に冬 暖流に乗って回遊し産卵の為に瀬戸内海へ入ってくる様です 真名鰹を焼くと独特な香りが出る事が多いのですが、揚げるとそれを感じません
⑫ハーブ十割蕎麦 なんとハーブがたっぷり載ったお蕎麦。 いやぁ、これは美味しい! 驚いてハーブの産地を聞くのを忘れました。(´・ェ・`)
⑬水羊羹 水羊羮は小豆の優しい甘みが良いですね♪ お料理の〆に相応しいデザートでした。
飲み物①緑茶
2022/07/10 更新
2022/02 訪問
真冬の京都、粋な懐石料理をしみじみと
昨年2月、予約が緊急事態宣言で流れ冬のお料理を頂く事が出来ませんでしたが、今年は食べ友さまのご予約で2月に訪れることが出来ました。
お誘い下さり、ありがとうございました。
m(_ _)m
今年は不漁で間人蟹が高騰、連れて虎河豚も値上がりしているとか。
( ノД`)…
厳しい懐事情なのにインフレが直撃します。
なのに食べ歩きを止められない中毒患者です。
(*´∀`*)ポッ
お料理+お酒代+サービス料+消費税でお会計は53,000円也
写真に解説を付けております。
ご馳走さまでした。
お料理
①檸檬釜の蒸し蟹寿司
②白魚(シラウオ)の玉子とじのお椀
③炭火炙りメジ鮪(本鮪の若魚、10kg位)、胡椒醤油
④赤牛のヒレの天麩羅
⑤洋人参の天麩羅
⑥虎河豚の白子ポン酢
⑦虎河豚の鰭酒
⑧焚き聖護院大根、摺り卸し聖護院蕪掛け
⑨鯖寿司
⑩牡蠣フライ丼
⑪十割極細蕎麦、鴨つゆ
⑫柚子の葛焼き
お飲み物
①焙じ茶
②玉露
お酒
①恵比須ビール(ビール、サッポロ)
②飛露喜(福島)
③白老(愛知)
④紀土(和歌山)
⑤帰濃(三重)
店内装飾 一番乗りだったのでカウンター全景を撮影 誰もいないカウンターは凛とした空気に満ちています
お酒①恵比須ビール(ビール、サッポロ)
①檸檬(広島県高根島産)釜の蒸し蟹(京都府間人産)寿司 蓋の檸檬を絞って果汁たっぷり掛けます 穏やかな酸味と落ち着いた甘みの檸檬果汁がずわい蟹の旨みにマッチしています
お酒②飛露喜(福島)
②白魚(シラウオ)(兵庫県赤穂産)の玉子とじのお椀 火入れした蕗の薹の葉が載せてあります 大きな白魚は優しい旨み、玉子閉じのお出汁と相まってホッとする美味しさ 玉子の旨みで昆布の判別は出来ず
③炭火炙りメジ鮪(本鮪の若魚、20kg未満)(京都府舞鶴産)、胡椒醤油 日本近海の産卵期は春~夏、旬は初秋~冬 大トロに近い部位? サッパリと透明感のある脂の旨み、筋だけ融かして提供
お酒③白老(愛知)
④赤牛(熊本県産)のヒレの天麩羅 赤牛は黒毛和牛と比べて脂は少なく赤身肉で肉の味が濃い 控えめな脂を天麩羅にすることで旨みやコクを 補っているみたい
⑤洋人参(京都府産)の天麩羅(40分低温揚げ) 人参の糖分は分離しないため加熱しても甘みは増さない しかし滲出エキスを増やしつつ閉じ込めることが出来たら大きく甘みが増した様に感じます
お酒④紀土(和歌山)
演出の雪球を分解してお料理を取り出します♪
⑥虎河豚(長崎県阿翁浦産)の白子ポン酢 産卵期は春~初夏、旬は冬~晩冬 てっぴ、身ともにプリッとしてます 白子ポン酢は激ヤバの旨さ、もう酒のアテ 絡めて食べると昇天しそう( *´艸`)
⑦虎河豚(長崎県阿翁浦産)の鰭酒 香ばしく焼かれた虎河豚の鰭を日本酒へin 燗してあるのでじっくりエキスが出てきます 口腔内で旨みが拡がるなぁ
⑧焚き聖護院大根(京都府産)、摺り卸し聖護院蕪(京都府産)掛け 聖護院大根は箸に力を入れず切れるくらい 薄味でとても優しい味わい、摺り卸し蕪の甘みとの相性も良いですね
お飲み物①焙じ茶
⑨鯖(愛媛県佐田岬産、岬鯖)寿司 産卵期は春~夏、旬は秋~冬 腹の側線付近に模様が無いので真鯖と判断 生臭みはゼロで、脂のりも良く、旨みと甘みが素晴らしい
お酒⑤帰濃(三重)
お漬け物け 木耳、蕪、刻みすぐき
⑩牡蠣(北海道仙鳳趾産)フライ丼 産卵期は初夏~夏、旬は秋~春 前回はサロマ湖の若い牡蠣でしたが、今回は仙鳳趾の大振りな牡蠣 ミルキーでしっとりとしたコクと旨み、サクふわで頂きました
⑪十割極細蕎麦、鴨つゆ 鴨の旨みをゆっくり噛みしめつつ、極細をズッと吸い込む 香りが拡がり、ホッと一息
⑫柚子の葛焼き 柚子の香りたっぷりな葛焼き 熱々もちもち&プルプル
お飲み物②玉露
2022/03/16 更新
2021/11 訪問
やっぱり最高、極上の間人蟹のフルコース!
冬の訪れと共にどうしても食べたいのが、緒方さんの間人蟹。
様々なお店で頭矮蟹(正式名:ズワイガニ、地方名:松葉蟹、越前蟹、間人蟹など)を頂きますが、緒方大将の技術でシンプルかつ美味しい瞬間を秒の火加減で仕上げる技の前にはあちこちの頭矮蟹が全て霞んでしまうほど。
冬の緒方さんは至福と言うべき蟹の桃源郷です。
蟹の高騰が続き、お会計は年々値上がりして71,000円也。(×_×)
写真に解説を付けています。
ご馳走さまでした。
お料理
①間人蟹(雌、ハーフ)、内子&外子、銀杏、酢ジュレ
②茹で蕪と利尻昆布&鰹節一番出汁のお椀
③真鯛(朝〆)、酢橘果汁掛け
④雲子(真鱈の白子)の天麩羅
⑤炭火焼き間人蟹(胴体)
⑥炭火焼き間人蟹(2番脚)
⑦炭火焼き間人蟹(3番脚)
⑧間人蟹の蟹酒
⑨湯引き間人蟹(爪)
⑩間人蟹の蟹味噌酒
⑪炭火焼き間人蟹(4番脚)
⑫煮海老芋
⑬やいと鰹(正式名:スマ)丼
⑭牡蠣(1年牡蠣)フライ載せご飯
⑮お漬け物(木耳、切干すぐき)
⑯十割蕎麦
⑰代白柿
お酒
①黒ラベル(サッポロビール)
②松の司 純米吟醸 選別(滋賀)
米品種:山田錦100%、精米歩合55%:
③無窮天穏 天頂 てっぺん 生酛純米大吟醸 山田錦(島根)
米品種:山田錦100%、精米歩合50%
お酒①黒ラベル(サッポロビール)
①間人蟹(雌、ハーフ)(京都府間人産)、内子&外子、銀杏、酢ジュレ 身の穏やかな甘み、蟹味噌のコクと微かな苦み、内子のしっかりした旨みと甘み、それらが渾然一体とした濃い蟹の旨みが強い印象を残します
①間人蟹(雌、ハーフ)(京都府間人産)、外子 外子は別分け、プチプチ感、軽めの旨み 原則、内子の方が味わいがしっかりしてます 舌の上に5秒ホールドしてお召し上がり下さい
お酒②松の司 純米吟醸 選別(滋賀) 米品種:山田錦100%、精米歩合:55%
②茹で蕪(京都府産)と利尻昆布&鰹節一番出汁のお椀 利尻昆布のお出汁は透明感がありながらも輪郭がはっきりしたキレのある味わい 蕪の煮汁で半分に割ったとは思えない程 お野菜合わせのお椀だとより良く分かる
③真鯛(兵庫県明石産、朝〆)、酢橘果汁掛け 産卵期は春~初夏、旬は秋~晩冬 コリコリ感がありながらも、脂のりが良く3日寝かせのような旨み&甘み 数時間で引き出す技に改めて唸る
④雲子(真鱈の白子)(宮城県宮古産)の天麩羅 日戻り操業で漁獲され、洋上で施氷箱詰して水揚げ、刺身に出来る鮮度の良さ 薄皮の硬さが無くプルプルのトゥルトゥル、揚げ立てのコクのある旨みを堪能!
◯間人蟹 正式名は頭矮蟹(ズワイガニ、地方名:松葉蟹、越前蟹など) 産卵期は晩冬、旬は晩秋~晩冬 雌の漁期は11月上旬~1月上旬 (資源保護のため漁期が短い) 雄の漁期は11月上旬~3月中旬
◯間人蟹 間人蟹と呼ばれるには、約50段階に分けられた選別をクリアする必要あり(緑のタグが証拠) 基準に満たない蟹は間人漁港で水揚げされても緑のタグ無しで普通の頭矮蟹と呼ばれます
◯間人蟹 小型底引き網船が5船のみの間人漁港 その漁場は直ぐ近くで水揚げ当日に市場に並び、究極の鮮度と品質と評されます 但し冬の日本海は海が荒れるため漁の無い日も多いため幻の蟹とも言われています
⑤炭火焼き間人蟹(胴体)(京都府間人産) 胴体は大きいので4つに切って提供 しっかり火入れが入ってる部分とミディアムレアの部分があるのですが、どちらも美味しい 焼きムラでなく、グラデーションなんです
お酒③無窮天穏 天頂 てっぺん 生酛純米大吟醸 山田錦(島根) 米品種:山田錦100%、精米歩合:50%
⑥炭火焼き間人蟹(2番脚)(京都府間人産) 恐らくこの日で一番しっかり火入れされた一品 火入れするほど身はしまり、旨みは強く、風味は濃くなります これが激ウマ!
⑦炭火焼き間人蟹(3番脚)(京都府間人産) 緒方大将は蟹を焼いている時は寡黙( *´艸`) それほど集中して焼かれています
⑦炭火焼き間人蟹(3番脚)(京都府間人産) 同じく脚ですが酢橘を搾って果汁を垂らすと味わいが爽やかになり、印象がガラッと変化 当たり前の事を書いてますがキチンと順序立てて味わい尽くさせるのが素晴らしい
⑧間人蟹(京都府間人産)の蟹酒 熱めの燗酒でジワッと蟹の旨みが出てます 蟹を食べつつ蟹酒をチビチビ 口腔内が蟹の津波に洗われますねー!
⑨湯引き間人蟹(爪)(京都府間人産) 多分、出汁で湯引きしたもの 爪は蟹の華となっており、レアな食感 何も付けずトゥルっと頂き、透明感のある旨みを楽しみます
⑩間人蟹(京都府間人産)の蟹味噌酒 酒、味醂、そして蟹味噌、炭火で加熱し円やかに整えます (´ρ`)
⑩間人蟹(京都府間人産)の蟹味噌酒 コクが深くて少しの苦み、味醂の甘みもそこはかと、スプーンで混ぜ混ぜしつつチビチビと頂き蟹フルコースの余韻に浸ります
⑪炭火焼き間人蟹(4番脚)(京都府間人産) 最後は蟹味噌酒をタレにして焼き松葉蟹を楽しみます しっかり焼いた2番脚、酢橘の爽やかな3番脚、蟹味噌で濃厚の4番脚と飽きる暇もありません
⑫煮海老芋(大阪府富田林産)、利尻昆布と鰹節出汁 旬は晩秋~冬 薄味の出汁で味付けされた海老芋は型崩れしていないけれど裏漉ししたかのように軟らかい 口に入れると溶け出して優しい甘みが拡がります
⑬やいと鰹(正式名:スマ)(長崎県五島列島産)丼 産卵期は初夏~夏、旬は秋~春 鰹とは別の属で身質も異なりやや鮪寄り 漁獲サイズは小さいですが、中トロのような脂のり、旨みもたっぷりです♪
⑭牡蠣(北海道サロマ湖産、1年牡蠣)フライ載せご飯 産卵期は初夏~夏、旬は秋~春 牡蠣は通常3年~4年の出荷ですが1年ものをフライで サッパリと軽やかなコクと旨み、サクサクと頂きました
⑮お漬け物(木耳、切干すぐき) 塩は控えめで食べ易いです。 お漬け物まできっちり一級品です♪
⑯十割蕎麦(長野県産) 極細な十割蕎麦は柔らかくもコシもあり、喉越しも爽快。香りも良いですね♪ 醤油ベースのつゆで頂きました
⑰代白柿(奈良県西吉野産、京都で渋抜き) シャーベットにして食べる甘いゼリー状のとろける果肉で、京都の秋の風物詩 単にデザートも良いけれど、柿をこういう昔からの食べ方で頂けるのも面白い
2021/11/27 更新
2021/07 訪問
初夏の旬を味わい深くシンプルに
7月上旬、ぐずつき気味の空の日、緒方さんを訪問しました。
期待にワクワクしつつ、今日はどんなお料理が飛び出すか?と少しドキドキしつつ、暖簾を潜ります。
しかしながら西日本は強い雨が続き不漁続き。
海のものを集めるのは大変だったご様子。
それでもしっかり纏めて仕上げるのは流石です
お会計は53,000円也。
写真に解説を付けております。
ご馳走さまでした。
お料理
①鱧寿司
②蛤の天麩羅と冬瓜&山椒の木の芽のお椀
③シロイカ(正式名:槍烏賊)
④赤雲丹
⑤半生このこ
⑥琵琶鱒の洗い
⑦鳥貝の紐と肝
⑧炭火炙り鳥貝
⑨鮎の素揚げの炭火焼き
⑩赤鯥の味噌焼き、焼きインゲン豆添え
⑩煮黒鮑、岩もずく酢添え
⑫鱧の湯引き
⑬枝豆ご飯、お漬け物
⑭蕎麦
⑮蓴菜(の抹茶ゼリー
飲み物
①緑茶
お酒
①瓶ビール(黒ラベル、サッポロ)
②田酒 特別純米(青森)
③天穏 (島根)
④Ice Breaker(京都)
初夏の日差しが差し込む時間帯 いつも通り1枠目の訪問
お酒①瓶ビール(黒ラベル、サッポロ)
①鱧(兵庫県沼島産)寿司 産卵期は春~初秋、旬は初夏~夏 丁寧に骨切り後、表面をパリッと炭火で焼いた後、酢飯に合わせてあります。 夏の京都らしいお料理ですね。
②蛤(三重県桑名産)の天麩羅と冬瓜&山椒の木の芽のお椀 産卵期は初夏~夏、旬は春~初夏 天麩羅にすることで加熱され旨みが増してます お出汁は聞けてないけど利尻昆布が穏やかだったので真昆布とのブレンド?
お酒②田酒 特別純米(青森)
③シロイカ(正式名:槍烏賊) ④赤雲丹 ⑤半生このこ
③シロイカ(正式名:槍烏賊)(京都府舞鶴産) 産卵期は初春~夏、旬は秋~冬、寿命1年 剣先烏賊より胴が細く、身の甘みは穏やか 1mm間隔で包丁を入れ、表面積を多くすることで、甘みを感じ易くしています
④赤雲丹(福井県小浜産) 産卵期は初秋~晩秋、旬は初夏~晩夏 透明感のある上品な甘みが特徴 8月下旬になると産卵期特有の苦味が入ります 最初は舌の上に5秒ホールドして堪能
⑤半生このこ(福井県小浜産)(海鼠の精巣・卵巣) 産卵期は春~初秋、旬は冬 海鼠は赤、黒、青とあるが生息域が違うだけで全て同じ真海鼠ですが、味わいが異なります 軟らかくて臭み無く、旨みが増しています
⑥琵琶鱒(滋賀県琵琶湖産、2kg)の洗い 産卵期は秋、旬は晩春~夏、桜鱒の亜種 海に出ないのでアニキサスは居ません 大きな魚は極めて珍しく、お刺身や洗いは貴重 桜鱒ほど脂はないが爽やかな旨みと甘み
お酒③天穏 (島根)
⑦鳥貝(京都府舞鶴産)の紐と肝 雌雄同体で、産卵期は春と秋、旬も春と秋 寿命1年で産卵後の夏に殆んど死滅 紐のクニュとした食感と旨み、肝の磯の薫りをゆっくり楽しみます。
1964年の東京オリンピックのポスターをバックに鳥貝を焼かれています 良くこんなポスターを持っているものです。
⑧炭火炙り鳥貝(京都府舞鶴産) 炭火で炙った鳥貝は加熱で旨みが増し、潮の香りをまといつつ、噛むほど甘みと旨みが溢れる 日本海側は水温が低いので夏直前のまで良いものが入りますね。
⑨鮎(島根県高津川産)の素揚げの炭火焼き 島根の美加登家さんから調達された鮎をパリッと軽く揚げてから、鮎の魚醤を塗ってから炭火焼きして芳ばしさを加えています。 こういう鮎の食べ方も良いですね!
⑩赤鯥(徳島県)の味噌焼き、焼きインゲン豆添え 産卵期は初夏~初秋、旬は晩秋~晩冬 シーズンオフで脂のりは穏やか、味噌で旨みを補い、工夫されています 技ありの一品ですね。
お酒④Ice Breaker 純米吟醸 無濾過生原酒(京都) 米品種:非公開、精米歩合:60%
⑪煮黒鮑、岩もずく酢添え 黒鮑の産卵期は秋~冬、旬は初夏~夏 弾力のある歯応え、私の推測では蒸し時間は4時間位なのでしょうか。 強い旨みが押し寄せてきます。
⑫鱧(兵庫県沼島産)の湯引き 産卵期は春~初秋、旬は初夏~夏 雌は赤銅色、雄は黄青色、雌>雄で雌がウマい 500g~700gが特上とされ、骨切りもし易く上品であっさりな味わい
⑬枝豆ご飯、お漬け物 枝豆の爽やかな香りと甘さが際立っています。 少なめにして頂いたのですが、もう少し盛って貰えば良かった
⑭蕎麦 つゆを先端に少しつけスズッと吸い込むと蕎麦の薫りが口腔内に拡がります
⑮蓴菜(広島県黒瀬産)の抹茶ゼリー 随分と以前に自ら農家を訪ね、栽培池を見に行って仕入れルートを確保したもの ここまで小粒で透明感のある蓴菜は滅多に出会えません。 デザート仕立てなのは嬉しい
2021/07/15 更新
2021/03 訪問
春爛漫な懐石料理を心ゆくまで
2月の予約が緊急事態宣言で流れ、この日の2回転目に運良く予約を確保出来ました。
この一年、新型コロナにより飲食店は翻弄されましたが、こうして再びお伺い出来て良かったです♪
この日は和歌山県串本で11時に水揚げされたケンケン鰹などレアな食材も登場しましたし、ずっと頂かなくてはと思っていた檸檬寿司も頂けて、宿題を無事に終えた気分です。
最初から最後まで安心して頂けるのは嬉しい。
そして魚の仕込みの件など疑問に思ったことを尋ねてみると丁寧に返答して下さるのも緒方大将の魅力かと思います。
お会計は55,400円也
お会計で夢見心地は吹き飛びました。(^_^;)
写真に解説を付けております。
ご馳走さまでした。
お料理
①檸檬釜の蒸し蟹寿司
②白魚(シラウオ)の玉子閉じのお椀
③ケンケン鰹の炭火炙り
④新このわた
⑤黒鮑の生揚げ、黒鮑の肝ソース掛け
⑥洋人参の天麩羅
⑦白魚(シラウオ)のポン酢〆
⑧炭火焼き本諸子(ホンモロコ)
⑨平貝
⑩赤貝
⑪蛍烏賊
⑫菜の花
⑬聖護院大根、朧昆布載せ
⑭桜鱒の漬け焼き&桜蝦丼
⑮素魚(シロウオ)の玉子閉じ丼
⑯10割極細蕎麦、辛味大根
⑰柚子の葛焼き
お飲み物
①玉露
お酒
①黒ラベル(ビール、サッポロ)
②勝山 純米吟醸 疫病退散 アマビエアマヒコラベル(宮城)
③天隠(島根)
店舗外観 2回転目の緒方さんは初めて。 漆黒の闇に浮かぶ看板と小豆色の暖簾。 落ち着いた雰囲気をまとっています。
店内装飾 一番乗りだったのでカウンター全景を撮影 誰もいないカウンターは凛とした空気に満ちています。
お酒①黒ラベル(ビール、サッポロ)
①檸檬(広島県高根島産)釜の蒸し蟹(京都府間人産)寿司 蓋の檸檬を絞って果汁たっぷり掛けます 穏やかな酸味と落ち着いた甘みの檸檬果汁がずわい蟹の旨みにマッチしています
①檸檬(広島県高根島産) LOROファームの貝原氏、蜜柑農家の三代目 有機農薬の使用も最小限、手間を掛けて栽培 化学農薬・化学肥料・防腐剤・除草剤・ワックスは全て不使用 熱い思いを持つ男なのです
②白魚(シラウオ)(兵庫県赤穂産)の玉子閉じのお椀 火入れした蕗の薹の葉が載せてあります。 大きな白魚は優しい旨み、玉子閉じのお出汁と相まってホッとする美味しさ。 玉子の旨みで昆布の判別は出来ず。
お酒②勝山 純米吟醸 疫病退散 アマビエアマヒコラベル(宮城) 米品種:国産米100%、精米歩合50%
③ケンケン鰹(和歌山県串本産)の炭火炙り 和歌山の最南端から当日11時水揚げ! 250km離れた京都で当日水揚げの鰹が! 鰹専用の特急便で配達しても約4時間、ギリギリ1回転目に間に合うタイミング
③ケンケン鰹(和歌山県串本産、当日11時水揚げ)の炭火炙り 皮は芳ばしく薫り、上り鰹なので脂は少なめでモチモチした食感、火入れも具合も抜群でグラデーションが美しい! 大きなポーションで食べ応えもあり
④新このわた(京都府宮津産) 海鼠の腸の塩辛、お酒のアテ 同日、「このこ」と思い違いしてお隣さまにお話してしまいました。 お詫びして訂正致します。
⑤黒鮑(京都府間人産)の生揚げ、黒鮑の肝ソース掛け 黒鮑の産卵期は秋~冬、旬は初夏~夏 この時期は蒸すと身の縮みが激しい 生か揚げが正解だけどこの大胆さは緒方さんならでは
⑤黒鮑(京都府間人産)の生揚げ、黒鮑の肝ソース掛け 外は火入れされた旨みが拡がり、中はゴリゴリに活かった食感と旨みと潮の香り 2種類の美味しさが楽しめると解釈するかは食べ手次第かな
⑤黒鮑の肝ソース酒 肝ソースを丁寧に拭ったので余り肝酒ぽくならず。(*´∀`) スルッと頂きました
⑥洋人参の天麩羅(40分低温揚げ) 見た目はコレなに? 京都野菜の特別な人参? 普通の洋人参なんだ。 ううむ・・・
⑥洋人参の天麩羅(40分低温揚げ) ひと口噛ってみた 衣も薄く、とっても甘い、ひたすら甘い 中の糖分が染み出して衣に付着し茶色になっています 極上の根菜の天麩羅です
⑦白魚のポン酢〆 シラウオはキュウリウオ目シラウオ科でシシャモの仲間、シロウオはスズキ目ハゼ科 産卵期は晩冬~初夏、旬は冬、寿命1年 白魚>素魚で白魚の方が味わいが上品 シンプルに透き通る旨みを堪能
⑧炭火焼き本諸子(ホンモロコ)(滋賀県琵琶湖産) 琵琶湖の固有種で産卵期は晩春~夏、旬は冬~春 湖北で竹生島付近なので臭みがありません。 綺麗な魚体の本諸子です♪
⑧炭火焼き本諸子(滋賀県琵琶湖産) 最初は平焼きで身を炭火焼きにするのですが、仕上げに頭が硬いのでしっかり火入れする為に逆さにして焼いていきます。 蟹の時とは違い温和な目付き。(*´∀`)
⑧炭火焼き本諸子(滋賀県琵琶湖産) ふっくらと焼き上がってます 山椒の木の芽入りポン酢を付けて頂きます 水温が低い時期なので臭みゼロ、本当に淡水魚?と思うほど
お酒③天隠(島根)
平貝の貝殻に盛って登場 ⑨平貝(愛知県知多産) ⑩赤貝(山口県光産) ⑪蛍烏賊(富山県滑川沖産) ⑫菜の花
⑨平貝(愛知県知多産) 産卵期は夏、旬は春 水深10mの砂泥の海底に尖った方を半分突き刺した状態で生息 主に貝柱を食べ、紐は硬い上に火入れすると更に硬くなるので殆んど食べない
⑨平貝(愛知県知多産) 奥歯で繊維を押し潰す様に味わうと普通に噛むよりも旨みの出方が倍増 優しくもしっかりした旨みを存分に味わいます
⑩赤貝(山口県光産) 産卵期は初夏~夏、旬は冬~春 瀬戸内海産の貝類や雲丹は日本海や大平洋側に比べると味わいが穏やか というのが一般的なのですが、これは味わいが濃厚で厳選されたものだと分かります
⑩赤貝(山口県光産) 独特な香り、鉄分を感じる旨み、しかし癖はなく、そのあたりは瀬戸内らしさを感じます ここ最近では断トツに良い美味しさ
⑪蛍烏賊(富山県滑川沖産、雌) 日本近海での産卵期は通年、旬は春 日本海側では何処でも獲れる蛍烏賊ですが、滑川沖が良いのは雌だけだから 雄は交接直後に死亡、雌のみが産卵場所の滑川沖に集まります
⑪蛍烏賊(富山県滑川沖産) 蛍烏賊は産卵直前の雌だけを薄味で茹でてあるので、驚くほどの軟らかさとワタに微かなほろ苦さ、優しい旨み&甘みが拡がります。
⑫菜の花 微かな苦みと穏やかな甘み、サッと茹でた感じ 酢味噌で頂きました
⑬聖護院大根、朧昆布載せ 聖護院大根は軟らか過ぎず硬過ぎず、箸にやや力を込めて切るくらい 薄味でとても優しい味わい、昆布もふんわりとして穏やかです。
⑭桜鱒(福井県小浜産)の漬け焼き&桜蝦丼 遡上初期の桜鱒は最も脂がのり美味しい 漬けを炭火焼きしてあり芳ばしく、皮がパリッとして絶妙なのです 刺身で食べたいがアニキアスの心配があるので提供されないそう
⑭桜鱒(福井県小浜産) 桜鱒は渓流の生存競争に負けた山女魚の稚魚が海に下り、3年目の春に生まれた川に遡上、夏は中流域の淵で殆んど餌を食べずに卵が成熟するのを待ち、秋に産卵 釣るのが難しい釣り人憧れの魚
お漬け物 木耳と白菜
⑮素魚(シロウオ)の玉子閉じ丼 ここで最初の白魚の玉子と食べ比べ 黒胡椒が振ってありスパイシーな味わい 玉子閉じだと玉子のコクや旨みが主張するので違いを言葉にするのは難しい
⑯10割極細蕎麦、辛味大根 香る10割蕎麦、極細でズッと吸い込む 辛味大根がピリッとするのがまた良い なかなか美味しい蕎麦を食べる機会が無いので嬉しい
お飲み物①玉露
⑰柚子の葛焼き 柚子の香りたっぷりな葛焼き 熱々もちもち&プルプル これもまたオツなお茶受けですね。
2021/03/15 更新
2020/12 訪問
今年も素晴らしき蟹を頂きました♪
昨年、緒方さんで頂いた間人蟹に衝撃を受け、今年も蟹の時期に予約させて頂きました。
今年は海が荒れ間人漁港からは漁に出なかったとのことで、直ぐ近くの津居山漁港から仕入れた松葉蟹をご準備されていました。
津居山漁港には小型漁船(日帰り操業)と大型漁船(数日間通し操業)があるものの市場には各々の漁獲の蟹を区分けをせずに出されるとのことで、津居山産は少し評価が落ちるのです。
しかし、今回は津居山漁港の小型漁船の松葉蟹を市場に出す前に確保されたそうです。
津居山漁港の小型漁船は間人漁港の小型漁船と漁場が近く、日帰り操業しているので品質的にはかなり高い。
では間人蟹と津居山の松葉蟹、味わいに違いはあるのか?
個人的には昨年の間人蟹が人生ベストで、今年の津居山産の松葉蟹は今年頂いた中でのベストだと思います。
緒方大将のご出身の某料亭の炭火焼きの間人蟹よりも明確に上でした。
ということで、今年も極上松葉蟹を緒方さんの技術でシンプルかつ美味しい瞬間を秒の火加減で仕上げて頂きました。
蟹コース50,000円でお酒代2,500円+サービス料10%+消費税でお会計は63,000円也
写真に解説を付けています。
ご馳走さまでした。
お料理
①こっぺ蟹、青もずく、出汁ジュレ掛け
②柚子皮の甘露煮、蕪の鬼卸し、利尻昆布と鰹節のお出汁
③真鯛(朝8時〆)
④鮃(1日寝かせ)
⑤やいと鰹(正式名:スマ)
⑥鮟肝
⑦生雲子(真鱈の生白子)、九条葱ポン酢
⑧焼き松葉蟹(胴)
⑨焼き松葉蟹(鋏下の1番脚)
⑩焼き松葉蟹の爪酒
⑪焼き松葉蟹(鋏下の2番脚)
⑫炙り松葉蟹(鋏)、生姜醤油
⑬焼き松葉蟹(鋏下の3番脚)、松葉蟹の蟹味噌入り甲羅焼き酒
⑭煮海老芋、利尻昆布と鰹節出汁
⑮松葉蟹の蟹味噌ご飯
⑯海苔巻き鯖寿司
⑰十割蕎麦
⑱お漬け物(木耳、すぐき、切干大根)
⑲焼き蕨餅
お酒
①酔右衛門(岩手)
②天隠(島根)
お土産
①おがた煎餅(鱧タレ濡れ煎餅)【写真無】
②おがた煎餅(黒胡椒煎餅)【写真無】
蛇足です。
今回、緒方大将とお弟子さんの修行についてお話をしました。
例えば真鯛の仕込みなどは動画で撮影して、お弟子さんに共有させるのだそう!(@_@)
繰り返し見て自分の技術として、技を身に付けるのか、意識せずに眺めるだけなのか、それは自分次第。
便利な道具を使う準備はするが、使い込むかどうかは本人の貪欲さによるし、そこを生き方としてどう捉えるか、本人に任せるとのこと。
また来年からは日曜日と月曜日はお休みにして、週休2日制にしてお弟子さんが自分を磨く時間を確保するそうです。
料理の勉強をするもよし、器などを見て勉強するもよし、経営の勉強をするもよし、教養を身に付けるもよし。
自分に足りないものを身に付ける、そういう感性を磨いて欲しいのだそうです。
料理の世界にも時代の波が押し寄せており、新型コロナという大きな脅威もあります。
その中で変わっていく部分、変わってはいけない部分があるのだろうな。とお話をお伺いしつつ感じました。
店舗外観 京都四条駅から歩いて5分、石畳の路地に入って30mほど進んだ所に京町家造りの建物が佇んでいます 四条通りから少し入るだけで、喧騒から切り離された空気に包まれます
店内装飾 8席のカウンター、落ち着いた朱色の壁 中央の掛け軸が渋い!
お酒①酔右衛門(岩手)
①こっぺ蟹(京都府間人産)、青もずく(新潟県産) 身の穏やかな甘み、蟹味噌のコクと微かな苦み、内子のしっかりした旨みと甘み、渾然一体とした蟹の旨みが強い印象を残します 舌の上に5秒ホールドで味わいます
②柚子皮の甘露煮、蕪の鬼卸し、利尻昆布と鰹節のお出汁 優しい味わいで見た目も華やか♪ 利尻昆布のお出汁は透明感がありながらも輪郭がはっきりしたキレのある味わい お野菜合わせのお椀だとより良く分かります
お造り ③真鯛(兵庫県明石産、朝8時〆) ⑤やいと鰹(正式名:スマ)(長崎県対馬列島産) ⑥鮟肝(青森県産) ④鮃(兵庫県明石産、1日寝かせ)は後載せ
③真鯛(兵庫県明石産、朝8時〆) 産卵期は春~初夏、旬は秋~晩冬 脂のりが良く3日寝かせのような旨み&甘み 刺身は弾力で寝かせ日数を判断し、旨みで技術を判断するのが良いと最近思う
④鮃(兵庫県明石産、1日寝かせ) 産卵期は冬~初夏、旬は秋~冬 旬真っ只中、旨みと甘みが増してきました 非常に透明感のある身、1日寝かせとは思えないほど旨みが引き出されています
⑤やいと鰹(正式名:スマ)(長崎県対馬列島産) 産卵期は初夏~夏、旬は秋~春 鰹とは別の属で身質も異なりやや鮪寄り 漁獲サイズは小さいですが、中トロのような脂のり、旨みもたっぷりです♪
⑥鮟肝(青森県産) 鮟鱇の産卵期は春~初夏、旬は秋~春 やはり北海道産や青森県産は美味しい♪ 鮟肝は臭みゼロでふっくらとして艶やか、濃厚なコクと旨みに日本酒が進みます。
⑦生雲子(真鱈の生白子)(宮城県宮古産)、九条葱ポン酢 産卵期は冬~春、旬は秋~冬 宮古では日戻り操業の沖合底曳漁業で漁獲され、洋上で施氷箱詰後に水揚げされるため、刺身に出来る鮮度の良さがあります
⑦生雲子(真鱈の生白子)(宮城県宮古産)、九条葱ポン酢 超特選の淡い桃白色の白子、薄皮の硬さが無くプルプルのトゥルトゥル 臭みゼロでありながら、白子のコクのある旨みを堪能!
お酒②天隠(島根)
◯松葉蟹(兵庫県津居山産) 正式名は頭矮蟹(ズワイガニ) 産卵期は晩冬、旬は晩秋~晩冬 雌の漁期は11月上旬~1月上旬 (資源保護のため漁期が短い) 雄の漁期は11月上旬~3月中旬
⑧焼き松葉蟹(胴)(兵庫県津居山産) しっかり火入れが入ってる部分とミディアムレアのような部分があるのですが、どちらも美味しいので、焼きムラでなく、グラデーションを付けているのだと感じます。
⑨焼き松葉蟹(鋏下1番脚)(兵庫県津居山産) 恐らくこの日で一番しっかり火入れされた一品 火入れするほど身はしまり、旨みは強く、風味は濃くなります。
⑩焼き松葉蟹の爪酒(兵庫県津居山産) 割りと熱めの燗酒でジワッと蟹の旨みが出ているようです
⑪焼き松葉蟹(鋏下2番脚)(兵庫県津居山産)、酢橘添え 次は酢橘を搾って果汁を垂らすと味わいが爽やかになり印象がガラッと変わります 当たり前の事ですがキチンと順序立てて味わい尽くさせるのが素晴らしい!
⑫炙り松葉蟹(鋏)(兵庫県津居山産)、生姜醤油 殼もそれほど紅が差していないくらいの色合いで、炭火で焼いたというよりは炙った感じです。
⑫炙り松葉蟹(鋏)(兵庫県津居山産)、生姜醤油 軽く炭火で炙った爪は蟹の華となっており、レアな食感。 透明感のある旨みに微かな芳ばしさ。 何も付けずトゥルっと頂きます。
⑬松葉蟹の蟹味噌入り甲羅焼き酒(兵庫県津居山産) 緒方大将の撮影。( *´艸`) 奥の箱庭の木々の陰影まで綺麗に写ってて、大将の美意識の高さを垣間見た気がします。(*´∀`)
⑬焼き松葉蟹(鋏下3番脚)(兵庫県津居山産)、松葉蟹の蟹味噌入り甲羅焼き酒(兵庫県津居山産) 最後は蟹味噌酒をタレにして焼き松葉蟹を楽しみます。
⑬松葉蟹の蟹味噌入り甲羅焼き酒(兵庫県津居山産) 酒、味醂、そして蟹味噌。 コクが深くて少しの苦み、味醂の甘みもそこはかに。
⑬焼き松葉蟹(鋏下3番脚)(兵庫県津居山産)、松葉蟹の蟹味噌入り甲羅焼き酒(兵庫県津居山産) スプーンで混ぜ混ぜしつつ、焼き松葉蟹に蟹味噌酒を絡めて頂きつつ、蟹フルコースの余韻に浸ります。
⑭煮海老芋(大阪府富田林産)、利尻昆布と鰹節出汁 旬は晩秋~冬 薄味の出汁で味付けされた海老芋は型崩れしていないけれど裏漉ししたかのように軟らかい 口に入れると溶け出して優しい甘みが拡がります
⑮松葉蟹の蟹味噌(兵庫県津居山産)ご飯 蟹フルコースの〆といえば蟹味噌ご飯! コクが深くて少しの苦み、ご飯の甘さ。 ほんの一品の分量ですが、もの足りなさを感じるくらいが一番美味しい♪
⑯海苔巻き鯖寿司(産地聞き忘れ) 産卵期は春~初夏、旬は秋~冬 旬に入った鯖はサシが入り軟らかくも弾力があり、美味しい♪
⑰十割蕎麦(蕎麦粉:岡山県蒜山産) 極細な十割蕎麦は柔らかくもコシもあり、喉越しも爽快。香りも良いですね♪ 醤油ベースのつゆで頂きました。
⑱お漬け物(木耳、すぐき菜、切干すぐき) 塩は控えめで食べ易いです。 お漬け物まできっちり一級品です♪
⑲焼き蕨餅 蕨餅を炭火焼きして芳ばしくしてから提供。 冬だから温かいスイーツなんですね♪
2020/12/15 更新
2020/08 訪問
魚の仕込みの技も超絶!
8月下旬、最高気温36.8℃を記録したとある日、朝から嵯峨嵐山に入り徒歩で人が殆んど居ない有名観光スポットをあちこち歩き、緒方さんまでやって来ました!
朝昼抜きでお腹はペコペコ、準備万端♪
期待でワクワクしつつ、今日はどんなお料理が飛び出すか?と少しドキドキしつつ、暖簾を潜ります。
お料理
①白胡麻豆腐、炭火炙り石影貝載せ
②すっぽんの縁ぺら、卵とじ出汁のお椀
③黒ソイ
④赤甘鯛
⑤胡瓜のお口直し
⑥生黒鮑、肝ソース掛け
⑦黒鮑の肝酒
⑧鮎の唐揚げ炭火焼き
⑨夏野菜の土佐酢ジュレ掛け
⑩鱧の炭火焼き霜、鱧の浮き袋、ばちこ
⑪黒鮑と肝&バターご飯
⑫枝豆ご飯
⑬切干大根、へしこ、木耳の漬け物
⑭イクラご飯
⑮山菜蕎麦(十割蕎麦)
⑯蓮根餅
お土産
①おがた煎餅(鱧タレ濡れ煎餅)
②おがた煎餅(黒胡椒煎餅)
お酒
①プレミアムモルツ(サントリー)
②雪先花 純米大吟醸(新潟)
③無窮天隠 生酛 純米大吟醸(島根)
写真に解説を付けております。
お会計は45,000円也。
釣り師として自分で釣った魚を船上放血神経〆して、氷潮水で保存するスタイルで食して来ましたので、魚の鮮度への拘りは殊更に強い。
放血神経〆をした魚を常日頃から食べてきたので「鮮度が良い」くらいでは満足しません。
自分では滅多に釣る事が出来ない上質な魚を放血神経〆して、更に卓越した技術で旨みと甘みを引き出す。
生産者とお店の努力の結晶としてのお料理に圧倒される喜びを感じたい。
大胆で自由奔放なお料理のイメージが強い緒方さんですが、魚の扱いも素晴らしいと実感した日でした。
ご馳走さまでした。
お酒①プレミアムモルツ(サントリー) 暑さで喉がカラカラなので取り敢えずビールからスタート
①白胡麻豆腐、炭火炙り石影貝(宮城県産)載せ 酷暑な夏に合わせた冷えた白胡麻豆腐。 少しコクがある味わいにシルキーな口当たり、主役の石影貝を邪魔せず引き立ています。
①炭火炙り石影貝(正式名:石垣貝)(宮城県産)載せ 産卵期は冬~春、旬は夏~秋 炭火で炙られて旨みが活性化し、夏の貝としては濃厚な旨みが楽しめます。
②すっぽん(滋賀県琵琶湖産、5kg)の縁ぺら、卵とじ出汁のお椀 卵とじのお出汁は優しい味わい、すっぽんのエキスも出てるのだと思います。
②すっぽん(滋賀県琵琶湖産、5kg)の縁ぺら 全く臭みが無いのは当たり前ですが、プルプルでスッキリとした旨み。 本当はあまり好きでないのですが、これは美味しいです♪
③黒ソイ(青森県陸奥湾産) 産卵期は秋~冬、旬は冬~春 瀬戸内の黒ソイは軟らかいだけで旨みも甘みも弱いのですが、水温が低い環境で育ったら旨みと甘みがしっかりしてますね!
④赤甘鯛(長崎県上対馬産) 産卵期は初夏~秋、旬は晩秋~晩春 雌で産まれて大型化すると雄に性転換 白甘鯛は上品な旨み&甘み、赤甘鯛は濃いめな旨み&甘みが特徴です 水分が多い魚なので塩脱水が重要
④赤甘鯛(別称:ぐじ、長崎県上対馬産、1日寝かせ、3kg弱)の皮 皮の部分は旨みが濃厚で、赤甘鯛らしいしっかりとした味わい だけど、食感はかなり弾力があり、1日寝かせのような気がする。
④赤甘鯛(長崎県上対馬産、1日寝かせ、3kg弱) 旨みは4~5日寝かせの感じですが、身の張りは2~3日寝かせな感じ。 結局、皮は浅いと思ったが、旨みから4~5日寝かせと判断。
お酒②雪先花 純米大吟醸(新潟) 米品種:非公開、精米歩合50%未満・非公開 限定酒
⑤胡瓜のお口直し とても瑞々しく爽やかな甘さのある胡瓜でお口直し。 さっぱりします。
⑥生黒鮑(京都府間人産)、肝ソース掛け 黒鮑の産卵期は秋~冬、旬は初夏~夏 黒鮑は回りをトリミングして、貝柱と本体のみに。 やや厚めに切り分けたものを肝醤油で。 磯の薫りが拡がります。
⑥生黒鮑(京都府間人産)、肝ソース掛け 貝柱の先端部はコリコリ、本体に近づくほど軟らかく。 食感の違い、旨みの違いが楽しめます。 本体の軟らかさ&優しい旨みは上質な黒鮑ならではです。
⑦黒鮑の肝酒(雑賀・純米吟醸) 黒鮑の肝の磯の香りとほのかな苦み、微かな旨み&甘みをお酒でグイッとひと飲みに。
⑧鮎(島根県高津川産)の唐揚げ炭火焼き 島根の美加登家さんから調達された鮎をパリッと軽く揚げてから、鮎の魚醤を塗ってから炭火焼きして芳ばしさを加えています。 こういう鮎の食べ方も良いですね!
お酒③無窮天隠 生酛 純米大吟醸(島根) 詳細は不明
⑨夏野菜(長茄子、南瓜、モロヘイヤ、オクラ、茗荷)の土佐酢ジュレ掛け 揚げ物の後はさっぱりとした夏野菜のお浸し。 ホッとひと息つける献立ですね♪
⑩鱧(兵庫県沼島産) シャッシャッとリズミカルに骨を斬っています。 真剣な表情の緒方大将です。
⑩鱧の炭火焼き霜、鱧の浮き袋、ばちこ 蓮の葉に盛り付けられています。 見た目が涼やかですね♪
⑩鱧(兵庫県沼島産)の炭火焼き霜 鱧の産卵期は夏、旬は初夏と晩秋の2回。 鱧自体は炭火焼きしてあり、皮の味わいもコクがある。 生姜ポン酢も絶妙で素晴らしい。
⑩ばちこ(京都府宮津産)(海鼠の精巣・卵巣) 産卵期は春~初秋、旬は冬 海鼠は赤、黒、青とあり生息域が違うだけで全て同じ真海鼠ですが、味わいが異なります 軟らかくて臭み無く、旨みが増し、微かな苦みあり
⑩鱧(兵庫県沼島産)の浮き袋 夏の緒方さんでしか食べた事の無い部位 鱧の浮き袋はクニュクニュとしつつ、味わうと旨みがあり、ナニコレ?的な美味しさ。
⑪黒鮑と肝&バターご飯 生黒鮑でトリミングした周辺部位をたっぷりと投入したご飯。 味付けは肝醤油とバターという鉄板な組み合わせ!
⑫枝豆(湯上がり娘)ご飯 枝豆の爽やかな香りと甘さが際立っています。 〆の全種類を食べる為に少なめにして頂いたのですが、もう少し食べたかった。
⑬へしこ、木耳の漬け物、切干大根 へしこの塩の塩梅が絶妙、臭みが無くて食べ易い 木耳のお漬け物も切り干し大根も優しい味わいで◯
⑭イクラ(北海道産)ご飯 8月なので樺太鱒の筋子でやや小粒 旨みと甘みがありつつもさっぱり爽やかな味わいで、一般的な鮭の筋子より好み♪ 因みにイクラはロシア語で「魚卵」のこと
⑮山菜(クレソン、芹、なずな、母子草、はこべ、仏の座、蕪、すずべら)蕎麦(十割蕎麦) 冷たい出汁で頂く極細のお蕎麦、山菜を食べると何だか胃袋がスッキリします。
⑯蓮根餅 蓮根の澱粉で優しい甘さを感じます。 毎回、季節の野菜を使ったデザートが出るのですが独自性が有って楽しみです♪
お土産 ①おがた煎餅(鱧タレ濡れ煎餅) ②おがた煎餅(黒胡椒煎餅) パッケージがお洒落ですね♪
お土産 ①おがた煎餅(鱧タレ濡れ煎餅) ②おがた煎餅(黒胡椒煎餅) 自宅に帰って翌日に頂きました。 どちらも美味しくてペロリ。(笑)
2020/08/29 更新
2019/12 訪問
噂の間人蟹フルコース!
丹波の松茸、間人蟹、これらを使ったお料理が緒方さんの代名詞。
いよいよ噂の間人蟹!
今年は日本海の荒れも少なく、漁が行われていると思っていたので間人蟹が無いかもと焦ることもありませんでした。
期待を胸にワクワクしつつ伺いました。
幹事さま、諸事のご連絡をありがとうございました。
m(_ _)m
本日のお料理メニュー
①間人蟹(京都府間人産・雌)飯蒸し
②堀川牛蒡(京都府産)と蕪の粗め、利尻昆布&鰹節のお椀
③本鮪中トロ(青森県風合瀬産、30kg)のお造り、九条葱&辛子醤油
④障泥烏賊(兵庫県明石産)と柚子(山芋&このわた餡)の揚げ物
⑤間人蟹の脚(下から2番目)のお造り、生姜入り酢醤油
⑥鮟肝(青森県産)
⑦焼き間人蟹・胴(しっかりめの火入れ)
⑧焼き間人蟹・爪(レア)
⑨焼き間人蟹・脚
⑩焼き間人蟹・脚(酢橘添え)
⑪間人蟹の爪酒
⑫間人蟹の蟹味噌入り甲羅焼き酒
⑬生雲子(岩手県宮古産)
⑭煮海老芋(大阪府富田林産)
⑮首折れ鯖(愛媛県佐多岬産)棒寿司
⑯間人蟹の蟹味噌ご飯
⑰十割蕎麦、鴨と白髪葱
⑱香の物
⑲クワイ生地のどら焼、小豆餡
⑳玉露
お酒
①松の司 (滋賀)【写真撮り忘れ】
②無窮天隠 天頂 生酛 純米大吟醸 無濾過生原酒(島根)
③雑賀(和歌山)
何となくもう1合飲んだような気が。(^_^;)
写真に解説を付けています。
お会計は62,000円也。
極上の間人蟹を緒方さんの技術でシンプルかつ美味しい瞬間を秒の火加減で仕上げる!という印象を受けました。
素晴らしかった!
また、独創的な柚子(山芋&このわた餡)の揚げ物にも刮目!
自由奔放な発想も緒方さんの魅力だと再認識しました。
ご馳走さまでした。
店舗外観 京都四条駅から歩いて5分、石畳の路地に入って30mほど進んだ所に京町家造りの建物が佇んでいます。
店内装飾 カウンター8席、落ち着いた朱色の壁、堀川牛蒡が鎮座しています。 堀川牛蒡は聚楽台が破棄された堀に巨大化した牛蒡が取れたのが始まりだとか。 長く太く地中に根を張る縁起ものなのだそう。
◯間人蟹 正式名は頭矮蟹(ズワイガニ、地方名:松葉蟹、越前蟹) 京都府京丹後市丹後町の間人漁港で水揚げ 産卵期は晩冬、旬は晩秋~晩冬 雌の漁期は11月上旬~1月上旬 雄の漁期は11月上旬~3月中旬
◯間人蟹 小型底引き網船が5船のみの間人漁港 直ぐ近くの漁場で日帰り操業され水揚げ当日に市場に並び究極の鮮度と品質と評されます 但し冬の日本海は海が荒れるため漁の無い日も多く幻の蟹とも言われています
◯間人蟹 間人蟹と呼ばれるには、約50段階に分けられた選別をクリアする必要があります。 (緑のタグが証拠) 基準に満たない蟹は間人漁港で水揚げされても緑のタグ無しで普通の頭矮蟹と呼ばれます。
①間人蟹(京都府間人産・雌)飯蒸し 少し蒸し焼きされているので外子が濃い橙色になっています。 温かい蒸しご飯とマッチしてあっと言う間に食べてしまいます。
①間人蟹(京都府間人産・雌)飯蒸し 身の穏やかな甘み、蟹味噌のコクと微かな苦み、内子のしっかりした旨みと甘み、外子のプチプチ感、それらが渾然一体とした濃い蟹の旨みが強い印象を残します。
②堀川牛蒡(京都府産)と蕪の粗め(鬼卸し)、利尻昆布&鰹節のお椀 利尻昆布のお出汁は透明感がありながらも輪郭がはっきりしたキレのある味わい お野菜合わせのお椀だとより良く分かります。
②堀川牛蒡(京都府産)と蕪の粗め、利尻昆布&鰹節のお椀 堀川牛蒡はドーン!というビジュアルとは裏腹に軟らかくて、根菜独特の甘みを感じます。 蕪の優しい甘さもマッチしてます。
③本鮪中トロ(青森県風合瀬産、30kg)のお造り、九条葱&辛子醤油 日本近海の本鮪の産卵期は春~夏、旬は初秋~冬 晩秋に烏賊を大量に食べると脂のりが一気に良くなりトロける本鮪になります。
③本鮪中トロ(青森県風合瀬産、30kg)のお造り、九条葱&辛子醤油 浅緋桃色が美しい中トロ、口腔内の体温で 脂が活性化し微かな酸みと共に旨みが溢れ、蕩けて消えていきます。
③本鮪中トロ(青森県風合瀬産、30kg)のお造り、九条葱&辛子醤油 30kgですから、そんなに大きな本鮪では無いのですが、脂のりも脂の質、その酸みも非常にバランスが良かった!
お酒②無窮天隠 天頂 生酛 純米大吟醸 無濾過生原酒(島根) 米品種:島根県奥出雲産山田錦100%、精米歩合50%
④障泥烏賊(兵庫県明石産)と柚子(山芋&このわた餡)の揚げ物 産卵期は春~初夏、旬は春~夏、寿命1年 寝かせが浅く、やや硬めながらモチッとした食感で甘みもしっかり。
④柚子(山芋&このわた餡)の揚げ物 甘く煮た柚子の皮に山芋&このわたを包んで米粉の衣で揚げたもの。 奇想天外な合わせですが、これがインパクトと美味しさを両立しているから凄い!
⑤間人蟹の脚(下から2番目)のお造り、生姜入り酢醤油 お造りは冷水で〆て華を咲かせるので水っぽくなりがちですが、それは感じません。 見た目同様にクリアな味わいで爽やかな旨みが楽しめました。
⑤間人蟹の脚(下から2番目)のお造り、生姜入り酢醤油 生姜入り酢醤油って間人蟹に合いますね! 主張し過ぎず食材そのものにスポットライトを浴びせるかの如くです♪
⑥鮟肝(青森県産) 鮟鱇の産卵期は春~初夏、旬は秋~春 海底に潜む魚であまり遊泳しないメタボリックな体質で、肝はオールシーズン美味しいが、冬は特に素晴らしい。
⑥鮟肝(青森県産) やはり北海道産や青森県産は美味しい♪ ふっくらとして艶やか、濃厚なコクと旨みにお酒が進みます。 西日本の日本海側なら玄界灘でも漁獲がありますが脂のりが足りない。(×_×)
⑦焼き間人蟹・胴(しっかりめの火入れ) 真剣な表情の緒方大将、注意深く間人蟹の火入れを行います。
⑦焼き間人蟹・胴(しっかりめの火入れ) 胴体は大きいので4つに切って提供 皆さん集中してホジッているので、沈黙がカウンターを支配します。( *´艸`)
⑦焼き間人蟹・胴(しっかりめの火入れ) しっかり火入れが入ってる部分とミディアムレアのような部分があるのですが、どちらも美味しいので、焼きムラでなく、グラデーションを付けているのだと感じます。
⑧焼き間人蟹・爪(レア) 殼もそれほど紅が差していないくらいの色合いで、炭火で焼いたというよりは炙った感じです。 爪から蟹身の剥がし方まで教えて頂きました。
⑧焼き間人蟹・爪(レア) 炭火で焼いたというよりは炙った爪は蟹の華となっており、レアな食感。 透明感のある旨みに微かな芳ばしさ。 何も付けずトゥルっと頂きます。
⑨焼き間人蟹・脚 恐らくこの日で一番しっかり火入れされた一品 火入れするほど身はしまり、旨みは強く、風味は濃くなります。 レアな爪からの振り幅に味わいの濃さを感じ易いのかもしれません。
⑩焼き間人蟹・脚(酢橘添え) 同じく脚ですが酢橘を搾って果汁を垂らすと味わいが爽やかになり、印象がガラッと変わります。 当たり前の事を書いてますが、キチンと順序立てて味わい尽くさせるのが素晴らしい!
⑪間人蟹の爪酒 割りと熱めの燗酒でジワッと蟹の旨みが出ているようです。
⑫間人蟹の蟹味噌入り甲羅焼き酒 緒方大将の撮影。( *´艸`) 奥の箱庭の木々の陰影まで綺麗に写ってて、大将の美意識の高さを垣間見た気がします。(*´∀`)
⑫間人蟹の蟹味噌入り甲羅焼き酒 酒、味醂、そして蟹味噌。 コクが深くて少しの苦み、味醂の甘みもそこはかと、スプーンで混ぜ混ぜしつつチビチビと頂き蟹フルコースの余韻に浸ります。
⑬生雲子(真鱈の白子の別称、岩手県宮古産) 宮古では日戻り操業の沖合底曳漁業で漁獲され、洋上で施氷箱詰後に水揚げされるため、刺身に出来る鮮度の良さがあります。
⑬生雲子(岩手県宮古産) なんと湯引きしていません。 超特選の白子だと思いますが大胆です。 うっすら走る毛細血管の赤が鮮やか。 超レアで無く純生!(@ ̄□ ̄@;)!!
⑬生雲子(岩手県宮古産) 薄皮の硬さが無くプルプルのトゥルトゥル。 臭みゼロでありながら、白子のコクのある旨みを堪能! こんなの初めて!
⑭煮海老芋(大阪府富田林産) 旬は晩秋~冬 薄味の出汁で味付けされた海老芋は型崩れしていないけれど裏漉ししたかのように軟らかい。 口に入れると溶け出して優しい甘みが拡がります。
③雑賀(和歌山)
⑮首折れ鯖(愛媛県佐多岬産)棒寿司 産卵期は春~初夏、旬は秋~冬 同じ海域で獲れても大分に水揚げされると関鯖、愛媛に水揚げされると岬(はな)鯖 旬に入った鯖はサシが入り軟らかくも弾力があり、美味しい♪
⑯間人蟹の蟹味噌ご飯 蟹フルコースの〆といえば蟹味噌ご飯! コクが深くて少しの苦み、ご飯の甘さ。 ほんの一品の分量ですが、もの足りなさを感じるくらいが一番美味しい♪
⑰十割蕎麦、鴨と白髪葱 極細な十割蕎麦は柔らかくもコシもあり、喉越しも爽快。香りも良いですね♪ 醤油ベースのつゆ、鴨のしっかりしたお肉の旨みも良いですね。
⑱香の物 何か聴いたのを忘れました。 すぐき菜だったかしら? 蕪の部分と葉の部分、乾燥させて戻したものと3種類です。
⑲クワイ生地のどら焼、小豆餡 アク抜きされ、生地からエグみは微塵も感じません。 裏漉したクアイはホットケーキのように焼かれ、モチモチとした食感が特長。 穏やかな甘み、豊かな香りのある上質な和菓子です。
⑲クワイ生地のどら焼、小豆餡 クワイは「芽が出る=目が出る」という語感で縁起が良いとされています。 小豆餡の穏やかな甘みとクワイのどら焼の生地も絶妙にマッチングしています。
⑳玉露 撮影前にほとんど飲んでしまいました。(^_^;)
2019/12/22 更新
2019/10 訪問
シンプルとは何か?素材を耀かせる匠の技!
10月下旬、松茸シーズンのお食事会にお誘い頂き、期待にワクワクしつつ伺いました。
幹事さま、諸事のご連絡をありがとうございました。
m(_ _)m
今回も緒方大将は作る姿で魅せつつ、厨房を差配しながら、お客さんと時々会話しながら、時に繊細な、時に大胆なお料理を提供下さいました。
お料理
①松茸の天麩羅
②和栗と菊のお椀
③真鯛、身と炙り皮
④障泥烏賊、身と炭火炙り下足
⑤秋鰆の炭火炙り、九条葱(二毛作もの)
⑥鰻の白焼き
⑦真鱈の雲子の炭火焼き
⑧煮玉葱、すっぽんの出汁餡
⑨松茸ご飯
⑩イクラの玉子掛けご飯
⑪銀杏餅
お酒
①ルイナール・ブラン・ド・ブラン(シャンパーニュ、フランス)
葡萄品種:シャルドネ100%
②ケンゾー エステート あさつゆ asatsuyu(白ワイン、米国加州ナパ・バレー)
葡萄品種:ソーヴィニヨン・ブラン 96%、セミヨン 4%
(写真取り忘れ)
写真に解説を付けています。
お会計は68,000円也
シンプルとは何か?
その日その時の最上の食材を耀かせるような匠の技。
写真を拝見されれば分かる通り、華美でなく実直。
写真と文章だけでは分からない奥行きがそこにあります。
感嘆の夜となりました。
ご馳走さまでした。
店舗外観 京都四条駅から歩いて5分、石畳の路地に入って30mほど進んだ所に京町家造りの建物が佇んでいます。 四条通りから少し入るだけで、喧騒から切り離された空気に包まれます。
カウンターに松茸、そして裏庭。 壁に掛かった「丸盆と果物」 緒方大将の美意識を形取ったような空間です。
①松茸(兵庫県丹波産&和歌山県冨貴産) 立派な松茸に期待が膨らみます。 今年の丹波松茸、初入荷。 そして丹波松茸で揃える事は出来ないくらい数が少ないのだそうです。(>_<")
①ルイナール・ブラン・ド・ブラン(シャンパーニュ、フランス) 葡萄品種:シャルドネ100%
①松茸(兵庫県丹波産or和歌山県冨貴産)の天麩羅 松林の恵みをイメージして落ち松葉&松ぼっくりに紙に包まれた松茸天麩羅を被せて登場。 遊び心がニクいですね。
①松茸(兵庫県丹波産or和歌山県冨貴産)の天麩羅 目の前に置かれた紙に包まれた松茸天麩羅 皆さん、どっちの産地の松茸?と聞かれます 緒方大将「もう分からん」と煙に巻きます 分かってても言わないですよね
①松茸(兵庫県丹波産or和歌山県冨貴産)の天麩羅 和紙の包みを開き松茸をガブッ!と。 松茸の熱々の蒸気がドン!と拡がり、薫りと旨みが押し寄せます。 シャキシャキ食感も素晴らしく悶絶!
②和栗(長野県小布施産)と菊のお椀 鮮やかな黄色、中央には大きな栗! 鰹節は分かったが、菊花の味わいもあり、昆布の違いを味分けられず。 まだまだ修行が足りません。(>_<")
②和栗(長野県小布施産)と菊のお椀 黄色が鮮やかな菊の花は下茹でされ、アクも無く、ほのかな甘みさえ感じます。 いつもよりお出汁の味わいを控えめにしている感じがします。
②和栗(長野県小布施産)と菊のお椀 そして大きな栗は渋皮のアク抜き、和三盆で煮てから揚げたという手を掛けたもの。 しっかり甘いが優しい味わい、完成度の高さに刮目します。
③真鯛(兵庫県明石産)、身と炙り皮 産卵期は春~初夏、旬は秋~晩冬 ④障泥烏賊(アオリイカ)(福井県小浜産)、身と炭火炙り下足 産卵期は春~初夏、旬は春~夏、寿命1年
③真鯛(兵庫県明石産)、身と炙り皮 しっかり脂がのった秋の真鯛で旨みが強い 微かにコリ感を残す仕込み、寝かせは浅めでしょうか。 アラメ塩とお醤油で頂きました。
④障泥烏賊(アオリイカ)(福井県小浜産)、身と炭火炙り下足 時期的に今年産まれた育ち盛りの烏賊? 適度な軟らかさと爽やかな甘みはこの時期ならでは。
⑤秋鰆(兵庫県明石産)の炭火炙り、九条葱(二毛作もの)、和辛子醤油 九条葱は最初の芽を抜いて再度生えてきた2度目ものが軟らかいのでそれのみを使われているそう 醤油に入った和辛子はアク抜きという徹底さ!
⑤秋鰆(兵庫県明石産)の炭火炙り 産卵期は春~初夏、旬は秋~冬。 穏やかな飴色で身は軟らかく、炙りの芳ばしさ、脂のりもまずまず。 旬でより脂がのった鰆もあるはずだが前後の流れで控えめな鰆を選択かしら?
⑥鰻(滋賀県琵琶湖産)の白焼き 8月に引き続き大鰻を頂きました 今回も直焼きされた大鰻の身から溢れ出す脂が濃厚でエネルギッシュ! パリッと焼き上げられた皮も天然らしいゴツさ!旨みが凝縮してます。
⑦真鱈の雲子(岩手県宮古産)の炭火炙り サッと湯引きして炙ってあり、超レア感と芳ばしさが同居する絶妙な火入れ 粘度の低いタレと黒胡椒がマッチ。 コクのある旨み、爽やかなクリーミーさが印象的です。
⑧煮玉葱(京都府鷹ヶ峰産)、鼈の出汁餡 「月と鼈」というテーマ 鼈出汁は滋味深くコクがあり、食べ易く美味しい♪ 玉葱は敢えて軟らか過ぎず、甘くなり過ぎずして鼈出汁とマッチする仕上げでした。
⑨松茸(兵庫県丹波&和歌山県冨貴産)ご飯 目の前で薄切りにした生松茸を炊きたて熱々ご飯にサッと混ぜて出来上がり シンプルだけど真似の出来ないウマさ! 松茸が普通のものとは素材としてのが格が違うと実感!
⑨松茸(兵庫県丹波&和歌山県冨貴産)ご飯 箸が止まらない美味しさにお代わり! 薫りは当然、絶妙な塩加減のご飯に引き立てられた松茸の旨みが素晴らしい。 シャキシャキ食感も楽しい♪
香の物(山芋と切り干し大根) 松茸ご飯に合わせてこちらもシンプル
⑩イクラ(北海道産)の玉子掛けご飯 筋子の皮を生で剥ぎ、イクラをサッと蒸して加熱、超レア・超トロな温泉イクラ。 薄皮に加熱よる変色や濁りは無く、旨みと甘み、コクだけが強烈な主張をしてきます。
⑪銀杏餅(愛知県祖父江産、藤九郎) 銀杏は澱粉質なのでアク抜き出来ない 裏漉して銀杏の粉でホットケーキのように焼いたそうです 食感はモッチリとして、エグみなく穏やかな甘み、豊かな香りのある上質な和菓子
2019/10/24 更新
2019/08 訪問
時に繊細な、時に大胆なお料理を
8月下旬、食べログのレビュアーさまお2人と私の3名で訪問致しました。
幹事さま、諸事のご連絡をありがとうございました。
m(_ _)m
今回も期待にワクワクしつつ、どんなお料理が飛び出すかと少しドキドキしつつ、暖簾を潜ります。
今回も緒方大将は作る姿で魅せつつ、厨房を差配しながら、お客さんと時々会話しながら、時に繊細な、時に大胆なお料理を提供下さいました。
お料理
①赤雲丹の塩ご飯
②鱧餅、利尻昆布&羅臼昆布の出汁のお椀
③生黒鮑、肝醤油
④炙り石影貝
⑤本鮪中トロのヅケ
⑥真蛸の小倉煮
⑦赤甘鯛の炭火焼き、鱗の松笠揚げ
⑧鱧の湯引き、皮の油焼き、浮き袋蒸しを添えて
⑨長茄子
⑩炭火焼き鷹が峯唐辛子、炭火焼き大鰻、山椒ソース掛け
⑪黒鮑の肝バターご飯
⑫筋子ほぐしご飯
⑬冷やしカレー出汁蕎麦
⑭香のもの(胡瓜&切干大根)
⑮冷やしカレーライス
⑯水羊羹
お土産
⑰鱧煎餅
お酒
①林 純米吟醸 生原酒(富山)
②玉川 アイスブレーカー 純米吟醸無濾過生原酒(京都)
③臥龍梅 純米吟醸生貯原酒(静岡)
写真に解説を付けています。
お会計は41,000円也
賛否両論な意見を拝聴するので、今回も安心してはならず!と肝に命じつつお料理を頂きました。
「ほぉ。」とか「うん?」とか「おおっ!」とか、今回も色々と感じましたが、やはり独創的な世界観を形にされているのだと思います。
ご馳走さまでした。
店舗外観 シンプルでありながらも京都らしい情緒
お酒①林 純米吟醸 生原酒(富山) 米種:不明、精米歩合:不明
①赤雲丹(熊本県天草産)の塩ご飯 赤雲丹の産卵期は初秋~晩秋、旬は初夏~晩夏で、旬の終盤に。 舌の上に載せて5秒ホールド。 明礬無しだと思われる赤雲丹は上品で爽やかな甘さ。
①赤雲丹(熊本県天草産)の塩ご飯 シンプルな塩ご飯に合わせるとほんのりとした塩気とご飯の温かさにより赤雲丹の甘さと旨みが際立ちます。
②鱧餅、利尻昆布&羅臼昆布の出汁のお椀 透明感があって輪郭が明確なキレのある味わい それ以外の旨みの食材が分からない 鰹節やいりこやあごの香りはしないし お伺いすると羅臼昆布とのこと まだまだです
②鱧餅、利尻昆布&羅臼昆布の出汁のお椀 鱧(焼き霜でしょうか?)を包んだ餅を炭火で焼いてあり、芳ばしい。 箸を入れると透き通ったお出汁に鱧の脂が拡がり、もう一段と味わいが深くなります。
③生黒鮑(長崎県五島列島産)、肝醤油 黒鮑の産卵期は秋~冬、旬は初夏~夏 立派な黒鮑です♪ヽ(´▽`)/
③生黒鮑(長崎県五島列島産)、肝醤油 黒鮑は回りをトリミングして、貝柱と本体のみに。 やや厚めに切り分けたものに肝醤油が掛けてあります 口に入れると直ぐに磯の薫りが拡がります。
③生黒鮑(長崎県五島列島産)、肝醤油 貝柱の先端部はコリコリ、本体に近づくほど軟らかく 食感の違い、旨みの違い、その振れ幅が楽しめます 食べ比べが嬉しい 本体の軟らかさ&優しい旨みは上質な黒鮑ならでは
④炙り石影貝(岩手県三陸産) 正式名称は蝦夷石影貝(石垣貝とも言われる) ⑤本鮪(青森県風合瀬産)中トロのヅケ ⑥真蛸の小倉煮
④炙り石影貝(岩手県三陸産) 正式名称は蝦夷石影貝(石垣貝とも言われる) 産卵期は冬~春、旬は夏~秋 炭火で炙られて旨みが活性化し、海の豊潤さを感じさせる味わいに。
⑤本鮪(青森県風合瀬産)中トロのヅケ 日本近海の本鮪の産卵期は春~夏、旬は初秋~冬。 中トロを舌の上に載せ体温で温めると脂がすっと消えていきます。 今回で一番オーソドックスなお料理
⑥真蛸の小倉煮 産卵期は初夏~初秋、2度目の旬は身の旨みが増す雄が主役。 これは吸盤が不揃いだから雄蛸。 雄は雌比べ筋肉質で濃厚なのですが、軟らかく煮られ、しっかり噛むことなく深い旨みが味わえます。
②玉川 アイスブレーカー 純米吟醸無濾過生原酒(京都) 米種:五百万石、精米歩合:60% 氷を入れて飲むシーンを想定しているお酒なので、氷を入れて提供。
⑦赤甘鯛(長崎県対馬列島産)の炭火焼き、鱗の松笠揚げ 産卵期は夏~秋、旬は冬~春 油を掛けて鱗のみを芳ばしく揚げた後、炭火で焼いた赤甘鯛 鱗のパリパリ食感と上品な脂が活性化した旨みを堪能します
鱧を丁寧かつスピーディーに骨切り。 あざやかです♪ (人´∀`)♪
⑧鱧の湯引き、皮の油焼き、鱧の浮き袋蒸しを添えて、生姜ポン酢で 鱧の産卵期は夏、旬は初夏と晩秋の2回。 鱧の浮き袋はクニュクニュとしつつ、味わうとゼラチン質で旨みがあり、ナニコレ?的な美味しさ。
⑧鱧の湯引き、皮の油焼き、鱧の浮き袋蒸しを添えて そして鱧自体は非常に手間が掛かっており、皮の味わいもコクがある。 生姜ポン酢も絶妙で素晴らしい。
⑨焼き長茄子の出汁餡掛け ここでサッパリとした長茄子が登場。 出汁餡が絶妙にマッチしています。 この強から弱そして強へとの振れ幅が緒方大将の狙いかもしれません。
⑩大鰻(滋賀県琵琶湖産) 大きいが普通のニホンウナギ 性転換する魚 産卵期は初夏~晩秋、マリアナ海嶺付近で産卵 幼生から稚魚に変体するのはフィリピン沖 黒潮に乗り日本近海に戻って来ます 旬は秋~晩秋
⑩炭火焼き鷹が峯唐辛子、炭火焼き大鰻(滋賀県琵琶湖産)、山椒ソース掛け 鷹が峯唐辛子は瑞々しく甘さのあるのが特徴の京野菜 焼いたり揚げたりするとより甘みと薫りが引き立ちます
⑩炭火焼き鷹が峯唐辛子、炭火焼き大鰻(滋賀県琵琶湖産)、山椒ソース掛け 大鰻の身から溢れ出す脂、濃厚でエネルギッシュ! 琵琶湖産の大鰻はパサパサな事が多いのですが、さすが緒方さんの大鰻は凄い!
③臥龍梅 純米吟醸生貯原酒(静岡) 米種:富山県産五百万石100%、精米歩合:55%
⑪黒鮑と肝&バターご飯 生黒鮑でトリミングした周辺部位をたっぷりと投入したご飯。 味付けは肝醤油とバターという鉄板な組み合わせ! 「うまいでがんす!」
⑫筋子ほぐしご飯 新鮮な筋子をほぐしたイクラご飯。 冷凍ものとは口に入れた時の薫りが違いますね♪ヽ(´▽`)/ 口野中に嬉しさも拡がります!
⑬冷やしカレー出汁蕎麦 極細な十割蕎麦は柔らかくもコシもあり、喉越しも爽快。香りも良いですね♪ 出汁を使った冷製カレールーは、優しい旨みとピリリッとした辛みが癖になります。
⑮冷やしカレーライス お蕎麦で使ったカレールーにご飯を投入して冷やしカレーライスに。 これも間違い無いですね♪
◯玉露
⑯水羊羹 水羊羮は小豆の優しい甘みが良いですね♪ お料理の〆に相応しいデザートでした。
◯お土産のオリジナルお菓子 鱧煎餅は濡れ煎餅の様な仕上がり。 山椒がピリッと効いてお酒のお供にぴったりな一品です。
2019/09/08 更新
2019/04 訪問
闊達な発想、繊細に、大胆に
京都四条駅から歩いて5分、石畳の路地に入って30mほど進んだ所に京町家造りの建物が佇んでいます。
四条通りから少し入るだけで、喧騒から切り離された空気に包まれるものなんですね。
暖簾を潜って待ち合いとなっている「店の間」、土壁の綺麗な「通り庭」を通って板場とカウンター8席のお部屋へ。
ガラス越しに裏庭を眺めつつ、始まりの時を待ちます。
この日はお声掛け頂き、緒方さんに初訪問が叶いました。
ありがとうございました。
m(_ _)m
賛否両論な意見を拝聴するのでドキドキワクワク&ハラハラしながら、まずは日本酒をおまかせでお願いしてスタート!
本日中のお料理
①蕗の温かい寿司
②虎魚(兵庫県明石産)、身、肝、皮、身皮、胃袋、真子
③金目鯛(千葉県銚子産)、紫雲丹(熊本県天草産)
④見えない白子筍(京都府塚原産)のお碗(煮汁)
⑤白子筍(京都府塚原産)と若布(徳島県鳴門産)のお碗
⑥小鮎(滋賀県琵琶湖産)の薄衣の揚げ物
⑦焼き太刀魚(長崎県五島列島産)の白胡麻のせ
⑧平貝(愛知県知多半島産)のお造り
⑨厚切り佐賀牛のしゃぶしゃぶ、花山椒().奈良県産)載せ
⑩鯖寿司
⑪筍と山椒の漬け物、木耳と山椒の漬け物
⑫このこ御飯
⑬真鯛のアラ出汁カレー
⑭自家手打ち極細十割蕎麦
⑮夜桜(もち米入り自家製小豆羊羮)
お酒
①醴泉 蘭奢待 大吟醸 (岐阜)
②天穏 純米にごり酒(島根)
③野口 純米酒(石川)
④瑞冠 純米酒(広島)
お会計は40,500円也
緒方大将は作る姿で魅せつつ、厨房を差配しながら、お客さんと時々会話しながら、時に繊細な、時に大胆なお料理を提供下さいました。
「ほぉ。」とか「うん?」とか「おおっ!」とか、色々と感じましたが、やはり独創的な世界観を形にされているのだと思います。
食材に関してお尋ねしたところ、「なるほど!」と思うヒントを下さったり。
楽しく美味しい時間を過ごせました。
ご馳走さまでした。
店舗外観 京町家造りの建物が佇んでいます。
暖簾を潜って待ち合いとなっている「店の間」
土壁の綺麗な「通り庭」
ガラス越しに裏庭を眺めつつ、始まりの時を待ちます。
①蕗の温かい寿司 透き通った薄緑のビジュアル、鮮烈な青い香り、シャキッとした食感、苦みの無いクリアな味わい、塩揉みしているハズなのに塩味を感じません 温かい酢飯と合わせるというオリジナリティ溢れる一品
お酒①醴泉 蘭奢待 大吟醸 (岐阜)
②虎魚(兵庫県明石産)、身、肝、皮、身皮、胃袋、真子 産卵期は初夏~夏、身は通年を通して美味しい。 身の旨みが濃くサイズの大きな虎魚は品質が極めて高い。 皮も胃袋も身皮、肝も真子も素晴らしい。
お酒②天穏 純米にごり酒(島根)
③金目鯛(千葉県銚子産)、紫雲丹(熊本県天草産) 産卵期は夏、旬は秋~晩冬。 旬は過ぎたものの上品で濃い旨みを楽しめたので、紫雲丹を合わせる必要なかったのでは? 少し味わいが主張し合った様に感じました
④見えない白子筍(京都府塚原産)のお碗(煮汁) 目の前に提供された途端に筍の薫りがお椀から溢れて、春を満喫した心持ちに 味わいは微かに筍が顔を出しましたが、殆ど白湯(さゆ)の様 けれど後味はやはり筍
⑤白子筍(京都府塚原産)と若布(徳島県鳴門産)のお碗 白子筍は歯応えもあるが決して硬くない。 全くエグみがなく、柔らかな甘み。 若布がふっくらで甘くてメチャうま! ほんのりと鰹出汁の香り、絶妙です。
⑥小鮎(滋賀県琵琶湖産)の薄衣の揚げ物 春の訪れを告げる小鮎、身がフワッフワッで優しい甘み、内臓のほろ苦さ。 ほんのり瓜の様な香りも漂います。
お酒③野口 純米酒(石川)
⑦焼き太刀魚(長崎県五島列島産)の白胡麻のせ 産卵期は春~秋、旬は夏 本当は越冬中の脂のりと旨みが最高です こちらの太刀魚は状態も良く焼き加減も抜群 けれど白胡麻との合わせの意義を推し測れませんでした
⑧平貝(愛知県知多半島産)のお造り、うるい添え、酢味噌と醤油で 産卵期は夏、旬は春。 大きな平貝の殻と共に配膳。 インパクトがありますね♪o(^o^)o
⑧平貝(愛知県知多半島産)のお造り 平貝の貝柱まるごとを3枚に切ったお造り。 強烈な旨みと甘み、思わず瀬戸内海産と太平洋産の違いについて緒方大将にお尋ねすると「なるほど!」と思う回答でした。
お酒④瑞冠 純米酒(広島)
⑨厚切り佐賀牛のしゃぶしゃぶ、花山椒(奈良県産)載せ 厚切りの佐賀牛をサッとお出汁に潜らせます 牛の旨みが拡がり、花山椒の落ち着いたピリピリ感と混ざり合い、得も言われない美味しさです♪
⑩鯖(真鯖)寿司 産卵期は春~夏、旬は秋~冬 腹の側線付近に模様が無いので真鯖と判断。 生臭みはゼロで、脂のりも良く、旨みと甘みが素晴らしい。
⑪筍と山椒の漬け物、木耳と山椒の漬け物 筍は色合いは濃いめですが、味わいは薄味で山椒がピリッと効いてます。 木耳は旨みがしっかり、山椒もピリッと、こちらの方がより好みです。
⑫このこ御飯 海鼠の卵巣ですが、淡い橙色でとても鮮度が良く、微かな苦みとハッキリした旨みが楽しめました。 温かいご飯と合わせると臭み強くなりそうですが、全く臭みがありませんでした。
⑬真鯛のアラ出汁カレー 鯛茶漬け用として真鯛のアラを焼いてから炊いた出汁を使ってカレールーを作った渾身のカレー。 優しい旨みとピリリッとした辛みが癖になりそうです。
⑭自家手打ち極細十割蕎麦 お店で手打ちした極細な十割蕎麦は柔らかくもコシもあり、喉越しも爽快。香りも良いですね♪
⑮夜桜(もち米入り自家製小豆羊羮) もち米を桜、小豆の羊羮を夜の闇に見立てた春らしいオリジナル羊羮です。 羊羮は優しい甘みに仕上げられており、お料理の〆に相応しいデザートでした。
余韻をかんじながら、お店を後にしました。
2019/04/24 更新
京都四条駅から歩いて5分、石畳の路地に入って30mほど進んだ所に京町家造りの建物が佇んでいます。
四条通りから少し入るだけで、喧騒から切り離された空気に。
暖簾を潜って待ち合いとなっている「店の間」には接ぎ木され複数種類の桜花をつけた綺麗な桜と枝ぶりが見事な松が置かれており、土壁の綺麗な「通り庭」を通って板場とカウンター8席のお部屋へ。
「緒方」さんのお料理と言えば、シンプル。
だけどシンプルって何?
そう食べ手に訴え掛けてきます。
その日その時の最上の食材を耀かせるような匠の技、それが「緒方」さんの真骨頂かと私は解釈しています。
ただ私には何が最適解なのかは分かりません。
緒方大将が繰り出すから間違いないだろうと理由は後付けの部分が大きいのかもしれません。
食べ歩きの経験値も少し上がってきたかな?と思っていましたが、経験値に合わせてお料理の奥深さが滲みてきます。
扉を開けたらまた扉みたいな感じ。(笑)
結局、今日もまた「おぉっ!」と小さく唸りつつ、楽しんで参りました。
お料理とお酒代でお会計は58,300円也。
写真に解説を付けています。
ご馳走さまでした。
お料理
①素揚げ黒鮑粥
②赤貝、菜の花のお浸し載せ
③針烏賊の身と炭火炙り下足、完熟檸檬添え
④白魚の玉子とじのお椀
⑤笹挟み白甘鯛松笠焼き、炭火炙り
⑥白鱚の天麩羅
⑦低温揚げ洋人参
⑧平貝貝柱
⑨炭火炙り北寄貝
⑩蛍烏賊
⑪白子筍と若布の若竹煮
⑫白子筍の煮汁
⑬真鯖寿司の磯辺巻き
⑭太刀魚と法蓮草の炊き込みご飯
⑮お漬け物
⑯十割蕎麦
⑰椿餅